説明

ゲーム機及びそのコンピュータプログラム

【課題】ギターのスライド奏法のような複数の操作部の連続的な操作を適切に評価するゲーム機を提供する。
【解決手段】連続する二つ以上のフレットボタンをそれらの並び順に従って操作するスライド奏法をプレイヤに指示し、その指示に対応した操作を評価する際には、隣接する二つのフレットボタンの操作状況に関して、先に操作されるべき先行フレットボタンの操作が検出され、次に操作されるべき次期フレットボタンの操作が検出され、その操作の検出後に、先行フレットボタンの操作解除が検出されたことを要件の少なくとも一部として、スライド奏法の操作の成否を判別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、楽器の演奏等を模擬的に体験させるゲーム機等に関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤに楽器の演奏を模擬的に体験させるゲーム機の一種として、複数のフレットボタンとストラムバーとを有するギター型の入力装置(コントローラと呼ばれることがある。)を装備し、ゲーム画面上に各フレットボタンの操作時期をスクロール表示し、その案内された操作時期に対する許容範囲内にフレットボタンを操作しつつストラムバーを操作したか否かによってプレイヤの操作の適否を判別するゲーム機が知られている(例えば特許文献1又は2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7459624号公報
【特許文献2】特開2000−288254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来のゲーム機には、ギターにおけるハンマリングオン奏法、あるいはプリングオフ奏法といったギターに特有の奏法を模したフレットボタンの操作を要求し、その要求に対応するプレイヤの操作状況を評価する仕組みが実装されている。しかしながら、ギターのスライド奏法のように、複数の操作部をそれらの並び順に従って連続的に操作する奏法を模した操作をプレイヤに要求した場合でも、その要求に対応する操作状況をどのように評価すべきかは従来のゲーム機において考慮されていない。そのため、複数の操作部を順に操作するような場面でも、操作の円滑度といった要素を評価に取り込むことができず、単調な操作でも円滑な操作でも同様に評価され、それによりゲームの操作方法の多様化が制限され、ゲームの興趣が損なわれるといった不都合が生じるおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、ギターのスライド奏法のような複数の操作部の連続的な操作を適切に評価し、それにより操作方法の多様化を実現可能なゲーム機等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のゲーム機(1)は、所定の方向に並べて配置された複数の操作部(7G、7R、7Y、7B、7O)を有し、各操作部の操作の有無に対応した信号を出力する入力装置(5)と、ゲーム画面を表示出力する表示装置(3)と、ゲームの進行中における前記複数の操作部のそれぞれの操作時期と前記操作部を指定する情報とを対応付けて記述したシーケンスデータ(28)を記憶するシーケンスデータ記憶手段(20)と、前記シーケンスデータに基づいてプレイヤに前記複数の操作部のそれぞれの操作時期を前記ゲーム画面上にて案内する操作案内手段(10)と、前記入力装置の出力信号に基づいてプレイヤの操作状況を判別し、判別結果と前記シーケンスデータとの比較に基づいて前記プレイヤの操作を評価する操作評価手段(10)と、を備え、前記シーケンスデータには、前記所定の方向に連続する二つ以上の操作部をそれらの操作部の並び順に従って操作するように前記操作部と前記操作時期との対応関係が設定された連続操作指示部(28c)が含まれ、前記操作案内手段は、前記連続操作指示部の操作を案内する際には、当該連続操作指示部の操作であることをプレイヤに識別させるための情報(109)を前記ゲーム画面上に表示させ、前記操作評価手段は、前記連続操作指示部の操作を評価する際に、隣接する二つの操作部の操作状況に関して、先に操作されるべき先行操作部の操作が検出され、次に操作されるべき次期操作部の操作が検出され、該次期操作部の操作の検出後に前記先行操作部の操作解除が検出されたことを要件の少なくとも一部として、前記連続操作指示部に対応した操作の成否を判別する連続操作評価手段(16)を備えているものである。
【0007】
本発明のゲーム機によれば、操作案内手段によって連続操作指示部に含まれた一連の操作がプレイヤに案内されると、隣接する二つの操作部の操作状況に関して、先に操作されるべき先行操作部の操作が検出され、次に操作されるべき次期操作部の操作が検出され、次期操作部の操作の検出後に先行操作部の操作解除が検出されたことを要件の少なくとも一部として、連続操作指示部に含まれている操作が成功したか否かが判別される。したがって、プレイヤが、複数の操作部を正しい順序で、あるいは正しい時期に操作したか否かの観点のみならず、先行操作部を操作し、その操作を継続したまま次期操作部を操作し、その後に先行操作部の操作を解除するという操作相互の関連性をも評価基準に取り込むことが可能となる。それにより、ゲームの操作方法を多様化し、ゲームの興趣を高めることができる。
【0008】
本発明のゲーム機において、前記連続操作評価手段は、前記連続操作指示部にて最後に操作されるべき操作部として指定されている最終操作部に対して、当該最終操作部の一つ前に操作されるべき操作部とは反対側に隣接する操作部が前記最終操作部の操作から所定の監視時間内に操作されてないことを前記要件に含めて、前記連続操作指示部に対応した操作の成否を判別してもよい。これにより、連続操作指示部に対応する一連の操作が正しく行われた場合でも、それらの操作に続けて指定外の操作部までを勢い余って操作したような場合には、その連続操作指示部に対応した操作が失敗したと判別される。すなわち、一連の操作の評価基準に関して、必要な操作が行われたか否かだけではなく、余計な操作が行われていないか否かをも取り込むことができる。これにより、一連の操作の成否に関する評価をより現実に即したものに設定し、ゲームの興趣をさらに高めることができる。
【0009】
本発明のゲーム機において、前記連続操作評価手段は、前記連続操作指示部に含まれている一連の操作のそれぞれが、操作毎に設定された規定時間内にそれぞれ実行されたことを前記要件に含めて、前記連続操作指示部に対応した操作の成否を判別してもよい。あるいは、前記連続操作評価手段は、前記連続操作指示部に含まれている最初の操作から最後の操作までの一連の操作が、当該一連の操作が行われるべき時間長として予め設定された操作期間内に実行されたことを前記要件に含めて、前記連続操作指示部に対応した操作の成否を判別してもよい。個別の操作が規定時間内に行われていることを要件に含めた場合には、個々の操作の時期までが成否に関わることから操作の評価基準が厳しくなる。一方、一連の操作が操作期間内に実行されたことを要件に含めた場合には、操作期間内である限り個々の操作の時期が問われないこととなる。そのため、個々の操作の時期に関してプレイヤに適度な自由度を与えることができる。
【0010】
本発明のゲーム機の一形態において、前記入力装置は、ギターを模した形状の装置本体(6)を有し、該装置本体にはギターに倣ってネック部(6b)が設けられ、前記ネック部には前記複数の操作部として複数のフレットボタン(7G、7R、7Y、7B、7O)が当該ネック部の長手方向に並べて設けられてもよい。この形態によれば、連続操作指示部に対応した一連の操作により、プレイヤにギターのスライド奏法を模擬的に体感させることができる。
