説明

キーパッド、キーパッドアセンブリ及び携帯端末

【課題】 ムラの無い高明度、低消費電力、及び低製造コストを実現することができるキーパッド、キーパッドアセンブリ及び携帯端末を提供する。
【解決手段】 光を内部へ広げるように導くための導光板220と、導光板220の上面222上に配置され、その上面上に少なくとも1つのキーボタン245を備えるフィルム247と、導光板220に対して固設され、導光板220内に広がる光の一部をキーボタン245側に反射するための少なくとも1つの反射パターン230と、を含み、フィルム247は、接着部材247により導光板220の上面に取り付けられ、フィルム247の外周部が導光板220の外周部に取り付けられることにより、フィルム247の中央部と導光板220との間に空気層が設けられる

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末などに具備されるキーパッド(keypad)に関し、特に、導光板(light guide panel)を備えたキーパッド及びキーパッドアセンブリ(keypad assembly)に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯端末に使用されるキーパッドは、板状の弾性パッド(elastic pad)と、この弾性パッドの上面上に複数形成され、それぞれの上面に文字などが印刷されたキーボタン(key button)と、弾性パッドの上面とは反対の下面側に形成された複数の突起部(protrusion)(或いはアクチュエータ(actuator))と、を含む。また、このような携帯端末は、前述したキーパッドを背面側から照らすバックライトとしての役割を担うための、複数(通常は15〜20個程度)の発光素子(light emitting device)を備えている。
【0003】
図1は従来技術によるキーパッドアセンブリを示す断面図である。図1に示すように、従来のキーパッドアセンブリ100は、キーパッド110と、スイッチ基板(switch board)150と、複数の発光ダイオード(light emitting diode:LED)170とを含む。
【0004】
かかるキーパッドアセンブリ100において、キーパッド110は、板状の弾性パッド120と、弾性パッド120の上面122上に複数個形成され、それぞれの上面に文字などが印刷されたキーボタン140と、弾性パッド120の上面122とは反対側の下面124に形成された複数の突起部130と、を含む。それぞれのキーボタン140の中央には、対応する突起部130が整列される。弾性パッド120の下面124には、複数の溝(groove)126が形成されている。かかる溝126は、各突起部130の周囲に配置され、発光ダイオード170と複数の突起部130との干渉を避けるように形成される。
【0005】
スイッチ基板150は、板状のプリント回路基板(printed circuit board:PCB)155と、キーパッド110に対峙するようにプリント回路基板155の上面上に形成された複数のスイッチ160と、を具備する。各スイッチ160は、導電性の接触部材(contact member)162と、接触部材162を完全に覆う導電性ドーム(dome)164と、からなる。
【0006】
複数の発光ダイオード170は、プリント回路基板155の上面上に搭載され、かつ、各発光ダイオード170は、弾性パッド120の対応する溝126によって覆われるように位置する。
【0007】
操作の際に、ユーザがあるキーボタン140を押すと、キーボタン140の下方に位置するキーパッド110の部位がスイッチ基板150側へ変形し、これによって、当該変形された部位に対応する突起部130が、対応するドーム164を作動させる。すなわち、当該押圧されたドーム164は、対応する接触部材162との電気的接触を行うことになる。
【0008】
ここで、設計上、スイッチ160の作動のためには、各発光ダイオード170は、対応するキーボタン140の下方に位置してはならない。そして、各発光ダイオード170から出力された光は、弾性パッド120を通って、各キーボタン140を斜角(oblique angle)で照明することになり、この結果、キーボタン140の照明が不均一で暗いという問題点があった。すなわち、従来は、各キーボタン140の中心部は照明が相対的に暗くなり、キーボタン140の外周部は照明が相対的に明るくなっていた。そして、この問題を解決するために、より多くの発光ダイオードを設置してキーボタン140を均一に明るく照明しようとすると、電力消費量が増え、製造コストが高くなる問題が生じる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】従来技術によるキーパッドアセンブリを示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態によるキーパッドアセンブリを示す断面図である。
