説明

ガントリおよび治療台の協調した動きを利用した放射線療法の撮像およびデリバリー

放射線療法治療計画を患者にデリバリーするシステムおよび方法。治療計画は、患者を支持するための移動可能なサポートと、サポートに対して移動可能であり放射線源を支持するガントリと、放射線源を変調するためのマルチリーフ・コリメータとを含む放射線療法システムを使用してデリバリーされる。サポートおよびガントリは、治療計画のデリバリー中に移動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
この出願は、RADIATION THERAPY IMAGING AND DELIVERY UTILIZING COORDINATED MOTION OF GANTRY,COUCH AND MULTI−LEAF COLLIMATORと題する2005年7月23日出願の米国特許仮出願第60/701585号に対する優先権を主張し、その内容全体を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
従来の放射線療法では、患者が、静止した治療用の治療台の上に横になり、静止した治療ガントリによって治療される。しばしば、静止したブロックが放射線のビームに挿入されて、そのビームを形作る。放射線療法が進歩するにつれて、治療の質を向上させ治療をより効率的に施すために動きが導入されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
放射線療法の分野の一方法は、患者用の治療台および放射線源を保持するガントリが静止している間に、マルチリーフ・コリメータ(「MLC:multi−leaf collimator」)のリーフの同時に起きる動きを伴う。これは、ダイナミックMLCまたはスライディング・ウインドウ法と呼ばれ、一連の固定されたMLCパターンのデリバリー効率を向上させることができる。他の方法は、MLCの動きと同時にガントリを円弧中で回転させることである。これは、強度変調円弧治療(「IMAT:intensity modulated arc therapy」)と呼ばれる。軸方向の放射線療法は、MLCの動きを、ガントリの回転および回転の間の治療台の動きと組み合わせる。より進歩したバージョンは、らせん放射線療法として知られており、同時に起きる治療台の動きを、MLCの動きおよびガントリの回転と同時に必要とする。ガントリの回転と患者の平行移動の組合せにより、放射線源が患者の周りのらせん軌道を追従する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態では、本発明は、放射線療法の構成要素の新しい進歩した動きの軌道により、患者の撮像と放射線療法治療の両方を行う方法を提供する。それらの方法は、治療を施し、同時に起きる治療台、MLCの動き、およびガントリの回転を利用して撮像を行う新規の方式を含む。
【0005】
本発明の一実施形態は、患者を支持するための移動可能なサポートと、サポートに対して移動可能であり放射線源を支持する非リング形状のガントリと、治療計画のデリバリー中に放射線を変調するためのマルチリーフ・コリメータとを含む放射線療法システムを使用して、放射線療法治療計画を患者にデリバリーする方法を含む。この方法は、治療計画のデリバリー中に軸に沿ってサポートを移動するステップと、治療計画のデリバリー中にサポートに対して固定された角度で非リング形状のガントリを維持するステップとを含む。
【0006】
他の実施形態では、本発明は、患者を支持するための移動可能なサポートと、サポートに対して移動可能であり放射線源を支持する非リング形状のガントリと、治療計画のデリバリー中に放射線を変調するためのマルチリーフ・コリメータとを含む放射線療法システムを使用して、放射線療法治療計画を患者にデリバリーする方法を含む。この方法は、治療計画のデリバリー中に軸に沿ってサポートを移動するステップと、治療計画のデリバリー中にサポートに対して非リング形状のガントリを移動するステップとを含む。
【0007】
他の実施形態では、本発明は、放射線源と患者を支持するための移動可能なサポートとを含む放射線療法システムを使用して、放射線療法の治療計画を患者にデリバリーする方法を含む。その方法は、軸に沿ってサポートを移動するステップと、放射線源をサポートに対して非円形の経路で移動するステップと、治療計画のデリバリー中にサポートおよび放射線源の一方の、速度および方向のうち一方を動的に変更するステップとを含む。
【0008】
他の実施形態では、本発明は、放射線源と患者を支持するための移動可能なサポートとを含む放射線療法システムを使用して、患者に放射線療法治療計画をデリバリーする方法を含む。その方法は、治療計画のデリバリー中に軸に沿ってサポートを移動するステップと、治療計画のデリバリー中にサポートに対して固定された角度で放射線源を維持するステップとを含む。
【0009】
他の実施形態では、本発明は、患者を支持するための移動可能なサポートと、サポートに対して移動可能であり放射線源を支持する非リング形状のガントリと、治療計画のデリバリー中に放射線を変調するためのマルチリーフ・コリメータとを含む放射線療法システムを使用して、患者に放射線療法治療計画をデリバリーする方法を含む。その方法は、治療計画のデリバリー中にサポートを軸に沿って移動するステップと、治療計画のデリバリー中にサポートに対して非リング形状のガントリを移動するステップと、患者の少なくとも一部分の画像データを、コーン・ビーム幾何形状を有する放射線ビームで取得するステップとを含む。
【0010】
本発明の他の諸態様は、詳細な説明および添付の図面を検討することにより明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の任意の諸実施形態が詳細に説明される前に、本発明は、その用途において、以下の説明で述べられたまたは以下の図面で例示されたコンポーネントの構成および配置の細部に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の諸実施形態も可能であり、様々な方法で実施され、または実行され得る。更に、本明細書で使用される表現法および用語は説明のためであり、限定するものと見なすべきではないことを理解されたい。「含む(including)」、「含む/備える(comprising)」、または「有する(having)」、およびその変形を本明細書で使用する場合は、その後にリストされる項目およびその均等物、ならびに追加の項目を包含することを意味する。他の形で指定されまたは限定されない限り、用語「設置される/取り付けられる(mounted)」、「接続される」、「支持される」、および「結合される」、ならびにその変形は、広く使用され、かつ直接的、間接的に、設置/取付け、接続、支持、および結合することを包含する。更に、「接続される」、および「結合される」は、物理的または機械的な接続もしくは結合に限定されない。
【0012】
上側、下側、下方向、上方向、後方向、底部、前方、後方など、方向の参照は、図面の説明において本明細書で行われ得るが、これらの参照は、便宜上、図面に対して(普通に眺めたときに)行われる。これらの方向は、本発明を、どんな形であれ、文字通り取られることをまたは限定することを意図していない。更に、「第1」、「第2」、および「第3」などの用語は、説明のために本明細書で使用されており、相対的な重要性または意義を指示または暗示することを意図していない。
【0013】
更に、本発明の諸実施形態は、議論のためにコンポーネントの大多数がハードウェア中に単独で実装されるかのように例示されかつ述べられている、ハードウェア、ソフトウェアと、電子コンポーネントもしくはモジュールとを共に含むことを理解されたい。しかし、当業者であれば、この詳細な説明を読むことに基づいて、少なくとも1つの実施形態において、本発明の電子ベースの諸態様がソフトウェアで実装され得ることを理解するはずである。従って、複数のハードウェアおよびソフトウェアベースのデバイス、ならびに複数の異なる構造的コンポーネントが、本発明を実装するために使用され得ることに留意されたい。更に、続く段落で述べるように、図面で示された特定の機械的な構成は、本発明の諸実施形態を例示するものであり、他の代替の機械的な構成も可能であることが意図される。
【0014】
図1は、患者14に放射線療法を提供できる放射線療法治療システム10を示す。放射線療法治療は、光子ベースの放射線療法、近接照射療法、電子ビーム療法、陽子、中性子、または粒子線療法、あるいは他のタイプの治療療法を含むことができる。放射線療法治療システム10は、ガントリ18を含む。ガントリ18は、放射線源24、および放射線のビーム30を生成するように動作可能な線形加速器26を含むことのできる放射線モジュール22を支持することができる。図面で示されたガントリ18は、リング・ガントリ、即ち、完全に360度まで延びて完全なリングまたは円を生み出すガントリであるが、他のタイプの取付け構成もまた、使用することができる。例えば、Cタイプ、部分的なリング・ガントリ、またはロボット的なアームなど非リング形状のガントリを使用することもできる。患者14に対して、様々な回転位置および/または軸方向位置で、放射線モジュール22を配置することのできる他の任意のフレームワークをまた使用することができる。更に、放射線源24は、ガントリ18の形状に追従しない経路を移動することができる。例えば、放射線源24は、例示のガントリ18は概して円形形状であっても、非円形の経路を移動することができる。
