説明

クライアント装置、コンテンツ受信方法、管理装置、コンテンツ配信の管理方法、プログラム

【課題】配信装置から多数配信される動画のコンテンツのクライアント装置での視聴環境を、視聴したいコンテンツをユーザが探し易くなるように改良する。
【解決手段】コンテンツの視聴に用いられるクライアント装置は、コンテンツを選択するためのユニークな第1識別子(各コンテンツのコンテンツ名又はURL)複数を一まとめのグループにし、そのグループにユニークな第2識別子(グループチャンネル番号)を割振ってなるグループチャンネルデータを有している。ユーザがグループチャンネル番号のいずれかを選択すると、そのグループチャンネル番号と対応付けられた複数のコンテンツが表示装置に表示されることになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して、配信装置からクライアント装置へと動画のコンテンツを配信するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
配信装置からクライアント装置へ、インターネットなどによって構成されるネットワークを介して動画のコンテンツを配信する技術が存在している。このようなコンテンツの配信システムでは通常、コンテンツは複数存在し、ユーザはそのコンテンツの中から1つを選択してその視聴を行う。
【0003】
ところで、複数のコンテンツの中から視聴するコンテンツをユーザが選択する場合には以下のような問題が生じる。
まず、ユーザがオンデマンドで視聴するコンテンツそれ自体を選択してからコンテンツを視聴する場合(例えば、ユーザが、自らが選択した映画や、スポーツの特定の試合などのコンテンツをそのコンテンツの頭から視聴する場合など。)はともかく、例えば、複数のコンテンツが各チャンネルに相当するネットワークを用いたテレビ放送システムや、複数のコンテンツのそれぞれが複数の監視カメラからの映像に相当する監視システムなどの場合には、ユーザはコンテンツの選択を行うのが難しい。つまり、このような場合には、ユーザはどのコンテンツがその時点で自分が見たいと思うものに該当するのかを、実際にコンテンツの視聴をしなければわからないことになる。
このような場合、通常のテレビジョン放送でそうするのが一般的なように、ユーザは、ザッピング(チャンネルを次々と変更する)という操作を行う。しかしながら、ザッピングを行うことはユーザにとって面倒であり、特に、ユーザが選択することのできるコンテンツの数が多い場合にはそれが顕著になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ネットワークを介して、配信装置からクライアント装置へと動画のコンテンツを配信するための技術を、ユーザがコンテンツの選択を容易に行えるようなものとすることをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の課題を解決するための一態様として、本発明は、以下のクライアント装置を提案する。
本発明のクライアント装置は、動画のコンテンツのデータであるコンテンツデータを複数配信することのできる配信装置から、複数の前記コンテンツデータのうち受信を行うことができるものである視聴可能コンテンツデータを所定のネットワークを経由して受信するとともに、受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づくコンテンツを所定のディスプレイに表示できるようにされているクライアント装置である。
そして、このクライアント装置は、前記視聴可能コンテンツデータのそれぞれと対応付けられたユニークな第1識別子複数の集合である視聴可能コンテンツテーブルを記録する第1記録手段と、前記第1記録手段に記録された複数の前記第1識別子により作られた複数のグループのそれぞれと対応付けられたユニークな第2識別子複数の集合であるグループチャンネルテーブルを記録する第2記録手段と、前記第2識別子のうちの1つを選択するための情報を入力するための第1入力手段と、前記第1入力手段によって入力された情報に基づいて、前記第2記録手段に記録された第2識別子の中から1つの第2識別子を選択する第1選択手段と、前記第1選択手段により選択された前記情報に基づいて選択された前記第2識別子と対応付けられた前記グループに含まれている前記第1識別子と対応付けられている前記視聴可能コンテンツデータを前記配信装置から受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づく前記コンテンツを、当該コンテンツが1つの場合には1つ、当該コンテンツが複数の場合には複数のコンテンツを同時に、前記ディスプレイに同時に表示する表示制御手段と、を備えている。
このクライアント装置は、視聴可能コンテンツデータのそれぞれと対応付けられたユニークな第1識別子複数の集合である視聴可能コンテンツテーブルを記録する第1記録手段を備えており、また、グループチャンネルテーブルを記録する第2記録手段を備えている。第2記録手段に記録されるグループチャンネルテーブルは、第1識別子を1つ或いは2つ以上まとめて作られたグループとそれぞれ対応付けられた複数の第2識別子の集合である。第2記録手段には、第2識別子が含まれていれば足り、必ずしも第1識別子が記録されている必要はない。
このクライアント装置では、第1選択手段によって第2記録手段に記録された第2識別子を選択すると、選択された第2識別子と対応付けられたグループに含まれている第1識別子(これは1つの場合も、2つ以上の場合もある)と対応付けられている視聴可能コンテンツテーブルを受信手段が配信装置から受信し、その視聴可能コンテンツデータに基づくコンテンツがディスプレイに表示されるようになっている。このとき、ディスプレイに表示されるコンテンツは、受信された視聴可能コンテンツデータが1つの場合には1つ、受信された視聴可能コンテンツデータが複数の場合には複数となり、後者の場合には複数のコンテンツがディスプレイに同時に表示されることとなる。
つまり、このクライアント装置は、複数の第2識別子のそれぞれに、複数の第1識別子(これは、視聴可能コンテンツと一対一対応する。)との対応付けを許容するとともに、第2識別子を1つ選択した場合に、その第2識別子と対応付けられた第1識別子に対応する視聴可能コンテンツ(視聴可能コンテンツが複数の場合には、複数の視聴可能コンテンツ)をディスプレイに表示させるものとなっている。これは、通常のテレビジョン受像機でいえば、複数のチャンネルをまとめたチャンネル群を1つのチャンネルとして扱うことと類似する。
このようにすることにより、本発明のクライアント装置によれば、複数の視聴可能コンテンツが割当てられたチャンネル群を1つの操作で切り換えられるようになるので、ユーザは複数のコンテンツを1つの操作で視聴できるようになり、また、自分が見たいコンテンツを素早く探せるようになる。
【0006】
本発明では、ディスプレイに表示されるコンテンツは、ディスプレイにどのような状態で表示されてもよい。例えば、コンテンツは、ディスプレイ一杯に表示されてもよい。ディスプレイに複数のコンテンツが同時に表示される場合も同様である。
コンテンツは、また、ディスプレイの中に表示されるウィンドウの中に表示されてもよい。例えば、前記表示制御手段は、前記第1選択手段により選択された前記第2識別子と対応付けられた前記グループに含まれる前記第1識別子が複数である場合、複数の前記コンテンツを、前記ディスプレイに表示される1つのウィンドウの中に同時に表示するようになっていてもよい。
本発明のクライアント装置は、汎用のコンピュータとして具現化される可能性があるが、その場合のウィンドウは、例えば、Internet Explorer(登録商標)などのブラウザのフレームとすることができる。
【0007】
ウィンドウの中に複数のコンテンツを同時に表示する場合、複数のコンテンツは、ウィンドウの中にどのような状態で表示されてもよい。複数のコンテンツは、例えば、ウィンドウの中に互いに重ならないように表示されてもよい。この場合、前記表示制御手段を、前記第1選択手段により選択された前記第2識別子と対応付けられた前記グループに含まれる前記第1識別子が複数である場合、複数の前記コンテンツを、前記ウィンドウの中に互いに重なり合わないように配列して表示するようなものとすることができる。
ウィンドウの中に互いに重ならないように表示されるコンテンツは、例えば、上下左右に配列して表示される。ウィンドウの中に配するコンテンツが、2×2、3×4等の適当な配列の仕方を行えない数である場合には、ウィンドウの一部にコンテンツの表示されない部分が設けられても構わない。
【0008】
ウィンドウの中にコンテンツを表示するようになっている場合、本発明のクライアント装置は、前記ウィンドウの中に複数の前記コンテンツが表示されているときに、それらコンテンツの中の1つを選択するための情報を入力するための第2入力手段を備えており、前記表示制御手段は、前記第2入力手段から前記情報が入力された場合には、選択された前記コンテンツを前記ウィンドウの中に1つだけ表示するようになっていてもよい。
