説明

ケラチン繊維を処理する方法

本発明は、ケラチン繊維を処理する方法であって、
該ケラチン繊維上に、システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除く少なくとも1種のアミノ酸を含む組成物を適用する工程と、
次いで、該ケラチン繊維を閉塞空間中に配置する工程と、
次いで、該ケラチン繊維を加熱する工程と
を含み、
該組成物が、還元剤も、式:


(式中、
Xは、O-、OH、NH2、O-OH及びO-COO-からなる群から選択される基である)
の炭酸イオン源も含有しない、方法に関する。本発明は、更に、前述の方法に使用するための組成物自体及びキットに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケラチン繊維(毛髪等)を処理する方法、並びに、該方法に使用される組成物及びキットに関する。
【背景技術】
【0002】
ケラチン繊維(毛髪等)が日常的に受けなければならない多くの物理的なストレス(UV、シャンプー、ブラッシング等)及び化学的なストレス[着色、パーマ、リラクシング(relaxing)、汚染等]があることから、損傷したケラチン繊維の有効な修復についての研究が、ケラチン繊維の美容処理において重要になっている。
【0003】
損傷したケラチン繊維の修復は、元の状態のケラチン繊維に戻ったという現実的な感覚が得られてこそ価値がある。更に、そうした修復処理は、前述のような多様なストレスに対して有効であるべきである。
【0004】
これまでに提案されている、損傷したケラチン繊維を修復するための処理として公知の技術(組成物及び/又は方法)は、そうした技術が多くの場合は一時的でありケラチン繊維の元の状態の正しい回復を達成しないという点に限って言えば、未だに不十分である。
【0005】
ケラチン繊維中に含まれるタンパク質の成分であるアミノ酸は、ヘアケア製品に一般的に使用される。例えば、US-A-2006-263315を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】US-A-2006-263315
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
アミノ酸を用いて主に期待されることは、一般に、損傷したケラチン繊維の再構築、及び損傷したケラチン繊維表面の美容特性の回復である。
【0008】
ところが、ケラチン繊維に対するこれらの利益は、ケラチン繊維上へのこれらの沈着率が低いこと及びケラチン繊維中への浸透率が低いことから、未だ不十分である。このことは、アミノ酸を使用したケラチン繊維の美容処理の効率は低く、美容処理のために使用される製剤において多量のアミノ酸が必要であるということを意味する。
【0009】
したがって、本発明の目的は、良好な美容効果、とりわけ、優れた修復効果又は回復効果をケラチン繊維にもたらし、長時間にわたり多様なストレスに対して有効であり得る、システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除くアミノ酸を、しかも比較的少量で使用した、ケラチン繊維(毛髪等)の新しい処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の本発明の目的は、ケラチン繊維を処理する方法であって、
該ケラチン繊維上に、システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除く少なくとも1種のアミノ酸を含む組成物を適用する工程と、
次いで、該ケラチン繊維を閉塞空間中に配置する工程と、
次いで、該ケラチン繊維を加熱する工程と
を含み、
該組成物が、還元剤も、式:
【0011】
【化1】

【0012】
(式中、
Xは、O-、OH、NH2、O-OH及びO-COO-からなる群から選択される基である)
の炭酸イオン源も含有しない、方法により達成できる。
【0013】
前述の方法は、該組成物をケラチン繊維上に適用する工程の後及び/又はケラチン繊維を加熱する工程の後にケラチン繊維をすすぐ工程を更に含んでもよい。
【0014】
ケラチン繊維に機械的張力を与えてもよい。機械的張力は、カーラー、ローラー、プレート及びアイロンからなる群から選択される少なくとも1つの再成形手段(reshaping means)を用いることにより与えてもよい。
【0015】
該閉塞空間は、少なくとも1つの被覆手段により形成されてもよい。該被覆手段は、硬質又は軟質であってもよい。該被覆手段は、フィルム及びシートからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含んでもよい。
【0016】
前述の方法において、ケラチン繊維を加熱する工程の間、ケラチン繊維は45℃から250℃で加熱されてもよい。ケラチン繊維は、熱風、熱蒸気、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱、赤外線照射、レーザー及びフラッシュランプ照射からなる群から選択される少なくとも1つを供給する少なくとも1つの加熱器により加熱されてもよい。該被覆手段及び/又は該再成形手段は、該加熱器を備えていてもよい。
【0017】
アミノ酸は、α-アミノ酸であってよい。
【0018】
アミノ酸は、式:
【0019】
【化2】

