説明

キャラクタ画像編集サーバ及びキャラクタ画像編集システム

【課題】ゲーム機の稼働率を低下させることがなく、プレイヤが自ら編集したオリジナルのキャラクタの画像を利用してプレイすることができ、また、画像の生成作業が簡単なキャラクタ画像編集サーバ及びキャラクタ画像編集システムを提供する。
【解決手段】サーバ20は、情報通信端末70でのプレイヤの操作に応じて、自動車A表面の各パーツ51d〜51hの選択と、選択された各パーツ51d〜51hに貼付するステッカ33a〜33eの選択とを受け付ける選択受け付け部61と、選択受け付け部61の受け付けに応じて、自動車A登録画像記憶部42のステッカ無し三次元画像43aを、選択された各パーツ51d〜51hに選択されたステッカ33a〜33eを貼付したステッカ貼付済三次元画像43bに更新し、ゲーム機10でのプレイヤの操作に応じて、プレイに用いる自動車Aの三次元画像として、ステッカ貼付済三次元画像43bをゲーム機10に送信するサーバ貼付管理部62とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイに登場するキャラクタのキャラクタ画像編集サーバ及びキャラクタ画像編集システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想空間内のオブジェクトの画像を生成するゲーム装置があった(例えば特許文献1)。
しかし、従来のゲーム装置は、ゲーム装置が画像の生成処理を行うものであり、プレイヤが画像生成(編集)できるものではなかった。これは、プレイヤが画像を生成できるようにすれば、そのプレイヤが画像生成のためにゲーム装置を占領してしまい、ゲーム装置の稼働率が低下してしまう等の理由によるためである。また、プレイヤの画像生成作業は、作業が非常に複雑であり、画像生成の専門知識が必要であり、プレイヤが気軽に画像生成できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−57371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、ゲーム機の稼働率を低下させることがなく、プレイヤが自ら編集したオリジナルのキャラクタの画像を利用してプレイすることができ、また、画像の生成作業が簡単なキャラクタ画像編集サーバ及びキャラクタ画像編集システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下のような解決手段により、課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
【0006】
第1の発明は、仮想空間内に登場するキャラクタ(A)をプレイヤが操作するプレイを進行するゲーム機及び情報通信端末との間を、通信可能に通信網で接続されたキャラクタ画像編集サーバであって、前記キャラクタの三次元画像であるキャラクタ画像(43a)を記憶するキャラクタ画像記憶部(43)と、前記キャラクタ表面の各部分(51d〜51h)に貼付する複数の二次元画像である貼付要素(33a〜33e)を記憶する貼付要素記憶部(33)と、前記情報通信端末でのプレイヤの操作に応じて、前記キャラクタ表面の前記各部分の選択と、選択された前記各部分に貼付する前記貼付要素の選択とを受け付ける選択受け付け部(61)と、前記選択受け付け部の受け付けに応じて、前記キャラクタ画像記憶部の前記キャラクタ画像を、選択された前記各部分に選択された前記貼付要素を貼付したキャラクタ画像である貼付済キャラクタ画像(43b)に更新し、前記ゲーム機でのプレイヤの操作に応じて、プレイに用いる前記キャラクタの三次元画像として、前記貼付済キャラクタ画像を前記ゲーム機に送信する画像管理制御部(62)とを備えること、を特徴とするキャラクタ画像編集サーバである。
第2の発明は、第1の発明のキャラクタ画像編集サーバにおいて、前記情報通信端末の表示部(72)に、前記キャラクタ(A)表面を展開した二次元画像であるキャラクタ展開画像(81)を表示する表示画像制御部(63)を備え、前記選択受け付け部(61)は、前記表示画像制御部が前記表示部に表示した前記キャラクタ展開画像に基づいて、前記キャラクタ表面の前記各部分(51d〜51h)に対応する各部分(81d〜81h)の選択を受け付けること、を特徴とするキャラクタ画像編集サーバである。
第3の発明は、第1又は第2の発明のキャラクタ画像編集サーバにおいて、前記情報通信端末(70)の表示部(72)に、前記貼付要素記憶部(33)の複数の前記貼付要素(33a〜33e)を表示する表示画像制御部(63)を備え、前記選択受け付け部(61)は、前記表示画像制御部が前記表示部に表示した複数の前記貼付要素の選択を受け付けること、を特徴とするキャラクタ画像編集サーバである。
第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明のキャラクタ画像編集サーバにおいて、前記キャラクタ(A)表面の前記各部分(51d〜51h)と、前記各部分に前記各貼付要素(33a〜33e)を貼付した状態の三次元画像である貼付済部分画像(51i)とを記憶する貼付済部分画像記憶部(51c)を備え、前記画像管理制御部(62)は、前記選択受け付け部(61)の受け付けに応じて、前記貼付済部分画像記憶部の前記貼付済部分画像を選別して読み出して、前記貼付済キャラクタ画像(43b)を生成すること、を特徴とするキャラクタ画像編集サーバである。
第5の発明は、第1から第4までのいずれかの発明のキャラクタ画像編集サーバにおいて、前記画像管理制御部(62)は、少なくとも前記貼付済キャラクタ画像(43b)を前記ゲーム機(10)に送信する前には、前記貼付済キャラクタ画像を視認できる形態で、前記情報通信端末(70)の表示部(72)に表示しないように制御すること、を特徴とするキャラクタ画像編集サーバである。
第6の発明は、第5の発明のキャラクタ画像編集サーバにおいて、前記画像管理制御部(62)は、前記貼付済キャラクタ画像(43b)を前記ゲーム機(10)に送信した後には、前記貼付済キャラクタ画像(43b)を視認できる形態で、前記情報通信端末(70)の表示部(72)に表示できるように制御すること、を特徴とするキャラクタ画像編集サーバである。
