ゲーム装置
【課題】共通の実空間にあるモデル装置で複数の遊戯者が仮想空間内を移動する1つのレーシングカーを共通の操作対象とするゲーム装置における複数の遊戯者間の操作交代を実現する。
【解決手段】一の遊戯者をメインドライバとして設定し、前記1つのレーシングカーのスタートポイントからの移動距離を演算し、前記1つのレーシングカーの移動を行なわす操作が前記メインドライバによるものかを判定し、前記メインドライバの操作による移動距離を累積し、前記1つのレーシングカーのスタートポイントからの移動距離に対する前記メインドライバの操作に基づく移動距離の割合と、他の遊戯者の操作による移動距離の割合を求め、前記求められた前記メインドライバの操作に基づく移動距離の割合と、他の遊戯者の操作による移動距離の割合を画像生成手段により生成される画像上に表示する。
【解決手段】一の遊戯者をメインドライバとして設定し、前記1つのレーシングカーのスタートポイントからの移動距離を演算し、前記1つのレーシングカーの移動を行なわす操作が前記メインドライバによるものかを判定し、前記メインドライバの操作による移動距離を累積し、前記1つのレーシングカーのスタートポイントからの移動距離に対する前記メインドライバの操作に基づく移動距離の割合と、他の遊戯者の操作による移動距離の割合を求め、前記求められた前記メインドライバの操作に基づく移動距離の割合と、他の遊戯者の操作による移動距離の割合を画像生成手段により生成される画像上に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関し、表示手段に表示されるオブジェクトを遊戯者が操作してゲームを進めるゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遊戯施設に置かれ、例えば、カーレースゲームを実行するゲーム装置がある。また、異なる遊戯施設がネットワークに接続され、これにより異なる遊戯施設間のゲーム装置がネットワークを介して接続され、ネットワークゲームを可能とする場合もある。
【0003】
いずれの場合にあっても、各遊戯施設におけるゲーム装置は、複数台のほぼ実車に近い大きさのレース車のモデル(車)装置を配置している。
【0004】
そして、遊戯者は、レース車の運転席に座り、プログラムによりモニターに表示される画像を見ながら、コースと前車に注意して備えられているハンドル(ステアリング)、シフトレバー、アクセル等の操作手段を操作して少ない衝突回数で、ゴールに到達する時間を競うゲームを実行する。
【0005】
さらに、このような遊戯施設に置かれるレース競技を行うゲーム装置であって、複数の遊戯者、特にレース車のモデルに二人の遊戯者が座してカーレースゲームを実行するゲーム装置が知られている。
【0006】
このようなゲーム装置に関して、本出願人は、先の出願(特許文献1,2)において、ゲームの進行を制御する制御手段に操作信号を送る操作手段に対して、ゲームプログラムによる処理上、何れかの遊戯者の操作を有効とする交代処理を提案している。
【0007】
すなわち、第1の先願発明である特許文献1に記載の発明は、共通の実空間にあるモデル装置で複数の遊戯者が仮想空間内を移動する1つのレーシングカーを共通の操作対象とするゲーム装置における複数の遊戯者間の操作交代を実現するゲーム装置を提案している。
【0008】
さらに、第2の先願発明である特許文献2に記載の発明は、かかる第1の先願発明を前提として、1つのレーシングカーを共通の操作対象とするゲーム装置における複数の遊戯者間の操作交代を利用して自己に有利なゲーム展開を可能とするゲーム装置を提案している。
【0009】
かかるゲーム装置において、モニターに表示される二次元画像は、3次元空間画像における風景や、真っ直ぐに敷かれたコースなど、遠くになるほど小さくなり、やがて点に収束する消失点が存在する。したがって、かかる消失点の位置は、モニターを観察する遊戯者にとって、視線方向の先と一致する場合は、違和感が無く感じられる。
【0010】
先願発明において、二人の遊戯者は、共通のモニター画面に表示されるレース画像を見ながらゲームを進めるものである。そして、先願に係るゲーム装置においては、共通の実空間にあるモデル装置で複数の遊戯者が仮想空間内を移動する1つのレーシングカーを共通の操作対象としているが、上記の遊戯者間の操作交代という処理の場合であっても、共通のモニターに表示される画像を共通のものとして処理している。
【特許文献1】特願2006-145842号
【特許文献2】特願2007-307518号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記特許文献1,2において、共通のモニターの前に座す遊戯者毎の位置は異なるものであるが、操作交代があっても、共通のモニターに表示される画面が共通であり、遊戯者の操作交代に伴って、対応する遊戯者の視線方向は考慮されていなかった。すなわち、例えば、ドライブゲームにおいて、遊戯者は走行コースの中央に一致する視線方向でゲーム操作をすることが一般的であり、違和感を生じることがない。
【0012】
また、遊戯施設に置かれるゲーム装置とは異なり、パーソナル仕様のゲーム装置であって、コードを通してゲーム装置に接続される複数の入力機器を用いて、モニターに表示されるオブジェクトを複数の遊戯者が操作してゲームを実行する態様もある。
【0013】
かかるパーソナル仕様のゲーム装置において複数の遊戯者が操作してゲームを実行する場合も、上記と同様に遊戯者の交代処理が想定される。
【0014】
あるいは、かかるゲーム装置において、モニターに対する遊戯者の座す相対位置が変わる場合についても、モニター画面における消失点の位置と、遊戯者の視線方向との関係において遊戯者にゲームの操作において違和感を与えることもある。
【0015】
すなわち、遊戯者の視線方向と、画面上の消失点の位置が異なり、違和感を生じさせる恐れがあった。
【0016】
したがって、本願発明の目的は、かかる遊戯者の操作交代あるいは、モニターに対する遊戯者の位置関係に基く消失点と視線方向の不一致による違和感を少なくするゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
かかる目的を達成する本願発明に従うゲーム装置は、ゲーム装置であって、視点カメラ位置の視線方向に所定の視野角を有し、Z軸方向に所定の距離を有する範囲内の仮想三次元空間のオブジェクトを前記視線方向と交差する点を原点とする二次元のスクリーン座標系に投影して二次元画像データを生成し、更に前記生成した二次元画像データの、モニターに対応するビューポートの領域分の画像データをビューポート座標系に変換してグラフィックメモリに描画する画像生成手段と、前記グラフィックメモリに描画されたビューポートの領域分の画像データを読出し、前記モニターに表示する表示制御手段と、複数の遊戯者に対応して備えられる複数の操作手段と、前記複数の操作手段のそれぞれからの操作信号を所定の条件に基づき有効とする制御手段を有する。
【0018】
そして、前記画像生成手段は、前記制御手段により操作信号を有効とされる操作手段側に対応して、前記グラフィックメモリに描画されるビューポートの領域分の画像データのビューポート座標系の原点をシフトする。
【0019】
これにより、操作信号を有効とされる操作手段側に対応して、モニターに表示される消光点を偏向することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に図面に従い、本願発明の実施の形態例を説明する。なお、実施の形態例は本願発明の理解のためのものであり、本願発明の技術的範囲が、これに限定されるものではない。
【0021】
特に以下に実施例として、カーレースゲームの例について説明するが、本願発明の適用は、かかるカーレースゲームに限定されるものではない。例えば、他の例としてボートレース等のレース競技に使用されるモデル装置(競技用ボート)に複数の遊戯者が座し、レースゲーム画像上に登場する競技用ボートを複数の遊戯者による共通の操作対象とする場合等、同様に本願発明の適用が可能である。
【0022】
あるいは、共通の対象標的に対する射撃ゲームにおいて、遊戯者である射撃手が交代する場合、また射撃位置を変えたときの視線方向と対象標的との位置関係が変わる場合にあっても本発明の適用が可能である。
【0023】
図1は、本発明を適用するゲーム装置を構成するゲームボード212の構成例である。
【0024】
プログラムデータの記憶装置221には、ゲームプログラム及びプログラムデータ(映像・音声データも含む)が格納されている。記憶装置221は、外付けのDVD−ROM等で構成してもよい。
【0025】
CPU222は、プログラムの実行、そして全体システムの制御および画像表示のための座標計算等を行うプロセッサである。
【0026】
システムメモリ223は、CPU222が処理を行うのに必要なプログラムやデータ等を格納する。さらに、仮想三次元空間内を移動する、遊戯者により操縦操作されるレーシングカーの情報及び走行距離等のゲーム実行中のデータが生成され、システムメモリ223に一時的に格納される。
【0027】
ゲームボード212を起動するときに必要なプログラムやデータがブートROM224に格納されている。
【0028】
さらに、ゲームボード212の各ブロックや、I/Oインタフェース220を通して外部に接続される機器とのプログラムやデータの流れを制御するバスアービタ225とを備え、これらはバスに接続されている。
【0029】
バスには更にレンダリングプロセッサ226が接続されている。プログラムデータ記憶装置221から読み出した映像(ムービ)データや、遊戯者による操作やゲーム進行に応じて生成すべき画像のデータは、レンダリングプロセッサ226によって生成され、グラフィックメモリ(ビデオメモリ)227に描画され、読み出されてモニター21に表示される。レンダリングプロセッサ226が画像生成を行うのに必要なグラフィックデータ等はグラフィックメモリ227に格納されている。
【0030】
さらに、バスにはサウンドプロセッサ228が接続され、プログラムデータ記憶装置221から読み出した音楽データや、遊戯者の操作やゲーム進行に応じて生成すべき効果音や音声は、サウンドプロセッサ228により生成され、スピーカ30に音声表示される。サウンドプロセッサ228が、効果音や音声を生成するために必要なサウンドデータ等はサウンドメモリ229に格納されている。
【0031】
図2は、図1のゲームボード212における実施例としての遊戯者交代操作に対応する画像生成の処理フローを示す図である。
