説明

グリップを有する圧迫ガーメント

【課題】体の一部分にガーメントの適用を容易にするためのグリップを有する圧迫ガーメントを提供する。
【解決手段】体の一部分上に圧迫治療を与えるために、自己保持構成において体の一部分上に配置するために適合される圧迫ガーメント。圧迫ガーメントは、柔軟なラップと、使用時に、体の一部分を圧迫するために、ラップによって保持される嚢とを含む。ラップは、内側フラップと外側フラップとを含む。ガーメントが、自己保持構成において体の一部分上ある場合に、外側フラップは、内側フラップと重なる。ファスナは、自己保持構成においてラップを固定する。外側フラップが、内側フラップと重なる場合に、内側フラップの少なくとも一部分は、露出され、自己保持構成においてガーメントをきつくし、そして締め付ける場合に、内側フラップをつかむためのグリップを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(技術分野)
本発明は、概して、圧迫ガーメントに関し、より具体的には、体の一部分にガーメントの適用を容易にするためのグリップを有する圧迫ガーメントに関する。
【背景技術】
【0002】
(本発明の背景)
一般的に動かない患者およびそのような人にとって主要な心配は、深部静脈血栓症(DVT)および末梢浮腫のような血液凝固を形成する医学的状況である。このような患者および人は、外科手術、麻酔、長期の床上安静等を受ける人たちを含む。これらの血液凝固の状況は、概して、下肢および/または骨盤の深部静脈において発生する。腸骨、大腿、膝窩、および脛骨のようなこれらの静脈は、心臓に脱酸素化血液を還流する。例えば、病気、怪我または不活性のために、これらの静脈において血液循環が遅れるとき、血液が蓄積し、またはたまる傾向がある。血液の静的たまりは、血液凝固の形成を引き起こし得、血液凝固の形成は、心臓血管の循環を妨害し得る。より重大には、血液凝固のフラグメントは、壊れ得、そして移転し得る。生命を脅かし得る肺塞栓症は、主肺動脈を封鎖する可能性のあるフラグメントから生じ得る。本発明はまた、リンパ水腫のような他の状況の処置に適用され得る。
【0003】
従来の血管圧迫システムは、圧迫ガーメントを含み、圧迫ガーメントは、圧迫ガーメントを周期的に膨張させるためのコントローラに流動的に接続されている。圧迫ガーメントの周期的な膨張は、血液循環を増大し、そしてDVTの可能性を減少させる。導管のシステムは、圧迫ガーメントをコントローラに接続する。より新しい血管圧迫ガーメントは、ポータブルなコントローラを有し、ポータブルなコントローラは、患者がまず圧迫ガーメントを取り外し、または圧迫ガーメントをコントローラから切断する必要なく、ほぼ自由に移動し得るように、かなり小さくなり、圧迫ガーメントにさえ取り付け可能である。これらの新しい圧迫ガーメントは、患者が静止しているときまたは歩行しているときに着用され得、そして使用の利便性のために患者のコンプライアンスを増大させ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
体の一部分(例えば、足のような四肢)に断続的な圧迫治療を適用するための能動的圧迫ガーメントは、DVT予防、水腫防止、および傷癒合を支援することを含む多くの用途を有する。このような圧迫ガーメントの性能は、ガーメントの最初の適合または締め付け、その適合および締め付けを保持するためのガーメントの能力、および膨張可能な嚢が体の部分の周りにそれらの本来の位置を保持する能力に敏感である。このことは、圧迫ガーメントが、歩き、座り、立ち、および転がりのような移動の間およびその後に使われるときに、非常に困難であり得る。ガーメントは、体の部分から滑り落ちる傾向があり、対応する体の部分との膨張可能な嚢の整列不良を引き起こし、このことは、結果として効果のない圧迫治療および/または不快をもたらし得る。本発明は、適用される圧迫治療を向上させるための望ましい適合性を得るために、体の一部分に対するガーメントの適用を容易にすることを対象にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(本発明の要約)
本発明の一局面は、体の一部分に対する圧迫治療を提供するために、体の一部分上に配置するために適合された圧迫ガーメントを対象にする。圧迫ガーメントは、体の一部分の近位部分の周りを巻くための大きさを有する近位端と、体の一部分の遠位部分の周りを巻くための近位端の反対側の遠位端と、近位端と遠位端との間に延在する側部エッジとを有する柔軟なラップを含む。圧迫ガーメントはまた、使用時に、体の一部分を圧迫するために、ラップによって保持される嚢を含む。嚢は、膨張可能なチャンバと、チャンバと流体連結しているポートとを有し、ポートは、チャンバを膨張させて、体の一部分を圧迫するために、流体ソースからチャンバに流体を選択的に送達する。内側フラップは、側部エッジのうちの1つから延在し、外側フラップは、側部エッジのうちのもう1つから延在し、使用時に、ガーメントが体の一部分上にある場合に、外側フラップは、内側フラップと重なる。ファスナは、自己保持構成において体の一部分上にラップを固定するために、内側フラップおよび外側フラップのうちの少なくとも1つに取り付けられ、自己保持構成において、近位端は、体の一部分の近位部分の周りに巻かれ、遠位端は、体の一部分の遠位部分の周りを巻かれ、外側フラップは、内側フラップと重なる。内側フラップは、ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、内側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅とを有する。