説明

クリーニング装置、現像装置、カートリッジ、クリーニングブレードの固定方法、現像ブレードの固定方法

【解決手段】
清掃工程や検査工程など必要とせずにクリーニングブレードをクリーニング枠体に締結する。
【解決手段】
クリーニングブレード(14)の板金(14a)には所定形状の取付用の穴(14c)が設けられている。そして、クリーニング枠体(13)には穴(14c)に勘合するボス(27)が設けられている。ボス(27)の先端には凹部が設けられている。穴(14c)にボス(27)が挿入され、ボス(27)の先端の凹部が穴(14c)の内側から外側の方向に拡がるようにボスが変形される。そして、クリーニングブレード(14)とクリーニング枠体(13)とは、ボス(27)と穴(14c)とを覆う樹脂(29)により固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリーニング装置、現像装置、カートリッジ、クリーニングブレードの固定方法、現像ブレードの固定方法に関するものである。
【0002】
ここで、クリーニング装置(クリーニングブレード)及び現像装置(現像ブレード)は電子写真画像形成装置に用いられるものである。
【0003】
ここで電子写真画像形成装置は、電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体に画像を形成するものである。例えば電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、LEDプリンタ、レーザービームプリンタ等)、電子写真ファクシミリ装置、及び、電子写真ワードプロセッサー等が含まれる。
またカートリッジとしては、少なくとも現像手段を一体的にカートリッジ化したもの、もしくは、像担持体と像担持体上の現像剤を除去するクリーニング手段を一体的にカートリッジ化して電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするものをいう。
【背景技術】
【0004】
従来の像担持体上の現像剤(以下「トナー」という)を除去するクリーニングブレードを支持している板金や 現像剤担持体のトナーを規制する現像剤規制部材を支持する板金の締結には、ねじを用いて締結していた(特許文献1、図9、図10)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−177644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば、金属製のねじの場合には、製造工程に金属片(細片)が生じたり、めっき時にめっきカス(細片)が生じたりすることがある。また、樹脂製のねじの場合には、樹脂のカス(細片)が生じることもある。また、これらのねじはひとまとめにして物流される事が多い。この物流時にねじ同士がこすれあって、金属片等の細片が剥離することがある。また、ねじを締め付ける時に、ねじがねじまわしの先端との当接によって金属片等の細片が剥離することがある。更に、この剥離した細片がねじの頭部から剥離してプロセスカートリッジ内に落下することがある。また、プロセスカートリッジの構成上、ねじの近傍、特に下方の領域に感光体ドラム、帯電ローラ、現像ローラなどが配置される場合がある。この場合、剥離した細片が感光体ドラム、帯電ローラ、現像ローラなどに付着するおそれがある。そのため清掃工程や検査工程など必要になる。また近年、求められるようになった画像品質を満たすには更なる高品質化が求められるようになったため清掃工程、検査工程も、より一層厳格に行わなければならない。また近年プロセスカートリッジの小型化に伴いクリーニングブレードや現像剤規制部材を支持する板金の小型化も必要となっている。
【0007】
本発明は上記課題を解決するものであり、その目的は、ブレードの取り付けが容易なクリーニング装置、現像装置、カートリッジ、及びブレードの固定方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これら課題を解決するため、第一の本発明は、トナー画像を担持する像担持体の表面に残留したトナーをクリーニングするためのクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードが取り付けられる被取り付け部材と、を具備するクリーニング装置において、
前記クリーニングブレード及び前記被取り付け部材の一方に設けられた取り付け用穴と、
前記クリーニングブレード及び前記被取り付け部材の他方に設けられ、前記取り付け用穴に挿入された凸部と、
前記凸部に設けられ、前記凸部の先端から前記凸部の根元の方向に向かって形成された凹部と、
を有し、
