説明

ガス入りクロスラミネートならびにそれを製造するための方法および装置

熱可塑性フィルムからなるクロスラミネートは、フィルムのうちの少なくとも1枚が溝形構造として形成されており、2枚のフィルムが、ガスを含有するポケットが形成されるように相互に積層されている。ポケットは、少なくとも2つの隣接する溝の間をガスが通過することができるようになっており、これによって、製品は、改良された取り扱い性を有し、そのラミネートから形成されたバッグは、粗粒子で充填された場合に良好な積み重ね性を有する。溝のピッチは一般に3mm以下であり、ポケット長さは、50mm未満である。接着方法は、一方のフィルム上の突出部のクラウン部分と、他方のフィルム上の溶融材料との間で低い圧力プロセス下でフィルムを一緒に接着させることによって達成される、例えば、製造装置の適合、例えば、ダイ部分を介して空気圧の提供によって達成されるフィルム同士のスポット接着を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の主な目的は、改良された質感を有する、低いゲージのクロスラミネートを提供することである。
【背景技術】
【0002】
波形形状を有するフィルム(A)およびフラット形状を有するフィルム(B)を含むクロスラミネートは、RasmussenのWO02/102592(特許文献1)から公知であり、両方とも波形形状を有し、相互に交差する2セットの波方向を有する2枚のフィルム(A)および(B)を含むクロスラミネートは、RasmussenのWO04/054793(特許文献2)から公知である。クロスラミネートの一般的な技術、波加工(溝加工)の目的ならびにこの構造を得るための方法および装置は、これら2つの公開物において説明されている。溝形形状の1つの目的は、曲げに関して改良された剛性を得ることであり、別の目的は、改良された質感を有するクロスラミネートを得ることである。さらなる目的は、ヒートシール特性を改良することである。また、溝形形状は引裂伝播抵抗を改良することも見出されている。
【0003】
原料を節約する要求が高まるにつれて、フラットクロスラミネートの剛性および感触と比較して、曲げに関する良好な剛性および明らかに改良された質感を得つつも、そのような溝形クロスラミネートおよび関連構造のクロスラミネートの1平方メートル当たりの重量を減らす必要性が高まっている。これらの目標が本発明の目的であり、本発明の第1の態様において、これらの目標は、積層されたフィルムの間にガス(通常は大気)を適切に内包させることによって達成する。
【0004】
上述のWO02/102592、請求項17および請求項25から、溝を、間隔を空けて平坦化させ、両面を幅全体にわたって接着させると、閉鎖された細く延びるポケットの列を形成することができることが公知である。内包されるガス(例えば大気)は、向上した質感および一方向に高い剛性を備えたラミネートを提供するのに役立つ。
【0005】
本発明に先立つ試験において、本発明者らは、WO02/102592の例中に記載されている溝加工/クロスラミネーティング手順を繰り返したが、ただし、非溝形形状に該当するそれぞれはるかに低いゲージ、即ち20gm−2の2枚のフィルムをクロスラミネートにおいて用いた。結果は、非常に「だらしない(sloppy)」ラミネートであった。次いで、溝を平坦化させ、105℃に加熱された単純な一対のシーリングバーによって間隔を空けて接着して、それぞれの溝に空気を内包させた。このことは、「質感」および一方向での剛性をかなり向上させた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO02/102592
【特許文献2】WO04/054793
【特許文献3】WO9112125
【特許文献4】米国特許第5205650号
【特許文献5】WO2009090208
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、空気のこの内包は、問題をもたらすことが判明した。例えば、フレキソ印刷をクロスラミネートに実施しようと試みても不良な結果をもたらした。さらに、相互に垂直に向けたクロスラミネートの2枚のシートの間の摩擦を測定すると(積み重ねられたバッグのように)、摩擦係数に関して非常に低い値が示された。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様の背後にある基本的な考えは、ガス(空気)は、「一次元」ポケットに、即ち、溝を1つのみ含むポケットに内包されているべきではなく、複数の溝を含む「二次元」ポケットに内包されていて、各ポケット内に、各溝から、隣接する溝の一方または両方に通じるガスのための通路が存在するようになっているべきであるという考えである。
【0009】
このことを試すために、波形フィルム(A)およびフラットフィルム(B)との間の接着を、公知の手順においてのようにライン状接着として生じさせるのではなく、スポット接着として行い、ガスの内包を横方向溶接ラインによってだけではなく、横方向および縦方向溶接ラインの組み合わせにした。こうすると、ガスは、溶接ラインの2つのシステムによって生じた各ポケット内において溝から溝へと自由に移動することができた。
【0010】
