カード打抜検査装置およびカード打抜検査方法
【課題】カードの打抜装置側における不良の発生箇所を俊敏に特定して不良発生解消対応が大量の不良が生じる前に素早く行えることを可能とするカード打抜検査方法を提供する。
【解決手段】一枚のシート2から4行5列の配列でカードを打ち抜くカード打抜工程と、一枚のシート2のカードたちを所定の順番に重ねたカード群CGとするカード群形成工程と、カード群CGをカードセット部11にセットするカードセット工程と、カードセット部11から排出されたカードの面を撮像しカード面データを得る撮像工程と、カード群CGのカード順番を記憶しシート2の予め設定されているカード配列番地を対応させるカード配列番地対応工程と、基準カード面データとカード面データを比較して良・不良を判定する判定工程と、不良と判定されたカードのカード配列番地を判定結果記憶部に記憶する不良カード配列番地記憶工程とからなる。
【解決手段】一枚のシート2から4行5列の配列でカードを打ち抜くカード打抜工程と、一枚のシート2のカードたちを所定の順番に重ねたカード群CGとするカード群形成工程と、カード群CGをカードセット部11にセットするカードセット工程と、カードセット部11から排出されたカードの面を撮像しカード面データを得る撮像工程と、カード群CGのカード順番を記憶しシート2の予め設定されているカード配列番地を対応させるカード配列番地対応工程と、基準カード面データとカード面データを比較して良・不良を判定する判定工程と、不良と判定されたカードのカード配列番地を判定結果記憶部に記憶する不良カード配列番地記憶工程とからなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜き且つ該カードを検査するカード打抜検査装置およびカード打抜検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(1)従来のカードの検査は、カード検査装置に検査するカード群をセットするカードセット部(ワーク供給部1)と、このカードセット部から一枚ずつ排出されたカードの両面を撮像してカード面データを取得する撮像手段(カメラ3イ)と、前記カード面データを予め取得してある基準面データと比較(対比)させて良・不良(良否)を判定する判定部(制御装置10)と、この判定部で良と判定された良カードを収納する良カード収納部(ワーク回収部5)と、前記判定部で不良と判定された不良カードを収納する不良カード収納部(ワーク収納部11)とから構成されているものが知られている。(例えば特許文献1)
(2)また、従来においては、カードの幅(<ISO9001>クレジットカードでは[53.392mm〜54.03×85.47mm〜85.72mm]、プリペイドカードでは[53.83mm〜54.03mm×85.40mm〜85.80mm])の計測が行われそのデータを保存している。しかるに、カード幅の計測は主にノギスなどを使用した人手による計測であり、例えば午前中に一回および午後一回行う1シートの全打抜カード(5行×4列では20枚のカード)を計測するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−277576号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】特に無し
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(1)上述した従来技術は、多数枚のシートから打ち抜かれた多数枚のカード群を纏めてカードセット部にセットし、一枚一枚排出して撮像してカード面データを取得し、該カード面データと予め記憶されている基準カード面データを比較して良カードと不良カードの判別を行い、それを分別するだけの装置であった。よって、大量の不良カードを含んだ状態を検査しカードを仕分けるだけのものであるので、そのカード群の不良をカード打抜中に掌握し対応するということができないものであった。
すなわち、多数枚のシートから打ち抜かれた多数枚のカード群を纏めてカードセット部にセットして検査するものであったので、例えば不良が、打抜装置の側で連続的に発生するような原因である場合、多数枚のシートの全てに不良箇所が形成され大量の不良カードが発生してしまうという欠点を有するものであった。これは特に、一枚のシートのカードたちが例えばトランプカードのようなそれぞれカード一枚一枚が異なり、それらの異なるカードによって一組のカード群が形成されるものである場合は、最悪では全てのカードが不良としなければならない、あるいは除いた不良カードを追加する煩雑な作業が必要になるなどの対応が必要となるものであった。
(2)また、適当な打抜回数あるいは適当な打抜時間の1枚シートのカード幅を計測し保存する方法では、不良幅カードが含まれている危険があるものであった。
【0006】
本発明は以上のような従来技術の欠点に鑑み、カード打抜装置でのカード打抜作業が進められているなかで、カードの打抜装置側における不良の発生箇所を俊敏に特定して、その対応を素早く行えることを可能とするカード打抜検査装置およびカード打抜検査方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は次に述べるような構成としている。
<請求項1記載の発明>
一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜装置と、このカード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成部と、前記カード群をセットするカードセット部と、前記カード群を前記カードセット部に自動的にセットするためのカード群自動セット手段と、前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出部と、このカード排出部によって排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像する撮像手段と、この撮像手段によって撮像されたカード面データを記憶するカード面データ記憶部と、前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与部と、予め基準カード面データ記憶部に記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して、該カード面データの良・不良を判定する判定部と、この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶部と、前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け手段と、前記判定結果に基づいて前記カード打抜装置、前記カード群形成部および前記カード群自動セット手段を制御する制御部と、以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査装置である。
<請求項2記載の発明>
行並びで該カード打抜装置から排出されたカードの第1列目カードを重ね受ける第1のシャッターを有する第1のカード受け部〜第n列目カードを重ね受ける第nのシャッターを有する第nのカード受け部とからなるカード群形成部と、前記第1のシャッター〜第nのシャッターを開閉するシャッター開閉部と、前記カード群形成部の下に設けられたカード重ね搬送部と、このカード重ね搬送部上のカード群を前記カードセット部にセットするカード移し手段と、を設けるとともに、前記シート1枚の全カードの前記カード群形成部への重ね受けが完了したら、前記カード重ね搬送部に前記第1列目カードの重ねを置いた1列カード重ねを形成するために前記第1のシャッターを開放するように前記シャッター開閉部を制御し、次に前記1列カード重ねを前記第2のカード受け部の真下に移動させるように前記カード重ね搬送部を制御し、次に前記1列カード重ねの上に前記第2列目カードの重ねを置いて2列カード重ねを形成するために前記第2のシャッターを開放するという工程を繰り返すことによって、n列カード重ねであるカード群を形成するように前記シャッター開閉部と前記カード重ね搬送部を制御するカード群形成制御部を設けてなることを特徴とする請求項1記載のカード打抜検査装置である。
<請求項3記載の発明>
判定結果記憶部のデータを表示するディスプレイが設けられ、不良が検出された場合には、直ちにあるいは検査しているカード群の検査が完了し次のカード群の検査の前にカード打抜装置のカード打抜動作が停止されるとともに、不良発生カード配列番地と不良のカード面データの画像が前記ディスプレイに表示されることを特徴とする請求項1、2いずれか1項に記載のカード打抜検査装置である。
<請求項4記載の発明>
カードセット部から前記カード排出部によって排出されあるいは該排出部に続くカード搬送部から排出されたカードを受け収納する第1のカード収納部、この第1のカード収納部の反対側に設けられた第2のカード収納部からなるカードを反転させるための回転あるいは回動動作を行うカード収納反転部を設け、このカード収納反転部の下方に設けられた反転した状態のカードを載せ搬送する反転カード搬送部を設け、前記カード収納反転部の上方に該カード収納反転部に収納されたカードの一方の面を撮像する第1の撮像手段を設け、前記反転カード搬送部の上方に該反転カード搬送部を搬送される前記カードの他方の面を撮像する第2の撮像手段を設けてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置である。
<請求項5記載の発明>
制御部に画像合成部を設け、撮像手段の撮像動作が、撮像隙間に送り出されてきたカードの先半面を撮像する一回目の撮像を行って先半面データを得、続いて前記撮像隙間から送り出されてゆく該カードの後半面を撮像する二回目の撮像を行って後半面データを得て、前記先半面データと前記後半面データを前記画像合成部において合成してカード全面のカード面データを得るようにしてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置である。
<請求項6記載の発明>
基準カード面データにカードの基準カード幅範囲データが予め付与され、カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部を設け、前記カード幅検出部で検出したカード幅データが前記カード面データに付与され、前記カード幅が前記基準カード幅範囲内の良カードであるか該基準カード幅範囲外の不良カードであるかを判定部で判定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置である。
<請求項7記載の発明>
カード打抜装置で一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜工程と、このカード打抜工程で打ち抜かれ前記カード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成工程と、前記カード群をカードセット部に自動的にセットするカードセット工程と、前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出工程と、前記カードセット部から排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像手段によって撮像しカード面データを得る撮像工程と、前記カード面データをカード面データ記憶部に記憶するカード面データ記憶工程と、前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与工程と、予め記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して該カード面データ他の良・不良を判定して判定結果を得る判定工程と、この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶工程と、前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け工程と、前記判定結果記憶部のデータに基づいて不良カード発生番地の情報を出力するデータ出力工程と、以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査方法である。
各工程の順番は上記記載の順番に限定されない。
<請求項8記載の発明>
カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部で該カード幅を検出してカード幅データ取得するカード幅検出工程を設け、前記カード幅データを予め記憶されている基準カード幅範囲データと比較して該基準カード幅範囲内にあるか無いかを判定工程にて判定することを特徴とする請求項7記載のカード打抜検査方法である。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
<請求項1記載の発明の効果>
一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜装置と、このカード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成部と、前記カード群をセットするカードセット部と、前記カード群を前記カードセット部に自動的にセットするためのカード群自動セット手段と、前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出部と、このカード排出部によって排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像する撮像手段と、この撮像手段によって撮像されたカード面データを記憶するカード面データ記憶部と、前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与部と、予め基準カード面データ記憶部に記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して、該カード面データの良・不良を判定する判定部と、この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶部と、前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け手段と、 前記判定結果に基づいて前記カード打抜装置、前記カード群形成部および前記カード群自動セット手段を制御する制御部と、以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査装置であるので、次に述べるような効果を奏する。
すなわち、
カード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群を形成し、このカード群をカードセット部に自動的にセットさせて、該カード群のカードを一枚ずつ撮像し良・不良を判定するものであるから、カード打抜作業とカードの良・不良判定が並行して行われるシステムを実現しているものであり、かつ、不良カードの発生した不良カード配列番地が記憶され不良カードの発生箇所を特定することができ、不良カードが発生した場合には、判定結果に基づいてカード打抜装置、カード群形成部およびカードセット部を停止させるなどの制御を可能としているものである。
これらによって、例えば、不良カードが検出された場合、直ちにカード打抜装置等を停止させ、かつ、不良カードの発生したカード配列番地が即わかるので、それ以上の不良カードの発生を生じさせなくするとともに、不良発生原因を素早く特定し即応俊敏な不良発生解消対応を可能とするという効果を奏する。
これは一枚のシート毎のカードたちのカード群を形成し、該カード群毎に良・不良判定を行うことによって実現されているものであるから、例えば、現在検査中のカード群である1シート、現在カードセット部に搬送中の1シート、現在積み重ね中の1シート、現在打抜中1シートの合計4シートの不良シートで、不良の発生を止めることを可能とするものである。
<請求項2記載の発明の効果>
行並びで該カード打抜装置から排出されたカードの第1列目カードを重ね受ける第1のシャッターを有する第1のカード受け部〜第n列目カードを重ね受ける第nのシャッターを有する第nのカード受け部とからなるカード群形成部と、前記第1のシャッター〜第nのシャッターを開閉するシャッター開閉部と、前記カード群形成部の下に設けられたカード重ね搬送部と、このカード重ね搬送部上のカード群を前記カードセット部にセットするカード移し手段と、を設けるとともに、前記シート1枚の全カードの前記カード群形成部への重ね受けが完了したら、前記カード重ね搬送部に前記第1列目カードの重ねを置いた1列カード重ねを形成するために前記第1のシャッターを開放するように前記シャッター開閉部を制御し、次に前記1列カード重ねを前記第2のカード受け部の真下に移動させるように前記カード重ね搬送部を制御し、次に前記1列カード重ねの上に前記第2列目カードの重ねを置いて2列カード重ねを形成するために前記第2のシャッターを開放するという工程を繰り返すことによって、n列カード重ねであるカード群を形成するように前記シャッター開閉部と前記カード重ね搬送部を制御するカード群形成制御部を設けてなることを特徴とする請求項1記載のカード打抜検査装置であるので、このような構成とすることによっても請求項1記載の発明と同様な効果を奏する。
<請求項3記載の発明の効果>
判定結果記憶部のデータを表示するディスプレイが設けられ、不良が検出された場合には、直ちにあるいは検査しているカード群の検査が完了し次のカード群の検査の前にカード打抜装置のカード打抜動作が停止されるとともに、不良発生カード配列番地と不良のカード面データの画像が前記ディスプレイに表示されることを特徴とする請求項1、2いずれか1項に記載のカード打抜検査装置であるので、このような構成とすることによっても請求項1、2いずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏する。
<請求項4記載の発明>
カードセット部から前記カード排出部によって排出されあるいは該排出部に続くカード搬送部から排出されたカードを受け収納する第1のカード収納部、この第1のカード収納部の反対側に設けられた第2のカード収納部からなるカードを反転させるための回転あるいは回動動作を行うカード収納反転部を設け、このカード収納反転部の下方に設けられた反転した状態のカードを載せ搬送する反転カード搬送部を設け、前記カード収納反転部の上方に該カード収納反転部に収納されたカードの一方の面を撮像する第1の撮像手段を設け、前記反転カード搬送部の上方に該反転カード搬送部を搬送される前記カードの他方の面を撮像する第2の撮像手段を設けてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置であるので、請求項1、2、3のいずれか1項に記載の発明の効果と同様な効果を奏するとともに、次に述べるような効果を奏する。
すなわち、第1の撮像手段で上から下のカード収納反転部内のカードの一方の面(例えば表面)を撮像し、第2の撮像手段で上から下の反転カード搬送部上の反転したカードの他方の面(例えば裏面)を撮像するので、第1の撮像手段も第2の撮像手段のいずれもがレンズを下に向けた埃がレンズにつかない形態での撮像を実現するという効果を奏する。
<請求項5記載の発明の効果>
制御部に画像合成部を設け、撮像手段の撮像動作が、撮像隙間に送り出されてきたカードの先半面を撮像する一回目の撮像を行って先半面データを得、続いて前記撮像隙間から送り出されてゆく該カードの後半面を撮像する二回目の撮像を行って後半面データを得て、前記先半面データと前記後半面データを前記画像合成部において合成してカード全面のカード面データを得るようにしてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置であるので、請求項1、2、3のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏するとともに次に述べるような効果を奏する。
すなわち、
