説明

キーシート・モジュール

【課題】厚さを薄くすることができるとともに、発光ムラの発生を抑制することが可能なキーシート・モジュールを提供すること。
【解決手段】キーシート・モジュール100は、操作キー101を有するキーシート102と、キーシート102よりも高い剛性を有する平板状の補強パネル103と、光を発する発光部(発光手段)104と、を備える。補強パネル103は、キーシート102の操作キー101が配置された面と逆側からキーシート102と重なるように配置されるとともに、操作キー101が押し込まれる方向への操作キー101の移動を許容する操作キー用貫通孔103aと、発光部104の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔103bと、が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の操作キーを有するキーシートと、補強パネルと、を備えるキーシート・モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の操作キーを有するキーシートと、キーシートよりも高い剛性を有する補強パネルと、を備えるキーシート・モジュールが知られている。補強パネルは、キーシートの操作キーが配置された面と逆側からキーシートと重なるように配置される。更に、補強パネルは、操作キーが押し込まれる方向への操作キーの移動を許容するように形成された操作キー用貫通孔を有する。これにより、操作キーが押し込まれた場合のキーシート・モジュールの強度を高めることができる。
【0003】
更に、この種のキーシート・モジュールの一つとして、特許文献1に記載のキーシート・モジュールは、発光ダイオードを備える。また、このキーシート・モジュールが備える補強パネルには、一方の面から見た場合に凹部となり且つ他方の面から見た場合に凸部となる窪み部が形成されている。
【0004】
また、発光ダイオードは、上記窪み部に収容されるように配置されている。これによれば、発光ダイオードが発する光が補強パネルに入射する。この結果、補強パネルを発光させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−73233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記キーシート・モジュールにおいては、補強パネルに凸部が形成されているので、キーシート・モジュールの厚さが比較的厚くなるという問題があった。また、補強パネルに窪み部が形成されることなく、補強パネルが構成する平面から発光ダイオードが離間して配置される場合も、キーシート・モジュールの厚さが比較的厚くなるという問題がある。
【0007】
これに対し、補強パネルの側面に発光ダイオードを配置した場合、キーシート・モジュールを比較的薄くすることができる。しかしながら、この場合、補強パネルの中央部に光が到達しにくくなるため、発光ムラ(補強パネルの発光量が空間的に不均一となること)が発生しやすいという問題があった。
【0008】
このように、上記キーシート・モジュールにおいては、キーシート・モジュールの厚さを比較的薄くしながら、発光ムラの発生を防止することができないという問題があった。
【0009】
このため、本発明の目的は、上述した課題である「キーシート・モジュールの厚さを比較的薄くしながら、発光ムラの発生を防止することができないこと」を解決することが可能なキーシート・モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するため本発明の一形態であるキーシート・モジュールは、
操作キーを有するキーシートと、当該キーシートよりも高い剛性を有する平板状の補強パネルと、光を発する発光手段と、を備え、
上記補強パネルは、
上記キーシートの上記操作キーが配置された面と逆側から当該キーシートと重なるように配置されるとともに、上記操作キーが押し込まれる方向への当該操作キーの移動を許容する操作キー用貫通孔と、上記発光手段の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔と、が形成される。
【0011】
また、本発明の他の形態である補強パネルは、
操作キーを有するキーシートよりも高い剛性を有し、且つ、平板状であり、
上記キーシートの上記操作キーが配置された面と逆側から当該キーシートと重なるように配置されるとともに、上記操作キーが押し込まれる方向への当該操作キーの移動を許容する操作キー用貫通孔と、光を発する発光手段の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔と、が形成される。
【0012】
また、本発明の他の形態である電子機器は、
