説明

ガスメータ取付ユニット

【課題】下方を向いたガスメータ入口及び出口を有する小型のガスメータを簡易に取り付けることができるガス栓一体型のガスメータ取付ユニットを提供する。
【解決手段】ガスメータの取付ユニット1は、ガスメータ入口51との接続部60等を有する入口管部10と、ガスメータ出口52との接続部70等を有する出口管部40と、入口管部及び出口管部の各接続部近傍に取り付けられる端面パッキン66、76と、入口管部及び出口管部を連結する連結部材20と、入口管部及び出口管部を支持して建物壁等と連結する支持部材48と、ガスメータと連結部材との締結手段22、24、26を備える。ガスメータと連結部材とを締結するのみで、ガスメータ入口、出口と両管部とを接続することができるので、従来必要であった接続作業中の両管部とガスメータ入口、出口との芯出しを行う必要が無く、ガスメータの取付作業に熟練していなくても簡易に取り付けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスメータを建物壁等に取り付けるためのガスメータ取付ユニットに関する。特には、下方を向いたガスメータ入口及び出口を有する小型のガスメータを取り付けるガス栓一体型のガスメータ取付ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスメータを建物壁等に取り付けるためのガスメータ取付ユニットが開示されている(特許文献1参照)。同文献のガスメータは超音波式であり、従来のものより小型になっている。同ガスメータの取付ユニットは、略H字型の入口管部及び出口管部を備えている。入口管部及び出口管部の下端部の雌螺子には、2本並んで上方に延び出した入側配管及び出側配管がそれぞれ継手を介して接続されるようになっている。そして、入口管部及び出口管部の上端部のユニオンには、下方を向いたガスメータ入口及び出口を有するガスメータが取り付けられるようになっている。
【0003】
【特許文献1】意匠登録1067864号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した特許文献1のガスメータ取付ユニットは、充分にユーザーニーズに応えられる優れたものであるが、入口管部及び出口管部とガスメータ入口及び出口との芯出しを行いながらユニオンによりガスメータを取り付ける必要があるため、取付作業に熟練を要するものである。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、下方を向いたガスメータ入口及び出口を有する小型のガスメータを簡易に取り付けることができるガス栓一体型のガスメータ取付ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための、本発明の一形態のガスメータ取付ユニットは、下方を向いたガスメータ入口及び出口を有するガスメータの取付ユニットであって、 前記ガスメータ入口との接続部、ガス通路を開閉するガス栓及び入側配管との継手を有する入口管部と、 前記ガスメータ出口との接続部、ガス圧を検出する検圧プラグ及び出側配管との継手を有する出口管部と、 前記入口管部及び前記出口管部の各接続部近傍に取り付けられる端面パッキンと、 前記入口管部及び前記出口管部を連結する連結部材と、 前記入口管部及び前記出口管部を支持して建物壁等と連結する支持部材と、 前記ガスメータと前記連結部材との締結手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
このような構成のガスメータ取付ユニットによれば、ガスメータと連結部材とを締結するのみで、ガスメータ入口及び出口と入口管部及び出口管部とを接続することができるので、従来必要であった接続作業中の入口管部及び出口管部とガスメータ入口及び出口との芯出しを行う必要が無く、ガスメータの取付作業に熟練していなくてもガスメータを簡易に取り付けることができる。
【0008】
上記形態のガスメータ取付ユニットにおいては、前記締結手段として、前記ガスメータの底部にメネジが設けられており、オネジを前記連結部材の下方から通し前記メネジに螺合して、前記ガスメータと前記連結部材とを締結するものとすることができる。
【0009】
このような構成においても、1本のオネジを螺合する作業のみで、ガスメータ入口及び出口と入口管部及び出口管部とを接続することができるので、従来必要であった接続作業中の入口管部及び出口管部とガスメータ入口及び出口との芯出しを行う必要が無く、ガスメータの取付作業に熟練していなくてもガスメータを簡易に取り付けることができる。更に、従来のユニットの出口管部及びメータの出口で使用されるユニオン継手が不要となるので、本発明のユニット及びメータにおける部品コスト及び加工コストを低減させることができる。
