説明

ゲームシステム、ゲーム実行装置及びメモリカード

据置型のゲーム機用に制作されたゲームソフトを、携帯型のゲーム機でも利用可能なゲームシステムを提供することを目的とする。
前記ゲームシステムは、据置型ゲーム機、携帯型ゲーム機及びメモリカードから構成される。メモリカードは、据置型ゲーム機と携帯型ゲーム機との両方に装着可能である。
据置型ゲーム機用のゲームソフトに含まれる画像データは、自由曲面のデータから成る。据置型ゲーム機は、携帯型ゲーム機の処理性能に合わせて、前記画像データをポリゴンに変換し、変換した画像データと、携帯型ゲーム機にて実行可能なゲームプログラムとをメモリカードに記録する。
携帯型ゲーム機は、メモリカードに記録されているゲームプログラムにより示される進行手順に従ってゲームを実行し、前記画像データから表示画像を生成してモニタに表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームの進行手順などを記述しているコンピュータプログラムに従って動作することによりゲームを進行するコンピュータゲーム処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータ技術の進歩に伴い、高性能の処理能力を備えた据置型のゲーム機や、コンパクトで持ち運びが可能な携帯型のゲーム機が開発され、発売されている。
据置型のゲーム機と携帯型のゲーム機とでは、コンピュータプログラムの提供媒体が異なることが多い。例えば、据置型では、コンピュータプログラムは、光ディスクなどに格納されて利用者に提供され、携帯型では、コンピュータプログラムは、専用カートリッジに格納されて利用者に提供される。このため、据置型用のコンピュータプログラムを記録している光ディスクを携帯型に装着できないし、逆に、携帯型用のコンピュータプログラムを記録している専用カートリッジを据置型に装着できない。
【0003】
また、据置型と携帯型とでは、採用されているシステムアーキテクチャ、内蔵しているプロセッサの種類や数、画面の表示能力など、様々な面で異なるので、据置型用のコンピュータプログラムがそのまま携帯型で実行できるように設計されていないし、逆に、携帯型用のコンピュータプログラムがそのまま据置型で実行できるように設計されていない。
しかし、非特許文献1によると、専用のアダプタを用いて、据置型のゲーム機に、携帯型のゲーム機用のゲームソフトを記録している専用カートリッジが装着され、据置型のゲーム機は、前記ゲームソフトを実行する。こうして、利用者は、携帯型のゲーム機用に製作されたゲームを、据置型のゲーム機により、楽しむことができる。
【0004】
非特許文献1により開示された技術によると、据置型のゲーム機は、携帯型のゲーム機用に製作されたゲームを利用することができるものの、据置型のゲーム機用に製作されたゲームを、携帯型のゲーム機で利用したいという要望がある。
【非特許文献1】http://www.nintendo.co.jp/ngc/acce/gbplayer
【非特許文献2】実践コンピュータグラフィックス(David F.Rogers著、1996年11月15日、日刊工業新聞社発行)
【非特許文献3】ゲームプログラマになる本 IBM PC/AT互換機 (山崎由喜憲著、1998年2月1日、CQ出版株式会社発行)
【特許文献1】特開平9−171567号公報
【特許文献2】特開2001−331812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記要望に対処するために、本発明は、据置型用のゲーム機用のゲームを携帯型のゲーム機で利用可能なゲームシステム、メモリカード及びゲーム実行装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、それぞれゲームプログラムに従ってゲームを進行する第1ゲーム実行装置及び第2ゲーム実行装置と可搬型の記録媒体とから構成されるゲームシステムであって、前記第1ゲーム実行装置は、第1ゲーム実行装置に適した第1画像データを、第2ゲーム実行装置に適した第2画像データに変換して出力し、前記記録媒体は、前記第1ゲーム実行装置から、前記第2画像データを取得して記憶し、前記第2ゲーム実行装置からの要求に応じて、前記第2画像データを出力し、前記第2ゲーム実行装置は、当該第2ゲーム実行装置に適したゲームプログラムを取得し、前記第2画像データを、前記記録媒体に要求して取得し、前記ゲームプログラムにより示される進行手順に従ってゲームを進行すると共に、ゲームの進行に伴って、前記第2画像データから表示画像を生成し、生成した前記表示画像を表示することを特徴とするゲームシステムである。
【発明の効果】
【0007】
これにより、第1ゲーム実行装置用のゲームソフトを、第2ゲーム実行装置に適した画像データを用いて、第2ゲーム実行装置で実行することが出来る。
また、ゲームプログラムに従ってゲームを進行する第1ゲーム実行装置であって、当該第1ゲーム実行装置に適した第1画像データから、第2ゲーム実行装置に適した第2画像データに変換する変換手段と、前記第2画像データを、可搬型の記録媒体に出力する出力手段とから構成されることを特徴とする第1ゲーム実行装置である。
【0008】
また、それぞれゲームプログラムに従ってゲームを進行する第1ゲーム実行装置及び第2ゲーム実行装置に着脱可能な、可搬型の記録媒体であって、記憶手段と、第1ゲーム実行装置に適した第1画像データから、第2ゲーム実行装置に適したデータに変換された第2画像データを取得する画像データ取得手段と、取得した前記第2画像データを前記記憶手段に書き込む画像データ書込手段と、前記第2ゲーム実行装置からの要求に応じて、記憶している前記第2画像データを出力する出力手段とから構成されることを特徴とする記録媒体である。
【0009】
また、ゲームプログラムに従ってゲームを進行する第2ゲーム実行装置であって、可搬型の記録媒体に記録されている、第1ゲーム実行装置に適した第1画像データから前記第2ゲーム実行装置に適したデータに変換された第2画像データを読み出す読出手段と、当該第2ゲーム実行装置に適したゲームプログラムを取得する取得手段と、取得したゲームプログラムにより示される進行手順に従ってゲームを進行すると共に、ゲームの進行に伴って、前記第2画像データから表示画像を生成し、生成した前記表示画像を表示するゲーム実行手段とを備えることを特徴とする第2ゲーム実行装置である。
【0010】
この構成によると、第1ゲーム実行装置で、第1画像データを第2画像データに変換するため、第2ゲーム実行装置は、当該第2ゲーム実行装置に適するように変換された画像データを利用し、第1ゲーム実行装置用のゲームを利用することが出来る。
また、前記第1ゲーム実行装置は、更に、前記記録媒体から、前記第2ゲーム実行装置に備えられている表示装置の表示能力を示す表示情報を取得する取得手段を備え、前記変換手段は、前記表示情報に合わせて前記第1画像データを前記第2画像データに変換するとしても良い。
【0011】
また、前記第2ゲーム実行装置は、更に、前記記録媒体からの要求に応じて、当該第2ゲーム実行装置の表示能力を示す表示情報を出力する出力手段を備えるとしても良い。
この構成によると、第2ゲーム実行装置の表示能力を基にして画像データを変換するため、第2ゲーム実行装置の表示能力で最良の画質の画像データを用いてゲームを利用することが出来る。
【0012】
また、前記第1ゲーム実行装置又は前記記録媒体において、前記表示情報は、前記表示装置に含まれるモニタの画素数であるとしても良い。
この構成によると、ゲームソフトのコピー先のゲーム実行装置の画素数に応じて画像データを変換するため、第2ゲーム実行装置は、表示能力の範囲で、最も高精細な画像を表示することが出来る。
【0013】
また、前記第1ゲーム実行装置又は前記記録媒体において、前記表示情報は、前記表示装置に含まれる制御部のクロック数であるとしても良い。
この構成によると、ゲーム実行装置の制御部の処理能力に応じて画像データを変換するため、ゲーム実行装置の処理能力の範囲内で最も高精細な画像を表示することが出来る。
また、前記第1ゲーム実行装置又は前記記録媒体において、前記表示情報は、前記表示装置に含まれるバスのデータ転送速度であるとしても良い。
【0014】
この構成によると、ゲーム実行装置のバスの転送速度に合わせて画像データを変換するため、ゲーム実行装置の処理能力の範囲内で、最も高精細な画像を表示することが出来る。
また、前記第1ゲーム実行装置は、更に、前記記録媒体から、当該記録媒体の残りの記憶容量を示す空容量情報を取得する取得手段を備え、前記変換手段は、前記第1画像データを、前記空容量情報が示す容量以下の、前記第2画像データに変換するとしても良い。
【0015】
また、前記第1ゲーム実行装置において、前記第1画像データは、自由曲面で画像を表現した曲面データであり、前記第2画像データは、ポリゴンで表現されており、前記変換手段は、前記曲面データからポリゴンを生成するとしても良い。
この構成によると、データ量が多い自由曲面で表現された画像データをポリゴンに変換するため、今後、ゲーム記録媒体の記録容量が増えて、自由曲面による高精細な画像データが記録されても、第2ゲーム実行装置に適したポリゴンに変換可能であり、データ量を削減できる。
【0016】
また、前記第1ゲーム実行装置において、前記変換手段は、前記曲面データの、曲面の湾曲が所定値より急な部分では、決められた間隔でポリゴンの頂点を決定し、曲面の湾曲が所定値より緩やかな部分では、前記決められた間隔より広い間隔でポリゴンの頂点を決定するとしても良い。
また、前記第1ゲーム実行装置において、前記第1ゲーム実行装置は、更に、前記記録媒体から、前記第2ゲーム実行装置に備えられている表示装置の表示能力を示す表示情報、又は前記記録媒体の残りの記憶容量を示す空容量情報を取得する取得手段を備え、前記変換手段は、ポリゴンを生成するポリゴン生成部と、前記表示情報又は前記空容量情報を基に、曲率の制限値と、最大ポリゴン長とを設定する設定部と、前記曲面データにおいて、画像を表現している曲線に沿って、始点から処理対象点を順次移動させる制御部と、現在の処理対象点における曲率を算出する算出部と、算出した曲率が前記制限値以上であるか否か及び前記始点から現在の処理対象点までの距離が前記最大ポリゴン長以上であるか否かを判断する判断部と、前記曲率が前記制限値以上である場合及び前記曲率が前記制限値未満であり、且つ、前記距離が前記最大ポリゴン長以上である場合に、ポリゴンの頂点となる座標を決定する座標決定部とから成り、前記制御部は、前記算出した曲率が前記制限値未満であり、且つ前記距離が前記最大ポリゴン長未満の場合、前記処理対象点を移動し、前記算出部は、移動した処理対象点の曲率を算出し、移動前の曲率と移動後の曲率とを合わせた値を新たに前記曲率とし、前記判断部は、移動前の曲率と、移動後の曲率とを累積した値を前記曲率とし、前記始点から移動後の処理対象点までの距離を、前記距離として判断し、前記ポリゴン生成部は、前記曲面データを構成する曲線に対する処理が終了すると、決定した座標を基にポリゴンを生成するとしても良い。
【0017】
この構成によると、曲線の曲率に応じてポリゴンを生成するため、画像を構成する曲線の湾曲が大きい部分は、細かいポリゴンで表現し、湾曲が小さい部分は荒いポリゴンで表現することにより、画像を滑らかに表現しつつ、データ量を削減することが出来る。
また、前記第1ゲーム実行装置において、前記設定部は、複数の表示情報と、同数の制限値及び最大ポリゴン長とを対応付けた変換テーブルを基に、前記取得した表示情報が対応する制限値及び前記ポリゴン長を、前記制限値及び最大ポリゴン長に設定するとしても良い。
【0018】
この構成によると、予め表示情報に合わせた制限値及び最大ポリゴン長が決定されているため、第1ゲーム実行装置においてこれらを算出する必要が無く、処理の増加や、回路の複雑化を抑えることが出来る。
また、前記第1ゲーム実行装置において、前記設定部は、変換後の第2画像データのデータ量が、前記空容量情報が示す容量より多い場合、前記制限値より大きい制限値を、前記制限値として設定するとしても良い。
【0019】
この構成によると、変換したデータが空容量より多い場合、より大きい値を制限値に設定し、再度変換するため、記録媒体の容量に合わせつつ、空容量の範囲内で、なるべく細かいポリゴンに変換することが出来る。これにより、ゲームによって画像データの細かさや、容量は異なるが、空容量と表示能力とを考慮した上で、出来るだけ高精細なポリゴンデータを生成することが出来る。
【0020】
また、前記第1ゲーム実行装置において、前記設定部は、前記第1画像データと、当該第1画像データのデータ量に合わせて前記制限値及び前記ポリゴン長を対応付けた前記変換テーブルとを、ゲーム記録媒体から読み出し、読み出した前記変換テーブルに基づいて前記制限値及び最大ポリゴン長を設定するとしても良い。
この構成によると、ゲームによって、画像データのデータ量は異なるが、ゲーム毎に制限値及びポリゴン長を設定することによって、それぞれのゲームに適した変換が出来る。
【0021】
また、前記第1ゲーム実行装置は、更に、前記記録媒体から、前記記録媒体の残りの記憶容量を示す空容量情報を取得する取得手段を備え、前記変換手段は、変換後の第2画像データのデータ量が、前記空容量情報が示す容量より多い場合、前記ポリゴンより大きいポリゴンの画像データに変換するとしても良い。
この構成によると、記録媒体の記憶容量に合わせて画像データを変換することが出来、記録媒体に記録可能な範囲で、最も細かい画像データに変換することが出来る。
