説明

クレーン用燃料消費表示装置

【課題】クレーン作業時の燃料消費の履歴を表示するクレーン用燃料消費表示装置を提供する。
【解決手段】待機状態である間の消費燃料を累積して待機中消費燃料を演算する待機中消費燃料演算手段13と、待機状態でない間の消費燃料を累積して操作中消費燃料を演算する操作中消費燃料演算手段14と、作業平均燃費を演算する作業平均燃費演算手段15と、作業量を演算する作業量演算手段16と、燃費テーブル20と、待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量の履歴を表示するモニタ30とを備える。オペレータはクレーンの作業量に対する燃料の使用量を確認して、クレーン操作の燃費の良し悪しを評価することができる。過去の操作における燃費を比較することでクレーン操作の燃費の良し悪しが分かる。そのため、燃費低減のための運転や操作を促すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーン用燃料消費表示装置に関する。さらに詳しくは、クレーンのオペレータに燃費低減のための運転や操作を促すことができるクレーン用燃料消費表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、クレーンは、不要な待機を少なくすることによって、燃費を低減させることができる。ここで、待機とはクレーンが無操作状態であることを意味する。より具体的には、ブームの伸縮、起伏、ジブのチルト、ウインチの巻き上げ、巻き下げ、旋回体の旋回、アウトリガの張出、格納等をしていない状態を意味する。
これは、クレーン用油圧ポンプを駆動する動力をエンジンから取り出す装置であるパワーテイクオフ装置を入にしているとき(クレーン作業時)では、クレーンを操作していなくてもクレーン用油圧ポンプが駆動されており、燃料を消費するからである。実際に、クレーン作業時においては待機で消費した燃料が全体の半分を占める場合もあり、燃料の無駄につながっている。
また、クレーンは、その操作の仕方によっても燃費が大きく異なる。例えば、ブーム起伏下げやブーム縮小等のシリンダ縮小作業ではエンジン回転数を上げても速度は上がらないので、エンジン回転数を上げることにより燃料の無駄が大きくなる。
【0003】
そこで、燃料表示装置をクレーンに設ければ、オペレータに燃費低減のための運転や操作を促すことができると考えられる。
しかし、燃料表示装置は、一般車両やショベル(特許文献1)に適用した例があるものの、クレーンに適用した例はない。
【0004】
また、クレーン操作の燃費の良し悪しを評価するためにはクレーンの作業量に対する燃料の使用量を確認する必要がある。
しかし、従来の燃料表示装置は作業量を表示していないため、燃費の良し悪しを評価することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−98988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事情に鑑み、クレーン作業時の燃料消費の履歴を表示するクレーン用燃料消費表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1発明のクレーン用燃料消費表示装置は、クレーン作業時の待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された前記待機中消費燃料、前記操作中消費燃料、前記作業平均燃費および前記作業量を、任意期間ごとの履歴として記憶する燃費テーブルと、前記燃費テーブルに記憶された前記待機中消費燃料、前記操作中消費燃料、前記作業平均燃費および前記作業量の履歴を表示するモニタとを備えることを特徴とする。
第2発明のクレーン用燃料消費表示装置は、第1発明において、前記計測手段は、クレーン作業が待機状態であるか否かを判定する待機判定手段と、クレーンの消費燃料を検出する消費燃料検出手段と、計測開始時から現在までの、前記待機判定手段が待機状態であると判定している間の、前記消費燃料を累積して前記待機中消費燃料を演算する待機中消費燃料演算手段と、計測開始時から現在までの、前記待機判定手段が待機状態でないと判定している間の、前記消費燃料を累積して前記操作中消費燃料を演算する操作中消費燃料演算手段と、計測開始時から現在までの時間である作業時間を計測し、前記待機中消費燃料に前記操作中消費燃料を加算して作業時累積消費燃料を演算し、該作業時間を該作業時累積消費燃料で除算して前記作業平均燃費を演算する作業平均燃費演算手段と、計測開始時から現在までの、作業量を演算する作業量演算手段とを備えることを特徴とする。