撮像手段ではカードの半分面を撮像し合成処理するものであるので、カードの全部を撮像するよりも、撮像手段をカード面に近づけて撮像することが可能となり、これによって、撮像手段の解像度を上げたと同じ効果を奏するものである。よって、高価な高解像度の撮像手段ではない安価な低解像度の撮像手段を用いて、高解像度ものと同じ高精度な判定を低コストで実現する検査装置を実現するものである。
<請求項6記載の発明の効果>
基準カード面データにカードの基準カード幅範囲データが予め付与され、カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部を設け、前記カード幅検出部で検出したカード幅データが前記カード面データに付与され、前記カード幅が前記基準カード幅範囲内の良カードであるか該基準カード幅範囲外の不良カードであるかを判定部で判定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置であるので、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、次に述べるような効果を奏する。
すなわち、全カードのカード幅の計測が行われ且つそれがカードの基準カード幅範囲内であるかどうかの良否判定が行われ、カード仕分け手段によって不良幅カードと良幅カードが仕分けられるので、カード幅の不良の全く無いカードを提供できるという効果を奏する。
<請求項7記載の発明の効果>
カード打抜装置で一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜工程と、このカード打抜工程で打ち抜かれ前記カード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成工程と、前記カード群をカードセット部に自動的にセットするカードセット工程と、前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出工程と、前記カードセット部から排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像手段によって撮像しカード面データを得る撮像工程と、前記カード面データをカード面データ記憶部に記憶するカード面データ記憶工程と、前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与工程と、予め記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して該カード面データ他の良・不良を判定して判定結果を得る判定工程と、この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶工程と、前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け工程と、前記判定結果記憶部のデータに基づいて不良カード発生番地の情報を出力するデータ出力工程と、以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査方法であるので、請求項1記載の発明と同様な効果を奏する。
<請求項8記載の発明の効果>
カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部で該カード幅を検出してカード幅データ取得するカード幅検出工程を設け、前記カード幅データを予め記憶されている基準カード幅範囲データと比較して該基準カード幅範囲内にあるか無いかを判定工程にて判定することを特徴とする請求項7記載のカード打抜検査方法であるので、前記<請求項6記載の発明の効果>と同様な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例1の打抜カード検査装置の全体概念平面図。
【図2】本発明の実施例1のカード群形成部およびカード重ね搬送部によるカード群形成動作図。
【図3】本発明の実施例1のカード検査部の側面図。
【図4】本発明の実施例1の制御部のブロック図。
【図5】本発明の実施例1のカード面データ形成のチャート図。
【図6】本発明の実施例1のカード配列番地およびカード群のカード重ね状態図。
【図7】本発明の実施例2のカード配列番地およびカード群のカード重ね状態図。
【図8】本発明の実施例3の撮像部の側面図。
【図9】本発明の実施例4のカード検査部の側面図。
【図10】本発明の実施例5の平面図、機構側面図およびカード収納反転部の拡大断面図。
【図11】本発明の実施例5の動作順序図。
【図12】本発明の実施例6の機構側面図。
【図13】本発明の実施例7のカード収納反転部の断面図および動作図。
【図14】本発明の実施例8のカード収納反転部の断面図および平面図。
【図15】本発明の実施例8のカード収納反転部の動作図。
【図16】本発明の実施例9のカード収納反転部の断面図および平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態である実施例について説明する。但し、本発明をそれら実施例のみに限定する趣旨のものではない。また、後述する実施例の説明に当って、前述した実施例の同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【実施例1】
【0011】
図1〜図6に示す本発明の実施例1において、カード打抜検査装置1は次に述べるような構成となっている。
シート2から複数列複数行(本実施例では4行5列)の配列で一行ずつ4枚のカードを打ち抜いてゆく4つの打抜刃3a〜3dからなるカード打抜部3を有するカード打抜装置4によって打ち抜かれて、行並びでカード打抜装置4から排出されたカードの、第1列目カード(カード配列番地1−1〜1−5)を重ね受ける第1のシャッター5aを有する第1のカード受け部6a、第2列目カード(カード配列番地2−1〜2−5)を重ね受ける第2のシャッター5bを有する第2のカード受け部6b、第3列目カード(カード配列番地3−1〜3−5)を重ね受ける第3のシャッター5cを有する第3のカード受け部6c、第4列目カード(カード配列番地4−1〜4−5)を重ね受ける第4のシャッター5dを有する第4のカード受け部6d、とからなるカード群形成部7と、
第1のシャッター5a〜第4のシャッター5dを別々に開閉するシャッター開閉部8と、
カード群形成部7の下に設けられた、モータ9により駆動されるベルトコンベアー98、ベルトコンベアー98に設けられた、落とされるカード群を内側に突出した基台部分で受け載せ保持するとともに、ベルトコンベアー98と最下部のカードとの間に隙間99を形成する正面からみて逆Tの字形状(L字形状でもよい)の、それぞれ間隔を開けて配置されたカード保持壁100a、100b、100c、100dによって形成されたカード受け保持部101(一カード群CGずつを収納してゆく所定間隔で設けられている)とからなるカード重ね搬送部10と、
1枚のシート2の全カードのカード群形成部7への重ね受けが完了(図2の(a)図)したら、カード受け保持部101に第1のカード受け部6aの第1列目カードの重ね(カード配列番地1−1〜1−5)を置いて1列カード重ねC1を形成するために第1のシャッター5aを開放するようにシャッター開閉部8を制御し(図2の(b)図)、次にカード受け保持部101を第2のカード受け部6bの真下に移動停止させるようにカード重ね搬送部10を制御し(図2の(c)図)、次に1列カード重ねC1の上に第2列目カードの重ね(カード配列番地2−1〜2−5)を置いて2列カード重ねC2を形成するために第2のシャッター5bを開放するようにシャッター開閉部8を制御し(図2の(c)図)、次にカード受け保持部101を第3のカード受け部6cの真下に移動停止させるようにカード重ね搬送部10を制御し(図2の(d)図)、次に2列カード重ねC2の上に第3列目カードの重ね(カード配列番地3−1〜3−5)を置いて3列カード重ねC3を形成するために第3のシャッター5cを開放するようにシャッター開閉部8を制御し(図2の(d)図)、次に3カード受け保持部101を第4のカード受け部6dの真下に移動停止させるようにカード重ね搬送部10を制御し(図2の(e)図)、次に3列カード重ねC3の上に第4列目カードの重ね(カード配列番地4−1〜4−5)を置いて4列カード重ねC4を形成するために第4のシャッター5dを開放するようにシャッター開閉部8を制御して4列カード重ねC4からなるカード群CGを形成する(図2の(e)図)ように、シャッター開閉部9とカード重ね搬送部10を制御するカード群形成制御部14と、
カード受け保持部101上のカード群CGを隙間99に持ち上げアーム103の爪102を入れて持ち上げ移動させてカードセット部11にセットするカード移し手段12と、
シート2から複数列複数行の配列で打ち抜かれた所定数のカードが所定の順番で重ねられ、カード重ね搬送部10で搬送されてきたカード群CGを検査するためにセットするカードセット部11と、
このカードセット部11からカード群CGのカードを最下部カードの下面にモータ30により駆動される排出ローラ15、該排出ローラ15によって最下部から一枚ずつ排出されるカード1枚の厚みよりも広い隙間距離でかつカード2枚よりも狭い隙間距離のカード通し隙間(図示せず)とからなるカード排出部16と、
このカード排出部16から排出されたカードを挟持搬送する撮像搬送部31、第1分岐搬送部32、第2分岐搬送部33とからなる挟持搬送ローラ群であり、且つモータ30により駆動される前記挟持搬送ローラ群であるカード搬送部29と、
カードセット部11から排出されたカードの表面と裏面を撮像する撮像手段17と、
この撮像手段17によって撮像されたカード面データ64のカード幅を検出してカード幅データ153を取得し該カード面データ64に該カード幅データ153を付与するカード幅検出部155と、
カード幅データ153が付与されたカード面データ64を記憶するカード面データ記憶部19と、
カード面データ64にシート2のカード配列番地(カード配列番地1−1〜5−5の20番地)を付与するカード配列番地付与部20と、
カード面データ64を基準カード面データ21と比較(対比)して良・不良を判定する判定部22と、
この判定部22の判定結果(不良と判定されたカード面データのカード配列番地、あるいは不良と判定されたカード面データおよびそのカード配列番地など)を記憶する判定結果記憶部23と、
判定部22で良と判定された良カードを収納する、昇降床37を有する良カード収納部24と、
判定部19で不良と判定された不良カードを収納する、昇降床38を有する第1の不良カード収納部25と、
不良カードを含む1枚のシート2の全カードである不良有カード群を収納する、昇降床39を有する第2の不良カード収納部26と、
良カードと不良カードを分けて良カードを良カード収納部21に収納可能とさせ、不良カードを第1の不良カード収納部25に収納可能等させる、ソレノイド27によって首をふる首振り体からなるカード仕分け手段28と、
良カード収納部24と第2の不良カード収納部26の上方に設けられた、良カード群あるいは不良有カード群を収納し、収納したカード群が良カード群である場合は良カード収納部24に落とし収納させ、収納したカード群が不良有カード群である場合は第2の不良カード収納部26に落とし収納させるための、制御部13によって制御される水平駆動部34により水平移動させられるカードを重ね受ける形態で下部に開閉シャッター36を有するカード仕分け手段35と、
判定結果記憶部23のデータに基づいて不良カードが発生したカード配列番地のおよび不良カードのカード面データを画像でディスプレイ等40に出力するデータ出力設定部41とからなっている。
カードセット部11、撮像手段17、カードカード搬送部29、カード仕分け手段28、カード仕分け手段35、良カード収納部24、第1の不良カード収納部25、第2の不良カード収納部26とでカード検査部42を形成している。
カード配列番地1−1〜5−5は、例えばカード配列番地A−1〜E−5というような配列番号とするのもよい。
カード群形成部7への一行全カードの収納をセンサー(図示せず省略)で検知して、該検知に基づいてベルトコンベアー98は所定距離移動するようになっている。
カード打抜検査装置1の全ての駆動部分および検知部は制御部13によって制御され、どこかの箇所でエラーが検知された場合は、制御部13によって直ちにあるいは検査しているカード群の検査が完了し次のカード群の検査の前にカード打抜装置のカード打抜動作が停止するなど、適切なタイミングで全装置の停止を含む統一された適切な制御が行われるようになっている。
【0012】
カード面の撮像タイミングは次のような方法がある。
撮像タイミングA
表面撮像手段55aおよび裏面撮像手段55bはカードの先頭先端縁のカード検出センサ53による検出信号を撮像指示部52に送り、それより所定時間経過後に撮像指示部52はカードの先半面を撮像させ、カードの後尾先端縁のカード検出センサ53による検出信号を撮像指示部52に送りそれによってカードの後半面を撮像させるようになっている。
撮像タイミングB
カードの後尾先端縁の検出をおこなわずに、カードの先頭先端縁の検知でカードの先半面を撮像させ、カードの先頭先端縁の検知から指定時間経過で後半面を撮像するようにするのもよい。
撮像タイミングAの場合のカード検出センサ53の配置位置は撮像隙間58の上流側に配置され、撮像タイミングBの場合はカード検出センサ53の配置位置は撮像隙間58の下流側に配置される。
【0013】
カード打抜装置4は、打抜控え中のシート2が重ね収納されるシート収納部45と、このシート収納部45の最上部のシート2を吸着して搬送しカード打抜部3にセットする、制御部13に制御されたシート搬送手段46と、シート2から複数列複数行(本実施例では4行5列)の配列で一行ずつ4枚のカードを打ち抜いてゆく4つの打抜刃3a〜3dからなるカード打抜部3と、カード打抜部3で1行ずつ打ち抜かれて排出されたカードを搬送するモータ47によって駆動される搬送ローラ48(ベルトでもよい)と、この搬送ローラ48から排出されたカードを滑り落とすないし搬送してカード群形成部7にカードを収納させる、モータ49で駆動された4本の傾斜ベルト50(挟持ローラ、エアー噴射滑り面、ベルヌーイ原理エアー噴射滑り面でもよい)とからなっている。
【0014】
一枚のシート2のカード群CGを載せたカード受け保持部101がカード移し手段12の真下に到着停止したことがセンサ(図示せず省略)で検知されると、ベルトコンベアー98の内側に設けたソレノイドやモータによって動作するリンク機構(図示せず省略)によって対向開閉動作をする一対のアーム107a、107bからなる前後面からのセンター合わせ手段108によって、カード群CGの前後をアーム107a、107bで挟み付けるようにしてセンター合わせがおこなわれ、カード移し手段12の持ち上げアーム103が下降してカード群CGの下部に爪102を入れて(側面からのセンター合わせ手段の役割も担っている)持ち上げ、水平移動してカードセット部11にカード群CGをセットする。カード群CGが正しくセットされたことをセンサ(図示せず省略)が検知すると検査が開始される。
センター合わせ手段108とカード移し手段12とでカード群自動セット部109を形成している。
【0015】
図4、図5によって撮像手段17の撮像動作およびその後の処理について説明する。
撮像手段17はカードの表面を撮像する表面撮像手段55aとカードの裏面を撮像する裏面撮像手段55bとからなっている。それぞれに撮像するカードを照らす照明があるが省略している。
撮像搬送部31の撮像部位はカード搬送部であるローラ56とローラ57で形成された間に形成された撮像隙間58で行われるよう、表面撮像手段55aは上方に下向きで、裏面撮像手段55bは下方に上向きで対抗するように設けられ、カード面を照らす照明(図示せず省略)が設けられている。表面撮像手段55aと表面撮像手段55bが離れた撮像隙間で撮像するようにするのもよい。
撮像隙間58に送り出されてきたカードCの裏面と表面の撮像と処理は次のように行われる。
裏面撮像手段55bにおいて、撮像隙間58に送り出されてきたカードCの裏先半面59(先に撮像隙間58に入る下先行半分強)を撮像する一回目の撮像130を行って裏先半面データ131を得、続いて撮像隙間58から送り出されてゆく該カードCの裏後半面60(後に撮像隙間58に入る下後行半分強)を撮像する二回目の撮像132を行って裏後半面データ133を得て、裏先半面データ131と裏後半面データ133を画像合成部61に送る。
表面撮像手段55aにおいて、撮像隙間58に送り出されてきたカードCの表先半面62(先に撮像隙間58に入る上先行半分強)を撮像する一回目の撮像134を行って表先半面データ135を得、続いて撮像隙間58から送り出されてゆく該カードCの表後半面63(後に撮像隙間58に入る上後行半分強)を撮像する二回目の撮像136を行って表後半面データ137を得て、表先半面データ135と表後半面データ137を画像合成部61に送る。
画像合成部61では、裏先半面データ131と裏後半面データ133を合成してカード裏面合成データ138が形成され、表先半面データ135と表後半面データ137を合成してカード表面合成データ139が形成され、さらに、カード裏面合成データ138とカード表面合成データ139を統合した合成両面データであるカード面データ64が形成される。
カード面データ64には、カード幅データ153が付与される。カード幅データ153はカード面データ64のその幅の画素数の検出によって得ている。
【0016】
カード幅データ153が付与されたカード面データ64は判定部22に送られて基準カード面データ21および基準カード範囲データ154と対比されて判定データ65が出力される。
基準カード面データ21は、基準カード面データ作成設定部66で基準カード作成を指示し、良カードのカード面を撮像手段17で撮像し、基準カード幅設定部156で入力された基準カード幅範囲データ154(<ISO9001>クレジットカードでは[53.392mm〜54.03×85.47mm〜85.72mm]、プリペイドカードでは[53.83mm〜54.03mm×85.40mm〜85.80mm])を付与して予め基準画像格納部67に保存しておく。(付与には、基準カード面データ21に基準カード幅範囲データ154がリンクされた形態、基準カード面データ21に基準カード幅範囲データ154にそれぞれ同じカード配列番地が付与されているなど、何らかの関連付けがされている形態をいう)
基準データ入力部(図示せず)を設け基準カード面データ作成設定部66で基準データ入力部からの入力を指示し、スキャナーで予め読み取った画像データ、印刷用データなどを基準カード面データ21として基準画像格納部67に保存する形態もよい。
ローラ56、ローラ57、撮像隙間58(表面撮像手段55aと表面撮像手段55bの撮像隙間58は離れた別箇所であるのもよい)、撮像手段17とで撮像部43を形成している。
撮像手段(カメラ)とカメラコントローラが一体になっているものを使用しており、コントローラにはカメラの制御とともに、画像判定機能(基準カード幅設定部156、基準画像格納部67、カード幅検出部155、カード面データ記憶部19、判定部22)を備えている。
【0017】
カード配列設定部71で打ち抜くシートのカード配列番地データ70を選択あるいは入力し、カード配列番地付与部20に記憶させる。あるいは、多くの場合、打抜刃の数および配列とシートの大きさおよびその打ち抜くカード配列は固定であるので、カード配列番地データ70は予め、工場出荷段階で設定され簡単には変更できないようにする場合もあり、変更する場合はメモリーの交換、パスワードの入力による設定変更など、通常の操作では変更できないようにしておくのがよい。
判定方法設定部72で判定方法を設定する。具体的には、全カードが同種類である場合は「基準カード1枚」を選択、複数の種類である場合は「基準カード全部」か「基準カード指定」を選択する。
基準カード面データ21は、カードが全部同種類であるなら1カードデータであるので、「基準カード1枚」で多くの場合対応可能である。
1枚のシートから形成されるカードが複数種類の場合いは、その種類数の複数の基準カード面データ21を作成し、あるいは全カード面データを基準カード面データ21とし、それぞれに対応するカード配列番地付与部20からカード配列番地が付与される(図示せず省略)。
