説明

クラッチパドルの操作荷重調整装置

【課題】 運転者がクラッチタッチポイント及びクラッチフルエンゲージメントポイントを判断することができるクラッチパドルの操作荷重調整装置を提供すること。
【解決手段】 クラッチを操作するためのレバー状のパドル5と、前記パドル5を回動自在に支持する支持部材8と、前記パドル5を握る方向と反対の方向に付勢する弾性部材6と、前記パドル5の回動の途中において当該パドル5の操作荷重を変化させることが可能な操作荷重変化手段(1、2、3、13、14)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転者がクラッチの係合状態を判断することができるクラッチパドルの操作荷重調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
F1においては、車輌のクラッチ操作装置において、ステアリングの裏側にクラッチを操作するためのレバー状のクラッチパドルが取り付けられたものがある。従来のクラッチパドルは、パドルと、パドルを回動自在に固定するヒンジ機構と、ヒンジ機構の軸部に取り付けられるとともに、握られた(押された)パドルを元の位置に戻すように付勢するねじりバネと、を備える。このようなクラッチパドルの操作方法は、運転者がパドルを手で「手前に引く(握る)」、「元に位置に戻す(放す)」の操作を行う。パドルを握れば電子制御によってクラッチが断状態となり、パドルを放せば電子制御によってクラッチが係合状態となる。このようなクラッチパドルの操作荷重は、ねじりバネの変形によって発生する線形的な荷重に依存する。
【0003】
【特許文献1】特開平8−255032号公報
【特許文献2】特開平11−78947号公報
【特許文献3】特開平11−156051号公報
【特許文献4】特開平11−156052号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のクラッチパドルでは、パドルの操作量に比例して操作荷重が変化するだけで、パドル操作のどの時点でクラッチが切れたのか、あるいは、どこでクラッチが完全係合したのか、運転者には把握し難いものであった。そのため、パドルの操作量が適切か否かの判断は、車両の動きの変化(車両から伝わる加速度の変化)でしか判断できなかった。
【0005】
本発明の目的は、運転者がクラッチタッチポイント(クラッチ切れ点)及びクラッチフルエンゲージメントポイント(クラッチ完全係合点)を判断することができるクラッチパドルの操作荷重調整装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の視点においては、クラッチパドルの操作荷重調整装置であって、クラッチを操作するためのレバー状のパドルと、前記パドルを回動自在に支持する支持部材と、前記パドルを握る方向と反対の方向に付勢する弾性部材と、前記パドルの回動の途中において当該パドルの操作荷重を変化させることが可能な操作荷重変化手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の視点においては、クラッチパドルの操作荷重調整装置であって、クラッチを操作するためのレバー状のパドルと、前記パドルを回動自在に支持する支持部材と、前記パドルを握る方向と反対の方向に付勢する弾性部材と、前記パドルが前記クラッチのクラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントの範囲にあるときに当該パドルの操作荷重を増加又は減少させることが可能な操作荷重変化手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の第3の視点においては、クラッチパドルの操作荷重調整装置であって、クラッチを操作するためのレバー状のパドルと、前記パドルを回動自在に支持する支持部材と、前記パドルを握る方向と反対の方向に付勢する弾性部材と、前記パドルに連結されるとともに当該パドルの回動と一体に回動する第1の歯車と、前記第1の歯車と噛み合う第2の歯車と、前記第2の歯車に回転トルクを加えることが可能なモータと、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の前記クラッチパドルの操作荷重調整装置において、前記パドルの回動位置又は角度を検出するセンサと、前記センサで検出された回動位置又は角度に係る情報に基づいて、前記パドルが前記クラッチのクラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントの範囲にあるときに前記モータに回転トルクを発生させるように制御する電子制御装置と、を備えることが好ましい。
【0010】
