説明

ガードコンディションシステム

【課題】娯楽ゲーム内で複数のキャラクタで構成されるパーティの、あるキャラクタに対する攻撃を防御すべきかどうかを判定するためのガードコンディションシステムを提供する。
【解決手段】複数のキャラクタで構成されるパーティは、複数の戦列に分けられ、その結果、より前方の戦列にいる全キャラクタは、より後方の戦列にいるキャラクタに対する敵の攻撃を、自動的に防御しようとする。防御の試みが成功したかどうかは、ガードコンディション値と呼ばれる変数に依存し、それは複数のキャラクタで構成されるパーティのキャラクタに基づき、前方の戦列のキャラクタは防御を実行し、及び/又は、戦闘自身から、或いは一時的な報酬及びペナルティから生じる他の修正因子に基づく。攻撃が成功した場合、攻撃するキャラクタは攻撃されるキャラクタの位置へ移動し、その結果、続く攻撃は防御の試みの心配がない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガードコンディションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータゲームおよびビデオゲームは、「Pong」のようなものから、鮮やかなストーリー展開の壮大なアドベンチャー、写真のようにリアルな描写のグラフィック、および、複雑な対話型システムにまで発展してきた。それによって、プレイヤーは、ビデオゲームによりエミュレートされた代替的なリアリティに没頭するようになった。本明細書において、ビデオゲームには、データ処理装置上でプレイされる任意のゲームを含めることができるが、これに限定されるものではない。ビデオゲームの例には、コンピュータゲーム、ゲーム機のゲーム(例えば、Xbox(登録商標)、PlayStation(登録商標)、および/または、Nintendo(登録商標)を商標とするゲーム機でプレイ可能なゲーム)、硬貨式もしくは代用硬貨式(token-operated)のアーケードゲーム、ポータブルゲーム機のゲーム(例えば、Nokia N−Gage(登録商標)、PlayStation Portable、Nintendo DS、携帯電話などでプレイ可能なゲーム)、または、その他のソフトウェア駆動型ゲームを含めることができる。
【0003】
ビデオゲームは、例えば、ファーストパーソンシュータ(FPS:First-Person Shooter)、ロールプレイングゲーム(RPG:Role-Playing Game)、シミュレーション、スポーツ、戦略、およびドライブなどの多様なジャンルの形式で提供されている。各ビデオゲームは、必ずしも1つのジャンルに限定される必要はなく、実際に複数のジャンルを含むことができる。RPGとは、一般的に、各参加者が、ゲーム内のキャラクタ(例えば、冒険家、モンスター、またはその他のプレイヤーキャラクタ)の役割を担うゲームを指す。このキャラクタは、ゲームの仮想世界内で、相互に交流することができる。プレイヤー/ユーザによりコントロールされるキャラクタは、プレイヤーキャラクタ(PC:Player-Character)と呼ばれる。コンピュータによりコントロールされるキャラクタは、非プレイヤーキャラクタ(NPC:Non-Player-Character)と呼ばれる。
【0004】
RPGは、格闘システムを用いており、PCおよびNPCは、その格闘システムを介して、シミュレートされた格闘、および/または、戦闘を行う。本明細書では、これをキャラクタ対戦(character engagement)と呼ぶ。本明細書では、格闘をシミュレートするためにRPGが用いるシステムを、戦闘システムと呼ぶ。戦闘システムは通常、ビデオゲームのソフトウェアモジュールとして、実装される。周知の一戦闘システムは、リアルタイム戦闘システムであり、これによって、入力がプレイヤーから受信されるとすぐに、プレイヤーキャラクタは、別のキャラクタがアクションを起こすのを待つことなく、アクションを起こす。別の周知の戦闘システムは、大まかに言うと、ターン制戦闘システムと呼ぶことができる。ターン制戦闘システムでは、各キャラクタは、予め定められた順番でアクションを実行する。この予め定められた順番は、キャラクタ対戦が決着するまでの、例えば、一キャラクタまたはチームが勝利するまでの、キャラクタ対戦に関与する全てのプレイヤーキャラクタおよび非プレイヤーキャラクタの順次連続する順番などである。
【0005】
周知の戦闘システムの他のタイプは、パーティ制の戦闘システムである。これによって、1人のプレイヤー又はユーザは、1つ又は複数の敵との戦闘に交戦している同じパーティ内の多様なキャラクタに指示を与える。周知のパーティ制の戦闘システムにおいて、一方のキャラクタは同じパーティ内のもう一方のキャラクタを守ることができる。即ち、プレイヤーは第1のキャラクタに指示し、戦闘中にいずれかの敵からパーティ内の第2のキャラクタを守ることができる。そのようなパーティ制の戦闘システムにおいて、プレイヤーは第2のキャラクタを守るキャラクタを指定し、又、守られるべき第2のキャラクタを選択しなければならない。しかしながら、各プレイヤーが防御を行うキャラクタ及び守られるべきキャラクタを絶えず選択し更新しなければならず、それによってプレイヤーを容易にいらいらさせる、そのようなシステムは、プレイヤーにとって直ぐに退屈となる。従って、改良された防御能力を提供されたパーティ制の戦闘システムを提供することは、技術的に進歩であろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のシステムには上述したような種々の問題があり、さらなる改善が望まれている。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、改良された防御能力を提供されたパーティ制の戦闘システムを実現するためのガードコンディションシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のいくつかの側面の基本的理解を提供するために、以下により、本発明の簡単な要旨が提供される。この要旨は、本発明の広範囲に及び全体像ではない。本発明の主要部または重要な要素を特定する、または、本発明の範囲を示すよう意図するものではない。次に続く要旨は、単に、以下で提供するより詳細な説明の前置きとして、簡単な形式で、本発明のいくつかのコンセプトを提供しているに過ぎない。
【0009】
1実施形態は、ビデオゲーム用のパーティ制の戦闘システムを提供し、それは複数のキャラクタで構成されるパーティが2列以上の戦列間で分割される。各戦列は、複数のキャラクタで構成されるパーティからの1つ又は複数のキャラクタを有する。戦闘シナリオ中、1列の戦列上のパーティのキャラクタは、自動的に、より後方の戦列上のパーティのキャラクタへ向けられた敵による攻撃を防ごうと試みる。
【0010】
もう1つの1実施形態では、プレイヤーは、複数の戦列を規定し、及び(又は)、複数のキャラクタで構成されるパーティのどのキャラクタを各戦列上に置くかを規定することができる。プレイヤーは、複数の戦列及び(又は)それら戦列の順を規定可能である。ユーザはまた、どのパーティのキャラクタが各戦列上に置かれるべきか指定可能であり、それによって、プレイヤーは、自分の複数のキャラクタで構成されるパーティの隊形を戦略的にコントロールできる。従って、プレイヤーは、前線の戦列上にどのキャラクタを置くべきか指定可能であり、他のパーティのキャラクタによる防御に影響されず、より後方の戦列上にどのキャラクタを置くべきか指定可能であり、これにより、より後方の戦列上でパーティのキャラクタによる敵の攻撃の予想される防御を受ける。
【0011】
さらにもう1つの1実施形態は、攻撃しているキャラクタが、その攻撃の結果として、攻撃されたキャラクタの近くの位置へ動くかどうか判定する。第1の戦列とその第1の戦列の後の第2の戦列のような、複数の順序付けられた戦列に配置された複数のキャラクタで構成されるパーティを、プレイヤーがコントロールするビデオゲームにおいて、各パーティのキャラクタは戦列の1つに置かれる。攻撃しているキャラクタが第2の戦列(又はいずれかの前線でない戦列)上に置かれたパーティのキャラクタを攻撃しているとき、第1の戦列(又は第2の戦列の前のいずれかの戦列)上のキャラクタは、その攻撃に基づく、いくつかのアクションを行うことができる。攻撃が成功すると、攻撃しているキャラクタは、攻撃されるキャラクタの近くに移動でき、その攻撃されるキャラクタ上の攻撃しているキャラクタによる次の攻撃は、攻撃に基づく、第1の戦列(又は、第2の戦列の前のいずれかの戦列)上のキャラクタによって行われるアクションに影響されない。攻撃が失敗すると、攻撃しているキャラクタは元の位置へ戻ることができ、次の攻撃は、攻撃に基づく、第1の戦列(又は、第2の戦列の前のいずれかの戦列)上のキャラクタによって行われるアクションに、再び影響されない。
【0012】
本発明およびその利点については、添付の図面を参酌しながら、以下の説明を参照することによって、より完全に理解を得ることができる。図面中、類似した参照番号は、類似した機能を示している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明を適用できる実施形態を詳細に説明する。
【0014】
以下の様々な実施形態の説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面が参照される。図面には、本発明を実施できる様々な形態を例示している。以下で説明する以外の実施形態も使用が可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構造上および機能上の変更が可能であることを理解されたい。
【0015】
図1は、本発明の1つまたは複数の側面を組み込んだビデオゲームをプレイすることができる適切なゲームシステム環境100の例を示している。ゲームシステム環境100は、適切なコンピュータ環境の一例に過ぎず、本発明の使用や機能の範囲を限定するものではない。また、ゲームシステム環境100が、例示的なゲームシステム環境100に示されたコンポーネントのうちの任意の1つ、または、その組合せに関して、何らかの依存性または要件を有するものと解釈すべきではない。
【0016】
その他の多数の汎用もしくは特殊用途のコンピュータシステム環境またはコンピュータシステム構成により、本発明が実施可能である。本発明と共に使用するのに適した周知のコンピュータシステム、コンピュータ環境、および/または、コンピュータ構成の例として、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)もしくはタブレットPCまたはラップトップPCを含むポータブルなハンドヘルド機器、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースシステム、セットトップボックス、プログラム可能な家庭用電化製品、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、電子ゲーム機、いずれかの上記システムまたは装置を含む分散コンピュータ環境などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