【0011】
本発明のゲーム機は、ゲーム音を再生出力する音声出力装置(4)と、楽曲を再生させるための楽曲データ(25)を記憶する楽曲データ記憶手段(20)と、前記楽曲データに基づいて前記音声出力装置から前記楽曲を再生させる楽曲再生手段(10)と、を具備し、前記シーケンスデータでは、前記楽曲の再生中における前記複数の操作部のそれぞれの操作時期と前記操作部を指定する情報とが対応付けて記述され、前記操作評価手段は、前記連続操作指示部に対応した一連の操作が開始されると前記音声出力装置から音程が連続的に変化する様子を再現した効果音を出力させ、当該一連の操作に失敗されたと判断されると前記効果音の出力を中止するようにしてもよい。この形態によれば、連続操作指示部に対応した一連の操作が開始されると、音程が連続的に変化するようにして効果音が再生され、一連の操作に失敗するとその効果音の出力が中止される。これによりギターのスライド奏法に近似した感覚をプレイヤに与えることができる。なお、効果音の出力の中止と引き換えに、所定の失敗音等を効果音として出力させてもよい。
【0012】
本発明のゲーム機において、前記操作案内手段は、前記ゲーム上の現在時刻から将来に向かって所定の時間範囲に含まれる前記操作部の操作時期を前記シーケンスデータに基づいて判別し、判別した各操作時期に対応する操作指示標識(106)と前記現在時刻に対応する操作基準標識(105)とを、前記ゲーム画面上にて時間軸に沿った配置でかつ前記操作部の区別が識別可能な態様で表示させるとともに、前記操作指示標識が該操作指示標識にて示されるべき操作時期に前記操作基準標識と一致するようにして、前記操作基準標識と前記操作指示標識との間に前記ゲーム上の時間の進行に応じた相対的な変位を生じさせることにより、前記操作部の操作時期をプレイヤに案内するものとしてもよい。この形態によれば、操作基準標識に対する操作指示標識の距離に応じて各操作部の操作時期をプレイヤに直感的に把握させることができる。
【0013】
さらに、前記操作案内手段は、前記連続操作指示部の操作を案内する際には、当該連続操作指示部の操作であることをプレイヤに識別させるための情報として、前記連続操作指示部に対応する操作指示標識(106)と、それらの操作指示標識を相互に結ぶ画像(108)とを組み合わせた連続操作指示標識(109)を前記ゲーム画面上に表示させてもよい。これにより、プレイヤに連続操作が必要なことを直感的に把握させることができる。
【0014】
また、前記操作案内手段は、前記ゲーム画面上で前記操作部毎に区分された操作指示領域内にて前記操作指示標識及び前記操作基準標識を前記時間軸に沿った配置で表示させてもよい。この形態によれば、いずれの操作部を操作すべきかをプレイヤが容易に把握できる。
【0015】
本発明のコンピュータプログラム(21)は、所定の方向に並べて配置された複数の操作部(7G、7R、7Y、7B、7O)を有し、各操作部の操作の有無に対応した信号を出力する入力装置(5)と、ゲーム画面を表示出力する表示装置(3)と、ゲームの進行中における前記複数の操作部のそれぞれの操作時期と前記操作部を指定する情報とを対応付けて記述したシーケンスデータを記憶するシーケンスデータ記憶手段(20)と、を備え、前記シーケンスデータには、前記所定の方向に連続する二つ以上の操作部をそれらの操作部の並び順に従って操作するように前記操作部と前記操作時期との対応関係が設定された連続操作指示部(28c)が含まれているゲーム機のコンピュータ(10)を、前記シーケンスデータに基づいてプレイヤに前記複数の操作部のそれぞれの操作時期を前記ゲーム画面上にて案内する操作案内手段、及び、前記入力装置の出力信号に基づいてプレイヤの操作状況を判別し、判別結果と前記シーケンスデータとの比較に基づいて前記プレイヤの操作を評価する操作評価手段として機能させるように構成され、前記操作案内手段は、前記連続操作指示部の操作を案内する際には、当該連続操作指示部の操作であることをプレイヤに識別させるための情報(109)を前記ゲーム画面上に表示させ、前記操作評価手段は、前記連続操作指示部の操作を評価する際に、隣接する二つの操作部の操作状況に関して、先に操作されるべき先行操作部の操作が検出され、次に操作されるべき次期操作部の操作が検出され、該次期操作部の操作の検出後に前記先行操作部の操作解除が検出されたことを要件の少なくとも一部として、前記連続操作指示部に対応した操作の成否を判別する、ように構成されたものである。
【0016】
本発明のプログラムをゲーム機のコンピュータにて実行することにより、そのゲーム機を本発明のゲーム機として機能させることができる。
【0017】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0018】
以上に説明したように、本発明によれば、連続操作指示部に含まれている一連の操作が成功したか否かの判別に関して、隣接する二つの操作部のうち、先に操作されるべき先行操作部の操作が検出され、次に操作されるべき次期操作部の操作が検出され、次期操作部の操作の検出後に先行操作部の操作解除が検出されたことを要件の少なくとも一部としたため、プレイヤが、複数の操作部を正しい順序で、あるいは正しい時期に操作したか否かの観点のみならず、先行操作部を操作し、その操作を継続したまま次期操作部を操作し、その後に先行操作部の操作を解除するという操作相互の関連性をもプレイヤの操作の評価基準に取り込むことが可能となる。それにより、ゲームの操作方法を多様化することができる。特に音楽ゲームに本発明を適用すれば、ギターのスライド奏法のような連続的な操作を近似した操作をプレイヤに要求してゲームのリアリティを高めることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一形態に係るゲーム機の機能ブロック図。
【図2】図1のゲーム機に設けられた入力装置の正面図。
【図3】モニタに表示される操作指示画面の一例を示す図。
【図4】スライド奏法を指示する際の操作指示画面の一例を示す図。
【図5】シーケンスデータの構造の一例を示す図。
【図6】シーケンス部の詳細を示す図。
【図7】ゲーム制御部が実行するシーケンス処理ルーチンを示すフローチャート。
【図8】ゲーム制御部が実行するスライド奏法処理ルーチンを示すフローチャート。
【図9】通常処理時における操作時期と操作の評価範囲との関係の一例を示す図。
【図10】スライド奏法処理ルーチンの他の形態を示すフローチャート。
【図11】スライド奏法を指示する際の操作指示画面の他の例を示す図。
【図12】スライド奏法を指示する際の操作指示画面のさらに他の例を示す図。
【図13】スライド奏法指示標識の他の例を示す図。
【図14】スライド奏法指示標識のさらに他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して本発明の一形態に係るゲーム機を説明する。そのゲーム機は、プレイヤにギターの演奏を模擬的に体験させる音楽ゲーム機として構成されている。ゲーム機は、家庭用あるいはコンシューマ用のゲーム機として構成されてもよいし、商業施設に設置される商用のゲーム機として構成されてもよい。図1に示すように、ゲーム機1は、コンピュータとしての制御ユニット10を備えている。制御ユニット10は、制御主体としてのゲーム制御部11と、そのゲーム制御部11からの出力に従って動作する表示制御部12及び音声出力制御部13とを備えている。ゲーム制御部11は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種の周辺装置とを組み合わせたユニットとして構成されている。表示制御部12は、ゲーム制御部11から与えられる画像データに応じた画像をフレームバッファに描画し、その描画した画像に対応する映像信号を表示装置としてのモニタ3に出力することにより、モニタ3上に所定の画像を表示させる。音声出力制御部13は、ゲーム制御部11から与えられる音声再生データに応じた音声再生信号を生成して、音声出力装置としてのスピーカ4に出力することにより、スピーカ4から所定の音声(楽音等を含む。)を再生させる。
