説明

ガスセンサ

【課題】防水性を確保した記憶部をコネクタに取り付けた信頼性の高いガスセンサを提供
【解決手段】記憶部10は、半導体記録媒体11と、半導体記録媒体11が実装される配線基板12と、半導体記録媒体11に記憶されているデータの出力のために配線基板12に接合部15で接合されるリード線13と、配線基板12を収容する収容ケース14とを備える。さらに記憶部10は、リード線13の径方向周囲を覆う筒形状のシールラバー17を備える。また収容ケース14には、シールラバー17が挿入される挿入孔18が形成されている。なお挿入孔18の径は、リード線13を覆っている状態のシールラバー17が挿入孔18に挿入されると、挿入孔18の内周がシールラバー17をその外周側から圧縮することができる長さに設定される。そして収容ケース14は、配線基板12が収容された状態で収容部16の開口部がホットメルトにより覆われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出対象ガス中の特定ガス成分の濃度に応じた濃度信号を出力するガスセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
検出対象ガス中の特定ガス成分濃度(例えば内燃機関の排気ガス中のNOx濃度)に応じた濃度信号を出力するガスセンサが知られている。このガスセンサを制御するセンサ制御装置は、一般にガスセンサが着脱可能に接続されており、上記の濃度信号をガスセンサから取得するために、例えば、ガスセンサへの通電や、ガスセンサを加熱するヒータに印加される電圧を制御する。
【0003】
なお、上記の濃度信号と特定ガス成分濃度との関係を表す特性(以下、特定ガス濃度特性という)はガスセンサ毎に微妙に異なる場合がある。つまり、ガスセンサは同一品番であっても製造バラツキに起因して実際の特定ガス成分濃度に対する濃度信号が微妙にばらつく場合がある。このようなバラツキが生じる場合に、多数のガスセンサについて同一の特定ガス濃度特性に基づき特定ガス成分濃度を算出すると、十分高い精度を得ることができないおそれがあった。
【0004】
そこで、ガスセンサ側に備えられた記憶媒体に、そのガスセンサ毎についての特定ガス濃度特性を示す情報(以下、センサ特性情報という)を個々に記憶するように構成されたものが知られている(例えば特許文献1を参照)。これによりセンサ制御装置は、このセンサ制御装置に接続されたガスセンサの記憶媒体からセンサ特性情報を取得し、このガスセンサ毎に設定されたセンサ特性情報を用いて製造バラツキ(個体間バラツキ)を補正することにより、特定ガス成分の濃度を精度よく算出することができる。
【特許文献1】特開平11−72478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、図12に示すように、センサ特性情報を記憶する記憶媒体301と、記憶媒体301が実装される配線基板302と、記憶媒体301からセンサ特性情報を出力するために配線基板302に接合されているリード線303とから構成され、ガスセンサ側に設けられたコネクタに一体的に取り付けられる記憶部300が知られている。そしてガスセンサは、主に車両の排気ガス中の特定ガス成分濃度を測定するため、車室外に設置される。このため、ガスセンサ側に取り付けられる記憶部300の防水性を確保する必要がある。
【0006】
そして記憶部300の防水性を確保するためには、一般に、記憶部300をモールド材で覆うという方法が考えられる。しかし、モールド材と、リード線303のうちで導線を被覆する被覆部とは、両者の構成材質に主に起因して密着が図りづらく、モールド材とリード線303との間に生じた隙間から水が入ることがあった。そのため、防水を考慮したときに、単純に記憶部300をモールド材で覆うという方法を採用することができないという問題があった。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、防水性を確保した記憶部をコネクタに取り付けた信頼性の高いガスセンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、検出対象ガス中の特定ガス成分の濃度に応じた濃度信号を出力するセンサ素子と、第1リード線を介してセンサ素子と電気的に接続されて、センサ素子を制御するセンサ制御装置に着脱可能に装着されるコネクタと、濃度信号から特定ガス成分の濃度を算出するためにセンサ素子毎に設定された設定値であって当該センサ素子用の設定値である濃度算出用設定値を記憶する記憶媒体と、記憶媒体が実装される配線基板と、記憶媒体に記憶されている濃度算出用設定値を出力するために配線基板に接合されている第2リード線と、内部に記憶媒体と配線基板を収容する収容ケースとを有し、コネクタに取り付けられる記憶部とを備えるガスセンサであって、記憶部は、第2リード線の径方向周囲を覆う筒形状のシールラバーと、収容ケースの内部から外部に亘って貫通し、第2リード線を覆っている状態のシールラバーをシールラバーの外周側から圧縮する内周面を有するラバー挿入孔と、収容ケースの内部に充填され、記憶媒体と配線基板とを封止する充填部材とを備えることを特徴とするガスセンサである。
