コネクタ
【課題】本係止位置へのスペーサの不所望な移動を防止できるコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ11は、前後方向にのびる端子収容室を少なくとも左右方向に複数有するコネクタハウジング13と、端子収容室19に収容係止される端子金具17と、複数の端子収容室19を横切るように形成されるスペーサ装着孔21に装着されて仮係止及び本係止されるスペーサ15と、を備える。スペーサ側壁29には、左右方向外側に突出する第1の係止突起31と、第1の係止突起31よりスペーサ挿入方向後方側で左右方向外側に突出する第2の係止突起33と、を有し、コネクタハウジング内壁23には、第1の係止突起31が仮係止時に係合する仮係合部41と、本係止時に係合する本係止部47と、スペーサ15が仮係止位置から本係止位置へ移動する際に第2の係止突起33が当接する挿入力増大部55と、を備える。
【解決手段】コネクタ11は、前後方向にのびる端子収容室を少なくとも左右方向に複数有するコネクタハウジング13と、端子収容室19に収容係止される端子金具17と、複数の端子収容室19を横切るように形成されるスペーサ装着孔21に装着されて仮係止及び本係止されるスペーサ15と、を備える。スペーサ側壁29には、左右方向外側に突出する第1の係止突起31と、第1の係止突起31よりスペーサ挿入方向後方側で左右方向外側に突出する第2の係止突起33と、を有し、コネクタハウジング内壁23には、第1の係止突起31が仮係止時に係合する仮係合部41と、本係止時に係合する本係止部47と、スペーサ15が仮係止位置から本係止位置へ移動する際に第2の係止突起33が当接する挿入力増大部55と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングに装着されるスペーサを備えたコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタには、スペーサをコネクタハウジングに対して仮係止状態に装着し、この仮係止状態において端子金具を端子収容室に挿入した後、スペーサを本係止状態にすることによって組み付けが完了するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図13に示すこの種のコネクタ501は、コネクタハウジング503と、コネクタハウジング503に形成される複数の端子収容室505に収容係止される複数の端子金具(図示省略)と、この端子金具を二重に係止するためのスペーサ507とを備える。コネクタハウジング503には、スペーサ507を装着するためのスペーサ装着孔509が形成されている。このスペーサ装着孔509は、複数の端子収容室505を横切るように形成されている。コネクタハウジング503の左右の側壁511には、この側壁511の一部が薄肉化されてスペーサ507に対する係止部513が形成されている。
【0003】
係止部513は、側壁511の薄肉化により生じる空間515と、下壁側に形成される仮係止部517及び本係止部519とを有している。仮係止部517及び本係止部519は、略山形形状に形成されており、谷部にスペーサ507の係止突起521が落ち込むことにより係止状態が形成されるようになっている。係止突起521は、スペーサ507の側壁520が撓むことによりコネクタハウジング503の仮係止部517及び本係止部519を乗り越えてこれらの谷部に落ち込んで引っ掛かるようになっている。この引っ掛かりによりスペーサ507は、仮係止又は本係止されるようになっている。
【0004】
また、特許文献2等には、図14に示すリテーナ523を有するコネクタ525が開示されている。このコネクタ525のハウジング527には、上下及び左右に複数の端子収容孔529が形成されている。リテーナ523の上面には、その四隅から上方に突出する突出係合片531が形成され、その先端に仮係止突起533又は本係止突起535と係合してリテーナ523を仮係止位置と本係止位置とに止着する仮止着片537、本止着片539が形成されている。この4つの突出係合片531の内、前側の2つが仮係止突起533と係合する仮止着片537とされ、後側の2つが本係止突起535と係合する本止着片539とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−123570号公報