外側フラップは、ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、外側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅と、外側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最小幅とを有し、外側フラップの最大幅は、少なくともほぼ内側フラップの最大幅の半分と同じ広さであり、外側フラップの最小幅は、内側フラップの最大幅より狭く、その結果、近位端が体の一部分の近位部分の周りに巻かれ、遠位端が体の一部分の遠位部分の周りを巻かれ、外側フラップが、内側フラップと重なる場合に、内側フラップの一部分が露出されることによって、自己保持構成において体の一部分上にラップを固定するためのファスナを締め付けるときに内側フラップをつかむためのグリップを形成する。
【0006】
本発明のもう1つの局面は、体の一部分上に圧迫治療を与えるために、自己保持構成において体の一部分上に配置するために適合された圧迫ガーメントを対象にする。圧迫ガーメントは、体の一部分の近位部分の周りを巻くための大きさを有する近位端と、体の一部分の遠位部分の周りを巻くための近位端の反対側の遠位端と、近位端と遠位端との間に延在する第1の側部エッジおよび第2の側部エッジとを有する柔軟なラップを含む。嚢は、使用時に、体の一部分を圧迫するために、ラップによって保持される。嚢は、膨張可能なチャンバと、チャンバと流体連結しているポートとを有し、ポートは、体の一部分を圧迫するようにチャンバを膨張させるために、流体ソースからチャンバに流体を選択的に送達する。内側フラップは、側部エッジのうちの1つから延在し、外側フラップは、側部エッジのうちのもう1つから延在する。使用時に、ガーメントが体の一部分上にある場合に、外側フラップは、内側フラップと重なる。ファスナは、自己保持構成において体の一部分上にラップを固定するために、内側フラップおよび外側フラップのうちの少なくとも1つに取り付けられ、自己保持構成において、近位端は、体の一部分の近位部分の周りに巻かれ、遠位端は、体の一部分の遠位部分の周りを巻かれ、外側フラップは、内側フラップと重なる。内側フラップは、ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、内側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅とを有する。外側フラップは、ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、外側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅と、外側フラップの最大幅より狭い幅を有するネックとを有し、外側フラップの最大幅は、少なくともほぼ内側フラップの最大幅の半分と同じ広さである。外側フラップの最大幅は、ネックが位置決めされているよりも自由端により近い外側フラップ上に位置決めされており、それにより、外側フラップが内側フラップと重なる場合に、内側フラップの少なくとも一部分は、外側フラップによって重ねられず、内側フラップの少なくとも一部分が、ネックに隣接して利用可能であることにより、体の一部分の周りにラップを締め付けるために、人の指によって内側フラップを握ることを容易にする。
【0007】
本発明のもう1つの局面は、体の一部分に対する圧迫治療を提供するために、体の一部分上に圧迫ガーメントを配置する方法を対象にする。圧迫ガーメントは、膨張可能なチャンバと、膨張可能なチャンバに流体を提供するポートとを有する嚢を含む。方法は、圧迫ガーメントの内側フラップが圧迫ガーメントの外側フラップによって重ねられるように、体の一部分の周りに圧迫ガーメントを巻くことと、内側フラップの一部分をつかむことによって内側フラップを握ることとを含む。内側フラップを握っている間に、体の一部分の周りに圧迫ガーメントを締め付けるために、内側フラップに対する外側フラップの重なりは、増大される。ガーメントが体の一部分の周りに締め付けられているときに、グリップを外側フラップと重ねることなしに、外側フラップは、内側フラップに固定されている。
【0008】
他の目的および特徴は、これ以後、一部は明白であり、一部は指摘される。
【0009】
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1) 体の一部分に対する圧迫治療を提供するために、自己保持構成において該体の一部分上に配置するために適合された圧迫ガーメントであって、該圧迫ガーメントは、
該体の一部分の近位部分の周りを巻くための大きさを有する近位端と、該体の一部分の遠位部分の周りを巻くための該近位端の反対側の遠位端と、該近位端と該遠位端との間に延在する側部エッジとを有する柔軟なラップと、
使用時に、該体の一部分を圧迫するために、該ラップによって保持される嚢であって、該嚢は、膨張可能なチャンバと、該チャンバと流体連結しているポートとを有し、該ポートは、該チャンバを膨張させて、該体の一部分を圧迫するために、流体ソースから該チャンバに流体を選択的に送達する、嚢と、
該側部エッジのうちの1つから延在する内側フラップと、該側部エッジのうちのもう1つから延在する外側フラップとであって、使用時に、該ガーメントが該体の一部分上にある場合に、該外側フラップは、該内側フラップと重なる、内側フラップおよび外側フラップと、