【0032】
この処理フローは、ゲーム装置が起動されると記憶装置221に格納されるゲームプログラムに従って画像のフレーム毎にCPU222により実行制御される。
【0033】
CPU222の制御の下に、レンダリングプロセッサ226は、システムメモリ223からプログラムデータを読み込み、仮想3次元空間内の、モデリング座標系(ワールド座標系)のオブジェクトを構成する複数のポリゴンのデータを視点座標系に変換する(ステップS1)。
【0034】
視点座標系は、視点カメラ位置を原点とし、視線方向に所定の視野角を有し、Z軸方向に所定の距離zを有する範囲をレンダリング範囲として特定する。かかるレンダリング範囲内に、視線方向と交差する点を原点とする2次元のスクリーン投影座標系(x,y)を有する。
【0035】
図3は、かかるスクリーン座標系への変換処理を説明する図である。
【0036】
視点カメラ位置EPを原点とする3次元座標(X,Y,Z)の画像をスクリーン座標系(x,y)を有する投影面Aにレンダリング範囲内のオブジェクト画像を投影して2次元座標に変換する(ステップS2)。
【0037】
スクリーン座標系に投影変換された複数のポリゴンの2次元データは、x,yが
−1≦x≦1,−1≦y≦1の範囲で表示される。
【0038】
しかし、実際に表示される範囲は、モニターデバイスにより規制されるので、スクリーン座標系の範囲(−1≦x≦1,−1≦y≦1)内の特定の範囲のみがモニター21に表示される。この範囲をビューポートと呼ぶ。
【0039】
したがって、2次元座標に変換された(ステップS2)後、ビューポート変換が行われる(ステップS3)。特に、かかるビューポート変換に本発明の特徴を有し、後に詳細に説明する。
【0040】
ついで、ビューポート変換された2次元データは、シェーディング(光源による影)やテクスチャマッピングやアンチエイリアスなどのピクセル処理がなされ(ステップS4)、その後に、グラフィックメモリに画像データとしてグラフィックメモリ(ビデオメモリ)227に描画される(ステップS5)。
【0041】
グラフィックメモリ227に描画された画像データは読み出されてモニター21に表示される(ステップS6)。
【0042】
ついで、次のフレーム処理に移行して、ステップS1〜S6の同様に処理が画像フレーム毎に繰り返される(ステップS7)。
【0043】
図4は、本発明実施例の特徴とする、上記図2の処理フローのステップS3におけるビューポートを特定するビューポート変換処理を含む詳細フローを示す図であり、図5〜図7は、これに対応する説明図である。
【0044】
処理が開始され、遊戯者によりゲームが開始されるまでは(ステップS11、No)、ゲームに関連する画像を表示するアドバタイズ画面が表示される(ステップS10)。
【0045】
ここで、図3で説明したように、視点カメラ位置EPを原点とする視点座標系において、視線方向に所定の視野角を有し、所定のZ軸方向の距離の範囲をレンダリング可能範囲とする。
【0046】
通常時、例えば、ゲーム装置において、遊戯者によりゲームが開始される前は、上記のとおりアドバタイズ画面が表示される。このときは、図3において、2次元のスクリーン座標(投影座標)系(x,y,0)の原点を中心とするスクリーン投影面Aに、レンダリング可能範囲の3次元空間画像が投影される。
【0047】
図5は、レーシングカーの走行するコース上のコース分離ラインCLに沿って観察されるスクリーン投影面Aの画像の概念図である。かかる画像においては消失点BPが画面の略中央(y軸上)に位置するように描画される。
【0048】
さらに、スクリーン投影面Aは、先に説明したように、ビューポートVPの範囲に変換されて(切り取られて)、グラフィックメモリ227に描画され、モニター21に表示される。
【0049】
したがって、モニター21に表示される画像は、ビューポートVPに対応して概念的に図5の左下に示されるごときであり、(VX,VY)は、モニター21の所定のビット位置座標系を表している。
【0050】
ここで、図5に示す通常画面では、ビューポートVPの中央の座標は、スクリーン投影面Aの原点座標と一致しているので、消失点BPが、スクリーン投影面Aにおける位置と同様に、モニター21の略中央に位置することとなる。
【0051】
かかる図5に例示する画像は、図4において、ゲーム開始前であって、アドバタイズ画面表示時等の何れの遊戯者側に対して操縦操作を有効とするかが設定されていない時(ステップS11、No)に、通常表示画像として表示される。
【0052】
ついで、図4において、ゲームが開始されると(ステップS11、Yes)、遊戯者により、二人の並んだ遊戯者の何れがメインドライバであるか、あるいは、遊戯者が一人である場合、モニター21に対して、左右いずれの相対位置側に座して操作しようとするのか初期設定の入力指示が指示入力手段を用いて行われる。CPU222により遊戯者による、かかる初期設定の指示入力を判定する(ステップS12)。
【0053】
上記の指示入力手段として、例えばアクセルペダルを利用する。ゲーム開始時にメインドライバ選択を促す画像(メインドライバ側のアクセルペダルを踏む指示)が表示され、最初に踏まれたアクセルペダルのある側の操縦手段を有効とする。
【0054】
他の実施形態として、例えば、レーシングゲーム以外、例えば射撃ゲームにあっては、モニター画面に対して左右に設けられた銃コントローラと、どちらの銃コントローラを使用するか選択するボタンを備えた構成が対応する。
【0055】
ここで、モニター21の前に並行に並んで座す二人の遊戯者のうち、モニター21に向かって左側に座す遊戯者をメインドライバとする指示であることが判定された場合を想定する。判定されたメインドライバをレジスタに設定して記憶する(ステップS13)。
【0056】
ついで、スクリーン座標系におけるビューポートVPの中央をシフトさせ、ビューポートVPに対応する所定範囲を、設定されたメインドライバ側に対応して移動する(ステップS30)。
【0057】
すなわち、左側に座す遊戯者をメインドライバとしているので、図6に示すように、ビューポートVPの中央の座標をスクリーン座標系の原点に対して右側にシフトして、(x’,y’)座標に変更する。
【0058】
このとき、グラフィックメモリ227に描画される画像(ステップS5)は、図6の左下に示す如くにモニター21に画像表示され、消失点BPが、画面の左側に偏向(シフト)していることが理解できる。
【0059】
これにより、左側に座すメインドライバの略正面に消失点BPが見えるようになり、即ち走行コースの方向と、左側に座す遊戯者のモニター21に対して正面に向く視線方向とが一致して、操作における違和感が生じることを解消できる。
【0060】
反対に、右側に位置する遊戯者がメインドライバとなり、操縦操作が有効とされる場合は、図7に示すように、スクリーン座標系におけるビューポートVPの中央の座標をスクリーン座標系の原点に対して左側にシフトして、(x”,y”)座標に変更する。
【0061】
このとき、グラフィックメモリ227に描画される画像(ステップS4)は、図7の左下に示す如くにモニター21に画像表示され、消失点BPが、画面の右側に偏向(シフト)していることが理解できる。
【0062】
これにより、右側に座すメインドライバの略正面に消失点BPが見えるようになり、即ち走行コースの方向と、右側に座す遊戯者のモニター21に対して正面に向く視線方向とが一致して、操作における違和感が生じることを解消できる。
【0063】
この様に、本発明においては、操縦操作が有効とされる遊戯者側の位置に対応して消失点BPが偏向(シフト)されるように表示制御される。
【0064】
図4のフローに戻り、遊戯者交代条件が発生すると(ステップS14、Yes)、交代した側の遊戯者の操作を有効とするべく、ステップS12に戻り、上記のステップ13以降の処理が同様に行われる。
【0065】
なお、上記実施例説明において、メインドライバの交代に対応してビューポイント座標を所定量分シフトするよう座標変換することを説明したが、本実施例の適用において、徐々にビューポイント座標をシフトしていくことも可能である。それぞれのシフト量変化に対応して上記に説明した図4の説明に基くステップS13以降の処理を行い、これにより消失点BPを連続的に偏向していくように画像表示することも可能である。
【0066】
ここで、ステップS14における遊戯者交代条件が発生する場合の具体的な実施例について、以下に説明する。
【0067】
図8は、実施例としてカーレースを行うゲーム装置の外観正面を示す図である。また、図9は、同様のゲーム装置を上面から見た図である。
【0068】
複数の(実施例として4台)のレーシングカーのコックピットモデル11〜14が並列に備えられている。
【0069】
コックピットモデル11〜14のそれぞれの前面に、プログラムの進行に従って自車を視点において形成される仮想3次元空間のレーシングコースが表示されるプロジェクタスクリーン(モニター)21〜24が配置される。さらに、コックピットモデル11〜14のそれぞれにゲームに参加するために必要なコインの投入口31〜34を備えている。
【0070】
システムの仕様に対応して適宜にゲームシステム上部に、パネル表示装置4と、これに隣接して遊戯者(遊戯者)像あるいは、ゲーム画像を表示する画像ディスプレイ装置5が配置される。さらに、左右にスピーカ61、62が備えられる。
【0071】
図8、図9において、更にゲームシステム全体を総合制御するコントロール部7が示されている。
【0072】
4つのコックピットモデル11〜14は、それぞれ同じ形態であるので、図10に共通の一つのコックピットモデルの形態を示している。
【0073】
実施例として、二人の遊戯者(遊戯者)が組として一つのコックピットモデルに座し、遊戯者に対応して備えられた操作手段としてのハンドル(ステアリング)100A、100B、アクセルペダル101A、101B、ブレーキペダル102A、102Bを操作する。なお、マニュアル車をモデルとする場合にシフトレバー110は、二人の遊戯者に対して共通に操作使用される。オートマ車をモデルとする場合にシフトレバー110に代え他の制御ボタン等を備えることが可能である。
【0074】
このような構成で、特許文献1の先願発明では、所定の条件を満たすときに備えられた上記の操作手段の出力の有効性を遊戯者の交代として切り替えるように制御される。すなわち、交代する側の遊戯者のみの操作手段出力が有効とされる。
【0075】