前記凹部に注入された樹脂により、前記凹部が前記取り付け用穴の内側から外側の方向に拡がるように前記凸部が変形されて、前記クリーニングブレードと前記被取り付け部材とが固定されていることを特徴とする。
【0009】
また、第2の本発明は、
現像ローラに担持されたトナーを規制する現像ブレードと、前記現像ブレードが取り付けられる被取り付け部材と、を具備する現像装置において、
前記現像ブレード及び前記被取り付け部材の一方に設けられた取り付け用穴と、
前記現像ブレード及び前記被取り付け部材の他方に設けられ、前記取り付け用穴に挿入された凸部と、
前記凸部に設けられ、前記凸部の先端から前記凸部の根元の方向に向かって形成された凹部と、
を有し、
前記凹部に注入された樹脂により、前記凹部が前記取り付け用穴の内側から外側の方向に拡がるように前記凸部が変形されて、前記現像ブレードと前記被取り付け部材とが固定されていることを特徴とする。
【0010】
また、第3の本発明は、
トナー画像を担持する像担持体の表面に残留したトナーをクリーニングするためのクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードが取り付けられる被取り付け部材と、前記クリーニングブレード及び前記被取り付け部材の一方に設けられた取り付け用穴と、前記クリーニングブレード及び前記被取り付け部材の他方に設けられた凸部と、前記凸部に設けられ、前記凸部の先端から前記凸部の根元の方向に向かって形成された凹部と、を有するクリーニング装置に用いられ、前記被取り付け部材に前記クリーニングブレードを固定するクリーニングブレード固定方法であって、
前記取り付け用穴に前記凸部を挿入する工程と、
溶融した樹脂を前記凹部に注入して、前記樹脂の圧力により前記凹部が前記取り付け用穴の内側から外側の方向に拡がるように前記凸部を変形させる工程と、
前記溶融した樹脂を固化させて前記被取り付け部材に前記クリーニングブレードを固定する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0011】
また、第4の本発明は、
現像ローラに担持されたトナーを規制する現像ブレードと、前記現像ブレードが取り付けられる被取り付け部材と、前記現像ブレード及び前記被取り付け部材の一方に設けられた取り付け用穴と、前記現像ブレード及び前記被取り付け部材の他方に設けられた凸部と、前記凸部に設けられ、前記凸部の先端から前記凸部の根元に向かって形成された凹部と、を有する現像装置に用いられ、前記被取り付け部材に前記現像ブレードを固定する現像ブレード固定方法であって、
前記取り付け用穴に前記凸部を挿入する工程と、
溶融した樹脂を前記凸部の先端に注入して、前記樹脂の圧力により前記凹部が前記取り付け用穴の内側から外側の方向に拡がるように前記凸部を変形する工程と、
前記溶融した樹脂を固化させて前記被取り付け部材に前記現像ブレードを固定する工程と、
を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ねじ締めを廃止でき、それに伴うカス(細片)による画像品質を損なう事がなくなり、また締結部と位置決め部をひとつにする事で小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態1のプロセスカートリッジの主断面図である。
【図2】本発明の実施形態1の画像形成装置の主断面図である。
【図3】本発明の実施形態1のクリーニングユニットの断面図である。
【図4】図4(a)は、従来の実施の形態におけるクリーニングユニットの概略構成を示す図であり、図4(b)は、実施形態1のクリーニングユニットの概略構成を示す図である。
【図5】図5(a)は、本発明の実施形態1におけるボスの上視図であり、図5(b)は本発明の実施の形態におけるボスの斜視図である。
【図6】図6(a)は、本発明の実施形態1におけるボスとクリーニング枠体の断面説明図である。図6(b)は本発明の実施形態1におけるボスとクリーニング枠体の断面説明図及びボスとクリーニング枠体の拡大図面である。
【図7】図7(a)は、実施形態1のボスとクリーニング枠体とをボスにより接続する様子を示す図で樹脂が注入される前を示す図である。図7(b)は、ボスとクリーニング枠体とをボスにより接続する様子を示す図で樹脂が注入されている状態を示す図である。図7(c)は、ボスとクリーニング枠体とをボスにより接続する様子を示す図で樹脂が注入し終わった状態を示す図である。
【図8】図8(a)は、本発明の実施形態1における樹脂締結後のボスの斜視図であり、図8(b)は、本発明の実施形態1における樹脂締結後のボスの断面図及び一部拡大図である。