本発明の第4の視点においては、クラッチパドルの操作荷重調整装置であって、クラッチを操作するためのレバー状のパドルと、前記パドルを回動自在に支持する支持部材と、前記パドルを握る方向と反対の方向に付勢する弾性部材と、前記パドルに連結されるとともに、当該パドルの回動と一体に回動し、弾性変形が可能な板バネ部材と、前記板バネ部材に連結されるとともに、前記板バネ部材の回動と一体に回動する可動子と、前記可動子の回動の途中に配されるとともに当該可動子を磁力で吸引することが可能な電磁石と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の前記クラッチパドルの操作荷重調整装置において、前記パドルの回動位置又は角度を検出するセンサと、前記センサで検出された回動位置又は角度に係る情報に基づいて、前記パドルが前記クラッチのクラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントの範囲にあるときに前記電磁石に磁力を発生させるように制御する電子制御装置と、を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明(請求項1−6)によれば、運転者がクラッチタッチポイント(クラッチ切れ点)及びクラッチフルエンゲージメントポイント(クラッチ完全係合点)を判断することができる。
【0013】
本発明(請求項3、4)によれば、モータが発生した回転トルクによってパドルの操作荷重を任意に変化させることができる。
【0014】
本発明(請求項5、6)によれば、可動子と電磁石の接触面で発生する摩擦力によってクラッチパドルの操作荷重を変化させることができ、また、電磁石が可動子を磁力で吸引し固定することによって、板バネ部材のたわみ力でパドルの操作荷重を変化させることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(実施形態1)
本発明の実施形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の構成を模式的に示した概略図である。図2は、本発明の実施形態1に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の機構部分の構成を模式的に示したA方向から見たときの図面である。図3は、本発明の実施形態1に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の操作荷重特性を模式的に示したグラフである。なお、図2では、便宜上、モータを省略している。
【0016】
図1を参照すると、クラッチパドルの操作荷重調整装置は、モータ1、ドライブギア2、ドリブンギア部材3、リンケージ4、パドル5、ねじりバネ6、支持部材7、支持部材8、軸部材9、センサ12、ECU13、モータドライバ14、を有する。
【0017】
モータ1は、パドル5の操作荷重を調整する電動モータである。モータ1の駆動軸には、ドライブギア2が取り付けられている。モータ1は、モータ1の駆動を制御するモータドライバ14と電気的に接続する。モータ1は、支持部材7を介して図示されていない所定の部材に取り付けられる。
【0018】
ドライブギア2は、モータ1の駆動軸に取り付けられた歯車であり、ドリブンギア部材3のギア部と所定のギア比で噛み合う。
【0019】
ドリブンギア部材3は、パドル5の回動とともに回動するとともに、ドライブギア2と所定のギア比で噛み合う歯車であり、軸部材9に回動自在に取り付けられている。ドリブンギア部材3は、リンケージ4の凸部4aを差し込むための穴3aを有する。
【0020】
リンケージ4は、パドル5の回動にあわせてドリブンギア部材3を回転させるための補助部材である。リンケージ4は、ネジ10、11によってパドル5に取り付けられている。リンケージ4は、ドリブンギア部材3の穴3aに差し込まれる凸部4aを有する。
【0021】
パドル5は、ステアリングを握る運転者が握りやすいへら状のレバー部材であり、ステアリングの裏側に配置される。パドル5は、軸部材9を介して支持部材8に回動自在に取り付けられている。パドル5は、ネジ10、11によってリンケージ4に取り付けられており、リンケージ4を介してドリブンギア部材3と一体に回動する。パドル5は、ねじりバネ6によって握られた(押された)位置から元の位置に戻すように付勢されている。
【0022】
ねじりバネ6は、パドル5の握られた(押された)位置から元の位置に戻すように付勢する弾性部材であり、軸部材9の外周に配されている。
【0023】
支持部材7は、モータ1の胴体を支持する部材であり、図示されていない所定の部材に取り付けられている。
【0024】
支持部材8は、軸部材9を介してドリブンギア部材3、パドル5及びねじりバネ6を回動自在に支持するための部材であり、図示されていない所定の部材に取り付けられている。
【0025】
軸部材9は、パドル5及びねじりバネ6に挿通され、ドリブンギア部材3を回動自在に支持する部材であり、回動自在に支持部材8に取り付けられている。
【0026】
センサ12は、パドル5の回動位置又は角度を検出する検出手段であり、ECU13と電気的に接続する。
【0027】
