説明

クリーニング装置

【課題】クリーニングローラの粘着力を高めることなく、高い異物除去能力を有するクリーニング装置及びクリーニングローラを提供する。
【解決手段】
シート状部材(1)の表面に存在するゴミや切粉等の異物は、1対のクリーニングローラ(4,5)間を通過する際、クリーニングローラの粘着力によりクリーニングローラ側に転移する。クリーニングローラ(4,5)は、従動回転する転移ローラ(8,9)と接触し、クリーニングローラの表面に付着した異物は転移ローラのより強い粘着力により転移ローラ側に転移する。本発明では、クリーニングローラをスポンジゴム層(11)と合成樹脂のチューブ(12)とを有するローラで構成し、チューブの外周面に粘着層(13)を形成する。スポンジゴム層は弾性変形し易いため、ニップ幅の大きなクリーニングローラが実現され、クリーニングローラの粘着力が比較的弱くても、良好な異物除去性能が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴミや埃等を除去するクリーニング装置に関するものである。さらに、本発明は、各種シート状部材の表面に存在するゴミや埃を除去するのに好適なクリーニング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置に用いられるカラーフィルタには、偏光フィルムや位相差フィルム等の各種フィルム部材が用いられている。これらのフィルムは、長尺のフィルムを適当な幅に切断して用いられている。一方、カラーフィルタの製造工程においては、ゴミや埃等の異物が存在すると、カラーフィルタに異物欠陥が生じてしまい、不良品が発生してしまう。特に、長尺のフィルムを切断した際、カッティングされたフィルムの端縁に切断カス(切粉)が付着し、異物欠陥の発生要因となっていた。このため、カラーフィルタの製造工程においては、カッティング工程の後段に、切断されたフィルム表面に存在する切断カスや埃等を除去するためのクリーニング装置が配置されている。
【0003】
従来、シート状部材の表面に存在するゴミ等を除去するクリーニング装置として、粘着ローラを用いて除去するクリーニング装置が既知である(例えば、特許文献1参照)。この既知のクリーニング装置では、走行するフィルムに対して第1の粘着ローラを当接させ、第1の粘着ローラの粘着力によりフィルム表面上の異物を除去している。そして、第1の粘着ローラと当接するように第2の粘着ローラを配置し、第2の粘着ローラのより強い粘着力を利用して第1の粘着ローラ上に付着した異物を第2の粘着ローラ側に転移させている。
【0004】
【特許文献1】特開平8−137019号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
粘着力の差を利用して異物を除去するクリーニング装置においては、シート状部材と当接するクリーニングローラの粘着力を強く設定することができないため、クリーニングローラのクリーニング性能が低く、除去されなかった異物がそのままシート状部材表面に残存する不具合が生じている。また、カラーフィルタの生産量が増大するにしたがって、クリーニング装置においても高速処理の要請が高まっている。すなわち、クリーニング処理すべきフィルムの走行速度を一層高速にして単位時間当たりの処理速度を一層高めることが要請されている。しかしながら、従来のクリーニング装置において、フィルムの走行速度を高速にすると、フィルムと粘着ローラとの間の接触時間が短くなり、粘着ローラにより除去されるべき異物が除去されない事態が生じてしまう。
【0006】
本発明の目的は、クリーニングローラの粘着力を高めることなく、高い異物除去能力を有するクリーニング装置及びクリーニングローラを提供することにある。
また、本発明の目的は、高速処理に十分に対応できるクリーニング装置及びクリーニングローラを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるクリーニング装置は、少なくとも1対のクリーニングローラ対を用いてシート状部材の表面に存在する異物を除去するクリーニング装置であって、
各クリーニングローラ対は、互いに対向し外周面に粘着層を有する第1及び第2のクリーニングローラを有し、
第1のクリーニングローラは、付着した異物を転移させる第1の転写ローラと当接し、第2のクリーニングローラは、付着した異物を転移させる第2の転写ローラと当接し、
前記第1及び第2のクリーニングは、シャフトと、シャフトの外周に設けたスポンジゴムの弾性ゴム層と、弾性ゴムの外周に装着した合成樹脂のチューブと、当該チューブの外周面に形成した粘着層とをそれぞれ有し、