【特許文献2】実用登録2594373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したようなコネクタハウジング503やハウジング527と、スペーサ507やリテーナ523との間にガタがあると、コネクタハウジング503やハウジング527の輸送時に、スペーサ507やリテーナ523が仮係止状態から本係止状態に移動してしまう虞がある。
【0007】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、本係止位置へのスペーサの不所望な移動を防止できるコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 前後方向にのびる端子収容室を少なくとも左右方向に複数有するコネクタハウジングと、前記端子収容室に収容係止される端子金具と、前記複数の端子収容室を横切るように形成されるスペーサ装着孔に装着されて仮係止及び本係止されるスペーサと、を備えるコネクタであって、前記スペーサの側壁には、左右方向外側に突出する第1の係止突起と、前記第1の係止突起よりスペーサ挿入方向後方側で左右方向外側に突出する第2の係止突起と、を有し、前記コネクタハウジングの内壁には、前記第1の係止突起が仮係止時に係合する仮係合部と、本係止時に係合する本係止部と、前記スペーサが仮係止位置から本係止位置へ移動する際に前記第2の係止突起が当接する挿入力増大部と、を備えることを特徴とするコネクタ。
【0009】
上記(1)の構成のコネクタによれば、スペーサがコネクタハウジングのスペーサ装着孔に挿入され、スペーサの側壁から突出する第1の係止突起が、コネクタハウジングの内壁に設けられる仮係合部と本係止位置との間に係合することで、スペーサが仮係止位置に保持される。そして、スペーサが本係止位置となるには、挿入されたスペーサの第1の係止突起が本係止部を乗り越え、本係止部の挿入方向前方側へと移動する必要がある。この際、第1の係止突起が本係止部を乗り越えようとすると、スペーサの側壁から突出した第2の係止突起が、コネクタハウジングの内壁に設けられた挿入力増大部に当接し、スペーサの挿入方向への挿入荷重が増大する。
【0010】
(2) 上記(1)の構成のコネクタであって、前記挿入力増大部が、前記スペーサ装着孔の左右内壁の間隔をスペーサ挿入方向前方で狭めた段差壁からなることを特徴とするコネクタ。
【0011】
上記(2)の構成のコネクタによれば、スペーサ装着孔の左右内壁の間隔が、スペーサ挿入方向前方で狭められるようにして段差壁が形成される。即ち、スペーサ挿入方向前方よりもスペーサ挿入方向後方の方が左右内壁の間隔が広い。コネクタハウジングの成形時、スペーサ装着孔は、雄金型によって成形される。この際、雄金型は、抜き方向がスペーサ挿入方向後方側となるので、アンダーカットとならずに段差壁を形成でき、挿入力増大部の形成が容易となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るコネクタによれば、挿入力増大部に当接した第2の係止突起によって、スペーサを仮係止位置から本係止位置へ移動する際の挿入力が増大するので、本係止位置へのスペーサの不所望な移動を防止できる。
【0013】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係るコネクタのコネクタハウジングの斜視図である。
【図2】図1に示したコネクタハウジングのII−II断面矢視図である。
【図3】(a)は図2のA部拡大図、(b)はその要部拡大図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るコネクタのスペーサの斜視図である。
【図5】図4のB部拡大正面図である。
【図6】(a)はスペーサを仮係止位置に挿着したコネクタの正面図、(b)は(a)の側面図である。
【図7】図6(b)に示したコネクタのVII−VII断面矢視図である。
【図8】図6(b)に示したコネクタのVIII−VIII断面矢視図である。
【図9】(a)は図7のC部拡大図、(b)はその要部拡大図である。
【図10】(a)は図8のD部拡大図、(b)はその要部拡大図である。
【図11】図9(a)に示したスペーサが本係止位置となったコネクタの要部拡大図である。
【図12】挿入力増大部の変形例を表す要部拡大図である。
【図13】スペーサを備えた従来のコネクタの断面図である。
【図14】リテーナを備えた従来のコネクタの要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態に係るコネクタを詳細に説明する。