【0010】
上記形態のガスメータ取付ユニットにおいては、前記締結手段として、前記ガスメータの両側部にスナップフックが設けられており、前記連結部材の両端にスナップレバーが設けられており、前記スナップフックに前記スナップレバーを係止するものとすることができる。
【0011】
このような構成においても、一対のスナップレバーを一対のスナップフックに掛ける作業のみで、ガスメータ入口及び出口と入口管部及び出口管部とを接続することができるので、従来必要であった接続作業中の入口管部及び出口管部とガスメータ入口及び出口との芯出しを行う必要が無く、ガスメータの取付作業に熟練していなくてもガスメータを簡易に取り付けることができる。更に、従来のユニットの出口管部及びメータの出口で使用されるユニオン継手が不要となるので、本発明のユニット及びメータにおける部品コスト及び加工コストを低減させることができる。
【0012】
上記形態のガスメータ取付ユニットにおいては、前記ガスメータの底部に凹部が設けられており、該凹部内の面に前記端面パッキンが押圧されるものとすることができる。
このような構成によれば、ガスメータを入口側を下向きにして地面等に仮置したときに、凹部の周囲の出っ張っている部分が地面等に接触するので、シール面である凹部内の面の傷付き等を防止することができる。
【0013】
上記目的を達成するための、本発明の他の形態のガスメータ取付ユニットは、下方を向いたガスメータ入口及び出口を有するガスメータの取付ユニットであって、 前記ガスメータ入口との接続部、ガス通路を開閉するガス栓及び入側配管との継手を有する入口管部と、 前記ガスメータ出口との接続部、ガス圧を検出する検圧プラグ及び出側配管との継手を有する出口管部と、 前記入口管部及び前記出口管部の各接続部近傍に取り付けられるOリングと、 前記入口管部及び前記出口管部を連結する連結部材と、 前記入口管部及び前記出口管部を支持して建物壁等と連結する支持部材と、 前記ガスメータ入口及び出口に設けられた段部に係止可能な係止部材と、 前記係止部材と前記連結部材との締結手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
このような構成においても、係止部材と連結部材とを締結するのみで、ガスメータ入口及び出口と入口管部及び出口管部とを接続することができるので、従来必要であった接続作業中の入口管部及び出口管部とガスメータ入口及び出口との芯出しを行う必要が無く、ガスメータの取付作業に熟練していなくてもガスメータを簡易に取り付けることができる。更に、従来のユニットの出口管部及びメータの出口で使用されるユニオン継手が不要となるので、本発明のユニット及びメータにおける部品コスト及び加工コストを低減させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、下方を向いたガスメータ入口及び出口を有する小型のガスメータを簡易に取り付けることができるガス栓一体型のガスメータ取付ユニットを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るガスメータ取付ユニットを示す外観斜視図であり、該取付ユニットにガスメータが取り付けられた状態が示されている。
図2(A)は、図1の取付ユニット及びガスメータの正面図であり、図2(B)は、左側面図であり、図2(C)は、右側面図である。
図3及び図4は、連結プレートで接続された入口管部及び出口管部並びにガスメータ入口及び出口の内部構成を説明するための図である。図3(A)は接続前の断面図、図3(B)は図3(A)のA部の拡大断面図である。図4(A)は接続後の断面図、図4(B)は図4(A)のA部の拡大断面図である。
【0017】
図1及び図2に示すように、このガスメータ取付ユニット1は、以下の主要部分を有している。
(1)入口管部10:同入口管部10は、その下端部がガスの入側配管2に継手16を介して接続され、上端部が図3及び図4に示すガスメータ50の入口51に接続部60を介して接続される略I字型に形成されている。
(2)出口管部40:同出口管部40は、その下端部がガスの出側配管3に継手18を介して接続され、上端部が図3及び図4に示す同ガスメータ50の出口52に接続部70を介して接続される略I字型に形成されている。
(3)端面パッキン66、76:同端面パッキン66、76は、図3及び図4に示す各接続部60、70近傍に取り付けられる。