第3発明のクレーンは、請求項1または2記載のクレーン用燃料消費表示装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
第1発明によれば、モニタに待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量を表示するので、オペレータはクレーンの作業量に対する燃料の使用量を確認して、クレーン操作の燃費の良し悪しを評価することができる。また、履歴を表示するので、オペレータは過去の操作における燃費を比較することでクレーン操作の燃費の良し悪しが分かる。そのため、燃費低減のための運転や操作を促すことができる。
第2発明によれば、測定手段の動作により、待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量を測定することができる。
第3発明によれば、モニタに待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量を表示するので、オペレータはクレーンの作業量に対する燃料の使用量を確認して、クレーン操作の燃費の良し悪しを評価することができる。また、履歴を表示するので、オペレータは過去の操作における燃費を比較することでクレーン操作の燃費の良し悪しが分かる。そのため、燃費低減のための運転や操作を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係るクレーン用燃料消費表示装置のブロック図である。
【図2】燃費テーブルの説明図である。
【図3】バーグラフ表示画面の画面イメージである。
【図4】テーブル表示画面の画面イメージである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るクレーン用燃料消費表示装置Aは、待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量を計測する計測手段10と、その計測手段10により計測された待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量を、任意期間ごとの履歴として記憶する燃費テーブル20と、その燃費テーブル20に記憶された待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量の履歴を表示するモニタ30とを備える。
また、計測手段10は、待機判定手段11、消費燃料検出手段12、待機中消費燃料演算手段13、操作中消費燃料演算手段14、作業平均燃費演算手段15、作業量演算手段16、荷重検出手段17および移動量検出手段18とからなる。さらに、燃費テーブル20には履歴管理手段21がアクセス可能となっており、燃費テーブル20とモニタ30との間にはモニタ制御手段31が設けられている。
このクレーン用燃料消費表示装置Aは、移動式クレーンなど、種々のクレーンに設けられる。特にモニタ30はクレーンの運転室に設けられ、オペレータがモニタ30に表示された画像を確認できるようになっている。
【0011】
図2に示すように、燃費テーブル20は、履歴番号、計測開始日時、待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量の6つの列を有している。また、履歴番号に0〜5の数値が記憶された6つの行を有している。ここで、履歴番号0は現在を意味し、履歴番号1〜5は過去の履歴を意味し、1に近い方が現在に近い履歴であることを意味する。なお、本実施形態では履歴を5件分記憶しているが、記憶する件数は5件より多くしても少なくしてもよい。
履歴番号0〜5に対応する行には、それぞれの履歴における計測開始日時、待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量の値が記憶されている。なお、図2中の数値は例示である。
【0012】
履歴番号0に対応する行は、待機中消費燃料演算手段13、操作中消費燃料演算手段14、作業平均燃費演算手段15および作業量演算手段16で演算された各値で随時更新されていく。その詳細は後述する。
【0013】
履歴管理手段21は、燃費テーブル20を操作し、履歴番号1〜5に対応する行を生成するものである。