該内側フラップおよび外側フラップのうちの少なくとも1つに取り付けられたファスナであって、該ファスナは、該自己保持構成において該体の一部分上に該ラップを固定するためのものであり、該自己保持構成において、該近位端は、該体の一部分の該近位部分の周りに巻かれ、該遠位端は、該体の一部分の該遠位部分の周りを巻かれ、該外側フラップは、該内側フラップと重なる、ファスナと
を含み、
該内側フラップは、該ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、該内側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅とを有し、
該外側フラップは、該ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、該外側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅と、該外側フラップの該中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最小幅とを有し、該外側フラップの最大幅は、少なくともほぼ該内側フラップの該最大幅の半分と同じ広さであり、該外側フラップの最小幅は、該内側フラップの最大幅より狭く、その結果、該近位端が該体の一部分の近位部分の周りに巻かれ、該遠位端が該体の一部分の遠位部分の周りを巻かれ、該外側フラップが、該内側フラップと重なる場合に、該内側フラップの一部分が露出されることによって、該自己保持構成において該体の一部分上に該ラップを固定するための該ファスナを締め付けるときに該内側フラップをつかむためのグリップを形成する、圧迫ガーメント。
(項目2) 上記外側フラップの最大幅は、上記外側フラップの最小幅が位置決めされているよりも上記自由端により近い該外側フラップ上に位置決めされている、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目3) 上記グリップは、上記内側フラップの2つの部分であり、該2つの部分は、該2つの部分の間に上記外側フラップのセグメントを受け取るために、十分な距離分、互いから間隔を空けられている、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目4) 上記内側フラップの上記最大幅は、上記外側フラップの上記最大幅とほぼ同等である、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目5) 上記ファスナは、二部分ファスナであり、該ファスナの第1の部分は、上記外側フラップに取り付けられており、該ファスナの第2の部分は、上記グリップに隣接して上記内側フラップに取り付けられており、該グリップは、該グリップ上に該ファスナの第1の部分を覆うことなしに、該ファスナの第1の部分が該ファスナの第2の部分に締め付けられることを可能にする、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目6) 上記内側フラップおよび上記外側フラップは、第1の対の対応するフラップであり、上記圧迫ガーメントは、第2の対の対応するフラップと第3の対の対応するフラップとをさらに含み、該第2の対の対応するフラップは、該第1組の対応するフラップから遠位に、第1の距離分、間隔を空けられており、該第3の対の対応するフラップは、該第1の対の対応するフラップから遠位に、第2の距離分、間隔を空けられており、上記グリップは、第1のグリップであり、該ガーメントは、該第2の対の対応するフラップに関連する第2のグリップと、該第3の対の対応するフラップに関連する第3のグリップとをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目7) 体の一部分上に圧迫治療を与えるために、自己保持構成において該体の一部分上に配置するために適合された圧迫ガーメントであって、該圧迫ガーメントは、
該体の一部分の近位部分の周りを巻くための大きさを有する近位端と、該体の一部分の遠位部分の周りを巻くための該近位端の反対側の遠位端と、該近位端と該遠位端との間に延在する第1の側部エッジおよび第2の側部エッジとを有する柔軟なラップと、
使用時に、該体の一部分を圧迫するために、該ラップによって保持される嚢であって、該嚢は、膨張可能なチャンバと、該チャンバと流体連結しているポートとを有し、該ポートは、該体の一部分を圧迫するように該チャンバを膨張させるために、流体ソースから該チャンバに流体を選択的に送達する、嚢と、
該側部エッジのうちの1つから延在する内側フラップと、該側部エッジのうちのもう1つから延在する外側フラップとであって、使用時に、該ガーメントが該体の一部分上にある場合に、該外側フラップは、該内側フラップと重なる、内側フラップおよび外側フラップと、
該内側フラップおよび外側フラップのうちの少なくとも1つに取り付けられたファスナであって、該ファスナは、該自己保持構成において該体の一部分上に該ラップを固定するためのものであり、該自己保持構成において、該近位端は、該体の一部分の該近位部分の周りに巻かれ、該遠位端は、該体の一部分の該遠位部分の周りを巻かれ、該外側フラップは、該内側フラップと重なる、ファスナと
を含み、
該内側フラップは、該ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、該内側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅とを有し、
