説明

クーポンシステム

【課題】クーポン配信、制限付きコンテンツの配信、制限解除ができるクーポンシステム等を提供する。
【解決手段】ポスター等の広告媒体に無線通信機能を持つR/W15を設置したクーポン配信装置9は、無線機能付き携帯電話11を認識し、クーポン情報、コンテンツおよび制限内容情報を配信する。携帯電話11では、コンテンツは制限内容情報に応じた制限がかけらて表示される。ユーザが店舗でクーポンを用いて商品を購入すると制限が解除され、携帯電話で制限が解除されたコンテンツが表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クーポン配信、制限付きコンテンツの配信、制限解除ができるクーポンシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、小売店や飲食店等の店舗では、割引券を印刷した広告を配布したり、来店したユーザに割引券を配布することにより、店舗への来店を促したり、売り上げの向上を図っている。
また、近年では、携帯電話のような携帯用端末に割引券となるクーポンを電子データとして配布している。ユーザは、来店時に配布されたクーポンを携帯用端末上に表示して店員に提示することにより、商品の割引や無料サービス等を受けることができる。更に、クーポンと共におまけとなる画像や映像、音楽のような添付コンテンツを配信することにより、ユーザに対して特典を与え、来店を促すという方法がある。(特許文献1、特許文献2参照)
【0003】
【特許文献1】特開2005−209114号公報
【特許文献2】特開2005−174180号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記の方法では、添付コンテンツに何らかの制限を付け、ユーザが実際に店舗に来店してクーポンを使用した場合にその制限を解除するということが多く行われるが、一般的に携帯電話のような携帯用端末で制限を解除するため、Webに接続してサイトにアクセスし、解除キーの入力、認証等を行うという方法がとられる。この場合、Web上からコンテンツをダウンロードした後に個人認証を行う等、ユーザは制限解除のための手間がかかる。
【0005】
また、Web上でコンテンツのダウンロードや解除キーの入力、認証等を行う場合、サイトへのアクセスが集中したり、携帯用端末の電波状態が悪いと、サイトへのアクセスができなかったり、通信が中断してしまったりして、ユーザは通信をやり直す必要がでてくる。また、サイトのサーバも処理能力の高いコンピュータを用意する必要がある。
更に、サイトのURL(Uniform Resource Locator)は入手しやすく、制限解除のための解除キーさえわかれば、制限の解除は比較的容易に行うことができるため、おまけとなる添付コンテンツがクーポン利用への効果的な手段とならないということがある。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところはクーポン配信、制限付きコンテンツの配信、制限解除ができるクーポンシステム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために第1の発明は、サーバと、クーポン配信装置と、クーポン読取装置がネットワーク接続されたクーポンシステムであって、前記サーバは、前記クーポン配信装置にクーポン情報、コンテンツならびに携帯端末上における前記コンテンツに対する制限を示す制限内容情報を送信し、前記クーポン読取装置にクーポン情報を送信する手段を有し、前記クーポン配信装置は、前記無線通信機能により前記携帯端末を認識する手段と、認識された前記携帯端末に、前記クーポン情報、前記コンテンツと、前記制限内容情報とを送信する手段と、を有し、前記クーポン読取装置は、前記携帯端末が受信したクーポン情報に応じて店舗で購入を行うと、前記携帯端末が受信した前記コンテンツに対する制限を解除する手段と、を有することを特徴とするクーポンシステムである。
【0008】
ポスター等の広告媒体に無線通信機能を持つクーポン配信装置は、無線機能付き携帯端末を認識し、クーポン情報とおまけとなるコンテンツ、制限内容情報を配信する。携帯端末がクーポン配信装置からコンテンツを受信した際には、使用フラグが未使用となっており、携帯端末上でコンテンツを出力しようとすると、制限内容情報により制限がかけられる。携帯端末が受信したクーポンを店舗で使用して購入を行うと、使用フラグが使用となることにより、制限が解除されたコンテンツが出力される。