一枚のシートから打ち抜くカードが複数種類である場合は、基準カード面データはその複数種類あるいは全数種類とされ、複数種類の基準カード面データ、あるいは全カード面データが基準面カードデータとされて、それぞれの基準面カードデータにカード配列番地データが付与され記憶され、判定部22ではそれぞれのカード基準面カードデータとカード面データとを対比判定する。
「基準カード指定」は、ディスプレイに表示された画面から、画面の該当箇所を押圧して、種類毎にグループを設定し、グループ毎に基準カード面データは1データにする。5グループの場合は、基準カード面データは5種類とするか、全カードを選択してシートの全てのカードである20種類を基準カード面データ21とする。
複数種類の基準カード指定をする場合のディスプレイの設定表示画像は、種類が視覚的にわかるようにカード面データをカード配列にして表示するのもよい。その設定方法としては、4行×5列=20カードのカード配列の場合は、カード面画像が対応する配列番地(シートのカード打抜配列番地と同じ)に表示されたカード配列画像と、グループ設定ボタン1〜20が表示され、同じ種類のカード面画像を指で押し色を選択色に反転させグループ1を決め、グループ1のボタンを押してグループ1の選択色をグループ確定色に反転させてグループ1を確定する。グループ1のカード面データの一枚あるいは全部がグループ1基準カード面データとして基準画像格納部に記憶されるなどの方法がよい。
また、カード仕分け手段28を複数設け、第1分岐搬送部32、第2分岐搬送部33以外のカードの種類数と同じないしそれ以上の分岐搬送部+第2分岐搬送部33とを設け、カードの種類毎に良カードを分けて収納あるいは包装できるようにするのがよい。
【0018】
判定部22において、不良箇所には不良箇所マーキング部69によってマーキング(印)が付与され不良カードデータ68が作成され、該不良カードデータ68は判定結果記憶部23に保存され、ディスプレイ等4に出力させて不良カードの配列番地毎の発生件数、不良カードの画像および不良箇所マーキングの表示がおこなえるようになっている。例えば図6のシート2のような配列画像が表示され、対応する配列番地に不良件数が表示されるともに不良有りの配列番地は他とは色の違う太い枠で報知され、表示されている画像表示ボタンを押すと、各配列番地に対応するカード面画像が表示され、不良箇所がマーキング(図示せず省略)(→印、丸や四角囲い線など)によって指示されているようになっている。
カード幅不良は、マーキングでの表示とともに「幅不良」の文字での表示、あるいは基準カード幅範囲からの外れ距離が+−で表示される。複数の不良箇所が在る場合はその複数が表示される。
判定結果保存設定部(図示せず)を設け、判定結果記憶部23に保存する判定結果を不良カード面データのみの保存にするか、全カードのカード面データの保存にするかを選択できるようにするのがよい。
不良が発見されても検査は直ちに停止されることなく、検査中のカード群CG(1シート)の検査が完了して次にカード群CGの検査前に停止するようにし、カード打抜装置4の打抜動作は打抜中のシートの打抜および排出が完了して停止するようにし、カード群形成部7はカード打抜装置4から排出されたカードを積み重ねカード群CGを形成して停止されるようにしている。
【0019】
記号識別設定部(図示せず)(記号とは数字、文字・記号、バーコードなど)を設け、記号識別設定部でカード面データ64の特定箇所の記号の検出形態(特定箇所の画像データの検出記憶、特定箇所の画像を読み取りテキスト変換したテキスト、あるいは画像データおよびテキストの両方)、仕分け形態を設定し、記号識別設定部の指示した検出を行う特定箇所検出部(図示せず)を設け、特定箇所検出部の検出結果を判定結果記憶部23に記憶し、顧客に判定結果を提供できるようにするのもよい。
これは、クレジットカードなどのように、一枚一枚のカードに連番(記号)が所定の箇所に印刷されている場合になどの検査に有効である。すなわち、不良カードおよび良カードの両方を顧客に提供し、不良カードの連番データも合わせて提供することにより、顧客自身が不良カードと不良カード連番をチェックすることができる。不良カードおよび良カードが混在した(所定順番に重なっている)全カードと、不良カードの連番データを提供することによって、顧客の側でチェックも兼ねた不良カード抜き取り作業を行うことができる。これらによって、不良カードの不正使用などがカード打抜企業側によって生じることを防止することができる。
不良カードが発生しても装置を止めることなく、打抜、検査、包装までをノンストップで行う設定にして行うことも有効である。
【0020】
以上のようなカード打抜検査装置1は、カード打抜装置4で打ち抜かれたカードをそのまま自動的に全数カードについて印刷不良、カードの傷、汚れ、抜きずれ、寸法(バリを含む)があるかないかを検出して、自動的に良カード、不良カードに仕分けるとともに、不良カードが検出された場合には、その装置停止設定によって装置を停止させ、その箇所を直ちに特定して対処することを可能としているものであるから、不良カードの発生を最小限にとどめることを可能にするものである。
カード幅データ保存指示部(図示せず)とカード幅データを保存するカード幅データ保存部(図示せず)を設け、カード幅データ保存指示部の指示(設定)によって、全カードのカード幅データを保存して、全カードのカード幅データを顧客等に提供することも可能である。
【0021】
基準カード面データ21にカードの基準カード幅範囲データ154が予め付与され、カード面データ64からカード幅を検出するカード幅検出部155を設け、カード幅検出部155で検出したカード幅データ153がカード面データ64に付与され、カード幅が基準カード幅範囲内の良カードであるか該基準カード幅範囲外の不良カードであるかを判定部22で判定するようになっている。
「カード幅データ153がカード面データ64に付与され」とは、カード面データ記憶部19に保存されたカード面データ64への付与という方法、カード面データ64にカード幅データ153が付与された形態でカード面データ記憶部19に記憶されるという方法のいずれも技術的範疇に含むものである。
「基準カード面データ21にカードの基準カード幅範囲データ154が予め付与され」とは、基準画像格納部67に保存された基準カード面データ21への付与という方法、基準カード面データ21に基準カード幅範囲データ154が付与された形態で基準画像格納部67に保存されるという方法のいずれも技術的範疇に含むものである。
【0022】
判定データ65はカード行き先指示部74に送られる。
カード行き先指示部74には予め不良処理形態設定部75によって、良カードを良カード収納部24に送り不良カードを第1の不良カード収納部25に送るA処理にするか、1シート毎の良カード群を良カード収納部24に送り1シート毎の不良有カード群を第2の不良カード収納部に送るB処理にするか設定されている。
A処理に設定している場合は、不良カードがカード仕分け手段28を通過するときに該カード仕分け手段28は、上向きに首を振って不良カードを第2分岐搬送部33に送り第1の不良カード収納部25に収納し、良カードがカード仕分け手段28を通過するときに該カード仕分け手段28は、下向きに首を振って良カードを第1分岐搬送部32に送り良カード収納部24に収納される。
B処理に設定している場合は、カード全部が第1分岐搬送部32に送られ、1シートのカード全部がカード仕分け手段35に重ね収納される。1シートのカード群が全部良カードである場合は、全カードが良カード収納部24に落とされ収納され、1シートのカード群の中に不良カードがある不良有カード群である場合は、カード仕分け手段35は第2の不良カード収納部26の真上に移動して、不良有カード群を落とし第2の不良カード収納部26に収納する。
不良カード収納部は単なる大きなケースとし、不良カードを単に投下するようにするのもよい。
良カード収納部25は複数設け、一つの良カード収納部25に所定数の良カードが収納されたら、自動的に次の良カード収納部25に入れ替わるような構成とするのがよい。
また、不良処理形態設定部75において、不良が発生し続ける特定のカード配列番地の不良によって、装置を停止する等の処置が行われないように設定できるようになっている。こうすることによって、同じカード配列番地の印刷不良による不良カードの発生は装置の停止のない状態で処理してゆくことができ、その不良カードは不良カード収納部に仕分けられる。
また、不良処理形態設定部75において、不良カードが発生しても打抜動作と検査動作を一切停止しないで行うことも設定できるようになっている。
【0023】
予め良カード収納数設定部77によって、良カード収納部24に収納する数をカード数カウント記憶部78に設定しておくことによって、良カードの収納数が設定数に達したら装置停止設定部79は装置全体を停止させ、そのことを報知部82の作動で報知する。
また、不良カード停止設定部80において、不良カードの発生回数限度、不良カード発生枚数限度のいずれかあるいは両方を設定しておくことによって、不良カードの発生回数限度あるいは不良カード発生枚数限度になったら装置停止設定部79は装置全体を停止させ、そのことは報知部82の作動で報知される。
【0024】
手動検査設定部83によって、例えば数百枚というような多数枚のカードをカードセット部11に手動でセットし検査することも可能としている。カードセット部11に収納するカード収納ケース(図示せず)を多数用意し、多数のカードを多数のカード収納ケースに予め入れ準備しておいて、手際よく空にナットカード収納ケースと取り替えて行くようにするのもよい。
カード検査部42はカード打抜装置4と連動させないで、独自にカード検査を行うことができるものである。その際、カードセット部11に大量のカードをセットして検査を行うことが可能である。また、所定の順番に重ねられたカード群CGを多数段重ねた状態にして検査を行うことが可能であり、その際、カード面データにカード配列番地を付与することも可能である。
【0025】
裏面撮像手段55b、表面撮像手段55aはカードCの半分面を撮像するので、カードCの全部を撮像するよりも、撮像手段をカードC面に近づけて撮像することが可能となり、これによって、撮像手段の解像度を上げたと同じ効果を奏するものである。よって、コントローラと一体となった高価な高解像度の撮像手段ではないコントローラと一体となった安価な低解像度の撮像手段を用いて、高解像度ものと同じ高精度な判定を実現することを可能とするものである。
【0026】
裏面撮像手段55b、表面撮像手段55aは画像データの判定の安定性からCCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサなどのエリアセンサ(エリアセンサカメラ)を使用しているが、これに限定されるものではなく、ライン(リニア)センサ(ラインスキャンカメラ)など他の検出装置を使用してもよい。ラインセンサの方がエリアセンサよりも高分解能、高速性、連続処理において優れている。
【0027】
カード配列設定部71、不良処理形態設定部75、良カード収納数設定部77、不良カード停止設定部80、基準カード面データ作成設定部66、手動検査設定部83は操作ディスプレイ(ディスプレイ等40でもよい)に表示され、項目のタッチによって操作設定できるようにしている。
【0028】
また、本実施例1においては次のようなカード打抜検査方法を実現しているものである。
カード打抜装置4で一枚のシート2から複数列複数行(本実施例では4行5列)の配列でカードを打ち抜くカード打抜工程と、このカード打抜工程で打ち抜かれカード打抜装置4から排出された一枚のシート2のカードたちを所定の順番に重ねたカード群CGとするカード群形成工程と、カード群CGをカード群形成部7、カード重ね搬送部10およびカード移し手段12によってカードセット部11に自動的にセットするカードセット工程と、カードセット部11からカード群CHのカードを一枚ずつ排出するカード排出工程と、カードセット部11から排出されたカードの表面および裏面を撮像手段17によって撮像しカード面データ64を得る撮像工程と、カード面データ64をカード面データ記憶部19に記憶するカード面データ記憶工程と、カード群CGのカード順番を記憶し該記憶したカード順番にシート2の予め設定されているカード配列番地(1−1〜4−5)を対応させるカード配列番地対応工程と、予め記憶されている基準カード面データ21とカード面データ64を比較して該カード面データ他の良・不良を判定部65で判定して判定結果を得る判定工程と、この判定工程で不良と判定されたカードのカード配列番地を判定結果記憶部23に記憶する不良カード配列番地記憶工程と、前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け工程と、判定結果記憶部23のデータに基づいて不良カード発生番地の情報を出力するデータ出力工程と、以上のごとく構成されてなるカード打抜検査方法である。
さらに上記カード打抜検査方法に、カード面データ120からカード幅を検出するカード幅検出部155で画素数を検出し、それによってカード幅データ153を取得するカード幅検出工程を設け、カード幅データ153を予め記憶されている基準カード幅範囲データ154と比較して該カード幅データ153が該基準カード幅範囲153内にあるか無いかを判定工程にて判定するカード打抜検査方法とするのもよい。
【実施例2】
【0029】
図7に示す本発明の実施例2において前記実施例1と主に異なる点は、カード配列番地を、1列目を1〜5、2列目を6〜10、3列目を11〜15、4列目を15〜20という連続番号にし、よって形成されるカード群CGは下から1〜20のカード配列番地となるようにした点にある。
【実施例3】
【0030】
図8に示す本発明の実施例3において前記実施例1と主に異なる点は、ローラ56とローラ57の間の撮像隙間58に、カードCの下面を上面で吸着して搬送する下面吸着搬送ベルト84と、それに続くカードCの上面を下面で吸着して搬送する上面吸着搬送ベルト85を設け、下面吸着搬送ベルト84の上方にはカードCの表面を撮像する表面撮像手段55aが配置され、上面吸着搬送ベルト85の下方にはカードCの裏面を撮像する裏面撮像手段55bが配置され、表面撮像手段55aはカードCの表面全体を一回で撮像し、裏面撮像手段55bはカードCの裏面全体を一回で撮像するようにした撮像部95を形成した点にある。
表面撮像手段55a、裏面撮像手段55bの傍には、図示しないがカード検出センサ53がそれぞれ配置され、照明も配置されている。
下面吸着搬送ベルト84、上面吸着搬送ベルト85は、多数の吸引孔(図示せず省略)を有するゴム製のローラ89、90で走行する無端ベルト88と、無端ベルト88の間に設けられた吸引囲い86と、吸引囲い86のエアーを吸引する吸引装置(図示せず省略)に連絡された吸引管87とからなっている。
【実施例4】
【0031】
図9に示す本発明の実施例4において前記実施例1と主に異なる点は、カード仕分け手段35に変えて良カードを重ね収納する良カード重ね受け部91を設け、良カード重ね受け部91の底部には引き込み式の開閉シャッター92が設けられ、良カード重ね受け部91の下方には良カード収納部24および第2の不良カード収納部26に変えてモータ93で駆動される搬送ベルト94を設けてなるカード検査部96を形成した点にある。
制御部13には良カード数設定部(図示せず省略)が設けられ、該良カード数設定部で設定された良カードが良カード重ね受け部91に収納されると、開閉シャッター92が開き良カード群CGRを搬送ベルト94上に落とし置く。搬送ベルト94の良カード群CGRは自動包装部(図示せず省略)に搬送される。
第1の不良カード収納部25は不良カードが単に投棄されるボックスとしている。
【実施例5】
【0032】
図10、図11に示す本発明の実施例5において前記実施例1と主に異なる点は、撮像部43を撮像手段55a、55bのレンズを下向きにした撮像部111とし、これに対応した撮像搬送部115を設けた点にある。
撮像搬送部115は、ローラ56とローラ57の間を広げ且つローラ57を下げた位置にし、ローラ56とローラ57の間のローラ57と搬送水平位置を同じにして空気通過のための貫通孔が多数あいたベルトコンベアーからなる反転カード搬送部117(エアーを吹き出した(ベルヌーイ原理も含む)傾斜面をカードが自重で滑り移動する搬送形態などもよい)が設けられ、カード載せ搬送部117の上方でローラ56から排出され落ちるカードCを受け収納する上部が開口しかつ空気通り部である貫通開口119を複数有するカード載り部118a、反対面をカード載り部118bとした仕切りプレート118で仕切られたカード収納部115aおよびこのカード収納部115aの反対側(上下関係)のカード収納部115bとからなる、カードを反転させるための回転動作あるいは回動動作を行うカード収納反転部113を設け、カード収納反転部113を回転ないし回動せるステッピングモータ(これに限られずサーボモータ、超音波モータ、ソレノイドとリンク機構の組み合わせなど多様な駆動手段がある)からなる駆動手段114を設け、カード収納反転部113の下方に反転した状態のカードを載せ搬送する反転カード搬送部117が配置された構成となっている。かつ、カード収納反転部113の上方に該カード収納反転部113に収納されたカードCの一方の面を撮像する撮像手段55aを設け、反転カード搬送部117の上方に該反転カード搬送部117を搬送されるカードCの他方の面を撮像する撮像手段55bを設けている。
撮像手段55a、55bのいずれもレンズを下向きとしているので、レンズに埃がかかり溜まることがない。
駆動手段114はカード収納反転部113の側面側に位置されているが、カード収納反転部113のカード進行方向である前面あるいは後面に位置するのもよい。
【0033】
撮像形態として、撮像手段55a、55bのいずれでも、カードCの全面を一回で撮像する両面全面撮像形態、撮像手段55aではカードCの一方の面の全面を一回で撮像し、撮像手段55bではカードCの他方の面の半分ずつを撮像し合成して全面画像とする半面撮像合成方法とするなどがある。半面撮像合成方法の撮像手段55bでは、撮像手段55bをカードCにより近づけた近接撮像できるので、解像度の高いカード面データを得ることが可能となる。それは、解像度の高い高価な撮像手段を用いずに高解像度のカード面データの取得を実現するものでもある。
このように、撮像手段55aおよび撮像手段55bあるいはいずれか一方で全面撮像(低解像度撮像)と半面撮像合成(高解像撮像)ができるように、低解像度設定と高解像設定を選択する解像度設定部を設け選択設定ができるようにし、撮像手段55aおよび撮像手段55bあるいはいずれか一方の撮像するカードからの距離を近距離、遠距離の二つに切り替えることができるようにするのがよい。
【0034】
カード収納反転部113は、全体の通気をよくしてカードCの載せ面までの時間が早くなるように多数の孔が側壁および載せ面である床板にあけられている。カード収納反転部は例えば棒部状部材を折り曲げて形成したような囲い形状でもよい。より落下を早くするために上方から噴射エアー等で押してやるのもよい。
カード収納反転部113はステッピングモータである駆動手段114で回転ないし回動されるのであるが、その反転スピードは0.12秒で反転するように制御されている。これはカードCがローラ56から排出されてから落下して収納されるのに01秒であるので、0.2秒以内で次のカードの受け状態となる。よって、一秒間に5枚のカードの検査が可能である。
ローラ56を設けず排出ローラ15から排出されるカードCをカード収納反転部113で受け取るようにするのもよい。
本実施例では、駆動手段114の軸の先端はカード収納反転部113の側面中心部に固定され、カード収納反転部113はローラ56に向かって時計回りの一方向にのみ回る回転動作とされている。この回転動作とすることによって、ローラ56からのカードの一部がでていても、カード収納反転部113はカードに当ることなく該カードを収納することができる。カード収納反転部113の側壁も空気が通るように貫通開口120が多数設けられている。
【0035】
カード収納反転部113の上方には該カード収納反転部113に向けてエアーを噴射するエアー噴射部116が設けられ、常時あるいはカード収納時および落下時にエアーをカードに向けて吹き付けるようにしている。