第7の発明は、第1から第4までのいずれかの発明のキャラクタ画像編集サーバにおいて、前記画像管理制御部は、前記貼付済キャラクタ画像を前記ゲーム機に送信したか否かに関わらず、前記情報通信端末からの要求に応じて、前記貼付済キャラクタ画像の前記情報通信端末への送信許可をすること、を特徴とするキャラクタ画像編集サーバである。
第8の発明は、第1から第7までのいずれかの発明のキャラクタ画像編集サーバ(20)と、前記キャラクタ画像編集サーバとの間を前記通信網(2)で接続された前記ゲーム機(10)及び前記情報通信端末(70)と、を備えたキャラクタ画像編集システムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本発明は、情報通信端末のプレイヤの操作に応じて、キャラクタ画像を、貼付要素を貼付した貼付済キャラクタ画像に更新し、ゲーム機のプレイヤの操作に応じて、貼付済キャラクタ画像をゲーム機に送信するので、プレイヤは、自ら編集したオリジナルのキャラクタの画像を利用してプレイすることができる。
また、本発明は、キャラクタ画像の編集を、ゲーム機ではなく情報通信端末を利用して行うことができるので、例えば、店舗にゲーム機が設置されている場合であっても、キャラクタ画像の編集のためにプレイヤがゲーム機を占領することがなく、ゲーム機の稼働率を維持することができる。
(2)本発明は、二次元画像であるキャラクタ展開画像を情報通信端末の表示部に表示して、各部分の選択を受け付けるので、情報量の大きな三次元画像の情報を通信しなくても、情報量の小さな二次元画像の情報の通信によって、編集処理をすることができる。また、情報通信端末での処理が二次元画像の情報処理であるので、情報通信端末の処理の負荷を低減することができる。さらに、プレイヤは、高度な技術を必要とすることなく簡単な作業によって、キャラクタ画像の編集をすることができる。
【0008】
(3)本発明は、二次元画像である貼付要素を情報通信端末の表示部に表示して、貼付要素の選択を受け付けることができるので、上記(2)と同様な効果を得ることができる。
(4)本発明は、キャラクタ画像の各部分に各貼付要素を貼付した状態の三次元画像を予め記憶し、その貼付済部分画像を読み出して、貼付済キャラクタ画像を生成するので、編集処理の負荷を軽減することができる。
【0009】
(5)本発明は、少なくとも貼付済キャラクタ画像をゲーム機に送信する前には、貼付済キャラクタ画像を視認できる態様で情報通信端末の表示部に表示しないので、プレイヤが編集したキャラクタの形態を確認するために、ゲーム機が設置されている店舗でプレイするようにプレイヤを促すことができる。
(6)本発明は、貼付済キャラクタ画像をゲーム機に送信した後には、貼付済キャラクタ画像を視認できる態様で情報通信端末の表示部に表示するので、プレイヤは、ゲーム機でプレイした後には、貼付済キャラクタ画像の形態を情報通信端末で確認することができる。
【0010】
(7)本発明は、貼付済キャラクタ画像をゲーム機に送信したか否かに関わらず、情報通信端末からの要求に応じて、貼付済キャラクタ画像を情報通信端末に送信するので、プレイヤは、貼付済キャラクタ画像の形態を情報通信端末で確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施形態の自動車ペイントシステム1のブロック図である。
【図2】本実施形態のゲーム機10の斜視図である。
【図3】本実施形態のステッカ画像テーブル33、ステッカ無し三次元画像43a及びステッカ貼付済三次元画像43bを示す図である。
【図4】本実施形態のステッカ貼付済パーツ画像テーブル51cを示す図である。
【図5−1】本実施形態の自動車ペイントシステム1の動作を示すフローチャートである。
【図5−2】本実施形態の自動車ペイントシステム1の動作を示すフローチャートである。
【図6】本実施形態のパーツステッカ選択画面80を示す図である。
【図7】本実施形態のステッカ33a〜33eを選択したときのパーツステッカ選択画面80を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の自動車ペイントシステム1のブロック図である。
図2は、本実施形態のゲーム機10の斜視図である。
図3は、本実施形態のステッカ画像テーブル33、ステッカ無し三次元画像43a及びステッカ貼付済三次元画像43bを示す図である。
図4は、本実施形態のステッカ貼付済パーツ画像テーブル51cを示す図である。
図1に示すように、自動車ペイントシステム1(キャラクタ画像編集システム)は、ゲーム機10と、サーバ20(キャラクタ画像編集サーバ)と、情報通信端末70とを備えている。サーバ20と、ゲーム機10及び情報通信端末70との間は、インターネット等の通信網2で接続され通信可能である。
なお、本発明でいうコンピュータとは、記憶装置、制御部等を備えた情報処理装置をいい、ゲーム機10、サーバ20及び情報通信端末70は、それぞれ各記憶部15,30,73、各制御部16,60,74等を備えた情報処理装置であり、本発明のコンピュータの概念に含まれる。
【0013】
図2に示すように、ゲーム機10は、左右方向の幅1m程度、奥行方向の長さ2m程度、鉛直方向の高さ1.5m程度の大型の装置であり、主にゲームセンタ等の店舗等に設置される。ゲーム機10は、仮想空間内に登場する自動車A,B,C,・・・(キャラクタ)をプレイヤが操作してカーレース等のドライブゲームをする装置である。ここで、「A,B,C,・・・」のアルファベットは、自動車の車種を示す符号である。
なお、キャラクタは、自動車に限定されるものではなく、仮想空間内に登場しプレイヤが操作するものであればよく、例えば、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム等に登場するものでもよい。
【0014】