携帯端末は、搭載しているICチップにクーポン情報、コンテンツ、制限内容情報を保存する。制限内容情報により制限をかけたコンテンツは、制限解除後、他の携帯端末、メモリ等にコピーできない。
【0009】
第2の発明は、コンピュータを、第1の発明のサーバとして機能させることを特徴とするプログラムである。
【0010】
第3の発明は、コンピュータを、第1の発明のクーポン配信装置として機能させることを特徴とするプログラムである。
【0011】
第4の発明は、コンピュータを、第1の発明のクーポン読取装置として機能させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、クーポン配信、制限付きコンテンツの配信、制限解除ができるクーポンシステム等を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るクーポンシステム等の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0014】
最初に、図1を参照しながら、本実施の形態に係るクーポンシステム1の構成について説明する。
図1は、クーポンシステム1の構成を示すブロック図である。
【0015】
クーポンシステム1は、広告主端末3、コンテンツサーバ5、クーポン配信装置9、クーポン読取装置13がネットワーク20を介して接続される。ネットワーク20は、インターネット等のネットワークである。
【0016】
広告主端末3はパーソナルコンピュータ等で、小売店、飲食店等の会社に設置され、ユーザに対して発行するクーポン、コンテンツ等をコンテンツサーバ5に登録する。
【0017】
コンテンツサーバ5は、ネットワーク20を介してクーポン配信装置9やクーポン読取装置13に対しクーポン情報、コンテンツ等を送信するコンピュータで、広告主端末3と同じ会社内に設置してもよいし、あるいは、クーポン及びコンテンツ配信を専門に行う会社に設置してもよい。
コンテンツサーバ5は、配信するクーポン情報、コンテンツ等を含むコンテンツデータベース7を有する。
【0018】
クーポン配信装置9は、鉄道の駅あるいは街中のポスター等の広告に設置されるもので、無線通信機能を持つR/W(リーダライタ)15を接続している。R/W15は、無線通信機能を持つ携帯電話11を検知し、無線通信により通信を行い、クーポン情報、コンテンツ等を配信する。
【0019】
携帯電話11は、無線通信によりクーポン配信装置9からクーポン情報、制限付きコンテンツを取得する。クーポン配信装置9から配信される画像、映像、音楽等のコンテンツには制限がかけられており、例えば、コンテンツが画像の場合、画像の上に店舗の情報やクーポン情報、文字などを重ねたり、あるいは、モザイクなどの効果により見えにくくする。コンテンツが映像の場合、望遠鏡のように画面の一部しか見ることができなかったり、短時間しか見ることができなかったり、あるいは、画像の上に店舗の情報やクーポン情報、文字を重ねて見えにくくする。また、コンテンツが音楽の場合、短時間しか聞くことができないようにする。
【0020】
携帯電話11がクーポン情報と共に取得した制限付きコンテンツは、ユーザがクーポンを使用できる店舗に行き、クーポンを使用すると店舗に設置されているクーポン読取装置13により制限が解除される。
クーポン読取装置13は、小売店、飲食店等の店舗に設置されるもので、R/W(リーダライタ)17、ユーザが商品あるいはサービスに対する支払いを行うレジ19が接続されたものである。
ユーザが店舗でクーポンを使用し、店員がレジ19にクーポンのID等を入力することにより、R/W17と携帯電話11が無線通信を行い、制限付きコンテンツの制限を解除する。
【0021】
図2は、広告主端末3のハードウエア構成の一例を示す図である。広告主端末3は、バス28により相互接続された制御部21、記憶装置22、メディア入出力部23、入力部24、印刷部25、表示部26、通信部27等を有する。
【0022】
制御部21は、プログラムの実行を行うCPU(central
processing unit)と、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM(read only memory)、RAM(random access memory)等のメモリから構成される。制御部21は、広告主端末3全体の動作を制御する。