コンピュータが実行するプログラムモジュールなどのコンピュータが実行可能な命令の一般的な状況において、本発明を記述することができる。一般的に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行する、または、特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などが含まれる。通信ネットワークを介して接続されたリモート処理装置によってタスクが実行される分散コンピュータ環境においても、本発明を実施することができる。分散コンピュータ環境では、メモリストレージ装置を含むローカルコンピュータおよびリモートコンピュータ両方のストレージメディアに、プログラムモジュールを配置することができる。
【0018】
図1は、例示的なゲームシステム100を示している。ゲームシステム100には、ゲーム機102および最大4つのコントローラを含めることができる。コントローラは、104(1)および104(2)により示されている。ゲーム機102には、内蔵ハードディスクドライブと、光ストレージディスク108に代表される、様々な形態のポータブルストレージメディアをサポートするポータブルメディアドライブ106とが備えられている。適切なポータブルストレージメディアの例として、DVD、CD−ROM、ゲームディスクなどが挙げられる。
【0019】
ゲーム機102は、その前面に、最大4つのコントローラをサポートする4つのスロット110を有しているが、スロットの数および配置は変更してもよい。電源ボタン112および取出しボタン114もまた、ゲーム機102の前面に配置されている。電源ボタン112により、ゲーム機の電源のオンオフを切り替え、取出しボタン114により、ポータブルメディアドライブ106のトレイを交互に開閉して、ストレージディスク108の挿入および取出しが可能となる。
【0020】
ゲーム機102は、A/Vインターフェースケーブル120を介して、テレビやその他のディスプレイ(図示せず)に接続することができる。本明細書において、ディスプレイ(図示せず)とは、ビデオゲームディスプレイ装置を指す。電源ケーブル122により、ゲーム機に電力が供給される。さらに、ゲーム機102には、インターネットなどのネットワークへのアクセスを容易にするケーブルやモデムコネクタ124に代表されるブロードバンドネットワーク機能を組み込むことができる。
【0021】
各コントローラ104は、有線または無線インターフェースを介して、ゲーム機102に接続することができる。図示した実施形態では、コントローラは、USB(Universal Serial Bus)対応になっており、USBケーブル130を介して、ゲーム機102に接続されている。コントローラ104は、多種多様な任意のユーザインタラクションメカニズムを備えることができる。図1に示したように、各コントローラ104には、2つのサムスティック132(1)および132(2)と、方向パッド134と、ボタン136(例えば、「A」、「B」、「X」、「Y」)と、2つのトリガ138とが備えられている。こうしたメカニズムは代表的なものに過ぎず、その他の周知のゲームメカニズムを、代用する、または、図1に示したメカニズムへ追加することもできる。
【0022】
メモリユニット(MU:Memory Unit)140をコントローラ104に挿入して、追加のポータブルストレージを提供することができる。ポータブルメモリユニットを使用すると、ユーザは、ゲームパラメータおよびユーザアカウントを記憶し、その他のゲーム機でプレイするために、それらデータを移すことができる。記載した実施形態では、各コントローラは、2つのメモリユニット140が挿入されるよう構成されているが、その他の実施形態では、3つ以上または2つ未満のメモリユニットを使用することができる。マイク付きヘッドホン142をコントローラ104またはゲーム機102に接続して、音声通信機能を提供することができる。マイク付きヘッドホン142には、音声入力用マイクと、1つまたは複数の音声出力用スピーカとを含めることができる。
【0023】
ゲームシステム100では、例えば、ゲーム、音楽、およびビデオをプレイすることができる。ストレージ容量の違いはあるが、タイトルは、ハードディスクドライブ、ドライブ106内のポータブルメディア108、オンラインソース、またはメモリユニット140からプレイすることができる。いくつかの実施形態においては、セキュリティの目的上、実行可能なコードは、ポータブルメディア108からのみ実行できる。ゲームシステム100でプレイできるものの例として、CDおよびDVDディスク、ハードディスクドライブ、またはオンラインソースからプレイできるゲームタイトルと、ポータブルメディアドライブ106内のCD、ハードディスクドライブ上のファイル(例えば、WMA(Windows Media Audio)フォーマット)、またはオンラインストリーミングソースから再生できるデジタル音楽と、ポータブルメディアドライブ106内のDVDディスク、ハードディスクドライブ上のファイル(例えば、アクティブストリーミングフォーマット)、またはオンラインストリーミングソースから再生できるデジタルオーディオ/ビデオが挙げられる。
【0024】
図2は、ゲームシステム100の機能コンポーネントをより詳細に示している。ゲーム機102は、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)200およびメモリコントローラ202を備えている。メモリコントローラ202により、プロセッサは、様々な種類のメモリにアクセスするのが容易になる。それらメモリには、フラッシュROM(Read Only Memory)204、RAM(Random Access Memory)206、ハードディスクドライブ208、およびポータブルメディアドライブ106が含まれる。CPU200には、レベル1キャッシュ210およびレベル2キャッシュ212が備えられており、それらにデータを一時的に記憶し、それによりメモリアクセスサイクルの回数を低減することによって、処理速度および処理能力を向上させる。
【0025】
CPU200、メモリコントローラ202、および各種メモリ装置は、1つまたは複数のバスを介して、相互に接続されている。それらのバスには、各種の任意のバスアーキテクチャを使用する、シリアルバス、パラレルバス、ペリフェラルバス、メモリバス、および、プロセッサバスまたはローカルバスが含まれる。そのようなバスアーキテクチャの例として、ISA(Industry Standard Architecture)バス、MCA(Micro Channel Architecture)バス、EISA(Enhanced ISA)バス、VESA(Video Electronics Standards Association)ローカルバス、および、メザニンバスとしても知られているPCI(Peripheral Component Interconnect)バスを挙げることができる。
【0026】
好適な一実施形態として、CPU200、メモリコントローラ202、ROM204、およびRAM206は、統一モジュール214に統合されている。この実施形態では、ROM204は、メモリコントローラ202およびROMバス(図示せず)に接続されているフラッシュROMとして構成されている。RAM206は、複数のDDR SDRAM(Double Data Rate Synchronous Dynamic RAM)として構成され、それらDDR SDRAMは、別々のバス(図示せず)を介して、メモリコントローラ202により、個別に制御される。ハードディスクドライブ208およびポータブルメディアドライブ106は、PCIバスおよびATA(AT Attachment)バス216を介して、メモリコントローラに接続されている。
【0027】
3Dグラフィックプロセッサ220およびビデオエンコーダ222により、高速かつ高解像度のグラフィック処理のためのビデオ処理パイプラインが形成される。データは、グラフィックプロセッサ220から、デジタルビデオバス(図示せず)を介して、ビデオエンコーダ222へ伝送される。オーディオプロセッサ224およびオーディオコーデック(コーダ/デコーダ)226により、高品質ステレオ処理のための対応するオーディオ処理パイプラインが形成される。オーディオデータは、通信リンク(図示せず)を介して、オーディオプロセッサ224とオーディオコーデック226との間で伝送される。ビデオ処理パイプラインおよびオーディオ処理パイプラインは、テレビやその他のディスプレイに送信するために、データをA/V(オーディオ/ビデオ)ポート228に出力する。図示した実施形態では、ビデオ処理コンポーネントおよびオーディオ処理コンポーネント220〜228は、モジュール214に組み込まれている。
【0028】
USBホストコントローラ230およびネットワークインターフェース232もまた、モジュール214に組み込まれている。USBホストコントローラ230は、バス(例えば、PCIバス)を介して、CPU200およびメモリコントローラ202に接続され、ペリフェラルコントローラ104(1)〜104(4)のホストとして機能する。ネットワークインターフェース232は、ネットワーク(例えば、インターネット、ホームネットワークなど)へのアクセスを提供するもので、イーサネット(登録商標)カード、モデム、ブルートゥース(登録商標)モジュール、ケーブルモデムなどを含む多種多様な任意の有線または無線インターフェースコンポーネントとすることができる。
【0029】
ゲーム機102は、2つのデュアルコントローラポートサブアセンブリ240(1)および240(2)を備えており、各サブアセンブリは、2つのゲームコントローラ104(1)〜104(4)をサポートする。フロントパネルI/Oサブアセンブリ242は、電源ボタン112および取出しボタン114に加えて、任意のLED(Light Emitting Diode)やゲーム機の外面に見えるその他のインジケータの機能をサポートする。サブアセンブリ240(1)、240(2)および242は、1つまたは複数のケーブルアセンブリ244を介して、モジュール214に接続されている。
【0030】
8つのメモリユニット140(1)〜140(8)が、4つのコントローラ104(1)〜104(4)に接続可能なものとして図示されている。すなわち、各コントローラには、2つのメモリユニットが接続可能である。各メモリユニット140は、追加のストレージを提供し、各メモリユニット140には、ゲーム、ゲームパラメータ、およびその他のデータを記憶することができる。メモリユニット140をコントローラに挿入すると、メモリコントローラ202は、メモリユニット140にアクセスすることができる。