【0022】
また、前記第1ゲーム実行装置は、更に、前記記録媒体から、前記第2ゲーム実行装置に備えられている表示装置の表示能力を示す表示情報、又は前記記録媒体の残りの記憶容量を示す空容量情報を取得する取得手段を備え、前記変換手段は、記録媒体の容量又は表示能力からポリゴンの大きさを決定するための入力値を示す変換テーブルを基にして、取得した表示情報又は空容量情報に応じた入力値を設定し、ポリゴンを生成するとしても良い。
【0023】
この構成によると、第1ゲーム実行装置において、入力値を算出する必要がなく、処理の増加や、回路の複雑化を抑えることが出来る。
また、前記第1ゲーム実行装置において、前記変換手段は、前記第1画像データと、当該第1画像データのデータ量に基づいて生成された前記変換テーブルとを、ゲーム記録媒体から読み出し、読み出した前記変換テーブルに基づいて前記入力値を設定するとしても良い。
【0024】
この構成によると、ゲームソフト毎の変換テーブルを基に画像データを変換するため、それぞれのゲームに適した画像に変換することが出来る。
また、前記第1ゲーム実行装置は、更に、当該第1ゲーム実行装置に適した第1ゲームソフトと、前記第2ゲーム実行装置に適した第2ゲームソフトとを保持する保持手段を備え、前記出力手段は、前記第2ゲームソフトを前記記録媒体へ出力するとしても良い。
【0025】
この構成によると、第2ゲーム実行装置用のゲームプログラムは、第1ゲーム実行装置から取得するため、第2ゲーム実行装置に通信機能が備わっていなくても、ゲームプログラム及び画像データを取得し、ゲームを実行することが出来る。
また、本発明はそれぞれゲームソフトを利用する第1ゲーム実行装置及び第2ゲーム実行装置と記録媒体とから構成されるゲームシステムであって、前記第1ゲーム実行装置は、ゲーム記録媒体から前記ゲームソフトを読み出して出力し、前記記録媒体は、前記ゲームソフトを受け取って記憶し、前記第2ゲーム実行装置でのゲームソフトの使用を許可されている場合に、前記第2ゲーム実行装置からの要求に応じて、前記ゲームソフトを出力し、前記第2ゲーム実行装置は、前記ゲームソフトを要求して取得し、前記ゲームソフトに従ってゲームを進行することを特徴とするゲームシステムである。
【0026】
また、それぞれゲームプログラムに従ってゲームを進行する第1ゲーム実行装置及び第2ゲーム実行装置に着脱可能な、可搬型の記録媒体であって、ゲームソフトの使用を管理する管理情報を保持する保持手段と、前記第1ゲーム実行装置から、ゲームソフトを取得する取得手段と、前記取得したゲームソフトを記憶する記憶手段と、前記管理情報に従って、前記ゲームソフトの使用が許可されているか否かを判断する判断手段と、許可されていると判断する場合に、前記第2ゲーム実行装置からの要求に応じて、前記記憶しているゲームソフトを出力する出力手段とから構成されることを特徴とする記録媒体である。
【0027】
この構成によると、管理情報によって、記録媒体にコピーしたゲームソフトの使用の許否を判断するため、無制限のゲームソフトの使用を防ぐことが出来る。
また、前記記録媒体において、前記取得手段は、前記第1ゲーム実行装置から、取得するゲームソフトに応じた管理情報を取得し、前記保持手段は、前記取得した管理情報を保持するとしても良い。
【0028】
この構成によると、ゲームソフトに応じた管理情報を取得するため、ゲームソフトの製作者は、ゲームソフト毎に柔軟に管理情報を設定することが出来る。
また、前記記録媒体において、前記保持手段は、管理情報として、前記記憶手段に記憶したゲームソフトの使用を許可されている期間を示す有効期限情報を保持し、前記判断手段は、前記有効期限情報が、ゲームソフトの使用を許可された期間内であるか否かを判断し、前記出力手段は、期間内であると判断する場合に、前記ゲームソフトを出力するとしても良い。
【0029】
この構成によると、有効期限情報によって、ゲームソフトの使用を許可する期間を制限することが出来る。
また、前記記録媒体において、前記取得手段は、更に、前記ゲームソフトの利用を許可する期間を取得し、前記保持手段は、前記有効期限情報が示す期間に、前記取得した期間を加えた期間を、新たに有効期限情報として保持するとしても良い。
【0030】
この構成によると、有効期限が示す期間を延長することが出来る。
また、前記記録媒体において、前記保持手段は、前記管理情報を、外部から読み書きできない領域に保持するとしても良い。
この構成によると、管理情報を外部から読み書きできない領域に保持するため、不正に管理情報を書き換えることを防ぐ。
【0031】
また、本発明は、それぞれゲームソフトを利用する第1ゲーム実行装置及び第2ゲーム実行装置と記録媒体とから構成されるゲームシステムであって、前記第1ゲーム実行装置は、ゲーム記録媒体から前記ゲームソフトを読み出して出力し、前記記録媒体は、当該記録媒体へのコピーが許可されている場合、前記第1ゲーム実行装置から、前記ゲームソフトを受け取って記憶し、前記第2ゲーム実行装置からの要求に応じて、前記ゲームソフトを出力し、前記第2ゲーム実行装置は、前記ゲームソフトを要求して取得し、前記ゲームソフトに従ってゲームを進行することを特徴とするゲームシステムである。
【0032】
また、それぞれゲームプログラムに従ってゲームを進行する第1ゲーム実行装置及び第2ゲーム実行装置に着脱可能な、可搬型の記録媒体であって、当該記録媒体への、ゲームソフトのコピーの許否を示す許否情報を保持する保持手段と、前記許否情報がコピー可能であることを示すか否かを判断する判断手段と、コピー可能であると判断する場合、前記第1ゲーム実行装置から、ゲームソフトを取得する取得手段と、前記取得したゲームソフトを記憶する記憶手段と、前記第2ゲーム実行装置からの要求に応じて、前記記憶したゲームソフトを出力する出力手段とから構成されることを特徴とする記録媒体としても良い。
【0033】
この構成によると、コピーの許可を得ている記録媒体のみがゲームソフトをコピーするため、無制限のコピーを防止することが出来る。
また、前記記録媒体において、前記保持手段は、前記許否情報として、当該記録媒体へのゲームソフトのコピーが許可されたコピー回数を保持し、前記判断手段は、前記コピー回数が1以上であるか否かを判断し、前記取得手段は、1以上であると判断する場合、ゲームソフトを取得し、更に、前記コピー回数を減らすとしても良い。
【0034】
この構成によると、記録媒体は、当該記録媒体へのコピーが許可された回数以内でゲームソフトをコピーするため、無制限にゲームソフトをコピーされることを防ぐ。
また、前記記録媒体において、前記取得手段は、更に、外部の管理装置から、当該メモリカードへのゲームソフトのコピーを許可する回数を取得し、前記保持手段は、取得した前記回数を、前記コピー回数として保持するとしても良い。
【0035】
また、前記記録媒体において、前記取得手段は、更に、外部の管理装置から、当該メモリカードへのコピーを許可する回数を取得し、前記保持手段は、更に、前記コピー回数に取得した回数を加えた回数を、新たにコピー回数として保持するとしても良い。
この構成によると、柔軟にコピー回数を許可することが出来る。
また、前記記録媒体において、前記取得手段は、更に、外部の管理装置から、当該メモリカードへ、前記ゲームソフトをコピーする処理手順を示すコピープログラムを取得し、前記判断手段は、前記取得したコピープログラムに従って、前記コピー回数が1以上であるか否かを判断し、前記取得手段は、前記コピープログラムに従って、前記ゲームソフトを取得し、コピー回数を減らすとしても良い。
【0036】
この構成によると、汎用の記録媒体であっても、コピー回数の制限が実行可能である。
また、本発明は、ゲームプログラムに従ってゲームを進行するゲーム実行装置であって、外部のサーバ装置と通信し、可搬型の記録媒体に記録されているゲームソフトを利用するための許可情報を取得する取得手段と、前記許可情報を取得すると、前記記録媒体から前記ゲームソフトを読み出す読出手段とを備えることを特徴とするゲーム実行装置である。
【0037】
この構成によると、許可を得たゲーム実行装置のみがゲームを利用可能になり、不正な利用を防ぐことが出来る。
また、前記ゲーム実行装置において、前記許可情報は、前記記録媒体に、暗号化して記録されている前記ゲームソフトの復号に用いる復号鍵であり、前記ゲーム実行装置は、更に、前記取得した復号鍵を用いて前記暗号化されたゲームソフトを復号する復号手段を備えるとしても良い。
【0038】
この構成によると、許可情報は復号鍵であるため、たとえ不正にゲームソフトを読み出せたとしても、この復号鍵を取得しない限り、ゲームソフトを利用することが出来ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
1. ゲームシステム10の構成
ゲームシステム10は、図1に示すように、据置型ゲーム機100、携帯型ゲーム機200、メモリカード300、カートリッジ400、DVD(Digital Versatile Disc)500、サーバ装置600、携帯電話700及び基地局30から構成されている。
【0040】
携帯電話700は、基地局30及びインターネット20を介してサーバ装置600に接続できる。
メモリカード300は、据置型ゲーム機100、携帯型ゲーム機200及び携帯電話700に装着可能である。
ユーザは、据置型ゲーム機100に、DVD500を装着し、DVD500に格納されている、据置用ゲームソフトを利用することが出来る。
【0041】
また、ユーザは、携帯型ゲーム機200に、カートリッジ400を装着し、カートリッジ400に格納されている携帯用ゲームソフトを利用することが出来る。
ここで、ユーザは、DVD500に記録されている据置用ゲームソフトを、携帯型ゲーム機200で利用する場合、据置用ゲームソフトをメモリカード300にコピーし、メモリカード300を携帯型ゲーム機に接続して、携帯型ゲーム機200にて、前記据置用ゲームソフトを利用することが出来る。
【0042】
ただし、メモリカード300は汎用のメモリカードであるため、据置用ゲームソフトをコピーするためのコピー用アプリを、サーバ装置600からダウンロードしなければコピーできない。そこで、メモリカード300を携帯電話700に接続し、携帯電話700の通信機能を利用して、サーバ装置600からコピー用アプリをダウンロードする。
このようにして、ユーザは、据置用ゲームソフトを携帯型ゲーム機200にて利用することが出来る。
【0043】
以下、各構成について説明する。
1.1 DVD500
DVD500は、大容量のデータを記録することができる可搬型の光ディスク媒体である。
一例として、図2に示すように、DVD500は、据置用ゲームプログラム511、据置用キャラクタ処理プログラム551、携帯用ゲームプログラム561及び携帯用キャラクタ処理プログラム581を予め記録している。据置用ゲームプログラム511及び据置用キャラクタ処理プログラム551は、据置型ゲーム機100で用いられるコンピュータプログラム及びコンピュータ用データであり、据置用ゲームソフトを構成している。また、携帯用ゲームプログラム561及び携帯用キャラクタ処理プログラム581は、携帯型ゲーム機200で用いられるコンピュータプログラム及びコンピュータ用データであり、後述する携帯型対応ゲームソフトを形成する構成の一部である。
【0044】
(1)据置用ゲームプログラム511
据置用ゲームプログラム511は、図2に示すように、関連情報部521、プログラム部531及びオブジェクトデータ部541から構成される。
(関連情報部521)
関連情報部521は、図示していない音声情報などから構成されている。音声情報は、キャラクタの声、音楽、効果音などがコード化されたものである。
【0045】
(プログラム部531)
プログラム部531は、据置用ゲームのコンピュータプログラム(以下、据置用主プログラムと呼ぶ。)及び1フレームの画像の処理用のコンピュータプログラム(以下、据置用フレーム処理プログラムと呼ぶ。)を含んでいる。各コンピュータプログラムは、複数の機械語形式の命令から構成される。これらの機械語形式は、据置型ゲーム機100の主制御部108(後述する)により解読され実行される形式であり、据置用主プログラム及び据置用フレーム処理プログラムは、主制御部108により用いられる。
【0046】
据置用フレーム処理プログラムは、据置用主プログラムにより呼び出されて利用される。
(a)据置用主プログラム
据置用主プログラムは、ゲームの進行を記述したプログラムである。
(b)据置用フレーム処理プログラム
据置用フレーム処理プログラムは、操作コントローラ122からコントローラ制御部101を介して受け取る操作指示情報と、据置用主プログラムとに従い、ゲーム空間における現時点のキャラクタオブジェクト及び背景オブジェクトの座標値(3次元座標)を計算する。
【0047】
ここで、キャラクタ及び背景などは、3次元のゲーム空間において、仮想的に存在している。ゲーム空間は、X座標、Y座標及びZ座標による直交座標系により表現される。
上記ゲーム空間から一部分の空間がクリッピングされて表示空間が生成され、表示空間に存在するキャラクタなどが、フレームに投射投影されて画像が形成される。
計算したキャラクタオブジェクトの座標値をレジスタ部109のレジスタR1 152へ書き込み、背景オブジェクトの座標値をレジスタ部109のレジスタR2 153へ書き込む。
【0048】
