説明

クランプおよび耐震遥動補強

耐震揺動補強は、円形物体に係合するためのクランプと、揺動補強部材と、円形物体を揺動補強部材に連結し、揺動補強部材を建造物に連結するための一対の接続機構とを含む。揺動補強部材は、耐揺動補強パイプまたはロッドであってもよい。接続機構はそれぞれ、保持具によってともに保持される一対のストラップクランプを含んでもよい。ストラップクランプおよび/または円形物体用クランプは、1つ以上の長手方向スロットを含んでもよい。長手方向スロットは、揺動補強部材または円形物体に係合するクランプの巻装を向上させ、クランプを揺動補強部材または円形物体により係合させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、米国出願第11/636,134号(2006年12月8日出願)の一部継続であり、米国仮出願第60/749,197号(2005年12月9日出願)の米国特許法第119条第(e)項の優先権の利益を主張し、この出願は、また、米国仮出願第60/943,105号(2007年6月11日出願)の米国特許法第119条第(e)項の優先権の利益を主張する。先行出願のすべては、その全体が本明細書に参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、図示されるように、円形物体のためのクランプと、耐震揺動補強の部品であるそのようなクランプに関する。
【背景技術】
【0003】
パイプまたは導管等の円形物体を保持するためのクランプは、一般に、物体を構造に固着するため、他の物体または固定具を円形物体に固着するため、あるいは別様に円形物体の移動を制限するため等、広範囲にわたる状況下で使用される。
【0004】
円形物体を保持するために使用されるクランプの一実施例は、配管用排気筒等における垂直パイプ路を固着するために使用されるライザークランプである。排気筒は、例えば、配管用配水管路を通気するために使用される、建物を通るパイプの垂直路である。垂直路は、数階建ての高さである場合があって、パイプ路の直径を上回る直径である円形の床開口を貫通する。
【0005】
パイプのこれらの垂直路は、ライザークランプによって固着される。例示的従来技術のライザークランプ1は、図1に示される。ライザークランプ1は、それぞれ、一対の直線端3を有し、直線端3間に円形部分4を有する、矩形断面バーの一対のバー部分2を有する。バー部分2は、パイプまたは導管5上に挟着され、パイプ5の両側は、円形部分4の表面によって係合される。バー部分2は、円形部分4の両側の直線端3内の孔7を貫通する一対のボルト6と、ボルト6に螺設係合するナット8とによって、パイプ5上に固着される。ナット8は、パイプ5を円形部分4間に固定して挟着するように緊締される。円形部分4は、ライザークランプ1が設置されると、部分2の直線端3が接触せず、バー部分のうちの一方の直線端3と、他方のバー部分の対応する直線端3との間に空間があるように構成される。
【0006】
ライザークランプ1等のライザークランプは、パイプ路が貫通する円形の床開口の直上のパイプの垂直路に固着される。ライザークランプ1は、通常、床上に静置し、その直線端3は、円形の床開口を越えて延在するために十分な長さである。したがって、ライザークランプ1は、円形の床開口に貫装するには大き過ぎるため、ライザークランプ1の機能の1つは、パイプの垂直移動を防止することである。
【0007】
加えて、ライザークランプ1は、パイプ路の回転または傾転を防止する。部分2の対応する直線端3間の空間は、パイプの捻転または回転に抵抗する安定した基部を提供し、そうでなければ、クランプ1は、部分2の一方の直線端3の縁から転覆することになるであろう。換言すると、部分2の対応する直線端3を互いから離間させることによって、円形の床開口の周囲の床に係合し、パイプ路の望ましくない捻転、傾転、および/または回転を防止する基部を提供する。
【0008】
それでもなお、ライザークランプ1が、多数(6つ)の別個の部品と、2つの異なる螺設操作とを有するという点において、改良の余地がある。加えて、パイプ5の両側のナット7の緊締間に少なくとも略対称を提供し、ライザークランプ1の適切な設置を有するために、何らかの配慮が払われなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述から、概して、パイプまたは導管用クランプ、特に、ライザークランプのための改良が望ましいことが理解されるであろう。
【0010】
パイプ等の物体を固着するための動機の1つは、地震等の地震性事象の際の損傷を防止することである。耐震補強は、多くの場合、配管系統、火災用スプリンクラー、電気系統、暖房用導管、換気用導管、空調用導管、建物の他の構造的および非構造的構成要素、ならびに建物内に設置される何らかの機器のために必要とされる。以前は、パイプ用クランプおよび耐震補強の設置は、引き込み管用クランプを分解し、次いで、引き込み管の周囲で組み立て直すステップを伴った。これは、時間がかかり、また、設置プロセスの際に、ナットおよびボルトを紛失する機会を与える。多くの場合、設置は、天井近くの空中での作業であって、したがって、設置の際のナットおよびボルトの落下は、大幅な時間の浪費であって、設置の際にさらに費用がかかることになる。このことから、パイプおよび導管のための補強の際の改良が望ましいことが理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のある側面によると、クランプは、円形物体に係合する区分内に1つ以上の長手方向スロットを有する。
【0012】
本発明の別の側面によると、耐震揺動補強は、補強される円形物体に係合するための2つの部品から成るクランプと、揺動補強部材と、円形物体を揺動補強部材に接続し、揺動補強部材を建造物に取着されるブラケットに接続するための一対の接続部材とを含む。接続部材は、保持具部材によって、一体に保持されるストラップクランプを含んでもよい。
【0013】
本発明のさらに別の側面によると、耐震補強の方法は、補強される円形物体の周囲にクランプを載置するステップと、付加的クランプを使用して、円形物体の周囲のクランプを揺動補強部材に固着するステップとを含む。
【0014】
本発明のさらに別の側面によると、耐震揺動補強は、円形物体用クランプと、揺動補強部材と、揺動補強部材を円形物体用クランプに連結し、揺動補強部材を建造物に連結するための付加的クランプとを含む。
【0015】
本発明のさらに別の側面によると、クランプは、その中に少なくとも1つの長手方向スロットを有する物体係合区分を有する。
【0016】
本発明のある側面によると、クランプは、一対のクランプ部品を含み、そのうちの少なくとも一方は、他方の切片の孔内にボルトを受容するために、その中に開放スロットを有する。
【0017】
本発明のある側面によると、クランプは、一対のクランプ部品を含み、そのうちの一方は、他方の切片の孔内にボルトを受容するために、その中に開放スロットを有する。
【0018】
本発明の別の側面によると、クランプは、その部品の一方の孔内に恒久的に固定されるボルトを有し、ボルトは、部品に対して恒久的に回転不可能である。
【0019】
本発明のさらに別の側面によると、クランプは、第1の湾曲中央区分と、第1の湾曲中央区分の両端から延在する一対の第1の拡張部とを有する、第1のバー部分と、第2の湾曲中央区分と、第1の湾曲中央区分の両端から延在する一対の第2の拡張部とを有する、第2のバー部分と、バー部分をともに結合する一対の固定具と、を含む。第1のバー部分は、第1の拡張部のそれぞれ内に一対の孔を有する。第2のバー部分は、第2の拡張部のそれぞれ内に一対の孔を有する。第2の拡張部内の孔のうちの少なくとも1つは、開放孔である。
【0020】
本発明のさらに別の側面によると、挟着される物体の周囲にクランプを配置する方法は、第1および第2のバー部分のそれぞれの中心湾曲区分を挟着される物体の両側に載置するステップであって、バー部分の湾曲区分は、湾曲区分の両側に接続されるそれぞれの対の拡張部間にある、ステップと、バー部分を中心湾曲区分間に挟着される物体とともに連結するステップであって、連結ステップは、第1のバー部分の拡張部のうちの1つに連結される固定具のシャフトを、スロットを通して、第2のバー部分内の拡張部のうちの1つ内の開放孔内に貫通させるステップを含む、ステップとを含む。