【0015】
放射線モジュール22はまた、放射線ビーム30を変更し、または変調するように動作可能な変調デバイス34を含むことができる。変調デバイス34は、放射線ビーム30の変調を行い、また放射線ビーム30を患者14の方向へ送る。具体的には放射線ビーム34は、患者の一部分の方向に送られる。広く言えば、その部分は体全体を含むことができるが、概して、体全体よりは小さく、2次元面積および/または3次元体積により定義され得る。ターゲット38またはターゲット部位と呼ばれ得る放射線を受けることが望ましい部分は、関心領域の一例である。他の関心領域は、危険部位(region at risk)である。ある部分が、危険部位を含む場合、放射線ビームは、危険部位から逸らされることが好ましい。患者14は、放射線療法を受ける必要のある、1を超えるターゲット部位を有する可能性がある。このような変調は、時々、強度変調放射線治療(「IMRT」)と呼ばれる。
【0016】
変調デバイス34は、図2に示すようにコリメーション・デバイス42含むことができる。コリメーション・デバイス42は、放射線ビーム30が通過できる開口部50の寸法を画定し、調整する1組のジョー(jaw)46を含む。ジョー46は、上側ジョー54および下側ジョー58を含む。上側ジョー54および下側ジョー58は、開口部50の寸法を調整するように移動可能である。
【0017】
一実施形態では、また図2に示すように、変調デバイス34は、強度変調を提供するために、位置を次々に移動するように動作可能な複数の組み合わされたリーフ66を含むマルチリーフ・コリメータ62を備えることができる。リーフ66は、最小の開放位置と最大の開放位置の間の何れかの位置に移動できることにも留意されたい。複数の組み合わされたリーフ66は、放射線ビーム30が患者14上のターゲット38に達する前に、放射線ビーム30の強度、寸法、および形状を変調する。各リーフ66は、放射線が通過するのを許可または妨害するためにリーフ66を迅速に開閉できるように、モータまたは空気弁などのアクチュエータ70により独立して制御される。アクチュエータ70は、コンピュータ74および/または制御装置により制御され得る。
【0018】
放射線療法治療システム10はまた、放射線ビーム30を受けるように動作可能な検出器78、例えば、キロボルトまたはメガボルトの検出器を含むことができる。線形加速器26および検出器78はまた、患者14のCT画像を生成するためのコンピュータ断層撮影(CT)システムとして動作することもできる。線形加速器26は、患者14のターゲット38に向けて、放射線ビーム30を放出する。ターゲット38は、放射線の幾らかを吸収する。検出器78は、ターゲット38により吸収された放射線の量を検出または測定する。線形加速器26が患者14の周囲を回転し、患者14に向けて放射線を放出すると、検出器78は、異なる角度からの吸収データを収集する。収集された吸収データは、その吸収データを処理するために、また患者の体組織および器官の画像を生成するためにコンピュータ74に送信される。画像はまた、骨、軟組織、および血管を示すこともできる。
【0019】
CT画像は、扇形の幾何形状、マルチスライス幾何形状、またはコーン・ビーム幾何形状を有する放射線ビーム30を用いて取得され得る。更に、CT画像は、メガボルトのエネルギー、またはキロボルトのエネルギーをデリバリーする線形加速器26を用いて取得され得る。取得されたCT画像は、前に取得されたCT画像(放射線療法治療システム10から、またはCTスキャナ、MRIシステム、およびPETシステムなど、他の画像取得デバイスから)と位置合わせされ得ることに更に留意されたい。例えば、患者14に対する前に取得されたCT画像は、輪郭付けプロセスを介して作成され識別されたターゲット38を含むことができる。患者14に対して新たに取得されたCT画像は、新しいCT画像中でターゲット38を識別することを支援するために、前に取得されたCT画像とレジストレーションされ得る。レジストレーション・プロセスは、固定された(rigid)、または変形可能なレジストレーション・ツールを使用することができる。
【0020】
幾つかの実施形態では、放射線療法治療システム10は、X線源およびCT画像検出器を含むことができる。X線源およびCT画像検出器は、画像データを取得するための上記で述べられた線形加速器26および検出器78と同様な方法で動作する。画像データは、コンピュータ74に送信され、患者の体組織および器官の画像を生成するために処理される。
【0021】
放射線療法治療システム10はまた、患者14を支持する治療台82(図1に示された)など、患者サポートを含むことができる。治療台82は、x、y、またはz方向の少なくとも1軸84に沿って移動する。本発明の他の諸実施形態では、患者サポートは、患者の体の任意の部分を支持するように適合されたデバイスとすることができる。患者サポートは、患者の体全体を支持する必要のあるものに限定されない。システム10はまた、治療台82の位置を操作するように動作可能な駆動システム86を含むことができる。駆動システム86は、コンピュータ74により制御することができる。
【0022】
図2、図3に示すコンピュータ74は、様々なソフトウェア・プログラムおよび/または通信アプリケーションを動作させるためのオペレーティング・システムを含む。特に、コンピュータ74は、放射線療法治療システム10と通信するように動作するソフトウェア・プログラム(1つまたは複数)90を含むことができる。コンピュータ74は、医療従事者によりアクセスされるように適合された任意の適切な入力/出力デバイスを含むことができる。コンピュータ74は、プロセッサ、入出力インターフェース、および記憶デバイスもしくはメモリなどの典型的なハードウェアを含むことができる。コンピュータ74はまた、キーボードおよびマウスなどの入力デバイスを含むことができる。コンピュータ74は更に、モニタなどの標準の出力デバイスを含むことができる。更に、コンピュータ74は、プリンタおよびスキャナなどの周辺装置を含むことができる。
【0023】
コンピュータ74は、他のコンピュータ74および放射線療法治療システム10とネットワーク化され得る。他のコンピュータ74は、追加のかつ/または異なるコンピュータ・プログラムおよびソフトウェアを含むことができ、本明細書で述べられたコンピュータ74と同一である必要はない。コンピュータ74および放射線療法治療システム10は、ネットワーク94と通信することができる。コンピュータ74および放射線療法治療システム10はまた、データベース(1つまたは複数)98およびサーバ(1つまたは複数)102と通信することができる。ソフトウェア・プログラム(1つまたは複数)90はまた、サーバ(1つまたは複数)102上に常駐できることに留意されたい。
【0024】
ネットワーク94は、任意のネットワーキング技術もしくはトポロジ、または技術もしくはトポロジの組合せに従って構築することができ、また複数のサブネットワークを含むことができる。図3に示すコンピュータと諸システム間の接続は、ローカル・エリア・ネットワーク(「LAN」)、広域ネットワーク(「WAN」)、公衆電話交換網(「PSTN」)、無線ネットワーク、イントラネット、インターネット、または他の適切な任意のネットワークを介して行うことができる。病院または医療介護施設では、図3に示すコンピュータと諸システムの間の通信は、ヘルス・レベル・セブン(「HL7:Health Level Seven」)プロトコル、または任意のバージョンを有する他のプロトコル、および/または他の必要なプロトコルを介して行うことができる。HL7は、健康管理環境で電子データを交換するための異なるベンダからの2つのコンピュータ・アプリケーション(送信側と受信側)の間のインターフェースの実装形態を指定する標準プロトコルである。HL7により、健康管理施設は、異なるアプリケーション・システムからの重要なデータ・セットを交換できるようになる。具体的には、HL7は、交換されるデータ、相互に交換するタイミング、およびアプリケーションに対するエラーの通信を定義することができる。そのフォーマットは、概して包括的な性質のものであり、行われるアプリケーションの必要性を満たすように構成することができる。
【0025】
図3に示すコンピュータと諸システムの間の通信はまた、任意のバージョンを有する医用画像通信規格(DICOM:Digital Imaging and Communications in Medicine)プロトコル、および/または他の必要なプロトコルを介して行うことができる。DICOMは、NEMAにより開発された国際的な通信規格であり、医用機器の異なる部分間で医用画像に関連したデータを転送するのに使用されるフォーマットを定義する。DICOM RTは、放射線療法データに特有の標準を示す。
【0026】
図3の両方向の矢印は、概して、ネットワーク94と、図3に示すコンピュータ74およびシステム10の何れか1つとの間の両方向通信および情報転送を表す。しかし、何らかの医療用でコンピュータ化された機器の場合、1方向だけの通信および情報転送が必要とされる場合もある。
