ゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラム
【課題】ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのいずれかによって操作される第2状態に変化する場合にそのゲームキャラクタを自分が操作することになるのか否かを、ユーザが事前に予測できるように図ることが可能になるゲーム装置を提供すること。
【解決手段】記憶手段(80)は、複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶する。設定手段(82a)は、ゲームキャラクタの状態が第1状態から第2状態に変化する場合、該ゲームキャラクタを、複数のユーザのうちから選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する。表示制御手段(84)は、ゲームキャラクタの状態が第1状態である場合に、該ゲームキャラクタの表示態様、又は該ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、選択制御データに基づいて設定する。
【解決手段】記憶手段(80)は、複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶する。設定手段(82a)は、ゲームキャラクタの状態が第1状態から第2状態に変化する場合、該ゲームキャラクタを、複数のユーザのうちから選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する。表示制御手段(84)は、ゲームキャラクタの状態が第1状態である場合に、該ゲームキャラクタの表示態様、又は該ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、選択制御データに基づいて設定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームが知られている。例えば、操作対象チームと対戦相手チームとの間のスポーツの試合を模したゲーム(サッカーゲーム、バスケットボールゲーム、又はアイスホッケーゲームなど)では、複数のユーザが協力して操作対象チームを操作する場合がある。このようなスポーツゲームでは、例えば、操作対象チームに所属する選手キャラクタのうちの、コンピュータが操作している選手キャラクタがボール(又はパック)を保持する状態になる場合、その選手キャラクタを複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定することが行われている。
【特許文献1】特開2007−260157号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のようなゲームでは、ゲームキャラクタの状態が上記第1状態から上記第2状態に変化する場合にそのゲームキャラクタを自分が操作することになるのか又は他のユーザが操作することになるのかを、ユーザは予測することが困難であった。その結果、ゲームキャラクタを自分が操作することになった場合にユーザは慌ててしまうことがあり、ゲームキャラクタの操作を円滑に開始できなくなってしまう場合があった。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される状態に変化する場合にそのゲームキャラクタを自分が操作することになるのか否かを、ユーザが事前に予測できるように図ることが可能になるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置において、前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶する記憶手段と、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定手段と、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶してなる記憶手段の記憶内容を読み出すステップと、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定ステップと、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置として、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶する記憶手段、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定手段、及び、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0009】
本発明によれば、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される状態から、複数のユーザのいずれかによって操作される状態に変化する場合にそのゲームキャラクタを自分が操作することになるのか否かを、ユーザが事前に予測できるように図ることが可能になる。
【0010】
また本発明の一態様では、前記表示制御手段は、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される前記関連画像の表示態様を、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザに対応する表示態様に設定するようにしてもよい。
【0011】
また本発明の一態様では、前記選択制御データは、前記複数のユーザの各々の優先度を示す優先度データを含むようにしてもよい。前記表示制御手段は、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される前記関連画像の表示態様を前記選択制御データに基づいて設定するようにしてもよい。前記関連画像は、前記複数のユーザの各々に対応する部分領域を含むようにしてもよい。前記部分領域の位置、広さ又は表示態様は、該部分領域に対応する前記ユーザの優先度に基づいて設定されるようにしてもよい。
【0012】
また、本発明に係るゲーム装置は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定手段と、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定ステップと、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置として、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定手段、及び、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0015】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0016】
本発明によれば、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される状態から、複数のユーザのいずれかによって操作される状態に変化するゲームにおいて、そのゲームキャラクタを自分が操作することになるのか否かをユーザが予測できるように図ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータなどを用いて実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機用いて実現する場合について説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置10の全体構成を示す図である。図1に示すように、ゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、モニタ32、スピーカ34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。モニタ32及びスピーカ34は家庭用ゲーム機11に接続される。モニタ32としては例えば家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ34としては例えば家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカが用いられる。
【0019】
家庭用ゲーム機11はコンピュータゲームシステムであり、バス12、マイクロプロセッサ14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0020】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク36から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶16は例えばRAMを含み、光ディスク36から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて主記憶16に書き込まれる。主記憶16はマイクロプロセッサ14の作業用メモリとしても用いられる。バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
【0021】
画像処理部18はVRAMを含み、マイクロプロセッサ14から供給される画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。VRAM上に描画されたゲーム画面はビデオ信号に変換され、所定のタイミングでモニタ32に出力される。
【0022】
入出力処理部20はマイクロプロセッサ14が音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部22はサウンドバッファを含み、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(例えばゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージなど)をスピーカ34から出力する。通信インタフェース28は、家庭用ゲーム機11を通信ネットワークに有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0023】
光ディスク読み取り部24は光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。なお、ここではプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク36を用いるが、メモリカード等、他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、例えばインターネットなどの通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。ハードディスク26は一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。光ディスク36に記憶されることとして説明するプログラム及びデータはハードディスク26に記憶されていてもよい。
【0024】
コントローラ30はユーザが各種ゲーム操作を入力するための汎用操作入力手段である。複数のコントローラ30を家庭用ゲーム機11に接続することが可能である。入出力処理部20は一定周期毎(例えば1/60秒ごと)にコントローラ30の操作状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14はその操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。なお、コントローラ30は家庭用ゲーム機11に有線接続されてもよいし、無線接続されてもよい。
【0025】
ゲーム装置10では、例えば、第1チームと第2チームとの間のサッカーの試合を模したサッカーゲームが実行される。以下では、三名のユーザA,B,Cが協力して第1チームを操作し、コンピュータが第2チームを操作することとして説明する。なお、第2チームは一又は複数のユーザによって操作されるようにしてもよい。
【0026】
図2はサッカーゲームの流れの一例を示す図である。図2に示すように、まず、ユーザA,B,Cは、自分達が操作するチーム(第1チーム)をあらかじめ用意された複数のチームのうちから選択する(S101)。
【0027】
その後、ユーザA,B,Cは自分達のチームの戦術を設定する(S102)。例えば、チームのフォーメーションや作戦が設定される。具体的には、あらかじめ用意された複数のフォーメーションのうちのいずれかが選択されることによって、フォワード(FW)、ミッドフィルダー(MF)、及びディフェンダー(DF)の配置が決定される。また、あらかじめ用意された複数の作戦のうちのいずれかが選択される。選択可能な作戦としては、例えば「カウンターアタック」がある。「カウンターアタック」とは、攻撃の選手キャラクタを前線に残しておき、対戦相手チームからボールを奪った場合には、その選手キャラクタに直ちにパスを出すことによって、速やかに攻撃を行う作戦である。
【0028】
その後、ユーザA,B,Cは、自分達のチームに所属する選手キャラクタのうちから、試合に出場する選手キャラクタを選択する(S103)。このステップでは、試合に出場する選手キャラクタを選択するための画面がモニタ32に表示される。この画面において、ユーザA,B,Cは、S102で設定されたフォーメーションの各ポジションに割り当てる選手キャラクタを選択する。例えば、18名の選手キャラクタがチームに所属している場合、それら18名の選手キャラクタのうちから11名の選手キャラクタが選択される。
【0029】
その後、ユーザA,B,Cは、個々に、試合に出場する選手キャラクタのうちから一又は複数の選手キャラクタを自らの操作対象候補として選択する(S104)。ユーザAは、操作対象候補としてユーザAが選択した選手キャラクタのみを試合中に操作できる。同様に、ユーザBは、操作対象候補としてユーザBが選択した選手キャラクタのみを試合中に操作でき、ユーザCは、操作対象候補としてユーザCが選択した選手キャラクタのみを試合中に操作できる。つまり、各ユーザA,B,Cは、各自が操作対象候補として選択した選手キャラクタの操作に専念できるようになっている。
【0030】
このステップでは、試合に出場する選手キャラクタのうちから一又は複数の選手キャラクタを操作対象候補として選択するための画面(以下「選択画面」と呼ぶ。)がモニタ32に表示される。図3は選択画面の一例を示す。図3に示す選択画面40は、フォーメーション欄42及び出場選手欄44を含んでいる。
【0031】
フォーメーション欄42には、S102で選択されたフォーメーションが表示される。図3のフォーメーション欄42に表されているフォーメーションは、一般的に「4−3−3」と呼ばれるフォーメーションであり、四名のディフェンダー(DF1,DF2,DF3,DF4)と、三名のミッドフィルダー(MF1,MF2,MF3)と、三名のフォワード(FW1,FW2,FW3)と、ゴールキーパー(GK)と、が配置されるフォーメーションである。
【0032】
出場選手欄44には、S103で選択された選手キャラクタ、すなわち試合に出場する選手キャラクタのリストが表示される。各ユーザA,B,Cは、出場選手欄44に表示される選手キャラクタのうちから一又は複数の選手キャラクタを選択する。図3に示す選択画面40では、「DF1」、「DF2」、及び「MF1」に割り当てられた選手キャラクタがユーザAによって選択されている。「MF1」、「MF2」、「MF3」、及び「FW2」に割り当てられた選手キャラクタがユーザBによって選択されている。「MF1」、「FW1」、「FW2」、及び「FW3」に割り当てられた選手キャラクタがユーザCによって選択されている。例えば、「DF1」又は「DF2」に割り当てられた選手キャラクタはユーザAのみによって選択されているため、これらの選手キャラクタはユーザAのみが操作可能になる。また、「FW2」に割り当てられた選手キャラクタはユーザB,Cによって選択されているため、この選手キャラクタはユーザB,Cが操作可能になる。また、「MF1」に割り当てられた選手キャラクタはユーザA,B,Cによって選択されているため、この選手キャラクタはユーザA,B,Cが操作可能になる。
