説明

ケーブル及び操作力伝達装置

【課題】ケーブル径を大きくすることなく耐久性を高める。
【解決手段】ケーブル20aは、ケーブル本体24aと、ケーブル本体の少なくとも一方の端部に固定された金具22aと、ケーブル本体の表面のうち金具に覆われていない部分を被覆する被覆コート32aを備えている。ケーブル本体24aは、金具が固定された側の端部に、ケーブル軸線に対して直交する方向に膨出する膨出部30aを有している。金具22aは、ケーブル本体の膨出部の周囲を取囲んでいる。金具が固定された側の被覆コートの先端は、金具内に位置している。ケーブル本体の膨出部と前記の被覆コートの先端の間には間隔aが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、従来技術に係るケーブルを開示する。このケーブルは、ケーブル本体と、ケーブル本体の端部に固定された金具と、ケーブル本体の表面を被覆する被覆コートを備えている。ケーブル本体の端部には、ケーブル軸線に対して直交する方向に膨出する膨出部が形成されている。被覆コートは、ケーブル本体の膨出部の根元までを被覆している。金具は、被覆コートの先端とケーブル本体の膨出部の周囲を取囲むように、ケーブル本体に固着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公昭51−8819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のケーブルは、一般的に、入力装置(操作レバー等)に入力される操作力を出力装置(ブレーキ装置等)に伝達するために用いられる。このため、ケーブルには操作毎に応力が繰返し発生し、ケーブルには所望の耐久性(すなわち、ケーブルを所望の回数だけ操作しても破壊しないこと)が求められる。ケーブルの耐久性は、通常、ケーブル本体の径と、ケーブル本体の材質等によって決まる。このため、ケーブルを設計する際は、まず、ケーブルに求められる耐久性と、ケーブルに発生する応力とを考慮して、ケーブルの諸元を仮決定する。次いで、実際にケーブルを試作し、そのケーブルの耐久性を実験によって確認するようにしている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に示される従来構造のケーブルでは、特定の用途(例えば、自動車のパーキングブレーキ装置等)に用いられる場合、ケーブルに作用する応力が低いと考えられるときであっても、所望の回数よりも少ない回数でケーブルが破壊してしまうことがあった。このような場合、所望の耐久性が得られるまでケーブル諸元の見直しが行われ、比較的に径の大きなケーブルが用いられることとなる。径の大きなケーブルは、その分だけ材料量が多くなり、重量やコストの増加等の問題が生じる。
【0006】
本願は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、ケーブル径を大きくすることなく耐久性を高めることができるケーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明者らが、ケーブルの破壊原因を探求した結果、下記のことが分かった。すなわち、(1)ケーブルは、ケーブル本体の膨出部の根元(すなわち、被覆コートの先端)で破壊していること、(2)ケーブルが早期に破壊した特定の用途では、ケーブルの操作中に、ケーブル本体の軸線が取付け側の部材(すなわち、金具)に対して傾いた状態やねじれた状態となることが分かった。これらの知見から、ケーブル本体が取付け側の部材に対して傾斜した状態やねじれた状態でケーブルに操作力が作用することで、ケーブル本体にはこじり力が作用し、このことがケーブル本体が早期に破壊する原因であると考えられる。上記の考察に基づいて、本願のケーブルは創作された。
【0008】