該外側フラップは、該ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、該外側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅と、該外側フラップの最大幅より狭い幅を有するネックとを有し、該外側フラップの最大幅は、少なくともほぼ該内側フラップの最大幅の半分と同じ広さであり、
該外側フラップの最大幅は、該ネックが位置決めされているよりも該自由端により近い該外側フラップ上に位置決めされており、それにより、該外側フラップが該内側フラップと重なる場合に、該内側フラップの少なくとも一部分は、該外側フラップによって重ねられず、該内側フラップの少なくとも一部分が、該ネックに隣接して利用可能であることにより、該体の一部分の周りに該ラップを締め付けるために、人の指によって該内側フラップを握ることを容易にする、圧迫ガーメント。
(項目8) 上記外側フラップが上記内側フラップと重なる場合に、該内側フラップの第1の部分と第2の部分とが、該外側フラップによって重ねられておらず、該第1の部分と第2の部分とは、上記ネックに対して長手方向にオフセットされており、それによって、該第1の部分は、該ネックの近位エッジに隣接して利用可能であり、該第2の部分は、該ネックの遠位エッジに隣接して利用可能である、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目9) 上記ネックの幅は、上記内側フラップの最大幅より狭い、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目10) 上記内側フラップの最大幅は、上記外側フラップの最大幅とほぼ同等である、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目11) 上記内側フラップの幅は、該内側フラップの長さに沿って実質的に一定である、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目12) 上記外側フラップは、上記それぞれの側部エッジと上記それぞれの自由端との間に延在する近位エッジと遠位エッジとを含み、該近位エッジと該遠位エッジとのうちの少なくとも1つは、概ね凹状である、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目13) 上記ファスナの少なくとも一部分は、上記外側フラップに取り付けられ、かつ、上記ネックが位置決めされているよりも上記自由端により近く位置決めされている、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目14) 上記内側フラップおよび上記外側フラップは、第1の対の対応するフラップであり、上記圧迫ガーメントは、第2の対の対応するフラップと第3の対の対応するフラップとをさらに含み、該第2の対の対応するフラップと、該第3の対の対応するフラップとは、該第1の対の対応するフラップと同じ構成を実質的に有し、該第1の対の対応するフラップから長手方向に間隔を空けられている、上記項目のいずれかに記載の圧迫ガーメント。
(項目15) 体の一部分に対する圧迫治療を提供するために、該体の一部分上に圧迫ガーメントを配置する方法であって、該圧迫ガーメントは、膨張可能なチャンバと、該膨張可能なチャンバに流体を提供するポートとを有する嚢を含み、該方法は、
該圧迫ガーメントの内側フラップが該圧迫ガーメントの外側フラップによって重ねられるように、該体の一部分の周りに該圧迫ガーメントを巻くことと、
該内側フラップの一部分をつかむことによって該内側フラップを握ることと、
該内側フラップを握っている間に、該体の一部分の周りに該圧迫ガーメントを締め付けるために、該内側フラップに対する該外側フラップの該重なりを増大させることと、
該ガーメントが該体の一部分の周りに締め付けられているときに、該グリップを該外側フラップと重ねることなしに、該外側フラップを該内側フラップに固定することと
を含む、方法。
【0010】
(摘要)
体の一部分上に圧迫治療を与えるために、自己保持構成において体の一部分上に配置するために適合される圧迫ガーメント。圧迫ガーメントは、柔軟なラップと、使用時に、体の一部分を圧迫するために、ラップによって保持される嚢とを含む。ラップは、内側フラップと外側フラップとを含む。ガーメントが、自己保持構成において体の一部分上ある場合に、外側フラップは、内側フラップと重なる。ファスナは、自己保持構成においてラップを固定する。外側フラップが、内側フラップと重なる場合に、内側フラップの少なくとも一部分は、露出され、自己保持構成においてガーメントをきつくし、そして締め付ける場合に、内側フラップをつかむためのグリップを形成する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、開いた、巻かれていない構成に示される本発明の圧迫ガーメントの概略的正面図である。
【図2】図2は、圧迫ガーメントの背面図である。
【図3】図3は、巻かれた構成における圧迫ガーメントの概略的側面透視図である。
【図4】図4は、重ねられた構成における圧迫ガーメントのフラップの概略的部分正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
対応する参照文字は、図面を通して対応する部分を示す。
【0013】
(詳細な説明)
