説明

ゲームプログラム、ゲーム装置、およびゲーム制御方法

【課題】現実世界における選手の意図がプレイに与える影響を、プレイヤがゲームにおいて体験することができるようにする。
【解決手段】本プログラムでは、第1キャラクタ70の動作を規制するための規制命令が、制御部1に認識される。そして、第1キャラクタ70に対する規制命令が制御部1に認識された後に、第2キャラクタ71を動作させるための動作命令が、制御部1に認識される。そして、動作命令に基づいて第2キャラクタ71が動作する状態が、画像データを用いて画像表示部に表示される。そして、規制命令に基づいて動作が規制された第1キャラクタ70が、画像データを用いて画像表示部に表示される。そして、第1キャラクタ70および第2キャラクタ71に対する動作に関する命令の受け付けが制御部1により終了された場合に、第1キャラクタ70の能力データを変更する処理が、制御部1により実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、特に、第1キャラクタおよび第2キャラクタが画像表示部に表示され、第2キャラクタから送出された移動体の移動方向を異なる方向に変更するための動作を第1キャラクタに実行させるゲームを実現するためのゲームプログラムに関する。また、このゲームプログラムを実行可能なゲーム装置、およびこのゲームプログラムに基づいてコンピュータにより制御されるゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なビデオゲームが提案されている。これらビデオゲームは、ゲーム装置において実行されるようになっている。たとえば、一般的なゲーム装置は、モニタと、モニタとは別体のゲーム機本体と、ゲーム機本体とは別体の入力装置たとえばコントローラとを有している。コントローラには、複数の入力釦が配置されている。
【0003】
このようなゲーム装置において実現されるビデオゲームの1つとして、たとえば、野球ゲームが知られている(非特許文献1を参照)。この野球ゲームでは、投手キャラクタが投球したボールを、打者キャラクタが打ち返すことができるようになっている。
【0004】
ここでは、たとえば、プレイヤがコントローラを操作することにより打者キャラクタに打撃に関する命令を指示する場合を考える。
【0005】
打者キャラクタおよび投手キャラクタがモニタに表示されたときには、打者キャラクタがボールを捉えることが可能な領域を示すミートゾーンもモニタに表示されている。この状態において、投手キャラクタが投球動作を開始しボールをリリースすると、ボールの予想通過位置がモニタに表示される。ここで、プレイヤがコントローラを操作すると、ミートゾーンが移動する。そして、ミートゾーン内にボールの予想通過位置が位置したときに、プレイヤがコントローラを操作して打者キャラクタに対してスイング開始命令を指示すると、スイング動作を行う打者キャラクタがモニタに表示された後に、打者キャラクタにより打ち返されたボールがモニタに表示される。一方で、ミートゾーン内にボールの予想通過位置が位置しないときに、プレイヤがコントローラを操作して打者キャラクタに対してスイング開始命令を指示すると、空振り動作を行う打者キャラクタがモニタに表示される。このように、プレイヤは、コントローラを操作することにより、打者キャラクタに対して打撃に関する命令を指示することができる。
【非特許文献1】プロ野球スピリッツ4、コナミデジタルエンタテインメント、PS3版、2007年4月1日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の野球ゲームでは、プレイヤがミートゾーンを移動したりスイング開始命令を指示したりすることにより、打者キャラクタがスイング動作を実行することができるようになっている。このように、従来の野球ゲームでは、現実世界の野球において打者がスイング動作を行う状況を、プレイヤがコントローラを操作することにより再現することができるようになっている。
【0007】
一方で、近年の野球ゲームの高度化に伴い、上述したような現実世界の野球における打者の動作だけを野球ゲームにおいて再現するだけでなく、現実世界の野球における打者の意図がプレイに与える影響をも野球ゲームにおいて再現しようという試みがなされている。しかしながら、現実世界の野球における打者の意図は、打者の動作とは異なり実体を伴わないものなので、この打者の意図がプレイに与える影響を野球ゲームにおいて再現することは、ゲーム提供者にとっては非常に難しい問題の1つであった。
【0008】
このような問題を解決するために、本発明では、現実世界における選手の意図がプレイに与える影響を、プレイヤがゲームにおいて体験することができるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係るゲームプログラムは、第1キャラクタおよび第2キャラクタが画像表示部に表示され、第2キャラクタから送出された移動体の移動方向を異なる方向に変更するための動作を第1キャラクタに実行させるゲームを実行可能なコンピュータに、以下の機能を実現させるためのプログラムである。
(1)第1キャラクタの能力を示す能力データを制御部に認識させる第1能力データ認識機能。
(2)第1キャラクタの動作を規制するための規制命令を制御部に認識させる規制命令認識機能。
(3)第1キャラクタに対する規制命令が制御部に認識された後に、第2キャラクタを動作させるための動作命令を制御部に認識させる動作命令認識機能。
(4)動作命令に基づいて、第2キャラクタが動作する状態を画像データを用いて画像表示部に表示する動作表示機能。
(5)規制命令に基づいて、動作が規制された第1キャラクタを画像データを用いて画像表示部に表示する規制動作表示機能。
(6)第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けを制御部に終了させる命令受付終了機能。
(7)第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、第1キャラクタの能力データを変更する処理を制御部に実行させる第1能力変更機能。
【0010】
このゲームプログラムでは、第1能力データ認識機能において、第1キャラクタの能力を示す能力データが制御部に認識される。規制命令認識機能においては、第1キャラクタの動作を規制するための規制命令が、制御部に認識される。動作命令認識機能においては、第1キャラクタに対する規制命令が制御部に認識された後に、第2キャラクタを動作させるための動作命令が、制御部に認識される。動作表示機能においては、動作命令に基づいて、第2キャラクタが動作する状態が画像データを用いて画像表示部に表示される。規制動作表示機能においては、規制命令に基づいて、動作が規制された第1キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示される。命令受付終了機能においては、第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが、制御部により終了される。第1能力変更機能においては、第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、第1キャラクタの能力データを変更する処理が制御部により実行される。
【0011】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、打者キャラクタの能力を示す能力データが制御部に認識される。そして、打者キャラクタのスイング動作を規制するためのスイング規制命令たとえば見送り命令が、制御部に認識される。そして、打者キャラクタに対する見送り命令が制御部に認識された後に、投手キャラクタの投球に関する命令(投球関連命令)が、制御部に認識される。そして、投球関連命令に基づいて、投手キャラクタが投球する状態が画像データを用いて画像表示部に表示される。このとき、見送り命令に基づいて、見送り動作中の打者キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示される。そして、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが、制御部により終了される。そして、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、打者キャラクタの能力データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0012】
この場合、打者キャラクタに対する見送り命令が制御部に認識された後に、投手キャラクタを動作させるための投球関連命令に基づいて、投手キャラクタが投球する状態が画像表示部に表示される。また、見送り命令に基づいて、見送り動作中の打者キャラクタが画像表示部に表示される。そして、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが終了すると、打者キャラクタの能力データを変更する処理が制御部により実行される。
【0013】
このように、請求項1に係る発明では、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えを、見送り命令により打者キャラクタに対して指示することができる。また、打者キャラクタと投手キャラクタとに対する動作に関する命令の受け付けが終了したとき、たとえば1プレイが終了したときに、打者キャラクタの能力データを変更することができる。
【0014】
これにより、従来のゲームにはなかった以下のような戦略や駆け引きを実現することができ、非常に趣興性の高いゲームを提供できる。
【0015】
たとえば、打者キャラクタと投手キャラクタとの間で生じ得る心理的な駆け引きの一例を、以下に示す。プレイヤは、打者キャラクタに対してボールの見送り命令を指示することにより、打者キャラクタの能力データが変化する(たとえば上昇する)ことを知っている。このため、プレイヤは、その打席におけるその後の展開を有利に進めるために、なるべく1球目、2球目といった早いカウントで見送り命令を指示することを意識する。また、たとえ打者キャラクタの能力データが上昇するとしても、カウントが進んで、たとえば2ストライクになった状態では、次に3振になってしまう可能性があり得ることから、この状態のときに、プレイヤは、見送り命令を指示することは避けたいと考える。このため、この状態のときには、プレイヤは、打者キャラクタに対して早目に見送り命令を指示することを意識する。
【0016】
一方で、相手プレイヤは、打者キャラクタに命令を指示するプレイヤが早めに見送り命令を指示してくると考えるので、この見送り命令を利用して投手キャラクタに対して早めのカウントでストライクを投げるように指示することを意識する。これに対して、打者キャラクタに命令を指示するプレイヤにしてみれば、当然、投手キャラクタ側の考えも予想しているので、上記の戦略とは逆に、早いカウントでバッティングを行うという戦略を意識する。
【0017】
このように、本発明では、打者キャラクタと投手キャラクタとの間で生じ得る心理的な駆け引きを、野球ゲームにおいて実現することができる。
【0018】
また、たとえば、打者キャラクタと投手キャラクタとの間で生じ得る心理的な駆け引きの他の例を、以下に示す。ノーストライク・ツーボールのように、打者キャラクタ側が有利な状況にある場合、打者キャラクタに命令を指示するプレイヤにしてみれば、見送り命令を打者キャラクタに指示することを強く意識する。この理由は、この状況においては、プレイヤが見送り命令を指示しておけば、仮にストライクをとられたとしても打者キャラクタの能力は上昇し、スリーボールとなってもさらに有利な状況になるためである。
【0019】
この状況において相手プレイヤの立場で考えると、スリーボールになれば投手キャラクタが極めて不利な状況になるので、スリーボールにならないように次のボールはストライクを狙うことを意識する。これに対して、打者キャラクタに命令を指示するプレイヤにしてみれば、当然、投手キャラクタ側の考えも予想しているので、上記の戦略とは逆に、このボールを狙ってバッティングを行うという戦略を意識する。一方で、相手プレイヤしてみれば、スリーボールは避けたいものの、打者キャラクタを操作するプレイヤが自分の考えの裏をかいてバッティングしてくることを考慮して、あえてボールを投げるということを考える場合もある。
【0020】
上記の他にも、カウント状況やランナーの存在等によって、多種多様の心理戦が発生しうるが、本発明のような、見送りおよび見送りに伴う能力変化の機能を設けることによって、従来のゲームには無かった高度な心理的な駆け引きを、野球ゲームにおいて体験することができ、ゲームの趣興性も向上することができる。
【0021】
このようにして、現実の野球における打者の心構えがプレイに与える影響を野球ゲームに取り込むことにより、打者の心構えがプレイに与える影響を野球ゲームにおいてプレイヤに体験させることができる。すなわち、現実世界における選手の意図がプレイに与える影響を、プレイヤがゲームにおいて体験することができる。なお、現実の野球において、見送りに伴い打者の能力上昇が生じることはないが、本発明では現実における野球のプレイヤの心理状態の変化を生かしつつ、野球ゲームとしての面白さをより高めるべく、上記のような構成をとっている。
【0022】
請求項2に係るゲームプログラムは、請求項1に記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(8)第1キャラクタが動作を行うときの目標を示す目標画像を、目標用の画像データを用いて画像表示部に表示する目標画像表示機能。
(9)規制命令に基づいて、動作が規制された第1キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示されているときに、第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されたか否かを制御部に判断させる動作命令認識判断機能。
(10)第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識された場合に、目標画像が小さくなるように目標用の画像データを変更する処理を、制御部に実行させる目標画像変更機能。
【0023】