【0033】
なお、選択画面40では、ユーザA,B,Cが選手キャラクタ名を指定することによって操作対象候補を選択できるようにしてもよいし、ポジション名(例えば「DF1」又は「MF1」など)を指定することによって操作対象候補を選択できるようにしてもよい。
【0034】
操作対象候補の選択が完了した場合、ユーザA,B,Cは決定ボタン46を指示する。決定ボタン46が指示された場合、試合が開始する(S105)。
【0035】
試合が開始すると、試合中のゲーム画面を生成するために、仮想3次元空間が主記憶16に構築される。図4は仮想3次元空間の一例を示す。図4に示すように、仮想3次元空間50には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド52が配置される。フィールド52上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール54と、サッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ56と、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール58と、が配置される。ゴール54の一方は第1チームに対応づけられ、他方は第2チームに対応づけられる。いずれか一方のチームに対応づけられたゴール54内にボール58が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0036】
図4では省略されているが、フィールド52上には、第1チームに所属する11名の選手キャラクタ56と、第2チームに所属する11名の選手キャラクタ56と、が配置される。例えば、試合開始時のフィールド52上には、図2のS103で第1チームに所属する選手キャラクタのうちから選択された11名の選手キャラクタ56と、第2チームに所属する選手キャラクタのうちからコンピュータが選択した11名の選手キャラクタ56と、が配置される。
【0037】
選手キャラクタ56とボール58とが近づくと、所定条件の下、その選手キャラクタ56とボール58とが関連づけられる。この場合、ボール58は選手キャラクタ56に従動する。この様子は選手キャラクタ56のドリブル動作として表される。以下では、ボール58が選手キャラクタ56に関連づけられた状態のことを「選手キャラクタ56がボール58を保持している」というように記載する。
【0038】
また、ある選手キャラクタ56がボール58を保持している状態において、他の選手キャラクタ56とボール58とが近づくと、所定条件の下、該他の選手キャラクタ56とボール58とが関連づけられる。このようにして、選手キャラクタ56は他の選手キャラクタ56が保持するボール58を奪取する。
【0039】
仮想3次元空間50には仮想カメラ59(視点)が設定される。仮想3次元空間50を仮想カメラ59から見た様子を表すゲーム画面がモニタ32に表示される。例えば、ゲーム画面に常にボール58が表示されるように、仮想カメラ59はボール58の移動に基づいて仮想3次元空間50内を移動する。
【0040】
図5は試合中のゲーム画面の一例を示す。図5に示すゲーム画面60には、7人の選手キャラクタ56a,56b,56c,56d,56e,56f,56gが表示されている。6人の選手キャラクタ56a〜56fは第1チームに所属する選手キャラクタ56であり、残りの選手キャラクタ56gは第2チームに所属する選手キャラクタ56である。なお、ここでは、選手キャラクタ56a,56b,56c,56d,56e,56fは、それぞれ、「DF1」、「MF2」、「FW1」、「MF1」、「FW2」、「DF2」に割り当てられた選手キャラクタ56であることとして説明する。
【0041】
図5に示すゲーム画面60では、選手キャラクタ56a,56b,56cの頭上に、それぞれ、カーソル画像62a,62b,62cが表示されている。カーソル画像62a,62b,62cは、それぞれ、選手キャラクタ56a,56b,56cがユーザA,B,Cの操作対象になっていることを示している。例えば、カーソル画像62aは、選手キャラクタ56aをユーザAが操作していることを示している。この場合、選手キャラクタ56aはユーザAの操作に基づいて動作する。また、選手キャラクタ56bはユーザBの操作に基づいて動作し、選手キャラクタ56cはユーザCの操作に基づいて動作する。なお、ユーザA,B,Cの操作対象になっていない選手キャラクタ56d,56e,56f,56gはコンピュータ(マイクロプロセッサ14)の操作に基づいて動作する。
【0042】
また、図5に示すゲーム画面60では、選手キャラクタ56a,56b,56c,56d,56e,56fの足下に、それぞれ、マーカー画像64a,64b,64c,64d,64e,64fが表示されている。これらのマーカー画像64a,64b,64c,64d,64e,64fは、それぞれ、選手キャラクタ56a,56b,56c,56d,56e,56fを操作対象候補として選択している一又は複数のユーザを案内する役割を果たしている。なお、いずれのユーザにも操作対象候補として選択されていない選手キャラクタ56の足下にはマーカー画像は表示されない。
【0043】
選手キャラクタ56を操作対象候補として選択しているユーザの数が一名である場合、その選手キャラクタ56に対応するマーカー画像の色は、そのユーザに対応する色に設定される。例えば、「DF1」、「DF2」に割り当てられた選手キャラクタ56a,56fを操作対象候補として選択しているユーザはユーザAのみであるため(図3参照)、マーカー画像64a,64fの色はユーザAに対応する色に設定される。同様に、「MF2」に割り当てられた選手キャラクタ56bを操作対象候補として選択しているユーザはユーザBのみであるため(図3参照)、マーカー画像64bの色がユーザBに対応する色に設定される。また、「FW1」に割り当てられた選手キャラクタ56cを操作対象候補として選択しているユーザはユーザCのみであるため(図3参照)、マーカー画像64cの色がユーザCに対応する色に設定される。
【0044】
一方、選手キャラクタ56を操作対象候補として選択しているユーザの数が複数である場合、その選手キャラクタ56に対応するマーカー画像には、それらのユーザ数と等しい数の部分領域が設定される。部分領域とユーザとは1対1に対応づけられる。
【0045】
図6は、図5に示すマーカー画像64dについて説明するための図である。マーカー画像64dは、「MF1」に割り当てられた選手キャラクタ56dに対応するマーカー画像である。また、「MF1」に割り当てられた選手キャラクタ56dを操作対象候補として選択しているユーザはユーザA,B,Cの三名である(図3参照)。このため、マーカー画像64dは、ユーザAに対応する部分領域70aと、ユーザBに対応する部分領域70bと、ユーザCに対応する部分領域70cと、を含んでいる。図6に示す例では、マーカー画像64dが三つの扇状領域72,74,76に分割されている。これら三つの扇状領域72,74,76のうち、右側の扇状領域76がユーザAの部分領域70aになっている。ユーザAの部分領域70aの色はユーザAに対応する色(すなわちマーカー画像64a,64fと同じ色)に設定されている。また、下側の扇状領域72はユーザBの部分領域70bになっている。ユーザBの部分領域70bの色はユーザBに対応する色(すなわちマーカー画像64bと同じ色)に設定されている。同様に、左側の扇状領域74はユーザCの部分領域70cになっている。ユーザCの部分領域70cの色はユーザCに対応する色(すなわちマーカー画像64cと同じ色)に設定されている。なお、図6では、マーカー画像64dを斜め上方から見た場合を示しているため、マーカー画像64dの形状が楕円形になっている。マーカー画像64dを真上から見た場合、マーカー画像64dの形状は円形になる。後述の図9、17、18におけるマーカー画像64dについても同様であり、後述の図7、10におけるマーカー画像64eについても同様である。
【0046】
図7は、図5に示すマーカー画像64eについて説明するための図である。マーカー画像64eは、「FW2」に割り当てられた選手キャラクタ56eに対応するマーカー画像である。また、「FW2」に割り当てられた選手キャラクタ56eを操作対象候補として選択しているユーザはユーザB,Cの二名である(図3参照)。このため、マーカー画像64eは、ユーザBに対応する部分領域70bと、ユーザCに対応する部分領域70cと、を含んでいる。図7に示す例では、マーカー画像64eが二つの扇状領域(半円状領域)78,79に分割されている。これら二つの扇状領域78,79のうち、下側の扇状領域78がユーザBの部分領域70bになっている。ユーザBの部分領域70bの色はユーザBに対応する色(すなわちマーカー画像64bと同じ色)に設定されている。また、上側の扇状領域79はユーザCの部分領域70cになっている。ユーザCの部分領域70cの色はユーザCに対応する色(すなわちマーカー画像64cと同じ色)に設定されている。
【0047】
図5に示すゲーム画面60では選手キャラクタ56aがボール58を保持している。この状態で、選手キャラクタ56dへのパス操作をユーザAが行った場合、選手キャラクタ56aから選手キャラクタ56dへのパスが実行される。このとき、選手キャラクタ56dはコンピュータによって操作される状態(すなわち、いずれのユーザの操作対象にもなっていない状態)であるため、選手キャラクタ56dを操作するユーザが、選手キャラクタ56dを操作対象候補として選択しているユーザA,B,Cのうちから選出される。
【0048】
選手キャラクタ56dを操作するユーザは所与の優先順序に基づいて選出される。図5に示す状態では、ユーザA,B,Cの優先順序が例えば「B,C,A」に設定される。「B,C,A」はユーザBの優先順位が最も高く、ユーザAの優先順位が最も低い状態を示している。この場合、最も優先順位の高いユーザBが、選手キャラクタ56dを操作するユーザとして選出され、ユーザBの操作対象が選手キャラクタ56bから選手キャラクタ56dに変わる。図8はこの場合のゲーム画面60を示している。図8に示すゲーム画面60では、ユーザBの操作対象を案内するカーソル画像62bが選手キャラクタ56dの頭上に表示されており、選手キャラクタ56dがユーザBの操作に従って動作する。
【0049】
優先順序は、いずれかのユーザが操作する選手キャラクタ56がボール58を保持している場合、そのユーザの優先順位が最も低くなるように設定される。例えば、図5に示す状態では、ユーザAが操作する選手キャラクタ56aがボール58を保持しているため、ユーザAの優先順位が最も低くなるように、優先順序が例えば「B,C,A」に設定される。また、図5に示す状態から図8に示す状態に遷移した場合には、ユーザBが操作する選手キャラクタ56dがボール58を保持する状態になるため、ユーザBの優先順位が最も低くなるように、優先順序が「B,C,A」から「C,A,B」に更新される。例えば、図5に示す状態で、選手キャラクタ56aから選手キャラクタ56dへのパスが行われた場合に選手キャラクタ56dの操作もユーザAが担当することになってしまうと、ユーザB,Cが不満を感じてしまうおそれがある。この点、本実施形態のように、ボール58を保持している選手キャラクタ56を操作するユーザの優先順序が最も低くなるようにすれば、上記のような不都合が生じないように図ることが可能になる。
【0050】
なお、図5に示すゲーム画面60において、選手キャラクタ56aから選手キャラクタ56eへのパスが実行されたような場合には、選手キャラクタ56eを操作対象候補として選択しているユーザB,Cのうちの優先度の高いユーザBが、選手キャラクタ56eを操作するユーザとして選出される。また、図5に示すゲーム画面60において、選手キャラクタ56aから選手キャラクタ56fへのパスが実行された場合、選手キャラクタ56fを操作対象候補として選択しているユーザはユーザAのみであるため、選手キャラクタ56fを操作するユーザとしてユーザAが選出される。
【0051】
ここで、マーカー画像64d,64eが果たしているもう一つの役割について説明する。複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56の足下に表示されるマーカー画像は、それら複数のユーザの優先順序を案内する役割を果たす。具体的には、複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56の足下に表示されるマーカー画像では、それら複数のユーザの優先順序を示すように、各ユーザに対応する部分領域の位置が設定される。例えば、マーカー画像では、仮想カメラ59に最も近い扇状領域を第1番目の領域として時計回りの順に、各扇状領域に優先順位が対応づけられる。
【0052】
例えば、マーカー画像64dでは、仮想カメラ59に最も近い下側の扇状領域72は優先順位「1」に対応づけられる。すなわち、扇状領域72は、最も優先順位が高いユーザに対応づけられる。また、扇状領域72の左上側にある扇状領域74は優先順位「2」に対応づけられる。すなわち、扇状領域74は、2番目に優先順位が高いユーザに対応づけられる。さらに、扇状領域74の右側にある扇状領域76は優先順位「3」に対応づけられる。すなわち、扇状領域74は、3番目に優先順位が高いユーザに対応づけられる。このため、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,C,A」である場合、マーカー画像64dは図6に示すようになる。なお、図9はユーザA,B,Cの優先順序が「C,B,A」の場合、すなわち、ユーザB,Cの優先順位が入れ替わった場合のマーカー画像64dを示している。図9に示すマーカー画像64dでは、扇状領域72がユーザCに対応する部分領域70cになっており、扇状領域74がユーザBに対応する部分領域70bになっている。すなわち、この場合のマーカー画像64dでは、図6に示すマーカー画像64dと比較して、ユーザBに対応する部分領域70bの位置と、ユーザCに対応する部分領域70cの位置と、が入れ替わっている。
【0053】
ユーザA,B,Cはマーカー画像62dを参照することによって、現在の優先順序を把握できるようになる。例えば、優先順位「1」が対応づけられた扇状領域72の色をユーザA,B,Cは参照することによって、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dをどのユーザが操作することになるのかを、予測できるようになる。例えば、ユーザBは、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dを自分が操作することになることを、事前に予測できるようになる。このため、実際に選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合にも、ユーザBは慌てずに選手キャラクタ56dの操作を開始できるようになる。また、ユーザCは、自分に対応する色が設定された部分領域70cが扇状領域72,74,76のいずれに設定されているかを参照することによって、現在の自分の優先順序を把握することができるようになる。言い換えれば、ユーザCは、自分に対応する色が設定された部分領域70cの位置を参照することによって、現在の自分の優先順序を把握することができるようになる。
【0054】
なお、マーカー画像64dは選手キャラクタ56dの付近に表示されるため、ユーザA,B,Cは選手キャラクタ56dの方を見れば、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dをどのユーザが操作することになるのかを、直ちに把握できるようになる。
【0055】
また例えば、マーカー画像64eでは、仮想カメラ59に最も近い下側の扇状領域78は優先順位「1」に対応づけられる。すなわち、扇状領域78は、最も優先順位が高いユーザに対応づけられる。また、扇状領域78の上側にある扇状領域79は優先順位「2」に対応づけられる。すなわち、扇状領域79は、2番目に優先順位が高いユーザに対応づけられる。このため、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,C,A」である場合、マーカー画像64eは図7に示すようになる。なお、図10はユーザA,B,Cの優先順序が「C,B,A」の場合、すなわち、ユーザB,Cの優先順位が入れ替わった場合のマーカー画像64eを示している。図10に示すマーカー画像64eでは、扇状領域78がユーザCに対応する部分領域70cになっており、扇状領域79がユーザBに対応する部分領域70bになっている。すなわち、この場合のマーカー画像64eでは、図7に示すマーカー画像64eと比較して、ユーザBに対応する部分領域70bの位置と、ユーザCに対応する部分領域70cの位置と、が入れ替わっている。