本願のケーブルは、ケーブル本体と、ケーブル本体の少なくとも一方の端部に固定された金具と、ケーブル本体の表面のうち金具に覆われていない部分を被覆する被覆コートと、を備えている。ケーブル本体は、金具が固定された側の端部に、ケーブル軸線に対して直交する方向に膨出する膨出部を有している。金具は、ケーブル本体の膨出部の周囲を取囲んでいる。金具が固定された側の被覆コートの先端は、金具内に位置している。そして、ケーブル本体の膨出部と前記の被覆コートの先端の間には間隔が形成されている。なお、上記の被覆コートは、ケーブル本体の表面のうち金具に覆われていない部分のみを被覆するものではなく、ケーブル本体の表面のうち金具に覆われていない部分を少なくとも被覆するものであればよい。このため、ケーブル本体の表面のうち金具に覆われる部分が被覆コートで被覆されていてもよい。
【0009】
このケーブルでは、ケーブル本体の膨出部と被覆コートの先端の間に間隔が形成されている。このため、ケーブルに作用する引張力は、ケーブル本体の膨出部の根元で大きくなる一方、ケーブル本体に作用するこじり力は、膨出部の根元ではなく、被覆コートの先端の位置で大きくなる。その結果、ケーブル本体の膨出部の根元に発生する応力が抑制され、ケーブルの耐久性を向上することができる。また、このケーブルでは、膨出部と被覆コート先端の間に間隔を形成するだけでよいので、ケーブルの径が大型化することを抑制することができる。
【0010】
上記のケーブルでは、ケーブル本体の膨出部と被覆コートの先端との間の間隔が1mm以上であることが好ましい。本願発明者らが行った実験によると、膨出部と被覆コートの先端との間隔を1mm以上とすることで、充分な耐久性を得ることができた。
【0011】
上記のケーブルは、例えば、操作力伝達装置に好適に用いることができる。すなわち、本願の操作力伝達装置は、プレート部材と、一端がプレート部材に接続される一方で他端が入力装置に接続される第1ケーブルと、一端がプレート部材に接続される一方で他端が第1出力装置に接続される第2ケーブルと、一端がプレート部材に接続される一方で他端が第2出力装置に接続される第3ケーブルと、を備えており、入力装置に入力された操作力をプレート部材と第1、第2及び第3ケーブルを介して第1出力装置と第2出力装置に伝達する。そして、第1ケーブルと第2ケーブルと第3ケーブルの少なくとも一つに、上記のケーブルを用いることができる。
【0012】
この操作力伝達装置では、入力装置に入力された操作力が第1ケーブルを介してプレート部材に伝達される。プレート部材に伝達された操作力は、第2ケーブルを介して第1出力装置に伝達されると共に、第3ケーブルを介して第2出力装置に伝達される。入力装置への1つの入力を2つの出力装置に分配するため、第1、第2及び第3ケーブルの軸線はプレート部材に対して傾斜した状態やねじれた状態となることがある。このため、第1、第2及び第3ケーブルのいずれかを上記のケーブルとすることで、その耐久性を好適に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態に係る操作力伝達装置の概略を説明するための図。
【図2】ケーブル端部の断面図(側方から見た図)。
【図3】ケーブル端部の断面図(上方から見た図)。
【図4】耐久回数と直線部の長さ(膨出部と被覆コート先端との距離)の関係を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を具現化した一実施例に係る操作力伝達装置10を説明する。本実施例に係る操作力伝達装置10は、自動車等の車両のパーキングブレーキ装置に用いられる。図1に示すように、操作力伝達装置10は、イコライザ(請求項でいうプレート部材に相当)12と、イコライザ12に一端が取付けられた第1〜3ケーブル20a,20b,20cを備えている。
【0015】
イコライザ12は、平面視すると略矩形状のプレート部材であり、その長手方向が車体の幅方向と一致するように配置される。イコライザ12には取付孔14a〜14cが形成されている。取付孔14aは、イコライザ12の長手方向の略中央で、かつ、車体の前方側となる位置に配置されている。取付孔14b,14cは、イコライザ12の長手方向の両端部に配置されている。取付孔14b,14cは、第1ケーブル20aの軸線に対して互いに対称の位置に配置され、また、取付孔14aよりも車体の後方側となる位置に配置されている。
【0016】