このゲームプログラムでは、目標画像表示機能において、第1キャラクタが動作を行うときの目標を示す目標画像が、目標用の画像データを用いて画像表示部に表示される。動作命令認識判断機能においては、規制命令に基づいて、動作が規制された第1キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示されているときに、第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されたか否かが、制御部により判断される。目標画像変更機能においては、第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識された場合に、目標画像が小さくなるように目標用の画像データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0024】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、打者キャラクタがスイング動作を行うときの目標たとえばミートゾーンが、ミートゾーン用の画像データを用いて画像表示部に表示される。そして、見送り動作中の打者キャラクタが画像表示部に表示されているときに、打者キャラクタをスイング動作させるためのスイング開始命令が制御部に認識されたか否かが、制御部により判断される。そして、スイング開始命令が制御部に認識された場合に、ミートゾーンが小さくなるようにミートゾーン用の画像データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0025】
この場合、打者キャラクタに対する見送り命令が制御部に認識された後に、スイング開始命令が制御部に認識された場合、ミートゾーンが小さくなるようにミートゾーン用の画像データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0026】
このように、請求項2に係る発明では、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えが、見送り命令により打者キャラクタに対して指示された後に、見送り動作とは反対の動作すなわちスイング動作が打者キャラクタにより実行された場合、見送り動作とは反対の動作がプレイに与える影響を、ミートゾーンを小さくすることによってプレイヤは体験することができる。このように、現実の野球における打者の意図がプレイに与える影響を、プレイヤが野球ゲームにおいて体験することができる。すなわち、現実世界における選手の意図がプレイに与える影響を、プレイヤがゲームにおいて体験することができる。
【0027】
請求項3に係るゲームプログラムは、請求項1又は2に記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(11)規制命令に基づいて、動作が規制された第1キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示されているときに、第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されたか否かを制御部に判断させる動作命令認識判断機能。
【0028】
このゲームプログラムでは、動作命令認識判断機能において、規制命令に基づいて動作が規制された第1キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示されているときに、第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されたか否かが、制御部により判断される。ここでは、第1能力変更機能において、第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されずに、第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、第1キャラクタの能力が高くなるように能力データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0029】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、見送り命令に基づいて見送り中の打者キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示されているときに、打者キャラクタをスイング動作させるためのスイング開始命令が制御部に認識されたか否かが、制御部により判断される。そして、打者キャラクタをスイング動作させるためのスイング開始命令が制御部に認識されずに、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、打者キャラクタの能力が高くなるように能力データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0030】
この場合、打者キャラクタに対する見送り命令が制御部に認識された後に、スイング開始命令が制御部に認識されずに、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、打者キャラクタの能力が高くなるように能力データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0031】
このように、請求項3に係る発明では、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えが、見送り命令により打者キャラクタに対して指示された後に、見送り動作のまま1プレイが終了した場合、見送り動作(ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えに対応する動作)がプレイに与える影響を、打者キャラクタの能力が高くなるように能力データを変更することによってプレイヤに体験させることができる。このようにして、現実の野球における打者の意図がプレイに与える影響を、プレイヤが野球ゲームにおいて体験することができる。すなわち、現実世界における選手の意図がプレイに与える影響を、プレイヤがゲームにおいて体験することができる。
【0032】
請求項4に係るゲームプログラムは、請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(12)第1キャラクタの能力を報知する第1報知画像を、第1キャラクタの能力データに基づいて画像表示部に表示する第1報知画像表示機能。
【0033】
このゲームプログラムでは、第1報知画像表示機能において、第1キャラクタの能力を報知する第1報知画像が、第1キャラクタの能力データに基づいて画像表示部に表示される。
【0034】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、打者キャラクタの能力を報知する第1報知画像が、打者キャラクタの能力データに基づいて画像表示部に表示される。具体的には、各コースに対する打者キャラクタの対応能力を示す能力データに基づいて、打者キャラクタの得意コースおよび苦手コースが、第1報知画像用の画像データを用いて画像表示部に表示される。
【0035】
この場合、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えがプレイに与える影響を、変更された打者キャラクタの能力データに対応する第1報知画像、たとえば各コースに対する打者キャラクタの対応能力を示す能力データに対応する第1報知画像によって、プレイヤは確認することができる。
【0036】
請求項5に係るゲームプログラムは、請求項1から4のいずれかに記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(13)第2キャラクタの能力を示す能力データを制御部に認識させる第2能力データ認識機能。
(14)第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、第2キャラクタの能力データを変更する処理を制御部に実行させる第2能力変更機能。
【0037】
このゲームプログラムでは、第2能力データ認識機能において、第2キャラクタの能力を示す能力データが、制御部に認識される。第2能力変更機能においては、第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、第2キャラクタの能力データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0038】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、投手キャラクタの能力を示す能力データが、制御部に認識される。そして、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、投手キャラクタの能力データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0039】
この場合、打者キャラクタに対する見送り命令が制御部に認識され、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、投手キャラクタの能力データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0040】
このように、請求項5に係る発明では、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えを、見送り命令により打者キャラクタに対して指示することができる。また、打者キャラクタと投手キャラクタとに対する動作に関する命令の受け付けが終了したとき、たとえば1プレイが終了したときに、投手キャラクタの能力データを変更することができる。これにより、現実の野球における打者の心構えが投手に直接的に与える影響や投手を介して打者に間接的に与える影響等を、野球ゲームに取り込むことができる。このため、打者の心構えがプレイに与える影響を、プレイヤは野球ゲームにおいて体験することができる。すなわち、現実世界における選手の意図がプレイに与える影響を、プレイヤがゲームにおいて体験することができる。
【0041】
請求項6に係るゲームプログラムは、請求項5に記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(15)規制命令に基づいて、動作が規制された第1キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示されているときに、第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されたか否かを制御部に判断させる動作命令認識判断機能。
【0042】
このゲームプログラムでは、動作命令認識判断機能において、規制命令に基づいて動作が規制された第1キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示されているときに、第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されたか否かが、制御部により判断される。ここでは、第2能力変更機能において、第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されずに、第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、第2キャラクタの能力が低くなるように能力データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0043】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、見送り命令に基づいて見送り中の打者キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示されているときに、打者キャラクタをスイング動作させるためのスイング開始命令が制御部に認識されたか否かが、制御部により判断される。そして、打者キャラクタをスイング動作させるためのスイング開始命令が制御部に認識されずに、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、投手キャラクタの能力が低くなるように能力データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0044】
この場合、打者キャラクタに対する見送り命令が制御部に認識された後に、スイング開始命令が制御部に認識されずに、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、投手キャラクタの能力が低くなるように能力データを変更する処理が、制御部により実行される。
【0045】
このように、請求項6に係る発明では、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えが、見送り命令により打者キャラクタに対して指示された後に、見送り動作のまま1プレイが終了した場合、見送り動作(ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えに対応する動作)がプレイに与える影響を、投手キャラクタの能力が低くなるように能力データを変更することによってプレイヤに体験させることができる。具体的には、投手キャラクタの能力が低くなるように能力データを変更するということは、打者キャラクタの能力が相対的に高くなると考えることができる。このため、ここでは、投手キャラクタに対する打者キャラクタの能力を間接的に高くなるようにすることにより、見送り動作がプレイに与える影響をプレイヤは野球ゲームにおいて体験することができる。すなわち、現実世界における選手の意図がプレイに与える影響を、プレイヤがゲームにおいて体験することができる。
【0046】
請求項7に係るゲームプログラムは、請求項5又は6に記載のゲームプログラムにおいて、コンピュータに以下の機能をさらに実現させるためのプログラムである。
(16)第2キャラクタの能力を報知する第2報知画像を、第2キャラクタの能力データに基づいて画像表示部に表示する第2報知画像表示機能。
【0047】
このゲームプログラムでは、第2報知画像表示機能において、第2キャラクタの能力を報知する第2報知画像が、第2キャラクタの能力データに基づいて画像表示部に表示される。
【0048】