【0031】
システム電源モジュール250は、ゲームシステム100のコンポーネントに電力を供給する。ファン252は、ゲーム機102内部の回路を冷却する。
【0032】
ゲーム機102は、統一されたメディアポータルモデルを組み込んでいる。このメディアポータルモデルは、一貫性のあるユーザインターフェースと、ナビゲーション階層とを提供して、ユーザを様々なエンターテイメントエリアへ移動させる。ポータブルメディアドライブ106に挿入されるメディアの種類にかかわらず、ポータルモデルは、多種多様なメディア(ゲームデータ、オーディオデータ、およびビデオデータ)からコンテンツにアクセスする使い勝手のよい方法を提供する。
【0033】
統一されたメディアポータルモデルを組み込むため、コンソールユーザインターフェース(UI:User Interface)アプリケーション260が、ハードディスクドライブ208に格納されている。ゲーム機の電源を入れると、コンソールアプリケーション260の様々な部分が、RAM206および/またはキャッシュ210、212にロードされ、CPU200上で実行される。コンソールアプリケーション260は、グラフィックユーザインターフェースを提供し、このグラフィックユーザインターフェースは、ゲーム機上で使用可能な各種メディアにナビゲートする際に、一貫性のあるユーザ体験を提供する。
【0034】
ゲームシステム100は、単にテレビやその他のディスプレイ装置に接続するだけで、スタンドアロンシステムとして動作することもできる。このスタンドアロンモードの場合、ゲームシステム100では、1人または複数人のプレイヤーが、ゲームをプレイしたり、映画を観たり、または、音楽を聴いたりすることができる。しかし、ネットワークインターフェース232を介してブロードバンド接続との統合が可能になると、ゲームシステム100は、さらに、より大規模なネットワークゲームコミュニティにおける一参加者として、動作することができる。このネットワークゲーム環境については、次に説明する。
【0035】
図3は、ネットワーク302を介して、複数のゲームシステム100(1)〜100(g)を相互接続する例示的なネットワークゲーム環境300を示している。ネットワーク302は、多種多様な任意のデータ通信ネットワークを表す。ネットワーク302には、パブリックな部分(例えば、インターネット)、および、プライベートな部分(例えば、住宅用のローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network))、ならびに、パブリックおよびプライベートな部分の組合せを含めることができる。ネットワーク302は、有線および無線メディアの両方を含む1つまたは複数の多種多様な従来の通信メディアを使用して、実装することができる。パブリックプロトコルおよび専用プロトコルの両方を含む多種多様な任意の通信プロトコルを使用して、ネットワーク302を介してデータを通信することができる。このようなプロトコルの例には、TCP/IP、IPX/SPX、NetBEUIなどが含まれる。
【0036】
ゲームシステム100に加え、ネットワーク302を介して、1つまたは複数のオンラインサービス304(1)〜304(s)にアクセスすることができる。これらオンラインサービスは、オンラインゲームの主催、ダウンロード可能な音楽ファイルやビデオファイルの提供、ゲーム大会の主催、オーディオ/ビデオのストリーミングファイルの提供などの様々なサービスを参加者に提供する。ネットワークゲーム環境300には、さらにキー配信センタ306を含めることができる。このキー配信センタ306は、オンラインサービス304だけでなく、個々のプレイヤーおよび/またはゲームシステム100を相互に認証する役割を果たす。配信センタ306は、有効な参加者にキーおよびサービスチケットを配信し、有効な参加者は、このキーおよびサービスチケットを使用して、複数人のプレイヤー間でゲームを形成したり、オンラインサービス304からサービスを購入したりすることができる。
【0037】
ネットワークゲーム環境300は、個々のゲームシステム100が使用可能な別のメモリソースであるオンラインストレージを組み込んでいる。ポータブルストレージメディア108、ハードディスクドライブ208、およびメモリユニット(群)140に加えて、ゲームシステム100(1)は、ネットワーク302を介して、オンラインサービス304(s)にあるリモートストレージ308により例示されている、リモートストレージロケーションにて使用可能なデータファイルにもアクセスすることができる。
【0038】
図4は、別の例示的なオンラインゲーム環境400、例えば、ワシントン州レドモンドを本拠とするマイクロソフトコーポレーションのXBOX(登録商標) LIVEのブロック図である。複数のゲーム機402(1)〜402(n)が、ネットワーク406を介して、セキュリティゲートウェイ404に接続されている。各ゲーム機402は、例えば、図1または図2におけるゲーム機102とすることができる。ネットワーク406は、1つまたは複数の様々な任意の従来のデータ通信ネットワークを表す。ネットワーク406は通常、パケット交換ネットワークを含むが、回線交換ネットワークを含むこともできる。ネットワーク406には、有線および/または無線部分を含めることができる。例示的な一実施形態では、ネットワーク406には、インターネットが含まれ、任意的に1つまたは複数のローカルエリアネットワーク(LAN)および/またはワイドエリアネットワーク(WAN:Wide Area Network)が含まれてもよい。少なくともネットワーク406の一部は、公的にアクセス可能なネットワークを指すパブリックネットワークである。事実上、パブリックネットワークには誰でもアクセスすることができる。
【0039】
状況によって、ネットワーク406には、ゲーム機402とセキュリティゲートウェイ404との間に設置されたルーティング装置を伴うLAN(例えば、ホームネットワーク)が含まれる。このルーティング装置は、ネットワークアドレス変換(NAT:Network Address Translation)を実行して、LAN上の複数の装置がインターネット上で同じIPアドレスを共有できるようにし、インターネットを介した悪意のある、または、不正なユーザによるアクセスから、LAN上の装置(群)を保護するファイヤウォールとして動作することもできる。
【0040】
セキュリティゲートウェイ404は、パブリックネットワーク406と、プライベートネットワーク408との間のゲートウェイとして動作する。プライベートネットワーク408は、ローカルエリアネットワークなどの多種多様な任意の従来のネットワークとすることができる。以下でより詳細に説明する装置と同様に、プライベートネットワーク408は、安全ゾーンとして動作するデータセンタ410の内部に存在する。データセンタ410は、信頼できる通信を介して通信を行う信頼できる装置から構成される。したがって、安全ゾーン410内では、暗号化および認証は必要ない。ネットワーク408のプライベートという性質は、ネットワーク408へのアクセスの可能性が制限されていることを指す。すなわち、ネットワーク408へのアクセスが、特定の人のみに制限されている(例えば、データセンタ410の所有者または運用者により制限されている)。
【0041】
セキュリティゲートウェイ404は、1つまたは複数のセキュリティゲートウェイコンピュータ装置のクラスタである。これらセキュリティゲートウェイコンピュータ装置は、まとまってセキュリティゲートウェイ404を実装する。セキュリティゲートウェイ404には、任意的に1つまたは複数の従来の負荷分散装置を含めることができる。この負荷分散装置は、セキュリティゲートウェイコンピュータ装置により処理されるリクエストを、それらコンピュータ装置のうちの適切なものに割り振るよう動作する。各種セキュリティゲートウェイコンピュータ装置に対する負荷がほぼ均等になるようバランスをとるような方法により(あるいは、その他の何らかの基準に従って)、この割り振りや負荷分散が行われる。
【0042】
さらに、データセンタ410の内部には、次のものが存在する。1つまたは複数の監視サーバ412;1つまたは複数のプレゼンスおよび通知フロントドア414、1つまたは複数のプレゼンスサーバ416、1つまたは複数の通知サーバ418、および、プロファイルストア428(これら4つがまとまって、プレゼンスおよび通知サービス、または、プレゼンスおよび通知システム430を実装する);1つまたは複数のマッチングフロントドア420、および、1つまたは複数のマッチングサーバ422(この2つがまとまって、マッチングサービスを実装する);1つまたは複数の統計フロントドア424、および、1つまたは複数の統計サーバ426(この2つがまとまって、統計サービスを実装する)。サーバ416、418、422および426は、ゲーム機402にサービスを提供するので、サービス装置と呼ぶことができる。サーバ416、418、422および426のうちの1つまたは複数に加えて、および/または、それらサーバのうちの1つまたは複数に代えて、その他のサービス装置を含めることもできる。さらに、図4では、1つのデータセンタのみが示されているが、代替として、ゲーム機402と通信することができる複数のデータセンタが存在してもよい。これらデータセンタは、個別に動作してもよいし、あるいは、(例えば、ゲーム機102、402が1つの大規模なデータセンタを利用できるように、)まとまって動作してもよい。
【0043】
ゲーム機402は、データセンタ410から遠く離れた場所に配置され、ネットワーク406を介して、データセンタ410にアクセスする。データセンタ内の1つまたは複数の装置と通信することを望むゲーム機402は、データセンタにログインして、ゲーム機402とセキュリティゲートウェイ404との間に安全な通信チャネルを確立する。ゲーム機402およびセキュリティゲートウェイ404は、やり取りされるデータパケットを暗号化して認証することによって、暗号化を解読することなくキャプチャまたはコピーできるその他のいずれの装置によっても知られずに、両者間でデータパケットを安全に伝送することができる。ゲーム機402からセキュリティゲートウェイ404へ、または、セキュリティゲートウェイ404からゲーム機402へ送信される各データパケットには、データを埋め込むことができる。この埋め込まれたデータは、パケットのコンテンツ、または、データコンテンツと呼ばれる。パケットの種類(例えば、ハートビートパケット)に合わせて、パケット内に、追加の情報を固有に含めることもできる。
【0044】