このようにすることで、ユーザが選んだコンテンツを拡大して視聴できるようになる。
【0009】
本発明におけるクライアント装置は、前記グループの数、又は前記グループのそれぞれに含まれる前記第1識別子を変更するための情報を入力するための第3入力手段を備えているとともに、前記第3入力手段から入力された前記情報に基づいて、前記第2記録手段に記録されたグループチャンネルテーブルの内容を変更する第1修正手段を備えていてもよい。
このようにすることにより、ユーザは、グループチャンネルテーブルの内容を、例えば自分の好みにより、適時変更できるようになり便利である。例えば、クライアント装置が視聴できる視聴可能コンテンツに、ニュースのコンテンツ、スポーツのコンテンツ、子供用のコンテンツ、映画のコンテンツ等が含まれている場合、ユーザは、各グループチャンネルに対応付ける視聴可能コンテンツを、これらのジャンル毎に分けることもできるし、スポーツのコンテンツを更に、サッカーのコンテンツ、野球のコンテンツ、ゴルフのコンテンツ等に細分化したり、ニュースのコンテンツとスポーツのコンテンツをまとめたりすることができる。
【0010】
本発明のクライアント装置は、また、前記第1識別子を変更するための情報を入力するための第4入力手段と、前記第4入力手段から入力された前記情報に基づいて、前記第1記録手段に記録された視聴可能コンテンツテーブルの内容を変更する第2修正手段と、を備えていてもよい。このような第4入力手段と第2修正手段を有するクライアント装置であれば、ユーザは、多くのコンテンツの中から、視聴可能コンテンツを変更することができる。
これにより、ユーザは、複数のコンテンツのうちのどれを視聴可能コンテンツとするかということを自分で決定できるようになる。例えば、一定の料金の支払いを条件にユーザにある決まった数のコンテンツの視聴を許可するようなシステムを本発明のクライアント装置により構成した場合、ユーザが、コンテンツのうちの好みのものを視聴可能コンテンツにしたり、視聴可能コンテンツのうちのあまり視聴しないものを視聴可能コンテンツから外したりする操作を行うことができる、という点で上述のクライアント装置は有益である。
もっとも、第1記録手段に記録された視聴可能コンテンツテーブルは、クライアント装置の操作によって変更できないようにすることもできる。この場合、クライアント装置は、視聴可能コンテンツテーブルを、ネットワークに接続された他の装置(例えば、後述する管理装置、又は各クライアント装置のユーザに課金を行うシステムと接続された装置)から、受信するようになっていてもよい。クライアント装置は通常複数であるので、上述の他の装置は、各クライアント装置用の視聴可能コンテンツテーブルを記録し、或いは管理することになる。これらの例となるクライアント装置は、前記視聴可能コンテンツテーブルのデータを、前記ネットワーク経由で受信する受信手段と、受信したそのデータを前記第1記録手段に書込むことにより、前記第1記録手段に前記視聴可能コンテンツテーブルを記録させる書込手段と、を備えている。
【0011】
本発明において、配信装置は1つであっても、複数であってもよい。
また、本発明において、第1識別子は、あるコンテンツデータを他のコンテンツデータから識別できるようなものであればよい。例えば、第1識別子は、コンテンツのタイトルであってもよい。第1識別子は、また、前記コンテンツデータの存在場所を示す情報とすることができる。これは、コンテンツデータの数が配信装置の数と同じ場合(つまり、各配信装置が1つずつコンテンツデータを持っている場合)であれば、第1識別子は、各配信装置のIPアドレスとすることができる。また、コンテンツデータの数が配信装置の数と同じであるか否かに関わらず、第1識別子は、各コンテンツデータの存在場所のURL(Uniform Resource Locator)とすることができる。
【0012】
本発明のクライアント装置により得られる作用効果は、例えば、以下のコンテンツ受信方法によって得ることができる。
そのコンテンツ受信方法は、動画のコンテンツのデータであるコンテンツデータを複数配信することのできる配信装置から、複数の前記コンテンツデータのうち受信を行うことができるものである視聴可能コンテンツデータを所定のネットワークを経由して受信するとともに、受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づくコンテンツを所定のディスプレイに表示できるようにされているクライアント装置が実行する方法である。
この方法は、前記クライアント装置が、前記視聴可能コンテンツデータのそれぞれと対応付けられたユニークな第1識別子複数の集合である視聴可能コンテンツテーブルを第1記録手段に記録する過程と、前記第1記録手段に記録された複数の前記第1識別子により作られた複数のグループのそれぞれと対応付けられたユニークな第2識別子複数の集合であるグループチャンネルテーブルを第2記録手段に記録する過程と、前記第2識別子のうちの1つを選択するための情報を入力する過程と、前記第2識別子のうちの1つを選択するための前記情報に基づいて、前記第2記録手段に記録された第2識別子の中から1つの第2識別子を選択する過程と、前記第2識別子を選択する前記過程により選択された前記第2識別子と対応付けられた前記グループに含まれている前記第1識別子と対応付けられている前記視聴可能コンテンツデータを前記配信装置から受信する過程と、受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づく前記コンテンツを、当該コンテンツが1つの場合には1つ、当該コンテンツが複数の場合には複数のコンテンツを同時に、前記ディスプレイに表示する過程と、を含んでいる。
本発明のクライアント装置により得られる作用効果は、例えば、以下のプログラムを用いることで、汎用のコンピュータによっても得ることができる。
そのプログラムは、動画のコンテンツのデータであるコンテンツデータを複数配信することのできる配信装置から、複数の前記コンテンツデータのうち受信を行うことができるものである視聴可能コンテンツデータを所定のネットワークを経由して受信するとともに、受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づくコンテンツを所定のディスプレイに表示できるようにされているクライアント装置として、所定のコンピュータを機能させるためのプログラムである。
このプログラムは、前記コンピュータに、前記視聴可能コンテンツデータのそれぞれと対応付けられたユニークな第1識別子複数の集合である視聴可能コンテンツテーブルを第1記録手段に記録する過程と、前記第1記録手段に記録された複数の前記第1識別子により作られた複数のグループのそれぞれと対応付けられたユニークな第2識別子複数の集合であるグループチャンネルテーブルを第2記録手段に記録する過程と、前記第2識別子のうちの1つを選択するための情報を入力する過程と、前記第2識別子のうちの1つを選択するための前記情報に基づいて、前記第2記録手段に記録された第2識別子の中から1つの第2識別子を選択する過程と、前記第2識別子を選択する前記過程により選択された前記第2識別子と対応付けられた前記グループに含まれている前記第1識別子と対応付けられている前記視聴可能コンテンツデータを前記配信装置から受信する過程と、受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づく前記コンテンツを、当該コンテンツが1つの場合には1つ、当該コンテンツが複数の場合には複数のコンテンツを同時に、前記ディスプレイに表示する過程と、を実行させるためのものである。
【0013】
上述の課題を解決するための一態様として、本発明は、以下の管理装置を提案する。なお、以下に説明する管理装置と組合されるクライアント装置は、ここまでに説明した本発明のクライアント装置であるのが原則であるが、必ずしもそうでなくてもよい。
本発明の管理装置は、動画のコンテンツのデータであるコンテンツデータを複数配信することのできる配信装置と、前記配信装置から前記コンテンツデータのうち受信を行うことができるものである視聴可能コンテンツデータをネットワークを経由して受信するとともに、受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づくコンテンツを所定のディスプレイに表示できるようにされている複数のクライアント装置と、前記コンテンツデータのうちのどれがそのクライアント装置が受信できる視聴可能コンテンツデータに当たるのかを各クライアント装置毎に管理する管理装置と、を含むコンテンツ配信システムを構成する管理装置である。
そして、この管理装置は、前記クライアント装置のそれぞれを識別するためのクライアント識別子と対応付けた状態で、前記視聴可能コンテンツデータのそれぞれと対応付けられたユニークな第1識別子複数の集合である、前記クライアント装置のそれぞれ用の視聴可能コンテンツテーブルを記録する管理用記録手段と、前記クライアント装置のそれぞれに、そのクライアント装置用の前記視聴可能コンテンツテーブルを送信する送信手段と、を備えてなる。