さらに、図10おいて、コックピットモデルには、二人の遊戯者を同時に撮像可能な広角度のCCDカメラ120が備えられる。かかるCCDカメラ120により撮像されるビデオ信号が、図8に示す画像ディスプレイ装置5に表示される。
【0076】
また、画像ディスプレイ装置5に隣接して備えられているパネル表示装置4には、ゲームの進行に応じたゲーム情報、例えば、レース中における順位情報等の情報が表示される。さらに、パネル表示装置4には、画像ディスプレイ装置5に表示される画像とゲーム情報とを関係づける表示が同時に示される。
【0077】
図11は、図10に対応して示される一のコックピットモデルの機構を理解容易とするための斜視図である。なお、振動機構を示すために、後部カバーを外した状態を示している。
【0078】
図11において、二人の遊戯者が座すシート103A、103Bに、ゲームの進行に対応して傾斜あるいは振動を与えて遊戯者にカーレースを運転する際の仮想感覚を与えるための2本のシリンダー104A、104Bが備えられている。
【0079】
図13は、本願発明の適用が一つの遊戯施設に備えられるゲーム装置に限定されないことを示す図である。即ち、複数の遊戯施設GS1、GS2・・・GSnがネットワークNWを介して接続されている。
【0080】
図8に示したゲーム装置が、複数の遊戯施設GS1、GS2・・・GSnのそれぞれに配置される。そして、図8に示した4台のモデル装置に限られず、ネットワーNWで接続された複数のモデル装置間で、仮想のレーシング空間において、レースゲームを実行することが可能である。
【0081】
かかる場合、全体を制御するために、遊戯施設GS1〜GSnのいずれか一の遊戯施設におけるゲーム装置がゲームマスター機(サーバ)として機能し、他のクライアントであるゲーム装置が同期制御される。
【0082】
図13は、かかる遊戯施設GS2〜GSnに置かれる一のゲーム装置であって、図9の構成に対応する機能ブロック図である。なお、遊戯施設GS2〜GSn間の接続制御は本願発明における制御と直接関係しないので、図13において、他のゲーム装置との通信接続については図示省略している。
【0083】
コックピットモデル11〜14に対応して、それぞれ同様構成の制御回路機能部201〜204が備えられる。制御回路機能部201〜204は、HUB210によりLAN接続されている。制御回路機能部201〜204のそれぞれは、プログラムを格納し、これを実行する、図1に示した構成のゲームボード212を有している。
【0084】
コックピットモデル11〜14におけるそれぞれのゲームボード212は、ハブ210でLAN接続されている。コックピットモデル11〜14における一のゲームボード212がマスターボードとなり、他のコックピットモデルのスレーブボードとなるゲームボード212からゲームデータを収集し、順位計算を行う。そして、計算結果は、スレーブボードとなるコックピットモデルのゲームボードに、マスターボードから計算結果が戻される。
【0085】
したがって、コックピットモデル11〜14におけるそれぞれのゲームボード212は、常にゲームシステムにおけるデータを共有することができる。これにより、マスターボードがダウンした場合にも他のスレーブボードであったコックピットモデルのゲームボード212が、マスターボードとなることが容易である。
【0086】
入力I/Oボード213は、アクセルペダル101A、101B、ブレーキペダル102A、102B及びシフトレバー110の動きを検知して、対応する信号を受信し、ゲームボード212に送る。
【0087】
さらに、アクチュエータコントロールボード214を有し、コックピットモデル11〜14のそれぞれのゲーム状態をメインコントロールボード200に通知し、メインコントロールボード200と連携して、ゲームの進行に対応して動的に動かし、遊戯者に実車を運転する感覚を与えるアクチュエータ(シリンダー104A、104B:図11)を制御する。
【0088】
メインコントロールボード200は、ビデオスイッチボード205と、パネル表示装置4のI/Oボード504を制御する。これらのメインコントロールボード200及び、ビデオスイッチボード205は、図8に示したコントロール部7に含まれる。
【0089】
ビデオスイッチボード205は、コックピットモデル11〜14のそれぞれに備えられるCCDカメラ120の撮像信号を入力し、メインコントロールボード200により、切り替え制御されて画像ディスプレイ装置5に表示信号を送る。したがって、画像ディスプレイ装置5に、ビデオスイッチボード205で切り替え選択された、コックピットモデル11〜14のいずれかにおけるCCDカメラ120で撮像された遊戯者の映像が表示される。
【0090】
さらに、画像ディスプレイ装置5にゲーム画像が表示される場合は、メインコントロールボード200で、アクチュエータコントロールボード214から送られるビデオ信号を選択してビデオスイッチボード205を通して画像ディスプレイ装置5に送り表示される。
【0091】
また、メインコントロールボード200は、画像ディスプレイ装置5に表示される画像に対する情報信号を表示するためにパネル表示装置4のI/Oボード500に送る。
【0092】
I/Oボード500は、メインコントロールボード200から送られる信号に基づき、対応するパネル表示装置4の光源501に点灯制御信号を送る。これにより、画像ディスプレイ装置5に表示される画像を対応づけた情報表示が、パネル表示装置4で行うことが可能である。
【0093】
図14は、図1に構成例を示したゲームボード212と連携するI/Oボード213と、アクチュエータコントロールボード214の機能を説明する図である。
【0094】
アクセル101A(101B)と、ブレーキ102A(102B)は、それぞれ踏み込み量に対応する操作信号を出力するように構成されている。
【0095】
ハンドル100A(100B)は、その操作角に対応する量の操作信号を出力する様に構成されている。さらに、シフトレバーに相当するシフトキー110は、その切り替えポジションに対応する操作信号を出力する。
【0096】
これらの操作手段に対する遊戯者の操作に基づく操作信号がI/Oボード213に入力される。I/Oボード213は、ゲームボード212からの状態信号即ち、二人の遊戯者のいずれの側が有効とされているかの情報を取得し、有効な側の操作信号をゲームボード212に送る。かかる二人の遊戯者のいずれの側が有効とされているかの情報は、ゲーム実行中にシステムメモリ223に保持されている。
【0097】
さらに、ゲームボード212は、二人の遊戯者のいずれの側が有効とされているかの情報を、ハンドル100A(100B)に付随して備えられるハンドルコントロール切替ボード131と、アクチュエータコントロールボード214に送る。
【0098】
ハンドルコントロール切替ボード131は、ゲームボード212から送られた情報に基づき所定条件の時に、有効とされているハンドル側のモータ駆動ボード130A(130B)に駆動指令を送り、ハンドル100A(100B)にモータ回転駆動力を与え回転させる。これにより、遊戯者にゲーム走行中にハンドルに衝撃を受ける仮想的感覚を与えることができる。
【0099】
一方、アクチュエータコントロールボード214は、ゲームボード212から送られた情報に基づき所定条件の時に、所定のプログラムに従って、右、左のアクチュエータコントロールボード114A(114B)に駆動指令を送り、シリンダー104A(104B)の上下移動を制御する。これにより、図11に示したように、ドライバシート103A(103B)にピッチングあるいはローリングの動きを与え、ゲーム走行中の車体に対する衝撃を受ける仮想的感覚を与えることができる。
【0100】
ここで、本発明の適用は、上記の説明において、図8に示した4台のレーシングカーモデルに座した遊戯者間あるいは、図12のネットワークNWを通して、異なる遊戯施設GS1からGSnのゲーム装置間でのレーシング競技の対戦相手を、他の遊戯者が操作するレーシングカーを想定する場合に限定されない。
【0101】
すなわち、1台のレーシングモデルそれぞれにおいて、CPU222によりプログラムに従って移動が制御され、画像表示されるレーシングカーをレーシング競技の対戦相手としてゲームを進めることも可能である。
【0102】
次に、上記のゲーム装置の構成において実行される、本願発明の前提となる特許文献1の先願発明に従う遊戯者の交代制御について説明する。なお、かかる交代制御は、上記のとおり他の遊戯者が操作するレーシングカーあるいは、CPU222により制御されるレーシングカーを対戦相手とする場合にも共通に適用される。
【0103】
図15、図16は、特許文献1に記載の先願発明に従う遊戯者の交代制御フローを示す図である。特に図15は、ゲーム開始からゲーム終了までの流れ、図16は、図15における遊戯者(ドライバ)交代イベント処理の動作フローである。
【0104】
かかる図15、図16の処理は、ゲームボード212のプログラムデータ記憶装置221に格納されたプログラムによりCPU222を制御して実行される。
【0105】
図15において、ゲームが開始すると、常に所定の時間間隔、例えば1フレーム(1/60・秒)に一回の処理間隔でイベント処理を実行する。
【0106】
イベント処理においては、操作手段(ハンドル、アクセル、ブレーキ)からの入力(ステップS0)をモニターし、プログラムに従うゲームにおける画像処理、更に、アクチュエータへの駆動処理を行う(ステップS21)。すなわち、操作対象のレーシングカーの速度の増減、走行方向等の制御に対応した画像処理を実行する。
【0107】
かかるイベント処理において、ドライバの交代条件を検知する。ドライバの交代条件の例が、図17に示される。図17において、●で表示した条件がドライバの交代条件である。
【0108】
その一つとして、分岐点(ポイント)位置に到達したか否かの判定を行う(ステップS22)。すなわち、レース途中に配置されるコース上の所定の分岐点内において、交代位置距離(交代位置調整用の距離)を過ぎている場合を、交代条件に合致していると判定する(ステップS22、YES)。
【0109】
また、別のドライバ交代条件として、他車、若しくは壁との衝突の瞬間を交代条件に合致していると判定する(ステップS25、YES)。
【0110】
