ゲーム制御プログラムおよびゲーム装置
【課題】 生命力パラメータの制御によって、ゲーム展開を多様化する。
【解決手段】 ダメージには仮ダメージ(スクラッチダメージ)と実ダメージ(確定ダメージ)とが存在し、スクラッチダメージが生じたときは、スクラッチダメージに対応した量Dsをメモリに記憶させておき、確定ダメージが生じたときは、確定ダメージに対応した量Dfだけ生命力パラメータLpを減少させる。
スクラッチダメージは、経時的に減少するが、スクラッチダメージが生じているときに確定ダメージDfが生じると、スクラッチダメージと確定ダメージとを合計した量だけ生命力パラメータLpを減少させる。
【解決手段】 ダメージには仮ダメージ(スクラッチダメージ)と実ダメージ(確定ダメージ)とが存在し、スクラッチダメージが生じたときは、スクラッチダメージに対応した量Dsをメモリに記憶させておき、確定ダメージが生じたときは、確定ダメージに対応した量Dfだけ生命力パラメータLpを減少させる。
スクラッチダメージは、経時的に減少するが、スクラッチダメージが生じているときに確定ダメージDfが生じると、スクラッチダメージと確定ダメージとを合計した量だけ生命力パラメータLpを減少させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータでゲームを実行するためのゲーム制御プログラム、およびゲームを実行するためのゲーム装置に係り、特に、ゲームの仮想空間内に登場するキャラクタの生命力パラメータの制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータによって実行されるゲームにおいて、ゲームの仮想空間内に登場するキャラクタには、移動速度や攻撃力といったキャラクタの能力値が設定されていることが多い。なかでも、キャラクタの行動が可能か否かや、操作の可不可等を示す生命力パラメータをキャラクタごとに設定し、ゲームの進行やプレーヤの操作に基づいて生命力パラメータを増減させるものが知られている。
【0003】
特許文献1には、キャラクタがダメージを受けて生命力パラメータが減少した後、種々アイテム等による生命力パラメータの回復に際して、生命力パラメータを漸増させ、回復状態の表現を自然なものとするダメージ制御ゲームプログラムが開示されている。
【0004】
特許文献2には、生命力パラメータを消費する攻撃方法について、生命力パラメータが不足していたときに、特定条件を満足したときに、当該攻撃方法を可能とするゲームプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−304号公報(特許3699095号)
【特許文献2】特開2006230947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2記載の生命力パラメータの制御は単純な増減のみであり、ゲームの流れの多様性に限界があり、現実感に乏しかった。
【0007】
本発明はこのような従来の問題点を解消すべく創案されたもので、生命力パラメータの制御によって、ゲーム展開を多様化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、制御手段、メモリおよび操作入力手段を備えたコンピュータに、プレーヤの操作に応答して行動するプレーヤキャラクタとエネミーキャラクタが互いに攻撃を行い、エネミーキャラクタがプレーヤキャラクタに攻撃を行ったときに、プレーヤキャラクタが受けたダメージに応じてプレーヤキャラクタに設定された生命力パラメータを減少させるゲーム処理を実行させるゲーム制御プログラムであって、前記コンピュータを、前記ダメージを仮ダメージあるいは実ダメージに設定する手段と、前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けたときに、該仮ダメージに基づく仮ダメージ量をメモリに記憶する手段と、前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けた後、前記メモリに記憶されている前記仮ダメージ量を、時間の経過に従って所定量減少したものに更新する手段と、前記メモリに前記仮ダメージ量が記憶されている際に、前記プレーヤキャラクタが実ダメージを受けたときに、該実ダメージに基づく実ダメージ量と、前記メモリ内の前記仮ダメージ量とを合計したダメージ量を算出し、該ダメージ量に基づいて前記プレーヤキャラクタの生命力パラメータを減少させる手段として機能させる。
【0009】
これによって、生命力パラメータを減少させる実ダメージと、回復可能な仮ダメージが設定でき、ゲーム展開を多様化し得る。
【0010】
本発明に係るゲーム制御プログラムにおいて、前記攻撃に攻撃力パラメータを設定する手段として、さらに、前記コンピュータを機能させ、前記ダメージを前記仮ダメージあるいは前記実ダメージに設定する手段は、前記攻撃力パラメータに基づいて、前記ダメージを実ダメージまたは仮ダメージに設定させてもよい。
【0011】
これによって、攻撃力パラメータに基づいて、実ダメージおよび仮ダメージが設定され、ゲーム展開を多様化し得る。
【0012】
本発明に係るゲーム制御プログラムにおいて、前記エネミーキャラクタに対する前記プレーヤキャラクタの攻撃があったときに、前記プレーヤキャラクタのポイントを生成する手段と、前記ポイントの累積が所定量に達したときに、前記プレーヤキャラクタの状態を、前記攻撃力パラメータに関わらず前記ダメージを全て仮ダメージに設定される状態とする手段として、さらに、前記コンピュータを機能させてもよい。
【0013】
これによって、プレーヤが快適にゲームを楽しむことができる、有利な状況を設定し得る。
【0014】
本発明に係るゲーム制御プログラムにおいて、前記エネミーキャラクタによる前記プレーヤキャラクタへの攻撃を行うゲーム処理、及び、前記仮ダメージを経時的に更新するゲーム処理は、前記操作入力手段からの入力信号が存在していることを条件として実行してもよい。
【0015】
これによって、ゲームにおける攻防の処理と、生命力パラメータの増減に関する処理を停止して、プレーヤに時間的余裕を与えることができる。
【0016】
本発明に係るゲーム制御プログラムにおいて、前記操作入力手段からの入力信号が所定時間継続していることを条件として、前記攻撃力パラメータを増加させる手段として、さらに、前記コンピュータを機能させてもよい。
【0017】
これによって、プレーヤが快適にゲームを楽しむことができる、有利な状況を設定し得る。
【0018】
本発明は、制御手段、メモリおよび操作入力手段を備え、前記制御手段は、プレーヤの操作に応答して行動するプレーヤキャラクタとエネミーキャラクタが互いに攻撃を行い、エネミーキャラクタがプレーヤキャラクタに攻撃を行ったときに、プレーヤキャラクタが受けたダメージに応じてプレーヤキャラクタに設定された生命力パラメータを減少させるゲーム処理を実行するゲーム装置であって、前記ダメージを仮ダメージあるいは実ダメージに設定する手段と、前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けたときに、該仮ダメージに基づく仮ダメージ量をメモリに記憶する手段と、前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けた後、前記メモリに記憶されている前記仮ダメージ量を、時間の経過に従って所定量減少したものに更新する手段と、前記メモリに前記仮ダメージ量が記憶されている際に、前記プレーヤキャラクタが実ダメージを受けたときに、該実ダメージに基づく実ダメージ量と、前記メモリ内の前記仮ダメージ量とを合計したダメージ量を算出し、該ダメージ量に基づいて前記プレーヤキャラクタの生命力パラメータを減少させる手段とを備える。
【0019】
これによって、生命力パラメータを減少させる実ダメージと、回復可能な仮ダメージが設定でき、ゲーム展開を多様化し得る。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、生命力パラメータの制御によって、ゲーム展開を多様化し得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るゲーム装置の実施例の使用状況を示す図である。
【図2】図1のゲーム装置を示すブロック図である。
【図3】図1のゲーム装置のゲーム画面を示す図である。
【図4】図1のゲーム装置で実行されるゲーム制御プログラムの実施例における攻防処理を示すフローチャートである。
【図5】図4の処理におけるダメージ設定処理を示すフローチャートである。
【図6】図5の処理における確定ダメージ設定処理を示すフローチャートである。
【図7】図5の処理におけるスクラッチダメージ設定処理を示すフローチャートである。
【図8】図5の処理におけるスクラッチ無効属性処理を示すフローチャートである。
【図9】図4の処理におけるダメージ進行・回復処理を示すフローチャートである。
【図10】図9の処理における確定ダメージ処理を示すフローチャートである。
【図11】図9の処理における漸増ダメージ処理を示すフローチャートである。
【図12】図9の処理におけるスクラッチ回復処理を示すフローチャートである。
【図13】図4の処理におけるヒーローゲージ処理を示すフローチャートである。
【図14】図9の処理におけるアイテムによるダメージ回復処理を示すフローチャートである。
【図15】ゲーム制御プログラムの実施例における、生命力パラメータ、スクラッチダメージ、確定ダメージを表示する、生命力パラメータの棒グラフ。
【図16】生命力パラメータの棒グラフにおいて、確定ダメージが存在する状態でスクラッチダメージが生じた状況を表示する図。
【図17】生命力パラメータの棒グラフにおいて、スクラッチダメージが存在する状態で確定ダメージが生じた状況を表示する図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0023】
[ゲーム装置]
図1は、本発明に係るゲーム装置の使用状況を示す図、図2は、図1のゲーム装置を示すブロック図、図3は、図1のゲーム装置のゲーム画面を示す図である。
【0024】
図1において、ゲーム装置2000には、コントロ−ラ2100、2110、2120、キーボード2300等の操作入力手段、およびTVモニタ2200等の表示手段が接続されている。
【0025】
図1、図3に示すように、表示手段2200には、ゲームの仮想空間内で動作するオブジェクト(例えば、プレーヤキャラクタFC1〜FC3、エネミーキャラクタEC1〜EC4)の画像、各キャラクタの生命力パラメータを示すゲージ(例えば、プレーヤキャラクタFC1〜FC3のゲージFG1〜FG3、エネミーキャラクタEC1〜EC4のゲージEG1〜EG4)の画像、プレーヤキャラクタのアドバンテージを示すヒーローゲージHG、オブジェクトの配置を示すレーダLDの画像、その他が表示される。
【0026】