たとえば、本ゲームプログラムを用いることにより野球ゲームが実行された場合、投手キャラクタの能力を報知する第2報知画像が、投手キャラクタの能力データに基づいて画像表示部に表示される。具体的には、投手キャラクタが投球するボールの威力を示す能力データに基づいて、投手キャラクタから投球されたボールの大きさが、第2報知画像用の画像データを用いて画像表示部に表示される。
【0049】
この場合、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えがプレイに与える影響を、変更された投手キャラクタの能力データに対応する第2報知画像、たとえばボールの威力を示す能力データに対応する第2報知画像によって、プレイヤは確認することができる。
【0050】
請求項8に係るゲーム装置は、第1キャラクタおよび第2キャラクタが画像表示部に表示され、第2キャラクタから送出された移動体の移動方向を異なる方向に変更するための動作を第1キャラクタに実行させるゲームを実行可能なゲーム装置である。このゲーム装置は、第1キャラクタの能力を示す能力データを制御部に認識させる第1能力データ認識手段と、第1キャラクタの動作を規制するための規制命令を制御部に認識させる規制命令認識手段と、第1キャラクタに対する規制命令が制御部に認識された後に、第2キャラクタを動作させるための動作命令を制御部に認識させる動作命令認識手段と、動作命令に基づいて、第2キャラクタが動作する状態を画像データを用いて画像表示部に表示する動作表示手段と、規制命令に基づいて、動作が規制された第1キャラクタを画像データを用いて画像表示部に表示する規制動作表示手段と、第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けを制御部に終了させる命令受付終了手段と、第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、第1キャラクタの能力データを変更する処理を制御部に実行させる第1能力変更手段と、を備えている。
【0051】
請求項9に係るゲーム制御方法は、第1キャラクタおよび第2キャラクタが画像表示部に表示され、第2キャラクタから送出された移動体の移動方向を異なる方向に変更するための動作を第1キャラクタに実行させるゲームを制御可能なゲーム制御方法である。このゲーム制御方法は、第1キャラクタの能力を示す能力データを制御部に認識させる第1能力データ認識ステップと、第1キャラクタの動作を規制するための規制命令を制御部に認識させる規制命令認識ステップと、第1キャラクタに対する規制命令が制御部に認識された後に、第2キャラクタを動作させるための動作命令を制御部に認識させる動作命令認識ステップと、動作命令に基づいて、第2キャラクタが動作する状態を画像データを用いて画像表示部に表示する動作表示ステップと、規制命令に基づいて、動作が規制された第1キャラクタを画像データを用いて画像表示部に表示する規制動作表示ステップと、第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けを制御部に終了させる命令受付終了ステップと、第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、第1キャラクタの能力データを変更する処理を制御部に実行させる第1能力変更ステップと、を備えている。
【発明の効果】
【0052】
本発明では、第1キャラクタの動作を規制するための規制命令が制御部に認識された後に、第2キャラクタを動作させるための動作命令に基づいて、第2キャラクタが動作する状態が画像表示部に表示される。また、第1キャラクタの動作を規制するための規制命令に基づいて、動作が規制された第1キャラクタが画像表示部に表示される。そして、第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが終了すると、第1キャラクタの能力データを変更する処理が制御部により実行される。
【0053】
このように、本発明では、第1キャラクタの動作を規制するための規制命令が認識された後に、第1キャラクタおよび第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが終了すると、第1キャラクタの能力データが変更される。具体的には、本発明では、現実世界における選手の心構えがプレイに与える影響が、選手キャラクタの能力データを変更するという形態で、ゲームに取り込まれる。これにより、選手の心構えがプレイに与える影響を、プレイヤはゲームにおいて体験することができる。すなわち、現実世界における選手の意図がプレイに与える影響を、プレイヤがゲームにおいて体験することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
〔ゲーム装置の構成と動作〕
図1は、本発明の一実施形態によるゲーム装置の基本構成を示している。ここでは、ビデオゲーム装置の一例として、家庭用ビデオゲーム装置を対象として説明を行うこととする。家庭用ビデオゲーム装置は、家庭用ゲーム機本体および家庭用テレビジョンを備える。家庭用ゲーム機本体には、記録媒体10が装填可能となっており、記録媒体10からゲームデータが適宜読み出されてゲームが実行される。このようにして実行されるゲーム内容が家庭用テレビジョンに表示される。
【0055】
家庭用ビデオゲーム装置のゲームシステムは、制御部1と、記憶部2と、画像表示部3と、音声出力部4と、操作入力部5、通信部23とからなっており、それぞれがバス6を介して接続される。このバス6は、アドレスバス、データバス、およびコントロールバスなどを含んでいる。ここで、制御部1、記憶部2、音声出力部4および操作入力部5は、家庭用ビデオゲーム装置の家庭用ゲーム機本体に含まれており、画像表示部3は家庭用テレビジョンに含まれている。
【0056】
制御部1は、主に、ゲームプログラムに基づいてゲーム全体の進行を制御するために設けられている。制御部1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)7と、信号処理プロセッサ8と、画像処理プロセッサ9とから構成されている。CPU7と信号処理プロセッサ8と画像処理プロセッサ9とは、それぞれがバス6を介して互いに接続されている。CPU7は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。たとえば、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、画像データを画像処理プロセッサに供給するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算と、光源計算処理と、3次元空間上又は擬似3次元空間上で実行された計算結果に基づいた画像および音声データの生成加工処理とを行っている。画像処理プロセッサ9は、主に、信号処理プロセッサ8の計算結果および処理結果に基づいて、描画すべき画像データをRAM12に書き込む処理を行っている。また、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、各種データを処理するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における各種データに対応する計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算とを行っている。
【0057】
記憶部2は、主に、プログラムデータや、プログラムデータで使用される各種データなどを格納しておくために設けられている。記憶部2は、たとえば、記録媒体10と、インターフェース回路11と、RAM(Random Access Memory)12とから構成されている。記録媒体10には、インターフェース回路11が接続されている。そして、インターフェース回路11とRAM12とはバス6を介して接続されている。記録媒体10は、オペレーションシステムのプログラムデータや、画像データ、音声データ並びに各種プログラムデータからなるゲームデータなどを記録するためのものである。この記録媒体10は、たとえば、ROM(Read Only Memory)カセット、光ディスク、およびフレキシブルディスクなどであり、オペレーティングシステムのプログラムデータやゲームデータなどが記憶される。なお、記録媒体10にはカード型メモリも含まれており、このカード型メモリは、主に、ゲームを中断するときに中断時点での各種ゲームパラメータを保存するために用いられる。RAM12は、記録媒体10から読み出された各種データを一時的に格納したり、制御部1からの処理結果を一時的に記録したりするために用いられる。このRAM12には、各種データとともに、各種データの記憶位置を示すアドレスデータが格納されており、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能になっている。
【0058】
画像表示部3は、主に、画像処理プロセッサ9によってRAM12に書き込まれた画像データや、記録媒体10から読み出される画像データなどを画像として出力するために設けられている。この画像表示部3は、たとえば、テレビジョンモニタ20と、インターフェース回路21と、D/Aコンバータ(Digital-To-Analogコンバータ)22とから構成されている。テレビジョンモニタ20にはD/Aコンバータ22が接続されており、D/Aコンバータ22にはインターフェース回路21が接続されている。そして、インターフェース回路21にバス6が接続されている。ここでは、画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給され、ここでアナログ画像信号に変換される。そして、アナログ画像信号がテレビジョンモニタ20に画像として出力される。
【0059】
ここで、画像データには、たとえば、ポリゴンデータやテクスチャデータなどがある。ポリゴンデータはポリゴンを構成する頂点の座標データのことである。テクスチャデータは、ポリゴンにテクスチャを設定するためのものであり、テクスチャ指示データとテクスチャカラーデータとからなっている。テクスチャ指示データはポリゴンとテクスチャとを対応づけるためのデータであり、テクスチャカラーデータはテクスチャの色を指定するためのデータである。ここで、ポリゴンデータとテクスチャデータとには、各データの記憶位置を示すポリゴンアドレスデータとテクスチャアドレスデータとが対応づけられている。このような画像データでは、信号処理プロセッサ8により、ポリゴンアドレスデータの示す3次元空間上のポリゴンデータ(3次元ポリゴンデータ)が、画面自体(視点)の移動量データおよび回転量データに基づいて座標変換および透視投影変換されて、2次元空間上のポリゴンデータ(2次元ポリゴンデータ)に置換される。そして、複数の2次元ポリゴンデータでポリゴン外形を構成して、ポリゴンの内部領域にテクスチャアドレスデータが示すテクスチャデータを書き込む。このようにして、各ポリゴンにテクスチャが貼り付けられた物体つまり各種キャラクタを表現することができる。
【0060】
音声出力部4は、主に、記録媒体10から読み出される音声データを音声として出力するために設けられている。音声出力部4は、たとえば、スピーカ13と、増幅回路14と、D/Aコンバータ15と、インターフェース回路16とから構成されている。スピーカ13には増幅回路14が接続されており、増幅回路14にはD/Aコンバータ15が接続されており、D/Aコンバータ15にはインターフェース回路16が接続されている。そして、インターフェース回路16にバス6が接続されている。ここでは、音声データが、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給され、ここでアナログ音声信号に変換される。このアナログ音声信号が増幅回路14によって増幅され、スピーカ13から音声として出力される。音声データには、たとえば、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)データやPCM(Pulse Code Modulation)データなどがある。ADPCMデータの場合、上述と同様の処理方法で音声をスピーカ13から出力することができる。PCMデータの場合、RAM12においてPCMデータをADPCMデータに変換しておくことで、上述と同様の処理方法で音声をスピーカ13から出力することができる。
【0061】
操作入力部5は、主に、コントローラ17と、操作情報インターフェース回路18と、インターフェース回路19とから構成されている。コントローラ17には、操作情報インターフェース回路18が接続されており、操作情報インターフェース回路18にはインターフェース回路19が接続されている。そして、インターフェース回路19にバス6が接続されている。
【0062】
コントローラ17は、プレイヤが種々の操作命令を入力するために使用する操作装置であり、プレイヤの操作に応じた操作信号をCPU7に送出する。コントローラ17には、第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L、右方向キー17R、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1、R2ボタン17R2、スタートボタン17e、セレクトボタン17f、左スティック17SL及び右スティック17SRが設けられている。
【0063】
上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L及び右方向キー17Rは、例えば、キャラクタやカーソルをテレビジョンモニタ20の画面上で上下左右に移動させるコマンドをCPU7に与えるために使用される。
【0064】
スタートボタン17eは、記録媒体10からゲームプログラムをロードするようにCPU7に指示するときなどに使用される。
【0065】
セレクトボタン17fは、記録媒体10からロードされたゲームプログラムに対して、各種選択をCPU7に指示するときなどに使用される。
【0066】
左スティック17SL及び右スティック17SRは、いわゆるジョイスティックとほぼ同一構成のスティック型コントローラである。このスティック型コントローラは、直立したスティックを有している。このスティックは、支点を中心として直立位置から前後左右を含む360°方向に亘って、傾倒可能な構成になっている。左スティック17SL及び右スティック17SRは、スティックの傾倒方向及び傾倒角度に応じて、直立位置を原点とするx座標及びy座標の値を、操作信号として操作情報インターフェース回路18とインターフェース回路19とを介してCPU7に送出する。