カード収納反転部113のカードの載る仕切りプレート118は貫通開口119(貫通孔に限らずカードが通らない開口形態、メッシュ形態、格子形態、複数本の棒床形態など多様な貫通開口形態がある)としているので仕切りプレート118に載るカードに対してはカードをエアーで上から押すようにして仕切りプレート118までの落下を早くし、落下するカードに対しては仕切りプレート118を抜けたエアーがカードを押してカードの落下を早め反転カード搬送部117への着地を早くかつふらつかない安定したものとなるように作用する。
【0036】
駆動手段114はカード収納反転部113の左右側面のいずれかに設け、カードの進行方向と同一方向あるいはその逆方向に回転するようにしているが、カード収納反転部113の正面あるいは背面側に駆動手段114を設けカードの進行方向に対して直角に回転ないし回動するようにするのもよい。
カード収納反転部113は水平状態での停止およびカードの受けというカード受け落とし形態だけではなく、カード収納反転部113の傾斜形態での停止およびカードの傾斜形態での受け落とし形態もよく、また、カード収納反転部113が停止しないで、一定速度であるいは速度を変化させる常時回転でカードの受け落としを行う無停止カード受け落とし形態もよい。この無停止カード受け落とし形態はよりカードの処理速度を上げることを可能にでき、また、カード収納反転部113の回転速度を遅くすることができるので、カードを落とし時のカードのかかる遠心力の影響を小さくでき、カードの反転カード搬送部117への落下着地を暴れの少ないものにできる。
【実施例6】
【0037】
図12に示す本発明の実施例6において前記実施例5と主に異なる点は、カードセット部11前方に倒し傾け形態とし、排出ローラ15からローラ56までの搬送部も同様に傾斜させた形態として、ローラ56から排出されるカードCが進行先端側を下にした進行先端下向き傾斜状態でカード収納反転部113に入るようにしている。これによって、ローラ56に一部が挟持されている状態でカードCの進行側一部がカード収納反転部113内に傾斜状態で入ることになる。進行先端下向き傾斜状態での落下という下方空気抵抗の少ない落下形態と、ローラ56に一部が挟持状態ある内に一部が既にカード収納反転部113内にあるということによって、カードCが確実に且つ素早くふらつくこともなくカード収納反転部113内におさまることを実現している。
本実施例では、駆動手段114の軸の先端はカード収納反転部113の側面中心部に固定され、カード収納反転部113はローラ56に向かって時計回りの一方向にのみ回る回転動作とされている。この回転動作とすることによって、ローラ56からのカードの一部がでていても、カード収納反転部113はカードに当ることなく該カードを収納することができる。
【実施例7】
【0038】
図13に示す本発明の実施例7において前記実施例6と主に異なる点は、カード収納反転部113のカード載り部118a、118bを進行方向に下り面の傾斜面としたカード載り部121a、121bとした仕切りプレート121に変えた点にある。
傾斜床面であるカード載り部121a(カード載り部121b)によって、カードCがカード載り部121a(カード載り部121b)に落ち載る時は、カードCの進行先端側がカード載り部121a(カード載り部121b)面に当る前にローラ56の挟持から解放されて落とされるので、カード先端方の当たりが弱いものとなり擦り傷がつきにくいとともに、カード載り部121a(カード載り部121b)の後方側は上がったローラ56に近い形態となるので、カードCの全面着地が早くなる。これによって、カードCのカード載り部121a(カード載り部121b)面へのよりよい全面着地状態となってカード収納反転部113の反転(0.12sec)が行われる。
しかるに、カード載り部121a(カード載り部121b)面へのよりよい全面着地状態となっての反転であるので、反転時のカードCの暴れが生じることが無く、かつ、反転完了後のカードCの落下は進行方向が下で後方が上になった傾斜形態での落下となり、反転時の遠心力で進行方向先端がカード収納反転部113側壁内面に押し当っていても、振興側先端下がり形態で降下するので、ふらつきのない安定した落下と走行する反転カード搬送部117への進行先端側からの安定した着地となる。
また、反転カード搬送部117のベルト間に該ベルトから離れた形態でエアー吸引部122が設けられ、常時下方から上のベルトの貫通孔110からの空気に下方への吸い込み気流を形成して、落下してくるカードCがベルトに着地したときの暴れを生じないように、ぴたっと落ち着き姿勢が崩れないように軽く吸引着するようにしている。
【実施例8】
【0039】
図14、図15に示す本発明の実施例8において前記実施例5と主に異なる点は、カード収納反転部113の仕切りプレート118を自然落下するプレート体からなる多数のパンチ孔を抜いたそれぞれ別個のプレート部材であるカード載り部123a、123bに変えた点にある。
カード載り部123aはカード収納部115aの可動床であり、カード載り部123bはカード収納部115bの可動床である。カード載り部123a、123bの対向する側面にはカード収納反転部113の側壁に形成された開口部124の複数に通される複数の突起125が設けられ、カード収納反転部113内から外れないようになっている。
ローラ56から排出されたカードCはカード収納部115aに入りカード載り部123a上に載る(図15の(a))。カード収納反転部113は反転しカード収納部115aは下になりカードCはカード載り部123a下に位置するとともに、カード載り部123aは自重により落下する。その際、カード載り部123aよりも軽いとともに空気抵抗を受けるカードCはカード載り部123a面に押し当るような形態で該カード載り部123aと一体となって落下し、カード載り部123aの落下が停止した時点ではそのカード姿勢を水平状態とし(図15の(b))、該水平姿勢で下方の反転カード搬送部117に載る。
カード載り部123a、123bの一方の側が降下せず他方の側が降下する形態とするために、一方の側の突起125が入っている一方の側の開口部124部分を短い開口部として、一方の突起125を略支点にして他方の側が回動降下する形態とするのもよい。また、一方を蝶番(ヒンジー)とし他方が下降するようにするのもよい。
【実施例9】
【0040】
図16に示す本発明の実施例9において前記実施例8と主に異なる点は、カード収納反転部113の側壁構成を先端が解放された垂直に立設された囲いを形成しる複数の棒部材126からなる構成とし、この棒部材126中央に該棒部材126を通し連結固定してなる連結固定プレート127を設け、この連結固定プレート127の中央にスライド軸受128を設け、このスライド軸受128に直線移動する中空部材(カード載り部123a、123bにも重なる打抜孔152が形成されている)からなるスライド軸129を設け、このスライド軸129のカード収納部115a側にはカード載り部123aが固定され、スライド軸129のカード収納部115b側にはカード載り部123bが固定されている。
カード載り部123a、123bの対向する端方には棒部材126を通してなる棒通し孔150がそれぞれ1つ以上設けられ、カード載り部123a、123bは下向き状態で棒部材126から棒通し孔150が外れない該棒部材126の先端に近い位置で停止される。
連結固定プレート127両面には、カード載り部123a、123bが上向きとなって連結固定プレート127に向かっての落下衝撃および跳ね返りと音を緩衝するための緩衝部材151が設けられている。
カード載り部123a、123bの基本動作は前記実施例8と同様なものであるが、スライド軸受128によってスライド軸129はその下降移動が規制されているので、スライド軸129に固定一体化されたカード載り部123a、123bの下降移動(落下)は常に水平状態での直線下降移動となり、カード載り部123a、123bの落下動作および停止動作がその水平姿勢および落下動作に乱れの生じない、誤動作の生じない常に同じ水平姿勢でカードCを反転カード搬送部117への落とすことを実現するものである。
スライド軸受128は、軸受本体にベアリングセット孔が貫通され、このベアリングセット孔内にはスライド軸129を滑り支持案内する軸受孔を有するポリマーベアリングが設けられた構造となっている。
スライド軸受が円軸受ではなく、角軸受、凸凹軸受でこれに対応した形状のスライド軸である場合は、スライド軸は回らないので棒通し孔150は必要の無い、カード載り部123a、123bは棒部材126群の囲い内(カード収納部115a、115b内)に全部が収納されるようにする。この軸受形態にあっては、カード載り部123a、123bが棒部材126の先端より突き出る形態とし、反転カード搬送部117により近いところにカードCを一体的に押し下げる下降距離とするのもよい。
また、カード載り部123a、123bをカード進行方向に向かって下に位置したときにカード進行側先端が後方よりも下に向くように傾斜させた形態とし、落ちるカードがカード進行方向に向かって前方を下向きに斜め状態で反転カード搬送部117の着地するようにするのもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明はカード打抜装置、カード検査装置を使用する産業で利用される。
【符号の説明】
【0042】
C:カード、
C1:1列カード重ね、
C2:2列カード重ね、
C3:3列カード重ね、
C4:4列カード重ね、
CG:カード群、
CGR:良カード群、
1:カード打抜検査装置、
2:シート、
3:カード打抜部、
3a〜3d:打抜刃、
4:カード打抜装置、
5a:第1のシャッター、
5b:第2のシャッター、
5c:第3のシャッター、
5d:第4のシャッター、
6a:第1のカード受け部、
6b:第2のカード受け部、
6c:第3のカード受け部、
6d:第4のカード受け部、
7:カード群形成部、
8:シャッター開閉部、
9:モータ、
10:カード重ね搬送部、
11:カードセット部、
12:カード移し手段、
13:制御部、
14:カード群形成制御部、
15:排出ローラ、
16:カード排出部、
17:撮像手段、
19:カード面データ記憶部、
20:カード配列番地付与部、
21:基準カード面データ、
22:判定部、
23:判定結果記憶部、
24:良カード収納部、
25:第1の不良カード収納部、
26:第2の不良カード収納部、
27:ソレノイド、
28:カード仕分け手段、
29:カード搬送部、
30:モータ、
31:撮像搬送部、
32:第1分岐搬送部、
33:第2分岐搬送部、
34:水平駆動部、
35:カード仕分け手段、
36:開閉シャッター、
37:昇降床、
38:昇降床、
39:昇降床、
40:ディスプレイ等、
41:データ出力設定部、
42:カード検査部、
43:撮像部、
45:シート収納部、
46:シート搬送手段、
47:モータ、
48:搬送ローラ、
49:モータ、
50:傾斜ベルト、
52:撮像指示部、
53:カード検出センサ、
55a:表面撮像手段、
55b:裏面撮像手段、
56:ローラ、
57:ローラ、
58:撮像隙間、
59:下先半面、
60:下後半面、
61:画像合成部、
62:表先半面、
63:表後半面、
64:カード面データ、
65:判定情報、
66:基準カード面データ作成設定部、
67:基準画像格納部、
68:不良カードデータ、
69:不良箇所マーキング部、
70:カード配列番地データ、
71:カード配列設定部、
72:判定方法設定部、
74:カード行き先指示部、
75:不良処理形態設定部、
76:カード移し手段制御部、
77:良カード収納数設定部、
78:カード数カウント記憶部、
79:装置停止設定部、
80:不良カード停止設定部、
81:報知制御部、
82:報知部、
83:手動検査設定部、
84:下面吸着搬送ベルト、
85:上面吸着搬送ベルト、
86:吸引囲い、
87:吸引管、
88:ベルト、
89:ローラ、
90:ローラ、
91:良カード重ね受け部、
92:開閉シャッター、
93:モータ、
94:搬送ベルト、
95:撮像部、
96:カード検査部、
98:ベルトコンベアー、
99:隙間、
100a、100b、100c、100d:カード保持壁、
101:カード受け保持部、
102:爪、
103:持ち上げアーム、
107a、107b:アーム、
108:センター合わせ手段、
109:カード群自動セット部、
110:貫通開口、
111:撮像部、
112:撮像搬送部、
113:カード収納反転部、
114:駆動手段、
115a、115b:カード収納部、
116:エアー噴射部、
117:反転カード搬送部、
118:仕切りプレート、
118a、118b:カード載り部、
119:貫通開口、
120:貫通開口、
121:仕切りプレート、
121a、121b:カード載り部、
122:エアー吸引部、
123a、123b:カード載り部、
124:開口部、
125:突起、
126:棒部材、
127:連結固定プレート、
128:スライド軸受、
129:スライド軸、
130:一回目の撮像、
131:裏先半面データ、
132:二回目の撮像、
133:裏後半面データ、
134:一回目の撮像、
135:表先半面データ、
136:二回目の撮像、
137:表後半面データ、
138:カード裏面合成データ、
139:カード表面合成データ。
150:棒通し孔、
151:緩衝部材、
152:打抜孔、
153:カード幅データ、
154:基準カード幅範囲データ、
155:カード幅検出部、
156:基準カード幅設定部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜き且つ該カードを検査するカード打抜検査装置およびカード打抜検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(1)従来のカードの検査は、カード検査装置に検査するカード群をセットするカードセット部(ワーク供給部1)と、このカードセット部から一枚ずつ排出されたカードの両面を撮像してカード面データを取得する撮像手段(カメラ3イ)と、前記カード面データを予め取得してある基準面データと比較(対比)させて良・不良(良否)を判定する判定部(制御装置10)と、この判定部で良と判定された良カードを収納する良カード収納部(ワーク回収部5)と、前記判定部で不良と判定された不良カードを収納する不良カード収納部(ワーク収納部11)とから構成されているものが知られている。(例えば特許文献1)
(2)また、従来においては、カードの幅(<ISO9001>クレジットカードでは[53.392mm〜54.03×85.47mm〜85.72mm]、プリペイドカードでは[53.83mm〜54.03mm×85.40mm〜85.80mm])の計測が行われそのデータを保存している。しかるに、カード幅の計測は主にノギスなどを使用した人手による計測であり、例えば午前中に一回および午後一回行う1シートの全打抜カード(5行×4列では20枚のカード)を計測するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−277576号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】特に無し
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(1)上述した従来技術は、多数枚のシートから打ち抜かれた多数枚のカード群を纏めてカードセット部にセットし、一枚一枚排出して撮像してカード面データを取得し、該カード面データと予め記憶されている基準カード面データを比較して良カードと不良カードの判別を行い、それを分別するだけの装置であった。よって、大量の不良カードを含んだ状態を検査しカードを仕分けるだけのものであるので、そのカード群の不良をカード打抜中に掌握し対応するということができないものであった。
すなわち、多数枚のシートから打ち抜かれた多数枚のカード群を纏めてカードセット部にセットして検査するものであったので、例えば不良が、打抜装置の側で連続的に発生するような原因である場合、多数枚のシートの全てに不良箇所が形成され大量の不良カードが発生してしまうという欠点を有するものであった。これは特に、一枚のシートのカードたちが例えばトランプカードのようなそれぞれカード一枚一枚が異なり、それらの異なるカードによって一組のカード群が形成されるものである場合は、最悪では全てのカードが不良としなければならない、あるいは除いた不良カードを追加する煩雑な作業が必要になるなどの対応が必要となるものであった。
(2)また、適当な打抜回数あるいは適当な打抜時間の1枚シートのカード幅を計測し保存する方法では、不良幅カードが含まれている危険があるものであった。
【0006】
本発明は以上のような従来技術の欠点に鑑み、カード打抜装置でのカード打抜作業が進められているなかで、カードの打抜装置側における不良の発生箇所を俊敏に特定して、その対応を素早く行えることを可能とするカード打抜検査装置およびカード打抜検査方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は次に述べるような構成としている。
<請求項1記載の発明>
一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜装置と、このカード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成部と、前記カード群をセットするカードセット部と、前記カード群を前記カードセット部に自動的にセットするためのカード群自動セット手段と、前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出部と、このカード排出部によって排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像する撮像手段と、この撮像手段によって撮像されたカード面データを記憶するカード面データ記憶部と、前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与部と、予め基準カード面データ記憶部に記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して、該カード面データの良・不良を判定する判定部と、この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶部と、前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け手段と、前記判定結果に基づいて前記カード打抜装置、前記カード群形成部および前記カード群自動セット手段を制御する制御部と、以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査装置である。
<請求項2記載の発明>
行並びで該カード打抜装置から排出されたカードの第1列目カードを重ね受ける第1のシャッターを有する第1のカード受け部〜第n列目カードを重ね受ける第nのシャッターを有する第nのカード受け部とからなるカード群形成部と、前記第1のシャッター〜第nのシャッターを開閉するシャッター開閉部と、前記カード群形成部の下に設けられたカード重ね搬送部と、このカード重ね搬送部上のカード群を前記カードセット部にセットするカード移し手段と、を設けるとともに、前記シート1枚の全カードの前記カード群形成部への重ね受けが完了したら、前記カード重ね搬送部に前記第1列目カードの重ねを置いた1列カード重ねを形成するために前記第1のシャッターを開放するように前記シャッター開閉部を制御し、次に前記1列カード重ねを前記第2のカード受け部の真下に移動させるように前記カード重ね搬送部を制御し、次に前記1列カード重ねの上に前記第2列目カードの重ねを置いて2列カード重ねを形成するために前記第2のシャッターを開放するという工程を繰り返すことによって、n列カード重ねであるカード群を形成するように前記シャッター開閉部と前記カード重ね搬送部を制御するカード群形成制御部を設けてなることを特徴とする請求項1記載のカード打抜検査装置である。
<請求項3記載の発明>