操作キーを有するキーシートと、当該キーシートよりも高い剛性を有する平板状の補強パネルと、光を発する発光手段と、を備えるキーシート・モジュールを有し、
上記補強パネルは、
上記キーシートの上記操作キーが配置された面と逆側から当該キーシートと重なるように配置されるとともに、上記操作キーが押し込まれる方向への当該操作キーの移動を許容する操作キー用貫通孔と、上記発光手段の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔と、が形成される。
【0013】
また、本発明の他の形態である導光方法は、
操作キーを有するキーシートと、当該キーシートよりも高い剛性を有する平板状の補強パネルと、光を発する発光手段と、を備えるとともに、
上記補強パネルが、上記キーシートの上記操作キーが配置された面と逆側から当該キーシートと重なるように配置され、
上記操作キーが押し込まれる方向への当該操作キーの移動を許容する操作キー用貫通孔と、上記発光手段の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔と、が上記補強パネルに形成されたキーシート・モジュールに適用され、
上記発光手段が光を発し、
上記発光手段により発せられた光が、上記導光用貫通孔を形成する壁面から上記補強パネルに入射し、
上記補強パネルに入射した光が、当該補強パネル内を拡散する方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上のように構成されることにより、厚さを薄くすることができるとともに、発光ムラの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態に係る携帯電話機が備える第1の本体部の概略構成を表す図である。
【図2】図1のII−II線により第1の本体部を切断した断面図である。
【図3】図2に示した補強パネルの正面図である。
【図4】第1の本体部から操作キー及びキーシートを取り外した分解図である。
【図5】図4のV−V線により補強パネル及び基板を切断した断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るキーシート・モジュールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る、キーシート・モジュール、補強パネル、電子機器、及び、導光方法、の各実施形態について図1〜図6を参照しながら説明する。
【0017】
<第1実施形態>
図1に示したように、第1実施形態に係る電子機器としての携帯電話機は、操作キーを有する第1の本体部C1と、図示しないディスプレイを有する第2の本体部と、図示しないヒンジ部と、を備える。この携帯電話機は、折り畳み式の携帯電話機である。即ち、ヒンジ部は、第1の本体部C1と、第2の本体部と、を揺動可能に連結する。
【0018】
なお、携帯電話機は、第1の本体部C1と、第2の本体部と、を平行に移動可能に構成されたスライド式の携帯電話機であってもよい。また、携帯電話機は、ディスプレイと操作キーとが1つの本体部に配置されたストレート式であってもよい。
【0019】
第1の本体部C1は、図1のII−II線により第1の本体部C1を切断した断面図である図2に示したように、キーシート・モジュール1を備える。
【0020】
キーシート・モジュール1は、キーシート3と、補強パネル4と、基板5と、を備える。
【0021】
キーシート3は、平板状の部材である。キーシート3は、長方形状である。キーシート3は、エラストマー(本例では、合成ゴム)からなる。キーシート3は、複数の操作キー2を有する。
【0022】
各操作キー2は、平板状の部材である。各操作キー2は、長方形状である。各操作キー2は、合成樹脂からなる。複数の操作キー2は、図1に示したように、キーシート3の一方の面(操作キー配置面)上に格子状に配置されている。
【0023】
また、キーシート3の操作キー配置面と逆側の面(凸部形成面)には、図2に示したように、複数の凸部3aが形成されている。複数の凸部3aは、複数の操作キー2に1つずつ対応付けられて配置されている。各凸部3aは、対応する操作キー2と同軸に配置されている。
【0024】
補強パネル4は、平板状の部材である。補強パネル4は、キーシート3と略同じ大きさを有する長方形状である。補強パネル4は、光を拡散し且つ光を透過する合成樹脂からなる。本例では、補強パネル4は、ポリカーボネートを主成分とする材料からなる。なお、補強パネル4は、ポリエチレンテレフタラートを主成分とする材料からなっていてもよい。
【0025】
補強パネル4の厚さは、キーシート3よりも高い剛性を有するように設定される。補強パネル4は、図2に示したように、キーシート3の凸部形成面側(即ち、操作キー2が配置された面と逆側)からキーシート3と重なるように配置される。補強パネル4は、第1の本体部C1に支持される。
【0026】