【図3】図2に示したキーパッドアセンブリの一部分を概略的に示す平面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態によるキーパッドアセンブリの一部分を概略的に示す平面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に対する比較例を示す平面図である。
【図6】図2に示したキーパッドアセンブリを備える携帯用端末機を示す前面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、下記の説明において、本発明の要旨のみを明瞭にする目的で、関連した公知の機能又は構成に関する具体的な説明は省略する。
【0017】
図2は本発明の好適な第1の実施形態によるキーパッドアセンブリを示す断面図であり、図3は図2に示したキーパッドアセンブリの一部分を概略的に示す平面図である。本実施形態のキーパッドアセンブリ200は、キーパッド210と、このキーパッド210に対向するように設けられたスイッチ基板250と、少なくとも1つの発光素子290と、第2のプリント回路基板280と、を含む。
【0018】
このうち、キーパッド210は、導光板220と、フィルム(film)247と、複数のキーボタン245と、複数の突起部240と、複数の反射パターン(reflective pattern)230(図2において、黒塗りの三角形で表した箇所)と、を含む。
【0019】
導光板220は、結合された光を内部へ導く機能を有する。これにより、当該結合された光は、導光板220の一側面から他側面へと広がって進行する。導光板220は、この例のような平面四角形(図3等参照)の他にも、任意の形状を有することができる。導光板220の内部に結合された光は、、導光板220とその外部の空気層との境界(界面)での全反射(total reflection)によって、導光板220の内部へ広がる。この導光板220は、弾性を有しており、このため、キーボタン245が押圧された際に、再び元の位置に戻ることができる。すなわち、導光板220は、変形された後に原形に戻る自己復元特性(self-restoration properties)を有しており、これによって、キーボタン245の操作後に、そのキーボタン245を元の位置に復元させることが可能となる。
【0020】
従来の導光板は、可視光線に対して透過度の高いポリカーボネート(polycarbonate)或いはアクリル系樹脂(acryl-based resin)を射出成形することにより製作されていた。しかしながら、このような導光板は、弾性率及び弾性復元力が小さく、硬度が高いがために、キーボタンを押圧するときの良好なクリック感を確保し難く、また、あるキーボタンを押圧したときに、隣接したキーボタンが同時に作動したり(すなわちキーボタン間の干渉現象)、さらには、長時間繰り返し作動させた場合に該導光板の永久変形(塑性変形)が発生し易い。
【0021】
したがって、本実施形態の導光板220は、良好なクリック感を提供し、キーボタン245間の干渉現象を抑制し、かつ、繰り返し作動させた場合であっても永久変形(塑性変形)が発生しないようにするために、低い硬度、高い弾性率、高い弾性復元力、及び高い光透過率を有する高透明のエラストマー(elastomer)材質で形成されることを特徴とし、より好ましくは、ポリウレタン(polyurethane)或いはシリコン(silicon)などの材質で形成される。
【0022】
本実施形態では、導光板220の上面上にフィルム247が配置され、該フィルム247の上面上に複数のキーボタン245が設けられる。このフィルム247は、導光板220との間での接合を図りかつ両部材間での空気層を維持するために、接着部材249を用いて両部材の外周部同士が接着されることで、導光板220に取り付けられる。また、図2に示すように、導光板220の下側にも空気層が形成される。このような構成とすることによって、キーボタン245を照明すべき光が接着部材249を介して漏れることを防止することができる。
【0023】
すなわち、光は、全反射により、導光板220と上側空気層及び下側空気層との各境界(界面)の間で伝搬する。そして、全反射の条件が導光板220とその外部の空気層との境界(界面)で維持されない場合には、不必要な光の漏れが発生し得る。本実施形態では、導光板220の外周部には、キーボタン245を照明した後の残りの光が到達するようになるので、接着部材249は、導光板220の外周部に配置されることが好ましい。
