ゲームシステム
【課題】3次元位置情報を用いた様々なゲームを実行することができるゲームシステムを提供することを課題とする。
【解決手段】ゲームシステム1において、ゲーム装置2は、光ディスク6に記録されたゲームプログラムを実行し、ゲームの映像をテレビジョン受像機5に表示させる。ユーザは、右手に持ったメインコントローラ3及び左手に持ったサブコントローラ4をそれぞれ動かしてゲームをプレイする。メインコントローラ3は、メインコントローラ3を基準としたサブコントローラ4の相対値を検出して、相対位置情報R1を生成する。ゲーム装置2は、ユーザの両手の位置関係を示す相対位置情報R1に基づいてプレイヤオブジェクトの動きや姿勢を制御する。したがって、ゲームシステム1は、ユーザの動きに合わせてゲームを進行することができるため、より臨場感の高いゲームを提供することができる。
【解決手段】ゲームシステム1において、ゲーム装置2は、光ディスク6に記録されたゲームプログラムを実行し、ゲームの映像をテレビジョン受像機5に表示させる。ユーザは、右手に持ったメインコントローラ3及び左手に持ったサブコントローラ4をそれぞれ動かしてゲームをプレイする。メインコントローラ3は、メインコントローラ3を基準としたサブコントローラ4の相対値を検出して、相対位置情報R1を生成する。ゲーム装置2は、ユーザの両手の位置関係を示す相対位置情報R1に基づいてプレイヤオブジェクトの動きや姿勢を制御する。したがって、ゲームシステム1は、ユーザの動きに合わせてゲームを進行することができるため、より臨場感の高いゲームを提供することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステムに関し、さらに詳しくは、コントローラ自体の動きを示す情報をゲームの操作情報として利用するゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲーム装置のユーザインタフェースに、様々なデバイスが用いられている。たとえば、据え置き型のゲーム装置では、加速度センサなどを内蔵したコントローラを利用したものがある。加速度センサは、コントローラの移動方向を検出する。ゲーム装置は、加速度センサから出力される移動方向を示す情報を、ゲームの操作情報に使用する。ユーザは、コントローラを持ちながらユーザ自身の体を動かすことで、ゲームを楽しむことができる。
【0003】
携帯型ゲーム装置では、ユーザインタフェースにタッチパネルを利用したものがある。ユーザは、スタイラスペンやユーザの指などを用いて、タッチパネルに位置情報を入力する。ユーザは、タッチパネルにタッチするだけでゲームをプレイすることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−334824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パーソナルコンピュータ(PC)のユーザインタフェースとして、タブレットがある。タブレットは、ユーザがタブレットの操作面上をスタイラスペンでタッチすることにより、タッチされた位置に応じた2次元の位置情報を出力する。PCは、モニタに表示されるポインタの位置を、2次元の位置情報に基づいて制御する。
【0006】
特許文献1には、サイコロなどの立体構造物に内蔵された位置指示コイルの高さを検出する姿勢検出装置が開示されている。姿勢検出装置は、電磁誘導方式のタブレットと同様の構成であり、複数のループコイルからなるセンサコイル群を備えている。センサコイル群は、位置指示コイルで発生する共振信号を受信する。姿勢検出装置は、受信した共振信号から検出波形を形成する。姿勢検出装置は、検出波形の中央に形成されるメイン信号の半値幅に基づいて、センサコイル群の設置面と位置指示コイルとの距離を位置指示コイルの高さとして検出する。
【0007】
位置指示コイルは、サイコロの各面を上にして設置面に置かれたときに、位置指示コルの高さが異なるような位置に配置される。姿勢検出装置は、位置指示コイルの高さを検出することにより、サイコロの出目を特定する。このため、ユーザは、実際にサイコロを振りながら、コンピュータゲームを楽しむことができる。
【0008】
そこで、本発明は、3次元位置情報を用いた様々なゲームを実行することができるゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、ゲームシステムであって、位置指示部を含む位置指示コントローラと、自装置を基準とした前記位置指示部の相対位置を検出して前記相対位置を示す相対位置情報を生成する位置検出コントローラと、前記相対位置情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、第1パーツオブジェクトと第2パーツオブジェクトとを含み、ユーザの操作対象として生成されるプレイヤオブジェクトを生成するオブジェクト生成部と、前記第1パーツオブジェクトを前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に対応付けて前記ゲーム空間に配置し、前記第2パーツオブジェクトを他方に対応付けて前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、前記相対位置情報に基づいて、前記第1パーツオブジェクトと前記第2パーツオブジェクトとの位置関係を変化させることにより、前記操作対象オブジェクトの動作を制御する動作制御部と、を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のゲームシステムにおいて、前記第1パーツオブジェクトは、第1手オブジェクトであり、前記第2パーツオブジェクトは、第2手オブジェクトであり、前記動作制御部は、前記相対位置情報と、前記ゲーム空間における前記第1手オブジェクトの位置とに基づいて、前記ゲーム空間における前記第2手オブジェクトの位置を変化させる位置変化部、を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、ジャグリングゲームプログラムであり、前記第1手オブジェクトが前記位置検出コントローラに対応し、前記第2手オブジェクトが前記位置指示コントローラに対応し、前記位置検出コントローラは、前記位置検出コントローラの動きに応じた加速度を検出する加速度センサ、を含み、前記動作制御部は、前記加速度に基づいて前記第1手オブジェクトの位置を変化させる手制御部、を含み、前記制御装置は、前記第1手オブジェクトがボールオブジェクトを保持し、かつ、前記加速度の大きさが所定値以上より大きい場合、前記加速度に基づいて前記ボールオブジェクトを前記第1手オブジェクトから移動させるボール移動部と、前記第2手オブジェクトと前記ボールオブジェクトとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトに前記ボールオブジェクトをキャッチさせるボールキャッチ部と、含むことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、ジャグリングゲームプログラムであり、前記第1手オブジェクトが前記位置指示コントローラに対応し、前記第2手オブジェクトが前記位置検出コントローラに対応し、前記位置指示コントローラは、前記位置指示コントローラの動きに応じた加速度を検出する加速度センサ、を含み、前記動作制御部は、前記加速度に基づいて前記第1手オブジェクトの位置を変化させる手制御部、を含み、前記制御装置は、前記第1手オブジェクトがボールオブジェクトを保持し、かつ、前記加速度の大きさが所定値以上より大きい場合、前記加速度に基づいて前記ボールオブジェクトを前記第1手オブジェクトから移動させるボール移動部と、前記第2手オブジェクトと前記ボールオブジェクトとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトに前記ボールオブジェクトをキャッチさせるボールキャッチ部と、含むことを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、アーチェリーゲームプログラムであり、前記制御装置は、前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に所定の操作情報が入力された場合、前記第1手オブジェクト及び前記第2手オブジェクトが保持する弓オブジェクトから矢オブジェクトを発射させる発射処理部と、前記所定の操作情報が入力されたタイミングにおける前記相対位置情報に基づいて前記第1手オブジェクトと前記第2手オブジェクトとの距離を決定し、前記距離に基づいて前記矢オブジェクトの飛距離を決定する飛距離決定部と、を含むことを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項5に記載のゲームシステムにおいて、前記制御装置は、前記所定の操作情報が入力されたタイミングにおける前記相対位置情報に基づいて、前記矢オブジェクトの発射方向を決定する発射方向決定部、を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、ロッククライミングゲームプログラムであり、前記オブジェクト配置部は、前記第1手オブジェクト及び前記第2手オブジェクトが掴むことができるホールドポイントが形成された岩壁オブジェクトを前記ゲーム空間に配置する岩壁配置部、を含み、前記制御装置は、前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラから前記第2手オブジェクトの移動を指示する情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトの位置の移動を前記位置変化部に指示する移動指示部と、前記第2手オブジェクトと前記ホールドポイントとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトが前記ホールドポイントを掴めることを通知する通知部と、前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラから所定の操作情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトが前記ホールドポイントを掴む処理を行うホールド処理部と、を含むことを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、柔道ゲームプログラムであり、前記オブジェクト配置部は、前記プレイヤオブジェクトの対戦相手である対戦相手オブジェクトを前記ゲーム空間に配置する対戦相手配置部、を含み、前記動作制御部は、前記第1手オブジェクトが前記対戦相手オブジェクトの所定の部位を掴む処理を行う第1手制御部と、前記対戦相手オブジェクトの部位と前記第2手オブジェクトとの距離が所定距離より短く、かつ、前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラに所定の操作情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトが前記対戦相手オブジェクトの部位を掴む処理を行う第2手制御部と、前記第1手オブジェクトが掴む前記対戦相手オブジェクトの部位と前記第2手オブジェクトが掴む前記対戦相手オブジェクトの部位とに基づいて投げ技を決定し、前記プレイヤオブジェクトが前記対戦相手オブジェクトを決定した投げ技で投げる処理を行う投げ技処理部と、を含むことを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、ゲームシステムであって、位置指示部を含む位置指示コントローラと、自装置を基準とした前記位置指示部の相対位置を検出して前記相対位置を示す相対位置情報を生成する位置検出コントローラと、前記相対位置情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、ユーザの操作対象である操作対象オブジェクトと、前記操作対象オブジェクトの位置の基準となる基準オブジェクトとを生成するオブジェクト生成部と、前記操作対象オブジェクトを前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に対応付けて前記ゲーム空間に配置し、前記基準オブジェクトを他方に対応付けて前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、前記相対位置情報と前記ゲーム空間における前記基準オブジェクトの位置とに基づいて、前記ゲーム空間における前記操作対象オブジェクトの位置を変化させるオブジェクト制御部と、を含むことを特徴とする。
【0018】
請求項10記載の発明は、請求項9に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、カーリングゲームプログラムであり、前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方が前記ユーザの胴体に装着されており、前記動作制御部は、前記ゲーム空間を移動するストーンオブジェクトに合わせて、カーリングのスイーパーに対応する前記基準オブジェクトを移動させる基準オブジェクト移動部と、前記基準オブジェクトが保持し前記操作対象オブジェクトであるブラシオブジェクトの位置を、前記相対位置情報と前記基準オブジェクトの位置とに基づいて変化させるブラシ制御部と、前記ストーンオブジェクトの進行方向または移動距離を、前記ブラシオブジェクトが掃いた位置に基づいて変化させる。進行方向制御部と、を含むことを特徴とする。
【0019】
請求項11記載の発明は、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記位置指示コントローラは、前記位置検出コントローラに入力された操作情報を前記位置検出コントローラから受信する受信部と、前記相対位置情報と、前記位置指示コントローラに入力された操作情報と、前記位置検出コントローラに入力された操作情報とを前記制御装置に送信する送信部と、を含むことを特徴とする。
【0020】
請求項12記載の発明は、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記位置検出コントローラは、前記位置指示コントローラに入力された操作情報を前記位置指示コントローラから受信する受信部と、前記相対位置情報と、前記位置指示コントローラに入力された操作情報と、前記位置検出コントローラに入力された操作情報とを前記制御装置に送信する送信部と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明のゲームシステムは、位置指示部を含む位置指示コントローラと、自装置を基準とした位置指示部の相対位置を検出して相対位置情報を生成する位置検出コントローラとを備える。ユーザは、位置指示コントローラ及び位置検出コントローラを両手に持つなどして、各コントローラを動かす。
【0022】
制御装置は、第1パーツオブジェクト及び第2パーツオブジェクトを有する操作対象オブジェクトをゲーム空間に配置する。制御装置は、第1パーツオブジェクトを位置指示コントローラ及び位置検出コントローラのいずれか一方に対応付けてゲーム空間に配置し、第2パーツオブジェクトを他方に対応付ける。第2パーツオブジェクトの位置は、相対位置情報と第1パーツオブジェクトの位置との変化に基づいて変化する。これにより、ゲームシステムは、操作対象オブジェクトの動きをユーザの動きに合わせて制御することが可能となるため、よりリアリティの高いゲームを提供することができる。
【0023】
制御装置は、操作対象オブジェクトを位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に対応付け、基準オブジェクトを他方に対応付ける。操作対象オブジェクト及び基準オブジェクトは、ゲーム空間に配置される。制御装置は、基準オブジェクト及び相対位置情報の変化に応じて操作対象オブジェクトの位置を変化させる。これにより、操作対象オブジェクトをユーザの動きに合わせて制御することができるため、よりリアリティの高いゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態に係るゲームシステムの全体図である。