補強パネル4には、図3に示したように、複数の操作キー用貫通孔4aと、複数の導光用貫通孔4b,4cと、が形成されている。複数の操作キー用貫通孔4aは、複数の操作キー2に1つずつ対応付けられて形成されている。各操作キー用貫通孔4aは、正面視において、対応する操作キー2よりも僅かに小さい。各操作キー用貫通孔4aは、対応する操作キー2と略同じ位置に配置されている。即ち、図2に示したように、各凸部3aは、対応する操作キー用貫通孔4aに1つずつ収容されている。
【0027】
このような構成により、各操作キー2が押し込まれた場合、当該押し込まれた操作キー2、キーシート3及び凸部3aは、操作キー用貫通孔4a内を、当該操作キー2が押し込まれる方向へ移動することができる。即ち、操作キー用貫通孔4aは、操作キー2が押し込まれる方向への当該操作キー2の移動を許容するように形成されている、と言うことができる。
【0028】
また、図3に示したように、複数の導光用貫通孔4b,4cは、長方形状である。各導光用貫通孔4bは、複数の操作キー用貫通孔4aに挟まれるように配置されている。また、各導光用貫通孔4cは、補強パネル4のうちの操作キー用貫通孔4aが形成されていない領域内に配置されている。
【0029】
補強パネル4のうちの、操作キー用貫通孔4a及び導光用貫通孔4b,4cが形成されていない部分は、キーシート3と接している。即ち、補強パネル4は、キーシート3のうちの、操作キー2間の部分と接するように形成されている、と言うことができる。本例では、補強パネル4のうちのキーシート3と接する部分は、両面テープによりキーシート3に固着される。なお、補強パネル4は、接着剤によりキーシート3に固着されていてもよい。
【0030】
基板5は、平板状の部材である。基板5は、キーシート3と略同じ大きさを有する長方形状である。基板5は、図2に示したように、補強パネル4の、補強パネル4がキーシート3と接する面と逆側から補強パネル4と重なるように配置される。基板5は、補強パネル4と微小な距離を隔てて配置される。基板5は、第1の本体部C1に支持される。
【0031】
基板5は、複数のスイッチ素子5aと、複数の発光ダイオード(発光手段)5bと、を備える。複数のスイッチ素子5aは、図2、及び、第1の本体部C1から操作キー2及びキーシート3を取り外した分解図である図4に示したように、複数の操作キー2に1つずつ対応付けられて配置されている。各スイッチ素子5aは、対応する操作キー2と同軸に配置されている。
【0032】
各スイッチ素子5aは、押圧されていない状態において電流を遮断し、押圧されている状態において電流を通電する素子である。各スイッチ素子5aは、対応する操作キー2が押し込まれていない状態において、凸部3aと微小な距離を隔てて配置される。各スイッチ素子5aは、対応する操作キー2が押し込まれた場合に、凸部3aによって押圧されることにより、電流を通電する。
【0033】
各発光ダイオード5bは、通電された場合に光を発する整流素子である。複数の発光ダイオード5bは、図4に示したように、複数の導光用貫通孔4b,4cに1つずつ対応付けられて配置されている。各発光ダイオード5bは、図4、及び、図4のV−V線により補強パネル4及び基板5を切断した断面図である図5に示したように、対応する導光用貫通孔4b,4cに収容されている。
【0034】
以上のように構成された携帯電話機の作動のうちの本発明に係る部分について説明する。携帯電話機が備える図示しない制御部は、所定の条件が成立した場合(例えば、操作キー2が操作された場合)、発光ダイオード5bに通電する旨を指示する制御信号を出力する。
【0035】
これにより、発光ダイオード5bが通電される。その結果、発光ダイオード5bは、光を発する。そして、発光ダイオード5bにより発せられた光は、導光用貫通孔4b,4cを形成する壁面から補強パネル4に入射する。その後、補強パネル4に入射した光は、補強パネル4内を拡散する。この結果、補強パネル4は、発光する。
【0036】
以上、説明したように、本発明によるキーシート・モジュールの第1実施形態によれば、操作キー2が押し込まれた場合のキーシート・モジュール1の強度を高めることができる。更に、補強パネルに凸部が形成される場合、及び、補強パネルが構成する平面から発光手段(例えば、発光ダイオード等)が離間して配置される場合と比較して、キーシート・モジュール1の厚さを薄くすることができる。
【0037】
更に、上記構成によれば、発光ダイオード5bが発した光は、導光用貫通孔4b,4cを形成する壁面から補強パネル4に入射する。これにより、補強パネルが構成する平面から発光手段が離間して配置される場合よりも、補強パネル4に入射した光を補強パネル4内のより広い領域に拡散させることができる。この結果、補強パネル4をより均一に発光させることができる。即ち、発光ムラの発生を抑制することができる。
【0038】