ゲーム機402とセキュリティゲートウェイ404との間の安全な通信チャネルは、セキュリティチケットに基づくものである。ゲーム機402は、キー配信センタ428に対して、自機および自機を使用中のユーザ(ら)の認証を行い、キー配信センタ428からセキュリティチケットを取得する。次いで、ゲーム機402は、このセキュリティチケットを使用して、セキュリティゲートウェイ404との安全な通信チャネルを確立する。セキュリティゲートウェイとの安全な通信チャネルを確立する際には、ゲーム機402およびセキュリティゲートウェイ404が、相互に認証を行い、その特定のゲーム機402およびセキュリティゲートウェイ404にしか知られないセッションセキュリティキーを構築する。このセッションセキュリティキーを使用して、ゲーム機402とセキュリティゲートウェイクラスタ404との間で伝送されるデータを暗号化する。このため、その他の装置(その他のゲーム機402を含む)は、データを読み取ることができない。セッションセキュリティキーは、データパケットの送信元であるとされるセキュリティゲートウェイ404またはゲーム機402からのデータパケットを認証するためにも使用される。したがって、このようなセッションセキュリティキーを使用すると、セキュリティゲートウェイ404と、様々なゲーム機402との間に、安全な通信チャネルを確立することができる。
【0045】
ゲーム機402とセキュリティゲートウェイ404との間に安全な通信チャネルが確立されると、この二者間で、暗号化されたデータパケットを安全に伝送することができる。ゲーム機402が、データセンタ410内に存在する特定のサービス装置にデータを送信することを望む場合、ゲーム機402は、データを暗号化し、データパケットの送信先である特定のサービス装置(群)にデータが転送されるようリクエストして、セキュリティゲートウェイ404にそのデータを送信する。セキュリティゲートウェイ404は、データパケットを受信し、データパケットを認証して復号化した後に、パケットのデータコンテンツを別のメッセージに含めて、プライベートネットワーク408を介して、適切なサービスへ送信する。セキュリティゲートウェイ404は、データパケットの送信先であるリクエストされたサービス(群)に基づくメッセージに合わせて、適切なサービスを決定する。
【0046】
同様に、データセンタ410内のサービス装置が、ゲーム機402にデータを送信することを望む場合、データセンタが、プライベートネットワーク408を介して、セキュリティゲートウェイ404へメッセージを送信する。このメッセージには、ゲーム機402に送信すべきデータコンテンツに加えて、データコンテンツの送信先である特定のゲーム機402の指定情報が含まれる。セキュリティゲートウェイ404は、データコンテンツをデータパケットに埋め込み、次いで、データパケットを暗号化する。このため、その特定のゲーム機402しか、そのデータパケットを復号化することができない。その特定のゲーム機402はまた、そのデータパケットを、セキュリティゲートウェイ404から送信されたものとして、認証する。
【0047】
本明細書では、主に、暗号化されたデータパケットを、セキュリティゲートウェイ404とゲーム機402との間で通信するものとして説明してきたが、別の方法では、データパケットが部分的にしか暗号化されない(データパケットの一部は暗号化されるが、その他の部分は暗号化されない)。データパケットのどの部分を暗号化し、どの部分を暗号化しないかについては、データセンタ410および/またはゲーム機402の設計者の意向によって変わり得る。例えば、設計者は、ゲーム機402のユーザらが互いに対話できるように、音声データをゲーム機402間で通信できるよう選択することができる。設計者は、さらに、パケット内の音声データ以外の全てのデータを暗号化しながらも、音声データを暗号化しないようにすることが可能となるよう選択することができる。さらに、また別の方法では、データパケット内に暗号化されている部分がない場合がある(すなわち、データパケットがまったく暗号化されない)。データパケットが暗号化されていない、または部分的にしか暗号化されていないとしても、依然として、全てのデータパケットを認証することができることに留意されたい。
【0048】
セキュリティゲートウェイ404内の各セキュリティゲートウェイ装置は、通常1つまたは複数のゲーム機402との安全な通信チャネルに対する責任を有する。したがって、各セキュリティゲートウェイ装置は、1つまたは複数のゲーム機の管理や処理を担うものとみなすことができる。各種セキュリティゲートウェイ装置は、相互に通信し、相互にメッセージを伝送することができる。例えば、管理する責任のないゲーム機にデータパケットを送信する必要があるセキュリティゲートウェイ装置は、そのゲーム機に送信すべきデータを含むメッセージを、自機以外の全てのセキュリティゲートウェイ装置に送信することができる。このメッセージが、そのゲーム機の管理を担当するセキュリティゲートウェイ装置により受信され、そのセキュリティゲートウェイ装置が、そのゲーム機に適切なデータを送信する。代替として、セキュリティゲートウェイ装置は、どのセキュリティゲートウェイ装置がどのゲーム機を担当しているかを認識しておくようにしてもよい。これは、各セキュリティゲートウェイ装置が、自機以外のセキュリティゲートウェイ装置が担当するゲーム機の表を保持するなどの明示的なものであってもよいし、あるいは、ゲーム機の識別子に基づいて、どのセキュリティゲートウェイ装置が特定のゲーム機を担当しているかを判定するなどの黙示的なものであってもよい。
【0049】
監視サーバ(群)412は、使用できないゲーム機402、または、セキュリティゲートウェイ404の使用できないセキュリティゲートウェイ装置を、データセンタ410内の装置に通知する。ゲーム機402は、様々な理由により、使用できなくなることがあり得る。それらの理由として、ハードウェアもしくはソフトウェアの不具合、データセンタ410からログアウトせずにゲーム機の電源を落とすこと、ゲーム機402へのネットワーク接続ケーブルがゲーム機402から抜けていること、その他のネットワーク上の問題(例えば、ゲーム機402が接続しているLANの機能障害)などがある。同様に、セキュリティゲートウェイ404のセキュリティゲートウェイ装置も、様々な理由により、使用できなくなることがあり得る。それらの理由として、ハードウェアもしくはソフトウェアの不具合、装置の電源が切れていること、装置へのネットワーク接続ケーブルが装置から抜けていること、その他のネットワーク上の問題などがある。
【0050】
セキュリティゲートウェイ404内の各セキュリティゲートウェイ装置は、1つまたは複数の監視サーバ412により監視されており、監視サーバ412は、セキュリティゲートウェイ装置の1つが使用できなくなったとき、それを検出する。セキュリティゲートウェイ装置が使用できなくなった場合には、監視サーバ412が、データセンタ410内のその他の各装置(サーバ、フロントドアなど)に対して、そのセキュリティゲートウェイ装置がもはや使用できないというメッセージを送信する。その他の各装置は、この情報に基づいて、適切な動作を行うことができる(例えば、その他の各装置は、そのセキュリティゲートウェイ装置により管理されていた特定のゲーム機が、データセンタ410ともはや通信できない状態にあると想定して、それに応じて、様々なクリーンアップ作業を行うことができる)。代替として、所定の装置群(例えば、セキュリティゲートウェイ装置の使用の可否によって影響を受ける装置群)だけが、監視サーバ412から、そのようなメッセージを受信してもよい。
【0051】
セキュリティゲートウェイ404は、個々のゲーム機402を監視し、ゲーム機402の1つが使用できなくなったとき、それを検出する。セキュリティゲートウェイ404は、ゲーム機がもはや使用できないと検出した場合、使用できないゲーム機を識別するメッセージを、監視サーバ412に送信する。それに応じて、監視サーバ412は、データセンタ410内のその他の各装置(あるいは、選択された装置群だけ)に、そのゲーム機がもはや使用できないというメッセージを送信する。次いで、その他の各装置は、この情報に基づいて、適切な動作を行うことができる。
【0052】
プレゼンスサーバ(群)416は、オンラインゲームをするためにデータセンタ410にログインしている所定のユーザのステータスやプレゼンスに関するデータを保持および処理する。通知サーバ(群)418は、データセンタ410にログインしているプレイヤー向けに送信されるメッセージの通知キューを複数保持する。プレゼンスおよび通知フロントドア414は、セキュリティゲートウェイ404と、サーバ416および418との中継役として動作する1つまたは複数のサーバ装置である。プレゼンスおよび通知フロントドア414には、1つまたは複数の負荷分散装置(図示せず)を含めることができ、その負荷分散装置は、フロントドア414として動作する複数のサーバ装置間で負荷のバランスをとる。セキュリティゲートウェイ404は、サーバ416および418向けのメッセージを、フロントドア414に伝送する。フロントドア414は、特定のサーバ416または特定のサーバ418のうち、どちらのサーバにそのメッセージを伝送すべきかを識別する。フロントドア414を使用することにより、どのユーザに関するデータをどのサーバが管理する責任があるかなどの、サーバ416および418の実際の実施内容が、セキュリティゲートウェイ404から抽出される。セキュリティゲートウェイ404は、プレゼンスおよび通知サービス向けのメッセージを、プレゼンスおよび通知フロントドア414に、単に転送するだけでよく、サーバ(群)416およびサーバ(群)418のうちの適切な1つに対するメッセージのルーティングを、フロントドア414に委ねることができる。
【0053】
マッチングサーバ(群)422は、オンラインプレイヤー相互のマッチングに関するデータを保持および処理する。オンラインユーザは、プレイ可能なゲームと共に、そのゲームの様々な特性(例えば、フットボールゲームがプレイされる場所、日中か夜間のどちらにプレイするか、ユーザのスキルレベルなど)を公表することができる。次いで、これらの様々な特性をベースに使用して、様々なオンラインユーザをマッチアップし、共にゲームをプレイさせることができる。マッチングフロントドア420は、1つまたは複数のサーバ装置(および、任意的に負荷分散装置(群))を含み、セキュリティゲートウェイ404から、マッチングサーバ(群)422を抽出するよう動作する。これは、フロントドア414が、サーバ(群)416およびサーバ(群)418を抽出するのと類似した方法により行われる。
【0054】