【0021】
本発明のさらなる側面によると、クランプバー部分は、中心湾曲区分と、中心湾曲区分の両端に接続される一対の拡張部と、拡張部のそれぞれ内の孔を貫通する一対のボルトとを含み、ボルトは、拡張部に固定して取設される。
【0022】
本発明のさらにさらなる側面によると、クランプは、第1の湾曲中央区分と、第1の湾曲中央区分の両端から延在する一対の第1の拡張部とを有する、第1のバー部分と、第2の湾曲中央区分と、第1の湾曲中央区分の両端から延在する一対の第2の拡張部と、を有する、第2のバー部分と、バー部分をともに結合する一対の固定具とを含む。第1のバー部分は、第1の拡張部のそれぞれ内に一対の孔を有する。第2のバー部分は、第2の拡張部のそれぞれ内に一対の孔を有する。第2の拡張部内の孔のうちの少なくとも1つは、ボルトのうちの1つのボルトシャフトを受容するための手段を含む一方、ボルトシャフトは、ボルト頭部と、ボルトシャフト上に螺設されるナットとの間にある。
【0023】
本発明の別の側面によると、耐震補強の方法は、補強される円形物体の周囲にクランプを載置するステップと、1つ以上の付加的クランプを使用して、円形物体の周囲のクランプを揺動補強部材に固着するステップとを含む。
【0024】
本発明のさらに別の側面によると、耐震揺動補強は、円形物体用クランプと、揺動補強部材と、揺動補強部材を円形物体用クランプに連結し、揺動補強部材を建造物に連結するための付加的クランプとを含む。
【0025】
本発明のさらに別の側面によると、クランプは、その中に長手方向スロットを有する物体係合区分を有する。
【0026】
上述および関連目的を達成するために、本発明は、以下に完全に説明され、特に、請求項に提示される特徴を備える。以下の説明および添付の図面は、本発明のある例示的実施形態を詳細に記載する。しかしながら、これらの実施形態は、本発明の原理が採用され得る種々の方法を指示するものであるが、それらは、そのうちのいくつかである。本発明の他の目的、利点、および新規特徴は、図面と併せて検討される場合、本発明の以下の詳細な説明から明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
添付の図面は、必ずしも縮尺通りではない。
【図1】図1は、パイプ路に固着される、従来技術のライザークランプの平面図である。
【図2】図2は、本発明による、ライザークランプの斜視図である。
【図3】図3は、図2のライザークランプの解体図である。
【図4】図4は、図2のクランプの第2のバー部分の側面図である。
【図5】図5は、図2のクランプの第1のバー部分にボルトを取着する際に使用され得る、ステークの斜視図である。
【図6】図6は、本発明による、代替構成のクランプの斜視図である。
【図7】図7は、図6のクランプの端面図である。
【図8】図8は、図6のクランプの第2のバー部分の側面図である。
【図9】図9は、一対のL形スロットを有する、本発明のクランプの一部として使用可能な代替実施形態の第2のバー部分の側面図である。
【図10】図10は、1つのL形スロットと、1つの垂直スロットとを有する、本発明のクランプの一部として使用可能な別の代替実施形態の第2のバー部分の側面図である。
【図11】図11は、1つの斜長スロットと、1つの垂直スロットとを有する、本発明のクランプの一部として使用可能なさらに別の代替実施形態の第2のバー部分の側面図である。
【図12】図12は、本発明による、代替実施形態のクランプの解体図である。
【図13】図13は、本発明による、別の代替実施形態のクランプの斜視図である。
【図14】図14は、図13のクランプの第2のバー部分の側面図である。
【図15】図15は、水平配向(第2のバー部分の拡張部の長さに沿って)に配列される鍵穴形閉鎖スロットを有する、本発明のクランプの一部として使用可能なさらに別の代替実施形態の第2のバー部分の斜視図である。
【図16】図16は、図15の第2のバー部分の側面図である。
【図17】図17は、垂直配向(第2のバー部分の拡張部の幅に沿って)に配列される鍵穴形閉鎖スロットを有する、本発明のクランプの一部として使用可能なさらに別の代替実施形態の第2のバー部分の斜視図である。
【図18】図18は、図17の第2のバー部分の側面図である。
【図19】図19は、本発明による、さらなる実施形態のクランプの斜視図である。
【図20】図20は、図19のクランプの変形例の斜視図である。
【図21】図21は、図20のクランプの別の変形例の斜視図である。
【図22】図22は、本発明のある実施形態による、耐震揺動補強の斜視図である。
【図23】図23は、図22の耐震揺動補強のストラップクランプの接続部材の斜視図である。
【図24】図24は、図23の接続部材の解体図である。
【図25】図25は、本発明のある実施形態による、別の変形例のクランプの斜視図である。
【図26】図26は、本発明の別の実施形態による、耐震揺動補強の部品の解体図である。
【図27】図27は、図26の耐震揺動補強の部品である、パイプ用クランプの斜視図である。
【図28】図28は、入れ子状構成にある、図26の耐震揺動補強の部品の斜視図である。
【図29】図29は、パイプまたは導管等の円形物体上に設置される、図26の耐震揺動補強の部品の端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
耐震揺動補強は、円形物体に係合するためのクランプと、揺動補強部材と、円形物体を揺動補強部材に連結し、揺動補強部材を建造物に連結するための一対の接続機構とを含む。揺動補強部材は、耐揺動補強パイプまたはロッドであってもよい。接続機構はそれぞれ、保持具によって、一体に保持される一対のストラップクランプを含んでもよい。ストラップクランプおよび/または円形物体用クランプは、1つ以上の長手方向スロットを含んでもよい。長手方向スロットは、揺動補強部材または円形物体に係合するクランプの巻装を向上させ、クランプを揺動補強部材または円形物体によって係合させる。
【0029】
クランプは、第1および第2の部品を含み、部品はそれぞれ、円形中央区分と、円形中央区分から離れるように両方向に延在する一対の直線拡張部とを有する。部品は両方とも、円形中央区分の両側の直線拡張部内に孔を有する。第1の部品では、孔は、閉鎖孔であり、一方、第2の部品では、孔は、開放孔であって、スロットによって、部品の上方縁に接続される。ボルトは、ボルト上に螺設されるナットによって、閉鎖孔を通して事前載置されてもよいが、緊締はされない。事前載置されたボルトは、スロットを通して、第2の部品の開放孔内に受容されてもよい。次いで、ナットは、第2の部品に対して緊締され、部品間の垂直パイプ路等の円形物体の両側で円形中央区分を挟着してもよい。開放孔および事前載置されたボルトの使用は、部品およびプロセスに有する設置ステップの数を減少させることによって、ライザークランプの設置を容易にする。開放孔のためのスロットは、直線垂直、直線斜長、およびL形を含む、種々の好適な形状のいずれかを有してもよい。第2の部品内のスロットは両方とも、同一形状を有してもよく、またはスロットは、異なる形状を有してもよい。
【0030】
変形例によると、ボルトは、ボルトの回転を防止するために、第1の部品に恒久的に固着される。これは、ナットが第2の部品に対して緊締される際に、レンチまたは他のツールによって、ボルトを握持する必要がないという点において、設置をさらに簡素化する。恒久的に固着されるボルトは、開放孔を有する部品と併用されてもよい。代替として、恒久的に固着されるボルトを有する部品は、閉鎖孔を有する第2の部品と併用されてもよく、ボルトは、ナットがボルト上に螺設される前に、閉鎖孔内を貫通する。
【0031】