【0024】
また、フィルム247は、該フィルムの上方にキーボタン245を有する中央部が仮に導光板220の上面に付着されると、導光板220との間に空気層を維持できなくなることから、導光板220の上面に付着しない表面特性を有するものが好ましい。この目的のために、フィルム247の表面は、滑りやすさ(スリップ性)をを有するように、表面粗化処理されたり、離型剤でコーティングされたりすることができる。
【0025】
さらに、キーボタン245が配置されていないフィルム247の上面の部位は、印刷の対象とされることで、キーボタン245以外の他の部分から光が出射されることを防止することもできる。この印刷は、既存のキーパッド工程に通常的に用いられるシルクスクリーン印刷(silk screen printing)が挙げられ、望まない部位へ光が漏れることを防止するために、黒色物質などを用いて当該部位に印刷されることにより、該部位に光を遮断する機能を持たせる。フィルム247は、低い硬度、高い弾性率、高い弾性復元力、及び高い光透過率を有する高透明のエラストマー材質で形成することができ、より好ましくは、ポリウレタン(polyurethane)やシリコン(silicon)などの材質で形成される。
【0026】
一方、本実施形態とは異なり、フィルムを全体的に導光板220の上面に貼り付ける(付着させる)場合には、当該フィルムの屈折率を導光板220の屈折率よりも低くし、該フィルムの取付面(又は下面)に反射率の高い材質の層を印刷する或いはコーティングすることによって、不必要な光損失の発生を最小化することができる。
【0027】
複数のキーボタン245は、フィルム247の上面上に配置され、その上面に文字、数字などがそれぞれ印刷される。各キーボタン245は、対応する接着部材(図示せず)によってフィルム247の上面に取り付けられることができ、或いはフィルム247と一体に形成されることもできる。各キーボタン245は、フィルム247と同じ材質で形成されることができ、或いはポリカーボネートやアクリル系樹脂などの材質で形成されることもできる。そして、各キーボタン245はそれぞれ、円柱、楕円柱などのような任意の形状を有することができる。
【0028】
複数の突起部240は、導光板220の前述した上面222の反対側にある下面224上に形成される。かかる突起部240は、導光板220と同一若しくは異なる材質で一体に形成されることができる。或いは、突起部240は、別々に形成された後に、導光板220の下面224に取り付けられることもできる。各突起部240は、円錐台、楕円の円錐台、側面が台形の六面体、などのような任意の形状を有することができる。各突起部240は、対応するキーボタン245の下方に、(かつ、キーパッドアセンブリ200の厚み方向又は第1のプリント回路基板260の上面に垂直方向に)整列される。
【0029】
キーパッド210は、導光板220の下面上に局所的に形成され、導光板220内に広がる光の一部を対応するキーボタン245側へそれぞれ導く(反射させる)ための複数の反射パターン230を有する。かかる反射パターンは、必要に応じて、導光板220の上面上に形成されることができ、或いは、導光板220と対応する突起部240との間に配置されることもできる。各反射パターン230は、対応するキーボタン245の直下に位置する対応の突起部240に、及び当該突起部240の周囲に形成されることで、当該キーボタン245の均一な照明を可能にする。
【0030】
また、キーパッド210全体において、発光素子290と相対的に近い位置に設けられた反射パターンの密度や寸法と、相対的に遠い位置に設けられた反射パターンの密度や寸法と、を相異なる値に設定することによって、導光板220の上方へ出射される全体的な光量分布を、発光素子290との距離にかかわらず均一に調節することができる。
【0031】
例えば、発光素子290を基準として、相対的に近い位置の出射光量が比較的多い場合は、当該位置の反射パターンの密度をより低密度に設定し、相対的に遠い位置の出射光量が比較的少ない場合は、当該位置の反射パターンの密度をより高密度に設定することで、全体的な出射光量の分布、すなわち複数のキーボタン245の全体的な照明分布を、明るく均一にすることができる。
【0032】