統計サーバ(群)426は、オンラインゲームの各種統計に関するデータを保持および処理する。使用される具体的な統計は、ゲーム設計者の意向に基づいて変わり得る(例えば、スコアもしくはタイムのトップ10、全オンラインゲームプレイヤーの世界ランキング、取得アイテムの最も多いもしくはプレイ時間の最も長いユーザのリストなど)。統計フロントドア424は、1つまたは複数のサーバ装置(および、任意的に負荷分散装置(群))を含み、セキュリティゲートウェイ404から、統計サーバ(群)426を抽出するよう動作する。これは、フロントドア414が、サーバ(群)416およびサーバ(群)418を抽出するのと類似した方法により行われる。
【0055】
このようにして、セキュリティゲートウェイ404が、信頼できないパブリックネットワーク406から、データセンタ410内の安全ゾーンに存在する装置を保護するよう動作することが確認できる。データセンタ410内に存在する装置は全て信頼できるので、データセンタ410の安全ゾーン内における通信は、暗号化される必要がない。しかし、データセンタ410内に存在する装置からゲーム機402に伝送される情報は全て、セキュリティゲートウェイクラスタ404を経由して渡され、セキュリティゲートウェイクラスタ404では、その情報の送信先になっているゲーム機402しか復号化できないような方法により、その情報が暗号化される。
【0056】
RAMメモリ206、不揮発性メモリ108、208、308、または、ゲーム機102に存在するその他の任意のメモリに記憶されたコンピュータが実行可能な命令(すなわち、ソフトウェア)に、本発明の1つまたは複数の側面を組み込むことができる。一般的に、プログラムモジュールには、コンピュータ内またはその他の装置内のプロセッサによる実行時に、特定のタスクを実行する、または、特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などが含まれる。コンピュータが実行可能な命令は、ハードディスク208、リムーバブルストレージメディア108、ソリッドステートメモリ、RAM206などの、コンピュータが読み取り可能なメディアに記憶することができる。当業者であれば理解されるとおり、ソフトウェアモジュールの機能は、様々な実施形態において、望むように組み合わせることもでき、または、分散することもできる。加えて、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)やフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)などの、ファームウェアやハードウェア相当物の全体または一部に、その機能を組み込むことができる。
【0057】
あるいは、図5に一般的に示されるように、本発明の1つまたは複数の側面を、汎用コンピュータまたはその他のデータ処理装置に組み込むこともできる。図5を参照すると、各種機能を実装するための例示的なシステムには、コンピュータ装置500などのコンピュータ装置が含まれる。その最も基本的な構成では、コンピュータ装置500には通常、少なくとも1つのプロセッサ502と、メモリ504とが含まれる。的確な構成およびコンピュータ装置の種類に応じて、メモリ504は、揮発性メモリ(例えば、RAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM、フラッシュメモリなど)、またはその両方の何らかの組合せとすることができる。この最も基本的な構成は、図5において、点線506により示されている。加えて、装置500は、追加の特徴/機能を有することもできる。例えば、装置500には、追加のストレージ(リムーバブルおよび/またはノンリムーバブル)を含めることもできる。このストレージには、磁気ディスク、光ディスク、またはテープが含まれるが、これらに限定されるものではない。このような追加のストレージは、図5において、リムーバブルストレージ508およびノンリムーバブルストレージ510により示されている。コンピュータストレージメディアには、揮発性および不揮発性メディア、リムーバブルおよびノンリムーバブルメディアが含まれる。これらのメディアは、本明細書で説明するように動作するよう装置に指示する、コンピュータが読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、またはその他のデータなどの、情報のストレージのための任意の方法または技術により実装される。メモリ504、リムーバブルストレージ508、およびノンリムーバブルストレージ510は全て、コンピュータストレージメディアの例である。コンピュータストレージメディアには、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくはその他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD:Digital Versatile Disk)もしくはその他の光ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくはその他の磁気ストレージ装置、または、コンピュータ装置500がアクセスでき、所望の情報を記憶するのに使用できるその他の任意のメディアが含まれるが、これらに限定されるものではない。このようなコンピュータストレージメディアは全て、コンピュータ装置500の一部とすることができる。
【0058】
装置500にはまた、その他の装置との通信を可能にする通信接続(群)512も含めることができる。通信接続(群)512は、通信メディアの一例である。通信メディアは通常、コンピュータが読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、または、その他のデータを、搬送波やその他の移送メカニズムなどの変調化されたデータ信号として表現したものであり、任意の情報伝達メディアを含む。「変調化されたデータ信号」という用語は、例えば、信号内の情報をエンコードするような方法により設定または変更された1つまたは複数の特性を有する信号を意味する。例えば、通信メディアには、有線ネットワークや直接配線接続などの有線メディアと、音響、RF、赤外線、およびその他の無線メディアなどの無線メディアとが含まれるが、これらに限定されるものではない。本明細書では、コンピュータが読み取り可能な媒体という用語には、記憶メディアおよび通信メディアの両方が含まれる。
【0059】
装置500にはまた、キーボード、マウス、ペン、音声入力装置、タッチ入力装置などの入力装置(群)514も含めることができる。ディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの出力装置(群)516も含めることができる。これらの装置は全て、当技術分野において周知であり、ここでは長く説明する必要はない。
【0060】
説明するための実施形態−ガードコンディションシステム(Guard Condition System)
アドベンチャー又はロールプレイングゲーム(RPG)に、Guard Condition System(GCS)という改善型のパーティ制の戦闘システムを導入できる。これを本明細書で説明する1つ以上の実施形態により説明する。GCSはビデオゲームのソフトウェアモジュールとして、もしくは他の制御論理を経由して実装でき、コンピュータやゲーム機などがGCSに適合して動作できるようにする。GCSがその役割を発揮するのは、プレイヤーが複数のキャラクタで構成されるパーティを操作するような、アドベンチャーゲームやRPGなどの娯楽ゲームである。当業者に理解されるであろうこととして、本明細書を読むことで、GCSはそういったゲーム以外の用途にも使用できる。プレイヤーはパーティ内のキャラクタを複数の戦列に配置し、前列のキャラクタが自動的に後列のキャラクタを防御するようにできる。
【0061】
さまざまな実施形態により、GCSを使用した娯楽ゲームは、本明細書で説明するような、プレイヤーがサイコロを振って各種のイベントや計算の結果を決めるボードゲームとしても遊ぶことができる。別の実施形態では、ゲームの管理者による監視下でいろいろな人数の対戦者がサイコロを振る、Advanced Dungeons & Dragons(登録商標)シリーズでダンジョンマスターがゲームを監視するのと同様のスタイルを持つRPGゲームにも使用できる。またさらに別の実施形態では、図1〜4で示される、ゲーム機のシステム上で実行されるビデオゲームや、図5で示される、コンピュータシステム上で実行されるコンピュータゲームにも実装できる。当業者に理解されるであろうこととして、ここで説明するGCSは1つのフォーマットから少し修正するだけであらゆる形で娯楽ゲームに実装できる。
【0062】
図6は、ビデオゲームによりゲームの一部として表現されている戦闘エリア601内のキャラクタの配置を示している。キャラクタ603a、603b、603cおよび605a、605bがプレイヤーパーティ615を形成している。またキャラクタ609a、609b、609cおよび611a、611bが敵パーティ617を形成している。プレイヤーパーティ615では、キャラクタ603a、603b、603cが前列を形成し、キャラクタ605a、605bが後列を形成しており、それぞれの戦列は防衛ライン607で分けられている。したがって、本明細書で説明するように、プレイヤーパーティ615は前列603と後列605の戦列を持つと言える。本明細書では前列のキャラクタは前衛キャラクタ、後列のキャラクタは後衛キャラクタと呼ぶ。
【0063】
敵パーティ617内では、キャラクタ609a、609b、609cが前列を形成し、キャラクタ611a、611b、611cが後列を形成しており、それぞれの戦列は防衛ライン613で分けられている。したがって、本明細書で説明するように、敵パーティ617は前列609と後列611の戦列を持つと言える。図6はあくまで説明上の表示であり、キャラクタ、戦列、防衛ラインはさまざまな形でビデオゲーム表示装置上に視覚的に表現できる(もしくは防衛ラインなどの場合は表示しないことも可能)。
【0064】
図6では、それぞれに前列と後列という2つずつの戦列を持つパーティを示しているが、本明細書で説明する機能はそのような戦列の数に制限されない。例えば、図7は、敵パーティ703の戦列が、キャラクタ701a、701b、701cがいる1列のみで構成される戦闘エリア700を示す。プレイヤーパーティ711は、前列705(キャラクタ705a、705b)、中列707(キャラクタ707a、705b)、後列709(キャラクタ709a、709b)という3列の戦列になっている。防衛ライン706が前列705と中列707を分け、防衛ライン708が中列707と後列709を分けている。このように、パーティ1つ(プレイヤーおよび敵)に対して戦列はいくつでも使用できる。説明を簡単にするために、以下の例では2つの戦列を持つパーティを使用する。
【0065】