より詳細には、履歴管理手段21には、後述のリセットボタン22が入力されている。履歴管理手段21はリセットボタン22が押下されると、履歴番号5の行を削除し、履歴番号4を5に、履歴番号3を4に、履歴番号2を3に、履歴番号1を2に、履歴番号0を1に、それぞれ更新する。そして履歴番号0の行を追加し、その行の計測開始日時をリセットボタン22が押下された日時とし、待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量はいずれも0とする。
このようにして、履歴が順次更新されていく。なお、前述のごとく、履歴番号0の行の待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量は、現在値で随時更新されていく。
【0014】
図1に基づき、クレーン用燃料消費表示装置Aを構成する各手段について説明する。
なお、クレーン用燃料消費表示装置Aを移動式クレーンに設ける場合には、クレーンが作業状態であるか走行状態であるかを判定する必要がある。この場合、クレーンのパワーテイクオフ装置の作動情報をもとにクレーン作業時であるか否かを判定し、クレーン作業時に各手段は以下の動作を行う。
【0015】
待機判定手段11は、クレーン作業が待機状態であるか否かを判定するものである。ここで、待機状態とは、クレーンが無操作状態であることを意味する。より具体的には、ブームの伸縮、起伏、ジブのチルト、ウインチの巻き上げ、巻き下げ、旋回体の旋回、アウトリガの張出、格納等の速度がいずれも0の状態を意味する。
待機判定手段11には、クレーンのブームの長さや、角度等を検出することのできる姿勢検出器が接続されており、その姿勢検出器の検出結果をもとに待機状態であるか否かを判定する。
なお、姿勢検出器に代えて、クレーン用油圧操作回路のパイロット圧を検出する操作圧力検出器を用いてもよい。姿勢検出器は動作の判定に遅れや不感帯が発生するが、操作圧力検出器を用いればその問題を軽減することができる。また、電気式操作の場合には、その操作系の電気信号で無操作状態を検出してもよい。
さらになお、待機状態を、クレーンが無操作状態であり、かつ無負荷状態であると定めてもよい。この場合には、前述の姿勢検出器や操作圧力検出器等に加えて、負荷状態を検出する検出器が待機判定手段11に接続されることになる。
【0016】
消費燃料検出手段12は、単位時間あたりにクレーンが消費する燃料の量(消費燃料)を随時計測するものであって、例えばエンジンコントロールユニットから得られる瞬間燃費(エンジンの燃料噴射量の指令値)から消費燃料を演算するものである。あるいは、燃料タンク内の燃料残量を計測するセンサと、そのセンサにより測定された燃料残量から単位時間あたりに消費された燃料の量を演算する演算器とからなるものでもよい。
【0017】
待機中消費燃料演算手段13には、待機判定手段11から待機状態が入力され、消費燃料検出手段12から消費燃料が入力される。待機中消費燃料演算手段13は、計測開始時から現在までの、待機判定手段11が待機状態であると判定している間の、消費燃料検出手段12により検出された消費燃料を累積して待機中消費燃料を演算する。ここで、待機中消費燃料とは、クレーン作業時の待機でクレーンが消費した燃料の量の累積値である。
より詳細には、待機中消費燃料演算手段13は、待機判定手段11が待機状態であると判定している間、燃費テーブル20の履歴番号0に対応する行の待機中消費燃料を参照し、その値に消費燃料検出手段12により検出された消費燃料を加算して最新の待機中消費燃料を得て、その最新の待機中消費燃料で燃費テーブル20を更新する。このようにすることで、燃費テーブル20の待機中消費燃料を随時更新することができる。
【0018】
操作中消費燃料演算手段14には、待機判定手段11から待機状態が入力され、消費燃料検出手段12から消費燃料が入力される。操作中消費燃料演算手段14は、計測開始時から現在までの、待機判定手段11が待機状態でないと判定している間の、消費燃料検出手段12により検出された消費燃料を累積して操作中消費燃料を演算する。ここで、操作中消費燃料とは、クレーン作業時の操作でクレーンが消費した燃料の量の累積値である。
より詳細には、操作中消費燃料演算手段14は、待機判定手段11が待機状態でないと判定している間、燃費テーブル20の履歴番号0に対応する行の操作中消費燃料を参照し、その値に消費燃料検出手段12により検出された消費燃料を加算して最新の操作中消費燃料を得て、その最新の操作中消費燃料で燃費テーブル20を更新する。このようにすることで、燃費テーブル20の操作中消費燃料を随時更新することができる。
【0019】