【図9】図9(a)は、本発明の実施形態2のボスの上視図であり、図9(b)は、本発明の実施形態2におけるボスの斜視図である。
【図10】図10(a)は、本発明の実施形態2のボスとクリーニング枠体の断面説明図であり、図10(b)は、本発明の実施形態2のボスとクリーニング枠体の断面説明図及び一部拡大図である。
【図11】図11(a)は、実施形態2のボスとクリーニング枠体とをボスにより接続する様子を示す図で樹脂が注入される前を示す図である。図11(b)は、ボスとクリーニング枠体とをボスにより接続する様子を示す図で樹脂が注入されている状態を示す図である。図11(c)は、ボスとクリーニング枠体とをボスにより接続する様子を示す図で樹脂が注入し終わった状態を示す図である。
【図12】図12(a)は、本発明の実施形態2における樹脂締結後のボスの斜視図であり、図12(b)は、本発明の実施形態2における樹脂締結後のボスの断面図及び一部拡大図である。
【図13】図13(a)は、本発明の実施形態3における2分割のボスの上視図であり、図13(b)は、6分割のボスの上視図である。
【図14】図14(a)は、本発明の実施形態4におけるボスの上視図であり、図14(b)は実施形態4におけるボスの側面図である。
【図15】図15(a)は、本発明の実施形態5におけるボスの上視図であり、図15(b)は、本発明の実施形態5におけるボスの側面図である。
【図16】図16(a)は、本発明の実施形態6におけるボスと現像枠体とを示す斜視図でり、図16(b)は、実施形態6におけるボスと現像枠体とを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態1>
[画像形成装置の全体構成]
図1は本発明を適用できる現像ユニットを有するカートリッジの主断面図、図2は本発明を適用できる画像形成装置の主断面図を示す図である。このカートリッジは、像担持体と、像担持体に作用するプロセス手段を備えたものであり、画像形成装置に着脱可能になっている。ここでプロセス手段としては、例えば像担持体の表面を帯電させる帯電手段、像担持体に像を形成する現像装置、像担持体表面に残留したトナーを除去するためのクリーニング装置がある。
【0015】
図1に示すように、カートリッジとのしてのプロセスカートリッジ15は、トナー画像を担持する感光体ドラム11の周囲に帯電手段である帯電ローラ12が設けられている。また、現像ユニット(現像装置)Dとして、現像ローラ18、現像ブレード19、トナーを収納したトナー収納容器16が設けられている。さらに、クリーニング手段として弾性を有するクリーニングブレード14が設けられている。そして、プロセスカートリッジ15は、これらの部品を、ハウジングで覆って一体的として、図2に示すように、画像形成装置本体Cに対して、着脱自在となっている。
【0016】
画像形成装置本体Cの下部に装着されたシートカセット6から搬送ローラ7によってシートSを搬送し、このシート搬送と同期して、感光体ドラム11に露光装置8から選択的な露光をして潜像を形成する。その後、トナー収納容器16に収納した磁性トナー及び磁性体から成るキャリアを混合した2成分トナーなどのトナーを現像枠体17に支持された現像ブレード19により現像ローラ18表面に薄層担持する。即ち、現像ブレード19は、現像ローラ18表面上のトナーを規制する。そして、現像剤担持体である現像ローラ18に現像バイアスを印加する事によって、潜像に応じてトナーを供給する。このトナー像を転写ローラ9へのバイアス電圧印加によって搬送されるシートSに転写し、そのシートSを定着装置10へ搬送して画像定着し、排出ローラ1によって装置上部の排出部3に排出する。
【0017】
[クリーニングユニットの構成]
次にクリーニングユニット(クリーニング装置)の構成について図3、図4を用いて詳細に述べる。図3はクリーニングユニットの断面説明図、図4(b)は正面図である。なお、比較のため、図4(a)に従来のクリーニングユニットの正面図を示してある。
【0018】
図3、図4(b)に示すように、クリーニングブレード14はクリーニング枠体(枠体)13に固定されている板金14aと、先端のゴム部14bから構成されている。ゴム部14bの材質はポリウレタンである。感光体ドラム11は図3の矢印Aの方向に回転し、ゴム部14bが感光体ドラム11に当接する事で感光体ドラム11上のトナーを除去する。そして除去されたトナーは廃トナー室13aの中に蓄積されていく。またクリーニング枠体13のシート貼り座面13bに貼られたシート23は弾性のあるシートであって、転写後、感光体ドラム11上に残留するトナーは廃トナー室13aへ通過させる。しかし、廃トナー室13a内の転写後の残留トナーはシート23と感光体ドラム11間をすりぬけて洩れない程度にシート23は、感光体ドラム11に軽く圧接している。