このことは、ガスが、圧力を受けている位置から移動するので、印刷品質を相当に改良した。印刷圧力から開放されると、ガスは戻って溝を再構成する。また、製品の取り扱いが改良されることが見出された。さらに、そのようなフィルムから作られるバッグは、例えば、内容物が粗粒子からなる場合に、より良好な積み重ね特性を示すはずであると考えられる。この作用は、印刷の際の上述の作用と同様である。
【0011】
これらの注目すべき結果に従って、本発明の第1の態様は、請求項1に記載されているとおりに企図されており、それを製造する方法は、請求項23に記載されている。
【0012】
このことに関連して、あるポケット中のガスの体積は、そのポケットを切り出し、製品表面への気泡付着を最小限にするための低レベルの界面活性剤を場合によって含有する水中でのその浮力を測定することによって決定することができる一方で、ポリマー材料の対応する体積は、ポケットの重量をポリマー材料の密度で割ることによって決定する。
【0013】
この構造においては、請求項4から6にさらに規定されているとおり、一方のフィルム(A)および場合によっては第2のフィルム(B)も、波形形状を有してよい。しかしながら、一方のフィルム(A)がカップ形状またはトラフ形状の突出部を備えている別の可能性もあり、そのことによって、下記でさらに説明されているとおり、スポット接着は、全てまたは一部の突出部のクラウン部分またはベース部分に局在される。同様の突出部を備えた第3のフィルム(C)が、そのようなラミネートに包含されていてもよい。これらの可能性は、請求項6から9および15に規定されている。「カップ形状またはトラフ形状の突出部」とは、両表面が同じ側に突出しているフィルム部分を意味する。そのスポットは、一方向に延びていてよい。そのようなエンボスの例は、WO9112125(特許文献3)、米国特許第5205650号(特許文献4)の図1、2a、2bおよび3ならびにWO2009090208(特許文献5)のマイクロ写真に与えられているかまたは言及されている。
【0014】
「突出部」という用語はまた時には、隣接するフィルム材料よりもかなり厚く、そのことによって、フィルムの両側に対して突出している部分またはラインを示すために使用されることもあるが、これは、本明細書における意味ではない。
【0015】
エンボスドフィルムおよび非エンボスドフィルムからなるクロスラミネートは、「セルクロスラミネート」として特徴付けることができる。上記において、フィルム(B)を、(A)上にある突出部のクラウン部分またはベース部分のいずれかに接着することができることが述べられている。米国特許第5205650号の上述の図面は、一方の面上にある突出部のベースと、他方の面上にあるクラウンとの明瞭な相違を示しており、このエンボスドフィルムの一方の面または他方の面に積層されているフィルム(B)を想像することは容易である。(これらの図面は、フィルムの限られた部分に限定されたエンボスを示しているが、この特許の記載は、エンボスがフィルム全体を占め得ることを教示している)。これらの図面とは逆に、WO2009090208のマイクロ写真は、フィルムの両面にクラウンを有し、突出部のベース部分は有さないエンボスの波形タイプを示しており、このエンボスドフィルムの一方の面または他方の面上にあるクラウン部分に積層されているフィルム(B)を想像することは容易である。
【0016】
エンボスドフィルム(A)に積層されるフィルム(B)は、積層される前はフラットフィルムであるが、ラミネート力および引き続く収縮傾向によって、フィルム(B)は、最終的なラミネートにおいては、その平坦性を失っている。
【0017】
カップ形状またはトラフ形状の突出部を備えたフィルム(A)と、押出コーティングによって形成され、そのことによって、フィルム(A)にちょうど「キス」しているようになり、スポット接着を形成している非エンボスドフィルム(B)とを含む低重量のクロスラミネート構造は本質的に、ガスを封入するためのポケットの形成とは発明的に独立していると考えられることに留意されたい。本発明のこの第2の態様は、請求項15において請求されている。本発明のこの第2の態様の目的は、改良された剛性、質感およびテキスタイル様の取り扱い性を備えた低重量のクロスラミネートを提供することである。クロスラミネートを製造する方法は、請求項24において請求されている。
【0018】
ラミネートの引裂伝播抵抗および剥離強度を向上させるために、複数のフィルムを一緒に、曲線または直線接着によって接着することができるが、この目的のために、気密なポケットを形成する必要はない。
【0019】
カップまたはトラフ形状の突出部を生じさせるための大抵の方法は、これらの突出部のフィルムを周囲のフィルムよりも薄くするはずである。しかしながら、下記の構造においては、突出部のフィルム部分の多くは、隣接するフィルム部分よりも厚く、このことは、構造の安定性に関して有利である。
【0020】
既に述べたとおり、本発明の両方の態様の主な目的は、接着および特に質感に関して良好な剛性を得つつも、クロスラミネートの平方メートル重量を減らすことである。したがって、請求項1および15は、クロスラミネートにおいてフィルムが有する形態において、フィルム(A)および(B)のそれぞれのゲージに関して30gm−2の限界を設定している。しかしながら、このゲージは有利には、最高で20gm−2またはさらには15gm−2以下であってもよい。
【0021】