また、背景オブジェクトの生成命令を呼び出す。具体的には、背景オブジェクトの生成を示す生成命令をレジスタ部109のレジスタR0 151へ書き込み、レジスタ部109へ命令を書き込んだことを示す制御信号をグラフィック制御部113へ出力する。また、キャラクタオブジェクトの生成命令を呼び出す。具体的には、キャラクタオブジェクトの生成を示す生成命令をレジスタ部109のレジスタR0 151へ書き込み、レジスタ部109へ命令を書き込んだことを示す制御信号をグラフィック制御部113へ出力する。
【0049】
次に、フレームバッファ106のフレーム画像をVRAM115に転送することを示す画面表示命令をレジスタ部109のレジスタR0 151へ書き込み、レジスタ部109へ命令を書き込んだことを示す制御信号をグラフィック制御部113へ出力する。次に、据置用フレーム処理プログラムの処理を終了する。
(オブジェクトデータ部541)
オブジェクトデータ部541は、図2に示すように、キャラクタオブジェクトデータ542、背景オブジェクトデータ543及び図示していないその他のオブジェクトデータを含んでいる。
【0050】
キャラクタオブジェクトデータ542及び背景オブジェクトデータ543は、 キャラクタオブジェクト及び背景オブジェクトを、それぞれ3次元の座標系において、自由曲線や自由曲面で表したものであり、据置型ゲーム機用のものである。このような自由曲線や自由曲面の表現方法の一つとして、複数の制御点を与えることによって作成されるベジエ(Bezier)曲線やベジエ曲面がある。本明細書では、キャラクタオブジェクト及び背景オブジェクトを自由曲線や自由曲面で表現するための制御点の座標を示すデータを、3次元曲面データと呼ぶ。
【0051】
(2)据置用キャラクタ処理プログラム551
据置用キャラクタ処理プログラム551は、図2に示すように、プログラム部552から構成され、プログラム部552は、次に示す据置用画像生成プログラムを含んでいる。
据置用画像生成プログラムは、複数の機械語形式の命令から構成されるコンピュータプログラムである。これらの機械語形式は、据置型ゲーム機100のグラフィック制御部113(後述する)により解読され実行される形式であり、据置用画像生成プログラムは、グラフィック制御部113により用いられる。
【0052】
以下において、据置用画像生成プログラムの内容を説明するが、据置用画像生成プログラムの内容の理解を容易にするために、機械語形式の命令を用いた表現ではなく、図3に示すフローチャートにより据置用画像生成プログラムの内容を表現し、これらのフローチャートを用いて、据置用画像生成プログラムについて説明する。
据置用画像生成プログラムは、主制御部108からレジスタ部109へ命令を書き込んだことを示す制御信号を受信する。この制御信号は、主制御部108からグラフィック制御部113に対して、画像生成の要求を示す信号である(ステップS301)。
【0053】
前記制御信号を受信すると、レジスタ部109のレジスタR0 151の内容を読み出す。レジスタR0 151には、主制御部108により命令が書き込まれている(ステップS302)。
次に、読み出した内容つまり命令が、画面表示命令であるか否かを判断する(ステップS303)。画面表示命令であると判断する場合には(ステップS303でYES)、後述する垂直帰線期間において、据置型ゲーム機100のフレームバッファ106に記憶されているフレーム画像をVRAM115へ転送し(ステップS309)、次に、ステップS301へ戻って処理を繰り返す。
【0054】
画面表示命令でないと判断する場合(ステップS303でNO)、つまり、キャラクタオブジェクトの生成命令及び背景オブジェクトの生成命令の何れかである場合には、それぞれのオブジェクトの生成命令の対象となるオブジェクトの座標をレジスタ部109から読み出す。つまり、生成命令が、キャラクタオブジェクトの生成命令又は背景オブジェクトの生成命令である場合に、それぞれ、レジスタR1 152、レジスタR2 153の内容を読み出す(ステップS304)。
【0055】
次に、対応するオブジェクトデータを、据置型ゲーム機100のグラフィック記憶部114から読み出す(ステップS305)。
オブジェクトデータを透視・投影変換し(ステップS306)、隠面消去、隠線消去の処理を施す(ステップS307)。さらに陰影データを生成し(ステップS308)、ステップS301へ戻って処理を繰り返す。
【0056】
なお、これらの透視・投影変換、隠面消去、隠線消去及び陰影生成については、公知であるので、詳細の説明を省略する。
(3)携帯用ゲームプログラム561
携帯用ゲームプログラム561は、図2に示すように、プログラム部571から構成される。
【0057】
プログラム部571は、携帯用ゲームのコンピュータプログラム(以下、携帯用主プログラムと呼ぶ。)及び1フレームの画像の処理用のコンピュータプログラム(以下、携帯用フレーム処理プログラムと呼ぶ。)を含んでいる。各コンピュータプログラムは、複数の機械語形式の命令から構成される。これらの機械語形式は、携帯型ゲーム機200の主制御部208(後述する)により解読され実行される形式であり、携帯用主プログラム及び携帯用フレーム処理プログラムは、主制御部208により用いられる。
【0058】
携帯用フレーム処理プログラムは、携帯用主プログラムにより呼び出されて利用される。
(a)携帯用主プログラム
携帯用主プログラムは、据置用主プログラムと同一のゲームの進行を、携帯型ゲーム機200に適した形で記述したプログラムである。
【0059】
(b)携帯用フレーム処理プログラム
携帯用フレーム処理プログラムは、携帯型ゲーム機200において、操作ボタンから受け取る操作指示情報と、携帯用主プログラムとに従い、ゲーム空間における現時点のキャラクタオブジェクト及び背景オブジェクトの座標値(3次元座標)を計算し、計算した座標値を主記憶部210へ書き込む。
【0060】
また、背景オブジェクトを指定して、携帯用フレーム処理プログラムを呼び出し、キャラクタオブジェクトを指定して、携帯用フレーム処理プログラムを呼び出す。
また、垂直帰線期間内において主記憶部210内のフレームバッファのフレーム画像をVRAM215に転送する。次に、携帯用フレーム処理プログラムの処理を終了する。
(4)携帯用キャラクタ処理プログラム581
携帯用キャラクタ処理プログラム581は、図2に示すように、プログラム部582から構成され、プログラム部582は、携帯用画像生成プログラムを含んでいる。
【0061】
携帯用画像生成プログラムは、複数の機械語形式の命令から構成されるコンピュータプログラムである。これらの機械語形式は、携帯型ゲーム機200の主制御部208(後述する)により解読され実行される形式であり、携帯用画像生成プログラムは、主制御部208により用いられる。
以下において、携帯用画像生成プログラムの内容を説明するが、携帯用画像生成プログラムの内容の理解を容易にするために、機械語形式の命令を用いた表現ではなく、図5に示すフローチャートにより携帯用画像生成プログラムの内容を表現し、これらのフローチャートを用いて、携帯用画像生成プログラムについて説明する。
【0062】
携帯用画像生成プログラムは、生成するオブジェクトの座標を主記憶部210から読み出す(ステップS464)。
次に、対応するオブジェクトデータを主記憶部210から読み出す(ステップS465)。読み出したオブジェクトデータからポリゴンデータを生成し(ステップS466)、前記ポリゴンデータを透視・投影変換し(ステップS467)、隠面消去、隠線消去の処理を施し(ステップS468)、さらに陰影データを生成する(ステップS469)。
【0063】
なお、ポリゴンの生成については、公知であるので、詳細の説明を省略する。
1.2 カートリッジ400
カートリッジ400は、図4に示すように、情報記憶部401及び入出力部402から構成されている。
(1)情報記憶部401
情報記憶部401は、一例として、図4に示すように、携帯用ゲームプログラム411及び携帯用キャラクタ処理プログラム451を予め記録している。これらは、携帯型ゲーム機200で用いられるコンピュータプログラム及びコンピュータ用データであり、携帯用ゲームソフトを形成する。
【0064】
携帯用ゲームプログラム411は、関連情報部421、プログラム部431及びオブジェクトデータ部441から構成されている。
(関連情報部421)
関連情報部421は、関連情報部521と同様に、図示していない音声情報などから構成されている。
【0065】
(プログラム部431)
プログラム部431は、携帯用ゲームのコンピュータプログラム(以下、携帯用主プログラムと呼ぶ。)及び1フレームの画像の処理用のコンピュータプログラム(以下、携帯用フレーム処理プログラムと呼ぶ。)を含んでいる。各コンピュータプログラムは、複数の機械語形式の命令から構成される。これらの機械語形式は、携帯型ゲーム機200の主制御部208(後述する)により解読され実行される形式であり、携帯用主プログラム及び携帯用フレーム処理プログラムは、主制御部208により用いられる。
【0066】
(a)携帯用主プログラム
携帯用主プログラムは、ゲームの進行を記述したプログラムである。
(b)携帯用フレーム処理プログラム
携帯用フレーム処理プログラムは、携帯用主プログラムにより呼び出されて利用される。処理内容は、携帯用フレーム処理プログラムと同様である。
【0067】
(オブジェクトデータ部441)
オブジェクトデータ部441は、図4に示すように、キャラクタオブジェクトデータ442、背景オブジェクトデータ443及び図示していないその他のオブジェクトデータを含んでいる。
キャラクタオブジェクトデータ442及び背景オブジェクトデータ443は、キャラクタオブジェクト及び背景オブジェクトを、それぞれ3次元の座標系において、ポリゴンで表現したデータであり、携帯型ゲーム機用に製作されたものである。ポリゴンの大きさは、携帯型ゲーム機の表示能力、処理能力に予め合わせて製作されている。
【0068】
(携帯用キャラクタ処理プログラム451)
携帯用キャラクタ処理プログラム451は、図4に示すように、プログラム部452から構成され、プログラム部452は、次に示す携帯用画像生成プログラムを含んでいる。
この携帯用画像生成プログラムは、上述のプログラム部582に含む画像生成プログラムと同様の処理を行う。
【0069】
1.3 据置型ゲーム機100
据置型ゲーム機100は、図6に示すように、コントローラ制御部101、メモリカード入出力部102、ドライブ部103、フレームバッファ106、認証部107、主制御部108、レジスタ部109、主記憶部110、情報記憶部111、グラフィック制御部113、グラフィック記憶部114、VRAM115、映像信号生成部116、音声信号生成部117、システムバス118及びイメージバス119から構成されている。
【0070】
コントローラ制御部101、メモリカード入出力部102、ドライブ部103、フレームバッファ106、認証部107、主制御部108、主記憶部110、情報記憶部111、グラフィック記憶部114、音声信号生成部117、映像信号生成部116は、システムバス118に接続されている。また、フレームバッファ106、グラフィック制御部113、グラフィック記憶部114、VRAM115及び映像信号生成部116は、イメージバス119に接続されている。
【0071】
据置型ゲーム機100には、図1に示すように、操作コントローラ122、モニタ120が接続されている。また、据置型ゲーム機100には、DVD500及びメモリカード300が装着される。
(1)操作コントローラ122
操作コントローラ122は、表面に複数のボタンが設けられており、利用者による各ボタンの操作を受け付けると、操作を受け付けたボタンに対応する操作指示情報を据置型ゲーム機100へ出力する。
【0072】
(2)コントローラ制御部101、メモリカード入出力部102及びドライブ部103
コントローラ制御部101は、操作コントローラ122に接続されており、操作コントローラ122からボタンに対応する操作指示情報を受け取り、受け取った操作指示情報を、システムバス118を介して、主制御部108へ出力する。
また、メモリカード入出力部102は、メモリカード300が据置型ゲーム機100に装着されると、メモリカード300に接続され、主制御部108の制御の基に、メモリカード300から情報を読み出し、読み出した情報を、システムバス118を介して、主制御部108へ出力し、また、主制御部108からシステムバス118を介して情報を受け取り、受け取った情報をメモリカード300に書き込む。
【0073】
また、ドライブ部103は、主制御部108の制御の基に、DVD500に記録されている情報を読み出し、読み出した情報を、システムバス118を介して、主制御部108へ出力する。
(3)モニタ120
モニタ120は、スピーカ121を内蔵しており、映像信号生成部から垂直帰線区間及び水平帰線区間を含む映像信号を受け取り、受け取った映像信号に基づいて、映像を表示する。また、スピーカ121は、音声信号生成部117から音声信号を受け取り、受け取った音声信号を音声に変換し、音声を出力する。
【0074】
(4)主記憶部110、情報記憶部111及びグラフィック記憶部114
主記憶部110は、RAMから構成され、一例として図7に示すように、据置用ゲームプログラム131、キャラクタデータ133、変換テーブル141及び変換プログラム142などの情報を記憶する。