【0020】
[式中、
p=2であるとき、Rは、水素原子、1個若しくは複数の窒素原子を任意に含む脂肪族基、複素環部分又は芳香族基を表す、あるいは、
p=1であるとき、Rは、-N(H)pの窒素原子と共に複素環を形成することができる]に対応し得る。
【0021】
アミノ酸は、アスパラギン酸、グルタミン酸、アラニン、アスパラギン、カルニチン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、N-フェニルアラニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、セリン、タウリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0022】
該組成物は、該アミノ酸を、該組成物の総重量に対し、0.001重量%から50重量%の量で含んでもよい。該組成物のpHは、6から11の範囲とすることができる。
【0023】
本発明の別の態様は、閉塞空間中で加熱されるケラチン繊維を処理するための組成物であって、システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除く少なくとも1種のアミノ酸を含み、
還元剤も、式:
【0024】
【化3】

【0025】
(式中、
Xは、O-、OH、NH2、O-OH及びO-COO-からなる群から選択される基である)
の炭酸イオン源も含有しない、組成物である。
【0026】
本発明は、更に、ケラチン繊維を処理するためのキットであって、
閉塞空間を形成するための少なくとも1つの被覆手段、及び
該閉塞空間中で該ケラチン繊維を加熱するための少なくとも1つの加熱器を備える装置と、
システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除く少なくとも1種のアミノ酸を含み、
還元剤も、式:
【0027】
【化4】

【0028】
(式中、
Xは、O-、OH、NH2、O-OH及びO-COO-からなる群から選択される基である)
の炭酸イオン源も含有しない、組成物と
を含む、キットに関する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
鋭意検討の結果、本発明者らは、ケラチン繊維のためのある特定の加熱方法と組み合わせて少なくとも1種のアミノ酸を含む組成物を用いることにより、毛髪等のケラチン繊維に良好な美容効果を、特に、長時間にわたり多様なストレスに対して有効であり得る優れた修復効果又は回復効果を、アミノ酸を用いてもたらすことが可能であるということを発見した。
【0030】
前述の特定の加熱方法は、ケラチン繊維からの水又は水分の蒸発を制限し、ケラチン繊維を高温にて好ましくは湿った状態で維持する、閉鎖環境又は閉塞環境において実施される。それにより、ケラチン繊維を均等に加熱することができ、アミノ酸は、ケラチン繊維の中に容易に浸透し又はその上に沈着することができることから、シャンプー等の何らかのストレスの後でも、アミノ酸は、ケラチン繊維の中又は上に長時間にわたり残ることができる。
【0031】
アミノ酸はケラチン繊維上又はケラチン繊維中に容易に留まることができるため、本発明による方法は、アミノ酸がケラチン繊維上又はケラチン繊維中に留まりにくい従来の方法に比べて、比較的少量であってもアミノ酸を用いることにより、良好な美容効果、特に良好な機械的特性を示すことができる。
【0032】
本発明において使用される組成物は、チオール化合物等の還元剤を含有してはならない。したがって、還元剤に由来する悪臭を防止できる。更に、本発明において使用される組成物は、先に定義したように、炭酸イオン源を一切含有してはならない。したがって、ケラチン繊維上又はその中へのアミノ酸の沈着又は浸透を阻害しうる泡を形成する二酸化炭素を生じる可能性がないため、美容処理がより有効である。
【0033】
(組成物)
本発明のために用いられる組成物は、システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除く少なくとも1種のアミノ酸を含む。
【0034】
本明細書において、「アミノ酸」という用語は、同一の又は異なるアミノ酸の重縮合によって得られない化合物を意味する。更に、本明細書において、「アミノ酸」という用語は、アミノ酸そのものだけではなく、それらの塩の形態のアミノ酸をも包含する。塩として、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等を挙げることができる。
【0035】
本発明に従って使用することができるアミノ酸は、少なくとも1つのアミン官能基及び少なくとも1つの酸性官能基を含む。
【0036】
酸性官能基は、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸又はリン酸であってよく、好ましくは、カルボン酸である。
【0037】
本発明に従って使用することができるアミノ酸は、α-アミノ酸、β-アミノ酸又はγ-アミノ酸とすることができる。好ましくは、本発明に使用されるアミノ酸は、α-アミノ酸であり、すなわち、これらは、同じ炭素原子にアミン官能基及び酸性官能基が存在する。
【0038】
α-アミノ酸は、以下の式:
【0039】
【化5】