(4)連結プレート20:同連結プレート20は、両管部10、40を連結可能に形成されている。
(5)支持プレート48:同支持プレート48は、両管部10、40を支持可能に形成されている。
【0018】
この例で用いられているガスメータ50は、超音波式の小型ガスメータであり、四角い箱状の筐体に収容されている。図3及び図4に示すように、ガスメータ50の入口51は、筐体下面の左側に下向きに配置されている。ガスメータ50の出口52は、筐体下面の右側に下向きに配置されている。図1及び図2に示すように、筐体の正面にはメータ表示部55が配置されており、同ガスメータ50により計測された計測値がこの表示部55に表示されるようになっている。
【0019】
図1及び図2に示すように、ガスの入側配管2及び出側配管3は、建物壁に沿うようにして互いに平行に上向きに延び出した、従来一般的なガス配管である。支持プレート48は、一例として金属製であり、鋳物製の入口管部10と出口管部40から張り出し成形された部分をボルト止めして両管部10、40を相互に位置決め固定すると共に、両管部10、40(並びに入側配管2及び出側配管3)を建物壁に固定する役割を果たす。支持プレート48の奥側には、上向き及び下向きに折り曲げられたプレート状の固定部48a、48bが形成されており、これらの固定部48a、48bが建物壁にビス止めされる。
【0020】
図3及び図4に示すように、入口管部10は、ガスメータ50の入口51に接続され、そこから下向きに延び出しその下端が入側配管2に接続される。出口管部40は、ガスメータ50の出口52に接続され、そこから下向きに延び出しその下端が出側配管3に接続される。
ガスメータ50と連結プレート20とを締結することにより、入口管部10及び出口管部40とガスメータ50の入口51及び出口52が接続部60、70を介してそれぞれ接続されている。このように、入口管部10及び出口管部40が、連結プレート20によりガスメータ50と接続されている点が本発明の特徴的な部分であり、これらについて更に詳述する。
【0021】
図3(A)に示すように、入口管部10は、円筒状の部位であり、ガスが通るガス通路12を有している。このガス通路12の略中央には、図1に示すガス栓14が配置される。出口管部40は、円筒状の部位であり、ガスが通るガス通路42を有している。このガス通路42の略中央には、図1に示す検圧プラグ44が配置される。
【0022】
図3(A)、(B)に示すように、連結プレート20は、入口管部10及び出口管部40の各上端を連結している。連結プレート20の中央には、下方からビス22を貫挿可能なビス穴24が穿設されている。そして、ガスメータ50の底部には、ビス22が螺合可能なネジ穴26が設けられている。この例の連結プレート20は、入口管部10及び出口管部40と一体成形された鋳物製であるが、別体で成形して入口管部10及び出口管部40とネジ等により連結しても良い。
【0023】
図3(B)に示すように、接続部60は、入口管部10の上端に設けられた差込部62及びガスメータ50の底部に設けられた差込穴64を備えている。接続部70は、出口管部40の上端に設けられた差込部72及びガスメータ50の底部に設けられた差込穴74を備えている。そして、差込部62、72の外周には、端面パッキン66、76がそれぞれ嵌め込まれている。
【0024】
図3(B)に示すように、ガスメータ50の底部には、凹部57が設けられている。即ち、ガスメータ50の底部周縁には、凹部57の周囲の壁部57aが下方に突設され、この壁部57aで囲まれた内側に、凹部57内の凹部面57bが形成されている。壁部57aに沿って凹部57内に連結プレート20が嵌め込まれ、凹部面57bに端面パッキン66、76が押圧されてシールするようになっている。これにより、ガスメータ50を入口51側を下向きにして地面等に仮置したときに、壁部57a下端が地面等に接触するので、シール面である凹部面57bの傷付き等を防止することができる。
【0025】
以上のような構成のガスメータ50の入口51及び出口52を、連結プレート20を介して入口管部10及び出口管部40にそれぞれ接続する際の作業手順について図3及び図4を参照して説明する。
尚、入口管部10及び出口管部40は、入側配管2及び出側配管3にそれぞれ接続され、更に支持プレート48に位置決め固定されて建物壁に固定されているものとする。更に、端面パッキン66、76は、差込部62、72の外周にそれぞれ嵌め込まれているものとする。
【0026】