【0023】
記憶装置22は、広告主端末3の制御プログラム等の固定データ、各種ファイル等を格納するための記憶媒体である。
メディア入出力部23は、CD−ROM(compact
disc read only memory)あるいはCD−RW(CD-ReWritable)、フレキシブルディスク、MO(magneto optic disc)、スマートメディア、コンパクトフラッシュ(登録商標)、ミニSD(secure digital)カード、SDメモリカード、メモリスティック、xDピクチャーカード、コンパクトディスク等の媒体のドライブで、媒体からのデータの読み出しや、媒体へのデータの書き込みを行う。
【0024】
入力部24は、キーボード、マウス等の入力装置である。
印刷部25はプリンタで、ユーザからの要求により必要な情報等の印刷を行う。
表示部26は、CRT(cathode-ray
tube)あるいはLCD(liquid crystal
display)等の表示装置である。
通信部27は、通信制御装置、通信ポート等であり、ネットワーク20を介したコンテンツサーバ5等との通信を制御する。
【0025】
図3は、コンテンツサーバ5のハードウエア構成の一例を示す図である。コンテンツサーバ5は、バス38により相互接続された制御部31、記憶装置32、メディア入出力部33、入力部34、印刷部35、表示部36、通信部37等を有する。
【0026】
制御部31は、プログラムの実行を行うCPUと、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM、RAM等のメモリから構成される。制御部31は、コンテンツサーバ5全体の動作を制御する。
【0027】
記憶装置32は、コンテンツサーバ5の制御プログラム等の固定データ、各種データ等を格納するための記憶媒体である。
メディア入出力部33は、CD−ROMあるいはCD−RW、フレキシブルディスク、MO等の媒体のドライブで、媒体からのデータの読み出しや、媒体へのデータの書き込みを行う。
【0028】
入力部34は、キーボード、マウス等の入力装置である。
印刷部35はプリンタで、ユーザからの要求により必要な情報等の印刷を行う。
表示部36は、CRTあるいはLCD等の表示装置である。
【0029】
通信部37は、通信制御装置、通信ポート等であり、ネットワーク20を介した広告主端末3、クーポン配信装置9、クーポン読取装置13等との通信を制御する。
【0030】
図4は、コンテンツサーバ5が有するコンテンツデータベース7の詳細を示す図である。
コンテンツデータベース7は、コンテンツデータ41、会社情報42、ポスター情報43、クーポン情報44等を有する。
【0031】
コンテンツデータ41は、クーポン配信装置9を通して携帯電話11に配信する画像、映像、音楽等のコンテンツである。コンテンツデータ41のコンテンツは、制限はかけられていない。
【0032】
会社情報42は、広告主である会社に関する情報で、図5に示すように、会社を一意的に表す会社ID51、会社名52、会社のメールアドレス53、会社のURL54等を有する。
【0033】
ポスター情報43は、クーポン配信装置9が設置されるポスターに関する情報で、図6に示すように、ポスターを一意的に表すポスターID61、ポスターが設置されている「××駅○○番ホーム」、「×××ビル前」というような設置場所62、ポスターが設置されている場所の住所63等を有する。
【0034】
クーポン情報44は、広告主がクーポン配信装置9を通して携帯電話11に配信するクーポンに関する情報で、クーポンを発行した会社を一意的に表す会社ID51、クーポンを一意的に表すクーポンID71、クーポンを携帯電話11に配信するクーポン配信装置9が設置されるポスターを一意的に表すポスターID61、クーポン名72、クーポン使用期間73、クーポンを使用する店舗情報74、クーポンと一緒に配信されるコンテンツにかける制限の制限内容76、クーポン配信期間76等を有する。
【0035】
次に、図8、9を参照しながら、クーポン配信装置9について説明する。図8は、クーポン配信装置9のハードウエア構成の一例を示す図、図9は、クーポン配信装置9の記憶装置82の詳細を示す図である。
クーポン配信装置9は、バス86により相互接続された制御部81、記憶装置82、入力部83、表示部84、通信部85等を有する。
【0036】