【0027】
図4は、ソフトウェア・プログラム90の概略図である。ソフトウェア・プログラム90は、放射線療法治療プロセスの機能を実施するために互いに通信する複数のモジュールを含む。それらの様々なモジュールは、放射線療法を患者14にデリバリーするために互いに通信するように適合される。
【0028】
ソフトウェア・プログラム90は、医療従事者によるシステム10へのデータ入力に基づいて、患者14に対する治療計画を生成するように動作可能な治療計画モジュール106を含む。データは、患者14の少なくとも一部分の1つまたは複数の画像(例えば、計画画像および/または事前治療の画像)を含む。治療計画モジュール106は、治療を複数のフラクションに分離し、医療従事者により入力された処方に基づいて、各フラクションまたは治療に対する放射線量を決定する。治療計画モジュール106はまた、ターゲット38の周囲に描かれた様々な輪郭に基づいて、ターゲット38に対する放射線量を決定する。複数のターゲット38が同じ治療計画中に存在し、かつ含まれてもよい。
【0029】
ソフトウェア・プログラム90はまた、特定の治療フラクションに対して、ガントリ18または他の参照の等角点に対して患者14を配置し、位置合わせするように動作可能な患者配置モジュール110を含む。患者14が治療台82上にあるとき、患者配置モジュール110は、患者14の画像を取得し、患者14の現在の位置を、計画したまたは前に取得された画像における患者の位置と比較する。患者の位置を調整する必要のある場合、患者配置モジュール110は、治療台82を移動するように駆動システム86に命令を行い、または患者14を手動で新しい位置に移動することができる。
【0030】
一態様では、患者配置モジュール110は、ガントリ18または他の参照の等角点に関する患者位置データを提供するように、治療室に配置されたレーザからデータを受け取ることができる。そのレーザからのデータに基づいて、患者配置モジュール110は、駆動システム86に命令を行い、駆動システム86は、治療台82を移動し、ガントリ18または他の参照に関して患者14の適正な位置合わせを達成する。レーザ以外のデバイスおよびシステムが、位置合わせプロセスを支援するために、患者配置モジュール110にデータを提供するように使用され得ることに留意されたい。
【0031】
ソフトウェア・プログラム90はまた、少なくとも患者14の一部分の画像を取得するように動作可能な画像モジュール114を含む。画像モジュール114は、所望のプロトコルに従って、治療を開始する前に、治療中に、また治療後に患者14の画像を取得するために、CT撮像デバイスなどの組み込まれた画像デバイスに命令することができる。一態様では、画像モジュール114は、患者14が実質的に治療位置にある間に、患者14の画像を取得する。他の撮像デバイスは、非定量的なCT、MRI、PET、SPECT、超音波、透過撮像、X線透視法、高周波ベースの定位(localization)など、患者14の事前治療の画像を取得するために使用され得る。取得された画像は、患者14のレジストレーションのために使用され得る。
【0032】
ソフトウェア・プログラム90は、治療最適化モジュール118を含むことができ、その最適化モジュール118は、治療計画モジュール106によって生成された治療計画を最適化するように動作可能である。具体的には、最適化モジュール118は、治療計画を最適にデリバリーするのに必要な、放射線療法治療システム10のためのコマンドまたは命令を生成する。最適化モジュール118は、患者14が受けることになる治療のタイプおよび/または放射線療法治療システム10の動作モードに基づいて、放射線療法治療システム10の動作の様々なパラメータを決定しそれらから選択するように動作可能である。パラメータの幾つかは、リーフ66の配置、ガントリの角度および角速度、駆動システム86の速度、治療台82の動きのタイプ、ジョーの開口部50の寸法、治療台の移動範囲、および放射線ビームの強度を含むが、それらに限定されない。
【0033】
最適化モジュール118により、技師または医療専門家が、放射線療法治療システム10および放射線療法を支援する関連のデバイスのための動作モードを選択することが可能になる。動作モードは、手動モード、半自動モード、自動モード、またはそれらのモードの組合せを含むことができる。あるいは、ソフトウェア・プログラム90および/または最適化モジュール118は、サブモジュールを含むことができ、そのサブモジュールは、放射線治療の特定の段階に属する放射線療法治療システム10のパラメータを選択的に調節するように動作可能である。
【0034】
最適化モジュール118は、治療計画に述べられているように施される治療のタイプに基づいて、放射線療法治療システム10のための設定を決定するように、治療計画モジュール106と通信する。あるタイプの治療計画のデリバリーでは、放射線療法治療システム10は、患者14を治療台82の上に配置し、ガントリ18が設定位置または角度に維持されている間に少なくとも1回、少なくとも部分的に、ガントリの開口部を通して治療台82を移動することによって、放射線を患者14にデリバリーするように構成され得る。これは、時々、トポセラピー(topotherapy)と呼ばれる。患者14の全体の長さがガントリの開口部中を通る必要はなく、患者の任意の部分がガントリの開口部内に通るかまたは横たわることができることに留意されたい。治療台82が、段階的に、一定の直線の動きでおよび/または両方のタイプの動きでも移動することができることも留意されたい。この態様では、所望のガントリの角度(1つまたは複数)は、1つまたは複数の、少なくとも部分的に、ガントリの開口部中を通る患者14の通過(pass)のために選択され得る。医療専門家は、放射線療法治療システム10の他のパラメータを指定することもできる。幾つかの態様では、最適化モジュール118は、ガントリ18の開口部中を通る患者14の各通過のための、放射線療法治療システム10のパラメータを自動的に設定することができる。最適化モジュール118によって自動的に設定されるそれらのパラメータは、ガントリ18の開口部中を通る患者14の通過の回数、ガントリの角度(1つまたは複数)、駆動システムの速度、治療台の移動範囲、ジョーの開口部45の寸法、および放射線ビームの強度を含むことができるが、それらに限定されない。
【0035】
最適化モジュール118は、放射線療法治療システム10を使用して患者14の局所解剖学的(topographic)撮像および/または断層撮像を行うように、画像モジュール114に命令を与えることもできる。最適化モジュール118は、患者14がガントリの開口部中を通って進む通過の回数、ガントリの角度、駆動システム86の速度、治療台の移動範囲、ジョーの開口部50の寸法、および放射線ビームの強度を含む、局所解剖学的撮像および/または断層撮像のための様々な設定を選択することができる。
【0036】
最適化モジュール118は、走査・計画・治療モードを含むことができる。その走査・計画・治療モードは、放射線療法治療システム10を使用して、中断することなしに、一連の患者14の走査、治療計画の生成、および患者14の治療を1回のセッションに含むことができる。放射線療法治療システム10は、患者14の配置、治療計画、およびその計画のデリバリーを、単一のシステムに組み込む。放射線療法のための医療施設の多くの診療科に患者14を送る必要性が低減される。システムの組み込み、および幾つかの状況で輪郭を識別するための幾何的な形状の使用の結果、患者14は約20分以内に治療され得る。例えば、患者14を治療台82に配置するのに約2分、CT画像を取得するのに約3分から6分、輪郭を識別するのに約3分、治療計画を生成するのに約2分、その計画をデリバリーするのに約3分かかる。
【0037】
幾つかの態様では、最適化モジュール118は、1つまたは複数の局所解剖学的な通過のための最適化方法を提供する。それらは、ユーザによって手動で実施されるか、またはシステム10によって自動的に実施され得る。それらの方法は、好ましいガントリの角度、ピッチ、ガントリの速度、ジョーの開口部、治療台の速度、および/または治療台の移動範囲を、識別および/または最適化するステップを含む。
【0038】
本発明の他の実施形態は、より広い面積を含むようにターゲット38を拡大することを含む。こうしたプロセスは、時々、リーフ・フラッシング(leaf flashing)と呼ばれ、治療中の患者14の動きに応答して放射線ビーム30の面積を増大することを伴う。例えば、患者14の幾つかの器官は、患者14が放射線療法治療を受けるときに拡大および収縮することがある。リーフ・フラッシング・プロセスは、治療を必要とするかもしれないターゲット38の周りに追加のマージン(1つまたは複数)を決定するように、治療前および/または治療中の画像を使用することができる。例えば、患者14の胸部領域に位置する所定のターゲット38は、リーフ・フラッシング手法で治療され得る。胸部領域は、患者14が呼吸するときに収縮および拡張することがある。リーフ・フラッシング手法により、医療専門家が、胸部領域の変化を画像の形で観察し、治療全体の少なくとも1つのフラクション中にターゲット38のマージン(1つまたは複数)をカバーするように放射線治療を調節することが可能になる。あるいは、最適化モジュール118は、画像を獲得し、患者14の解剖学的構造の画像および予期される変化に基づいて治療を調節することによって、リーフ・フラッシング手法を自動的に実行するために放射線療法治療システム10に対する命令を含むことができる。最適化モジュール118を実行するコンピュータ74は、治療および断層撮像を、自動的にまたは適格なユーザの監視下で実行することもできる。