先ず、ガスメータ50の入口51及び出口52の側が下方を向くようにして、該メータ50をガスメータ取付ユニット1の上方に配置する。そして、図3(A)、(B)に示すように、凹部57を連結プレート20に位置合わせして嵌め込み、差込穴64、74に差込部62、72をそれぞれ差し込む。続いて、連結プレート20の中央下方からビス穴24内にビス22を貫挿させてネジ穴26にねじ込む。
【0027】
このねじ込み作業が完了すると、図4(A)、(B)に示すように、端面パッキン66、76は、凹部面57bに当接して潰される。これにより、ガスメータ50の入口51及び出口52と入口管部10及び出口管部40との間がシールされる。以上によりガスメータ取付ユニット1へのガスメータ50の取付作業が完了する。
【0028】
次に、上記のように取り付けられたガスメータ取付ユニット1及びガスメータ50の動作について説明する。メータ取付直後は、例えば、図1に示すガス栓14のハンドル14aは図示の状態から右回り90°回転された状態にあり、ガス栓14は閉状態となっている。よって、建物壁に沿う入側配管2からのガスの流通が阻止されている。
【0029】
そして、ガス栓14のハンドル14aを左回り90°回転させた状態、即ち図1に示すようにハンドル14aに形成された矢印14cが上方向を向いた状態になると、ガス栓14は開状態となる。よって、建物壁に沿う入側配管2からのガスが、入口管部10のガス通路12を経由してガスメータ50の入口51に送り込まれる。
【0030】
ガスメータ50では、送り込まれたガスがその内部を通過する際に超音波方式により流量が検出され、その検出結果がメータ表示部55に表示される。ガスメータ50の出口52から送り出されたガスは、出口管部40のガス通路42を経由して出側配管3に送られる。このとき、ガス通路42を通るガス圧が検圧プラグ44により検出される。
【0031】
以上説明した本実施形態のガスメータ取付ユニット1によれば、ガスメータ50と連結部材20とを締結するのみで、ガスメータ入口51及び出口52と入口管部10及び出口管部40とを接続することができる。このため、従来のように上記接続がユニオン継手の場合に必要であった入口管部10及び出口管部40とガスメータ入口51及び出口52との芯出しを行う必要が無く、ガスメータ50の取付作業に熟練していなくても該メータ50を簡易に取り付けることができる。即ち、1個のビス22を締め付けるのみで良いために作業が楽になる。更に、従来のユニットで使用されるユニオン継手が不要となるので、本形態のユニット1及びメータ50における部品コスト及び加工コストを低減させることができる。
【0032】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態に係るガスメータ取付ユニット及びガスメータの正面図(図5(A))並びに左側面図(図5(B))及び右側面図(図5(C))である。
このガスメータ取付ユニット5の連結プレート30のみが、図2に示すガスメータ取付ユニット1の連結プレート20と異なる構成となっているため、連結プレート30を中心に説明する。
【0033】
図3に示すように、第1の実施形態のガスメータ取付ユニット1の連結プレート20は、ビス22、ビス穴24及びネジ穴26によりガスメータ50に締結されていたが、図5に示すように、第2の実施形態のガスメータ取付ユニット5の連結プレート30は、両端に設けられている一対のスナップ32によりガスメータ50に締結されている。
【0034】
一対のスナップ32は、連結プレート30の両端に回動軸34を中心に外側に回動自在なスナップレバー36と、ガスメータ50の下部両側に固定されたスナップフック38を備えている。スナップレバー36の先端の鉤部36aが、スナップフック38の先端の鉤部38aに噛み合って、連結プレート30とガスメータ50を締結するようになっている。この例の連結プレート30は、入口管部10及び出口管部40と一体成形された鋳物製であるが、別体で成形して入口管部10及び出口管部40とネジ等により連結しても良い。
【0035】
以上のような構成のガスメータ50の入口51及び出口52を、連結プレート30を介して入口管部10及び出口管部40に接続する際の作業手順について図6及び図7を参照して説明する。
図6及び図7は、連結プレートで接続された入口管部及び出口管部並びにガスメータ入口及び出口の内部構成を説明するための図である。図6(A)は接続前の断面図、図6(B)は図6(A)のA部の拡大断面図である。図7(A)は接続後の断面図、図7(B)は図7(A)のA部の拡大断面図である。
尚、入口管部10及び出口管部40は、入側配管2及び出側配管3に接続され、更に支持プレート48に位置決め固定されて建物壁に固定されているものとする。更に、端面パッキン66、76は、差込部62、72の外周にそれぞれ嵌め込まれているものとする。