図1、2に示すように、ゲーム機10は、コイン投入口11と、コイン検出部11aと、カード挿入口12と、カードリーダ12aと、ゲーム機操作部13と、ゲーム機表示部14と、ゲーム機記憶部15と、ゲーム機制御部16とを備えている。
コイン投入口11は、プレイヤがプレイをするためにコインを投入するための投入口である。
コイン検出部11aは、コイン投入口11の内部に設けられており、投入されたコインを検出する光学センサ等である。コイン検出部11aは、コインを検出すると、ゲーム機制御部16に検出信号を出力する。
【0015】
カード挿入口12は、プレイヤが所持するIDカード3を挿入する挿入口である。
ここで、IDカード3は、RFIDカードであり、非接触ICモジュール、アンテナコイル等を備えている。この非接触ICモジュールは、プレイヤ毎に割り当てられたプレイヤID(プレイヤ識別情報)を記憶するプレイヤID記憶部3aを備えている。プレイヤIDは、例えば、数字、記号等の文字列によって表される。
カードリーダ12aは、プレイヤが所持するIDカード3の情報を読み取る読み取り装置である。カードリーダ12aは、カード挿入口12にIDカード3が挿入されると、電波等を用いてIDカード3との間で情報の通信を行って、非接触ICモジュールのプレイヤIDを読み取る。カードリーダ12aは、プレイヤIDの情報をゲーム機制御部16に出力する。
【0016】
ゲーム機操作部13は、プレイ設定時、プレイ進行時にプレイヤが操作する部材であり、ハンドル13a、ペダル13b,13c、シフトレバー13d等を備えている。
ゲーム機表示部14は、プレイの設定画面やプレイ画面等を表示する、例えば液晶表示装置等である。ゲーム機表示部14は、手前側に位置するプレイヤに対向するように配置される。
【0017】
ゲーム機記憶部15は、ゲーム機10の動作に必要なプログラム、情報等を記憶するための半導体メモリ素子、ハードディスク等の記憶装置である。ゲーム機記憶部15は、このゲームのゲームプログラム15aを記憶している。
ゲーム機制御部16は、ゲーム機10を統括的に制御するための制御部であり、例えば、CPU(中央処理装置)等から構成される。ゲーム機制御部16は、ゲーム機記憶部15に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
ゲーム機制御部16は、このドライブゲームを進行するプレイ進行制御部16aを備えている。
【0018】
図1に示すように、サーバ20は、この自動車ペイントシステム1を管理するコンピュータである。
サーバ20は、サーバ記憶部30と、サーバ制御部60とを備えている。
サーバ記憶部30は、サーバプログラム31と、プレイヤID記憶部32と、ステッカ画像テーブル33(貼付要素記憶部)と、プレイヤ情報記憶部40と、自動車情報記憶部50とを備えている。
サーバプログラム31は、サーバ20の動作に必要なプログラムである。
プレイヤID記憶部32は、プレイヤIDを記憶する記憶領域である。
【0019】
図3(a)に示すように、ステッカ画像テーブル33は、自動車A,B,C,・・・の画像の表面に貼付する複数の二次元画像であるステッカ33a〜33e(貼付要素)の画像を記憶するテーブルである。
【0020】
図1に示すように、プレイヤ情報記憶部40は、プレイヤIDに関連付けてプレイに関する情報を記憶する記憶領域である。プレイヤ情報記憶部40は、プレイ結果記憶部41と、自動車A登録画像記憶部42、自動車B登録画像記憶部45及び自動車C登録画像記憶部46等(キャラクタ画像記憶部)とを備えている。
プレイ結果記憶部41は、プレイ結果に関する情報(スコア、順位等)を記憶する。
【0021】
自動車A登録画像記憶部42は、後述する自動車登録処理において、プレイヤが自動車Aを利用してプレイした場合に作成される記憶領域である。自動車B登録画像記憶部45、自動車C登録画像記憶部46、・・・も同様に、プレイヤが自動車B,C,・・・を利用してプレイした場合に作成される。
自動車A登録画像記憶部42は、三次元画像記憶部43と、二次元画像記憶部44とを備えている。ここでは、自動車A登録画像記憶部42の自動車Aのついての画像情報を説明するが、自動車B登録画像記憶部45、自動車C登録画像記憶部46、・・・も同様に、自動車B,C,・・・についての画像情報を有している。
【0022】
三次元画像記憶部43は、自動車Aの三次元画像情報を記憶する記憶領域である。三次元画像情報とは、三次元座標情報を有しており、プレイ時に自動車Aをゲーム機表示部14に表示するための演算に利用できる情報をいう。つまり、三次元画像情報は、ゲーム機10のプレイ進行制御部16aが三次元座標系について演算処理することによって、仮想空間内における自動車Aの移動状態を演算し、自動車Aの位置、自動車Aを見る視線に応じて、自動車Aの表示態様を変化させるために用いることができる情報である。
三次元画像記憶部43は、自動車Aにステッカを貼付していない状態の三次元画像であるステッカ無し三次元画像43a(図3(b)参照)を記憶している。このステッカ無し三次元画像43aは、後述するステッカ貼付処理(図5(b))において、自動車Aにステッカ33a〜33eを貼付した状態の三次元画像であるステッカ貼付済三次元画像43b(図3(c)参照)に更新される。
【0023】
二次元画像記憶部44は、自動車Aが走行するプレイ画面の一場面の静止した二次元画像情報(例えば、図2に示すプレイ画面14a)を記憶する記憶領域である。二次元画像情報とは、三次元座標情報を有さずに、単にプレイ時の一場面を写真のように表示するための情報をいう。
二次元画像記憶部44は、自動車Aにステッカ33a〜33eを貼付していない状態のステッカ無し静止画像44aを記憶している。このステッカ無し静止画像44aは、後述するステッカ33a〜33eを貼付した自動車のプレイの処理(図5(c)参照)において、プレイヤがステッカ貼付済三次元画像43bを利用してプレイすることによって、自動車Aにステッカを貼付した状態の二次元画像であるステッカ貼付済静止画像44bに更新される。
【0024】