本実施形態では、反射パターン230の中央部232が突起部240の下面上に形成され、反射パターン230の外周部234が突起部240の周囲に形成される。図示のように、導光板220内へ全反射によって広がる光は、反射パターン230に入射される。ここで、反射パターン230によってキーボタン245側へ乱反射(diffuse reflection)された光の大部分は、(入射角が臨界角よりも小さい場合であり)全反射の条件を満たさないため、フィルム247及び対応するキーボタン245を透過して外部へ出射される。また、反射パターン230により乱反射せずにそのまま通過する光、及び前述の乱反射された光の一部は、全反射の条件を満たし、導光板220内へ広がり続けることにより、他のキーボタンを照明するために供される。このように、反射パターン230は、乱反射を起こすことで、入射した光の一部だけをキーボタン245の照明に使用し、残りの入射光を他のキーボタンの照明のために使用する。さらに、反射パターン230は、任意の方向への乱反射を生じさせることによって、キーボタン245の均一な照明を実現する。好ましくは、反射パターン230は、スクラッチ(scratching)、或いは印刷などによって形成される。
【0033】
スイッチ基板250は、第1のプリント回路基板260と、ドームシート(dome sheet)270とを含む。
【0034】
第1のプリント回路基板260は、その上面に形成された複数の導電性接触部材265を具備しており、各接触部材265は対応するドーム275とともにスイッチを構成する。また、このスイッチは、対応する突起部240の下方に整列される。
【0035】
ドームシート270は、第1のプリント回路基板260の上面に取り付けられ、半球状を呈する複数の導電性ドーム275を具備する。各ドーム275は、対応する接触部材265を完全に覆う。
【0036】
ユーザがいずれか一のキーボタン245を押し込むと、そのキーボタン245の下方に位置するキーパッド210の部位がスイッチ基板250側へ変形する。その結果、当該変形された部分に属する突起部240が対応するドーム275を押圧し、当該押圧されたドーム275は、対応する接触部材265と電気的接触を行う。
【0037】
導光板220がエラストマー材質である場合には、粘っこい(sticky)表面を有しているので、ドーム275が導光板220の下面に容易に付着され得る。したがって、各ドーム275の表面は、滑りやすさ(スリップ性)をを有するように、表面粗化処理される構成、或いは離型剤でコーティングされたる構成とすることができる。
【0038】
本実施形態では、導光板220に少なくとも1個の発光素子290が第2のプリント回路基板280を介して搭載される。ここで、第2のプリント回路基板280は、導光板220の下面224の外周部に取り付けられる。そして、図2に示すように、発光素子290は、その発光面と導光板220の側面とが対向するように、第2のプリント回路基板280の上面に搭載される。これにより、発光素子290から出射された光は、導光板220の側面を通ってその内部に結合される。第2のプリント回路基板280には、従来の一般的なフレキシブルプリント回路基板(flexible PCB:FPCB)を使用することができ、また、発光素子290としては、従来の一般的な発光ダイオードを使用することができる。
【0039】
本実施形態とは異なり、第2のプリント回路基板280を取り除き、かつ、導光板220につき、その一端部を第1のプリント回路基板260の上面まで楔型状で傾斜するように延びるような形状とすることもできる。この場合には、発光素子290は、第1のプリント回路基板260の上面に搭載される。
【0040】
なお、第2のプリント回路基板280を取り除き、かつ、導光板220につき、その一端部を第1のプリント回路基板260の上面まで延びるように折り曲げることもできる。この場合にも、発光素子290は、第1のプリント回路基板260の上面に搭載される。
【0041】
図4は本発明の好適な第2の実施形態によるキーパッドアセンブリの一部分を概略的に示す平面図であり、図5は本発明の第2の実施形態に対する比較例を示す平面図である。第2の実施形態のキーパッドアセンブリは、図2に示されたキーパッドアセンブリと類似した構成を有しており、導光板220’の側面に拡散部材330を備える点だけが異なっている。よって、同一の構成要素については同一の符号を付し、冗長を避けるため、その説明を省略する。なお、図5に示す比較例は、図2に示した構成を有する。
【0042】
図5におけるA部分を拡大した図(破線円に囲まれた部分)では、理解を容易にするために、フィルム247が除去された状態を示している。図5を参照すると、発光素子290から出射された光は、導光板220の側面を通ってその内部に結合される。この際に、各発光素子290は所定の発散角を有しているので、これによって各発光素子290の両側に光が到達しない陰影領域310が生じることになる。
【0043】
図4におけるB部分を拡大した図(破線円に囲まれた部分)では、理解を容易にするために、フィルム247が除去された状態を示している。図4を参照すると、第2の実施形態では、導光板220’の側面に鋸刃状の拡散部材330が具備される。