図2および3を参照すると、クランプ10は、バー部分12と14との間の円形空間18内のパイプまたは導管等の円形物体16をその間に固着するための一対のバー部分12および14を含む。第1のバー部分12は、円形区分20から反対方向に湾曲した半径状の屈曲部22および24を有する、中央円形区分20を含む。より広義には、中央区分20は、湾曲区分である。半径状屈曲部22および24は、円形区分20から離れるように延在する直線拡張部26および28へと反り返る。円形区分20は、クランプ10が設置されると、物体16と接触するように構成される内面29を有する。拡張部26および28は、互いに対して実質的に一直線であってもよく、反対方向、すなわち、半径および直径方向に反対に、円形物体16から離れるように外側に延在するように構成されてもよい。本構成では、円形区分20は、実質的に半円形であってもよい。代替として、拡張部26および28は、互いに対して非ゼロ角度で角度付けられる等、他の構成を有してもよい。
【0032】
第2のバー部分14は、第1のバー部分12と類似する部品、すなわち、中心円形(または湾曲)区分30と、中央円形区分30の両側から広がり、円形区分20から離れるように延在するそれぞれの直線拡張部36および38へと反り返る、一対の半径状屈曲部32および34を有する。中央円形区分は、円形物体16の一部に係合するための内面39を有する。円形区分内面29および39は、バー部分12と14との間の丸い物体受容空間18を一体に画定する。
【0033】
拡張部26および28はそれぞれ、湾曲22と24との間の距離よりも長く、拡張部36および38はそれぞれ、湾曲32と34との間の距離よりも長い。より広義には、拡張部26および28はそれぞれ、湾曲22と24との間の距離の少なくとも半分であってもよく、拡張部36および38はそれぞれ、湾曲32と34との間の距離の少なくとも半分であってもよい。拡張部26、28、36、および38はそれぞれ、平面であって、実質的に平坦かつ直線であって、拡張部26、28、36、および38の平面に対して垂直にそこから延在する突出部を有しない。
【0034】
第1のバー部分12は、それぞれの拡張部26および28内に閉鎖孔42および44を有する。第2のバー部分14は、それぞれの拡張部36および38内に開放孔46および48を有する。孔42、44、46、および48は、一対のボルト52および54を受容するために使用され、バー部分12および14を円形物体16の周囲にともに固着する。ボルト52および54のそれぞれのシャフト56および58は、対の孔42/46および44/48を貫通する。ナット62および64は、シャフト56および58上に螺設される。ナット62および64は、バー部分12と14とを一体に引き合わせるように緊締され、バー部分12および14を挟着される物体16に対して挟着してもよい。
【0035】
本明細書で使用されるように、用語「ボルト」および「ナット」は、螺設係合可能な固定具を広義に指す。用語「ボルト」は、ある種類のネジ等、外部から螺設される固定具を包含する。用語「ナット」は、実施例を挙げると、六角ナット、四角ナット、および蝶ナット等であるが、これらはその一部であって、多種多様な内部から螺設される部品を包含する。用語「固定具」は、より広義には、ネジ山付き部品に加えて、非ネジ山付き部品を含むものとして使用される。
【0036】
孔42および44は、第1のバー部分12の材料によって完全に囲繞されるという点において、閉鎖孔である。用語「閉鎖孔」は、本明細書では、ボルトのシャフトを実質的に長手方向に孔内を移動させることによってのみ、ボルトが挿入され得る、バー部分の材料によって十分に囲繞される、孔を指すものとして使用される。例示されるように、閉鎖孔42および44は、閉鎖孔42および44内にボルトシャフト56および58の何らかの位置決めを可能にする、細長い形状を有してもよい。代替として、閉鎖孔42および44は、円形形状等の異なる好適な形状を有してもよい。
【0037】
加えて、次に図4を参照すると、孔46および48は、拡張部36および38の上縁72および74に沿って、開放部分を通って孔に到達する開口を提供するそれぞれのスロット66および68と連通する開放孔である。用語「開放孔」は、本明細書では、十分な幅の開放側を有し、開放側を通してボルトシャフトを孔内に挿入させる、孔を指すものとして使用される。開放孔46および48は、概して、円形であってもよく、または細長い形状を有してもよい。スロット66および68は、開放孔46および48よりも小さい幅を有してもよく、スロット66および68は、開放孔46および48と連結する。代替として、スロット66および68は、開放孔46および48と同一またはそれよりも大きい幅を有してもよい。
【0038】
開放孔46および48は、孔42/46および44/48を通してボルトシャフト56および58を挿入する必要はないが、バー部分12および14が円形物体16の周囲にあるように、バー部分12および14をともに連結可能である。ボルト52および54は、バー部分12および14を円形物体16の周囲に挟着する設置プロセスの前に、第1のバー部分12内に事前載置されてもよい。ボルトシャフト56および58は、ボルトシャフト56および58上に螺設されるナット62および64によって、閉鎖孔42および44内に挿入されてもよい。ナット62および64は、この時点では、緊締されない。代わりに、第1のバー部分12とナット62および64との間に、ボルトシャフト56および58に沿って、間隙76および78が残される。これらの間隙76および78は、ボルトシャフト56および58のこれらの開放部分が、スロット66および68内およびそこから開放孔46および48内に後に挿入され得るように残される。クランプ10は、第1のバー部分12内に事前載置されるボルト52および54と、ボルトシャフト56および58上に螺設されるナット62および64とともに出荷されてもよい。
【0039】
設置プロセスでは、最初、第1のバー部分12が、挟着される円形物体16に対して載置される。円形区分内面29は、円形物体16の外側と接触して載置されてもよい。
【0040】
次いで、第2のバー部分14は、第1のバー部分12と係合される。第2のバー部分14は、第1のバー部分12から円形物体16の反対側に載置される。第2のバー部分14は、上縁72および74とスロット66および68の開放端が上方に向いた状態で、第1のバー部分12の水平面よりも下方で円形物体16上に載置されてもよい。次いで、バー部分12および14の一方または両方が、スロット66および68を通して、開放孔46および48内にボルトシャフト56および58をもたらすように移動される。これは、バー部分12および14の単純な相対的な垂直移動によって達成されてもよい。代替として、スロット66および68の形状および/または構成に応じて、バー部分12および14の回転および/または転回が行なわれ、ボルト52および54を開放孔46および48と係合させてもよい。ボルトシャフト56および58は、対応するスロット66および68に実質的に同時に係合してもよい。代替として、ボルトシャフト56および58のうちの一方は、他方のボルトシャフトの前に、そのスロットに係合してもよい。
【0041】
ボルト52および54が、開放孔46および48と係合されると、ナット62および64は、ボルトシャフト56および58に沿って緊締される。これは、バー部分12および14を、円形区分20と30との間の円形空間18内でそれらの間に挟着される円形物体16とともに固着する。
【0042】
第2のバー部分14は、クランプ10上の荷重を担持するための改良された荷重経路を提供するために、スロット66および68が上方に向いた状態で配向される。代替として、第2のバー部分14は、スロット66および68が下方に向いた状態で配向されてもよく、クランプ10の設置の際および後に、開放孔46および48と係合されるボルト52および54を保定する補助をし得る。
【0043】
ボルト52および54は、最初、閉鎖孔42および44内で緩んだ状態であってもよい。すなわち、ボルト52および54は、閉鎖孔42および44内で自由に回転可能であってもよい。
【0044】