【図2】ゲーム装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】メインコントローラ及びサブコントローラの外観図である。
【図4A】メインコントローラの機能的構成を示すブロック図である。
【図4B】サブコントローラの機能的構成を示すブロック図である。
【図5】サブコントローラの相対位置を検出する原理を示す図である。
【図6】ジャグリングゲームの初期画面を説明する図である。
【図7】ジャグリングゲームの操作方法を説明する図である。
【図8】アーチェリーゲームの操作方法を説明する図である。
【図9】ロッククライミングゲームの操作方法を説明する図である。
【図10】カーリングゲームの操作方法を説明する図である。
【図11】柔道ゲームの操作方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
{1.ゲームシステム1の全体構成}
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。実施の形態では、据え置き型のゲームシステムを例にして説明する。
【0026】
図1は、実施の形態に係るゲームシステム1の全体図である。ゲームシステム1は、ゲーム装置2と、メインコントローラ3と、サブコントローラ4とを備える。
【0027】
ゲーム装置2は、ゲームシステム1の全体制御を行う処理装置であり、光ディスクに記録されたゲームプログラムを実行する。ゲーム装置2は、テレビジョン受像機5の画面5aにゲームの映像を表示するために画像データを生成し、画像データをテレビジョン受像機5に出力する。
【0028】
メインコントローラ3及びサブコントローラ4は、ユーザがゲームのプレイヤオブジェクトなどを操作するための情報(操作情報)を入力する装置である。メインコントローラ3は、サブコントローラ4に入力された操作情報を有線通信により受信する。メインコントローラ3及びサブコントローラ4に入力された操作情報は、無線通信によりメインコントローラ3からゲーム装置2に送信される。
【0029】
メインコントローラ3は、自装置を基準としたサブコントローラ4の相対位置を検出する。サブコントローラ4の相対位置を示す情報(相対位置情報)は、メインコントローラ3とサブコントローラ4との距離を示す距離情報と、メインコントローラ3から見たサブコントローラ4の方位を示す方位情報とを含む。相対位置情報は、後述するように、操作情報として用いられる。
【0030】
ユーザは、たとえば、メインコントローラ3を右手に持ち、サブコントローラ4を左手に持ちながらゲームをプレイする。ゲーム装置2は、相対位置情報を操作情報として用いることにより、ユーザの両手の位置関係に基づいてプレイヤオブジェクトの動きや姿勢を制御することができる。したがって、ゲームシステム1は、ユーザの動きに合わせてゲームを進行することができるため、より臨場感の高いゲームを提供することができる。
【0031】
図2は、ゲーム装置2のブロック図である。ゲーム装置2は、制御部21と、光ディスクドライブ22と、出力部23と、無線通信部24とを備える。
【0032】
制御部21は、CPU及びRAMなどを備え、様々なゲームプログラムを実行する。制御部21は、光ディスクドライブ22にセットされた光ディスク6にアクセスし、光ディスク6に記録されたゲームプログラムを実行する。ユーザは、ゲームプログラムが記録された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットすることで、様々なゲームを楽しむことができる。
【0033】
出力部23は、ゲーム装置2に接続されたテレビジョン受像機5に、ゲームの映像やゲームの音声を出力する。無線通信部24は、ゲーム装置2とメインコントローラ3との間で無線通信を行う。無線通信には、Bluetooth(登録商標)などを利用することができる。
【0034】
図3は、メインコントローラ3及びサブコントローラ4の外観図である。メインコントローラ3とサブコントローラ4とは、サブコントローラ4が備える通信ケーブル40を介して接続されている。サブコントローラ4に入力された操作情報は、通信ケーブル40を介してメインコントローラ3に送信される。メインコントローラ3は、自装置及びサブコントローラ4に入力された操作情報を、無線通信によりゲーム装置2に送信する。
【0035】
メインコントローラ3は、直方体型の形状であり、Aボタン32aと、Bボタン32bと、十字ボタン32cと、スタートボタン32dと、セレクトボタン32eとを備える。ユーザは、Aボタン32a、Bボタン32b、十字ボタン32c、スタートボタン32d、及びセレクトボタン32eの各種ボタン(以下、操作部32と呼ぶ。図4A参照)を押すことにより、操作情報を入力する。
【0036】
メインコントローラ3において、操作部32が配置されている面を前面3aとする。前面3aと反対側の面を背面3bとする。メインコントローラ3の長手方向(X軸方向)に垂直な側面のうち、十字ボタン32c側の側面を上面3cとし、Bボタン32b側の側面を下面3dとする。下面3dには、通信ケーブル40と接続するコネクタ30が設けられている。X軸方向に平行な側面のうち、スタートボタン32d側の側面を左面3eとし、セレクトボタン32e側の右面3fとする。X軸は、メインコントローラ3の長手方向の中心軸である。左面3eから右面3fへの方向をY軸方向とする。背面3bから前面3aへの方向をZ軸方向とする。
【0037】
サブコントローラ4は、卵型の形状であり、Cボタン42cと、通信ケーブル40とを備える。ユーザは、Cボタン42cを押すことにより、操作情報を入力する。
【0038】
図4Aは、メインコントローラ3の機能的構成を示すブロック図である。メインコントローラ3は、制御部31と、操作部32と、無線通信部33と、有線通信部34と、位置検出部35と、加速度センサ36と、振動部37とを備える。
【0039】
制御部31は、メインコントローラ3の全体制御を行う。操作部32は、図3に示す各種ボタンである。無線通信部33は、ゲーム装置2と無線通信を行うことにより、メインコントローラ3及びサブコントローラ4の操作情報をゲーム装置2に送信する。メインコントローラ3の操作情報には、相対位置情報と、操作部42(図4B参照)に入力された情報と、加速度センサ36により検出された情報とが含まれる。有線通信部34は、通信ケーブル40を介してサブコントローラ4と有線通信を行うことにより、サブコントローラ4に入力された操作情報を取得する。
【0040】
位置検出部35は、メインコントローラ3の各面に設けられたセンサコイルなどであり、サブコントローラ4に設けられた位置指示部44(図4B参照)の位置を検出する。加速度センサ36は、3軸の加速度センサであり、メインコントローラ3の加速度及び地表面に対するメインコントローラ3の傾きを検出する。振動部37は、制御部31の指示に応じて、メインコントローラ3全体を振動させる。
【0041】
図4Bは、サブコントローラ4の機能的構成を示すブロック図である。サブコントローラ4は、制御部41と、操作部42と、有線通信部43と、位置指示部44と、加速度センサ45とを備える。
【0042】
制御部41は、サブコントローラ4の全体制御を行う。操作部42は、図3に示すCボタン42cに対応する。サブコントローラ4は、操作部42として、Cボタン42cの他のボタン(十字ボタンなど)を備えてもよい。
【0043】
有線通信部43は、通信ケーブル40を介して、サブコントローラ4の操作情報をメインコントローラ3に送信する。サブコントローラ4の操作情報には、Cボタン42cの押下を示す情報及び加速度センサ45により検出された情報が含まれる。位置指示部44は、サブコントローラ4の位置を通知するための共振信号(位置通知信号)をメインコントローラ3に送信する。加速度センサ45は、加速度センサ36と同様の3軸加速度センサであり、サブコントローラ4の加速度及び地表面に対するサブコントローラ4の傾きを検出する。
【0044】
メインコントローラ3及びサブコントローラ4は、ジャイロセンサをさらに備えていてもよい。これにより、メインコントローラ3及びサブコントローラ4は、地表面に対する傾きをより正確に検出することができる。
【0045】
図5は、サブコントローラ4の相対位置を検出する原理を説明する図である。相対位置の基準となる原点Oが上面3cにあると定義する。図5では、後述するセンサコイルを直線で示す。
【0046】
メインコントローラ3がサブコントローラ4の相対位置を検出する流れについて、図5を用いて説明する。ここでは、サブコントローラ4が、メインコントローラ3の紙面手前側の左上方(前面3a、上面3c、及び左面3eに面した位置)に位置すると仮定する。
【0047】
サブコントローラ4において、位置指示部44は、コイル44a及びコンデンサ44bにより構成される共振回路を含む。位置指示部44の共振周波数はf1(Hz)である。
【0048】
メインコントローラ3の各面の内側には、位置検出部35が設けられている。たとえば、前面3aには、Y軸方向に沿って設けられたセンサコイル351a,351a・・・を有する位置検出部35aが設けられる。センサコイル351aは、実際には、操作部32と重ならない位置に設けられる。上面3cには、センサコイル351c,351c・・・を有する位置検出部35cが設けられる。左面3eには、センサコイル351e,351e・・・を有する位置検出部35eが設けられる。センサコイル351c,351eが配置される方向は、Z軸方向である。
【0049】
図5に示していないが、背面3b,下面3d,及び右面3fの内側にも、それぞれ複数のセンサコイルを有する位置検出部35が設けられる。
【0050】
メインコントローラ3は、位置指示部44が位置指示信号を送信するタイミングを通知するために、各面の位置検出部35に正弦波信号を供給する。正弦波信号の周波数は、f1(Hz)である。正弦波信号は、各面の位置検出部35に一斉に供給されるのではなく、たとえば、前面3a、背面3b、上面3c、下面3d、左面3e、右面3fの順に供給される。上述したように、各面の位置検出部35は、複数のセンサコイルを有する。各面の位置検出部35では、一定のレベルの正弦波信号が、各センサコイルに順次供給される。たとえば、位置検出部35aの場合、図5の上側に位置するセンサコイル351aから正弦波信号が順に供給される。位置検出部35aの全てのセンサコイル351aに正弦波信号を供給した後に、メインコントローラ3は、背面3bの位置検出部35への正弦波信号の供給を開始する。このようにして、各面の位置検出部35が有する全てのセンサコイルに正弦波信号が供給される。
【0051】
正弦波信号が供給されたセンサコイルは、周辺の磁界を変化させて、f1(Hz)の共振信号(タイミング通知信号)を発生させる。位置指示部44がタイミング通知信号を受信した場合、コイル44aに誘導電流が流れる。コンデンサ44bは、誘導電流の大きさに応じた電荷を蓄積する。誘導電流の大きさは、位置指示部44と、正弦波信号が供給されたセンサコイルとの距離に応じて変化する。
【0052】
位置指示部44でタイミング通知信号の受信が終了すると、コンデンサ44bは、蓄積した電荷をコイル44aに供給する。電流が供給されたコイル44aは、f1(Hz)の位置指示信号を発生させる。このため、コイル44aに供給される電流の大きさと、位置指示信号の強度は、コンデンサ44bに蓄積された電荷の量に応じて変化する。
【0053】
メインコントローラ3において、各面の位置検出部35は、位置指示信号を受信する。メインコントローラ3とサブコントローラ4とが図5に示す位置関係にある場合、位置検出部35a,35c,35eが位置指示信号を受信することができる。
【0054】
位置検出部35a,35c,35eにおいて、各センサコイルが受信する位置指示信号の強度は異なる。これは、各センサコイルと位置指示部44との距離が異なるためである。したがって、メインコントローラ3は、各面の位置検出部35における位置指示信号の受信強度に基づいて、メインコントローラ3を基準としたサブコントローラ4の方位角Aを検出することができる。
【0055】
メインコントローラ3とサブコントローラ4との距離Dは、位置指示部44が受信する位置指示信号の強度に基づいて求めることができる。具体的には、メインコントローラ3が送信したタイミング通知信号の強度に対する、各センサコイルが受信した位置指示信号の強度の総和との比率を計算することによって、距離Dを求めることができる。
【0056】
メインコントローラ3は、メインコントローラ3を基準としたサブコントローラ4の相対位置P1を示す相対位置情報R1をゲーム装置2に送信する。相対位置情報R1は、距離Dを示す距離情報と、方位角Aを示す方位情報とを含む。相対位置情報R1は、原点O(図5参照)を基準とした3次元直交座標に基づく情報であってもよい。
【0057】
ここでは、メインコントローラ3は、相対位置情報R1ではなく、サブコントローラ4を基準としたメインコントローラ3の相対位置を示す相対位置情報R2をゲーム装置2に送信してもよい。あるいは、ゲーム装置2が、実行するゲームプログラムに応じて、相対位置情報R1から相対位置情報R2を生成してもよい。
【0058】
サブコントローラ4は、位置指示信号を発生させるときに、内蔵する電池からコイル44aに電流を供給してもよい。位置指示部44がタイミング信号を受信した場合、サブコントローラ4は、一定レベルの電流をコイル44aに供給する。これにより、コンデンサ44bがコイル44aに供給する電流よりも大きい電流をコイル44aに供給することができるため、メインコントローラ3は、位置指示信号を検出することができる限界距離を大きくすることができる。
【0059】
{2.ゲームの具体例}
以下、ゲームシステム1で実行することができるゲームの具体例について説明する。
【0060】
{2.1.ジャグリングゲーム}
ジャグリングゲームは、ジャグリングを疑似的に体験することができるゲームである。ジャグリングゲームでは、サブコントローラ4の相対位置を示す相対位置情報R1と、メインコントローラ3の相対位置を示す相対位置情報R2の両者が用いられる。
【0061】
まず、ユーザは、ジャグリングゲームプログラムが格納された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットする。これにより、ジャグリングゲームが開始される。以下、制御部21における処理は、ジャグリングゲームプログラムの実行による処理である。
【0062】
図6は、ジャグリングゲームの初期画面を示す図である。図6では、メインコントローラ3、サブコントローラ4、及び画面5aのみを表示している。ジャグリングゲームが開始されると、制御部21は、ジャグリングゲーム用のゲーム空間51aを生成する。ゲーム空間51aは、仮想的な3次元空間である。制御部21は、ユーザの操作対象として、プレイヤオブジェクト51bを生成する。プレイヤオブジェクト51bは、右手オブジェクト51cと左手オブジェクト51dとを含み、ゲーム空間51a内のデフォルトの位置に配置される。左手オブジェクト51dは、ボールオブジェクト51eを保持している。
【0063】
ユーザは、ジャグリングゲームをプレイする場合、メインコントローラ3を右手61に持ち、サブコントローラ4を左手62に持つ。ユーザとプレイヤオブジェクト51bとは、鏡像関係にある。このため、メインコントローラ3が、左手オブジェクト51dに対応する。サブコントローラ4が、右手オブジェクト51cに対応する。
【0064】
プレイヤオブジェクト51bは、初期状態では、右手オブジェクト51c及び左手オブジェクト51dを下向きに広げた状態で立っている。ユーザは、メインコントローラ3及びサブコントローラ4を持ちながら、プレイヤオブジェクト51bと同じ姿勢をとる。
【0065】