グラフィック記憶部114は、RAMから構成され、一例として図8に示すように、オブジェクトデータ部134、据置用キャラクタ処理プログラム135及びキャラクタデータ136を記憶する。
【0075】
情報記憶部111は、ハードディスクユニットから構成され、変換プログラムと、変換テーブルとを記憶している。また、図示していない暗号化プログラムを記憶している。これらは、据置型ゲーム機100で用いられるコンピュータプログラム及びコンピュータ用データである。各コンピュータプログラムは、複数の機械語形式の命令から構成される。これらの機械語形式は、据置型ゲーム機100の主制御部108(後述する)により解読され実行される形式であり、変換プログラム及び暗号化プログラムは、主制御部108により用いられる。
【0076】
変換プログラムは、変換テーブルを用いて、3次元曲面データで表現されているオブジェクトデータを、ポリゴンで表現するオブジェクトデータに変換するプログラムである。
3次元曲面データは、図10(A)に示すように、自由曲線でオブジェクトを表現している。これをポリゴンに変換するために、ポリゴンの頂点となる点を抽出し、抽出した点の座標からポリゴンを生成する。
【0077】
まず、図10(A)の3次元曲面データから、自由曲線を部分曲線に分割し、図10(B)のように、分割した部分曲線を取り出し、取り出した部分曲線毎に以降の処理を行う。この部分曲線を処理するにあたっての始点及び終点を設定する。図10(C)に示すように、設定した始点から曲線に沿って終点まで、曲率に応じてポリゴンの頂点となる座標を設定し、設定した頂点を基にして、ポリゴンを生成する。
【0078】
なお、ポリゴンの生成については、公知であるので詳細の説明を省略する。
(変換テーブル)
変換テーブルは、図9に示すように、画素数に、荒さ1の下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxと、荒さ2の下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxとを対応付けて構成される。
【0079】
画素数は、コピーしたオブジェクトデータを利用すると想定される携帯型ゲーム機の画素数を示す。据置型ゲーム機100は、メモリカード300に記録された携帯型ゲーム機200の液晶ディスプレイユニット220の画素数を取得し、取得した画素数に合わせてオブジェクトデータを変換してデータ量を削減する。
下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxは、変換プログラムにて利用する入力値である。下限累積曲率RLは、ポリゴンの頂点を設定するか否かの閾値となるものである。最大連続区間数Nmaxは、ポリゴンの各頂点の間隔の最大長を示し、この値より広い間隔の頂点が設定されることはない。
【0080】
荒さ2の下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxは、荒さ1の下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxより大きい値が設定されている。これにより、荒さ1の下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxを入力値とするより、荒さ2の下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxを入力値とする方が、荒いポリゴンのデータに変換することになり、データ量を削減できる。
【0081】
(変換プログラム)
以下において、変換プログラムの内容を説明するが、変換プログラムの内容の理解を容易にするために、機械語形式の命令を用いた表現ではなく、図11に示すフローチャートによりコンピュータプログラムを表現し、フローチャートを用いて、コンピュータプログラムを説明する。
【0082】
メモリカード300から取得した画素数に対応する、オブジェクト変換テーブルの荒さ1の値をそれぞれ、下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxとして指定する(ステップS601)。
次に、変換回数Tの初期値として0を入力し(ステップS602)、累積曲率R及びポリゴン長Nに初期値0を入力する(ステップS603)。ここで、変換回数Tは、荒さ1及び2での変換が終わったか否かを識別するための変数である。累積曲率Rは、処理対象となる曲線の累積した曲率を表す変数である。ポリゴン長Nは、生成しようとするポリゴンの頂点間の長さ(区間数)を表す変数である。
【0083】
主制御部108は、図10(B)に示す部分曲線に、始点と終点とを設定し、始点から終点に沿って以降の処理を行う。
まず、始点を処理対象点として曲率rを算出する(ステップS604)。この曲率rは、曲率半径の逆数によって表されるため、曲率rが大きい程、曲線の湾曲は急であると言える。そして、算出した曲率rを累積曲率Rに加算する(ステップS605)。
【0084】
次に、累積曲率Rが下限累積曲率RLより小さいか否かを判断する(ステップS606)。累積曲率Rが下限累積曲率RLより小さいと判断する場合(ステップS606でYES)、即ち曲線の湾曲が小さいと判断する場合、ポリゴン長Nが、最大連続区間Nmaxより短いか否かを判断する(ステップS607)。短いと判断する場合(ステップS607でYES)、ポリゴンは生成せずに、ポリゴン長Nの値をインクリメントする(ステップS610)。これに伴い、曲線上における処理対象点を移動させ(ステップS611)、処理対象点が曲線の終点であるか否かを判断する(ステップS612)。終点でない場合(ステップS612でNO)、ステップS604に戻る。
【0085】
曲線上の新たな処理対象点における曲率rを算出する(ステップS604)。算出した曲率rを累積曲率Rに加算し(ステップS605)、加算後の累積曲率Rが下限累積曲率RLより小さいか否かを判断する(ステップS606)。加算後の累積曲率Rが下限累積曲率RLより大きいと判断する場合(ステップS606でNO)、即ち曲線の湾曲が急である場合、曲線上における現在の処理対象点の座標を、ポリゴンを生成するための頂点の座標として設定する(ステップS608)。また、累積曲率Rが下限累積曲率RLより小さく、且つポリゴン長Nが最大連続区間数Nmax以上の長さであると判断する場合(ステップS607でNO)も同様に頂点の座標を設定する(ステップS608)。
【0086】
その後、累積曲率R及びポリゴン長Nの値に0を代入し(ステップS609)、ポリゴン長Nの値をインクリメントし(ステップS610)、処理対象点を移動して(ステップS611)、終点で無ければステップS604から処理を繰り返す。
このように、曲線上の処理対象点を順次移動させながらポリゴンの頂点を設定するか否かを判断する。部分曲線の終点まで処理対象点が移動すると(ステップS612でYES)、未処理の部分曲線があるか否かを判断し(ステップS613)、ある場合、処理対象点を、未処理の部分曲線の始点に変更し(ステップS614)、再びステップS603からの処理を行い、ポリゴンの頂点を生成する。
【0087】
全ての部分曲線について、上記処理が終了すると(ステップS613でYES)、設定した座標を基に、ポリゴンを生成する(ステップS615)。
このようにして3次元曲面データからポリゴンに変換したオブジェクトデータと、DVD500に記録されている携帯用ゲームプログラム561及び携帯用キャラクタ処理プログラム581との容量が、メモリカード300の空容量以下であるか否かを判断する(ステップS616)。空容量以下である場合、変換後のオブジェクトデータを含む携帯型対応ゲームソフトを、メモリカード300に出力する(ステップS620)。
【0088】
空容量より多い場合(ステップS616でNO)、変換回数Tが1であるか否かを判断する(ステップS617)。1で無い場合、Tをインクリメントし(ステップS618)、荒さ2の下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxを指定し(ステップS619)、ステップS603からの処理を行う。変換回数Tが1である場合(ステップS617でYES)、即ち荒さ1及び荒さ2での変換処理が終了した場合、これ以上荒い画像には変換できない旨をモニタ120に表示し(ステップS621)、処理を終了する。
【0089】
なお、曲率に応じて生成するポリゴンの長さを決定する方法については、特許文献1に記載されており、公知であるので、詳細の説明を省略する。
(5)レジスタ部109
レジスタ部109は、図13に示すように、3個のレジスタR0 151、レジスタR1 152、レジスタR2 153を備えている。各レジスタは、128ビット長である。
【0090】
レジスタ部109は、主制御部108とグラフィック制御部113の両方に接続されている。
各レジスタの用途は、予め定められている。
レジスタR0 151には、主制御部108により命令が格納される。格納される命令の種類を図14に示す。この図に示すように、レジスタR0 151に格納される命令は、キャラクタオブジェクトの生成命令156、背景オブジェクトの生成命令157及び画面表示命令159のいずれか1命令である。
【0091】
キャラクタオブジェクトの生成命令156及び背景オブジェクトの生成命令157は、それぞれ、キャラクタオブジェクト及び背景オブジェクトの画像を生成することを指示する命令である。画面表示命令159は、フレームバッファ106に記憶されているフレーム画像をVRAM115へ転送することを指示する命令である。
また、レジスタR1 152及びレジスタR2 153には、それぞれ、キャラクタオブジェクトの座標値及び背景オブジェクトの座標値が格納される。なお、各レジスタの上位からそれぞれ32ビットずつが、X座標値、Y座標値及びZ座標値の格納に用いられる。
【0092】
(6)フレームバッファ106
フレームバッファ106は、1枚のフレーム画像を記憶するための領域を備えている。前記フレーム画像は、縦に640個、横に400個、合計256、000個の画素を矩形状に並べて構成されている。
(7)認証部107
主制御部108が、据置型ゲーム機100に接続された外部の装置との間で通信又は情報の送受信を行うに先立って、認証部107は、主制御部108の制御により、前記外部の装置との間で、チャレンジ−レスポンス方式により相互に機器認証を行う。
【0093】
なお、チャレンジ−レスポンス方式については、公知であるので説明を省略する。
認証部107は、機器認証の結果を主制御部108へ出力する。機器認証に失敗した場合には、主制御部108に対して前記外部の装置との通信又は情報の送受信を禁止し、機器認証に成功した場合には、主制御部108に対して前記外部の装置との通信又は情報の送受信を許可する。
【0094】
ここで、前記外部の装置は、メモリカード300である。
(8)主制御部108
主制御部108は、具体的には、図示していないマイクロプロセッサ及びRAMから構成される。RAM、主記憶部110又は情報記憶部111には、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、主制御部108は、その機能を達成する。
【0095】
(メニューの表示)
主制御部108は、プレイヤにより据置型ゲーム機100の電源がONに投入されると、図15に示すように、メニュー画面160を生成する。メニュー画面160は、複数の選択肢161、162及び163から構成される。
選択肢161は、ゲームの実行を指示するために用いられる。
【0096】
選択肢162は、据置用ゲームソフトの、メモリカード300へのコピーを指示するために用いられる。
選択肢163は、その他の処理を指示するために用いられる。
主制御部108は、プレイヤにより各選択肢が選択されると、操作コントローラ122からコントローラ制御部101を介して、選択された選択肢に対応する指示情報を受け取り、受け取った指示情報に対応する処理を行う。
(ゲームの選択)
選択肢161が選択されると、主制御部108は、DVD500から据置用ゲームプログラムを読み出して、読み出した据置用ゲームプログラムを主記憶部110へ書き込み、オブジェクトデータ部を読み出し、読み出したオブジェクトデータ部をグラフィック記憶部114へ書き込み、据置用キャラクタ処理プログラムを読み出し、読み出した据置用キャラクタ処理プログラムをグラフィック記憶部114へ書き込む。
【0097】
次に、主制御部108は、主記憶部110に記憶されている据置用ゲームプログラムのプログラム部から、命令を1個ずつフェッチし、フェッチした命令を解読し、解読した命令に従って実行する。以降、命令のフェッチ、解読及び実行を繰り返す。
(据置用ゲームソフトのコピー)
選択肢162が選択されると、据置用ゲームソフトをコピーして良いか否かをメモリカード300に問い合わせる、コピー可否情報を、メモリカード入出力部102を介してメモリカード300へ出力する。
【0098】
メモリカード300から、コピーが出来ないことを示すコピー不可情報受け取ると、コピー不可であることをユーザに知らせるための、コピー不可通知画面を生成し、生成したコピー不可通知画面をフレームバッファ106に書き込む。
コピーが許可されたことを示すコピー許可情報と共に、メモリカード300の公開鍵証明書と、携帯型ゲーム機200の画素数と、メモリカード300の残りの記憶容量である空容量とを受け取ると、公開鍵証明書、画素数及び記憶容量を主記憶部110に書き込む。DVD500からオブジェクトデータ部541を読み出して主記憶部110へ書き込み、情報記憶部111から変換プログラム及び変換テーブルを読み出して主記憶部110へ書き込む。