作業平均燃費演算手段15は、燃費テーブル20の履歴番号0に対応する行の計測開始日時を参照し、現在日時からその計測開始日時を減算して作業時間を演算する。また、燃費テーブル20の履歴番号0に対応する行の待機中消費燃料と操作中消費燃料を参照し、それらを加算して作業時累積消費燃料を演算する。そして、作業時間を作業時累積消費燃料で除算して作業平均燃費を演算し、その値で燃費テーブル20の履歴番号0に対応する行の作業平均燃費を更新する。ここで、作業平均燃費とは、計測開始時から現在までの平均の燃費である。なお、作業時間は、計測開始日時からの時間を累積して求め、作業時累積消費燃料は計測開始時から現在までの消費燃料検出手段12により検出された消費燃料を累積して求めてもよい。また、作業平均燃費は、作業時間を作業時累積消費燃料で除算して得たもの(min/L)の他、作業時累積消費燃料を作業時間で除算して得たもの(L/min)でものよいし、クレーン作業量を作業時累積消費燃料で除算して得たもの(tm/L)でもよい。
なお、作業平均燃費演算手段15は、待機判定手段11が待機状態と判定しているか否かにかかわらず、計測開始時から現在までの平均の燃費を演算する。
【0020】
作業量演算手段16には、荷重検出手段17と移動量検出手段18が接続されている。作業量演算手段16は、荷重検出手段17により検出された実荷重(吊具の荷重も含む)と移動量検出手段18で検出された移動量とを乗算して作業量を求める。そして、燃費テーブル20の履歴番号0に対応する行の作業量を参照し、その値と演算して得た作業量とを加算して最新の作業量を得て、その最新の作業量で燃費テーブル20を更新する。ここで、作業量とは、クレーンの吊荷の実荷重と、吊荷の三次元移動量との積である。
【0021】
荷重検出手段17は、クレーンの吊荷の実荷重(吊具の荷重も含む)を検出するものである。
また、移動量検出手段18は、ウインチドラムの回転数や、ブームの伸縮、起伏、ジブの伸縮、チルト、旋回体の旋回、を検知するセンサを備えており、各センサで検出した値から吊荷の三次元移動量を検出するものである。例えば、ウインチドラムの回転数から移動量を求めるためには、ウインチドラムの回転数に、ワイヤの巻層も考慮したウインチドラムの円周を乗算する。
【0022】
モニタ制御手段21は、燃費テーブル20を参照し、燃費テーブル20に記憶された待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量の履歴をモニタ30に表示する制御を行う。
【0023】
つぎに、モニタ30に表示される画像について説明する。
図3に示すように、モニタ30にはバーグラフ表示画面100が表示される。バーグラフ表示画面100には、燃費テーブル20の履歴番号0に対応する行の作業平均燃費が現在の作業平均燃費110としてバーグラフで表示され、履歴番号1〜5に対応する行の作業平均燃費が履歴5件の作業平均燃費111〜115としてバーグラフで表示されている。ここで、現在の作業平均燃費110は黒で表示し、履歴の作業平均燃費111〜115をグレーで表示することで、現在と履歴とを区別しやすいようにしている。
なお、作業平均燃費110〜115の単位は、min/Lの他に、hour/L、hour/G、min/G、tm/hとしてもよい。これらの単位は、クレーンの仕向け地により切り替える単位系に連動させて変更すればよい。
【0024】
なお、モニタ20はクレーンに備えられた過負荷防止装置のモニタと共通である。そのため、バーグラフ表示画面100には、前述の情報以外にも、過負荷防止装置の各種情報が表示されている。過負荷防止装置の情報としては、定格荷重131、吊荷荷重132、負荷率133がある。ここで、負荷率133とは、定格荷重131に対する吊荷荷重132の割合である。
このように、モニタ20を過負荷防止装置のモニタと共通とすることで、クレーンの運転室に複数のモニタを設ける必要がなく場所をとらないし、オペレータは一目で多くの情報を得ることができる。
【0025】
バーグラフの縦軸には、燃費テーブル20の履歴番号0〜5に対応する行の計測開始日時120〜125が表示されている。より詳細には、例えば、作業平均燃費111の場合、そのバーグラフを計測開始日時120と121とで挟むように表示している。これは、計測開始日時120は履歴番号0(現在の作業平均燃費110)の計測開始日時であるとともに、履歴番号1(直近の履歴の作業平均燃費111)の計測終了日時でもあるからである。他の履歴の作業平均燃費112〜115の場合も、作業平均燃費111の場合と同様である。なお、現在の作業平均燃費110は、計測開始日時120と現在時刻126とで挟むように表示されている。
【0026】