プレーヤキャラクタFC1、FC2、FC3は、コントロ−ラ2100、2110、2120のいずれかの入力信号に基づいて動作する。なお、プレーヤキャラクタFC1、FC2、FC3を、それぞれコントロ−ラ2100、2110、2120の入力信号に基づいて動作するようにし、複数(3人)のプレーヤが独立にプレーヤキャラクタFC1、FC2、FC3を操作するとしてもよい。
【0027】
プレーヤキャラクタFC1、FC2、FC3は、コントローラ2100、2110、2120からの入力信号に基づいて、あるいは、所定ルーチンに基づいて動作し、その制御は、図2に関連して後述する、CPU1000によって行われる。
一方、エネミーキャラクタEC1〜EC4は所定ルーチンに基づいて動作し、その制御は、CPU1000によって行われる。
【0028】
CPU1000によって実行されるゲームは、プレーヤキャラクタFC1、FC2、FC3とエネミーキャラクタEC1〜EC4との攻防によって、進展する。
【0029】
プレーヤキャラクタFC1〜FC3、エネミーキャラクタEC1〜EC4の表示は、CPU1000と、図2に関連して後述する、システムメモリ1020、ビデオディスプレイプロセッサ1030、グラフィックメモリ1040との協働によって実現される。
【0030】
図2において、ゲーム装置2000は、全体を制御するCPU1000(制御手段)と、ゲーム装置2000を起動させるためのプログラムを格納するブートロム1010と、CPU1000によって実行されるゲーム制御プログラムや後述するパラメータやダメージ等の値やデータを格納するシステムメモリ1020とを有する。
【0031】
ゲーム装置2000には、表示すべき画像を生成、制御するビデオプロセッサ1030と、生成される画像の元となる画像や生成された画像を記憶するグラフィックメモリ1040が設けられ、ビデオプロセッサ1030は、生成した画像を表示装置2200に表示する。
【0032】
ゲーム装置2000には、音声を生成するオーディオプロセッサ1070と、生成される音声のデータを記憶するオーディオメモリ1080が設けられ、オーディオプロセッサ1070はオーディオメモリ1080に記憶されたデータに基づいて音声のデジタル信号を生成し、スピーカやヘッドフォン(図示省略)によって音声を出力する。
【0033】
ゲーム装置2000には、プログラムデータ等の記憶装置としてCD−ROMドライブ1090等が設けられ、記憶装置において記憶媒体に格納されたゲームプログラムやデータがシステムメモリ1020、グラフィックメモリ1040、オーディオメモリ1080に読み込まれる。
【0034】
ゲーム装置2000にはメモリインターフェース1130が設けられ、遊戯者が保有するメモリカードA、Bに対する読み書きが可能である。これによって、各ユーザのゲーム成績、中途で終了したゲームの状態等を登録し得る。
【0035】
ゲーム装置2000には、通信インターフェース1160を介してモデム1150が設けられ、ネットワークを介して複数のゲーム装置2000によるネットワークゲームを実行でき、また、サーバ(図示省略)から、ゲーム成績の統計、各遊戯者順位、種々のイベント等、ゲームに関する種々の情報を取得し得る。
【0036】
ゲーム装置2000には、コントローラインターフェース1140が設けられ、コントローラ2100、2110、2120等はコントローラインターフェース1140の端子1〜4に接続される。
【0037】
[生命力パラメータのゲージ]
生命力パラメータのゲージFG1〜FG3は同様に構成されているので、ゲージFG1を代表的に説明する。ゲージFG1には、例えば、生命力パラメータLpを示す数値LPN(図では1000)、その棒グラフ表示LPB、使用武器AM(図ではマシンガン)、武器の弾丸数BN(図では、初期値20に対して残存数5)、プレーヤキャラクタFC1の生命力パラメータLpを含む能力値のレベルの数値LN(図ではLv1)、プレーヤキャラクタFC1がゲーム中に獲得した経験値の棒グラフ表示LBが表示される。
【0038】
[ヒーローゲージ]
ヒーローゲージHGは、例えばプレーヤキャラクタFC1のエネミーキャラクタEC1〜EC4のいずれかへの攻撃が成功したときに、プレーヤキャラクタFC1が取得したポイントの累積HGPを示し、累積ポイントHGPは棒グラフHBで表示される。さらに、累積ポイントHGPが規定値の100%に達する(棒グラフHBの表示が規定の長さに達する)毎に、ヒーローポイントHPが1ポイント取得され、累積ポイントはクリアされる(図では、ヒーローポイントHPを、上限12ポイント中の8ポイントを取得している。)。ヒーローポイントHPの効果は後述する。
【0039】
プレーヤキャラクタFC1の攻撃は、いずれかのエネミーキャラクタEC1〜EC4に狙いを定める(コントローラの所定のボタンを押す等の操作に基づく入力信号によって実行される。)ことによって実行可能となり、狙い設定が完了した時点で、狙いを定めた対象がいずれであるのかを示すターゲット設定表示TSが表示される(図では、エネミーキャラクタEC1のゲージEG1に表示されている。)。
攻撃は、コントローラの所定のボタンを押す等の操作に基づく入力信号によって実行され、エネミーキャラクタ(例えばEC1)に対する射撃等を行う。
【0040】
[ダメージ]
プレーヤキャラクタFC1〜FC3がエネミーキャラクタEC1〜EC4を攻撃したときには、エネミーキャラクタEC1〜EC4の生命力パラメータにダメージが生じ、逆に、プレーヤキャラクタFG1〜FG3がエネミーキャラクタEC1〜EC4の攻撃を受けたときには、プレーヤキャラクタFG1〜FG3の生命力パラメータにダメージが生じる。
【0041】
ダメージのルールは全てのキャラクタFC1〜FC3、EC1〜EC4について共通であり、その基本ルールは以下である。
【0042】
[ダメージ基本ルール]
(1)ダメージが生じていないときは生命力パラメータLpはキャラクタに設定されている上限値の100%である。図15(a)に示すように、棒グラフ表示LPBは生命力パラメータLpの上限値の100%を示す長さとなっている。キャラクタの生命力パラメータが上限値の0%となった場合、キャラクタは行動不能(操作不能)状態となる。
【0043】
(2)ダメージには仮ダメージ(スクラッチダメージ)と実ダメージ(確定ダメージ)とが存在する。キャラクタ間の攻撃によるダメージが、スクラッチダメージとなるか確定ダメージとなるかは、基本的に攻撃に使用した武器の攻撃力パラメータ(直撃度)に基づいて決定される。
【0044】
(3)攻撃されることによってスクラッチダメージが生じたときは、そのスクラッチダメージに基づく仮ダメージ量Dsをメモり1020に記憶する。この、仮ダメージ量Dsがメモリ1020に記憶されている状態を、以下、スクラッチダメージが生じていると記述する。図15(b)に示すように、スクラッチダメージが生じているときには、棒グラフLPB全体の長さを変化させずに、Dsの値を色分けして表示することによって、スクラッチダメージがDsだけ生じていることを示す。
【0045】
(4)攻撃されることによって確定ダメージが生じたときは、その確定ダメージに基づく実ダメージ量Dfだけ攻撃されたキャラクタの生命力パラメータLpを減少させる。図15(c)に示すように、確定ダメージが生じたときには、棒グラフLPB全体の長さを変化させずに、LpとDfの値を色分けして表示することによって、確定ダメージがDfだけ生じたことを示す。
【0046】
(5)図15(d)に示すように、スクラッチダメージ、確定ダメージの両者が生じているときは、棒グラフLPBには、所定の配列、例えば、左から、生命力パラメータLp、仮ダメージ量Ds、実ダメージ量Dfの順で色分けした表示が行われ、スクラッチダメージ、確定ダメージの両方が生じていることを示す。
【0047】
(6)確定ダメージが生じている状態(図16(a))で、攻撃されることによって新たにスクラッチダメージが生じたときは、スクラッチダメージに基づく仮ダメージ量Dsをメモり1020に記憶し、図16(b)に示すように、左から、生命力パラメータLp、仮ダメージ量Ds、実ダメージ量Dfの順で色分けした表示が行われ、スクラッチダメージ、確定ダメージの両方が生じていることを示す。
【0048】
(7)スクラッチダメージが生じている状態(図17(a))で、攻撃されることによって新たに確定ダメージが生じたとき(図17(b))は、メモリ1020に記憶されている仮ダメージ量Dsと、実ダメージ量Dfとを合計したダメージ量(Df+Ds)だけ攻撃されたキャラクタの生命力パラメータLpを減少させる。即ち、ダメージ量(Df+Ds)は、実ダメージ量と同じく扱われる。
図17(c)に示すように、左から、生命力パラメータLp、ダメージ量(Df+Ds)の順で色分けした表示が行われ、仮ダメージ量Dsの部分の色が実ダメージ量Dfと同色に変換され、実ダメージ量(Df+Ds)が生じていることを示す。このように、棒グラフLPBにおける仮ダメージ量Dsの部分が実ダメージ量と同色になることによって、スクラッチダメージが確定ダメージに変換されたように思わせることができる。
【0049】
(8)スクラッチダメージが生じている場合、メモリ1020に記憶されている仮ダメージ量Dsを、時間の経過に従って所定量減少したものに更新する。このとき、仮ダメージ量Dsが生じたことによって変色していた棒グラフLPBの部分を、通常の生命力パラメータLpに経時的に戻すことによって、プレーヤに、生命力パラメータLpが自動的に徐々に回復するように見せることができる。また、スクラッチダメージが生じたことによって仮ダメージ量Dsが生命力パラメータLpの100%になっても(棒グラフLPBにおけるLpの部分がDsの色のみとなって)、生命力パラメータLpが上限値の0%ではないので、キャラクタは行動不能(操作不能)状態とはならない。
【0050】
(9)確定ダメージが生じている場合とは、確定ダメージが生じてから生命力パラメータLpの減少を確定とするまでに、予め設定された時間の遅延を生じさせている場合であり、このとき、棒グラフLPB上に表示した実ダメージ量Df(Df+Dsも、便宜的にDfと記す)の長さを経時的に減少させることによって、遅延状態を示す。棒グラフLPB上の実ダメージ量Dfの表示が消滅したとき、遅延が消滅したことを示し、生命力パラメータLpの減少が確定する。減少が確定となった生命力パラメータLpが上限値の0%となったときには、キャラクタは行動不能(操作不能)状態となる。減少が確定するまでに遅延が設けられているため、確定前であれば、プレーヤは、コントローラの所定のボタンを押す等の操作を行い、生命力パラメータLpを回復させるための入力信号を入力することができる。なお、遅延を設けずに、確定ダメージが生じると同時に生命力パラメータLpの減少が確定するとしてもよい。この場合、確定ダメージが生じたときに生命力パラメータLpが上限値の0%となるときには、キャラクタが行動不能(操作不能)状態となることをプレーヤは防ぐことができないため、プレーヤに緊張感を持たせることができる。
このように、生命力パラメータLpが上限値の0%になっても、キャラクタが行動不能(操作不能)状態とはならずに自動的に回復するスクラッチダメージと、生命力パラメータLpが自動的に回復しない確定ダメージとを設け、さらには、所定の条件が成立した場合にスクラッチダメージが確定ダメージに変換されるようにプレーヤに見せることによって、ゲーム展開が多様化する。