なお、ゲーム画像処理において、かかる衝突の判定は、操作対象とする車と、他車あるいは壁等の対向物の仮想三次元空間における座標位置が所定の関係(例えば一致すること)になった時を衝突と判定する。また、他の衝突判定方法として、例えば、特開平9-325684号公報段落(00027、0028)に示されるように、仮想空間内のレーシングカー(レース車)を覆うように設けられた衝突判定用の領域(例えば、球状ボールあるいは、箱状のエリア)を記憶手段に記憶しておく。そして、制御手段はこの領域が他のレーシングカーを覆う領域と重なるか否か(交点があるか否か)を演算することにより、レーシングカーの衝突を判定することも可能である。
【0111】
ドライバ交代条件に合致していると判定されると、それぞれ交代イベントが起動中か否かを判定し(ステップS23、ステップS26)、新たな交代イベントであるとき(ステップS23、ステップS26、NO)に、交代イベント処理を起動する(ステップS24、ステップS27)。
【0112】
また、図17のドライバの交代条件の例に示すように、単に衝突判定のみでなく、その時点の操作対象であるレースカーの衝突の衝撃状態(具体的にはレーシングカーの移動方向及び移動速度で示される)を条件として交代処理を行うようにしてもよい。
【0113】
かかるステップS24及びS27の交代イベント処理は共通であり、その交代イベント処理の内容が、図16の動作フローに示される。
【0114】
図16において、ゲームモード中かを判定し(ステップS40)、ゲームモード中でなければイベント処理を閉じる(ステップS41)。ここで、ゲームモード中とは、実際のゲーム中、即ちゴールやゲームオーバー以外の状態を意味する。
【0115】
ゲームモード中であると(ステップS40、YES)、告知工程か否かを判定する(ステップS42)。告知工程であれば、告知処理を行う(ステップS43)。告知処理により遊戯者に対してドライバの交代を行うことを所定期間中、事前告知する。かかる事前告知により、交代する新たな遊戯者がスムースにレーシングカーの流れに乗って、操縦しやすいように、交代を有効とするまでに猶予時間を形成させるためである。
【0116】
告知期間が終了すると(ステップS44、YES)、遊戯者の交代処理工程(ステップS45、Yes)であることを判定し、交代処理の実行開始(ステップS46)に移行する。
【0117】
遊戯者の交代処理は、遊戯者に対応した操作手段からの操作信号の有効、無効の切替え(あるいは入力の切替え)を行う処理である。
【0118】
遊戯者の交代処理(ステップS46)が行われると、待機処理(ステップS47)に移行する。交代処理により交代した新たな遊戯者の操作信号が有効となるが、待機処理により交代した新たな遊戯者に対し所定の猶予時間が与えられる。すなわち、猶予時間内においては新たな交代イベントを生じさせない。
【0119】
これは、交代直後の遊戯者の対応処理が、必ずしもゲームの進行に追いつかないからである。かかる状態を保護するための処理である。
【0120】
したがって、猶予時間内に分岐点に達しても(ステップS48、YES)、ドライバ交代イベントを生じさせないで、遊戯者交代イベント処理を終了する。
【0121】
待機時間が終了すると(ステップS49、YES)、イベントを閉じる(ステップS41)。
【0122】
さらに、上記告知工程でないと判定されるとき(ステップS42、NO)、交代工程であれば(ステップS45、YES)、交代処理(ステップS46)に移行し、交代工程でなければ(ステップS45、NO)、待機処理(ステップS47)に移行する。
【0123】
ここで、上記実施例は、遊戯施設に設置される車を模擬した装置に遊戯者が座してハンドル等を操作する例を示したが、本発明の適用はかかる遊戯施設におけるゲーム装置に限定されない。
【0124】
すなわち、例えば、特開2007-61271号公報に記載されるような家庭用ゲーム機器においても適用が可能である。遊戯者の位置を設定する手段として、上記特開2007-61271号公報における複数のコントローラ(操作手段)を用いる。
【0125】
例えば、前記表示手段の近傍または前記操作手段のいずれか一方に設けられた発光部と、他方に設けられて前記発光部からの光を受光する受光部と、前記受光部の受光態様を示す受光データに基づいて、前記制御手段により操作信号を有効とされる前記操作手段の前記表示手段に対する相対位置を検出するように構成することが可能である。
【0126】
これにより、受光検知される側が何れのコントローラに対応するかを検知して、上記実施例において説明したと同様にスクリーン座標系をシフトして消光点を偏向するように制御することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明を適用するゲーム装置を構成するゲームボードの構成例である。
【図2】図1のゲームボードにおける実施例としての遊戯者交代操作に対応する画像生成の処理フローを示す図である。
【図3】3次元座標画像のスクリーン座標系への変換を説明する図である。
【図4】図2の処理フローのステップS3に関連してスクリーン座標系をビューポート座標系に変換する処理を示す図である。
【図5】モニターに表示されるビューポートを説明する図である。
【図6】消失点BPが、画面の左側に偏向(シフト)している状態を示す図である。
【図7】消失点BPが、画面の右側にシフトしている状態を示す図である。
【図8】実施例としてカーレースを行うゲーム装置の外観正面を示す図である。
【図9】図8のゲーム装置を上面から見た図である。
【図10】一つのコックピットモデルの形態を示す図である。
【図11】図10に対応して示される一のコックピットモデルの機構を理解容易とするための斜視図である。
【図12】本発明の適用が一つの遊戯施設に備えられるゲーム装置に限定されないことを示す図である。
【図13】図8の構成に対応する機能ブロック図である。
【図14】図1に構成例を示したゲームボードと連携するI/Oボードと、アクチュエータコントロールボードの機能を説明する図である。
【図15】ゲーム開始からゲーム終了までの流れを示すフロー図である。
【図16】図15における遊戯者(ドライバ)交代イベント処理の動作フローである。
【図17】ドライバの交代条件の例を示す図である。
【符号の説明】
【0128】
212 ゲームボード
220 I/O インタフェース
221 記憶装置
222 CPU
223 システムメモリ
224 ブートROM
225 バスアービタ
226 レンダリングプロセッサ
227 グラフィックメモリ
228 サウンドプロセッサ
229 サウンドメモリ
11〜14 コックピットモデル
21〜24 モニター
4 パネル表示装置
5 画像ディスプレイ装置
7 コントロール部
30、61、62 スピーカ
31〜34 コインの投入口
100A、100B ハンドル(ステアリング)
101A、101B アクセル
102A、102B ブレーキ
103A、103B シート
104A、104B シリンダー
110 シフトレバー
120 CCDカメラ
200 コントロールボード
213 I/Oボード
214 アクチュエータコントロールボード
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置に関し、表示手段に表示されるオブジェクトを遊戯者が操作してゲームを進めるゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遊戯施設に置かれ、例えば、カーレースゲームを実行するゲーム装置がある。また、異なる遊戯施設がネットワークに接続され、これにより異なる遊戯施設間のゲーム装置がネットワークを介して接続され、ネットワークゲームを可能とする場合もある。
【0003】
いずれの場合にあっても、各遊戯施設におけるゲーム装置は、複数台のほぼ実車に近い大きさのレース車のモデル(車)装置を配置している。
【0004】
そして、遊戯者は、レース車の運転席に座り、プログラムによりモニターに表示される画像を見ながら、コースと前車に注意して備えられているハンドル(ステアリング)、シフトレバー、アクセル等の操作手段を操作して少ない衝突回数で、ゴールに到達する時間を競うゲームを実行する。
【0005】
さらに、このような遊戯施設に置かれるレース競技を行うゲーム装置であって、複数の遊戯者、特にレース車のモデルに二人の遊戯者が座してカーレースゲームを実行するゲーム装置が知られている。
【0006】
このようなゲーム装置に関して、本出願人は、先の出願(特許文献1,2)において、ゲームの進行を制御する制御手段に操作信号を送る操作手段に対して、ゲームプログラムによる処理上、何れかの遊戯者の操作を有効とする交代処理を提案している。
【0007】
すなわち、第1の先願発明である特許文献1に記載の発明は、共通の実空間にあるモデル装置で複数の遊戯者が仮想空間内を移動する1つのレーシングカーを共通の操作対象とするゲーム装置における複数の遊戯者間の操作交代を実現するゲーム装置を提案している。
【0008】
さらに、第2の先願発明である特許文献2に記載の発明は、かかる第1の先願発明を前提として、1つのレーシングカーを共通の操作対象とするゲーム装置における複数の遊戯者間の操作交代を利用して自己に有利なゲーム展開を可能とするゲーム装置を提案している。
【0009】
かかるゲーム装置において、モニターに表示される二次元画像は、3次元空間画像における風景や、真っ直ぐに敷かれたコースなど、遠くになるほど小さくなり、やがて点に収束する消失点が存在する。したがって、かかる消失点の位置は、モニターを観察する遊戯者にとって、視線方向の先と一致する場合は、違和感が無く感じられる。
【0010】
先願発明において、二人の遊戯者は、共通のモニター画面に表示されるレース画像を見ながらゲームを進めるものである。そして、先願に係るゲーム装置においては、共通の実空間にあるモデル装置で複数の遊戯者が仮想空間内を移動する1つのレーシングカーを共通の操作対象としているが、上記の遊戯者間の操作交代という処理の場合であっても、共通のモニターに表示される画像を共通のものとして処理している。
【特許文献1】特願2006-145842号
【特許文献2】特願2007-307518号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記特許文献1,2において、共通のモニターの前に座す遊戯者毎の位置は異なるものであるが、操作交代があっても、共通のモニターに表示される画面が共通であり、遊戯者の操作交代に伴って、対応する遊戯者の視線方向は考慮されていなかった。すなわち、例えば、ドライブゲームにおいて、遊戯者は走行コースの中央に一致する視線方向でゲーム操作をすることが一般的であり、違和感を生じることがない。
【0012】