ジャグリングゲームの操作方法を、左手オブジェクト51dから右手オブジェクト51cへボールオブジェクト51eを投げ渡す操作を例にして説明する。ユーザは、左手62へボールを投げ渡すように、メインコントローラ3(右手61)を左上方向へ動かす。加速度センサ36(図4A参照)は、メインコントローラ3の動きに応じた加速度を検出する。メインコントローラ3の加速度は、リアルタイムにゲーム装置2へ送信される。制御部21は、メインコントローラ3の加速度の方向及び大きさに基づいて、左手オブジェクト51dのゲーム空間51aにおける位置(仮想位置)を変化させる。
【0066】
図7は、メインコントローラ3を左上方向に動かしたときの、プレイヤオブジェクト51b及びボールオブジェクト51eを示す図である。制御部21は、メインコントローラ3の加速度が所定値より大きい場合、左方向へ放物線を描くようにボールオブジェクト51eを移動させる。ボールオブジェクト51eの軌跡は、メインコントローラ3の加速度の大きさ及び向きに基づいて決定される。
【0067】
ユーザは、メインコントローラ3を左上方向に動かした後に、右手オブジェクト51cにボールオブジェクト51eにキャッチさせるためにサブコントローラ4を動かす。制御部21は、相対位置情報R1を、ゲーム空間51aに対応する仮想相対位置情報に変換する。左手オブジェクト51dの仮想位置と、仮想相対位置情報とに基づいて、右手オブジェクト51cの仮想位置が決定される。制御部21は、左手オブジェクト51dの仮想位置及び相対位置情報R1の変化に基づいて、右手オブジェクト51cの仮想位置を変化させる。
【0068】
右手オブジェクト51cとボールオブジェクト51eとの距離が所定の距離より短くなった場合、制御部21は、右手オブジェクト51cがボールオブジェクト51eをキャッチしたと判断する。
【0069】
次に、ユーザは、右手オブジェクト51cから左手オブジェクト51dへボールオブジェクト51eを投げ渡すために、サブコントローラ4(左手62)を右上方向へ動かす。
【0070】
具体的には、右手オブジェクト51cがボールオブジェクト51eを保持しているため、制御部21は、サブコントローラ4の加速度の大きさ及び向きに基づいて、右手オブジェクト51cの仮想位置を変化させる。サブコントローラ4の加速度の大きさ及び向きに基づいて、ボールオブジェクト51eが放物線を描いて移動する。ユーザは、メインコントローラ3を動かして、左手オブジェクト51dにボールオブジェクト51eをキャッチさせる。左手オブジェクト51dの仮想位置は、右手オブジェクト51cの仮想位置及び相対位置情報R2に基づいて変化する。
【0071】
ユーザは、メインコントローラ3及びサブコントローラ4を動かすことにより、ボールオブジェクト51eを投げる操作及びキャッチする操作を繰り返す。このようにして、ユーザは、ジャグリングゲームをプレイすることができる。
【0072】
ここでは、ボールオブジェクト51eが一つである場合を例にして説明しているが、ボールオブジェクト51eが複数である場合も、ボールオブジェクト51eを投げる動作及びキャッチする操作は基本的に同じである。ボールオブジェクト51eの数が複数である場合、右手オブジェクト51c及び左手オブジェクト51dの両者が、ボールオブジェクト51eを同時に保持することがあり得る。この場合、制御部21は、先にボールオブジェクト51eをキャッチした手オブジェクトの仮想位置を、コントローラの加速度の大きさ及び向きに基づいて決定すればよい。他方の手オブジェクトの仮想位置は、相対位置情報と、ボールオブジェクト51eを先にキャッチした手オブジェクトの仮想位置とに基づいて決定することができる。あるいは、両方の手オブジェクトがボールオブジェクト51eを保持している場合、右手オブジェクト51c及び左手オブジェクト51dの位置を、それぞれの手オブジェクトに対応するコントローラの加速度に基づいて決定してもよい。
【0073】
このように、ジャグリングゲームでは、相対位置情報R1,R2を用いることにより、ユーザの右手61および左手62の動きに合わせて右手オブジェクト51c及び左手オブジェクト51dを動かすことができる。したがって、ユーザは、よりリアルな感覚でジャグリングゲームを楽しむことができる。
【0074】
{2.2.アーチェリーゲーム}
アーチェリーゲームは、アーチェリーを疑似的に体験することができるゲームである。アーチェリーゲームでは、サブコントローラ4の相対位置を示す相対位置情報R1が用いられる。
【0075】
まず、ユーザは、アーチェリーゲームプログラムが格納された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットする。これにより、アーチェリーゲームが開始される。以下、制御部21における処理は、アーチェリーゲームプログラムの実行による処理である。
【0076】
図8は、アーチェリーゲームの操作方法を説明する図である。図8では、メインコントローラ3、サブコントローラ4、及び画面5aのみを表示している。アーチェリーゲームが開始されると、制御部21は、アーチェリーゲーム用のゲーム空間52aを生成する。
【0077】
制御部21は、プレイヤオブジェクト52bと、的オブジェクト52cとを生成する。プレイヤオブジェクト52bは、アーチェリーゲームにおけるユーザの操作対象であり、右手オブジェクト52d及び左手オブジェクト52eを含む。プレイヤタオブジェクト52bは、矢オブジェクト52fがセットされた弓オブジェクト52gを保持する。プレイヤオブジェクト52b及び的オブジェクト52cは、ゲーム空間52a内のデフォルトの位置に配置される。
【0078】
ユーザは、左手62にメインコントローラ3を持ち、右手61にサブコントローラ4を持ってアーチェリーゲームをプレイする。メインコントローラ3が左手オブジェクト52eに対応する。サブコントローラ4が右手オブジェクト52dに対応する。
【0079】
初期状態では、プレイヤオブジェクト52bは、直立不動の姿勢を取っている。ユーザも、プレイヤオブジェクト52bと同様に、直立不動の姿勢からアーチェリーゲームを開始する。
【0080】
まず、ユーザは、メインコントローラ3(左手62)を画面5aの方向に突き出す。図8では、メインコントローラ3(左手62)を突き出す方向と、左手オブジェクト52eを伸ばす方向が異なる。実際には、メインコントローラ3の上面3c(図4参照)が画面5aに向いているものとする。
【0081】
ユーザが左手62を画面5aの方向に伸ばすことで、メインコントローラ3の加速度が変化する。制御部21は、メインコントローラ3の加速度の向き及び大きさに基づいて、左手オブジェクト52eの位置を変化させる。この結果、プレイヤオブジェクト52bは、左手オブジェクト52eを的オブジェクト52cの方向に伸ばした姿勢をとる。
【0082】
ユーザは、メインコントローラ3を固定したまま、弓の弦を引くようにしてサブコントローラ4(右手61)を動かす。制御部21が、左手オブジェクト52eの仮想位置と、相対位置情報R1の変化とに基づいて、右手オブジェクト52dの位置を変化させる。この結果、プレイヤオブジェクト52bは、図8に示すように、弓オブジェクト52gを引いた姿勢となる。ユーザは、弓を引く姿勢のまま、サブコントローラ4のCボタン42cを押すことで、弓オブジェクト52gから矢オブジェクト52fを発射させることができる。
【0083】
矢オブジェクト52fの飛距離及び発射方向は、相対位置情報R1に基づいて決定される。具体的には、矢オブジェクト52fの飛距離は、相対位置情報R1に含まれる距離情報(距離D)基づいて決定される。距離Dは、ユーザが弓を引く姿勢を取った場合における右手61と左手62との距離に対応する。距離Dから変換された仮想距離Dvは、プレイヤオブジェクト52bが弓オブジェクト52gの弦を引く強さに対応する。したがって、制御部21は、仮想距離Dvに基づいて飛距離を決定することができる。
【0084】
つまり、ユーザは、メインコントローラ3とサブコントローラ4との距離を調整することによって、矢オブジェクト52fの飛距離をコントロールすることができる。ユーザは、的オブジェクト52cに矢オブジェクト52fを当てるためには、距離Dを一定の距離より大きく保った上で、Cボタン42cを押す必要がある。
【0085】
矢オブジェクト52fの発射方向は、相対位置情報R1に含まれる方位情報(方位角A)によって決定される。制御部21は、方位情報をゲーム空間52aに対応する仮想方位情報に変換する。矢オブジェクト52fの発射方向は、仮想方位情報に基づいて決定される。つまり、矢オブジェクト52fは、右手オブジェクト52dから左手オブジェクト52eの方向に発射される。
【0086】
また、矢オブジェクト52fの発射方向を決定する際に、メインコントローラ3の傾き情報を使用してもよい。たとえば、ユーザが、X軸を水平方向と平行にした状態でメインコントローラ3を持っている場合、制御部21は、矢オブジェクト52fを水平方向に発射させてもよい。あるいは、方位情報と傾き情報との両者を用いて、矢オブジェクト52fの発射方向を決定してもよい。
【0087】
このように、アーチェリーゲームでは、右手61と左手62との位置関係に基づいて矢オブジェクト52fの移動を制御することができる。したがって、ゲームシステム1は、非常にリアリティの高いアーチェリーゲームを提供することができる。
【0088】
{2.3.ロッククライミングゲーム}
ロッククライミングゲームは、ロッククライミングを疑似的に体験することができるゲームである。ロッククライミングゲームでは、サブコントローラ4の相対位置を示す相対位置情報R1と、メインコントローラ3の相対位置を示す相対位置情報R2の両者が用いられる。
【0089】
まず、ユーザは、ロッククライミングゲームプログラムが格納された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットする。これにより、ロッククライミングゲームが開始される。以下、制御部21における処理は、ロッククライミングゲームプログラムの実行による処理である。
【0090】
図9は、ロッククライミングゲームの操作方法を説明する図である。図9では、メインコントローラ3、サブコントローラ4、及び画面5aのみを表示している。ロッククライミングゲームが開始されると、制御部21は、ロッククライミングゲーム用のゲーム空間53aを生成する。制御部21は、プレイヤオブジェクト53bと、岩壁オブジェクト53cを生成する。プレイヤオブジェクト53bは、ユーザの操作対象であり、右手オブジェクト53d及び左手オブジェクト53eを含む。プレイヤオブジェクト53b及び岩壁オブジェクト53cは、ゲーム空間53aのデフォルトの位置に配置される。画面5aには、プレイヤオブジェクト53bが岩壁オブジェクト53cに掴まっている映像が表示される。
【0091】
岩壁オブジェクト53cには、プレイヤオブジェクト53bが掴むことができるホールドポイントとして、突起53f,53gが設けられている。突起53f,53gの他に、ホールドポイントとして岩壁オブジェクト53cに窪みなどを設けてもよい。
【0092】
ユーザは、右手61にメインコントローラ3を持ち、左手62にサブコントローラ4を持ってロッククライミングゲームをプレイする。メインコントローラ3が右手オブジェクト53dに対応する。サブコントローラ4は、左手オブジェクト53eに対応する。ユーザは、各コントローラ3,4を動かして、突起53f,53gのうちプレイヤオブジェクト53bが掴む突起を指定する。プレイヤオブジェクト53bは、右手オブジェクト53d及び左手オブジェクト53eが掴む突起53f,53gをユーザの操作に応じて変えていくことで、岩壁オブジェクト53cを登る。
【0093】
まず、ユーザは、メインコントローラ3又はサブコントローラ4のボタンを押して、操作対象の手オブジェクトを指定する。右手オブジェクト53dを動かす場合、ユーザは、メインコントローラ3のAボタン32aを押せばよい。この場合、右手オブジェクト52dの位置は、左手オブジェクト53eの仮想位置と、相対位置情報R2とに基づいて決定される。
【0094】
ユーザは、サブコントローラ4を固定したまま、メインコントローラ3を動かす。制御部21は、左手オブジェクト53eの仮想位置と、相対位置情報R2から変換された仮想相対位置情報の変化に応じて、右手オブジェクト53dを移動させる。たとえば、ユーザがメインコントローラ3を矢印Hの方向(上方向)に動かした場合、右手オブジェクト53dは、矢印53hの方向に移動する。
【0095】
制御部21は、右手オブジェクト53dと突起53gとの距離が所定の距離以下となった場合、振動部37を振動させる。これにより、ユーザは、右手オブジェクト53dが突起53gを掴むことができることを認識できる。ユーザは、Aボタン32aを押すことにより、右手オブジェクト53dで突起53gを掴むことができる。
【0096】
次に、ユーザは、Cボタン42cを押す。これにより、操作対象が左手オブジェクト53eに変化する。左手オブジェクト53eの仮想位置が、右手オブジェクト53dの仮想位置と相対位置情報R1とに基づいて決定される。左手オブジェクト53eが突起53fを掴むための操作方法は、上述の手順と同様である。
【0097】
以下、右手オブジェクト53d及び左手オブジェクト53eを交互に操作対象として、メインコントローラ3及びサブコントローラ4を動かす。これにより、ユーザは、実際にロッククライミングをしているように、プレイヤオブジェクト53bに岩壁オブジェクト53cを登らせることができる。
【0098】
{2.4.カーリングゲーム}
カーリングゲームは、カーリングを疑似的に体験することができるゲームである。カーリングゲームでは、メインコントローラ3の相対位置を示す相対位置情報R2が用いられる。
【0099】
まず、ユーザは、カーリングゲームプログラムが格納された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットする。これにより、カーリングゲームが開始される。以下、制御部21における処理は、カーリングゲームプログラムの実行による処理である。
【0100】
図10は、カーリングゲームの操作方法を説明する図である。図10では、メインコントローラ3、サブコントローラ4、及び画面5aのみを表示している。カーリングゲームが開始されると、制御部21は、カーリングのリンク54bが設けられたゲーム空間54aを生成する。制御部21は、プレイヤオブジェクト54cと、ブラシオブジェクト54dと、ストーンオブジェクト54e,54f,54gとを生成する。プレイヤオブジェクト54cは、リンク54bにおけるユーザの位置を示すために用いられる。ユーザの操作対象は、ブラシオブジェクト54dである。
【0101】
カーリングゲームでは、メインコントローラ3がブラシの役割を有する。ユーザは、スイーパーとしてカーリングゲームをプレイする。サブコントローラ4は、ベルトなどを用いてユーザの腹部に固定される。サブコントローラ4は、プレイヤオブジェクト54cに対応する。メインコントローラ3の原点O(図5参照)は、ブラシオブジェクト54dのヘッド(リンク54bを掃く部分)に対応する。
【0102】
図10において、砂地模様で示すストーンオブジェクト54e,54fは、ユーザが所属するユーザチームのストーンである。ハッチングで示すストーンオブジェクト54gは、相手チームのストーンである。ストーンオブジェクト54e,54gは、リンク54b上の同心円が描かれた的(ハウス)の近傍にランダムに配置される。
【0103】
図示しないユーザチームのプレイヤオブジェクトがリンク54b上でストーンオブジェクト54fを滑らせる。これにより、ストーンオブジェクト54fが、一定の速度で左から右方向に移動する。
【0104】
プレイヤオブジェクト54cは、ストーンオブジェクト54fの進行方向右側(画面5aでは下側)に位置し、ストーンオブジェクト54fとともにリンク54bの上を移動する。プレイヤオブジェクト54cは、ブラシオブジェクト54dを保持している。ブラシオブジェクト54dのヘッダの位置は、相対位置情報R2と、サブコントローラ4に対応するプレイヤオブジェクト54cの仮想位置とに基づいて決定される。
【0105】