【0009】
このように構成されたガスセンサでは、記憶媒体が実装される配線基板が収容ケースに収容されるとともに、配線基板に接合されている第2リード線がラバー挿入孔を介して収容ケースの内部から外部へ引き出されている。さらに、第2リード線を覆っている状態のシールラバーは、ラバー挿入孔の内周面によりシールラバーの外周側が圧縮された状態でラバー挿入孔内に配置される。そして収容ケースの内部に充填部材が充填されることにより、収容ケース内に配線基板が収容された状態で記憶媒体と配線基板とが封止される。
【0010】
つまり、本発明のガスセンサによれば、第2リード線とラバー挿入孔との間にシールラバーを圧縮させた状態で配置させることで、ラバー挿入孔を介して収容ケースの外部から水が配線基板と第2リード線との接合部に到達するのを防ぎ、第2リード線周りの防水性を図りつつ、記憶媒体と配線基板については、収容ケース内に充填された充填部材によって防水性を図っているのである。これにより、充填部材とリード線との主に材質に起因した密着性を考慮することなく、収容ケースに収容された記憶媒体及び接合部を含めた配線基板の防水性を確保することができる。
【0011】
また請求項1に記載のガスセンサにおいては、請求項2に記載のように、収容ケースは、配線基板を固定する固定部材から配線基板を囲むように立設されて、配線基板を内部に収容可能な開口部を形成する側壁部材を備えるようにするとよい。
【0012】
このように構成されたガスセンサでは、収容ケースの開口部を封止するために収容ケース内の内部に充填部材が充填されると、固定部材だけではなく、側壁部材の内側部分にも充填部材が接触した状態となる。このため、側壁部材が立設された分だけ、収容ケースと充填部材との接触面積を確保することができる。これにより、収容ケースの開口部から収容ケース内の配線基板に至る隙間が形成され難くなり、記憶媒体及び配線基板の防水性をより確保することができる。
【0013】
また、請求項1または請求項2に記載のガスセンサにおいては、請求項3に記載のように、記憶部は、記憶媒体とセンサ制御装置とを電気的に接続するために第2リード線に装着される接続端子を有し、コネクタは、接続端子を挿入する端子挿入孔を有し、記憶部は、配線基板と第2リード線との接合部が、端子挿入孔の接続端子が挿入される側の開口を基点として、接続端子が端子挿入孔に挿入される端子挿入方向と反対の方向に延長された第1仮想線に重ならないとともに、接合部を基点として、第2リード線が配線基板から突出する方向であるリード線突出方向に延長された第2仮想線が、コネクタに重ならない、という条件を満たすように取り付けられているようにするとよい。
【0014】
このように構成されたガスセンサでは、記憶部は、接合部を基点として、第2リード線が配線基板から突出する方向であるリード線突出方向に延長された第2仮想線が、コネクタに重ならないように取り付けられている。このため、第2リード線に装着される接続端子をコネクタの端子挿入孔に挿入するには、リード線突出方向に突出している状態にある第2リード線を、端子挿入孔に向くように反らせて曲げる必要がある。即ち、第2リード線が曲がり始める位置(以下、第2リード線曲げ開始位置という)は記憶部とコネクタとの間にはないので、第2リード線曲げ開始位置が記憶部とコネクタとの間の隙間の長さに制限されない。つまり、配線基板の接合部の位置から第2リード線曲げ開始位置までの距離(以下、第2リード線曲げ距離という)を長くするための空間を確保することができる。このため、第2リード線曲げ距離を長くすることができるので、第2リード線を曲げたときの負荷が接合部に掛かり難くなる。
【0015】
なお、第1仮想線が複数存在する場合には、複数の第1仮想線のうちの少なくとも1つに記憶部が重ならないようにされている必要がある。また、第2仮想線が複数存在する場合には、複数の第2仮想線のうちの少なくとも1つがコネクタに重ならないようにされている必要がある。
【0016】
従って、請求項3に記載のガスセンサによれば、リード線突出方向がコネクタの端子挿入孔の開口部と対向するように記憶部が設置される場合と比較して、配線基板と第2リード線との接合部に掛かる負荷を低減でき、配線基板と第2リード線との電気的接続の信頼性、ひいてはガスセンサの信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
【0017】
また、請求項3に記載のガスセンサによれば、コネクタ周りの構造のコンパクト化を図ることができる。
なお、「接合部を基点として、第2リード線が配線基板から突出する方向であるリード線突出方向に延長された線が、コネクタに重ならないように」するには、例えば、リード線突出方向が端子挿入方向と反対となるように記憶部を設置するとよい。
【0018】