管理装置で各クライアント装置用の視聴可能コンテンツテーブルを管理することにより、各クライアント装置がどのコンテンツを視聴できるようにするかということについての管理を行い易くなる。これは、各クライアント装置のユーザに対してコンテンツの視聴に対する課金を行う場合などに有効となる。
【0014】
前記クライアント装置が、前記コンテンツデータのうちの少なくとも1つを視聴可能コンテンツデータとして選択するか、又は視聴可能コンテンツデータのうちの少なくとも1つを視聴可能でなくすことを希望する旨の情報を入力するための第5入力手段と、当該第5入力手段により入力された前記情報を前記ネットワークを介して前記管理装置に送信する手段とを備えている場合、管理装置は以下のようなものとすることができる。
この場合の管理装置は、前記クライアント装置から送信された前記情報を受付ける手段と、前記クライアント装置から前記情報を受付けた場合に、前記管理用記録手段に記録されたそのクライアント装置用の前記視聴可能コンテンツテーブルを、当該情報により視聴可能コンテンツデータとすることを選択された前記コンテンツデータと対応付けられた第1識別子を加えるように、且つ当該情報により視聴可能でなくすことを希望された前記コンテンツデータと対応付けられた第1識別子を外すように、修正する管理情報修正手段と、を備えてなるものとすることができる。
このような管理装置であれば、各クライアント装置用の視聴可能コンテンツテーブルを適宜変更できる。
【0015】
前記クライアント装置が、前記コンテンツデータのうちの少なくとも1つを視聴可能コンテンツデータとして選択するか、又は視聴可能紺テンツデータのうちの少なくとも1つを視聴可能でなくすことを希望する旨の情報を入力するための第5入力手段と、そのクライアント装置を認証するための情報を入力するための第6入力手段と、前記第5入力手段により入力された前記情報と前記第6入力手段により入力された前記情報とを前記ネットワークを介して前記管理装置に送信する手段とを備えている場合、管理装置は以下のようなものとすることができる。
この場合の管理装置は、前記クライアント装置から送信された前記第5入力手段により入力された前記情報と前記第6入力手段により入力された前記情報とを受付ける手段と、前記クライアント装置から送信された前記第6入力手段により入力された前記情報に基づいて前記クライアント装置の認証を行う認証手段と、前記認証手段が前記クライアント装置を正当なものと判定した場合に、前記管理用記録手段に記録されたそのクライアント装置用の前記視聴可能コンテンツテーブルを、前記クライアント装置から受付けた前記第5入力手段により入力された前記情報により視聴可能コンテンツデータとすることを選択された前記コンテンツデータと対応付けられた第1識別子を加えるように、且つ当該情報により視聴可能でなくすことを希望された前記コンテンツデータと対応付けられた第1識別子を外すように、修正する管理情報修正手段と、を備えてなるものとすることができる。
このような管理装置を用いれば、視聴可能コンテンツテーブルを有するという条件を満たしているクライアント装置は、管理装置による認証を既に終えている状態にあるとみることができるようになる。したがって、クライアント装置が複数あるコンテンツのうちのどれかを視聴しようとした場合に、当該コンテンツについての第1識別子を含む視聴可能コンテンツテーブルをそのクライアント装置が有するのであれば、再度の認証などを行うことをせずに、そのクライアント装置にコンテンツの視聴を行わせてもよい、ということになる。これは、認証手続の簡略化という意味で有用であるが、例えば、災害時などにおいて管理装置、或いはコンテンツの視聴を行おうとするクライアント装置の認証を行う装置が動作しない場合であっても、クライアント装置と配信装置が生きていれば、クライアント装置でコンテンツの視聴を行えるようになるという利点を生じる。
【0016】
本発明の管理装置で得られるのと同様の作用効果を、例えば、以下の方法によっても得ることができる。
その方法は、動画のコンテンツのデータであるコンテンツデータを複数配信することのできる配信装置と、前記配信装置から前記コンテンツデータのうち受信を行うことができるものである視聴可能コンテンツデータをネットワークを経由して受信するとともに、受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づくコンテンツを所定のディスプレイに表示できるようにされている複数のクライアント装置と、前記コンテンツデータのうちのどれがそのクライアント装置が受信できる視聴可能コンテンツデータに当たるのかを各クライアント装置毎に管理する管理装置と、を含むコンテンツ配信システムを構成する管理装置にて実行されるコンテンツ配信の管理方法である。
そして、この方法は、前記管理装置が、前記クライアント装置のそれぞれを識別するためのクライアント識別子と対応付けた状態で、前記視聴可能コンテンツデータのそれぞれと対応付けられたユニークな第1識別子複数の集合である、前記クライアント装置のそれぞれ用の視聴可能コンテンツテーブルを管理用記録手段に記録する過程と、前記クライアント装置のそれぞれに、そのクライアント装置用の前記視聴可能コンテンツテーブルを送信する過程と、を含む。
本発明の管理装置で得られるのと同様の作用効果を、例えば、以下のプログラムを用いることにより、汎用のコンピュータによっても得ることができるようになる。
そのプログラムは、例えば、動画のコンテンツのデータであるコンテンツデータを複数配信することのできる配信装置と、前記配信装置から前記コンテンツデータのうち受信を行うことができるものである視聴可能コンテンツデータをネットワークを経由して受信するとともに、受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づくコンテンツを所定のディスプレイに表示できるようにされている複数のクライアント装置と、前記コンテンツデータのうちのどれがそのクライアント装置が受信できる視聴可能コンテンツデータに当たるのかを各クライアント装置毎に管理する管理装置と、を含むコンテンツ配信システムを構成する管理装置として所定のコンピュータを機能させるためのプログラムである。そして、そのプログラムは、前記コンピュータに、前記クライアント装置のそれぞれを識別するためのクライアント識別子と対応付けた状態で、前記視聴可能コンテンツデータのそれぞれと対応付けられたユニークな第1識別子複数の集合である、前記クライアント装置のそれぞれ用の視聴可能コンテンツテーブルを管理用記録手段に記録する過程と、前記クライアント装置のそれぞれに、そのクライアント装置用の前記視聴可能コンテンツテーブルを送信する過程と、を実行させるためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態によるコンテンツ配信システムの全体構成を概略的に示す図。
【図2】図1に示した配信装置のハードウエア構成を示す図。
【図3】図1に示した配信装置内に生成される機能ブロックを示すブロック図。
【図4】図3に示したコンテンツ記録部に記録されたデータの内容を概念的に示す図。
【図5】図1に示したクライアント装置内に生成される機能ブロックを示すブロック図。
【図6】図5に示した第1記録部に記録されたデータの内容を概念的に示す図。
【図7】図5に示した第2記録部に記録されたデータの内容を概念的に示す図。
【図8】図1に示した管理装置内に生成される機能ブロックを示すブロック図。
【図9】図1に示したコンテンツ配信システムで実行される処理の流れを示す図。
【図10】図1に示したクライアント装置の表示装置に表示される画像の一例を示す図。
【図11】図1に示したクライアント装置の表示装置に表示される画像の他の例を示す図。
【図12】図1に示したクライアント装置の表示装置に表示される画像の他の例を示す図。
【図13】変形例のクライアント装置内に生成される機能ブロックを示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1に、本発明のクライアント装置、管理装置を含むコンテンツ配信システムの全体構成を概略的に示す。
コンテンツ配信システムは、配信装置11、クライアント装置12、管理装置13を含んで構成される。これらはすべて、ネットワークNに接続されている。
【0019】
配信装置11は、動画像のコンテンツのデータであるコンテンツデータをクライアント装置12に配信するものである。配信装置11は、少なくとも1つ存在すればよいが、この実施形態では複数存在する。各配信装置11は、少なくとも1つのコンテンツデータをクライアント装置12に配信できるようになっていればよいが、複数のコンテンツデータをクライアント装置12に配信できるようになっていてもよい。なお、コンテンツデータは、配信装置11がそれぞれ予め持っている必要はない。例えば、配信装置11は、ビデオカメラから受取った動画像についてのデータを、コンテンツデータとして、略実時間でクライアント装置12に配信するようになっていてもよい。これは、Webカメラなどと近年呼ばれ汎用されている技術を応用することで容易に実現することができる。