ユーザは、ブラシの役割を有するメインコントローラ3を前後に動かす。これにより、相対位置情報R2が変化する。ブラシオブジェクト54dのヘッダの位置は、相対位置情報R2及びプレイヤオブジェクト54cの仮想位置の変化に応じて変化する。これにより、ユーザは、ブラシオブジェクト54dを用いてリンク54bを掃くことができる。
【0106】
ユーザは、メインコントローラ3を前後に動かす位置を変えることにより、ブラシオブジェクト54dが掃く位置を決めることができる。つまり、ユーザは、リンク54bを掃く位置を変えることにより、ストーンオブジェクト54fの動きを制御することができる。
【0107】
たとえば、ストーンオブジェクト54fをカーブを描きながら移動させたい場合、ストーンの進行方向の右側(画面5aでは下側)の氷をブラシオブジェクト54dで掃けばよい。この場合、ユーザは、メインコントローラ3を腹部に引きつけながらメインコントローラ3を前後させる。また、ストーンオブジェクト54fの正面の氷を掃くことにより、ストーンの移動距離を延ばすことができる。
【0108】
このように、ユーザは、単にメインコントローラ3を動かすだけでなく、メインコントローラ3を動かす位置を変えることで、リンク54bを掃く位置を変えることができる。したがって、実際のカーリングの競技のようにストーンオブジェクト54fの動きをコントロールすることができるため、ゲームシステム1は、よりリアリティの高いカーリングゲームを提供することができる。
【0109】
{2.5.柔道ゲーム}
柔道ゲームは、様々な柔道の投げ技を仮想的に体験することができるゲームである。柔道ゲームでは、メインコントローラ3の相対位置を示す相対位置情報R2が用いられる。
【0110】
まず、ユーザは、柔道ゲームプログラムが格納された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットする。これにより、柔道ゲームが開始される。以下、制御部21における処理は、柔道ゲームプログラムの実行による処理である。
【0111】
図11は、柔道ゲームの操作方法を説明する図である。図11では、メインコントローラ3、サブコントローラ4、及び画面5aのみを表示している。柔道ゲームが開始されると、制御部21は、柔道ゲーム用のゲーム空間55aを生成する。制御部21は、プレイヤオブジェクト55bと、対戦相手オブジェクト55cとを生成する。対戦相手オブジェクト55cは、ゲーム空間55aのデフォルトの位置に配置される。画面5aには、プレイヤオブジェクト55bの左手のみが表示されている。
【0112】
ユーザは、メインコントローラ3を右手61に持ち、サブコントローラ4を左手62に持ちながら、柔道ゲームをプレイする。メインコントローラ3は、プレイヤオブジェクト55bの右手に対応する。サブコントローラ4は、プレイヤオブジェクト55bの左手に対応する。ユーザは、メインコントローラ3及びサブコントローラ4を動かすことにより、対戦相手オブジェクト55cと組み合う。
【0113】
初期状態では、ユーザに対応するプレイヤオブジェクト55bの左手が、対戦相手オブジェクト55cの右袖55dを掴んでいる。ユーザは、サブコントローラ4の位置を固定しながらメインコントローラ3を動かして、対戦相手オブジェクト55cのうちプレイヤオブジェクト55bの右手が掴む部位を指定する。プレイヤオブジェクト55bの右手が掴む部位に応じて、プレイヤオブジェクト55bが対戦相手オブジェクト55cを投げるときの投げ技が決定さえる。
【0114】
ユーザは、メインコントローラ3を動かして、プレイヤオブジェクト55bの右手が掴む対戦相手オブジェクト55cの部位を指定する。プレイヤオブジェクト55bの左手の仮想位置と、相対位置情報R2の変化とに基づいて、プレイヤオブジェクト55bの右手の位置が変化する。
【0115】
たとえば、対戦相手オブジェクト55cの襟元55eを掴む場合、ユーザは、メインコントローラ3を動かしてプレイヤオブジェクト55bの右手を襟元55eの位置まで移動させる。そして、襟元55eとプレイヤオブジェクト55bの右手とが所定の距離より短くなったときにAボタン32aを押すことにより、プレイヤオブジェクト55bの右手で襟元55eを掴むことができる。制御部21は、プレイヤオブジェクト55bの左手が右袖55dを掴み、プレイヤオブジェクト55bの右手が襟元55eを掴んでいるため、投げ技を背負い投げに決定する。制御部21は、プレイヤオブジェクト55bが背負い投げで対戦相手オブジェクト55cを投げる処理を画面5aに表示する。
【0116】
プレイヤオブジェクト55bの右手が掴む部位に基づいて、投げ技が決定される。たとえば、プレイヤオブジェクト55bの右手が対戦相手オブジェクト55cの左肩55fを掴んだ場合、投げ技は大外刈りに決定される。プレイヤオブジェクト55bの右手が右袖55dを掴んだ場合、投げ技は一本背負い投げに決定される。
【0117】
柔道ゲームにおいて、難易度を設定できるようにしてもよい。たとえば、制御部21は、対戦相手オブジェクト55cの右手などを動かしてもよい。この場合、対戦相手オブジェクト55cを掴む難易度が上昇する。また、所定の時間内に、プレイヤオブジェクト55bが対戦相手オブジェクト55cを掴めない場合、対戦相手オブジェクト55cが、プレイヤオブジェクト55bを投げてもよい。
【0118】
このように、柔道ゲームでは、ユーザは柔道の組み合いを仮想的に行うことができる。ユーザは、柔道の受け身の取り方などを知らなくても、気軽に柔道を楽しむことができる。
【0119】
本実施の形態では、メインコントローラ3が位置検出部35を備え、サブコントローラ4が位置指示部44を備える例について説明した。しかし、サブコントローラ4が位置検出部を備え、メインコントローラ3が位置指示部を備えていてもよい。
【0120】
本実施の形態では、サブコントローラ4は、ユーザにより入力された操作情報を、通信ケーブル40を介してメインコントローラ3に送信する例について説明した、しかし、サブコントローラ4は、無線通信部を備えてもよい。この場合、サブコントローラ4に入力された操作情報は、無線通信によりゲーム装置2へ直接送信される。メインコントローラ3とサブコントローラ4とを通信ケーブル40で接続する必要がないため、メインコントローラ3及びサブコントローラ4を動かす時の自由度を高めることができる。
【符号の説明】
【0121】
1 ゲームシステム
2 ゲーム装置
3 メインコントローラ
4 サブコントローラ
21,31,41 制御部
22 光ディスクドライブ
23 出力部
32,42 操作部
33 無線通信部
34,43 有線通信部
35 位置検出部
36,45 加速度センサ
37 振動部
44 位置指示部
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステムに関し、さらに詳しくは、コントローラ自体の動きを示す情報をゲームの操作情報として利用するゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲーム装置のユーザインタフェースに、様々なデバイスが用いられている。たとえば、据え置き型のゲーム装置では、加速度センサなどを内蔵したコントローラを利用したものがある。加速度センサは、コントローラの移動方向を検出する。ゲーム装置は、加速度センサから出力される移動方向を示す情報を、ゲームの操作情報に使用する。ユーザは、コントローラを持ちながらユーザ自身の体を動かすことで、ゲームを楽しむことができる。
【0003】
携帯型ゲーム装置では、ユーザインタフェースにタッチパネルを利用したものがある。ユーザは、スタイラスペンやユーザの指などを用いて、タッチパネルに位置情報を入力する。ユーザは、タッチパネルにタッチするだけでゲームをプレイすることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−334824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パーソナルコンピュータ(PC)のユーザインタフェースとして、タブレットがある。タブレットは、ユーザがタブレットの操作面上をスタイラスペンでタッチすることにより、タッチされた位置に応じた2次元の位置情報を出力する。PCは、モニタに表示されるポインタの位置を、2次元の位置情報に基づいて制御する。
【0006】
特許文献1には、サイコロなどの立体構造物に内蔵された位置指示コイルの高さを検出する姿勢検出装置が開示されている。姿勢検出装置は、電磁誘導方式のタブレットと同様の構成であり、複数のループコイルからなるセンサコイル群を備えている。センサコイル群は、位置指示コイルで発生する共振信号を受信する。姿勢検出装置は、受信した共振信号から検出波形を形成する。姿勢検出装置は、検出波形の中央に形成されるメイン信号の半値幅に基づいて、センサコイル群の設置面と位置指示コイルとの距離を位置指示コイルの高さとして検出する。
【0007】
位置指示コイルは、サイコロの各面を上にして設置面に置かれたときに、位置指示コルの高さが異なるような位置に配置される。姿勢検出装置は、位置指示コイルの高さを検出することにより、サイコロの出目を特定する。このため、ユーザは、実際にサイコロを振りながら、コンピュータゲームを楽しむことができる。
【0008】
そこで、本発明は、3次元位置情報を用いた様々なゲームを実行することができるゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、ゲームシステムであって、位置指示部を含む位置指示コントローラと、自装置を基準とした前記位置指示部の相対位置を検出して前記相対位置を示す相対位置情報を生成する位置検出コントローラと、前記相対位置情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、第1パーツオブジェクトと第2パーツオブジェクトとを含み、ユーザの操作対象として生成されるプレイヤオブジェクトを生成するオブジェクト生成部と、前記第1パーツオブジェクトを前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に対応付けて前記ゲーム空間に配置し、前記第2パーツオブジェクトを他方に対応付けて前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、前記相対位置情報に基づいて、前記第1パーツオブジェクトと前記第2パーツオブジェクトとの位置関係を変化させることにより、前記操作対象オブジェクトの動作を制御する動作制御部と、を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のゲームシステムにおいて、前記第1パーツオブジェクトは、第1手オブジェクトであり、前記第2パーツオブジェクトは、第2手オブジェクトであり、前記動作制御部は、前記相対位置情報と、前記ゲーム空間における前記第1手オブジェクトの位置とに基づいて、前記ゲーム空間における前記第2手オブジェクトの位置を変化させる位置変化部、を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、ジャグリングゲームプログラムであり、前記第1手オブジェクトが前記位置検出コントローラに対応し、前記第2手オブジェクトが前記位置指示コントローラに対応し、前記位置検出コントローラは、前記位置検出コントローラの動きに応じた加速度を検出する加速度センサ、を含み、前記動作制御部は、前記加速度に基づいて前記第1手オブジェクトの位置を変化させる手制御部、を含み、前記制御装置は、前記第1手オブジェクトがボールオブジェクトを保持し、かつ、前記加速度の大きさが所定値以上より大きい場合、前記加速度に基づいて前記ボールオブジェクトを前記第1手オブジェクトから移動させるボール移動部と、前記第2手オブジェクトと前記ボールオブジェクトとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトに前記ボールオブジェクトをキャッチさせるボールキャッチ部と、含むことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、ジャグリングゲームプログラムであり、前記第1手オブジェクトが前記位置指示コントローラに対応し、前記第2手オブジェクトが前記位置検出コントローラに対応し、前記位置指示コントローラは、前記位置指示コントローラの動きに応じた加速度を検出する加速度センサ、を含み、前記動作制御部は、前記加速度に基づいて前記第1手オブジェクトの位置を変化させる手制御部、を含み、前記制御装置は、前記第1手オブジェクトがボールオブジェクトを保持し、かつ、前記加速度の大きさが所定値以上より大きい場合、前記加速度に基づいて前記ボールオブジェクトを前記第1手オブジェクトから移動させるボール移動部と、前記第2手オブジェクトと前記ボールオブジェクトとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトに前記ボールオブジェクトをキャッチさせるボールキャッチ部と、含むことを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、アーチェリーゲームプログラムであり、前記制御装置は、前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に所定の操作情報が入力された場合、前記第1手オブジェクト及び前記第2手オブジェクトが保持する弓オブジェクトから矢オブジェクトを発射させる発射処理部と、前記所定の操作情報が入力されたタイミングにおける前記相対位置情報に基づいて前記第1手オブジェクトと前記第2手オブジェクトとの距離を決定し、前記距離に基づいて前記矢オブジェクトの飛距離を決定する飛距離決定部と、を含むことを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項5に記載のゲームシステムにおいて、前記制御装置は、前記所定の操作情報が入力されたタイミングにおける前記相対位置情報に基づいて、前記矢オブジェクトの発射方向を決定する発射方向決定部、を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、ロッククライミングゲームプログラムであり、前記オブジェクト配置部は、前記第1手オブジェクト及び前記第2手オブジェクトが掴むことができるホールドポイントが形成された岩壁オブジェクトを前記ゲーム空間に配置する岩壁配置部、を含み、前記制御装置は、前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラから前記第2手オブジェクトの移動を指示する情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトの位置の移動を前記位置変化部に指示する移動指示部と、前記第2手オブジェクトと前記ホールドポイントとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトが前記ホールドポイントを掴めることを通知する通知部と、前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラから所定の操作情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトが前記ホールドポイントを掴む処理を行うホールド処理部と、を含むことを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項2に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、柔道ゲームプログラムであり、前記オブジェクト配置部は、前記プレイヤオブジェクトの対戦相手である対戦相手オブジェクトを前記ゲーム空間に配置する対戦相手配置部、を含み、前記動作制御部は、前記第1手オブジェクトが前記対戦相手オブジェクトの所定の部位を掴む処理を行う第1手制御部と、前記対戦相手オブジェクトの部位と前記第2手オブジェクトとの距離が所定距離より短く、かつ、前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラに所定の操作情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトが前記対戦相手オブジェクトの部位を掴む処理を行う第2手制御部と、前記第1手オブジェクトが掴む前記対戦相手オブジェクトの部位と前記第2手オブジェクトが掴む前記対戦相手オブジェクトの部位とに基づいて投げ技を決定し、前記プレイヤオブジェクトが前記対戦相手オブジェクトを決定した投げ技で投げる処理を行う投げ技処理部と、を含むことを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、ゲームシステムであって、位置指示部を含む位置指示コントローラと、自装置を基準とした前記位置指示部の相対位置を検出して前記相対位置を示す相対位置情報を生成する位置検出コントローラと、前記相対位置情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、ユーザの操作対象である操作対象オブジェクトと、前記操作対象オブジェクトの位置の基準となる基準オブジェクトとを生成するオブジェクト生成部と、前記操作対象オブジェクトを前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に対応付けて前記ゲーム空間に配置し、前記基準オブジェクトを他方に対応付けて前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、前記相対位置情報と前記ゲーム空間における前記基準オブジェクトの位置とに基づいて、前記ゲーム空間における前記操作対象オブジェクトの位置を変化させるオブジェクト制御部と、を含むことを特徴とする。
