説明

キーボード装置、及びキーボードのキーの色相を選定する方法

本発明は、それぞれのキーの下に配備されて、キーの上面を照らす発光素子と、それぞれのキーにより生成される信号をコンピュータに伝達するマイクロコントロールユニットで発光素子を制御するスイッチをさらに含み、コンピュータから伝えられた信号によりスイッチを制御するマイクロコントロールユニットと、を含むことを特徴とするキーボード装置、及びこれを利用してそれぞれのキーの色相を選定する方法に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キーボード装置、及びキーボードのキーの色相を選定する方法に関し、より詳しくは、ソフトウェアの動作によりキーボードのキーの色相を選定するキーボード装置、及びキーボードのキーの色相を選定する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータのキーボードは、100個余りのキーを有しているが、これらのキーが眼立つように、又は暗い空間においても使用できるように、キーの下に発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下、「LED」と略称す。)を設ける技術が提案されている。
図1は、従来技術である韓国登録特許公報第10−0222374号明細書に開示のキーボードの選択的な文字表示装置を説明するための図面であるが、同図には、英文字「A」及びハングル文字「ロ」(PCT公開するために’ε’で表示)の下に発光ダイオード(D1、D2)が設けられており、スイッチ100の動作により、LED(D1、D2)で英文字「A」及びハングル文字「ロ」を照らすことにより、キーボードの現在状態を知らせるキーボード装置が提示されている。
【特許文献1】韓国登録特許公報第10−0222374号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、このような従来技術は、単純に韓/英変換キーの操作でスイッチ100を動作し、キーボードのすべてのキーに書かれている英文字、又はハングル文字をLED(D1、D2)が照らすことに留まっていた。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、コンピュータに搭載されたソフトウェアを利用して使用者がキーボードのキーの色相を選定し得るようにし、使用者が必要に応じてキーボードのキーの色相を選定できるキーボード装置及びその方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、青色、緑色、赤色のLEDを備えることにより、多様な色相を具現し得るキーボード装置及びこの多様な色相を具現し得るキーボードのキーの色相を選定する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、入力のため手段としてコンピュータに接続され、かつ複数個のキーを有し、それぞれのキーは、キーの上面に記号部が備えられている、キーボード装置において、それぞれのキーの下に配備されて、キーの上面を照らす発光素子と、それぞれのキーにより生成される信号をコンピュータに伝達するマイクロコントロールユニット(Micro Control Unit、以下、「MCU」ということもある。)で発光素子を制御するスイッチを含み、コンピュータから伝達された信号によりスイッチを制御するマイクロコントロールユニットと、を含むことを特徴とするキーボード装置を提供する。
【0006】
ここで、本発明のマイクロコントロールユニットは、従来のマイクロコントロールユニットとは違って、キーボードの特定キーの操作で発光素子を制御するのではなく、コンピュータに備えられたソフトウェアにより処理された色相、及び指定されたキーに対する情報を利用して、ユニットの内部に備えられたスイッチを制御することによって、発光素子が指定された色相でそれぞれのキーを照らすようにしている。
【0007】
さらに、本発明は、入力のための手段としてコンピュータに接続され、かつ上面に記号部を含む複数個のキーと、それぞれのキーの下に配備されキーの上面を照らす発光素子と、発光素子を制御するスイッチを備えるマイクロコントロールユニットを含むキーボード装置を利用してキーボードのキーの色相を選定する方法において、入力装置からキーボードのキーの色相選定の要請を受ける第1段階と、色相選定の対象となるキーを選択し、色相を選定し得る画面をモニター上に表示する第2段階と、上記画面により色相が選定されたキーに関する情報を入力装置から受ける第3段階と、そして上記情報をキーボードのマイクロコントロールユニットに伝達する第4段階と、を含むことを特徴とするキーボードのキーの色相を選定する方法を提供する。
【0008】
また、本発明は、伝達された情報により、マイクロコントロールユニットがスイッチにより発光素子を制御する第5段階をさらに含むことを特徴とするキーボードのキーの色相を選定する方法を提供する。