【0067】
第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1及びR2ボタン17R2には、記録媒体10からロードされるゲームプログラムに応じて種々の機能が割り振られている。
【0068】
なお、左スティック17SL及び右スティック17SRを除くコントローラ17の各ボタン及び各キーは、外部からの押圧力によって中立位置から押圧されるとオンになり、押圧力が解除されると中立位置に復帰してオフになるオンオフスイッチになっている。
【0069】
通信部23は、通信制御回路24および通信インターフェース25を有している。通信制御回路24および通信インターフェース25は、ゲーム機をサーバや他のゲーム機等に接続するために用いられる。通信制御回路20および通信インターフェース21は、バス16を介してCPU11に接続されている。通信制御回路20および通信インターフェース21は、CPU11からの命令に応じて、ゲーム機をインターネットに接続するための接続信号を制御し発信する。また、通信制御回路20および通信インターフェース21は、インターネットを介してゲーム機をサーバや他のゲーム機に接続するための接続信号を制御し発信する。
【0070】
以上のような構成からなる家庭用ビデオゲーム装置の概略動作を、以下に説明する。電源スイッチ(図示省略)がオンにされゲームシステム1に電源が投入されると、CPU7が、記録媒体10に記憶されているオペレーティングシステムに基づいて、記録媒体10から画像データ、音声データ、およびプログラムデータを読み出す。読み出された画像データ、音声データ、およびプログラムデータの一部若しくは全部は、RAM12に格納される。そして、CPU7が、RAM12に格納されたプログラムデータに基づいて、RAM12に格納された画像データや音声データを画像や音声としてテレビジョンモニタ20やスピーカ13に出力するためのコマンドを発行する。
【0071】
画像データの場合、CPU7からのコマンドに基づいて、まず、信号処理プロセッサ8が、3次元空間上におけるキャラクタの位置計算および光源計算などを行う。次に、画像処理プロセッサ9が、信号処理プロセッサ8の計算結果に基づいて、描画すべき画像データのRAM12への書き込み処理などを行う。そして、RAM12に書き込まれた画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給される。ここで、画像データがD/Aコンバータ22でアナログ映像信号に変換される。そして、画像データはテレビジョンモニタ20に供給され画像として表示される。
【0072】
音声データの場合、まず、信号処理プロセッサ8が、CPU7からのコマンドに基づいて音声データの生成および加工処理を行う。ここでは、音声データに対して、たとえば、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定及びリバーブの付加などの処理が施される。次に、音声データは、信号処理プロセッサ8から出力されて、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給される。ここで、音声データがアナログ音声信号に変換される。そして、音声データは増幅回路14を介してスピーカ13から音声として出力される。

〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本ゲーム機において実行されるゲームプログラムは、たとえば野球ゲームプログラムである。この野球ゲームプログラムを起動することにより、打者キャラクタおよび投手キャラクタが、テレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、CPU7からの命令に基づいて、投手キャラクタの投球動作および打者キャラクタのスイング動作が、テレビジョンモニタ20に表示される。図2は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
【0073】
第1能力データ認識手段50は、打者キャラクタの能力を示す能力データをCPU7に認識させる機能を備えている。第1能力データ認識手段50では、打者キャラクタの能力を示す能力データが、CPU7に認識される。
【0074】
この手段では、RAM12に格納された、打者キャラクタの能力を示す能力データ、たとえば各コースに対する打者キャラクタの対応能力を示す能力データが、CPU7に認識される。この能力データの初期データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納される。また、能力データが変更された場合には、変更された能力データがRAM12に格納される。ここでは、このようにしてRAM12に格納された能力データが、CPU7に認識される。
【0075】
第2能力データ認識手段51は、投手キャラクタの能力を示す能力データをCPU7に認識させる機能を備えている。第2能力データ認識手段51では、投手キャラクタの能力を示す能力データが、CPU7に認識される。
【0076】
この手段では、RAM12に格納された、投手キャラクタの能力を示す能力データ、たとえば投手キャラクタが投球するボールの威力に対応する能力データが、CPU7に認識される。この能力データの初期データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納される。また、能力データが変更された場合には、変更された能力データがRAM12に格納される。ここでは、このようにしてRAM12に格納された能力データが、CPU7に認識される。
【0077】
キャラクタ表示手段52は、打者キャラクタおよび投手キャラクタを画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。キャラクタ表示手段52では、打者キャラクタおよび投手キャラクタが、画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。
【0078】
この手段では、打者キャラクタが、打者用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。また、投手キャラクタが、投手用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。なお、ここで用いられる、打者用の画像データおよび投手用の画像データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納されている。
【0079】
目標画像表示手段53は、打者キャラクタがスイング動作を行うときの目標を示す目標画像を、目標用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。目標画像表示手段53では、打者キャラクタがスイング動作を行うときの目標を示す目標画像が、目標用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。
【0080】
この手段では、打者キャラクタがスイング動作を行うときの目標たとえばミートゾーンが、ミートゾーン用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。なお、テレビジョンモニタ20に表示されたミートゾーンは、ミートゾーンを移動させるための移動命令がCPU7から発行されると、テレビジョンモニタ20において移動する。たとえば、プレイヤが、コントローラ17の、上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L、および右方向キー17Rの少なくともいずれか1つのキーを操作すると、上記の移動命令がCPU7に認識される。すると、コントローラ17のキーの操作回数に応じて、ミートゾーンがテレビジョンモニタ20の画面上で上下左右に移動する。
【0081】
第1報知画像表示手段54は、打者キャラクタの能力を報知する第1報知画像を、打者キャラクタの能力データに基づいてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。第1報知画像表示手段54では、打者キャラクタの能力を報知する第1報知画像を、打者キャラクタの能力データに基づいてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。
【0082】
この手段では、打者キャラクタの能力を報知する第1報知画像、たとえば打者キャラクタの得意コースおよび苦手コースを報知する第1報知画像が、各コースに対する打者キャラクタの対応能力を示す能力データに基づいて、第1報知画像用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。なお、ここで用いられる第1報知画像用の画像データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納されている。
【0083】
規制命令認識手段55は、打者キャラクタのスイング動作を規制するための規制命令をCPU7に認識させる機能を備えている。規制命令認識手段55では、打者キャラクタのスイング動作を規制するための規制命令が、CPU7に認識される。
【0084】
この手段では、打者キャラクタのスイング動作を規制するためのスイング規制命令たとえば見送り命令が、CPU7に認識される。たとえば、プレイヤが打者キャラクタを制御している場合、見送り命令を打者キャラクタに指示するためにプレイヤがコントローラ17を操作すると、入力信号がコントローラ17から発行される。そして、この入力信号に対応する見送り命令が、CPU7に認識される。一方で、AIプログラム(Artificial Intelligence プログラム)が打者キャラクタを制御している場合、AIプログラムに基づいて見送り命令がCPU7に認識される。
【0085】
なお、ここに示すAIプログラムは、野球ゲームを自動制御するために用いられるプログラムである。たとえば、AIプログラムは、イベントを自動制御するためのプログラム、打者キャラクタを自動制御するためのプログラム、およびおよび投手キャラクタを自動制御するためのプログラム等から構成されている。このAIプログラムは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納されている。
【0086】
動作命令認識手段56は、打者キャラクタに対するスイング規制命令がCPU7に認識された後に、投手キャラクタを動作させるための動作命令をCPU7に認識させる機能を備えている。動作命令認識手段56では、打者キャラクタに対するスイング規制命令がCPU7に認識された後に、投手キャラクタを動作させるための動作命令が、CPU7に認識される。
【0087】
この手段では、打者キャラクタに対する見送り命令がCPU7に認識された後に、投手キャラクタを動作させるための動作命令、たとえば投手キャラクタの投球に関する動作命令(投球関連命令)が、CPU7に認識される。
【0088】
たとえば、相手プレイヤが投手キャラクタを制御している場合、打者キャラクタに対する見送り命令がCPU7に認識された後に、投球関連命令を投手キャラクタに指示するために相手プレイヤがコントローラ17を操作すると、入力信号がコントローラ17から発行される。そして、この入力信号に対応する投球関連命令が、CPU7に認識される。一方で、AIプログラムが投手キャラクタを制御している場合、AIプログラムに基づいて投球関連命令がCPU7に認識される。
【0089】
なお、投球関連命令は、球種を指示するための球種指示命令、投球の開始を指示するための投球開始命令、投球コースを指示するためのコース指示命令、およびボールのリリースを指示するためのリリース命令等から構成されている。
【0090】
動作表示手段57は、投球関連命令に基づいて、投手キャラクタが動作する状態を投手用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。動作表示手段57では、投球関連命令に基づいて、投手キャラクタが動作する状態が、投手用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。
【0091】
この手段では、投球関連命令に基づいて、投手キャラクタが動作する状態が、投手用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、球種指示命令がCPU7に認識された後に、投球開始命令がCPU7に認識されると、投手キャラクタが投球動作を開始し投手キャラクタが投球動作を行う状態が、テレビジョンモニタ20に表示される。そして、コース指示命令がCPU7に認識された後に、リリース命令がCPU7に認識されると、投手キャラクタがボールをリリースし投手キャラクタがフォロースルーする状態が、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0092】
規制動作表示手段58は、見送り命令に基づいて、スイング動作が規制された打者キャラクタを打者用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。規制動作表示手段58では、見送り命令に基づいて、スイング動作が規制された打者キャラクタが、打者用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。
【0093】
この手段では、打者キャラクタに対する見送り命令に基づいて、見送り動作中の打者キャラクタが、打者用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、投球関連命令に基づいて投手キャラクタが動作する状態がテレビジョンモニタ20に表示されているときに、打者キャラクタに対する見送り命令に基づいて、打席で構えの姿勢をとる打者キャラクタが、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0094】
第2報知画像表示手段59は、投手キャラクタの能力を報知する第2報知画像を、投手キャラクタの能力データに基づいてテレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。第2報知画像表示手段59では、投手キャラクタの能力を報知する第2報知画像が、投手キャラクタの能力データに基づいてテレビジョンモニタ20に表示される。