判定結果記憶部のデータを表示するディスプレイが設けられ、不良が検出された場合には、直ちにあるいは検査しているカード群の検査が完了し次のカード群の検査の前にカード打抜装置のカード打抜動作が停止されるとともに、不良発生カード配列番地と不良のカード面データの画像が前記ディスプレイに表示されることを特徴とする請求項1、2いずれか1項に記載のカード打抜検査装置である。
<請求項4記載の発明>
カードセット部から前記カード排出部によって排出されあるいは該排出部に続くカード搬送部から排出されたカードを受け収納する第1のカード収納部、この第1のカード収納部の反対側に設けられた第2のカード収納部からなるカードを反転させるための回転あるいは回動動作を行うカード収納反転部を設け、このカード収納反転部の下方に設けられた反転した状態のカードを載せ搬送する反転カード搬送部を設け、前記カード収納反転部の上方に該カード収納反転部に収納されたカードの一方の面を撮像する第1の撮像手段を設け、前記反転カード搬送部の上方に該反転カード搬送部を搬送される前記カードの他方の面を撮像する第2の撮像手段を設けてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置である。
<請求項5記載の発明>
制御部に画像合成部を設け、撮像手段の撮像動作が、撮像隙間に送り出されてきたカードの先半面を撮像する一回目の撮像を行って先半面データを得、続いて前記撮像隙間から送り出されてゆく該カードの後半面を撮像する二回目の撮像を行って後半面データを得て、前記先半面データと前記後半面データを前記画像合成部において合成してカード全面のカード面データを得るようにしてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置である。
<請求項6記載の発明>
基準カード面データにカードの基準カード幅範囲データが予め付与され、カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部を設け、前記カード幅検出部で検出したカード幅データが前記カード面データに付与され、前記カード幅が前記基準カード幅範囲内の良カードであるか該基準カード幅範囲外の不良カードであるかを判定部で判定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置である。
<請求項7記載の発明>
カード打抜装置で一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜工程と、このカード打抜工程で打ち抜かれ前記カード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成工程と、前記カード群をカードセット部に自動的にセットするカードセット工程と、前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出工程と、前記カードセット部から排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像手段によって撮像しカード面データを得る撮像工程と、前記カード面データをカード面データ記憶部に記憶するカード面データ記憶工程と、前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与工程と、予め記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して該カード面データ他の良・不良を判定して判定結果を得る判定工程と、この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶工程と、前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け工程と、前記判定結果記憶部のデータに基づいて不良カード発生番地の情報を出力するデータ出力工程と、以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査方法である。
各工程の順番は上記記載の順番に限定されない。
<請求項8記載の発明>
カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部で該カード幅を検出してカード幅データ取得するカード幅検出工程を設け、前記カード幅データを予め記憶されている基準カード幅範囲データと比較して該基準カード幅範囲内にあるか無いかを判定工程にて判定することを特徴とする請求項7記載のカード打抜検査方法である。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
<請求項1記載の発明の効果>
一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜装置と、このカード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成部と、前記カード群をセットするカードセット部と、前記カード群を前記カードセット部に自動的にセットするためのカード群自動セット手段と、前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出部と、このカード排出部によって排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像する撮像手段と、この撮像手段によって撮像されたカード面データを記憶するカード面データ記憶部と、前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与部と、予め基準カード面データ記憶部に記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して、該カード面データの良・不良を判定する判定部と、この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶部と、前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け手段と、 前記判定結果に基づいて前記カード打抜装置、前記カード群形成部および前記カード群自動セット手段を制御する制御部と、以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査装置であるので、次に述べるような効果を奏する。
すなわち、
カード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群を形成し、このカード群をカードセット部に自動的にセットさせて、該カード群のカードを一枚ずつ撮像し良・不良を判定するものであるから、カード打抜作業とカードの良・不良判定が並行して行われるシステムを実現しているものであり、かつ、不良カードの発生した不良カード配列番地が記憶され不良カードの発生箇所を特定することができ、不良カードが発生した場合には、判定結果に基づいてカード打抜装置、カード群形成部およびカードセット部を停止させるなどの制御を可能としているものである。
これらによって、例えば、不良カードが検出された場合、直ちにカード打抜装置等を停止させ、かつ、不良カードの発生したカード配列番地が即わかるので、それ以上の不良カードの発生を生じさせなくするとともに、不良発生原因を素早く特定し即応俊敏な不良発生解消対応を可能とするという効果を奏する。
これは一枚のシート毎のカードたちのカード群を形成し、該カード群毎に良・不良判定を行うことによって実現されているものであるから、例えば、現在検査中のカード群である1シート、現在カードセット部に搬送中の1シート、現在積み重ね中の1シート、現在打抜中1シートの合計4シートの不良シートで、不良の発生を止めることを可能とするものである。
<請求項2記載の発明の効果>
行並びで該カード打抜装置から排出されたカードの第1列目カードを重ね受ける第1のシャッターを有する第1のカード受け部〜第n列目カードを重ね受ける第nのシャッターを有する第nのカード受け部とからなるカード群形成部と、前記第1のシャッター〜第nのシャッターを開閉するシャッター開閉部と、前記カード群形成部の下に設けられたカード重ね搬送部と、このカード重ね搬送部上のカード群を前記カードセット部にセットするカード移し手段と、を設けるとともに、前記シート1枚の全カードの前記カード群形成部への重ね受けが完了したら、前記カード重ね搬送部に前記第1列目カードの重ねを置いた1列カード重ねを形成するために前記第1のシャッターを開放するように前記シャッター開閉部を制御し、次に前記1列カード重ねを前記第2のカード受け部の真下に移動させるように前記カード重ね搬送部を制御し、次に前記1列カード重ねの上に前記第2列目カードの重ねを置いて2列カード重ねを形成するために前記第2のシャッターを開放するという工程を繰り返すことによって、n列カード重ねであるカード群を形成するように前記シャッター開閉部と前記カード重ね搬送部を制御するカード群形成制御部を設けてなることを特徴とする請求項1記載のカード打抜検査装置であるので、このような構成とすることによっても請求項1記載の発明と同様な効果を奏する。
<請求項3記載の発明の効果>
判定結果記憶部のデータを表示するディスプレイが設けられ、不良が検出された場合には、直ちにあるいは検査しているカード群の検査が完了し次のカード群の検査の前にカード打抜装置のカード打抜動作が停止されるとともに、不良発生カード配列番地と不良のカード面データの画像が前記ディスプレイに表示されることを特徴とする請求項1、2いずれか1項に記載のカード打抜検査装置であるので、このような構成とすることによっても請求項1、2いずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏する。
<請求項4記載の発明>
カードセット部から前記カード排出部によって排出されあるいは該排出部に続くカード搬送部から排出されたカードを受け収納する第1のカード収納部、この第1のカード収納部の反対側に設けられた第2のカード収納部からなるカードを反転させるための回転あるいは回動動作を行うカード収納反転部を設け、このカード収納反転部の下方に設けられた反転した状態のカードを載せ搬送する反転カード搬送部を設け、前記カード収納反転部の上方に該カード収納反転部に収納されたカードの一方の面を撮像する第1の撮像手段を設け、前記反転カード搬送部の上方に該反転カード搬送部を搬送される前記カードの他方の面を撮像する第2の撮像手段を設けてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置であるので、請求項1、2、3のいずれか1項に記載の発明の効果と同様な効果を奏するとともに、次に述べるような効果を奏する。
すなわち、第1の撮像手段で上から下のカード収納反転部内のカードの一方の面(例えば表面)を撮像し、第2の撮像手段で上から下の反転カード搬送部上の反転したカードの他方の面(例えば裏面)を撮像するので、第1の撮像手段も第2の撮像手段のいずれもがレンズを下に向けた埃がレンズにつかない形態での撮像を実現するという効果を奏する。
<請求項5記載の発明の効果>
制御部に画像合成部を設け、撮像手段の撮像動作が、撮像隙間に送り出されてきたカードの先半面を撮像する一回目の撮像を行って先半面データを得、続いて前記撮像隙間から送り出されてゆく該カードの後半面を撮像する二回目の撮像を行って後半面データを得て、前記先半面データと前記後半面データを前記画像合成部において合成してカード全面のカード面データを得るようにしてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置であるので、請求項1、2、3のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏するとともに次に述べるような効果を奏する。
すなわち、
撮像手段ではカードの半分面を撮像し合成処理するものであるので、カードの全部を撮像するよりも、撮像手段をカード面に近づけて撮像することが可能となり、これによって、撮像手段の解像度を上げたと同じ効果を奏するものである。よって、高価な高解像度の撮像手段ではない安価な低解像度の撮像手段を用いて、高解像度ものと同じ高精度な判定を低コストで実現する検査装置を実現するものである。
<請求項6記載の発明の効果>
基準カード面データにカードの基準カード幅範囲データが予め付与され、カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部を設け、前記カード幅検出部で検出したカード幅データが前記カード面データに付与され、前記カード幅が前記基準カード幅範囲内の良カードであるか該基準カード幅範囲外の不良カードであるかを判定部で判定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置であるので、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明と同様な効果を奏するとともに、次に述べるような効果を奏する。
すなわち、全カードのカード幅の計測が行われ且つそれがカードの基準カード幅範囲内であるかどうかの良否判定が行われ、カード仕分け手段によって不良幅カードと良幅カードが仕分けられるので、カード幅の不良の全く無いカードを提供できるという効果を奏する。
<請求項7記載の発明の効果>
カード打抜装置で一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜工程と、このカード打抜工程で打ち抜かれ前記カード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成工程と、前記カード群をカードセット部に自動的にセットするカードセット工程と、前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出工程と、前記カードセット部から排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像手段によって撮像しカード面データを得る撮像工程と、前記カード面データをカード面データ記憶部に記憶するカード面データ記憶工程と、前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与工程と、予め記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して該カード面データ他の良・不良を判定して判定結果を得る判定工程と、この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶工程と、前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け工程と、前記判定結果記憶部のデータに基づいて不良カード発生番地の情報を出力するデータ出力工程と、以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査方法であるので、請求項1記載の発明と同様な効果を奏する。
<請求項8記載の発明の効果>
カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部で該カード幅を検出してカード幅データ取得するカード幅検出工程を設け、前記カード幅データを予め記憶されている基準カード幅範囲データと比較して該基準カード幅範囲内にあるか無いかを判定工程にて判定することを特徴とする請求項7記載のカード打抜検査方法であるので、前記<請求項6記載の発明の効果>と同様な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例1の打抜カード検査装置の全体概念平面図。
【図2】本発明の実施例1のカード群形成部およびカード重ね搬送部によるカード群形成動作図。
【図3】本発明の実施例1のカード検査部の側面図。
【図4】本発明の実施例1の制御部のブロック図。
【図5】本発明の実施例1のカード面データ形成のチャート図。
【図6】本発明の実施例1のカード配列番地およびカード群のカード重ね状態図。
【図7】本発明の実施例2のカード配列番地およびカード群のカード重ね状態図。
【図8】本発明の実施例3の撮像部の側面図。
【図9】本発明の実施例4のカード検査部の側面図。
【図10】本発明の実施例5の平面図、機構側面図およびカード収納反転部の拡大断面図。
【図11】本発明の実施例5の動作順序図。
【図12】本発明の実施例6の機構側面図。
【図13】本発明の実施例7のカード収納反転部の断面図および動作図。
【図14】本発明の実施例8のカード収納反転部の断面図および平面図。
【図15】本発明の実施例8のカード収納反転部の動作図。
【図16】本発明の実施例9のカード収納反転部の断面図および平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態である実施例について説明する。但し、本発明をそれら実施例のみに限定する趣旨のものではない。また、後述する実施例の説明に当って、前述した実施例の同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【実施例1】
【0011】
図1〜図6に示す本発明の実施例1において、カード打抜検査装置1は次に述べるような構成となっている。
シート2から複数列複数行(本実施例では4行5列)の配列で一行ずつ4枚のカードを打ち抜いてゆく4つの打抜刃3a〜3dからなるカード打抜部3を有するカード打抜装置4によって打ち抜かれて、行並びでカード打抜装置4から排出されたカードの、第1列目カード(カード配列番地1−1〜1−5)を重ね受ける第1のシャッター5aを有する第1のカード受け部6a、第2列目カード(カード配列番地2−1〜2−5)を重ね受ける第2のシャッター5bを有する第2のカード受け部6b、第3列目カード(カード配列番地3−1〜3−5)を重ね受ける第3のシャッター5cを有する第3のカード受け部6c、第4列目カード(カード配列番地4−1〜4−5)を重ね受ける第4のシャッター5dを有する第4のカード受け部6d、とからなるカード群形成部7と、
第1のシャッター5a〜第4のシャッター5dを別々に開閉するシャッター開閉部8と、
カード群形成部7の下に設けられた、モータ9により駆動されるベルトコンベアー98、ベルトコンベアー98に設けられた、落とされるカード群を内側に突出した基台部分で受け載せ保持するとともに、ベルトコンベアー98と最下部のカードとの間に隙間99を形成する正面からみて逆Tの字形状(L字形状でもよい)の、それぞれ間隔を開けて配置されたカード保持壁100a、100b、100c、100dによって形成されたカード受け保持部101(一カード群CGずつを収納してゆく所定間隔で設けられている)とからなるカード重ね搬送部10と、
1枚のシート2の全カードのカード群形成部7への重ね受けが完了(図2の(a)図)したら、カード受け保持部101に第1のカード受け部6aの第1列目カードの重ね(カード配列番地1−1〜1−5)を置いて1列カード重ねC1を形成するために第1のシャッター5aを開放するようにシャッター開閉部8を制御し(図2の(b)図)、次にカード受け保持部101を第2のカード受け部6bの真下に移動停止させるようにカード重ね搬送部10を制御し(図2の(c)図)、次に1列カード重ねC1の上に第2列目カードの重ね(カード配列番地2−1〜2−5)を置いて2列カード重ねC2を形成するために第2のシャッター5bを開放するようにシャッター開閉部8を制御し(図2の(c)図)、次にカード受け保持部101を第3のカード受け部6cの真下に移動停止させるようにカード重ね搬送部10を制御し(図2の(d)図)、次に2列カード重ねC2の上に第3列目カードの重ね(カード配列番地3−1〜3−5)を置いて3列カード重ねC3を形成するために第3のシャッター5cを開放するようにシャッター開閉部8を制御し(図2の(d)図)、次に3カード受け保持部101を第4のカード受け部6dの真下に移動停止させるようにカード重ね搬送部10を制御し(図2の(e)図)、次に3列カード重ねC3の上に第4列目カードの重ね(カード配列番地4−1〜4−5)を置いて4列カード重ねC4を形成するために第4のシャッター5dを開放するようにシャッター開閉部8を制御して4列カード重ねC4からなるカード群CGを形成する(図2の(e)図)ように、シャッター開閉部9とカード重ね搬送部10を制御するカード群形成制御部14と、