本明細書で説明する機能により、ある戦列上にいる第1のキャラクタは、そのキャラクタの後方の列にいるキャラクタのどれかを自動的に防御することができる。前列にいる第1のキャラクタは後列のキャラクタを自動的に防御するが、その防御は常に成功するとは限らず、成功するかどうかは、GCS内で定義された指定の基準又は機能によって決定される。戦闘の準備として、パーティを操作するプレイヤー、もしくはGCSの制御論理によって、どのキャラクタを所定のパーティのどの戦列に配置するかを指定できる。したがってプレイヤーは戦略的に、強いキャラクタ又は防御力の高いキャラクタ(戦士など)を前列に、弱いキャラクタ(ヒーラー(healer)など)を後列に配置できる。
【0066】
例えば、図8と図9では、第1のパーティ806(ここでは防御側)と第2のパーティ809(ここでは攻撃側)の間で戦闘801を始められる。第1のパーティにはキャラクタ803aがいる前列803と、キャラクタ805aがいる後列805がある。前列803と後列805は防衛ライン804で分けられている。第2のパーティにはキャラクタ807aと807bがいる。実施形態では、戦列は防御側のパーティにのみ関係するため、この図面ではパーティ809は攻撃側のためキャラクタ807aと807bを戦列に配置することはこの場合妥当ではない。図8ではキャラクタ807bがキャラクタ805aを攻撃しようとしている。図9ではキャラクタ803aと805aの関係(803aが805aよりも前方にいる)から、キャラクタ803aがキャラクタ807bの攻撃を防御するために移動する。
防衛ラインはそもそも概念的なものであるため、GCSの戦闘システムを実施するビデオゲーム内には表示又は実装する必要はない。図面に表示している防衛ラインはあくまで説明上のものであり、ビデオゲーム表示装置上に表示する必要はない。つまり、防衛ラインは戦列の分け目を示し、どのキャラクタが他のキャラクタを防御するかを示すためだけに図示するものである。1つの特徴によると、防衛ラインは、セットアップのフェーズ中に表示可能であり、その間、プレイヤーはパーティ内の戦列を定める防衛ラインを作成、消去、移動、又はさもなければ、配置及び/又は編集可能であり、次いでプレイヤーは、防衛ラインによって定められた戦列内にパーティの各キャラクタを任意におくことが可能である。ビデオゲームによって、戦闘中のパーティはプレイヤーが設定した隊列で表示されるが、防衛ラインはゲームプレイ中に常時表示する必要はない。ビデオゲームによって、防衛ライン又は戦列の数に制限を設けることが可能で、また、複数の戦列が存在する場合に、1つの戦列を占有できるキャラクタ数又は割合にも制限を設けることが可能である。このため、プレイヤーはどのキャラクタをどの戦列に配置するかについて、戦略を練った上で決定しなければならない。当業者に理解されるであろうこととして、防衛ラインの表示・非表示が選べ、戦列は空間的に分離されたグループとして表示できる。
【0067】
上で述べたように、キャラクタは自動的に後列のキャラクタを防御しようとするが、その防御は必ずしも成功するとは限らない。例えば、防御が成功するかどうかの決定にはガードコンディション(GC)値と呼ばれる防御率を使用できる。防御が成功した場合は、前列のキャラクタによる防衛アクションが、後列のキャラクタを近接攻撃、遠距離攻撃、魔法攻撃から防御する、もしくはゲームデザイナーの意向で設定した一部の攻撃から防御する。近接攻撃、遠距離攻撃、魔法攻撃は一般的に当該の技術分野ではよく知られるものである。敵が前列のキャラクタを攻撃した場合は、ゲームの制御論理によって実行される他の命令がないかぎり、前列のキャラクタは自分で自分を防御しなければならない。下で詳しく説明するように、プレイヤーは前列のキャラクタ数を増やすことで、後衛のキャラクタに対する攻撃を防御できる可能性を高められる。
【0068】
GC値の指標は、任意的にビデオゲーム表示装置上に視覚的に表示して、プレイヤーに敵の攻撃に対する防御の成功率を示すことができる。さらに、ゲームプレイ中にとるアクションによってGC値は変動する。例えば、キャラクタの力が弱まる(healthが減少する、他の属性によりマイナスの影響を受けるなど)と、キャラクタの防御の成功率は減少する(GC値が低くなる)。またマイナスの呪文やポーション、またペナルティ(一時的又は永続的)がキャラクタに適用された結果としても、GC値は減少する。一方、キャラクタの力が強まる(またはキャラクタのレベルなどの属性が増加する)とGC値は増加する。あるいはプラスの呪文やポーション、また報酬(一時的又は永続的)が適用された結果としても、GC値は増加する。呪文やポーション、また報酬やペナルティを使って一時的にスキルや属性などを増減させることは当該の技術分野ではよく知られていることである。GC値の計算は、キャラクタごと、パーティごと、戦列ごとに行うことが可能である。
【0069】
例えば、図6に戻ると、実施形態から、GC値は以下のように戦闘中に計算できる。戦闘開始時のGC値は方程式1によって計算できる。GCB値は攻撃を防御するかどうかを判定する際に使用するGC値の開始値、GCPは防御側のパーティに割り当てられた基本GC値、GCFは前列で防御するキャラクタ個人のGCI値の合計値である。GCFは方程式2のようにGCI1〜GCInの合計としても算出できる。1〜nは前衛のキャラクタに対応する。
方程式1: GC=GC+GC
方程式2: GC=GCI1+…+GCIn
GCPはパーティの隊列を問わず、パーティごとに割り当てることができ、またその代わりにパーティ内のキャラクタ数および/又はキャラクタの種類に基づいて決定することもできる。例えば、0.3又は30% のGCPが使用される。キャラクタ個人のGC値であるGCI値は、各キャラクタの属性に基づいて決定できる。例えば、GCIはキャラクタのレベルに加えてキャラクタの装備、属性、および/又はスキルによって適用される修正因子に基づいて決定される。キャラクタのGCI値を決定する際には、さらに、各キャラクタに対してあらかじめ定められた、GCI値を増減させる補正値などの修正因子が使用できる。0.1又は10%前後のGCI値によって、高いレベルの戦略的なゲームプレイが実現できることがわかっているが、GCI値の比率についての制限はない。方程式2からわかるように、前列のキャラクタの人数が多いほど、GCF値も高くなる。
【0070】
本発明の実施形態によっては、GC値を相互に関連させることも可能である。例えば、キャラクタに最初に20GCポイントのGCI値を割り当て、それぞれのキャラクタの属性(強さ、賢さ、性質)によってある一定の範囲内、例えば±10ポイントの範囲でGCI値を上下させることが可能である。したがって、GC能力の低いキャラクタはGCがわずかに10ポイント、GC能力の高いキャラクタは30ポイントのGC値を持つこともある。GC能力の高いキャラクタが前線に2人いる場合、GCポイントは合わせて60ポイントになる(本明細書で説明しているように、オプションとしてプレイヤーパーティのGC値もここに加算することができる)。それぞれのキャラクタのGC値は、キャラクタが所有している、GC値に影響を与える能力によっても変化する。例えば、キャラクタの近距離、遠距離、またその他の攻撃に対する防御能力(又は防御以外の能力でも良い)は強化することができ、これが自分のGC値を永続的に変化させる修正因子となる。この修正因子は規定のGCポイント(10ポイント、50ポイントなど)でもよいし、またGCI値と関連して変化するもの(+10%、1.5倍など)でもよい。また呪文、ポーション、特殊オブジェクトなどによる一時的な修正因子によってもGC値はさらに変化させられる。このように、キャラクタが自分の属性から高いGCI値を持っており、かつGC値を高める能力が強化され、かつGC値を高める一時的な修正因子を使っている状態であれば、1人のキャラクタのGC値は250GCポイントくらいまでになることも可能である。本発明の一面によっては、パーティーのGCC値(下記で説明)の上限を999などのように一定の数値にすることもできる。
【0071】
戦闘が開始されると、現在のGC値であるGCCはさまざまな基準、イベント、および/又はアクションによって変動する。GCCは方程式3又は方程式4によって計算できる。Vとは、戦闘中に発生する1つ以上の基準、イベント、および/又はアクションに基づく変動値になる。
方程式3: GC=GC+V
方程式 4: GC=GC+GCI1+…+GCIn+V
V=0の場合は方程式1と方程式3は同じ値になる。また方程式4でGCCの基本となるすべての変動数が網羅されている場合は、方程式3と方程式4は同じ値になる。V値は、戦闘中の敵の攻撃やその攻撃に対する防御などによって変動する。GCCは、前列の各キャラクタのGCI値を基本としたGCFに基づいているため、GCCの値は、定期的又はGCCに影響するイベントが発生した際に再計算される。方程式1〜4はGCCを計算する加法公式であるが、求めるゲームプレイによって、乗法公式、指数や対数を使った公式、またその他の数学的な修正因子も同様に使用できる。
【0072】
実施形態によって、GCBはGCIの値によって変化するため、パーティの隊列がGCSの戦闘システムによって変更される度に、随時再計算される。隊列が変更される場合とは、前衛のキャラクタが死亡又は不能になった場合(死亡又は不能になったキャラクタのGCI値はGCCから引かれる)、前衛のキャラクタが復活又は蘇生した場合(GCI値はGCCに再度足される)、前衛のキャラクタが後列に回った場合、後列のキャラクタが前列に回った場合、又は前列のキャラクタが最前線に移動した場合(下記で説明)などになる。
【0073】
GCI値による変動に加えて、GCCはVによっても変動することがある。Vは実質的に1つ又は複数の変動値を表し、またその変動値は単独とは限らない。例えば、Vの計算は、敵の攻撃、キャラクタのスキルや装備の増減、またその他の基準などを使用して行うことができる。例えば、敵の攻撃が成功した場合にはVが減少し、それゆえ攻撃されたプレイヤーが適切なアクションをとらない限り、その後の敵の攻撃の成功率が増加してしまうということもある。また戦闘中のキャラクタのスキル/属性又は装備によってもVは増減し、またダメージを受けたり、ペナルティ又は報酬(ポーション、呪文など)が適用された結果として増減することもある。この時これらの修正因子ですでにキャラクタのGCI値に組み込まれているものは除外される。敵の攻撃や攻撃に対する防御によって変数Vが増減する量は、攻撃の種類(通常攻撃、魔法攻撃、クリティカル攻撃など)ごとに指定できる。Vが動的に変動することで、プレイヤーはGCC値の変動に対応して戦略的に行動することになる。例えば、敵の攻撃が成功してGCCが減少すると、プレイヤーはポーションや魔法を使用して現在のGCC値の回復に努めることになる。
【0074】