自動車情報記憶部50は、プレイに利用される自動車(A,B,C,・・・)の原型となる画像情報等を記憶する記憶領域である。自動車情報記憶部50は、自動車(A,B,C,・・・)の画像を記憶する自動車A情報記憶部51、自動車B情報記憶部52、自動車C情報記憶部53、・・・を備えている。ここでは、自動車A情報記憶部51の自動車Aについての画像情報を説明するが、自動車B情報記憶部52、自動車C情報記憶部53、・・・も同様に、自動車B,C,・・・についての画像情報を有している。
【0025】
自動車A情報記憶部51は、自動車Aに関するステッカ無し三次元画像51aを記憶する記憶部(キャラクタ画像記憶部)と、展開画像記憶部51bと、ステッカ貼付済パーツ画像テーブル51c(貼付済部分画像記憶部)とを備えている。
ステッカ無し三次元画像51aは、ステッカ33a〜33eが貼付されていない状態の自動車Aの三次元画像である。なお、前述した自動車A登録画像記憶部42のステッカ無し三次元画像43aは、ステッカ無し三次元画像51aがコピーされたものである。
【0026】
展開画像記憶部51bは、展開画像81(キャラクタ展開画像,図6参照)を記憶する記憶領域である。展開画像81は、ステッカ33a〜33eが貼付されていない状態の自動車Aの三次元画像の表面を展開した二次元画像である。
図4に示すように、ステッカ貼付済パーツ画像テーブル51cは、自動車Aの表面の各パーツ51d〜51h(部分)と、各パーツ51d〜51hに各ステッカ33a〜33eを貼付した状態の三次元画像であるステッカ貼付済パーツ画像51i(貼付済部分画像)を、テーブルの形態で記憶する。
【0027】
サーバ制御部60は、サーバ20を統括的に制御するための制御部であり、例えば、CPU等から構成される。サーバ制御部60は、サーバ記憶部30に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
サーバ制御部60は、選択受け付け部61と、サーバ貼付管理部62(画像管理制御部)と、表示画像制御部63と、課金制御部64とを備えている。
【0028】
選択受け付け部61は、後述するステッカ貼付処理において、情報通信端末70でのプレイヤの操作に応じて、自動車の各パーツ51d〜51hの選択と、各パーツ51d〜51hに貼付するステッカ33a〜33eの選択とを受け付ける制御部である。
【0029】
サーバ貼付管理部62は、自動車A,B,C,・・・の画像の編集処理、プレイヤ情報記憶部40の自動車A登録画像記憶部42の更新処理、サーバ20とゲーム機10及び情報通信端末70との間の自動車A,B,C,・・・の画像の送受信に関する処理等、自動車A,B,C,・・・の画像の編集、管理を行う制御部である。
【0030】
表示画像制御部63は、端末表示部72に表示するパーツステッカ選択画面80(図6参照)の画像情報を生成する制御部である。
課金制御部64は、自動車Aの表面にステッカを貼付する場合に、プレイヤに課金する制御部である。
【0031】
情報通信端末70は、パーソナルコンピュータ、携帯電話機等のプレイが所持する端末である。情報通信端末70は、サーバ20との間で情報の送受信をするブラウザ機能を備えている。情報通信端末70は、端末操作部71と、端末表示部72と、端末記憶部73と、端末制御部74とを備えている。
端末操作部71は、情報通信端末70のプレイヤが操作するための操作部である。端末操作部71は、テンキーや選択ボタン、決定ボタン等を備えている。
端末表示部72は、画像を出力する液晶表示装置等の表示装置である。
【0032】
端末記憶部73は、情報通信端末70の動作に必要な端末プログラム73a、情報等を記憶するための半導体メモリ素子等の記憶装置である。
端末制御部74は、情報通信端末70を統括的に制御するための制御部であり、例えば、CPU等から構成される。端末制御部74は、端末記憶部73に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、前述したハードウェアと協働し、本発明に係る各種機能を実現している。
端末制御部74は、情報通信端末70側で、自動車A,B,C,・・・へのステッカの貼付に関する制御をする端末貼付制御部74aを備えている。
【0033】
図5(図5−1、図5−2)は、本実施形態の自動車ペイントシステム1の動作を示すフローチャートである。
図5(a)は、自動車登録処理を示すフローチャートである。
図5(b)は、ステッカ貼付処理を示すフローチャートである。
図5(c)は、ステッカ33a〜33eを貼付した自動車のプレイの処理を示すフローチャートである。
図5(d)は、静止画像の送信処理を示すフローチャートである。
図6は、本実施形態のパーツステッカ選択画面80を示す図である。
図7は、本実施形態のステッカ33a〜33eを選択したときのパーツステッカ選択画面80を示す図である。
【0034】
(自動車登録処理)
自動車ペイントシステム1は、プレイヤがゲーム機10でプレイする場合に、そのプレイで利用する自動車を始めて選択したときに、ゲーム機10とサーバ20との間の処理によって、自動車登録処理を行う。
図5(a)に示すように、最初にステップS(以下単に「S」という)1において、プレイヤがコイン投入口11にコインを投入し、コイン検出部11aがコイン検出信号をゲーム機制御部16に出力し、また、IDカード3をカード挿入口12に挿入すると、カードリーダ12aがプレイヤIDを読み取ってゲーム機制御部16に出力する。
S2において、プレイヤがゲーム機操作部13を操作してプレイヤ名を入力すると、プレイ進行制御部16aは、そのプレイヤ名を受け付ける。
S3において、プレイ進行制御部16aは、プレイヤIDとプレイヤ名をサーバ20に送信する。
【0035】
S4において、サーバ制御部60は、プレイヤIDとプレイヤ名とを関連付けてプレイヤID記憶部32に記憶する。なお、プレイヤ名は、プレイ時、後述するステッカ貼付処理時等において、プレイヤIDの代わりに表示画面に表示するために、適宜読み出される。
S5において、サーバ制御部60は、自動車選択画面を送信する。自動車選択画面は、自動車A,B,C・・・の車種名や画像を表示して、プレイに利用する自動車の車種をプレイヤが選択するための画面である。