カード受け保持部101上のカード群CGを隙間99に持ち上げアーム103の爪102を入れて持ち上げ移動させてカードセット部11にセットするカード移し手段12と、
シート2から複数列複数行の配列で打ち抜かれた所定数のカードが所定の順番で重ねられ、カード重ね搬送部10で搬送されてきたカード群CGを検査するためにセットするカードセット部11と、
このカードセット部11からカード群CGのカードを最下部カードの下面にモータ30により駆動される排出ローラ15、該排出ローラ15によって最下部から一枚ずつ排出されるカード1枚の厚みよりも広い隙間距離でかつカード2枚よりも狭い隙間距離のカード通し隙間(図示せず)とからなるカード排出部16と、
このカード排出部16から排出されたカードを挟持搬送する撮像搬送部31、第1分岐搬送部32、第2分岐搬送部33とからなる挟持搬送ローラ群であり、且つモータ30により駆動される前記挟持搬送ローラ群であるカード搬送部29と、
カードセット部11から排出されたカードの表面と裏面を撮像する撮像手段17と、
この撮像手段17によって撮像されたカード面データ64のカード幅を検出してカード幅データ153を取得し該カード面データ64に該カード幅データ153を付与するカード幅検出部155と、
カード幅データ153が付与されたカード面データ64を記憶するカード面データ記憶部19と、
カード面データ64にシート2のカード配列番地(カード配列番地1−1〜5−5の20番地)を付与するカード配列番地付与部20と、
カード面データ64を基準カード面データ21と比較(対比)して良・不良を判定する判定部22と、
この判定部22の判定結果(不良と判定されたカード面データのカード配列番地、あるいは不良と判定されたカード面データおよびそのカード配列番地など)を記憶する判定結果記憶部23と、
判定部22で良と判定された良カードを収納する、昇降床37を有する良カード収納部24と、
判定部19で不良と判定された不良カードを収納する、昇降床38を有する第1の不良カード収納部25と、
不良カードを含む1枚のシート2の全カードである不良有カード群を収納する、昇降床39を有する第2の不良カード収納部26と、
良カードと不良カードを分けて良カードを良カード収納部21に収納可能とさせ、不良カードを第1の不良カード収納部25に収納可能等させる、ソレノイド27によって首をふる首振り体からなるカード仕分け手段28と、
良カード収納部24と第2の不良カード収納部26の上方に設けられた、良カード群あるいは不良有カード群を収納し、収納したカード群が良カード群である場合は良カード収納部24に落とし収納させ、収納したカード群が不良有カード群である場合は第2の不良カード収納部26に落とし収納させるための、制御部13によって制御される水平駆動部34により水平移動させられるカードを重ね受ける形態で下部に開閉シャッター36を有するカード仕分け手段35と、
判定結果記憶部23のデータに基づいて不良カードが発生したカード配列番地のおよび不良カードのカード面データを画像でディスプレイ等40に出力するデータ出力設定部41とからなっている。
カードセット部11、撮像手段17、カードカード搬送部29、カード仕分け手段28、カード仕分け手段35、良カード収納部24、第1の不良カード収納部25、第2の不良カード収納部26とでカード検査部42を形成している。
カード配列番地1−1〜5−5は、例えばカード配列番地A−1〜E−5というような配列番号とするのもよい。
カード群形成部7への一行全カードの収納をセンサー(図示せず省略)で検知して、該検知に基づいてベルトコンベアー98は所定距離移動するようになっている。
カード打抜検査装置1の全ての駆動部分および検知部は制御部13によって制御され、どこかの箇所でエラーが検知された場合は、制御部13によって直ちにあるいは検査しているカード群の検査が完了し次のカード群の検査の前にカード打抜装置のカード打抜動作が停止するなど、適切なタイミングで全装置の停止を含む統一された適切な制御が行われるようになっている。
【0012】
カード面の撮像タイミングは次のような方法がある。
撮像タイミングA
表面撮像手段55aおよび裏面撮像手段55bはカードの先頭先端縁のカード検出センサ53による検出信号を撮像指示部52に送り、それより所定時間経過後に撮像指示部52はカードの先半面を撮像させ、カードの後尾先端縁のカード検出センサ53による検出信号を撮像指示部52に送りそれによってカードの後半面を撮像させるようになっている。
撮像タイミングB
カードの後尾先端縁の検出をおこなわずに、カードの先頭先端縁の検知でカードの先半面を撮像させ、カードの先頭先端縁の検知から指定時間経過で後半面を撮像するようにするのもよい。
撮像タイミングAの場合のカード検出センサ53の配置位置は撮像隙間58の上流側に配置され、撮像タイミングBの場合はカード検出センサ53の配置位置は撮像隙間58の下流側に配置される。
【0013】
カード打抜装置4は、打抜控え中のシート2が重ね収納されるシート収納部45と、このシート収納部45の最上部のシート2を吸着して搬送しカード打抜部3にセットする、制御部13に制御されたシート搬送手段46と、シート2から複数列複数行(本実施例では4行5列)の配列で一行ずつ4枚のカードを打ち抜いてゆく4つの打抜刃3a〜3dからなるカード打抜部3と、カード打抜部3で1行ずつ打ち抜かれて排出されたカードを搬送するモータ47によって駆動される搬送ローラ48(ベルトでもよい)と、この搬送ローラ48から排出されたカードを滑り落とすないし搬送してカード群形成部7にカードを収納させる、モータ49で駆動された4本の傾斜ベルト50(挟持ローラ、エアー噴射滑り面、ベルヌーイ原理エアー噴射滑り面でもよい)とからなっている。
【0014】
一枚のシート2のカード群CGを載せたカード受け保持部101がカード移し手段12の真下に到着停止したことがセンサ(図示せず省略)で検知されると、ベルトコンベアー98の内側に設けたソレノイドやモータによって動作するリンク機構(図示せず省略)によって対向開閉動作をする一対のアーム107a、107bからなる前後面からのセンター合わせ手段108によって、カード群CGの前後をアーム107a、107bで挟み付けるようにしてセンター合わせがおこなわれ、カード移し手段12の持ち上げアーム103が下降してカード群CGの下部に爪102を入れて(側面からのセンター合わせ手段の役割も担っている)持ち上げ、水平移動してカードセット部11にカード群CGをセットする。カード群CGが正しくセットされたことをセンサ(図示せず省略)が検知すると検査が開始される。
センター合わせ手段108とカード移し手段12とでカード群自動セット部109を形成している。
【0015】
図4、図5によって撮像手段17の撮像動作およびその後の処理について説明する。
撮像手段17はカードの表面を撮像する表面撮像手段55aとカードの裏面を撮像する裏面撮像手段55bとからなっている。それぞれに撮像するカードを照らす照明があるが省略している。
撮像搬送部31の撮像部位はカード搬送部であるローラ56とローラ57で形成された間に形成された撮像隙間58で行われるよう、表面撮像手段55aは上方に下向きで、裏面撮像手段55bは下方に上向きで対抗するように設けられ、カード面を照らす照明(図示せず省略)が設けられている。表面撮像手段55aと表面撮像手段55bが離れた撮像隙間で撮像するようにするのもよい。
撮像隙間58に送り出されてきたカードCの裏面と表面の撮像と処理は次のように行われる。
裏面撮像手段55bにおいて、撮像隙間58に送り出されてきたカードCの裏先半面59(先に撮像隙間58に入る下先行半分強)を撮像する一回目の撮像130を行って裏先半面データ131を得、続いて撮像隙間58から送り出されてゆく該カードCの裏後半面60(後に撮像隙間58に入る下後行半分強)を撮像する二回目の撮像132を行って裏後半面データ133を得て、裏先半面データ131と裏後半面データ133を画像合成部61に送る。
表面撮像手段55aにおいて、撮像隙間58に送り出されてきたカードCの表先半面62(先に撮像隙間58に入る上先行半分強)を撮像する一回目の撮像134を行って表先半面データ135を得、続いて撮像隙間58から送り出されてゆく該カードCの表後半面63(後に撮像隙間58に入る上後行半分強)を撮像する二回目の撮像136を行って表後半面データ137を得て、表先半面データ135と表後半面データ137を画像合成部61に送る。
画像合成部61では、裏先半面データ131と裏後半面データ133を合成してカード裏面合成データ138が形成され、表先半面データ135と表後半面データ137を合成してカード表面合成データ139が形成され、さらに、カード裏面合成データ138とカード表面合成データ139を統合した合成両面データであるカード面データ64が形成される。
カード面データ64には、カード幅データ153が付与される。カード幅データ153はカード面データ64のその幅の画素数の検出によって得ている。
【0016】
カード幅データ153が付与されたカード面データ64は判定部22に送られて基準カード面データ21および基準カード範囲データ154と対比されて判定データ65が出力される。
基準カード面データ21は、基準カード面データ作成設定部66で基準カード作成を指示し、良カードのカード面を撮像手段17で撮像し、基準カード幅設定部156で入力された基準カード幅範囲データ154(<ISO9001>クレジットカードでは[53.392mm〜54.03×85.47mm〜85.72mm]、プリペイドカードでは[53.83mm〜54.03mm×85.40mm〜85.80mm])を付与して予め基準画像格納部67に保存しておく。(付与には、基準カード面データ21に基準カード幅範囲データ154がリンクされた形態、基準カード面データ21に基準カード幅範囲データ154にそれぞれ同じカード配列番地が付与されているなど、何らかの関連付けがされている形態をいう)
基準データ入力部(図示せず)を設け基準カード面データ作成設定部66で基準データ入力部からの入力を指示し、スキャナーで予め読み取った画像データ、印刷用データなどを基準カード面データ21として基準画像格納部67に保存する形態もよい。
ローラ56、ローラ57、撮像隙間58(表面撮像手段55aと表面撮像手段55bの撮像隙間58は離れた別箇所であるのもよい)、撮像手段17とで撮像部43を形成している。
撮像手段(カメラ)とカメラコントローラが一体になっているものを使用しており、コントローラにはカメラの制御とともに、画像判定機能(基準カード幅設定部156、基準画像格納部67、カード幅検出部155、カード面データ記憶部19、判定部22)を備えている。
【0017】
カード配列設定部71で打ち抜くシートのカード配列番地データ70を選択あるいは入力し、カード配列番地付与部20に記憶させる。あるいは、多くの場合、打抜刃の数および配列とシートの大きさおよびその打ち抜くカード配列は固定であるので、カード配列番地データ70は予め、工場出荷段階で設定され簡単には変更できないようにする場合もあり、変更する場合はメモリーの交換、パスワードの入力による設定変更など、通常の操作では変更できないようにしておくのがよい。
判定方法設定部72で判定方法を設定する。具体的には、全カードが同種類である場合は「基準カード1枚」を選択、複数の種類である場合は「基準カード全部」か「基準カード指定」を選択する。
基準カード面データ21は、カードが全部同種類であるなら1カードデータであるので、「基準カード1枚」で多くの場合対応可能である。
1枚のシートから形成されるカードが複数種類の場合いは、その種類数の複数の基準カード面データ21を作成し、あるいは全カード面データを基準カード面データ21とし、それぞれに対応するカード配列番地付与部20からカード配列番地が付与される(図示せず省略)。
一枚のシートから打ち抜くカードが複数種類である場合は、基準カード面データはその複数種類あるいは全数種類とされ、複数種類の基準カード面データ、あるいは全カード面データが基準面カードデータとされて、それぞれの基準面カードデータにカード配列番地データが付与され記憶され、判定部22ではそれぞれのカード基準面カードデータとカード面データとを対比判定する。
「基準カード指定」は、ディスプレイに表示された画面から、画面の該当箇所を押圧して、種類毎にグループを設定し、グループ毎に基準カード面データは1データにする。5グループの場合は、基準カード面データは5種類とするか、全カードを選択してシートの全てのカードである20種類を基準カード面データ21とする。
複数種類の基準カード指定をする場合のディスプレイの設定表示画像は、種類が視覚的にわかるようにカード面データをカード配列にして表示するのもよい。その設定方法としては、4行×5列=20カードのカード配列の場合は、カード面画像が対応する配列番地(シートのカード打抜配列番地と同じ)に表示されたカード配列画像と、グループ設定ボタン1〜20が表示され、同じ種類のカード面画像を指で押し色を選択色に反転させグループ1を決め、グループ1のボタンを押してグループ1の選択色をグループ確定色に反転させてグループ1を確定する。グループ1のカード面データの一枚あるいは全部がグループ1基準カード面データとして基準画像格納部に記憶されるなどの方法がよい。
また、カード仕分け手段28を複数設け、第1分岐搬送部32、第2分岐搬送部33以外のカードの種類数と同じないしそれ以上の分岐搬送部+第2分岐搬送部33とを設け、カードの種類毎に良カードを分けて収納あるいは包装できるようにするのがよい。
【0018】
判定部22において、不良箇所には不良箇所マーキング部69によってマーキング(印)が付与され不良カードデータ68が作成され、該不良カードデータ68は判定結果記憶部23に保存され、ディスプレイ等4に出力させて不良カードの配列番地毎の発生件数、不良カードの画像および不良箇所マーキングの表示がおこなえるようになっている。例えば図6のシート2のような配列画像が表示され、対応する配列番地に不良件数が表示されるともに不良有りの配列番地は他とは色の違う太い枠で報知され、表示されている画像表示ボタンを押すと、各配列番地に対応するカード面画像が表示され、不良箇所がマーキング(図示せず省略)(→印、丸や四角囲い線など)によって指示されているようになっている。
カード幅不良は、マーキングでの表示とともに「幅不良」の文字での表示、あるいは基準カード幅範囲からの外れ距離が+−で表示される。複数の不良箇所が在る場合はその複数が表示される。
判定結果保存設定部(図示せず)を設け、判定結果記憶部23に保存する判定結果を不良カード面データのみの保存にするか、全カードのカード面データの保存にするかを選択できるようにするのがよい。
不良が発見されても検査は直ちに停止されることなく、検査中のカード群CG(1シート)の検査が完了して次にカード群CGの検査前に停止するようにし、カード打抜装置4の打抜動作は打抜中のシートの打抜および排出が完了して停止するようにし、カード群形成部7はカード打抜装置4から排出されたカードを積み重ねカード群CGを形成して停止されるようにしている。
【0019】
記号識別設定部(図示せず)(記号とは数字、文字・記号、バーコードなど)を設け、記号識別設定部でカード面データ64の特定箇所の記号の検出形態(特定箇所の画像データの検出記憶、特定箇所の画像を読み取りテキスト変換したテキスト、あるいは画像データおよびテキストの両方)、仕分け形態を設定し、記号識別設定部の指示した検出を行う特定箇所検出部(図示せず)を設け、特定箇所検出部の検出結果を判定結果記憶部23に記憶し、顧客に判定結果を提供できるようにするのもよい。
これは、クレジットカードなどのように、一枚一枚のカードに連番(記号)が所定の箇所に印刷されている場合になどの検査に有効である。すなわち、不良カードおよび良カードの両方を顧客に提供し、不良カードの連番データも合わせて提供することにより、顧客自身が不良カードと不良カード連番をチェックすることができる。不良カードおよび良カードが混在した(所定順番に重なっている)全カードと、不良カードの連番データを提供することによって、顧客の側でチェックも兼ねた不良カード抜き取り作業を行うことができる。これらによって、不良カードの不正使用などがカード打抜企業側によって生じることを防止することができる。
不良カードが発生しても装置を止めることなく、打抜、検査、包装までをノンストップで行う設定にして行うことも有効である。
【0020】
以上のようなカード打抜検査装置1は、カード打抜装置4で打ち抜かれたカードをそのまま自動的に全数カードについて印刷不良、カードの傷、汚れ、抜きずれ、寸法(バリを含む)があるかないかを検出して、自動的に良カード、不良カードに仕分けるとともに、不良カードが検出された場合には、その装置停止設定によって装置を停止させ、その箇所を直ちに特定して対処することを可能としているものであるから、不良カードの発生を最小限にとどめることを可能にするものである。
カード幅データ保存指示部(図示せず)とカード幅データを保存するカード幅データ保存部(図示せず)を設け、カード幅データ保存指示部の指示(設定)によって、全カードのカード幅データを保存して、全カードのカード幅データを顧客等に提供することも可能である。
【0021】
基準カード面データ21にカードの基準カード幅範囲データ154が予め付与され、カード面データ64からカード幅を検出するカード幅検出部155を設け、カード幅検出部155で検出したカード幅データ153がカード面データ64に付与され、カード幅が基準カード幅範囲内の良カードであるか該基準カード幅範囲外の不良カードであるかを判定部22で判定するようになっている。
「カード幅データ153がカード面データ64に付与され」とは、カード面データ記憶部19に保存されたカード面データ64への付与という方法、カード面データ64にカード幅データ153が付与された形態でカード面データ記憶部19に記憶されるという方法のいずれも技術的範疇に含むものである。
「基準カード面データ21にカードの基準カード幅範囲データ154が予め付与され」とは、基準画像格納部67に保存された基準カード面データ21への付与という方法、基準カード面データ21に基準カード幅範囲データ154が付与された形態で基準画像格納部67に保存されるという方法のいずれも技術的範疇に含むものである。
【0022】
判定データ65はカード行き先指示部74に送られる。
カード行き先指示部74には予め不良処理形態設定部75によって、良カードを良カード収納部24に送り不良カードを第1の不良カード収納部25に送るA処理にするか、1シート毎の良カード群を良カード収納部24に送り1シート毎の不良有カード群を第2の不良カード収納部に送るB処理にするか設定されている。
A処理に設定している場合は、不良カードがカード仕分け手段28を通過するときに該カード仕分け手段28は、上向きに首を振って不良カードを第2分岐搬送部33に送り第1の不良カード収納部25に収納し、良カードがカード仕分け手段28を通過するときに該カード仕分け手段28は、下向きに首を振って良カードを第1分岐搬送部32に送り良カード収納部24に収納される。
B処理に設定している場合は、カード全部が第1分岐搬送部32に送られ、1シートのカード全部がカード仕分け手段35に重ね収納される。1シートのカード群が全部良カードである場合は、全カードが良カード収納部24に落とされ収納され、1シートのカード群の中に不良カードがある不良有カード群である場合は、カード仕分け手段35は第2の不良カード収納部26の真上に移動して、不良有カード群を落とし第2の不良カード収納部26に収納する。
不良カード収納部は単なる大きなケースとし、不良カードを単に投下するようにするのもよい。
良カード収納部25は複数設け、一つの良カード収納部25に所定数の良カードが収納されたら、自動的に次の良カード収納部25に入れ替わるような構成とするのがよい。
また、不良処理形態設定部75において、不良が発生し続ける特定のカード配列番地の不良によって、装置を停止する等の処置が行われないように設定できるようになっている。こうすることによって、同じカード配列番地の印刷不良による不良カードの発生は装置の停止のない状態で処理してゆくことができ、その不良カードは不良カード収納部に仕分けられる。