【0018】
請求項10記載の発明は、請求項9に記載のゲームシステムにおいて、前記ゲームプログラムは、カーリングゲームプログラムであり、前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方が前記ユーザの胴体に装着されており、前記動作制御部は、前記ゲーム空間を移動するストーンオブジェクトに合わせて、カーリングのスイーパーに対応する前記基準オブジェクトを移動させる基準オブジェクト移動部と、前記基準オブジェクトが保持し前記操作対象オブジェクトであるブラシオブジェクトの位置を、前記相対位置情報と前記基準オブジェクトの位置とに基づいて変化させるブラシ制御部と、前記ストーンオブジェクトの進行方向または移動距離を、前記ブラシオブジェクトが掃いた位置に基づいて変化させる。進行方向制御部と、を含むことを特徴とする。
【0019】
請求項11記載の発明は、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記位置指示コントローラは、前記位置検出コントローラに入力された操作情報を前記位置検出コントローラから受信する受信部と、前記相対位置情報と、前記位置指示コントローラに入力された操作情報と、前記位置検出コントローラに入力された操作情報とを前記制御装置に送信する送信部と、を含むことを特徴とする。
【0020】
請求項12記載の発明は、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、前記位置検出コントローラは、前記位置指示コントローラに入力された操作情報を前記位置指示コントローラから受信する受信部と、前記相対位置情報と、前記位置指示コントローラに入力された操作情報と、前記位置検出コントローラに入力された操作情報とを前記制御装置に送信する送信部と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明のゲームシステムは、位置指示部を含む位置指示コントローラと、自装置を基準とした位置指示部の相対位置を検出して相対位置情報を生成する位置検出コントローラとを備える。ユーザは、位置指示コントローラ及び位置検出コントローラを両手に持つなどして、各コントローラを動かす。
【0022】
制御装置は、第1パーツオブジェクト及び第2パーツオブジェクトを有する操作対象オブジェクトをゲーム空間に配置する。制御装置は、第1パーツオブジェクトを位置指示コントローラ及び位置検出コントローラのいずれか一方に対応付けてゲーム空間に配置し、第2パーツオブジェクトを他方に対応付ける。第2パーツオブジェクトの位置は、相対位置情報と第1パーツオブジェクトの位置との変化に基づいて変化する。これにより、ゲームシステムは、操作対象オブジェクトの動きをユーザの動きに合わせて制御することが可能となるため、よりリアリティの高いゲームを提供することができる。
【0023】
制御装置は、操作対象オブジェクトを位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に対応付け、基準オブジェクトを他方に対応付ける。操作対象オブジェクト及び基準オブジェクトは、ゲーム空間に配置される。制御装置は、基準オブジェクト及び相対位置情報の変化に応じて操作対象オブジェクトの位置を変化させる。これにより、操作対象オブジェクトをユーザの動きに合わせて制御することができるため、よりリアリティの高いゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態に係るゲームシステムの全体図である。
【図2】ゲーム装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】メインコントローラ及びサブコントローラの外観図である。
【図4A】メインコントローラの機能的構成を示すブロック図である。
【図4B】サブコントローラの機能的構成を示すブロック図である。
【図5】サブコントローラの相対位置を検出する原理を示す図である。
【図6】ジャグリングゲームの初期画面を説明する図である。
【図7】ジャグリングゲームの操作方法を説明する図である。
【図8】アーチェリーゲームの操作方法を説明する図である。
【図9】ロッククライミングゲームの操作方法を説明する図である。
【図10】カーリングゲームの操作方法を説明する図である。
【図11】柔道ゲームの操作方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
{1.ゲームシステム1の全体構成}
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。実施の形態では、据え置き型のゲームシステムを例にして説明する。
【0026】
図1は、実施の形態に係るゲームシステム1の全体図である。ゲームシステム1は、ゲーム装置2と、メインコントローラ3と、サブコントローラ4とを備える。
【0027】
ゲーム装置2は、ゲームシステム1の全体制御を行う処理装置であり、光ディスクに記録されたゲームプログラムを実行する。ゲーム装置2は、テレビジョン受像機5の画面5aにゲームの映像を表示するために画像データを生成し、画像データをテレビジョン受像機5に出力する。
【0028】
メインコントローラ3及びサブコントローラ4は、ユーザがゲームのプレイヤオブジェクトなどを操作するための情報(操作情報)を入力する装置である。メインコントローラ3は、サブコントローラ4に入力された操作情報を有線通信により受信する。メインコントローラ3及びサブコントローラ4に入力された操作情報は、無線通信によりメインコントローラ3からゲーム装置2に送信される。
【0029】
メインコントローラ3は、自装置を基準としたサブコントローラ4の相対位置を検出する。サブコントローラ4の相対位置を示す情報(相対位置情報)は、メインコントローラ3とサブコントローラ4との距離を示す距離情報と、メインコントローラ3から見たサブコントローラ4の方位を示す方位情報とを含む。相対位置情報は、後述するように、操作情報として用いられる。
【0030】
ユーザは、たとえば、メインコントローラ3を右手に持ち、サブコントローラ4を左手に持ちながらゲームをプレイする。ゲーム装置2は、相対位置情報を操作情報として用いることにより、ユーザの両手の位置関係に基づいてプレイヤオブジェクトの動きや姿勢を制御することができる。したがって、ゲームシステム1は、ユーザの動きに合わせてゲームを進行することができるため、より臨場感の高いゲームを提供することができる。
【0031】
図2は、ゲーム装置2のブロック図である。ゲーム装置2は、制御部21と、光ディスクドライブ22と、出力部23と、無線通信部24とを備える。
【0032】
制御部21は、CPU及びRAMなどを備え、様々なゲームプログラムを実行する。制御部21は、光ディスクドライブ22にセットされた光ディスク6にアクセスし、光ディスク6に記録されたゲームプログラムを実行する。ユーザは、ゲームプログラムが記録された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットすることで、様々なゲームを楽しむことができる。
【0033】
出力部23は、ゲーム装置2に接続されたテレビジョン受像機5に、ゲームの映像やゲームの音声を出力する。無線通信部24は、ゲーム装置2とメインコントローラ3との間で無線通信を行う。無線通信には、Bluetooth(登録商標)などを利用することができる。
【0034】
図3は、メインコントローラ3及びサブコントローラ4の外観図である。メインコントローラ3とサブコントローラ4とは、サブコントローラ4が備える通信ケーブル40を介して接続されている。サブコントローラ4に入力された操作情報は、通信ケーブル40を介してメインコントローラ3に送信される。メインコントローラ3は、自装置及びサブコントローラ4に入力された操作情報を、無線通信によりゲーム装置2に送信する。
【0035】
メインコントローラ3は、直方体型の形状であり、Aボタン32aと、Bボタン32bと、十字ボタン32cと、スタートボタン32dと、セレクトボタン32eとを備える。ユーザは、Aボタン32a、Bボタン32b、十字ボタン32c、スタートボタン32d、及びセレクトボタン32eの各種ボタン(以下、操作部32と呼ぶ。図4A参照)を押すことにより、操作情報を入力する。
【0036】
メインコントローラ3において、操作部32が配置されている面を前面3aとする。前面3aと反対側の面を背面3bとする。メインコントローラ3の長手方向(X軸方向)に垂直な側面のうち、十字ボタン32c側の側面を上面3cとし、Bボタン32b側の側面を下面3dとする。下面3dには、通信ケーブル40と接続するコネクタ30が設けられている。X軸方向に平行な側面のうち、スタートボタン32d側の側面を左面3eとし、セレクトボタン32e側の右面3fとする。X軸は、メインコントローラ3の長手方向の中心軸である。左面3eから右面3fへの方向をY軸方向とする。背面3bから前面3aへの方向をZ軸方向とする。
【0037】
サブコントローラ4は、卵型の形状であり、Cボタン42cと、通信ケーブル40とを備える。ユーザは、Cボタン42cを押すことにより、操作情報を入力する。
【0038】
図4Aは、メインコントローラ3の機能的構成を示すブロック図である。メインコントローラ3は、制御部31と、操作部32と、無線通信部33と、有線通信部34と、位置検出部35と、加速度センサ36と、振動部37とを備える。
【0039】
制御部31は、メインコントローラ3の全体制御を行う。操作部32は、図3に示す各種ボタンである。無線通信部33は、ゲーム装置2と無線通信を行うことにより、メインコントローラ3及びサブコントローラ4の操作情報をゲーム装置2に送信する。メインコントローラ3の操作情報には、相対位置情報と、操作部42(図4B参照)に入力された情報と、加速度センサ36により検出された情報とが含まれる。有線通信部34は、通信ケーブル40を介してサブコントローラ4と有線通信を行うことにより、サブコントローラ4に入力された操作情報を取得する。
【0040】
位置検出部35は、メインコントローラ3の各面に設けられたセンサコイルなどであり、サブコントローラ4に設けられた位置指示部44(図4B参照)の位置を検出する。加速度センサ36は、3軸の加速度センサであり、メインコントローラ3の加速度及び地表面に対するメインコントローラ3の傾きを検出する。振動部37は、制御部31の指示に応じて、メインコントローラ3全体を振動させる。
【0041】
図4Bは、サブコントローラ4の機能的構成を示すブロック図である。サブコントローラ4は、制御部41と、操作部42と、有線通信部43と、位置指示部44と、加速度センサ45とを備える。
【0042】
制御部41は、サブコントローラ4の全体制御を行う。操作部42は、図3に示すCボタン42cに対応する。サブコントローラ4は、操作部42として、Cボタン42cの他のボタン(十字ボタンなど)を備えてもよい。
【0043】
有線通信部43は、通信ケーブル40を介して、サブコントローラ4の操作情報をメインコントローラ3に送信する。サブコントローラ4の操作情報には、Cボタン42cの押下を示す情報及び加速度センサ45により検出された情報が含まれる。位置指示部44は、サブコントローラ4の位置を通知するための共振信号(位置通知信号)をメインコントローラ3に送信する。加速度センサ45は、加速度センサ36と同様の3軸加速度センサであり、サブコントローラ4の加速度及び地表面に対するサブコントローラ4の傾きを検出する。
【0044】
メインコントローラ3及びサブコントローラ4は、ジャイロセンサをさらに備えていてもよい。これにより、メインコントローラ3及びサブコントローラ4は、地表面に対する傾きをより正確に検出することができる。
【0045】
図5は、サブコントローラ4の相対位置を検出する原理を説明する図である。相対位置の基準となる原点Oが上面3cにあると定義する。図5では、後述するセンサコイルを直線で示す。
【0046】
メインコントローラ3がサブコントローラ4の相対位置を検出する流れについて、図5を用いて説明する。ここでは、サブコントローラ4が、メインコントローラ3の紙面手前側の左上方(前面3a、上面3c、及び左面3eに面した位置)に位置すると仮定する。
【0047】
サブコントローラ4において、位置指示部44は、コイル44a及びコンデンサ44bにより構成される共振回路を含む。位置指示部44の共振周波数はf1(Hz)である。
【0048】
メインコントローラ3の各面の内側には、位置検出部35が設けられている。たとえば、前面3aには、Y軸方向に沿って設けられたセンサコイル351a,351a・・・を有する位置検出部35aが設けられる。センサコイル351aは、実際には、操作部32と重ならない位置に設けられる。上面3cには、センサコイル351c,351c・・・を有する位置検出部35cが設けられる。左面3eには、センサコイル351e,351e・・・を有する位置検出部35eが設けられる。センサコイル351c,351eが配置される方向は、Z軸方向である。
【0049】
図5に示していないが、背面3b,下面3d,及び右面3fの内側にも、それぞれ複数のセンサコイルを有する位置検出部35が設けられる。
【0050】
メインコントローラ3は、位置指示部44が位置指示信号を送信するタイミングを通知するために、各面の位置検出部35に正弦波信号を供給する。正弦波信号の周波数は、f1(Hz)である。正弦波信号は、各面の位置検出部35に一斉に供給されるのではなく、たとえば、前面3a、背面3b、上面3c、下面3d、左面3e、右面3fの順に供給される。上述したように、各面の位置検出部35は、複数のセンサコイルを有する。各面の位置検出部35では、一定のレベルの正弦波信号が、各センサコイルに順次供給される。たとえば、位置検出部35aの場合、図5の上側に位置するセンサコイル351aから正弦波信号が順に供給される。位置検出部35aの全てのセンサコイル351aに正弦波信号を供給した後に、メインコントローラ3は、背面3bの位置検出部35への正弦波信号の供給を開始する。このようにして、各面の位置検出部35が有する全てのセンサコイルに正弦波信号が供給される。
【0051】