GCC値はその他の要因によっても増減することがある。例えば、キャラクタが物理攻撃(又は魔法攻撃)を受けた時、あるいはキャラクタが特定の回数の攻撃又はダメージを受けるまで、一定時間GCI値の減少を抑えるスキルを所持したり、そのスキルを上達させることも可能である。同様に、ポーションや呪文のような一時的なペナルティや報酬によってもキャラクタのGCI値、さらにGCP値までが変動することがある。効果が永続的な場合は、GCI値又はGCP値に影響する。効果が一時的な場合は、V値に影響する。GCC値を正確に保つため、GCSシステムにより必要に応じてGCC値の再計算が行われる。GCC値には8割又は80%、999等という上限値を設けることが望ましい。
【0075】
さらに、前衛キャラクタが特殊な防衛アクションを行うこともできる。このアクションによって、例えば一時的にV値が増加するなどにより、GCC値が増加する。特殊な防衛アクションには、例えば、キャラクタが技術を要する系統だった防衛アクションを行うとか、敵キャラクタを攻撃する代わりに防衛魔法を使うなどを含むことができる。特殊防衛アクションによってV値、ひいてはGCC値が変動する量は、行われる特殊防衛アクションの種類によって異なる。これはそれぞれの特殊防衛アクションに対して別々の修正因子が適用されるからである。特殊防衛アクションがGCC値に与える効果の持続時間は、その特殊防衛アクションの持続時間か、あるいはGCSの制御論理による指定時間になる。任意的に、GCSは、特殊防衛アクションの結果としてGCC値が一時的に上限値を超えるということも可能である。
【0076】
図10は、本明細書で説明する1つ又は複数の実施形態において、娯楽ゲームやビデオゲーム内で敵の攻撃を防御するかどうかを判定する方法を示す。ここでは防御側のパーティが2つの戦列に分かれている。ステップ1001で、GCSにより現在のGC値であるGCC値が計算され、後衛キャラクタに対する敵の攻撃を防御できるかどうかの判定に使用される。ステップ1003で、図8で示すように敵キャラクタが後衛プレイヤーキャラクタに対して攻撃を行う。ステップ1005と1007で、ステップ1001で判定したGCC値に基づいて、敵キャラクタの攻撃に対する前衛プレイヤーキャラクタの防御が成功するかどうかがGCSにより判定される。防御が成功する場合、ステップ1009にて防御を行う前衛キャラクタがGCSによって選ばれる。GCSによって選択が行われる理由は、GCC値が前列のキャラクタ全員のGC値に基づいているからである。このようにGCSによって特定の前衛キャラクタが選択され、選択されたキャラクタがビデオゲーム表示装置上で防衛アクションを行う様子が視覚的に表現される。ステップ1011と1013で、GCSにより選ばれたキャラクタが移動して防衛アクションを行う様子が視覚的に表現され、その結果として攻撃が防御される。ステップ1015で、防御完了後にキャラクタが元の位置に戻る様子が視覚的に表現される。その後ステップ1001に戻り、防御の成功/攻撃の失敗を受けてGCC値が再計算される。
【0077】
ステップ1007で、攻撃に対する前衛の防御が失敗した場合は、ステップ1017でGCSにより攻撃の効果が適用される。例えば、攻撃の効果には、ビデオゲーム表示装置上での視覚的な攻撃のエフェクト表示や、攻撃をする側とされる側のキャラクタの1つ以上の属性の変化などを含むことができる。ステップ1019で、任意的に、攻撃したキャラクタが攻撃されたキャラクタの近く、つまり防衛ラインの向こう側の攻撃されたキャラクタと同じ戦列内に留まることもできる。その後ステップ1001に戻り、防御の成功/攻撃の失敗を受けてGCC値が再計算される。
【0078】
当業者に理解されるであろうこととして、列挙したステップは、列挙したとおりの順序で進行することもでき、任意のステップにできるものもあり、複数のステップに分割するできるものもあり、また複数のステップを組み合わせて1つのステップにすることもできる。例えば、ステップ1019は任意のステップにすることが可能である。実施形態によって、ステップ1019を含む場合は、後衛キャラクタに対する攻撃に成功した敵キャラクタは、後衛キャラクタと同じ場所又はその近くに留まることができる。これにより、この敵キャラクタがそれ以降に後衛に対して攻撃を行う場合、前衛はこれを防御できなくなる。つまり、この実施形態では、敵キャラクタとその攻撃を受けるキャラクタの間に戦列が存在する場合にしか攻撃を防御できないということになる。
【0079】
図10の方法は、プレイヤーキャラクタが敵の後衛を攻撃する場合にも同様に適用される。ステップ1019を使用する実施形態では、攻撃したキャラクタが攻撃を受けた後衛キャラクタの位置に留まる場合、この攻撃したキャラクタは戦闘エリアの最前線にいるということになり、そのキャラクタはGCC値の計算には含まれなくなる(最前線にいる限り、そのキャラクタのGCI値は計算には含まれない)。つまり、敵陣営の中央にいるキャラクタが、自パーティの後衛を敵の攻撃から防御することはできないということである。したがって、プレイヤーは敵の後衛キャラクタを攻撃するかどうかを戦略的に判定しなければならない。一度最前線に移動してしまったキャラクタは元の戦列に戻すことができないため、敵の後衛キャラクタを攻撃することで、敵からの攻撃を防御できる自分のキャラクタが1人減るということになるからである。
【0080】
別の実施形態では、キャラクタが最前線で敵の(後衛ではなく)前衛キャラクタを攻撃している場合は、攻撃しているキャラクタは自パーティの戦列の元の位置に適宜戻ることができる。元に位置に戻れる理由として、概念的には、このキャラクタは敵の前列に移動して攻撃を行っているため、このキャラクタと敵の後衛キャラクタの間には戦列が存在するということになるからである。その後このキャラクタが敵の後衛に対して攻撃を行った場合は、本明細書で説明するように防御される可能性がある。攻撃していたキャラクタが自パーティの前列に戻ってきた場合、このキャラクタのGCI値は再度GCC値の計算に含まれることになる。
【0081】
上で述べたように、前衛キャラクタは敵キャラクタの物理攻撃および魔法攻撃の両方を防御できる。しかし、実施形態によって、魔法攻撃に対して防御を行った際に物理攻撃とは違う結果が発生することがある。敵が呪文を唱えたりその他の魔法攻撃を行った時に、GCC値によってはその魔法攻撃の対象がGCSの戦闘システムによりプレイヤーパーティ内の任意のキャラクタに変更されることがある。GCC値が比較的高い(GCB値よりも大きい)場合、魔法の対象は前衛キャラクタになる。GCC値が比較的低い(GCB値よりも小さい)場合、魔法の対象は後衛キャラクタになる。GCSによって適切な戦列から特定のキャラクタが選ばれ、その魔法攻撃がそのキャラクタに適用される。GCSの戦闘システムは、GCSに加えて、魔法攻撃の結果を判定する魔法ガードコンディション(MGC)値を任意的に維持することもできる。プレイヤーはGCC値と同じように属性、ポーション、魔法などを使用してMGC値を操作できる。
【0082】
上で述べたように、現在のGC値および/又はMGC値は、GCSにより視覚的に表示することができ、プレイヤーにGC値および/又はMGC値の指標を提供できる。このためプレイヤーはGC値および/又はMGC値を増減させる魔法やポーションの使用について、戦略的な判定を行うことができる。視覚的に表示する方法として、0.3、80%、4/10など無数の表現が可能である。またその代わりに、図11のような縦向きのメーターや、図12のような横向きのメーターを使用することもできる。またその代わりに、図13のグラフ1301のような線グラフなど、GC値および/又はMGC値の履歴が残る表示も使用できる。図13のグラフ1301は、現在のGC値を示す指標1303および履歴を示す指標1305を使って、GC値および/又はMGC値の推移を示している。
【0083】
本発明のさまざまな実施態様により、GCSはシングルプレイヤー用又はマルチプレイヤー用ゲームに実装できる。当業者に理解されるであろうこととして、キャラクタの操作や戦闘パーティ内の配置には、さまざまな入力方法や仕組みを使用できる。本発明は、本明細書で明示的又はその一般化によって開示される、あらゆる新規の機能又は機能の組み合わせを含むものとする。現時点における好適実施形態を含む具体例に関連して本発明を説明してきたが、当業者に理解されるであろうこととして、上記で説明したシステムおよび技術には、無数のバリエーションおよび変化形が可能である。したがって、本発明の精神と範囲は、特許請求の範囲で説明する通り、広く解釈されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本明細書で説明する実施形態により使用できるゲームシステムの図である。
【図2】図1のゲームシステムの構成図である。
【図3】本明細書で説明する実施形態によるネットワークゲームシステムの構成図である。
【図4】本明細書で説明する実施形態によるオンラインゲーム環境の構成図である。
【図5】本明細書で説明する1つ以上の実施形態により使用できる汎用データ処理装置の構成図である。
【図6】本明細書で説明する実施形態により、複数のキャラクタで構成されるパーティの戦闘時の隊形で、各キャラクタが2列の戦列に配置されている図である。
【図7】本明細書で説明する実施形態により、複数のキャラクタで構成されるパーティの戦闘時の隊形で、第1パーティは1列の戦列で、第2パーティは3列の戦列になっている図である。
【図8】本明細書で説明する実施形態による、攻撃の試みを示す図である。
【図9】本明細書で説明する実施形態による、攻撃に対する防御の成功を示す図である。
【図10】本明細書で説明する実施形態による、攻撃に対する防御を行うかどうかを判定する方法のフローチャートである。
【図11】本明細書で説明する実施形態による、縦向きのガードコンディションメーターの図である。
【図12】本明細書で説明する実施形態による、横向きのガードコンディションメーターの図である。
【図13】本明細書で説明する実施形態による、ガードコンディション表示の図である。
【符号の説明】
【0085】
102 ゲーム機
104−1 コントローラ
104−2 コントローラ
104−3 コントローラ
104−4 コントローラ
106 ポータブルメディアドライブ
108 ポータブルメディア
140 メモリユニット
140−1〜140−8 メモリユニット
200 CPU
202 メモリコントローラ
204 フラッシュROMメモリ
206 RAMメモリ
208 ハードディスクドライブ
210 レベル1キャッシュ
212 レベル2キャッシュ
216 ATAケーブル
220 3Dグラフィックスプロセッサ
222 ビデオエンコーダ
224 オーディオプロセッサ
226 オーディオコーデック
228 A/Vポート
230 USBホストコントローラ
240−1 デュアルコントローラポートサブアセンブリ
240−2 デュアルコントローラポートサブアセンブリ
242 フロントパネルI/Oサブアセンブリ
250 システム電源モジュール
252 ファン
208 ハードディスクドライブ
302 ネットワーク
304 オンラインサービス
