説明

グレア除去装置及びグレア除去方法

【課題】グレア除去装置及びグレア除去方法を提供する。
【解決手段】分離して設けられる第1、第2の光源を有し、第1の光源を発光させ且つ第2の光源を消光させて第1の映像を獲得し、第1の光源を消光させ且つ第2の光源を発光させて第2の映像を獲得し、第1の映像における第1のグレア領域を除去して第1の修正された映像を生成し、第2の映像における第2のグレア領域を除去して第2の修正された映像を生成し、第1、第2の修正された映像を結合した映像を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像処理装置及び映像処理方法に関し、特に、グレア除去装置及びグレア除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
使用者は実物投影機(Document Camera)を用いて投影をスクリーンに出力して、教学又は掲示の用途を提供する。しかしながら、使用上、投影機が投影した映像の鮮鋭度を向上するように、使用者は皆、環境光源を低減するため、この時、実物投影機の出力した映像の輝度もそれとともに低減するようになった。使用環境の光源が低すぎると、実物投影機の自動露光(Auto Exposure)の調整限界を超えるおそれがあり、実物投影機の出力した映像輝度が低すぎるようになり、出力された映像の解像度と鮮鋭度に影響を与えてしまう。
【0003】
この時、実物投影機の映像範囲の環境照度を向上するように、使用者は実物投影機に付設された光源装置をオンにしてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
使用者が実物投影機を用いて照射する書類は、表面が明るい紙材質である場合に、さらに光源装置をオンにすると、実物投影機の出力した映像に、常に非常に明るい白色領域(露光過多領域)が現れ、この領域はグレア領域と称する。
【0005】
グレア領域は、光源装置の光源が表面が明るい材質の紙に照射し、表面が明るい材質によって光源がレンズ内のセンサーに反射され、グレアを生成することに起因し、露光過多とも称する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、本発明の一態様は、グレア問題を解決する、グレア除去装置及びグレア除去方法を提供する。
【0007】
本発明の一実施例によれば、グレア除去装置は、第1の光源と、第2の光源と、映像獲得装置と、映像処理ユニットと、映像結合ユニットとを含み、その内、第2の光源と第1の光源とは分離して設けられる。第1の光源を発光させ且つ第2の光源を消す場合に、映像獲得装置は、物体から第1の映像を獲得できるし、第1の光源を消し且つ第2の光源を発光させる場合に、映像獲得装置は、物体から第2の映像を獲得できる。映像処理ユニットは第1の映像における第1のグレア領域を除去して、第1の修正された映像を生成できるし、並びに第2の映像における第2のグレア領域を除去して、第2の修正された映像を生成できる。映像結合ユニットは、第1、第2の修正された映像を結合して、結合された映像を生成できる。
【0008】
前記グレア除去装置はさらに映像エッジ対比ユニットを含んでよい。映像エッジ対比ユニットは、結合された映像から、結合による結合線(縫合線)を除去できる。
【0009】
また、前記グレア除去装置は投影装置を含んでよい。投影装置は結合された映像を投射し、さらに言うと、投影装置は結合線を除去した結合された映像を投射できる。
【0010】
前記映像獲得装置が獲得した第1、第2の映像は、いずれもRGB形式であり、映像処理ユニットは、映像転換モジュールと、識別モジュールと、除去モジュールとを含む。映像転換モジュールは、RGB形式の第1、第2の映像をYCbCr形式の第1、第2の映像に転換できる。識別モジュールは、第1の映像におけるYが第1の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第1の予定範囲内にある領域が第1のグレア領域であることを判断し、並びに第2の映像におけるYが第2の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第2の予定範囲内にある領域が第2のグレア領域であることを判断できる。除去モジュールは、第1の映像から、第1のグレア領域を除去して、第1の修正された映像を獲得し、且つ第2の映像から、第2のグレア領域を除去して、第2の修正された映像を獲得できる。
【0011】
また、映像獲得装置はレンズを有し、第1、第2の光源が対称的にレンズの両側に設けられている。前記物体については、表面が明るい材質を有してよい。
【0012】
本発明のまた一実施例によれば、グレア除去方法であって、(a)第1の光源を発光させ且つ第2の光源を消す場合に、物体から第1の映像を獲得し、第1の光源を消し且つ第2の光源を発光させる場合に、物体から第2の映像を獲得し、その内、第1、第2の光源が互いに分離して設けられるステップと、(b)第1の映像における第1のグレア領域を除去して、第1の修正された映像を生成し、並びに第2の映像における第2のグレア領域を除去して、第2の修正された映像を生成するステップと、(c)第1、第2の修正された映像を結合して、結合された映像を生成するステップとを含む。