また、不良処理形態設定部75において、不良カードが発生しても打抜動作と検査動作を一切停止しないで行うことも設定できるようになっている。
【0023】
予め良カード収納数設定部77によって、良カード収納部24に収納する数をカード数カウント記憶部78に設定しておくことによって、良カードの収納数が設定数に達したら装置停止設定部79は装置全体を停止させ、そのことを報知部82の作動で報知する。
また、不良カード停止設定部80において、不良カードの発生回数限度、不良カード発生枚数限度のいずれかあるいは両方を設定しておくことによって、不良カードの発生回数限度あるいは不良カード発生枚数限度になったら装置停止設定部79は装置全体を停止させ、そのことは報知部82の作動で報知される。
【0024】
手動検査設定部83によって、例えば数百枚というような多数枚のカードをカードセット部11に手動でセットし検査することも可能としている。カードセット部11に収納するカード収納ケース(図示せず)を多数用意し、多数のカードを多数のカード収納ケースに予め入れ準備しておいて、手際よく空にナットカード収納ケースと取り替えて行くようにするのもよい。
カード検査部42はカード打抜装置4と連動させないで、独自にカード検査を行うことができるものである。その際、カードセット部11に大量のカードをセットして検査を行うことが可能である。また、所定の順番に重ねられたカード群CGを多数段重ねた状態にして検査を行うことが可能であり、その際、カード面データにカード配列番地を付与することも可能である。
【0025】
裏面撮像手段55b、表面撮像手段55aはカードCの半分面を撮像するので、カードCの全部を撮像するよりも、撮像手段をカードC面に近づけて撮像することが可能となり、これによって、撮像手段の解像度を上げたと同じ効果を奏するものである。よって、コントローラと一体となった高価な高解像度の撮像手段ではないコントローラと一体となった安価な低解像度の撮像手段を用いて、高解像度ものと同じ高精度な判定を実現することを可能とするものである。
【0026】
裏面撮像手段55b、表面撮像手段55aは画像データの判定の安定性からCCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサなどのエリアセンサ(エリアセンサカメラ)を使用しているが、これに限定されるものではなく、ライン(リニア)センサ(ラインスキャンカメラ)など他の検出装置を使用してもよい。ラインセンサの方がエリアセンサよりも高分解能、高速性、連続処理において優れている。
【0027】
カード配列設定部71、不良処理形態設定部75、良カード収納数設定部77、不良カード停止設定部80、基準カード面データ作成設定部66、手動検査設定部83は操作ディスプレイ(ディスプレイ等40でもよい)に表示され、項目のタッチによって操作設定できるようにしている。
【0028】
また、本実施例1においては次のようなカード打抜検査方法を実現しているものである。
カード打抜装置4で一枚のシート2から複数列複数行(本実施例では4行5列)の配列でカードを打ち抜くカード打抜工程と、このカード打抜工程で打ち抜かれカード打抜装置4から排出された一枚のシート2のカードたちを所定の順番に重ねたカード群CGとするカード群形成工程と、カード群CGをカード群形成部7、カード重ね搬送部10およびカード移し手段12によってカードセット部11に自動的にセットするカードセット工程と、カードセット部11からカード群CHのカードを一枚ずつ排出するカード排出工程と、カードセット部11から排出されたカードの表面および裏面を撮像手段17によって撮像しカード面データ64を得る撮像工程と、カード面データ64をカード面データ記憶部19に記憶するカード面データ記憶工程と、カード群CGのカード順番を記憶し該記憶したカード順番にシート2の予め設定されているカード配列番地(1−1〜4−5)を対応させるカード配列番地対応工程と、予め記憶されている基準カード面データ21とカード面データ64を比較して該カード面データ他の良・不良を判定部65で判定して判定結果を得る判定工程と、この判定工程で不良と判定されたカードのカード配列番地を判定結果記憶部23に記憶する不良カード配列番地記憶工程と、前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け工程と、判定結果記憶部23のデータに基づいて不良カード発生番地の情報を出力するデータ出力工程と、以上のごとく構成されてなるカード打抜検査方法である。
さらに上記カード打抜検査方法に、カード面データ120からカード幅を検出するカード幅検出部155で画素数を検出し、それによってカード幅データ153を取得するカード幅検出工程を設け、カード幅データ153を予め記憶されている基準カード幅範囲データ154と比較して該カード幅データ153が該基準カード幅範囲153内にあるか無いかを判定工程にて判定するカード打抜検査方法とするのもよい。
【実施例2】
【0029】
図7に示す本発明の実施例2において前記実施例1と主に異なる点は、カード配列番地を、1列目を1〜5、2列目を6〜10、3列目を11〜15、4列目を15〜20という連続番号にし、よって形成されるカード群CGは下から1〜20のカード配列番地となるようにした点にある。
【実施例3】
【0030】
図8に示す本発明の実施例3において前記実施例1と主に異なる点は、ローラ56とローラ57の間の撮像隙間58に、カードCの下面を上面で吸着して搬送する下面吸着搬送ベルト84と、それに続くカードCの上面を下面で吸着して搬送する上面吸着搬送ベルト85を設け、下面吸着搬送ベルト84の上方にはカードCの表面を撮像する表面撮像手段55aが配置され、上面吸着搬送ベルト85の下方にはカードCの裏面を撮像する裏面撮像手段55bが配置され、表面撮像手段55aはカードCの表面全体を一回で撮像し、裏面撮像手段55bはカードCの裏面全体を一回で撮像するようにした撮像部95を形成した点にある。
表面撮像手段55a、裏面撮像手段55bの傍には、図示しないがカード検出センサ53がそれぞれ配置され、照明も配置されている。
下面吸着搬送ベルト84、上面吸着搬送ベルト85は、多数の吸引孔(図示せず省略)を有するゴム製のローラ89、90で走行する無端ベルト88と、無端ベルト88の間に設けられた吸引囲い86と、吸引囲い86のエアーを吸引する吸引装置(図示せず省略)に連絡された吸引管87とからなっている。
【実施例4】
【0031】
図9に示す本発明の実施例4において前記実施例1と主に異なる点は、カード仕分け手段35に変えて良カードを重ね収納する良カード重ね受け部91を設け、良カード重ね受け部91の底部には引き込み式の開閉シャッター92が設けられ、良カード重ね受け部91の下方には良カード収納部24および第2の不良カード収納部26に変えてモータ93で駆動される搬送ベルト94を設けてなるカード検査部96を形成した点にある。
制御部13には良カード数設定部(図示せず省略)が設けられ、該良カード数設定部で設定された良カードが良カード重ね受け部91に収納されると、開閉シャッター92が開き良カード群CGRを搬送ベルト94上に落とし置く。搬送ベルト94の良カード群CGRは自動包装部(図示せず省略)に搬送される。
第1の不良カード収納部25は不良カードが単に投棄されるボックスとしている。
【実施例5】
【0032】
図10、図11に示す本発明の実施例5において前記実施例1と主に異なる点は、撮像部43を撮像手段55a、55bのレンズを下向きにした撮像部111とし、これに対応した撮像搬送部115を設けた点にある。
撮像搬送部115は、ローラ56とローラ57の間を広げ且つローラ57を下げた位置にし、ローラ56とローラ57の間のローラ57と搬送水平位置を同じにして空気通過のための貫通孔が多数あいたベルトコンベアーからなる反転カード搬送部117(エアーを吹き出した(ベルヌーイ原理も含む)傾斜面をカードが自重で滑り移動する搬送形態などもよい)が設けられ、カード載せ搬送部117の上方でローラ56から排出され落ちるカードCを受け収納する上部が開口しかつ空気通り部である貫通開口119を複数有するカード載り部118a、反対面をカード載り部118bとした仕切りプレート118で仕切られたカード収納部115aおよびこのカード収納部115aの反対側(上下関係)のカード収納部115bとからなる、カードを反転させるための回転動作あるいは回動動作を行うカード収納反転部113を設け、カード収納反転部113を回転ないし回動せるステッピングモータ(これに限られずサーボモータ、超音波モータ、ソレノイドとリンク機構の組み合わせなど多様な駆動手段がある)からなる駆動手段114を設け、カード収納反転部113の下方に反転した状態のカードを載せ搬送する反転カード搬送部117が配置された構成となっている。かつ、カード収納反転部113の上方に該カード収納反転部113に収納されたカードCの一方の面を撮像する撮像手段55aを設け、反転カード搬送部117の上方に該反転カード搬送部117を搬送されるカードCの他方の面を撮像する撮像手段55bを設けている。
撮像手段55a、55bのいずれもレンズを下向きとしているので、レンズに埃がかかり溜まることがない。
駆動手段114はカード収納反転部113の側面側に位置されているが、カード収納反転部113のカード進行方向である前面あるいは後面に位置するのもよい。
【0033】
撮像形態として、撮像手段55a、55bのいずれでも、カードCの全面を一回で撮像する両面全面撮像形態、撮像手段55aではカードCの一方の面の全面を一回で撮像し、撮像手段55bではカードCの他方の面の半分ずつを撮像し合成して全面画像とする半面撮像合成方法とするなどがある。半面撮像合成方法の撮像手段55bでは、撮像手段55bをカードCにより近づけた近接撮像できるので、解像度の高いカード面データを得ることが可能となる。それは、解像度の高い高価な撮像手段を用いずに高解像度のカード面データの取得を実現するものでもある。
このように、撮像手段55aおよび撮像手段55bあるいはいずれか一方で全面撮像(低解像度撮像)と半面撮像合成(高解像撮像)ができるように、低解像度設定と高解像設定を選択する解像度設定部を設け選択設定ができるようにし、撮像手段55aおよび撮像手段55bあるいはいずれか一方の撮像するカードからの距離を近距離、遠距離の二つに切り替えることができるようにするのがよい。
【0034】
カード収納反転部113は、全体の通気をよくしてカードCの載せ面までの時間が早くなるように多数の孔が側壁および載せ面である床板にあけられている。カード収納反転部は例えば棒部状部材を折り曲げて形成したような囲い形状でもよい。より落下を早くするために上方から噴射エアー等で押してやるのもよい。
カード収納反転部113はステッピングモータである駆動手段114で回転ないし回動されるのであるが、その反転スピードは0.12秒で反転するように制御されている。これはカードCがローラ56から排出されてから落下して収納されるのに01秒であるので、0.2秒以内で次のカードの受け状態となる。よって、一秒間に5枚のカードの検査が可能である。
ローラ56を設けず排出ローラ15から排出されるカードCをカード収納反転部113で受け取るようにするのもよい。
本実施例では、駆動手段114の軸の先端はカード収納反転部113の側面中心部に固定され、カード収納反転部113はローラ56に向かって時計回りの一方向にのみ回る回転動作とされている。この回転動作とすることによって、ローラ56からのカードの一部がでていても、カード収納反転部113はカードに当ることなく該カードを収納することができる。カード収納反転部113の側壁も空気が通るように貫通開口120が多数設けられている。
【0035】
カード収納反転部113の上方には該カード収納反転部113に向けてエアーを噴射するエアー噴射部116が設けられ、常時あるいはカード収納時および落下時にエアーをカードに向けて吹き付けるようにしている。
カード収納反転部113のカードの載る仕切りプレート118は貫通開口119(貫通孔に限らずカードが通らない開口形態、メッシュ形態、格子形態、複数本の棒床形態など多様な貫通開口形態がある)としているので仕切りプレート118に載るカードに対してはカードをエアーで上から押すようにして仕切りプレート118までの落下を早くし、落下するカードに対しては仕切りプレート118を抜けたエアーがカードを押してカードの落下を早め反転カード搬送部117への着地を早くかつふらつかない安定したものとなるように作用する。
【0036】
駆動手段114はカード収納反転部113の左右側面のいずれかに設け、カードの進行方向と同一方向あるいはその逆方向に回転するようにしているが、カード収納反転部113の正面あるいは背面側に駆動手段114を設けカードの進行方向に対して直角に回転ないし回動するようにするのもよい。
カード収納反転部113は水平状態での停止およびカードの受けというカード受け落とし形態だけではなく、カード収納反転部113の傾斜形態での停止およびカードの傾斜形態での受け落とし形態もよく、また、カード収納反転部113が停止しないで、一定速度であるいは速度を変化させる常時回転でカードの受け落としを行う無停止カード受け落とし形態もよい。この無停止カード受け落とし形態はよりカードの処理速度を上げることを可能にでき、また、カード収納反転部113の回転速度を遅くすることができるので、カードを落とし時のカードのかかる遠心力の影響を小さくでき、カードの反転カード搬送部117への落下着地を暴れの少ないものにできる。
【実施例6】
【0037】
図12に示す本発明の実施例6において前記実施例5と主に異なる点は、カードセット部11前方に倒し傾け形態とし、排出ローラ15からローラ56までの搬送部も同様に傾斜させた形態として、ローラ56から排出されるカードCが進行先端側を下にした進行先端下向き傾斜状態でカード収納反転部113に入るようにしている。これによって、ローラ56に一部が挟持されている状態でカードCの進行側一部がカード収納反転部113内に傾斜状態で入ることになる。進行先端下向き傾斜状態での落下という下方空気抵抗の少ない落下形態と、ローラ56に一部が挟持状態ある内に一部が既にカード収納反転部113内にあるということによって、カードCが確実に且つ素早くふらつくこともなくカード収納反転部113内におさまることを実現している。
本実施例では、駆動手段114の軸の先端はカード収納反転部113の側面中心部に固定され、カード収納反転部113はローラ56に向かって時計回りの一方向にのみ回る回転動作とされている。この回転動作とすることによって、ローラ56からのカードの一部がでていても、カード収納反転部113はカードに当ることなく該カードを収納することができる。
【実施例7】
【0038】
図13に示す本発明の実施例7において前記実施例6と主に異なる点は、カード収納反転部113のカード載り部118a、118bを進行方向に下り面の傾斜面としたカード載り部121a、121bとした仕切りプレート121に変えた点にある。
傾斜床面であるカード載り部121a(カード載り部121b)によって、カードCがカード載り部121a(カード載り部121b)に落ち載る時は、カードCの進行先端側がカード載り部121a(カード載り部121b)面に当る前にローラ56の挟持から解放されて落とされるので、カード先端方の当たりが弱いものとなり擦り傷がつきにくいとともに、カード載り部121a(カード載り部121b)の後方側は上がったローラ56に近い形態となるので、カードCの全面着地が早くなる。これによって、カードCのカード載り部121a(カード載り部121b)面へのよりよい全面着地状態となってカード収納反転部113の反転(0.12sec)が行われる。
しかるに、カード載り部121a(カード載り部121b)面へのよりよい全面着地状態となっての反転であるので、反転時のカードCの暴れが生じることが無く、かつ、反転完了後のカードCの落下は進行方向が下で後方が上になった傾斜形態での落下となり、反転時の遠心力で進行方向先端がカード収納反転部113側壁内面に押し当っていても、振興側先端下がり形態で降下するので、ふらつきのない安定した落下と走行する反転カード搬送部117への進行先端側からの安定した着地となる。
また、反転カード搬送部117のベルト間に該ベルトから離れた形態でエアー吸引部122が設けられ、常時下方から上のベルトの貫通孔110からの空気に下方への吸い込み気流を形成して、落下してくるカードCがベルトに着地したときの暴れを生じないように、ぴたっと落ち着き姿勢が崩れないように軽く吸引着するようにしている。
【実施例8】
【0039】
図14、図15に示す本発明の実施例8において前記実施例5と主に異なる点は、カード収納反転部113の仕切りプレート118を自然落下するプレート体からなる多数のパンチ孔を抜いたそれぞれ別個のプレート部材であるカード載り部123a、123bに変えた点にある。
カード載り部123aはカード収納部115aの可動床であり、カード載り部123bはカード収納部115bの可動床である。カード載り部123a、123bの対向する側面にはカード収納反転部113の側壁に形成された開口部124の複数に通される複数の突起125が設けられ、カード収納反転部113内から外れないようになっている。
ローラ56から排出されたカードCはカード収納部115aに入りカード載り部123a上に載る(図15の(a))。カード収納反転部113は反転しカード収納部115aは下になりカードCはカード載り部123a下に位置するとともに、カード載り部123aは自重により落下する。その際、カード載り部123aよりも軽いとともに空気抵抗を受けるカードCはカード載り部123a面に押し当るような形態で該カード載り部123aと一体となって落下し、カード載り部123aの落下が停止した時点ではそのカード姿勢を水平状態とし(図15の(b))、該水平姿勢で下方の反転カード搬送部117に載る。
カード載り部123a、123bの一方の側が降下せず他方の側が降下する形態とするために、一方の側の突起125が入っている一方の側の開口部124部分を短い開口部として、一方の突起125を略支点にして他方の側が回動降下する形態とするのもよい。また、一方を蝶番(ヒンジー)とし他方が下降するようにするのもよい。
【実施例9】
【0040】
図16に示す本発明の実施例9において前記実施例8と主に異なる点は、カード収納反転部113の側壁構成を先端が解放された垂直に立設された囲いを形成しる複数の棒部材126からなる構成とし、この棒部材126中央に該棒部材126を通し連結固定してなる連結固定プレート127を設け、この連結固定プレート127の中央にスライド軸受128を設け、このスライド軸受128に直線移動する中空部材(カード載り部123a、123bにも重なる打抜孔152が形成されている)からなるスライド軸129を設け、このスライド軸129のカード収納部115a側にはカード載り部123aが固定され、スライド軸129のカード収納部115b側にはカード載り部123bが固定されている。
カード載り部123a、123bの対向する端方には棒部材126を通してなる棒通し孔150がそれぞれ1つ以上設けられ、カード載り部123a、123bは下向き状態で棒部材126から棒通し孔150が外れない該棒部材126の先端に近い位置で停止される。
連結固定プレート127両面には、カード載り部123a、123bが上向きとなって連結固定プレート127に向かっての落下衝撃および跳ね返りと音を緩衝するための緩衝部材151が設けられている。
カード載り部123a、123bの基本動作は前記実施例8と同様なものであるが、スライド軸受128によってスライド軸129はその下降移動が規制されているので、スライド軸129に固定一体化されたカード載り部123a、123bの下降移動(落下)は常に水平状態での直線下降移動となり、カード載り部123a、123bの落下動作および停止動作がその水平姿勢および落下動作に乱れの生じない、誤動作の生じない常に同じ水平姿勢でカードCを反転カード搬送部117への落とすことを実現するものである。
スライド軸受128は、軸受本体にベアリングセット孔が貫通され、このベアリングセット孔内にはスライド軸129を滑り支持案内する軸受孔を有するポリマーベアリングが設けられた構造となっている。