【0039】
他のタイプの治療計画のデリバリーでは、放射線療法治療システム10は、患者14を治療台82の上に配置し、ガントリ18が画成された経路に沿って回転される間に少なくとも1回、少なくとも部分的に、ガントリの開口部中を通して治療台82を移動することによって、放射線を患者14にデリバリーするように構成され得る。ガントリの回転の画成された経路は、短い円弧中または第1の位置と第2の位置の間であり、ここでは第2の位置は第1の位置と異なる。その画成された経路は、完全な円にならない。治療台82の動きと組み合わされたこのタイプのガントリの動きは、時々、ダイナミック・タンジェント(dynamic tangent)と呼ばれる。
【0040】
患者14は、ターゲット(1つまたは複数)38を識別するのを支援する画像を獲得するように撮像手法を受ける。画像(1つまたは複数)および/または治療計画に基づいて、最適化モジュール118は、ガントリ18が進む画成された経路に関する開始角度および終了角度を識別することができる。最適化モジュール118は、治療台82の移動範囲、らせんの間隔、ジョーの開口部50の寸法、および駆動システム86の速度など、放射線療法治療システム10の他のパラメータを決定することができる。最適化モジュール118は、治療台82が患者14をガントリの開口部内に、またその中を通して移動する間に、第1のまたは開始位置から第2のまたは終了位置までガントリ18を回転させ、放射線ビーム30をターゲット38に向けて投射するように、放射線療法治療システム10に命令を与える。
【0041】
ダイナミック・タンジェント手法は、患者14がガントリの開口部の外に移動されるときにも実行され得る。例えば、患者14がガントリの開口部中を通って、またその外に移動するときに、ガントリ18は、第2のまたは終了位置から第1のまたは開始位置まで回転することができる。医療専門家が、ガントリの開口部中を通る各通過のための開始位置、終了位置、駆動システム86の速度、および治療台の移動範囲など、動作パラメータを考察し調節することができる。
【0042】
放射線療法治療システム10は、共通または反対のキラリティ(chirality)(即ち、軸に関するらせんの回転方向)あるいは両方の複合のらせんを使用して治療計画をデリバリーすることができる。反対のキラリティは、前のデリバリー通過の後でのデリバリー通過のために、治療台の動きの方向またはガントリの回転の方向を逆にすることによって達成される。
【0043】
本発明の様々な態様では、治療の選択肢は、撮像または治療中にガントリの速度および/または方向を変更するステップ;治療中に治療台の速度および/または方向を変更するステップ;ガントリの方向を転換する前にすべての治療の通過を完了するステップ;より高いまたはより低い線量の放射線を患者にデリバリーするようにガントリの方向を変更するステップ;エラーまたは患者の動きを訂正するようにガントリの方向を変更するステップ;および/またはエラーまたは患者の動きを予想し、検出/訂正プロセスにおける遅延を補償するように予測的なゲーティングを使用するステップを含むことができる。更に、ダイナミック・タンジェント技術の前述の実施形態の何れも、外部デバイスを使用して、治療台82または患者の、同時の、不連続のまたは連続の動きと組み合わされ得る。こうした動きは、不連続または連続とすることができ、移動を含む平行移動または回転の組合せで一定のまたは不定の割合で実行されることもある。
【0044】
更なる実施形態は、患者の呼吸パターンの自動的な検出および/または臨床上の観察によるデリバリーの最適化を含む。これは、呼吸の間隔を手動で設定すること、あるいは患者移動デバイスに基づいて、自動的に線形加速器またはMLCをゲーティングすることを含むことができる。患者の呼吸が治療計画のデリバリーを妨げる、例えば、患者の呼吸が不規則になる場合には、患者の呼吸が安定するまで放射線なしで(ビームをオフにするかまたはリーフを閉じて)手法を続ける。その場合は、システム10は、治療しそこなった部位を記録することができる。その治療しそこなった部位は、補填手法に累積し、当てそこなった放射線の量および臨床上の必要性に応じて適切に(毎日、毎週、毎月など)行われ得る。
【0045】
ダイナミック・タンジェント治療は、患者14が放射線療法治療を受けるときに画像(1つまたは複数)が獲得される、断層診断または局所解剖学的の撮像とも組み合わされ得る。画像は、ダイナミック・タンジェント手法を止めるかまたは遅くし、1つまたは複数の画像を取得するために放射線源24を採り入れることによって取得され得る。一旦画像が取得されると、ダイナミック・タンジェント手法は継続することができる。幾つかの代替形態は、ガントリ18が第1の位置のときに画像を取得することを含む。他の代替形態は、ガントリ18の第1のまたは開始位置と第2のまたは終了位置の間の角度で画像を取得する。治療中に取得した画像に基づいて、医療専門家は、患者14の後続の通過のための放射線療法治療システム10のパラメータを選択的に調節してもよく、これらのパラメータは自動的に調節されてもよい。あるいは、最適化モジュール118は、第1のまたは開始位置、第2のまたは終了位置、ガントリ速度、治療台の移動範囲、駆動システム86の速度、ジョーの開口部50の寸法、およびリーフ66の配置など、ダイナミック・タンジェントパラメータを自動的に設定するように命令を含むことができる。
【0046】
他のタイプの治療計画のデリバリーでは、往復するガントリの動きが、治療台82の動きと組み合わせられる。このタイプの治療計画のデリバリーでは、放射線療法治療システム10は、患者14を治療台82上に配置し、ガントリ18が往復する動きで画成された経路に沿って回転する間に少なくとも1回、少なくとも部分的に、ガントリの開口部中を通して治療台82を移動することによって、放射線を患者14にデリバリーするように構成され得る。ガントリの回転の画成された経路は、短い円弧中または第1の位置と第2の位置の間にあり、ここでは第2の位置は第1の位置と異なる。その画成された経路は、完全な円にならない。これは、時々、ロッキング・ガントリ(rocking gantry)と呼ばれる。
【0047】
患者14は、ターゲット(1つまたは複数)38を識別するのを支援する画像を獲得するように撮像手法を受ける。画像(1つまたは複数)および/または治療計画に基づいて、最適化モジュール118は、ガントリ18が進む画成された経路のための開始角度および終了角度を識別することができる。最適化モジュール118は、治療台82の移動範囲、らせんの間隔、ジョーの開口部50の寸法、および駆動システム86の速度など、放射線療法治療システム10の他のパラメータを決定することができる。最適化モジュール118は、治療台82が患者14をガントリの開口部内に、またその中を通して移動する間に、第1のまたは開始位置と第2のまたは終了位置の間で往復するようにしてガントリ18を回転させ、放射線ビーム30をターゲット38に向けて投射するように、放射線療法治療システム10に命令を与える。
【0048】
治療のロッキング・ガントリ方法は、患者14が放射線療法治療を受けるときに画像(1つまたは複数)が獲得される、断層診断または局所解剖学的の撮像と組み合わされてもよい。画像は、開始位置と終了位置の間のある角度でガントリ18を選択的に止め、1つまたは複数の画像を獲得し、治療を再開することによって取得され得る。治療中に取得した画像に基づいて、医療専門家は、患者14の後続の通過のための、放射線療法治療システム10のパラメータを調節することができる。
【0049】
ロッキング・ガントリ手法は、患者14がガントリの開口部の外に移動されるときにも実行され得る。例えば、患者14がガントリの開口部中を通って、またその外に移動するときに、ガントリ18は、第2のまたは終了位置から第1のまたは開始位置まで往復するようにして回転することができる。医療専門家が、ガントリの開口部中を通る各通過のための開始位置、終了位置、駆動システム86の速度、および治療台の移動範囲など、動作パラメータを考察し調節することができる。
【0050】
本発明の他の態様は、複数の識別されるターゲット38を有する患者14に療法を提供するように、放射線療法治療システムのパラメータを調節することを含む。これは、複数部位治療(multiple region treatment)と呼ばれ、第1のターゲット38に放射線治療を提供し、自動的に引き続いて後続のターゲット38に治療を提供することを含む。これは、異種のターゲット38に効率的であり自動的な治療を提供することができる。ターゲット38は、ロッキング・ガントリやダイナミック・タンジェントなど、異なるタイプの治療を必要としてよい。複数部位治療手法は、治療する各ターゲット38に関するジョーの開口部50の寸法、リーフ66の配置、駆動システム86の速度、および治療台の移動範囲などのパラメータを自動的に調節することによって、様々なタイプの治療を組み込むことができる。ガントリの開口部中を通る患者14の1回の通過において、複数部位治療手法は、一連の治療の間の患者14の位置を自動的に調節することができる。