【0013】
前記グレア除去方法は、さらにステップ(d)を含んでもよい。ステップ(d)において、結合された映像から結合による結合線を除去できる。
【0014】
また、前記グレア除去方法は、ステップ(e)を含んでよい。ステップ(e)において、結合された映像を投射し、さらに言うと、ステップ(e)で結合線を除去した結合された映像を投射できる。
【0015】
前記映像獲得装置が獲得した第1、第2の映像は、いずれもRGB形式であり、ステップ(b)において、RGB形式の第1、第2の映像をYCbCr形式の第1、第2の映像に転換でき、そして、第1の映像におけるYが第1の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第1の予定範囲内にある領域が第1のグレア領域であることを判断し、並びに第2の映像におけるYが第2の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第2の予定範囲内にある領域が第2のグレア領域であることを判断し、続いて、第1の映像から、第1のグレア領域を除去して、第1の修正された映像を獲得し、且つ第2の映像から、第2のグレア領域を除去して、第2の修正された映像を獲得する。
【0016】
前記により、本発明のグレア除去装置及びグレア除去方法は、従来の技術に比べると、著しい特長及び有益な効果を有する。前記技術方案により、相当な技術進歩に達成でき、産業上、幅広い利用価値を有し、少なくとも以下のような特徴を有する。
1.両側の光源の開閉順序を利用し、映像を順次に獲得して、自動的にグレアの位置と範囲を検出できるようになり、そして、両映像を新しい映像に結合して、グレアを除去した映像を出力する。
2.使用者が光源を使用する時、グレア防止効果を達成するために、製品にグレア防止シート(拡散シート)を付属できるが、本発明の技術方案を用いて、グレア防止シートの費用を省き、コストを低減する目標を達成できる。
3.使用者のために便利性を向上でき、快速に使用でき、且つ特別なグレア防止シート又は光源方向の調整を必要としない。
【0017】
以下、実施形態により前記説明を詳しく記述し、且つ本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
下記図面の説明は、本発明の前記または他の目的、特徴、メリット、実施例をより分かりやすくするためのものである。
【図1】本発明の一実施例によるグレア除去装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例により図1の映像処理ユニットを示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例によるグレア除去方法のフロー図である。
【図4】本発明の一実施例により映像の結合を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の記述を更に詳細に、完備にするように、添付図面及び以下に記載の各種の実施例を参照でき、図面において同一の番号が同一又は類似の素子を示す。一方、周知の素子とステップが実施例に記載されず、本発明に対して、必要とならない制限になることを回避する。
【0020】
実施形態と特許請求の範囲において、冠詞に対して特別に限定しない限り、「一」と「該」は、単一又は複数をまとめて指すことができる。
【0021】
本文に用いる「約」、「ほぼ」又は「おおよそ」は、いかなる微小変化の数量を修飾し、しかしながら、これらの微小変化がその本質を変えない。実施形態において特別に説明しなければ、「約」、「ほぼ」又は「おおよそ」で修飾された数値の誤差範囲は、一般に20%以内にあることを許し、10%以内にあることが好ましく、5%以内にあることがさらに好ましい。
【0022】
実務上、グレア問題を解決できる方法は3つある。第1種の方法は、光源の角度方向を調整して、明るい材質の書類表面に照射する光をレンズ内に反射させなくて、映像に露光過多の場合がないようにする。しかし、この方法では、映像中間領域の輝度が低減されるようになると共に、グレア領域を免れにくい。第2種の方法は、光源装置にグレア防止シート(拡散板)を増設して、光源を均一な面光源に拡散し、グレアの生成を低減できる。しかし、グレア防止効果を有効に達成する拡散板の増設は、少なくないコストを増加し、この拡散板の数多くは特許に保護されており、取得して使用することが難しい。第3種の方式は、明るい材質の紙表面にグレア防止シートを置き、これにより光源がグレア防止シートに照射する時、反射する光強度を低減させ、グレアを除去する効果を達成する。しかし、グレア防止シートが透明な材質ではないため、使用時、紙書類の文字又は画像の鮮鋭度が低減する。
【0023】
以上に鑑みて、本発明の技術態様は、実物投影機に適用され、又は関連する技術段階に幅広く応用できるグレア除去装置及びグレア除去方法である。本発明の技術方案により、グレア防止シートを必要とせず、グレア問題を解決できることを特に言及する。以下、図1〜図4により本発明の具体的な実施形態を説明する。
【0024】
図1は本発明の一実施例によるグレア除去装置100のブロック図である。図1に示すように、グレア除去装置100は、第1の光源110、第2の光源112、映像獲得装置120、映像処理ユニット130、映像結合ユニット140を含む。