制御部81は、プログラムの実行を行うCPUと、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM、RAM等のメモリから構成される。制御部81は、クーポン配信装置9全体の動作を制御する。
【0037】
記憶装置82は、制御プログラム等の固定データ、携帯電話11に配信するクーポン情報、コンテンツ等のデータを格納するための記憶媒体である。
図9に示すように、記憶装置82は、OS(Operating
System)91、R/W15を動作させ、携帯電話11と通信するためのR/W用アプリ92、携帯電話11に配信するコンテンツデータ93、携帯電話11に配信するクーポン情報94等を有する。
【0038】
入力部83は、配信装置9へのデータを入力するための入力装置である。
表示部84は、LCD等の表示装置である。
通信部85は、通信制御装置、通信ポート等であり、ネットワーク20を介したコンテンツサーバ5との通信や、R/W15との通信を制御する。
【0039】
次に、図10、11、12を参照しながら、携帯電話11について説明する。図10は、携帯電話11のハードウエア構成の一例を示す図、図11は、ICチップ110のハードウエア構成の一例を示す図、図12は、ICチップ110のメモリ114の詳細を示す図である。
【0040】
携帯電話11は、ICチップ110を搭載しており、無線通信機能を有するもので、バス108により相互接続された制御部101、無線通信部102、表示部103、入力部104、通信処理部105、メモリ106、ICチップインタフェース107を有する。
【0041】
制御部101は、プログラムの実行を行うCPUと、OS、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM、一時的な作業用データを格納するためのRAM等のメモリから構成される。制御部101は、携帯電話11全体を制御する。
【0042】
無線通信部102はアンテナを有し、基地局(図示しない)との無線通信や、クーポン配信装置9及びクーポン読取装置13との無線通信を制御する。無線通信部102は、制御部101の制御の下、音声に関するデータやパケット通信、無線通信用のデータ等の信号を生成し、アンテナを介して基地局と信号を送受信したり、クーポン配信装置9、クーポン読取装置13と信号を送受信し、受信した信号を復調して音声に関するデータやパケット通信、無線通信用のデータを取得したりする。
【0043】
表示部103は液晶表示パネルを有し、液晶表示パネルへの表示制御を行う。
入力部104は、数字や文字、操作指示を入力するためのキーボタンを有し、キーボタンの操作に応じた信号を制御部101に出力する。
通話処理部105は、マイクロフォンやスピーカ、音声処理部等を有し、制御部101の制御により呼接続、切断処理を含む通話処理を行う。
メモリ106は、携帯電話機11にインストールされているアプリケーションプログラムや、電話番号及びメールアドレス等のアドレス帳データ等が格納されている。
ICチップインタフェース107は、携帯電話機11に搭載されたICチップ110と携帯電話機11との間の通信を制御する。
【0044】
図11に示すように、ICチップ110は、CPU111、ROM112、RAM113、メモリ114がバス115を介して接続される。
【0045】
CPU111は、プログラムの実行を行う。ROM112は、プログラム命令あるいはデータ等を格納する。RAM113は、プログラムの実行中、一時的にデータ等を格納する。
【0046】
メモリ114は、ICチップ110の動作に必要となるデータ等を保存している。
図12に示すように、メモリ114はICチップシリアル番号、加入者識別情報の他、携帯電話11で動作する携帯電話用アプリケーションのためのサービスデータ120−1、120−2、120−3、・・・を有する。
サービスデータ120は、それぞれサービスを一意的に表すID121、サービスのパスワード122、サービスのための保存領域123を有する。ID121、パスワード122は携帯電話11の所有者が入力するものではなく、携帯電話用のアプリケーションの開発者が携帯電話会社に対して申請するものである。
【0047】
保存領域は、サービスのためのアプリケーションで必要となるデータを保存する領域で、コンテンツデータ124、クーポン情報125を含む。コンテンツデータ124は、様々な広告主から配信される多数のコンテンツデータ124−1、124−2、124−3、・・・を含む。また、クーポン情報125も様々な広告主から配信される多数のクーポン情報125−1、125−2、125−3、・・・を含む。