請求項4および5に定義されているとおり、溝形形状を示すこれらのクロスラミネートを製造するプロセスステップは、上述の公開物、RasmussenのWO02/102592およびRasmussenのWO04/54793から明らかであるが、本発明の第1の態様では、これらの周知のステップに対して、公知のステップによって形成された少なくとも5個のスポット接着をそれぞれ取り囲むガス封入ポケットを形成するように組み合わされた直線または曲線のパターン(1)で、複数のフィルムを一緒にさらにシーリングするステップを加えなければならない。各ポケットの最も長い伸張はいずれの方向でも、最高で50mm、好ましくは最高30mm、好ましくは少なくとも6mmである。
【0022】
上記の理由で、請求項6から10および15に記載されている製品を製造するために特に適しているエンボスドフィルムは、WO2009090208に開示されている。これは、本出願に関して優先権を形成する特許出願が出願された時点では公開されていなかった。そのようなフィルムは、熱可塑性ポリマー材料から形成されていて、平行なバンド形状で直線状に延びる領域のアレイ(a)と、それらとは別の、前記の領域を一体接続する直線状に延びるウェブ(b)とを含む。各ウェブ(b)は、その直線状の伸張部の各位置においては、領域(a)の隣接部分よりも薄い。
【0023】
このフィルムでは、(a)および(b)は両方とも、それぞれの位置において、優位な延伸方向を有して延伸されている。このフィルムは、領域(a)における優位な延伸方向が、(a)が伸張する方向に対して0よりは高いが80°未満である角度(v)を成していて、前記ウェブ(b)が、局部絞り帯域であるライン状の溝からなるアレイ(c)を含み、その際、前記溝は、(a)が伸張する方向に対して(v)よりも高い角度(u)を成していることにおいて特徴付けられる。本発明で使用するためのフィルムはさらに、領域が波形であり、波がそれぞれ、そのような領域の幅よりも長く、ウェブが、領域(a)の隣接部分よりも短いので、(a)を波形にしていることを特徴とする。この波加工こそが、カップまたはトラフ形状の突出部を形成する。
【0024】
そのようなフィルムを製造する方法を、優位な延伸方向を有するフィルムで開始する。フィルムを、一対の相互にかみ合う第1の溝付ローラによって、フィルムの元々の優位な延伸方向とは異なるが、最高でも80°異なる方向に伸ばす。方法は、対になっている溝付ローラの少なくとも一方がクレストを有し、そのクレストが備えているエッジは、2つの第1の溝付ローラのクレストの間で冷延伸されているフィルム材料からなる平行に線状に延びるウェブ(b)と、鋭角のクレストの上に置かれていて、伸ばされていないか、または前記溝付ローラの間でより僅かな程度で伸ばされている、間に位置する線状に延びるバンド形状の領域(a)とを明確に区分するのに十分なほど鋭角であることを特徴とする。(a)の波加工およびそれによる突出部をもたらす収縮は、妨害されることがなければ、自然と生じる。
【0025】
本発明の第1の態様では、空気を内包するためのパターン接着ラインは、その最も単純な形態、即ち、相互に十字型に交差している2つのアレイはそれぞれ、平行でまっすぐなラインにある。これは、一方の対が他方の対に連続して作動し、それぞれの対が熱いシリコーンゴムコーティングされたローラに対して作動する熱い鋼ローラからなる2対のシーリングローラによって行うことができる。鋼ローラのうちの一方は、例えば0.5mm幅の円形クレストのパターンを、かつ他方は、例えばその場合も0.5mm幅の軸歯を備えていてよい。別法では、これらは両方とも、一方が右巻きで、他方が左巻きのらせん状のクレストのパターンを備えていてもよい。
【0026】
より進んだ形態では、このパターンは、ハニカムパターンである。これは、より良好な剛性をもたらすが、より高価なシーリングローラを必要とする。一方のローラは、熱いシリコーンゴムコーティングされたローラに対して作動する熱いパターン化された鋼ローラであってよい。
【0027】
これら2つのパターンは、ポケットの形状の単なる例である。ここで留意すべきは、空気を封入するためのポケットを形成する接着ラインのパターン(4)は追加的に、ラミネートの引裂伝播抵抗および剥離強度を向上させる機能を有する、ことである。
【0028】
ポケットを形成し、ガス(通常は空気)を封入するためのシーリングプロセスの間、周囲圧力を常気圧よりもやや高く維持すると、最終的なラミネートにおいて適切な内部張力を達成することができる。
【0029】
フィルム(A)、(B)および場合によって(C)の間の接着をそれぞれ好ましくは、1つまたは複数の共押出積層層を介して生じさせる。
【0030】
最も簡便には、フィルム(A)および(B)それぞれの50%超が、HDPE、LLDPE、結晶質のPPまたはポリエチレンもしくはポリプロピレンをベースとするブレンドもしくはコポリマーからなる。
【0031】
本発明の第1および第2の態様は主に、防水性の包装用フィルムに関して企図されているが、これらはまた、例えば衛生目的用の通気性フィルムに適用することもできる。この目的のために、空気封入ポケットが点在しているのとは別個の区域に集められた穿孔部があってよい。
【0032】