【0025】
枠組み上、第1の光源110と第2の光源112が互いに分離して設けられ、映像獲得装置120が映像処理ユニット130に接続され(カップリングし)、映像処理ユニット130が映像結合ユニット140に接続される。
【0026】
グレア除去装置100を用いる時、第1の光源110を発光させ且つ第2の光源112を消す場合に、映像獲得装置120は、物体190から第1の映像を獲得するが、第1の光源110を消し且つ第2の光源112を発光させる時、映像獲得装置120は、物体190から第2の映像を獲得し、その内、物体190の表面が明るい材質又は類似の反射性質を有してよい。映像処理ユニット130は、第1の映像における第1のグレア領域を除去して、第1の修正された映像を生成し、且つ第2の映像における第2のグレア領域を除去して、第2の修正された映像を生成できる。そして、映像結合ユニット140は、結合された映像を生成するように、第1、第2の修正された映像を結合できる。これにより、結合された映像はグレア領域が除去されており、グレアの問題を解決した。
【0027】
第1の修正された映像と第2の修正された映像が結合された後、結合線が生成する可能性があり、結合線は、2つの映像の輝度に差異があり、結合された後、映像の縫合箇所に著しい輝度差があることに起因するため、グレア除去装置100は、さらに映像エッジ対比ユニット150を含んでよい。枠組み上、映像エッジ対比ユニット150である。使用時、映像エッジ対比ユニット150は、2つの映像エッジを対比する方式により、結合された映像から、結合による結合線を除去して、2つの修正された映像を結合線なく結合する。
【0028】
グレア無しの映像を出力するために、グレア除去装置100は、投影装置160を含んでよい。枠組み上、投影装置160が映像エッジ対比ユニット150にカップリングする。使用時、投影装置160は、結合された映像を投射するように用いられる。好ましくは、投影装置160が、結合線を除去した結合された映像を投射し、例えば、スクリーンに投影して、教学、掲示又は各種の用途を提供する。
【0029】
また、映像獲得装置120はレンズ122を備える。枠組み上、第1の光源110と第2の光源112が対称的にレンズ122の両側に設けられてよく、例えば左右両側又は上下両側に設けられ、第1、第2のグレア領域が重複することによる結合映像の不完全さを回避する。なお、対称的な設計によって、両側の同一の光源輝度を同一に近づけさせることもできる。
【0030】
グレア除去装置100において、第1の光源110と第2の光源112は、いずれも発光ダイオード装置、冷陰極蛍光ランプ又はその他の発光素子であってよい。映像獲得装置120は、カメラ、映像センサー又は類似の装置であってよく、投影装置160はプロジェクター又は類似の装置であってよい。
【0031】
前記のような映像処理ユニット130、映像結合ユニット140及び映像エッジ対比ユニット150等は、その具体的な実施形態がソフトウェア、ハードウェア及び/又はファームウェアであってよい。例えば、実行速度及び正確度を最も重要な考慮要素とすれば、基本的に、ハードウェア及び/又はファームウェアを選んで主とし、順応性のある設計を最も重要な考慮要素とすれば、基本的に、ソフトウェアを選んで主とし、又は、同時にソフトウェア、ハードウェア及びファームウェアを用いて協同動作する。以上に挙げられた例は、優劣に分けなく、当業者が需要によりこれらのユニットの具体的な実施形態を適切に選ぶことを分かるべきである。
【0032】
なお、その技術分野における通常の知識を有する者であれば、前記各ユニットがその実行の機能により名づけられるのは、ただ本案の技術をさらに明確かつ分かりやすくすることを目的とし、これらのユニットを限定するものではないことを分かるべきである。各ユニットを1つのユニットに整合し又は複数のユニットに分け、又はいずれかのユニットの機能をその他のユニットに変えて実行するのが、いずれも本発明の実施形態に属する。
【0033】
図2は本発明の一実施例により図1の映像処理ユニット130を示すブロック図である。図2に示すように、映像処理ユニット130は、映像転換モジュール132、識別モジュール134、除去モジュール136を含む。枠組み上、映像獲得装置120が映像転換モジュール132に接続され、映像転換モジュール132が識別モジュール134に接続され、識別モジュール134が除去モジュール136に接続される。
【0034】
実務上、映像獲得装置120が獲得した第1、第2の映像は、いずれもRGB形式であり、映像転換モジュール132は、RGB形式の第1、第2の映像をYCbCr形式の第1、第2の映像に転換できる。
【0035】
識別モジュール134は、第1の映像におけるYが第1の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第1の予定範囲内にある領域が第1のグレア領域であることを判断し、並びに第2の映像におけるYが第2の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第2の予定範囲内にある領域が第2のグレア領域であることを判断できる。例えば、CbとCrの濃度オフセット量が以下の関係式を満たす。