第1ケーブル20aは、その一端がイコライザ12の取付孔14aに取付けられ、その他端が図示しないブレーキレバーに接続される。第2ケーブル20bは、その一端がイコライザ12の取付孔14bに取付けられ、その他端が図示しないブレーキ装置(左後輪側のブレーキ装置)に接続される。第3ケーブル20cは、その一端がイコライザ12の取付孔14cに取付けられ、その他端が図示しないブレーキ装置(右後輪側のブレーキ装置)に接続される。各ケーブル20a,20b,20cに付与する張力をそれぞれ調整することで、イコライザ12がブレーキレバーと左右のブレーキ装置の間に保持される。
【0017】
次に、第1ケーブル20a,第2ケーブル20b,第3ケーブル20cを説明する。なお、第1ケーブル20aと第2ケーブル20bと第3ケーブル20cは全て同一構成であるため、ここでは、第1ケーブル20aのみを説明する。図2,3に示すように、第1ケーブル20aは、ケーブル本体24aと、ケーブル本体24aの表面を被覆する被覆コート32aと、ケーブル本体24aの端部に設けられた金具22aを有している。
【0018】
ケーブル本体24aは、例えば、芯線と、芯線の回りに螺旋状に巻かれた複数本の側線とで構成することができる。芯線と側線には、複数本の鋼線を撚り合わせた撚線を用いることができる。鋼線の素材には、例えば、硬鋼線、ステンレス線、オイルテンパー線(SWO−A,SWO−B,SWOSC−V等)、ブルーイング線等を使用することができる。芯線と側線の表面には、防錆等を目的として亜鉛メッキを施すことができる。なお、ケーブル本体24aには、上述した構成以外にも、公知の種々の構成を採用することができる。例えば、1本の鋼線から構成される単線構造や、芯線のない撚線構造(例えば、複数本の鋼線を撚り合わせた撚線)を採用することができる。ケーブル本体24aの径xは、ケーブル本体24aに作用する操作力に応じて適宜決定することができ、例えば、φ1.0〜4.0mmとすることができる。
【0019】
ケーブル本体24aの両端には、ケーブル軸線に対して直交する方向に膨出する膨出部30aが形成されている。なお、図2では、ケーブル本体24aのイコライザ12側の端部のみが図示されているが、ケーブル本体24aのブレーキレバー側の端部もイコライザ12側の端部と同様の構成となっている。以下の説明では、イコライザ12側の端部について主に説明する。膨出部30aは、ケーブル本体24aの一部分(すなわち、ケーブル本体24aの端から所定の長さの部分)をケーブル軸方向に圧縮してケーブル軸に対して直交する方向に塑性変形させることで形成することができる。膨出部30aのケーブル軸線方向の寸法(図2のc)は、ケーブル本体24aの径x(膨出部30a以外の部分の径)の0.5〜2.0倍とすることが好ましい。また、膨出部30aのケーブル軸に対して直交する方向の寸法(図2のe)は、ケーブル本体24aの径x(膨出部30a以外の部分の径)の1.5〜3.0倍とすることが好ましい。膨出部30aを上記のような寸法とすることで、ケーブル本体24aと金具22aを強固に結合することがでる。これによって、ケーブル本体24aに比較的に大きな引張力が作用しても、ケーブル本体24aと金具22aとが分離してしまうことを防止することができる。
【0020】
被覆コート32aは、ケーブル本体24aの両端部を除いた中央部26aの表面に形成されている。被覆コート32aは、シール目的の樹脂(例えば、PA66,PA11,PE等)によって形成されている。被覆コート32aの先端は、金具22a内に位置する。すなわち、被覆コート32aとケーブル本体24aとの隙間が、金具22aによって閉じられている。これによって、被覆コート32aとケーブル本体24aとの隙間に水分が浸入することが防止されている。被覆コート32aが金具22a内に位置する寸法b(ケーブル軸方向の長さ)は、0.5mm以上とすることが好ましい。寸法bを0.5mm以上とすることで、被覆コート32aとケーブル本体24aとの隙間に水分が浸入することを好適に防止することができる。一方、金具22aの大型化を防止する観点から、寸法bは2.0mm以下とすることが好ましい。
【0021】