正弦波信号が供給されたセンサコイルは、周辺の磁界を変化させて、f1(Hz)の共振信号(タイミング通知信号)を発生させる。位置指示部44がタイミング通知信号を受信した場合、コイル44aに誘導電流が流れる。コンデンサ44bは、誘導電流の大きさに応じた電荷を蓄積する。誘導電流の大きさは、位置指示部44と、正弦波信号が供給されたセンサコイルとの距離に応じて変化する。
【0052】
位置指示部44でタイミング通知信号の受信が終了すると、コンデンサ44bは、蓄積した電荷をコイル44aに供給する。電流が供給されたコイル44aは、f1(Hz)の位置指示信号を発生させる。このため、コイル44aに供給される電流の大きさと、位置指示信号の強度は、コンデンサ44bに蓄積された電荷の量に応じて変化する。
【0053】
メインコントローラ3において、各面の位置検出部35は、位置指示信号を受信する。メインコントローラ3とサブコントローラ4とが図5に示す位置関係にある場合、位置検出部35a,35c,35eが位置指示信号を受信することができる。
【0054】
位置検出部35a,35c,35eにおいて、各センサコイルが受信する位置指示信号の強度は異なる。これは、各センサコイルと位置指示部44との距離が異なるためである。したがって、メインコントローラ3は、各面の位置検出部35における位置指示信号の受信強度に基づいて、メインコントローラ3を基準としたサブコントローラ4の方位角Aを検出することができる。
【0055】
メインコントローラ3とサブコントローラ4との距離Dは、位置指示部44が受信する位置指示信号の強度に基づいて求めることができる。具体的には、メインコントローラ3が送信したタイミング通知信号の強度に対する、各センサコイルが受信した位置指示信号の強度の総和との比率を計算することによって、距離Dを求めることができる。
【0056】
メインコントローラ3は、メインコントローラ3を基準としたサブコントローラ4の相対位置P1を示す相対位置情報R1をゲーム装置2に送信する。相対位置情報R1は、距離Dを示す距離情報と、方位角Aを示す方位情報とを含む。相対位置情報R1は、原点O(図5参照)を基準とした3次元直交座標に基づく情報であってもよい。
【0057】
ここでは、メインコントローラ3は、相対位置情報R1ではなく、サブコントローラ4を基準としたメインコントローラ3の相対位置を示す相対位置情報R2をゲーム装置2に送信してもよい。あるいは、ゲーム装置2が、実行するゲームプログラムに応じて、相対位置情報R1から相対位置情報R2を生成してもよい。
【0058】
サブコントローラ4は、位置指示信号を発生させるときに、内蔵する電池からコイル44aに電流を供給してもよい。位置指示部44がタイミング信号を受信した場合、サブコントローラ4は、一定レベルの電流をコイル44aに供給する。これにより、コンデンサ44bがコイル44aに供給する電流よりも大きい電流をコイル44aに供給することができるため、メインコントローラ3は、位置指示信号を検出することができる限界距離を大きくすることができる。
【0059】
{2.ゲームの具体例}
以下、ゲームシステム1で実行することができるゲームの具体例について説明する。
【0060】
{2.1.ジャグリングゲーム}
ジャグリングゲームは、ジャグリングを疑似的に体験することができるゲームである。ジャグリングゲームでは、サブコントローラ4の相対位置を示す相対位置情報R1と、メインコントローラ3の相対位置を示す相対位置情報R2の両者が用いられる。
【0061】
まず、ユーザは、ジャグリングゲームプログラムが格納された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットする。これにより、ジャグリングゲームが開始される。以下、制御部21における処理は、ジャグリングゲームプログラムの実行による処理である。
【0062】
図6は、ジャグリングゲームの初期画面を示す図である。図6では、メインコントローラ3、サブコントローラ4、及び画面5aのみを表示している。ジャグリングゲームが開始されると、制御部21は、ジャグリングゲーム用のゲーム空間51aを生成する。ゲーム空間51aは、仮想的な3次元空間である。制御部21は、ユーザの操作対象として、プレイヤオブジェクト51bを生成する。プレイヤオブジェクト51bは、右手オブジェクト51cと左手オブジェクト51dとを含み、ゲーム空間51a内のデフォルトの位置に配置される。左手オブジェクト51dは、ボールオブジェクト51eを保持している。
【0063】
ユーザは、ジャグリングゲームをプレイする場合、メインコントローラ3を右手61に持ち、サブコントローラ4を左手62に持つ。ユーザとプレイヤオブジェクト51bとは、鏡像関係にある。このため、メインコントローラ3が、左手オブジェクト51dに対応する。サブコントローラ4が、右手オブジェクト51cに対応する。
【0064】
プレイヤオブジェクト51bは、初期状態では、右手オブジェクト51c及び左手オブジェクト51dを下向きに広げた状態で立っている。ユーザは、メインコントローラ3及びサブコントローラ4を持ちながら、プレイヤオブジェクト51bと同じ姿勢をとる。
【0065】
ジャグリングゲームの操作方法を、左手オブジェクト51dから右手オブジェクト51cへボールオブジェクト51eを投げ渡す操作を例にして説明する。ユーザは、左手62へボールを投げ渡すように、メインコントローラ3(右手61)を左上方向へ動かす。加速度センサ36(図4A参照)は、メインコントローラ3の動きに応じた加速度を検出する。メインコントローラ3の加速度は、リアルタイムにゲーム装置2へ送信される。制御部21は、メインコントローラ3の加速度の方向及び大きさに基づいて、左手オブジェクト51dのゲーム空間51aにおける位置(仮想位置)を変化させる。
【0066】
図7は、メインコントローラ3を左上方向に動かしたときの、プレイヤオブジェクト51b及びボールオブジェクト51eを示す図である。制御部21は、メインコントローラ3の加速度が所定値より大きい場合、左方向へ放物線を描くようにボールオブジェクト51eを移動させる。ボールオブジェクト51eの軌跡は、メインコントローラ3の加速度の大きさ及び向きに基づいて決定される。
【0067】
ユーザは、メインコントローラ3を左上方向に動かした後に、右手オブジェクト51cにボールオブジェクト51eにキャッチさせるためにサブコントローラ4を動かす。制御部21は、相対位置情報R1を、ゲーム空間51aに対応する仮想相対位置情報に変換する。左手オブジェクト51dの仮想位置と、仮想相対位置情報とに基づいて、右手オブジェクト51cの仮想位置が決定される。制御部21は、左手オブジェクト51dの仮想位置及び相対位置情報R1の変化に基づいて、右手オブジェクト51cの仮想位置を変化させる。
【0068】
右手オブジェクト51cとボールオブジェクト51eとの距離が所定の距離より短くなった場合、制御部21は、右手オブジェクト51cがボールオブジェクト51eをキャッチしたと判断する。
【0069】
次に、ユーザは、右手オブジェクト51cから左手オブジェクト51dへボールオブジェクト51eを投げ渡すために、サブコントローラ4(左手62)を右上方向へ動かす。
【0070】
具体的には、右手オブジェクト51cがボールオブジェクト51eを保持しているため、制御部21は、サブコントローラ4の加速度の大きさ及び向きに基づいて、右手オブジェクト51cの仮想位置を変化させる。サブコントローラ4の加速度の大きさ及び向きに基づいて、ボールオブジェクト51eが放物線を描いて移動する。ユーザは、メインコントローラ3を動かして、左手オブジェクト51dにボールオブジェクト51eをキャッチさせる。左手オブジェクト51dの仮想位置は、右手オブジェクト51cの仮想位置及び相対位置情報R2に基づいて変化する。
【0071】
ユーザは、メインコントローラ3及びサブコントローラ4を動かすことにより、ボールオブジェクト51eを投げる操作及びキャッチする操作を繰り返す。このようにして、ユーザは、ジャグリングゲームをプレイすることができる。
【0072】
ここでは、ボールオブジェクト51eが一つである場合を例にして説明しているが、ボールオブジェクト51eが複数である場合も、ボールオブジェクト51eを投げる動作及びキャッチする操作は基本的に同じである。ボールオブジェクト51eの数が複数である場合、右手オブジェクト51c及び左手オブジェクト51dの両者が、ボールオブジェクト51eを同時に保持することがあり得る。この場合、制御部21は、先にボールオブジェクト51eをキャッチした手オブジェクトの仮想位置を、コントローラの加速度の大きさ及び向きに基づいて決定すればよい。他方の手オブジェクトの仮想位置は、相対位置情報と、ボールオブジェクト51eを先にキャッチした手オブジェクトの仮想位置とに基づいて決定することができる。あるいは、両方の手オブジェクトがボールオブジェクト51eを保持している場合、右手オブジェクト51c及び左手オブジェクト51dの位置を、それぞれの手オブジェクトに対応するコントローラの加速度に基づいて決定してもよい。
【0073】
このように、ジャグリングゲームでは、相対位置情報R1,R2を用いることにより、ユーザの右手61および左手62の動きに合わせて右手オブジェクト51c及び左手オブジェクト51dを動かすことができる。したがって、ユーザは、よりリアルな感覚でジャグリングゲームを楽しむことができる。
【0074】
{2.2.アーチェリーゲーム}
アーチェリーゲームは、アーチェリーを疑似的に体験することができるゲームである。アーチェリーゲームでは、サブコントローラ4の相対位置を示す相対位置情報R1が用いられる。
【0075】
まず、ユーザは、アーチェリーゲームプログラムが格納された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットする。これにより、アーチェリーゲームが開始される。以下、制御部21における処理は、アーチェリーゲームプログラムの実行による処理である。
【0076】
図8は、アーチェリーゲームの操作方法を説明する図である。図8では、メインコントローラ3、サブコントローラ4、及び画面5aのみを表示している。アーチェリーゲームが開始されると、制御部21は、アーチェリーゲーム用のゲーム空間52aを生成する。
【0077】
制御部21は、プレイヤオブジェクト52bと、的オブジェクト52cとを生成する。プレイヤオブジェクト52bは、アーチェリーゲームにおけるユーザの操作対象であり、右手オブジェクト52d及び左手オブジェクト52eを含む。プレイヤタオブジェクト52bは、矢オブジェクト52fがセットされた弓オブジェクト52gを保持する。プレイヤオブジェクト52b及び的オブジェクト52cは、ゲーム空間52a内のデフォルトの位置に配置される。
【0078】
ユーザは、左手62にメインコントローラ3を持ち、右手61にサブコントローラ4を持ってアーチェリーゲームをプレイする。メインコントローラ3が左手オブジェクト52eに対応する。サブコントローラ4が右手オブジェクト52dに対応する。
【0079】
初期状態では、プレイヤオブジェクト52bは、直立不動の姿勢を取っている。ユーザも、プレイヤオブジェクト52bと同様に、直立不動の姿勢からアーチェリーゲームを開始する。
【0080】
まず、ユーザは、メインコントローラ3(左手62)を画面5aの方向に突き出す。図8では、メインコントローラ3(左手62)を突き出す方向と、左手オブジェクト52eを伸ばす方向が異なる。実際には、メインコントローラ3の上面3c(図4参照)が画面5aに向いているものとする。
【0081】
ユーザが左手62を画面5aの方向に伸ばすことで、メインコントローラ3の加速度が変化する。制御部21は、メインコントローラ3の加速度の向き及び大きさに基づいて、左手オブジェクト52eの位置を変化させる。この結果、プレイヤオブジェクト52bは、左手オブジェクト52eを的オブジェクト52cの方向に伸ばした姿勢をとる。
【0082】
ユーザは、メインコントローラ3を固定したまま、弓の弦を引くようにしてサブコントローラ4(右手61)を動かす。制御部21が、左手オブジェクト52eの仮想位置と、相対位置情報R1の変化とに基づいて、右手オブジェクト52dの位置を変化させる。この結果、プレイヤオブジェクト52bは、図8に示すように、弓オブジェクト52gを引いた姿勢となる。ユーザは、弓を引く姿勢のまま、サブコントローラ4のCボタン42cを押すことで、弓オブジェクト52gから矢オブジェクト52fを発射させることができる。
【0083】
矢オブジェクト52fの飛距離及び発射方向は、相対位置情報R1に基づいて決定される。具体的には、矢オブジェクト52fの飛距離は、相対位置情報R1に含まれる距離情報(距離D)基づいて決定される。距離Dは、ユーザが弓を引く姿勢を取った場合における右手61と左手62との距離に対応する。距離Dから変換された仮想距離Dvは、プレイヤオブジェクト52bが弓オブジェクト52gの弦を引く強さに対応する。したがって、制御部21は、仮想距離Dvに基づいて飛距離を決定することができる。
【0084】
つまり、ユーザは、メインコントローラ3とサブコントローラ4との距離を調整することによって、矢オブジェクト52fの飛距離をコントロールすることができる。ユーザは、的オブジェクト52cに矢オブジェクト52fを当てるためには、距離Dを一定の距離より大きく保った上で、Cボタン42cを押す必要がある。
【0085】
矢オブジェクト52fの発射方向は、相対位置情報R1に含まれる方位情報(方位角A)によって決定される。制御部21は、方位情報をゲーム空間52aに対応する仮想方位情報に変換する。矢オブジェクト52fの発射方向は、仮想方位情報に基づいて決定される。つまり、矢オブジェクト52fは、右手オブジェクト52dから左手オブジェクト52eの方向に発射される。
【0086】
また、矢オブジェクト52fの発射方向を決定する際に、メインコントローラ3の傾き情報を使用してもよい。たとえば、ユーザが、X軸を水平方向と平行にした状態でメインコントローラ3を持っている場合、制御部21は、矢オブジェクト52fを水平方向に発射させてもよい。あるいは、方位情報と傾き情報との両者を用いて、矢オブジェクト52fの発射方向を決定してもよい。
【0087】
このように、アーチェリーゲームでは、右手61と左手62との位置関係に基づいて矢オブジェクト52fの移動を制御することができる。したがって、ゲームシステム1は、非常にリアリティの高いアーチェリーゲームを提供することができる。
【0088】
{2.3.ロッククライミングゲーム}
ロッククライミングゲームは、ロッククライミングを疑似的に体験することができるゲームである。ロッククライミングゲームでは、サブコントローラ4の相対位置を示す相対位置情報R1と、メインコントローラ3の相対位置を示す相対位置情報R2の両者が用いられる。
【0089】
まず、ユーザは、ロッククライミングゲームプログラムが格納された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットする。これにより、ロッククライミングゲームが開始される。以下、制御部21における処理は、ロッククライミングゲームプログラムの実行による処理である。
【0090】
図9は、ロッククライミングゲームの操作方法を説明する図である。図9では、メインコントローラ3、サブコントローラ4、及び画面5aのみを表示している。ロッククライミングゲームが開始されると、制御部21は、ロッククライミングゲーム用のゲーム空間53aを生成する。制御部21は、プレイヤオブジェクト53bと、岩壁オブジェクト53cを生成する。プレイヤオブジェクト53bは、ユーザの操作対象であり、右手オブジェクト53d及び左手オブジェクト53eを含む。プレイヤオブジェクト53b及び岩壁オブジェクト53cは、ゲーム空間53aのデフォルトの位置に配置される。画面5aには、プレイヤオブジェクト53bが岩壁オブジェクト53cに掴まっている映像が表示される。
【0091】
岩壁オブジェクト53cには、プレイヤオブジェクト53bが掴むことができるホールドポイントとして、突起53f,53gが設けられている。突起53f,53gの他に、ホールドポイントとして岩壁オブジェクト53cに窪みなどを設けてもよい。
【0092】