x=c(|Cb−a|+|Cr−b|)、
ただし、a、b、cはいずれもパラメーターである。
【0036】
実際に、前記第1の予定輝度値、第2の予定輝度値、第1の予定範囲、第2の予定範囲の具体的な数値は、設計者又はその他のスタッフにより実際の状況に応じて適切に設定できる。例えば、第1の予定輝度値が第2の予定輝度値と同一であってよく、第1の予定範囲が第2の予定範囲と同一であってよい。
【0037】
除去モジュール136は、第1の映像から、第1のグレア領域を除去して、第1の修正された映像を獲得し、並びに、第2の映像から、第2のグレア領域を除去して、第2の修正された映像を獲得できる。
【0038】
図3は本発明のまた一実施例による監視方法200のフロー図である。監視方法200は、複数のカメラを監視するように用いられ、図3に示すように、ステップ201〜212(本実施例に言及したステップが、その順序を特に述べない場合に、いずれも実際の需要に応じてその前後順序を調整でき、さらに同時又は一部同時に実行してよい)を含む。これらのステップを実行するハードウェア装置については、以上の実施例にすでに具体的に開示したため、ここで再び詳しく述べない。
【0039】
ステップ201において、第1、第2の光源を有効にし(enable)、且つ映像獲得装置の3A機能(3AがAuto Focus、Auto White BalanceとAuto Exposureの総称)を一時に禁止できる。ステップ202において、第1の光源を発光させ且つ第2の光源を消すことができ、そして、ステップ203において、物体から第1の映像を獲得できる。ステップ204において、第1の光源を消し且つ第2の光源を発光させることができ、続いて、ステップ205において、物体から第2の映像を獲得できる。そして、ステップ206において、第1、第2の光源を共に発光させることができる。ステップ207〜209において、第1の映像における第1のグレア領域を除去して、第1の修正された映像を生成し、並びに第2の映像における第2のグレア領域を除去して、第2の修正された映像を生成できる。
【0040】
具体的には、ステップ207において、RGB形式の第1、第2の映像をYCbCr形式の第1、第2の映像に転換できる。ステップ208において、第1の映像におけるYが第1の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第1の予定範囲内にある領域が第1のグレア領域であることを判断し、並びに第2の映像におけるYが第2の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第2の予定範囲内にある領域が第2のグレア領域であることを判断できる。ステップ209において、第1の映像から第1のグレア領域を除去して、第1の修正された映像を獲得し、並びに第2の映像から第2のグレア領域を除去して、第2の修正された映像を獲得できる。
【0041】
そして、ステップ210において、第1、第2の修正された映像を結合して、結合された映像を生成でき、ステップ211において、結合された映像から、結合による結合線を除去でき、ステップ212において、結合された映像を投射でき、好ましくは、ステップ212においてすでに結合線を除去した結合された映像を投射し、例えばスクリーンに投影して、教学、掲示又は各種の用途を提供する。
【0042】
実務上、グレア除去方法200は、静態映像に用いることができ、使用者が映像グレア除去機能を実行する時、前記方法を利用してグレア映像を除去し、且つ映像を出力できる。
【0043】
静態映像に応用される時、移動検出機能を増加してもよい。使用者は映像グレア除去機能を実行する時、同じく前記方法を利用してグレア映像を除去し且つ映像を出力すると共に、映像に対して映像検出の動作を行い、映像が変化するかどうかを検出し、変化があれば、使用者が物体を変換することを示し、映像が安定して変化しなくなった後、映像グレア除去機能を自動的に実行し、グレアを除去した映像を出力できる。
【0044】
グレア除去方法200は動態映像(動画)に用いることができ、映像センサーの映像出力周波数と両光源交替点滅の周波数を利用して、両者を相互に協力させて、人間の目が感じない光源点滅を達成でき、前記方法によりグレアを除去した映像を出力することもできる。
【0045】
前記グレア除去方法200は、コンピューターシステムにより実施でき、一部の機能をコンピュータープログラムとし、且つコンピューター読み込み可能なメモリー媒体に保存してもよく、コンピューターでこのメモリー媒体を読み込んだ後、コンピューターシステムによりこのグレア除去方法200を実行させる。
【0046】
図4は本発明の一実施例により映像の結合を示す図である。図4に示すように、第1の映像310から、第1のグレア領域312を除去し、かつ第2の映像320から、第2のグレア領域322を除去した後、結合を行って、グレア無しの結合された映像330を獲得できる。
【0047】
本発明では好適な実施形態を前述の通り開示したが、これは決して本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の精神と分野から逸脱しない限り、多様の変動や修正を加えることができる。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0048】