【0048】
クーポン情報125は、クーポン配信装置9を通して携帯電話11に配信するクーポンそれぞれに関する情報で、クーポンを発行した会社を一意的に表す会社ID51、クーポンを一意的に表すクーポンID71、クーポンを携帯電話11に配信するクーポン配信装置9が設置されるポスターを一意的に表すポスターID61、クーポン名72、クーポン使用期間73、クーポンを使用する店舗情報74、クーポン使用による割引、サービス内容を示すクーポン内容75、クーポンと一緒に配信されるコンテンツにかける制限の制限内容76、そのクーポンを店舗で使用したかどうかを示す使用フラグ126等を有する。
【0049】
使用フラグ126は、クーポン配信装置9から携帯電話11に配信された時点においては「未使用」となっている。
使用フラグ126が「未使用」の場合、このクーポン情報と一緒に配信されたコンテンツに対して制限内容76で指定された制限をかける。使用フラグ126が「使用」の場合、このクーポン情報と一緒に配信されたコンテンツに対して制限はかけない。
【0050】
次に、図13、14、15を参照しながら、クーポン読取装置13について説明する。図13は、クーポン読取装置13のハードウエア構成の一例を示す図、図14は、クーポン読取装置13の記憶装置132の詳細を示す図、図15は、レジ19のハードウエア構成の一例を示す図である。
【0051】
図13に示すようにクーポン読取装置13は、バス136により相互接続された制御部131、記憶装置132、入力部133、表示部134、通信部135等を有する。
【0052】
制御部131は、プログラムの実行を行うCPUと、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM、RAM等のメモリから構成される。制御部131は、クーポン読取装置13全体の動作を制御する。
【0053】
記憶装置132は、制御プログラム等の固定データ、クーポンに関する情報等を格納する記憶媒体である。
図14に示すように、クーポン読取装置13全体を制御するためのOS151、R/W17の動作を制御するためのR/W用アプリ152、クーポン情報153等を有する。
【0054】
入力部133は、クーポン読取装置13へのデータを入力するための入力装置である。
表示部134は、LCD等の表示装置である。
通信部135は、通信制御装置、通信ポート等であり、ネットワーク20を介したコンテンツサーバ5との通信や、R/W17、レジ19との通信を制御する。
【0055】
図15に示すように、レジ19は、バス146により相互接続された制御部141、記憶装置142、入力部143、表示部144、通信部145等を有する。
【0056】
制御部141は、プログラムの実行を行うCPUと、プログラム命令あるいはデータ等を格納するためのROM、RAM等のメモリから構成される。制御部141は、レジ19全体の動作を制御する。
記憶装置142は、制御プログラム等の固定データ、商品に関する情報等を格納する記憶媒体である。
【0057】
入力部143は、レジ19へのデータを入力するためのキーボタン等の入力装置である。
表示部144は、商品に関する情報、クーポンに関する情報等を表示するためのLCD等の表示装置である。
通信部145は、通信制御装置、通信ポート等であり、R/W17との通信やPOS(Point Of Sales system)システムとの通信を制御する。
【0058】
次に、図16、17、18、19、20、21を参照しながら、携帯電話11へのクーポン情報、制限付きクーポンの配信と、制限付きクーポンの制限解除について説明する。図16は、広告主端末3からコンテンツサーバ5にクーポン情報、コンテンツを登録する動作のフローチャート、図17は、クーポン配信装置9から携帯電話11にクーポン情報、制限付きコンテンツを配信する動作のフローチャート、図18は、携帯電話11上でのクーポン情報の一覧の画面の一例を示す図、図19は、携帯電話11上でのクーポン情報詳細の画面の一例を示す図、図20は、携帯電話11から携帯電話11‘へのクーポン情報を配信する動作のフローチャート、図21は、クーポン読取装置13が携帯電話11の制限付きコンテンツの制限を解除する動作のフローチャートである。
【0059】
図16に示すように、広告主端末3の制御部21は、携帯電話11等の携帯用端末に配信するクーポン情報とおまけとなるコンテンツを、ネットワーク20を介してコンテンツサーバ5に送る(ステップ201)。