このように、上記構成によれば、キーシート・モジュール1の厚さを薄くすることができるとともに、発光ムラの発生を抑制することができる。
【0039】
更に、上記第1実施形態において、補強パネル4は、光を拡散する部材からなる。
これによれば、発光ダイオード5bから補強パネル4に入射した光が、補強パネル4内で拡散されるので、発光ムラの発生をより一層抑制することができる。
【0040】
加えて、上記第1実施形態において、補強パネル4は、光を透過する部材からなる。
これによれば、発光ダイオード5bから補強パネル4に入射した光を、補強パネル4内のより一層広い領域に拡散させることができる。この結果、補強パネル4の発光量をより大きくすることができる。
【0041】
更に、上記第1実施形態において、補強パネル4は、キーシート3のうちの、操作キー2間の部分と接するように形成される。
これによれば、操作キー2が押し込まれた場合のキーシート・モジュール1の強度をより確実に高めることができる。
【0042】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るキーシート・モジュールについて図6を参照しながら説明する。
第2実施形態に係るキーシート・モジュール100は、操作キー101を有するキーシート102と、キーシート102よりも高い剛性を有する平板状の補強パネル103と、光を発する発光部(発光手段)104と、を備える。
【0043】
補強パネル103は、キーシート102の操作キー101が配置された面と逆側からキーシート102と重なるように配置されるとともに、操作キー101が押し込まれる方向への操作キー101の移動を許容する操作キー用貫通孔103aと、発光部104の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔103bと、が形成される。
【0044】
これによれば、操作キー101が押し込まれた場合のキーシート・モジュール100の強度を高めることができる。更に、補強パネルに凸部が形成される場合、及び、補強パネルが構成する平面から発光手段(例えば、発光ダイオード等)が離間して配置される場合と比較して、キーシート・モジュール100の厚さを薄くすることができる。
【0045】
更に、上記構成によれば、発光部104が発した光は、導光用貫通孔103bを形成する壁面から補強パネル103に入射する。これにより、補強パネルが構成する平面から発光手段が離間して配置される場合よりも、補強パネル103に入射した光を補強パネル103内のより広い領域に拡散させることができる。この結果、補強パネル103をより均一に発光させることができる。即ち、発光ムラの発生を抑制することができる。
【0046】
このように、上記構成によれば、キーシート・モジュール100の厚さを薄くすることができるとともに、発光ムラの発生を抑制することができる。
【0047】
この場合、上記補強パネルは、光を拡散する部材からなることが好適である。
これによれば、発光手段から補強パネルに入射した光が、補強パネル内で拡散されるので、発光ムラの発生をより一層抑制することができる。
【0048】
この場合、上記補強パネルは、光を透過する部材からなることが好適である。
これによれば、発光手段から補強パネルに入射した光を、補強パネル内のより一層広い領域に拡散させることができる。この結果、補強パネルの発光量をより大きくすることができる。
【0049】
この場合、上記キーシートは、上記操作キーを複数有し、
上記補強パネルは、上記キーシートのうちの、上記操作キー間の部分と接するように形成されることが好適である。
【0050】
これによれば、操作キーが押し込まれた場合のキーシート・モジュールの強度をより確実に高めることができる。
【0051】
この場合、上記補強パネルは、合成樹脂からなることが好適である。
【0052】
この場合、上記補強パネルは、ポリカーボネートを主成分とする材料からなることが好適である。
【0053】
この場合、上記補強パネルは、ポリエチレンテレフタラートを主成分とする材料からなることが好適である。
【0054】
この場合、上記キーシートは、エラストマーからなることが好適である。
【0055】
この場合、上記補強パネルは、両面テープにより上記キーシートに固着されることが好適である。
【0056】
この場合、上記補強パネルは、接着剤により上記キーシートに固着されることが好適である。
【0057】
また、本発明の他の形態である補強パネルは、
操作キーを有するキーシートよりも高い剛性を有し、且つ、平板状であり、
上記キーシートの上記操作キーが配置された面と逆側から当該キーシートと重なるように配置されるとともに、上記操作キーが押し込まれる方向への当該操作キーの移動を許容する操作キー用貫通孔と、光を発する発光手段の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔と、が形成される。