【0021】
ゲーム制御部11には、プレイヤの操作を受け付ける入力装置5が接続されている。図2に示したように、入力装置5は、楽器のギターを模した形状の装置本体6を有している。装置本体6には、ギターに倣ってボディ部6a、ネック部6b及びヘッド部6cが設けられている。ネック部6bの先端側(ヘッド部6c側)には、5個のフレットボタン7G、7R、7Y、7B、7O(以下、これらを区別する必要がないときはフレットボタン7と表記する。図1においても同様である。)がネック部6bの長手方向に沿って一列に、かつ一定のピッチで並べて配置されている。各フレットボタン7は、ギターのフレット操作を模倣するための操作部として設けられている。いずれのフレットボタン7も、押し込み操作の有無に応じて出力が変化するオンオフ型の押釦スイッチとして構成されている。以下では、フレットボタン7の押下げ操作をオン操作と表現し、そのオン操作が行われたことをフレットボタン7がオンされたと表現し、オン操作が解除されたことをフレットボタン7がオフされたと表現する場合がある。プレイヤによる識別を可能とするため、各フレットボタン7には固有の色が付されている。一例として、フレットボタン7Gには緑色、フレットボタン7Rには赤色、フレットボタン7Yには黄色、フレットボタン7Bには青色、フレットボタン7Oにはオレンジ色がそれぞれ付されている。
【0022】
一方、ボディ部6aの略中央にはストラムバー8が設けられている。ストラムバー8はギターのピッキング操作を模倣するための操作部として設けられている。ストラムバー8は、図示の中立位置からギターのピッキング操作が行われるべき方向(図中の矢印PC方向)の両側に操作が可能なレバー型のスイッチとして構成されている。ボディ部6aの内部には、入力装置5の操作状況を制御ユニット10に対して出力するための電子回路(不図示)が収容されている。その電子回路は、各フレットボタン7の操作の有無、並びにストラムバー8の中立位置からの操作方向及び操作量を判別するための信号を生成して制御ユニット10に出力する。なお、入力装置5と制御ユニット10との間の通信形態は、有線通信でもよいし、無線通信でもよい。入力装置5には、上述したフレットボタン7及びストラムバー8の他に、ゲームを実施するために必要な各種の操作(一例としてゲームの選択操作)に供する目的等を達成するために、さらなる操作部が設けられてもよい。
【0023】
図1に戻って、ゲーム制御部11には外部記憶装置20が接続されている。外部記憶装置20には、EEPROM等の不揮発性半導体メモリ装置、あるいは磁気記憶装置といった、電源の供給がなくても記憶を保持可能な記憶媒体が使用される。外部記憶装置20の記憶媒体は、ゲーム機1に対して着脱可能であってもよい。
【0024】
外部記憶装置20には、ゲームプログラム21とゲームデータ22とが記録されている。ゲームプログラム21は、ゲーム機1にて所定の音楽ゲームを実行するために必要なコンピュータプログラムである。ゲーム機1が起動されると、ゲーム制御部11はその内部記憶装置に記録されたオペレーションプログラムを実行することにより、ゲーム機1として動作するために必要な各種の初期設定を実行し、続いて、外部記憶装置20からゲームプログラム21を読み込んでこれを実行することにより、ゲームプログラム21に従って音楽ゲームを実行するための環境を設定する。そのゲームプログラム21の実行により、ゲーム制御部11には、シーケンス処理部15及び操作評価部16が生成される。シーケンス処理部15及び操作評価部16は、コンピュータハードウエアとコンピュータプログラムとの組み合わせによって実現される論理的装置である。シーケンス処理部15は、プレイヤが選択した音楽(楽曲)の再生に合わせてプレイヤに操作を指示し、あるいはプレイヤの操作に応じて効果音を発生させるといった音楽ゲームの進行に必要な処理を実行する。操作評価部16は、プレイヤの操作を評価し、かつその評価結果に応じた音出力の指示といった処理を実行する。なお、ゲームプログラム21の実行により、ゲーム制御部11には上記以外にも各種の論理的装置が生成されてよい。
【0025】
ゲームデータ22には、ゲームプログラム21に従って音楽ゲームを実行する際に参照されるべき各種のデータが含まれている。例えば、ゲームデータ22には、楽曲データ25、効果音データ26及び画像データ27が含まれている。楽曲データ25は、ゲームの対象となる楽曲をスピーカ4から再生出力させるために必要なデータである。図1では、一種類の楽曲データ25が示されているが、実際には、プレイヤが複数の楽曲からプレイする楽曲を選択可能である。ゲームデータ22には、それらの複数の楽曲データ25がそれぞれの曲を識別するための情報を付して記録されている。効果音データ26は、プレイヤの操作に応答してスピーカ4から出力させるべき複数種類の効果音を、効果音毎にユニークなコードと対応付けて記録したデータである。効果音は、楽器その他の様々な種類の音声を含む。画像データ27は、ゲーム画面内の背景画像、各種のオブジェクト、アイコン等をモニタ3上に表示させるためのデータである。
【0026】
ゲームデータ22には、さらにシーケンスデータ28が含まれている。シーケンスデータ28は、プレイヤに対して指示すべき操作等を定義したデータである。一曲の楽曲データ25に対して、最低一個のシーケンスデータ28が用意される。一曲に対して難易度を変更する等して、複数種類のシーケンスデータ28が用意されてもよい。
【0027】
次に、ゲーム機1にて実行される音楽ゲームの概要を説明する。音楽ゲームの実行中、モニタ3には、入力装置5の操作をプレイヤに案内するための操作指示画面が表示される。その操作指示画面の概要を図3に示す。操作指示画面100には、フレットボタン7G、7R、7Y、7B、7Oに1対1に対応付けて5本のレーン101G、101R、101Y、101B、101O(以下、これらを区別する必要がないときはレーン101と表記する。)が表示される。レーン101の並び順は、フレットボタン7のそれと同一である。各レーン101には、いずれのフレットボタン7に対応するレーンかを識別するための手段が講じられる。例えば、レーン101の上端に、対応するフレットボタン7を示す識別部102が設けられる。あるいは、各レーン101を対応するフレットボタン7の色で着色してレーン101とフレットボタン7との対応関係を識別可能としてもよい。レーン101の下端部には操作基準標識105が表示される。
【0028】
操作基準標識105は、操作指示画面100をレーン101の並び方向に直線的に横断するように表示される。ただし、操作基準標識105は必ずしも直線的であることを要しない。操作基準標識105は、各レーン101の終端部の定位置に表示されるものであればその形態を問わない。さらに、音楽ゲームの実行中、つまり、楽曲の再生の進行中において、各レーン101には、操作指示標識としてオブジェクト106がシーケンスデータ28に従って表示される。なお、レーン101の表示形態は一例であり、レーン101間の境界位置に区切線を表示し、あるいはレーン101を帯状に表示するといった変形が可能である。また、レーン101はオブジェクト106が通過する領域として存在すれば足りる。レーンの表示を省略し、それに代えて、レーン毎にオブジェクト106の色を替えるといった手段により、フレットボタン7と1:1に対応するレーンの存在が観念できるようにしてもよい。レーン101によって区分されたオブジェクト106の移動経路のそれぞれが操作指示領域に相当する。