2枚の固体フィルムの慣用の押出積層では、または予め形成された固体フィルムに直接押し出されたフィルムを積層させることからなる押出コーティングでは、積層をローラの間で行い、比較的高い積層圧力を施与する。それというのも、そうしないと、空気を封入してしまうことがあるためである。しかしながら、本発明では、大きな体積の空気を封入させて、セル様の製品を形成することが目的である。これを達成するために、請求項28に定義されている方法および従属請求項と共に請求項29に記載されている装置は極めて好ましい。空気流がそれを介してプレスされるダイの微孔壁が通常は使用される加圧空気フィルムの作成は一般に、多くの種々の目的のために「空気潤滑」として使用される。本発明では、これはまた、少なくとも一方の面では接触してなく、空気の封入を増大させる容易に調節可能で、低い積層圧力を設定するための手段としても使用される。このことに関連して、全ての場合に必要ではないが、固体フィルムを積層の前にエンボスしておくことが有利である。
【0033】
加圧空気フィルムは通常、上記で説明したとおり、微孔性材料からなるダイ壁を介して空気をプレスすることによって生じさせる。これは通常、焼結によって形成される。別法では、ダイ壁は、例えばレーザー処理によって形成された多数の微細な穴を備えていてよい。本発明では、加圧空気フィルムを、レーザー処理または放電加工によって形成された例えば0.1〜0.2mmのギャップの、フィルムアセンブリの全体幅を横断する単一のスロットによって形成することもできる。
【0034】
空気フィルム(複数可)の間隔を調節することによって、かつ/または空気流を調節することによって、積層圧力を調節することができる。
【0035】
本発明を、添付の図面で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】両方とも溝形処理されている2枚の延伸フィルム(A)および(B)からなるクロスラミネートを示す図である。各フィルムにおいて、優位な延伸方向は、その溝が延びている方向と一致している。
【図2】縦方向に対して急角度で延伸されているエンボスドフィルム(A)と、縦方向に溶融延伸を受ける押出コーティングによって形成された一般にフラットなフィルム(B)とのクロスラミネートを示す図である。コーティングの間に、2枚のフィルムは相互に「キス」しているようになり、フィルム面積の50%超が未接着なままのスポット接着を形成している。
【図3】本発明の第2の態様と称される押出コーティングのこの特殊な実施を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1において、ライン(1)は、フィルム(A)上の溝の縦方向に延びる外側クレストの中央部を示している。
【0038】
同様に、ライン(2)は、フィルム(B)上の溝の横方向に延びる外側クレストの中央部を示している。ドット(3)は、内側クレストの2つのアレイ部分の間に設けられているスポット接着を示している。この構造は、RasmussenのWO04/54796の例に記載されている手順によって作ることができるが、ただし、フィルム(A)および(B)のゲージは、より低くなければならない。この構造の透視図は、その特許明細書の図1に示されている。
【0039】
新たな特徴は、相互に交差している2つのシーリングラインのアレイ(4)である。好ましくは、このシーリングは、空気を内包するために完全に気密に作られている。
【0040】
上述の例においてのとおり、フィルム同士の接着は、共押出積層層を介して生じさせる。
【0041】
空気を内包する主な機能に加えて、そのようなシーリングラインのパターンは、引裂伝播抵抗を改良するためにも役立つ。その目的のためには、シーリングは、気密である必要はなく、直線または曲線の「半内包」パターンで十分であろう。
【0042】
図1は、フィルム(A)および(B)の両方における波長が1mmであり、内包部は、1辺10mmで形成された正方形であり、直線シールの幅は0.5mmであることを示している。これらの寸法は一般に簡便であるが、大きく変化させることも可能である。
【0043】
図2において、この場合は縦方向に伸びて示されているドット(3)もまた、フィルム(A)と(B)とのスポット接着を示している。接着は、原理が図3に示されている押出コーティングプロセスによって、突出しているカップ形状またはトラフ形状の突出部の間に設けられている。斜めに分子配向されているエンボスドフィルム(A)は好ましくは、一般的な記載において上記で簡単に説明したWO2009090208に開示されている構造を有し、簡便には、HDPEからなる。コーティングは例えば、LLDPE、LDPEまたはより低融点のエチレンコポリマーからなってよい。
【0044】
図面の簡略化のため、図2は、スポット接着を非常に整ったパターンで示しているが、実際には、もっとランダムになるであろう。
【0045】
図3では、斜めに延伸されているエンボスドフィルム(A)を、矢印(5)によって示されているとおりにコーティングデバイスに供給する。これは、リールから取ってくることもできるし、エンボスメントステーションから直接来ていてもよい。溶融フィルム(B)をフラット押出ダイ(6)から出すと、これは、例えば、出口スロットギャップ0.25〜0.5mmから垂れ下がることによって、縦方向に溶融延伸されて、5〜20マイクロメートルの最終的な厚さになる。
【0046】