代替として、ボルト52および54が第1のバー部分12に対して回転不可能なように、ボルト52および54は、第1のバー部分12に固定して取着されてもよい。ボルト52および54は、閉鎖孔42および44内に挿入され、第1のバー部分12に対して孔42および44内に固定されてもよい。孔42および44内のボルト52および54の固定は、種々の好適な方法のいずれかによって達成されてもよい。
【0045】
ボルト52および54を第1のバー部分12に取着する方法の1つは、ボルト52および54を閉鎖孔42および44内に叩き込む(ring stake)ことである。叩き込むために、閉鎖孔42および44は、ボルトシャフト56および58の直径よりも若干大きい初期直径を有してもよい。ボルトシャフト56および58が閉鎖孔42および44内に挿入された後に、叩き込む操作を使用して、孔42および44の近傍の第1の本体部分12の材料を変形させる。次に図5を参照すると、金属ステーク80を使用して、叩き込むステップを達成する。ステーク80を使用して、同時に、ボルト52および54を第1のバー部分12に連続的に連結する。ステーク80は、ステーク80が閉鎖孔42および44の近傍の第1の本体部分12に対して下方に衝打される場合、ボルトシャフト56および58を受容するための中心孔82を有する。ステーク80は、閉鎖孔42および44の直径よりも若干大きい直径で、中心孔82を囲繞する鋭利縁84を有する。ステーク80が、力によって、第1のバー部分12と接触すると、鋭利縁84が、第1のバー部分12の材料内に圧入され、局所的に変形させる。鋭利縁84の半径方向内側にある第1のバー部分12の材料は、半径方向内側に押圧される。これは、閉鎖孔42および44を収縮し、ボルトシャフト56および58を収縮された孔内に挟着させる。第1のバー部分12の変形材料は、ボルトシャフト56および58内に進入し、その上のネジ山に係合してもよい。ボルトシャフト56および58は、閉鎖孔42および44内に恒久的に固定され、閉鎖孔42および44内で回転またはそこから除去不可能となる。したがって、ボルト52および54は、第1のバー部分12に固定して取着される。
【0046】
代替として、閉鎖孔42および44は、ボルトシャフト56および58上のネジ山に係合するネジ山によって内側に螺設される孔であってもよい。ボルト52および54は、孔42および44の中に螺設されてもよい。その後、上述のように、叩き込むステップが、ステークによって行なわれてもよい。ボルト52および54を内側に螺設される孔内に叩き込むステップは、第1のバー部分12へのボルト52および54のより固定した取設をもたらし得る。しかしながら、孔の内側に螺設するステップは、第1のバー部分12のための製造プロセスにおいて、別のステップを追加することを理解されたい。
【0047】
ボルト52および54を第1の本体部分12に取着するための多くの代替方法が利用可能である。ボルト52および54の頭部に最近接するボルトシャフト56および58の端部分は、直線または螺旋状の節によって節を付けられて、孔42および44の内面と係合してもよい。節付けは、叩き込むステップに加えて、行なわれてもよい。または、節付けは、叩き込むステップの代替として行なわれてもよく、ボルトシャフト52および54の節が付けられた部品は、閉鎖孔42および44内に圧嵌合される。圧嵌合ステップのために、節が付けられた部分が第1の本体部分12内に埋め込まれ、係合するように、ボルト52および54が、第1の本体部分12の材料よりも硬質の材料から成ることは、有利である。
【0048】
さらなる代替として、ボルトシャフト56および58は、そのボルト頭部近傍に非ネジ山付き部分を有してもよい。これらの非ネジ山付き肩部分は、上述の叩き込むプロセスによって、固定的に係合されてもよい。
【0049】
他の代替例は、ボルト52および54のボルト頭部下の溶接スタッドの使用を含む。溶接スタッドは、適所に抵抗溶接され、第1のバー部分12上に圧着される突出を有する。叩き込むステップを使用するさらなる代替例は、根角ボルトを受容する第1のバー部分12内の角孔の使用であるだろう。根角ボルトは、叩き込むことによって、角孔内に固着されるであろう。
【0050】
ボルト52および54を第1のバー部分12に取設するステップは、有利には、クランプ10の設置の際に使用されるツールの数を減少させ得る。第1のバー部分12に取着されるボルト52および54によって、レンチまたはペンチ等でボルト52および54を握持する必要がなく、ボルト52および54の回転を防止する一方で、ナット62および64は、ボルトシャフト56および58に沿って緊締される。
【0051】
クランプ10は、パイプまたは導管の垂直路を固着するため等、ライザークランプとしての使用を対象とする。したがって、クランプ10等のライザークランプは、パイプまたは導管のそのような垂直路の軸に沿って、垂直荷重を支持するように機能する。使用時のクランプ10の一側面は、バー部分12の拡張部26および28が、バー部分14の拡張部36および38に接触しないことである。したがって、ボルト52および54の挟着力は、円形区分20および30と接触することによって、パイプまたは導管16に伝達される。この挟着力は、パイプまたは導管路に対してクランプ10を偏移させずに、パイプまたは導管路の軸内の任意の荷重に対応するために十分でなければならない。拡張部26、28、36、および38は、床等の水平面上に担持され、垂直パイプまたは導管路のための支持を提供する。これは、水平パイプのためのクランプと対照的であって、パイプの軸と垂直方向にパイプの重量を支持するように構成される。そのような路のためのパイプ用クランプは、概して、パイプに挟着力を付与せず、したがって、水平パイプの軸方向の荷重を支持することは不可能である。
【0052】
クランプ10の別の利点は、効率的な空間節約構成で発送可能なことである。バー部分12および14は、円形区分30が円形区分20内に載置された状態で、互いに「入れ子状」にされてもよい。上述のように、ボルト52および54は、孔42および44内に事前設置されてもよい。バー部分12および14は、バー部分14を図3に示される構成から反転させ、ボルト52および54を開放孔46および48内に係合させることによって、入れ子状の保管構成で一体に連結されてもよい。ナット62および64は、手等によって、緊締され、このようなコンパクトな構成に、バー部分12および14を一体に入れ子状に維持してもよい。そのような入れ子状構成は、設置に先立って、クランプ10の保管、出荷、取り扱いを容易にする。バー部分12および14は、開放孔46および48の存在によって、設置のために、互いから分離することが容易である。ナット62および64は、若干弛緩させることだけを必要とし、次いで、バー部分が、互いから係脱されてもよい。ボルト52および54は、本係脱または入れ子から外すプロセスの際に、孔42および44内に事前設置されたまま維持されてもよい。
【0053】
図6−8は、クランプ10の変形例を示し、第2のバー部分114は、その開放スロット126および128の端部に突出先端116/118および120/122を有する。突出先端116/118および120/122は、中央円形区分140の隆起と同一方向に、拡張部136および138に対して垂直に突出する。これは、ナット62および64に接触する第2のバー部分114側に向かう。突出先端116/118および120/122は、スロット126および128の端の下方屈曲角であってもよい。代替として、突出先端116/118および120/122は、溶接またはハンダ付け材料等の追加材料を含んでもよい。突出先端116/118および120/122は、ナットが弛緩されない限り、ナット62および64が先端を通過しないように、バー部分12および114をともに連結したまま維持する際に補助をする。
【0054】
上述のスロット66/68および126/128は、上縁72および74に対して実質的に垂直である、直線スロットである。したがって、クランプ10が垂直パイプ路または導管上に設置されると、スロット66/68および126/128は、垂直に配向される。
【0055】