【0058】
この場合、上記補強パネルは、光を拡散する部材からなることが好適である。
【0059】
この場合、上記補強パネルは、光を透過する部材からなることが好適である。
【0060】
また、本発明の他の形態である電子機器は、
操作キーを有するキーシートと、当該キーシートよりも高い剛性を有する平板状の補強パネルと、光を発する発光手段と、を備えるキーシート・モジュールを有し、
上記補強パネルは、
上記キーシートの上記操作キーが配置された面と逆側から当該キーシートと重なるように配置されるとともに、上記操作キーが押し込まれる方向への当該操作キーの移動を許容する操作キー用貫通孔と、上記発光手段の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔と、が形成される。
【0061】
この場合、上記補強パネルは、光を拡散する部材からなることが好適である。
【0062】
この場合、上記補強パネルは、光を透過する部材からなることが好適である。
【0063】
また、本発明の他の形態である導光方法は、
操作キーを有するキーシートと、当該キーシートよりも高い剛性を有する平板状の補強パネルと、光を発する発光手段と、を備えるとともに、
上記補強パネルが、上記キーシートの上記操作キーが配置された面と逆側から当該キーシートと重なるように配置され、
上記操作キーが押し込まれる方向への当該操作キーの移動を許容する操作キー用貫通孔と、上記発光手段の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔と、が上記補強パネルに形成されたキーシート・モジュールに適用される。
【0064】
更に、この導光方法は、
上記発光手段が光を発し、
上記発光手段により発せられた光が、上記導光用貫通孔を形成する壁面から上記補強パネルに入射し、
上記補強パネルに入射した光が、当該補強パネル内を拡散する方法である。
【0065】
上述した構成を有する、補強パネル、電子機器、又は、導光方法、の発明であっても、上記キーシート・モジュールと同様の作用を有するために、上述した本発明の目的を達成することができる。
【0066】
以上、上記実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成及び詳細に、本願発明の範囲内において当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0067】
例えば、上記第1実施形態において、補強パネル4には、複数の導光用貫通孔が形成されていたが、導光用貫通孔が1つだけ形成されていてもよい。また、上記第1実施形態に係るキーシート・モジュール1は、複数の操作キー2を備えていたが、操作キー2を1つだけ備えていてもよい。
【0068】
また、上記第1実施形態において、電子機器は、携帯電話機であったが、パーソナル・コンピュータ、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Data Assistance、Personal Digital Assistant)、カーナビゲーション端末、オーディオ装置、又は、ゲーム端末等の他の電子機器であってもよい。
【0069】
また、上記実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、押しボタン式のスイッチを有する電子機器等に適用可能である。
【符号の説明】
【0071】
1 キーシート・モジュール
2 操作キー
3 キーシート
3a 凸部
4 補強パネル
4a 操作キー用貫通孔
4b,4c 導光用貫通孔
5 基板
5a スイッチ素子
5b 発光ダイオード
100 キーシート・モジュール
101 操作キー
102 キーシート
103 補強パネル
103a 操作キー用貫通孔
103b 導光用貫通孔
104 発光部
C1 第1の本体部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作キーを有するキーシートと、当該キーシートよりも高い剛性を有する平板状の補強パネルと、光を発する発光手段と、を備え、
前記補強パネルは、
前記キーシートの前記操作キーが配置された面と逆側から当該キーシートと重なるように配置されるとともに、前記操作キーが押し込まれる方向への当該操作キーの移動を許容する操作キー用貫通孔と、前記発光手段の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔と、が形成されたキーシート・モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載のキーシート・モジュールであって、