【0051】
(10)スクラッチダメージ、確定ダメージ以外に、生命力パラメータLpを減少させるダメージに、所定の攻撃によるスクラッチ無効属性がある。
【0052】
(11)スクラッチダメージを経時的に増加させ、徐々に生命力パラメータLpを減少させる漸増ダメージ処理がある。
【0053】
次に、本発明に係るゲーム制御プログラムの実施例の説明とともに、ゲームにおける上記基本ルールおよびその他ルールの適用状況を説明する。
【0054】
[ゲーム制御プログラム]
図4は、図1のゲーム装置で実行されるゲーム制御プログラムの実施例における攻防処理を示すフローチャート、図5は、図4の処理におけるダメージ設定処理を示すフローチャート、図6は、図5の処理における確定ダメージ設定処理を示すフローチャート、図7は、図5の処理におけるスクラッチダメージ設定処理を示すフローチャート、図8は、図5の処理におけるスクラッチ無効属性処理を示すフローチャート、図9は、図4の処理におけるダメージ進行・回復処理を示すフローチャート、図10は、図9の処理における確定ダメージ処理を示すフローチャート、図11は、図9の処理における漸増ダメージ処理を示すフローチャート、図12は、図9の処理におけるスクラッチ回復処理を示すフローチャート、図13は、図4の処理におけるヒーローゲージ処理を示すフローチャート、図14は、図9の処理におけるアイテムによるダメージ回復処理を示すフローチャートである。
【0055】
図4において、ゲームの仮想プレーヤキャラクタFC1〜FC3とエネミーキャラクタEC1〜EC4との攻防は、以下の各ステップを制御手段であるCPU1000に実行させることによって実行される。
【0056】
ステップS401:まず、操作入力手段2100、2110、2120、2300からの、攻防に関連する入力信号(キャラクタに移動、攻撃、防御等の行動をさせるもの)が存在するか否かを判断する。攻防に関連する入力信号(以下、入力信号とのみ記す)が存在するときは、ステップS402に進み、入力信号が存在しないときは、ステップS408に進む。
【0057】
入力信号が存在するときは、プレーヤが攻防に関連する何らかの操作を行っている状態であるため、ダメージ等が生じる処理を実行するが、入力信号が存在しないときは、いわゆる待機状態とし、ゲームにおける攻防の処理と、生命力パラメータの増減に関する処理を停止して、プレーヤに時間的余裕を与える。
【0058】
ステップS402: 入力信号に基づき、あるいは、ゲーム制御プログラムの所定ルーチンに基づき、プレーヤキャラクタFC1〜FC3を動作させる。その後ステップS403に進む。
【0059】
ステップS403:ゲーム制御プログラムの所定ルーチンに基づき、エネミーキャラクタEC1〜EC4を動作させる。その後ステップS404に進む。
【0060】
ステップS404:攻撃を受けることによって新たなダメージが発生した際のダメージ設定処理を実行し、ステップS405に進む。
【0061】
ステップS405:既存のダメージを進行させ、あるいは回復させるダメージ進行・回復処理を実行し、ステップS406に進む。なお、ダメージが進行するとは、ダメージが生じてから時間の経過に伴って生命力パラメータが変化することである。
【0062】
ステップS406:ヒーローゲージHGに関する処理を実行し、ステップS407に進む。
【0063】
ステップS407:ヒーローポイントHPに関する処理を実行し、そのまま処理を終了する。
【0064】
ステップS408:ステップS401で入力信号が存在しないと判断したとき、プレーヤのキャラクタの武器の装弾(リロード)をする処理の途中であるか否かを判断する。リロード処理の途中である場合は、入力信号が存在しない場合でも、待機状態とはせず、ステップS402に進む。リロード処理の途中でないときは、攻防処理を終了する。
【0065】
図4のダメージ設定処理(ステップS404)は、以下の各ステップをCPU1000の実行させることによって実行される。図5に示すように、攻防の場面に配置されるプレーヤキャラクタ、エネミーキャラクタの全てを総数imaxの一群のキャラクタとして扱い、各キャラクタに番号iを付し、順次ダメージを設定する。
【0066】
ステップS501:まず、最初のキャラクタに注目するために、番号iをゼロに設定する。
【0067】
ステップS502:i番目のキャラクタへの攻撃が命中したか否かを判断する。命中したときはステップS503に進む。命中しなかったときは、ダメージが生じないためステップS507に進む。
【0068】
ステップS503:直撃度を参照して、確定ダメージを生じるか、あるいはスクラッチダメージか、さらにはスクラッチ無効属性のダメージかを判断する。確定ダメージのときはステップS504に進み、スクラッチダメージのときはステップS505に進み、スクラッチ無効属性のときはステップS506に進む。
【0069】
なお、プレーヤキャラクタのエネミーキャラクタに対する攻撃については、所定のボタンを継続的に押す等の操作によって、直撃度を上昇させることができるようにしても良い。これにより、ゲームの自由度が高められる。
【0070】
ステップS504:確定ダメージを生じさせる確定ダメージ設定処理を実行し、ステップS507に進む。
【0071】
ステップS505:スクラッチダメージを生じさせるスクラッチダメージ設定処理を実行し、ステップS507に進む。
【0072】
ステップS506:スクラッチ無効属性処理を実行し、ステップS507に進む。
【0073】
ステップS507:キャラクタの番号iを「+1」進め、ステップS508に進む。
【0074】
ステップS508:キャラクタの番号iがimaxに達したか否か、すなわち、攻防の場面に配置される全てのキャラクタを参照したか否かを判断する。全てのキャラクタを参照していないときはステップS503に戻り、全てのキャラクタを参照したときはそのまま処理を終了する。
【0075】
図6において、図5の確定ダメージ設定処理(ステップS504)は、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0076】
ステップS601:まず、ダメージを受けたキャラクタがヒーローモードであるか否かを判断する。ヒーローモードは、ヒーローポイントを取得したプレーヤキャラクタについて、ヒーローポイントを1つ消費することによってプレーヤキャラクタに与えられるアドバンテージである。従ってエネミーキャラクタについてヒーローモードが設定されることはなく、プレーヤの快適なプレー状況のために設けられる。
【0077】
なお、ヒーローモードは、ヒーローポイントが存在するときであっても、必ずしも実行されるものではなく、プレーヤの選択によって実行される。これによって、プレーヤはゲームプレイ状況を自ら選択でき、ゲームの自由度が高まる。
【0078】
ヒーローモードであるときはステップS607に進み、ヒーローモードでないときはステップS602に進む。
【0079】
ステップS602:既存のスクラッチダメージが存在するか否かを判断する。スクラッチダメージが存在するときはステップS603に進み、スクラッチダメージが存在しないときはステップS604にジャンプする。
【0080】
ステップS603:仮ダメージ量Dsを実ダメージ量Dfに合算する。すなわち、Df(新)=Df(旧)+Dsとし、ステップS604に進む。なお、以下の記載における同様の式においても、等号の左右に同じパラメータがある場合、左側を新規のパラメータとし、右側にあるものを直前のパラメータとする。
【0081】
仮ダメージ量Dsを実ダメージ量Dfに合算する効果は、ダメージに質的バリエーションを与え、戦略の幅が広がる。
例えば、仮ダメージ量Dsが生命力パラメータLpの100%であっても行動不能(操作不能)とはならないが、その状態のときに、多少に関わらず確定ダメージが生じると、仮ダメージ量Dsが実ダメージ量Dfに合算された量だけ生命力パラメータLpが減少してしまい、ついにはキャラクタは行動不能(操作不能)となってしまう。
【0082】
ステップS604:生命力パラメータLpを、確定ダメージによって生じる実ダメージ量Dfだけ減少させる。但し、生命力パラメータLpの残存量が不足するときはLp=0とする。
すなわち、
Lp>Dfのときは、Lp=Lp−Dfとし、Lp≦Dfのときは、Lp=0とする。
図15(c)に示すように、確定ダメージが生じているときには、棒グラフLPB全体の長さを変化させずに、LpとDfの値を色分けして表示することによって、確定ダメージが生じていることを示す。
次に、ステップS605に進む。
【0083】
ステップS605:確定ダメージ減少遅延タイマΔTfをゼロに初期化する。棒グラフLPB上の実ダメージ量Dfの表示は、確定ダメージ減少遅延タイマΔTfに呼応して経時的に減少し、棒グラフLPB上の実ダメージ量Dfの表示が消失したとき、生命力パラメータLpの実ダメージ量Df分の減少が確定する。
次にステップS606に進む、
【0084】
ステップS606:確定ダメージ減少遅延タイマをスタートさせ、そのまま処理を終了する。
【0085】
ステップS607:スクラッチダメージ設定処理を実行し、そのまま処理を終了する。スクラッチダメージ設定処理については、図7に関連して詳述する。
【0086】
図5のスクラッチダメージ設定処理(ステップS505、S607)は、図7に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0087】
ステップS701:まず、スクラッチダメージに基づく仮ダメージ量Dsをメモり1020に記憶する。
図15(b)に示すように、スクラッチダメージが生じているときには、棒グラフLPB全体の長さを変化させずに、Dsの値を色分けして表示することによって、スクラッチダメージがDsだけ生じていることを示す。
次に、ステップS702に進む。
【0088】
ステップS702:スクラッチダメージが漸増ダメージか否かを判断する。漸増ダメージは、経時的に効果を発揮するように設定された武器、例えば麻酔銃によって生じるスクラッチダメージであり、漸増タイマΔTgに呼応して増加する。
スクラッチダメージが漸増ダメージであったときはステップS703に進み、スクラッチダメージが漸増ダメージでなかったときは、ステップS705に進む。
【0089】
ステップS703:漸増タイマΔTgをゼロに初期化し、ステップS704に進む。
【0090】
ステップS704:漸増タイマΔTgをスタートさせ、そのまま処理を終了する。
【0091】
ステップS705:スクラッチダメージ回復タイマΔTsをゼロに初期化する。仮ダメージ量Dsは、スクラッチダメージ回復タイマΔTsに呼応して経時的に減少する。
次にステップS706に進む、
【0092】
ステップS706:スクラッチダメージ回復タイマΔTsをスタートさせ、そのまま処理を終了する。
【0093】
図5のスクラッチ無効属性処理(ステップS506)は、図8に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0094】