【0040】
[式中、
p=2であるとき、Rは、水素原子、1個若しくは複数の窒素原子を任意に含む脂肪族基、複素環部分、又は芳香族基を表す、あるいは
p=1であるとき、Rは、-N(H)pの窒素原子と共に複素環を形成することができる。この複素環は、好ましくは、飽和5員環であり、場合によって1つ若しくは複数のC1〜4アルキル基又はヒドロキシル基で置換されている]によって表すことができる。
【0041】
好ましくは、脂肪族基は、直鎖状若しくは分枝状のC1〜4アルキル基;直鎖状若しくは分枝状のC1〜4ヒドロキシアルキル基;直鎖状若しくは分枝状のC1〜4アミノアルキル基;直鎖状若しくは分枝状の(C1〜4アルキル)チオ(C1〜4)アルキル基;直鎖状若しくは分枝状のC2〜4カルボキシアルキル基;直鎖状若しくは分枝状のウレイドアルキル基、直鎖状若しくは分枝状のグアニジノアルキル基、直鎖状若しくは分枝状のイミダゾロアルキル基又は直鎖状若しくは分枝状のインドリルアルキル基であり、この終わりの4つの基のアルキル部分は、1個から4個の炭素原子を含む。
【0042】
好ましくは、芳香族基は、C6アリール基又はC7〜10アラルキル基であり、芳香核は、場合によって、1つ若しくは複数のC1〜4アルキル基又はヒドロキシル基で置換されている。
【0043】
本発明に使用することができるアミノ酸として、アスパラギン酸、グルタミン酸、アラニン、アスパラギン、カルニチン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、N-フェニルアラニン、プロリン、セリン、タウリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、ヒドロキシプロリン及びこれらの混合物を特に挙げることができる。
【0044】
好ましくは、アミノ酸は、環に結合又は結合していないただ1つのアミン官能基、及びただ1つの酸性官能基を含む。本発明において特に好ましいアミノ酸は、アラニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、N-フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、チロシン及びバリンである。
【0045】
本発明に従って使用される組成物は、一般に、組成物の総重量に対してアミノ酸濃度が0.001重量%から50重量%であり、好ましくは0.005重量%から20重量%であり、より具体的には0.1重量%から10重量%である。
【0046】
本発明に使用される組成物は、還元剤も、式:
【0047】
【化6】

【0048】
(式中、
Xは、O-、OH、NH2、O-OH及びO-COO-からなる群から選択される基である)
の炭酸イオン源も含有しない。
【0049】
該組成物のpHは、6から11の範囲、好ましくは6.0から9.0との間、より好ましくは6.0から8.0の間であってもよい。該組成物のpHは比較的高くも低くもないことから、該組成物によるケラチン繊維への損傷を減らすことができる。
【0050】
pHを調節するために、本発明のイオン源以外の酸性又はアルカリ性化剤を、単独で、又は組み合わせて使用してもよい。酸性又はアルカリ性化剤の量は制限されないが、該組成物の総重量に対し0.1重量%から5重量%であってもよい。酸性化剤としては、化粧品中で一般に使用される任意の無機酸又は有機酸[クエン酸、乳酸、リン酸又は塩酸(HCl)等]を挙げることができる。HClが好ましい。アルカリ性化剤としては、化粧品中で一般に使用される、以下等の任意の無機塩基性又は有機塩基性化剤を挙げることができる:アンモニア;アルカノールアミン(alcanolamine)(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン、イソプロパノールアミン等);水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム;尿素、グアニジン及びその誘導体;塩基性のアミノ酸(リシン又はアルギニン等);並びに、以下の構造:
【0051】
【化7】

