説明

ガスエンジンの副室ガス供給装置

【課題】電磁弁の個体差に起因する副室への燃料ガス供給量のバラつきを抑制することができ、ガスエンジンの安定燃焼と、エンジン性能の向上を図ることのできるガスエンジンの副室ガス供給装置を提供すること。
【解決手段】副室(4)に燃料ガスを供給する副室ガス供給路(5、14、28、29)を備え、該副室ガス供給路は電磁弁(23)を介して燃料ガス供給源(24)と接続されており、前記電磁弁が開放されると、電磁弁の開放時間に応じた量の燃料ガスが、前記燃料ガス供給源から副室ガス供給路を通って副室へと供給されるように構成されたガスエンジンの副室ガス供給装置において、電磁弁(23)は、副室(4)に所定量の燃料ガスが供給されるようにその開放時間が設定されており、副室ガス供給路(5、14、28、29)には、電磁弁(23)の開放時間を延長せしめる絞り部(30)が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、副室を有するガスエンジンに適用され、電磁弁を開放して燃料ガス供給源から副室へと燃料ガスを供給する際に、電磁弁の開放時間によって副室への燃料ガス供給量が調整されるように構成されたガスエンジンの副室ガス供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスエンジンは、一般に燃焼室として主室の他に副室を有している。そして、副室において混合気を着火してトーチ火炎を生成し、このトーチ火炎を主室に向かって噴出することで、主室にある混合気を燃焼するようになっている。副室には主室よりも濃い混合気が供給されるようになっており、主室とは別の供給路を介して、燃料ガスが供給されるようになっている。かかるガスエンジンの一般的な構成については、例えば、特許文献1、2などに開示されている。
【0003】
図5は、ガスエンジンにおける給・排気弁の開閉タイミングと筒内圧力との関係を示した図である。図5において、主室電磁弁開とは、燃料供給源と主室とを繋ぐ主室ガス供給路を開閉する主室電磁弁が開放されていることを意味している。同様に、副室電磁弁開とは、燃料供給源と副室とを繋ぐ副室ガス供給路を開閉する副室電磁弁が開放されていることを意味している。
【0004】
図5に示したように、主室および副室に燃料ガスを供給できる期間は、筒内圧力が低くなる吸入行程などの短い期間に限られる。そして、副室に供給される燃料ガス量は、この副室電磁弁が開放される短い時間によって調整されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−150983号公報
【特許文献2】特開2010−265835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、電磁弁は、その特性上、弁の開閉速度に個体差があり、開閉動作が終了するまでの時間にバラつきが生じてしまう。弁の開閉動作が終了するまでの時間にバラつきが生ずると、燃料ガスの供給量にもバラつきが生じてしまう。例えば、図6に示したように、弁開速度(標準)の電磁弁(図6a)に対し、弁開速度(大)の電磁弁(図6b)では、弁開速度が速い分だけ、供給される燃焼ガスが過剰となってしまう。一方、弁開速度(小)の電磁弁(図6c)では、弁開速度が遅い分だけ、供給される燃焼ガスが不足してしまう。
【0007】
上述した電磁弁の個体差に起因する燃料ガス供給量のバラつきは、副室に燃料ガスを供給する場合に、特に問題となる。すなわち、副室は主室と比べて容積が小さく、電磁弁が開放される時間自体が短いため、弁開閉速度のバラつきが、燃料ガス供給量のバラつきに大きな影響を与えてしまう。燃料ガス供給量にバラつきが生じると、例えば、燃料ガス供給量が標準より少ない場合は、燃焼が不安定になる恐れがある。また逆に、燃焼ガス供給量が標準より多い場合は、燃費が悪化してしまう恐れがある。また、複数の気筒間において燃焼ガス供給量にバラつきが生ずると、エンジン全体の性能が低下する恐れがある。
【0008】
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みなされた発明であって、副室に燃料ガスを供給するガスエンジンの副室ガス供給装置において、電磁弁の個体差に起因する副室への燃料ガス供給量のバラつきを抑制することができ、ガスエンジンの安定燃焼と、エンジン性能の向上を図ることのできるガスエンジンの副室ガス供給装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、
本発明のガスエンジンの副室ガス供給装置は、
ピストンとシリンダヘッドとの間に画定される主室と、該主室と噴孔を介して連通される副室と、該副室に燃料ガスを供給する副室ガス供給路と、を備え、
前記副室ガス供給路は電磁弁を介して燃料ガス供給源と接続されており、該電磁弁が開放されると、電磁弁の開放時間に応じた量の燃料ガスが、前記燃料ガス供給源から副室ガス供給路を通って副室へと供給されるように構成されたガスエンジンの副室ガス供給装置において、