ステップS801:スクラッチ無効属性のダメージLvが生じたときは、生命力パラメータLpを、所定量減少させる。但し、生命力パラメータLpの残存量が不足するときはLp=0とする。
すなわち、
Lp>Lvのときは、Lp=Lp−Lvとし、Lp≦Lvのときは、Lp=0とする。
その後、そのまま処理を終了する。
【0095】
図4のダメージ進行・回復処理(ステップS406)は、図9に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0096】
ステップS901:まず、確定ダメージの表示長さを減少させる確定ダメージ処理を実行し、ステップS902に進む。
確定ダメージ処理については、図10に関連して詳述する。
【0097】
ステップS902:漸増ダメージを増加させる漸増ダメージ処理を実行し、ステップS903に進む。
漸増ダメージ処理については、図11に関連して詳述する。
【0098】
ステップS903:スクラッチダメージを回復させるスクラッチ回復処理を実行し、ステップS904に進む。
スクラッチ回復処理については、図12に関連して詳述する。
【0099】
ステップS904:アイテムによるダメージ回復処理を実行し、そのまま処理を終了する。
アイテムによるダメージを回復処理については、図14に関連して詳述する。
【0100】
図9の確定ダメージ処理(ステップS901)は、図10に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0101】
ステップS1001:確定ダメージ減少遅延タイマΔTfに所定の係数p(減少速度に相当)を乗じた分が減少した長さとなるよう、棒グラフLPB上の実ダメージ量Dfの表示を変化させる。
すなわち、
Df=Df−ΔTf*pとし、Df≦ΔTfのときは、Df=0とする。
【0102】
ステップS1002:実ダメージ量Dfがゼロ以下になったか否かを判断する。Df>0のときは、そのまま処理を終了し、Df≦0のときは、ステップS1003に進む。
【0103】
ステップS1003:確定ダメージ減少遅延タイマΔTfを停止し、そのまま処理を終了する。
【0104】
図9の漸増ダメージ処理(ステップS902)は、図11に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0105】
ステップS1101:まず、漸増タイマΔTgに所定の係数q(漸増速度に相当)を乗じた分、仮ダメージ量Dsを増加させる。
すなわち、
Ds=Ds+ΔTg*qとする。
図15(b)に示すように、スクラッチダメージDsが生じているときには、棒グラフLPB全体の長さを変化させずに、Dsの値を色分けして表示することによって、スクラッチダメージがDsだけ生じていることを示す。
【0106】
ステップS1102:仮ダメージ量Dsが、生命力パラメータLpの100%になったか否かを判断する。Lp>Dsのときは、そのまま処理を終了し、Lp≦Dsのときは、ステップS1103に進む。
【0107】
ステップS1103:漸増タイマΔTgを停止し、そのまま処理を終了する。
【0108】
図9のスクラッチ回復処理(ステップS903)は、図12に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0109】
ステップS1201:まず、スクラッチ回復タイマΔTsに所定の係数r(回復速度に相当)を乗じた分、仮ダメージ量Dsを減少させる。
すなわち、
Ds=Ds−ΔTs*rとする。
【0110】
ステップS1202:スクラッチダメージがゼロ以下になったか否かを判断する。スクラッチダメージがゼロより大きいときはそのまま処理を終了し、スクラッチダメージがゼロ以下のときは、ステップS1203に進む。
【0111】
ステップS1203:スクラッチ回復タイマΔTsを停止し、そのまま処理を終了する。
【0112】
図4のヒーローゲージ処理(ステップS407)は、図13に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0113】
ステップS1301:まず、いずれかのプレーヤキャラクタの攻撃がいずれかのエネミーキャラクタに命中したか否かを判断する。命中したときは、ステップS1302に進み、命中しなかったときは、そのまま処理を終了する。
【0114】
ステップS1302:命中した攻撃によって、エネミーキャラクタに与えたダメージに対応した量だけ、そのプレーヤキャラクタの累積ポイントHGPを増加させる。
すなわち、敵に与えたダメージをD(DsまたDf)、係数αとするとき、HGP=HGP+D*αとする。
【0115】
ステップS1303:累積ポイントが規定値の100%(HGPmax)に達したか否かを判断する。100%に達したときはステップS1304に進み、100%に達しなかったときは、そのまま処理を終了する。
【0116】
ステップS1304:ヒーローポイントHPを「+1」増加し、そのまま処理を終了する。すなわち、HP=HP+1とする。
【0117】
図9のアイテムによるダメージ回復処理(ステップS904)は、図14に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。ゲーム中のアイテムによるダメージ回復処理はプレーヤがダメージ回復に有効なアイテム(薬等)を、いずれかのプレーヤキャラクタに対してゲーム中で使用する操作に応じて実行される。
【0118】
ステップS1401:生命力パラメータLpをダメージ回復量Li分増加し、(Lp=Lp+Li)、ステップS1402に進む。
【0119】
ステップS1402:生命力パラメータLpが所定の最大値Lpmaxを越えた(Lp>Lpmax)か否かを判断する。Lp>LpmaxのときはステップS1403に進み、Lp≦Lpmaxのときは、ステップS1405にジャンプする。
【0120】
ステップS1403:(Lp−Ds)をLpmaxから引いた値、すなわち、Ds=Lpmax−(Lp−Ds)とする。その後、ステップS1404に進む。
【0121】
ステップS1404:生命力パラメータLpを最大値Lpmaxとし(Lp=Lpmax)、そのまま処理を終了する。
【0122】
ステップS1405:生命力パラメータLpと確定ダメージDfの和を示す棒グラフLPBの表示長さが、Lp上限値の100%を示す長さTmaxを越えた((Lp+Df)の表示長さ>Tmax)か否かを判断する。(Lp+Df)の表示長さ>TmaxのときはステップS1406に進み、(Lp+Df)の表示長さ≦Tmaxのときは、そのまま処理を終了する。
【0123】
ステップS1406:棒グラフLPBの長さがLp上限値の100%を示す長さを超えないように、確定ダメージDfの表示の長さを減少させる。すなわち、(Lp+Df)の表示長さ=Tmaxとし、そのまま処理を終了する。
【符号の説明】
【0124】
1000 CPU
1020 システムメモリ
1030 ビデオディスプレイプロセッサ
1040 グラフィックメモリ
2000 ゲーム装置
2100 コントローラ
2200 表示装置
2300 キーボード
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータでゲームを実行するためのゲーム制御プログラム、およびゲームを実行するためのゲーム装置に係り、特に、ゲームの仮想空間内に登場するキャラクタの生命力パラメータの制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータによって実行されるゲームにおいて、ゲームの仮想空間内に登場するキャラクタには、移動速度や攻撃力といったキャラクタの能力値が設定されていることが多い。なかでも、キャラクタの行動が可能か否かや、操作の可不可等を示す生命力パラメータをキャラクタごとに設定し、ゲームの進行やプレーヤの操作に基づいて生命力パラメータを増減させるものが知られている。
【0003】
特許文献1には、キャラクタがダメージを受けて生命力パラメータが減少した後、種々アイテム等による生命力パラメータの回復に際して、生命力パラメータを漸増させ、回復状態の表現を自然なものとするダメージ制御ゲームプログラムが開示されている。
【0004】
特許文献2には、生命力パラメータを消費する攻撃方法について、生命力パラメータが不足していたときに、特定条件を満足したときに、当該攻撃方法を可能とするゲームプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−304号公報(特許3699095号)
【特許文献2】特開2006230947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2記載の生命力パラメータの制御は単純な増減のみであり、ゲームの流れの多様性に限界があり、現実感に乏しかった。
【0007】
本発明はこのような従来の問題点を解消すべく創案されたもので、生命力パラメータの制御によって、ゲーム展開を多様化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、制御手段、メモリおよび操作入力手段を備えたコンピュータに、プレーヤの操作に応答して行動するプレーヤキャラクタとエネミーキャラクタが互いに攻撃を行い、エネミーキャラクタがプレーヤキャラクタに攻撃を行ったときに、プレーヤキャラクタが受けたダメージに応じてプレーヤキャラクタに設定された生命力パラメータを減少させるゲーム処理を実行させるゲーム制御プログラムであって、前記コンピュータを、前記ダメージを仮ダメージあるいは実ダメージに設定する手段と、前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けたときに、該仮ダメージに基づく仮ダメージ量をメモリに記憶する手段と、前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けた後、前記メモリに記憶されている前記仮ダメージ量を、時間の経過に従って所定量減少したものに更新する手段と、前記メモリに前記仮ダメージ量が記憶されている際に、前記プレーヤキャラクタが実ダメージを受けたときに、該実ダメージに基づく実ダメージ量と、前記メモリ内の前記仮ダメージ量とを合計したダメージ量を算出し、該ダメージ量に基づいて前記プレーヤキャラクタの生命力パラメータを減少させる手段として機能させる。
【0009】
これによって、生命力パラメータを減少させる実ダメージと、回復可能な仮ダメージが設定でき、ゲーム展開を多様化し得る。
【0010】
本発明に係るゲーム制御プログラムにおいて、前記攻撃に攻撃力パラメータを設定する手段として、さらに、前記コンピュータを機能させ、前記ダメージを前記仮ダメージあるいは前記実ダメージに設定する手段は、前記攻撃力パラメータに基づいて、前記ダメージを実ダメージまたは仮ダメージに設定させてもよい。
【0011】
これによって、攻撃力パラメータに基づいて、実ダメージおよび仮ダメージが設定され、ゲーム展開を多様化し得る。
【0012】