【0056】
ユーザA,B,Cはマーカー画像62eを参照することによって、現在の優先順序を把握できるようになる。例えば、優先順位「1」が対応づけられた扇状領域78の色をユーザA,B,Cは参照することによって、選手キャラクタ56eへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56eをどのユーザが操作することになるのかを、予測できるようになる。例えば、ユーザBは、選手キャラクタ56eへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56eを自分が操作することになることを、事前に把握することができるようになる。このため、実際に選手キャラクタ56eへのパスが実行された場合にも、ユーザBは慌てずに選手キャラクタ56eの操作を開始できるようになる。また、ユーザCは、自分に対応する色が設定された部分領域70cが扇状領域78,79のいずれに設定されているかを参照することによって、現在の自分の優先順序を把握することができるようになる。言い換えれば、ユーザCは、自分に対応する色が設定された部分領域70cの位置を参照することによって、現在の自分の優先順序を把握することができるようになる。
【0057】
なお、マーカー画像64eは選手キャラクタ56eの付近に表示されるため、ユーザA,B,Cは選手キャラクタ56eの方を見れば、選手キャラクタ56eへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56eをどのユーザが操作することになるのかを直ちに把握できるようになる。
【0058】
ところで、図8に示すゲーム画面60では、選手キャラクタ56dがユーザBの操作対象になったことに伴って、マーカー画像64dの全体がユーザBに対応する色(すなわちマーカー画像64bの色)に設定されている。また、図5に示す状態から図8に示す状態に遷移した場合には、優先順序が「B,C,A」から「C,A,B」に更新されるため、図8に示すゲーム画面60ではマーカー画像64が図9に示す状態に更新されている。
【0059】
次に、上記のサッカーゲームを実現するための構成について説明する。図11は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関する機能を主として示す機能ブロック図である。図11に示すように、ゲーム装置10は、ゲームデータ記憶部80、ゲーム状況データ更新部82、及び表示制御部84を含む。ゲームデータ記憶部80は例えば主記憶16及び光ディスク36を主として実現される。ゲーム状況データ更新部82及び表示制御部84は、例えばマイクロプロセッサ14を主として実現される。
【0060】
ゲームデータ記憶部80はサッカーゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、複数のチームデータ、複数のフォーメーションデータ、及び複数の作戦データがゲームデータ記憶部80に記憶される。各チームデータはそのチームに所属する選手キャラクタのリストを含む。図2のS101,S102における選択結果を示すデータもゲームデータ記憶部80に記憶される。
【0061】
また、図2のS103,S104における選択結果を示すデータ(以下「選択結果データ」と記載する。)がゲームデータ記憶部80に記憶される。図12は選択結果データの一例を示す図である。図10に示す選択結果データは、「選手ID」、「出場フラグ」、「ポジション」、及び「操作対象候補フラグ」を含んでいる。
【0062】
「選手ID」は、第1チームに所属する選手キャラクタを一意に識別する情報である。「出場フラグ」は0,1,2の値をとる。値「0」は選手キャラクタがまだ試合に出場していないことを示す。値「1」は選手キャラクタが試合に出場中であることを示す。値「2」は選手キャラクタが試合に出場していたが、他の選手キャラクタと交代し、現在は試合に出場していないことを示す。「ポジション」は、選手キャラクタが割り当てられているポジションを示す。「操作対象候補フラグ」は、選手キャラクタが操作対象候補として選択されているか否かを示す。値「0」は、選手キャラクタが操作対象候補として選択されていないことを示し、値「1」は、選手キャラクタが操作対象候補として選択されていることを示す。
【0063】
また、ゲームデータ記憶部80はゲーム状況データ記憶部80aを含む。ゲーム状況データ記憶部80aは、サッカーゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する。例えば、仮想3次元空間50に配置された各選手キャラクタ56及びボール58の現在の状態を示すデータがゲーム状況データ記憶部80aに記憶される。具体的には、各選手キャラクタ56の現在の位置、姿勢、移動方向、及び移動速度などが記憶される。また、ボール58の現在の位置、移動方向、及び移動速度などが記憶される。さらに、現時点でボール58を保持している選手キャラクタ56の選手IDが記憶される。また例えば、仮想カメラ59の現在の状態(例えば位置や視線方向など)を示すデータがゲーム状況データ記憶部80aに記憶される。両チームの得点を示すデータや、経過時間を示すデータもゲーム状況データ記憶部80aに記憶される。
【0064】
また例えば、ユーザA,B,Cの現在の操作対象になっている選手キャラクタ56を示す操作対象データがゲーム状況データ記憶部80aに記憶される。図13は操作対象データの一例を示す。図13に示す操作対象データにおいて、「操作対象選手ID」は、現時点でユーザが操作している選手キャラクタ56の選手IDである。
【0065】
また例えば、ユーザA,B,Cの現在の優先度を示す優先度データもゲーム状況データ記憶部80aに記憶される。図14は優先度データの一例を示す。図14に示す優先度データはユーザA,B,Cの優先順序を示すデータになっている。図14に示す優先度データは、ユーザBの優先順位が最も高く、ユーザCの優先順位が2番目に高く、ユーザAの優先順位が最も低い状態を示している。この優先度データと、上述の選択結果データ(図12参照)とは、選手キャラクタ56を操作するユーザとして複数のユーザA,B,Cのうちのいずれかを選択するためのデータ(選択制御データ)として役割を果たす。
【0066】
ゲーム状況データ更新部82はゲーム状況データを更新する。例えば、ゲーム状況データ更新部82は、選手キャラクタ56、ボール58、及び仮想カメラ59の状態データを更新する。また例えば、ゲーム状況データ更新部82は操作対象データや優先度データを更新する。ゲーム状況データ更新部82は、操作対象データを更新するための機能ブロックとして、操作対象設定部82a(設定手段)を含む。
【0067】
操作対象設定部82aは、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56の状態を、コンピュータによって選手キャラクタ56が操作される状態から、ユーザによって選手キャラクタ56が操作される状態に切り替えるべきタイミングが到来したか否かを判定する。例えば、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56がボール58を保持する状態になった場合や、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56がボール58を保持する状態になることが予測される場合に、上記タイミングが到来とした判定される。
【0068】
上記のタイミングが到来した場合、操作対象設定部82aは、選手キャラクタ56の状態を、コンピュータによって選手キャラクタ56が操作される状態から、上述の選択結果データ(図12参照)及び優先度データ(図14参照)に基づいて選択されるユーザによって選手キャラクタ56が操作される状態に切り替える。選手キャラクタ56が一のユーザのみによって操作対象候補として選択されている場合、操作対象設定部82aは、その選手キャラクタ56を、そのユーザの操作対象に設定する。一方、選手キャラクタ56が複数のユーザによって操作対象候補として選択されている場合、操作対象設定部82aは、その選手キャラクタ56を、それら複数のユーザのうちから優先度データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する。なお、例えば、ある選手キャラクタ56がユーザBの操作対象に設定される場合には、ユーザBの「操作対象選手ID」がその選手キャラクタ56の選手IDに更新される。
【0069】
表示制御部84は、例えば図5又は図8に示すようなゲーム画面60をモニタ32に表示する。本実施形態の場合、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56に関連づけて、マーカー画像が表示される。また、マーカー画像は、上述の選択結果データ(図12参照)及び優先度データ(図14参照)に基づいて設定される。例えば、一のユーザのみが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56に関連づけて表示されるマーカー画像の表示態様が、そのユーザに対応する表示態様に設定される。また、複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56に関連づけて表示されるマーカー画像の表示態様が、それら複数のユーザの優先度に基づいて設定される。なお、マーカー画像の表示態様とは、例えば、マーカー画像の色、模様、絵柄、又は形状などである。
【0070】
例えば図5に示すゲーム画面60では、ユーザAのみが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56fの位置に基づいて決定される位置にマーカー画像64fが表示されており、マーカー画像64fの色がユーザAに対応する色に設定されている。また、ユーザA,B,Cが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56dの位置に基づいて決定される位置にマーカー画像64dが表示されており、マーカー画像64dの絵柄がユーザA,B,Cの優先度に基づいて設定されている。具体的には、マーカー画像64dは、ユーザAに対応する表示態様(本実施形態では色)を有する部分領域70aと、ユーザBに対応する表示態様を有する部分領域70bと、ユーザCに対応する表示態様を有する部分領域70cと、を含んでいる。そして、部分領域70a,70b,70cの位置がユーザA,B,Cの優先順序に基づいて決定されるようになっている。
【0071】
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。図15は、試合中に各ゲーム装置10が所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行する処理のうち、本発明に関連する処理を主として示すフロー図である。マイクロプロセッサ14は光ディスク36に記憶されるプログラムに従って、図15に示す処理を実行する。図15に示す処理が実行されることによって、ゲーム状況データ更新部82及び表示制御部84が実現される。
【0072】
図15に示すように、まず、マイクロプロセッサ14(ゲーム状況データ更新部82)は、選手キャラクタ56、ボール58、及び仮想カメラ59の状態データを更新する(S201)。例えば、ユーザAの操作対象になっている選手キャラクタ56の状態(例えば位置や姿勢など)がユーザAの操作に基づいて更新される。同様に、ユーザBの操作対象になっている選手キャラクタ56の状態がユーザBの操作に基づいて更新され、ユーザCの操作対象になっている選手キャラクタ56の状態がユーザCの操作に基づいて更新される。その他の選手キャラクタ56、すなわち、コンピュータによって操作されている選手キャラクタ56の状態は所定のアルゴリズムに基づいて更新される。また、ボール58の状態(例えば位置や移動方向など)が更新される。さらに、仮想カメラ59の状態(例えば位置など)がボール58の位置に基づいて更新される。
【0073】
また、マイクロプロセッサ14(操作対象設定部82a)は操作対象データを更新する(S202)。図16はこのステップで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【0074】
図16に示すように、まず、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56であって、かつ、現時点ではコンピュータによって操作されている選手キャラクタ56(以下「選手キャラクタX」と記載する。)をいずれかのユーザの操作対象に設定すべきタイミングが到来したか否かが判定される(S301)。例えば、選手キャラクタXがボール58を保持する状態になった場合、又は選手キャラクタXがボール58を保持する状態になることが予測される場合に上記タイミングが到来したと判定される。選手キャラクタXがボール58を保持する状態になる場合とは、例えば、選手キャラクタXの現在位置と、ボール58の現在位置と、の間の距離が所定距離未満となるような場合である。また、選手キャラクタXがボール58を保持する状態になることが予測される場合とは、例えば、選手キャラクタXの現在位置又は将来の予測位置と、ボール58の将来の予測位置と、の間の距離が所定距離未満となるような場合である。
【0075】
上記タイミングが到来したと判定された場合、選手キャラクタXが複数のユーザによって操作対象候補として選択されているか否かが判定される(S302)。選手キャラクタXが複数のユーザによって操作対象候補として選択されている場合、それら複数のユーザのうちのいすれかが優先度データに基づいて選択される(S303)。具体的には、それら複数のユーザのうちで最も優先順位の高いユーザが選択される。そして、選択されたユーザの「操作対象選手ID」が選手キャラクタXのIDに更新される(S304)。
【0076】
一方、選手キャラクタXが複数のユーザによって操作対象候補として選択されていない場合、すなわち、選手キャラクタXが一のユーザのみによって操作対象候補として選択されている場合、そのユーザの「操作対象選手ID」が選手キャラクタXのIDに更新される(S305)。
【0077】
操作対象データの更新処理が実行された後、マイクロプロセッサ14(ゲーム状況データ更新部82)は優先度データの更新処理を実行する。すなわち、図15に示すように、ボール58を保持する選手キャラクタ56が他の選手キャラクタ56に変わったか否かが判定される(S203)。ボール58を保持する選手キャラクタ56が他の選手キャラクタ56に変わったと判定された場合、新たにボール58を保持することになった選手キャラクタ56がユーザA,B,Cのうちのいずれかによって操作されているか否かが判定される(S204)。新たにボール58を保持することになった選手キャラクタ56がユーザA,B,Cのうちのいずれかによって操作されている場合、そのユーザの優先順位が最も低くなるように優先度データが更新される(S205)。
【0078】
優先度データの更新処理が実行された後、マイクロプロセッサ14(表示制御部84)はゲーム画面60を更新する(S206)。
【0079】
このステップでは、まず、仮想3次元空間50を仮想カメラ59から見た様子を表す視野画像がVRAMに形成される。このとき、カーソル画像62a〜62cをゲーム画面60に表示するために、仮想3次元空間50には、カーソル画像62a,62b,62cに対応するオブジェクトが、それぞれ、ユーザA,B,Cの操作対象になっている選手キャラクタ56の頭上に配置される。また、マーカー画像64a〜64fをゲーム画面60に表示するために、マーカー画像64a,64b,64c,64d,64e,64fに対応するオブジェクトが、それぞれ、選手キャラクタ56a,56b,56c,56d,56e,56fの足下に配置される。なお、カーソル画像62a〜62cやマーカー画像64a〜64fに対応するオブジェクトを仮想3次元空間50に配置するのではなく、VRAM上に形成された視野画像上にカーソル画像62a〜62cやマーカー画像64a〜64fを描画することによって、カーソル画像62a〜62cやマーカー画像64a〜64fがゲーム画面60に表示されるようにしてもよい。