入力装置としてはマウスが主に使われるが、キーボード自体を利用して入力しても良い。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、キーボードの使用者が望む色相を、必要なキーに適用することができる。
また、本発明によれば、キーボードのキーを多く使用するコンピュータ作業時に頻繁に使用する文字の視認性を高めることによって作業の効率性を高めることができるとともに、三原色から構成された光源により使用者の望む色相の文字を具現することによって、キーボードを使用する作業の効率を高めることができる。
また、本発明によると、暗い作業環境においても差し支えなく作業することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明によるキーボード装置、及びキーボードのキーの色相を選定する方法をより詳細に説明する。
【0011】
図2は、本発明によるキーボードの一部のキーを示す図面で、一部のキー1は赤色を、一部のキー2は青色を、一部のキー3は緑色を、一部のキー4は紫色を、一部のキー5はオレンジ色を帯びている。
図3は、本発明によるキーボードのキーの一例を示す図面であり、キー10が示されているが、キー10の下には、青色、緑色、赤色のLEDが備えられた発光素子20が配備されている。
【0012】
キー10の上面30は全体的に不透明となっており、文字又は符号からなる記号部40は光を透過するようになっている。これは、キー10を光を透過する材質で作製した後、キー10の上面30、又はキー10の外面全体を不透明なものにするために塗布液50で塗布し、さらにレーザー加工などの方法で記号部40に該当する領域の塗布液を除去することによって構成することができる。一方、キー10は、記号部40のみが光を透過するように、二重射出法により製作することもできる。またキー10全体、又はキー10の上面30が光を透過するようにし、記号部40のみを不透明にしても良い。また、キー10の内側面にメッキを施すことにより、反射板60を設けると、上面30から放出される光の放出効率を上げることができる
図3の右側には、記号部40が青色を帯びていることが示されているが、これは、発光素子20から発光される光を調節することによって達成することができる。
【0013】
次に、本発明によってキーボードのキーの色相を選定する方法を説明する。
図4は、本発明により、モニターによりキーの色相を選定する方法を説明するための図面であるが、キーボードのキーを画面上に表示した後、色相指定窓71において色相を指定した後、カーソル72でキー73を選択することによって色相の選定が行われる。
図5は、本発明によるキーの色相選定を可能にする物理的構造の一例を示す図面であり、発光素子20の動作原理は、図1に示す従来技術のLEDの動作原理と大きな差はない。
【0014】
一般に、キーボードの制御は、キーボード内に内蔵されたマイクロコントロールユニットという制御ICにより行われる。MCUは、基本的にはキーボードのキーの機械的信号により発生した電気的信号をコンピュータ本体に伝達する機能をするが、この他にも「scroll lock」、「caps lock」などのファンクション・キーの動作時に、主にキーボードの右上端に備えられて、これらを動作差を表示するLEDをオン/オフする機能をする。
【0015】
本発明のように、キーボードのキーの色相を指定して、キーの下に配備された発光素子が指定された色相を発光するようにするために、図4に示すように使用者の要請によって画面上にキーボードのキーを表示して、使用者がキーの色相を指定し得るようにし、指定された色相を受けて最終的にキーボードのMCUに伝達するソフトウェアとしての駆動プログラム81がコンピュータ80に搭載されており、キーボード90には発光素子20に供給される電流を制御し得るスイッチ92を含む、MCU91が備えられている。
【0016】
使用者は、マウスなどの入力装置201を介してコンピュータ80にキーの色相選定のためのモードを要請し、このような要請を受けたコンピュータ80は駆動プログラム81を実行させることにより使用者の要請に応じることになり、色相選定が完了すると、これと関連した情報をキーボード90のMCU91に伝達する。このような一連のコンピュータの内的過程はコンピュータ80の中央処理装置82(CPU)により処理される。
【0017】
例えば、使用者により特定キーを赤色に指定した場合に、MCU91は,青色と緑色に該当するLEDのスイッチをオフさせ、赤色に該当するLEDのスイッチのみをオンさせることによって該当キーを赤く表示することができる。また、紫色に指定した場合は、青色と赤色LEDのスイッチをオンさせることによって紫色を作ることができる。また電流の量を制御できる機能を有することによって、同じ色でも多様なスペクトラムで表現することができる。
【0018】