図面を参照して、特に図1〜3を参照すると、着用者の体の一部分に圧迫治療を適用するための圧迫ガーメントは、一般的に参照番号20で示される。圧迫ガーメント20は、体の一部分(例えば、足または腕)上に配置するために適合される。例示された圧迫ガーメント20は、足の上に配置するために適合される。圧迫ガーメント20は、体の一部分への一定または断続的な圧迫のような圧迫治療を提供するために使われ得る。
【0014】
圧迫ガーメント20は、一般的に24で示される柔軟なラップと、3つの嚢26A〜26Cとを含む。ラップ24は、ラップが足上に自己保持構成である(例えば、図3)間に、足を圧迫するための嚢26A〜26Cを保持するために構成される。ラップ24は、足の近位部分の周りを巻くための大きさを有する近位端24Aと、近位端の反対側の足の遠位部分の周りを巻くための遠位端24Bと、近位端と遠位端との間に延在する横側部エッジ24C、24Dとを有する。
【0015】
例示された圧迫ガーメント20は、「腿まで」の大きさを有し、すなわち、圧迫ガーメントは、概ね足根関節から大腿まで延在する。嚢26A〜26Cは、従来の膨張可能なチャンバと、チャンバと流体連結しているポートとを含み、ポートは、チャンバを膨張させ、そして足を圧迫するために、流体ソースからチャンバまで流体を選択的に送り出す。嚢26A〜26Cは、概ね足の裏側、より具体的に、それぞれ足根関節、下腿および大腿の裏側上にあるようにラップ24上に位置決めされる。3つの嚢26A〜26Cは、足に沿って順に位置するように配列される。他の大きさおよび形状のガーメント20(例えば、概ね足根関節から膝以下まで延在する「膝まで」のガーメント、または嚢26A〜26Cの異なる構成(例えば、1つ、2つ、または3つ以上の嚢)を有するガーメントは、本発明の範囲内にある。
【0016】
フラップ22Aおよび22Bは、それぞれの側部エッジ24Cおよび24Dから延在し、互いから間隔を空けられた3セットの対応するフラップを規定する。フラップ22A、22Bは、足の周りに圧迫ガーメントを締め付け、かつ固定することを容易にする。使用時、フラップ22Aは、対応するフラップ22Bと重なる。従って、フラップ22Aおよびフラップ22Bは、外側フラップおよび内側フラップと呼ばれ得る。足上に望ましい圧迫帯域にわたって嚢26A〜26Cを位置決めし、かつ、外側フラップ22Aが内側フラップ22Bと重なるように足の周りにラップ24を巻くことによって、圧迫ガーメント20が、足上に自己保持構成で配置される。圧迫ガーメント20が、内側フラップ22Bと外側フラップ22Aとの重なりを増大させることによって、足の周りに締め付けられる。自己保持構成において、近位端24Aは、足の近位部分の周りに巻かれ、遠位端24Bは、足の遠位部分の周りに巻かれ、横側部エッジ24C、24Dは、近位端と遠位端との間に、足に沿って概ね長手方向に延在する。嚢26A〜26Cが加圧されるときに足が圧迫されるような、概ね窮屈またはぴったりの適合が望ましい。
【0017】
図3および図4を参照すると、ラップ24上のファスナ30が、外側フラップ22Aの自由端を圧迫ガーメント20上に固定するために使われる。例示された実施形態において、ファスナ30は、外側フラップ22Aの自由端上のフック織物30Aを含む。ファスナ30はまた、内側フラップ22Bの外側表面上のループ織物30Bを含む。従って、ファスナ30は、二部分ファスナである。他のタイプのファスナは、本発明の範囲から逸脱することなく使用され得る。
【0018】
フラップ22A、22Bは、外側フラップが内側フラップと重なる場合に、一般的に40で示されるグリップを内側フラップ上に提供するために構成される。このような構成は、体の一部分の周りにラップ24を締め付け、かつ外側フラップ22Aが内側フラップに締め付けられているような締め付けた構成でラップを保持するために、人の指によって内側フラップ22Bを握ることを容易にする。内側フラップ22Bの各々は、ラップ24Cのそれぞれの側部エッジからフラップの自由端まで延在する長さを有する。図1に示されるように、内側フラップ22Bの各々は、内側フラップの中間の円周方向中心線43に概ね垂直に測定された最大幅42を有する。例示されるように、内側フラップ22Bの幅は、内側フラップ22Bの長さに沿って実質的に一定であり得る。外側フラップ22Aの各々は、ラップのそれぞれの側部エッジからフラップの自由端まで延在する長さを有する。外側フラップ22Aの各々は、外側フラップの中間の円周方向中心線45に概ね垂直に測定された最大幅44と、外側フラップの中心線45に概ね垂直に測定された最小幅46とを有する。
【0019】
内側フラップ22Bおよび外側フラップ22Aは、さまざまな幅を有し得る。例示された実施形態において、外側フラップの最小幅46は、それぞれの内側フラップの最大幅42より小さい。外側フラップの最大幅44は、少なくともほぼ内側フラップの最大幅42の半分とほぼ同じ広さである。内側フラップ42の最大幅は、外側フラップ44の最大幅とほぼ同等であり得る。
【0020】
外側フラップ22Aは、凹状またはくぼみである近位エッジおよび遠位エッジを有し、近位エッジおよび遠位エッジは、外側フラップ上のネック48を規定する。他の実施形態において、ネック48は、外側フラップの近位エッジのうちの1つ、または外側フラップの遠位エッジのうちの1つのみによって規定され得、外側フラップの近位エッジまたは遠位エッジのうちの1つは、凹状またはくぼみである。近位エッジまたは遠位エッジが、本明細書に例示される以外の凹形エッジまたはくぼみを有する実施形態は、本発明の範囲から逸脱しない。外側フラップ46の最小幅は、ネック48において生じる。外側フラップ44の最大幅は、最小幅46またはネック48より外側フラップの自由端により近い外側フラップ22A上に位置決めされる。例示の実施形態において、外側フラップ22Aの幅は、外側フラップの長さに沿って絶えず変化する。