【0080】
VRAM上に描画された画像上に得点状況や経過時間が描画されて、ゲーム画面60がVRAM上に形成される。VRAM上に形成されたゲーム画面60は所定のタイミングでモニタ32に表示される。
【0081】
以上に説明したゲーム装置10では、ユーザによって操作される可能性がある選手キャラクタ56(すなわち、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56)がコンピュータによって操作される状態である場合、その選手キャラクタ56に関連づけてマーカー画像(図5におけるマーカー画像64d,64e,64f)が表示される。選手キャラクタ56の状態が、コンピュータによってその選手キャラクタ56が操作される状態から、ユーザによってその選手キャラクタ56が操作される状態に変化する場合にその選手キャラクタ56がどのユーザによって操作されるのかが、マーカー画像によって案内される。ユーザはこのマーカー画像を参照することによって、選手キャラクタ56の状態が、コンピュータによって操作される状態から、ユーザによって操作される状態へと遷移する場合にその選手キャラクタ56を自分が操作することになるのか否かを、事前に予測できるようになる。
【0082】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0083】
例えば、下記に説明するように、マーカー画像は図5〜図8に示した態様に限られない。
【0084】
例えば、図5に示すゲーム画面60では、マーカー画像64d全体の色が、選手キャラクタ56dを操作対象候補として選択しているユーザA,B,Cのうちで最も優先度の高いユーザに対応する色に設定されるようにしてもよい。例えば、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,A,C」である場合、マーカー画像64d全体の色がユーザBに対応する色に設定されるようにしてもよい。この場合のマーカー画像64dは図5におけるマーカー画像64bと同様になる。このようにしても、ユーザA,B,Cは、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dをどのユーザが操作することになるのかを、事前に予測できるようになる。例えば、ユーザBは、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dを自分が操作することになることを、事前に予測できるようになる。
【0085】
また、例えば、マーカー画像64d,64eにおいて、部分領域70a〜70cは扇形状の領域でなくてもよい。すなわち、部分領域70a,70b,70cは、図5〜図10に示した態様とは異なる態様で設定されるようにしてもよい。
【0086】
また、例えば、マーカー画像64d,64eでは、ユーザに対応する部分領域の広さがそのユーザの優先順位に基づいて設定されるようにしてもよい。図17,18は、この場合のマーカー画像64dの一例を示す図である。図17は、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,C,A」である場合のマーカー64dの一例を示している。図17に示すマーカー画像64dでは、最も優先順位の高いユーザBの部分領域70bの面積が最も広くなっており、最も優先順位の低いユーザAの部分領域70aの面積が最も狭くなっている。図18は、ユーザA,B,Cの優先順序が「C,B,A」である場合のマーカー64dの一例を示している。図17に示すマーカー画像64dでは、最も優先順位の高いユーザCの部分領域70cの面積が最も広くなっている。
【0087】
また、例えば、マーカー画像64d,64eでは、ユーザに対応する部分領域の表示態様(例えば濃さ又は透明度など)がそのユーザの優先順位に基づいて設定されるようにしてもよい。例えば、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,C,A」である場合、最も優先順位が高いユーザBに対応する部分領域70bの濃さが他の部分領域70a,70cよりも濃くなるようにしてもよい。また、最も優先順位が低いユーザAに対応する部分領域70aの濃さが他の部分領域70b,70cよりも薄くなるようにしてもよい。
【0088】
また、例えば、マーカー画像は楕円形以外の画像としてもよい。また、マーカー画像は選手キャラクタ56の位置に基づく位置に表示すればよく、マーカー画像64は選手キャラクタ56の足下以外の位置に表示するようにしてもよい。例えば、マーカー画像は吹き出し画像としてもよい。この場合、マーカー画像は選手キャラクタ56の顔付近に表示されるようにしてもよい。また、この場合、マーカー画像の表示態様(例えば、吹き出しの内容又は形状など)が、上述の選択結果データ(図12参照)及び優先度データ(図13参照)に基づいて設定されるようにしてもよい。例えば、マーカー画像の吹き出しの内容が、そのマーカー画像に対応する選手キャラクタ56を操作対象候補として選択しているユーザのうちで最も優先度の高いユーザを示すようにしてもよい。または、複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56に対応するマーカー画像の吹き出し内に、例えば「B,C,A」等のように、それら複数のユーザの優先順序を示す文字列が表示されるようにしてもよい。
【0089】
また例えば、マーカー画像は、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56のうち、その時点でコンピュータによって操作されている選手キャラクタ56のみに関連づけて表示するようにしてもよい。すなわち、ユーザA,B,Cの操作対象になっている選手キャラクタ56に関しては、マーカー画像を表示しないようにしてもよい。例えば図5に示すゲーム画面60ではマーカー画像64a,64b,64cを表示しないようにしてもよい。
【0090】
また例えば、マーカー画像を表示する代わりに、選手キャラクタ56自体の表示態様を変えるようにしてもよい。例えば、図5に示すゲーム画面60では、選手キャラクタ56a〜56fの色が、上述の選択結果データ(図12参照)及び優先度データ(図14参照)に基づいて設定されるようにしてもよい。具体的には、選手キャラクタ56fの色が、選手キャラクタ56fを操作対象候補として選択しているユーザAに対応する色に基づいて設定されるようにしてもよい。また、複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56d,56eの色は、それら複数のユーザのうちで最も優先度の高いユーザに対応する色に基づいて設定されるようにしてもよい。こうしても、ユーザA,B,Cは、選手キャラクタ56d,56e,56fのいずれかへのパスが実行された場合にその選手キャラクタ56をどのユーザが操作することになるのかを、事前に予測できるようになる。例えば、ユーザBは、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dを自分が操作することになることを、事前に予測できるようになる。
【0091】
また例えば、図5に示すゲーム画面60において選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合、選手キャラクタ56dを操作するユーザとして、ユーザA,B,Cのうちから最も優先度の高いユーザを選択するのではなく、ユーザA,B,Cのうちのいずれかが、優先度データに基づいて設定される確率に基づいて選択されるようにしてもよい。例えば、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,C,A」である場合、ユーザA,B,Cの確率が、ユーザBの確率が最も高く、ユーザCの確率が2番目に高く、ユーザAの確率が最も低くなるように設定される。
【0092】
また例えば、少なくとも一人のユーザは操作対象候補を選択しないようにしてもよい。例えば、ユーザA,Bが操作対象候補を選択し、ユーザCは操作対象候補を選択しないようにしてもよい。この場合、ユーザCの操作対象は、ユーザA,Bが操作対象候補として選択しなかった選手キャラクタ56のうちで切り替えられる。すなわち、この場合、ユーザCは、ユーザA,Bが操作対象候補として選択しなかった選手キャラクタ56を操作対象候補として選択したとみなされる。
【0093】
また例えば、操作対象候補の選択(図2のS104)は省略するようにしてもよい。この場合、ユーザA,B,Cの操作対象は、第1チームに所属する選手キャラクタ56のうちで切り替えられることになる。すなわち、この場合、例えば、第1チームに所属する選手キャラクタ56のうちの、コンピュータによって操作されている選手キャラクタ56へのパスが実行された場合、その選手キャラクタ56を操作するユーザとして、ユーザA,B,Cのうちのいずれかが優先度データに基づいて選択されることになる。
【0094】
また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームは、3つの座標要素によって構成される3次元ゲーム空間をゲーム画面に表示するゲームに限られない。ゲーム装置10で実行されるゲームは、2つの座標要素によって構成される2次元ゲーム空間をゲーム画面に表示するゲームであってもよい。すなわち、ゲーム装置10で実行されるゲームは、ボールや選手キャラクタの位置等が2つの座標要素で管理されるゲームであってもよい。
【0095】
また例えば、サッカーゲームは、ユーザA,B,Cがネットワークを介して参加するネットワークサッカーゲームであってもよい。この場合、サッカーゲームを提供する構成は、ユーザAのゲーム装置と、ユーザBのゲーム装置と、ユーザCのゲーム装置と、を含み、いずれかのユーザのゲーム装置がゲームサーバ装置として機能するような構成としてもよい。または、サッカーゲームを提供する構成は、ゲームサーバ装置と、ユーザAのゲーム端末と、ユーザBのゲーム端末と、ユーザCのゲーム端末と、を含むような構成としてもよい。
【0096】
また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームはサッカーゲーム以外のスポーツゲームであってもよい。例えば、ボール(移動物体)を用いて行われるバスケットボールのゲームや、パック(移動物体)を用いて行われるアイスホッケーのゲームにも本発明は適用することができる。また、スポーツゲーム以外のゲームにも本発明は適用することができる。例えば、本発明は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するアクションゲームにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】サッカーゲームの流れを示す図である。
【図3】ユーザが操作対象候補を選択するための画面の一例を示す図である。
【図4】仮想3次元空間の一例を示す図である。
【図5】試合中のゲーム画面の一例を示す図である。
【図6】マーカー画像について説明するための図である。
【図7】マーカー画像について説明するための図である。
【図8】試合中のゲーム画面の他の一例を示す図である。
【図9】マーカー画像について説明するための図である。
【図10】マーカー画像について説明するための図である。
【図11】ゲーム装置の機能ブロック図である。
【図12】選択結果データの一例を示す図である。
【図13】操作対象データの一例を示す図である。
【図14】優先度データの一例を示す図である。
【図15】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図16】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図17】マーカー画像について説明するための図である。
【図18】マーカー画像について説明するための図である。
【符号の説明】
【0098】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスク読み取り部、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、32 モニタ、34 スピーカ、36 光ディスク、40 選択画面、42 フォーメーション欄、44 出場選手欄、46 決定ボタン、50 仮想3次元空間、52 フィールド、54 ゴール、56,56a,56b,56c,56d,56e,56f,56g 選手キャラクタ、58 ボール、59 仮想カメラ、60 ゲーム画面、62a,62b,62c カーソル画像、64a,64b,64c,64d,64e,64f マーカー画像、70a,70b,70c 部分領域、72,74,76,78,79 扇状領域、80 ゲームデータ記憶部、80a ゲーム状況データ記憶部、82 ゲーム状況データ更新部、82a 操作対象設定部、84 表示制御部。
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームが知られている。例えば、操作対象チームと対戦相手チームとの間のスポーツの試合を模したゲーム(サッカーゲーム、バスケットボールゲーム、又はアイスホッケーゲームなど)では、複数のユーザが協力して操作対象チームを操作する場合がある。このようなスポーツゲームでは、例えば、操作対象チームに所属する選手キャラクタのうちの、コンピュータが操作している選手キャラクタがボール(又はパック)を保持する状態になる場合、その選手キャラクタを複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定することが行われている。
【特許文献1】特開2007−260157号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のようなゲームでは、ゲームキャラクタの状態が上記第1状態から上記第2状態に変化する場合にそのゲームキャラクタを自分が操作することになるのか又は他のユーザが操作することになるのかを、ユーザは予測することが困難であった。その結果、ゲームキャラクタを自分が操作することになった場合にユーザは慌ててしまうことがあり、ゲームキャラクタの操作を円滑に開始できなくなってしまう場合があった。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される状態に変化する場合にそのゲームキャラクタを自分が操作することになるのか否かを、ユーザが事前に予測できるように図ることが可能になるゲーム装置、ゲーム装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲーム装置は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置において、前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶する記憶手段と、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定手段と、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶してなる記憶手段の記憶内容を読み出すステップと、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定ステップと、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置として、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶する記憶手段、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定手段、及び、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0009】