【0060】
コンテンツサーバ5は、広告主端末3からのクーポン情報とコンテンツを受信し、コンテンツデータベース7のクーポン情報44、コンテンツデータ41として登録する(ステップ202)。そして、クーポン情報44のクーポン配信期間76の開始日に、ネットワーク20を介してクーポン配信装置9に、ポスターID61をキーとしてクーポン情報44とコンテンツデータ41を送る。また、クーポン読取装置13に会社ID51をキーとしてクーポン情報44を送る(ステップ203)。
【0061】
クーポン配信装置9の制御部81は、コンテンツサーバ5からのクーポン情報44とコンテンツデータ41を受信し、記憶装置82に保存する(ステップ204)。クーポン読取装置13の制御部131は、コンテンツサーバ5からのクーポン情報44を受信し、記憶装置132のクーポン情報153に格納する(ステップ205)。
【0062】
図17に示すように、クーポン配信装置9から携帯電話11にクーポン情報とコンテンツを配信する動作では、クーポン配信装置9の制御部81は、R/W用アプリ92からの指示により、常に携帯電話11に対する接触/非接触をR/W15に要求する(ステップ301)。
【0063】
クーポン配信装置9の制御部81は、携帯電話11を検知すると、R/W用アプリ92に通知し(ステップ302)、R/W用アプリ92の指示により、クーポン配信装置9の制御部81はR/W15を介して、携帯電話11に搭載しているICチップ110のメモリ114内に使用可能なID121を持つ保存領域123があるかどうかを問い合わせる。
【0064】
携帯電話11のICチップ110のCPU111は、使用可能なID121を持つ保存領域123があるかどうかを応答し(ステップ304)、使用可能な保存領域123がある場合、クーポン配信装置9の制御部81は、R/W用アプリ92により携帯電話11へのクーポン情報、コンテンツの送信をR/W15に指示し、R/W15は、携帯電話11にクーポン情報とコンテンツを送る(ステップ305)。
これらの動作では、携帯電話11の携帯用アプリは起動されず、R/W15とICチップ110間で通信が行われる。
【0065】
携帯電話11のICチップ110のCPU111は、メモリ114クーポン情報125、コンテンツデータ124に受信したクーポン情報とコンテンツを保存する。この時点で、クーポン情報125−nの使用フラグ126は「未使用」とする。
【0066】
携帯電話11のユーザは、携帯電話11の表示部103上で保持しているクーポンの確認ができる。メニューからクーポン一覧参照を選択すると、図18に示すように、携帯電話11の制御部101は、ICチップ110のメモリ114内のクーポン情報125のクーポン名72を参照し、表示部103にクーポン一覧を表示する。
【0067】
表示部103に表示されたクーポン一覧の中で、各クーポンに対応する詳細ボタン161を選択すると、図19に示すように、携帯電話11の制御部101はICチップ110のメモリ114内の選択されたクーポンに関するクーポン情報125−nを参照し、選択したクーポンに関する詳細な情報を携帯電話11の表示部103に表示する。
例えば、クーポン一覧で「×××弁当」の詳細ボタン161を選択すると、クーポン情報171として「3/1〜3/15の期間、×××弁当○○店において、クーポンを提示すると××弁当が100円引き」という情報が表示される。「3/1〜3/15」という期間に関する情報はクーポン使用期間73を、「×××弁当○○店」という店舗に関する情報は店舗情報74を、「××弁当が100円引き」という割引に関する情報はクーポン内容75を参照して表示する。
【0068】
クーポン詳細の画面において、配布173を選択すると、携帯電話11の制御部101は、図20に示すように他の携帯電話11‘に対して、詳細を表示しているクーポンを配布することもできる。
ユーザがクーポン詳細の画面において配布173を選択すると、携帯電話11の制御部101は基地局(図示しない)、ネットワーク20を介して、コンテンツサーバ5に携帯電話11‘へのクーポン情報の配布を要求する(ステップ401)。
【0069】
コンテンツサーバ5の制御部31は、ネットワーク20、基地局(図示しない)を介して指定された携帯電話11‘にクーポン情報125を受信するように通知すると(ステップ402)、携帯電話11’の制御部101は基地局(図示しない)、ネットワーク20を介してコンテンツサーバ5からの通知を受信し、コンテンツサーバ5に接続してクーポン情報を受信する(ステップ403)。