【0021】
前述の対応するフラップ22A、22Bの構成は、外側フラップ22Aが内側フラップと重なる場合に、内側フラップ22Bの上にグリップ40を規定する。グリップ40は、足の周りにラップ24を締め付け、かつ外側フラップ22Aが内側フラップ22Bに締め付けられているような締め付けた構成でラップを保持することを容易にする。グリップ40のうちの1つが、図4においてより詳細に示され、図4は、対応する内側フラップ22Bと重なる単一の外側フラップ22Aの部分正面図を示す。外側フラップ22Aが内側フラップ22Bと重なる場合に、内側フラップのうちの少なくとも一部分は、外側フラップによって重ねられず、体の一部分の周りにラップ24を締め付けるために、人の指によって内側フラップを握ることを容易にするために、ネック48に隣接して利用可能である。より具体的には、内側フラップの2つの部分22B’、22B’’が、利用可能であり、1つの部分22B’は、ネック48の近位エッジに隣接し、1つの部分22B’’は、ネックの遠位エッジに隣接している。2つの利用可能な部分22B’、22B’’は、それらの間に、外側フラップ22Aのネック48のようなセグメントを受け取るために、十分な距離分、互いから間隔を空けられている。内側フラップ22B’、22B’’の露出された部分は、自己保持構成でラップ24を固定するためのファスナ30を締め付けるときに、内側フラップ22Bを握るためのグリップ40を形成する。
【0022】
圧迫ガーメント20は、当技術分野において公知のさまざまな方法で構成され得る。一構成において、ガーメント20は、嚢26A〜26Cを形成するために、嚢の溶接ラインと一緒に溶接される概ね柔軟で、流体不浸透性の材料(例えば、PVC)の向かい合う内側シートおよび外側シートから形成される。代替的に、嚢26A〜26Cは、別々に形成され得、そして圧迫ガーメント20に取り付けられ得る。
【0023】
図2に示されるように、圧迫ガーメント20は、加圧器50を含み得、加圧器50は、嚢を膨張させるために、例えば、導管52によって、嚢26A〜26Cのポートに動作的に接続可能である。例示された加圧器50は、圧迫ガーメント20に取り付けられる。加圧器が、圧迫ガーメント上に取り外し可能に取り付けられ、かつ圧迫ガーメント上の嚢に動作的に接続される実施形態が、米国特許出願12/241,670および12/241,936においてより詳細に開示される。上記両方の出願は、共にTyco Healthcare Group LPに譲渡され、本明細書で全体として参照することによって組み込まれる。例えば、加圧器50が、圧迫ガーメント20に取り付けられるために構成されていない他の実施形態は、本発明の範囲内にあると想定される。
【0024】
加圧器50は、膨張および通気段階を含み得るさまざまな圧迫レジメンを実行するためにプログラム化され得る。いくつかのレジメンにおいて、加圧器は、長期間で1つ以上の嚢26A〜26Cを一定の圧力へ加圧し得る。加圧器50はまた、断続的または周期的に嚢26A〜26Cを加圧し得る。他のタイプの圧迫レジメンは、本発明の範囲内にある。
【0025】
使用の一連作業において、圧迫ガーメント20は、所望の目標圧迫帯域を覆いまたは所望の目標圧迫帯域上にある嚢26A〜26Cと共に、足のような体の一部分上に配置される。外側フラップ22Aが対応する内側フラップ22Bと重なるように、ラップ24が、体の一部分の周りに巻かれる。人は、例えば、指(例えば、親指および人差し指)を用いてそれぞれのグリップ40をつかむことによって内側フラップ22Bのうちの1つを握る。グリップ40を用いてフラップ22Bを握っている間に、対応するフラップ22A、22Bのうちの少なくとも一方は、足の周りに圧迫ガーメント20を締め付けるために、フラップの重なりを増大する傾向でフラップのもう一方に対して移動される。外側フラップ22Aは、体の一部分上に自己保持構成でガーメント20を固定するために、ファスナ30を用いて内側フラップ22Bの外側表面に締め付けられる。外側フラップ22Aは、内側フラップ22Bに締め付けられた場合に、グリップ40と重ならない。これらのステップが、対応するフラップ22A、22Bの各セットに対して繰り返される。従って、グリップ40は、外側フラップ22Aが内側フラップ22Bの外側表面に締め付けられる間に、足上に圧迫ガーメント20を締め付け、かつ適所に内側フラップ22Bを保持することを容易にする。締め付けられた圧迫ガーメント20は、結果として向上された圧迫治療のための向上された適合を生じる。
【0026】
本発明を詳細に説明したが、改変および変形が、添付の請求項において規定される本発明の範囲から離れることなしに可能であることは、明白である。
【0027】
本発明または本発明の好ましい実施形態の構成要素を紹介するとき、「a」、「an」、「the」、および「said」は、構成要素のうちの1つ以上があることを意味するように意図される。用語「comprising」、「including」および「having」は、リストされた構成要素以外に追加の構成要素があり得ることを含み、そして意味するように意図される。
【0028】
以上を考慮して、本発明のいくつかの対象が達成され、そして他の有利な結果が達成されることが理解される。
【0029】
さまざまな変更は、本発明の範囲から逸脱することなしに、上記構造および方法に加えられ得、上記説明に含まれ、かつ添付の図面に示される全部の事項が、例示であり、限定した意味ではないと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0030】