前記補強パネルは、光を拡散する部材からなるキーシート・モジュール。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のキーシート・モジュールであって、
前記補強パネルは、光を透過する部材からなるキーシート・モジュール。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のキーシート・モジュールであって、
前記キーシートは、前記操作キーを複数有し、
前記補強パネルは、前記キーシートのうちの、前記操作キー間の部分と接するように形成されるキーシート・モジュール。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のキーシート・モジュールであって、
前記補強パネルは、合成樹脂からなるキーシート・モジュール。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のキーシート・モジュールであって、
前記補強パネルは、ポリカーボネートを主成分とする材料からなるキーシート・モジュール。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のキーシート・モジュールであって、
前記補強パネルは、ポリエチレンテレフタラートを主成分とする材料からなるキーシート・モジュール。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のキーシート・モジュールであって、
前記キーシートは、エラストマーからなるキーシート・モジュール。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のキーシート・モジュールであって、
前記補強パネルは、両面テープにより前記キーシートに固着されるキーシート・モジュール。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のキーシート・モジュールであって、
前記補強パネルは、接着剤により前記キーシートに固着されるキーシート・モジュール。
【請求項11】
操作キーを有するキーシートよりも高い剛性を有し、且つ、平板状であり、
前記キーシートの前記操作キーが配置された面と逆側から当該キーシートと重なるように配置されるとともに、前記操作キーが押し込まれる方向への当該操作キーの移動を許容する操作キー用貫通孔と、光を発する発光手段の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔と、が形成された補強パネル。
【請求項12】
請求項11に記載の補強パネルであって、
光を拡散する部材からなる補強パネル。
【請求項13】
請求項11又は請求項12に記載の補強パネルであって、
光を透過する部材からなる補強パネル。
【請求項14】
操作キーを有するキーシートと、当該キーシートよりも高い剛性を有する平板状の補強パネルと、光を発する発光手段と、を備えるキーシート・モジュールを有し、
前記補強パネルは、
前記キーシートの前記操作キーが配置された面と逆側から当該キーシートと重なるように配置されるとともに、前記操作キーが押し込まれる方向への当該操作キーの移動を許容する操作キー用貫通孔と、前記発光手段の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔と、が形成された電子機器。
【請求項15】
請求項14に記載の電子機器であって、
前記補強パネルは、光を拡散する部材からなる電子機器。
【請求項16】
請求項14又は請求項15に記載の電子機器であって、
前記補強パネルは、光を透過する部材からなる電子機器。
【請求項17】
操作キーを有するキーシートと、当該キーシートよりも高い剛性を有する平板状の補強パネルと、光を発する発光手段と、を備えるとともに、
前記補強パネルが、前記キーシートの前記操作キーが配置された面と逆側から当該キーシートと重なるように配置され、
前記操作キーが押し込まれる方向への当該操作キーの移動を許容する操作キー用貫通孔と、前記発光手段の少なくとも一部を収容する導光用貫通孔と、が前記補強パネルに形成されたキーシート・モジュールに適用され、
前記発光手段が光を発し、
前記発光手段により発せられた光が、前記導光用貫通孔を形成する壁面から前記補強パネルに入射し、
前記補強パネルに入射した光が、当該補強パネル内を拡散する、導光方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−60489(P2011−60489A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−206841(P2009−206841)
【出願日】平成21年9月8日(2009.9.8)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】