本発明によれば、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される状態から、複数のユーザのいずれかによって操作される状態に変化する場合にそのゲームキャラクタを自分が操作することになるのか否かを、ユーザが事前に予測できるように図ることが可能になる。
【0010】
また本発明の一態様では、前記表示制御手段は、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される前記関連画像の表示態様を、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザに対応する表示態様に設定するようにしてもよい。
【0011】
また本発明の一態様では、前記選択制御データは、前記複数のユーザの各々の優先度を示す優先度データを含むようにしてもよい。前記表示制御手段は、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される前記関連画像の表示態様を前記選択制御データに基づいて設定するようにしてもよい。前記関連画像は、前記複数のユーザの各々に対応する部分領域を含むようにしてもよい。前記部分領域の位置、広さ又は表示態様は、該部分領域に対応する前記ユーザの優先度に基づいて設定されるようにしてもよい。
【0012】
また、本発明に係るゲーム装置は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定手段と、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御手段と、を含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係るゲーム装置の制御方法は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定ステップと、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係るプログラムは、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置として、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータなどのコンピュータを機能させるためのプログラムであって、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定手段、及び、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0015】
また、本発明に係る情報記憶媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0016】
本発明によれば、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される状態から、複数のユーザのいずれかによって操作される状態に変化するゲームにおいて、そのゲームキャラクタを自分が操作することになるのか否かをユーザが予測できるように図ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。本発明の実施形態に係るゲーム装置は、例えば家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、携帯ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又はサーバコンピュータなどを用いて実現される。ここでは、本発明の実施形態に係るゲーム装置を家庭用ゲーム機用いて実現する場合について説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置10の全体構成を示す図である。図1に示すように、ゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11、モニタ32、スピーカ34、及び光ディスク36(情報記憶媒体)を含む。モニタ32及びスピーカ34は家庭用ゲーム機11に接続される。モニタ32としては例えば家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ34としては例えば家庭用テレビ受像機に内蔵されたスピーカが用いられる。
【0019】
家庭用ゲーム機11はコンピュータゲームシステムであり、バス12、マイクロプロセッサ14、主記憶16、画像処理部18、入出力処理部20、音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30を含む。
【0020】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステムや、光ディスク36から読み出されるプログラムに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶16は例えばRAMを含み、光ディスク36から読み出されたプログラム及びデータが必要に応じて主記憶16に書き込まれる。主記憶16はマイクロプロセッサ14の作業用メモリとしても用いられる。バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。
【0021】
画像処理部18はVRAMを含み、マイクロプロセッサ14から供給される画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。VRAM上に描画されたゲーム画面はビデオ信号に変換され、所定のタイミングでモニタ32に出力される。
【0022】
入出力処理部20はマイクロプロセッサ14が音声処理部22、光ディスク読み取り部24、ハードディスク26、通信インタフェース28、及びコントローラ30にアクセスするためのインタフェースである。音声処理部22はサウンドバッファを含み、光ディスク36からサウンドバッファに読み出された各種音声データ(例えばゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージなど)をスピーカ34から出力する。通信インタフェース28は、家庭用ゲーム機11を通信ネットワークに有線又は無線接続するためのインタフェースである。
【0023】
光ディスク読み取り部24は光ディスク36に記録されたプログラムやデータを読み取る。なお、ここではプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するために光ディスク36を用いるが、メモリカード等、他の情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、例えばインターネットなどの通信ネットワークを介して遠隔地からプログラムやデータを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。ハードディスク26は一般的なハードディスク装置(補助記憶装置)である。光ディスク36に記憶されることとして説明するプログラム及びデータはハードディスク26に記憶されていてもよい。
【0024】
コントローラ30はユーザが各種ゲーム操作を入力するための汎用操作入力手段である。複数のコントローラ30を家庭用ゲーム機11に接続することが可能である。入出力処理部20は一定周期毎(例えば1/60秒ごと)にコントローラ30の操作状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14はその操作信号に基づいてユーザのゲーム操作を判定する。なお、コントローラ30は家庭用ゲーム機11に有線接続されてもよいし、無線接続されてもよい。
【0025】
ゲーム装置10では、例えば、第1チームと第2チームとの間のサッカーの試合を模したサッカーゲームが実行される。以下では、三名のユーザA,B,Cが協力して第1チームを操作し、コンピュータが第2チームを操作することとして説明する。なお、第2チームは一又は複数のユーザによって操作されるようにしてもよい。
【0026】
図2はサッカーゲームの流れの一例を示す図である。図2に示すように、まず、ユーザA,B,Cは、自分達が操作するチーム(第1チーム)をあらかじめ用意された複数のチームのうちから選択する(S101)。
【0027】
その後、ユーザA,B,Cは自分達のチームの戦術を設定する(S102)。例えば、チームのフォーメーションや作戦が設定される。具体的には、あらかじめ用意された複数のフォーメーションのうちのいずれかが選択されることによって、フォワード(FW)、ミッドフィルダー(MF)、及びディフェンダー(DF)の配置が決定される。また、あらかじめ用意された複数の作戦のうちのいずれかが選択される。選択可能な作戦としては、例えば「カウンターアタック」がある。「カウンターアタック」とは、攻撃の選手キャラクタを前線に残しておき、対戦相手チームからボールを奪った場合には、その選手キャラクタに直ちにパスを出すことによって、速やかに攻撃を行う作戦である。
【0028】
その後、ユーザA,B,Cは、自分達のチームに所属する選手キャラクタのうちから、試合に出場する選手キャラクタを選択する(S103)。このステップでは、試合に出場する選手キャラクタを選択するための画面がモニタ32に表示される。この画面において、ユーザA,B,Cは、S102で設定されたフォーメーションの各ポジションに割り当てる選手キャラクタを選択する。例えば、18名の選手キャラクタがチームに所属している場合、それら18名の選手キャラクタのうちから11名の選手キャラクタが選択される。
【0029】
その後、ユーザA,B,Cは、個々に、試合に出場する選手キャラクタのうちから一又は複数の選手キャラクタを自らの操作対象候補として選択する(S104)。ユーザAは、操作対象候補としてユーザAが選択した選手キャラクタのみを試合中に操作できる。同様に、ユーザBは、操作対象候補としてユーザBが選択した選手キャラクタのみを試合中に操作でき、ユーザCは、操作対象候補としてユーザCが選択した選手キャラクタのみを試合中に操作できる。つまり、各ユーザA,B,Cは、各自が操作対象候補として選択した選手キャラクタの操作に専念できるようになっている。
【0030】
このステップでは、試合に出場する選手キャラクタのうちから一又は複数の選手キャラクタを操作対象候補として選択するための画面(以下「選択画面」と呼ぶ。)がモニタ32に表示される。図3は選択画面の一例を示す。図3に示す選択画面40は、フォーメーション欄42及び出場選手欄44を含んでいる。
【0031】
フォーメーション欄42には、S102で選択されたフォーメーションが表示される。図3のフォーメーション欄42に表されているフォーメーションは、一般的に「4−3−3」と呼ばれるフォーメーションであり、四名のディフェンダー(DF1,DF2,DF3,DF4)と、三名のミッドフィルダー(MF1,MF2,MF3)と、三名のフォワード(FW1,FW2,FW3)と、ゴールキーパー(GK)と、が配置されるフォーメーションである。
【0032】
出場選手欄44には、S103で選択された選手キャラクタ、すなわち試合に出場する選手キャラクタのリストが表示される。各ユーザA,B,Cは、出場選手欄44に表示される選手キャラクタのうちから一又は複数の選手キャラクタを選択する。図3に示す選択画面40では、「DF1」、「DF2」、及び「MF1」に割り当てられた選手キャラクタがユーザAによって選択されている。「MF1」、「MF2」、「MF3」、及び「FW2」に割り当てられた選手キャラクタがユーザBによって選択されている。「MF1」、「FW1」、「FW2」、及び「FW3」に割り当てられた選手キャラクタがユーザCによって選択されている。例えば、「DF1」又は「DF2」に割り当てられた選手キャラクタはユーザAのみによって選択されているため、これらの選手キャラクタはユーザAのみが操作可能になる。また、「FW2」に割り当てられた選手キャラクタはユーザB,Cによって選択されているため、この選手キャラクタはユーザB,Cが操作可能になる。また、「MF1」に割り当てられた選手キャラクタはユーザA,B,Cによって選択されているため、この選手キャラクタはユーザA,B,Cが操作可能になる。
【0033】
なお、選択画面40では、ユーザA,B,Cが選手キャラクタ名を指定することによって操作対象候補を選択できるようにしてもよいし、ポジション名(例えば「DF1」又は「MF1」など)を指定することによって操作対象候補を選択できるようにしてもよい。
【0034】
操作対象候補の選択が完了した場合、ユーザA,B,Cは決定ボタン46を指示する。決定ボタン46が指示された場合、試合が開始する(S105)。
【0035】
試合が開始すると、試合中のゲーム画面を生成するために、仮想3次元空間が主記憶16に構築される。図4は仮想3次元空間の一例を示す。図4に示すように、仮想3次元空間50には、サッカーフィールドを表すオブジェクトであるフィールド52が配置される。フィールド52上には、サッカーのゴールを表すオブジェクトであるゴール54と、サッカー選手を表すオブジェクトである選手キャラクタ56と、サッカーボールを表すオブジェクトであるボール58と、が配置される。ゴール54の一方は第1チームに対応づけられ、他方は第2チームに対応づけられる。いずれか一方のチームに対応づけられたゴール54内にボール58が移動すると、他方のチームの得点イベントが発生する。
【0036】
図4では省略されているが、フィールド52上には、第1チームに所属する11名の選手キャラクタ56と、第2チームに所属する11名の選手キャラクタ56と、が配置される。例えば、試合開始時のフィールド52上には、図2のS103で第1チームに所属する選手キャラクタのうちから選択された11名の選手キャラクタ56と、第2チームに所属する選手キャラクタのうちからコンピュータが選択した11名の選手キャラクタ56と、が配置される。
【0037】
選手キャラクタ56とボール58とが近づくと、所定条件の下、その選手キャラクタ56とボール58とが関連づけられる。この場合、ボール58は選手キャラクタ56に従動する。この様子は選手キャラクタ56のドリブル動作として表される。以下では、ボール58が選手キャラクタ56に関連づけられた状態のことを「選手キャラクタ56がボール58を保持している」というように記載する。
【0038】
また、ある選手キャラクタ56がボール58を保持している状態において、他の選手キャラクタ56とボール58とが近づくと、所定条件の下、該他の選手キャラクタ56とボール58とが関連づけられる。このようにして、選手キャラクタ56は他の選手キャラクタ56が保持するボール58を奪取する。
【0039】
仮想3次元空間50には仮想カメラ59(視点)が設定される。仮想3次元空間50を仮想カメラ59から見た様子を表すゲーム画面がモニタ32に表示される。例えば、ゲーム画面に常にボール58が表示されるように、仮想カメラ59はボール58の移動に基づいて仮想3次元空間50内を移動する。
【0040】
図5は試合中のゲーム画面の一例を示す。図5に示すゲーム画面60には、7人の選手キャラクタ56a,56b,56c,56d,56e,56f,56gが表示されている。6人の選手キャラクタ56a〜56fは第1チームに所属する選手キャラクタ56であり、残りの選手キャラクタ56gは第2チームに所属する選手キャラクタ56である。なお、ここでは、選手キャラクタ56a,56b,56c,56d,56e,56fは、それぞれ、「DF1」、「MF2」、「FW1」、「MF1」、「FW2」、「DF2」に割り当てられた選手キャラクタ56であることとして説明する。
【0041】
図5に示すゲーム画面60では、選手キャラクタ56a,56b,56cの頭上に、それぞれ、カーソル画像62a,62b,62cが表示されている。カーソル画像62a,62b,62cは、それぞれ、選手キャラクタ56a,56b,56cがユーザA,B,Cの操作対象になっていることを示している。例えば、カーソル画像62aは、選手キャラクタ56aをユーザAが操作していることを示している。この場合、選手キャラクタ56aはユーザAの操作に基づいて動作する。また、選手キャラクタ56bはユーザBの操作に基づいて動作し、選手キャラクタ56cはユーザCの操作に基づいて動作する。なお、ユーザA,B,Cの操作対象になっていない選手キャラクタ56d,56e,56f,56gはコンピュータ(マイクロプロセッサ14)の操作に基づいて動作する。