20 圧迫ガーメント
22A、22B フラップ
24A 近位端
24B 遠位端
24C、24D 横側部エッジ
26A、26B、26C 嚢
30A フック織物
42 内側フラップの最大幅
43 内側フラップの中間の円周方向中心線
44 外側フラップの最大幅
45 外側フラップの中間の円周方向中心線
46 外側フラップの最小幅
48 ネック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
体の一部分に対する圧迫治療を提供するために、自己保持構成において該体の一部分上に配置するために適合された圧迫ガーメントであって、該圧迫ガーメントは、
該体の一部分の近位部分の周りを巻くための大きさを有する近位端と、該体の一部分の遠位部分の周りを巻くための該近位端の反対側の遠位端と、該近位端と該遠位端との間に延在する側部エッジとを有する柔軟なラップと、
使用時に、該体の一部分を圧迫するために、該ラップによって保持される嚢であって、該嚢は、膨張可能なチャンバと、該チャンバと流体連結しているポートとを有し、該ポートは、該チャンバを膨張させて、該体の一部分を圧迫するために、流体ソースから該チャンバに流体を選択的に送達する、嚢と、
該側部エッジのうちの1つから延在する内側フラップと、該側部エッジのうちのもう1つから延在する外側フラップとであって、使用時に、該ガーメントが該体の一部分上にある場合に、該外側フラップは、該内側フラップと重なる、内側フラップおよび外側フラップと、
該内側フラップおよび外側フラップのうちの少なくとも1つに取り付けられたファスナであって、該ファスナは、該自己保持構成において該体の一部分上に該ラップを固定するためのものであり、該自己保持構成において、該近位端は、該体の一部分の該近位部分の周りに巻かれ、該遠位端は、該体の一部分の該遠位部分の周りを巻かれ、該外側フラップは、該内側フラップと重なる、ファスナと
を含み、
該内側フラップは、該ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、該内側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅とを有し、
該外側フラップは、該ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、該外側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅と、該外側フラップの該中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最小幅とを有し、該外側フラップの最大幅は、少なくともほぼ該内側フラップの該最大幅の半分と同じ広さであり、該外側フラップの最小幅は、該内側フラップの最大幅より狭く、その結果、該近位端が該体の一部分の近位部分の周りに巻かれ、該遠位端が該体の一部分の遠位部分の周りを巻かれ、該外側フラップが、該内側フラップと重なる場合に、該内側フラップの一部分が露出されることによって、該自己保持構成において該体の一部分上に該ラップを固定するための該ファスナを締め付けるときに該内側フラップをつかむためのグリップを形成する、圧迫ガーメント。
【請求項2】
前記外側フラップの最大幅は、前記外側フラップの最小幅が位置決めされているよりも前記自由端により近い該外側フラップ上に位置決めされている、請求項1に記載の圧迫ガーメント。
【請求項3】
前記グリップは、前記内側フラップの2つの部分であり、該2つの部分は、該2つの部分の間に前記外側フラップのセグメントを受け取るために、十分な距離分、互いから間隔を空けられている、請求項1または2に記載の圧迫ガーメント。
【請求項4】
前記内側フラップの前記最大幅は、前記外側フラップの前記最大幅とほぼ同等である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧迫ガーメント。
【請求項5】
前記ファスナは、二部分ファスナであり、該ファスナの第1の部分は、前記外側フラップに取り付けられており、該ファスナの第2の部分は、前記グリップに隣接して前記内側フラップに取り付けられており、該グリップは、該グリップ上に該ファスナの第1の部分を覆うことなしに、該ファスナの第1の部分が該ファスナの第2の部分に締め付けられることを可能にする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧迫ガーメント。
【請求項6】
前記内側フラップおよび前記外側フラップは、第1の対の対応するフラップであり、前記圧迫ガーメントは、第2の対の対応するフラップと第3の対の対応するフラップとをさらに含み、該第2の対の対応するフラップは、該第1組の対応するフラップから遠位に、第1の距離分、間隔を空けられており、該第3の対の対応するフラップは、該第1の対の対応するフラップから遠位に、第2の距離分、間隔を空けられており、前記グリップは、第1のグリップであり、該ガーメントは、該第2の対の対応するフラップに関連する第2のグリップと、該第3の対の対応するフラップに関連する第3のグリップとをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧迫ガーメント。
【請求項7】
体の一部分上に圧迫治療を与えるために、自己保持構成において該体の一部分上に配置するために適合された圧迫ガーメントであって、該圧迫ガーメントは、