【0029】
オブジェクト106は、曲中の適当な時期にレーン101の上端部のスタート位置107に出現し、図3に矢印Aで示したように楽曲の進行に従って下方に移動する。プレイヤが、オブジェクト106の操作基準標識105への到達に合わせてフレットボタン7を押下げつつストラムバー8を操作すると、そのオブジェクト106の表示されたレーン101に対応するフレットボタン(以下、これを指定フレットボタン)7と呼ぶことがある。)がオンされているか否かが判別され、指定フレットボタン7がオンされている場合にはそのオン操作に連係してストラムバー8が操作された時刻とオブジェクト106が操作基準標識105と一致した時刻との間のずれ時間が求められ、そのずれ時間に基づいてプレイヤの操作が評価される。ずれ時間が小さいほどプレイヤの操作が高く評価される。指定フレットボタン7がオンされていない場合には評価が下がり、あるいは評価対象外とされる。図3の例では、フレットボタン7Rに対応するレーン101Rにてオブジェクト106が操作基準標識105に到達している。したがって、プレイヤは、フレットボタン7Rをオン操作しつつストラムバー8を操作すればよい。
【0030】
以上のように、ゲーム機1にて実行される音楽ゲームでは、原則として、フレットボタン7をオン操作しつつストラムバー8を弾く操作(以下、これを連係操作と呼ぶことがある。)がプレイヤに要求される。連係操作は、現実のギターにて、適切なフレットを押えつつ弦をピッキングする操作と近似し、それゆえにギターを演奏している感覚をプレイヤに与えることができる。しかしながら、ギターの奏法には、フレットの押された位置よりも高音側にて弦を指で叩きつけて音程を上げるハンマリングオン奏法、弦を押えている指をその弦を引っ掻くようにして離すことにより音程を下げるプリングオフ奏法、あるいは弦を押えている指をネック部に沿ってスライドさせて音程を連続的に変化させるスライド奏法といった特殊な奏法が存在する。そこで、ゲーム機1では、スライド奏法を模した操作をプレイヤに指示し、その指示に対応したプレイヤの操作を評価する機能が実装されている。
【0031】
図4はスライド奏法を指示する際の操作指示画面100の表示形態の一例を示している。この例では、レーン101R、101Y、101Bのそれぞれに、オブジェクト106がそれらの並び順に応じた時間順序で表示されている。これにより、ネック部6b上で連続する3つのフレットボタン7R、7Y、7Bのオン操作がそれらの並び順に従って指示される。そして、スライド奏法が指示されていることをプレイヤに識別させるためのスライド奏法指示画像108が合わせて表示される。スライド奏法指示画像108は、例えばスライド奏法の対象とされる複数のオブジェクト106を相互に連結するような形態にて表示される。スライド奏法指示画像108と、これによって識別されたオブジェクト106との組み合わせによって、スライド奏法指示標識109が形成される。スライド奏法指示標識109が、連続操作指示部の操作であることをプレイヤに識別させるための情報として機能する。スライド奏法指示標識109が表示された場合、プレイヤには、その標識109に含まれた各オブジェクト106の操作基準標識105への到達順序に従ってフレットボタン7をオン操作することが要求される。これにより、実際のスライド奏法に倣ってネック部上で指をスライドさせながら演奏する感覚をプレイヤに模擬的に体験させることができる。以下では、スライド奏法指示標識109によって案内される一連の操作を本形態の音楽ゲームにおけるスライド奏法と呼ぶ。
【0032】
次に、図5を参照して、シーケンスデータ28の詳細を説明する。図5に示したように、シーケンスデータ28は、条件定義部28aと、シーケンス部28bとを含んでいる。条件定義部28aには、音楽のテンポ(一例としてBPM)、プレイヤが上述した連係操作やスライド奏法の操作を行った場合に発生させるべき効果音を指定する情報、上述した操作のずれ時間と評価との対応関係を指定する情報といった、楽曲毎に異なるゲームの実行条件等を指定する情報が記述される。
【0033】
一方、シーケンス部28bには、フレットボタン7等の操作時期が、フレットボタン7のいずれかを指定する情報と対応付けて記述される。すなわち、図6にその一部を例示したように、シーケンス部28bには、楽曲中において操作が行われるべき時期(操作時期)と操作部(フレットボタン7)を指定する情報とを対応付けた複数のレコードが含まれている。各レコードにおいて、操作時期は、楽曲中の小節番号、拍数、及び拍中の時刻を示す値をカンマで区切って記述されている。拍中の時刻は、一拍の先頭からの経過時間であり、一拍の時間長をn個の単位時間に等分したときのその拍の先頭からの単位数で表現される。例えば、n=100で、楽曲の一小節目の二拍目で、かつその拍の先頭から1/4だけ経過した時刻を操作時期として指定する場合には、“01,2,025”と記述される。操作部は、フレットボタン7Gを指定する場合に“button_G”、フレットボタン7Rを指定する場合に“button_R”、フレットボタン7Yを指定する場合に“button_Y”といったように、フレットボタン7を区別する添え字を付して記述される。図6の例では、一小節目の一拍目の開始時点(000)でフレットボタン7Rを操作し、一小節目の二拍目の開始時点(000)でフレットボタン7Gを操作し、一小節目の二拍目の開始時点から"024"相当だけ経過した時期にフレットボタン7Bを操作するといった具合に操作時期及び操作すべきフレットボタン7が指定されている。なお、図5では条件定義部28aがシーケンスデータ28の先頭のみに設けられているが、シーケンス部28bの途中の適宜の位置にも、条件定義部28aと同様に、楽曲のテンポを指定する情報、あるいはフレットボタン7等を操作したときに発生させるべき効果音を指定する情報等を含んだ条件設定部(不図示)が含まれてもよい。そのような条件設定情報をシーケンス部28bに含めることにより、曲中でのテンポの変更、効果音の割り当ての変更といった処理を実現することができる。
【0034】
また、シーケンス部28bには、楽曲の進行中に自動的に再生されるべき効果音を指定する情報と、その効果音の発音時期とを対応付けたレコード(以下、これを音出力指定情報と呼ぶことがある。)も含まれている。図6の例では、時刻“02,1,000”において、“play,sound_001”と記述されたレコードが音出力指定情報に相当する。そのレコードは、当該時刻に、“sound_001”のファイル名が付された効果音データをスピーカ4から再生させることを指定するものである。なお、このレコードがゲーム制御部11に読み込まれた場合、その指定された発音時期になると、プレイヤの操作の有無に関わりなく指定された効果音データが音声出力制御部13に渡されて、その効果音データに対応した効果音がスピーカ4から再生される。
【0035】