【0044】
この拡散部材330は、プリズムアレー構造を有し、発光素子290に対向する。したがって、各発光素子290から拡散部材330へ入射した光は、拡散部材330により拡散され、これによって発光素子290の発散角が広くなることと同じ効果が得られる。よって、各発光素子290の両側に形成される陰影部分320がかなり縮小される。仮に発光素子290を導光板220’の側面にもっと近く位置させても、拡散部材330によって、陰影部分320を最小化しながら、全てのキーパッド210’の輝度をより均一にすることが可能である。
【0045】
図6は、図2に示したキーパッドアセンブリを備える携帯用端末機を示す前面図である。携帯用端末機400は、通常のバータイプ(bar type)の携帯用端末機であり、従来と比較して、単に、キーパッドアセンブリの具体的な構成のみにおいて差がある。従って、携帯用端末機400の内部構成についての詳細な説明は省略し、外観を中心にして簡略に説明する。
【0046】
携帯用端末機400は、全体的な外観を形成するハウジング410と、ハウジング410の前面に露出されるスピーカ装置420と、表示装置(display apparatus)430と、キーパッドアセンブリ200及びマイク装置(microphone apparatus)440とを含む。
【0047】
スピーカ装置420は、ハウジング410の上端側に配置されて、入力された電気信号を音声信号に変換して出力する。マイク装置440は、ハウジング410の下端側に配置されて、入力された音声信号を電気信号に変換して出力する。
【0048】
表示装置430は、スピーカ装置420とマイク装置440との間に配置されて、携帯用端末機400の作動状態を視覚的に表示する。すなわち、表示装置430は、アンテナ受信感度、バッテリー充電レベル状態、及びキーパッドアセンブリ200のキーボタン245により入力された電話番号などの情報を表示する。
【0049】
キーパッドアセンブリ200は、表示装置430とマイク装置440との間に配置されて、図2に示すような構成を有する。このキーパッドアセンブリ200は、ハウジング410の内部に格納(搭載)されるが、図6に示すように、キーパッドアセンブリ200の構成要素のうち複数のキーボタン245のみがハウジング410の前面に露出するように、ハウジング410に取付けられる。
【0050】
以上、本発明のキーパッドアセンブリがバータイプの携帯用端末機に適用されるものを例示して説明したが、本発明のキーパッドアセンブリは、ホルダー(folder)タイプ、スライド(slide)タイプなどの任意のタイプの携帯用端末機にも適用されることができることは勿論である。
【0051】
前述したように、本発明によれば、キーボタンと突起部との間に弾性を有する導光板を備えることで、キーボタンを明るく均一に照明することができるという利点が得られる。また、本発明を適用したキーパッド及びキーパッドアセンブリは、導光板を備えることにより、必要な発光素子の数の減少及び省消費電力を図ることができ、製造コストをも低減させることができるという利点が得られる。
【0052】
さらに、本発明によるキーパッド、キーボードアセンブリ、及び携帯用端末機は、導光板の上面上にフィルムを配置することによって、導光板の上面が損傷されることを防止し、キーボタンが配置されない上記フィルムの上面に印刷をすることで、上記キーボタン以外の部分に光が出射されることを防止することができるという利点が得られる。言い換えれば、上記導光板の表面に直接印刷をする場合には、不必要な光損失が発生することがあり、本発明ではこのような損失を防止することが可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を内部へ広げるように導くための導光板と、
上面上に少なくとも1つのキーボタンを備え、前記導光板の上面上に配置されるフィルムと、
前記導光板に対して固設され、前記導光板内に広がる光の一部を前記キーボタン側に反射するための、少なくとも1つの反射パターンと、を含み、
前記フィルムは、接着部材により前記導光板の上面に取り付けられ、
前記フィルムの外周部が前記導光板の外周部に取り付けられることにより、前記フィルムの中央部と前記導光板との間に空気層が設けられることを特徴とするキーパッド。
【請求項2】
前記反射パターンは、前記キーボタンに対応するように形成される
ことを特徴とする請求項1記載のキーパッド。
【請求項3】
前記導光板の前記上面とは反対側の下面上に形成された少なくとも1つの突起部をさらに含む
ことを特徴とする請求項1記載のキーパッド。
【請求項4】