ところで、請求項3における「コネクタに取り付けられる記憶部」との記載は、コネクタと記憶部との相対的な位置関係が変化しないように固く取り付けられている場合だけでなく、緩く取り付けられている場合も含むものである。そこで、例えば車両などの振動の発生し易いところに、記憶部がコネクタに緩く取り付けられている請求項3に記載のガスセンサが設置された場合には、この振動がガスセンサに伝達されることにより記憶部がコネクタに対して振動すると、配線基板と第2リード線との接合部に負荷が掛かり、ガスセンサの信頼性が低下するおそれがある。
【0019】
そこで請求項3に記載のガスセンサにおいては、請求項4に記載のように、記憶部をコネクタに対して保持する保持部材を備えるようにするとよい。
このように構成されたガスセンサによれば、保持部材により、コネクタと記憶部との相対的な位置関係が変化しないように記憶部を支持することができるので、ガスセンサに振動が伝達された場合であっても、記憶部がコネクタに対して振動することを防止することができる。これにより、振動によって配線基板と第2リード線との接合部に負荷が掛かることを防止し、ガスセンサの信頼性の低下を抑制することができる。
【0020】
また請求項4に記載のガスセンサにおいては、請求項5に記載のように、保持部材は、記憶部とコネクタとを連結するための板形状のブラケットと、記憶部の収容ケースに設けられ、ブラケットを記憶部に取り付ける記憶部側取付部と、コネクタに設けられ、ブラケットをコネクタに取り付けるコネクタ側取付部とから構成されるようにしてもよい。
【0021】
このように構成されたガスセンサによれば、記憶部側取付部を介してブラケットを記憶部に取り付けるとともに、コネクタ側取付部を介してブラケットをコネクタに取り付けるという簡便な方法で、記憶部をコネクタに対して保持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。
図1は本発明が適用されたNOxガスセンサ2を備えるガス検出装置1の概略構成を示す構成図、図2はガス検出装置1の内部構成を示す構成図である。
【0023】
ガス検出装置1は、図1に示すように、NOxガスセンサ2と、ガスセンサ制御装置3とを備えており、自動車の内燃機関やボイラ等の各種燃焼機器の排気ガス中の特定ガス(本実施形態では、NOx)の濃度を検出する用途に用いられる。
【0024】
NOxガスセンサ2は、センサ素子4と、センサ素子4に接続された接続用ケーブル5と、接続用ケーブル5の先端に設けられたコネクタ7とから構成される。
また、先端にコネクタ8を有する接続用ケーブル6がガスセンサ制御装置3に接続されている。そして、コネクタ7とコネクタ8とが嵌合されることにより、NOxガスセンサ2とガスセンサ制御装置3とが電気的に接続される。このため、コネクタ7,8を外せばNOxガスセンサ2を容易に交換することができる。なお、コネクタ8は、接続用ケーブル6を用いずに、ガスセンサ制御装置3を構成するケーシングと一体成形されていてもよい。
【0025】
またガスセンサ制御装置3は、図2に示すように、中央演算処理装置(CPU)191、RAM192、ROM193、信号入出力部194等を備えるマイクロコンピュータを主要部として構成されている。なお信号入出力部194は、コネクタ7,8を介して、後述の記憶部10に搭載された半導体記録媒体11と、後述の第1ポンプ用第1電極135,第1ポンプ用第2電極137,検知用電極155,基準用電極157,第2ポンプ用第1電極145,第2ポンプ用第2電極147,ヒータ175に接続される。
【0026】
そして、ガスセンサ制御装置3は、センサ素子4を駆動制御する処理や、後述のセンサ特性情報を取得する処理や、排気ガス中のNOx濃度を算出する処理などを実行する。
次に、センサ素子4について説明する。なお図2では、センサ素子4については、内部構造を示す断面図として記載している。以下の説明では、図2に示すセンサ素子4のうち左側を先端側として、右側を後端側として説明する。また図2では、センサ素子4のうち先端側部分における内部構成を示しており、後端部分は図示を省略している。
【0027】
センサ素子4は、第1ポンプセル111,酸素分圧検知セル112,第2ポンプセル113を、アルミナを主体とする絶縁層114,115を介して積層した構造を有する。また、センサ素子4においては、第2ポンプセル113側に、ヒータ部180が積層されている。
【0028】
このうち第1ポンプセル111は、酸素イオン伝導性を有するジルコニアからなる第1固体電解質層131と、第1固体電解質層131を挟み込むように配置された第1ポンプ用第1電極135及び第1ポンプ用第2電極137からなる第1多孔質電極121とを備えて形成されている。なお、第1ポンプ用第1電極135及び第1ポンプ用第2電極137の表面には、多孔質体からなる保護層122が形成されている。
【0029】
酸素分圧検知セル112は、酸素イオン伝導性を有するジルコニアからなる検知用固体電解質層151と、検知用固体電解質層151を挟み込むように配置された検知用電極155及び基準用電極157からなる検知用多孔質電極123とを備えて形成されている。
【0030】