【0042】
また、図5に示すゲーム画面60では、選手キャラクタ56a,56b,56c,56d,56e,56fの足下に、それぞれ、マーカー画像64a,64b,64c,64d,64e,64fが表示されている。これらのマーカー画像64a,64b,64c,64d,64e,64fは、それぞれ、選手キャラクタ56a,56b,56c,56d,56e,56fを操作対象候補として選択している一又は複数のユーザを案内する役割を果たしている。なお、いずれのユーザにも操作対象候補として選択されていない選手キャラクタ56の足下にはマーカー画像は表示されない。
【0043】
選手キャラクタ56を操作対象候補として選択しているユーザの数が一名である場合、その選手キャラクタ56に対応するマーカー画像の色は、そのユーザに対応する色に設定される。例えば、「DF1」、「DF2」に割り当てられた選手キャラクタ56a,56fを操作対象候補として選択しているユーザはユーザAのみであるため(図3参照)、マーカー画像64a,64fの色はユーザAに対応する色に設定される。同様に、「MF2」に割り当てられた選手キャラクタ56bを操作対象候補として選択しているユーザはユーザBのみであるため(図3参照)、マーカー画像64bの色がユーザBに対応する色に設定される。また、「FW1」に割り当てられた選手キャラクタ56cを操作対象候補として選択しているユーザはユーザCのみであるため(図3参照)、マーカー画像64cの色がユーザCに対応する色に設定される。
【0044】
一方、選手キャラクタ56を操作対象候補として選択しているユーザの数が複数である場合、その選手キャラクタ56に対応するマーカー画像には、それらのユーザ数と等しい数の部分領域が設定される。部分領域とユーザとは1対1に対応づけられる。
【0045】
図6は、図5に示すマーカー画像64dについて説明するための図である。マーカー画像64dは、「MF1」に割り当てられた選手キャラクタ56dに対応するマーカー画像である。また、「MF1」に割り当てられた選手キャラクタ56dを操作対象候補として選択しているユーザはユーザA,B,Cの三名である(図3参照)。このため、マーカー画像64dは、ユーザAに対応する部分領域70aと、ユーザBに対応する部分領域70bと、ユーザCに対応する部分領域70cと、を含んでいる。図6に示す例では、マーカー画像64dが三つの扇状領域72,74,76に分割されている。これら三つの扇状領域72,74,76のうち、右側の扇状領域76がユーザAの部分領域70aになっている。ユーザAの部分領域70aの色はユーザAに対応する色(すなわちマーカー画像64a,64fと同じ色)に設定されている。また、下側の扇状領域72はユーザBの部分領域70bになっている。ユーザBの部分領域70bの色はユーザBに対応する色(すなわちマーカー画像64bと同じ色)に設定されている。同様に、左側の扇状領域74はユーザCの部分領域70cになっている。ユーザCの部分領域70cの色はユーザCに対応する色(すなわちマーカー画像64cと同じ色)に設定されている。なお、図6では、マーカー画像64dを斜め上方から見た場合を示しているため、マーカー画像64dの形状が楕円形になっている。マーカー画像64dを真上から見た場合、マーカー画像64dの形状は円形になる。後述の図9、17、18におけるマーカー画像64dについても同様であり、後述の図7、10におけるマーカー画像64eについても同様である。
【0046】
図7は、図5に示すマーカー画像64eについて説明するための図である。マーカー画像64eは、「FW2」に割り当てられた選手キャラクタ56eに対応するマーカー画像である。また、「FW2」に割り当てられた選手キャラクタ56eを操作対象候補として選択しているユーザはユーザB,Cの二名である(図3参照)。このため、マーカー画像64eは、ユーザBに対応する部分領域70bと、ユーザCに対応する部分領域70cと、を含んでいる。図7に示す例では、マーカー画像64eが二つの扇状領域(半円状領域)78,79に分割されている。これら二つの扇状領域78,79のうち、下側の扇状領域78がユーザBの部分領域70bになっている。ユーザBの部分領域70bの色はユーザBに対応する色(すなわちマーカー画像64bと同じ色)に設定されている。また、上側の扇状領域79はユーザCの部分領域70cになっている。ユーザCの部分領域70cの色はユーザCに対応する色(すなわちマーカー画像64cと同じ色)に設定されている。
【0047】
図5に示すゲーム画面60では選手キャラクタ56aがボール58を保持している。この状態で、選手キャラクタ56dへのパス操作をユーザAが行った場合、選手キャラクタ56aから選手キャラクタ56dへのパスが実行される。このとき、選手キャラクタ56dはコンピュータによって操作される状態(すなわち、いずれのユーザの操作対象にもなっていない状態)であるため、選手キャラクタ56dを操作するユーザが、選手キャラクタ56dを操作対象候補として選択しているユーザA,B,Cのうちから選出される。
【0048】
選手キャラクタ56dを操作するユーザは所与の優先順序に基づいて選出される。図5に示す状態では、ユーザA,B,Cの優先順序が例えば「B,C,A」に設定される。「B,C,A」はユーザBの優先順位が最も高く、ユーザAの優先順位が最も低い状態を示している。この場合、最も優先順位の高いユーザBが、選手キャラクタ56dを操作するユーザとして選出され、ユーザBの操作対象が選手キャラクタ56bから選手キャラクタ56dに変わる。図8はこの場合のゲーム画面60を示している。図8に示すゲーム画面60では、ユーザBの操作対象を案内するカーソル画像62bが選手キャラクタ56dの頭上に表示されており、選手キャラクタ56dがユーザBの操作に従って動作する。
【0049】
優先順序は、いずれかのユーザが操作する選手キャラクタ56がボール58を保持している場合、そのユーザの優先順位が最も低くなるように設定される。例えば、図5に示す状態では、ユーザAが操作する選手キャラクタ56aがボール58を保持しているため、ユーザAの優先順位が最も低くなるように、優先順序が例えば「B,C,A」に設定される。また、図5に示す状態から図8に示す状態に遷移した場合には、ユーザBが操作する選手キャラクタ56dがボール58を保持する状態になるため、ユーザBの優先順位が最も低くなるように、優先順序が「B,C,A」から「C,A,B」に更新される。例えば、図5に示す状態で、選手キャラクタ56aから選手キャラクタ56dへのパスが行われた場合に選手キャラクタ56dの操作もユーザAが担当することになってしまうと、ユーザB,Cが不満を感じてしまうおそれがある。この点、本実施形態のように、ボール58を保持している選手キャラクタ56を操作するユーザの優先順序が最も低くなるようにすれば、上記のような不都合が生じないように図ることが可能になる。
【0050】
なお、図5に示すゲーム画面60において、選手キャラクタ56aから選手キャラクタ56eへのパスが実行されたような場合には、選手キャラクタ56eを操作対象候補として選択しているユーザB,Cのうちの優先度の高いユーザBが、選手キャラクタ56eを操作するユーザとして選出される。また、図5に示すゲーム画面60において、選手キャラクタ56aから選手キャラクタ56fへのパスが実行された場合、選手キャラクタ56fを操作対象候補として選択しているユーザはユーザAのみであるため、選手キャラクタ56fを操作するユーザとしてユーザAが選出される。
【0051】
ここで、マーカー画像64d,64eが果たしているもう一つの役割について説明する。複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56の足下に表示されるマーカー画像は、それら複数のユーザの優先順序を案内する役割を果たす。具体的には、複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56の足下に表示されるマーカー画像では、それら複数のユーザの優先順序を示すように、各ユーザに対応する部分領域の位置が設定される。例えば、マーカー画像では、仮想カメラ59に最も近い扇状領域を第1番目の領域として時計回りの順に、各扇状領域に優先順位が対応づけられる。
【0052】
例えば、マーカー画像64dでは、仮想カメラ59に最も近い下側の扇状領域72は優先順位「1」に対応づけられる。すなわち、扇状領域72は、最も優先順位が高いユーザに対応づけられる。また、扇状領域72の左上側にある扇状領域74は優先順位「2」に対応づけられる。すなわち、扇状領域74は、2番目に優先順位が高いユーザに対応づけられる。さらに、扇状領域74の右側にある扇状領域76は優先順位「3」に対応づけられる。すなわち、扇状領域74は、3番目に優先順位が高いユーザに対応づけられる。このため、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,C,A」である場合、マーカー画像64dは図6に示すようになる。なお、図9はユーザA,B,Cの優先順序が「C,B,A」の場合、すなわち、ユーザB,Cの優先順位が入れ替わった場合のマーカー画像64dを示している。図9に示すマーカー画像64dでは、扇状領域72がユーザCに対応する部分領域70cになっており、扇状領域74がユーザBに対応する部分領域70bになっている。すなわち、この場合のマーカー画像64dでは、図6に示すマーカー画像64dと比較して、ユーザBに対応する部分領域70bの位置と、ユーザCに対応する部分領域70cの位置と、が入れ替わっている。
【0053】
ユーザA,B,Cはマーカー画像62dを参照することによって、現在の優先順序を把握できるようになる。例えば、優先順位「1」が対応づけられた扇状領域72の色をユーザA,B,Cは参照することによって、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dをどのユーザが操作することになるのかを、予測できるようになる。例えば、ユーザBは、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dを自分が操作することになることを、事前に予測できるようになる。このため、実際に選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合にも、ユーザBは慌てずに選手キャラクタ56dの操作を開始できるようになる。また、ユーザCは、自分に対応する色が設定された部分領域70cが扇状領域72,74,76のいずれに設定されているかを参照することによって、現在の自分の優先順序を把握することができるようになる。言い換えれば、ユーザCは、自分に対応する色が設定された部分領域70cの位置を参照することによって、現在の自分の優先順序を把握することができるようになる。
【0054】
なお、マーカー画像64dは選手キャラクタ56dの付近に表示されるため、ユーザA,B,Cは選手キャラクタ56dの方を見れば、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dをどのユーザが操作することになるのかを、直ちに把握できるようになる。
【0055】
また例えば、マーカー画像64eでは、仮想カメラ59に最も近い下側の扇状領域78は優先順位「1」に対応づけられる。すなわち、扇状領域78は、最も優先順位が高いユーザに対応づけられる。また、扇状領域78の上側にある扇状領域79は優先順位「2」に対応づけられる。すなわち、扇状領域79は、2番目に優先順位が高いユーザに対応づけられる。このため、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,C,A」である場合、マーカー画像64eは図7に示すようになる。なお、図10はユーザA,B,Cの優先順序が「C,B,A」の場合、すなわち、ユーザB,Cの優先順位が入れ替わった場合のマーカー画像64eを示している。図10に示すマーカー画像64eでは、扇状領域78がユーザCに対応する部分領域70cになっており、扇状領域79がユーザBに対応する部分領域70bになっている。すなわち、この場合のマーカー画像64eでは、図7に示すマーカー画像64eと比較して、ユーザBに対応する部分領域70bの位置と、ユーザCに対応する部分領域70cの位置と、が入れ替わっている。
【0056】
ユーザA,B,Cはマーカー画像62eを参照することによって、現在の優先順序を把握できるようになる。例えば、優先順位「1」が対応づけられた扇状領域78の色をユーザA,B,Cは参照することによって、選手キャラクタ56eへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56eをどのユーザが操作することになるのかを、予測できるようになる。例えば、ユーザBは、選手キャラクタ56eへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56eを自分が操作することになることを、事前に把握することができるようになる。このため、実際に選手キャラクタ56eへのパスが実行された場合にも、ユーザBは慌てずに選手キャラクタ56eの操作を開始できるようになる。また、ユーザCは、自分に対応する色が設定された部分領域70cが扇状領域78,79のいずれに設定されているかを参照することによって、現在の自分の優先順序を把握することができるようになる。言い換えれば、ユーザCは、自分に対応する色が設定された部分領域70cの位置を参照することによって、現在の自分の優先順序を把握することができるようになる。
【0057】
なお、マーカー画像64eは選手キャラクタ56eの付近に表示されるため、ユーザA,B,Cは選手キャラクタ56eの方を見れば、選手キャラクタ56eへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56eをどのユーザが操作することになるのかを直ちに把握できるようになる。
【0058】
ところで、図8に示すゲーム画面60では、選手キャラクタ56dがユーザBの操作対象になったことに伴って、マーカー画像64dの全体がユーザBに対応する色(すなわちマーカー画像64bの色)に設定されている。また、図5に示す状態から図8に示す状態に遷移した場合には、優先順序が「B,C,A」から「C,A,B」に更新されるため、図8に示すゲーム画面60ではマーカー画像64が図9に示す状態に更新されている。
【0059】
次に、上記のサッカーゲームを実現するための構成について説明する。図11は、ゲーム装置10で実現される機能のうち、本発明に関する機能を主として示す機能ブロック図である。図11に示すように、ゲーム装置10は、ゲームデータ記憶部80、ゲーム状況データ更新部82、及び表示制御部84を含む。ゲームデータ記憶部80は例えば主記憶16及び光ディスク36を主として実現される。ゲーム状況データ更新部82及び表示制御部84は、例えばマイクロプロセッサ14を主として実現される。
【0060】
ゲームデータ記憶部80はサッカーゲームを実行するために必要なデータを記憶する。例えば、複数のチームデータ、複数のフォーメーションデータ、及び複数の作戦データがゲームデータ記憶部80に記憶される。各チームデータはそのチームに所属する選手キャラクタのリストを含む。図2のS101,S102における選択結果を示すデータもゲームデータ記憶部80に記憶される。
【0061】
また、図2のS103,S104における選択結果を示すデータ(以下「選択結果データ」と記載する。)がゲームデータ記憶部80に記憶される。図12は選択結果データの一例を示す図である。図10に示す選択結果データは、「選手ID」、「出場フラグ」、「ポジション」、及び「操作対象候補フラグ」を含んでいる。
【0062】
「選手ID」は、第1チームに所属する選手キャラクタを一意に識別する情報である。「出場フラグ」は0,1,2の値をとる。値「0」は選手キャラクタがまだ試合に出場していないことを示す。値「1」は選手キャラクタが試合に出場中であることを示す。値「2」は選手キャラクタが試合に出場していたが、他の選手キャラクタと交代し、現在は試合に出場していないことを示す。「ポジション」は、選手キャラクタが割り当てられているポジションを示す。「操作対象候補フラグ」は、選手キャラクタが操作対象候補として選択されているか否かを示す。値「0」は、選手キャラクタが操作対象候補として選択されていないことを示し、値「1」は、選手キャラクタが操作対象候補として選択されていることを示す。