【0051】
局所解剖学的撮像は、複数部位治療手法に組み込まれてもよい。他の治療手法と同様に、CT画像は、放射線療法治療システム10を所望の位置で止めるかまたは遅くし、1つまたは複数のCT画像を取得し、引き続き治療を継続することによって選択的に取得され得る。治療中に獲得したCT画像に基づいて、治療しようとする各ターゲット38に対する治療を医療専門家が選択的に調節することができる。あるいは、最適化モジュール118は、自動的に、治療しようとするターゲット38の数を決定し、ターゲット38の特徴に従って各治療に関する放射線療法治療システムのパラメータを調節し、治療の間に患者14を再配置するように、命令を含むことができる。
【0052】
本発明の他の態様は、治療台の動きを伴う放射線治療のための、同時のコーン・ビームCT(「CBCT:cone beam CT」)撮像を含む。このプロセスは、ガントリ18の動きと組み合わされ得る。この組合せは、患者14が一定の速度でガントリの開口部に移動されるときに放射線源24が患者14の周りのらせん経路を追従するので、らせん軌道(helical trajectory)CBCTと呼ばれる。他の態様は、ガントリ18が静止しているのと同時に治療台が移動することである。CBCT撮像のための放射線源24は、患者14が駆動システム86の影響下にある治療台82を介して一定の速度で移動されるときに一定の位置を維持する。他の態様は、CBCT撮像のための開始角度と終了角度の間のガントリの回転と同時の治療台の動きである。CBCT画像は、ガントリ18が開始角度から終了角度まで回転し、患者14が治療台82を介してガントリの開口部中を通って移動される間に獲得され得る。ガントリ18は、患者14が治療台82を介して移動されるときに開始角度と終了角度の間を往復して動いて回転することもできる。
【0053】
本発明の他の態様は、PET、SPECTまたはMRIなどであるがそれらに限定されない他の撮像システムと治療台82の同時の動きである。あるいは、最適化モジュール118は、同時のCBCT撮像、または他の撮像手法のための放射線療法治療システム10の動作パラメータを自動的に選択することができ、所定の状況下での治療台82の動きは、医療専門家によって選択され得る。
【0054】
本発明の他の態様は、複数のターゲット38のCT画像を生成するように、放射線療法治療システム10のパラメータを調節するステップを含む。具体的には、医療専門家は、ガントリの開口部中を通る患者14の1回の通過中に、ターゲット38でCT画像を取得し、後続のターゲット38に移るように、放射線療法治療のパラメータを調節してよい。ある部位からそれに続く部位までCT画像を取得するために患者14を運ぶことにより、駆動システム86の速度、治療台82の移動範囲、およびガントリの角度など、放射線療法治療システムのパラメータを調節する必要がある場合がある。あるいは、最適化モジュール118は、関心領域でCT画像を獲得するための適切なパラメータを自動的に設定し、患者14を再配置し、後続の1つまたは複数の部位におけるCT撮像のための適切なパラメータを設定することができる。
【0055】
ソフトウェア・プログラム90はまた、トリートメント・デリバリー・モジュール122も含み、そのトリートメント・デリバリー・モジュール122は、治療計画に従って治療計画を患者14にデリバリーするように放射線療法治療システム10に命令するように動作可能である。トリートメント・デリバリー・モジュール122は、治療計画によって指定されるように処方に合うように、デリバリーされる放射線ビーム30の適切なパターン、配置、および強度を計算する。放射線ビーム30のパターンは、変調デバイス34によって、より具体的には、マルチリーフ・コリメータの複数のリーフの動きによって生成される。トリートメント・デリバリー・モジュール122は、治療パラメータに基づいて放射線ビーム30に関する適切なパターンを生成するために、標準的な、所定のまたはテンプレートのリーフ・パターンを利用することができる。トリートメント・デリバリー・モジュール122は、放射線ビーム30に関するパターンを決定するように、現在の患者のデータと比較するために、アクセスすることができる、典型的な場合のパターンのライブラリを含むこともできる。
【0056】
図5は、放射線療法で患者14を治療する方法の流れ図である。治療計画に基づいて、最適化モジュール118は、動作パラメータを設定するように放射線療法治療システム10と通信する。最適化モジュール118は、治療計画モジュール106から治療計画を受け取る(200で)。最適化モジュール118は、治療計画および最適化モジュール118に入力されたデータを分析する(204で)。治療計画および治療方法に基づいて、最適化モジュール118は、放射線療法治療システム10の動作パラメータを決定する(208で)。最適化モジュール118は、ガントリ18の配置および角度を設定するようにシステム10に命令する(212で)。最適化モジュールはまた、治療台82の移動範囲を設定するようにシステム10に命令し(216で)、駆動システム86の速度を設定するようにシステム10に命令する(220で)。治療開始後に、駆動システムの速度および治療台82の方向は、施療中に最初に設定された位置から変化してよい。トリートメント・デリバリー・モジュール122は、治療計画に従って放射線療法治療を始めるようにシステム10に命令する(224で)。駆動システム86は、治療台82を介して開始位置まで患者14を移動する(228で)。治療中に、駆動システム86は、ガントリ18が固定位置にある間に、また放射線源24が放射線ビーム30をターゲット38にデリバリーする間に、ガントリの開口部を通して治療台82を介して患者14を移動する(232で)。
【0057】
図6は、放射線療法で患者14を治療する方法の流れ図である。治療計画は、患者14がガントリの開口部を通って複数回進むこと、および放射線ビームの複数の軌道を必要としてよい。この動作の態様では、最適化モジュール118は、治療計画モジュール106から治療計画を受け取る(250で)。最適化モジュール118は、治療計画および最適化モジュール118に入力されたデータを分析する(254で)。治療計画および治療方法に基づいて、最適化モジュール118は、放射線療法治療システム10の動作パラメータを決定する(258で)。最適化モジュール118は、ガントリ18の配置または角度を設定するように、システム10に命令する(262で)。最適化モジュールはまた、治療台82の移動範囲を設定するようにシステム10に命令し(266で)、駆動システム86の速度を設定するようにシステム10に命令する(270で)。治療開始後に、駆動システムの速度および治療台82の方向は、施療中に最初に設定された位置から変わってよい。トリートメント・デリバリー・モジュール122は、治療計画に従って放射線療法治療を開始するようにシステム10に命令する(274で)。駆動システム86は、治療台82を介して開始位置まで患者14を移動する(278で)。
【0058】
治療中に、駆動システム86は、ガントリ18が、固定された位置にある間に、また放射線源24が放射線ビーム30をターゲット38にデリバリーする間にガントリの開口部中を通して第1の方向に治療台82を介して患者14を移動する(282で)。最適化モジュール118は、ガントリ18の次の位置または角度を設定するように、システム10に命令する(286で)。治療台82の移動範囲および駆動システム86の速度はまた、ガントリの開口部中を通る第2の通過のために更新または変更され得る。ステップ278、282、および286は、治療計画によって決められたように繰り返され得る。放射線療法治療システム10は、患者14にデリバリーされる放射線の量、治療台82の移動範囲、治療作業中に採り入れられたガントリの角度、およびMLCパラメータなど、治療の詳細を格納することができる。治療の最後に記録された情報は、後続の治療フラクションのためのパラメータを設定するように使用され得る。
【0059】
図7は、放射線治療を患者14に施すリーフ・フラッシング方法の流れ図である。治療計画に基づいて、最適化モジュール118は、動作パラメータを設定するように放射線療法治療システム10と通信する。最適化モジュール118は、治療計画モジュール106から治療計画を受け取る(300で)。最適化モジュール118は、治療計画および最適化モジュール118に入力されたデータを分析する(304で)。治療計画および治療方法に基づいて、最適化モジュール118は、放射線療法治療システム10の動作パラメータを決定する(308で)。最適化モジュール118は、ガントリ18の位置または角度を設定するようにシステム10に命令する(312で)。最適化モジュールはまた、治療台82の移動範囲を設定するようにシステム10に命令し(316で)、駆動システム86の速度を設定するようにシステム10に命令する(320で)。治療開始後に、駆動システムの速度および治療台82の方向は、施療中に最初に設定された位置から変化してよい。トリートメント・デリバリー・モジュール122は、治療計画に従って放射線療法治療を開始するようにシステム10に命令する(324で)。駆動システム86は、治療台82を介して開始位置まで患者14を移動する(328で)。