第2ポンプセル113は、酸素イオン伝導性を有するジルコニアからなる第2固体電解質層141と、第2固体電解質層141の表面のうち絶縁層115に面する表面に配置された第2ポンプ用第1電極145及び第2ポンプ用第2電極147からなる第2多孔質電極125とを備えて形成されている。
【0031】
そしてセンサ素子4の内部には、測定対象ガスが導入される第1測定室159が形成されている。第1測定室159には、第1ポンプセル111と酸素分圧検知セル112との間に配置された第1拡散抵抗体116を介して、外部から測定対象ガスである排気ガスが導入される。
【0032】
なお、第1ポンプセル111の第1ポンプ用第1電極135(詳細には、保護層122で覆われた第1ポンプ用第1電極135)、及び酸素分圧検知セル112の検知用電極155は、第1測定室159に対面するように配置されている。
【0033】
また、第1測定室159の後端側(図における右側)には、多孔質体からなる第2拡散抵抗体117が備えられており、第2ポンプ用第1電極145と第2拡散抵抗体117との間には、第2測定室161が形成されている。
【0034】
さらに、センサ素子4の内部のうち、酸素分圧検知セル112の検知用固体電解質層151と第2ポンプセル113の第2固体電解質層141との間には、第2測定室161の他に多孔質体にて構成された基準酸素室118が形成されている。なお、酸素分圧検知セル112に対してガスセンサ制御装置3から微小電流が供給されることで、酸素が第1測定室159から検知用固体電解質層151を介して基準酸素室118に送り込まれるため、この基準酸素室118は、所定の酸素分圧雰囲気(濃度検知の基準となる酸素分圧雰囲気)に設定される。
【0035】
そして、酸素分圧検知セル112の基準用電極157と、第2ポンプセル113の第2ポンプ用第2電極147とが、基準酸素室118に対面するように配置されている。
ヒータ部180は、アルミナ等の絶縁性セラミックスからなるシート状の絶縁層171,173を積層することにより構成されている。そして、このヒータ部180は、各絶縁層171,173の間に、Ptを主体とするヒータ175を備えている。
【0036】
このように構成されたセンサ素子4は、第1ポンプセル111により第1測定室159の内部に存在する酸素のポンピング(汲み出し、汲み入れ)が可能であり、酸素分圧検知セル112により、酸素濃度(酸素分圧)を一定に制御された基準酸素室118と第1測定室159との酸素濃度差(酸素分圧差)、つまり第1測定室159の内部の酸素濃度(酸素分圧)を測定可能である。
【0037】
そしてガスセンサ制御装置3は、ヒータ175を駆動制御してセンサ素子4を活性化温度(例えば750℃)まで加熱し、この状態で、酸素分圧検知セル112の両端電圧Vsが予め設定された一定電圧(例えば425mV)となるように、第1ポンプセル111に流れる第1ポンプ電流Ip1を制御する。
【0038】
またガスセンサ制御装置3は、第2ポンプセル113に対して、予め定められた制御電圧値V0(例えば450mV)の第2ポンプ電圧Vp2を印加する。これにより、第2測定室161では、第2ポンプセル113を構成する第2多孔質電極125の触媒作用によって、NOxが解離(還元)され、その解離により得られた酸素イオンが第2ポンプ用第1電極145と第2ポンプ用第2電極147との間の第2固体電解質層141を移動することにより第2ポンプ電流Ip2が流れる。
【0039】
これによりガスセンサ制御装置3は、センサ素子4にコネクタ7及び接続用ケーブル5を介して接続された状態で、第1ポンプセル111のポンピング動作により第1測定室159の酸素濃度(酸素分圧)を調整し、第2測定室161の酸素濃度(酸素分圧)をNOx検知が可能なNOx検知用濃度に設定して、第2ポンプ電流Ip2の大きさに基づいてNOx濃度を検出する処理を行う。そして、ガスセンサ制御装置3にて検出されたNOx濃度情報は、図1や図2に示していない外部装置(例えば、エンジンECU)に送出される。
【0040】
次に、接続用ケーブル5について説明する。図3は接続用ケーブル5の構成を示す斜視図、図4は接続用ケーブル5の外観を示す斜視図である。
接続用ケーブル5は、図3に示すように、コネクタ7と、データを記憶する記憶部10と、センサ素子4とコネクタ7とを電気的に接続する複数のリード線51と、リード線51とコネクタ7との接続箇所を包囲するためのブーツ52と、複数のリード線51を束ねた状態でまとめて被覆する被覆部材53とを備える。
【0041】
なお記憶部10は、リード線51とコネクタ7との接続箇所の近傍に配置されている。このため、図4に示すように、ブーツ52をこの接続箇所を包囲する位置に移動させることにより、記憶部10はブーツ52内に収容される。
【0042】
次に、記憶部10について説明する。図5は配線基板12を収容する前の記憶部10の内部構成を示す斜視図、図6は配線基板12を収容した後の記憶部10の内部構成を示す斜視図、図7は記憶部10の外観を示す斜視図である。
【0043】
記憶部10は、面実装タイプの半導体記録媒体11と、半導体記録媒体11が実装される配線基板12と、半導体記録媒体11に記憶されているデータを出力するために配線基板12に接合部15で接合(具体的には、ハンダ付け)されているリード線13と、半導体記録媒体11及び配線基板12を収容するための収容部16を備える直方体状の収容ケース14とを備える。