【0019】
[クリーニングブレードの固定]
ここでクリーニングブレード14の固定方法について説明する。従来は図4(a)に示すように、クリーニングブレード14は、クリーニング枠体13の枠体側位置決め部24にクリーニングブレード14の板金14aに設けられた位置決め部25を嵌合させて位置決めする。ここで枠体側位置決め部24は角ボス形状で、クリーニングブレード14の位置決め部25は板金14aに設けられた凹形状である。この位置決め部同士が嵌合することで位置決めされていた。ここで位置決めは丸ボスと穴の組み合わせのものもある(図不示)。そして締結は、板金14aに貫通穴、クリーニング枠体13に袋穴、もしくは貫通穴を有し、ねじ26で締結される。図4(b)、図8に示すようにクリーニングブレード14とクリーニング枠体13の締結は、クリーニングブレード14の板金14aに設けられた貫通穴(取付用穴)14cと、クリーニング枠体13に設けられたボス27と、樹脂29により締結される。なお、穴14cにボス27が嵌合されるようになっている。
【0020】
次に本実施形態におけるクリーニングブレード14と、これを取り付ける被取り付け部材であるクリーニング枠体13の締結について詳細に述べる。図5(a)、図5(b)に枠体の結合のためのボス27を示す。図6(a)に本実施形態の固定前の板金14a及び枠体のボス(凸部)27を示す。図5(a)はボス27を上部から見た上視図、図5(b)は斜視図、図6(a)は板金14aとボス27の図5(a)の一点鎖線での断面図である。なお、図6(b)は、板金14aにボス27を嵌めた状態の断面図である。
【0021】
クリーニングブレードを構成する板金14aに取り付け用穴14c、クリーニングブレードが取り付けられる被取り付け部材であるクリーニング枠体13にボス27がある。ボス27は円筒形状で中が空洞となっている。すなわち、ボス27の先端部には空洞の凹部が設けられている。また、ボス27は、クリーニング枠体13の基本肉厚より薄くなっている。次に、穴14cにボス27を挿入する(図6)。このときボス27の太さは穴14cよりわずかに細く、微小な隙間30ができる(図6(b)拡大図)。次に、図7(a)に示すようにボス27と穴14cを覆うように注入治具28を突き当てる。注入治具28は中央に溶融した樹脂29を注入する注入口28aを有する。また、注入治具28は、ボス27及び穴14cを覆う空間領域を有している。そして、この注入口28aから溶融した樹脂29を注入する。この時、溶融した樹脂29(この溶融した樹脂29は、注入後に冷却され固まり固体の樹脂29となる)は中央より注入するため、まずボス27の中央F部(点線)付近に流れ込む(図7(b))。この時、溶融樹脂圧によりボス27は薄肉のため、中央(内側)から外側に押され変形する。そしてボス上部の隙間Hより周囲Gの部分に樹脂が流れ注入治具28内部を満たす(図7(c))。次に注入治具28を退避させて締結が終了する(図8(a)、図8(b)、図8(c))。このように樹脂29がボス27および板金の穴14cの周囲を覆い、固化することで板金14aがクリーニング枠体13に締結される。この時前述の様にボス27は樹脂圧で板金の穴14cの径まで広がるため穴14cの径方向にも位置決めされる(図8(b)拡大図)。
【0022】
このように樹脂で締結するため従来使われていたねじが廃止でき、ねじ止めに関わる金属カスも発生しない。また枠体と板金に位置決め部と締結部と二箇所あったものを、別々に設けることなく、一箇所で行うことができるため小型化可能となり、設計自由度も向上する。
【0023】
なお、この実施形態では、クリーニング枠体13にボス27が設けられ、クリーニングブレード14に取り付けのための穴14cが設けられていたが、クリーニング枠体13に穴が設けられ、クリーニングブレード14にボスが設けられるようにしても良い。すなわち、クリーニングブレード14及びクリーニング枠体13の一方に穴14cが設けられ、他方にボスが設けられていれば良い。
【0024】
<実施形態2>
また別の実施形態として、図9(a)、(b)に示すようにボス127が、十字に割れており、スリット127aがボス127の先端から根元まで(先端から根元方向に)入っている。これにより、ボス及びボスに形成された凹部は、前記穴14cの内周に沿った複数の凸部で形成されている
【0025】
まず、ボス127に穴14cを嵌める(図10(a)、(b))。このときボス127の太さは穴14cよりわずかに細く、微小な隙間30ができる(図10(b)拡大図)。
【0026】