本発明に係るゲーム制御プログラムにおいて、前記エネミーキャラクタに対する前記プレーヤキャラクタの攻撃があったときに、前記プレーヤキャラクタのポイントを生成する手段と、前記ポイントの累積が所定量に達したときに、前記プレーヤキャラクタの状態を、前記攻撃力パラメータに関わらず前記ダメージを全て仮ダメージに設定される状態とする手段として、さらに、前記コンピュータを機能させてもよい。
【0013】
これによって、プレーヤが快適にゲームを楽しむことができる、有利な状況を設定し得る。
【0014】
本発明に係るゲーム制御プログラムにおいて、前記エネミーキャラクタによる前記プレーヤキャラクタへの攻撃を行うゲーム処理、及び、前記仮ダメージを経時的に更新するゲーム処理は、前記操作入力手段からの入力信号が存在していることを条件として実行してもよい。
【0015】
これによって、ゲームにおける攻防の処理と、生命力パラメータの増減に関する処理を停止して、プレーヤに時間的余裕を与えることができる。
【0016】
本発明に係るゲーム制御プログラムにおいて、前記操作入力手段からの入力信号が所定時間継続していることを条件として、前記攻撃力パラメータを増加させる手段として、さらに、前記コンピュータを機能させてもよい。
【0017】
これによって、プレーヤが快適にゲームを楽しむことができる、有利な状況を設定し得る。
【0018】
本発明は、制御手段、メモリおよび操作入力手段を備え、前記制御手段は、プレーヤの操作に応答して行動するプレーヤキャラクタとエネミーキャラクタが互いに攻撃を行い、エネミーキャラクタがプレーヤキャラクタに攻撃を行ったときに、プレーヤキャラクタが受けたダメージに応じてプレーヤキャラクタに設定された生命力パラメータを減少させるゲーム処理を実行するゲーム装置であって、前記ダメージを仮ダメージあるいは実ダメージに設定する手段と、前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けたときに、該仮ダメージに基づく仮ダメージ量をメモリに記憶する手段と、前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けた後、前記メモリに記憶されている前記仮ダメージ量を、時間の経過に従って所定量減少したものに更新する手段と、前記メモリに前記仮ダメージ量が記憶されている際に、前記プレーヤキャラクタが実ダメージを受けたときに、該実ダメージに基づく実ダメージ量と、前記メモリ内の前記仮ダメージ量とを合計したダメージ量を算出し、該ダメージ量に基づいて前記プレーヤキャラクタの生命力パラメータを減少させる手段とを備える。
【0019】
これによって、生命力パラメータを減少させる実ダメージと、回復可能な仮ダメージが設定でき、ゲーム展開を多様化し得る。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、生命力パラメータの制御によって、ゲーム展開を多様化し得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るゲーム装置の実施例の使用状況を示す図である。
【図2】図1のゲーム装置を示すブロック図である。
【図3】図1のゲーム装置のゲーム画面を示す図である。
【図4】図1のゲーム装置で実行されるゲーム制御プログラムの実施例における攻防処理を示すフローチャートである。
【図5】図4の処理におけるダメージ設定処理を示すフローチャートである。
【図6】図5の処理における確定ダメージ設定処理を示すフローチャートである。
【図7】図5の処理におけるスクラッチダメージ設定処理を示すフローチャートである。
【図8】図5の処理におけるスクラッチ無効属性処理を示すフローチャートである。
【図9】図4の処理におけるダメージ進行・回復処理を示すフローチャートである。
【図10】図9の処理における確定ダメージ処理を示すフローチャートである。
【図11】図9の処理における漸増ダメージ処理を示すフローチャートである。
【図12】図9の処理におけるスクラッチ回復処理を示すフローチャートである。
【図13】図4の処理におけるヒーローゲージ処理を示すフローチャートである。
【図14】図9の処理におけるアイテムによるダメージ回復処理を示すフローチャートである。
【図15】ゲーム制御プログラムの実施例における、生命力パラメータ、スクラッチダメージ、確定ダメージを表示する、生命力パラメータの棒グラフ。
【図16】生命力パラメータの棒グラフにおいて、確定ダメージが存在する状態でスクラッチダメージが生じた状況を表示する図。
【図17】生命力パラメータの棒グラフにおいて、スクラッチダメージが存在する状態で確定ダメージが生じた状況を表示する図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例】
【0023】
[ゲーム装置]
図1は、本発明に係るゲーム装置の使用状況を示す図、図2は、図1のゲーム装置を示すブロック図、図3は、図1のゲーム装置のゲーム画面を示す図である。
【0024】
図1において、ゲーム装置2000には、コントロ−ラ2100、2110、2120、キーボード2300等の操作入力手段、およびTVモニタ2200等の表示手段が接続されている。
【0025】
図1、図3に示すように、表示手段2200には、ゲームの仮想空間内で動作するオブジェクト(例えば、プレーヤキャラクタFC1〜FC3、エネミーキャラクタEC1〜EC4)の画像、各キャラクタの生命力パラメータを示すゲージ(例えば、プレーヤキャラクタFC1〜FC3のゲージFG1〜FG3、エネミーキャラクタEC1〜EC4のゲージEG1〜EG4)の画像、プレーヤキャラクタのアドバンテージを示すヒーローゲージHG、オブジェクトの配置を示すレーダLDの画像、その他が表示される。
【0026】
プレーヤキャラクタFC1、FC2、FC3は、コントロ−ラ2100、2110、2120のいずれかの入力信号に基づいて動作する。なお、プレーヤキャラクタFC1、FC2、FC3を、それぞれコントロ−ラ2100、2110、2120の入力信号に基づいて動作するようにし、複数(3人)のプレーヤが独立にプレーヤキャラクタFC1、FC2、FC3を操作するとしてもよい。
【0027】
プレーヤキャラクタFC1、FC2、FC3は、コントローラ2100、2110、2120からの入力信号に基づいて、あるいは、所定ルーチンに基づいて動作し、その制御は、図2に関連して後述する、CPU1000によって行われる。
一方、エネミーキャラクタEC1〜EC4は所定ルーチンに基づいて動作し、その制御は、CPU1000によって行われる。
【0028】
CPU1000によって実行されるゲームは、プレーヤキャラクタFC1、FC2、FC3とエネミーキャラクタEC1〜EC4との攻防によって、進展する。
【0029】
プレーヤキャラクタFC1〜FC3、エネミーキャラクタEC1〜EC4の表示は、CPU1000と、図2に関連して後述する、システムメモリ1020、ビデオディスプレイプロセッサ1030、グラフィックメモリ1040との協働によって実現される。
【0030】
図2において、ゲーム装置2000は、全体を制御するCPU1000(制御手段)と、ゲーム装置2000を起動させるためのプログラムを格納するブートロム1010と、CPU1000によって実行されるゲーム制御プログラムや後述するパラメータやダメージ等の値やデータを格納するシステムメモリ1020とを有する。
【0031】
ゲーム装置2000には、表示すべき画像を生成、制御するビデオプロセッサ1030と、生成される画像の元となる画像や生成された画像を記憶するグラフィックメモリ1040が設けられ、ビデオプロセッサ1030は、生成した画像を表示装置2200に表示する。
【0032】
ゲーム装置2000には、音声を生成するオーディオプロセッサ1070と、生成される音声のデータを記憶するオーディオメモリ1080が設けられ、オーディオプロセッサ1070はオーディオメモリ1080に記憶されたデータに基づいて音声のデジタル信号を生成し、スピーカやヘッドフォン(図示省略)によって音声を出力する。
【0033】
ゲーム装置2000には、プログラムデータ等の記憶装置としてCD−ROMドライブ1090等が設けられ、記憶装置において記憶媒体に格納されたゲームプログラムやデータがシステムメモリ1020、グラフィックメモリ1040、オーディオメモリ1080に読み込まれる。
【0034】
ゲーム装置2000にはメモリインターフェース1130が設けられ、遊戯者が保有するメモリカードA、Bに対する読み書きが可能である。これによって、各ユーザのゲーム成績、中途で終了したゲームの状態等を登録し得る。
【0035】
ゲーム装置2000には、通信インターフェース1160を介してモデム1150が設けられ、ネットワークを介して複数のゲーム装置2000によるネットワークゲームを実行でき、また、サーバ(図示省略)から、ゲーム成績の統計、各遊戯者順位、種々のイベント等、ゲームに関する種々の情報を取得し得る。
【0036】
ゲーム装置2000には、コントローラインターフェース1140が設けられ、コントローラ2100、2110、2120等はコントローラインターフェース1140の端子1〜4に接続される。
【0037】
[生命力パラメータのゲージ]
生命力パラメータのゲージFG1〜FG3は同様に構成されているので、ゲージFG1を代表的に説明する。ゲージFG1には、例えば、生命力パラメータLpを示す数値LPN(図では1000)、その棒グラフ表示LPB、使用武器AM(図ではマシンガン)、武器の弾丸数BN(図では、初期値20に対して残存数5)、プレーヤキャラクタFC1の生命力パラメータLpを含む能力値のレベルの数値LN(図ではLv1)、プレーヤキャラクタFC1がゲーム中に獲得した経験値の棒グラフ表示LBが表示される。
【0038】
[ヒーローゲージ]
ヒーローゲージHGは、例えばプレーヤキャラクタFC1のエネミーキャラクタEC1〜EC4のいずれかへの攻撃が成功したときに、プレーヤキャラクタFC1が取得したポイントの累積HGPを示し、累積ポイントHGPは棒グラフHBで表示される。さらに、累積ポイントHGPが規定値の100%に達する(棒グラフHBの表示が規定の長さに達する)毎に、ヒーローポイントHPが1ポイント取得され、累積ポイントはクリアされる(図では、ヒーローポイントHPを、上限12ポイント中の8ポイントを取得している。)。ヒーローポイントHPの効果は後述する。
【0039】
プレーヤキャラクタFC1の攻撃は、いずれかのエネミーキャラクタEC1〜EC4に狙いを定める(コントローラの所定のボタンを押す等の操作に基づく入力信号によって実行される。)ことによって実行可能となり、狙い設定が完了した時点で、狙いを定めた対象がいずれであるのかを示すターゲット設定表示TSが表示される(図では、エネミーキャラクタEC1のゲージEG1に表示されている。)。
攻撃は、コントローラの所定のボタンを押す等の操作に基づく入力信号によって実行され、エネミーキャラクタ(例えばEC1)に対する射撃等を行う。
【0040】
[ダメージ]