さらに、シーケンス部28bには、スライド奏法を指定するスライド奏法指示部28cが含まれることがある。スライド奏法指示部28cは、本発明における連続操作指示部に相当する。図6に一例を示したように、スライド奏法指示部28cにおいては、スライド奏法の開始を示す文字列“start_slide”と操作時期とを対応付けたレコードが先頭に、スライド奏法の終了を示す文字列“end_slide”と操作時期とを対応付けたレコードが末尾に配置され、それらのレコード間に、スライド奏法の対象として操作されるべきフレットボタン7を示す情報と操作時期とを対応付けたレコードが配置されている。図6の例では、楽曲中の10小節目の第1拍の“000”から10小節目の第3拍の“000”までがスライド奏法の時期であり、その間に、フレットボタン7R、7Y、7Bの操作を指定するレコードが、それらのフレットボタン7の並び順で配置されている。つまり、図6のスライド奏法指示部28cにおいては、フレットボタン7R、7Y、7Bを順にオンすることが要求されている。図6に示されたスライド奏法指示部28cは、図4の表示例と対応する。
【0036】
次に、ゲーム機1にて音楽ゲームが実行される際のゲーム制御部11の処理を説明する。ゲーム制御部11は、ゲームプログラム21を読み込んで音楽ゲームを実行するために必要な初期設定を終えると、プレイヤからのゲーム開始の指示に備えて待機する。ゲーム開始の指示は、例えばゲームでプレイする楽曲、あるいは難易度の選択といったゲームで使用するデータを特定する操作を含む。それらの指示を受け付ける手順は、公知の音楽ゲーム等と同様でよい。
【0037】
ゲーム開始が指示されると、ゲーム制御部11は、プレイヤが選択した曲に対応する楽曲データ25を読み取って音声出力制御部13に出力することにより、スピーカ4から楽曲の再生を開始させる。これにより、制御ユニット10が楽曲再生手段として機能する。また、ゲーム制御部11は、楽曲の再生に同期して、プレイヤの選択に対応したシーケンスデータ28を読み取って、画像データ27を参照しつつ操作指示画面100の描画に必要な画像データを生成して表示制御部12に出力することにより、モニタ3上に操作指示画面100を表示させる。さらに、音楽ゲームの実行中において、ゲーム制御部11は、操作指示画面100の表示等に必要な処理として、図7に示すシーケンス処理ルーチンを所定の周期で繰り返し実行する。なお、図7のルーチンはシーケンス処理部15が担当する。
【0038】
図7のシーケンス処理ルーチンが開始されると、ゲーム制御部11のシーケンス処理部15は、まずステップS1にて楽曲上の現在時刻を取得する。例えば、楽曲の再生開始時点を基準として、ゲーム制御部11の内部クロックにて計時が開始され、その内部クロックの値から現在時刻が取得される。続くステップS2において、シーケンス処理部15は、シーケンスデータ28から、操作指示画面100の表示範囲に相当する時間長に存在する操作時期のデータを取得する。表示範囲は、一例として現在時刻から将来に向かって楽曲の2小節相当の時間範囲に設定される。
【0039】
次のステップS3にて、シーケンス処理部15は、各レーン101に表示すべき全てのオブジェクト106の操作指示画面100内における座標を演算する。その演算は、一例として以下のように行われる。表示範囲に含まれている操作時期に対応付けられたフレットボタン7の指定、すなわち、図6の例において“button_G”、“button_R”…“button_O”の指定に基づいて、オブジェクト106をレーン101G、101R、…101Oのいずれに配置すべきかを判別する。また、各操作時期と現在時刻との時間差に応じて、操作基準標識105からの時間軸方向(つまり、オブジェクト106の移動方向)における各オブジェクト106の位置を判別する。これにより、各オブジェクト106を、指定されたレーン101内にて操作基準標識105から時間軸に沿って配置するために必要な各オブジェクト106の座標を取得することができる。
【0040】
オブジェクト106の座標演算が完了すると、シーケンス処理部15はステップS4に進み、ステップS3で演算されたオブジェクト106の座標に基づいて、操作指示画面100を描画するために必要な画像データを生成する。具体的には、演算された座標にオブジェクト106が配置されるように画像データを生成する。オブジェクト106の画像は画像データ27から取得すればよい。
【0041】
続くステップS5にて、シーケンス処理部15は表示制御部12に画像データを出力する。それにより、モニタ3に操作指示画面100が表示される。この後、シーケンス処理部15はステップS6に進み、ステップS2で取得したデータに基づいて、ゲームの条件を設定変更する必要があるか否かを判別する。この場合、ステップS2で取得したシーケンスデータ28の範囲内に、楽曲のテンポの変更、フレットボタン7の操作に対する効果音の割り当ての変更といったゲームの実行条件の変更を指定する情報が含まれ、かつ、その変更を指定する時刻がステップS1で取得した現在時刻と一致するときに設定変更の必要があると判断される。そして、ステップS6が肯定判断された場合、シーケンス処理部15はステップS7に進んでゲームの実行条件を設定変更し、その後にステップS8へ進む。ステップS6が否定判断された場合にはステップS7の処理がスキップされてステップS8へと処理が進められる。
【0042】
ステップS8において、シーケンス処理部15は、効果音の出力が指定されているか否かを判別する。すなわち、図6に例示した音出力指定情報にて指定された時期と現在時刻とが一致するか否かが判別される。そして、ステップS8にて音出力が指定されている場合、シーケンス処理部15はステップS9に進み、その音出力指定情報にて指定された効果音データを音声出力制御部13に渡して、これに対応する効果音をスピーカ4から再生させる。その再生はプレイヤの操作の有無を問わないものである。シーケンス処理部15は、ステップS9にて指定音を出力させた後、ステップS10へ進む。ステップS8が否定判断された場合にはステップS9の処理がスキップされてステップS10へと処理が進められる。
【0043】
ステップS10において、シーケンス処理部15は、ステップS2で取得したシーケンスデータ28に基づいて、次にプレイヤが行うべき操作がスライド奏法指示部28cに含まれた操作に該当するか否かを判別する。該当する場合、シーケンス処理部15はステップS11に進み、操作評価部16に対してスライド奏法処理を指示する。一方、ステップS10にて、スライド奏法指示部28cに含まれた操作ではない、と判断した場合、シーケンス処理部15はステップS12に進み、操作評価部16に対して通常処理を指示する。ステップS11又はS12の処理が完了すると、シーケンス処理部15は今回のルーチンを終了する。
【0044】
一方、操作評価部16は、図7のステップS11にてスライド奏法処理が指定された場合、図8のスライド奏法処理ルーチンを開始する。スライド奏法処理ルーチンにおいて、操作評価部16はまずステップS31にて、スライド奏法指示部28cにて操作が指定されているフレットボタン7のうち、最も早い時期に操作されるべきフレットボタン(最初のボタンと呼ぶことがある。)7が規定時間内にオンされたか否かを判別する。ステップS31の規定時間は、最初のボタン7に対してシーケンスデータ28上で指定されている操作時期(例えば、図6ではフレットボタン7Rに対応する“10,1,000”)を中心として、前後に所定時間が設定される。ただし、その規定時間は、次に操作されるべきフレットボタン7に対して設定される規定時間と重複しない範囲であることが好ましい。
【0045】
ステップS31にて規定時間内に最初のボタン7がオンされた場合、操作評価部16はステップS32に進み、スライド奏法時に発音されるべき音として割り当てられた効果音のデータを音声出力制御部13に渡してその音の再生を開始させる。その効果音には、ギターにてスライド奏法を行った時に生じる連続的な音程変化を再現した効果音が割り当てられる。
【0046】