【0070】
携帯電話11のユーザは、クーポン詳細の画面においてコンテンツ確認175を選択することにより、クーポン情報125のおまけとして配信されたコンテンツデータ124を確認することができる。
コンテンツデータ125の確認では、携帯電話11の制御部101はICチップ110のメモリ114内のクーポン情報125の制限内容76、使用フラグ126に応じて、コンテンツデータ124の確認に対して制限をかけるかどうかを判断する。
使用フラグ126が「未使用」の場合、携帯電話11の制御部101は、コンテンツデータ124に対して制限内容76で指定された制限をかける。一方、使用フラグ126が「使用」の場合、携帯電話11の制御部101は、コンテンツデータ124に対して制限はかけない。
【0071】
ICチップ110のメモリ114内に保存されているコンテンツデータ124は、制限が解除された場合、即ち使用フラグが「使用」の時のみ、携帯電話11のメモリ106に保存することが可能である。ただし、コンテンツデータ124を携帯電話11のメモリ106にコピーする際、パラメータとして「赤外線通信を許可しない」、「外部メモリへの転送を許可しない」とすることにより、制限をかけていないコンテンツデータを外部へ不正に移すことを防止する。
【0072】
コンテンツデータ124の制限を解除するには、即ち、クーポン情報125の使用フラグを「未使用」から「使用」に変更するには、小売店、飲食店等の店舗で対応するクーポンを使用して商品、サービスの購入をする必要がある。
図21に示すように、ユーザが店舗でクーポンを用いて商品、サービスを購入すると、店員はレジ19に使用したクーポンのクーポンIDを入力する。レジ19はクーポンIDをクーポン読取装置13に送り、クーポン読取装置13の制御部131は、R/W用アプリ152によりR/W17に接触/非接触を要求する(ステップ501)。
【0073】
ユーザが携帯電話11をクーポン読取装置13のR/W17にかざすと、R/W17が携帯電話11を検知し、R/W用アプリ152に通知する(ステップ502)。
R/W用アプリ152の指示により、R/W17は携帯電話11に搭載しているICチップ110のメモリ114内に使用可能なID121を持つ保存領域123があるかどうかを問い合わせる(ステップ503)。
【0074】
携帯電話11のICチップ110のCPU111は、使用可能なID121を持つ保存領域123があるかどうかを応答し(ステップ504)、使用可能な保存領域123がある場合、クーポン読取装置13の制御部131はR/W用アプリ152の指示により、R/W17を通して携帯電話11のICチップ110の保存領域123のクーポン情報125の中に、入力されたクーポンIDがあるかどうかを問い合わせる(ステップ505)。
【0075】
携帯電話11の制御部101は、保存領域123のクーポン情報125の中に入力されたクーポンIDがあるかどうか検索し、その結果をクーポン読取装置13に通知する(ステップ506)。保存領域123のクーポン情報125の中に入力されたクーポンIDがあった場合、クーポン読取装置13の制御部131はR/W17を通して携帯電話11にコンテンツデータの制限解除を要求する(ステップ507)。
携帯電話11の制御部101は、ICチップ110のメモリ114内の指定されたクーポン情報125の制限内容76を「未使用」から「使用」に変更し(ステップ508)、携帯電話11のユーザは、コンテンツデータを制限なしで確認することが可能となる。
【0076】
このように本実施によれば、無線機能付き携帯電話、無線機能付きクーポン配信装置を用いて、クーポン情報に制限付きコンテンツを添付し、配信されたクーポンを使用することにより制限を解除することにより、ユーザの購買意欲を高めることができる。
【0077】
また、携帯電話に配信された制限付きコンテンツは他の携帯電話に配布することができるが、制限を解除したコンテンツは他の携帯電話、外部メモリへコピーすることができないようにすることにより、安全なコンテンツの配信と、クーポン使用の促進が可能となる。
【0078】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係るクーポンシステムの好適な実施形態について説明したが、前述した実施の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】クーポンシステム1の構成を示すブロック図