プレーヤキャラクタFC1〜FC3がエネミーキャラクタEC1〜EC4を攻撃したときには、エネミーキャラクタEC1〜EC4の生命力パラメータにダメージが生じ、逆に、プレーヤキャラクタFG1〜FG3がエネミーキャラクタEC1〜EC4の攻撃を受けたときには、プレーヤキャラクタFG1〜FG3の生命力パラメータにダメージが生じる。
【0041】
ダメージのルールは全てのキャラクタFC1〜FC3、EC1〜EC4について共通であり、その基本ルールは以下である。
【0042】
[ダメージ基本ルール]
(1)ダメージが生じていないときは生命力パラメータLpはキャラクタに設定されている上限値の100%である。図15(a)に示すように、棒グラフ表示LPBは生命力パラメータLpの上限値の100%を示す長さとなっている。キャラクタの生命力パラメータが上限値の0%となった場合、キャラクタは行動不能(操作不能)状態となる。
【0043】
(2)ダメージには仮ダメージ(スクラッチダメージ)と実ダメージ(確定ダメージ)とが存在する。キャラクタ間の攻撃によるダメージが、スクラッチダメージとなるか確定ダメージとなるかは、基本的に攻撃に使用した武器の攻撃力パラメータ(直撃度)に基づいて決定される。
【0044】
(3)攻撃されることによってスクラッチダメージが生じたときは、そのスクラッチダメージに基づく仮ダメージ量Dsをメモり1020に記憶する。この、仮ダメージ量Dsがメモリ1020に記憶されている状態を、以下、スクラッチダメージが生じていると記述する。図15(b)に示すように、スクラッチダメージが生じているときには、棒グラフLPB全体の長さを変化させずに、Dsの値を色分けして表示することによって、スクラッチダメージがDsだけ生じていることを示す。
【0045】
(4)攻撃されることによって確定ダメージが生じたときは、その確定ダメージに基づく実ダメージ量Dfだけ攻撃されたキャラクタの生命力パラメータLpを減少させる。図15(c)に示すように、確定ダメージが生じたときには、棒グラフLPB全体の長さを変化させずに、LpとDfの値を色分けして表示することによって、確定ダメージがDfだけ生じたことを示す。
【0046】
(5)図15(d)に示すように、スクラッチダメージ、確定ダメージの両者が生じているときは、棒グラフLPBには、所定の配列、例えば、左から、生命力パラメータLp、仮ダメージ量Ds、実ダメージ量Dfの順で色分けした表示が行われ、スクラッチダメージ、確定ダメージの両方が生じていることを示す。
【0047】
(6)確定ダメージが生じている状態(図16(a))で、攻撃されることによって新たにスクラッチダメージが生じたときは、スクラッチダメージに基づく仮ダメージ量Dsをメモり1020に記憶し、図16(b)に示すように、左から、生命力パラメータLp、仮ダメージ量Ds、実ダメージ量Dfの順で色分けした表示が行われ、スクラッチダメージ、確定ダメージの両方が生じていることを示す。
【0048】
(7)スクラッチダメージが生じている状態(図17(a))で、攻撃されることによって新たに確定ダメージが生じたとき(図17(b))は、メモリ1020に記憶されている仮ダメージ量Dsと、実ダメージ量Dfとを合計したダメージ量(Df+Ds)だけ攻撃されたキャラクタの生命力パラメータLpを減少させる。即ち、ダメージ量(Df+Ds)は、実ダメージ量と同じく扱われる。
図17(c)に示すように、左から、生命力パラメータLp、ダメージ量(Df+Ds)の順で色分けした表示が行われ、仮ダメージ量Dsの部分の色が実ダメージ量Dfと同色に変換され、実ダメージ量(Df+Ds)が生じていることを示す。このように、棒グラフLPBにおける仮ダメージ量Dsの部分が実ダメージ量と同色になることによって、スクラッチダメージが確定ダメージに変換されたように思わせることができる。
【0049】
(8)スクラッチダメージが生じている場合、メモリ1020に記憶されている仮ダメージ量Dsを、時間の経過に従って所定量減少したものに更新する。このとき、仮ダメージ量Dsが生じたことによって変色していた棒グラフLPBの部分を、通常の生命力パラメータLpに経時的に戻すことによって、プレーヤに、生命力パラメータLpが自動的に徐々に回復するように見せることができる。また、スクラッチダメージが生じたことによって仮ダメージ量Dsが生命力パラメータLpの100%になっても(棒グラフLPBにおけるLpの部分がDsの色のみとなって)、生命力パラメータLpが上限値の0%ではないので、キャラクタは行動不能(操作不能)状態とはならない。
【0050】
(9)確定ダメージが生じている場合とは、確定ダメージが生じてから生命力パラメータLpの減少を確定とするまでに、予め設定された時間の遅延を生じさせている場合であり、このとき、棒グラフLPB上に表示した実ダメージ量Df(Df+Dsも、便宜的にDfと記す)の長さを経時的に減少させることによって、遅延状態を示す。棒グラフLPB上の実ダメージ量Dfの表示が消滅したとき、遅延が消滅したことを示し、生命力パラメータLpの減少が確定する。減少が確定となった生命力パラメータLpが上限値の0%となったときには、キャラクタは行動不能(操作不能)状態となる。減少が確定するまでに遅延が設けられているため、確定前であれば、プレーヤは、コントローラの所定のボタンを押す等の操作を行い、生命力パラメータLpを回復させるための入力信号を入力することができる。なお、遅延を設けずに、確定ダメージが生じると同時に生命力パラメータLpの減少が確定するとしてもよい。この場合、確定ダメージが生じたときに生命力パラメータLpが上限値の0%となるときには、キャラクタが行動不能(操作不能)状態となることをプレーヤは防ぐことができないため、プレーヤに緊張感を持たせることができる。
このように、生命力パラメータLpが上限値の0%になっても、キャラクタが行動不能(操作不能)状態とはならずに自動的に回復するスクラッチダメージと、生命力パラメータLpが自動的に回復しない確定ダメージとを設け、さらには、所定の条件が成立した場合にスクラッチダメージが確定ダメージに変換されるようにプレーヤに見せることによって、ゲーム展開が多様化する。
【0051】
(10)スクラッチダメージ、確定ダメージ以外に、生命力パラメータLpを減少させるダメージに、所定の攻撃によるスクラッチ無効属性がある。
【0052】
(11)スクラッチダメージを経時的に増加させ、徐々に生命力パラメータLpを減少させる漸増ダメージ処理がある。
【0053】
次に、本発明に係るゲーム制御プログラムの実施例の説明とともに、ゲームにおける上記基本ルールおよびその他ルールの適用状況を説明する。
【0054】
[ゲーム制御プログラム]
図4は、図1のゲーム装置で実行されるゲーム制御プログラムの実施例における攻防処理を示すフローチャート、図5は、図4の処理におけるダメージ設定処理を示すフローチャート、図6は、図5の処理における確定ダメージ設定処理を示すフローチャート、図7は、図5の処理におけるスクラッチダメージ設定処理を示すフローチャート、図8は、図5の処理におけるスクラッチ無効属性処理を示すフローチャート、図9は、図4の処理におけるダメージ進行・回復処理を示すフローチャート、図10は、図9の処理における確定ダメージ処理を示すフローチャート、図11は、図9の処理における漸増ダメージ処理を示すフローチャート、図12は、図9の処理におけるスクラッチ回復処理を示すフローチャート、図13は、図4の処理におけるヒーローゲージ処理を示すフローチャート、図14は、図9の処理におけるアイテムによるダメージ回復処理を示すフローチャートである。
【0055】
図4において、ゲームの仮想プレーヤキャラクタFC1〜FC3とエネミーキャラクタEC1〜EC4との攻防は、以下の各ステップを制御手段であるCPU1000に実行させることによって実行される。
【0056】
ステップS401:まず、操作入力手段2100、2110、2120、2300からの、攻防に関連する入力信号(キャラクタに移動、攻撃、防御等の行動をさせるもの)が存在するか否かを判断する。攻防に関連する入力信号(以下、入力信号とのみ記す)が存在するときは、ステップS402に進み、入力信号が存在しないときは、ステップS408に進む。
【0057】
入力信号が存在するときは、プレーヤが攻防に関連する何らかの操作を行っている状態であるため、ダメージ等が生じる処理を実行するが、入力信号が存在しないときは、いわゆる待機状態とし、ゲームにおける攻防の処理と、生命力パラメータの増減に関する処理を停止して、プレーヤに時間的余裕を与える。
【0058】
ステップS402: 入力信号に基づき、あるいは、ゲーム制御プログラムの所定ルーチンに基づき、プレーヤキャラクタFC1〜FC3を動作させる。その後ステップS403に進む。
【0059】
ステップS403:ゲーム制御プログラムの所定ルーチンに基づき、エネミーキャラクタEC1〜EC4を動作させる。その後ステップS404に進む。
【0060】
ステップS404:攻撃を受けることによって新たなダメージが発生した際のダメージ設定処理を実行し、ステップS405に進む。
【0061】
ステップS405:既存のダメージを進行させ、あるいは回復させるダメージ進行・回復処理を実行し、ステップS406に進む。なお、ダメージが進行するとは、ダメージが生じてから時間の経過に伴って生命力パラメータが変化することである。
【0062】
ステップS406:ヒーローゲージHGに関する処理を実行し、ステップS407に進む。
【0063】
ステップS407:ヒーローポイントHPに関する処理を実行し、そのまま処理を終了する。
【0064】
ステップS408:ステップS401で入力信号が存在しないと判断したとき、プレーヤのキャラクタの武器の装弾(リロード)をする処理の途中であるか否かを判断する。リロード処理の途中である場合は、入力信号が存在しない場合でも、待機状態とはせず、ステップS402に進む。リロード処理の途中でないときは、攻防処理を終了する。
【0065】
図4のダメージ設定処理(ステップS404)は、以下の各ステップをCPU1000の実行させることによって実行される。図5に示すように、攻防の場面に配置されるプレーヤキャラクタ、エネミーキャラクタの全てを総数imaxの一群のキャラクタとして扱い、各キャラクタに番号iを付し、順次ダメージを設定する。
【0066】
ステップS501:まず、最初のキャラクタに注目するために、番号iをゼロに設定する。
【0067】
ステップS502:i番目のキャラクタへの攻撃が命中したか否かを判断する。命中したときはステップS503に進む。命中しなかったときは、ダメージが生じないためステップS507に進む。
【0068】
ステップS503:直撃度を参照して、確定ダメージを生じるか、あるいはスクラッチダメージか、さらにはスクラッチ無効属性のダメージかを判断する。確定ダメージのときはステップS504に進み、スクラッチダメージのときはステップS505に進み、スクラッチ無効属性のときはステップS506に進む。
【0069】
なお、プレーヤキャラクタのエネミーキャラクタに対する攻撃については、所定のボタンを継続的に押す等の操作によって、直撃度を上昇させることができるようにしても良い。これにより、ゲームの自由度が高められる。
【0070】