スライド軸受が円軸受ではなく、角軸受、凸凹軸受でこれに対応した形状のスライド軸である場合は、スライド軸は回らないので棒通し孔150は必要の無い、カード載り部123a、123bは棒部材126群の囲い内(カード収納部115a、115b内)に全部が収納されるようにする。この軸受形態にあっては、カード載り部123a、123bが棒部材126の先端より突き出る形態とし、反転カード搬送部117により近いところにカードCを一体的に押し下げる下降距離とするのもよい。
また、カード載り部123a、123bをカード進行方向に向かって下に位置したときにカード進行側先端が後方よりも下に向くように傾斜させた形態とし、落ちるカードがカード進行方向に向かって前方を下向きに斜め状態で反転カード搬送部117の着地するようにするのもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明はカード打抜装置、カード検査装置を使用する産業で利用される。
【符号の説明】
【0042】
C:カード、
C1:1列カード重ね、
C2:2列カード重ね、
C3:3列カード重ね、
C4:4列カード重ね、
CG:カード群、
CGR:良カード群、
1:カード打抜検査装置、
2:シート、
3:カード打抜部、
3a〜3d:打抜刃、
4:カード打抜装置、
5a:第1のシャッター、
5b:第2のシャッター、
5c:第3のシャッター、
5d:第4のシャッター、
6a:第1のカード受け部、
6b:第2のカード受け部、
6c:第3のカード受け部、
6d:第4のカード受け部、
7:カード群形成部、
8:シャッター開閉部、
9:モータ、
10:カード重ね搬送部、
11:カードセット部、
12:カード移し手段、
13:制御部、
14:カード群形成制御部、
15:排出ローラ、
16:カード排出部、
17:撮像手段、
19:カード面データ記憶部、
20:カード配列番地付与部、
21:基準カード面データ、
22:判定部、
23:判定結果記憶部、
24:良カード収納部、
25:第1の不良カード収納部、
26:第2の不良カード収納部、
27:ソレノイド、
28:カード仕分け手段、
29:カード搬送部、
30:モータ、
31:撮像搬送部、
32:第1分岐搬送部、
33:第2分岐搬送部、
34:水平駆動部、
35:カード仕分け手段、
36:開閉シャッター、
37:昇降床、
38:昇降床、
39:昇降床、
40:ディスプレイ等、
41:データ出力設定部、
42:カード検査部、
43:撮像部、
45:シート収納部、
46:シート搬送手段、
47:モータ、
48:搬送ローラ、
49:モータ、
50:傾斜ベルト、
52:撮像指示部、
53:カード検出センサ、
55a:表面撮像手段、
55b:裏面撮像手段、
56:ローラ、
57:ローラ、
58:撮像隙間、
59:下先半面、
60:下後半面、
61:画像合成部、
62:表先半面、
63:表後半面、
64:カード面データ、
65:判定情報、
66:基準カード面データ作成設定部、
67:基準画像格納部、
68:不良カードデータ、
69:不良箇所マーキング部、
70:カード配列番地データ、
71:カード配列設定部、
72:判定方法設定部、
74:カード行き先指示部、
75:不良処理形態設定部、
76:カード移し手段制御部、
77:良カード収納数設定部、
78:カード数カウント記憶部、
79:装置停止設定部、
80:不良カード停止設定部、
81:報知制御部、
82:報知部、
83:手動検査設定部、
84:下面吸着搬送ベルト、
85:上面吸着搬送ベルト、
86:吸引囲い、
87:吸引管、
88:ベルト、
89:ローラ、
90:ローラ、
91:良カード重ね受け部、
92:開閉シャッター、
93:モータ、
94:搬送ベルト、
95:撮像部、
96:カード検査部、
98:ベルトコンベアー、
99:隙間、
100a、100b、100c、100d:カード保持壁、
101:カード受け保持部、
102:爪、
103:持ち上げアーム、
107a、107b:アーム、
108:センター合わせ手段、
109:カード群自動セット部、
110:貫通開口、
111:撮像部、
112:撮像搬送部、
113:カード収納反転部、
114:駆動手段、
115a、115b:カード収納部、
116:エアー噴射部、
117:反転カード搬送部、
118:仕切りプレート、
118a、118b:カード載り部、
119:貫通開口、
120:貫通開口、
121:仕切りプレート、
121a、121b:カード載り部、
122:エアー吸引部、
123a、123b:カード載り部、
124:開口部、
125:突起、
126:棒部材、
127:連結固定プレート、
128:スライド軸受、
129:スライド軸、
130:一回目の撮像、
131:裏先半面データ、
132:二回目の撮像、
133:裏後半面データ、
134:一回目の撮像、
135:表先半面データ、
136:二回目の撮像、
137:表後半面データ、
138:カード裏面合成データ、
139:カード表面合成データ。
150:棒通し孔、
151:緩衝部材、
152:打抜孔、
153:カード幅データ、
154:基準カード幅範囲データ、
155:カード幅検出部、
156:基準カード幅設定部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜装置と、
このカード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成部と、
前記カード群をセットするカードセット部と、
前記カード群を前記カードセット部に自動的にセットするためのカード群自動セット手段と、
前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出部と、
このカード排出部によって排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像する撮像手段と、
この撮像手段によって撮像されたカード面データを記憶するカード面データ記憶部と、
前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与部と、
予め基準カード面データ記憶部に記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して、該カード面データの良・不良を判定する判定部と、
この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶部と、
前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け手段と、
前記判定結果に基づいて前記カード打抜装置、前記カード群形成部および前記カード群自動セット手段を制御する制御部と、
以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査装置。
【請求項2】
行並びで該カード打抜装置から排出されたカードの第1列目カードを重ね受ける第1のシャッターを有する第1のカード受け部〜第n列目カードを重ね受ける第nのシャッターを有する第nのカード受け部とからなるカード群形成部と、前記第1のシャッター〜第nのシャッターを開閉するシャッター開閉部と、前記カード群形成部の下に設けられたカード重ね搬送部と、このカード重ね搬送部上のカード群を前記カードセット部にセットするカード移し手段と、を設けるとともに、
前記シート1枚の全カードの前記カード群形成部への重ね受けが完了したら、前記カード重ね搬送部に前記第1列目カードの重ねを置いた1列カード重ねを形成するために前記第1のシャッターを開放するように前記シャッター開閉部を制御し、次に前記1列カード重ねを前記第2のカード受け部の真下に移動させるように前記カード重ね搬送部を制御し、次に前記1列カード重ねの上に前記第2列目カードの重ねを置いて2列カード重ねを形成するために前記第2のシャッターを開放するという工程を繰り返すことによって、n列カード重ねであるカード群を形成するように前記シャッター開閉部と前記カード重ね搬送部を制御するカード群形成制御部を設けてなることを特徴とする請求項1記載のカード打抜検査装置。
【請求項3】
判定結果記憶部のデータを表示するディスプレイが設けられ、不良が検出された場合には、直ちにあるいは検査しているカード群の検査が完了し次のカード群の検査の前にカード打抜装置のカード打抜動作が停止されるとともに、不良発生カード配列番地と不良のカード面データの画像が前記ディスプレイに表示されることを特徴とする請求項1、2いずれか1項に記載のカード打抜検査装置。
【請求項4】
カードセット部から前記カード排出部によって排出されあるいは該排出部に続くカード搬送部から排出されたカードを受け収納する第1のカード収納部、この第1のカード収納部の反対側に設けられた第2のカード収納部からなるカードを反転させるための回転あるいは回動動作を行うカード収納反転部を設け、このカード収納反転部の下方に設けられた反転した状態のカードを載せ搬送する反転カード搬送部を設け、前記カード収納反転部の上方に該カード収納反転部に収納されたカードの一方の面を撮像する第1の撮像手段を設け、前記反転カード搬送部の上方に該反転カード搬送部を搬送される前記カードの他方の面を撮像する第2の撮像手段を設けてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置。
【請求項5】
制御部に画像合成部を設け、撮像手段の撮像動作が、撮像隙間に送り出されてきたカードの先半面を撮像する一回目の撮像を行って先半面データを得、続いて前記撮像隙間から送り出されてゆく該カードの後半面を撮像する二回目の撮像を行って後半面データを得て、前記先半面データと前記後半面データを前記画像合成部において合成してカード全面のカード面データを得るようにしてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置。
【請求項6】
基準カード面データにカードの基準カード幅範囲データが予め付与され、カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部を設け、前記カード幅検出部で検出したカード幅データが前記カード面データに付与され、前記カード幅が前記基準カード幅範囲内の良カードであるか該基準カード幅範囲外の不良カードであるかを判定部で判定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置。
【請求項7】
カード打抜装置で一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜工程と、
このカード打抜工程で打ち抜かれ前記カード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成工程と、
前記カード群をカードセット部に自動的にセットするカードセット工程と、
前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出工程と、
前記カードセット部から排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像手段によって撮像しカード面データを得る撮像工程と、
前記カード面データをカード面データ記憶部に記憶するカード面データ記憶工程と、
前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与工程と、
予め記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して該カード面データ他の良・不良を判定して判定結果を得る判定工程と、
この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶工程と、
前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け工程と、
前記判定結果記憶部のデータに基づいて不良カード発生番地の情報を出力するデータ出力工程と、
以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査方法。
【請求項8】
カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部で該カード幅を検出してカード幅データ取得するカード幅検出工程を設け、前記カード幅データを予め記憶されている基準カード幅範囲データと比較して該基準カード幅範囲内にあるか無いかを判定工程にて判定することを特徴とする請求項7記載のカード打抜検査方法。
【請求項1】
一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜装置と、
このカード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成部と、
前記カード群をセットするカードセット部と、
前記カード群を前記カードセット部に自動的にセットするためのカード群自動セット手段と、
前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出部と、
このカード排出部によって排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像する撮像手段と、
この撮像手段によって撮像されたカード面データを記憶するカード面データ記憶部と、
前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与部と、
予め基準カード面データ記憶部に記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して、該カード面データの良・不良を判定する判定部と、
この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶部と、
前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け手段と、
前記判定結果に基づいて前記カード打抜装置、前記カード群形成部および前記カード群自動セット手段を制御する制御部と、
以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査装置。
【請求項2】
行並びで該カード打抜装置から排出されたカードの第1列目カードを重ね受ける第1のシャッターを有する第1のカード受け部〜第n列目カードを重ね受ける第nのシャッターを有する第nのカード受け部とからなるカード群形成部と、前記第1のシャッター〜第nのシャッターを開閉するシャッター開閉部と、前記カード群形成部の下に設けられたカード重ね搬送部と、このカード重ね搬送部上のカード群を前記カードセット部にセットするカード移し手段と、を設けるとともに、
前記シート1枚の全カードの前記カード群形成部への重ね受けが完了したら、前記カード重ね搬送部に前記第1列目カードの重ねを置いた1列カード重ねを形成するために前記第1のシャッターを開放するように前記シャッター開閉部を制御し、次に前記1列カード重ねを前記第2のカード受け部の真下に移動させるように前記カード重ね搬送部を制御し、次に前記1列カード重ねの上に前記第2列目カードの重ねを置いて2列カード重ねを形成するために前記第2のシャッターを開放するという工程を繰り返すことによって、n列カード重ねであるカード群を形成するように前記シャッター開閉部と前記カード重ね搬送部を制御するカード群形成制御部を設けてなることを特徴とする請求項1記載のカード打抜検査装置。
【請求項3】
判定結果記憶部のデータを表示するディスプレイが設けられ、不良が検出された場合には、直ちにあるいは検査しているカード群の検査が完了し次のカード群の検査の前にカード打抜装置のカード打抜動作が停止されるとともに、不良発生カード配列番地と不良のカード面データの画像が前記ディスプレイに表示されることを特徴とする請求項1、2いずれか1項に記載のカード打抜検査装置。
【請求項4】
カードセット部から前記カード排出部によって排出されあるいは該排出部に続くカード搬送部から排出されたカードを受け収納する第1のカード収納部、この第1のカード収納部の反対側に設けられた第2のカード収納部からなるカードを反転させるための回転あるいは回動動作を行うカード収納反転部を設け、このカード収納反転部の下方に設けられた反転した状態のカードを載せ搬送する反転カード搬送部を設け、前記カード収納反転部の上方に該カード収納反転部に収納されたカードの一方の面を撮像する第1の撮像手段を設け、前記反転カード搬送部の上方に該反転カード搬送部を搬送される前記カードの他方の面を撮像する第2の撮像手段を設けてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置。
【請求項5】
制御部に画像合成部を設け、撮像手段の撮像動作が、撮像隙間に送り出されてきたカードの先半面を撮像する一回目の撮像を行って先半面データを得、続いて前記撮像隙間から送り出されてゆく該カードの後半面を撮像する二回目の撮像を行って後半面データを得て、前記先半面データと前記後半面データを前記画像合成部において合成してカード全面のカード面データを得るようにしてなることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置。
【請求項6】
基準カード面データにカードの基準カード幅範囲データが予め付与され、カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部を設け、前記カード幅検出部で検出したカード幅データが前記カード面データに付与され、前記カード幅が前記基準カード幅範囲内の良カードであるか該基準カード幅範囲外の不良カードであるかを判定部で判定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカード打抜検査装置。
【請求項7】
カード打抜装置で一枚のシートから複数列複数行の配列でカードを打ち抜くカード打抜工程と、
このカード打抜工程で打ち抜かれ前記カード打抜装置から排出された一枚のシートのカードたちを所定の順番に重ねたカード群とするカード群形成工程と、
前記カード群をカードセット部に自動的にセットするカードセット工程と、
前記カードセット部から前記カード群のカードを一枚ずつ排出するカード排出工程と、
前記カードセット部から排出されたカードの表面および裏面あるいはいずれか一方の面を撮像手段によって撮像しカード面データを得る撮像工程と、
前記カード面データをカード面データ記憶部に記憶するカード面データ記憶工程と、
前記カード面データに前記シートのカード配列番地を付与するカード配列番地付与工程と、
予め記憶されている基準カード面データと前記カード面データを比較して該カード面データ他の良・不良を判定して判定結果を得る判定工程と、
この判定部の判定結果を記憶する判定結果記憶工程と、
前記判定部で良と判定された良カードと前記判定部で不良と判定された不良カードを仕分けるあるいは不良カードを含む前記シート1枚の全カードである不良有カード群を仕分けるカード仕分け工程と、
前記判定結果記憶部のデータに基づいて不良カード発生番地の情報を出力するデータ出力工程と、
以上のごとく構成されてなることを特徴とするカード打抜検査方法。
【請求項8】
カード面データからカード幅を検出するカード幅検出部で該カード幅を検出してカード幅データ取得するカード幅検出工程を設け、前記カード幅データを予め記憶されている基準カード幅範囲データと比較して該基準カード幅範囲内にあるか無いかを判定工程にて判定することを特徴とする請求項7記載のカード打抜検査方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−245417(P2011−245417A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−120900(P2010−120900)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【出願人】(597119079)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【出願人】(597119079)
【Fターム(参考)】
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