【0099】
次に、主制御部108は、主記憶部110に記憶されている変換プログラムから、命令を1個ずつフェッチし、フェッチした命令を解読し、解読した命令に従って実行する。以降、命令のフェッチ、解読及び実行を繰り返し、3次元曲面データとしてDVD500に記録されていたオブジェクトデータを、ポリゴンのオブジェクトデータに変換する。
変換後、図12に示すように、キャラクタオブジェクトデータ592及び背景オブジェクトデータ593をオブジェクトデータ部591とし、オブジェクトデータ部591、関連情報部521及びプログラム部571で携帯用ゲームプログラム561を形成し、携帯用ゲームプログラム561と、携帯用キャラクタ処理プログラム581とから、携帯型対応ゲームソフト590を形成する。この携帯型対応ゲームソフト590を、主記憶部110に記憶している公開鍵証明書に含まれる公開鍵を用いて暗号化アルゴリズムE2を施して暗号化する。暗号化して生成した暗号化ゲームプログラムを、メモリカード入出力部102を介して、メモリカード300へ出力する。
【0100】
ここで、暗号化アルゴリズムE2は、公開鍵暗号方式のアルゴリズムであり、一例としてRSAなどが挙げられる。RSAについては、公知であるので説明を省略する。
(9)グラフィック制御部113
グラフィック制御部113は、具体的には、図示していないグラフィック専用プロセッサから構成される。
【0101】
グラフィック制御部113は、グラフィック記憶部114に記憶されている据置用キャラクタ処理プログラムに含まれている命令をフェッチし、フェッチした命令を解読し、解読した命令を実行する。グラフィック制御部113は、命令のフェッチ、命令の解読及び命令の実行を繰り返す。
(10)VRAM115
VRAM115は、1枚のフレーム画像を記憶するための領域を備えている。前記フレーム画像は、縦に640個、横に400個、合計256、000個の画素を矩形状に並べて構成されている。ここで、前記フレーム画像は、フレームバッファ106に記憶されているフレーム画像と同じ大きさである。
【0102】
(11)映像信号生成部116
映像信号生成部116は、60分の1秒毎に、以下の(a)〜(b)を繰り返す。
(a)垂直同期信号を生成し、生成した垂直同期信号をモニタ120へ出力する。この期間を垂直同期期間と呼ぶ。
(b)以下を400回、つまりフレーム画像の縦の画素数分、(b1)〜(b3)を繰り返す。
【0103】
(b1)VRAM115が有するフレーム画像の横1ライン分の画素(640個の画素)を読み出す。
(b2)読み出したフレーム画像から1ライン分の映像信号と水平同期信号とを生成する。
(b3)生成した1ライン分の映像信号と水平同期信号とをモニタ120へ出力する。
【0104】
(12)音声信号生成部117
音声信号生成部117は、主制御部108の制御により、主記憶部110からデジタルの音声情報を読み出し、読み出した音声情報をデコードし、デコードした音声情報をアナログの音声信号に変換し、アナログの音声信号をスピーカ121へ出力する。
1.4 携帯型ゲーム機200
携帯型ゲーム機200は、図16に示すように、入力部201、メモリカード入出力部202、カートリッジ入出力部203、主制御部208、主記憶部210、認証部212、VRAM215、映像信号生成部216、電子音生成部217、システムバス218、液晶ディスプレイユニット220及びスピーカ221から構成されている。
【0105】
入力部201、メモリカード入出力部202、カートリッジ入出力部203、主制御部208、主記憶部210、認証部212、VRAM215、映像信号生成部216及び電子音生成部217は、それぞれシステムバス218に接続されている。
携帯型ゲーム機200には、カートリッジ400及びメモリカード300が装着される。
【0106】
(1)入力部201
入力部201は、複数のボタンを備え、利用者による各ボタンの操作を受け付けると、操作を受け付けたボタンに対応する操作指示情報を生成し、生成した操作指示情報をシステムバス218を介して、主制御部208へ出力する。
(2)メモリカード入出力部202及びカートリッジ入出力部203
メモリカード入出力部202は、メモリカード300が携帯型ゲーム機200に装着されると、メモリカード300に接続され、主制御部208の制御の基に、メモリカード300から情報を読み出し、読み出した情報を、システムバス218を介して、主制御部208へ出力し、また、主制御部208からシステムバス218を介して情報を受け取り、受け取った情報をメモリカード300に書き込む。
【0107】
また、カートリッジ入出力部203は、主制御部208の制御の基に、カートリッジ400に記録されている情報を読み出し、読み出した情報を、システムバス218を介して、主制御部208へ出力する。
(3)液晶ディスプレイユニット220及びスピーカ221
液晶ディスプレイユニット220は、映像信号生成部216から垂直帰線期間及び水平帰線区間を含む映像信号を受け取り、受け取った映像信号に基づいて、映像を表示する。
【0108】
また、スピーカ221は、電子音生成部217から音声信号を受け取り、受け取った音声信号を音声に変換し、音声を出力する。
(4)主記憶部210
主記憶部210は、RAMから構成され、一例として図17に示すように、携帯用ゲームプログラム231、携帯用キャラクタ処理プログラム235などの情報を記憶する。携帯用ゲームプログラム231は、関連情報部232、プログラム部233及びオブジェクトデータ部234を含む。
【0109】
また、主記憶部210は、フレームバッファを備える。フレームバッファは、1枚のフレーム画像を記憶するための領域を備えている。前記フレーム画像は、縦に320個、横に200個、合計64、000個の画素をマトリックス状に並べて構成されている。
(5)認証部212
主制御部208が、携帯型ゲーム機200に接続された外部の装置との間で通信又は情報の送受信を行うに先立って、認証部212は、主制御部208の制御により、前記外部の装置との間で、チャレンジ−レスポンス方式により相互に機器認証を行う。
【0110】
なお、チャレンジ−レスポンス方式については、公知であるので説明を省略する。
認証部212は、機器認証の結果を主制御部208へ出力する。機器認証に失敗した場合には、主制御部208に対して前記外部の装置との通信又は情報の送受信を禁止し、機器認証に成功した場合には、主制御部208に対して前記外部の装置との通信又は情報の送受信を許可する。
【0111】
ここで、前記外部の装置は、メモリカード300である。
(6)主制御部208
主制御部208は、具体的には、図示していないマイクロプロセッサ及びRAMから構成される。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、主制御部208は、その機能を達成する。
【0112】
(メニューの表示)
主制御部208は、利用者により携帯型ゲーム機200の電源がONに投入されると、図18に示すメニュー画面160と同様のメニュー画面170を生成し、垂直帰線期間において、生成したメニュー画面をVRAMに書き込む。このメニュー画面は、少なくとも4個の選択肢を含んでいる。
【0113】
選択肢171は、カートリッジ400に記録されている携帯用ゲームプログラム411の実行を指示するために用いられる。選択肢172は、メモリカード300に記録されている携帯用ゲームプログラム561の実行を指示するために用いられる。選択肢173は、携帯型ゲーム機200の液晶ディスプレイユニット220の画素数を書き込むために用いられる。選択肢174は、その他の処理を指示するために用いられる。
【0114】
主制御部208は、利用者により各選択肢が選択されると、入力部201から選択された選択肢に対応する指示情報を受け取り、受け取った指示情報に対応する処理を行う。
(画素数の書き込み)
主制御部208は、入力部201から、画素数のメモリカード300への記録を指示する指示情報を受け取ると、液晶ディスプレイユニット220の画素数を読み出し、メモリカード入出力部202を介して、メモリカード300へ画素数を出力する。
【0115】
(ゲームの実行)
主制御部208は、入力部201から、メモリカード300に記録されている携帯型対応ゲームプログラムの実行を指示する指示情報を受け取ると、次に、認証部212に対して、メモリカード300との間で機器認証を行うように制御する。機器認証が成功すれば、次に説明するゲームの処理を行う。機器認証が失敗すれば、以降のゲームの処理を中止する。
【0116】
(ゲームの処理)
次に、主制御部208は、メモリカード300から携帯用ゲームプログラム561を読み出して、読み出した携帯用ゲームプログラムを主記憶部210へ書き込み、携帯用キャラクタ処理プログラム581を読み出し、読み出した携帯用キャラクタ処理プログラムを主記憶部210へ書き込む。
【0117】
次に、主制御部208は、主記憶部210に記憶されている携帯用ゲームプログラムのプログラム部から、命令を1個ずつフェッチし、フェッチした命令を解読し、解読した命令に従って実行する。以降、命令のフェッチ、解読及び実行を繰り返す。
なお、カートリッジ400に記録されているゲームを処理する場合も同様に行う。
(携帯用キャラクタ処理プログラムの実行)
また、主制御部208は、主記憶部210に記憶されている携帯用キャラクタ処理プログラムに含まれている命令をフェッチし、フェッチした命令を解読し、解読した命令を実行する。主制御部208は、命令のフェッチ、命令の解読及び命令の実行を繰り返す。
【0118】
(7)VRAM215
VRAM215は、1枚のフレーム画像を記憶するための領域を備えている。前記フレーム画像は、縦に320個、横に200個、合計64、000個の画素をマトリックス状に並べて構成されている。ここで、前記フレーム画像は、フレームバッファに記憶されているフレーム画像と同じ大きさである。
【0119】
(8)映像信号生成部216
映像信号生成部216は、60分の1秒毎に、以下の(a)〜(b)を繰り返す。
(a)垂直同期信号を生成し、生成した垂直同期信号を液晶ディスプレイユニット220へ出力する。この期間を垂直帰線期間と呼ぶ。
(b)以下を200回、つまりフレーム画像の縦の画素数分、(b1)〜(b3)を繰り返す。
【0120】
(b1)VRAM215が有するフレーム画像の横1ライン分の画素(320個の画素)を読み出す。
(b2)読み出したフレーム画像から1ライン分の映像信号と水平同期信号とを生成する。
(b3)生成した1ライン分の映像信号と水平同期信号とを液晶ディスプレイユニット220へ出力する。
【0121】
(9)電子音生成部217及びスピーカ221
電子音生成部217は、主制御部208の制御により、主記憶部210からデジタルの音声情報を読み出し、読み出した音声情報をデコードし、デコードした音声情報をアナログの音声信号に変換し、アナログの音声信号をスピーカ221へ出力する。
スピーカ221は、電子音生成部217から音声信号を受け取り、音声を出力する。
【0122】
1.5 メモリカード300
メモリカード300は、図19に示すように、情報記憶部301、制御部302、入出力部303、認証部304及び暗号化/復号部305から構成される。
メモリカード300は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、メモリカード300は、その機能を達成する。
【0123】
メモリカード300は、外部の装置に装着され、外部の装置から情報を受け取り、受け取った情報を内部に記憶し、又は内部から情報を読み出し、読み出した情報を外部の装置へ出力する。
ここで、前記外部の装置は、据置型ゲーム機100、携帯型ゲーム機200、及び携帯電話700のいずれかである。
(1)情報記憶部301
情報記憶部301は、データ領域310、セキュア領域320、固有鍵格納領域330及び鍵格納領域340から構成される。
【0124】
(a)データ領域310は、他の機器から自由にアクセス出来る領域である。
データ領域310は、データ領域310の残りの記憶容量である空容量311を記憶している。また、携帯型ゲーム機200の画素数312及び暗号化した携帯型対応ゲームソフト313を記憶する領域を備える。
(b)セキュア領域320へは、メモリカード300との間で相互に機器認証を行い、認証に成功した機器のみ、アクセスすることが出来る。
【0125】
セキュア領域320には、サーバ装置600からダウンロードするコピー用アプリ321及びコピー可能上限数322を格納する領域を備える。
コピー用アプリ321は、コピー可能か否かの判断処理や、コピーを実行する処理を含むコピー用アプリケーションソフトである。コピー可能上限数322は、メモリカード300への据置用ゲームソフトのコピーを許可されている回数である。
【0126】
具体的なコピー処理の動作については後述する。
(c)固有鍵格納領域330は、外部から読み書きできない領域であり、メモリカード300に固有の固有鍵331を予め格納している。
(d)鍵格納領域340は、公開鍵証明書341及び秘密鍵342を格納している。
公開鍵証明書341は、メモリカード300の公開鍵を含み、公開鍵が正しい公開鍵であることを証明するものである。公開鍵証明書は、CA(Certification Authority)により発行される。ここでCAとは、信頼できる第三者機関であり、ゲームシステム10に属する機器の公開鍵証明書を発行する機関である。