ステップS504:確定ダメージを生じさせる確定ダメージ設定処理を実行し、ステップS507に進む。
【0071】
ステップS505:スクラッチダメージを生じさせるスクラッチダメージ設定処理を実行し、ステップS507に進む。
【0072】
ステップS506:スクラッチ無効属性処理を実行し、ステップS507に進む。
【0073】
ステップS507:キャラクタの番号iを「+1」進め、ステップS508に進む。
【0074】
ステップS508:キャラクタの番号iがimaxに達したか否か、すなわち、攻防の場面に配置される全てのキャラクタを参照したか否かを判断する。全てのキャラクタを参照していないときはステップS503に戻り、全てのキャラクタを参照したときはそのまま処理を終了する。
【0075】
図6において、図5の確定ダメージ設定処理(ステップS504)は、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0076】
ステップS601:まず、ダメージを受けたキャラクタがヒーローモードであるか否かを判断する。ヒーローモードは、ヒーローポイントを取得したプレーヤキャラクタについて、ヒーローポイントを1つ消費することによってプレーヤキャラクタに与えられるアドバンテージである。従ってエネミーキャラクタについてヒーローモードが設定されることはなく、プレーヤの快適なプレー状況のために設けられる。
【0077】
なお、ヒーローモードは、ヒーローポイントが存在するときであっても、必ずしも実行されるものではなく、プレーヤの選択によって実行される。これによって、プレーヤはゲームプレイ状況を自ら選択でき、ゲームの自由度が高まる。
【0078】
ヒーローモードであるときはステップS607に進み、ヒーローモードでないときはステップS602に進む。
【0079】
ステップS602:既存のスクラッチダメージが存在するか否かを判断する。スクラッチダメージが存在するときはステップS603に進み、スクラッチダメージが存在しないときはステップS604にジャンプする。
【0080】
ステップS603:仮ダメージ量Dsを実ダメージ量Dfに合算する。すなわち、Df(新)=Df(旧)+Dsとし、ステップS604に進む。なお、以下の記載における同様の式においても、等号の左右に同じパラメータがある場合、左側を新規のパラメータとし、右側にあるものを直前のパラメータとする。
【0081】
仮ダメージ量Dsを実ダメージ量Dfに合算する効果は、ダメージに質的バリエーションを与え、戦略の幅が広がる。
例えば、仮ダメージ量Dsが生命力パラメータLpの100%であっても行動不能(操作不能)とはならないが、その状態のときに、多少に関わらず確定ダメージが生じると、仮ダメージ量Dsが実ダメージ量Dfに合算された量だけ生命力パラメータLpが減少してしまい、ついにはキャラクタは行動不能(操作不能)となってしまう。
【0082】
ステップS604:生命力パラメータLpを、確定ダメージによって生じる実ダメージ量Dfだけ減少させる。但し、生命力パラメータLpの残存量が不足するときはLp=0とする。
すなわち、
Lp>Dfのときは、Lp=Lp−Dfとし、Lp≦Dfのときは、Lp=0とする。
図15(c)に示すように、確定ダメージが生じているときには、棒グラフLPB全体の長さを変化させずに、LpとDfの値を色分けして表示することによって、確定ダメージが生じていることを示す。
次に、ステップS605に進む。
【0083】
ステップS605:確定ダメージ減少遅延タイマΔTfをゼロに初期化する。棒グラフLPB上の実ダメージ量Dfの表示は、確定ダメージ減少遅延タイマΔTfに呼応して経時的に減少し、棒グラフLPB上の実ダメージ量Dfの表示が消失したとき、生命力パラメータLpの実ダメージ量Df分の減少が確定する。
次にステップS606に進む、
【0084】
ステップS606:確定ダメージ減少遅延タイマをスタートさせ、そのまま処理を終了する。
【0085】
ステップS607:スクラッチダメージ設定処理を実行し、そのまま処理を終了する。スクラッチダメージ設定処理については、図7に関連して詳述する。
【0086】
図5のスクラッチダメージ設定処理(ステップS505、S607)は、図7に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0087】
ステップS701:まず、スクラッチダメージに基づく仮ダメージ量Dsをメモり1020に記憶する。
図15(b)に示すように、スクラッチダメージが生じているときには、棒グラフLPB全体の長さを変化させずに、Dsの値を色分けして表示することによって、スクラッチダメージがDsだけ生じていることを示す。
次に、ステップS702に進む。
【0088】
ステップS702:スクラッチダメージが漸増ダメージか否かを判断する。漸増ダメージは、経時的に効果を発揮するように設定された武器、例えば麻酔銃によって生じるスクラッチダメージであり、漸増タイマΔTgに呼応して増加する。
スクラッチダメージが漸増ダメージであったときはステップS703に進み、スクラッチダメージが漸増ダメージでなかったときは、ステップS705に進む。
【0089】
ステップS703:漸増タイマΔTgをゼロに初期化し、ステップS704に進む。
【0090】
ステップS704:漸増タイマΔTgをスタートさせ、そのまま処理を終了する。
【0091】
ステップS705:スクラッチダメージ回復タイマΔTsをゼロに初期化する。仮ダメージ量Dsは、スクラッチダメージ回復タイマΔTsに呼応して経時的に減少する。
次にステップS706に進む、
【0092】
ステップS706:スクラッチダメージ回復タイマΔTsをスタートさせ、そのまま処理を終了する。
【0093】
図5のスクラッチ無効属性処理(ステップS506)は、図8に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0094】
ステップS801:スクラッチ無効属性のダメージLvが生じたときは、生命力パラメータLpを、所定量減少させる。但し、生命力パラメータLpの残存量が不足するときはLp=0とする。
すなわち、
Lp>Lvのときは、Lp=Lp−Lvとし、Lp≦Lvのときは、Lp=0とする。
その後、そのまま処理を終了する。
【0095】
図4のダメージ進行・回復処理(ステップS406)は、図9に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0096】
ステップS901:まず、確定ダメージの表示長さを減少させる確定ダメージ処理を実行し、ステップS902に進む。
確定ダメージ処理については、図10に関連して詳述する。
【0097】
ステップS902:漸増ダメージを増加させる漸増ダメージ処理を実行し、ステップS903に進む。
漸増ダメージ処理については、図11に関連して詳述する。
【0098】
ステップS903:スクラッチダメージを回復させるスクラッチ回復処理を実行し、ステップS904に進む。
スクラッチ回復処理については、図12に関連して詳述する。
【0099】
ステップS904:アイテムによるダメージ回復処理を実行し、そのまま処理を終了する。
アイテムによるダメージを回復処理については、図14に関連して詳述する。
【0100】
図9の確定ダメージ処理(ステップS901)は、図10に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0101】
ステップS1001:確定ダメージ減少遅延タイマΔTfに所定の係数p(減少速度に相当)を乗じた分が減少した長さとなるよう、棒グラフLPB上の実ダメージ量Dfの表示を変化させる。
すなわち、
Df=Df−ΔTf*pとし、Df≦ΔTfのときは、Df=0とする。
【0102】
ステップS1002:実ダメージ量Dfがゼロ以下になったか否かを判断する。Df>0のときは、そのまま処理を終了し、Df≦0のときは、ステップS1003に進む。
【0103】
ステップS1003:確定ダメージ減少遅延タイマΔTfを停止し、そのまま処理を終了する。
【0104】
図9の漸増ダメージ処理(ステップS902)は、図11に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0105】
ステップS1101:まず、漸増タイマΔTgに所定の係数q(漸増速度に相当)を乗じた分、仮ダメージ量Dsを増加させる。
すなわち、
Ds=Ds+ΔTg*qとする。
図15(b)に示すように、スクラッチダメージDsが生じているときには、棒グラフLPB全体の長さを変化させずに、Dsの値を色分けして表示することによって、スクラッチダメージがDsだけ生じていることを示す。
【0106】
ステップS1102:仮ダメージ量Dsが、生命力パラメータLpの100%になったか否かを判断する。Lp>Dsのときは、そのまま処理を終了し、Lp≦Dsのときは、ステップS1103に進む。
【0107】
ステップS1103:漸増タイマΔTgを停止し、そのまま処理を終了する。
【0108】
図9のスクラッチ回復処理(ステップS903)は、図12に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0109】
ステップS1201:まず、スクラッチ回復タイマΔTsに所定の係数r(回復速度に相当)を乗じた分、仮ダメージ量Dsを減少させる。
すなわち、
Ds=Ds−ΔTs*rとする。
【0110】
ステップS1202:スクラッチダメージがゼロ以下になったか否かを判断する。スクラッチダメージがゼロより大きいときはそのまま処理を終了し、スクラッチダメージがゼロ以下のときは、ステップS1203に進む。
【0111】
ステップS1203:スクラッチ回復タイマΔTsを停止し、そのまま処理を終了する。
【0112】
図4のヒーローゲージ処理(ステップS407)は、図13に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。
【0113】
ステップS1301:まず、いずれかのプレーヤキャラクタの攻撃がいずれかのエネミーキャラクタに命中したか否かを判断する。命中したときは、ステップS1302に進み、命中しなかったときは、そのまま処理を終了する。
【0114】
ステップS1302:命中した攻撃によって、エネミーキャラクタに与えたダメージに対応した量だけ、そのプレーヤキャラクタの累積ポイントHGPを増加させる。
すなわち、敵に与えたダメージをD(DsまたDf)、係数αとするとき、HGP=HGP+D*αとする。
【0115】
ステップS1303:累積ポイントが規定値の100%(HGPmax)に達したか否かを判断する。100%に達したときはステップS1304に進み、100%に達しなかったときは、そのまま処理を終了する。
【0116】
ステップS1304:ヒーローポイントHPを「+1」増加し、そのまま処理を終了する。すなわち、HP=HP+1とする。
【0117】