クライアント装置12は、動画像のコンテンツのデータであるコンテンツデータを配信装置11から受付けるようになっている。クライアント装置12は、クライアント装置12が有する、又はクライアント装置12と接続されたディスプレイに、そのコンテンツデータに基づくコンテンツを表示するようになっている。
後述するように、クライアント装置12は、配信装置11が配信できるすべてのコンテンツデータの受信が可能なわけではない。クライアント装置12がどのようなコンテンツデータを受信できるのかという点については後述する。
管理装置13は、配信装置11からクライアント装置12へのコンテンツデータの配信を、どのクライアント装置12がどのコンテンツデータを受信できるかという観点から管理するものである。管理装置13は少なくとも1つ存在すれば足り、この実施形態では1つとされている。
ネットワークNは、例えばインターネットである。もっともこれに代えて、他の手段、例えばLAN(Local Area Network)、イントラネット、或いは専用線でネットワークNを構成してもかまわないし、これらを組合わせてネットワークNを構成しても構わない。
【0020】
配信装置11、クライアント装置12、管理装置13の構成について説明する。
この実施形態では、配信装置11、クライアント装置12、管理装置13はいずれも、汎用のパーソナルコンピュータにより構成され、ハードウエア構成については共通する。ただし、クライアント装置12は、汎用のパーソナルコンピュータに代えて、携帯電話(PHS含む)又はPDA(Personal Data Assistance)により構成される場合がある。
以下、配信装置11のハードウエア構成について説明するが、クライアント装置12、管理装置13のハードウエア構成は、配信装置11のハードウエア構成に同じである。
【0021】
配信装置11は、この実施形態では、CPU(central processing unit)21、ROM(read only memory)22、HDD(hard disk drive)23、RAM(random access memory)24、入力装置25、表示装置26、通信装置27、DVDドライブ28及びバスBを含む構成とされている。CPU21、ROM22、HDD23、RAM24、入力装置25、表示装置26、通信装置27、DVDドライブ28は、バスBを介してデータの交換が可能とされている。なお、この実施形態では、入力装置25、表示装置26、通信装置27を配信装置11に含めているが、これら入力装置25等を配信装置11の外部機器と捉えることも可能である。この場合には、配信装置11のハードウエアにはインタフェイスが含まれることになり、入力装置25等とのデータのやり取りはそのインタフェイスを介して行われることになる。
ROM22、あるいはHDD23には、所定のプログラム、及び所定のデータ(これには、コンテンツのデータであるコンテンツデータが含まれている場合があり、本実施形態ではそのようにされている。また、所定のデータには、上記プログラムを実行するために必要なデータが含まれている。)が記録されている。配信装置11が持つプログラムは、汎用のコンピュータを配信装置11として機能させるためのものである(なお、クライアント装置12が持つプログラムは、汎用のコンピュータをクライアント装置12として機能させるためのものであり、管理装置13が持つプログラムは、汎用のコンピュータを管理装置13として機能させるためのプログラムである。)。プログラムは、汎用のコンピュータをそれ単独で配信装置11(或いは、クライアント装置12又は管理装置13)として機能させるものであってもよく、また汎用のコンピュータが有するOS等の他のプログラムと協働して汎用のコンピュータを配信装置11(或いは、クライアント装置12又は管理装置13)として機能させるものであってもよい。
CPU21は、配信装置11全体の制御を行うものであり、ROM22、あるいはHDD23に記憶されたプログラムやデータに基づいて、後述する処理を実行するものである。RAM24は、CPU21で処理を行う際の作業用記憶領域として用いられる。
入力装置25は、キーボード、マウスなどから構成されており、コマンドやデータの入力に用いられる。表示装置26は、LCD(liquid crystal display)、CRT(cathode ray tube)などから構成されており、コマンドや入力されたデータや、後述する処理の状況などを表示するために用いられる。
通信装置27は、他の装置とのネットワークNを介してのデータのやりとりを実行するものである。配信装置11の通信装置27は少なくとも、ネットワークNを介してクライアント装置12の通信装置27に後述するコンテンツデータを送信することができるようになっている。他方、クライアント装置12の通信装置27は少なくとも、ネットワークNを介して、配信装置11からコンテンツデータを、また管理装置13から視聴可能コンテンツテーブルを受取ることができるようになっている。
DVDドライブ28は、可搬の記録媒体であるDVDに記録されたデータを読み取ることができるものとされている。なお、この実施形態では、配信装置11で用いる記録媒体としてDVDを選択し、それを読み取るためのドライブとしてDVDドライブ28を用いることにしているが、記録媒体としてCD−ROM、ブルーレイディスク等他のものを選択した場合には、DVDドライブ28は選択した記録媒体の種類に応じて適当に変更する。上述したプログラムは、ネットワークN経由で配信装置11にインストールされたものでもよいが、この実施形態でのプログラムは、DVDドライブ28に挿入されたDVDからインストールされたものとなっている。
【0022】
配信装置11、クライアント装置12、管理装置13は、それぞれが有するプログラムを実行することにより、その内部に以下に説明するような機能ブロックを生成する。各装置について、順に説明する。
【0023】
まず、配信装置11から説明する。
配信装置11内には、図3に示したように、送受信部111、読出部112、コンテンツ記録部113が生成される。
送受信部111は、通信装置27を介して、ネットワークNとの間でデータのやり取りを行う機能を有している。送受信部111は、例えば、クライアント装置12から、コンテンツデータの送信を要求するものである後に詳述する送信要求データを受付ける。送受信部111は、受付けた送信要求データを読出部112に送るようになっている。送受信部111は、また、コンテンツデータを、送信要求データを送って来たクライアント装置12に送る機能を有している。
読出部112は、送信要求データを送受信部111を介して受付けた場合に、その送信要求データにより送信することを要求されたコンテンツのコンテンツデータをコンテンツ記録部113から読出す機能を有している。読出部112は、読出したコンテンツデータを送受信部111に送るようになっている。
コンテンツ記録部113は、コンテンツデータを記録するものとなっている。コンテンツ記録部113に記録されているデータを、図4に概念的に示す。コンテンツ記録部113には、少なくとも1つのコンテンツデータが記録されていればよいが、この実施形態では複数のコンテンツデータが記録されている。コンテンツ記録部113に記録されているのは、管理番号、コンテンツ名、URL、及びコンテンツデータ(図4では、「データ1」、「データ2」、「データ3」…と記載している。)である。
管理番号は、複数ある配信装置11に含まれるすべてのコンテンツデータを管理するためのものであり、通し番号のような互いにユニークなものとされている。コンテンツ名は、そのコンテンツの内容を概略的に表すものとなっている。URLは、コンテンツデータの置き場所を示すものであり、互いにユニークなものとされている。コンテンツデータは上述したように動画のコンテンツのデータであり、多くの場合、MPEG形式、RM形式等で圧縮されている。なお、コンテンツデータは、必ずしもコンテンツ記録部113に当初からない場合もあり、その場合にはコンテンツデータは、例えば、配信装置11外のカメラから入力される動画のデータとなる。また、コンテンツデータはすべてが異なるものとは限らず、同じものが含まれていてもよい。例えば、ユーザによる視聴が多いコンテンツ又はユーザによる視聴が多いと予想されるコンテンツについては、アクセスの集中を避けるため、予め同じコンテンツについての同じコンテンツデータを幾つか準備しておくのが好ましい。
上述した送信要求データは、上述のURLのいずれかを特定して配信装置11に送られてくる。読出部112は、そのURLに対応したコンテンツデータをコンテンツ記録部113から読出して、そのコンテンツデータを送受信部111に送るようになっている。なお、送信要求データは、管理番号を含んでいてもよい。その場合、送信要求データは、管理番号に対応したコンテンツデータを読出して、そのコンテンツデータを送受信部111に送る。
【0024】
次に、クライアント装置12について説明する。
クライアント装置12には、図5に示したように、送受信部121、インタフェイス部122、制御部123が含まれている。また、制御部123には、第1記録部123A、第1書換え部123B、第2記録部123C、第2書換え部123D、選択部123E、表示制御部123F、及び主制御部123Gが含まれている。