続くステップS33にて、操作評価部16は、次に操作されるべきフレットボタン(次のボタン)7が規定時間内にオンされたこと、及びそのオン時点で元のフレットボタン(元のボタン)7、つまり今回のステップS33で判定対象とされているフレットボタン7の前に操作されたフレットボタン7がオンされていることの二つの要件が満たされたか否かを判別する。このステップS33における次のボタン7が次期操作部、元のボタン7が先行操作部にそれぞれ相当する。ステップS33の規定時間は、そのステップS33にて操作の有無の判定対象とされているフレットボタン7に対してシーケンスデータ28上で指定されている操作時期(例えば、図6ではフレットボタン7Yに対応する“10,2,000”、又はフレットボタン7Bに対応する“10,3,000”)を中心として、前後に所定時間が設定される。ただし、その規定時間は、次に操作されるべきフレットボタン7に対して設定される規定時間と重複しない範囲であることが好ましい。また、ステップS33の規定時間は、ステップS31における規定時間と同一であってもよいし、異なってもよい。
【0047】
ステップS33にて二つの要件が満たされている場合、操作評価部16はステップS34に進み、元のボタン7がオフされたか否かを判別する。オフされていない場合、操作評価部16はステップS35に進み、元のボタン7のオフに関して設定された許容時間が経過したか否かを判別する。その許容時間は、例えばステップS33における次のボタン7がオンされた時点を起点として所定時間に設定される。許容時間は、ステップS31又はS33の規定時間と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0048】
ステップS35にて所要時間が経過していない場合、操作評価部16はステップS34の処理に戻る。ステップS34にて元のボタン7がオフされたと判断した場合、操作評価部16はステップS36に進み、ステップS32で出力を開始した効果音を継続して出力させる。続くステップS37にて、操作評価部16は、ステップS33の判定対象とされた次のボタン7の操作が、スライド奏法指示部28cに含まれている一連の操作のうち、最後の操作(以下、最終操作と呼ぶことがある。)であるか否かを判別する。最終操作でなければ、操作評価部16はステップS33の処理に戻る。一方、ステップS37にて最終操作と判断した場合、操作評価部16はステップS38に進み、隣接するフレットボタン(隣接ボタン)7がオンされたか否かを判別する。隣接ボタン7とは、最終操作の対象とされたフレットボタン7に対して、その最終操作の前に操作されるべきフレットボタン7とは反対側に隣接するフレットボタン7である。つまり、スライド奏法指示部28cにて指示された一連のフレットボタン7が正しい順序で操作されても、それらの操作に続いて、隣接する指定外のフレットボタン7が操作された場合にはスライド奏法が失敗したとみなすために、ステップS38の処理が設けられている。
【0049】
ステップS38にて隣接ボタン7がオンされていない場合、操作評価部16はステップS39に進み、所定の監視時間が経過したか否かを判別する。監視時間は、ステップS31又はS33の規定時間、又はステップS35の許容時間と同一でもよいし、異なっていてもよい。そして、ステップS38にて監視時間が経過した場合、操作評価部16はステップS40に進み、ステップS32にて開始した効果音の出力を正常に終了させる。例えば、ステップS32で音声出力制御部13に渡した効果音データの最後まで効果音を出力させて効果音の出力を終了させる。続いて、操作評価部16はステップS41に進み、スライド奏法が成功したとの評価を記憶して今回のルーチンを終える。
【0050】
一方、ステップS33の要件が満たされなかったと判断された場合、ステップS35にて許容時間が経過したと判断された場合、又はステップS38にて隣接ボタンがオンされたと判断された場合、操作評価部16はステップS42に進む。ステップS42において、操作評価部16は、ステップS32で出力を開始した効果音に代えて、所定の失敗音がスピーカ4から再生されるように、音声出力制御部13に失敗音のデータを渡して効果音を失敗音へと変更させる。続いて、操作評価部16はステップS43に進み、スライド奏法が失敗したとの評価を記憶して今回のルーチンを終える。なお、ステップS31にて最初のボタン7がオンされたなかったと判断した場合、操作評価部16はステップS43の処理を実行して今回のルーチンを終了する。
【0051】
図7のステップS12にて通常処理が指定された場合、操作評価部16は、シーケンスデータ28のシーケンス部28bにて指定された操作時期に上述した連係操作が実行されたか否かに基づいてプレイヤの操作を評価する。その評価では、図9に例示したように、シーケンスデータ28に記述された連係操作の操作時期を中心として、前後に所定の時間範囲が評価範囲として設定され、その評価範囲がさらに複数段のレベル(図9ではレベルA〜C)が設定される。ゲームの進行中に連係操作が行われた場合、つまり、フレットボタン7がオンされた状態でストラムバー8が操作された場合、そのストラムバー8の操作時期と操作時期とのずれ時間が検出され、そのずれ時間がいずれのレベルに含まれるかが判定されてプレイヤの操作が評価される。なお、通常処理における評価の手順は公知の音楽ゲームと同様でよく、さらなる説明は省略する。
【0052】
以上のように、本形態のゲーム機1によれば、スライド奏法指示部28cに含まれているフレットボタン7の一連の操作が成功したと評価されるためには、プレイヤが複数のフレットボタン7を指定された順序でオン操作するだけでは足りず、次のボタン7がオン操作された時点では元のボタン7がオン操作され、その後に元のボタン7がオフとなるようにフレットボタン7を順次操作する必要がある。そのため、ギターのネック部上で指を滑らかに移動させるかの如く、複数のフレットボタン7を連続的に操作する必要があることをプレイヤに意識させることができる。それにより、ゲーム上でプレイヤに要求される操作方法を多様化することができる。また、本物のギターのスライド奏法に近似した操作感を実現し、音楽ゲームのリアリティを高めることができる。
【0053】
さらに、スライド奏法指示部28cに従って指示された一連のフレットボタン7を正しく操作しても、指定外の隣接ボタン7をも監視時間内に続けてオン操作した場合には、スライド奏法が失敗したと判定される。本物のギターのスライド奏法ではネック部を押える指の移動量が不足した場合に限らず、指の移動量が多すぎても音程変化に不調を来す。指定外の隣接ボタン7がオン操作されたか否かを判定条件に含めることにより、指の移動量が多すぎる場合の不具合をゲーム上で模擬的に表現することができる。それにより、音楽ゲームのリアリティをさらに高めることができる。
【0054】
以上の形態においては、ゲーム機1の外部記憶装置20がシーケンスデータ記憶手段及び楽曲データ記憶手段として機能する。また、制御ユニット10が、シーケンス処理部15に図7のステップS1〜S5の処理を実行させることにより操作案内手段として機能し、操作評価部16に、図7のステップS11又はS12に対応した処理を実行させることにより操作評価手段として機能し、操作評価部16が図8のスライド奏法処理ルーチンを実行することにより連続操作評価手段として機能する。
【0055】
さらに、スライド奏法指示部28cに含まれているそれぞれの操作毎に、規定時間内に操作が行われたことを操作成功と判別されるための要件に含めているので、スライド奏法の各操作に要求される精度を高め、評価基準の厳格化を図ることができる。
【0056】