また、被覆コート32aの先端と膨出部30aの間には間隔が空けられている。これによって、ケーブル本体24aは、金具22a内に位置する一方で、被覆コート32aに覆われておらず、かつ、径が一定の直線部28aを有する。すなわち、ケーブル本体24aは、被覆コート32aと膨出部30aの間に位置し、かつ、金具22a内に位置している直線部28aを有する。直線部28aのケーブル軸方向の寸法aは、1.0mm以上とすることが好ましい。直線部28aの寸法aを1.0mm以上とすることで、後述する実験で示されるように、第1ケーブル20aの耐久性を飛躍的に向上することができる。また、直線部28aの寸法aを1.0mm以上とすることで、ケーブル本体24aと金具22aを強固に結合することができる。なお、直線部28aの寸法aは、金具22aの大型化を防止する観点から、3.0mm以下とすることが好ましい。
【0022】
金具22aは、イコライザ12の第1取付孔14aに倣った外形形状(すなわち、円筒形状)に形成されている。金具22aを第1取付孔14aに嵌合させることで、第1ケーブル20aがイコライザ12に取付けられる。金具22aは、ケーブル本体24aの膨出部30a及び直線部28aと被覆コート32aの先端を取り囲むように、ケーブル本体24aに固着されている。金具22aは、インサート成形によって、ケーブル本体24aと一体に成形することができる。金具22aには、例えば、ケーブル本体24aとの密着性のよい亜鉛(ダイカスト)のような金属を用いることができる。なお、金具22aの外径(図2のd)は、ケーブル本体24aの径x(膨出部30a以外の部分の径)の2.5〜5.0倍とすることが好ましい。
【0023】
なお、上述した第1ケーブル20aは、図示しないアウタケーシングによって案内され、イコライザ12とブレーキレバーの間を配索されている。ただし、第1ケーブル20aがアウタケーシング無しで配索できる場合は、アウタケーシングを不要とすることができる。
【0024】
上述した操作力伝達装置10では、操作者がブレーキレバーを操作すると、その操作力が第1ケーブル20aを介してイコライザ12に伝達される。イコライザ12に伝達された操作力は、第2ケーブル20bを介してブレーキ装置(左後輪側)に伝達されると共に、第3ケーブル20cを介してブレーキ装置(右後輪側)に伝達される。これによって、左右の後輪にブレーキ力が付与される。
【0025】
上述したように、イコライザ12は、各ケーブル20a,20b,20cに作用する張力によって、ブレーキレバーと左右のブレーキ装置の間に保持されている。各ケーブル20a,20b,20cの配索経路が異なること等によって、例えば、イコライザ12が水平状態から傾いた状態(図1の左右両側の高さ方向の位置が異なる状態)となったり、図1の左右両端部が車体の前後方向にずれた状態となったりする。これによって、ケーブル20a,20b,20cでは、ケーブル本体の軸線が金具に対して傾斜した状態(例えば、図2の傾斜角αが0°ではない状態、図3の傾斜角βが0°ではない状態)や、ねじれた状態となる。このため、各ケーブル20a,20b,20cには、引張力に加えてこじり力が作用する。
【0026】
ここで、各ケーブル20a,20b,20cでは、ケーブル本体(24a)の膨出部(30a)と被覆コート(32a)の先端の間には間隔が形成されている。すなわち、ケーブル本体(24a)は、膨出部(30a)と被覆コート(32a)の間に直線部(28a)を有している。このため、各ケーブル20a,20b,20cに作用する引張力は、ケーブル本体(24a)の膨出部(30a)の根元で大きくなる一方、ケーブル本体(24a)に作用するこじり力は、膨出部(30a)の根元ではなく、被覆コート(32a)の先端の位置(図2,3のA点)で大きくなる。その結果、ケーブル本体(24a)の膨出部(30a)の根元に発生する応力が抑えられ、各ケーブル20a,20b,20cの耐久性を向上することができる。また、各ケーブル20a,20b,20cでは、膨出部(30a)と被覆コート先端の間に間隔を形成するだけでよいので、各ケーブル20a,20b,20cの径が大型化することもない。
【0027】