前記電磁弁は、前記副室に所定量の燃料ガスが供給されるようにその開放時間が設定されており、前記副室ガス供給路には、前記電磁弁の開放時間を延長せしめる絞り部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
このように本発明では、副室に所定量の燃料ガスが供給されるように電磁弁の開放時間が設定されており、副室ガス供給路には、電磁弁の開放時間を延長せしめる絞り部が形成されている。すなわち、絞り部によって燃料ガスの単位時間当たりの供給量が減少する分だけ、電磁弁の開放時間が延長されるようになっている。このため本発明では、絞り部が形成されていない従来のガスエンジンの副室ガス供給装置よりも、電磁弁の開放時間が長くなっている。そして、これにより、電磁弁の開閉速度のバラつきに起因する燃料ガス供給量のバラつきを小さくし、ガスエンジンの安定燃焼と、エンジン性能の向上を図ることができるようになっている。
【0011】
上記発明において、前記絞り部が、前記副室ガス供給路に形成されたオリフィスであることが望ましい。
本発明をこのように構成することで、簡単な構成で、副室ガス供給路に絞り部を形成することができる。また、このようなオリフィスによる絞り部は、既存のガスエンジンの副室ガス供給装置に対して、後付けで簡単に形成することができるため、既存のガスエンジンの副室ガス供給装置の構成を大きく変更することなく、絞り部を形成することが可能となる。
【0012】
また上記発明において、前記絞り部が、副室ガス供給路に配置された逆止弁を含み、該逆止弁の流量係数が0.05〜0.3の範囲であることが望ましい。
このように、流量係数が0.05〜0.3の範囲の逆止弁を副室ガス供給路に設置することで、副室ガス供給路に設置する逆止弁を絞り部として構成することができる。なお、本発明において絞り部とは、上述したように、燃料ガスの単位時間当たりの供給量を減少させることで、電磁弁の開放時間を延長せしめるものである。よって、流量係数の大きい逆止弁(流量係数が0.3以上)は本発明でいうところの絞り部には含まれないものとする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、副室に燃料ガスを供給するガスエンジンの副室ガス供給装置において、電磁弁の個体差に起因する副室への燃料ガス供給量のバラつきを抑制することができ、ガスエンジンの安定燃焼と、エンジン性能の向上を図ることのできるガスエンジンの副室ガス供給装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施形態の副室ガス供給装置を備えたガスエンジンの副室周りの断面図である。
【図2】第1の実施形態の絞り部を示した図である。
【図3】本発明において、副室電磁弁の開放時間を長く設定することの効果について説明するための図である。
【図4】第2の実施形態の副室ガス供給装置を備えたガスエンジンの副室周りの断面図である。
【図5】図5は、ガスエンジンにおける給・排気弁の開閉タイミングと筒内圧力との関係を示した図である。
【図6】副室電磁弁の弁開速度と、供給される燃料ガスの量との関係を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいてより詳細に説明する。
ただし、本発明の範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限り、本発明の範囲をそれにのみ限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0016】
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態の副室ガス供給装置を備えたガスエンジンの副室周りの断面図である。まず、図1を参照して、第1の実施形態のガスエンジンの副室ガス供給装置の全体構成について説明する。
【0017】
図1において、ピストン(不図示)とシリンダヘッド1との間には、メイン燃焼室である主室60が画定されている。また、シリンダヘッド1の上部に水室1aに囲まれて副室口金2が固定されており、この副室口金2の内部には副室4(副室4の中心を4aで表す)が形成されている。そして、この副室4は、主室60と噴孔3を介して連通されている。また、副室口金2は、その上部の副室上面を点火プラグ押え13及び押え金具12により押圧されて、シリンダヘッド1に固定されている。また、点火プラグ10は、点火プラグ押え13内に取付けシート面を介して固定されている。
【0018】
また、図1に示したように、点火プラグ押え13の副室4の周囲には、ボアクール冷却孔11sおよび逆止弁挿入孔6sが形成されている。ボアクール冷却孔11sは、下側のボアクール横孔11a(入口孔)から、点火プラグ10の軸心線10aに平行な複数のボアクール縦孔(縦方向冷却孔)11を通して、上方のボアクール横孔(出口孔)に通じるように構成されており、点火プラグ10の高温部を囲むようにして形成されている。また、逆止弁挿入孔6sは、その中心6aが、点火プラグ10の中心10aと平行に設けられており、逆止弁挿入孔6sの下部には、逆止弁ホルダ9に支持された第1の逆止弁6が設置されている。そして、第1の逆止弁6が設置されることにより、逆止弁挿入孔6sの内部が、逆止弁上方室28と逆止弁下方室29の2つの空間に画成されており、逆止弁下方室29と副室4とは、連絡孔5によって連通されている。