図9−11は、代替スロット構成を示す。図9は、L形スロット166および168を有する第2のバー部分164を示す。スロット166および168は、それぞれの垂直区分172および174と、それぞれの水平区分176および178と、を有する。垂直区分172および174は、拡張部186および188の上縁182および184に沿って、開放端を有する。水平区分176および178は、垂直区分172および174を開放孔196および198に連結する。第2のバー部分164を第1のバー部分12(図2)に連結する際、最初、垂直区分172および174が、ボルトシャフト56および58(図2)上に係合される。次いで、第2のバー部分114は、ボルトシャフト56および58が、水平区分176および178を通して、開放孔196および198内に貫通するように、偏移される。L形スロット166および168の使用は、ボルト52および54(図2)を開放孔196および198内に保持する際の補助をしてもよい。
【0056】
図10は、それぞれの開放孔226および228と連通するL形スロット216および垂直直線スロット218を有する、第2のバー部分214を示す。第2のバー部分214は、最初、L形スロット216によって、ボルトの一方に係合し、次いで、直線スロット218によって、ボルトの他方に係合することによって、第1のバー部分に係合されてもよい。L形スロット216は、第2のバー部分214を第1の本体部分に連結されたまま維持する際の利点を提供する一方、2つのL形スロットを同時に係合する必要性を回避してもよい。
【0057】
図11は、それぞれの開放孔276および278と連通する垂直直線スロット266および斜長スロット268を有する、第2のバー部分264を示す。斜長スロット268は、垂直に対して約45度の角度(垂直と水平方向との間の中間)で配向されるが、斜長スロット268は、より広義には、異なる方向に配向される角度付けられたスロットであってもよいことを理解されたい。斜長スロット268は、最初、斜長スロット268を通して、ボルトシャフトを開放孔278内に貫通させるように傾斜された第2のバー部分264とともに、ボルトの一方と係合されてもよい。次いで、第2のバー部分264は、後方に傾斜され、垂直直線スロット266および開放孔276によって、第2のボルトに係合するように移動されてもよい。
【0058】
多くの他のスロット構成が可能であることを理解されたい。例えば、別の可能な構成は、同一方向に配向される一対の斜長スロットであるだろう。
【0059】
また、さらなる変形例も可能である。バー部分を互いに実質的に等しくすることが可能であって、バー部分はそれぞれ、1つの閉鎖孔と、1つの開放孔とを有し、恐らく、ボルトは、閉鎖孔に取設されることを理解されたい。
【0060】
図12は、代替クランプ310を示し、バー部分312および314は、それぞれの対の閉鎖孔316/318および322/324を有する。ボルト332および334は、上述の種々の好適な取着機構のいずれかを使用して、第1のバー部分312に取着される。クランプ310は、ナットをボルト上に事前螺設させるのではなく、設置の際、ボルト332および334上にナット342および344を螺設させることを依然として必要とする。しかしながら、クランプ310は、従来の現在使用されているライザークランプよりも少ない部品および/または設置ツールを必要とする。
【0061】
図13および14は、多くの点において、クランプ10(図2)と類似する別の代替実施形態クランプ410を示す。クランプ10同様、クランプ410は、一対のバー部分412および414を有する。バー部分412は、円形区分420の両側から外側に延在する一対の直線拡張部426および428を有し、バー部分414は、円形区分430の両側から外側に延在する一対の直線拡張部436および438を有する。クランプ410は、拡張部426、428、436、および438は、クランプ10の拡張部26、28、36、および38(図2)よりも短いという点において、クランプ10と異なる。他の点では、クランプ410は、クランプ10または上述の代替実施形態と類似する。
【0062】
図15および16は、第1のバー部分12(図2)またはその変形例と併用可能な、代替実施形態の第2のバー部分514を示す。バー部分514は、円形区分530の両側から外側に延在する拡張部536および538を有する。拡張部536および538はそれぞれ、閉鎖鍵穴形スロット546および548を有する。スロット546は、スロットチャネル551によって、互いに接続される大径部分549および小径部分550を有する。大径部分549は、ナット62および64(図2)等のナットの貫通を可能にするために十分な大きさである。スロットチャネル551および小径部分550は、ボルトシャフト56および58(図2)等のボルトシャフトを進入させるために十分な幅である。しかしながら、スロットチャネル551および小径部分550は、狭過ぎて、ボルトシャフト上に螺設されるナットを貫通させることはできない。
【0063】
スロット548は、類似部品、すなわち、大径部分559と、小径部分560と、スロットチャネル561と、を有する。スロット546および548は、小径部分550に対する大径部分549の位置が、小径部分560に対する大径部分559の位置と同一であるように、同様に配向される。図15および16に例示されるように、大径部分549および559は、スロットのそれぞれの小径部分551および561の左にある。大径部分549は、比較的に遠位であって、小径部分551よりも中央円形区分530から離れている。対照的に、大径部分559は、比較的に近位であって、小径部分561よりも中央円形区分530に近い。小径部分551および561は、中央円形区分530から実質的に同一距離で、そのそれぞれの拡張部536および538に沿って位置してもよい。
【0064】
バー部分514は、ボルトが第1のバー部分に固定して取着されるかどうかにかかわらず、ボルト上に事前設置されるナットを有する第1のバー部分と併用されてもよい。第1のバー部分12(図2)等の第1のバー部分は、円形物体等の挟着される物体に対して載置される。次いで、バー部分514は、第1のバー部分と係合する。事前設置されたナットは、スロット546および548の大径端549および559を貫通される。次いで、ボルトシャフトが、ナットと第1のバー部分との間の第2のバー部分514とともに、この時点で、スロット546および548の小径端551および561内にあるように、バー部分は、互いに対して平行移動させられる。この相対的な平行移動は、拡張部536および538の長さに沿った方向のものであって、一方のバー部分または両方のバー部分を移動させることによって達成されてもよい。次いで、平行移動後に、ナットが緊締され、第1と第2のバー部分との間の円形物体を固定して挟着する。設置プロセスは、有利には、挟着されるべき物体の近傍において取り扱われる2つの別個の部品のみを必要とする。
【0065】
図17および18は、上述の鍵穴スロットの概念に関する変形例を示す。第2のバー部分614は、中央円形区分630の両端にある拡張部636および638内に、一対の鍵穴形の閉鎖スロット646および648を含む。スロット646および648は、バー部分514(図15)の閉鎖鍵穴形スロット546および548(図15)と類似する形状を有する。しかしながら、スロット546および548は、拡張部536および538(図15)の長さに沿って、小径部分551および561と平行に大径部分549および559を有して、水平に配向される一方で、スロット646および648は、垂直に配向される。すなわち、大径部分649および659は、拡張部636および638の幅に沿って、小径部分651および661と平行である。このことは、バー部分614をバー部分514よりも広くする。しかしながら、垂直方向(円形物体の軸方向に、拡張部636および638の幅に沿って)のバー部分の相対的平行移動が、水平方向(挟着される物体の軸に対して垂直)の相対的平行移動よりも容易であり得るため、スロットの配向変化は、クランプの設置をより容易にする場合がある。水平方向の相対的平行移動を必要とするクランプは、バー部分を連結する際の物体からの干渉を回避するために、バー部分と挟着される物体との間により大きな初期クリアランスを必要とする場合がある。
【0066】