【0095】
この手段では、投手キャラクタの能力を報知する第2報知画像、たとえば投手キャラクタが投球するボールの威力を報知する第2報知画像が、投手キャラクタが投球するボールの威力に対応する能力データに基づいて、第2報知画像用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。なお、ここで用いられる第2報知画像用の画像データは、ゲームプログラムのロード時に、記録媒体10からRAM12にロードされ、RAM12に格納されている。
【0096】
動作命令認識判断手段60は、見送り命令に基づいて、スイング動作が規制された打者キャラクタが画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示されているときに、打者キャラクタをスイング動作させるための動作命令がCPU7に認識されたか否かをCPU7に判断させる機能を備えている。
【0097】
動作命令認識判断手段60では、見送り命令に基づいて、スイング動作が規制された打者キャラクタが画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示されているときに、打者キャラクタをスイング動作させるための動作命令がCPU7に認識されたか否かが、CPU7により判断される。
【0098】
この手段では、打者キャラクタに対する見送り命令に基づいて、見送り動作中の打者キャラクタが画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示されているときに、打者キャラクタをスイング動作させるための動作命令(打撃関連命令)がCPU7に認識されたか否かが、CPU7により判断される。たとえば、打者キャラクタに対する見送り命令に基づいて、打席で構えの姿勢をとる打者キャラクタがテレビジョンモニタ20に表示されているときに、打撃関連命令がCPU7に認識されたか否かが、CPU7により判断される。
【0099】
なお、打撃関連命令は、ミートゾーンを移動するためのミートゾーン移動命令、およびスイングの開始を指示するスイング開始命令等から構成されている。ここでは、打席で構えの姿勢をとる打者キャラクタがテレビジョンモニタ20に表示されているときに、スイング開始命令がCPU7に認識されたか否かが、CPU7により判断される。
【0100】
目標画像変更手段61は、打撃関連命令がCPU7に認識された場合に、ミートゾーンが小さくなるようにミートゾーン用の画像データを変更する処理を、CPU7に実行させる機能を備えている。
【0101】
目標画像変更手段61では、打撃関連命令がCPU7に認識された場合に、ミートゾーンが小さくなるようにミートゾーン用の画像データを変更する処理が、CPU7により実行される。
【0102】
この手段では、打者キャラクタに対する打撃関連命令がCPU7に認識された場合に、ミートゾーンが小さくなるようにミートゾーン用の画像データを変更する処理が、CPU7により実行される。たとえば、打者キャラクタに対して見送り命令が指示されているにもかかわらず、打者キャラクタに対する見送り命令とは反対の命令である打撃関連命令が指示された場合、打者側が不利になるような処理、すなわちミートゾーンが小さくなるようにミートゾーン用の画像データを変更する処理が、CPU7により実行される。
【0103】
命令受付終了手段62は、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けをCPU7に終了させる機能を備えている。命令受付終了手段62では、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが、CPU7により終了される。
【0104】
この手段では、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが、CPU7により終了される。具体的には、1プレイ(イベント)が終了したか否かを示すフラグがCPU7に認識されたときに、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが、CPU7により終了される。すなわち、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令が指示されたとしても、この命令はCPU7により拒否される。
【0105】
第1能力変更手段63は、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けがCPU7により終了された場合に、打者キャラクタの能力データを変更する処理をCPU7に実行させる機能を備えている。第1能力変更手段63は、打者キャラクタに対する打撃関連命令がCPU7に認識されずに、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けがCPU7により終了された場合に、打者キャラクタの能力が高くなるように能力データを変更する処理をCPU7に実行させる機能を備えている。
【0106】
第1能力変更手段63では、打者キャラクタに対する打撃関連命令がCPU7に認識されずに、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けがCPU7により終了された場合に、打者キャラクタの能力が高くなるように能力データを変更する処理が、CPU7により実行される。
【0107】
この手段では、打者キャラクタに対する打撃関連命令がCPU7に認識されずに、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けがCPU7により終了された場合に、各コースに対する打者キャラクタの対応能力が高くなるように能力データを変更する処理が、CPU7により実行される。
【0108】
たとえば、打席で構えの姿勢をとる打者キャラクタがテレビジョンモニタ20に表示されている状態において、1プレイが終了したか否かを示すフラグが立ったとCPU7に認識された場合に、各コースに対する打者キャラクタの対応能力が高くなるように能力データを変更する処理が、CPU7により実行される。
【0109】
第2能力変更手段64は、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けがCPU7により終了された場合に、投手キャラクタの能力データを変更する処理をCPU7に実行させる機能を備えている。第2能力変更手段64は、打者キャラクタに対する打撃関連命令がCPU7に認識されずに、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けがCPU7により終了された場合に、投手キャラクタの能力が低くなるように能力データを変更する処理をCPU7に実行させる機能を備えている。
【0110】
第2能力変更手段64では、打者キャラクタに対する打撃関連命令がCPU7に認識されずに、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けがCPU7により終了された場合に、投手キャラクタの能力が低くなるように能力データを変更する処理が、CPU7により実行される。
【0111】
この手段では、打者キャラクタに対する打撃関連命令がCPU7に認識されずに、打者キャラクタおよび投手キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けがCPU7により終了された場合に、投手キャラクタが投球するボールの威力が小さくなるように能力データを変更する処理が、CPU7により実行される。
【0112】
たとえば、打席で構えの姿勢をとる打者キャラクタがテレビジョンモニタ20に表示されている状態において、1プレイが終了したか否かを示すフラグが立ったとCPU7に認識された場合に、投手キャラクタが投球するボールの威力が小さくなるように能力データを変更する処理が、CPU7により実行される。
【0113】
〔野球ゲームにおける選手意図反映システムの処理フローと説明〕
次に、野球ゲームにおける選手意図反映システムについて説明する。また、図7および図8に示すフローについても同時に説明する。なお、図7は野球ゲームの全体概要を説明するためのフローであり、図8は選手意図反映システムを説明するためのフローである。
【0114】
まず、ゲーム機の電源が投入されゲーム機が起動されると、野球ゲームプログラムが、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される。このときには、野球ゲームを実行する上で必要となる各種の基本ゲームデータも、同時に、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される(S1)。
【0115】
たとえば、基本ゲームデータには、3次元ゲーム空間用の各種の画像に関するデータが含まれている。そして、この3次元ゲーム空間用の各種の画像に関するデータ、たとえば、スタジアム用の画像データ、選手キャラクタ用の画像データ、および各種のオブジェクトの画像データ等が、CPU7に認識される。また、基本ゲームデータには、3次元ゲーム空間用の各種の画像に関するデータを3次元ゲーム空間に配置するための位置座標データが含まれている。また、基本ゲームデータには、選手意図反映システムで用いられるデータも、含まれている。
【0116】
続いて、RAM12に格納された野球ゲームプログラムが、基本ゲームデータに基づいて、CPU7により実行される(S2)。すると、野球ゲームの起動画面がテレビジョンモニタ20に表示される。すると、野球ゲームを実行するための各種の設定画面がテレビジョンモニタ20に表示される。ここでは、たとえば、野球ゲームのプレイモードを選択するためのモード選択画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(図示しない)。このモード選択画面において、プレイヤがコントローラ17を操作することにより、プレイモードが決定される(S3)。プレイモードには、たとえば、12球団の中から好きなチームを選択して1試合の対戦を楽しむ対戦モード、12球団の中から好きなチームを選択してペナントレースを戦うペナントモード、およびプレイヤが監督の立場でチームの選手キャラクタを育成する育成モード等が、用意されている。
【0117】
続いて、モード選択画面で選択されたプレイモードにおいて、各種のイベントが、CPU7により実行される(S4)。ここで実行される各種のイベントには、たとえば、AIプログラムに基づいてCPU7により自動制御されるイベントや、コントローラ17からの入力信号に基づいてプレイヤにより手動制御されるイベントのようなイベントがある。また、選手キャラクタの制御には、AIプログラムに基づいて選手キャラクタに命令を自動的に指示する自動制御や、コントローラ17からの入力信号に基づいて選手キャラクタに命令を直接的に指示する手動制御等がある。このように、本野球ゲームでは、コントローラ17からの指示やAIプログラムからの指示に応じて、イベントが制御されたり、選手キャラクタに命令が指示されたりするようになっている。
【0118】
続いて、選択されたプレイモードが終了したか否かが、CPU7により判断される(S5)。具体的には、プレイモードが終了したことを示す命令が発行されたか否かが、CPU7により判断される。そして、プレイモードが終了したことを示す命令が発行されたとCPU7により判断された場合(S5でYes)、ゲーム継続用のデータをRAM12に格納する処理が、CPU7により実行される。そして、ゲーム継続用のデータがRAM12に格納されると、この野球ゲームを終了するか否かを選択する選択画面が、テレビジョンモニタ20に表示される(S6)。そして、この選択画面において、プレイヤがコントローラ17を操作することにより、野球ゲームの終了を示す項目が選択されると(S6でYes)、野球ゲームを終了するための処理がCPU7により実行される(S7)。一方で、この選択画面において、プレイヤがコントローラ17を操作することにより、野球ゲームの継続を示す項目が選択されると(S6でNo)、ステップ3(S3)のモード選択画面が、テレビジョンモニタ20に再表示される。
【0119】
なお、プレイモードが終了するための命令が発行されたとCPU7に判断されない限り(S5でNo)、モード選択画面で選択されたプレイモードにおいて、各種のイベントがCPU7により実行される(S4)。
【0120】
次に、選手交代システムの詳細を説明する。
【0121】
以下には、選手意図反映システムが対戦モードにおいて実行された場合の例が示される。たとえば、モード選択画面において対戦モードが選択され、対戦モードにおいて試合イベントが実行されたときに、選手意図反映システムが機能する場合の例が示される。また、Aプレイヤ(自プレイヤ)とBプレイヤ(敵プレイヤ)とが対戦し、Aプレイヤが打者キャラクタ70に対して命令を指示する場合の例が示される。
【0122】
モード選択画面において対戦モードがAプレイヤ又はBプレイヤにより選択されると、対戦モードがCPU7により実行される(S401)。すると、RAM12に格納された、打者キャラクタ70の能力を示す能力データ、たとえば各コースに対する打者キャラクタ70の対応能力を示す能力データN1(n)が、CPU7に認識される(S402)。
【0123】
ここで、nは、各コースの位置に対応する変数であり、nは「1」以上「4」以下の自然数である。たとえば、図3に示すように、打者が右打者である場合、内角高めに対する対応能力を示す能力データは「N1(1)」で表される。また、内角低めに対する対応能力を示す能力データは、「N1(2)」で表される。外角低めに対する対応能力を示す能力データは、「N1(3)」で表される。外角高めに対する対応能力を示す能力データは、「N1(4)」で表される。
【0124】
ここでは、コースに対する打者キャラクタ70の対応能力として、「苦手大」、「苦手小」、「普通」、「得意小」、および「得意大」の5段階の対応能力が用意されている。たとえば、内角高め、内角低め、外角低め、および外角高めの4つのコースそれぞれに対する打者キャラクタ70の対応能力が、「苦手大」、「苦手小」、「普通」、「得意小」、および「得意大」のいずれか1つに設定される。
【0125】