ユーザは、右手61にメインコントローラ3を持ち、左手62にサブコントローラ4を持ってロッククライミングゲームをプレイする。メインコントローラ3が右手オブジェクト53dに対応する。サブコントローラ4は、左手オブジェクト53eに対応する。ユーザは、各コントローラ3,4を動かして、突起53f,53gのうちプレイヤオブジェクト53bが掴む突起を指定する。プレイヤオブジェクト53bは、右手オブジェクト53d及び左手オブジェクト53eが掴む突起53f,53gをユーザの操作に応じて変えていくことで、岩壁オブジェクト53cを登る。
【0093】
まず、ユーザは、メインコントローラ3又はサブコントローラ4のボタンを押して、操作対象の手オブジェクトを指定する。右手オブジェクト53dを動かす場合、ユーザは、メインコントローラ3のAボタン32aを押せばよい。この場合、右手オブジェクト52dの位置は、左手オブジェクト53eの仮想位置と、相対位置情報R2とに基づいて決定される。
【0094】
ユーザは、サブコントローラ4を固定したまま、メインコントローラ3を動かす。制御部21は、左手オブジェクト53eの仮想位置と、相対位置情報R2から変換された仮想相対位置情報の変化に応じて、右手オブジェクト53dを移動させる。たとえば、ユーザがメインコントローラ3を矢印Hの方向(上方向)に動かした場合、右手オブジェクト53dは、矢印53hの方向に移動する。
【0095】
制御部21は、右手オブジェクト53dと突起53gとの距離が所定の距離以下となった場合、振動部37を振動させる。これにより、ユーザは、右手オブジェクト53dが突起53gを掴むことができることを認識できる。ユーザは、Aボタン32aを押すことにより、右手オブジェクト53dで突起53gを掴むことができる。
【0096】
次に、ユーザは、Cボタン42cを押す。これにより、操作対象が左手オブジェクト53eに変化する。左手オブジェクト53eの仮想位置が、右手オブジェクト53dの仮想位置と相対位置情報R1とに基づいて決定される。左手オブジェクト53eが突起53fを掴むための操作方法は、上述の手順と同様である。
【0097】
以下、右手オブジェクト53d及び左手オブジェクト53eを交互に操作対象として、メインコントローラ3及びサブコントローラ4を動かす。これにより、ユーザは、実際にロッククライミングをしているように、プレイヤオブジェクト53bに岩壁オブジェクト53cを登らせることができる。
【0098】
{2.4.カーリングゲーム}
カーリングゲームは、カーリングを疑似的に体験することができるゲームである。カーリングゲームでは、メインコントローラ3の相対位置を示す相対位置情報R2が用いられる。
【0099】
まず、ユーザは、カーリングゲームプログラムが格納された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットする。これにより、カーリングゲームが開始される。以下、制御部21における処理は、カーリングゲームプログラムの実行による処理である。
【0100】
図10は、カーリングゲームの操作方法を説明する図である。図10では、メインコントローラ3、サブコントローラ4、及び画面5aのみを表示している。カーリングゲームが開始されると、制御部21は、カーリングのリンク54bが設けられたゲーム空間54aを生成する。制御部21は、プレイヤオブジェクト54cと、ブラシオブジェクト54dと、ストーンオブジェクト54e,54f,54gとを生成する。プレイヤオブジェクト54cは、リンク54bにおけるユーザの位置を示すために用いられる。ユーザの操作対象は、ブラシオブジェクト54dである。
【0101】
カーリングゲームでは、メインコントローラ3がブラシの役割を有する。ユーザは、スイーパーとしてカーリングゲームをプレイする。サブコントローラ4は、ベルトなどを用いてユーザの腹部に固定される。サブコントローラ4は、プレイヤオブジェクト54cに対応する。メインコントローラ3の原点O(図5参照)は、ブラシオブジェクト54dのヘッド(リンク54bを掃く部分)に対応する。
【0102】
図10において、砂地模様で示すストーンオブジェクト54e,54fは、ユーザが所属するユーザチームのストーンである。ハッチングで示すストーンオブジェクト54gは、相手チームのストーンである。ストーンオブジェクト54e,54gは、リンク54b上の同心円が描かれた的(ハウス)の近傍にランダムに配置される。
【0103】
図示しないユーザチームのプレイヤオブジェクトがリンク54b上でストーンオブジェクト54fを滑らせる。これにより、ストーンオブジェクト54fが、一定の速度で左から右方向に移動する。
【0104】
プレイヤオブジェクト54cは、ストーンオブジェクト54fの進行方向右側(画面5aでは下側)に位置し、ストーンオブジェクト54fとともにリンク54bの上を移動する。プレイヤオブジェクト54cは、ブラシオブジェクト54dを保持している。ブラシオブジェクト54dのヘッダの位置は、相対位置情報R2と、サブコントローラ4に対応するプレイヤオブジェクト54cの仮想位置とに基づいて決定される。
【0105】
ユーザは、ブラシの役割を有するメインコントローラ3を前後に動かす。これにより、相対位置情報R2が変化する。ブラシオブジェクト54dのヘッダの位置は、相対位置情報R2及びプレイヤオブジェクト54cの仮想位置の変化に応じて変化する。これにより、ユーザは、ブラシオブジェクト54dを用いてリンク54bを掃くことができる。
【0106】
ユーザは、メインコントローラ3を前後に動かす位置を変えることにより、ブラシオブジェクト54dが掃く位置を決めることができる。つまり、ユーザは、リンク54bを掃く位置を変えることにより、ストーンオブジェクト54fの動きを制御することができる。
【0107】
たとえば、ストーンオブジェクト54fをカーブを描きながら移動させたい場合、ストーンの進行方向の右側(画面5aでは下側)の氷をブラシオブジェクト54dで掃けばよい。この場合、ユーザは、メインコントローラ3を腹部に引きつけながらメインコントローラ3を前後させる。また、ストーンオブジェクト54fの正面の氷を掃くことにより、ストーンの移動距離を延ばすことができる。
【0108】
このように、ユーザは、単にメインコントローラ3を動かすだけでなく、メインコントローラ3を動かす位置を変えることで、リンク54bを掃く位置を変えることができる。したがって、実際のカーリングの競技のようにストーンオブジェクト54fの動きをコントロールすることができるため、ゲームシステム1は、よりリアリティの高いカーリングゲームを提供することができる。
【0109】
{2.5.柔道ゲーム}
柔道ゲームは、様々な柔道の投げ技を仮想的に体験することができるゲームである。柔道ゲームでは、メインコントローラ3の相対位置を示す相対位置情報R2が用いられる。
【0110】
まず、ユーザは、柔道ゲームプログラムが格納された光ディスク6を光ディスクドライブ22にセットする。これにより、柔道ゲームが開始される。以下、制御部21における処理は、柔道ゲームプログラムの実行による処理である。
【0111】
図11は、柔道ゲームの操作方法を説明する図である。図11では、メインコントローラ3、サブコントローラ4、及び画面5aのみを表示している。柔道ゲームが開始されると、制御部21は、柔道ゲーム用のゲーム空間55aを生成する。制御部21は、プレイヤオブジェクト55bと、対戦相手オブジェクト55cとを生成する。対戦相手オブジェクト55cは、ゲーム空間55aのデフォルトの位置に配置される。画面5aには、プレイヤオブジェクト55bの左手のみが表示されている。
【0112】
ユーザは、メインコントローラ3を右手61に持ち、サブコントローラ4を左手62に持ちながら、柔道ゲームをプレイする。メインコントローラ3は、プレイヤオブジェクト55bの右手に対応する。サブコントローラ4は、プレイヤオブジェクト55bの左手に対応する。ユーザは、メインコントローラ3及びサブコントローラ4を動かすことにより、対戦相手オブジェクト55cと組み合う。
【0113】
初期状態では、ユーザに対応するプレイヤオブジェクト55bの左手が、対戦相手オブジェクト55cの右袖55dを掴んでいる。ユーザは、サブコントローラ4の位置を固定しながらメインコントローラ3を動かして、対戦相手オブジェクト55cのうちプレイヤオブジェクト55bの右手が掴む部位を指定する。プレイヤオブジェクト55bの右手が掴む部位に応じて、プレイヤオブジェクト55bが対戦相手オブジェクト55cを投げるときの投げ技が決定さえる。
【0114】
ユーザは、メインコントローラ3を動かして、プレイヤオブジェクト55bの右手が掴む対戦相手オブジェクト55cの部位を指定する。プレイヤオブジェクト55bの左手の仮想位置と、相対位置情報R2の変化とに基づいて、プレイヤオブジェクト55bの右手の位置が変化する。
【0115】
たとえば、対戦相手オブジェクト55cの襟元55eを掴む場合、ユーザは、メインコントローラ3を動かしてプレイヤオブジェクト55bの右手を襟元55eの位置まで移動させる。そして、襟元55eとプレイヤオブジェクト55bの右手とが所定の距離より短くなったときにAボタン32aを押すことにより、プレイヤオブジェクト55bの右手で襟元55eを掴むことができる。制御部21は、プレイヤオブジェクト55bの左手が右袖55dを掴み、プレイヤオブジェクト55bの右手が襟元55eを掴んでいるため、投げ技を背負い投げに決定する。制御部21は、プレイヤオブジェクト55bが背負い投げで対戦相手オブジェクト55cを投げる処理を画面5aに表示する。
【0116】
プレイヤオブジェクト55bの右手が掴む部位に基づいて、投げ技が決定される。たとえば、プレイヤオブジェクト55bの右手が対戦相手オブジェクト55cの左肩55fを掴んだ場合、投げ技は大外刈りに決定される。プレイヤオブジェクト55bの右手が右袖55dを掴んだ場合、投げ技は一本背負い投げに決定される。
【0117】
柔道ゲームにおいて、難易度を設定できるようにしてもよい。たとえば、制御部21は、対戦相手オブジェクト55cの右手などを動かしてもよい。この場合、対戦相手オブジェクト55cを掴む難易度が上昇する。また、所定の時間内に、プレイヤオブジェクト55bが対戦相手オブジェクト55cを掴めない場合、対戦相手オブジェクト55cが、プレイヤオブジェクト55bを投げてもよい。
【0118】
このように、柔道ゲームでは、ユーザは柔道の組み合いを仮想的に行うことができる。ユーザは、柔道の受け身の取り方などを知らなくても、気軽に柔道を楽しむことができる。
【0119】
本実施の形態では、メインコントローラ3が位置検出部35を備え、サブコントローラ4が位置指示部44を備える例について説明した。しかし、サブコントローラ4が位置検出部を備え、メインコントローラ3が位置指示部を備えていてもよい。
【0120】
本実施の形態では、サブコントローラ4は、ユーザにより入力された操作情報を、通信ケーブル40を介してメインコントローラ3に送信する例について説明した、しかし、サブコントローラ4は、無線通信部を備えてもよい。この場合、サブコントローラ4に入力された操作情報は、無線通信によりゲーム装置2へ直接送信される。メインコントローラ3とサブコントローラ4とを通信ケーブル40で接続する必要がないため、メインコントローラ3及びサブコントローラ4を動かす時の自由度を高めることができる。
【符号の説明】
【0121】
1 ゲームシステム
2 ゲーム装置
3 メインコントローラ
4 サブコントローラ
21,31,41 制御部
22 光ディスクドライブ
23 出力部
32,42 操作部
33 無線通信部
34,43 有線通信部
35 位置検出部
36,45 加速度センサ
37 振動部
44 位置指示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置指示部を含む位置指示コントローラと、
自装置を基準とした前記位置指示部の相対位置を検出して前記相対位置を示す相対位置情報を生成する位置検出コントローラと、
前記相対位置情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、
第1パーツオブジェクトと第2パーツオブジェクトとを含み、ユーザの操作対象として生成されるプレイヤオブジェクトを生成するオブジェクト生成部と、
前記第1パーツオブジェクトを前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に対応付けて前記ゲーム空間に配置し、前記第2パーツオブジェクトを他方に対応付けて前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、
前記相対位置情報に基づいて、前記第1パーツオブジェクトと前記第2パーツオブジェクトとの位置関係を変化させることにより、前記操作対象オブジェクトの動作を制御する動作制御部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記第1パーツオブジェクトは、第1手オブジェクトであり、
前記第2パーツオブジェクトは、第2手オブジェクトであり、
前記動作制御部は、
前記相対位置情報と、前記ゲーム空間における前記第1手オブジェクトの位置とに基づいて、前記ゲーム空間における前記第2手オブジェクトの位置を変化させる位置変化部、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、ジャグリングゲームプログラムであり、
前記第1手オブジェクトが前記位置検出コントローラに対応し、
前記第2手オブジェクトが前記位置指示コントローラに対応し、
前記位置検出コントローラは、
前記位置検出コントローラの動きに応じた加速度を検出する加速度センサ、
を含み、
前記動作制御部は、
前記加速度に基づいて前記第1手オブジェクトの位置を変化させる手制御部、
を含み、
前記制御装置は、
前記第1手オブジェクトがボールオブジェクトを保持し、かつ、前記加速度の大きさが所定値以上より大きい場合、前記加速度に基づいて前記ボールオブジェクトを前記第1手オブジェクトから移動させるボール移動部と、
前記第2手オブジェクトと前記ボールオブジェクトとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトに前記ボールオブジェクトをキャッチさせるボールキャッチ部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、ジャグリングゲームプログラムであり、
前記第1手オブジェクトが前記位置指示コントローラに対応し、
前記第2手オブジェクトが前記位置検出コントローラに対応し、
前記位置指示コントローラは、
前記位置指示コントローラの動きに応じた加速度を検出する加速度センサ、
を含み、
前記動作制御部は、
前記加速度に基づいて前記第1手オブジェクトの位置を変化させる手制御部、
を含み、
前記制御装置は、
前記第1手オブジェクトがボールオブジェクトを保持し、かつ、前記加速度の大きさが所定値以上より大きい場合、前記加速度に基づいて前記ボールオブジェクトを前記第1手オブジェクトから移動させるボール移動部と、
前記第2手オブジェクトと前記ボールオブジェクトとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトに前記ボールオブジェクトをキャッチさせるボールキャッチ部と、
含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、アーチェリーゲームプログラムであり、
前記制御装置は、
前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に所定の操作情報が入力された場合、前記第1手オブジェクト及び前記第2手オブジェクトが保持する弓オブジェクトから矢オブジェクトを発射させる発射処理部と、
前記所定の操作情報が入力されたタイミングにおける前記相対位置情報に基づいて前記第1手オブジェクトと前記第2手オブジェクトとの距離を決定し、前記距離に基づいて前記矢オブジェクトの飛距離を決定する飛距離決定部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のゲームシステムにおいて、