【0036】
S6において、プレイ進行制御部16aは、サーバ制御部60が送信した自動車選択画面を端末表示部72に表示する。
S7において、プレイ進行制御部16aは、プレイヤが端末操作部71を操作すると、自動車A,B,C,・・・の選択を受け付け、その自動車の情報をサーバ20に送信する。
ここでは、自動車Aを選択した例を説明する。
【0037】
S8において、サーバ制御部60は、選択された自動車が自動車Aであるという情報を受信すると、以下のように、プレイヤ情報記憶部40の情報を更新する。
サーバ制御部60は、自動車A情報記憶部51からステッカ無し三次元画像51aを読み出してコピーして、ステッカ無し三次元画像43aを作成する。そして、サーバ制御部60は、自動車A登録画像記憶部42をプレイヤ情報記憶部40内に作成し、コピーしたステッカ無し三次元画像43aとプレイヤIDとを関連付けて記憶する。
【0038】
なお、図1は、自動車B登録画像記憶部45、自動車C登録画像記憶部46を有している状態を図示しているが、これらの記憶部も、プレイヤが実際に自動車B,C・・・でプレイすることによって作成される。つまり、図1は、プレイヤが実際に自動車A,B,C・・・でプレイした後の記憶状態を図示するものである。
図5に戻り、S9において、サーバ制御部60は、ステッカ無し三次元画像43aをゲーム機10に送信する。
【0039】
S10において、プレイ進行制御部16aは、ステッカ無し三次元画像43aの情報を受信すると、その画像を利用して、ドライブゲームのプレイを開始する。つまり、プレイ進行制御部16aは、プレイヤのゲーム機操作部13の操作に応じて、ステッカ無し三次元画像43aの情報を演算して、自動車Aが仮想空間内を移動していくドライブゲームを進行する。
S11において、プレイ進行制御部16aは、プレイが終了するとS12に進む。プレイが終了する場合は、他のプレイヤよりもレースの順位が低かったり、タイムオーバになったりした場合である。
S12において、プレイ進行制御部16aは、プレイヤ情報をサーバ20に送信して、ゲーム機10側での処理を終了する(S13)。ここで送信するプレイヤ情報は、プレイのスコア(プレイ結果)、自動車Aの画像が含まれるプレイ中の二次元の静止画像であるステッカ無し静止画像44a等である。
【0040】
S14において、サーバ制御部60は、プレイヤ情報を受信すると、プレイヤ情報記憶部40の情報を更新する。ここでは、サーバ制御部60は、プレイ結果記憶部41のプレイのスコア等の情報を更新し、また、二次元画像記憶部44にステッカ無し静止画像44aを新たに記憶する。その後、サーバ制御部60は、サーバ20側での処理を終了する(S15)。
【0041】
(ステッカ貼付処理)
自動車ペイントシステム1は、プレイヤがプレイをした後に、情報通信端末70とサーバ20との間の処理によって、プレイに利用した自動車に対して、ステッカ貼付処理を行う。
図5(b)に示すように、S20において、端末貼付制御部74aは、プレイヤの端末操作部71の操作に応じて、情報通信端末70をサーバ20に接続し、そのプレイヤのIDカード3のプレイヤIDをサーバ20に送信する。端末貼付制御部74aは、プレイヤIDを、端末操作部71への入力で受け付けてよいし、IDカード3をカードリーダ(図示せず)等によって読み取るようにしてもよい。
【0042】
S21において、サーバ貼付管理部62は、プレイヤIDを受信すると、そのプレイヤIDのプレイヤ情報を読み出して、登録されている自動車を確認する。なお、詳細な説明は省略するが、自動車ペイントシステム1は、複数の自動車が登録されている場合には、どの自動車の編集をするかを、プレイヤに選択させる処理を行う。
ここでは、自動車Aのステッカ貼付処理をする例を説明する。
S22において、表示画像制御部63は、ステッカ画像テーブル33からステッカ33a〜33eを読み出し、また、展開画像記憶部51bから自動車Aの展開画像81を読み出して、これらの画像情報に基づいて、端末表示部72に表示するパーツステッカ選択画面80(図6参照)の情報を生成する。サーバ貼付管理部62は、生成したパーツステッカ選択画面80の情報を情報通信端末70に送信する。
【0043】
S23において、端末貼付制御部74aは、パーツステッカ選択画面80の情報を受信すると、パーツステッカ選択画面80を端末表示部72に表示する。パーツステッカ選択画面80には、展開画像81と、ステッカ選択画像82と、カーソル83とが表示される。
展開画像81は、自動車Aのパーツとして、ボンネット81d、ルーフ81e、右ドア82f、左ドア81g、リア81hを表示したものである。
ステッカ選択画像82は、ステッカ33a〜33eの二次元画像を一覧表示したものである。ステッカの種類が多い場合には、端末貼付制御部74aは、プレイヤの端末操作部71の操作に応じてステッカ画像をスクロールして表示する。
【0044】
カーソル83は、各パーツ81d〜81h、ステッカ33a〜33eを選択するために表示される矢印である。端末貼付制御部74aは、端末操作部71の操作に応じてカーソル83を各パーツ81d〜81h、ステッカ33a〜33e上に移動して、決定ボタンが操作されると、そのパーツ又はステッカを選択する。
S24において、端末貼付制御部74aは、プレイヤの端末操作部71の操作に応じてパーツ81d〜81hの選択を受け付け、次に、プレイヤの端末操作部71の操作に応じてステッカ33a〜33eの選択を受け付ける。端末貼付制御部74aは、選択されたパーツ81d〜81hに、選択されたステッカ33a〜33eの二次元画像を表示する。
【0045】
例えば、図7に示すように、プレイヤは、ボンネット81dに円のステッカ33aを貼付したいときは、端末操作部71を操作してカーソル83を移動して、ボンネット81dを選択し、次に端末操作部71を操作して円のステッカ33aを選択すればよい。
これによって、各選択を受け付け、ボンネット81dに円のステッカ33aを表示する。