送受信部121は、通信装置27を介してネットワークNとの間でデータのやり取りを行う機能を有している。送受信部121は、例えば、配信装置11に、送信要求データを送信する機能と、配信装置11から、コンテンツデータを受信する機能を有している。送受信部121は、また、管理装置13に後述する変更要求データを送信するとともに、管理装置13から視聴可能コンテンツテーブルを受信する機能を有している。送受信部121は、コンテンツデータを配信装置11から受取った場合には、それを制御部123の表示制御部123Fに送るようになっている。また、送受信部121は、視聴可能コンテンツテーブルを管理装置13から受取った場合には、それを制御部123の第1書換え部123Bに送るようになっている。
インタフェイス部122は、クライアント装置12と、クライアント装置12に接続されている入力装置25及び表示装置26との間でのデータのやり取りを行うものである。インタフェイス部122は、入力装置25から、後述するような入力を受付け、それを制御部123に送る機能を有している。また、インタフェイス部122は、制御部123から受付けた後述の表示制御データを表示装置26に出力する機能を有している。
制御部123は、送受信部121から受付けたデータ、インタフェイス部122から受付けたデータに基づいてデータ処理を行うものである。
第1記録部123Aには、視聴可能コンテンツテーブルが含まれている。視聴可能コンテンツテーブルは、そのクライアント装置12で視聴可能なコンテンツを特定するためのデータである。視聴可能コンテンツテーブルは、この実施形態では図6に示したようなものとなっている。視聴可能コンテンツテーブルは、この実施形態では、管理番号、コンテンツ名、URLを含むものとなっている。なお、視聴可能コンテンツテーブルは、各クライアント装置12で異なるのが基本であるが、場合によっては同じこともある。
視聴可能コンテンツテーブルに含まれる管理番号、コンテンツ名、URLのそれぞれは、配信装置11のコンテンツ記録部113に記録されていたものと同質のものである。ただし、視聴可能コンテンツテーブルに記録されている管理番号、コンテンツ名、URLは、そのクライアント装置12で視聴可能なコンテンツについてのものだけになっている。図6に示した例では、クライアント装置12は、管理番号でいえば、コンテンツ1、コンテンツ6、……、コンテンツ112までの14個のコンテンツを視聴できる状態にある。
第1書換え部123Bは、第1記録部123Aに記録された視聴可能コンテンツテーブルを書換える機能を有する。この実施形態では、第1書換え部123Bは、送受信部121が管理装置13から視聴可能コンテンツテーブルを受信した場合に送受信部121からそれを受取り、その視聴可能コンテンツテーブルの内容に、例えばデータを上書きするなどして、元の視聴可能コンテンツテーブルを書換える。
第2記録部123Cは、グループチャンネルテーブルを記録するものとなっている。グループチャンネルテーブルは、図7に示したようなものとなっている。グループチャンネルテーブルは、図7に示したように、グループチャンネル番号、管理番号、及びURLを含んでいる。管理番号と、URLは、配信装置11のコンテンツ記録部113に記録されていたものと同質のものである。第2記録部123Cに記録されている管理番号及びURLは、第1記録部123Aに記録されている管理番号及びURLのいずれかに該当する。また、第2記録部123Cに記録されている管理番号及びURLは、適当な数ずつまとめられてグループ化されているとともに、各グループにグループチャンネル番号が付されている。この実施形態では、各コンテンツについての管理番号と、URLは、5つのグループに分けられている。各グループには、少なくとも1つの管理番号とURLの対が含まれているが、その数は図7に示したように、必ずしも同じではない。管理番号とURLの対を含んで作られた各グループには、上述したグループチャンネル番号が付されている。グループチャンネル番号は、各グループを互いに区別するためのものであり互いにユニークである。この実施形態では、グループチャンネル番号は、ch1〜ch5という連続した番号とされているが、グループチャンネル番号がこのようなものではなくてもよいのは当然である。
第2書換え部123Dは、第2記録部123Cに記録されているグループチャンネルテーブルの内容を書換えるためのものである。第2書換え部123Dは、インタフェイス部122を経て入力装置25から入力されたデータを受取り、それに基づいて、第2記録部123Cに記録されたグループチャンネルテーブルの内容を書換える。ユーザは、第1記録部123Aに記録されている視聴可能コンテンツテーブルに記録されているコンテンツについて、自分の好みに応じてグループチャンネルテーブル内の管理番号とURLの対によって作られるグループを、適当に組換えることができる。
グループチャンネルテーブルにおけるグループチャンネルテーブル内の管理番号とURLの対によって作られるグループの組換えの例として、以下のものを挙げることができる。
1.グループチャンネルを統合する場合
例えば、ch1に含まれている管理番号とURLの対に、ch5に含まれる管理番号とURLの対を統合することでch1に含まれる管理番号とURLの対の数を1つ増やす。或いは、ch2に含まれている管理番号とURLの対に、ch3に含まれる管理番号とURLの対を統合する。これらの場合には、グループチャンネルの数が減る。前者の場合には、ch5がなくなり、後者の場合にはch3がなくなる。後者の場合には、ch4とch5の番号をそれぞれ繰上げて、ch3とch4に修正する処理を更に行ってもよい。
2.グループチャンネルに含まれる管理番号とURLの対を他のグループチャンネルに移動させる場合
例えば、ch1に含まれている管理番号とURLの対(コンテンツ1についての管理番号とそれに対応するURLの対)を、ch2に移動させる。
3.グループチャンネルに含まれる管理番号とURLの対を他のグループチャンネルに含まれる管理番号とURLの対と交換する場合
例えば、ch1に含まれている管理番号とURLの対(コンテンツ1についての管理番号とそれに対応するURLの対)を、ch2に移動させるのに加えて、ch2に含まれている管理番号とURLの対(コンテンツ29についての管理番号とそれに対応するURLの対)を、ch1に移動させることにより、ch1とch2に含まれる管理番号とURLの対を交換する。
4.グループチャンネルを新設する場合
それまでになかったグループチャンネルを新たに作る場合である。図7に示した例であれば、ch6を新設する。なお、グループチャンネルを新設する場合には、少なくとも1つのコンテンツが新設されたグループチャンネルに属するようにする。
このような処理を行えるように、クライアント装置12は、その表示装置26に、例えば、図6、図7に示したような内容を表示できるようにしておき、ユーザがその内容を見ながら入力装置25を操作できるようにするのが好ましい。
選択部123Eは、入力装置25から、インタフェイス部122を介して受付けた選択情報に基づいて、その選択情報により指定されたグループチャンネル番号と関連付けられたURLを第2記録部123Cから読み出す機能を有している。なお、選択情報は、第2記録部123Cに記録されているグループチャンネル番号のいずれかを選択する情報である。選択部123Eは、読出したURLについてのデータを、送受信部121に渡すようになっている。このURLについてのデータは、送受信部121から通信装置27に送られる。通信装置27は、そのデータにより示されるURLに、そのURLによりそれが置かれている位置が特定されるコンテンツの送信を要求することをその内容とする送信要求データを送信するようになっている。
表示制御部123Fは、表示装置26に表示する画像の制御を行うものである。表示制御部123Fは、少なくとも、配信装置11から受付けたコンテンツデータに基づくコンテンツの画像の表示を表示装置26に行わせる機能を有している。コンテンツの画像の表示がどのような状態で表示装置26に行われるかについては後述する。表示制御部123Fが生成したデータは、インタフェイス部122を介して表示装置26に送られる。表示装置26は受付けたそのデータに基づく表示を行う。
主制御部123Gは、制御部123全体の制御を行うものである。主制御部123Gは、また、変更要求データと認証用データを作成する。変更要求データは、そのクライアント装置12の視聴可能コンテンツテーブルの変更を要求する旨の管理装置13に送られるデータである。変更要求データの内容は、そのクライアント装置12で視聴可能なコンテンツの追加又は削除を求めるものとなる。認証用データは、管理装置13で行われるクライアント装置12の認証に用いられるデータであって、必ずしもその限りではないが、この実施形態では、各クライアント装置12毎に割振られたIDとパスワードが含まれる。主制御部123Gは、生成した変更要求データと認証用データを、ユーザが入力装置25を適当に操作した場合に生成する。ユーザが入力装置25を適当に操作した場合に入力された情報に基づいて生成された変更要求データと認証用データは、送受信部121から通信装置27に送られ、ネットワークNを介して管理装置13に送られるようになっている。