コーティングを、2つの非常に図式化されて示されている空気フィルム形成ダイ(7)および(8)の間で行う。フィルム(A)がその上で曲がるダイ(7)のエッジ(9)は、例えば約1cmの半径で丸くなっている。2枚のフィルムに面している2つのダイの表面は、加圧空気フィルムを形成するために微孔性材料から製造されていて、そうして、丸くされたエッジ(9)である。ダイ(7)によって形成され、フィルム(A)に吹き付けられる加圧空気フィルムは、周囲温度を有するが、ダイ(8)によって形成され、フィルム(B)に吹き付けられる加圧空気フィルムは、押出ダイ(7)の出口温度よりはかなり低いが、接着を生じさせるのには十分に高い温度を有する。
【0047】
コーティングされたフィルムは、斜めに延伸されたエンボスドフィルム(A)と、縦方向に溶融延伸されたコーティングとのクロスラミネートである。これを、冷却ローラ(11)およびゴムローラ(12)によって運搬する。これら2つのローラを、同じ周速度によって駆動させる。これらは相互に非常に近接しているが、エンボスド構造をつぶすことは回避しており、相互に圧迫することはない。
【0048】
クロスラミネート(10)を巻き取る(図示されていない)。示されているプロセスの間ずっと、エンボスメントをつぶさないように、張力を十分に低く維持する。このためのデバイスは図示されていない。
【0049】
フィルム面積の25%超を未接着なままにする適切な接着を、1)フィルム(B)を押出ダイから出す温度、2)ダイ(7)および(8)の位置、3)ダイ(8)によって生じさせる空気フィルムの温度および4)2つの空気流の空気速度を調節することによって生じさせる。
【0050】
2枚のフィルムが相互に単に「キス」しているように調節する。
【0051】
ローラ(12)と巻き取り部との間に、図2に示されているライン(4)を形成するためのシーリングローラが存在してよい。これらは、熱いシリコーンゴムコーティングされたローラに対して作動する熱いパターン化された鋼ローラからなってよい。
【0052】
例1
この例および次の2つの例において、方法および装置は基本的に、図3に関連して記載されているとおりである。フラット押出ダイ(6)は、2つの成分を共押出するために構成されている。出口開口部のギャップは、0.5mmである。この例では、押し出されるフィルムの8−0%は、d=0.95、密度0.95gml−1のHMWHDPEからなり、20%は、約90℃で溶融するm.f.i.=1.0のエチレンコポリマー(「Attane」)からなる。より低温で溶融する層を、固体フィルムに面するはずの側に供給する。押出温度は、270℃である。押出量およびローラ(11)および(12)の速度を、算出されたフィルム厚が生じるように、または10マイクロメートルになるように調節する。縦方向に50:1の割合で垂れ下がるように、押し出されたフィルムに、強い溶融延伸を掛ける。
【0053】
固体フィルム(A)は、WO2009/090208の例3に従って製造された単一のフィルムである。これは、両面から突出している突出部のクレストを伴い深くエンボスされている。これは、別の狭い領域内で別々に、しかし、主にほぼ45°の方向で二軸延伸されている。これを、周囲温度の加圧空気フィルムを供給するダイ(7)に対して送るが、駆動「バナナローラ」によって、シワになる傾向は全て除く。エアダイ(7)に入っているときのフィルム(A)の張力は、最大限エンボスメントを維持するようにほぼゼロに調節する。これを曲げて、その低融点側が押し出されるフィルム(B)に面するようにする。
【0054】
断熱されている空気ダイ(8)全体に、熱い空気を吹き付ける。このダイを出る際の空気の温度を、100℃に調節する。ダイ(7)と(8)との間の空間は、約5mmであり、2枚のフィルムが空気圧力下にある帯域の長さは20mmを超える。押出ダイ(6)の出口開口部から、2つの空気ダイ(7)および(8)までの距離も、約20mmである。
【0055】
2つのダイ(7)および(8)のための空気は、その圧力を調節することができる同じ空気レザバーから取り、2つのダイの微孔性壁を介しての空気流に対する抵抗は実際的に等しく、したがって、両側からの空気ファイリングは、実際的に同じ圧力を有する。ダイ(8)のための空気を、ダイ8に入れる前に加熱する。
【0056】
ダイ(7)および(8)と第1の引き取りローラ(17)との間で、周囲温度の空気を積層フィルムアセンブリ(10)に吹き付ける。これは、図面には示されていない。
【0057】
試行錯誤によって、空気レザバー中の圧力を、所望の積層程度、即ち、所望の接着面積パーセンテージをもたらす値に調節する。これは好都合には、約25〜30%であってよい。これは、試料の顕微鏡検査によって決定することができる。
【0058】
例2
これは、押し出されるフィルムが、例1の押出フィルムでは積層層を形成していたコポリマー(Attane)からなる1つの層であることにおいて例1とは異なる。その他の点については全て、例1に従っている。
【0059】
この手順では、押出ダイは、単一押出ダイであってよく、このことによって、簡略化されるであろう。そのような単一押出を使用する場合、より高い融点ではあるが、単一のLLDPEまたはHDPEを適用することもできるであろうが、しかし、このことによって、冷却条件の調節がより複雑になるであろう。
【0060】
例3