前記制御装置は、
前記所定の操作情報が入力されたタイミングにおける前記相対位置情報に基づいて、前記矢オブジェクトの発射方向を決定する発射方向決定部、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、ロッククライミングゲームプログラムであり、
前記オブジェクト配置部は、
前記第1手オブジェクト及び前記第2手オブジェクトが掴むことができるホールドポイントが形成された岩壁オブジェクトを前記ゲーム空間に配置する岩壁配置部、
を含み、
前記制御装置は、
前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラから前記第2手オブジェクトの移動を指示する情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトの位置の移動を前記位置変化部に指示する移動指示部と、
前記第2手オブジェクトと前記ホールドポイントとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトが前記ホールドポイントを掴めることを通知する通知部と、
前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラから所定の操作情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトが前記ホールドポイントを掴む処理を行うホールド処理部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、柔道ゲームプログラムであり、
前記オブジェクト配置部は、
前記プレイヤオブジェクトの対戦相手である対戦相手オブジェクトを前記ゲーム空間に配置する対戦相手配置部、
を含み、
前記動作制御部は、
前記第1手オブジェクトが前記対戦相手オブジェクトの所定の部位を掴む処理を行う第1手制御部と、
前記対戦相手オブジェクトの部位と前記第2手オブジェクトとの距離が所定距離より短く、かつ、前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラに所定の操作情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトが前記対戦相手オブジェクトの部位を掴む処理を行う第2手制御部と、
前記第1手オブジェクトが掴む前記対戦相手オブジェクトの部位と前記第2手オブジェクトが掴む前記対戦相手オブジェクトの部位とに基づいて投げ技を決定し、前記プレイヤオブジェクトが前記対戦相手オブジェクトを決定した投げ技で投げる処理を行う投げ技処理部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
位置指示部を含む位置指示コントローラと、
自装置を基準とした前記位置指示部の相対位置を検出して前記相対位置を示す相対位置情報を生成する位置検出コントローラと、
前記相対位置情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、
ユーザの操作対象である操作対象オブジェクトと、前記操作対象オブジェクトの位置の基準となる基準オブジェクトとを生成するオブジェクト生成部と、
前記操作対象オブジェクトを前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に対応付けて前記ゲーム空間に配置し、前記基準オブジェクトを他方に対応付けて前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、
前記相対位置情報と前記ゲーム空間における前記基準オブジェクトの位置とに基づいて、前記ゲーム空間における前記操作対象オブジェクトの位置を変化させるオブジェクト制御部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、カーリングゲームプログラムであり、
前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方が前記ユーザの胴体に装着されており、
前記動作制御部は、
前記ゲーム空間を移動するストーンオブジェクトに合わせて、カーリングのスイーパーに対応する前記基準オブジェクトを移動させる基準オブジェクト移動部と、
前記基準オブジェクトが保持し前記操作対象オブジェクトであるブラシオブジェクトの位置を、前記相対位置情報と前記基準オブジェクトの位置とに基づいて変化させるブラシ制御部と、
前記ストーンオブジェクトの進行方向または移動距離を、前記ブラシオブジェクトが掃いた位置に基づいて変化させる。進行方向制御部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記位置指示コントローラは、
前記位置検出コントローラに入力された操作情報を前記位置検出コントローラから受信する受信部と、
前記相対位置情報と、前記位置指示コントローラに入力された操作情報と、前記位置検出コントローラに入力された操作情報とを前記制御装置に送信する送信部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記位置検出コントローラは、
前記位置指示コントローラに入力された操作情報を前記位置指示コントローラから受信する受信部と、
前記相対位置情報と、前記位置指示コントローラに入力された操作情報と、前記位置検出コントローラに入力された操作情報とを前記制御装置に送信する送信部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項1】
位置指示部を含む位置指示コントローラと、
自装置を基準とした前記位置指示部の相対位置を検出して前記相対位置を示す相対位置情報を生成する位置検出コントローラと、
前記相対位置情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、
第1パーツオブジェクトと第2パーツオブジェクトとを含み、ユーザの操作対象として生成されるプレイヤオブジェクトを生成するオブジェクト生成部と、
前記第1パーツオブジェクトを前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に対応付けて前記ゲーム空間に配置し、前記第2パーツオブジェクトを他方に対応付けて前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、
前記相対位置情報に基づいて、前記第1パーツオブジェクトと前記第2パーツオブジェクトとの位置関係を変化させることにより、前記操作対象オブジェクトの動作を制御する動作制御部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記第1パーツオブジェクトは、第1手オブジェクトであり、
前記第2パーツオブジェクトは、第2手オブジェクトであり、
前記動作制御部は、
前記相対位置情報と、前記ゲーム空間における前記第1手オブジェクトの位置とに基づいて、前記ゲーム空間における前記第2手オブジェクトの位置を変化させる位置変化部、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、ジャグリングゲームプログラムであり、
前記第1手オブジェクトが前記位置検出コントローラに対応し、
前記第2手オブジェクトが前記位置指示コントローラに対応し、
前記位置検出コントローラは、
前記位置検出コントローラの動きに応じた加速度を検出する加速度センサ、
を含み、
前記動作制御部は、
前記加速度に基づいて前記第1手オブジェクトの位置を変化させる手制御部、
を含み、
前記制御装置は、
前記第1手オブジェクトがボールオブジェクトを保持し、かつ、前記加速度の大きさが所定値以上より大きい場合、前記加速度に基づいて前記ボールオブジェクトを前記第1手オブジェクトから移動させるボール移動部と、
前記第2手オブジェクトと前記ボールオブジェクトとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトに前記ボールオブジェクトをキャッチさせるボールキャッチ部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、ジャグリングゲームプログラムであり、
前記第1手オブジェクトが前記位置指示コントローラに対応し、
前記第2手オブジェクトが前記位置検出コントローラに対応し、
前記位置指示コントローラは、
前記位置指示コントローラの動きに応じた加速度を検出する加速度センサ、
を含み、
前記動作制御部は、
前記加速度に基づいて前記第1手オブジェクトの位置を変化させる手制御部、
を含み、
前記制御装置は、
前記第1手オブジェクトがボールオブジェクトを保持し、かつ、前記加速度の大きさが所定値以上より大きい場合、前記加速度に基づいて前記ボールオブジェクトを前記第1手オブジェクトから移動させるボール移動部と、
前記第2手オブジェクトと前記ボールオブジェクトとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトに前記ボールオブジェクトをキャッチさせるボールキャッチ部と、
含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、アーチェリーゲームプログラムであり、
前記制御装置は、
前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に所定の操作情報が入力された場合、前記第1手オブジェクト及び前記第2手オブジェクトが保持する弓オブジェクトから矢オブジェクトを発射させる発射処理部と、
前記所定の操作情報が入力されたタイミングにおける前記相対位置情報に基づいて前記第1手オブジェクトと前記第2手オブジェクトとの距離を決定し、前記距離に基づいて前記矢オブジェクトの飛距離を決定する飛距離決定部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のゲームシステムにおいて、
前記制御装置は、
前記所定の操作情報が入力されたタイミングにおける前記相対位置情報に基づいて、前記矢オブジェクトの発射方向を決定する発射方向決定部、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、ロッククライミングゲームプログラムであり、
前記オブジェクト配置部は、
前記第1手オブジェクト及び前記第2手オブジェクトが掴むことができるホールドポイントが形成された岩壁オブジェクトを前記ゲーム空間に配置する岩壁配置部、
を含み、
前記制御装置は、
前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラから前記第2手オブジェクトの移動を指示する情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトの位置の移動を前記位置変化部に指示する移動指示部と、
前記第2手オブジェクトと前記ホールドポイントとの距離が所定距離より短い場合、前記第2手オブジェクトが前記ホールドポイントを掴めることを通知する通知部と、
前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラから所定の操作情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトが前記ホールドポイントを掴む処理を行うホールド処理部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、柔道ゲームプログラムであり、
前記オブジェクト配置部は、
前記プレイヤオブジェクトの対戦相手である対戦相手オブジェクトを前記ゲーム空間に配置する対戦相手配置部、
を含み、
前記動作制御部は、
前記第1手オブジェクトが前記対戦相手オブジェクトの所定の部位を掴む処理を行う第1手制御部と、
前記対戦相手オブジェクトの部位と前記第2手オブジェクトとの距離が所定距離より短く、かつ、前記位置指示コントローラまたは前記位置検出コントローラに所定の操作情報が入力された場合、前記第2手オブジェクトが前記対戦相手オブジェクトの部位を掴む処理を行う第2手制御部と、
前記第1手オブジェクトが掴む前記対戦相手オブジェクトの部位と前記第2手オブジェクトが掴む前記対戦相手オブジェクトの部位とに基づいて投げ技を決定し、前記プレイヤオブジェクトが前記対戦相手オブジェクトを決定した投げ技で投げる処理を行う投げ技処理部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
位置指示部を含む位置指示コントローラと、
自装置を基準とした前記位置指示部の相対位置を検出して前記相対位置を示す相対位置情報を生成する位置検出コントローラと、
前記相対位置情報を用いて、ゲームプログラムを実行する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記ゲームプログラムの実行により仮想的なゲーム空間を生成するゲーム空間生成部と、
ユーザの操作対象である操作対象オブジェクトと、前記操作対象オブジェクトの位置の基準となる基準オブジェクトとを生成するオブジェクト生成部と、
前記操作対象オブジェクトを前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方に対応付けて前記ゲーム空間に配置し、前記基準オブジェクトを他方に対応付けて前記ゲーム空間に配置するオブジェクト配置部と、
前記相対位置情報と前記ゲーム空間における前記基準オブジェクトの位置とに基づいて、前記ゲーム空間における前記操作対象オブジェクトの位置を変化させるオブジェクト制御部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲームプログラムは、カーリングゲームプログラムであり、
前記位置指示コントローラ及び前記位置検出コントローラのいずれか一方が前記ユーザの胴体に装着されており、
前記動作制御部は、
前記ゲーム空間を移動するストーンオブジェクトに合わせて、カーリングのスイーパーに対応する前記基準オブジェクトを移動させる基準オブジェクト移動部と、
前記基準オブジェクトが保持し前記操作対象オブジェクトであるブラシオブジェクトの位置を、前記相対位置情報と前記基準オブジェクトの位置とに基づいて変化させるブラシ制御部と、
前記ストーンオブジェクトの進行方向または移動距離を、前記ブラシオブジェクトが掃いた位置に基づいて変化させる。進行方向制御部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記位置指示コントローラは、
前記位置検出コントローラに入力された操作情報を前記位置検出コントローラから受信する受信部と、
前記相対位置情報と、前記位置指示コントローラに入力された操作情報と、前記位置検出コントローラに入力された操作情報とを前記制御装置に送信する送信部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のゲームシステムにおいて、
前記位置検出コントローラは、
前記位置指示コントローラに入力された操作情報を前記位置指示コントローラから受信する受信部と、
前記相対位置情報と、前記位置指示コントローラに入力された操作情報と、前記位置検出コントローラに入力された操作情報とを前記制御装置に送信する送信部と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−110156(P2011−110156A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−267785(P2009−267785)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【Fターム(参考)】
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