また、遊戯施設に置かれるゲーム装置とは異なり、パーソナル仕様のゲーム装置であって、コードを通してゲーム装置に接続される複数の入力機器を用いて、モニターに表示されるオブジェクトを複数の遊戯者が操作してゲームを実行する態様もある。
【0013】
かかるパーソナル仕様のゲーム装置において複数の遊戯者が操作してゲームを実行する場合も、上記と同様に遊戯者の交代処理が想定される。
【0014】
あるいは、かかるゲーム装置において、モニターに対する遊戯者の座す相対位置が変わる場合についても、モニター画面における消失点の位置と、遊戯者の視線方向との関係において遊戯者にゲームの操作において違和感を与えることもある。
【0015】
すなわち、遊戯者の視線方向と、画面上の消失点の位置が異なり、違和感を生じさせる恐れがあった。
【0016】
したがって、本願発明の目的は、かかる遊戯者の操作交代あるいは、モニターに対する遊戯者の位置関係に基く消失点と視線方向の不一致による違和感を少なくするゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
かかる目的を達成する本願発明に従うゲーム装置は、ゲーム装置であって、視点カメラ位置の視線方向に所定の視野角を有し、Z軸方向に所定の距離を有する範囲内の仮想三次元空間のオブジェクトを前記視線方向と交差する点を原点とする二次元のスクリーン座標系に投影して二次元画像データを生成し、更に前記生成した二次元画像データの、モニターに対応するビューポートの領域分の画像データをビューポート座標系に変換してグラフィックメモリに描画する画像生成手段と、前記グラフィックメモリに描画されたビューポートの領域分の画像データを読出し、前記モニターに表示する表示制御手段と、複数の遊戯者に対応して備えられる複数の操作手段と、前記複数の操作手段のそれぞれからの操作信号を所定の条件に基づき有効とする制御手段を有する。
【0018】
そして、前記画像生成手段は、前記制御手段により操作信号を有効とされる操作手段側に対応して、前記グラフィックメモリに描画されるビューポートの領域分の画像データのビューポート座標系の原点をシフトする。
【0019】
これにより、操作信号を有効とされる操作手段側に対応して、モニターに表示される消光点を偏向することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に図面に従い、本願発明の実施の形態例を説明する。なお、実施の形態例は本願発明の理解のためのものであり、本願発明の技術的範囲が、これに限定されるものではない。
【0021】
特に以下に実施例として、カーレースゲームの例について説明するが、本願発明の適用は、かかるカーレースゲームに限定されるものではない。例えば、他の例としてボートレース等のレース競技に使用されるモデル装置(競技用ボート)に複数の遊戯者が座し、レースゲーム画像上に登場する競技用ボートを複数の遊戯者による共通の操作対象とする場合等、同様に本願発明の適用が可能である。
【0022】
あるいは、共通の対象標的に対する射撃ゲームにおいて、遊戯者である射撃手が交代する場合、また射撃位置を変えたときの視線方向と対象標的との位置関係が変わる場合にあっても本発明の適用が可能である。
【0023】
図1は、本発明を適用するゲーム装置を構成するゲームボード212の構成例である。
【0024】
プログラムデータの記憶装置221には、ゲームプログラム及びプログラムデータ(映像・音声データも含む)が格納されている。記憶装置221は、外付けのDVD−ROM等で構成してもよい。
【0025】
CPU222は、プログラムの実行、そして全体システムの制御および画像表示のための座標計算等を行うプロセッサである。
【0026】
システムメモリ223は、CPU222が処理を行うのに必要なプログラムやデータ等を格納する。さらに、仮想三次元空間内を移動する、遊戯者により操縦操作されるレーシングカーの情報及び走行距離等のゲーム実行中のデータが生成され、システムメモリ223に一時的に格納される。
【0027】
ゲームボード212を起動するときに必要なプログラムやデータがブートROM224に格納されている。
【0028】
さらに、ゲームボード212の各ブロックや、I/Oインタフェース220を通して外部に接続される機器とのプログラムやデータの流れを制御するバスアービタ225とを備え、これらはバスに接続されている。
【0029】
バスには更にレンダリングプロセッサ226が接続されている。プログラムデータ記憶装置221から読み出した映像(ムービ)データや、遊戯者による操作やゲーム進行に応じて生成すべき画像のデータは、レンダリングプロセッサ226によって生成され、グラフィックメモリ(ビデオメモリ)227に描画され、読み出されてモニター21に表示される。レンダリングプロセッサ226が画像生成を行うのに必要なグラフィックデータ等はグラフィックメモリ227に格納されている。
【0030】
さらに、バスにはサウンドプロセッサ228が接続され、プログラムデータ記憶装置221から読み出した音楽データや、遊戯者の操作やゲーム進行に応じて生成すべき効果音や音声は、サウンドプロセッサ228により生成され、スピーカ30に音声表示される。サウンドプロセッサ228が、効果音や音声を生成するために必要なサウンドデータ等はサウンドメモリ229に格納されている。
【0031】
図2は、図1のゲームボード212における実施例としての遊戯者交代操作に対応する画像生成の処理フローを示す図である。
【0032】
この処理フローは、ゲーム装置が起動されると記憶装置221に格納されるゲームプログラムに従って画像のフレーム毎にCPU222により実行制御される。
【0033】
CPU222の制御の下に、レンダリングプロセッサ226は、システムメモリ223からプログラムデータを読み込み、仮想3次元空間内の、モデリング座標系(ワールド座標系)のオブジェクトを構成する複数のポリゴンのデータを視点座標系に変換する(ステップS1)。
【0034】
視点座標系は、視点カメラ位置を原点とし、視線方向に所定の視野角を有し、Z軸方向に所定の距離zを有する範囲をレンダリング範囲として特定する。かかるレンダリング範囲内に、視線方向と交差する点を原点とする2次元のスクリーン投影座標系(x,y)を有する。
【0035】
図3は、かかるスクリーン座標系への変換処理を説明する図である。
【0036】
視点カメラ位置EPを原点とする3次元座標(X,Y,Z)の画像をスクリーン座標系(x,y)を有する投影面Aにレンダリング範囲内のオブジェクト画像を投影して2次元座標に変換する(ステップS2)。
【0037】
スクリーン座標系に投影変換された複数のポリゴンの2次元データは、x,yが
−1≦x≦1,−1≦y≦1の範囲で表示される。
【0038】
しかし、実際に表示される範囲は、モニターデバイスにより規制されるので、スクリーン座標系の範囲(−1≦x≦1,−1≦y≦1)内の特定の範囲のみがモニター21に表示される。この範囲をビューポートと呼ぶ。
【0039】
したがって、2次元座標に変換された(ステップS2)後、ビューポート変換が行われる(ステップS3)。特に、かかるビューポート変換に本発明の特徴を有し、後に詳細に説明する。
【0040】
ついで、ビューポート変換された2次元データは、シェーディング(光源による影)やテクスチャマッピングやアンチエイリアスなどのピクセル処理がなされ(ステップS4)、その後に、グラフィックメモリに画像データとしてグラフィックメモリ(ビデオメモリ)227に描画される(ステップS5)。
【0041】
グラフィックメモリ227に描画された画像データは読み出されてモニター21に表示される(ステップS6)。
【0042】
ついで、次のフレーム処理に移行して、ステップS1〜S6の同様に処理が画像フレーム毎に繰り返される(ステップS7)。
【0043】
図4は、本発明実施例の特徴とする、上記図2の処理フローのステップS3におけるビューポートを特定するビューポート変換処理を含む詳細フローを示す図であり、図5〜図7は、これに対応する説明図である。
【0044】
処理が開始され、遊戯者によりゲームが開始されるまでは(ステップS11、No)、ゲームに関連する画像を表示するアドバタイズ画面が表示される(ステップS10)。
【0045】
ここで、図3で説明したように、視点カメラ位置EPを原点とする視点座標系において、視線方向に所定の視野角を有し、所定のZ軸方向の距離の範囲をレンダリング可能範囲とする。
【0046】
通常時、例えば、ゲーム装置において、遊戯者によりゲームが開始される前は、上記のとおりアドバタイズ画面が表示される。このときは、図3において、2次元のスクリーン座標(投影座標)系(x,y,0)の原点を中心とするスクリーン投影面Aに、レンダリング可能範囲の3次元空間画像が投影される。
【0047】
図5は、レーシングカーの走行するコース上のコース分離ラインCLに沿って観察されるスクリーン投影面Aの画像の概念図である。かかる画像においては消失点BPが画面の略中央(y軸上)に位置するように描画される。
【0048】
さらに、スクリーン投影面Aは、先に説明したように、ビューポートVPの範囲に変換されて(切り取られて)、グラフィックメモリ227に描画され、モニター21に表示される。
【0049】
したがって、モニター21に表示される画像は、ビューポートVPに対応して概念的に図5の左下に示されるごときであり、(VX,VY)は、モニター21の所定のビット位置座標系を表している。
【0050】
ここで、図5に示す通常画面では、ビューポートVPの中央の座標は、スクリーン投影面Aの原点座標と一致しているので、消失点BPが、スクリーン投影面Aにおける位置と同様に、モニター21の略中央に位置することとなる。
【0051】
かかる図5に例示する画像は、図4において、ゲーム開始前であって、アドバタイズ画面表示時等の何れの遊戯者側に対して操縦操作を有効とするかが設定されていない時(ステップS11、No)に、通常表示画像として表示される。
【0052】
ついで、図4において、ゲームが開始されると(ステップS11、Yes)、遊戯者により、二人の並んだ遊戯者の何れがメインドライバであるか、あるいは、遊戯者が一人である場合、モニター21に対して、左右いずれの相対位置側に座して操作しようとするのか初期設定の入力指示が指示入力手段を用いて行われる。CPU222により遊戯者による、かかる初期設定の指示入力を判定する(ステップS12)。
【0053】
上記の指示入力手段として、例えばアクセルペダルを利用する。ゲーム開始時にメインドライバ選択を促す画像(メインドライバ側のアクセルペダルを踏む指示)が表示され、最初に踏まれたアクセルペダルのある側の操縦手段を有効とする。