この例では、本発明を、相互に交差している延伸方向を有する2枚の固体フィルムの押出積層のために使用する。これらの2枚のフィルムは、例1および2で使用された固体フィルム(B)と同一である。例2においてのとおり、押出フィルム(B)は、約90℃の融点を有する(Attane)のコポリマーであり、ラミネートにおけるその厚さは、約10マイクロメートルである。
【0061】
押出フィルム(B)を、2枚の固体フィルムの間に施与して、そうして、図3に示されているラインに、空気ダイ(8)の上に追加の固体フィルムを供給するための装置を補足するが、その際、空気ダイ(8)は、ダイ(7)上のエッジ(9)と同様の丸いエッジを有する。
【0062】
この場合、周囲温度の空気を、ダイ(7)および(8)によって形成される両方の加圧空気フィルムのために使用し、押出ダイ(6)の出口開口部と、2つの空気ダイ(7)および(8)との間にある押出フィルムに、冷却空気の調節流を施与する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ延伸可能で結晶質の熱可塑性ポリマー材料からなり、それぞれ一軸延伸されているか、または一方向優位で二軸延伸されている少なくとも2枚の接着されたフィルム(A)および(B)からなるクロスラミネートであって、(A)および(B)における前記方向は相互に交差していて、接着は、フィルム面積の50%超を未接着なまま残してガスを封入するためのポケットを形成する間欠的な接着であり、それによって、各ポケット内のガスが、ラミネートの緩和状態および1大気周囲圧力において、ポリマー材料の体積の少なくとも2倍である体積を有するクロスラミネートにおいて、
a)フィルム(A)および(B)それぞれのゲージは、クロスラミネートにおいてフィルムが有する形態において、最高でも30gm−2であり、
b)接着は、組み合わさってガス封入ポケットを形成する直線または曲線接着ライン(4)のパターンと、各ポケット内の少なくとも5つのスポット接着(3)との組み合わせにあり、
c)各ポケットの最大伸張はどの方向でも、最高で50mmであることを特徴とするクロスラミネート。
【請求項2】
フィルム(A)のゲージが、クロスラミネートにおいてフィルム(A)が有する形態において、最高で20gm−2であり、好ましくは最高で15gm−2であることを特徴とする、請求項1に記載のクロスラミネート。
【請求項3】
各ポケットの最大伸張がどの方向でも、最高で30mmである、請求項1または請求項2に記載のクロスラミネート。
【請求項4】
フィルム(A)が溝形形状を有し、
フィルム(A)の同じ面上で隣接する溝の中央から中央へと測定した溝(103)のピッチが、最高で3mmであり、
接着スポット(2)が、(B)に面している面上にある(A)の溝のクレスト上に配置されていて、
溝に沿って測定した隣接スポット(2)の中央から中央への距離(104)が、最高で3mmであり、各封入ポケットが少なくとも2つの溝を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載のクロスラミネート。
【請求項5】
フィルム(B)も溝形形状を有し、フィルム(B)の同じ面上にある隣接する溝の中央から中央へと測定した前記溝(105)のピッチは、最高で3mmであり、
接着スポット(2)が、(A)に面している(B)の面上にある溝のクレスト上に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載のクロスラミネート。
【請求項6】
フィルム(A)が、カップ形状またはトラフ形状の突出部を備えていて、スポット接着が、該突出部のクラウン部分またはベース部分に局在されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載のクロスラミネート。
【請求項7】
フィルム(B)が、(B)の延伸を縦方向溶融延伸としてもたらし、かつ溶融物(B)が(A)上にある突出部のクラウン部分またはベース部分と接触すると押出コーティングと同時にスポット接着をもたらす押出コーティングによって製造されるコーティングの形態の非エンボスドフィルムであり、フィルム面積の50%超が未接着なままで残るように、積層圧力が調節される一方で、(A)の優位な延伸方向が、縦方向に対して角度を成していることを特徴とする、請求項6に記載のクロスラミネート。
【請求項8】
(B)とは反対側の(A)の面上に、第3のフィルム(C)をさらに含み、フィルム(C)が、一軸延伸されているか、または一方向優位で二軸延伸されていて、また、カップ形状またはトラフ形状の突出部を備えていて、フィルム(B)が、(B)の延伸を縦方向溶融延伸としてもたらし、かつ溶融物(B)が(A)上にある突出部のクラウン部分またはベース部分および(C)上にある突出部のクラウン部分またはベース部分と接触するとスポット接着をもたらす押出積層によって製造される結合層の形態の非エンボスドフィルムであり、フィルム(A)および(C)それぞれの面積の50%超が未接着なままで残るように、積層圧力が調節される一方で、(A)および(C)の優位な方向が、縦方向に対して角度を成していることを特徴とする、請求項7に記載のクロスラミネート。
【請求項9】
(C)の優位な方向が、(A)の優位な方向と交差していることを特徴とする、請求項8に記載のクロスラミネート。
【請求項10】