図19−21は、さらなるクランプの変形例710、710’、および710”を示す。クランプ710(図19)はそれぞれ、そのバー部分712および714の円形物体受容区分720および730内に、対の長手方向スロット721a/721bおよび731a/731bを有する。他の側面では、クランプ710は、本明細書に記載される種々のクランプの実施形態と類似してもよく、例えば、バー部分712および714は、中央区分720および730から離れるように延在するそれぞれ対の直線拡張部726/728および736/738を有する。バー部分712および714のそれぞれに関して、長手方向スロット721a/721bおよび731a/731bは、直線拡張部726/736の一方から他方の直線拡張部728/738の方向に、中央区分720および730を横切って延在する。対のスロット721a/721bおよび731a/731bは、バー部分712および714の対の直線拡張部726/728と736/738との間の距離の大部分をともに覆うように、端から端まで配列される。長手方向スロット721a/721bおよび731a/731bは、クランプ710によって保持される円形物体716により適合するように、円形中央区分720および730をより容易に変形させる。物体716上への円形区分720および730の巻装の本改良は、物体716上のより優れた保持または握持力を提供し、物体716をより固着させる。また、スロット付きバー部分712および714は、スロットを有しないバー部分よりも少ない材料を必要とし、重量および材料費を低減する。
【0067】
クランプ710’(図20)は、クランプ710と類似するが、図13および14に示されるクランプ410と比較して、直線拡張部(短い耳部)726’/728’および736’/738’が短い。クランプ710”(図21)は、それぞれの湾曲中央区分720”および730”を有する、バー部分712”および714”を有する。湾曲中央区分720”および730”はそれぞれ、単一のスロット721”および731”を有する。単一スロットクランプは、小径物体のために使用され、複数スロットクランプは、大径物体のために使用されてもよい。
【0068】
スロット付き円形中心部分を有するクランプの概念は、本明細書に記載の開放孔の種々の構成等、本明細書に記載の種々の実施形態の特徴の多くと組み合わせられてもよいことを理解されたい。また、円形中心部分内のスロットの数および構成において、多くの変形例が可能であることを理解されたい。例えば、2つの実施例のみ挙げると、中心部分スロットは、非均一の幅を有してもよく、および/または並列構成に載置されてもよい。
【0069】
図22−24は、パイプまたは導管等の円形物体816を補強するために使用される耐震揺動補強800を示す。クランプ810は、物体816に固着される。クランプ810は、減少した部品数および/またはステップ数によって、クランプを円形物体に容易に固着するための種々の特徴を組み込み、ならびに本明細書に記載されるクランプの他の利点を有する、一対のバー部分812および814を含む、本明細書に記載されるようなクランプであってもよい。代替として、クランプ810は、図1に示される従来技術のクランプ1等、対の閉鎖孔を貫通する別個のボルトを有する従来技術のクランプであってもよい。
【0070】
クランプ810は、耐揺動補強パイプ820に接続され、順に、建造物に搭載されるブラケット822に接続される。一対の接続機構824および826は、それぞれ、耐揺動補強パイプ820をクランプ810とブラケット822とに接続する。
【0071】
接続機構824は、一対のストラップクランプ830および832と、ストラップクランプ830および832をともに連接するための保持具836と、を含む。ストラップクランプ830および832はそれぞれ、中心開口839を中心に実質的完全円を成す、湾曲部分838間に一対の端タブ840および842を有する。タブ840および842は、互いに重畳し、その中にそれぞれの孔844および846を有する。タブ840および842がともに圧接されると、中心湾曲部分838が緊締され、その開口のサイズを縮小し、その中の任意の物体に対して、湾曲部分838を圧接する。湾曲部分838は、一対の長手方向スロット848および849を有する。長手方向スロット848および849は、湾曲部分838の幅の中心に沿う。長手方向スロット848および849は、クランプ710(図19)内の長手方向スロット721a/721bおよび731a/731bと類似する利点を提供する。
【0072】
保持具836は、一対のバー850および854を含む。第1のバー850は、その中の孔853を有する、平坦バーである。第2のバー854は、上向き端856および858を有する、平坦中心部分855を有する。上向き端856および858は、ストラップクランプ830および832をともに保持する。中心部分855内の孔860は、ストラップクランプ830および832が上向き端856と858との間にある場合、ストラップクランプ830および832のそれぞれの孔844および846に対する位置に対応するように位置する。また、第1のバー850内の孔853は、ストラップクランプタブ840および842内の孔844および846の位置に対応する。ストラップクランプタブ840および842は、バー850および854と保持具836との間に圧接される。
【0073】
ボルト864および866は、ストラップクランプ830および832の孔844および846と、保持具836の孔860および862とを貫通する。また、ボルト864の一方は、クランプ810の片側の閉鎖または開放孔を貫通する。ボルト864および866は、別個の切片であってもよい。代替として、ボルト864は、クランプ810の一部であってもよく、クランプ810のバー部分812および814の一方に固定される。ナット870および872は、ボルト864および866上に螺設され、接続機構824に固着するように緊締される。ナット870および872を緊締するステップは、ストラップクランプ830および832の湾曲部分838に、耐揺動補強パイプバー820をストラップクランプ830および832内の開口839内に握持および保持させる。また、ナット870および872を緊締するステップは、クランプ810に対して、保持具836を固着する。
【0074】
接続機構826は、接続機構824と同一の部品を全部有してもよい。接続機構826は、握持することによって、ストラップクランプ880および882を耐揺動補強パイプ820に固着し、ボルトおよびナットを緊締し、保持具886を緊締することよって、ストラップクランプ880および882をブラケット822に保持する。
【0075】
多くの変形例が、上述の耐震揺動補強800に対して可能であることを理解されたい。クランプ810、830、832、880、および882の一部または全部は、節付きまたは鋸歯状表面等、パターン化された握持表面を有し、握持の際に補助してもよい。クランプ810は、ボルトのシャフトを受容するための開放スロットの有無にかかわらず、円形物体のための種々のクランプのいずれかによって交換されてもよい。耐揺動補強パイプ820は、バーまたは他の円形物体によって交換されてもよい。好適な修正例では、支柱、チャネル、山形鋼等の他の種類の剛性揺動補強部材である。別の代替例として、単一のストラップクランプは、多部品接続機構824および826の一方または両方の代わりに、使用されてもよいことを理解されたい。また、パイプ壁の内外面等、補強部材の剛性壁に挟着する機構等、多の種類の接続機構が使用されてもよい。また、代替接続機構は、ネジ山付きパイプ等のネジ山付き補強部材への螺設接続を伴ってもよい。揺動補強部材への多くの他の種類の取付具が周知であって、耐震揺動補強800の一部として利用可能である。
【0076】
耐震揺動補強800は、パイプ、導管、クランプ、耐揺動補強材、ならびに他の構造的および非構造的な構成要素の設置を促進する。また、緩嵌部品が少ないことによって、落下部品による遅延を低減するという利点を提供する。スロット付きパイプあるいは導管クランプおよび/またはストラップクランプは、スロットを伴わないクランプと比較して、パイプ、導管、あるいは他の構造的および非構造的な構成要素または機器への握持強度および力を改善する。