【0036】
先ず、ガスメータ50の入口51及び出口52の側が下方を向くようにして、該メータ50をガスメータ取付ユニット5の上方に配置する。そして、図6(A)、(B)に示すように、凹部57を連結プレート30に位置合わせして嵌め込み、差込穴64、74に差込部62、72をそれぞれ差し込む。続いて、連結プレート30の両端のスナップレバー36を上方に回動させ、スナップレバー36の先端の鉤部36aをスナップフック38の先端の鉤部38aに噛み合わせる。
【0037】
この噛み合わせ作業が完了すると、図7(A)、(B)に示すように、端面パッキン66、76は、凹部面57bに当接して潰される。これにより、ガスメータ50の入口51及び出口52と入口管部10及び出口管部40との間がシールされる。以上によりガスメータ取付ユニット5へのガスメータ50の取付作業が完了する。
【0038】
以上説明した本実施形態のガスメータ取付ユニット5によれば、一対のスナップレバー36を一対のスナップフック38に掛ける作業のみで、ガスメータ入口51及び出口52と入口管部10及び出口管部40とを接続することができる。このため、従来のように上記接続がユニオン継手の場合に必要であった入口管部10及び出口管部40とガスメータ入口51及び出口52との芯出しを行う必要が無く、ガスメータ50の取付作業に熟練していなくても該メータ50を簡易に取り付けることができる。即ち、一対のスナップレバー36を持ち上げるのみで良いために作業が楽になる。更に、従来のユニットで使用されるユニオン継手が不要となるので、本形態のユニット5及びメータ50における部品コスト及び加工コストを低減させることができる。
【0039】
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態に係るガスメータ取付ユニット及びガスメータの正面図(図8(A))並びに左側面図(図8(B))及び右側面図(図8(C))である。
図9及び図10は、連結プレート及び係止プレートで接続された入口管部及び出口管部並びにガスメータ入口及び出口の内部構成を説明するための図である。図9(A)は接続前の断面図、図9(B)は図9(A)のA部の拡大断面図である。図10(A)は接続後の断面図、図10(B)は図10(A)のA部の拡大断面図である。
【0040】
図8に示すガスメータ取付ユニット7の接続部80、90及び新たな係止プレート100が、図2に示すガスメータ取付ユニット1の接続部60、70と異なる構成となっているため、接続部80、90及び係止プレート100を中心に説明する。
【0041】
図3に示すように、第1の実施形態のガスメータ取付ユニット1の接続部60は、端面パッキン66を有する差込部62及び差込穴64を備え、接続部70は、端面パッキン66を有する差込部72及び差込穴74を備えていた。しかし、図9に示すように、第3の実施形態のガスメータ取付ユニット7の接続部80は、入口管部10の上端に設けられた差し込み凸部82及びガスメータ50の入口51に設けられた差し込み凹部84を備え、接続部90は、出口管部40の上端に設けられた差し込み凸部92及びガスメータ50の出口52に設けられた差し込み凹部94を備えている。これに伴い、図3に示すガスメータ50の底部に設けられていた凹部57は本実施形態では不要であるために設けられていない。
【0042】
そして、2つのOリング86、88が、差し込み凸部82の周面に上下2段にわたって形成されている環状のOリング溝82a、82cに嵌め込まれている。同様に、2つのOリング96、98が、差し込み凸部92の周面に上下2段にわたって形成されている環状のOリング溝92a、92cに嵌め込まれている。これらのOリング86、88、96、98は、差し込み凹部84、94の周面で潰されてシールするようになっている。一方のOリング86、96は、ガスシールもしくは水密シールであり、他方のOリング88、98は、水密シールもしくはガスシールである。尚、図ではOリング溝82a、92aがOリング溝82c、92aよりも小径に形成されているが、これは差し込み凸部82、92を差し込み凹部84、94に差し込み易くするためであり、両溝82a、82cもしくは92a、92cは同径であっても良い。
【0043】
更に、図3に示すように、第1の実施形態のガスメータ取付ユニット1の連結プレート20は、ビス22、ビス穴24及びネジ穴26によりガスメータ50に締結されていたが、図8に示すように、第3の実施形態のガスメータ取付ユニット7の連結プレート20は、係止プレート100を介してガスメータ50に締結されている。図9に示すように、この係止プレート100の中央には、連結プレート20の下方からビス穴24を通して貫挿されるビス22を螺合可能なネジ穴102が設けられている。そして、係止プレート100の両端は、略C字状の係止フック104、106として形成されており、差し込み凹部84、94の外周に形成されている環状の係止段部84a、94aに嵌め込まれるようになっている。