該体の一部分の近位部分の周りを巻くための大きさを有する近位端と、該体の一部分の遠位部分の周りを巻くための該近位端の反対側の遠位端と、該近位端と該遠位端との間に延在する第1の側部エッジおよび第2の側部エッジとを有する柔軟なラップと、
使用時に、該体の一部分を圧迫するために、該ラップによって保持される嚢であって、該嚢は、膨張可能なチャンバと、該チャンバと流体連結しているポートとを有し、該ポートは、該体の一部分を圧迫するように該チャンバを膨張させるために、流体ソースから該チャンバに流体を選択的に送達する、嚢と、
該側部エッジのうちの1つから延在する内側フラップと、該側部エッジのうちのもう1つから延在する外側フラップとであって、使用時に、該ガーメントが該体の一部分上にある場合に、該外側フラップは、該内側フラップと重なる、内側フラップおよび外側フラップと、
該内側フラップおよび外側フラップのうちの少なくとも1つに取り付けられたファスナであって、該ファスナは、該自己保持構成において該体の一部分上に該ラップを固定するためのものであり、該自己保持構成において、該近位端は、該体の一部分の該近位部分の周りに巻かれ、該遠位端は、該体の一部分の該遠位部分の周りを巻かれ、該外側フラップは、該内側フラップと重なる、ファスナと
を含み、
該内側フラップは、該ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、該内側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅とを有し、
該外側フラップは、該ラップのそれぞれの側部エッジから自由端まで延在する長さと、該外側フラップの中間の円周方向中心線に概ね垂直に測定された最大幅と、該外側フラップの最大幅より狭い幅を有するネックとを有し、該外側フラップの最大幅は、少なくともほぼ該内側フラップの最大幅の半分と同じ広さであり、
該外側フラップの最大幅は、該ネックが位置決めされているよりも該自由端により近い該外側フラップ上に位置決めされており、それにより、該外側フラップが該内側フラップと重なる場合に、該内側フラップの少なくとも一部分は、該外側フラップによって重ねられず、該内側フラップの少なくとも一部分が、該ネックに隣接して利用可能であることにより、該体の一部分の周りに該ラップを締め付けるために、人の指によって該内側フラップを握ることを容易にする、圧迫ガーメント。
【請求項8】
前記外側フラップが前記内側フラップと重なる場合に、該内側フラップの第1の部分と第2の部分とが、該外側フラップによって重ねられておらず、該第1の部分と第2の部分とは、前記ネックに対して長手方向にオフセットされており、それによって、該第1の部分は、該ネックの近位エッジに隣接して利用可能であり、該第2の部分は、該ネックの遠位エッジに隣接して利用可能である、請求項7に記載の圧迫ガーメント。
【請求項9】
前記ネックの幅は、前記内側フラップの最大幅より狭い、請求項7または8に記載の圧迫ガーメント。
【請求項10】
前記内側フラップの最大幅は、前記外側フラップの最大幅とほぼ同等である、請求項7〜9のいずれか一項に記載の圧迫ガーメント。
【請求項11】
前記内側フラップの幅は、該内側フラップの長さに沿って実質的に一定である、請求項7〜10のいずれか一項に記載の圧迫ガーメント。
【請求項12】
前記外側フラップは、前記それぞれの側部エッジと前記それぞれの自由端との間に延在する近位エッジと遠位エッジとを含み、該近位エッジと該遠位エッジとのうちの少なくとも1つは、概ね凹状である、請求項7〜11のいずれか一項に記載の圧迫ガーメント。
【請求項13】
前記ファスナの少なくとも一部分は、前記外側フラップに取り付けられ、かつ、前記ネックが位置決めされているよりも前記自由端により近く位置決めされている、請求項7〜12のいずれか一項に記載の圧迫ガーメント。
【請求項14】
前記内側フラップおよび前記外側フラップは、第1の対の対応するフラップであり、前記圧迫ガーメントは、第2の対の対応するフラップと第3の対の対応するフラップとをさらに含み、該第2の対の対応するフラップと、該第3の対の対応するフラップとは、該第1の対の対応するフラップと同じ構成を実質的に有し、該第1の対の対応するフラップから長手方向に間隔を空けられている、請求項7〜13のいずれか一項に記載の圧迫ガーメント。
【請求項15】
体の一部分に対する圧迫治療を提供するために、該体の一部分上に圧迫ガーメントを配置する方法であって、該圧迫ガーメントは、膨張可能なチャンバと、該膨張可能なチャンバに流体を提供するポートとを有する嚢を含み、該方法は、
該圧迫ガーメントの内側フラップが該圧迫ガーメントの外側フラップによって重ねられるように、該体の一部分の周りに該圧迫ガーメントを巻くことと、
該内側フラップの一部分をつかむことによって該内側フラップを握ることと、
該内側フラップを握っている間に、該体の一部分の周りに該圧迫ガーメントを締め付けるために、該内側フラップに対する該外側フラップの該重なりを増大させることと、
該ガーメントが該体の一部分の周りに締め付けられているときに、該グリップを該外側フラップと重ねることなしに、該外側フラップを該内側フラップに固定することと
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−71137(P2012−71137A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212584(P2011−212584)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】