【0077】
パイプまたは導管等の円形物体の耐震補強の方法は、本明細書に記載のクランプ等のクランプを円形物体の周囲に載置するステップと、ストラップクランプを使用して、円形物体の周囲のクランプをパイプまたはロッド等の揺動補強部材に固着するステップと、を有する。円形物体用クランプおよび/またはストラップクランプは、その中に単一のスロットまたは複数のスロットを有し、円形物体および/または揺動補強部材へのクランプの固着を容易にしてもよい。
【0078】
剛性導管の支柱台形等の非円形物体の耐震補強の方法は、本明細書に記載のクランプまたは他の挟着方法等のクランプを非円形物体の周囲に載置するステップと、ストラップクランプを使用して、非円形物体の周囲のクランプをパイプ、ロッド、またはその他等の揺動補強部材に固着するステップと、を有する。非円形物体用クランプおよび/またはストラップクランプは、その中に単一のスロットまたは複数のスロットを有し、クランプの非円形物体および/または揺動補強部材への固着を容易にしてもよい。
【0079】
図25は、耐震揺動補強800内のクランプ810の代わりに使用されてもよい代替実施形態であるクランプ810’を示す。クランプ810’は、クランプ810として、同一の第1のバー部分812を使用してもよい。クランプ810’の第2のバー部分814’は、一対の拡張部836’および838’を有する。拡張部836’は、上述の種々の開放孔と構成が類似してもよい開放孔846’を有する。開放孔846’を使用して、第1のバー部分812内の拡張部826内に事前設置され得るボルト864を受容してもよい。
【0080】
他方の拡張部838’は、第1のバー部分812の拡張部828と反対の近位部分876と、遠位部分878との両方上に延在するスロット874を有する。遠位部分878は、近位部分876および拡張部828の両方から離れるように角度付けられる。ボルト866は、拡張部828内の閉鎖孔846’およびスロット874の両方を通って延設する。
【0081】
クランプ810’は、第1のバー部分812に対して第2のバー部分814’を蝶着式に傾斜させることによって、スプリンクラーパイプあるいは他のパイプまたは導管等の円形物体の周囲に載置するために開放されてもよい。蝶着は、ボルト866を拡張部828の遠位部分878内にあるスロット874の一部内に移動させるように、第2のバー部分812に対して第2のバー部分814’を摺動させることによって達成されてもよい。これは、第2のバー部分814’を第1のバー部分812に対して枢動させる。これは、拡張部826と836’との間の空間を開放し、クランプ810’を円形物体816(図22)等の物体の周囲に載置させる。
【0082】
バー部分812および814’が物体の周囲に載置された後、蝶着操作を反対に行ない、クランプ810’を閉鎖する。すなわち、バー部分814’が枢動し、バー部分812に対して移動する。これは、ボルト866のシャフトを近位部分876内にあるスロット874の一部内に移動させる。これは、拡張部826と836’との間の空間を閉鎖する。次いで、ボルト868は、開放孔846’内に係合され、バー部分812および814’を物体の両側にともに連結してもよい。
【0083】
図26−29は、別の実施形態である耐震クランプ900の一部を示す。クランプ900は、ボルト966および968と、ナット972および974とによって、ともに保持される、バー部分912および914を含む。バー部分912および914は、上述のバー部分812および814(図22)と実質的に同一であってもよく、したがって、バー部分912および914に関するさらなる詳細およびその連結は、以下の説明では省略される。バー部分912および914は、パイプまたは導管等の円形物体916、例えば、スプリンクラーシステムの水平路を囲繞および係合する(挟着される)。
【0084】
耐揺動補強パイプ用クランプ924を使用して、耐揺動補強パイプ920に係合する。耐揺動補強パイプ920は、パイプ820(図22)と類似してもよい。パイプ920のパイプ壁を握持することによって、パイプ用クランプ924を使用して、パイプ920の一端に連結される。クランプ924と類似するクランプを使用して、例えば、パイプ920の反対端を好適なブラケットに機械的に連結することによって、パイプ920の反対端を天井または壁等の構造に連結してもよい。そのようなブラケットは、クランプ本体内の孔を貫通する部材を含んでもよい。
【0085】
クランプ924は、鋳造クランプであって、下方部材980とクランプネジ982との間のパイプ920を挟着する。下方部材980および上方部材984は、クランプ本体986から突出する。クランプ本体986は、孔988を有し、そこを通して、ボルト966のシャフトを貫通させる。
【0086】
パイプ920は、部材980と984との間のパイプ受容空間990内に受容される。下方部材980は、角998を有するステップ994を有する上面992を有する。傾斜表面1002は、ステップ994から離れて、パイプ受容空間990の口にある開口1004に向かって、勾配する。上方部材984は、クランプネジ982を受容するための内部ネジ山付き孔1010を有する。孔1010は、クランプ本体986、例えば、傾斜表面1002に実質的に垂直なその軸に対して角度付けられる。したがって、クランプネジ982は、クランプネジ982が緊締されると、傾斜表面1002に向かって、実質的に垂直に移動してもよい。
【0087】
パイプ用クランプ924は、最初、下方部材980をパイプ920内に挿入することによって、パイプ920に係合する。したがって、パイプ受容空間990内のパイプ壁の端によって、クランプネジ982は、パイプ920の外面に対して緊締される。これは、下方部材980に対して、パイプ壁の内面を挟着する。パイプ壁は、その外面および内面の両方上に係合されることによって、挟着される。クランプネジ982の先端は、外面に対して圧接し、角998は、内面に対して圧接する。
【0088】
また、耐震クランプ900は、一対のプラスチック製保持具1020および1022を含む。保持具1020および1022は、ボルト966および968のシャフトの周囲に位置する。保持具1020および1022は、ボルト966および968のシャフト上のネジ山に係合するその内面に沿ってタブを有する。保持具1020および1022は、ボルト966および968のボルト頭部に対して拡張部926および928を維持し、拡張部928に対してパイプ用クランプ924を保定する際に補助をする。保持具1020および1022は、有利には、その入れ子状構成(図28)への耐震クランプ900の組み立ての際、部品を定位置に維持する。また、保持具1020および1022は、クランプ900が円形物体916の周囲におけるその設置構成にある場合、部品を定位置に維持する。
【0089】
入れ子状構成では、第2のバー部分914は、バー部分914の中央円形区分が第1のバー部分912の中央円形区分内に入れ子状になるように反転される。これは、別の実施形態に関して上述の出荷および取り扱いのための空間節約構成を生み出す一方、さらに、設置のためのバー部分912および914の容易な分離を可能にする。バー部分912および914は、ボルト966および968を第1のバー部分912から係脱する必要なく、互いから分離されてもよい。保持具1020および1022は、第2のバー部分914の入れ子状構成からの係脱の際、第1のバー部分912およびパイプ用クランプ924を定位置に維持する。
【0090】
耐震クランプ800および900と、本明細書に開示されるその変形例を使用して、地震力からの過剰な移動に対して、水平パイプ路を保護してもよい。特に、そのようなパイプ路を固定して握持するためのクランプ800および900が望ましい。これは、水平パイプのための標準的クランプとは対照的であって、主に、パイプの軸に対して垂直方向にパイプの重量を支持するように構成されてもよい。そのような路のためのパイプ用クランプは、概して、パイプに挟着力を付与せず、したがって、耐震クランプの有利な特徴である、水平パイプの軸方向の荷重を支持することが不可能である。