図9のアイテムによるダメージ回復処理(ステップS904)は、図14に示すように、以下の各ステップをCPU1000に実行させることによって実行される。ゲーム中のアイテムによるダメージ回復処理はプレーヤがダメージ回復に有効なアイテム(薬等)を、いずれかのプレーヤキャラクタに対してゲーム中で使用する操作に応じて実行される。
【0118】
ステップS1401:生命力パラメータLpをダメージ回復量Li分増加し、(Lp=Lp+Li)、ステップS1402に進む。
【0119】
ステップS1402:生命力パラメータLpが所定の最大値Lpmaxを越えた(Lp>Lpmax)か否かを判断する。Lp>LpmaxのときはステップS1403に進み、Lp≦Lpmaxのときは、ステップS1405にジャンプする。
【0120】
ステップS1403:(Lp−Ds)をLpmaxから引いた値、すなわち、Ds=Lpmax−(Lp−Ds)とする。その後、ステップS1404に進む。
【0121】
ステップS1404:生命力パラメータLpを最大値Lpmaxとし(Lp=Lpmax)、そのまま処理を終了する。
【0122】
ステップS1405:生命力パラメータLpと確定ダメージDfの和を示す棒グラフLPBの表示長さが、Lp上限値の100%を示す長さTmaxを越えた((Lp+Df)の表示長さ>Tmax)か否かを判断する。(Lp+Df)の表示長さ>TmaxのときはステップS1406に進み、(Lp+Df)の表示長さ≦Tmaxのときは、そのまま処理を終了する。
【0123】
ステップS1406:棒グラフLPBの長さがLp上限値の100%を示す長さを超えないように、確定ダメージDfの表示の長さを減少させる。すなわち、(Lp+Df)の表示長さ=Tmaxとし、そのまま処理を終了する。
【符号の説明】
【0124】
1000 CPU
1020 システムメモリ
1030 ビデオディスプレイプロセッサ
1040 グラフィックメモリ
2000 ゲーム装置
2100 コントローラ
2200 表示装置
2300 キーボード
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御手段、メモリおよび操作入力手段を備えたコンピュータに、プレーヤの操作に応答して行動するプレーヤキャラクタとエネミーキャラクタが互いに攻撃を行い、エネミーキャラクタがプレーヤキャラクタに攻撃を行ったときに、プレーヤキャラクタが受けたダメージに応じてプレーヤキャラクタに設定された生命力パラメータを減少させるゲーム処理を実行させるゲーム制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ダメージを仮ダメージあるいは実ダメージに設定する手段と、
前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けたときに、該仮ダメージに基づく仮ダメージ量をメモリに記憶する手段と、
前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けた後、前記メモリに記憶されている前記仮ダメージ量を、時間の経過に従って所定量減少したものに更新する手段と、
前記メモリに前記仮ダメージ量が記憶されている際に、前記プレーヤキャラクタが実ダメージを受けたときに、該実ダメージに基づく実ダメージ量と、前記メモリ内の前記仮ダメージ量とを合計したダメージ量を算出し、該ダメージ量に基づいて前記プレーヤキャラクタの生命力パラメータを減少させる手段として、
機能させるためのゲーム制御プログラム。
【請求項2】
前記攻撃に攻撃力パラメータを設定する手段として、さらに、前記コンピュータを機能させ、
前記ダメージを前記仮ダメージあるいは前記実ダメージに設定する手段は、前記攻撃力パラメータに基づいて、前記ダメージを実ダメージまたは仮ダメージに設定することを特徴とする
請求項1記載のゲーム制御プログラム。
【請求項3】
前記エネミーキャラクタに対する前記プレーヤキャラクタの攻撃があったときに、前記プレーヤキャラクタのポイントを生成する手段と、
前記ポイントの累積が所定量に達したときに、前記プレーヤキャラクタの状態を、前記攻撃力パラメータに関わらず前記ダメージを全て仮ダメージに設定される状態とする手段として、
さらに、前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項2記載のゲーム制御プログラム。
【請求項4】
前記エネミーキャラクタによる前記プレーヤキャラクタへの攻撃を行うゲーム処理、及び、前記仮ダメージを経時的に更新するゲーム処理は、前記操作入力手段からの入力信号が存在していることを条件として実行されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項5】
前記操作入力手段からの入力信号が所定時間継続していることを条件として、前記攻撃力パラメータを増加させる手段として、
さらに、前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項6】
制御手段、メモリおよび操作入力手段を備え、前記制御手段は、プレーヤの操作に応答して行動するプレーヤキャラクタとエネミーキャラクタが互いに攻撃を行い、エネミーキャラクタがプレーヤキャラクタに攻撃を行ったときに、プレーヤキャラクタが受けたダメージに応じてプレーヤキャラクタに設定された生命力パラメータを減少させるゲーム処理を実行するゲーム装置であって、
前記ダメージを仮ダメージあるいは実ダメージに設定する手段と、
前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けたときに、該仮ダメージに基づく仮ダメージ量をメモリに記憶する手段と、
前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けた後、前記メモリに記憶されている前記仮ダメージ量を、時間の経過に従って所定量減少したものに更新する手段と、
前記メモリに前記仮ダメージ量が記憶されている際に、前記プレーヤキャラクタが実ダメージを受けたときに、該実ダメージに基づく実ダメージ量と、前記メモリ内の前記仮ダメージ量とを合計したダメージ量を算出し、該ダメージ量に基づいて前記プレーヤキャラクタの生命力パラメータを減少させる手段とを、
備えたことを特徴とするゲーム装置。
【請求項1】
制御手段、メモリおよび操作入力手段を備えたコンピュータに、プレーヤの操作に応答して行動するプレーヤキャラクタとエネミーキャラクタが互いに攻撃を行い、エネミーキャラクタがプレーヤキャラクタに攻撃を行ったときに、プレーヤキャラクタが受けたダメージに応じてプレーヤキャラクタに設定された生命力パラメータを減少させるゲーム処理を実行させるゲーム制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ダメージを仮ダメージあるいは実ダメージに設定する手段と、
前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けたときに、該仮ダメージに基づく仮ダメージ量をメモリに記憶する手段と、
前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けた後、前記メモリに記憶されている前記仮ダメージ量を、時間の経過に従って所定量減少したものに更新する手段と、
前記メモリに前記仮ダメージ量が記憶されている際に、前記プレーヤキャラクタが実ダメージを受けたときに、該実ダメージに基づく実ダメージ量と、前記メモリ内の前記仮ダメージ量とを合計したダメージ量を算出し、該ダメージ量に基づいて前記プレーヤキャラクタの生命力パラメータを減少させる手段として、
機能させるためのゲーム制御プログラム。
【請求項2】
前記攻撃に攻撃力パラメータを設定する手段として、さらに、前記コンピュータを機能させ、
前記ダメージを前記仮ダメージあるいは前記実ダメージに設定する手段は、前記攻撃力パラメータに基づいて、前記ダメージを実ダメージまたは仮ダメージに設定することを特徴とする
請求項1記載のゲーム制御プログラム。
【請求項3】
前記エネミーキャラクタに対する前記プレーヤキャラクタの攻撃があったときに、前記プレーヤキャラクタのポイントを生成する手段と、
前記ポイントの累積が所定量に達したときに、前記プレーヤキャラクタの状態を、前記攻撃力パラメータに関わらず前記ダメージを全て仮ダメージに設定される状態とする手段として、
さらに、前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項2記載のゲーム制御プログラム。
【請求項4】
前記エネミーキャラクタによる前記プレーヤキャラクタへの攻撃を行うゲーム処理、及び、前記仮ダメージを経時的に更新するゲーム処理は、前記操作入力手段からの入力信号が存在していることを条件として実行されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項5】
前記操作入力手段からの入力信号が所定時間継続していることを条件として、前記攻撃力パラメータを増加させる手段として、
さらに、前記コンピュータを機能させることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項6】
制御手段、メモリおよび操作入力手段を備え、前記制御手段は、プレーヤの操作に応答して行動するプレーヤキャラクタとエネミーキャラクタが互いに攻撃を行い、エネミーキャラクタがプレーヤキャラクタに攻撃を行ったときに、プレーヤキャラクタが受けたダメージに応じてプレーヤキャラクタに設定された生命力パラメータを減少させるゲーム処理を実行するゲーム装置であって、
前記ダメージを仮ダメージあるいは実ダメージに設定する手段と、
前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けたときに、該仮ダメージに基づく仮ダメージ量をメモリに記憶する手段と、
前記プレーヤキャラクタが前記仮ダメージを受けた後、前記メモリに記憶されている前記仮ダメージ量を、時間の経過に従って所定量減少したものに更新する手段と、
前記メモリに前記仮ダメージ量が記憶されている際に、前記プレーヤキャラクタが実ダメージを受けたときに、該実ダメージに基づく実ダメージ量と、前記メモリ内の前記仮ダメージ量とを合計したダメージ量を算出し、該ダメージ量に基づいて前記プレーヤキャラクタの生命力パラメータを減少させる手段とを、
備えたことを特徴とするゲーム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−172352(P2010−172352A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−15008(P2009−15008)
【出願日】平成21年1月27日(2009.1.27)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月27日(2009.1.27)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
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