接着ラインのパターンが、相互に交差しているそれぞれ平行な直線の2つのアレイにあることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載のクロスラミネート。
【請求項11】
接着ラインのパターンが、ハニカムパターンであることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載のクロスラミネート。
【請求項12】
フィルムの間の接着が、フィルムの大部分を形成するポリマー材料よりも低い融点を有する共押出積層層を介してもたらされていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一つに記載のクロスラミネート。
【請求項13】
フィルム(A)および(B)それぞれの50%超が、HDPE、LLDPE、LDPE、結晶質のPPまたはポリエチレンもしくはポリプロピレンをベースとするコポリマーまたは該材料のブレンドからなることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一つに記載のクロスラミネート。
【請求項14】
封入ガスを伴うポケットに加えて、ラミネートが、穿孔された区域も含むことを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一つに記載のクロスラミネート。
【請求項15】
それぞれ延伸可能で結晶質の熱可塑性ポリマー材料からなり、それぞれ一軸延伸されているか、または一方向優位で二軸延伸されている少なくとも2枚の接着されたフィルム(A)および(B)からなるクロスラミネートであって、(A)および(B)における前記方向が相互に交差していて、接着がスポット接着を含むクロスラミネートにおいて、
a)フィルム(A)および(B)それぞれのゲージは、クロスラミネートにおいてフィルムが有する形態において、最高で30gm−2であり、
b)フィルム(A)は、カップ形状またはトラフ形状の突出部を備えていて、スポット接着が、フィルム(A)の一方の面上にあるそのような突出部のクラウン部分またはベース部分に局在されており、
c)フィルム(B)は、非エンボスドフィルムであり、
d)フィルム(A)とフィルム(B)との接着は、(A)上にある突出部のクラウン部分またはベース部分に設けられているスポット接着であるが、少なくとも25%、好ましくは少なくとも50%が接着されないまま保持されており、
e)(A)における優位な延伸方向は、縦方向に対して0よりも高い角度、好ましくは10°よりも高い角度を成していることを特徴とするクロスラミネート。
【請求項16】
非エンボスドフィルム(B)が、(B)の延伸を縦方向溶融延伸としてもたらし、かつ溶融物(B)が(A)上にある突出部のクラウン部分またはベース部分と接触すると押出コーティングと同時にスポット接着をもたらす押出コーティングによって製造されるコーティングの形態であることを特徴とする、請求項15に記載のクロスラミネート。
【請求項17】
2枚のフィルムがさらに、曲線または直線接着によって一緒に接着されていることを特徴とする、請求項15または請求項16に記載のクロスラミネート。
【請求項18】
フィルム(A)および(B)の両方が、接着が容易となるように、より低い溶融表面層を備えていることを特徴とする、請求項15〜17のいずれか一つに記載のクロスラミネート。
【請求項19】
(B)が、フィルム(A)における主な成分よりも少なくとも10℃低い融点を有する主な成分から形成される単一押出フィルムであることを特徴とする、請求項7〜9および請求項15〜17のいずれか一つに記載のクロスラミネート。
【請求項20】
フィルム(A)が、接着が容易となるように、より低い溶融表面層を備えていることを特徴とする、請求項19に記載のクロスラミネート。
【請求項21】
フィルム(A)および(B)それぞれの50%超が、HDPE、LLDPE、LDPE、結晶質のPPまたはポリエチレンもしくはポリプロピレンをベースとするブレンドもしくはコポリマーからなることを特徴とする、請求項15〜17のいずれか一つに記載のクロスラミネート。
【請求項22】
(B)とは反対側の(A)の面上に、第3のフィルム(C)をさらに含み、フィルム(C)が、一軸延伸されているか、または一方向優位で二軸延伸されていて、また、カップ形状またはトラフ形状の突出部を備えていて、フィルム(B)が、(B)の延伸を縦方向溶融延伸としてもたらし、かつ溶融物(B)が(A)上にある突出部のクラウン部分またはベース部分および(C)上にある突出部のクラウン部分またはベース部分と接触するとスポット接着をもたらす押出積層によって製造される結合層の形態の非エンボスドフィルムであり、フィルム(A)および(C)それぞれの面積の25%超が未接着なままで残るように、積層圧力が調節される一方で、(A)および(C)の優位な延伸方向が、縦方向に対して角度を成していることを特徴とする、請求項15〜17および21のいずれか一つに記載のクロスラミネート。
【請求項23】
それぞれ延伸可能な結晶質の熱可塑性ポリマー材料からなり、それぞれ一軸延伸を備えているか、または一方向優位で二軸延伸されている少なくとも2枚の接着されたフィルム(A)および(B)からなるクロスラミネートを製造する方法であって、(A)および(B)における前記方向を相互に交差させ、接着を、フィルム面積の50%超を未接着なまま残してガスを封入するためのポケットを形成する間欠的な接着として実施し、それによって、各ポケット内のガスは、ラミネートの緩和状態および1大気周囲圧力において、ポリマー材料の体積の少なくとも2倍である体積を有する方法において、