ECU13は、少なくともセンサ12で検出されたパドル5の回動位置又は角度に係る情報に基づいて、クラッチタッチポイント(クラッチ切れ点)乃至クラッチフルエンゲージメントポイント(クラッチ完全係合点)にあるときにモータ1の駆動を制御する制御信号をモータドライバ14に出力する電子制御装置であり、少なくともセンサ12及びモータドライバ14と電気的に接続する。なお、ECU13は、クラッチ装置(図示せず)の断接を行うクラッチアクチュエータ(図示せず)からの情報に基づいて、クラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントにあるときにモータ1の駆動を制御する信号をモータドライバ14に出力するようにしてもよい。
【0028】
モータドライバ14は、ECU13からの制御信号に基づきモータ1の駆動力(トルク)を制御する制御装置であり、モータ1及びECU13と電気的に接続する。モータドライバ14は、モータ1で発生させるトルクを変更(調整)することができる。
【0029】
次に、実施形態1に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の動作について説明する。
【0030】
クラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントを運転者に知らせない場合は、モータ1は動作せず、パドル5を操作する操作荷重はねじりバネ6の弾性力に依存する。この場合の操作荷重はパドル5の操作量(位置又は角度)に比例する。
【0031】
一方、クラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントを運転者に知らせる場合は、パドル5の操作量がクラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントに達すると、センサ12によって検出され、ECU13の制御によりモータドライバ14を介してモータ1が動作する。モータ1で発生したトルクは、モータ1、ドライブギア2、ドリブンギア部材3、リンケージ4、パドル5の順に伝達される。この時、モータ1で発生したトルクは、ドライブギア2、ドリブンギア部材3のギア比により増大される。これによって、モータ1が動作した範囲だけパドル5の操作荷重をねじりバネ6の初期荷重よりも増加(又は減少)させることができる(図3参照)。つまり、モータ1の動作範囲において、ねじりバネ6によって付勢される方向にモータ1が(正)回転すれば操作荷重がねじりバネ6の初期荷重よりも増加し、ねじりバネ6によって付勢される方向と逆の方向にモータ1が(逆)回転すれば操作荷重がねじりバネ6の初期荷重よりも減少する。これにより、運転者は、パドル操作荷重の変化を感じ取ることができ、クラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントを認識することができる。
【0032】
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2について図面を用いて説明する。図4は、本発明の実施形態2に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の構成を模式的に示した概略図である。図5は、本発明の実施形態2に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の機構部分の構成を模式的に示したB方向から見たときの図面である。図6は、本発明の実施形態2に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の操作荷重特性を模式的に示したグラフである。
【0033】
図4を参照すると、クラッチパドルの操作荷重調整装置は、電磁石21、可動子22、板バネ部材23、アダプタ24、パドル25、ねじりバネ26、支持部材27、支持部材28、軸部材29、センサ32、ECU33、電磁石ドライバ34、を有する。
【0034】
電磁石21は、パドル25の操作荷重を調整する電磁石である。電磁石21の鉄心21aの端面には、磁力が発生することにより可動子22が吸引される。電磁石21は、電磁石21の磁力を制御する電磁石ドライバ34と電気的に接続する。電磁石21は、支持部材27を介して図示されていない所定の部材に取り付けられる。
【0035】
可動子22は、パドル25の回動とともにアダプタ24及び板バネ部材23を介して回動可能な部材であり、電磁石21の鉄心21aの端面の近傍を移動する。可動子22は、電磁石21に磁力が発生すると鉄心21aに吸引される材料よりなる。可動子22は、リベット35により板バネ部材23に取り付けられている。
【0036】
板バネ部材23は、パドル25の回動とともにアダプタ24を介して回動可能で弾性変形が可能な部材である。板バネ部材23の一端にはリベット35により可動子22が取り付けられており、他端はネジ31によりアダプタ24に取り付けられている。
【0037】
アダプタ24は、パドル25の回動とともに可動子22及び板バネ部材23を回動させるための補助部材である。アダプタ24には、ネジ31によって板バネ部材23が取り付けられている。アダプタ24は、ネジ30によってパドル25に取り付けられている。