図4は、上述したケーブル20a,20b,20cを実際に製作して耐久試験を行った結果を示すグラフである。耐久試験に用いたケーブルでは、ケーブル本体の径xをφ3.0mmとし(ただし、被覆コートにより被覆された部分ではφ3.6mm)、膨出部30aのケーブル軸線方向の寸法(図2のc)を4.0mmとし、膨出部30aのケーブル軸に対して直交する方向の寸法(図2のe)を6.0mmとし、被覆コート32aが金具22a内に位置する長さbを0.5mmとし、金具22aの外径dを10.0mmとした。そして、ケーブル本体の直線部の長さaを変えたケーブルをそれぞれ試作し、それら試作された複数本のケーブルについて耐久性を実験した。具体的には、ケーブルに対して予め定められた荷重(1100N)を繰り返し作用させ、ケーブルが破壊するまでの回数を測定した。なお、荷重を繰り返し作用させる回数の上限は20万回とした。また、ケーブル軸線の傾斜角度(図2のα)は、0°,10°,25°とした。
【0028】
図4に示すように、ケーブル軸線の傾斜角αが0°のときは、直線部が0mmのケーブルでも耐久回数が20万回となった。すなわち、応力を20万回作用させてもケーブルは破壊しなかった。ただし、ケーブル軸線の傾斜角αを10°,25°とすると、直線部が0mmのケーブルは5万回程度で破壊した。また、ケーブル軸線の傾斜角αを10°,25°としても、直線部を有するケーブル(直線部の長さが0mmでないケーブル)は、直線部を有しないケーブル(直線部の長さが0mmのケーブル)と比較して、耐久性が高くなった。特に、直線部が1mm以上となるケーブルでは、ケーブル軸線の傾斜角αを10°,25°としても、耐久回数は20万回となった。したがって、直線部を1.0mm以上に設定することで、ケーブルの耐久性を飛躍的に向上することができることが確認できた。
【0029】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、上述した実施例は、自動車のパーキング装置に関するものであったが、本発明のケーブルはその他の種々の用途に用いることができる。例えば、パワースライドドアや、シートケーブルや、ドアロックケーブルに用いることができる。
【0030】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0031】
10 操作力伝達装置
12 イコライザ
20a,20b,20c:ケーブル
22a:金具
24a:ケーブル本体
28a:直線部
30a:膨出部
32a:被覆コート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブル本体と、
ケーブル本体の少なくとも一方の端部に固定された金具と、
ケーブル本体の表面のうち金具に覆われていない部分を被覆する被覆コートと、を備えており、
ケーブル本体は、金具が固定された側の端部に、ケーブル軸線に対して直交する方向に膨出する膨出部を有しており、
金具は、ケーブル本体の膨出部の周囲を取囲んでおり、
金具が固定された側の被覆コートの先端は、金具内に位置しており、
ケーブル本体の膨出部と前記の被覆コートの先端の間には間隔が形成されていることを特徴とするケーブル。
【請求項2】
ケーブル本体の膨出部と被覆コートの先端との間の間隔が1mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のケーブル。
【請求項3】
プレート部材と、
一端がプレート部材に接続される一方で他端が入力装置に接続される第1ケーブルと、
一端がプレート部材に接続される一方で他端が第1出力装置に接続される第2ケーブルと、
一端がプレート部材に接続される一方で他端が第2出力装置に接続される第3ケーブルと、を備えており、
入力装置に入力された操作力をプレート部材と第1、第2及び第3ケーブルを介して第1出力装置と第2出力装置に伝達する操作力伝達装置であり、
第1ケーブルと第2ケーブルと第3ケーブルの少なくとも一つが請求項1又は2に記載のケーブルであることを特徴とする操作力伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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