本発明は上述した形態に限らず、適宜の形態にて実施することができる。例えば、操作評価部16が、図8のルーチンに代えて、図10のスライド奏法処理ルーチンを実行することにより連続操作評価手段として機能する構成としてもよい。なお、図10において、図8と同一の処理には同一の参照符号を付し、相違点を中心に説明する。図10のスライド奏法処理ルーチンでは、ステップS32でスライド奏法用の音出力を開始した後、操作評価部16が図8のステップS33に代えてステップS51を実行する。ステップS51において、操作評価部16は、次のボタン7がオンされていること、及び元のボタン7もオンされていることの二つの要件が満たされているか否かを判別する。つまり、ステップS51では、隣接ボタン7のオン操作が規定時間内に行われたか否かは判断されない。ステップS51の要件が満たされない場合、操作評価部16はステップS52に進み、所定の操作期間が終了したか否かを判別する。そして、操作期間が終了していない場合、操作評価部16はステップS51の処理に戻る。ステップS52の操作期間は、スライド奏法指示部28cに含まれている一連の操作が行われるべき時間長に設定される。操作期間の計時に関しては、例えば最初のボタン7に対して設定される規定時間の計時開始と同時に操作期間の計時も開始すればよい。ステップS51の要件が満たされた場合、操作評価部16は図8のルーチンと同様にステップS34以下の処理を実行する。一方、ステップS51の要件が満たされないまま、ステップS52にて操作期間が終了したと判断された場合、操作評価部16はスライド奏法が失敗したとみなしてステップS42に進む。
【0057】
以上から明らかなように、図10のルーチンでは、最初のボタン7が規定時間内にオン操作された後は、個々のフレットボタン7がいつ操作されたかは問わず、スライド奏法指示部28cにて指定された各操作が正しい順序で行われ、最終操作が所定の操作期間内に終了し、さらに、スライド奏法指示部28cの指定外である隣接ボタン7が監視時間内にオンされなければスライド奏法が成功したものと評価される。よって、図8の例と比較して、スライド奏法中における各操作の時期に関してプレイヤに適度な自由度を与えることができる。例えば、スライド奏法の開始から一連の操作を一気に完了し、あるいは途中の操作の時期をプレイヤの好みに応じて変更することを許容することが可能である。それにより、プレイヤにあたかもアドリブ操作を行っているかのような演出の自由度を体感させることができる。なお、図10のルーチンにてスライド奏法の成否を判断する場合、シーケンスデータ28のスライド奏法指示部28cでは、最初に操作されるべきフレットボタン7(図6においてフレットボタン7Rの操作時期が記述されていれば足り、操作順序が2番目以降のフレットボタン7(図6ではフレットボタン7Y、7B)に関しては、それらに個別に対応する操作時期の記述は省略されてもよい。この場合でも、最初に操作されるべきフレットボタン7の操作時期が指定されることにより、その操作時期と、図10のステップS52にて考慮される操作期間とによって、2番目以降のフレットボタン7の操作時期も適宜の時間範囲を伴った時期として指定されることとなる。つまり、本発明において、シーケンスデータの連続操作指示部における複数の操作部のそれぞれの操作時期と操作部を指定する情報との対応関係は、操作部毎に個別に操作時期が対応付けられる関係に限定されず、連続操作指示部に含まれる一つの操作部の操作時期が定まれば、その操作時期との関係で他の操作部の操作時期も自ずと規定される形態を含み、その他、各操作部がゲーム中のどの時期に操作されるべきかを特定できる限り、適宜の形態で対応関係が記述されてよい。
【0058】
図6のスライド奏法指示部28cでは、3個のフレットボタン7R、7Y、7Bをヘッド6c側からボディ6a側に向かって順次操作するように各フレットボタン7の操作時期が指定されているが、スライド奏法におけるフレットボタン7の操作順序はそのような順序に限らず、互いに隣接する二つ以上のフレットボタン7が順次操作されるように指定されていれば足りる。例えば、図11に示すように、ボディ6a側からネック部6b側に向かってフレットボタン7B、7Y、7Rの操作を順に指定してもよい。あるいは、図12に示すように、フレットボタン7R、7Y、7Rの操作を順に指定するといったように、スライド奏法として操作されるべきフレットボタン7の方向を途中で切り替えてもよい。さらに、スライド奏法にて操作が要求されるフレットボタン7の個数は3個に限らず、2個以上であれば適宜に変更可能である。
【0059】
また、スライド奏法指示標識109の表示形態に関しても適宜の変更が可能である。例えば、スライド奏法指示画像108は、図13に示すように、スライド奏法の対象とされるオブジェクト106の中心部を貫く直線又は曲線状の形態にて表示してもよい。図4、図11、図12及び図13の表示例では、いずれもスライド奏法として操作されるべき全てのフレットボタン7に対応するオブジェクト106とそれらを結ぶスライド奏法指示画像108とを組み合わせてスライド奏法指示標識109を構成しているが、例えば図14に示すように、最初に操作されるべきフレットボタン7Rと、最後に操作されるべきフレットボタン7Bとにそれぞれ対応するオブジェクト106と、それらのオブジェクト106を結ぶスライド奏法指示画像108のみを表示し、途中に操作されるべきフレットボタン7Yに対応するオブジェクトに関してはその表示を省略してもよい。このような表示形態は、途中のフレットボタン7の操作時期を問わない図10のルーチンと好適に組み合わせることができる。
【0060】
上記の形態では、ギター型の入力装置を用いた音楽ゲームにおいてスライド奏法を指示する例を示したが、本発明はそのような形態に限らない。例えば、入力装置は、複数の操作部が所定の方向に並んでいる限りにおいて、他の楽器を模したものでもよいし、特定の楽器に限らず、汎用的な入力装置であってもよい。複数の操作部が並べられる方向も一直線上の方向に限らず、曲線上、円弧上等に複数の操作部が並べられていてもよい。連続操作指示部に対応した一連の操作も、ギターのスライド奏法を模擬的に再現する目的でプレイヤに指示されるものに限らない。例えば、複数の鍵盤を連続的に弾くような操作など、連続して配置された複数の操作部の連続的な操作を本発明の連続操作指示部に対応した一連の操作としてゲーム上で再現する場合に、本発明を適用して操作の成否を判別してよい。
【0061】
操作案内手段に関しては、操作指示標識を移動させず、操作基準標識を移動させることにより両標識間の相対的な変位を実現してもよい。この場合、操作指示標識を所定の表示範囲(例えば2小節相当の時間長)毎に一括して更新し、操作基準標識は、表示範囲が更新される毎に出発位置から到達位置へと移動するようにそれらの表示を制御すればよい。操作案内手段は、操作部が判別可能な態様で操作指示標識を表示できる限りにおいて、操作部毎に区分された操作指示領域のそれぞれに操作指示標識を表示させる形態とは異なる形態で操作を案内してもよい。例えば、複数の操作部のそれぞれに対して互いに異なるシンボルを割り当て、操作指示標識をそれらのシンボルに対応して操作部毎に変更すれば、各操作部の操作指示標識を同一の操作指示領域に配置しても、複数の操作部のいずれを操作すべきかをプレイヤが判別可能である。連続操作指示部であることをプレイヤに識別させるための情報は、上述したスライド奏法指示標識109のように、操作指示標識と関連付けて表示される例に限らない。例えば、連続操作を要求するテキストメッセージその他の情報をゲーム画面上に表示するといった変形が可能である。
【符号の説明】
【0062】
1 ゲーム機
3 モニタ(表示装置)
4 スピーカ(音声出力装置)
5 入力装置
6 装置本体
6a ボディ部
6b ネック部
6c ヘッド部
7G、7R、7Y、7B、7O フレットボタン(操作部)