【0127】
秘密鍵342は、公開鍵に対応する鍵である。
(2)入出力部303
入出力部303は、制御部302の制御の基に、情報記憶部301から情報を読み出して外部の装置へ出力し、又は、外部の装置が情報を受け取り、受け取った情報を情報記憶部301に書き込む。
(3)制御部302
制御部302は、外部の装置との間で情報の送受信を行うに先立って、認証部304に対して、外部の装置との間で相互の機器認証を行うように制御する。機器認証に成功した場合に、外部の装置との間の情報の送受信を継続して行い、機器認証に失敗した場合に、外部の装置との間の情報の送受信を中止する。
【0128】
制御部302は、入出力部303を介して、情報を受け取り、受け取った情報を情報記憶部301に書き込む。また、情報記憶部301から情報を読み出し、読み出した情報を入出力部303を介して外部の装置へ出力する。
(コピー用アプリのダウンロード)
制御部302は、ユーザが携帯電話700を操作することにより、入出力部303を介して、携帯電話700からコピー用アプリをダウンロードする指示情報を受け付けると、携帯電話700の通信機能を利用して、インターネット20に接続する。サーバ装置600にアクセスして、コピー可能上限数と共に、コピー用アプリ321をダウンロードする。ダウンロードしたコピー用アプリ321及びコピー可能上限数322は、セキュア領域320に格納する。
【0129】
(携帯型ゲーム機の画素数の取得)
制御部302は、ユーザが携帯型ゲーム機200を操作することにより、入出力部303を介して、携帯型ゲーム機200から、画素数を受け取ると、データ領域310に記憶する。
(据置用ゲームソフトのコピー)
制御部302は、入出力部303を介して据置型ゲーム機100から、コピー可否情報を受け取ると、セキュア領域320に記憶しているコピー可能上限数322が、1以上であるか否かを判断する。1以上でない場合、コピー不可情報を、入出力部303を介して、据置型ゲーム機100へ出力する。
【0130】
コピー可能上限数322が1以上である場合、データ領域310から空容量311及び画素数312を読み出し、鍵格納領域340から公開鍵証明書341を読み出して変換条件とする。次に、コピーを許可することを示すコピー許可情報に、変換条件を付加して、入出力部303を介して据置型ゲーム機100へ出力する。
制御部302は、入出力部303を介して、据置型ゲーム機100から暗号化ゲームソフトを受け取ると、受け取った暗号化ゲームソフトを暗号化/復号部305を制御して復号し、携帯型対応ゲームソフトを生成する。生成したゲームソフトを、メモリカード300に固有の固有鍵331を用いてローカルに暗号化し、暗号化した携帯型対応ゲームソフト313をデータ領域310に書き込む。
【0131】
(ゲームソフト出力)
携帯型ゲーム機200から、入出力部303を介して、ゲームソフトを読み出すことを指示する指示情報を受け付けると、制御部302は、データ領域310から暗号化されている携帯型対応ゲームソフト313を読み出す。暗号化/復号部305を制御して、暗号化された携帯型対応ゲームソフト313を復号する。復号して生成した携帯型対応ゲームソフトを、入出力部303を介して携帯型ゲーム機200へ出力する。
(4)認証部304
認証部304は、メモリカード300が装着された外部の装置と制御部302との間における情報の送受信に先立って、制御部302の制御により、前記外部の装置との間で、チャレンジ−レスポンス方式により相互に機器認証を行う。
【0132】
なお、チャレンジ−レスポンス方式については、公知であるので説明を省略する。
認証部304は、機器認証の結果を制御部302へ出力する。機器認証に失敗した場合には、制御部302に対して前記外部の装置との情報の送受信を禁止し、機器認証に成功した場合には、制御部302に対して前記外部の装置との情報の送受信を許可する。
(5)暗号化/復号部305
(a)暗号化ゲームソフトの復号
暗号化/復号部305は、制御部302の制御の基、情報記憶部301の鍵格納領域340から秘密鍵342を読み出す。公開鍵を用いて暗号化された暗号化ゲームソフトに、秘密鍵342を用いて、復号アルゴリズムD2を施し、携帯型対応ゲームソフトを生成する。ここで、復号アルゴリズムD2は、暗号化アルゴリズムE2の逆の処理を行うアルゴリズムである。
【0133】
(b)携帯型対応ゲームソフトの暗号化
暗号化/復号部305は、固有鍵格納領域330から固有鍵331を読み出す。固有鍵331を用いて、携帯型対応ゲームソフトに暗号化アルゴリズムE1を施して暗号化し、暗号化した携帯型対応ゲームソフトをデータ領域310に格納する。ここで、暗号化アルゴリズムE1は、一例としてDESである。なお、DESについては公知であるので説明を省略する。
【0134】
(c)携帯型対応ゲームソフト313の復号
また、制御部302の制御の基、暗号化してデータ領域310に格納している携帯型対応ゲームソフト313を読み出し、固有鍵331を用いて復号アルゴリズムD1を施して、携帯型対応ゲームソフトを生成する。ここで、復号アルゴリズムD1は、暗号化アルゴリズムE1の逆の処理を行うアルゴリズムである。生成した携帯型対応ゲームソフトを制御部302へ出力する。
【0135】
2. ゲームシステム10の動作
2.1 据置用ゲームソフトのコピー
DVD500からメモリカード300へ据置用ゲームプログラムをコピーする際の動作について、図20を用いて説明する。
コピー用アプリを既にダウンロードして格納しているメモリカード300の制御部302は、携帯型ゲーム機200に装着されると、携帯型ゲーム機200の画素数を取得し、記憶する。
【0136】
メモリカード300が携帯型ゲーム機200からはずされ、据置型ゲーム機100に装着された後、据置型ゲーム機100から、据置型ゲームソフトのコピーを指示する指示情報を受け付けると(ステップS701)、据置型ゲーム機100とメモリカード300との間で、相互に機器認証を行う(ステップS702)。
メモリカード300は、認証結果が失敗の場合(ステップS703)、処理を終了する。認証結果が成功の場合(ステップS703)、以降の処理を継続する。
【0137】
据置型ゲーム機100は、認証結果が失敗の場合(ステップS704)、認証に失敗したことを示すメッセージをモニタ120に表示し(ステップS705)、処理を終了する。認証結果が成功の場合(ステップS704)、メモリカード300へ、コピー可否情報を出力する(ステップS706)。
メモリカード300は、コピー可否情報を受け取ると、セキュア領域320からコピー可能上限数322を読み出し(ステップS707)、コピー可能上限数322が1以上であるか否かを判断する(ステップS708)。
【0138】
コピー可能上限数322が1以上でない場合(ステップS708でNO)、コピー不可情報を出力し(ステップS709)、処理を終了する。
コピー可能上限数322が1以上である場合(ステップS708でYES)、変換条件を読み出し(ステップS710)、変換条件をコピー許可情報に付加して出力する(ステップS711)。
【0139】
据置型ゲーム機100は、コピー付加情報を受け取った場合(ステップS712で不可)、コピー不可であることを示すメッセージをモニタ120に表示し(ステップS713)、処理を終了する。
コピー許可情報を受け取った場合(ステップS712で許可)、据置型ゲーム機100は、DVD500からオブジェクトデータを読み出して、3次元曲面データからポリゴンに変換する。
【0140】
次に、変換後のオブジェクトデータを含めた携帯型対応ゲームソフトのデータ量が、メモリカード300の空容量以内であるか否かを判断する(ステップS715)。空容量以内でない場合(ステップS715でNO)、容量不足のメッセージをモニタ120に表示し(ステップS716)、容量不足である結果をメモリカード300へ出力して(ステップS717)、処理を終了する。
【0141】
空容量以内である場合(ステップS715でYES)、ステップS709で取得した公開鍵証明書に含まれる公開鍵を用いて、携帯型対応ゲームソフトを暗号化し、暗号化ゲームソフトを生成する(ステップS718)。生成した暗号化ゲームソフトをメモリカード300へ出力する(ステップS719)。
メモリカード300は、容量不足の結果を受け取った場合(ステップS720で不足)、処理を終了する。
【0142】
暗号化ゲームソフトを受け取った場合(ステップS720で取得)、暗号化/復号部305を制御し、暗号化ゲームソフトを、秘密鍵342を用いて復号する(ステップS721)。復号して生成した携帯型対応ゲームソフトを、固有鍵331を用いて暗号化して(ステップS722)、データ領域310に書き込む(ステップS723)。
ゲームソフトのコピーが完了すると、コピー可能上限数322をデクリメントし(ステップS724)、処理を終了する。
3. その他の変形例
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)メモリカード300がゲーム専用である場合、メモリカード300には、予めコピー可能上限数を含むコピー用アプリが記録されているとしても良い。
【0143】
また、据置型ゲーム機100に通信機能が備わっている場合、据置型ゲーム機100の通信機能を利用して、コピー用アプリをダウンロードしても良い。
また、コピー可能上限数を、後から取得するとしても良い。この場合、コピー用アプリをダウンロードする場合と同様に、メモリカードは携帯電話の通信機能を利用し、サーバ装置にアクセスしてコピー可能上限数を取得する。取得したコピー可能上限数を、セキュア領域に記憶しているコピー可能上限数に加算し、加算したものを新たにコピー可能上限数としてセキュア領域に記憶する。
【0144】
また、サーバ装置からコピー可能上限数を取得する際、コピー可能上限数が示す回数に応じて課金するとしても良い。
(2)携帯型ゲーム機200が通信機能を備える場合、図21に示すようにしても良い。
DVDからメモリカードへは、自由にコピーを行う。
メモリカード300を装着された携帯型ゲーム機200は、入力部201を介して、携帯型対応ゲームソフトを利用する指示を示す指示情報を受け付けると(ステップS751)、サーバ装置600との間で相互に機器認証を行う(ステップS752)。
【0145】
サーバ装置600は、認証に失敗した場合、処理を終了し、成功した場合、継続する(ステップS756)。
携帯型ゲーム機200は、認証に失敗した場合(ステップS753)、認証に失敗したことを示すメッセージを液晶ディスプレイユニット220に表示し(ステップS754)、処理を終了する。
【0146】
認証に成功した場合(ステップS753)、メモリカード300のセキュア領域320にアクセスするためのアクセス許可情報を要求する(ステップS755)。
サーバ装置600は、許可を要求されると、アクセス許可情報を読み出して(ステップS757)送信する(ステップS758)。
携帯型ゲーム機200は、アクセス許可情報を取得すると(ステップS759)、メモリカード300からゲームソフトを読み出してゲームを利用する(ステップS760)。
【0147】
なお、この場合のアクセス許可情報は、セキュア領域320への許否を示す情報でも良いし、セキュア領域に暗号化して記憶されているデータを復号するために用いる復号鍵であっても良い。
(3)本実施の形態では、公開鍵暗号方式を用いてゲームソフトを暗号化し、メモリカードに書き込むとしたが、以下のようであっても良い。
【0148】
据置型ゲーム機100及び携帯型ゲーム機200は、それぞれ、固有のデバイス鍵DK1及びDK2を保持している。
メモリカード300は、メモリカード300に固有のメディア鍵Kmを保持している。また、メディア鍵Kmを、デバイス鍵DK1及びDK2を用いてそれぞれ暗号化して得られた暗号化メディア鍵Km1及びKm2から成る鍵集合を保持している。鍵集合は、正当な機器が保持するデバイス鍵を用いて復号可能となるように、メディア鍵を暗号化した、暗号化メディア鍵の集合である。
【0149】
ゲームソフトをメモリカード300へコピーする際、据置型ゲーム機100は、メモリカード300から鍵集合を取得する。取得した鍵集合から、据置型ゲーム機100用に暗号化された暗号化メディア鍵Km1を選択し、選択した暗号化メディア鍵Km1を、デバイス鍵DK1を用いて復号し、メディア鍵Kmを取得する。
据置型ゲーム機100及びメモリカード300は、相互に機器認証を行い、共有鍵Kを共有する。
【0150】
メモリカード300は、認証に失敗した場合、処理を終了し、成功した場合、以降の処理を継続する。
据置型ゲーム機100は、認証に失敗した場合、処理を終了する。成功した場合、認証の際に共有した共有鍵Kを用いて、ゲームソフトを暗号化するための鍵Ktを暗号化し、暗号化Ktをメモリカード300へ出力する。また、鍵Ktを用いてゲームソフトを暗号化し、暗号化ゲームソフトをメモリカード300へ出力する。
【0151】
メモリカード300は、暗号化Ktを受け取ると、共有鍵Kを用いて復号する。復号して取得した鍵Kt及び暗号化ゲームソフトを記憶し、処理を終了する。
メモリカード300に記憶されたゲームソフトを携帯型ゲーム機200にて利用する際、携帯型ゲーム機200は、メモリカード300から鍵集合を取得し、携帯型ゲーム機200用に暗号化されたメディア鍵Km2を選択する。デバイス鍵DK2を用いて、選択したメディア鍵Km2を復号し、メディア鍵Kmを取得する。