【0060】
治療中には、駆動システム86は、ガントリ18が、固定された位置にある間に、また放射線源24がターゲット38に放射線ビーム30をデリバリーする間に、治療台82を介してガントリの開口部中を通して患者14を移動する(332で)。治療中に、また治療台82が遅くされるかまたは止められている間に、最適化モジュール118は、患者14の少なくとも一部分の画像(1つまたは複数)を取得するように、画像モジュール114に命令する(336で)。患者14が放射線治療を受けるときに、ターゲット38は、呼吸など、患者14の生体の機能によって変化する場合がある。画像モジュール114は、取得した画像データを最適化モジュール118に伝達する(340で)。最適化モジュール118は、画像データに基づいてターゲット38における変化を吸収するために放射線ビーム30を変更するように放射線モジュール22に命令する(344で)。しばしば、放射線ビーム30のパラメータは、患者の解剖学的構造の変化によって、より大きいターゲット38を含むように調節される。最適化モジュール118は、規定された速度または動作を再開するように治療台82に命令する(348で)。患者の解剖学的構造が、治療全体を通して変化するときに、ステップ336、340、344、および348は、治療計画に従って繰り返され得る。
【0061】
図8は、放射線治療を施すためのダイナミック・タンジェント方法の流れ図である。治療計画に基づいて、最適化モジュール118は、動作パラメータを設定するように、放射線療法治療システム10と通信する。最適化モジュール118は、治療計画モジュール106から治療計画を受け取る(400で)。最適化モジュール118は、治療計画および最適化モジュール118に入力されたデータを分析する(404で)。治療計画および治療方法に基づいて、最適化モジュール118は、放射線療法治療システム10の動作パラメータを決定する(408で)。最適化モジュール118は、ガントリ18が進む経路を画成するためにガントリ18の第1の位置および第2の位置を設定するようにシステム10に命令する(412で)。最適化モジュールはまた、治療台82の移動範囲を設定するようにシステム10に命令し(416で)、駆動システム86の速度を設定するようにシステム10に命令する(420で)。治療開始後に、駆動システムの速度および治療台82の方向は、施療中に最初に設定された位置から変化してよい。一態様では、ガントリ18の角速度は、治療台82が治療台82の移動範囲によって画成された終了位置に到達するのと実質的に同時に、ガントリ18が第2の位置に達するように決定され得る。トリートメント・デリバリー・モジュール122は、治療計画に従って放射線療法治療を開始するようにシステム10に命令する(424で)。駆動システム86は、治療台82を介して開始位置まで患者14を移動する(428で)。治療中には、駆動システム86は、ガントリ18が第1の位置から第2の位置まで回転する間に、また放射線源24が放射線ビーム30をターゲット38にデリバリーする間に、治療台82を介してガントリの開口部の中を通して患者14を移動する(432で)。
【0062】
上述のように、患者14が治療を受けている間に、最適化モジュール118は、患者14の画像(1つまたは複数)を取得するように画像モジュール114に命令することができる。画像モジュール114は、その取得した画像データを最適化モジュール118に転送することができる。最適化モジュール118は、画像データに基づいて、ターゲット38における変化を吸収するために放射線ビーム30を変更するように、放射線モジュール22に命令することができる。また、上述のように、治療詳細は、後続の治療フラクションで使用されるように記録され得る。
【0063】
図9は、患者14に放射線治療を施すためのロッキング・ガントリ方法の流れ図である。治療計画に基づいて、最適化モジュール118は、動作パラメータを設定するように放射線療法治療システム10と通信する。最適化モジュール118は、治療計画を治療計画モジュール106から受け取る(450で)。最適化モジュール118は、治療計画および最適化モジュール118に入力したデータを分析する(454で)。治療計画および治療方法に基づいて、最適化モジュール118は、放射線療法治療システム10の動作パラメータを決定する(458で)。最適化モジュール118は、ガントリ18が進む経路を画成するように、ガントリ18の第1の位置および第2の位置を設定するようにシステム10に命令する(462で)。最適化モジュールはまた、治療台82の移動範囲を設定するようにシステム10に命令し(466で)、駆動システム86の速度を設定するようにシステム10に命令する(470で)。治療開始後に、駆動システムの速度および治療台82の方向は、施療中に最初に設定された位置から変化してよい。トリートメント・デリバリー・モジュール122は、治療計画に従って放射線療法治療を開始するようにシステム10に命令する(474で)。駆動システム86は、治療台82を介して開始位置まで患者14を移動する(478で)。治療中に、駆動システム86は、ガントリ18が第1の位置と第2の位置の間を回転し(486で)、また放射線源24が放射線ビーム30をターゲット38にデリバリーする間に、治療台82を介してガントリの開口部中を通して患者14を移動する(482で)。
【0064】
上述のように、患者14が治療を受けている間に、最適化モジュール118は、患者14の画像(1つまたは複数)を取得するように、画像モジュール114に命令することができる。画像モジュール114は、その取得した画像データを最適化モジュール118に転送することができる。最適化モジュール118は、画像データに基づいて、ターゲット38における変化を吸収するために放射線ビーム30を変更するように、放射線モジュール22に命令することができる。また、上述のように、治療詳細は、後続の治療フラクションで使用されるように記録され得る。
【0065】
図10は、複数の放射線療法デリバリー方法を組み込むことができる、複数部位治療方法の流れ図である。治療計画に基づいて、最適化モジュール118は、動作パラメータを設定するように放射線療法治療システム10と通信する。最適化モジュール118は、治療計画モジュール106から治療計画を受け取る(500で)。最適化モジュール118は、治療計画および最適化モジュール118に入力されたデータを分析する(504で)。治療計画および治療方法に基づいて、最適化モジュール118は、治療する各ターゲット38のための放射線療法治療システム10の動作パラメータを決定する(508で)。治療する第1のターゲット38に基づいて、最適化モジュール118は、ガントリ18が進む経路を画成するためにガントリ18の第1の位置および第2の位置を設定するようにシステム10に命令する(512で)。最適化モジュールはまた、治療台82の移動範囲を設定するようにシステム10に命令し(516で)、駆動システム86の速度を設定するようにシステム10に命令する(520で)。
【0066】
治療開始後に、駆動システムの速度および治療台82の方向は、施療中に最初に設定された位置から変化してよい。トリートメント・デリバリー・モジュール122は、治療計画に基づいて放射線療法治療を開始するようにシステム10に命令する(524で)。駆動システム86は、治療台82を介して開始位置まで患者14を移動する(528で)。治療中に、駆動システム86は、ガントリ18が第1の位置と第2の位置の間を回転する(536で)間に、また放射線源24が放射線ビーム30をターゲット38にデリバリーする間に、治療台82を介してガントリの開口部中を通して患者14を移動する(532で)。第1のターゲット38が治療された後で、治療台82は遅くされるかまたは停止され得、ステップ512〜536は、第2のターゲット38のために繰り返され得る。第2のターゲット38は、上述のような異なる治療方法の(例えば、トポセラピー、ダイナミック・タンジェント、ロッキング・ガントリなどに基づいて)治療を受けることができる。
【0067】
上述のように、患者14が治療を受ける間に、最適化モジュール118は、患者14の画像(1つまたは複数)を取得するように、画像モジュール114に命令することができる。画像モジュール114は、取得した画像データを最適化モジュール118に転送することができる。最適化モジュール118は、画像データに基づいて、ターゲット38における変化を吸収するために放射線ビーム30を変更するように放射線モジュール22に命令することができる。また、上述のように、治療詳細は、後続の治療フラクションで使用されるように記録され得る。
【0068】