【0052】
(式中、Rは、ヒドロキシル又はC1〜C4アルキル基により場合により置換されているプロピレン等のアルキレンを表し、R1、R2、R3及びR4は、独立に、水素原子、アルキル基又はC1〜C4ヒドロキシアルキル基を表す)に記載されているもの等のジアミン(1,3-プロパンジアミン及びその誘導体を例に挙げることができる)。アルギニン及びモノエタノールアミンが好ましい。
【0053】
本発明に使用される組成物は、1つ又は複数の追加的な化粧品用添加剤(cosmetic agent)を含むこともできる。追加的な化粧品用添加剤の量は制限されないが、該組成物の総重量に対し0.1重量%から10重量%であってもよい。化粧品用添加剤は、揮発性又は不揮発性の直鎖状又は環状のアミン型又は非アミン型のシリコーン、陽イオン性、陰イオン性、非イオン性又は両性のポリマー、ペプチド及びそれらの誘導体、本発明のアミノ酸以外のタンパク質加水分解物、合成若しくは天然の蝋、特に脂肪アルコール、膨潤剤及び浸透剤、並びに陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、両性又は双性イオン性の界面活性剤等の他の活性化合物、抜け毛防止剤、抗フケ剤、会合型若しくは非会合型の天然増粘剤又は合成増粘剤、懸濁化剤、金属イオン遮閉剤、不透明化剤、色素、日焼け止め剤、充填剤、ビタミン又はプロビタミン、ミネラル、植物油又は合成油、並びに香料、保存剤、安定化剤及びそれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0054】
本発明に使用される組成物のためのビヒクルは、好ましくは、水からなる水性媒体であり、有利には、化粧品として許容される1つ又はいくつかの有機溶媒を含有してもよく、そのような有機溶媒としては、とりわけ以下が挙げられる:アルコール(エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール及びフェニルエチルアルコール等)、又はポリオール若しくはポリオールエーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル及びエチレングリコールモノブチルエーテル等)、プロピレングリコール又はそのエーテル(プロピレングリコールモノメチルエーテル等)、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、並びにジエチレングリコールアルキルエーテル(ジエチレングリコールモノエチルエーテル又はジエチレングリコールモノブチルエーテル等)。水は、該組成物の総重量に対し10重量%から90重量%の濃度で存在してもよい。したがって、有機溶媒は、該組成物の総重量に対し0.1重量%から20重量%、好ましくは1重量%から10重量%の濃度で存在してもよい。
【0055】
本発明において使用される組成物は、ローション、濃厚若しくはそうではないゲル、又はクリーム等の任意の形態で存在してもよい。
【0056】
(ケラチン繊維処理方法)
本発明によるケラチン繊維を処理する方法は、
前述のように、ケラチン繊維上に、システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除く少なくとも1種のアミノ酸を含む組成物を適用する工程と、
次いで、該ケラチン繊維を閉塞空間中に配置する工程と、
次いで、該ケラチン繊維を加熱する工程と
により実施できる。
【0057】
ケラチン繊維の処理方法に関する本発明によれば、ケラチン繊維(毛髪等)は、閉塞空間中で実施する特定の加熱方法に供される。
【0058】
加熱方法は、自由に制御して該方法にとって望ましい温度を実現できる任意の加熱手段により、実施できる。
【0059】
加熱方法は、好ましくは、閉塞空間を形成して、前述の組成物中で蒸発性成分(水等)がケラチン繊維から蒸発するのを制限し、該方法を通じて加熱装置中で既定の温度を保つことができる、特別な加熱装置を使用することにより、実施してもよい。
【0060】
前述の組成物中の蒸発性成分(水等)がケラチン繊維から蒸発する場合、ケラチン繊維に加えられる熱エネルギーの大部分は蒸発により消費されることになると考えられ、したがって、ケラチン繊維の温度は、該組成物中の全ての蒸発性成分が蒸発するまでは、既定の温度まで上昇できない。
【0061】
前述の加熱装置は、ケラチン繊維と接触しているか、又はケラチン繊維から離れている、そのいずれかの熱エネルギー源と、ケラチン繊維を取り巻く閉塞空間を形成するための少なくとも1つの手段とを含んでもよい。
【0062】
熱エネルギー源は、ケラチン繊維を加熱するために使用される。熱エネルギー源は、熱風、熱蒸気、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱、赤外線照射、レーザー及びフラッシュランプ照射からなる群から選択される少なくとも1つを供給する少なくとも1つの加熱器であってもよい。
【0063】
閉塞空間は、少なくとも1つの被覆手段により形成されてもよい。複数の被覆手段を使用してもよい。被覆手段は、硬質又は軟質であってもよい。
【0064】
被覆手段は、フィルム及びシートからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含んでもよい。フィルム又はシートの材料は限定されない。例えば、フィルム又はシートは、熱可塑性又は熱硬化性の樹脂、紙、織物材料、覆い(bonnet)、金属箔(アルミニウム箔等)を含んでもよい。