全てのパーツへのステッカの選択が終了すると、端末貼付制御部74aは、S25に進む。
【0046】
図5に戻り、S25において、プレイヤがS24で選択したパーツ81d〜81h、ステッカ33a〜33eで決定であるか否かを判断し、端末操作部71を操作すると、端末貼付制御部74aは、プレイヤの端末操作部71の操作に基づいて、これらの選択が決定であるか否かを受け付ける。端末貼付制御部74aは、決定であると判断すると(S25:YES)、S26に進み、一方、決定ではないと判定した場合には(S25:NO)、 S24からの処理を繰り返して、パーツ81d〜81h、ステッカ33a〜33eの再選択を受け付ける。
S26において、端末貼付制御部74aは、決定されたパーツ81d〜81h、ステッカ33a〜33eの情報をサーバ20に送信し、情報通信端末70側での処理を終了する(S27)。
【0047】
S28において、選択受け付け部61は、決定されたパーツ81d〜81h、ステッカ33a〜33eの情報を受信すると、その情報に基づいて、各パーツ51d〜51hの選択と、選択された各パーツ51d〜51hに貼付するステッカ33a〜33eの選択とを受け付ける。サーバ貼付管理部62は、選択受け付け部61が受け付けたパーツ81d〜81h、ステッカ33a〜33eの情報に対応するステッカ貼付済パーツ画像51iを読み出して、プレイヤ情報記憶部40のステッカ無し三次元画像43aに合成する。
【0048】
前述の例では、サーバ貼付管理部62は、ボンネット51dのパーツ画像として、ボンネット51d及び円のステッカ33aに対応したステッカ貼付済パーツ画像51jを読み出して、ステッカ無し三次元画像43aに合成する。同様に、サーバ貼付管理部62は、ルーフ51e、右ドア51f、左ドア51g、リア51hにそれぞれ対応したステッカ貼付済パーツ画像51k,51l,51m,51nを読み出して、ステッカ無し三次元画像43aに合成して、ステッカ貼付済三次元画像43bを生成する。
このようにして、サーバ貼付管理部62は、各パーツ51d〜51hに選択されたステッカ33a〜33eを貼付する。
そして、サーバ貼付管理部62は、プレイヤ情報記憶部40のステッカ無し三次元画像43aを、合成したステッカ貼付済三次元画像43bに更新する。
【0049】
S29において、課金制御部64は、プレイヤに課金する。課金処理は、予め登録されたクレジットカード等によって決済してもよいし、プレイヤがゲーム機10で次回プレイする場合のプレイ料金を高く設定してもよい。課金処理が終了すると、サーバ制御部60は、サーバ20側の処理を終了する(S30)。
【0050】
このステッカ貼付処理によって、自動車ペイントシステム1は、以下の効果を奏することができる。
(1)自動車ペイントシステム1は、ゲーム機10を介さずに、情報通信端末70及びサーバ20間の通信でステッカ貼付処理を行う。このため、自動車ペイントシステム1は、店舗等にゲーム機10が設置されている場合であっても、自動車画像の編集のためにプレイヤがゲーム機10を占領することがなく、ゲーム機10の稼働率を維持することができる。
【0051】
(2)自動車ペイントシステム1は、情報量が小さい二次元画像である展開画像81、ステッカ33a〜33eの画像を端末表示部72に表示すればいいので、情報量の大きな三次元画像の情報を通信しなくても、編集処理をすることができる。また、情報通信端末70での処理が二次元画像の情報処理であるので、処理能力が低い小型の端末例えば携帯電話機等を利用して、編集処理をすることができる。
【0052】
(3)プレイヤは、展開画像81、ステッカ33a〜33eを選択すれば編集作業をすることができる。このため、高度な技術を必要とすることなく簡単な作業によって、自動車の画像を編集することができる。
【0053】
(4)自動車ペイントシステム1は、ステッカ貼付済パーツ画像テーブル51cに予め記憶しておいたステッカ貼付済パーツ画像51iを読み出して、ステッカ無し三次元画像43aに合成して、ステッカ貼付済三次元画像43bを生成するので、複雑な三次元の演算をしなくてもよい。すなわち、二次元画像であるステッカ画像を、三次元画像である自動車の表面に沿うように貼付するといった三次元の画像処理をしなくても、ステッカ貼付済三次元画像43bを生成することができるので、サーバ20での編集処理の負荷を軽減することができる。
【0054】
(ステッカ33a〜33eを貼付した自動車のプレイの処理)
プレイヤは、情報通信端末70を操作してステッカ貼付処理をすると、ゲーム機10が設置された店舗に訪れて、次回以降のプレイをするときに、ステッカ33a〜33eを貼付した自動車のプレイをすることができる。
図5(c)に示すように、S40において、プレイヤがコイン投入口11にコインを投入し、IDカード3をカード挿入口12に挿入すると、コイン検出部11aがコイン検出信号をゲーム機制御部16に出力し、また、カードリーダ12aがIDカード3から読み取ったプレイヤIDをゲーム機制御部16に出力する。
S41において、プレイ進行制御部16aは、プレイヤIDをサーバ20に送信する。
【0055】
S42において、サーバ制御部60は、受信したプレイヤIDのプレイヤ情報記憶部40を参照して、登録されている自動車の車種を読み出して、自動車の車種の情報をゲーム機10に送信する。
【0056】
S43において、プレイ進行制御部16aは、自動車A,B,C,・・・の車種の情報をゲーム機表示部14に表示して、車種の選択を受け付ける。
ここでは、自動車Aが選択されたものとして説明する。
プレイ進行制御部16aは、プレイヤのゲーム機操作部13の操作に基づいて、自動車Aの選択を受け付け、自動車Aが選択された旨の情報をサーバ20に送信する。
【0057】
S44において、サーバ貼付管理部62は、プレイに用いる自動車Aの三次元画像として、自動車A登録画像記憶部42から自動車Aのステッカ貼付済三次元画像43bを読み出して、ゲーム機10に送信する。
【0058】
S45において、プレイ進行制御部16aは、ステッカ貼付済三次元画像43bを受信すると、その画像を利用して、ドライブゲームのプレイを開始する。