306 キー配信センタ
308 リモートストレージ
410 データセンタ(安全ゾーン)
404 セキュリティゲートウェイ
406 ネットワーク
408 プライベートネットワーク
412 監視サーバ
414 プレゼンスおよび通知フロントドア
416 プレゼンスサーバ
418 通知サーバ
420 マッチングフロントドア
422 マッチングサーバ
424 統計フロントドア
426 統計サーバ
428 キー配信センタ
502 プロセッサ
504 システムメモリ
508 リムーバブルストレージ
510 ノンリムーバブルストレージ
512 通信接続(群)
514 入力装置(群)
516 出力装置(群)
701b 敵

【特許請求の範囲】
【請求項1】
娯楽ゲーム内で戦闘システムの方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を格納した1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記方法は、
前記娯楽ゲーム内において、複数のキャラクタで構成されるパーティ内に前列と後列の戦列を構築するステップであって、第2のパーティに対して前列が後列の前に来るように配置され、それぞれの戦列は複数のキャラクタで構成されるパーティのうち少なくとも1つのキャラクタを含む、構築するステップと、
前記第2のパーティのキャラクタによる攻撃が、後列にいる第1のキャラクタに向けられているかどうかを判定するステップと、
前記判定するステップに対応して、前列にいる1つ又は複数のキャラクタによる、前記攻撃を自動的に防御しようとするステップと
を備えることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項2】
前記方法は、
前記自動的に防御しようとするステップが成功する場合に、前列にいる1つ又は複数のキャラクタから、攻撃を防御する第2のキャラクタを選択するステップをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項3】
前記キャラクタを選択するステップは、攻撃側キャラクタからの攻撃を防御する前記第2のキャラクタを、ビデオゲーム表示装置上で視覚的に表現することを含む
ことを特徴とする請求項2に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項4】
前記方法は、
前記自動的に防御をしようとするステップが失敗する場合に、攻撃するキャラクタが第1のキャラクタに近接する位置に移動する様子を視覚的に表現するステップであって、その結果として、それ以降に前記攻撃するキャラクタが前記第1のキャラクタに対して攻撃を行う場合、当該攻撃は試みられた防御の影響を受けない、表現するステップをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項5】
前記娯楽ゲームはビデオゲームを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項6】
前記自動的に防御しようとするステップは、
複数のキャラクタで構成されるパーティのキャラクタに基づいてガードコンディション値を出すステップと、
前記ガードコンディション値に基づいて、攻撃が防御されるかどうかを判定するステップとを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項7】
前記自動的に防御しようとするステップは、
前列にいる1つ又は複数のキャラクタに基づいて前記ガードコンディション値を調整するステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項6に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項8】
前記自動的に防御しようとするステップは、
複数のキャラクタで構成されるパーティに対して行われた前回の攻撃の結果に基づいて、前記ガードコンディション値を調整するステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項6に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
前記自動的に防御しようとするステップは、
一時的な修正因子に基づいて前記ガードコンディション値を調整するステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項6に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項10】
前記一時的な修正因子は、攻撃に対する防御の成功率を増加させる報酬を含む
ことを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項11】
前記一時的な修正因子は、攻撃に対する防御の成功率を減少させるペナルティを含む
ことを特徴とする請求項9に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項12】
前記方法は、
前記ガードコンディション値の指標をビデオゲーム表示装置上に視覚的に表現するステップをさらに備える
ことを特徴とする請求項6に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項13】
前記ガードコンディション値の指標は、前記ガードコンディション値の履歴値および現在値を含む
ことを特徴とする請求項12に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
ビデオゲーム内で戦闘システムの方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を格納した1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記方法は、
順序付いた複数の戦列を定義する第1のユーザ入力を受け付けるステップと、
複数のキャラクタで構成されるプレイヤーパーティの1つ又は複数のキャラクタを特定して、複数の戦列の第1の戦列に配置するための第2のユーザ入力を受け付けるステップと、
複数のキャラクタで構成されるプレイヤーパーティの1つ又は複数のキャラクタを特定して、複数の戦列の第2の戦列に配置するための第3のユーザ入力を受け付けるステップであって、前記第2の戦列は、順序付いた複数の戦列の前記第1の戦列の後方にあり、キャラクタはそれぞれただ1つの戦列に配置される、第3のユーザ入力を受け付けるステップと、
前記第2の戦列にいる1つ又は複数のキャラクタの攻撃されるキャラクタに対して敵キャラクタが行った攻撃を、前記第1の戦列にいる1つ又は複数のキャラクタが自動的に防御しようとするステップと
を備えることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項15】
前記方法は、
攻撃に対する防御が成功する場合に、攻撃を防御する第1のキャラクタを前記第1の戦列から選択するステップをさらに備える
ことを特徴とする請求項14に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項16】
前記方法は、
攻撃に対する防御が失敗する場合に、攻撃を受けるキャラクタに近接する位置に敵キャラクタが移動するのを視覚的に表現するステップであって、その結果として、それ以降に前記敵キャラクタが前記攻撃を受けるキャラクタに対して攻撃を行う場合、当該攻撃は防御の影響を受けない、表現するステップをさらに備える
ことを特徴とする請求項14に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項17】
順序付いた複数の戦列に、2つの戦列を含む
ことを特徴とする請求項14に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項18】
前記自動的に防御しようとするステップは、
i)複数のキャラクタで構成されるパーティのキャラクタに基づいてガードコンディション値を出すステップと、
ii)前記第1の戦列にいる1つ又は複数のキャラクタに基づいて前記ガードコンディション値を調整するステップと、
iii)複数のキャラクタで構成されるパーティに対して行われた前回の攻撃の結果に基づいて前記ガードコンディション値を調整するステップと、
iv)一時的な修正因子に基づいて前記ガードコンディション値を調整するステップと、
v)調整後のガードコンディション値に基づいて攻撃が防御されるかどうかを判定するステップとを含む
ことを特徴とする請求項14に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項19】
ビデオゲーム内で戦闘システムの方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を格納した1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記ビデオゲーム内でプレイヤーが順序付いた複数の戦列に配置された複数のキャラクタで構成されるパーティを操作し、前記複数の戦列は第1の戦列および該第1の戦列の後方に配置された第2の戦列を含み、パーティのキャラクタはそれぞれ前記順序付いた複数の戦列のうちの1つに配置されており、前記方法は、
攻撃側キャラクタの攻撃が、前記第2の戦列に配置された第1のパーティのキャラクタに向けられたかどうかを判定するステップと、
前記判定するステップに対応して、前記第1の戦列に配置された1つ又は複数のパーティのキャラクタによるアクションを実行するステップと、
攻撃が成功する場合、攻撃するキャラクタを前記第2の戦列に近い位置に移動するステップであって、その結果、それ以降に前記攻撃するキャラクタが前記第1のキャラクタに対して攻撃を行った場合に、当該攻撃は前記第1の戦列に配置された1つ又は複数のパーティのキャラクタによるアクションに影響されない、移動するステップと
を備えることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項20】
前記実行するステップは、
前記第1の戦列にいる1つ又は複数のキャラクタが攻撃側のキャラクタによる攻撃を自動的に防御しようとするステップを含む
ことを特徴とする請求項19に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−75607(P2007−75607A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−244202(P2006−244202)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】