【図2】広告主端末3のハードウエア構成の一例を示す図
【図3】コンテンツサーバ5のハードウエア構成の一例を示す図
【図4】コンテンツサーバ5が有するコンテンツデータベース7の詳細を示す図
【図5】会社情報42の一例を示す図
【図6】ポスター情報43の一例を示す図
【図7】クーポン情報44の一例を示す図
【図8】クーポン配信装置9のハードウエア構成の一例を示す図
【図9】クーポン配信装置9の記憶装置82の詳細を示す図
【図10】携帯電話11のハードウエア構成の一例を示す図
【図11】ICチップ110のハードウエア構成の一例を示す図
【図12】ICチップ110のメモリ114の詳細を示す図
【図13】クーポン読取装置13のハードウエア構成の一例を示す図
【図14】クーポン読取装置13の記憶装置132の詳細を示す図
【図15】レジ19のハードウエア構成の一例を示す図
【図16】広告主端末3からコンテンツサーバ5にクーポン情報、コンテンツを登録する動作のフローチャート
【図17】クーポン配信装置9から携帯電話11にクーポン情報、制限付きコンテンツを配信する動作のフローチャート
【図18】携帯電話11上でのクーポン情報の一覧の画面の一例を示す図
【図19】携帯電話11上でのクーポン情報詳細の画面の一例を示す図
【図20】携帯電話11から携帯電話11‘へのクーポン情報を配信する動作のフローチャート
【図21】クーポン読取装置13が携帯電話11の制限付きコンテンツの制限を解除する動作のフローチャート
【符号の説明】
【0080】
1………クーポンシステム
3………広告主端末
5………コンテンツサーバ
7………コンテンツデータベース
9………クーポン配信装置
11………携帯電話
13………クーポン読取装置
15………R/W
17………R/W
20………ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと、クーポン配信装置と、クーポン読取装置がネットワーク接続されたクーポンシステムであって、
前記サーバは、
前記クーポン配信装置にクーポン情報、コンテンツならびに携帯端末上における前記コンテンツに対する制限を示す制限内容情報を送信し、前記クーポン読取装置にクーポン情報を送信する手段を有し、
前記クーポン配信装置は、
前記無線通信機能により前記携帯端末を認識する手段と、
認識された前記携帯端末に、前記クーポン情報、前記コンテンツと、前記制限内容情報とを送信する手段と、
を有し、
前記クーポン読取装置は、
前記携帯端末が受信したクーポン情報に応じて店舗で購入を行うと、前記携帯端末が受信した前記コンテンツに対する制限を解除する手段と、
を有することを特徴とするクーポンシステム。
【請求項2】
前記携帯端末では、前記クーポン配信装置から前記コンテンツを受信した際には、使用フラグが未使用となっており、前記制限内容情報に応じて制限された前記コンテンツが出力され、店舗で購入を行うと、前記使用フラグが使用となることにより、制限が解除された前記コンテンツが出力されることを特徴とする請求項1記載のクーポンシステム。
【請求項3】
前記携帯端末は、搭載しているICチップに前記クーポン情報、前記コンテンツ、前記制限内容情報を保存することを特徴とする請求項1記載のクーポンシステム。
【請求項4】
前記コンテンツは、制限を解除した後、他の携帯端末、メモリ等にコピーできないことを特徴とする請求項1記載のクーポンシステム。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1記載のサーバとして機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1記載のクーポン配信装置として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
コンピュータを、請求項1記載のクーポン読取装置として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−272528(P2007−272528A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−96826(P2006−96826)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】