【0054】
他の実施形態として、例えば、レーシングゲーム以外、例えば射撃ゲームにあっては、モニター画面に対して左右に設けられた銃コントローラと、どちらの銃コントローラを使用するか選択するボタンを備えた構成が対応する。
【0055】
ここで、モニター21の前に並行に並んで座す二人の遊戯者のうち、モニター21に向かって左側に座す遊戯者をメインドライバとする指示であることが判定された場合を想定する。判定されたメインドライバをレジスタに設定して記憶する(ステップS13)。
【0056】
ついで、スクリーン座標系におけるビューポートVPの中央をシフトさせ、ビューポートVPに対応する所定範囲を、設定されたメインドライバ側に対応して移動する(ステップS30)。
【0057】
すなわち、左側に座す遊戯者をメインドライバとしているので、図6に示すように、ビューポートVPの中央の座標をスクリーン座標系の原点に対して右側にシフトして、(x’,y’)座標に変更する。
【0058】
このとき、グラフィックメモリ227に描画される画像(ステップS5)は、図6の左下に示す如くにモニター21に画像表示され、消失点BPが、画面の左側に偏向(シフト)していることが理解できる。
【0059】
これにより、左側に座すメインドライバの略正面に消失点BPが見えるようになり、即ち走行コースの方向と、左側に座す遊戯者のモニター21に対して正面に向く視線方向とが一致して、操作における違和感が生じることを解消できる。
【0060】
反対に、右側に位置する遊戯者がメインドライバとなり、操縦操作が有効とされる場合は、図7に示すように、スクリーン座標系におけるビューポートVPの中央の座標をスクリーン座標系の原点に対して左側にシフトして、(x”,y”)座標に変更する。
【0061】
このとき、グラフィックメモリ227に描画される画像(ステップS4)は、図7の左下に示す如くにモニター21に画像表示され、消失点BPが、画面の右側に偏向(シフト)していることが理解できる。
【0062】
これにより、右側に座すメインドライバの略正面に消失点BPが見えるようになり、即ち走行コースの方向と、右側に座す遊戯者のモニター21に対して正面に向く視線方向とが一致して、操作における違和感が生じることを解消できる。
【0063】
この様に、本発明においては、操縦操作が有効とされる遊戯者側の位置に対応して消失点BPが偏向(シフト)されるように表示制御される。
【0064】
図4のフローに戻り、遊戯者交代条件が発生すると(ステップS14、Yes)、交代した側の遊戯者の操作を有効とするべく、ステップS12に戻り、上記のステップ13以降の処理が同様に行われる。
【0065】
なお、上記実施例説明において、メインドライバの交代に対応してビューポイント座標を所定量分シフトするよう座標変換することを説明したが、本実施例の適用において、徐々にビューポイント座標をシフトしていくことも可能である。それぞれのシフト量変化に対応して上記に説明した図4の説明に基くステップS13以降の処理を行い、これにより消失点BPを連続的に偏向していくように画像表示することも可能である。
【0066】
ここで、ステップS14における遊戯者交代条件が発生する場合の具体的な実施例について、以下に説明する。
【0067】
図8は、実施例としてカーレースを行うゲーム装置の外観正面を示す図である。また、図9は、同様のゲーム装置を上面から見た図である。
【0068】
複数の(実施例として4台)のレーシングカーのコックピットモデル11〜14が並列に備えられている。
【0069】
コックピットモデル11〜14のそれぞれの前面に、プログラムの進行に従って自車を視点において形成される仮想3次元空間のレーシングコースが表示されるプロジェクタスクリーン(モニター)21〜24が配置される。さらに、コックピットモデル11〜14のそれぞれにゲームに参加するために必要なコインの投入口31〜34を備えている。
【0070】
システムの仕様に対応して適宜にゲームシステム上部に、パネル表示装置4と、これに隣接して遊戯者(遊戯者)像あるいは、ゲーム画像を表示する画像ディスプレイ装置5が配置される。さらに、左右にスピーカ61、62が備えられる。
【0071】
図8、図9において、更にゲームシステム全体を総合制御するコントロール部7が示されている。
【0072】
4つのコックピットモデル11〜14は、それぞれ同じ形態であるので、図10に共通の一つのコックピットモデルの形態を示している。
【0073】
実施例として、二人の遊戯者(遊戯者)が組として一つのコックピットモデルに座し、遊戯者に対応して備えられた操作手段としてのハンドル(ステアリング)100A、100B、アクセルペダル101A、101B、ブレーキペダル102A、102Bを操作する。なお、マニュアル車をモデルとする場合にシフトレバー110は、二人の遊戯者に対して共通に操作使用される。オートマ車をモデルとする場合にシフトレバー110に代え他の制御ボタン等を備えることが可能である。
【0074】
このような構成で、特許文献1の先願発明では、所定の条件を満たすときに備えられた上記の操作手段の出力の有効性を遊戯者の交代として切り替えるように制御される。すなわち、交代する側の遊戯者のみの操作手段出力が有効とされる。
【0075】
さらに、図10おいて、コックピットモデルには、二人の遊戯者を同時に撮像可能な広角度のCCDカメラ120が備えられる。かかるCCDカメラ120により撮像されるビデオ信号が、図8に示す画像ディスプレイ装置5に表示される。
【0076】
また、画像ディスプレイ装置5に隣接して備えられているパネル表示装置4には、ゲームの進行に応じたゲーム情報、例えば、レース中における順位情報等の情報が表示される。さらに、パネル表示装置4には、画像ディスプレイ装置5に表示される画像とゲーム情報とを関係づける表示が同時に示される。
【0077】
図11は、図10に対応して示される一のコックピットモデルの機構を理解容易とするための斜視図である。なお、振動機構を示すために、後部カバーを外した状態を示している。
【0078】
図11において、二人の遊戯者が座すシート103A、103Bに、ゲームの進行に対応して傾斜あるいは振動を与えて遊戯者にカーレースを運転する際の仮想感覚を与えるための2本のシリンダー104A、104Bが備えられている。
【0079】
図13は、本願発明の適用が一つの遊戯施設に備えられるゲーム装置に限定されないことを示す図である。即ち、複数の遊戯施設GS1、GS2・・・GSnがネットワークNWを介して接続されている。
【0080】
図8に示したゲーム装置が、複数の遊戯施設GS1、GS2・・・GSnのそれぞれに配置される。そして、図8に示した4台のモデル装置に限られず、ネットワーNWで接続された複数のモデル装置間で、仮想のレーシング空間において、レースゲームを実行することが可能である。
【0081】
かかる場合、全体を制御するために、遊戯施設GS1〜GSnのいずれか一の遊戯施設におけるゲーム装置がゲームマスター機(サーバ)として機能し、他のクライアントであるゲーム装置が同期制御される。
【0082】
図13は、かかる遊戯施設GS2〜GSnに置かれる一のゲーム装置であって、図9の構成に対応する機能ブロック図である。なお、遊戯施設GS2〜GSn間の接続制御は本願発明における制御と直接関係しないので、図13において、他のゲーム装置との通信接続については図示省略している。
【0083】
コックピットモデル11〜14に対応して、それぞれ同様構成の制御回路機能部201〜204が備えられる。制御回路機能部201〜204は、HUB210によりLAN接続されている。制御回路機能部201〜204のそれぞれは、プログラムを格納し、これを実行する、図1に示した構成のゲームボード212を有している。
【0084】
コックピットモデル11〜14におけるそれぞれのゲームボード212は、ハブ210でLAN接続されている。コックピットモデル11〜14における一のゲームボード212がマスターボードとなり、他のコックピットモデルのスレーブボードとなるゲームボード212からゲームデータを収集し、順位計算を行う。そして、計算結果は、スレーブボードとなるコックピットモデルのゲームボードに、マスターボードから計算結果が戻される。
【0085】
したがって、コックピットモデル11〜14におけるそれぞれのゲームボード212は、常にゲームシステムにおけるデータを共有することができる。これにより、マスターボードがダウンした場合にも他のスレーブボードであったコックピットモデルのゲームボード212が、マスターボードとなることが容易である。
【0086】
入力I/Oボード213は、アクセルペダル101A、101B、ブレーキペダル102A、102B及びシフトレバー110の動きを検知して、対応する信号を受信し、ゲームボード212に送る。
【0087】
さらに、アクチュエータコントロールボード214を有し、コックピットモデル11〜14のそれぞれのゲーム状態をメインコントロールボード200に通知し、メインコントロールボード200と連携して、ゲームの進行に対応して動的に動かし、遊戯者に実車を運転する感覚を与えるアクチュエータ(シリンダー104A、104B:図11)を制御する。
【0088】
メインコントロールボード200は、ビデオスイッチボード205と、パネル表示装置4のI/Oボード504を制御する。これらのメインコントロールボード200及び、ビデオスイッチボード205は、図8に示したコントロール部7に含まれる。
【0089】
ビデオスイッチボード205は、コックピットモデル11〜14のそれぞれに備えられるCCDカメラ120の撮像信号を入力し、メインコントロールボード200により、切り替え制御されて画像ディスプレイ装置5に表示信号を送る。したがって、画像ディスプレイ装置5に、ビデオスイッチボード205で切り替え選択された、コックピットモデル11〜14のいずれかにおけるCCDカメラ120で撮像された遊戯者の映像が表示される。
【0090】
さらに、画像ディスプレイ装置5にゲーム画像が表示される場合は、メインコントロールボード200で、アクチュエータコントロールボード214から送られるビデオ信号を選択してビデオスイッチボード205を通して画像ディスプレイ装置5に送り表示される。
【0091】
また、メインコントロールボード200は、画像ディスプレイ装置5に表示される画像に対する情報信号を表示するためにパネル表示装置4のI/Oボード500に送る。
【0092】