患者の最初の治療の後で、同じ治療計画が将来の治療のために使用され得る。その治療計画の後続のフラクションは、変更または最適化され得る。例えば、治療計画は、解剖学的構造の変化に相当しプロセス中のエラーに対処するように変更され得る。更に、その治療計画の後続のフラクションは、ターゲット(1つまたは複数)38にデリバリーされた累積的な線量に相当するように変更され得る。治療計画のフラクションは、変形の影響および生物学的情報を組み込むように変更され得る。その治療計画のそれらのフラクションは、更に、最初に取得したCT画像に基づいて、または続いて取得したCT画像に基づいて変更され得る。幾つかの実施形態では、システム10は、放射線療法治療計画に画像取得段階を割り込ませることができる。これは、画像を収集するためにらせんまたは局所解剖学的治療の間に治療台を止め(かつ、同時に患者に対する放射線をゲーティング、停止または遮蔽し)、複数通過治療の通過間での撮像、ガントリの角度間またはステップ・アンド・シュート・タイプのデリバリーのポータル間での撮像、または、IMATデリバリーの円弧間での撮像によって実行される。システム10は、治療計画のデリバリーと同時に行われる線量計算によって、検出器の出口データを組み込む線量の再構築によって、治療中の患者の動きの測定に基づく4D画像の線量の再計算によって、または4D線量計算および/または4D線量計算の計画したデリバリーとの比較に基づく治療計画のリアルタイムのまたは過去の変更によって、治療の検証を行うこともできる。出口データの使用による線量の再構築の場合に、出口データは、例えば、単列のガス電離検出器(例えば、キセノン)、複数列のガス電離検出器、結晶検出器、固体検出器、フラット・パネル検出器(例えば、非晶質シリコンまたはセレン)、または他の適切な検出デバイスなどの検出器からもたらされることができる。
【0069】
本発明の様々な特徴は、添付の特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】図1は、放射線療法治療システムの斜視図である。
【図2】図2は、図1で示された放射線療法治療システムで使用され得るマルチリーフ・コリメータの斜視図である。
【図3】図3は、図1の放射線療法治療システムの概略図である。
【図4】図4は、放射線療法治療システムで使用されるソフトウェア・プログラムの概略図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態による、患者に放射線療法治療を施す方法の流れ図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態による、患者に放射線療法治療を施す方法の流れ図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態による、患者に放射線療法治療を施す方法の流れ図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態による、患者に放射線療法治療を施す方法の流れ図である。
【図9】図9は、本発明の一実施形態による、患者に放射線療法治療を施す方法の流れ図である。
【図10】図10は、本発明の一実施形態による、患者に放射線療法治療を施す方法の流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者を支持するための移動可能なサポートと、前記サポートに対して移動可能であり放射線源を支持する非リング形状のガントリと、治療計画のデリバリー中に放射線を変調するためのマルチリーフ・コリメータとを含む放射線療法システムを使用して、放射線療法の治療計画を患者にデリバリーする方法であって、
前記治療計画のデリバリー中に軸に沿って前記サポートを移動するステップと、
前記治療計画のデリバリー中に前記サポートに対して固定された角度で前記非リング形状のガントリを維持するステップと
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記サポートを移動するのと同時に前記マルチリーフ・コリメータの動作を制御するステップを更に含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、放射線のデリバリー中に関心領域に対する変化を観察するステップと、前記治療計画の少なくとも1つのフラクションの間にデリバリーを調節するステップとを更に含む、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、マルチリーフ・コリメータの移動範囲を包含するように、前記マルチリーフ・コリメータのパターンを変更するステップを更に含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、前記治療計画のデリバリー中に前記サポートに対して異なる角度に、前記非リング形状のガントリを移動するステップを更に含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記サポートが変化する速度で移動される、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、前記患者が実質的に治療位置にある間に、前記患者の少なくとも一部分の画像を取得するステップを更に含む、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、前記治療計画のデリバリーが、らせんビームのデリバリーパターンをもたらす、方法。
【請求項9】
患者を支持するための移動可能なサポートと、前記サポートに対して移動可能であり放射線源を支持する非リング形状のガントリと、治療計画のデリバリー中に放射線を変調するためのマルチリーフ・コリメータとを含む放射線療法システムを使用して、放射線療法治療計画を患者にデリバリーする方法であって、
前記患者が実質的に治療位置にある間に前記患者の少なくとも一部分の画像を取得するステップと、
軸に沿って前記サポートを移動するステップと、
前記サポートの移動中に前記サポートに対して固定された角度で前記非リング形状のガントリを維持するステップを含む方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、前記取得した画像に基づいて、前記患者に放射線をデリバリーするステップを更に含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記放射線のデリバリー中に前記サポートに対して異なる角度に、前記非リング形状のガントリを移動するステップを更に含む、方法。
【請求項12】
請求項9に記載の方法であって、前記治療計画および前記取得した画像に基づいて、前記患者に放射線をデリバリーするステップを更に含む、方法。
【請求項13】
請求項9に記載の方法において、前記サポートが変化する速度で移動される、方法。
【請求項14】
患者を支持するための移動可能なサポートと、前記サポートに対して移動可能であり放射線源を支持する非リング形状のガントリと、治療計画のデリバリー中に放射線を変調するためのマルチリーフ・コリメータとを含む放射線療法システムを使用して、放射線療法治療計画を患者にデリバリーする方法であって、
前記治療計画のデリバリー中に前記サポートを軸に沿って移動するステップと、
前記治療計画のデリバリー中に前記サポートに対して前記非リング形状のガントリを移動するステップとを含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、前記治療計画のデリバリーが、らせんビームのデリバリーパターンをもたらす、方法。
【請求項16】
請求項14に記載の方法において、前記ガントリを移動させるステップが更に、第1の位置と第2の位置の間で前記ガントリを往復して移動させるステップを含む、方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法において、前記ガントリの前記移動中に放射線の前記デリバリーに間隔がある、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、少なくとも1回の間隔に患者の画像を取得するステップを更に含む、方法。
【請求項19】
請求項14に記載の方法であって、サポートの開始位置およびサポートの終了位置を含む前記サポートの移動範囲を設定するステップと、ガントリの開始角度を設定するステップおよびガントリの終了角度を設定するステップと、前記サポート開始位置を前記ガントリ開始角度と合わせるステップおよび前記サポート終了位置を前記ガントリ終了角度と合わせるステップとを更に含む、方法。
【請求項20】
請求項14に記載の方法であって、前記放射線源が前記患者の周りの複数のらせん経路を通って移動するように、前記サポートを移動するステップと前記ガントリを複数の通過を介して回転させるステップとを更に含む、方法。
【請求項21】
請求項20に記載の方法において、前記らせん経路が共通のキラリティを共有する、方法。
【請求項22】
請求項20に記載の方法において、少なくとも2つの前記らせん経路が互いに反対のキラリティを有する、方法。
【請求項23】
請求項14に記載の方法において、前記放射線療法の治療計画が治療のための複数の関心領域を画成する方法であって、前記複数の関心領域を治療するために前記サポートおよびガントリの動きを合わせるステップを更に含む、方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、各部位の前記治療の間に画像を取得するステップを更に含む、方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法において、前記画像を取得するステップが、前記画像に基づいて前記治療計画を調節するステップを含む、方法。