【0065】
例えば、フィルム又はシートは、ケラチン繊維により覆われた加熱用ロッド、加熱用バー又は加熱用プレート上にセットしてもよい。
【0066】
本発明によれば、被覆手段は、熱エネルギー源を含んでもよい。したがって、例えば、加熱器を含むフィルム又はシートは、ケラチン繊維により覆われたロッド、バー又はプレート上にセットしてもよい。
【0067】
閉塞状態は、ケラチン繊維に適用された前述の組成物中での蒸発性成分(水等)の蒸発を制限でき、したがって、ケラチン繊維の温度は、開放状態におけるケラチン繊維の従来の加熱方法又は装置により得ることができる温度より高く上昇させることができる。更に、ケラチン繊維を有効に加熱でき、ケラチン繊維を均等に加熱できる。
【0068】
本発明の一変形形態によれば、閉塞空間は開口部を含んでもよく、その表面積は、被覆手段の合計表面積の5%未満、好ましくは3%未満、より特定すれば0.5%未満である。この変形形態によれば、被覆手段の合計表面積は、被覆手段のための開放手段(存在する場合)の表面積を含む。
【0069】
開口部は、通路、穴又は孔であってもよく、それにより、特に、反応(閉塞空間の内側で蒸気を形成する等)が大きすぎる際は、閉塞空間とその外部との間の空気の交換が可能になると考えられる。逆に言えば、当業者であれば、閉塞空間中での熱の拡散が障害されないように開口部を形成できる。
【0070】
ケラチン繊維は、45℃から250℃、好ましくは60℃から200℃、より好ましくは60℃から150℃、より好ましくは60℃から90℃で、該ケラチン繊維を加熱する工程の間、加熱できる。
【0071】
加熱方法は、ケラチン繊維を処理するのに必要な適切な時間にわたり実施してもよい。加熱方法のための時間の長さは制限されないが、1分から2時間、好ましくは1分から1時間、より好ましくは1分から30分であってもよい。例えば、加熱のための時間は、5から20分、好ましくは10から15分であってもよい。
【0072】
ケラチン繊維は、該組成物をケラチン繊維上に適用する工程の後及び/又は該ケラチン繊維を加熱する工程の後にすすいでもよい。
【0073】
[ケラチン繊維のパーマネント変形(Permanent Deformation)方法]
ケラチン繊維の処理方法に関する本発明によれば、ケラチン繊維に、パーマネント変形に典型的に使用される機械的張力をかけてもよい。
【0074】
ケラチン繊維のためのパーマネント変形方法は、ケラチン繊維に機械的張力を加える際は、次のように実施してもよい。
【0075】
まず、ケラチン繊維に、変形のために機械的張力をかける。機械的張力は、意図した形状にケラチン繊維を変形するための任意の手段によりケラチン繊維に加えることができる。例えば、機械的張力は、カーラー、ローラー、クリップ、プレート及びアイロンからなる群から選択される少なくとも1つの再成形手段により与えてもよい。再成形手段は、前述のように、少なくとも1つの加熱器を含んでもよい。ケラチン繊維をカーラーに巻き付ける場合は、この巻上げは、ケラチン繊維の全長に対して、又は、例えば、ケラチン繊維の長さの半分に対して実施してもよい。例えば所望の髪型形状及びカールの量によっては、巻上げは、多少厚い束で実施してもよい。
【0076】
次に、前述の組成物をケラチン繊維に適用する。該組成物の適用は、ブラシ及び櫛等の任意の手段により実施してもよい。機械的張力を加えておいたケラチン繊維を、該組成物で処理すべきである。ケラチン繊維は、必要に応じ、一定の長さの時間にわたり、そのままの状態で放置することが可能であると考えられる。
【0077】
最後に、前述の加熱方法を実施する。熱エネルギーは、前述のように、閉塞条件下でケラチン繊維に加えられる。
【0078】
ケラチン繊維のパーマネント変形のためのこの方法は、ケラチン繊維を酸化させる工程を一切用いずに実施できる。したがって、本発明による方法に要する時間は、酸化工程を必要とする従来の方法に要する時間より短くすることができる。更に、酸化工程によりケラチン繊維に与えられる損傷を回避できる。
【0079】
該組成物をケラチン繊維上に適用する工程の後及び/又は該ケラチン繊維を加熱する工程の後に、ケラチン繊維をすすいでもよい。
【0080】
本発明による毛髪処理方法の一実施形態は、ケラチン繊維、とりわけ毛髪を再成形又はパーマネント変形するための方法であって、
a)カールを形成するために少なくとも1つの再成形手段又は機械的張力付与手段(mechanically tensioning means)上に巻き上げることにより、ケラチン繊維を機械的張力下に置く工程、
b)前述の組成物を該ケラチン繊維に適用する工程、
c)該ケラチン繊維をすすぐ任意選択的な工程、
d)少なくとも1つの被覆手段を該再成形手段又は機械的張力付与手段上に(又はその逆に)配置して、1つ又は複数の閉塞空間を形成する工程、並びに
e)該ケラチン繊維を45±2又は3℃から250±2又は3℃の間の温度で1分間から2時間加熱する工程
を含む方法であってもよい。
【0081】