I/Oボード500は、メインコントロールボード200から送られる信号に基づき、対応するパネル表示装置4の光源501に点灯制御信号を送る。これにより、画像ディスプレイ装置5に表示される画像を対応づけた情報表示が、パネル表示装置4で行うことが可能である。
【0093】
図14は、図1に構成例を示したゲームボード212と連携するI/Oボード213と、アクチュエータコントロールボード214の機能を説明する図である。
【0094】
アクセル101A(101B)と、ブレーキ102A(102B)は、それぞれ踏み込み量に対応する操作信号を出力するように構成されている。
【0095】
ハンドル100A(100B)は、その操作角に対応する量の操作信号を出力する様に構成されている。さらに、シフトレバーに相当するシフトキー110は、その切り替えポジションに対応する操作信号を出力する。
【0096】
これらの操作手段に対する遊戯者の操作に基づく操作信号がI/Oボード213に入力される。I/Oボード213は、ゲームボード212からの状態信号即ち、二人の遊戯者のいずれの側が有効とされているかの情報を取得し、有効な側の操作信号をゲームボード212に送る。かかる二人の遊戯者のいずれの側が有効とされているかの情報は、ゲーム実行中にシステムメモリ223に保持されている。
【0097】
さらに、ゲームボード212は、二人の遊戯者のいずれの側が有効とされているかの情報を、ハンドル100A(100B)に付随して備えられるハンドルコントロール切替ボード131と、アクチュエータコントロールボード214に送る。
【0098】
ハンドルコントロール切替ボード131は、ゲームボード212から送られた情報に基づき所定条件の時に、有効とされているハンドル側のモータ駆動ボード130A(130B)に駆動指令を送り、ハンドル100A(100B)にモータ回転駆動力を与え回転させる。これにより、遊戯者にゲーム走行中にハンドルに衝撃を受ける仮想的感覚を与えることができる。
【0099】
一方、アクチュエータコントロールボード214は、ゲームボード212から送られた情報に基づき所定条件の時に、所定のプログラムに従って、右、左のアクチュエータコントロールボード114A(114B)に駆動指令を送り、シリンダー104A(104B)の上下移動を制御する。これにより、図11に示したように、ドライバシート103A(103B)にピッチングあるいはローリングの動きを与え、ゲーム走行中の車体に対する衝撃を受ける仮想的感覚を与えることができる。
【0100】
ここで、本発明の適用は、上記の説明において、図8に示した4台のレーシングカーモデルに座した遊戯者間あるいは、図12のネットワークNWを通して、異なる遊戯施設GS1からGSnのゲーム装置間でのレーシング競技の対戦相手を、他の遊戯者が操作するレーシングカーを想定する場合に限定されない。
【0101】
すなわち、1台のレーシングモデルそれぞれにおいて、CPU222によりプログラムに従って移動が制御され、画像表示されるレーシングカーをレーシング競技の対戦相手としてゲームを進めることも可能である。
【0102】
次に、上記のゲーム装置の構成において実行される、本願発明の前提となる特許文献1の先願発明に従う遊戯者の交代制御について説明する。なお、かかる交代制御は、上記のとおり他の遊戯者が操作するレーシングカーあるいは、CPU222により制御されるレーシングカーを対戦相手とする場合にも共通に適用される。
【0103】
図15、図16は、特許文献1に記載の先願発明に従う遊戯者の交代制御フローを示す図である。特に図15は、ゲーム開始からゲーム終了までの流れ、図16は、図15における遊戯者(ドライバ)交代イベント処理の動作フローである。
【0104】
かかる図15、図16の処理は、ゲームボード212のプログラムデータ記憶装置221に格納されたプログラムによりCPU222を制御して実行される。
【0105】
図15において、ゲームが開始すると、常に所定の時間間隔、例えば1フレーム(1/60・秒)に一回の処理間隔でイベント処理を実行する。
【0106】
イベント処理においては、操作手段(ハンドル、アクセル、ブレーキ)からの入力(ステップS0)をモニターし、プログラムに従うゲームにおける画像処理、更に、アクチュエータへの駆動処理を行う(ステップS21)。すなわち、操作対象のレーシングカーの速度の増減、走行方向等の制御に対応した画像処理を実行する。
【0107】
かかるイベント処理において、ドライバの交代条件を検知する。ドライバの交代条件の例が、図17に示される。図17において、●で表示した条件がドライバの交代条件である。
【0108】
その一つとして、分岐点(ポイント)位置に到達したか否かの判定を行う(ステップS22)。すなわち、レース途中に配置されるコース上の所定の分岐点内において、交代位置距離(交代位置調整用の距離)を過ぎている場合を、交代条件に合致していると判定する(ステップS22、YES)。
【0109】
また、別のドライバ交代条件として、他車、若しくは壁との衝突の瞬間を交代条件に合致していると判定する(ステップS25、YES)。
【0110】
なお、ゲーム画像処理において、かかる衝突の判定は、操作対象とする車と、他車あるいは壁等の対向物の仮想三次元空間における座標位置が所定の関係(例えば一致すること)になった時を衝突と判定する。また、他の衝突判定方法として、例えば、特開平9-325684号公報段落(00027、0028)に示されるように、仮想空間内のレーシングカー(レース車)を覆うように設けられた衝突判定用の領域(例えば、球状ボールあるいは、箱状のエリア)を記憶手段に記憶しておく。そして、制御手段はこの領域が他のレーシングカーを覆う領域と重なるか否か(交点があるか否か)を演算することにより、レーシングカーの衝突を判定することも可能である。
【0111】
ドライバ交代条件に合致していると判定されると、それぞれ交代イベントが起動中か否かを判定し(ステップS23、ステップS26)、新たな交代イベントであるとき(ステップS23、ステップS26、NO)に、交代イベント処理を起動する(ステップS24、ステップS27)。
【0112】
また、図17のドライバの交代条件の例に示すように、単に衝突判定のみでなく、その時点の操作対象であるレースカーの衝突の衝撃状態(具体的にはレーシングカーの移動方向及び移動速度で示される)を条件として交代処理を行うようにしてもよい。
【0113】
かかるステップS24及びS27の交代イベント処理は共通であり、その交代イベント処理の内容が、図16の動作フローに示される。
【0114】
図16において、ゲームモード中かを判定し(ステップS40)、ゲームモード中でなければイベント処理を閉じる(ステップS41)。ここで、ゲームモード中とは、実際のゲーム中、即ちゴールやゲームオーバー以外の状態を意味する。
【0115】
ゲームモード中であると(ステップS40、YES)、告知工程か否かを判定する(ステップS42)。告知工程であれば、告知処理を行う(ステップS43)。告知処理により遊戯者に対してドライバの交代を行うことを所定期間中、事前告知する。かかる事前告知により、交代する新たな遊戯者がスムースにレーシングカーの流れに乗って、操縦しやすいように、交代を有効とするまでに猶予時間を形成させるためである。
【0116】
告知期間が終了すると(ステップS44、YES)、遊戯者の交代処理工程(ステップS45、Yes)であることを判定し、交代処理の実行開始(ステップS46)に移行する。
【0117】
遊戯者の交代処理は、遊戯者に対応した操作手段からの操作信号の有効、無効の切替え(あるいは入力の切替え)を行う処理である。
【0118】
遊戯者の交代処理(ステップS46)が行われると、待機処理(ステップS47)に移行する。交代処理により交代した新たな遊戯者の操作信号が有効となるが、待機処理により交代した新たな遊戯者に対し所定の猶予時間が与えられる。すなわち、猶予時間内においては新たな交代イベントを生じさせない。
【0119】
これは、交代直後の遊戯者の対応処理が、必ずしもゲームの進行に追いつかないからである。かかる状態を保護するための処理である。
【0120】
したがって、猶予時間内に分岐点に達しても(ステップS48、YES)、ドライバ交代イベントを生じさせないで、遊戯者交代イベント処理を終了する。
【0121】
待機時間が終了すると(ステップS49、YES)、イベントを閉じる(ステップS41)。
【0122】
さらに、上記告知工程でないと判定されるとき(ステップS42、NO)、交代工程であれば(ステップS45、YES)、交代処理(ステップS46)に移行し、交代工程でなければ(ステップS45、NO)、待機処理(ステップS47)に移行する。
【0123】
ここで、上記実施例は、遊戯施設に設置される車を模擬した装置に遊戯者が座してハンドル等を操作する例を示したが、本発明の適用はかかる遊戯施設におけるゲーム装置に限定されない。
【0124】
すなわち、例えば、特開2007-61271号公報に記載されるような家庭用ゲーム機器においても適用が可能である。遊戯者の位置を設定する手段として、上記特開2007-61271号公報における複数のコントローラ(操作手段)を用いる。
【0125】
例えば、前記表示手段の近傍または前記操作手段のいずれか一方に設けられた発光部と、他方に設けられて前記発光部からの光を受光する受光部と、前記受光部の受光態様を示す受光データに基づいて、前記制御手段により操作信号を有効とされる前記操作手段の前記表示手段に対する相対位置を検出するように構成することが可能である。
【0126】
これにより、受光検知される側が何れのコントローラに対応するかを検知して、上記実施例において説明したと同様にスクリーン座標系をシフトして消光点を偏向するように制御することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】本発明を適用するゲーム装置を構成するゲームボードの構成例である。
【図2】図1のゲームボードにおける実施例としての遊戯者交代操作に対応する画像生成の処理フローを示す図である。
【図3】3次元座標画像のスクリーン座標系への変換を説明する図である。
【図4】図2の処理フローのステップS3に関連してスクリーン座標系をビューポート座標系に変換する処理を示す図である。
【図5】モニターに表示されるビューポートを説明する図である。
【図6】消失点BPが、画面の左側に偏向(シフト)している状態を示す図である。
【図7】消失点BPが、画面の右側にシフトしている状態を示す図である。
【図8】実施例としてカーレースを行うゲーム装置の外観正面を示す図である。