前記第1及び第2の転写ローラは、外周面に粘着層が形成されている円筒状のベース部材をそれぞれ有し、
前記第1及び第2のクリーニングローラの粘着層の粘着力が、前記第1及び第2の転写ローラの外周面の粘着力よりも低いことを特徴とする。
【0008】
本発明者が種々の実験及び解析を行った結果、クリーニングローラの異物除去能力は、クリーニングローラのニップ幅と密接に関連することが判明した。すなわち、クリーニングローラとシート状部材とが接触する接触時間が短いと、異物除去性能が低下する。一方、適切な接触時間が確保されると異物除去能力が高くなる。さらに、シート状部材とクリーニングローラとの間の接触時間は、動作時のニップ幅と対応しており、ニップ幅が広い場合接触時間も長くなる。広いニップ幅を確保する方法として、クリーニングローラ間にバネにより圧着力を作用させる方法がある。しかし、圧着力を印加した場合、ローラにベンディングが発生し、ローラの軸線方向にそってニップ幅が不均一になる不具合が発生してしまう。
【0009】
そこで、本発明では、比較的大きなニップ幅を形成するため、クリーニングローラとして、弾性変形し易いゴム材料であるスポンジゴムを用いてニップ幅を確保する。スポンジゴムは、低硬度であり、弾性変形し易い特性があるため、圧着力を作用させることなく、十分に広いニップ幅が確保される。しかし、スポンジゴム材料は、その表面に多数の凹凸があるため、そのままクリーニングローラとして利用することができない。そこで、本発明では、スポンジゴム層の外周にナイロンや塩化ビニル等の合成樹脂のチューブを装着する。合成樹脂のチューブの表面は平滑であるから、スポンジゴム層の外周にチューブを被せることにより、表面が平滑であって弾性変形し易いクリーニングローラが実現される。さらに、本発明では、転写ローラとして、例えばアルミパイプのような円筒状ベース部材の外周面にウレタンゴム系の粘着層を形成したローラを用いる。スポンジゴム層を有するクリーニングローラは大きく弾性変形するため、アルミパイプの外周面にウレタンゴムの粘着層を形成しただけの転移ローラを用いても十分なニップ幅が形成され、高いクリーニング性能が達成される。
【0010】
本発明によるクリーニング装置は、互いに平行に配置した2対のクリーニングローラ対を用いてシート状部材の表面に存在する異物を除去するクリーニング装置であって、
第1のクリーニングローラ対は、互いに対向し外周面に粘着層を有する第1及び第2のクリーニングローラを有し、
第2のクリーニングローラ対は、互いに対向し外周面に粘着層を有する第3及び第4のクリーニングローラを有し、
前記第1のクリーニングローラ及び第3のクリーニングローラは、外周面に粘着層が形成され、第1及び第3のクリーニングローラに付着した異物を転移させる第1の転写ローラと当接し、第2及び第4のクリーニングローラは、外周面に粘着層が形成され、第2及び第4のクリーニングローラに付着した異物を転移させる第2の転写ローラと当接し、
前記第1〜第4のクリーニングローラは、シャフトと、シャフトの外周に設けたスポンジゴムの弾性ゴム層と、弾性ゴムの外周に装着した合成樹脂のチューブと、当該チューブの外周面に形成した粘着層とをそれぞれ有し、
前記第1及び第2の転写ローラは、外周面に粘着層が形成されている円筒状のベース部材をそれぞれ有し、
前記第1〜第4のクリーニングローラの粘着層の粘着力は、前記第1及び第2の転移ローラの粘着層の粘着力よりも低いことを特徴とする。
【0011】
本発明においては、クリーニングローラの外周面に形成されている粘着層は、シリコンゴム系又はブチルゴム系の粘着層により構成され、前記転写ローラの粘着層はウレタンゴム系の粘着層により構成されていることを特徴とする。ウレタンゴム系の粘着層は強い粘着力を有し、シリコンゴム系及びブチルゴム系の粘着層は比較的弱い粘着力を有する。従って、これらのゴム材料を適当に組み合わすことにより、適切な粘着力の差を形成することが可能である。
【0012】
本発明によるクリーニングローラは、シート状部材の表面に存在する異物を粘着力により除去するクリーニング装置に用いられるクリーニングローラであって、
金属製のシャフトと、シャフトの外周に設けたスポンジゴムの弾性ゴム層と、弾性ゴムの外周に装着した合成樹脂のチューブと、当該チューブの外周面に形成した粘着層とを有し、