【0044】
以上のような構成のガスメータ50の入口51及び出口52を、連結プレート20及び係止プレート100を介して入口管部10及び出口管部40に接続する際の作業手順について図9及び図10を参照して説明する。
尚、入口管部10及び出口管部40は、入側配管2及び出側配管3に接続され、更に支持プレート48に位置決め固定されて建物壁に固定されているものとする。更に、Oリング86、88は、差し込み凸部82のOリング溝82a、82cに嵌め込まれ、Oリング96、98は、差し込み凸部92のOリング溝92a、92cに嵌め込まれているものとする。
【0045】
先ず、差し込み凹部84、94の係止段部84a、94aに係止プレート100の係止フック104、106を嵌め込む。そして、ガスメータ50の入口51及び出口52の側が下方を向くようにして、該メータ50をガスメータ取付ユニット7の上方に配置する。そして、図9(A)、(B)に示すように、同入口51及び同出口52を入口管部10及び出口管部40の各上端に位置合わせする。
【0046】
続いて、差し込み凹部84を差し込み凸部82に被せると共に、差し込み凹部94を差し込み凸部92に被せる。そして、差し込み凹部84を差し込み凸部82に嵌め込む。この嵌め込み作業により、差し込み凹部94は自然に差し込み凸部92に嵌め込まれていく。続いて、連結プレート20の中央下方からビス穴24内にビス22を貫挿させて係止プレート100のネジ穴102にねじ込む。
【0047】
このねじ込み作業が完了すると、図10(A)、(B)に示すように、連結プレート20とガスメータ50は係止プレート100を介して強固に接続される。更に、Oリング86、88は、差し込み凹部84の周面で潰され、Oリング96、98は、差し込み凹部94の周面で潰される。これにより、ガスメータ50の入口51及び出口52と入口管部10及び出口管部40との間がシールされる。以上によりガスメータ取付ユニット7へのガスメータ50の取付作業が完了する。
【0048】
以上説明した本実施形態のガスメータ取付ユニット7によれば、係止プレート100と連結部材20とを締結するのみで、ガスメータ入口51及び出口52と入口管部10及び出口管部40とを接続することができる。このため、従来のように上記接続がユニオン継手の場合に必要であった入口管部10及び出口管部40とガスメータ入口51及び出口52との芯出しを行う必要が無く、ガスメータ50の取付作業に熟練していなくても該メータ50を簡易に取り付けることができる。即ち、1個のビス22を締め付けるのみで良いために作業が楽になる。更に、従来のユニットで使用されるユニオン継手が不要となるので、本形態のユニット7及びメータ50における部品コスト及び加工コストを低減させることができる。
【0049】
尚、上述した各実施形態では、入口管部10及び出口管部40の上端は同一高さとしたが、何れか一方の高さを高く、例えば入口管部10の上端を高くすることにより、該上端にガスメータ入口51を被せた後は、出口管部40の上端にガスメータ出口52を被せる際のガイドとして利用することができる。これにより、更に作業を簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るガスメータ取付ユニットを示す外観斜視図である。
【図2】図2(A)は図1の取付ユニット及びガスメータの正面図であり、図2(B)は図2(A)の左側面図であり、図2(C)は図2(A)の右側面図である。
【図3】図3は連結プレートで接続された入口管部及び出口管部並びにガスメータ入口及び出口の内部構成を説明するための図であり、図3(A)は接続前の断面図、図3(B)は図3(A)のA部の拡大断面図である。
【図4】図4は連結プレートで接続された入口管部及び出口管部並びにガスメータ入口及び出口の内部構成を説明するための図であり、図4(A)は接続後の断面図、図4(B)は図4(A)のA部の拡大断面図である。
【図5】図5(A)は本発明の第2の実施形態に係るガスメータ取付ユニット及びガスメータの正面図であり、図5(B)は図5(A)の左側面図であり、図5(C)は図5(A)の右側面図である。
【図6】図6は連結プレートで接続された入口管部及び出口管部並びにガスメータ入口及び出口の内部構成を説明するための図であり、図6(A)は接続前の断面図、図6(B)は図6(A)のA部の拡大断面図である。