モニタ20には、リセットボタン22が設けられている。このリセットボタン22を押下することで履歴管理手段21が動作し、計測開始日時が新たに定められ、その計測開始日時からの測定結果が現在の作業平均燃費110として表示される。また、履歴の作業平均燃費111〜115は順次繰り下がっていく。
このように、リセットボタン22を押下することで、測定期間を任意に設定することができる。
【0027】
オペレータが、図示しない表示切り替えボタンを押下すると、モニタ制御手段21は、モニタ30に表示されているバーグラフ表示画面100を、図4に示すテーブル表示画面200に切り替える。
テーブル表示画面200には、バーグラフ表示画面100において作業平均燃費110〜115のバーグラフが表示されていた個所に、待機中消費燃料201、操作中消費燃料202、作業平均燃費203および作業量204が記載されたテーブルが表示される。その余の構成は、バーグラフ表示画面100と同様であり、過負荷防止装置の各種情報も表示されている。
なお、待機中消費燃料201および操作中消費燃料202の単位を、L(リットル)に代えて、G(ガロン)とし、作業平均燃費203の単位を、min/Lに代えて、hour/Gとしてもよい。これらの単位は、クレーンの仕向け地により切り替える単位系に連動させて変更すればよい。
【0028】
テーブル表示画面200においても、リセットボタン22を押下することで履歴管理手段21が動作し、計測開始日時が新たに定められ、その計測開始日時からの測定結果が現在の待機中消費燃料201、操作中消費燃料202、作業平均燃費203および作業量204として表示される。また、履歴は順次繰り下がっていく。
なお、待機中消費燃料201、操作中消費燃料202、作業平均燃費203および作業量204のいずれかが、表示限界値である9999を超えた場合にもリセットボタン22が押下された状態と同様となる。
さらになお、バーグラフ表示画面100およびテーブル表示画面200の一方の画面でリセットボタン22を押下すれば、両方の画面で履歴が順次繰り下がっていく。
【0029】
以上の構成であるから、オペレータはクレーンの作業量に対する燃料の使用量を確認して、クレーン操作の燃費の良し悪しを評価することができる。また、オペレータは過去の操作における燃費を比較することでクレーン操作の燃費の良し悪しが分かる。そのため、燃費低減のための運転や操作を促すことができる。
【符号の説明】
【0030】
10 計測手段
11 待機判定手段
12 消費燃料検出手段
13 待機中消費燃料演算手段
14 操作中消費燃料演算手段
15 作業平均燃費演算手段
16 作業量演算手段
20 燃費テーブル
30 モニタ
31 モニタ制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレーン作業時の待機中消費燃料、操作中消費燃料、作業平均燃費および作業量を計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された前記待機中消費燃料、前記操作中消費燃料、前記作業平均燃費および前記作業量を、任意期間ごとの履歴として記憶する燃費テーブルと、
前記燃費テーブルに記憶された前記待機中消費燃料、前記操作中消費燃料、前記作業平均燃費および前記作業量の履歴を表示するモニタとを備える
ことを特徴とするクレーン用燃料消費表示装置。
【請求項2】
前記計測手段は、
クレーン作業が待機状態であるか否かを判定する待機判定手段と、
クレーンの消費燃料を検出する消費燃料検出手段と、
計測開始時から現在までの、前記待機判定手段が待機状態であると判定している間の、前記消費燃料を累積して前記待機中消費燃料を演算する待機中消費燃料演算手段と、
計測開始時から現在までの、前記待機判定手段が待機状態でないと判定している間の、前記消費燃料を累積して前記操作中消費燃料を演算する操作中消費燃料演算手段と、
計測開始時から現在までの時間である作業時間を計測し、前記待機中消費燃料に前記操作中消費燃料を加算して作業時累積消費燃料を演算し、該作業時間を該作業時累積消費燃料で除算して前記作業平均燃費を演算する作業平均燃費演算手段と、
計測開始時から現在までの、作業量を演算する作業量演算手段とを備える
ことを特徴とする請求項1記載のクレーン用燃料消費表示装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のクレーン用燃料消費表示装置を備える
ことを特徴とするクレーン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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