前記粘着層は、シリコンゴム系の粘着材料、ブチルゴム系の粘着材料、又はウレタンゴム系の粘着材料により構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、シート状部材の表面に存在するゴミや切断カス等の異物を除去するクリーニングローラとして、チューブで被覆されたスポンジゴムローラを用い、チューブの外周面に粘着層を形成しているので、幅の広いニップが形成され、その結果、比較的粘着力の弱い粘着層を用いても優れた異物除去能力を有するクリーニング装置が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は本発明によるクリーニング装置の一例を示す線図である。除塵ないし
クリーニングされるべきシート状部材1は、搬送ベルト2により矢印方向に搬送され、クリーニング装置3によりクリーニングされる。シート状部材として、例えばカラーフィルタの製造に用いられる偏光フィルム等の各種フィルムやプリント基板等を対象とする。クリーニング装置3は、シート状部材1を1対のクリーニングローラ4及び5を有し、これらクリーニングローラ4及び5の外周面には粘着層が形成され、粘着層の粘着力によりシート状部材表面に存在するゴミや切断カス等の異物を除去する。従って、シート状部材1の表面に存在する異物は、シート状部材がクリーニングローラ4と5との間を通過する際に粘着力により除去される。シート状部材1は、2本のクリーニングローラ間を通過した後、1対の搬送ローラ6及び7を経て排出される。
【0015】
第1のクリーニングローラ4と当接するように第1の転写ローラ(転移ローラ)8を配置し、第2のクリーニングローラ5と当接するように第2の転写ローラ9を配置する。これら転写ローラ8及び9の外周面にも粘着層が形成され、その粘着力はクリーニングローラ4及び5の粘着力よりも強い粘着力に設定する。従って、クリーニングローラ4及び5の表面に付着した異物は、粘着力の差により転写ローラ側に転移し、転写ローラの表面に蓄積する。
【0016】
クリーニングローラ4及び5のクリーニング性能は、粘着層の粘着力に依存すると共にシート状部材とクリーニングローラとの間の接触時間(ニップ幅)にも依存する。すなわち、ゴミや埃等の異物とクリーニングローラ表面との間の接触時間が短い場合、異物とクリーニングローラ表面との間に十分な粘着力が作用する前にシート状部材が移動してしまい、その結果、異物がクリーニングローラ側に転移せずそのままシート状部材上に残存してしまう。一方、シート状部材の表面からクリーニングローラ4及び5側に移行した異物は、転写ローラとの粘着力の差により転写ローラ側に移行させる必要があるため、クリーニングローラの粘着力を高くするには限界がある。そこで、本発明では、シート状部材とクリーニングローラとの間の接触時間に相当するニップ幅が広くなるように構成する。ニップ幅を広く設定することにより、シート状部材とクリーニングローラとの間の接触時間が長くなり、クリーニングローラの粘着力を高くすることなく、良好なクリーニングローラ性能を発揮することが可能になる。しかも、ニップ幅を広く設定することにより、シート状部材の走行速度が高速になっても、シート状部材とクリーニングローラとの間に十分な接触時間が確保されるため、高速処理にも十分に対応することが可能になる。
【0017】
図2は本発明によるクリーニングローラの一例を示す線図的断面図である。クリーニングローラは、金属製のシャフト10を有し、シャフト10の外周面に弾性変形可能なスポンジゴム層11を形成する。スポンジゴムの材料として、ウレタンゴムスポンジ、CRゴムスポンジ、EPDRゴムスポンジ、NBRスポンジ等の各種スポンジゴム材料を用いることができ、その厚さは2〜5mm程度に設定する。スポンジゴム層11は、接着剤が塗布されたシャフトの外周面上に帯状のスポンジゴムをスパイラル状に巻き付け、その外周を研磨することにより形成することができ、或いは長方形に切り出したスポンジゴムをシャフトに平巻きすることによりスポンジゴム層を形成することも可能である。
【0018】
接着剤が塗布されたスポンジゴム層11の外周面上にナイロンチューブ、ポリエステルチューブ、塩化ビニルチューブ等の合成樹脂のチューブを装填する。合成樹脂のチューブの厚さは、約30〜100μm程度の厚さとする。尚、合成樹脂チューブ12を装填する際、合成樹脂チューブを減圧雰囲気中に配置し、その直径を拡大させ、その状態においてスポンジゴム層が形成されたローラを挿入することにより、容易にチューブを装填することが可能である。合成樹脂のチューブの直径は、スポンジゴム層の直径よりも若干小さい径となるように設定して、合成樹脂層からスポンジゴム層に向けて押圧するようにすることが好ましい。
【0019】
合成樹脂チューブの外周面に粘着層13を形成する。粘着層の材料として、例えばブチルゴム系の粘着剤、或いはシリコンゴム系の粘着剤を用いることができる。これらの粘着剤は、粘着力が比較的低いため、好適である。
【0020】