この方法において、温度は1つ又は複数の加熱手段を使用することにより設定、調節及び調整でき、ケラチン繊維上にセットしたDigital Surface Sensor Module、参照番号MT-144[坂口電熱株式会社(日本)により販売されている]等の温度測定プローブを用いて測定してもよい。通常、プローブは、単一のケラチン繊維上にセットする。しかし、プローブを、閉塞空間と直接接触するケラチン繊維の一部の上にセットし、より好ましくは、プローブを、閉塞空間と直接接触しケラチン繊維のカールの末端を形成する(カーラーを使用する場合)ケラチン繊維の一部の上にセットすることは有利である。
【0082】
好ましくは、温度は、気圧101325Paで測定する。
【0083】
本発明によれば、ケラチン繊維の温度は、個体の頭部(ケラチン繊維が毛髪である場合)にわたり一定(変動は±2又は3℃)であってもよく、プローブは、任意の種類のケラチン繊維上にセットしてもよい。
【0084】
ケラチン繊維が毛髪である場合、本発明によれば、一定の温度(変動は±2又は3℃)は、任意の種類の毛髪について得ることができ、毛髪の温度は、毛髪を特定の温度で加熱する間、一定±2又は3℃であるように制御できる。こうして、髪型は毛髪の全体にわたり均一かつ均質になり、より優れた髪型を最終的に得ることができる。
【0085】
有利には、被覆手段は1つ又は複数の断熱材を含んでもよく、より有利には、被覆手段は、そうした材料からなっていてもよい。
【0086】
用語「断熱材」は、熱伝導率が0から1W/m℃(PVC:0.17W/m℃)である任意の材料を意味する。
【0087】
好ましくは、加熱手段は、ケラチン繊維上で測定される温度が50℃以上、より好ましくは55℃から150℃未満、更により好ましくは100℃未満であるように調節してもよい。加熱は、電気抵抗による加熱により実施することが好ましい。
【0088】
有利には、被覆手段は、工程b)において使用される組成物に関しては不浸透性である。
【0089】
前述の実施形態では、再成形手段又は機械的張力付与手段のうち少なくとも1つ、及び、カバー手段のうち少なくとも1つは、加熱器を含んでもよい。
【0090】
前述の実施形態では、「閉塞空間」は、被覆手段を再成形手段又は機械的張力付与手段上に(又はその逆に)配置した際、それらの手段が一緒になって閉鎖構造(その中では熱は拡散できるが、熱は該閉鎖構造の外へ拡散できないか、又は該構造の外へ拡散することが難しい)を形成することを意味する。被覆手段及び再成形手段又は機械的張力付与手段は、頭部(ケラチン繊維が毛髪である場合)の上にセットした際に閉塞空間を形成できることが好ましい。
【0091】
閉塞空間は、その中で、水、及び、工程b)において使用される組成物中の成分がケラチン繊維から蒸発し、被覆手段の壁面に付着し、ケラチン繊維上に落ちることができる凝結ケージ(condensation cage)を形成してもよい。このサイクルは、ケラチン繊維の加熱の間、繰り返されると考えられる。こうして、ケラチン繊維を湿った状態で常に保つことができ、ケラチン繊維の乾燥及び劣化が防止される。
【0092】
閉塞空間中のケラチン繊維を湿った状態で保つことができ、ケラチン繊維の温度を一定にできるため、閉塞空間の形成は本発明の重要な特徴である。
【0093】
好ましくは、本発明の方法は、弾力性のあるコード、伸展性のバンド又は伸縮性材料(stretch)により、個体の頭部(ケラチン繊維が毛髪である場合)上で被覆手段を締め付ける追加的な工程を含んでもよい。
【0094】
本発明の方法によれば、該組成物がケラチン繊維上で継続的に凝結できる閉塞空間があるために、該組成物中の化粧品成分の量は、先行技術における方法と比較して有利に減少する。化粧品成分の量は、該組成物の0.3重量%から3重量%であってもよい。
【0095】
好ましい一実施形態では、被覆手段は、再成形手段又は機械的張力付与手段としての各ヘアカーラー(ケラチン繊維が毛髪である場合)上に配置してもよい。言い換えれば、ヘアカーラーのそれぞれ(2つ以上のヘアカーラーを使用する場合)を、被覆手段により個々に覆ってもよい。工程b)においてケラチン繊維上に適用してある組成物の頭皮への漏出を防止できるため、各ヘアカーラーを覆うことは有利である。
【0096】
別の好ましい実施形態では、被覆手段は、全てのヘアカーラー(2つ以上のヘアカーラーを使用する場合)を覆ってもよい。言い換えれば、被覆手段は、頭部(ケラチン繊維が毛髪である場合)の全体を覆ってもよい。
【0097】
有利には、工程d)において形成される閉塞空間は、工程e)の間、維持されてもよい。言い換えれば、被覆手段は、工程e)の後、又は、工程e)における加熱を中止した後にのみ取り外してもよい。
【0098】
必要に応じ、本組成物は、機械的張力をケラチン繊維に加える前にケラチン繊維に適用してもよい。ケラチン繊維は、必要に応じ、機械的張力をケラチン繊維に加える前及び/又は後、前述の組成物をケラチン繊維に適用する前及び/又は後、並びに、ケラチン繊維を加熱する前及び/又は後に、特定の長さの時間にわたり、そのままの状態で放置することができると考えられる。
【0099】
前述の工程e)の後、必要に応じ、ケラチン繊維は、被覆手段から取り出した後で酸化により固定させてもよい。
【0100】
(製品)
本発明は、更に、閉塞空間中で加熱されるケラチン繊維を処理するための組成物であって、システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除く少なくとも1種のアミノ酸を含み、
還元剤も、式:
【0101】
【化8】