前記反射パターンは、前記突起部の周囲に形成される
ことを特徴とする請求項3記載のキーパッド。
【請求項5】
前記キーボタンが押圧されることによって、前記フィルムと前記導光板の上面とが互いに接触される幅は、前記突起部の幅より大きいことを特徴とする請求項3記載のキーパッド
【請求項6】
前記反射パターンは、前記導光板の下面上における前記突起部の周囲に形成される
ことを特徴とする請求項記載のキーパッド。
【請求項7】
前記反射パターンは、前記突起部上にさらに形成される
ことを特徴とする請求項記載のキーパッド。
【請求項8】
光を内部に広げるように導くための導光板と、上面上に少なくとも1つのキーボタンを備え、前記導光板の上面上に配置されるフィルムと、を含むキーパッドと、
前記キーパッドに対向する上面上に配置された少なくとも1つのスイッチを備えるスイッチ基板とを含み、
前記フィルムは、接着部材により前記導光板の上面に結合され、
前記フィルムの外周部が前記導光板の外周部に結合されることによって、前記フィルムの中央部と前記導光板との間に空気層が設けられ、
前記キーボタンが押し込まれることによって、前記スイッチ基板側に変形された前記キーパッドの部位が前記スイッチを作動させること
を特徴とするキーパッドアセンブリ。
【請求項9】
前記キーパッドは、前記導光板上に局所的に形成され、前記導光板内に広がる光の一部を前記キーボタン側に反射する少なくとも1つの反射パターンをさらに含む
ことを特徴とする請求項記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項10】
前記導光板の前記上面とは反対側の下面上に形成された少なくとも1つの突起部をさらに含む
ことを特徴とする請求項記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項11】
前記スイッチは、前記キーボタンに対応する領域に形成された導電性の接触部材と、前記導電性の接触部材を覆う導電性ドームと、を含み、
前記キーボタンが押し込まれることによって、前記突起部が前記ドームを押すことによって、前記ドームと前記接触部材が互いに電気的接触をなすことを特徴とする請求項10記載のキーパッドアセンブリ
【請求項12】
前記キーボタンが押し込まれることによって、前記フィルムと前記導光板の上面とが互いに接触される幅は、前記突起部の幅より大きいことを特徴とする請求項11記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項13】
前記導光板の側面に対向するように配置され、前記導光板の内部へ光を結合させるように適合された少なくとも1つの発光素子をさらに含む
ことを特徴とする請求項記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項14】
前記導光板の端に連結されたプリント回路基板をさらに含み、前記発光素子は前記プリント回路基板上に搭載されることを特徴とする請求項13記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項15】
前記発光素子に対向する前記導光板の側面に具備され、前記発光素子から入射した光を拡散する拡散部材をさらに含む
ことを特徴とする請求項14記載のキーパッドアセンブリ。
【請求項16】
上面上に少なくとも1つのスイッチを備えたスイッチ基板と、
上面,下面,及び側面を有する導光板を備えたキーパッドと、
前記導光板の側面のうち少なくとも一の側面に隣接するように配置された少なくとも1つの発光素子と、を含み、
前記キーパッドは、上面上に少なくとも1つのキーボタンを備え、前記導光板の上面上に接着部材により配置されるフィルムと、前記導光板上に局所的に形成され、前記導光板内に広がる光の一部を前記キーボタン側に反射する少なくとも1つの反射パターンと、を含み、
前記フィルムの外周部が前記導光板の外周部に結合されることによって、前記フィルムの中央部と前記導光板との間に空気層が設けられることを特徴とする携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−181965(P2009−181965A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−121009(P2009−121009)
【出願日】平成21年5月19日(2009.5.19)
【分割の表示】特願2006−131040(P2006−131040)の分割
【原出願日】平成18年5月10日(2006.5.10)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】