本発明によるクリーニングローラは、弾性変形層としてスポンジゴム層を用いているので、弾性反発力が小さく僅かな押圧力が作用するだけで弾性変形量の大きいクリーニングローラが実現される。この結果、スプリング等により外部圧着力を作用させることなく、幅の広いニップが形成される。しかも、スポンジゴム層の外周面は凹凸のほとんど無い平滑な合成樹脂チューブにより被覆されているので、優れた表面平滑性も得られ、良好なクリーニング性能が発揮される。
【0021】
図3は転移ローラの一例を示す線図的断面図である。転写ローラは、アルミのパイプ20を有し、その両端にボス部材21a及び21bを結合したシャフトを用いる。アルミパイプ20の外周面には、ウレタンゴムから成る粘着層22を形成する。ウレタンゴムの粘着層22は、クリーニングローラの粘着層として用いたシリコンゴムやブチルゴムの粘着層よりも強い粘着力を有するため、クリーニングローラによりピックアップされた異物は、転写ローラと接触する間に転写ローラ側に移行する。本発明では、シート状部材と当接するクリーニングローラの硬度が低く容易に弾性変形し易いため、アルミパイプの外周面に粘着層が形成され弾性変形しない転写ローラを用いても、クリーニングローラの弾性変形により大きなニップ幅が形成される。
【0022】
さらに、ウレタンゴムの粘着層は、水で洗浄することにより表面に付着した異物が除去され、乾燥することにより当初の粘着性が得られるため、再利用の観点からも有利である。
【0023】
図4は本発明によるクリーニング装置の変形例を示す線図的断面図である。図1に示すクリーニング装置では、1対のクリーニングローラを用いて異物を除去する構成としたが、本例では、2対のクリーニングローラを用いてシート状部材表面の異物を除去する。図1で用いた部材と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。搬送ベルト2により搬送されてきたシート状部材1は、第1の対のクリーニングローラ30及び31を通過する間にその表面に存在する異物が除去され、さらに、第2の対のクリーニングローラ32及び33を通過する際にも異物が除去される。
【0024】
クリーニングローラ30と32は第1の転写ローラ34と当接し、クリーニングローラ30及び32の表面に付着した異物は転写ローラ側に転移する。同様に、下側の2本のクリーニングローラ31及び33は第2の転写ローラ35と当接し、これらクリーニングローラの表面に付着した異物は第2の転写ローラ35側に転移する。本例では、クリーニングローラの粘着層として比較的粘着力の弱いシリコンゴム系又はブチルゴム系の粘着材料を用い、転写ローラの粘着層には強力な粘着力を有するウレタンゴム系の粘着材料を用いる。このように、粘着力の差を利用することにより、クリーニングローラにより除去した異物を転写ローラに集積することが可能になる。
【0025】
本発明は上述した実施例だけに限定されず、種々の変形や変更が可能である。例えば、クリーニングローラ対の数は一例は、3段や4段等に配置することが可能である。
【0026】
さらに、上述した実施例では、クリーニングローラの粘着材料としてシリコンゴム系又はブチルゴム系の粘着材料を用い転写ローラの粘着材料としてウレタンゴム系の粘着材料を用いが、その逆の使用も可能であり、クリーニングローラの粘着材料としてウレタンゴム系の粘着材料を用い、転写ローラの粘着材料としてシリコンゴム系又はブチルゴム系の粘着材料を用いることも可能である。特に、シリコンゴム系の粘着材料は、その加硫の程度を制御することにより粘着力を制御することができるので、例えばシリコンゴムの加硫の程度を弱くしてより強い粘着力を有するシリコンゴム系の粘着剤層を形成することが可能である。
【0027】
さらに、上述した実施例では、転写ローラとしてウレタンゴム系の粘着材料がコーティングされた転写ローラを用いたが、アクリル系粘着剤がコーティングされている粘着シートが積層された転写ローラで構成することも可能である。この場合、ゴミや埃が堆積した場合粘着シートを1枚づつはがして使用することにより、転写ローラの表面をフレッシュな粘着力に維持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明によるクリーニング装置の一例を示す線図的断面図である。
【図2】本発明によるクリーニングローラの一例を示す断面図である。
【図3】転移ローラの一例を示す断面図である。
【図4】本発明によるクリーニング装置の変形例を示す線図的断面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 シート状部材
2 搬送ベルト
3 クリーニング装置
4 第1のクリーニングローラ