【0025】
次に、管理装置13について説明する。
管理装置13は、図8に示したように、送受信部131、制御部132を含んでいる。制御部132には、認証部132A、第1記録部132B、第2記録部132C、及び書換え部132Dが含まれている。
送受信部131は、通信装置27を介して、ネットワークNとの間でデータのやり取りを行う機能を有している。送受信部131は、例えば、クライアント装置12から、ネットワークNと通信装置27を介して変更要求データと認証用データを受付け、それらを制御部132に送る機能を有している。また、送受信部131は、視聴可能コンテンツテーブルについてのデータを、通信装置27とネットワークNを介してクライアント装置12へ送る機能を有している。
制御部132は、クライアント装置12から受付けたデータに基づいて情報処理を行うものである。
認証部132Aは、クライアント装置12から受付けた認証用データに基づいてクライアント装置12の認証を行う機能を有する。第1記録部132Bは、認証部132Aが認証を行うために必要な情報を記録した記録媒体である。必ずしもこの限りではないが、この実施形態では、第1記録部132Bに記録された認証を行うために必要な情報は、各クライアント装置12毎に割振られたIDとパスワードである。認証部132Aは、クライアント装置12から受付けた認証用データによりそのクライアント装置12の認証を行えた場合には、それを書換え部132Dに通知するようになっている。
第2記録部132Cは、各クライアント装置12毎の視聴可能コンテンツテーブルと、各配信装置11が有するコンテンツ記録部113に記録されたデータすべてとを記録した記録媒体である。視聴可能コンテンツテーブルは、各クライアント装置12の第1記録部123Aに記録されているものと基本的に同じである。なお、各クライアント装置12用の視聴可能コンテンツテーブルは、その視聴可能コンテンツテーブルがどのクライアント装置12用のものなのかを明らかにするため、各クライアント装置12毎に割振られたユニークな識別子(例えば、上述のID)と対応付けた状態で、第2記録部132Cに記録されている。
書換え部132Dは、第2記録部132Cに記録された各クライアント装置12毎の視聴可能コンテンツテーブルを書換える機能を有している。書換え部132Dは、各クライアント装置12からの変更要求データの内容に基づいて、各クライアント装置12で視聴可能なコンテンツを追加又は削除する。ただし、書換え部132Dがかかる各クライアント装置12毎の視聴可能コンテンツテーブルの書換えを行うのは、変更要求データとともに受付けた認証用データにより、認証部132Aが、その変更要求データの送信元のクライアント装置12の認証を行えた場合のみである。なお、書換え部132Dは、書換えた視聴可能コンテンツテーブルを、第2記録部132Cから読出して、送受信部131に送る機能を有している。
【0026】
次に、このコンテンツ配信システムで行われる処理の内容について説明する。
【0027】
<初期設定>
クライアント装置12は、配信システム立上げ当初は視聴可能コンテンツテーブルとグループチャンネルテーブルを持たない。つまり、配信システムの立上げ当初は、各クライアント装置12の第1記録部123Aには、視聴可能なコンテンツについてのデータが何も記録されておらず、各クライアント装置121の第2記録部123Cにはグループチャンネルについてのデータが何も記録されていない状態となっている(ただし、プログラムのインストール時に、幾つかの視聴可能なコンテンツについてのデータが、第1記録部123Aに予め記録されるようになっていてもよい。)。
したがって、各クライアント装置12のユーザは、初期設定として、視聴可能コンテンツテーブルとグループチャンネルテーブルを作る作業を行う。
この作業を行うにあたって、ユーザは、入力装置25を操作して、変更要求データを生成するためのデータを入力する。変更要求データを生成するためのデータとして、ユーザは、自分が視聴したいコンテンツを特定する情報を入力する。視聴したいコンテンツは勿論複数であってもよく、実際ほとんどの場合ユーザはそうするであろう。このデータは、入力装置25から、インタフェイス部122を介して主制御部123Gに送られる。このデータに基づいて、主制御部123Gは、変更要求データを生成する。また、ユーザは、変更要求データの送信を行うにあたり、認証用データを生成するためのデータの入力も行う。認証用データを生成するための入力の内容は、上述したように、そのクライアント装置12に割振られたIDとパスワードである。入力装置25から入力されたこのデータは、インタフェイス部122を介して主制御部123Gに送られる。これを受付けた主制御部123Gは、受付けたそのデータに基づいて認証用データを生成する。
主制御部123Gは、変更要求データと認証用データを、送受信部121、ネットワークNを介して管理装置13に送信する。
管理装置13は、変更要求データと認証用データをネットワークNから送受信部131で受付ける。送受信部131は、認証用データを認証部132A、変更要求データを書換え部132Dにそれぞれ送る。
認証部132Aは、受付けた認証用データを用いて認証を行う。認証は、第1記録部132Bに予め記録されている、各クライアント装置12毎に割振られたIDとパスワードのいずれかと、クライアント装置12から送られて来た認証用データに含まれているIDとパスワードの組が一致するか否かにより行う。これが一致した場合には、その認証用データと変更要求データを送信してきたクライアント装置12は正当なものであると判定し、これが一致しなかった場合には、その認証用データと変更要求データを送信してきたクライアント装置12は正当なものでないと判定する。後者の場合には、管理装置13はそこで処理を打切るか、クライアント装置12に認証用データの再度の送信を要求する。
認証部132Aがクライアント装置12が正当なものであると判定した場合、認証部132Aはその旨を書換え部132Dに通知する。この通知を受取った書換え部132Dは、第2記録部132Cの内容を書換える。上述したように、第2記録部132Cに記録されているデータは、各クライアント装置12毎の視聴可能コンテンツテーブルと、各配信装置11が有するコンテンツ記録部113に記録されたデータのすべてであるが、書換え部132Dが書換えるのは、認証されたクライアント装置12についての視聴可能コンテンツテーブルである。具体的には、各配信装置11が有するコンテンツ記録部113に記録されたデータと同様のデータのうち、変更要求データによって視聴可能とすることをクライアント装置12から要求されたコンテンツについてのデータを、認証されたクライアント装置12についての視聴可能コンテンツテーブルに書込むことにより、書換え部132Dは第2記録部132Cに記録されているデータの書換えを行う。書換え部132Dは、書換えた変更要求データの送信元のクライアント装置12用の視聴可能コンテンツテーブルを第2記録部132Cから読出してそれを送受信部131に送る。
送受信部131は、その視聴可能コンテンツテーブルを、変更要求データと認証用データを送信してきたクライアント装置12にネットワークNを介して送る。
クライアント装置12は、その視聴可能コンテンツテーブルを、ネットワークNから送受信部121で受取る。送受信部121は、受取った視聴可能コンテンツテーブルを、第1書換え部123Bに送る。第1書換え部123Bは、その視聴可能コンテンツテーブルを第1記録部123Aに記録し、例えば図6に示したような視聴可能コンテンツテーブルを生成する。
このような処理を、各クライアント装置12が実行することにより、各クライアント装置12の第1記録部123Aに、そのクライアント装置12用の視聴可能コンテンツテーブルが記録され、他方、管理装置13の第2記録部132Cに、各クライアント装置12用の視聴可能コンテンツテーブルが記録されることとなる。
次に、ユーザは、グループチャンネルテーブルを作成する。
グループチャンネルテーブルには、上述したようなグループチャンネルデータが記録されている。ユーザは、入力装置25を操作して、グループチャンネルを幾つか作り、それぞれのグループチャンネルに第1記録部123Aに記録されているコンテンツを対応させていく。それにより、例えば図7に示されたようなグループチャンネルテーブルが記録される。なお、グループチャンネルテーブルについての内容の書換えは、入力装置25からインタフェイス部122を介して受付けたデータに基づいて、第2書換え部123Dが行う。
このような処理を各クライアント装置12が実行することにより、各クライアント装置12の第2記録部123Cに、そのクライアント装置12用のグループチャンネルテーブルが生成される。
以上により、初期設定が終了する。
なお、ユーザは、初期設定終了後は、視聴可能コンテンツテーブルとグループチャンネルテーブルの内容をそれぞれ変更することができる。その場合の処理は、初期設定の場合にそれぞれ準じる。
【0028】
<コンテンツの視聴>