【請求項26】
請求項14に記載の方法であって、前記サポートの移動およびガントリの回転中に画像を取得するステップを更に含む、方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法において、前記画像が、コーン・ビーム幾何形状の放射線ビームを使用して取得される、方法。
【請求項28】
放射線源と患者を支持するための移動可能なサポートを含む放射線療法システムを使用して、患者に放射線療法の治療計画をデリバリーする方法であって、
前記サポートを軸に沿って移動するステップと、
前記放射線源を前記サポートに対して移動するステップと、
前記治療計画のデリバリー中に前記サポートおよび前記放射線源のうち一方の、速度および方向のうち一方を動的に変更するステップとを含む方法。
【請求項29】
請求項28に記載の方法において、前記放射線源を移動するステップが、前記放射線源を非円形の経路で移動するステップを含む、方法。
【請求項30】
請求項29に記載の方法において、前記治療計画のデリバリーが、非らせんのビーム経路をもたらす、方法。
【請求項31】
請求項28に記載の方法において、前記放射線源を移動するステップが更に、第1の位置と第2の位置の間で前記放射線源を往復して移動するステップを更に含む、方法。
【請求項32】
請求項31に記載の方法において、前記ガントリの前記移動中に放射線の前記デリバリーに間隔がある、方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法であって、少なくとも1回の間隔に患者の画像を取得するステップを更に含む、方法。
【請求項34】
請求項28に記載の方法において、前記放射線療法システムがガントリを含み、前記放射線源が前記ガントリによって支持される方法であって、サポートの開始位置およびサポートの終了位置を含む前記サポートの移動範囲を設定するステップと、ガントリの開始角度を設定するステップおよびガントリの終了角度を設定するステップと、前記サポート開始位置を前記ガントリ開始角度と合わせるステップおよび前記サポート終了位置を前記ガントリ終了角度と合わせるステップを更に含む、方法。
【請求項35】
請求項28に記載の方法であって、前記放射線源が前記患者の周りの複数のらせん経路を通って移動するように、前記サポートを移動するステップと、複数の通過を介して前記放射線源を回転させるステップを更に含む、方法。
【請求項36】
請求項35に記載の方法において、前記らせん経路が共通のキラリティを共有する、方法。
【請求項37】
請求項35に記載の方法において、少なくとも2つの前記らせん経路が、互いに反対のキラリティを有する、方法。
【請求項38】
請求項28に記載の方法において、前記放射線療法治療計画が、治療に関する複数の関心領域を画成し、該方法が、前記複数の関心領域を治療するように前記サポートおよび放射線源の動きを合わせるステップを更に含む、方法。
【請求項39】
請求項38に記載の方法であって、各関心領域の前記治療の間に画像を取得するステップと、前記画像に基づいて前記治療計画を調節するステップとを更に含む、方法。
【請求項40】
請求項28に記載の方法であって、前記サポートおよび前記放射線源の移動中に画像を取得するステップを更に含む、方法。
【請求項41】
請求項40に記載の方法において、前記画像がコーン・ビーム幾何形状を有する放射線ビームを使用して取得される、方法。
【請求項42】
放射線源と患者を支持するための移動可能なサポートを含む放射線療法システムを使用して、放射線療法治療計画を患者にデリバリーする方法であって、
前記サポートを軸に沿って移動するステップと、
前記治療計画のデリバリー中に前記放射線源を前記サポートに対して固定された角度で維持するステップとを含む方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法において、前記放射線療法システムが、ガントリおよびマルチリーフ・コリメータを含み、前記放射線源および前記マルチリーフ・コリメータが、前記ガントリによって支持され、該方法が、前記サポートを移動し前記ガントリを回転させるのと同時に前記マルチリーフ・コリメータの動作を制御するステップを更に含む、方法。
【請求項44】
請求項42に記載の方法であって、放射線のデリバリー中に関心領域に対する変化を観察するステップと、前記治療計画の少なくとも1つのフラクション中にデリバリーを調節するステップとを更に含む、方法。
【請求項45】
請求項44に記載の方法において、放射線のデリバリー中に関心領域に対する変化を観察するステップが、前記関心領域に対する変化に相当するように放射線を受ける前記関心領域を変更するステップを含む、方法。
【請求項46】
請求項42に記載の方法であって、前記治療計画のデリバリー中に前記サポートに対して異なる角度に前記放射線源を移動するステップを更に含む、方法。
【請求項47】
請求項42に記載の方法において、前記サポートが、変化する速度で移動される、方法。
【請求項48】
請求項42に記載の方法であって、前記患者が実質的に治療位置にある間に、少なくとも前記患者の一部分の画像を取得するステップを更に含む、方法。
【請求項49】
放射線源と患者を支持するための移動可能なサポートとを含む放射線療法システムを使用して、放射線療法治療計画を患者にデリバリーする方法であって、
前記患者が実質的に治療位置にあるときに、前記患者の少なくとも一部分の画像を取得するステップと、
前記治療計画のデリバリー中に前記サポートを軸に沿って移動するステップと、
前記サポートの移動中に前記放射線源を、固定された角度で維持するステップとを含む、方法。
【請求項50】
請求項49に記載の方法であって、前記取得した画像に基づいて、前記患者に放射線をデリバリーするステップを更に含む、方法。
【請求項51】
請求項50に記載の方法であって、前記非リング形状のガントリを、前記放射線のデリバリー中に前記サポートに対して異なる角度に移動するステップを更に含む、方法。
【請求項52】
請求項49に記載の方法であって、前記治療計画および前記取得した画像に基づいて、前記患者に放射線をデリバリーするステップを更に含む、方法。
【請求項53】
請求項49に記載の方法において、前記サポートが、変化する速度で移動される、方法。
【請求項54】
患者を支持するための移動可能なサポートと、前記サポートに対して移動可能であり放射線源を支持するガントリと、前記治療計画のデリバリー中に放射線を変調するためのマルチリーフ・コリメータとを含む放射線療法システムを使用して、患者に放射線療法治療計画をデリバリーする方法であって、
前記サポートを軸に沿って移動するステップと、
前記サポートの移動中に前記ガントリを前記サポートに対して移動するステップと、
前記患者の少なくとも一部分の画像データを、コーン・ビーム幾何形状の放射線ビームで取得するステップと
を含む方法。
【請求項55】
請求項54に記載の方法において、前記治療計画のデリバリーが始まる前に前記サポートの移動が行われる、方法。
【請求項56】
請求項54に記載の方法において、前記サポートの移動が、前記治療計画のデリバリー中に行われる、方法。
【請求項57】
請求項54に記載の方法において、前記患者が実質的に前記治療位置にある間に、前記患者の少なくとも一部分の画像データを取得するステップが起きる、方法。
【請求項58】
請求項57に記載の方法において、前記患者が実質的に治療位置にある間に前記患者の少なくとも一部分の前記画像データを取得するステップが、前記放射線療法システムの前記放射線源とは異なる放射線源を使用するステップを更に含む、方法。
【請求項59】
請求項54に記載の方法であって、前記サポートを移動しガントリを回転させるのと同時に、前記マルチリーフ・コリメータの動作を制御するステップを更に含む、方法。
【請求項60】
請求項54に記載の方法であって、放射線のデリバリー中に関心領域に対する変化を観察するステップと、前記治療計画の少なくとも1つのフラクション中にデリバリーを調節するステップとを更に含む、方法。
【請求項61】
請求項60に記載の方法であって、マルチリーフ・コリメータの移動の範囲を包含するようにマルチリーフ・コリメータのパターンを変更するステップを更に含む、方法。
【請求項62】
請求項54に記載の方法において、前記サポートが、変化する速度で移動される、方法。
【請求項63】
請求項54に記載の方法において、前記ガントリが非リング形状である、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−502249(P2009−502249A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−523014(P2008−523014)
【出願日】平成18年7月21日(2006.7.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/028533
【国際公開番号】WO2007/014090
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(506024320)トモセラピー・インコーポレーテッド (27)
【Fターム(参考)】