これによって、プレイヤは、自ら編集したオリジナルの自動車Aの画像を利用してプレイすることができる。
S46において、プレイ進行制御部16aは、プレイが終了すると、S47に進む。
S47において、プレイ進行制御部16aは、プレイヤ情報をサーバ20に送信し、ゲーム機10側での処理を終了する(S48)。ここで送信するプレイヤ情報は、プレイのスコア(プレイ結果)、自動車Aのステッカ貼付済三次元画像43bが含まれるプレイ中の二次元の静止画像であるステッカ貼付済静止画像44b等である。
【0059】
S49において、サーバ貼付管理部62は、プレイヤ情報を受信すると、プレイヤ情報記憶部40の情報を更新する。ここでは、サーバ制御部60は、ステッカ無し静止画像44aをステッカ貼付済静止画像44bに更新して記憶して、サーバ20の処理を終了する(S50)。
【0060】
(静止画像の送信処理)
図5(d)に示すように、S60において、端末貼付制御部74aは、S20と同様に、プレイヤIDをサーバ20に送信する。
S61において、サーバ貼付管理部62は、受信したプレイヤIDのプレイヤ情報記憶部40を参照して、登録されている自動車A,B,C,・・・の車種を読み出して、情報通信端末70に送信する。
S62において、端末貼付制御部74aは、登録されている自動車の車種の情報を端末表示部72に表示して、車種の選択を受け付ける。
ここでは、自動車Aが選択されたものとして説明する。
端末貼付制御部74aは、プレイヤの端末操作部71の操作に基づいて、自動車Aの選択を受け付け、自動車Aが選択された旨の情報をサーバ20に送信する。
【0061】
S63において、サーバ貼付管理部62は、プレイヤ情報記憶部40の情報を参照して、プレイヤがステッカ貼付済三次元画像43bでプレイ済みが否かを判定する。サーバ貼付管理部62は、ステッカ貼付済三次元画像43bでプレイ済みと判定した場合には(S63:YES)、S63aに進み、一方、ステッカ貼付済三次元画像43bでプレイ済みではないと判定した場合には(S63:NO)、S63bに進む。
S63aにおいて、サーバ貼付管理部62は、プレイヤ情報記憶部40からステッカ貼付済静止画像44bを読み出して、情報通信端末70に送信する。
一方、S63bにおいて、サーバ貼付管理部62は、プレイヤ情報記憶部40からステッカ無し静止画像44aを読み出して、情報通信端末70に送信する。
サーバ貼付管理部62は、S63a,S63bの後、サーバ20側の処理を終了する(S64)。
【0062】
S65において、端末貼付制御部74aは、S63aでサーバ貼付管理部62が送信したステッカ貼付済静止画像44bを受信した場合には、ステッカ貼付済静止画像44bを端末表示部72に表示する。一方、端末貼付制御部74aは、S63bでサーバ貼付管理部62が送信したステッカ無し静止画像44aを受信した場合には、ステッカ無し静止画像44aを端末表示部72に表示する。そして、端末貼付制御部74aは、情報通信端末70側の処理を終了する(S66)。
【0063】
以上の処理によって、サーバ貼付管理部62は、少なくともステッカ貼付済三次元画像43bをゲーム機10に送信する前(S44前)には、つまりプレイヤがステッカ33a〜33eを貼付した自動車Aを利用してゲーム機10でプレイする前であり、ステッカ33a〜33eを貼付した自動車Aのプレイの処理が行われていな場合には、ステッカ無し静止画像44aを送信する(S63b)。これにより、サーバ貼付管理部62は、ステッカ貼付済三次元画像43bの形態を視認できる態様で、端末表示部72に表示しないように制御することができる。
一方、サーバ貼付管理部62は、プレイヤがプレイするために、ステッカ貼付済三次元画像43bをゲーム機10に送信した後(S44後)には、つまりプレイヤがステッカ33a〜33eを貼付した自動車Aを利用してゲーム機10でプレイした後であり、ステッカ33a〜33eを貼付した自動車Aのプレイの処理が既に行われている場合には、ステッカ貼付済静止画像44bの情報通信端末70への送信許可をする(S63a)。これにより、サーバ貼付管理部62は、ステッカ貼付済三次元画像43bの形態を視認できる態様で、端末表示部72に表示できるように制御することができる。
【0064】
すなわち、プレイヤは、情報通信端末70及びサーバ20間の処理によってステッカ貼付処理をしても、ステッカ33a〜33eを貼付した自動車Aを利用してゲーム機10でプレイしない限り、ステッカ33a〜33eを貼付した自動車Aの形態を視認することができないことになる。これによって、自動車ペイントシステム1は、ステッカ33a〜33eを貼付した自動車Aの形態を視認したいというプレイヤの気持ちを駆り立てて、ゲーム機10が設置されている店舗でプレイするようにプレイヤを促すことができる。
一方、プレイヤは、ステッカ33a〜33eを貼付した自動車Aを利用してゲーム機10でプレイすれば、ステッカ貼付済三次元画像43bの形態を、端末表示部72でいつでも視認できることになる。これによって、自動車ペイントシステム1は、プレイヤのステッカ貼付意欲を向上することができる。
【0065】
なお、以上のS63a、S63bの処理において、情報通信端末70が三次元画像の表示に対応していたり、通信網2が大容量回線である場合には、サーバ貼付管理部62は、プレイヤ情報記憶部40から情報量の大きな三次元画像であるステッカ貼付済三次元画像43b(S63a)又はステッカ無し三次元画像43a(S63b)を読み出して送信するようにしてもよい。
【0066】
以上説明したように、本実施形態の自動車ペイントシステム1は、プレイヤが簡単な操作で自動車の画像を編集でき、オリジナルの自動車の画像を利用してプレイするゲームを提供することができる。
【0067】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0068】
(変形形態)