【0102】
(式中、
Xは、O-、OH、NH2、O-OH及びO-COO-からなる群から選択される基である)
の炭酸イオン源も含有しない、組成物に関する。
【0103】
この組成物は、ケラチン繊維の従来のパーマネント変形において使用される酸化剤と組み合わせて使用する必要はないと考えられる。したがって、ケラチン繊維をパーマネント変形する場合には、該組成物は1工程で使用してもよいが、ケラチン繊維の従来のパーマネント変形においては、2工程(還元工程及び酸化工程)が必要である。
【0104】
この組成物は、前述の組成物と同じ技術的特徴を有してもよい。
【0105】
本発明は、更に、ケラチン繊維を処理するためのキットであって、
ケラチン繊維に機械的張力を与えるための少なくとも1つの再成形手段、
閉塞空間を形成するための少なくとも1つの被覆手段、及び
該閉塞空間中で該ケラチン繊維を加熱するための少なくとも1つの加熱器
を備える装置と、
システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除く少なくとも1種のアミノ酸を含み、
還元剤も、式:
【0106】
【化9】

【0107】
(式中、
Xは、O-、OH、NH2、O-OH及びO-COO-からなる群から選択される基である)
の炭酸イオン源も含有しない、組成物と
を含む、キットに関する。
【0108】
キット中の被覆手段及び加熱器並びに組成物は、前述したものと同じであってもよい。
【0109】
(実施例)
本発明を、実施例により、更に詳細に記載することとするが、この実施例は、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0110】
組成物1
表1に示す以下の組成を有する毛髪処理用組成物(「組成物1」と呼ぶ)を調製した(活性成分の単位は重量%)。
【0111】
【表1】