コンテンツの視聴の際のコンテンツ配信システムの動作を、図9の流れ図により説明する。
コンテンツの視聴を行うユーザは、入力装置25を操作して、自分のクライアント装置12の第2記録部123Cに記録されたグループチャンネルテーブルに記録されたグループチャンネルのいずれかを選択するための選択情報を入力する(S1201)。例えば、ユーザは、ch1を選択するのであれば1を、ch2を選択するのであれば2を入力する。この選択情報は、インタフェイス部122を介して選択部123Eに送られる。選択部123Eは、この選択情報に基づいてグループチャンネルを選択し(S1202)、選択されたグループチャンネルと関連付けられたURLを第2記録部123Cから読出す(S1203)。例えば、ch1が選択された場合には、コンテンツ1、コンテンツ6、コンテンツ51及びコンテンツ80についての4つのURLが読出されることになる。
選択部123Eは、読出したそれらURLを送受信部121を介して通信装置27に送る。通信装置27は、そのURLにあるコンテンツデータの送信を要求する送信要求データをそのURLを持つ配信装置11にネットワークNを介して送信する(S1204)。
配信装置11は、この送信要求データをネットワークNからその送受信部111で受付ける(S1101)。送受信部111は、受付けたURLを読出部112に送る。読出部112は、受付けたURLにより特定されたコンテンツのコンテンツデータをコンテンツ記録部113から読出し(S1102)、それを送受信部111に送る。送受信部111は、受付けたそのコンテンツデータを、送信要求データの送信元のクライアント装置12へネットワークNを介して送る(S1103)。
なお、選択部123Eが読出したURLが複数の配信装置11にまたがるものであった場合には、(S1101)〜(S1103)の各処理は、複数の配信装置11で行われることになる。
クライアント装置12は、少なくとも一つの配信装置から少なくとも1つのコンテンツデータを受付ける(S1205)。コンテンツデータは、クライアント装置12のインタフェイス部122がネットワークNを介して配信装置11から受付ける。コンテンツデータは、インタフェイス部122から、表示制御部123Fに送られる。表示制御部123Fは、コンテンツデータに基づくコンテンツを表示装置26に表示させるべく画像処理を行い、それにより生成したデータを表示装置26に送る。表示装置26は、動画のコンテンツを含む画像を表示する(S1206)。
ここで、表示装置26でのコンテンツの表示のさせ方は、以下のようなものとなる。
選択されたグループチャンネルに属するコンテンツが1つの場合(例えば、図7におけるch5が選択されている場合)、そのコンテンツ(図7の例であればコンテンツ55)が、表示装置26に表示されることとなる。その状態を、図10に示す。図10におけるDが表示装置26の画面であり、そこに表示されているWがウィンドウである。このウィンドウWは、例えば、ブラウザ画面のようなものとすることができる。ウィンドウWの中に、コンテンツ55が表示されている。なお、ウィンドウWの中にあるXとYの符号で示されたものは、グループチャンネルの選択を行うためのチャンネルアイコンと、表示装置26に設けられたスピーカから出力される音量の調整を行うためのボリュームアイコンである。チャンネルアイコンXの上下の三角のマウスのマークにカーソルを当ててクリックすると、選択されるグループチャンネルが変更されるようになっている。ボリュームアイコンYの上下の三角のマークにカーソルを当ててクリックすると、出力される音量が変更されるようになっている。
選択されたグループチャンネルに属するコンテンツが複数の場合(例えば、図7におけるch1が選択されている場合)、そのグループチャンネルに属する複数のコンテンツ(図7の例であればコンテンツ1、コンテンツ6、コンテンツ51及びコンテンツ80)が、表示装置26に同時に表示されることとなる。その状態を、図11に示す。図11(A)に示したのは、複数のコンテンツが、互いに重なり合わないように配列して表示される場合の例である。この実施形態では、4つのコンテンツは、いずれもウィンドウWの中に表示されている。図11(B)に示したのは、複数のコンテンツが、重なり合いながら表示される場合の例である。この実施形態では、4つのコンテンツはいずれも、ウィンドウWの中に表示されている。図11(A)のような表示を行うか、同(B)のような表示を行うかは、入力装置25からの入力により切替えられるようになっている。かかる切替えの制御は、この実施形態では、入力装置25からの入力をインタフェイス部122を介して受付けた表示制御部123Fが行うようになっている。
なお、選択されたグループチャンネルに属するコンテンツが複数の場合、ウィンドウWのコンテンツが表示される部分の一部に空白があっても構わない。例えば、例えば、図7におけるch3が選択されている場合、そのグループチャンネルに属する複数のコンテンツ(図7の例であればコンテンツ10、コンテンツ100、コンテンツ112)は、図12に示されたように表示されてもよい。
ユーザは、図11や図12に示されたような表示装置26に複数のコンテンツが表示されている状態のとき、複数のコンテンツの中から表示装置26に大きく表示すべき1つのコンテンツを選択することができる。かかる選択は、入力装置25を用いて行うが、その詳細は不問である。この実施形態では、選択しようとするコンテンツの上にマウスのカーソルを合わせ、クリックの動作を行うことにより大きく選択するコンテンツを選択することができる。この情報は、入力装置25からインタフェイス部122を介して表示制御部123Fに入力される。この情報を受付けた表示制御部123Fは、選択されたコンテンツが表示装置26に大きく表示されるような制御を行う。なお、この場合の表示装置26でのコンテンツの表示は、コンテンツが1つだけの場合における図10に示した場合と同様のものにすることができる。この状態で、1つだけ表示されているコンテンツにカーソルを合わせ再度クリックすると、画面Dの表示は、図11又は図12に示された元の状態に戻る。
このようにして、ユーザは、コンテンツを視聴できる。
グループチャンネルが再度選択された場合には、図9に示した処理が再度繰り返される。
【0029】
≪変形例≫
以下、上述のコンテンツ配信システムの変形例について説明する。
変形例にかかるコンテンツ配信システムは、管理装置13を持たない点を除き、上述の実施形態におけるコンテンツ配信システムとほぼ同様である。
つまり、変形例にかかるコンテンツ配信システムは、ネットワークNに接続された配信装置11とクライアント装置12を備えて構成される。
変形例にかかるコンテンツ配信システムにおける配信装置11の構成は、上述の実施形態の場合と同様である。ただし、変形例にかかるコンテンツ配信システムにおけるクライアント装置12は、若干その構成が異なる。
【0030】
変形例におけるクライアント装置12のハードウエア構成は、上述の実施形態の場合と異なるところがない。ただし、変形例におけるクライアント装置12の内部にプログラムのインストールによって生成される機能ブロックが、実施形態の場合のそれと異なる。
変形例におけるクライアント装置12の内部に生成される機能ブロックを、図13に示す。
図13に示したように、変形例におけるクライアント装置は、主制御部123Gを持たない。これは、変形例のクライアント装置12は、視聴可能コンテンツテーブルの変更を上述の実施形態における管理装置13に頼らずに行うため、視聴可能コンテンツテーブルの変更の際に用いられる変更要求データ及び認証用データを生成するのがその主たる機能だった主制御部123Gが不要となったためである。
また、変形例のクライアント装置12は、第3記録部123Hを備えている。第3記録部123Hには、上述の実施形態における管理装置13の第2記録部132Cに記録されていたのと同じ、各配信装置11が有するコンテンツ記録部113に記録されたデータすべてをまとめたデータが記録されている。この実施形態では、このデータは、プログラムをインストールした段階で第3記録部123Hに書込まれるようにされている。
また、変形例のクライアント装置12の第1書換え部123Bの機能は、上述の実施形態の場合と若干異なる。変形例のクライアント装置12の第1書換え部123Bは、第1記録部123Aに記録される視聴可能コンテンツテーブルの内容を書換える機能を有する点では上述の実施形態と同様であるが、その書換えの仕方が上述の場合と多少異なる。この変形例のクライアント装置12の第1書換え部123Bは、インタフェイス部122を介して受付けた入力装置25からの情報に基づいて、第1記録部123Aに記録される視聴可能コンテンツテーブルの内容を書換えるようになっている。この変形例では、ユーザは、第3記録部123Hに記録されたデータの内容を表示装置27により見ることが可能となっている。ユーザは、第3記録部123Hに記録されたコンテンツのうち、自分が視聴したいと思うコンテンツを入力装置25で指定する。すると、その情報が、第1書換え部123Bに送られる。この情報を受付けた第1書換え部123Bは、指定されたそのコンテンツについての管理番号とコンテンツ名とURLを第3記録部123Hから読出し、それを第1記録部123Aに追加する。また、ユーザは、第1記録部123Aにデータが記録されたコンテンツのうち、自分が視聴したくないと思うものを入力装置25で指定することができる。ユーザがこのような指定をした場合には、第1書換え部123Bは、ユーザが指定したコンテンツについてのデータを第1記録部123Aから消去する。このようにして、第1書換え部123Bは、上述の実施形態の管理装置13に頼らずに、第1記録部123Aに記録された視聴可能コンテンツテーブルの内容を書換えるようになっている。