【図7】図7は連結プレートで接続された入口管部及び出口管部並びにガスメータ入口及び出口の内部構成を説明するための図であり、図7(A)は接続後の断面図、図7(B)は図7(A)のA部の拡大断面図である。
【図8】図8(A)は本発明の第3の実施形態に係るガスメータ取付ユニット及びガスメータの正面図であり、図8(B)は図8(A)の左側面図であり、図8(C)は図8(A)の右側面図である。
【図9】図9は連結プレート及び係止プレートで接続された入口管部及び出口管部並びにガスメータ入口及び出口の内部構成を説明するための図であり、図9(A)は接続前の断面図、図9(B)は図9(A)のA部の拡大断面図である。
【図10】図10は連結プレート及び係止プレートで接続された入口管部及び出口管部並びにガスメータ入口及び出口の内部構成を説明するための図であり、図10(A)は接続後の断面図、図10(B)は図10(A)のA部の拡大断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1、5、7・・・ガスメータ取付ユニット、2・・・入側配管、3・・・出側配管、10・・・入口管部、12・・・ガス通路、14・・・ガス栓、16、18・・・継手、20、30・・・連結プレート、22・・・ビス、24・・・ビス穴、26・・・ネジ穴、32・・・スナップ、34・・・回動軸、36・・・スナップレバー、38・・・スナップフック、40・・・出口管部、42・・・ガス通路、44・・・検圧プラグ、48・・・支持プレート、50・・・ガスメータ、51・・・入口、52・・・出口、55・・・メータ表示部、57・・・凹部、57a・・・壁部、57b・・・凹部面、60、70、80、90・・・接続部、62、72・・・差込部、64、74・・・差込穴、66、76・・・端面パッキン、82、92・・・差し込み凸部、84、94・・・差し込み凹部、86、88、96、98・・・Oリング、100・・・係止プレート、102・・・ネジ穴、104、106・・・係止フック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下方を向いたガスメータ入口及び出口を有するガスメータの取付ユニットであって、
前記ガスメータ入口との接続部、ガス通路を開閉するガス栓及び入側配管との継手を有する入口管部と、
前記ガスメータ出口との接続部、ガス圧を検出する検圧プラグ及び出側配管との継手を有する出口管部と、
前記入口管部及び前記出口管部の各接続部近傍に取り付けられる端面パッキンと、
前記入口管部及び前記出口管部を連結する連結部材と、
前記入口管部及び前記出口管部を支持して建物壁等と連結する支持部材と、
前記ガスメータと前記連結部材との締結手段と、
を備えることを特徴とするガスメータ取付ユニット。
【請求項2】
前記締結手段として、前記ガスメータの底部にメネジが設けられており、オネジを前記連結部材の下方から通し前記メネジに螺合して、前記ガスメータと前記連結部材とを締結することを特徴とする、請求項1記載のガスメータ取付ユニット。
【請求項3】
前記締結手段として、前記ガスメータの両側部にスナップフックが設けられており、前記連結部材の両端にスナップレバーが設けられており、前記スナップフックに前記スナップレバーを係止することを特徴とする、請求項1又は2記載のガスメータ取付ユニット。
【請求項4】
前記ガスメータの底部に凹部が設けられており、該凹部内の面に前記端面パッキンが押圧されることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項記載のガスメータ取付ユニット。
【請求項5】
下方を向いたガスメータ入口及び出口を有するガスメータの取付ユニットであって、
前記ガスメータ入口との接続部、ガス通路を開閉するガス栓及び入側配管との継手を有する入口管部と、
前記ガスメータ出口との接続部、ガス圧を検出する検圧プラグ及び出側配管との継手を有する出口管部と、
前記入口管部及び前記出口管部の各接続部近傍に取り付けられるOリングと、
前記入口管部及び前記出口管部を連結する連結部材と、
前記入口管部及び前記出口管部を支持して建物壁等と連結する支持部材と、
前記ガスメータ入口及び出口に設けられた段部に係止可能な係止部材と、
前記係止部材と前記連結部材との締結手段と、
を備えることを特徴とするガスメータ取付ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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