【0044】
さらに記憶部10は、リード線13における接合部15で接合される側の端部E1の近傍でリード線13(詳細には、リード線のうちで導線を被覆する被覆部)の径方向周囲を覆う筒形状のシールラバー17を備える。なおシールラバー17は、例えばシリコンを材料として構成される。
【0045】
また収容ケース14は、ナイロン系樹脂(例えば、PA66ナイロン)を材料として構成され、配線基板12を固定するための矩形状の底面板41と、底面板41の4辺のうち長辺となる2辺の端縁部から立設される側面板42,43と、短辺となる1辺の端縁部から立設される側面板44を備える。即ち、底面板41と側面板42,43,44とにより、上面が開口した収容部16が形成される。
【0046】
なお、側面板44は側面板42,43よりも板厚が厚くなるように形成されている。そして側面板44には、側面板44の内側の面から外側の面に向かって側面板44を貫通して、リード線13を覆っている状態のシールラバー17が挿入される挿入孔18が形成されている。なお挿入孔18の径は、リード線13を覆っている状態のシールラバー17が挿入孔18に挿入されると、挿入孔18の内周がシールラバー17をその外周側から圧縮することができる長さに設定されている。
【0047】
そして半導体記録媒体11には、この半導体記録媒体11が取り付けられているNOxガスセンサ2についての、第1ポンプ電流Ip1と酸素濃度との関係を表す特性を設定するための情報(即ち、O2ゲイン及びO2オフセット)と、第2ポンプ電流Ip2とNOx濃度との関係を表す特性を設定するための情報(即ち、NOxゲイン及びNOxオフセット)とが記憶されている。以下、O2ゲイン及びO2オフセットとNOxゲイン及びNOxオフセットとをまとめてセンサ特性情報ともいう。なお、このセンサ特性情報は、NOxガスセンサ2の製造過程において得られる個々のセンサ素子4に対して所定の検査装置にてセンサ特性情報を個別に検査することで得られる情報であって、検査に供されたセンサ素子4を備えるNOxガスセンサ2に組み込まれる半導体記録媒体11に記憶されるものである。
【0048】
尚、収容ケース14は、半導体記録媒体11及び配線基板12が収容された状態で、図7に示すように、その収容部16の開口部がホットメルト19(例えば、ヘンケルジャパン(株)製のマクロメルト(登録商標))により覆われる。
【0049】
次に、記憶部10をコネクタ7に取り付ける方法について説明する。図8は記憶部10がコネクタ7に取り付けられた状態を示すコネクタ7の上方から見た斜視図、図9は記憶部10がコネクタ7に取り付けられた状態を示すコネクタ7の下方から見た斜視図、図10はコネクタ7と記憶部10とブラケット30とが分離された状態を示すコネクタ7の下方から見た斜視図である。なお、図8〜図10では、NOxガスセンサ2から延びるセンサ素子4と電気的に接続されるリード線51については、図示を省略している。
【0050】
図8に示すように、コネクタ7には、コネクタ7とコネクタ8とが嵌合される嵌合面61と、リード線51が挿入される挿入孔21及びリード線13が挿入される挿入孔22が設けられた挿入面62とが形成されている。
【0051】
また記憶部10は、挿入孔22の開口部23を基点として、リード線13と結合された接続端子48(図10を参照)が挿入孔22に挿入される方向(以下、端子挿入方向ともいう)D2と反対の方向に延長された第1仮想線L1が、接合部15(図8では不図示)に重ならないように配置される。さらに記憶部10は、接合部15を基点として、記憶部10のリード線13が配線基板12(図8では不図示)から突出する方向(以下、リード線突出方向ともいう)D1に延長された第2仮想線L2(図6を参照)が、端子挿入方向D2と反対となるように配置される。そして記憶部10は、図9に示すように、ブラケット30を介してコネクタ7に一体的に取り付けられる。
【0052】
ブラケット30は、図10に示すように、長尺板形状に形成されている。そして、ブラケット30の長手方向の一端側には、ブラケット30を記憶部10に取り付けるための取付孔31が設けられ、長手方向の他端側には、ブラケット30をコネクタ7に取り付けるための取付孔32が設けられている。
【0053】
また記憶部10の収容ケース14には、ブラケット30の取付孔31に嵌合する嵌合突起47と、ブラケット30の長手方向に沿った両縁部でブラケット30と摺動可能に嵌合してブラケット30の取付孔31を嵌合突起47へ案内するガイドレール46が形成されている。
【0054】
更にコネクタ7には、ブラケット30の取付孔32に嵌合する嵌合突起25と、ブラケット30の長手方向に沿った両縁部でブラケット30と摺動可能に嵌合してブラケット30の取付孔32を嵌合突起25へ案内するガイドレール24が形成されている。
【0055】