【0031】
変形例にかかるこのコンテンツ配信システムの動作は、概ね上述の実施形態の場合と同様である。特に、<コンテンツの視聴>については、上述の実施形態と変わるところがない。また、<初期設定>のうち、グループチャンネルテーブルの生成については、上述の実施形態と変わるところがない。
つまり、変形例にかかるこのコンテンツ配信システムの動作のうち、上述の実施形態の場合と異なるのは、<初期設定>のうちの、視聴可能コンテンツテーブルの生成の部分のみである。
変形例では、視聴可能コンテンツテーブルの生成は以下のようにして行われる。まず、ユーザは、第3記録部123Hに記録されたデータの内容を表示装置27に表示させ、自分が視聴したいと思うコンテンツを入力装置25で指定する。すると、その情報が、第1書換え部123Bに送られる。この情報を受付けた第1書換え部123Bは、指定されたそのコンテンツについての管理番号とコンテンツ名とURLを第3記録部123Hから読出し、それを第1記録部123Aに追加する。このようにして、視聴可能コンテンツテーブルが生成される。
【符号の説明】
【0032】
11 配信装置
12 クライアント装置
13 管理装置
111 送受信部
112 読出部
113 コンテンツ記録部
121 送受信部
122 インタフェイス部
123 制御部
123A 第1記録部
123B 第1書換え部
123C 第2記録部
123D 第2書換え部
123E 選択部
123F 表示制御部
123G 主制御部
123H 第3記録部
131 送受信部
132 制御部
132A 認証部
132B 第1記録部
132C 第2記録部
132D 書換え部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画のコンテンツのデータであるコンテンツデータを複数配信することのできる配信装置と、前記配信装置から前記コンテンツデータのうち受信を行うことができるものである視聴可能コンテンツデータをネットワークを経由して受信するとともに、受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づくコンテンツを所定のディスプレイに表示できるようにされている複数のクライアント装置と、前記コンテンツデータのうちのどれがそのクライアント装置が受信できる視聴可能コンテンツデータに当たるのかを各クライアント装置毎に管理する管理装置と、
を含むコンテンツ配信システムを構成する管理装置であって、
前記クライアント装置のそれぞれを識別するためのクライアント識別子と対応付けた状態で、前記視聴可能コンテンツデータのそれぞれと対応付けられたユニークな第1識別子複数の集合である、前記クライアント装置のそれぞれ用の視聴可能コンテンツテーブルを記録する管理用記録手段と、
前記クライアント装置のそれぞれに、そのクライアント装置用の前記視聴可能コンテンツテーブルを送信する送信手段と、
を備えてなる管理装置。
【請求項2】
前記クライアント装置が、前記コンテンツデータのうちの少なくとも1つを視聴可能コンテンツデータとして選択するか、又は視聴可能コンテンツデータのうちの少なくとも1つを視聴可能でなくすことを希望する旨の情報を入力するための第5入力手段と、当該第5入力手段により入力された前記情報を前記ネットワークを介して前記管理装置に送信する手段とを備えている場合に、
前記クライアント装置から送信された前記情報を受付ける手段と、
前記クライアント装置から前記情報を受付けた場合に、前記管理用記録手段に記録されたそのクライアント装置用の前記視聴可能コンテンツテーブルを、当該情報により視聴可能コンテンツデータとすることを選択された前記コンテンツデータと対応付けられた第1識別子を加えるように、且つ当該情報により視聴可能でなくすことを希望された前記コンテンツデータと対応付けられた第1識別子を外すように、修正する管理情報修正手段と、
を備えてなる請求項1記載の管理装置。
【請求項3】
前記クライアント装置が、前記コンテンツデータのうちの少なくとも1つを視聴可能コンテンツデータとして選択するか、又は視聴可能コンテンツデータのうちの少なくとも1つを視聴可能でなくすことを希望する旨の情報を入力するための第5入力手段と、そのクライアント装置を認証するための情報を入力するための第6入力手段と、前記第5入力手段により入力された前記情報と前記第6入力手段により入力された前記情報とを前記ネットワークを介して前記管理装置に送信する手段とを備えている場合に、
前記クライアント装置から送信された前記第5入力手段により入力された前記情報と前記第6入力手段により入力された前記情報とを受付ける手段と、
前記前記クライアント装置から送信された前記第6入力手段により入力された前記情報に基づいて前記クライアント装置の認証を行う認証手段と、
認証手段が前記クライアント装置を正当なものと判定した場合に、前記管理用記録手段に記録されたそのクライアント装置用の前記視聴可能コンテンツテーブルを、前記クライアント装置から受付けた前記第5入力手段により入力された前記情報により視聴可能コンテンツデータとすることを選択された前記コンテンツデータと対応付けられた第1識別子を加えるように、且つ当該情報により視聴可能でなくすことを希望された前記コンテンツデータと対応付けられた第1識別子を外すように、修正する管理情報修正手段と、
を備えてなる請求項1記載の管理装置。
【請求項4】
動画のコンテンツのデータであるコンテンツデータを複数配信することのできる配信装置と、前記配信装置から前記コンテンツデータのうち受信を行うことができるものである視聴可能コンテンツデータをネットワークを経由して受信するとともに、受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づくコンテンツを所定のディスプレイに表示できるようにされている複数のクライアント装置と、前記コンテンツデータのうちのどれがそのクライアント装置が受信できる視聴可能コンテンツデータに当たるのかを各クライアント装置毎に管理する管理装置と、
を含むコンテンツ配信システムを構成する管理装置にて実行される方法であって、
前記管理装置が、
前記クライアント装置のそれぞれを識別するためのクライアント識別子と対応付けた状態で、前記視聴可能コンテンツデータのそれぞれと対応付けられたユニークな第1識別子複数の集合である、前記クライアント装置のそれぞれ用の視聴可能コンテンツテーブルを管理用記録手段に記録する過程と、
前記クライアント装置のそれぞれに、そのクライアント装置用の前記視聴可能コンテンツテーブルを送信する過程と、
を含む、コンテンツ配信の管理方法。
【請求項5】
動画のコンテンツのデータであるコンテンツデータを複数配信することのできる配信装置と、前記配信装置から前記コンテンツデータのうち受信を行うことができるものである視聴可能コンテンツデータをネットワークを経由して受信するとともに、受信した前記視聴可能コンテンツデータに基づくコンテンツを所定のディスプレイに表示できるようにされている複数のクライアント装置と、前記コンテンツデータのうちのどれがそのクライアント装置が受信できる視聴可能コンテンツデータに当たるのかを各クライアント装置毎に管理する管理装置と、
を含むコンテンツ配信システムを構成する管理装置として所定のコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記クライアント装置のそれぞれを識別するためのクライアント識別子と対応付けた状態で、前記視聴可能コンテンツデータのそれぞれと対応付けられたユニークな第1識別子複数の集合である、前記クライアント装置のそれぞれ用の視聴可能コンテンツテーブルを管理用記録手段に記録する過程と、
前記クライアント装置のそれぞれに、そのクライアント装置用の前記視聴可能コンテンツテーブルを送信する過程と、
を実行させる、プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2013−16198(P2013−16198A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−213847(P2012−213847)
【出願日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【分割の表示】特願2007−177817(P2007−177817)の分割
【原出願日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(398030229)株式会社 エヌティーアイ (8)
【Fターム(参考)】