10 制御ユニット(コンピュータ、操作案内手段、操作評価手段、楽曲再生手段)
16 操作評価部(連続操作評価手段)
20 外部記憶装置(シーケンスデータ記憶手段、楽曲データ記憶手段)
21 ゲームプログラム
28 シーケンスデータ
28c スライド奏法指示部(連続操作指示部)
100 操作指示画面
101G、101R、101Y、101B、101O レーン
105 操作基準標識
106 オブジェクト(操作指示標識)
108 スライド奏法指示画像
109 スライド奏法指示標識(連続操作指示標識)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の方向に並べて配置された複数の操作部を有し、各操作部の操作の有無に対応した信号を出力する入力装置と、
ゲーム画面を表示出力する表示装置と、
ゲームの進行中における前記複数の操作部のそれぞれの操作時期と前記操作部を指定する情報とを対応付けて記述したシーケンスデータを記憶するシーケンスデータ記憶手段と、
前記シーケンスデータに基づいてプレイヤに前記複数の操作部のそれぞれの操作時期を前記ゲーム画面上にて案内する操作案内手段と、
前記入力装置の出力信号に基づいてプレイヤの操作状況を判別し、判別結果と前記シーケンスデータとの比較に基づいて前記プレイヤの操作を評価する操作評価手段と、を備え、
前記シーケンスデータには、前記所定の方向に連続する二つ以上の操作部をそれらの操作部の並び順に従って操作するように前記操作部と前記操作時期との対応関係が設定された連続操作指示部が含まれ、
前記操作案内手段は、前記連続操作指示部の操作を案内する際には、当該連続操作指示部の操作であることをプレイヤに識別させるための情報を前記ゲーム画面上に表示させ、
前記操作評価手段は、前記連続操作指示部の操作を評価する際に、隣接する二つの操作部の操作状況に関して、先に操作されるべき先行操作部の操作が検出され、次に操作されるべき次期操作部の操作が検出され、該次期操作部の操作の検出後に前記先行操作部の操作解除が検出されたことを要件の少なくとも一部として、前記連続操作指示部に対応した操作の成否を判別する連続操作評価手段を備えている、ゲーム機。
【請求項2】
前記連続操作評価手段は、前記連続操作指示部にて最後に操作されるべき操作部として指定されている最終操作部に対して、当該最終操作部の一つ前に操作されるべき操作部とは反対側に隣接する操作部が前記最終操作部の操作から所定の監視時間内に操作されてないことを前記要件に含めて、前記連続操作指示部に対応した操作の成否を判別する請求項1に記載のゲーム機。
【請求項3】
前記連続操作評価手段は、前記連続操作指示部に含まれている一連の操作のそれぞれが、操作毎に設定された規定時間内にそれぞれ実行されたことを前記要件に含めて、前記連続操作指示部に対応した操作の成否を判別する請求項1又は2に記載のゲーム機。
【請求項4】
前記連続操作評価手段は、前記連続操作指示部に含まれている最初の操作から最後の操作までの一連の操作が、当該一連の操作が行われるべき時間長として予め設定された操作期間内に実行されたことを前記要件に含めて、前記連続操作指示部に対応した操作の成否を判別する請求項1又は2に記載のゲーム機。
【請求項5】
前記入力装置は、ギターを模した形状の装置本体を有し、該装置本体にはギターに倣ってネック部が設けられ、前記ネック部には前記複数の操作部として複数のフレットボタンが当該ネック部の長手方向に並べて設けられている請求項1〜4のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項6】
ゲーム音を再生出力する音声出力装置と、
楽曲を再生させるための楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段と、
前記楽曲データに基づいて前記音声出力装置から前記楽曲を再生させる楽曲再生手段と、を具備し、
前記シーケンスデータでは、前記楽曲の再生中における前記複数の操作部のそれぞれの操作時期と前記操作部を指定する情報とが対応付けて記述され、
前記操作評価手段は、前記連続操作指示部に対応した一連の操作が開始されると前記音声出力装置から音程が連続的に変化する様子を再現した効果音を出力させ、当該一連の操作に失敗されたと判断されると前記効果音の出力を中止する請求項1〜5のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項7】
前記操作案内手段は、前記ゲーム上の現在時刻から将来に向かって所定の時間範囲に含まれる前記操作部の操作時期を前記シーケンスデータに基づいて判別し、判別した各操作時期に対応する操作指示標識と前記現在時刻に対応する操作基準標識とを、前記ゲーム画面上にて時間軸に沿った配置で、かつ前記操作部の区別が識別可能な態様で表示させるとともに、前記操作指示標識が該操作指示標識にて示されるべき操作時期に前記操作基準標識と一致するようにして、前記操作基準標識と前記操作指示標識との間に前記ゲーム上の時間の進行に応じた相対的な変位を生じさせることにより、前記操作部の操作時期をプレイヤに案内する請求項1〜6のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項8】
前記操作案内手段は、前記連続操作指示部の操作を案内する際には、当該連続操作指示部の操作であることをプレイヤに識別させるための情報として、前記連続操作指示部に対応する操作指示標識と、それらの操作指示標識を相互に結ぶ画像とを組み合わせた連続操作指示標識を前記ゲーム画面上に表示させる請求項1〜7のいずれか一項に記載のゲーム機。
【請求項9】
前記操作案内手段は、前記ゲーム画面上で前記操作部毎に区分された操作指示領域内にて前記操作指示標識及び前記操作基準標識を前記時間軸に沿った配置で表示させる請求項8に記載のゲーム機。
【請求項10】
所定の方向に並べて配置された複数の操作部を有し、各操作部の操作の有無に対応した信号を出力する入力装置と、ゲーム画面を表示出力する表示装置と、ゲームの進行中における前記複数の操作部のそれぞれの操作時期と前記操作部を指定する情報とを対応付けて記述したシーケンスデータを記憶するシーケンスデータ記憶手段と、を備え、前記シーケンスデータには、前記所定の方向に連続する二つ以上の操作部をそれらの操作部の並び順に従って操作するように前記操作部と前記操作時期との対応関係が設定された連続操作指示部が含まれているゲーム機のコンピュータを、
前記シーケンスデータに基づいてプレイヤに前記複数の操作部のそれぞれの操作時期を前記ゲーム画面上にて案内する操作案内手段、及び、前記入力装置の出力信号に基づいてプレイヤの操作状況を判別し、判別結果と前記シーケンスデータとの比較に基づいて前記プレイヤの操作を評価する操作評価手段として機能させるように構成され、
前記操作案内手段は、前記連続操作指示部の操作を案内する際には、当該連続操作指示部の操作であることをプレイヤに識別させるための情報を前記ゲーム画面上に表示させ、
前記操作評価手段は、前記連続操作指示部の操作を評価する際に、隣接する二つの操作部の操作状況に関して、先に操作されるべき先行操作部の操作が検出され、次に操作されるべき次期操作部の操作が検出され、該次期操作部の操作の検出後に前記先行操作部の操作解除が検出されたことを要件の少なくとも一部として、前記連続操作指示部に対応した操作の成否を判別する、
ように構成されたゲーム機用のコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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