このため、収容ケース14のガイドレール46にブラケット30の長手方向に沿った両縁部を嵌合させてブラケット30の取付孔31を嵌合突起47の位置まで摺動させることにより、図9に示すように、取付孔31と嵌合突起47とが嵌合して、ブラケット30が収容ケース14に固定される。
【0056】
更に、ブラケット30が収容ケース14に固定された状態で、コネクタ7のガイドレール24にブラケット30の長手方向に沿った両縁部を嵌合させてブラケット30の取付孔32を嵌合突起25の位置まで摺動させることにより、取付孔32と嵌合突起25とが嵌合して、ブラケット30がコネクタ7に固定される。これにより、記憶部10がコネクタ7に一体的に取り付けられる。
【0057】
そしてリード線13は、図8に示すように、方向D1に突出している状態から、方向D1と反対方向に反らせて曲げられることにより、リード線13の先端に装着された接続端子48(図10を参照)が、挿入孔22に挿入される。この接続端子48は、挿入孔22に挿入、固定されて、コネクタ7としての接続端子を構成する。
【0058】
尚、ブラケット30の上面及び下面には、図10に示すように、突起33が設けられている(図10では、下面に設けられた突起33を示す)。この突起33は、コネクタ7のガイドレール24とブラケット30とが嵌合した場合に、ブラケット30の厚さ方向にガイドレール24を押圧する高さで形成されている。
【0059】
更に、ブラケット30の両縁部REには、ブラケット30の長手方向の一端IT側より他端TT側の方がブラケット30の幅が大きくなるように段差部34が設けられている。この段差部34は、コネクタ7のガイドレール24とブラケット30とが嵌合した場合に、ブラケット30の長手方向他端TT側の両縁部REがブラケット30の幅方向にガイドレール24を押圧する段差高さで形成されている。
【0060】
このように構成されたNOxガスセンサ2では、半導体記録媒体11が実装される配線基板12が収容ケース14に収容されるとともに、配線基板12に接合されているリード線13が挿入孔18を介して収容ケース14の内部から外部へ引き出されている。さらに、リード線13を覆っている状態のシールラバー17は、挿入孔18の内周面によりシールラバー17の外周側が圧縮された状態で挿入孔18内に配置される。そして収容ケース14の内部にホットメルト19が充填されることにより、収容ケース14内に配線基板12が収容された状態で収容ケース14の開口部が封止される。
【0061】
リード線13を覆っている状態のシールラバー17は、挿入孔18の内周面によりシールラバー17の外周側が圧縮されている。このためシールラバー17の内周面が、リード線13の外周面を圧縮する。これにより、リード線13の外周面とシールラバー17の内周面との間の隙間が埋められ、両者間の防水性が確保される。
【0062】
また、配線基板12を固定する底面板41から配線基板12を囲むように立設された側面板42,43,44が設けられているので、収容ケース14の開口部を封止するために収容ケース14内の内部にホットメルト19が充填されると、底面板41だけではなく、側面板42,43,44の内側部分にもホットメルト19が接触した状態となる。このため、側面板42,43,44が立設された分だけ、収容ケース14とホットメルト19との接触面積を確保することができる。これにより、収容ケース14の開口部から収容ケース14内の配線基板12に至る隙間が形成され難くなり、半導体記録媒体11及び配線基板12の防水性をより確保することができる。
【0063】
次に、記憶部10をコネクタ7に一体的に取り付けるためには、図11に示すように、リード線突出方向D1が、コネクタ7に設けられている挿入孔22の開口部23と対向するように記憶部10を配置させる方法が一般に考えられる。
【0064】
しかし、このようにして記憶部10をコネクタ7に取り付けると、図11に示すように、記憶部10とコネクタ7との間の距離が短くなる。そして、挿入孔22を基点として、端子挿入方向D2と反対の方向に延長された第1仮想線L1に、配線基板12の接合部15(図11では不図示)が重ならないように記憶部10が設置されている場合には、リード線13を挿入孔22に挿入する際にはリード線13を曲げなくてはならない。従って、配線基板12の接合部15の位置からリード線13が曲がり始める位置までの距離が短くなるので、リード線13と配線基板12との接合部15に負荷が掛かり、接合部15に破損が生じたりして配線基板12とリード線13との電気的接続の信頼性が低下するおそれがあった。
【0065】
この問題に対し、記憶部10は、図8に示すように、リード線突出方向D1が端子挿入方向D2と反対となるように設置されているので、接合部15を基点として、リード線突出方向D1に延長された第2仮想線L2が、コネクタ7に重ならない。このため、リード線13に装着される接続端子48をコネクタ7の挿入孔22に挿入するには、リード線突出方向D1に突出している状態にあるリード線13を、挿入孔22に向くように反らせて曲げる必要がある。即ち、リード線13が曲がり始める位置(以下、リード線曲げ開始位置という)は記憶部10とコネクタ7との間にはないので、リード線曲げ開始位置が記憶部10とコネクタ7との間の隙間の長さに制限されない。つまり、配線基板12の接合部15の位置からリード線曲げ開始位置までの距離(以下、リード線曲げ距離という)を長くするための空間を確保することができる。このため、リード線曲げ距離を長くすることができるので、リード線13を曲げたときの負荷が配線基板12とリード線13との接合部15に掛かり難くなる。