具体的には、「苦手大」であるコースの能力データN1(n)には、数値「1」がCPU7により割り当てられる。そして、「苦手小」であるコースの能力データN1(n)には、数値「2」がCPU7により割り当てられる。また、「普通」であるコースの能力データN1(n)には、数値「3」がCPU7により割り当てられる。さらに、「得意小」であるコースの能力データN1(n)には、数値「4」がCPU7により割り当てられる。そして、「得意大」であるコースの能力データN1(n)には、数値「5」がCPU7により割り当てられる。これらのコースに対する打者キャラクタ70の対応能力に対応する能力データN1(n)の値は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。
【0126】
このような4つのコースの能力データN1(n)の値をCPU7に認識させることにより、打者キャラクタ70の得意コースおよび苦手コースがCPU7に識別されることになる。なお、ここでは、RAM12に格納された初期用の能力データN1(n)が、CPU7に認識される。
【0127】
すると、RAM12に格納された、投手キャラクタ71の能力を示す能力データ、たとえば投手キャラクタ71が投球するボールの威力に対応する能力データN2が、CPU7に認識される(S403)。
【0128】
ここでは、投手キャラクタ71が投球するボールの威力として、「威力最小」、「威力小」、「普通」、「威力大」、および「威力最大」の5段階の威力が用意されている。たとえば、投手キャラクタ71がボールをリリースするまでに、投手キャラクタ71が投球するボールの威力が、「威力最小」、「威力小」、「普通」、「威力大」、および「威力最大」のいずれか1つに設定される。
【0129】
具体的には、「威力最小」であるボールを投球する投手キャラクタ71の能力データN2には、数値「1」がCPU7により割り当てられる。そして、「威力小」であるボールを投球する投手キャラクタ71の能力データN2には、数値「2」がCPU7により割り当てられる。また、「普通」であるボールを投球する投手キャラクタ71の能力データN2には、数値「3」がCPU7により割り当てられる。さらに、「威力大」であるボールを投球する投手キャラクタ71の能力データN2には、数値「4」がCPU7により割り当てられる。そして、「威力最大」であるボールを投球する投手キャラクタ71の能力データN2には、数値「5」がCPU7により割り当てられる。これらの威力に対応する投手キャラクタ71の能力データN2の値は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。
【0130】
このようなボールの威力に対応する能力データN2の値をCPU7に認識させることにより、投手キャラクタ71が投球できるボールの威力がCPU7に識別されることになる。なお、ここでは、RAM12に格納された初期用の能力データN1(n)が、CPU7に認識される。
【0131】
続いて、図4に示すように、投手キャラクタ71、野手キャラクタ72、および打者キャラクタ70が、画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S404)。また、打者キャラクタ70がスイング動作を行うときの目印に対応するミートゾーン81が、ミートゾーン用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S405)。この状態において、ミートゾーン81を移動させるための移動命令がAプレイヤのコントローラ17から指示されると、ミートゾーン81がコントローラ17の操作方向にテレビジョンモニタ20において移動する。
【0132】
さらに、ミートゾーン81が移動する面(ヒッティング面)を3次元ゲーム空間の所定の位置に配置する処理が、CPU7により実行される。ヒッティング面は、投手キャラクタ71からリリースされたボールが打者キャラクタ70のスイング動作により打ち返されたときに、投手キャラクタ71からリリースされたボールの移動方向が変化する面でもある。このようなヒッティング面に設定されたストライクゾーン80が、テレビジョンモニタ20に表示される(S406)。なお、ヒッティング面の位置および範囲と、ストライクゾーン80の位置および範囲とは、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。
【0133】
続いて、打者キャラクタ70の能力を報知する第1報知画像82、たとえば打者キャラクタ70の得意コースおよび苦手コースを報知する第1報知画像82が、各コースに対する打者キャラクタ70の対応能力を示す能力データN1(n)に基づいて、第1報知画像用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S407)。
【0134】
ここでは、第1報知画像82が、図5に示すように、ストライクゾーン80の4隅のコースに設定され、打者キャラクタ70の能力データN1(n)に応じて変化するようになっている。たとえば、あるコースに対する打者キャラクタ70の対応能力が高い場合は、このコースの色が赤くなるような画像データがCPU7に認識される(図5では内角高めおよび内角低め)。そして、この画像データを用いることにより、打者キャラクタ70の対応能力が高いコースを報知する第1報知画像82が、テレビジョンモニタ20に表示される。一方で、あるコースに対する打者キャラクタ70の対応能力が低い場合は、このコースの色が青くなるような画像データがCPU7に認識される(図5では外角高めおよび外角低め)。そして、この画像データを用いることにより、打者キャラクタ70の対応能力が低いコースを報知する第1報知画像82が、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0135】
図5では、内角高め、内角低め、外角低め、および外角高め対する、打者キャラクタ70の対応能力が、「苦手大」、「苦手小」、「得意小」、「得意大」である場合の例が示されている。この図5では、青色領域が左下がり斜線で示されており、赤色領域が右下がり斜線で示されている。
【0136】
具体的には、あるコースに対する打者キャラクタ70の対応能力が「苦手大」である場合、すなわち打者キャラクタ70の能力データN1(n)の値が「1」である場合、「苦手大」のコースが、円状の青色領域(第1領域)でテレビジョンモニタ20において報知される。そして、あるコースに対する打者キャラクタ70の対応能力が「苦手小」である場合、すなわち打者キャラクタ70の能力データN1(n)の値が「2」である場合、「苦手小」であるコースが、上記の第1領域より小さな円状の青色領域(第2領域)でテレビジョンモニタ20において報知される。
【0137】
すなわち、あるコースに対する打者キャラクタ70の対応能力が低ければ低いほど、円状の青色領域が大きくなるようになっている。具体的には、あるコースに対する打者キャラクタ70の苦手意識が強ければ強いほど、円状の青色領域が大きくなるようになっている。
【0138】
同様に、あるコースに対する打者キャラクタ70の対応能力が「得意小」である場合、すなわち打者キャラクタ70の能力データN1(n)の値が「4」である場合、「得意小」であるコースが、円状の赤色領域(第3領域)でテレビジョンモニタ20において報知される。そして、あるコースに対する打者キャラクタ70の対応能力が「得意大」である場合、すなわち打者キャラクタ70の能力データN1(n)の値が「5」である場合、上記の第3領域より大きな円状の赤色領域(第4領域)でテレビジョンモニタ20において報知される。
【0139】
すなわち、あるコースに対する打者キャラクタ70の対応能力が高ければ高いほど、円状の赤色領域が大きくなるようになっている。具体的には、あるコースに対する打者キャラクタ70の得意意識が強ければ強いほど、円状の赤色領域が大きくなるようになっている。
【0140】
また、あるコースに対する打者キャラクタ70の対応能力が「普通」である場合、すなわち打者キャラクタ70の能力データN1(n)の値が「3」である場合、このコースの色が無色(背景画像と同色)になるような画像データを用いることにより、「普通」であるコースがテレビジョンモニタ20において報知される。ここでは、「普通」であるコースが背景画像と同色である場合の例を示しているが、「普通」であるコースを有色で報知するようにしても良い。また、ここでは、「普通」であるコースを背景画像と同色の画像を用いて報知する場合の例を示しているが、「普通」であるコースには画像を表示しないようにしても良い。
【0141】
なお、コースに対する打者キャラクタ70の対応能力を示す画像は、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。ここでは、コースに対する打者キャラクタ70の対応能力の程度(苦手大、苦手小、普通、得意小、得意大)に応じて、異なる色と異なる大きさの画像が用意されている。この画像に対応する画像データは、基本ゲームデータに含まれている。
【0142】
続いて、打者キャラクタ70のスイング動作を規制するためのスイング規制命令たとえば見送り命令が打者キャラクタ70に対して指示されたか否かが、CPU7により判断される(S408)。そして、打者キャラクタ70に対して見送り命令が指示されたとCPU7により判断された場合(S408でYes)、打者キャラクタ70に対する見送り命令が、CPU7に認識される(S409)。たとえば、見送り命令を打者キャラクタ70に指示するためにAプレイヤがコントローラ17を操作すると、入力信号がコントローラ17から発行される。そして、この入力信号に対応する見送り命令が、CPU7に認識される。
【0143】
ここでは、コントローラ17からの見送り命令用の入力信号に基づいて、見送り命令がCPU7に認識される。これにより、見送り命令が打者キャラクタ70に対して指示される。具体的には、打者キャラクタ70に対して見送り命令を指示するためにフラグを立てる処理が、CPU7により実行される。このフラグを立てる処理すなわちフラグの値を「1」にする処理をCPU7に実行させることが、打者キャラクタ70に対する見送り命令の指示に対応している。また、このフラグの値が「1」であることは、ボールをじっくりと見極めようとする意志を打者キャラクタ70が持っていることに対応している。なお、このフラグの値はCPU7に常に監視されており、このフラグの値によりゲームにおいてボールをじっくりと見極めようとする意志を打者キャラクタ70が持っているか否かが判断されている。
【0144】
続いて、見送り命令がCPU7に認識されると(S409)、投手キャラクタ71を動作させるための動作命令が投手キャラクタ71に対して指示されたか否かが、CPU7により判断される(S410)。たとえば、見送りの命令の指示の有無を示すフラグの値が「1」である場合、投手キャラクタ71の投球に関する動作命令(投球関連命令)がコントローラ17から投手キャラクタ71に対して指示されたか否かが、CPU7により判断される。そして、投手キャラクタ71に対して投球関連命令がコントローラ17から指示されたとCPU7により判断された場合(S410でYes)、投手キャラクタ71に対する投球関連命令が、CPU7に認識される(S411)。
【0145】
ここでは、投球関連命令が、球種を指示するための球種指示命令、投球の開始を指示するための投球開始命令、投球コースを指示するためのコース指示命令、およびボールのリリースを指示するためのリリース命令等から構成されている。
【0146】
続いて、投手キャラクタ71に対する投球関連命令がCPU7に認識されると(S411)、投手キャラクタ71が動作する状態が、投手用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S412)。たとえば、球種指示命令がCPU7に認識された後に、投球開始命令がCPU7に認識されると、投手キャラクタ71が投球動作を開始し投手キャラクタ71が投球動作を行う状態が、テレビジョンモニタ20に表示される。そして、コース指示命令がCPU7に認識された後に、リリース命令がCPU7に認識されると、投手キャラクタ71がボールをリリースし投手キャラクタ71がフォロースルーする状態が、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0147】
このときには、見送り命令に対応する姿勢をとる打者キャラクタ70(打席で構えの姿勢をとる打者キャラクタ70)が、打者用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示されている(S413)。たとえば、投球関連命令に基づいて投手キャラクタ71が動作する状態がテレビジョンモニタ20に表示されているときに、打者キャラクタ70に対する見送り命令に基づいて、打席で構えの姿勢をとる打者キャラクタ70が、テレビジョンモニタ20に表示されている。
【0148】
続いて、投手キャラクタ71からボールが投球されると、投手キャラクタ71から投球されたボールが、ボール用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。すると、投手キャラクタ71の能力を報知する第2報知画像83、たとえば投手キャラクタ71から投球されたボールの威力を報知する第2報知画像83が、図6に示すように、ヒッティング面を通過するボールの予想位置(ボールの予想通過位置)に表示される(S414)。この第2報知画像83は、投手キャラクタ71が投球するボールの威力に対応する能力データN2に基づいて、第2報知画像用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。
【0149】
ここでは、第2報知画像83が、投手キャラクタ71の能力データN2に応じて変化するようになっている。たとえば、投手キャラクタ71が投球するボールの威力が大きい場合は、ボールの予想通過位置におけるボール画像が小さくなるような画像データが、CPU7に認識される。そして、この画像データを用いることにより、ボールの威力が大きいことを報知する第2報知画像(ボール画像)83が、テレビジョンモニタ20に表示される。一方で、投手キャラクタ71が投球するボールの威力が小さい場合は、ボールの予想通過位置におけるボール画像が大きくなるような画像データが、CPU7に認識される。そして、この画像データを用いることにより、ボールの威力が小さいことを報知する第2報知画像(ボール画像)83が、テレビジョンモニタ20に表示される。
【0150】