【0091】
本発明は、ある好ましい実施形態または複数の実施形態に関して図示および説明されたが、本明細書および添付の図面の熟読および理解によって、同等の代替例および修正例が、当業者には想定されるであろうことは明白である。特に、上述の要素(構成要素、アセンブリ、デバイス、組成等)によって行なわれる種々の機能に関して、そのような要素を説明するために使用される用語(「手段」の参照を含む)は、別途明示されない限り、本明細書に例示される本発明の例示的実施形態または複数の実施形態内の機能を行なう開示構造に構造的に同等ではない場合でも、説明される要素(すなわち、機能的に同等である)の指定機能を行なう任意の要素に対応することが意図される。加えて、本発明の特定の特徴は、いくつかの例示される実施形態のうちの1つ以上のみに関して上述され得たが、そのような特徴は、任意の所与または特定の用途のために望ましく、かつ利点であり得るように、他の実施形態の1つ以上の他の特徴と組み合わせられてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐震補強の方法であって、
補強されるべき円形物体の周囲にクランプを載置することと、
1つ以上の付加的クランプを使用して、該円形物体の周囲の該クランプを揺動補強部材に固着することと
を備える、方法。
【請求項2】
前記円形物体のための前記クランプは、
第1の湾曲中央区分と、該第1の湾曲中央区分の両端から延在する一対の第1の拡張部とを有する、第1のバー部分と、
第2の湾曲中央区分と、該第1の湾曲中央区分の両端から延在する一対の第2の拡張部とを有する、第2のバー部分と、
該バー部分を一体に結合する一対の固定具と
を含み、
該第1のバー部分は、該第1の拡張部のそれぞれの中に一対の孔を有し、
該第2のバー部分は、該第2の拡張部のそれぞれの中に一対の孔を有し、
該第2の拡張部の中の該孔のうちの少なくとも1つは、開放孔である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記載置することは、
第1および第2のバー部分のそれぞれの中心湾曲区分を前記湾曲部の両側に載置することと、
該バー部分を該中心湾曲区分間に挟着される前記物体と一体に連結することであって、該連結することは、該第1のバー部分の前記拡張部のうちの1つに連結される固定具のシャフトを、スロットを通して、該第2のバー部分内の該拡張部のうちの1つの中の開放孔内に貫通させることを含む、ことと
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記載置することは、
前記バー部分のそれぞれの第1の拡張部間に空間を開放することであって、一方において、該バー部分の第2の拡張部はボルトによって一体に蝶着される、ことと、
該開放することの後に、前記円形物体の周囲の該バー部分を移動させることと、
該移動させることの後に、該空間を閉鎖し、該バー部分の該第1の拡張部を一体に機械的に連結することと
を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記固定具のうちの少なくとも1つは、前記載置することの前に、前記第1のバー部分に事前連結される、請求項2〜4のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの固定具は、ボルトであって、
前記連結することは、該ボルトのネジ山付きボルトシャフトに螺設係合されるナットを緊締することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上の付加的クランプを使用することは、該付加的クランプとして、1つ以上のストラップクランプを使用することを含む、請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記クランプのうちの少なくとも1つは、その中に少なくとも1つの長手方向スロットを有する、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記1つ以上の付加的クランプは、一対のストラップクランプと、該ストラップクランプを一体に保持するための保持具とを含む、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上の付加的クランプは、前記揺動補強部材をクランプネジと下方部材との間に挟着することによって、該揺動補強部材に係合する鋳造クランプである、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記揺動補強部材は、パイプを含む、請求項1〜10のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
耐震揺動補強であって、
円形物体用クランプと、
揺動補強部材と、
該揺動補強部材を該円形物体用クランプに連結し、かつ、該揺動補強部材を建造物に連結するための付加的クランプと
を備える、補強材。
【請求項13】
前記クランプのうちの少なくとも1つは、長手方向スロットを有する、請求項12に記載の補強材。
【請求項14】
前記円形物体用クランプは、
第1の湾曲中央区分と、該第1の湾曲中央区分の両端から延在する一対の第1の拡張部とを有する、第1のバー部分と、
第2の湾曲中央区分と、該第1の湾曲中央区分の両端から延在する一対の第2の拡張部とを有する、第2のバー部分と、
該バー部分を一体に結合する一対の固定具と
を含み、
該第1のバー部分は、該第1の拡張部のそれぞれの中に一対の孔を有し、
該第2のバー部分は、該第2の拡張部のそれぞれの中に一対の孔を有し、
該第2の拡張部の中の該孔のうちの少なくとも1つは、開放孔である、
請求項12または13に記載の補強材。
【請求項15】
前記第2の拡張部内の前記孔の両方が、開放孔である、請求項14に記載の補強材。
【請求項16】
前記1つ以上の付加的クランプは、一対のストラップクランプと、該ストラップクランプを一体に保持するための保持具とを含む、請求項12〜15のうちのいずれか一項に記載の補強材。
【請求項17】
前記1つ以上の付加的クランプは、前記揺動補強部材をクランプネジと下方部材との間に挟着することによって、該揺動補強部材を係合する鋳造クランプである、請求項12〜15のうちのいずれか一項に記載の補強材。
【請求項18】
ライザークランプであって、
第1の湾曲中央区分と、前記第1の湾曲中央区分の両端から延在する一対の第1の拡張部とを有する、第1のバー部分と、
第2の湾曲中央区分と、該第1の湾曲中央区分の両端から延在する一対の第2の拡張部とを有する、第2のバー部分と、
該バー部分を一体に結合する一対の固定具と
を含み、
該第1のバー部分は、該第1の拡張部のそれぞれの中に一対の孔を有し、
該第2のバー部分は、該第2の拡張部のそれぞれの中に一対の孔を有し、
該第2の拡張部内の該孔のうちの少なくとも1つは、開放孔であり、
該円形区分のうちの少なくとも1つは、その中に少なくとも1つの長手方向スロットを有する、クランプ。
【請求項19】
前記第2の拡張部内の前記孔の両方は、開放孔である、請求項18に記載のライザークランプ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate


【公表番号】特表2010−529392(P2010−529392A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512314(P2010−512314)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/066511
【国際公開番号】WO2008/154564
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(503075600)エリコ インターナショナル コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】