【0019】
また、点火プラグ押え13の側部には、燃料入口コネクタ14a内に穿孔された燃料入口通路14と逆止弁上方室28とが連通するように、燃料入口コネクタ14aの一端が接続されている。燃料入口コネクタ14aは、点火プラグ押え13とは別体に形成されており、点火プラグ押え13にねじ込まれ、燃料ガス入口部14sに固定されている。
【0020】
また、燃料入口コネクタ14aの他端は、副室電磁弁23を介して、燃料ガス供給源24と接続されている。この燃料ガス供給源24は、燃料入口通路14に対して燃料ガスを略一定の圧力で吐出するよう構成されている。本実施形態において、該吐出圧は、ゲージ圧で0.08〜0.09Mpaとなっている。また、燃料入口コネクタ14aには、副室電磁弁23と燃料ガス入口部14sとの間に、第2の逆止弁22が設置されている。該第2の逆止弁22および上述した第1の逆止弁6は、ともに燃料ガス供給源24から副室4に向かう流れのみ許容するようになっており、副室4から燃焼ガスが逆流して、燃料入口通路14にススなどが堆積するのを防止している。
【0021】
副室電磁弁23は、常時はバネなどによって閉弁方向に付勢されている弁体が、通電によってソレノイド部が励磁されることで、前記バネ力に抗して開弁方向に作動するように構成されている。また、通電が停止されると、バネ力によって弁体が閉弁方向に作動するように構成されている。副室電磁弁23への開閉信号の入力、すなわち通電のオン/オフは、不図示のクランク角センサの信号に基づいて制御されている。
【0022】
また、図1に示したように、本実施形態では、副室電磁弁23と第2の逆止弁22との間に、絞り部30が形成されている。本実施形態の絞り部30は、図2に示したように、オリフィス30aで構成されている。オリフィス30aのオリフィス径dは、燃料入口通路14の孔径や長さ、燃料ガス供給源における燃料ガスの供給圧などにより若干異なるが、燃料入口通路14の管径dに対して1/5〜1/9の範囲が好ましい。本実施形態では、燃料入口通路14の管径d(7mm)に対して、オリフィス径dは1mmであり、d=1/7dとなっている。なお、本実施形態の燃料入口通路14の延長は約300mmとなっている。
【0023】
このように構成される本実施形態のガスエンジンの副室ガス供給装置は、燃料ガス供給源24と接続される副室電磁弁23に弁開信号が入力されると、ソレノイド部が励磁されて弁体が開動し、燃料ガス供給源24から燃料入口通路14に燃料ガスが流出するようになっている。流出した燃料ガスは、燃料ガス入口部14sを介して、逆止弁上方室28へと流入し、逆止弁下方室29から連絡孔5を介して、副室4に流入するようになっている。すなわち、上述した燃料入口通路14、逆止弁上方室28、逆止弁下方室29、連絡孔5により、副室4に燃料ガスを供給する本発明の副室ガス供給路が構成されている。
【0024】
また、副室4に供給すべき燃料ガスの標準量は、副室4の容積および主室60の混合気濃度などから算出される。本実施形態では、副室電磁弁23が開放されている時間によって、副室4に供給される燃料ガス量が調整されるようになっている。そして、本実施形態のガスエンジンの副室ガス供給装置は、上述したオリフィス30aを形成することにより、副室4に流入する単位時間あたりの燃料ガスの量を減少させ、これにより、副室電磁弁23の開放時間を長く設定できるようになっている。
【0025】
上述した副室電磁弁23は、その特性上、弁の開閉速度に個体差があり、開閉動作が終了するまでの時間にバラつきが生じてしまう。上述したように、電磁弁の開閉動作が終了するまでの時間にバラつきが生ずると、燃料ガスの供給量にもバラつきが生じてしまう。しかしながら、本実施形態にように電磁弁の開放時間を長くすることで、図3に示したように、燃料ガスの供給量のバラつきを相対的に小さくすることが可能となる。
【0026】
すなわち、図3(b)に示したように、弁開速度が標準よりも大きい場合において、電磁弁の開放時間が長い実施例では、単位時間あたりに流れる燃料ガスの量が少ないため、電磁弁の開放時間が短い比較例と比べて、弁開速度のバラつきによる燃料ガスの過剰分が小さくなっている。また、図3(C)に示したように、弁開速度が標準よりも小さい場合において、電磁弁の開放時間が長い実施例では、単位時間あたりに流れる燃料ガスの量が少ないため、電磁弁の開放時間が短い比較例と比べて、弁開速度のバラつきによる燃料ガスの不足分が少なくなっている。
【0027】
このように本実施形態では、副室4に所定量の燃料ガスが供給されるように副室電磁弁23の開放時間が設定されており、副室ガス供給路には、副室電磁弁23の開放時間を延長せしめる絞り部30が形成されている。すなわち、絞り部30によって燃料ガスの単位時間当たりの供給量が減少する分だけ、副室電磁弁の開放時間が延長されるようになっている。このため本実施形態では、絞り部30が形成されていない従来のガスエンジンの副室ガス供給装置よりも、副室電磁弁23の開放時間が長くなっている。そして、これにより、副室電磁弁23の開閉速度のバラつきに起因する燃料ガス供給量のバラつきを小さくし、ガスエンジンの安定燃焼と、エンジン性能の向上を図ることができるようになっている。