具体的には、投手キャラクタ71が投球するボールの威力が「威力最小」である場合、すなわち投手キャラクタ71の能力データN2の値が「1」である場合、ボール画像の大きさが「最大」になるような画像データを用いることにより、ボールの威力が「威力最小」であることがテレビジョンモニタ20において報知される。そして、投手キャラクタ71が投球するボールの威力が「威力小」である場合、すなわち投手キャラクタ71の能力データN2の値が「2」である場合、ボール画像の大きさが「大」になるような画像データを用いることにより、ボールの威力が「威力小」であることがテレビジョンモニタ20において報知される。
【0151】
同様に、投手キャラクタ71が投球するボールの威力が「威力大」である場合、すなわち投手キャラクタ71の能力データN2の値が「4」である場合、ボール画像の大きさが「小」になるような画像データを用いることにより、ボールの威力が「威力大」であることがテレビジョンモニタ20において報知される。そして、投手キャラクタ71が投球するボールの威力が「威力最大」である場合、すなわち投手キャラクタ71の能力データN2の値が「5」である場合、ボール画像の大きさが「最小」になるような画像データを用いることにより、ボールの威力が「威力最大」であることがテレビジョンモニタ20において報知される。
【0152】
また、投手キャラクタ71が投球するボールの威力が「普通」である場合、すなわち投手キャラクタ71の能力データN2の値が「3」である場合、ボール画像の大きさが「通常」になるような画像データを用いることにより、ボールの威力が「普通」であることがテレビジョンモニタ20において報知される。
【0153】
なお、ボールの威力を示す画像の大きさは、ゲームプログラムにおいて予め規定されている。ここでは、ボールの威力の程度(威力最小、威力小、普通、威力大、威力最大)に応じて、大きさの異なる画像が用意されている。この画像に対応する画像データは、基本ゲームデータに含まれている。
【0154】
続いて、打者キャラクタ70に対する見送り命令に基づいて見送り動作中の打者キャラクタ70が画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示されているときに、打者キャラクタ70をスイング動作させるための動作命令(打撃関連命令)がCPU7に認識されたか否かが、CPU7により判断される(S415)。たとえば、打者キャラクタ70に対する見送り命令に基づいて打席で構えの姿勢をとる打者キャラクタ70がテレビジョンモニタ20に表示されているときに、打撃関連命令がCPU7に認識されたか否かが、CPU7により判断される。
【0155】
ここでは、打撃関連命令が、ミートゾーン81を移動するためのミートゾーン移動命令、およびスイングの開始を指示するスイング開始命令等から構成されている。ここでは、打席で構えの姿勢をとる打者キャラクタ70がテレビジョンモニタ20に表示されているときに、スイング開始命令がCPU7に認識されたか否かが、CPU7により判断される。たとえば、ミートゾーン移動命令が指示された場合、ミートゾーン移動命令に基づいてミートゾーン81が移動した後に、スイング開始命令がCPU7に認識されたか否かが、CPU7により判断される。また、ミートゾーン移動命令が指示されていない場合、ミートゾーン81が静止した状態で、スイング開始命令がCPU7に認識されたか否かが、CPU7により判断される。
【0156】
そして、スイング開始命令がCPU7に認識された場合(S415でYes)、ミートゾーン81が小さくなるようにミートゾーン用の画像データを変更する処理が、CPU7により実行される(S416)。たとえば、打者キャラクタ70に対して見送り命令が指示されているにもかかわらず、打者キャラクタ70に対する見送り命令とは反対の命令であるスイング開始命令が指示された場合、打者に命令を指示するAプレイヤが不利になるような処理、すなわちミートゾーン81が小さくなるようにミートゾーン用の画像データを変更する処理が、CPU7により実行される。
【0157】
ミートゾーン81は、ヒッティング面を通過するボールを打ち返すことができる領域であるので、ミートゾーン81が小さくなると、打ち返せるはずのボールが打ち返せなくなったり、ヒットになるはずが凡打になったりしてしまう。このように、選手意図反映システムでは、打者キャラクタ70に対して見送り命令とは反対の命令を指示すると、打者に命令を指示するAプレイヤが不利になるようになっている。
【0158】
続いて、打者キャラクタ70、投手キャラクタ71、および野手キャラクタ72に対する動作に関する命令の受け付けが終了したか否かが、CPU7により判断される(S417)。たとえば、1プレイ(1イベント)が終了したか否かを示すフラグが立ったか否かが、CPU7により判断される。
【0159】
ここでは、プレイが開始されてからボールインプレイの状態が終了するまでを、1プレイとしている。すなわち、プレイが開始されてからボールデッドに至るまでを、1プレイとしている。具体的には、プレイを開始するためのプレイ開始命令がCPU7に認識されてから、プレイの終了を示すプレイ終了命令がCPU7に認識されるまでを、1プレイとしている。このため、プレイ終了命令がCPU7に認識されると、1プレイが終了したことを示すフラグの値に「1」を割り当てる処理が、CPU7により実行される。
【0160】
具体的には、1プレイが終了したか否かを示すフラグの値が「1」であるか否かが、CPU7により判断される。そして、1プレイが終了したか否かを示すフラグの値が「1」であるとCPU7により判断された場合(S417でYes)、打者キャラクタ70、投手キャラクタ71、および野手キャラクタ72に対する動作に関する命令の受け付けが、CPU7により終了される(S418)。すると、見送りの命令の指示の有無を示すフラグの値を「0」にする処理が、CPU7により実行される(S419)。
【0161】
なお、打者キャラクタ70、投手キャラクタ71および野手キャラクタ72に対する動作に関する命令の受け付けが終了すると(S418)、打者キャラクタ70および投手キャラクタ71に対して動作に関する命令が指示されたとしても、この命令はCPU7により拒否される。また、打者キャラクタ70、投手キャラクタ71、および野手キャラクタ72に対する動作に関する命令の受け付けが終了すると(S418)、打者キャラクタ70に対する見送り命令の指示が解除される。
【0162】
ここで、1プレイが終了したか否かを示すフラグの値が「1」でないとCPU7により判断された場合(フラグの値が「0」であるとCPU7に判断された場合、S417でNo)、打者キャラクタ70、投手キャラクタ71および野手キャラクタ72に対する動作に関する命令の受け付けが、CPU7により継続される。すなわち、打者キャラクタ70、投手キャラクタ71、および野手キャラクタ72に対する動作に関する命令が指示されれば、この命令がCPU7に受け付けられ認識される。具体的には、打者キャラクタ70に対する走塁命令や、投手キャラクタ71および野手キャラクタ72に対する守備命令等が、CPU7に受け付けられ認識される。なお、1プレイ中であるときには、フラグの値は「0」になっている。
【0163】
一方で、スイング開始命令がCPU7に認識されていない場合(S415でNo)、打者キャラクタ70、投手キャラクタ71、および野手キャラクタ72に対する動作に関する命令の受け付けが終了したか否かが、CPU7により判断される(S420)。具体的には、打者キャラクタ70に対するスイング開始命令がCPU7に認識されていない状態では、打者キャラクタ70、投手キャラクタ71、および野手キャラクタ72に対する動作に関する命令の受け付けが終了したか否かが、CPU7により監視されている。
【0164】
そして、打者キャラクタ70に対するスイング開始命令がCPU7に認識されずに(S415でNo)、打者キャラクタ70、投手キャラクタ71、および野手キャラクタ72に対する動作に関する命令の受け付けがCPU7により終了された場合(S420でYes)、各コースに対する打者キャラクタ70の対応能力が高くなるように能力データN1(n)を変更する処理が、CPU7により実行される(S421)。すると、変更された打者キャラクタ70の能力データN1(n)が、RAM12に格納される(S422)。
【0165】
たとえば、見送り動作中の打者キャラクタ70がテレビジョンモニタ20に表示されている状態において、1プレイが終了したか否かを示すフラグが立ったとCPU7に判断された場合、各コースに対する打者キャラクタ70の対応能力が高くなるように能力データN1(n)を変更する処理が、CPU7により実行される。すると、変更された打者キャラクタ70の能力データN1(n)が、RAM12に格納される。
【0166】
具体的には、打席で構えの姿勢をとる打者キャラクタ70がテレビジョンモニタ20に表示されている状態において、1プレイが終了したか否かを示すフラグの値が「1」であるとCPU7に判断された場合、各コースの打者キャラクタ70の能力データN1(n)の値に「1」を加算する処理が、CPU7により実行される。すると、変更された打者キャラクタ70の能力データN1(n)が、RAM12に格納される。この場合、各コースの打者キャラクタ70の能力データN1(n)の値が大きくなるので、各コースに対する打者キャラクタ70の対応能力が高くなる。
【0167】
なお、ここでは、各コースの打者キャラクタ70の能力データN1(n)の上限値が「5」に設定されているので、打者キャラクタ70の能力データN1(n)が「5」である場合は、上記の加算処理は実行されない。
【0168】
また、打者キャラクタ70に対するスイング開始命令がCPU7に認識されずに(S415でNo)、打者キャラクタ70、投手キャラクタ71、および野手キャラクタ72に対する動作に関する命令の受け付けがCPU7により終了された場合(S420でYes)、投手キャラクタ71が投球するボールの威力が小さくなるように能力データを変更する処理が、CPU7により実行される(S423)。すると、変更された投手キャラクタ71の能力データN2が、RAM12に格納される(S424)。
【0169】
たとえば、見送り動作中の打者キャラクタ70がテレビジョンモニタ20に表示されている状態において、1プレイが終了したか否かを示すフラグがたったとCPU7に判断された場合、投手キャラクタ71が投球するボールの威力が小さくなるように能力データを変更する処理が、CPU7により実行される。すると、変更された投手キャラクタ71の能力データN2が、RAM12に格納される。
【0170】
具体的には、打席で構えの姿勢をとる打者キャラクタ70がテレビジョンモニタ20に表示されている状態において、1プレイが終了したか否かを示すフラグの値が「1」であるとCPU7に判断された場合、投手キャラクタ71が投球するボールの威力に対応する能力データN2の値から「1」を減算する処理が、CPU7により実行される。すると、変更された投手キャラクタ71の能力データN2が、RAM12に格納される。この場合、投手キャラクタ71の能力データN2の値が小さくなるので、次に投手キャラクタ71がボールを投球するときにボールの威力が小さくなる。
【0171】
なお、ここでは、投手キャラクタ71が投球するボールの威力に対応する能力データN2の下限値が「1」に設定されているので、投手キャラクタ71の能力データN2が「1」である場合は、上記の減算処理は実行されない。
【0172】
さらに、打者キャラクタ70に対するスイング開始命令がCPU7に認識されずに(S415でNo)、打者キャラクタ70、投手キャラクタ71、および野手キャラクタ72に対する動作に関する命令の受け付けがCPU7により終了された場合(S420でYes)、見送りの命令の指示の有無を示すフラグの値を「0」にする処理が、CPU7により実行される(S425)。これにより、打者キャラクタ70に対する見送り命令の指示が解除される。
【0173】
続いて、この一人の打者キャラクタ70と投手キャラクタ71との対戦イベントが終了したか否かが、CPU7により判断される(S426)。たとえば、対戦イベントが終了したか否かを示すフラグが立ったか否かが、CPU7により判断される。具体的には、対戦イベントが終了したか否かを示すフラグの値が「1」であるか否かが、CPU7により判断される。
【0174】
そして、この打者キャラクタ70と投手キャラクタ71との対戦イベントが終了した場合(S426でYes)、たとえば対戦イベントが終了したか否かを示すフラグの値が「1」であるとCPU7に判断された場合、打者キャラクタ70の能力データN1(n)および投手キャラクタ71の能力データN2の変更をリセットする処理が、CPU7により実行される。ここでは、対戦イベントが開始されたときの、打者キャラクタ70の能力データN1(n)および投手キャラクタ71の能力データN2に戻す処理が、CPU7により実行される。
【0175】
なお、対戦イベントが開始されたときの、打者キャラクタ70の能力データN1(n)および投手キャラクタ71の能力データN2は、対戦イベントが開始されたときにRAM12に格納されている。
【0176】
続いて、チーム同士が対戦する対戦モードが終了したか否かが、CPU7により判断される(S428)。たとえば、対戦モードが終了したか否かを示すフラグが立ったか否かが、CPU7により判断される。具体的には、対戦モードが終了したか否かを示すフラグの値が「1」であるか否かが、CPU7により判断される。
【0177】
そして、この打者キャラクタ70と投手キャラクタ71との対戦モードが終了した場合(S428でYes)、たとえば対戦モードが終了したか否かを示すフラグの値が「1」であるとCPU7に判断された場合、データをRAM12に格納する処理が、CPU7により実行される(S429)。
【0178】
一方で、この打者キャラクタ70と投手キャラクタ71との対戦モードが終了していない場合(S428でNo)、たとえば対戦モードが終了したか否かを示すフラグの値が「0」であるとCPU7に判断された場合、次なる打者キャラクタ70の能力データおよび投手キャラクタ71の能力データの認識が、CPU7により実行される(S402、S403)。
【0179】
ここで、この打者キャラクタ70と投手キャラクタ71との対戦イベントが終了していない場合(S426でNo)、たとえば対戦イベントが終了したか否かを示すフラグの値が「1」でないとCPU7に判断された場合(対戦イベントが終了したか否かを示すフラグの値が「0」であるとCPU7に判断された場合)、RAM12に格納された、変更後の打者キャラクタ70の能力データN1(n)および変更後の投手キャラクタ71の能力データN2を用いることにより、ステップ407(S407)からステップ426(S426)までの処理が、CPU7により再実行される。
【0180】