【0038】
パドル25は、ステアリングを握る運転者が握りやすいへら状のレバー部材であり、ステアリングの裏側に配置される。パドル25は、軸部材29を介して支持部材28に回動自在に取り付けられている。パドル25には、ネジ30によってアダプタ24が取り付けられている。パドル25は、アダプタ24及び板バネ部材23を介して、板バネ部材23が変形しない限り可動子22と一体に回動する。パドル25は、ねじりバネ26によって握られた(押された)位置から元の位置に戻すように付勢されている。
【0039】
ねじりバネ26は、パドル25の握られた(押された)位置から元の位置に戻すように付勢する弾性部材であり、軸部材29の外周に配されている。
【0040】
支持部材27は、電磁石21の胴体を支持する部材であり、図示されていない所定の部材に取り付けられている。
【0041】
支持部材28は、軸部材29を介してパドル25及びねじりバネ26を回動自在に支持するための部材であり、図示されていない所定の部材に取り付けられている。
【0042】
軸部材29は、パドル5及びねじりバネ6を回動自在に支持する部材であり、回動自在に支持部材28に取り付けられている。
【0043】
センサ32は、パドル25の回動位置又は角度を検出する検出手段であり、ECU13と電気的に接続する。
【0044】
ECU33は、少なくともセンサ32で検出されたパドル25の回動位置又は角度に係る情報に基づいて、クラッチタッチポイント(クラッチ切れ点)乃至クラッチフルエンゲージメントポイント(クラッチ完全係合点)にあるときに電磁石21を制御する制御信号を電磁石ドライバ34に出力する電子制御装置であり、少なくともセンサ32及び電磁石ドライバ34と電気的に接続する。なお、ECU33は、クラッチ装置(図示せず)の断接を行うクラッチアクチュエータ(図示せず)からの情報に基づいて、クラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントにあるときに電磁石21を制御する信号を電磁石ドライバ34に出力するようにしてもよい。
【0045】
電磁石ドライバ34は、ECU13からの制御信号に基づき電磁石21の磁力を制御する制御装置であり、電磁石21及びECU33と電気的に接続する。電磁石ドライバ34は、電磁石21で発生させる磁力を変更(調整)することができる。
【0046】
次に、実施形態2に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の動作について説明する。
【0047】
クラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントを運転者に知らせない場合は、電磁石21は動作せず、パドル25を操作する操作荷重は、ねじりバネ26の弾性力に依存する。この場合の操作荷重は、パドル25の操作量(位置又は角度)に比例する。
【0048】
一方、クラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントを運転者に知らせる場合は、パドル25の操作量がクラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントに達すると、センサ32によって検出され、ECU33の制御により電磁石ドライバ34を介して電磁石21が動作する。電磁石21で発生した磁力により、可動子22は電磁石21に吸引され、可動子22と、電磁石21の鉄心21aとの接触面の擦れにより摩擦力が発生する。パドル25の操作荷重は、パドル25を握った状態から放した状態にする際、電磁石21が動作範囲においてねじりバネ26による初期荷重よりも摩擦力分だけ減少することになる。よって、図6のように、パドル25を握った状態から放した状態にする際、電磁石21が動作した範囲だけパドル25の操作荷重をねじりバネ26の初期荷重よりも減少させることができる。これにより、運転者は、パドル操作荷重の変化を感じクラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントを認識できる。
【0049】
また、実施形態2に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置において、可動子22と鉄心21aとの接触面で発生する摩擦力は、電磁石21の吸引力や、接触面の面粗さにより調整できる。これにより、運転者のフィーリングに合わせた設定が可能となる。
【0050】