【0028】
また本実施形態では、絞り部30が、副室ガス供給路に形成されたオリフィス30aとなっている。本実施形態では、このように構成することで、簡単な構成で、副室ガス供給路に絞り部を形成することができるようになっている。また、このようなオリフィス30aによる絞り部は、既存のガスエンジンの副室ガス供給装置に対して、後付けで簡単に形成することができるため、既存のガスエンジンの副室ガス供給装置の構成を大きく変更することなく、絞り部を形成することが可能である。
【0029】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について、図4を基に説明する。図4は、第2の実施形態の副室ガス供給装置を備えたガスエンジンの副室周りの断面図である。なお、この第2の実施形態は、上述した第1の実施形態と基本的には同様の構成になっており、同一の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0030】
この第2の実施形態にかかるガスエンジンの副室ガス供給装置は、上述した第1の実施形態と比べて、オリフィス30aからなる絞り部が形成されておらず、代わりに、第2の逆止弁22´が、絞り部30として構成されている点が、上述した実施形態と異なっている。
【0031】
この第2の実施形態における第2の逆止弁22´は、その弁の流量係数(Cv)が、0.05〜0.3の範囲となっており、一般のガスエンジンの副室ガス供給装置において使用される逆止弁(流量係数が0.3〜0.9)よりも、流量係数が小さくなっている。このため、燃料ガスの圧力を減圧する絞り部30としても作用するようになっている。
【0032】
なお、弁の流量係数(Cv)は、一般に下記式(1)のとおり定義される。
Cv=Q×√(G/ΔP/2)/A ・・・ (1)
(ここに、Qは流量、Gは流体の比重、ΔPは弁前後の差圧、Aは断面積である)
【0033】
このような第2の実施形態では、上述した第1の実施形態と同様、絞り部30が形成されることにより、副室電磁弁23の開放時間が長くなることから、副室電磁弁23の開閉速度のバラつきに起因する燃料ガス供給量のバラつきが小さくなり、ガスエンジンの安定燃焼と、エンジン性能の向上を図ることができるようになっている。
また、第2の逆止弁22´として、流量係数が0.05〜0.3の範囲の逆止弁を副室ガス供給路に設置することで、第2の逆止弁22´を絞り部30として構成することができる。
【0034】
以上、本発明の好ましい形態について説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲での種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明によれば、副室を有するガスエンジンの副室ガス供給装置として、好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0036】
1 シリンダヘッド
1a 水室
2 副室口金
3 噴孔
4 副室
5 連絡孔(副室ガス供給路)
6 第1の逆止弁
6s 逆止弁挿入孔
9 逆止弁ホルダ
10 点火プラグ
11a ボアクール横孔
11s ボアクール冷却孔
12 押え金具
14 燃料入口通路(副室ガス供給路)
14a 燃料入口コネクタ
14s 燃料ガス入口部
22 第2の逆止弁
23 副室電磁弁(電磁弁)
24 燃料ガス供給源、
28 逆止弁上方室(副室ガス供給路)
29 逆止弁下方室(副室ガス供給路)
30 絞り部
30a オリフィス
60 主室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピストンとシリンダヘッドとの間に画定される主室と、該主室と噴孔を介して連通される副室と、該副室に燃料ガスを供給する副室ガス供給路と、を備え、
前記副室ガス供給路は電磁弁を介して燃料ガス供給源と接続されており、該電磁弁が開放されると、電磁弁の開放時間に応じた量の燃料ガスが、前記燃料ガス供給源から副室ガス供給路を通って副室へと供給されるように構成されたガスエンジンの副室ガス供給装置において、
前記電磁弁は、前記副室に所定量の燃料ガスが供給されるようにその開放時間が設定されており、前記副室ガス供給路には、前記電磁弁の開放時間を延長せしめる絞り部が形成されていることを特徴とするガスエンジンの副室ガス供給装置。
【請求項2】
前記絞り部が、前記副室ガス供給路に形成されたオリフィスであることを特徴とする請求項1に記載のガスエンジンの副室ガス供給装置。
【請求項3】
前記絞り部が、副室ガス供給路に設置された逆止弁を含み、該逆止弁の流量係数が0.05〜0.3の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のガスエンジンの副室ガス供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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