図6は、駆動プログラム81で行われる一連の過程を説明するための図面であるが、駆動プログラム開始後、初期段階で、使用者からの色相選定のための要請があるか否かを確認し、要請がある場合には(S1)、色相選定のための画面を使用者に表示し(S2)、図3で示すように、画面上でキーの選択及び色相の選定作業を続いて行い(S3)、使用者が選定作業の完了を知らせると(S4)、終了する。
【0019】
以上、本発明による好ましい実施形態を説明してきたが、本発明はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での当業者による様々な設計変更や修正をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】従来技術の韓国登録特許公報第10−0222374号に開示されたキーボードの選択的な文字表示装置を説明するための図面である。
【図2】本発明によるキーボードの一部のキーを示す図面である。
【図3】本発明によるキーボードのキーの一例を示す図面である。
【図4】本発明によるモニター上におけるキーの色相を選定する方法を説明するための図面である。
【図5】本発明によるキーの色相選定を可能にする物理的構造の一例を示す図面である。
【図6】駆動プログラムで行われる一連の過程を説明するための図面である。 図2から4のギリシャ文字での表記は、PCT公開のための、PCT出願時の図2から4のハングル文字の代替である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力のための手段としてコンピュータに接続され、かつ複数個のキーを有し、それぞれのキーは上面に記号部を備えている、キーボード装置において、
それぞれのキーの下に配備されて、前記キーの上面を照らす発光素子と、
それぞれのキーにより生成される信号を前記コンピュータに伝達するマイクロコントロールユニットで前記発光素子を制御するスイッチを含み、前記コンピュータから伝えられた信号によりスイッチを制御するマイクロコントロールユニットとを含むことを特徴とするキーボード装置。
【請求項2】
前記発光素子は青色、緑色、赤色のLED(Light Emitting Diode)のうち少なくとも一つを含み、前記マイクロコントロールユニットは、含まれた青色、緑色、赤色のLEDのうち少なくとも一つを制御する少なくとも一つのスイッチを含むことを特徴とする請求項1に記載のキーボード装置。
【請求項3】
それぞれの前記キーの上面は不透明となっており、前記記号部は光を透過するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のキーボード装置。
【請求項4】
それぞれの前記キーの上面は、光を透過するようになっており、前記記号部は不透明となっていることを特徴とする請求項1に記載のキーボード装置。
【請求項5】
それぞれの前記キーの内部には反射板が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のキーボード装置。
【請求項6】
入力のための手段としてコンピュータに接続され、上面に記号部を有する複数個のキーと、それぞれのキーの下に配備されて前記キーの上面を照らす発光素子と、前記発光素子を制御するスイッチを含むマイクロコントロールユニットと、を含むキーボード装置を利用してキーボードのキーの色相を選定する方法において、
入力装置から前記キーボードの前記キーの前記色相の選定の要請を受ける第1段階と、
前記色相選定の対象となるキーを選択して色相を選定し得る画面をモニター上に表示する第2段階と、
前記上記画面で前記色相が選定されたキーに対する情報を前記入力装置から受ける第3段階と、
前記上記情報を前記キーボードの前記マイクロコントロールユニットに伝達する第4段階とを含むことを特徴とするキーボードのキーの色相を選定する方法。
【請求項7】
前記伝達された情報によって前記マイクロコントロールユニットが前記スイッチで前記発光素子を制御する第5段階をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のキーボードのキーの色相を選定する方法。
【請求項8】
前記発光素子は、LEDから構成されることを特徴とする請求項6に記載のキーボードキーの色相を選定する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−532137(P2008−532137A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−556966(P2007−556966)
【出願日】平成18年2月3日(2006.2.3)
【国際出願番号】PCT/KR2006/000406
【国際公開番号】WO2006/090984
【国際公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(506387339)エピヴァレー カンパニー リミテッド (9)
【出願人】(507284536)ラキシウム ライティング アンド テクノロジー インク (1)
【Fターム(参考)】