次に、図11(a)に示すようにボス127と穴14cを覆うように注入治具28を突き当てる。注入治具28は中央に溶融した樹脂29を注入する注入口28aを有する。そして、溶融した樹脂29を注入口28aから注入する。この時、溶融した樹脂29(注入後に冷却され固まり固体の樹脂29となる)は中央より注入するため、まずボスの中央F部(点線)付近に流れ込む(図11(b))。この時、溶融した樹脂29の圧力によりボスは中央より外側に押され変形する。そしてスリット127aを通りボスの周囲Gの部分に樹脂が流れ、注入治具28の内部を満たす(図11(c))。次に注入治具28が退避して締結が終了する(図12(a)、図12(b))。このように樹脂29がボス127および板金の穴14cの周囲を覆い板金14aがクリーニング枠体13に締結される。この時前述の様にボス127は樹脂圧で板金の穴14cの径まで広がるため穴14cの径方向にも位置決めされる(図12(b)拡大図)。このように実施形態1と同様の効果を得ることができる。また、さらに、スリット127aを設けているので、樹脂29の注入時にボス127が変形しやすく、樹脂29の注入圧が低くても、板金14aとクリーニング枠体13との位置決めが十分に行われる。
【0027】
<実施形態3>
またボス227は実施形態2に記載のように十字に4分割された形状以外にも適用可能である。例えば、スリット227aにより4分割より少ない2つに割れている形状のボス227(図13(a))や、スリット327aにより4つ以上の複数に割れている形状のボス327(図13(b))であっても良い。このように2つに割れている形状や、4つ以上の複数に割れているボスにおいても、実施形態1、実施形態2と同様の効果を得ることができる。
【0028】
<実施形態4>
またボスの形状は円筒形状以外にも例えば四角形状でも良い(図14)。四角形のボス427がスリット427aにより複数に分割されている。このようなボス427でも実施形態 1、実施形態2と同様の効果を得ることができる。
【0029】
<実施形態5>
またボスの形状は十字に4分割された形状以外にも例えば複数のボス527bを略円周状に配置しても良い(図15)。このように複数のボス527bを略円周状に配置したボス527でも、実施形態 1、実施形態2と同様の効果を得ることができる。
【0030】
<実施形態6>
以上説明した実施形態では、板金14aの締結はクリーニングブレード14を締結するものであるが、現像ブレード19を現像枠体17に締結することもできる(図16(a)、図16(b))。この場合は、実施形態1のクリーニングブレード14を現像ブレード19に、クリーニング枠体13を現像枠体17に置き換えることで実施形態1と同様の効果を得ることができる。また実施形態2、実施形態3、実施形態4、実施形態5に記載のボスを用いて、現像ブレード19を現像枠体17に締結することもできる。
【0031】
なお、この実施形態では、現像枠体17にボスが設けられ、現像ブレード19に取付用の穴が設けられているが、現像枠体17に穴を設け、現像ブレード19にボスを設けるようにしてもよい。
【0032】
また、前述した実施形態においては装置本体に着脱可能なカートリッジに関して説明したが、装置本体に固定されるクリーニング装置や現像装置に用いても良い。更に、クリーニング装置や現像装置自体が装置本体に対して着脱可能な構成であっても良い。
【符号の説明】
【0033】
11 …感光体ドラム
13 …クリーニング枠体
14 …クリーニングブレード
15 …プロセスカートリッジ
17 …現像枠体
18 …現像ローラ
19 …現像ブレード
27,127,227,327,427,527 …ボス
27a,127a,227a,327a,427a …スリット
28 …注入治具
28a …注入口
29 …樹脂
C …画像形成装置本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー画像を担持する像担持体の表面に残留したトナーをクリーニングするためのクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードが取り付けられる被取り付け部材と、を具備するクリーニング装置において、
前記クリーニングブレード及び前記被取り付け部材の一方に設けられた取り付け用穴と、
前記クリーニングブレード及び前記被取り付け部材の他方に設けられ、前記取り付け用穴に挿入された凸部と、
前記凸部に設けられ、前記凸部の先端から前記凸部の根元の方向に向かって形成された凹部と、
を有し、
前記凹部に注入された樹脂により、前記凹部が前記取り付け用穴の内側から外側の方向に拡がるように前記凸部が変形されて、前記クリーニングブレードと前記被取り付け部材とが固定されていることを特徴とするクリーニング装置。
【請求項2】
前記凸部は、前記凹部の周囲に、前記先端から前記根元の方向に向かって形成されたスリットを有していることを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