a)出発材料のゲージおよび延伸条件は、フィルム(A)および(B)それぞれのゲージが、クロスラミネートにおいてフィルムが有する形態において、最高で30gm−2であるようにし、
b)接着を、組み合わさってガス封入ポケットを形成する直線または曲線接着ライン(4)のパターンと、各ポケット内の少なくとも5つのスポット接着(3)との組み合わせとして実施し、
c)各ポケットの最大伸張はどの方向でも、最高で50mmであることを特徴とする、クロスラミネートを製造する方法。
【請求項24】
1)それぞれ延伸可能で結晶質の熱可塑性ポリマー材料からなり、一軸延伸されているか、または一方向優位で二軸延伸されている2枚のフィルム(A)および(B)を、(A)および(B)における前記延伸方向が相互に交差する向かい合わせの関係で配置するステップと;
2)スポット接着プロセスによって両フィルムを相互に接着して、クロスラミネートを形成するステップを含むフィルムをクロスラミネートする方法であって、
a)フィルム(A)および(B)それぞれのゲージは、クロスラミネート内にある状態で測定して最高で30g/m−2であり、
b)ステップ1)において使用されるフィルム(A)は、カップ形状またはトラフ形状の突出部を有し、
c)ステップ2)における接着を、フィルム(b)に面しているフィルム(A)の面上にある突出部のクラウン部分またはベース部分を覆うように局在し、
d)フィルム(B)を、その延伸を縦方向溶融延伸としてもたらし、かつ(B)の溶融材料がフィルム(A)上にある突出部のクラウン部分またはベース部分と接触すると、ステップ2)におけるスポット接着をもたらすように実施される押出によって非エンボスドフィルムとして形成し、両フィルムの面している面積の少なくとも25%、好ましくは少なくとも50%は何ら接着せずに残し、かつ
フィルム(A)の前記延伸が、縦方向に対して角度を成していることを特徴とする、フィルムをクロスラミネートする方法。
【請求項25】
ステップ2)の後、またはそれと同時に、曲線または直線接着によって2枚のフィルムを一緒に接着するさらなるステップ3)を含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
ステップ2)における接着が、フィルム(B)の縦方向延伸の後に、フィルム(A)および(B)からなる対の外側に面している片面または両面に、加圧空気を吹き付けることを含む、請求項24または25に記載の方法。
【請求項27】
フィルム対の(B)フィルム側に向けられる加圧空気を、押出温度よりも低いが、一般に、スポット接着を行うために必要な温度以上の温度に加熱する、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
固体フィルムを溶融直接押出されたフラットフィルムと、2枚のフィルムの間にガス空間を導入しながら積層させる方法であって、積層圧力を、フィルムアセンブリの一方の面上では加圧空気フィルムの形態で、かつ他方の面上では、ローラ表面または加圧空気フィルムのいずれかによって生じさせることを特徴とする方法。
【請求項29】
フィルムを単一または共押出するためのフラットダイと、固体および押出フィルムをアセンブリとして向かい合わせの関係にし、押出フィルムの少なくともそれぞれの表面が溶融または半溶融状態にある間に積層圧力を掛ける手段とを含む、固体フィルムを押出コーティングするか、または2枚の固体フィルムを押出積層するための装置であって、積層圧力を掛けるための手段が、アセンブリの一方の面上には第1の加圧空気フィルムを形成するための第1の手段を、かつ他方の面上には、ローラ表面または第2の加圧空気フィルムを形成するための第2の手段を含み、アセンブリ上に働く空気圧を調節するための手段をさらに含むことを特徴とする装置。
【請求項30】
第1もしくは第2の空気フィルムまたはそれら両方を形成するためのダイ(複数可)が、微孔性ダイ壁を含むことを特徴とする、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
押出フィルムと直接接触する加圧空気フィルム中の空気を少なくとも加熱するためのデバイスを含むことを特徴とする、請求項29または30に記載の装置。
【請求項32】
前記積層の前に、一方または両方の固体フィルムをエンボスするための手段を含むことを特徴とする、請求項29〜31のいずれか一つに記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−532770(P2012−532770A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518983(P2012−518983)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【国際出願番号】PCT/EP2010/059751
【国際公開番号】WO2011/003952
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(501445553)
【Fターム(参考)】