【0066】
従って、リード線突出方向D1がコネクタ7の挿入孔22の開口部23と対向するように記憶部10が設置される場合と比較して、配線基板12とリード線13との接合部15に掛かる負荷を低減でき、NOxガスセンサ2の信頼性を向上させることができるという効果を奏する。
【0067】
また、ブラケット30の取付孔31と記憶部10の嵌合突起47とを嵌合させるとともに、ブラケット30の取付孔32とコネクタ7の嵌合突起25とを嵌合させることにより、記憶部10をコネクタ7に対して保持する。
【0068】
このため、NOxガスセンサ2に振動が伝達された場合であっても、記憶部10がコネクタ7に対して振動することを防止することができる。これにより、振動によって配線基板12とリード線13との接合部15に負荷が掛かることを防止し、NOxガスセンサ2の信頼性の低下を抑制することができる。
【0069】
また、取付孔31と嵌合突起47とを嵌合させるとともに、取付孔32と嵌合突起25とを嵌合させるという簡便な方法で、記憶部10をコネクタ7に対して保持することができる。
【0070】
また、ブラケット30に設けた突起33は、コネクタ7のガイドレール24とブラケット30とが嵌合した場合に、ブラケット30の厚さ方向にガイドレール24を押圧するとともに、段差部34は、コネクタ7のガイドレール24とブラケット30とが嵌合した場合に、ブラケット30の長手方向他端TT側の両縁部REがブラケット30の幅方向にガイドレール24を押圧する。
【0071】
このため、突起33及び段差部34が形成されている箇所以外においてブラケット30とガイドレール24との間で隙間が生じている場合であっても、ブラケットに形成されている突起33及び段差部34がガイドレール24を押圧している状態とすることができる。つまり、ブラケット30がガイドレール24と常時接触している状態にすることができるため、ブラケット30とガイドレール24との間の距離が変動し難くなり、記憶部10とコネクタ7との間でガタツキを抑制することができる。
【0072】
以上説明した実施形態において、センサ素子4は本発明におけるセンサ素子、リード線51は本発明における第1リード線、ガスセンサ制御装置3は本発明におけるセンサ制御装置、コネクタ7は本発明におけるコネクタ、半導体記録媒体11は本発明における記憶媒体、リード線13は本発明における第2リード線、挿入孔18は本発明におけるラバー挿入孔、ホットメルト19は本発明における充填部材、センサ特性情報は本発明における濃度算出用設定値である。
【0073】
また、底面板41は本発明における固定部材、側面板42,43,44は本発明における側壁部材である。
また、挿入孔22は本発明における端子挿入孔、嵌合突起47は本発明における記憶部側取付部、嵌合突起25は本発明におけるコネクタ側取付部である。
【0074】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
例えば、上記実施形態では、突起33及び段差部34がガイドレール24を押圧するものを示したが、突起33及び段差部34がガイドレール46を押圧するようにしてもよい。更に、突起33及び段差部34の両方にてガイドレール24(ガイドレール46)を押圧する形態を図る必要はなく、ブラケット30とガイドレール24(ガイドレール46)との良好な押圧状態が維持できれば何れか一方(例えば突起33)だけでガイドレール24(ガイドレール46)を押圧させるようにしてもよい。
【0075】
また上記実施形態では、コネクタ7の挿入面62と記憶部10とが対向するようにして記憶部10がコネクタ7に取り付けられるものを示したが、これに限られるものではなく、例えば、コネクタ7の下側に記憶部10を取り付けるようにしてもよい。
【0076】
さらに、収容ケース14の収容部16に充填される充填部材は、ホットメルト19に限定されず、他の材質を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】ガス検出装置1の概略構成を示す構成図である。
【図2】ガス検出装置1の内部構成を示す構成図である。
【図3】接続用ケーブル5の構成を示す斜視図である。
【図4】接続用ケーブル5の外観を示す斜視図である。
【図5】配線基板12を収容する前の記憶部10の内部構成を示す斜視図である。
【図6】配線基板12を収容した後の記憶部10の内部構成を示す斜視図である。
【図7】記憶部10の外観を示す斜視図である。
【図8】記憶部10がコネクタ7に取り付けられた状態を示すコネクタ7の上方から見た斜視図である。
【図9】記憶部10がコネクタ7に取り付けられた状態を示すコネクタ7の下方から見た斜視図である。