【請求項3】
前記凸部及び前記凹部は、前記取り付け用穴の内周に沿った複数の凸部で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のうちのいずれか1項に記載のクリーニング装置を具備し、画像形成装置本体に着脱可能なカートリッジ。
【請求項5】
現像ローラに担持されたトナーを規制する現像ブレードと、前記現像ブレードが取り付けられる被取り付け部材と、を具備する現像装置において、
前記現像ブレード及び前記被取り付け部材の一方に設けられた取り付け用穴と、
前記現像ブレード及び前記被取り付け部材の他方に設けられ、前記取り付け用穴に挿入された凸部と、
前記凸部に設けられ、前記凸部の先端から前記凸部の根元の方向に向かって形成された凹部と、
を有し、
前記凹部に注入された樹脂により、前記凹部が前記取り付け用穴の内側から外側の方向に拡がるように前記凸部が変形されて、前記現像ブレードと前記被取り付け部材とが固定されていることを特徴とする現像装置。
【請求項6】
前記凸部は、前記凹部の周囲に、前記先端から前記根元の方向に向かって形成されたスリットを有していることを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
【請求項7】
前記凸部及び前記凹部は、前記取り付け用穴の周に沿った複数の凸部で形成されていることを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
【請求項8】
請求項5乃至請求項7のうちのいずれか1項に記載の現像装置を具備し、画像形成装置本体に着脱可能なカートリッジ。
【請求項9】
トナー画像を担持する像担持体の表面に残留したトナーをクリーニングするためのクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードが取り付けられる被取り付け部材と、前記クリーニングブレード及び前記被取り付け部材の一方に設けられた取り付け用穴と、前記クリーニングブレード及び前記被取り付け部材の他方に設けられた凸部と、前記凸部に設けられ、前記凸部の先端から前記凸部の根元の方向に向かって形成された凹部と、を有するクリーニング装置に用いられ、前記被取り付け部材に前記クリーニングブレードを固定するクリーニングブレードの固定方法であって、
前記取り付け用穴に前記凸部を挿入する工程と、
溶融した樹脂を前記凹部に注入して、前記樹脂の圧力により前記凹部が前記取り付け用穴の内側から外側の方向に拡がるように前記凸部を変形させる工程と、
前記溶融した樹脂を固化させて前記被取り付け部材に前記クリーニングブレードを固定する工程と、
を具備することを特徴とするクリーニングブレードの固定方法。
【請求項10】
前記溶融した樹脂を前記凹部に注入する際に、前記凸部と前記取り付用穴とを覆う覆い部と、空間領域に溶融した樹脂を注入するための注入口と、を有する注入治具を用いることを特徴とする請求項9に記載のクリーニングブレードの固定方法。
【請求項11】
現像ローラに担持されたトナーを規制する現像ブレードと、前記現像ブレードが取り付けられる被取り付け部材と、前記現像ブレード及び前記被取り付け部材の一方に設けられた取り付け用穴と、前記現像ブレード及び前記被取り付け部材の他方に設けられた凸部と、前記凸部に設けられ、前記凸部の先端から前記凸部の根元に向かって形成された凹部と、を有する現像装置に用いられ、前記被取り付け部材に前記現像ブレードを固定する現像ブレードの固定方法であって、
前記取り付け用穴に前記凸部を挿入する工程と、
溶融した樹脂を前記凸部の先端に注入して、前記樹脂の圧力により前記凹部が前記取り付け用穴の内側から外側の方向に拡がるように前記凸部を変形する工程と、
前記溶融した樹脂を固化させて前記被取り付け部材に前記現像ブレードを固定する工程と、
を具備することを特徴とする現像ブレードの固定方法。
【請求項12】
前記溶融した樹脂を前記凸部の先端に注入する際に、前記凸部と前記取り付用穴とを覆う覆い部と、空間領域に溶融した樹脂を注入するための注入口と、を有する注入治具を用いることを特徴とする請求項11に記載の現像ブレードの固定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−224518(P2010−224518A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−286066(P2009−286066)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】