本実施形態において、ステッカを貼付した自動車でプレイしない限り、ステッカ貼付済三次元画像の形態を視認でないように制御する例を示したが、これに限定されない。例えば、サーバ貼付管理部は、ステッカ貼付済三次元画像を視認できる形態でゲーム機に送信したか否かに関わらず、情報通信端末からの要求に応じて、ステッカ貼付済三次元画像を情報通信端末に送信してもよい。これによって、プレイヤは、例えば、編集した自動車のステッカ貼付済三次元画像を、情報通信端末ですぐに確認することができる。
【符号の説明】
【0069】
1…自動車ペイントシステム 2…通信網 3…IDカード 10…ゲーム機 11…コイン投入口 12…カード挿入口 13…ゲーム機操作部 14…ゲーム機表示部 15…ゲーム機記憶部 20…サーバ 30…サーバ記憶部 31…サーバプログラム 33…ステッカ画像テーブル 33a〜33e…ステッカ 40…プレイヤ情報記憶部 42…自動車A登録画像記憶部 43a…ステッカ無し三次元画像 43b…ステッカ貼付済三次元画像 50…自動車情報記憶部 51…自動車A情報記憶部 51a…ステッカ無し三次元画像 51b…展開画像記憶部 51c…ステッカ貼付済パーツ画像テーブル 51d〜51h…パーツ 51i…ステッカ貼付済パーツ画像 61…選択受け付け部 62…サーバ貼付管理部 63…表示画像制御部 64…課金制御部 70…情報通信端末 71…端末操作部 72…端末表示部 73…端末記憶部 74…端末制御部 80…パーツステッカ選択画面 81…展開画像 82…ステッカ選択画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想空間内に登場するキャラクタをプレイヤが操作するプレイを進行するゲーム機及び情報通信端末との間を、通信可能に通信網で接続されたキャラクタ画像編集サーバであって、
前記キャラクタの三次元画像であるキャラクタ画像を記憶するキャラクタ画像記憶部と、
前記キャラクタ表面の各部分に貼付する複数の二次元画像である貼付要素を記憶する貼付要素記憶部と、
前記情報通信端末でのプレイヤの操作に応じて、前記キャラクタ表面の前記各部分の選択と、選択された前記各部分に貼付する前記貼付要素の選択とを受け付ける選択受け付け部と、
前記選択受け付け部の受け付けに応じて、前記キャラクタ画像記憶部の前記キャラクタ画像を、選択された前記各部分に選択された前記貼付要素を貼付したキャラクタ画像である貼付済キャラクタ画像に更新し、前記ゲーム機でのプレイヤの操作に応じて、プレイに用いる前記キャラクタの三次元画像として、前記貼付済キャラクタ画像を前記ゲーム機に送信する画像管理制御部とを備えること、
を特徴とするキャラクタ画像編集サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載のキャラクタ画像編集サーバにおいて、
前記情報通信端末の表示部に、前記キャラクタ表面を展開した二次元画像であるキャラクタ展開画像を表示する表示画像制御部を備え、
前記選択受け付け部は、前記表示画像制御部が前記表示部に表示した前記キャラクタ展開画像に基づいて、前記キャラクタ表面の前記各部分に対応する各部分の選択を受け付けること、
を特徴とするキャラクタ画像編集サーバ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のキャラクタ画像編集サーバにおいて、
前記情報通信端末の表示部に、前記貼付要素記憶部の複数の前記貼付要素を表示する表示画像制御部を備え、
前記選択受け付け部は、前記表示画像制御部が前記表示部に表示した複数の前記貼付要素の選択を受け付けること、
を特徴とするキャラクタ画像編集サーバ。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のキャラクタ画像編集サーバにおいて、
前記キャラクタ表面の前記各部分と、前記各部分に前記各貼付要素を貼付した状態の三次元画像である貼付済部分画像とを記憶する貼付済部分画像記憶部を備え、
前記画像管理制御部は、前記選択受け付け部の受け付けに応じて、前記貼付済部分画像記憶部の前記貼付済部分画像を選別して読み出して、前記貼付済キャラクタ画像を生成すること、
を特徴とするキャラクタ画像編集サーバ。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のキャラクタ画像編集サーバにおいて、
前記画像管理制御部は、少なくとも前記貼付済キャラクタ画像を前記ゲーム機に送信する前には、前記貼付済キャラクタ画像を視認できる形態で、前記情報通信端末の表示部に表示しないように制御すること、
を特徴とするキャラクタ画像編集サーバ。
【請求項6】
請求項5に記載のキャラクタ画像編集サーバにおいて、
前記画像管理制御部は、前記貼付済キャラクタ画像を前記ゲーム機に送信した後には、前記貼付済キャラクタ画像を視認できる形態で、前記情報通信端末の表示部に表示できるように制御すること、
を特徴とするキャラクタ画像編集サーバ。
【請求項7】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のキャラクタ画像編集サーバにおいて、
前記画像管理制御部は、前記貼付済キャラクタ画像を前記ゲーム機に送信したか否かに関わらず、前記情報通信端末からの要求に応じて、前記貼付済キャラクタ画像の前記情報通信端末への送信許可をすること、
を特徴とするキャラクタ画像編集サーバ。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のキャラクタ画像編集サーバと、
前記キャラクタ画像編集サーバとの間を前記通信網で接続された前記ゲーム機及び前記情報通信端末と、
を備えたキャラクタ画像編集システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−87625(P2011−87625A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−241403(P2009−241403)
【出願日】平成21年10月20日(2009.10.20)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)
【Fターム(参考)】