さらに、実施形態2に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置について、可動子22を電磁石21で吸着固定し、可動子22が動かないようにしてもよい。このようにすることで、運転者にクラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントを認識させることができる。この場合、可動子22を電磁石21で吸着固定することで、板バネ部材26のたわみ量(弾性変形の許容量)だけ、運転者は、パドル25を動かすことができる。なお、板バネ部材23のたわみ量は、板バネ部材23の形状、厚さ、材料等を変えて調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態1に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の構成を模式的に示した概略図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の機構部分の構成を模式的に示したA方向から見たときの図面である。
【図3】本発明の実施形態1に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の操作荷重特性を模式的に示したグラフである。
【図4】本発明の実施形態2に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の構成を模式的に示した概略図である。
【図5】本発明の実施形態2に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の機構部分の構成を模式的に示したB方向から見たときの図面である。
【図6】本発明の実施形態2に係るクラッチパドルの操作荷重調整装置の操作荷重特性を模式的に示したグラフである。
【符号の説明】
【0052】
1 モータ
2 ドライブギア(第2の歯車)
3 ドリブンギア部材(第1の歯車)
3a 穴
4 リンケージ
4a 凸部
5 パドル
6 ねじりバネ(弾性部材)
7 支持部材
8 支持部材
9 軸部材
10、11 ネジ
12 センサ
13 ECU
14 モータドライバ
21 電磁石
21a 鉄心
22 可動子
23 板バネ部材
24 アダプタ
25 パドル
26 ねじりバネ
27 支持部材
28 支持部材
29 軸部材
30、31 ネジ
32 センサ
33 ECU
34 電磁石ドライバ
35 リベット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラッチを操作するためのレバー状のパドルと、
前記パドルを回動自在に支持する支持部材と、
前記パドルを握る方向と反対の方向に付勢する弾性部材と、
前記パドルの回動の途中において当該パドルの操作荷重を変化させることが可能な操作荷重変化手段と、
を備えることを特徴とするクラッチパドルの操作荷重調整装置。
【請求項2】
クラッチを操作するためのレバー状のパドルと、
前記パドルを回動自在に支持する支持部材と、
前記パドルを握る方向と反対の方向に付勢する弾性部材と、
前記パドルが前記クラッチのクラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントの範囲にあるときに当該パドルの操作荷重を増加又は減少させることが可能な操作荷重変化手段と、
を備えることを特徴とするクラッチパドルの操作荷重調整装置。
【請求項3】
クラッチを操作するためのレバー状のパドルと、
前記パドルを回動自在に支持する支持部材と、
前記パドルを握る方向と反対の方向に付勢する弾性部材と、
前記パドルに連結されるとともに当該パドルの回動と一体に回動する第1の歯車と、
前記第1の歯車と噛み合う第2の歯車と、
前記第2の歯車に回転トルクを加えることが可能なモータと、
を備えることを特徴とするクラッチパドルの操作荷重調整装置。
【請求項4】
前記パドルの回動位置又は角度を検出するセンサと、
前記センサで検出された回動位置又は角度に係る情報に基づいて、前記パドルが前記クラッチのクラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントの範囲にあるときに前記モータに回転トルクを発生させるように制御する電子制御装置と、
を備えることを特徴とする請求項3記載のクラッチパドルの操作荷重調整装置。
【請求項5】
クラッチを操作するためのレバー状のパドルと、
前記パドルを回動自在に支持する支持部材と、
前記パドルを握る方向と反対の方向に付勢する弾性部材と、
前記パドルに連結されるとともに、当該パドルの回動と一体に回動し、弾性変形が可能な板バネ部材と、
前記板バネ部材に連結されるとともに、前記板バネ部材の回動と一体に回動する可動子と、
前記可動子の回動の途中に配されるとともに当該可動子を磁力で吸引することが可能な電磁石と、
を備えることを特徴とするクラッチパドルの操作荷重調整装置。
【請求項6】
前記パドルの回動位置又は角度を検出するセンサと、
前記センサで検出された回動位置又は角度に係る情報に基づいて、前記パドルが前記クラッチのクラッチタッチポイント乃至クラッチフルエンゲージメントポイントの範囲にあるときに前記電磁石に磁力を発生させるように制御する電子制御装置と、
を備えることを特徴とする請求項5記載のクラッチパドルの操作荷重調整装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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