【図9】図8のゲーム装置を上面から見た図である。
【図10】一つのコックピットモデルの形態を示す図である。
【図11】図10に対応して示される一のコックピットモデルの機構を理解容易とするための斜視図である。
【図12】本発明の適用が一つの遊戯施設に備えられるゲーム装置に限定されないことを示す図である。
【図13】図8の構成に対応する機能ブロック図である。
【図14】図1に構成例を示したゲームボードと連携するI/Oボードと、アクチュエータコントロールボードの機能を説明する図である。
【図15】ゲーム開始からゲーム終了までの流れを示すフロー図である。
【図16】図15における遊戯者(ドライバ)交代イベント処理の動作フローである。
【図17】ドライバの交代条件の例を示す図である。
【符号の説明】
【0128】
212 ゲームボード
220 I/O インタフェース
221 記憶装置
222 CPU
223 システムメモリ
224 ブートROM
225 バスアービタ
226 レンダリングプロセッサ
227 グラフィックメモリ
228 サウンドプロセッサ
229 サウンドメモリ
11〜14 コックピットモデル
21〜24 モニター
4 パネル表示装置
5 画像ディスプレイ装置
7 コントロール部
30、61、62 スピーカ
31〜34 コインの投入口
100A、100B ハンドル(ステアリング)
101A、101B アクセル
102A、102B ブレーキ
103A、103B シート
104A、104B シリンダー
110 シフトレバー
120 CCDカメラ
200 コントロールボード
213 I/Oボード
214 アクチュエータコントロールボード
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視点カメラ位置の視線方向に所定の視野角を有し、Z軸方向に所定の距離を有する範囲内の仮想三次元空間のオブジェクトを前記視線方向と交差する点を原点とする二次元のスクリーン座標系に投影して二次元画像データを生成し、更に前記生成した二次元画像データの、モニターに対応するビューポートの領域分の画像データをビューポート座標系に変換してグラフィックメモリに描画する画像生成手段と、
前記グラフィックメモリに描画されたビューポートの領域分の画像データを読出し、前記モニターに表示する表示制御手段と、
複数の遊戯者に対応して備えられる複数の操作手段と、
前記複数の操作手段のそれぞれからの操作信号を所定の条件に基づき有効とする制御手段を有し、
前記画像生成手段は、前記制御手段により操作信号を有効とされる操作手段側に対応して、ビューポート座標系に変換するビューポートの領域の、前記スクリーン座標系における位置をシフトする、
ことを特徴するゲーム装置。
【請求項2】
請求項1において、
仮想三次元空間内を移動するオブジェクトの内、操作対象オブジェクトを複数の遊戯者による共通の操作対象とし、
前記制御手段は、前記複数の遊戯者のいずれかをメイン遊戯者として設定し、前記複数の操作手段の内、前記メイン遊戯者に対応する操作手段からの操作信号に応答して、前記1つの操作対象オブジェクトの移動を制御し、
前記仮想三次元空間において前記操作対象オブジェクトと他のオブジェクトが衝突したかを判定し、
前記制御手段は、更に前記操作対象オブジェクトが衝突したと判定した場合に前記所定の条件を満たしたと判定して、前記メイン遊戯者に対応する操作手段とは異なる他の遊戯者に対応する操作手段からの操作信号に応答して、前記操作対象オブジェクトを前記仮想三次元空間内において移動可能とする交代処理を実行し、
前記画像生成手段は、前記制御手段による交代処理の際に、前記操作信号を有効とされる操作手段の前記表示手段に対する相対位置に対応して、
前記ビューポート座標系に変換するビューポートの領域の、前記スクリーン座標系における位置をシフトする、
ことを特徴するゲーム装置。
【請求項3】
請求項1において、
遊戯者によるいずれの操作手段を選択するかを指示入力する指示入力手段を備え、
前記制御手段は、前記指示入力に基づき、前記選択される操作手段の操作信号を有効とすることを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記表示手段の近傍または前記操作手段のいずれか一方に設けられた発光部と、
他方に設けられて前記発光部からの光を受光する受光部と、
前記受光部の受光態様を示す受光データに基づいて、前記制御手段により操作信号を有効とされる前記操作手段の前記表示手段に対する相対位置を検出する検出手段とを備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
記憶媒体に記憶され、ゲーム装置において実行されるプログラムであって、
前記プログラムの実行により、
前記コンピュータを、視点カメラ位置の視線方向に所定の視野角を有し、Z軸方向に所定の距離を有する範囲内の仮想三次元空間のオブジェクトを前記視線方向と交差する点を原点とする二次元のスクリーン座標系に投影して二次元画像データを生成し、更に前記生成した二次元画像データの、モニターに対応するビューポートの領域分の画像データをビューポート座標系に変換してグラフィックメモリに描画する画像生成手段として機能させ、
前記グラフィックメモリに描画されたビューポートの領域分の画像データを読出し、前記モニターに表示する表示制御手段として機能させ、
さらに、前記コンピュータを、さらに、前記コンピュータを、複数の遊戯者に対応して備えられる複数の操作手段のそれぞれからの操作信号を所定の条件に基づき有効とする制御手段として機能させ、
前記画像生成手段により、前記制御手段により操作信号を有効とされる操作手段側の前記表示手段に対する相対位置に対応して、ビューポート座標系に変換するビューポートの領域の、前記スクリーン座標系における位置をシフトさせる、
ことを特徴するゲーム装置。
【請求項1】
視点カメラ位置の視線方向に所定の視野角を有し、Z軸方向に所定の距離を有する範囲内の仮想三次元空間のオブジェクトを前記視線方向と交差する点を原点とする二次元のスクリーン座標系に投影して二次元画像データを生成し、更に前記生成した二次元画像データの、モニターに対応するビューポートの領域分の画像データをビューポート座標系に変換してグラフィックメモリに描画する画像生成手段と、
前記グラフィックメモリに描画されたビューポートの領域分の画像データを読出し、前記モニターに表示する表示制御手段と、
複数の遊戯者に対応して備えられる複数の操作手段と、
前記複数の操作手段のそれぞれからの操作信号を所定の条件に基づき有効とする制御手段を有し、
前記画像生成手段は、前記制御手段により操作信号を有効とされる操作手段側に対応して、ビューポート座標系に変換するビューポートの領域の、前記スクリーン座標系における位置をシフトする、
ことを特徴するゲーム装置。
【請求項2】
請求項1において、
仮想三次元空間内を移動するオブジェクトの内、操作対象オブジェクトを複数の遊戯者による共通の操作対象とし、
前記制御手段は、前記複数の遊戯者のいずれかをメイン遊戯者として設定し、前記複数の操作手段の内、前記メイン遊戯者に対応する操作手段からの操作信号に応答して、前記1つの操作対象オブジェクトの移動を制御し、
前記仮想三次元空間において前記操作対象オブジェクトと他のオブジェクトが衝突したかを判定し、
前記制御手段は、更に前記操作対象オブジェクトが衝突したと判定した場合に前記所定の条件を満たしたと判定して、前記メイン遊戯者に対応する操作手段とは異なる他の遊戯者に対応する操作手段からの操作信号に応答して、前記操作対象オブジェクトを前記仮想三次元空間内において移動可能とする交代処理を実行し、
前記画像生成手段は、前記制御手段による交代処理の際に、前記操作信号を有効とされる操作手段の前記表示手段に対する相対位置に対応して、
前記ビューポート座標系に変換するビューポートの領域の、前記スクリーン座標系における位置をシフトする、
ことを特徴するゲーム装置。
【請求項3】
請求項1において、
遊戯者によるいずれの操作手段を選択するかを指示入力する指示入力手段を備え、
前記制御手段は、前記指示入力に基づき、前記選択される操作手段の操作信号を有効とすることを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1において、
前記表示手段の近傍または前記操作手段のいずれか一方に設けられた発光部と、
他方に設けられて前記発光部からの光を受光する受光部と、
前記受光部の受光態様を示す受光データに基づいて、前記制御手段により操作信号を有効とされる前記操作手段の前記表示手段に対する相対位置を検出する検出手段とを備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
記憶媒体に記憶され、ゲーム装置において実行されるプログラムであって、
前記プログラムの実行により、
前記コンピュータを、視点カメラ位置の視線方向に所定の視野角を有し、Z軸方向に所定の距離を有する範囲内の仮想三次元空間のオブジェクトを前記視線方向と交差する点を原点とする二次元のスクリーン座標系に投影して二次元画像データを生成し、更に前記生成した二次元画像データの、モニターに対応するビューポートの領域分の画像データをビューポート座標系に変換してグラフィックメモリに描画する画像生成手段として機能させ、
前記グラフィックメモリに描画されたビューポートの領域分の画像データを読出し、前記モニターに表示する表示制御手段として機能させ、
さらに、前記コンピュータを、さらに、前記コンピュータを、複数の遊戯者に対応して備えられる複数の操作手段のそれぞれからの操作信号を所定の条件に基づき有効とする制御手段として機能させ、
前記画像生成手段により、前記制御手段により操作信号を有効とされる操作手段側の前記表示手段に対する相対位置に対応して、ビューポート座標系に変換するビューポートの領域の、前記スクリーン座標系における位置をシフトさせる、
ことを特徴するゲーム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2009−273757(P2009−273757A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−129454(P2008−129454)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
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