これにより、打者キャラクタ70の能力データN1(n)および投手キャラクタ71の能力データN2が変更された場合は、ステップ407(S407)において、打者キャラクタ70の得意コースおよび苦手コースを報知する第1報知画像82が、変更後の打者キャラクタ70の能力データN1(n)および変更後の投手キャラクタ71の能力データN2に基づいて変更され表示される。一方で、打者キャラクタ70の能力データN1(n)および投手キャラクタ71の能力データN2が変更されなかった場合は、ステップ407(S407)において、打者キャラクタ70の得意コースおよび苦手コースを報知する第1報知画像82が、未変更の打者キャラクタ70の能力データN1(n)および未変更の投手キャラクタ71の能力データN2に基づいて表示される。
【0181】
なお、打者キャラクタ70のスイング動作を規制するためのスイング規制命令たとえば見送り命令が打者キャラクタ70に対して指示されなかった場合(S408でNo)、すなわち投手キャラクタ71を動作させるための動作命令が投手キャラクタ71に対して指示された場合、ステップ416(S416)、ステップ419(S419)、およびステップ421(S421)〜ステップ425(S425)を除く、ステップ411(S411)からステップ425(S425)までの処理が、CPU7により実行される(S430〜S437)。
【0182】
このように、本実施形態では、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えが、見送り命令により打者キャラクタ70に対して指示される。また、打者キャラクタ70と投手キャラクタ71とに対する動作に関する命令の受け付けが終了したときに、打者キャラクタ70の能力データが変更される。このように、現実の野球における打者の心構えがプレイに与える影響を野球ゲームに取り込むことにより、打者の心構えがプレイに与える影響をプレイヤは野球ゲームにおいて体験することができる。
【0183】
たとえば、本実施形態では、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えが、見送り命令により打者キャラクタ70に対して指示された後に、見送り動作のまま1プレイが終了した場合、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えがプレイに与える影響を、打者キャラクタ70の能力を変化させることによりプレイヤに体験させることができる。また、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えがプレイに与える影響を、各コースに対する打者キャラクタ70の対応能力を示す能力データに対応する第1報知画像82によって、プレイヤは確認することができる。
【0184】
たとえば、本実施形態では、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えが、見送り命令により打者キャラクタ70に対して指示された後に、見送り動作とは反対の動作すなわちスイング動作が打者キャラクタ70により実行された場合、見送り動作とは反対の動作がプレイに与える影響を、ミートゾーン81の大きさの変化によりプレイヤに体験させることができる。
【0185】
たとえば、本実施形態では、ボールをじっくりと見極めることによりボールに目が慣れるといった投手に対する優位性を、投手キャラクタ71の能力を変化させることによりプレイヤに体験させることができる。また、ボールをじっくりと見極めようとする打者の心構えがプレイに与える影響を、ボールの威力を示す能力データに対応する第2報知画像83によって、プレイヤは確認することができる。
【0186】
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての家庭用ビデオゲーム装置を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成されたゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。また、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、携帯型コンピュータ、携帯型ゲーム装置などにも同様に適用することができる。
【0187】
(b)本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0188】
【図1】本発明の一実施形態によるビデオゲーム装置の基本構成図。
【図2】前記ゲーム装置の機能ブロック図。
【図3】各コースと打者の能力データとの対応を示す図。
【図4】投球前にテレビジョンモニタに表示されるオブジェクトを説明するための図。
【図5】第1報知画像を説明するための図。
【図6】第2報知画像を説明するための図。
【図7】野球ゲームの全体概要を示すフロー。
【図8A】野球ゲームにおける選手意図反映システムを示すフロー。
【図8B】野球ゲームにおける選手意図反映システムを示すフロー。
【図8C】野球ゲームにおける選手意図反映システムを示すフロー。
【図8D】野球ゲームにおける選手意図反映システムを示すフロー。
【符号の説明】
【0189】
1 制御部
2 記憶部
3 画像表示部
4 音声出力部
5 操作入力部
7 CPU
12 RAM
17 コントローラ
20 テレビジョンモニタ
23 通信部
50 第1能力データ認識手段
51 第2能力データ認識手段
52 キャラクタ表示手段
53 目標画像表示手段
54 第1報知画像表示手段
55 規制命令認識手段
56 動作命令認識手段
57 動作表示手段
58 規制動作表示手段
59 第2報知画像表示手段
60 動作命令認識判断手段
61 目標画像変更手段
62 命令受付終了手段
63 第1能力変更手段
64 第2能力変更手段
70 打者キャラクタ
71 投手キャラクタ
72 野手キャラクタ
80 ストライクゾーン
81 ミートゾーン
82 第1報知画像
83 第2報知画像
N1 打者キャラクタの能力データ
N2 投手キャラクタの能力データ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1キャラクタおよび第2キャラクタが画像表示部に表示され、第2キャラクタから送出された移動体の移動方向を異なる方向に変更するための動作を前記第1キャラクタに実行させるゲームを実行可能なコンピュータに、
前記第1キャラクタの能力を示す能力データを制御部に認識させる第1能力データ認識機能と、
前記第1キャラクタの前記動作を規制するための規制命令を制御部に認識させる規制命令認識機能と、
前記第1キャラクタに対する前記規制命令が制御部に認識された後に、前記第2キャラクタを動作させるための動作命令を制御部に認識させる動作命令認識機能と、
前記動作命令に基づいて、前記第2キャラクタが動作する状態を画像データを用いて画像表示部に表示する動作表示機能と、
前記規制命令に基づいて、前記動作が規制された前記第1キャラクタを画像データを用いて画像表示部に表示する規制動作表示機能と、
前記第1キャラクタおよび前記第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けを制御部に終了させる命令受付終了機能と、
前記第1キャラクタおよび前記第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、前記第1キャラクタの前記能力データを変更する処理を制御部に実行させる第1能力変更機能と、
を実現させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記第1キャラクタが前記動作を行うときの目標を示す目標画像を、目標用の画像データを用いて画像表示部に表示する目標画像表示機能と、
前記規制命令に基づいて、前記動作が規制された前記第1キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示されているときに、前記第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されたか否かを制御部に判断させる動作命令認識判断機能と、
前記第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識された場合に、前記目標画像が小さくなるように前記目標用の画像データを変更する処理を、制御部に実行させる目標画像変更機能と、
をさらに実現させるための請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記規制命令に基づいて、前記動作が規制された前記第1キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示されているときに、前記第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されたか否かを制御部に判断させる動作命令認識判断機能、
をさらに実現させ、
前記第1能力変更機能では、前記第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されずに、前記第1キャラクタおよび前記第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、前記第1キャラクタの能力が高くなるように前記能力データを変更する処理が、制御部により実行される、
請求項1又は2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記第1キャラクタの能力を報知する第1報知画像を、前記前記第1キャラクタの能力データに基づいて画像表示部に表示する第1報知画像表示機能、
をさらに実現させるための請求項1から3のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
前記第2キャラクタの能力を示す能力データを制御部に認識させる第2能力データ認識機能と、
前記第1キャラクタおよび前記第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、前記第2キャラクタの前記能力データを変更する処理を制御部に実行させる第2能力変更機能と、
をさらに実現させるための請求項1から4のいずれかに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
前記規制命令に基づいて、前記動作が規制された前記第1キャラクタが画像データを用いて画像表示部に表示されているときに、前記第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されたか否かを制御部に判断させる動作命令認識判断機能、
をさらに実現させ、
前記第2能力変更機能では、前記第1キャラクタを動作させるための動作命令が制御部に認識されずに、前記第1キャラクタおよび前記第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、前記第2キャラクタの能力が低くなるように前記能力データを変更する処理が、制御部により実行される、
請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、
前記第2キャラクタの能力を報知する第2報知画像を、前記前記第2キャラクタの能力データに基づいて画像表示部に表示する第2報知画像表示機能、
をさらに実現させるための請求項5又は6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
第1キャラクタおよび第2キャラクタが画像表示部に表示され、第2キャラクタから送出された移動体の移動方向を異なる方向に変更するための動作を前記第1キャラクタに実行させるゲームを実行可能なゲーム装置であって、
前記第1キャラクタの能力を示す能力データを制御部に認識させる第1能力データ認識手段と、
前記第1キャラクタの前記動作を規制するための規制命令を制御部に認識させる規制命令認識手段と、
前記第1キャラクタに対する前記規制命令が制御部に認識された後に、前記第2キャラクタを動作させるための動作命令を制御部に認識させる動作命令認識手段と、
前記動作命令に基づいて、前記第2キャラクタが動作する状態を画像データを用いて画像表示部に表示する動作表示手段と、
前記規制命令に基づいて、前記動作が規制された前記第1キャラクタを画像データを用いて画像表示部に表示する規制動作表示手段と、
前記第1キャラクタおよび前記第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けを制御部に終了させる命令受付終了手段と、
前記第1キャラクタおよび前記第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、前記第1キャラクタの前記能力データを変更する処理を制御部に実行させる第1能力変更手段と、
を備えるゲーム装置。
【請求項9】
第1キャラクタおよび第2キャラクタが画像表示部に表示され、第2キャラクタから送出された移動体の移動方向を異なる方向に変更するための動作を前記第1キャラクタに実行させるゲームを制御可能なゲーム制御方法であって、
前記第1キャラクタの能力を示す能力データを制御部に認識させる第1能力データ認識ステップと、
前記第1キャラクタの前記動作を規制するための規制命令を制御部に認識させる規制命令認識ステップと、
前記第1キャラクタに対する前記規制命令が制御部に認識された後に、前記第2キャラクタを動作させるための動作命令を制御部に認識させる動作命令認識ステップと、
前記動作命令に基づいて、前記第2キャラクタが動作する状態を画像データを用いて画像表示部に表示する動作表示ステップと、
前記規制命令に基づいて、前記動作が規制された前記第1キャラクタを画像データを用いて画像表示部に表示する規制動作表示ステップと、
前記第1キャラクタおよび前記第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けを制御部に終了させる命令受付終了ステップと、
前記第1キャラクタおよび前記第2キャラクタに対する動作に関する命令の受け付けが制御部により終了された場合に、前記第1キャラクタの前記能力データを変更する処理を制御部に実行させる第1能力変更ステップと、
を備えるゲーム制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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