【0112】
(実施例1)
組成物1を、1.7cmの加熱パーマローラーに予め巻いておいた天然の日本人の毛髪束1gに15分間適用した。次いで、パーマローラーを、プラスチックフィルムで覆い、Digital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)に差し込んだ。90℃で15分間の加熱方法後、毛髪をすすぎ、パーマローラーから外して乾燥させた。
【0113】
毛髪は、柔軟であり、滑らかで、もつれがなかった。
【0114】
比較例1
組成物1を、実施例1において用いたものと同じ天然の日本人の毛髪束1gに15分間適用した。毛髪を15分間加熱せずに放置した後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
【0115】
処理後に特定の変化は観察されなかった。
【0116】
組成物2
表2に示す以下の組成を有する毛髪処理用組成物(「組成物2」と呼ぶ)を調製した(活性成分の単位は重量%)。
【0117】
【表2】

【0118】
(実施例2)
組成物2を、1.7cmの加熱パーマローラーに予め巻いておいた天然の日本人の毛髪束1gに15分間適用した。次に、このパーマローラーを、プラスチックフィルムにより覆い、Digital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)上に差し込んだ。90℃で15分間の加熱方法の後、毛髪をすすぎ、パーマローラーから外して乾燥させた。
【0119】
毛髪は、滑らかでつやがあった。
【0120】
(比較例2)
組成物2を、実施例2において用いたものと同じ天然の日本人の毛髪束1gに15分間適用した。毛髪を、加熱せずに15分間放置した後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
【0121】
処理後に特定の変化は観察されなかった。
【0122】
組成物3
表3に示す以下の組成を有する毛髪処理用組成物(「組成物3」と呼ぶ)を調製した(活性成分の単位は重量%)。
【0123】
【表3】

【0124】
(実施例3)
組成物3を、1.7cmの加熱パーマローラーに予め巻いておいた天然の日本人の毛髪束1gに15分間適用した。次に、このパーマローラーを、プラスチックフィルムにより覆い、Digital Perm Machine(Oohiro、型番ODIS-2)上に差し込んだ。90℃で15分間の加熱方法の後、毛髪をすすぎ、パーマローラーから外して乾燥させた。
【0125】
毛髪は、滑らかで、もつれがなく、つやがあった。
【0126】
(比較例3)
組成物3を、実施例3において用いたものと同じ天然の日本人の毛髪束1gに15分間適用した。毛髪を、加熱せずに15分間放置した後、毛髪をすすぎ、乾燥させた。
【0127】
処理後に特定の変化は観察されなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケラチン繊維を処理する方法であって、
前記ケラチン繊維上に、システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除く少なくとも1種のアミノ酸を含む組成物を適用する工程と、
次いで、前記ケラチン繊維を閉塞空間中に配置する工程と、
次いで、前記ケラチン繊維を加熱する工程と
を含み、
前記組成物が、還元剤も、式:
【化1】

(式中、
Xは、O-、OH、NH2、O-OH及びO-COO-からなる群から選択される基である)
の炭酸イオン源も含有しない、方法。
【請求項2】
前記組成物を前記ケラチン繊維上に適用する前記工程の後及び/又は前記ケラチン繊維を加熱する前記工程の後に前記ケラチン繊維をすすぐ工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ケラチン繊維に機械的張力を与える工程を更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記閉塞空間が、少なくとも1つの被覆手段により形成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記被覆手段が、硬質又は軟質である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記被覆手段が、フィルム及びシートからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含む、請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記ケラチン繊維を加熱する前記工程の間、前記ケラチン繊維が45℃から250℃で加熱される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ケラチン繊維が、熱風、熱蒸気、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱、赤外線照射、レーザー及びフラッシュランプ照射からなる群から選択される少なくとも1つを供給する少なくとも1つの加熱器により加熱される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記被覆手段が前記加熱器を備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記アミノ酸がα-アミノ酸である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記アミノ酸が、式:
【化2】

[式中、
p=2であるとき、Rは、水素原子、1個若しくは複数の窒素原子を任意に含む脂肪族基、複素環部分又は芳香族基を表す、あるいは、
p=1であるとき、Rは、-N(H)pの窒素原子と共に複素環を形成することができる]に対応する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記アミノ酸が、アスパラギン酸、グルタミン酸、アラニン、アスパラギン、カルニチン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、N-フェニルアラニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、セリン、タウリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記組成物が、前記組成物の総重量に対して0.001重量%から50重量%の量で前記アミノ酸を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
閉塞空間中で加熱されるケラチン繊維を処理するための組成物であって、システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除く少なくとも1種のアミノ酸を含み、
還元剤も、式:
【化3】

(式中、
Xは、O-、OH、NH2、O-OH及びO-COO-からなる群から選択される基である)
の炭酸イオン源も含有しない、組成物。
【請求項15】
ケラチン繊維を処理するためのキットであって、
閉塞空間を形成するための少なくとも1つの被覆手段、及び
前記閉塞空間中で前記ケラチン繊維を加熱するための少なくとも1つの加熱器を備える装置と、
システイン、塩基性アルギニン及び塩基性リシンを除く少なくとも1種のアミノ酸を含み、
還元剤も、式:
【化4】

(式中、
Xは、O-、OH、NH2、O-OH及びO-COO-からなる群から選択される基である)
の炭酸イオン源も含有しない、組成物と
を含む、キット。

【公表番号】特表2013−514268(P2013−514268A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528142(P2012−528142)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【国際出願番号】PCT/JP2009/071726
【国際公開番号】WO2011/074136
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】