【0063】
また、ゲームデータ記憶部80はゲーム状況データ記憶部80aを含む。ゲーム状況データ記憶部80aは、サッカーゲームの現在の状況を示すゲーム状況データを記憶する。例えば、仮想3次元空間50に配置された各選手キャラクタ56及びボール58の現在の状態を示すデータがゲーム状況データ記憶部80aに記憶される。具体的には、各選手キャラクタ56の現在の位置、姿勢、移動方向、及び移動速度などが記憶される。また、ボール58の現在の位置、移動方向、及び移動速度などが記憶される。さらに、現時点でボール58を保持している選手キャラクタ56の選手IDが記憶される。また例えば、仮想カメラ59の現在の状態(例えば位置や視線方向など)を示すデータがゲーム状況データ記憶部80aに記憶される。両チームの得点を示すデータや、経過時間を示すデータもゲーム状況データ記憶部80aに記憶される。
【0064】
また例えば、ユーザA,B,Cの現在の操作対象になっている選手キャラクタ56を示す操作対象データがゲーム状況データ記憶部80aに記憶される。図13は操作対象データの一例を示す。図13に示す操作対象データにおいて、「操作対象選手ID」は、現時点でユーザが操作している選手キャラクタ56の選手IDである。
【0065】
また例えば、ユーザA,B,Cの現在の優先度を示す優先度データもゲーム状況データ記憶部80aに記憶される。図14は優先度データの一例を示す。図14に示す優先度データはユーザA,B,Cの優先順序を示すデータになっている。図14に示す優先度データは、ユーザBの優先順位が最も高く、ユーザCの優先順位が2番目に高く、ユーザAの優先順位が最も低い状態を示している。この優先度データと、上述の選択結果データ(図12参照)とは、選手キャラクタ56を操作するユーザとして複数のユーザA,B,Cのうちのいずれかを選択するためのデータ(選択制御データ)として役割を果たす。
【0066】
ゲーム状況データ更新部82はゲーム状況データを更新する。例えば、ゲーム状況データ更新部82は、選手キャラクタ56、ボール58、及び仮想カメラ59の状態データを更新する。また例えば、ゲーム状況データ更新部82は操作対象データや優先度データを更新する。ゲーム状況データ更新部82は、操作対象データを更新するための機能ブロックとして、操作対象設定部82a(設定手段)を含む。
【0067】
操作対象設定部82aは、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56の状態を、コンピュータによって選手キャラクタ56が操作される状態から、ユーザによって選手キャラクタ56が操作される状態に切り替えるべきタイミングが到来したか否かを判定する。例えば、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56がボール58を保持する状態になった場合や、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56がボール58を保持する状態になることが予測される場合に、上記タイミングが到来とした判定される。
【0068】
上記のタイミングが到来した場合、操作対象設定部82aは、選手キャラクタ56の状態を、コンピュータによって選手キャラクタ56が操作される状態から、上述の選択結果データ(図12参照)及び優先度データ(図14参照)に基づいて選択されるユーザによって選手キャラクタ56が操作される状態に切り替える。選手キャラクタ56が一のユーザのみによって操作対象候補として選択されている場合、操作対象設定部82aは、その選手キャラクタ56を、そのユーザの操作対象に設定する。一方、選手キャラクタ56が複数のユーザによって操作対象候補として選択されている場合、操作対象設定部82aは、その選手キャラクタ56を、それら複数のユーザのうちから優先度データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する。なお、例えば、ある選手キャラクタ56がユーザBの操作対象に設定される場合には、ユーザBの「操作対象選手ID」がその選手キャラクタ56の選手IDに更新される。
【0069】
表示制御部84は、例えば図5又は図8に示すようなゲーム画面60をモニタ32に表示する。本実施形態の場合、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56に関連づけて、マーカー画像が表示される。また、マーカー画像は、上述の選択結果データ(図12参照)及び優先度データ(図14参照)に基づいて設定される。例えば、一のユーザのみが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56に関連づけて表示されるマーカー画像の表示態様が、そのユーザに対応する表示態様に設定される。また、複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56に関連づけて表示されるマーカー画像の表示態様が、それら複数のユーザの優先度に基づいて設定される。なお、マーカー画像の表示態様とは、例えば、マーカー画像の色、模様、絵柄、又は形状などである。
【0070】
例えば図5に示すゲーム画面60では、ユーザAのみが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56fの位置に基づいて決定される位置にマーカー画像64fが表示されており、マーカー画像64fの色がユーザAに対応する色に設定されている。また、ユーザA,B,Cが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56dの位置に基づいて決定される位置にマーカー画像64dが表示されており、マーカー画像64dの絵柄がユーザA,B,Cの優先度に基づいて設定されている。具体的には、マーカー画像64dは、ユーザAに対応する表示態様(本実施形態では色)を有する部分領域70aと、ユーザBに対応する表示態様を有する部分領域70bと、ユーザCに対応する表示態様を有する部分領域70cと、を含んでいる。そして、部分領域70a,70b,70cの位置がユーザA,B,Cの優先順序に基づいて決定されるようになっている。
【0071】
次に、ゲーム装置10が実行する処理について説明する。図15は、試合中に各ゲーム装置10が所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行する処理のうち、本発明に関連する処理を主として示すフロー図である。マイクロプロセッサ14は光ディスク36に記憶されるプログラムに従って、図15に示す処理を実行する。図15に示す処理が実行されることによって、ゲーム状況データ更新部82及び表示制御部84が実現される。
【0072】
図15に示すように、まず、マイクロプロセッサ14(ゲーム状況データ更新部82)は、選手キャラクタ56、ボール58、及び仮想カメラ59の状態データを更新する(S201)。例えば、ユーザAの操作対象になっている選手キャラクタ56の状態(例えば位置や姿勢など)がユーザAの操作に基づいて更新される。同様に、ユーザBの操作対象になっている選手キャラクタ56の状態がユーザBの操作に基づいて更新され、ユーザCの操作対象になっている選手キャラクタ56の状態がユーザCの操作に基づいて更新される。その他の選手キャラクタ56、すなわち、コンピュータによって操作されている選手キャラクタ56の状態は所定のアルゴリズムに基づいて更新される。また、ボール58の状態(例えば位置や移動方向など)が更新される。さらに、仮想カメラ59の状態(例えば位置など)がボール58の位置に基づいて更新される。
【0073】
また、マイクロプロセッサ14(操作対象設定部82a)は操作対象データを更新する(S202)。図16はこのステップで実行される処理の一例を示すフロー図である。
【0074】
図16に示すように、まず、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56であって、かつ、現時点ではコンピュータによって操作されている選手キャラクタ56(以下「選手キャラクタX」と記載する。)をいずれかのユーザの操作対象に設定すべきタイミングが到来したか否かが判定される(S301)。例えば、選手キャラクタXがボール58を保持する状態になった場合、又は選手キャラクタXがボール58を保持する状態になることが予測される場合に上記タイミングが到来したと判定される。選手キャラクタXがボール58を保持する状態になる場合とは、例えば、選手キャラクタXの現在位置と、ボール58の現在位置と、の間の距離が所定距離未満となるような場合である。また、選手キャラクタXがボール58を保持する状態になることが予測される場合とは、例えば、選手キャラクタXの現在位置又は将来の予測位置と、ボール58の将来の予測位置と、の間の距離が所定距離未満となるような場合である。
【0075】
上記タイミングが到来したと判定された場合、選手キャラクタXが複数のユーザによって操作対象候補として選択されているか否かが判定される(S302)。選手キャラクタXが複数のユーザによって操作対象候補として選択されている場合、それら複数のユーザのうちのいすれかが優先度データに基づいて選択される(S303)。具体的には、それら複数のユーザのうちで最も優先順位の高いユーザが選択される。そして、選択されたユーザの「操作対象選手ID」が選手キャラクタXのIDに更新される(S304)。
【0076】
一方、選手キャラクタXが複数のユーザによって操作対象候補として選択されていない場合、すなわち、選手キャラクタXが一のユーザのみによって操作対象候補として選択されている場合、そのユーザの「操作対象選手ID」が選手キャラクタXのIDに更新される(S305)。
【0077】
操作対象データの更新処理が実行された後、マイクロプロセッサ14(ゲーム状況データ更新部82)は優先度データの更新処理を実行する。すなわち、図15に示すように、ボール58を保持する選手キャラクタ56が他の選手キャラクタ56に変わったか否かが判定される(S203)。ボール58を保持する選手キャラクタ56が他の選手キャラクタ56に変わったと判定された場合、新たにボール58を保持することになった選手キャラクタ56がユーザA,B,Cのうちのいずれかによって操作されているか否かが判定される(S204)。新たにボール58を保持することになった選手キャラクタ56がユーザA,B,Cのうちのいずれかによって操作されている場合、そのユーザの優先順位が最も低くなるように優先度データが更新される(S205)。
【0078】
優先度データの更新処理が実行された後、マイクロプロセッサ14(表示制御部84)はゲーム画面60を更新する(S206)。
【0079】
このステップでは、まず、仮想3次元空間50を仮想カメラ59から見た様子を表す視野画像がVRAMに形成される。このとき、カーソル画像62a〜62cをゲーム画面60に表示するために、仮想3次元空間50には、カーソル画像62a,62b,62cに対応するオブジェクトが、それぞれ、ユーザA,B,Cの操作対象になっている選手キャラクタ56の頭上に配置される。また、マーカー画像64a〜64fをゲーム画面60に表示するために、マーカー画像64a,64b,64c,64d,64e,64fに対応するオブジェクトが、それぞれ、選手キャラクタ56a,56b,56c,56d,56e,56fの足下に配置される。なお、カーソル画像62a〜62cやマーカー画像64a〜64fに対応するオブジェクトを仮想3次元空間50に配置するのではなく、VRAM上に形成された視野画像上にカーソル画像62a〜62cやマーカー画像64a〜64fを描画することによって、カーソル画像62a〜62cやマーカー画像64a〜64fがゲーム画面60に表示されるようにしてもよい。
【0080】
VRAM上に描画された画像上に得点状況や経過時間が描画されて、ゲーム画面60がVRAM上に形成される。VRAM上に形成されたゲーム画面60は所定のタイミングでモニタ32に表示される。
【0081】
以上に説明したゲーム装置10では、ユーザによって操作される可能性がある選手キャラクタ56(すなわち、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択した選手キャラクタ56)がコンピュータによって操作される状態である場合、その選手キャラクタ56に関連づけてマーカー画像(図5におけるマーカー画像64d,64e,64f)が表示される。選手キャラクタ56の状態が、コンピュータによってその選手キャラクタ56が操作される状態から、ユーザによってその選手キャラクタ56が操作される状態に変化する場合にその選手キャラクタ56がどのユーザによって操作されるのかが、マーカー画像によって案内される。ユーザはこのマーカー画像を参照することによって、選手キャラクタ56の状態が、コンピュータによって操作される状態から、ユーザによって操作される状態へと遷移する場合にその選手キャラクタ56を自分が操作することになるのか否かを、事前に予測できるようになる。
【0082】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0083】
例えば、下記に説明するように、マーカー画像は図5〜図8に示した態様に限られない。
【0084】
例えば、図5に示すゲーム画面60では、マーカー画像64d全体の色が、選手キャラクタ56dを操作対象候補として選択しているユーザA,B,Cのうちで最も優先度の高いユーザに対応する色に設定されるようにしてもよい。例えば、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,A,C」である場合、マーカー画像64d全体の色がユーザBに対応する色に設定されるようにしてもよい。この場合のマーカー画像64dは図5におけるマーカー画像64bと同様になる。このようにしても、ユーザA,B,Cは、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dをどのユーザが操作することになるのかを、事前に予測できるようになる。例えば、ユーザBは、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dを自分が操作することになることを、事前に予測できるようになる。
【0085】
また、例えば、マーカー画像64d,64eにおいて、部分領域70a〜70cは扇形状の領域でなくてもよい。すなわち、部分領域70a,70b,70cは、図5〜図10に示した態様とは異なる態様で設定されるようにしてもよい。
【0086】
また、例えば、マーカー画像64d,64eでは、ユーザに対応する部分領域の広さがそのユーザの優先順位に基づいて設定されるようにしてもよい。図17,18は、この場合のマーカー画像64dの一例を示す図である。図17は、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,C,A」である場合のマーカー64dの一例を示している。図17に示すマーカー画像64dでは、最も優先順位の高いユーザBの部分領域70bの面積が最も広くなっており、最も優先順位の低いユーザAの部分領域70aの面積が最も狭くなっている。図18は、ユーザA,B,Cの優先順序が「C,B,A」である場合のマーカー64dの一例を示している。図17に示すマーカー画像64dでは、最も優先順位の高いユーザCの部分領域70cの面積が最も広くなっている。
【0087】
また、例えば、マーカー画像64d,64eでは、ユーザに対応する部分領域の表示態様(例えば濃さ又は透明度など)がそのユーザの優先順位に基づいて設定されるようにしてもよい。例えば、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,C,A」である場合、最も優先順位が高いユーザBに対応する部分領域70bの濃さが他の部分領域70a,70cよりも濃くなるようにしてもよい。また、最も優先順位が低いユーザAに対応する部分領域70aの濃さが他の部分領域70b,70cよりも薄くなるようにしてもよい。
【0088】