100 グレア除去装置、110 第1の光源、112 第2の光源、120 映像獲得装置、122 レンズ、130 映像処理ユニット、132 映像転換モジュール、134 識別モジュール、136 除去モジュール、140 映像結合ユニット、150 映像エッジ対比ユニット、160 投影装置、190 物体、200 グレア除去方法、201〜212 ステップ、310 第1の映像、312 第1のグレア領域、320 第2の映像、322 第2のグレア領域、330 結合された映像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光源と、
前記第1の光源と分離して設けられる第2の光源と、
前記第1の光源を発光させ且つ前記第2の光源を消す場合に、物体から第1の映像を獲得し、前記第1の光源を消し且つ前記第2の光源を発光させる場合に、前記物体から第2の映像を獲得する映像獲得装置と、
前記第1の映像における第1のグレア領域を除去して、第1の修正された映像を生成し、並びに前記第2の映像における第2のグレア領域を除去して、第2の修正された映像を生成する映像処理ユニットと、
前記第1、第2の修正された映像を結合して、結合された映像を生成する映像結合ユニットと
を含むグレア除去装置。
【請求項2】
前記映像獲得装置が獲得した前記第1、第2の映像は、いずれもRGB形式であり、前記映像処理ユニットは、
前記RGB形式の第1、第2の映像をYCbCr形式の第1、第2の映像に転換する映像転換モジュールと、
前記第1の映像におけるYが第1の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第1の予定範囲内にある領域が前記第1のグレア領域であることを判断し、並びに前記第2の映像におけるYが第2の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第2の予定範囲内にある領域が前記第2のグレア領域であることを判断する識別モジュールと、
前記第1の映像から、前記第1のグレア領域を除去して、前記第1の修正された映像を獲得し、並び前記第2の映像から、前記第2のグレア領域を除去して、前記第2の修正された映像を獲得する除去モジュールと
を含む請求項1に記載のグレア除去装置。
【請求項3】
前記映像獲得装置はレンズを有し、前記第1、第2の光源が対称的に前記レンズの両側に設けられる請求項1に記載のグレア除去装置。
【請求項4】
前記結合された映像から結合による結合線を除去する映像エッジ対比ユニットと、
前記結合線を除去した前記結合された映像を投射する投影装置と
をさらに含む請求項1に記載のグレア除去装置。
【請求項5】
前記結合された映像を投射する投影装置をさらに含む請求項1に記載のグレア除去装置。
【請求項6】
(a)第1の光源を発光させ且つ第2の光源を消す場合に、物体から第1の映像を獲得するし、前記第1の光源を消し且つ前記第2の光源を発光させる場合に、前記物体から第2の映像を獲得し、前記第1、第2の光源が互いに分離して設けられるステップと、
(b)前記第1の映像における第1のグレア領域を除去して、第1の修正された映像を生成し、並びに前記第2の映像における第2のグレア領域を除去して、第2の修正された映像を生成するステップと、
(c)前記第1、第2の修正された映像を結合して、結合された映像を生成するステップと
を含むグレア除去方法。
【請求項7】
(d)前記結合された映像から結合による結合線を除去するステップと、
(e)前記結合線を除去した前記結合された映像を投射するステップと
をさらに含む請求項6に記載のグレア除去方法。
【請求項8】
前記結合された映像を投射するステップをさらに含む請求項6に記載のグレア除去方法。
【請求項9】
前記映像獲得装置が獲得した前記第1、第2の映像は、いずれもRGB形式であり、ステップ(b)は、
前記RGB形式の第1、第2の映像をYCbCr形式の第1、第2の映像に転換することと、
前記第1の映像におけるYが第1の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第1の予定範囲内にある領域が前記第1のグレア領域であることを判断し、並びに前記第2の映像におけるYが第2の予定輝度値より高く、且つCbとCrの濃度オフセット量が第2の予定範囲内にある領域が前記第2のグレア領域であることを判断することと、
前記第1の映像から、前記第1のグレア領域を除去して、前記第1の修正された映像を獲得し、並びに前記第2の映像から、前記第2のグレア領域を除去して、前記第2の修正された映像を獲得することと、
を含む請求項6に記載のグレア除去方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−231422(P2012−231422A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99984(P2011−99984)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(508198339)圓展科技股▲分▼有限公司 (5)
【Fターム(参考)】