【0152】
次に、携帯型ゲーム機200及びメモリカード300は、相互に機器認証を行い、鍵Kを共有する。
携帯型ゲーム機200は、認証に失敗した場合、処理を終了し、成功した場合、以降の処理を継続する。
メモリカード300は、認証に失敗した場合、処理を終了する。成功した場合、共有鍵Kを用いて鍵Ktを暗号化し、暗号化鍵Ktと、暗号化ゲームソフトとを携帯型ゲーム機200へ出力する。
【0153】
携帯型ゲーム機200は、暗号化鍵Kt及び暗号化ゲームソフトとを受け取ると、共有鍵Kを用いて暗号化鍵Ktを復号して鍵Ktを取得し、鍵Ktを用いて暗号化ゲームソフトを復号する。
このようにして携帯型ゲーム機200は、ゲームソフトを取得し、ゲームを実行することが出来る。
【0154】
ここで、機器認証として、以下に一例を示す。なお、メモリカードと機器認証を行う機器を、ここでは単にゲーム機と称して説明する。
ゲーム機は、乱数A1及びK1を生成する。生成したA1及びK1を連結してA1||K1を生成する。ここで、||は、A1とK1とを連結したことを示す。次に、取得したメディア鍵Kmを用いてA1||K1を暗号化し、暗号化A1||K1を、メモリカード300へ出力する。
【0155】
メモリカード300は、暗号化A1||K1を受け取ると、メディア鍵Kmを用いて復号し、A1||K1を取得する。次に、取得したA1||K1からA1を抽出し、A1をゲーム機へ出力する。
ゲーム機は、A1を受け取ると、生成したA1と一致するか否かを判断する。一致しない場合、処理を終了する。一致した場合、以降の処理を継続する。
メモリカード300は、乱数A2及びK2を生成して連結し、A2||K2を生成する。次に、メディア鍵Kmを用いてA2||K2を暗号化して、暗号化A2||K2を生成し、ゲーム機へ出力する。
【0156】
ゲーム機は、暗号化A2||K2を受け取ると、メディア鍵Kmを用いて復号し、A2||K2を取得する。取得したA2||K2からA2を抽出し、A2をメモリカードへ出力する。
メモリカードは、A2を受け取ると、生成したA2と一致するか否かを判断する。一致しない場合処理を終了する。一致する場合、生成したK2と、受け取ったK1とから、共有鍵Kを算出する。
【0157】
また、ゲーム機は、生成したK1と受け取ったK2とから、共有鍵Kを算出する。
このようにして、認証及び同一の共有鍵Kをそれぞれ生成することが出来る。
なお、メモリカード300は、予めメディア鍵Kmを保持していなくても良く、メモリカード300は、固有の鍵DK3を保持しており、鍵集合からメモリカード300に対応する鍵を選択して、メディア鍵を取得するとしても良い。
【0158】
また、共有鍵Kを用いて鍵Ktを暗号化及び復号するとしたが、メディア鍵Kmと、共有鍵Kと両方の鍵をそれぞれ用いて、二重に暗号化する構成であっても良い。
また、据置型ゲーム機100は、メモリカード300を識別するIDとメディア鍵とを関数の入力値として算出される値を鍵として、機器認証及び鍵共有の際に、メディア鍵の代わりに用いても良い。また、ゲームソフトの暗号化の際に、鍵Ktの暗号化に用い、更に共有鍵Kで、算出された鍵を暗号化してメモリカードへ送信するとしても良い。この場合、携帯型ゲーム機200は、据置型ゲーム機100と同様に、メモリカード300のIDから鍵となる値を算出して復号に用いる。
【0159】
また、共有鍵Kの生成は、K1及びK2をXOR演算するものであっても良いし、K1及びK2を連結したK1||K2であっても良い。また、K1又はK2を一方向性関数の入力データとし、出力データを共有鍵Kとしても良い。
また、公開鍵暗号方式の場合も、上記のように、ゲームソフトを暗号化した鍵を、公開鍵を用いて暗号化するなど、二重に暗号化するとしても良い。
【0160】
また、据置型ゲーム機100及びメモリカード300、又はメモリカード300及び携帯型ゲーム機200が、それぞれ公開鍵ペアを用いて、相互に機器認証を行って鍵を共有した後に、共有鍵を用いて、DESなどの秘密鍵暗号方式でゲームソフトを暗号化し、暗号化ゲームソフトを送受信するとしても良い。
(4)DVD500には、携帯用ゲームプログラム及び携帯用キャラクタ処理プログラムが記録されているとしたが、DVD500に記録されていなくても良く、 DVD500に3次元曲面データに対応した据置用ゲームプログラム及び据置用キャラクタ処理プログラムのみが記録されている場合、メモリカード300は、据置型ゲーム機100からポリゴンに変換したオブジェクトデータのみ取得し、サーバ装置600からゲームプログラムを取得する。
【0161】
また、メモリカード300が携帯型ゲーム機専用である場合、予め携帯用ゲームプログラム及び携帯用キャラクタ処理プログラムがメモリカード300に記録されているとしても良い。
(5)変換テーブルは、据置型ゲーム機100が記憶しているとしたが、DVD500に予め記録されているとしても良い。DVDに記録されているゲームは、それぞれ画像データのデータ量や画像の細かさは異なるため、それらに対する下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxを、当該ゲームソフトを利用すると想定される携帯型ゲーム機200の画素数や処理能力、メモリカード300の空容量などに合わせて設定した変換テーブルを記録することが出来る。
【0162】
また、既に変換されたポリゴンのデータがDVD500に記録されているとしても良い。この場合、オブジェクトデータの変換は、ゲーム製作時に予め行われ、DVD500には3次元曲面データとポリゴンとが記録される。
(6)据置用ゲームソフトは、DVDのほか、ハードディスク、CD―ROM、BD(Blu‐ray Disc)などに記録されているとしても良い。
【0163】
また、メモリカード300は、据置型ゲーム機と携帯型ゲーム機との両方に装着可能で、セキュアな記録領域を備える、可搬型の記録媒体であれば、他の記録媒体であっても良い。
また、携帯型ゲーム機は、携帯電話であっても良い。
(7)オブジェクトデータ変換の際に、変換テーブルの荒さ1で空容量を超えた場合に、荒さ2の下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxを指定するとしたが、更に多く、段階的にデータ量を削減し、空容量以内になるまで変換を繰り返すとしても良い。この場合、変換テーブルの画素数に対応する下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxを増やしても良いし、変換テーブルには荒さ1の下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxを対応付けておき、空容量を超えた場合には、荒さ1の下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxに、所定の値を加算し、加算したものを新たに下限累積曲率RL及び最大連続区間数Nmaxとして変換するとしても良い。
(8)メモリカード300に、コピーした携帯型ゲームソフトを記録する際に、セキュア領域320の記憶容量が十分に大きい場合、携帯型対応ゲームソフトを暗号化せずに平文のまま、セキュア領域320に記録するとしても良い。
(9)実施の形態では、携帯型ゲーム機200の液晶ディスプレイユニット220の画素数に応じて、オブジェクトデータを変換するとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、クロック数などCPUの処理能力や、システムバスのデータ転送速度など、携帯型ゲーム機の処理能力を示す情報を基に、変換するとしても良い。
(10)3次元曲面データからポリゴンへの変換方法として、曲率によってポリゴンの頂点間の距離を変える変換方法について説明したが、本発明の変換方法の代わりに、従来用いられている変換方法を利用しても良い。
【0164】
従来の方法の一例として、特許文献2に開示されている方法がある。
(11)メモリカード300は、コピー可能上限数以内の回数で、ゲームソフトをコピーするとしたが、回数による制限には限定されない。ゲームソフトをコピーする際又はコピーしたゲームソフトを利用する際に、回数、期間又はその他の利用条件から許可されているか否かを判断するとしても良い。
【0165】
利用条件として、メモリカード300は、コピーしたゲームソフトを使用可能な期間を示す有効期限情報を受け取るとしても良い。この場合、メモリカード300は、コピー用アプリと共に有効期限情報を記憶しているか、又はゲームソフトをコピーする際に、コピーするゲームソフトに対応する有効期限情報を据置型ゲーム機100から受け取る。後者の場合、据置型ゲーム機100は、ゲームソフトに対応する有効期限情報をDVDから読み出して、メモリカード300に出力する。
【0166】
メモリカード300は、ゲームソフトをコピーすると、コピーした日時など、時間に係る情報を記憶し、携帯型ゲーム機200でゲームを実行する際に、有効期限内であるかを判断し、有効期限内であればゲームソフトの使用を許可し、有効期限を過ぎていれば、使用を抑制する。
なお、上記(1)と同様に、有効期限情報が示す期間に応じて課金するとしても良い。また、ゲーム専用のメモリカードであれば、予め有効期限情報を記憶していても良い。
(12)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
【0167】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu‐ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0168】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0169】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(13)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0170】
本発明は、コンピュータゲーム用のソフトウェアを利用者に提供する産業や、据置型ゲーム機、携帯型ゲーム機及びコンピュータゲーム用のソフトウェアを実行することができるコンピュータシステムを生産し、販売する産業において、経営的に、また継続的かつ反覆的に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0171】
【図1】図1は、ゲームシステム10の構成を示す構成図である。
【図2】図2は、DVD500に記録されているプログラム及びデータの構造を示す図である。
【図3】図3は、据置用画像生成プログラムの内容を示すフローチャートである。
【図4】図4は、カートリッジ400の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、携帯用画像生成プログラムの内容を示すフローチャートである。
【図6】図6は、据置型ゲーム機100の構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、主記憶部110に記憶されている情報の一例を示す図である。
【図8】図8は、グラフィック記憶部114に記憶されている情報の一例を示す図である。
【図9】図9は、オブジェクト変換テーブルのデータ構造を示すデータ構造図である。
【図10】図10は、3次元曲面データからポリゴンへの変換を示す図である
【図11】図11は、変換プログラムの内容を示すフローチャートである。
【図12】図12は、携帯型対応ゲームソフトの構造を示す図である。
【図13】図13は、レジスタ部109に備えられている各レジスタの内容を示す図である。
【図14】図14は、レジスタ部109のレジスタR0に格納される命令の種類を示す図である。
【図15】図15は、主制御部108により生成されるメニュー画面160の一例を示す図である。
【図16】図16は、携帯型ゲーム機200の構成を示すブロック図である。
【図17】図17は、主記憶部210に記憶されている情報の一例を示す図である。
【図18】図18は、主制御部208により生成されるメニュー画面170の一例を示す図である。
【図19】図19は、メモリカード300の構成を示すブロック図である。
【図20】図20は、ゲームソフトのコピーの処理を示すフローチャートである。
【図21】図21は、ネットワーク機能を備える携帯型ゲーム機によるコピーの処理を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれゲームプログラムに従ってゲームを進行する第1ゲーム実行装置及び第2ゲーム実行装置と可搬型の記録媒体とから構成されるゲームシステムであって、
前記第1ゲーム実行装置は、
第1ゲーム実行装置に適した第1画像データを、第2ゲーム実行装置に適した第2画像データに変換して出力し、
前記記録媒体は、
前記第1ゲーム実行装置から、前記第2画像データを取得して記憶し、前記第2ゲーム実行装置からの要求に応じて、前記第2画像データを出力し、
前記第2ゲーム実行装置は、
当該第2ゲーム実行装置に適したゲームプログラムを取得し、前記第2画像データを、前記記録媒体に要求して取得し、前記ゲームプログラムにより示される進行手順に従ってゲームを進行すると共に、ゲームの進行に伴って、前記第2画像データから表示画像を生成し、生成した前記表示画像を表示する