5 第2のクリーニングローラ
6,7 搬送ローラ
8,9 粘着ローラ
10 シャフト
11 スポンジゴム層
12 合成樹脂チューブ
13 粘着層
20 アルミパイプ
21a,21b ボス
22 粘着層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1対のクリーニングローラ対を用いてシート状部材の表面に存在する異物を除去するクリーニング装置であって、
各クリーニングローラ対は、互いに対向し外周面に粘着層を有する第1及び第2のクリーニングローラを有し、
第1のクリーニングローラは、付着した異物を転移させる第1の転写ローラと当接し、第2のクリーニングローラは、付着した異物を転移させる第2の転写ローラと当接し、
前記第1及び第2のクリーニングは、シャフトと、シャフトの外周に設けたスポンジゴムの弾性ゴム層と、弾性ゴムの外周に装着した合成樹脂のチューブと、当該チューブの外周面に形成した粘着層とをそれぞれ有し、
前記第1及び第2の転写ローラは、外周面に粘着層が形成されている円筒状のベース部材をそれぞれ有し、
前記第1及び第2のクリーニングローラの粘着層の粘着力が、前記第1及び第2の転写ローラの粘着力よりも低いことを特徴とするクリーニング装置。
【請求項2】
互いに平行に配置した2対のクリーニングローラ対を用いてシート状部材の表面に存在する異物を除去するクリーニング装置であって、
第1のクリーニングローラ対は、互いに対向し外周面に粘着層を有する第1及び第2のクリーニングローラを有し、
第2のクリーニングローラ対は、互いに対向し外周面に粘着層を有する第3及び第4のクリーニングローラを有し、
前記第1のクリーニングローラ及び第3のクリーニングローラは、外周面に粘着層が形成され、第1及び第3のクリーニングローラに付着した異物を転移させる第1の転写ローラと当接し、第2及び第4のクリーニングローラは、外周面に粘着層が形成され、第2及び第4のクリーニングローラに付着した異物を転移させる第2の転写ローラと当接し、
前記第1〜第4のクリーニングローラは、シャフトと、シャフトの外周に設けたスポンジゴムの弾性ゴム層と、弾性ゴムの外周に装着した合成樹脂のチューブと、当該チューブの外周面に形成した粘着層とをそれぞれ有し、
前記第1及び第2の転写ローラは、外周面に粘着層が形成されている円筒状のベース部材をそれぞれ有し、
前記第1〜第4のクリーニングローラの粘着層の粘着力は、前記第1及び第2の転移ローラの粘着層の粘着力よりも低いことを特徴とするクリーニング装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のクリーニング装置において、前記クリーニングローラの外周面に形成されている粘着層は、シリコンゴム系又はブチルゴム系の粘着層により構成され、前記転写ローラの粘着層はウレタンゴム系の粘着層により構成されていることを特徴とするクリーニング装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のクリーニング装置において、前記クリーニングローラの外周面に形成されている粘着層は、ウレタンゴム系の粘着層により構成され、前記転写ローラの粘着層はシリコンゴム系又はブチルゴム系の粘着層により構成されていることを特徴とするクリーニング装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のクリーニング装置において、前記第1及び第2の転写ローラは、アクリル系粘着剤がコーティングされている粘着シートが積層された転写ローラで構成され、当該転写ローラの粘着シートは1枚づつはがして使用できることを特徴とするクリーニング装置。
【請求項6】
シート状部材の表面に存在する異物を粘着力により除去するクリーニング装置に用いられるクリーニングローラであって、
金属製のシャフトと、シャフトの外周に設けたスポンジゴムの弾性ゴム層と、弾性ゴムの外周に装着した合成樹脂のチューブと、当該チューブの外周面に形成した粘着層とを有し、
前記粘着層は、シリコンゴム系の粘着材料、ブチルゴム系の粘着材料、又はウレタンゴム系の粘着材料により構成されていることを特徴とするクリーニングローラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−168188(P2008−168188A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−1968(P2007−1968)
【出願日】平成19年1月10日(2007.1.10)
【出願人】(591221167)ミツマ技研株式会社 (17)
【Fターム(参考)】