【図10】コネクタ7と記憶部10とブラケット30とが分離された状態を示すコネクタ7の下方から見た斜視図である。
【図11】記憶部10の別の取り付け方法を示す、記憶部10とコネクタ7の斜視図である。
【図12】記憶部300の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0078】
1…ガス検出装置、2…NOxガスセンサ、3…ガスセンサ制御装置、4…センサ素子、5,6…接続用ケーブル、7,8…コネクタ、10…記憶部、11…半導体記録媒体、12…配線基板、13…リード線、14…収容ケース、15…接合部、16…収容部、17…シールラバー、18…挿入孔、19…ホットメルト、21,22…挿入孔、23…開口部、24…ガイドレール、25…嵌合突起、30…ブラケット、31,32…取付孔、33…突起、34…段差部、41…底面板、42,43,44…側面板、46…ガイドレール、47…嵌合突起、48…接続端子、51…リード線、52…ブーツ、53…被覆部材、61…嵌合面、62…挿入面、111…第1ポンプセル、112…酸素分圧検知セル、113…第2ポンプセル、118…基準酸素室、121…第1多孔質電極、123…検知用多孔質電極、125…第2多孔質電極、131…第1固体電解質層、135…第1ポンプ用第1電極、137…第1ポンプ用第2電極、141…第2固体電解質層、145…第2ポンプ用第1電極、147…第2ポンプ用第2電極、151…検知用固体電解質層、155…検知用電極、157…基準用電極、159…第1測定室、161…第2測定室、191…CPU、192…RAM、193…ROM、194…信号入出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出対象ガス中の特定ガス成分の濃度に応じた濃度信号を出力するセンサ素子と、
第1リード線を介して前記センサ素子と電気的に接続されて、前記センサ素子を制御するセンサ制御装置に着脱可能に装着されるコネクタと、
前記濃度信号から前記特定ガス成分の濃度を算出するために前記センサ素子毎に設定された設定値であって当該センサ素子用の設定値である濃度算出用設定値を記憶する記憶媒体と、該記憶媒体が実装される配線基板と、前記記憶媒体に記憶されている前記濃度算出用設定値を出力するために前記配線基板に接合されている第2リード線と、内部に前記記憶媒体と前記配線基板を収容する収容ケースとを有し、前記コネクタに取り付けられる記憶部と
を備えるガスセンサであって、
前記記憶部は、
前記第2リード線の径方向周囲を覆う筒形状のシールラバーと、
前記収容ケースの内部から外部に亘って貫通し、前記第2リード線を覆っている状態の前記シールラバーを該シールラバーの外周側から圧縮する内周面を有するラバー挿入孔と、
前記収容ケースの前記内部に充填され、前記記憶媒体と前記配線基板とを封止する充填部材とを備える
ことを特徴とするガスセンサ。
【請求項2】
前記収容ケースは、
前記配線基板を固定する固定部材から前記配線基板を囲むように立設されて、前記配線基板を前記内部に収容可能な開口部を形成する側壁部材を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
【請求項3】
前記記憶部は、前記記憶媒体と前記センサ制御装置とを電気的に接続するために前記第2リード線に装着される接続端子を有し、
前記コネクタは、前記接続端子を挿入する端子挿入孔を有し、
前記記憶部は、
前記配線基板と前記第2リード線との接合部が、前記端子挿入孔の前記接続端子が挿入される側の開口を基点として、前記接続端子が前記端子挿入孔に挿入される端子挿入方向と反対の方向に延長された第1仮想線に重ならないとともに、前記接合部を基点として、前記第2リード線が前記配線基板から突出する方向であるリード線突出方向に延長された第2仮想線が、前記コネクタに重ならない、という条件を満たすように取り付けられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスセンサ。
【請求項4】
前記記憶部を前記コネクタに対して保持する保持部材を備える
ことを特徴とする請求項3に記載のガスセンサ。
【請求項5】
前記保持部材は、
前記記憶部と前記コネクタとを連結するための板形状のブラケットと、
前記記憶部の前記収容ケースに設けられ、前記ブラケットを前記記憶部に取り付ける記憶部側取付部と
前記コネクタに設けられ、前記ブラケットを前記コネクタに取り付けるコネクタ側取付部とから構成される
ことを特徴とする請求項4に記載のガスセンサ。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−192486(P2009−192486A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−36109(P2008−36109)
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【出願人】(000004547)日本特殊陶業株式会社 (2,912)
【Fターム(参考)】