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記ゲームシステムにおいて、
前記第1ゲーム実行装置は、
前記ゲームプログラムと、前記第2画像データ特許から成るゲームソフトを出力し、
前記記録媒体は、
前記ゲームソフトを受け取って記憶し、前記第2ゲーム実行装置でのゲームソフトの使用を許可されている場合に、前記第2ゲーム実行装置からの要求に応じて、前記ゲームソフトを出力し、
前記第2ゲーム実行装置は、
前記ゲームソフトを前記記録媒体に要求して取得する
ことを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記記録媒体は、
当該記録媒体への、前記ゲームソフトのコピーが許可されている場合、前記ゲームソフトを受け取って記憶する
ことを特徴とする請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
ゲームプログラムに従ってゲームを進行するゲーム実行装置であって、
当該ゲーム実行装置に適した第1画像データから、他のゲーム実行装置に適した第2画像データに変換する変換手段と、
前記第2画像データを、可搬型の記録媒体に出力する出力手段と
を備えることを特徴とするゲーム実行装置。
【請求項5】
前記ゲーム実行装置は、更に、
前記記録媒体から、前記他のゲーム実行装置に備えられている表示装置の表示能力を示す表示情報を取得する取得手段を備え、
前記変換手段は、前記表示情報に合わせて前記第1画像データを前記第2画像データに変換する
ことを特徴とする請求項4に記載のゲーム実行装置。
【請求項6】
前記表示情報は、前記表示装置に含まれるモニタの画素数である
ことを特徴とする請求項5に記載のゲーム実行装置。
【請求項7】
前記表示情報は、前記表示装置に含まれる制御部のクロック数である
ことを特徴とする請求項5に記載の第1ゲーム実行装置。
【請求項8】
前記表示情報は、前記表示装置に含まれるバスのデータ転送速度である
ことを特徴とする請求項5に記載のゲーム実行装置。
【請求項9】
前記ゲーム実行装置は、更に、
前記記録媒体から、当該記録媒体の残りの記憶容量を示す空容量情報を取得する取得手段を備え、
前記変換手段は、前記第1画像データを、前記空容量情報が示す容量以下の、前記第2画像データに変換する
ことを特徴とする請求項4に記載のゲーム実行装置。
【請求項10】
前記第1画像データは、自由曲面で画像を表現した曲面データであり、前記第2画像データは、ポリゴンで表現されており、
前記変換手段は、前記曲面データからポリゴンを生成する
ことを特徴とする請求項4に記載のゲーム実行装置。
【請求項11】
前記変換手段は、
前記曲面データの、曲面の湾曲が所定値より急な部分では、決められた間隔でポリゴンの頂点を決定し、曲面の湾曲が所定値より緩やかな部分では、前記決められた間隔より広い間隔でポリゴンの頂点を決定する
ことを特徴とする請求項10に記載のゲーム実行装置。
【請求項12】
前記ゲーム実行装置は、更に、
前記記録媒体から、前記第2ゲーム実行装置に備えられている表示装置の表示能力を示す表示情報、又は前記記録媒体の残りの記憶容量を示す空容量情報を取得する取得手段を備え、
前記変換手段は、
ポリゴンを生成するポリゴン生成部と、
前記表示情報又は前記空容量情報を基に、曲率の制限値と、最大ポリゴン長とを設定する設定部と、
前記曲面データにおいて、画像を表現している曲線に沿って、始点から処理対象点を順次移動させる制御部と、
現在の処理対象点における曲率を算出する算出部と、
算出した曲率が前記制限値以上であるか否か及び前記始点から現在の処理対象点までの距離が前記最大ポリゴン長以上であるか否かを判断する判断部と、
前記曲率が前記制限値以上である場合及び前記曲率が前記制限値未満であり、且つ、前記距離が前記最大ポリゴン長以上である場合に、ポリゴンの頂点となる座標を決定する座標決定部とから成り、
前記制御部は、前記算出した曲率が前記制限値未満であり、且つ前記距離が前記最大ポリゴン長未満の場合、前記処理対象点を移動し、
前記算出部は、移動した処理対象点の曲率を算出し、移動前の曲率と移動後の曲率とを合わせた値を新たに前記曲率とし、
前記判断部は、移動前の曲率と、移動後の曲率とを累積した値を前記曲率とし、前記始点から移動後の処理対象点までの距離を、前記距離として判断し、
前記ポリゴン生成部は、前記曲面データを構成する曲線に対する処理が終了すると、決定した座標を基にポリゴンを生成する
ことを特徴とする請求項11に記載のゲーム実行装置。
【請求項13】
前記設定部は、複数の表示情報と、同数の制限値及び最大ポリゴン長とを対応付けた変換テーブルを基に、前記取得した表示情報が対応する制限値及び前記ポリゴン長を、前記制限値及び最大ポリゴン長に設定する
ことを特徴とする請求項12に記載のゲーム実行装置。
【請求項14】
前記設定部は、変換後の第2画像データのデータ量が、前記空容量情報が示す容量より多い場合、前記制限値より大きい制限値を、前記制限値として設定する
ことを特徴とする請求項13に記載のゲーム実行装置。
【請求項15】
前記設定部は、前記変換テーブルを保持する
ことを特徴とする請求項13に記載のゲーム実行装置。
【請求項16】
前記設定部は、
前記第1画像データと、当該第1画像データのデータ量に合わせて前記制限値及び前記ポリゴン長を対応付けた前記変換テーブルとを、ゲーム記録媒体から読み出し、読み出した前記変換テーブルに基づいて前記制限値及び最大ポリゴン長を設定する
ことを特徴とする請求項13に記載のゲーム実行装置。
【請求項17】
前記ゲーム実行装置は、更に、
前記記録媒体から、前記記録媒体の残りの記憶容量を示す空容量情報を取得する取得手段を備え、
前記変換手段は、変換後の第2画像データのデータ量が、前記空容量情報が示す容量より多い場合、前記ポリゴンより大きいポリゴンの画像データに変換する
ことを特徴とする請求項10に記載のゲーム実行装置。
【請求項18】
前記ゲーム実行装置は、更に、
前記記録媒体から、前記他のゲーム実行装置に備えられている表示装置の表示能力を示す表示情報、又は前記記録媒体の残りの記憶容量を示す空容量情報を取得する取得手段を備え、
前記変換手段は、記録媒体の容量又は表示能力からポリゴンの大きさを決定するための入力値を示す変換テーブルを基にして、取得した表示情報又は空容量情報に応じた入力値を設定し、ポリゴンを生成する
ことを特徴とする請求項10に記載のゲーム実行装置。
【請求項19】
前記変換手段は、前記変換テーブルを保持する
ことを特徴とする請求項18に記載のゲーム実行装置。
【請求項20】
前記変換手段は、前記第1画像データと、当該第1画像データのデータ量に基づいて生成された前記変換テーブルとを、ゲーム記録媒体から読み出し、読み出した前記変換テーブルに基づいて前記入力値を設定する
ことを特徴とする請求項18に記載のゲーム実行装置。
【請求項21】
前記ゲーム実行装置は、更に、
当該第1ゲーム実行装置に適した第1ゲームソフトと、前記他のゲーム実行装置に適した第2ゲームソフトとを保持する保持手段を備え、
前記出力手段は、前記第2ゲームソフトを前記記録媒体へ出力する
ことを特徴とする請求項4に記載のゲーム実行装置。
【請求項22】
それぞれゲームプログラムに従ってゲームを進行する第1ゲーム実行装置及び第2ゲーム実行装置に着脱可能な、可搬型の記録媒体であって、
記憶手段と、
第1ゲーム実行装置に適した第1画像データから、第2ゲーム実行装置に適したデータに変換された第2画像データを取得する画像データ取得手段と、
取得した前記第2画像データを前記記憶手段に書き込む画像データ書込手段と、
前記第2ゲーム実行装置からの要求に応じて、記憶している前記第2画像データを出力する出力手段と
を備えることを特徴とする記録媒体。
【請求項23】
前記記録媒体は、更に、
ゲームソフトの使用を管理する管理情報を保持する保持手段と、
前記第1ゲーム実行装置から、前記第2画像データを含むゲームソフトを取得し、前記記憶手段に書き込む取得手段と、
前記管理情報に従って、前記ゲームソフトの使用が許可されているか否かを判断する判断手段と、
許可されていると判断する場合に、前記第2ゲーム実行装置からの要求に応じて、前記記憶しているゲームソフトを出力する出力手段と
を備えることを特徴とする請求項22に記載の記録媒体。
【請求項24】
前記取得手段は、前記第1ゲーム実行装置から、取得するゲームソフトに応じた管理情報を取得し、
前記保持手段は、前記取得した管理情報を保持する
請求項23に記載の記録媒体。
【請求項25】
前記保持手段は、管理情報として、前記記憶手段に記憶したゲームソフトの使用を許可されている期間を示す有効期限情報を保持し、
前記判断手段は、前記有効期限情報が、ゲームソフトの使用を許可された期間内であるか否かを判断し、
前記出力手段は、期間内であると判断する場合に、前記ゲームソフトを出力する
ことを特徴とする請求項23に記載の記録媒体。
【請求項26】
記録媒体において、
前記取得手段は、更に、前記ゲームソフトの利用を許可する期間を取得し、
前記保持手段は、前記有効期限情報が示す期間に、前記取得した期間を加えた期間を、新たに有効期限情報として保持する
ことを特徴とする請求項25に記載の記録媒体。
【請求項27】
前記保持手段は、前記管理情報を、外部から読み書きできない領域に保持する
ことを特徴とする請求項23に記載の記録媒体。
【請求項28】
前記管理情報は、当該記録媒体への、前記ゲームソフトのコピーの許否を示し、
前記判断手段は、更に、前記管理情報がコピー可能であることを示すか否かを判断し、
前記取得手段は、コピー可能であると判断する場合、前記ゲームソフトを取得する
ことを特徴とする請求項23に記載の記録媒体。
【請求項29】
前記保持手段は、前記管理情報として、当該記録媒体へのゲームソフトのコピーが許可されたコピー回数を保持し、
前記判断手段は、前記コピー回数が1以上であるか否かを判断し、
前記取得手段は、1以上であると判断する場合、ゲームソフトを取得し、更に、前記コピー回数を減らす
ことを特徴とする請求項28に記載の記録媒体。
【請求項30】
前記取得手段は、更に、外部の管理装置から、当該メモリカードへのゲームソフトのコピーを許可する回数を取得し、
前記保持手段は、取得した前記回数を、前記コピー回数として保持する
ことを特徴とする請求項29に記載の記録媒体。
【請求項31】
前記取得手段は、更に、外部の管理装置から、当該メモリカードへのコピーを許可する回数を取得し、
前記保持手段は、更に、前記コピー回数に取得した回数を加えた回数を、新たにコピー回数として保持する
ことを特徴とする請求項29に記載の記録媒体。
【請求項32】
前記取得手段は、更に、外部の管理装置から、当該メモリカードへ、前記ゲームソフトをコピーする処理手順を示すコピープログラムを取得し、
前記判断手段は、前記取得したコピープログラムに従って、前記コピー回数が1以上であるか否かを判断し、
前記取得手段は、前記コピープログラムに従って、前記ゲームソフトを取得し、コピー回数を減らす
ことを特徴とする請求項29に記載の記録媒体。
【請求項33】
ゲームプログラムに従ってゲームを進行するゲーム実行装置であって、
可搬型の記録媒体に記録されている、他のゲーム実行装置に適した第1画像データから前記第2ゲーム実行装置に適したデータに変換された第2画像データを読み出す読出手段と、
当該第2ゲーム実行装置に適したゲームプログラムを取得する取得手段と、
取得したゲームプログラムにより示される進行手順に従ってゲームを進行すると共に、ゲームの進行に伴って、前記第2画像データから表示画像を生成し、生成した前記表示画像を表示するゲーム実行手段と
を備えることを特徴とするゲーム実行装置。
【請求項34】
前記ゲーム実行装置は、更に、
前記記録媒体からの要求に応じて、当該ゲーム実行装置の表示能力を示す表示情報を出力する出力手段を備える
ことを特徴とする請求項33に記載のゲーム実行装置。
【請求項35】
前記出力手段は、前記表示画像を表示する表示装置の画素数、当該第2ゲーム実行装置の制御部のクロック数又はバスの転送速度を、前記表示情報として出力する
ことを特徴とする請求項34に記載のゲーム実行装置。
【請求項36】
前記取得手段は、更に、
外部のサーバ装置と通信し、前記記録媒体に記録されている第2画像データ及び前記ゲームソフトを利用するための許可情報を取得し、
前記ゲーム実行手段は、
前記許可情報を取得すると、ゲームを進行する
ことを特徴とする請求項33に記載のゲーム実行装置。
【請求項37】
前記許可情報は、
前記記録媒体に、暗号化して記録されている前記ゲームプログラムの復号に用いる復号鍵であり、
前記ゲーム実行装置は、更に、
前記取得した復号鍵を用いて前記暗号化されたゲームプログラムを復号する復号手段を備える
ことを特徴とする請求項36に記載のゲーム実行装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2007−528759(P2007−528759A)
【公表日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−519297(P2006−519297)
【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
【国際出願番号】PCT/JP2004/016452
【国際公開番号】WO2005/039717
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】