また、例えば、マーカー画像は楕円形以外の画像としてもよい。また、マーカー画像は選手キャラクタ56の位置に基づく位置に表示すればよく、マーカー画像64は選手キャラクタ56の足下以外の位置に表示するようにしてもよい。例えば、マーカー画像は吹き出し画像としてもよい。この場合、マーカー画像は選手キャラクタ56の顔付近に表示されるようにしてもよい。また、この場合、マーカー画像の表示態様(例えば、吹き出しの内容又は形状など)が、上述の選択結果データ(図12参照)及び優先度データ(図13参照)に基づいて設定されるようにしてもよい。例えば、マーカー画像の吹き出しの内容が、そのマーカー画像に対応する選手キャラクタ56を操作対象候補として選択しているユーザのうちで最も優先度の高いユーザを示すようにしてもよい。または、複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56に対応するマーカー画像の吹き出し内に、例えば「B,C,A」等のように、それら複数のユーザの優先順序を示す文字列が表示されるようにしてもよい。
【0089】
また例えば、マーカー画像は、一又は複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56のうち、その時点でコンピュータによって操作されている選手キャラクタ56のみに関連づけて表示するようにしてもよい。すなわち、ユーザA,B,Cの操作対象になっている選手キャラクタ56に関しては、マーカー画像を表示しないようにしてもよい。例えば図5に示すゲーム画面60ではマーカー画像64a,64b,64cを表示しないようにしてもよい。
【0090】
また例えば、マーカー画像を表示する代わりに、選手キャラクタ56自体の表示態様を変えるようにしてもよい。例えば、図5に示すゲーム画面60では、選手キャラクタ56a〜56fの色が、上述の選択結果データ(図12参照)及び優先度データ(図14参照)に基づいて設定されるようにしてもよい。具体的には、選手キャラクタ56fの色が、選手キャラクタ56fを操作対象候補として選択しているユーザAに対応する色に基づいて設定されるようにしてもよい。また、複数のユーザが操作対象候補として選択している選手キャラクタ56d,56eの色は、それら複数のユーザのうちで最も優先度の高いユーザに対応する色に基づいて設定されるようにしてもよい。こうしても、ユーザA,B,Cは、選手キャラクタ56d,56e,56fのいずれかへのパスが実行された場合にその選手キャラクタ56をどのユーザが操作することになるのかを、事前に予測できるようになる。例えば、ユーザBは、選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合に選手キャラクタ56dを自分が操作することになることを、事前に予測できるようになる。
【0091】
また例えば、図5に示すゲーム画面60において選手キャラクタ56dへのパスが実行された場合、選手キャラクタ56dを操作するユーザとして、ユーザA,B,Cのうちから最も優先度の高いユーザを選択するのではなく、ユーザA,B,Cのうちのいずれかが、優先度データに基づいて設定される確率に基づいて選択されるようにしてもよい。例えば、ユーザA,B,Cの優先順序が「B,C,A」である場合、ユーザA,B,Cの確率が、ユーザBの確率が最も高く、ユーザCの確率が2番目に高く、ユーザAの確率が最も低くなるように設定される。
【0092】
また例えば、少なくとも一人のユーザは操作対象候補を選択しないようにしてもよい。例えば、ユーザA,Bが操作対象候補を選択し、ユーザCは操作対象候補を選択しないようにしてもよい。この場合、ユーザCの操作対象は、ユーザA,Bが操作対象候補として選択しなかった選手キャラクタ56のうちで切り替えられる。すなわち、この場合、ユーザCは、ユーザA,Bが操作対象候補として選択しなかった選手キャラクタ56を操作対象候補として選択したとみなされる。
【0093】
また例えば、操作対象候補の選択(図2のS104)は省略するようにしてもよい。この場合、ユーザA,B,Cの操作対象は、第1チームに所属する選手キャラクタ56のうちで切り替えられることになる。すなわち、この場合、例えば、第1チームに所属する選手キャラクタ56のうちの、コンピュータによって操作されている選手キャラクタ56へのパスが実行された場合、その選手キャラクタ56を操作するユーザとして、ユーザA,B,Cのうちのいずれかが優先度データに基づいて選択されることになる。
【0094】
また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームは、3つの座標要素によって構成される3次元ゲーム空間をゲーム画面に表示するゲームに限られない。ゲーム装置10で実行されるゲームは、2つの座標要素によって構成される2次元ゲーム空間をゲーム画面に表示するゲームであってもよい。すなわち、ゲーム装置10で実行されるゲームは、ボールや選手キャラクタの位置等が2つの座標要素で管理されるゲームであってもよい。
【0095】
また例えば、サッカーゲームは、ユーザA,B,Cがネットワークを介して参加するネットワークサッカーゲームであってもよい。この場合、サッカーゲームを提供する構成は、ユーザAのゲーム装置と、ユーザBのゲーム装置と、ユーザCのゲーム装置と、を含み、いずれかのユーザのゲーム装置がゲームサーバ装置として機能するような構成としてもよい。または、サッカーゲームを提供する構成は、ゲームサーバ装置と、ユーザAのゲーム端末と、ユーザBのゲーム端末と、ユーザCのゲーム端末と、を含むような構成としてもよい。
【0096】
また例えば、ゲーム装置10で実行されるゲームはサッカーゲーム以外のスポーツゲームであってもよい。例えば、ボール(移動物体)を用いて行われるバスケットボールのゲームや、パック(移動物体)を用いて行われるアイスホッケーのゲームにも本発明は適用することができる。また、スポーツゲーム以外のゲームにも本発明は適用することができる。例えば、本発明は、ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するアクションゲームにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置のハードウェア構成を示す図である。
【図2】サッカーゲームの流れを示す図である。
【図3】ユーザが操作対象候補を選択するための画面の一例を示す図である。
【図4】仮想3次元空間の一例を示す図である。
【図5】試合中のゲーム画面の一例を示す図である。
【図6】マーカー画像について説明するための図である。
【図7】マーカー画像について説明するための図である。
【図8】試合中のゲーム画面の他の一例を示す図である。
【図9】マーカー画像について説明するための図である。
【図10】マーカー画像について説明するための図である。
【図11】ゲーム装置の機能ブロック図である。
【図12】選択結果データの一例を示す図である。
【図13】操作対象データの一例を示す図である。
【図14】優先度データの一例を示す図である。
【図15】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図16】ゲーム装置が実行する処理を示すフロー図である。
【図17】マーカー画像について説明するための図である。
【図18】マーカー画像について説明するための図である。
【符号の説明】
【0098】
10 ゲーム装置、11 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 主記憶、18 画像処理部、20 入出力処理部、22 音声処理部、24 光ディスク読み取り部、26 ハードディスク、28 通信インタフェース、30 コントローラ、32 モニタ、34 スピーカ、36 光ディスク、40 選択画面、42 フォーメーション欄、44 出場選手欄、46 決定ボタン、50 仮想3次元空間、52 フィールド、54 ゴール、56,56a,56b,56c,56d,56e,56f,56g 選手キャラクタ、58 ボール、59 仮想カメラ、60 ゲーム画面、62a,62b,62c カーソル画像、64a,64b,64c,64d,64e,64f マーカー画像、70a,70b,70c 部分領域、72,74,76,78,79 扇状領域、80 ゲームデータ記憶部、80a ゲーム状況データ記憶部、82 ゲーム状況データ更新部、82a 操作対象設定部、84 表示制御部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置において、
前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶する記憶手段と、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定手段と、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記表示制御手段は、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される前記関連画像の表示態様を、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザに対応する表示態様に設定することを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記選択制御データは、前記複数のユーザの各々の優先度を示す優先度データを含み、
前記表示制御手段は、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される前記関連画像の表示態様を前記選択制御データに基づいて設定し、
前記関連画像は、前記複数のユーザの各々に対応する部分領域を含み、
前記部分領域の位置、広さ又は表示態様は、該部分領域に対応する前記ユーザの優先度に基づいて設定される、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶してなる記憶手段の記憶内容を読み出すステップと、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定ステップと、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項5】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶する記憶手段、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定手段、及び、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項6】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置において、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定手段と、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定ステップと、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項8】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定手段、及び、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置において、
前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶する記憶手段と、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定手段と、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記表示制御手段は、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される前記関連画像の表示態様を、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザに対応する表示態様に設定することを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーム装置において、
前記選択制御データは、前記複数のユーザの各々の優先度を示す優先度データを含み、
前記表示制御手段は、前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される前記関連画像の表示態様を前記選択制御データに基づいて設定し、
前記関連画像は、前記複数のユーザの各々に対応する部分領域を含み、
前記部分領域の位置、広さ又は表示態様は、該部分領域に対応する前記ユーザの優先度に基づいて設定される、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶してなる記憶手段の記憶内容を読み出すステップと、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定ステップと、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項5】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記複数のユーザのうちのいずれかを選択するための選択制御データを記憶する記憶手段、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちから前記選択制御データに基づいて選択されるユーザの操作対象に設定する設定手段、及び、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合に、前記ゲームキャラクタの表示態様、又は前記ゲームキャラクタに関連づけて表示される関連画像の表示態様を、前記選択制御データに基づいて設定する表示制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項6】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置において、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定手段と、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御手段と、
を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置の制御方法において、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定ステップと、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御ステップと、
を含むことを特徴とするゲーム装置の制御方法。
【請求項8】
ゲームキャラクタの状態が、コンピュータによって操作される第1状態から、複数のユーザのうちのいずれかによって操作される第2状態に変化するゲームを実行するゲーム装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態から前記第2状態に変化する場合、前記ゲームキャラクタを、前記複数のユーザのうちのいずれかの操作対象に設定する設定手段、及び、
前記ゲームキャラクタの状態が前記第1状態である場合のゲーム画面において、前記ゲームキャラクタの状態が前記第2状態に変化する場合に前記ゲームキャラクタが前記複数のユーザのうちのいずれの操作対象に設定されるかを、案内表示する表示制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−22494(P2010−22494A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−185436(P2008−185436)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】
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