コネクタ11(図6参照)は、図1に示すコネクタハウジング13に、端子保持力を向上させるためのスペーサ15(図4参照)を挿着可能に備える。
図1はスペーサ15の装着されていないコネクタハウジング13のみを表している。コネクタハウジング13は、収容した端子金具17(図7参照)を他の回路と絶縁するための絶縁性樹脂により成形されている。コネクタハウジング13には、端子金具17を収容するため、前後方向(端子金具17の挿入方向)にのびる端子収容室19が少なくとも左右方向(端子金具17の幅方向)に複数形成されている。
【0016】
端子収容室19には、端子金具17に係止して端子金具17の脱落を防止する弾性可撓片であるランス(図示省略)が形成されている。端子金具17に係止したランスだけでは端子金具17に対する係止力が十分でないため、スペーサ15を装着して端子金具17を二重係止することで、端子保持力を向上させる。
【0017】
スペーサ15は、図2の下方よりコネクタハウジング13に挿入され、図6に示す装着状態となる。なお、スペーサ15は、コネクタハウジング13に端子金具17が装着される前に装着される。端子金具17が装着される前のスペーサ15は、後述する仮係止位置となる。この状態で端子金具17が装着された後、スペーサ15は、コネクタハウジング13に対して本係止位置へと移動される。
【0018】
図2に示すように、コネクタハウジング13は、端子金具17の挿入方向における略中央部において、端子収容室19を横切るようにしてスペーサ装着孔21が形成されている。スペーサ装着孔21は、コネクタハウジング13の左右におけるコネクタハウジング内壁23によって挟まれている。
【0019】
スペーサ15は、コネクタハウジング13の前後方向に薄厚のブロック体状に形成され、厚み方向(端子金具17の挿入方向)に貫通する複数の端子挿通開口部25が端子収容室19に応じて縦横に形成されている。スペーサ15は、図1に示したコネクタハウジング13の下方よりスペーサ装着孔21(図2参照)に挿入される。つまり、複数の端子収容室19を横切るように挿入される。コネクタハウジング13に装着されたスペーサ15は、端子挿通開口部25を端子収容室19に一致させ、スペーサ挿入方向後方の後端部27が表出する(図6(a)参照)。スペーサ15は、この後端部27を挟む左右がスペーサ側壁29となる。
【0020】
スペーサ15は、スペーサ装着孔21に装着されて、その挿入位置によって仮係止及び本係止となる。図4及び図5に示すように、スペーサ側壁29には、左右方向外側に突出する第1の係止突起31と、この第1の係止突起31よりスペーサ挿入方向後方側で左右方向外側に突出する第2の係止突起33と、が形成されている。本実施形態において、第1の係止突起31は、第2の係止突起33のスペーサ挿入方向前方(図5の上方)に配置されるが、配置はこれに限定されない。
【0021】
第1の係止突起31は、スペーサ挿入方向前方が突起傾斜面35となり、その反対側が突起垂直面37となる。また、第2の係止突起33は、スペーサ挿入方向前方に、僅かに傾斜した小傾斜面39が形成されている。第1の係止突起31と第2の係止突起33とは、図5の紙面表裏方向でオフセットされている(つまり、スペーサ挿入方向の同一直線上には配置されていない)。図4に示すように、第1の係止突起31と第2の係止突起33とは、同一のスペーサ側壁29に形成される。スペーサ側壁29は、僅かであるが弾性変形可能とされている。第1の係止突起31と第2の係止突起33とは、スペーサ挿入方向の同一直線上には配置されないことで、それぞれがコネクタハウジング内壁23から押圧された際、その押圧力によって相互が影響を受けないようになっている。
【0022】
図3に示すように、スペーサ装着孔21を挟むコネクタハウジング内壁23には、仮係合部41がスペーサ装着孔21内に向かって突出されている。この仮係合部41は、第1の係止突起31が仮係止時に係合する。仮係合部41は、スペーサ挿入方向後方が係合部斜面43となり、スペーサ挿入方向前方が係合部垂直面45となる。また、仮係合部41のスペーサ挿入方向前方には本係止部47が形成されている。本係止部47は、第1の係止突起31が本係止時に係合する。本係止部47は、スペーサ挿入方向前後方向が、本係止部後方斜面49と、本係止部前方斜面51となった断面山形形状に形成されている。
【0023】
コネクタハウジング内壁23は、仮係合部41と本係止部47との間が仮係止凹部53となる。スペーサ15は、第1の係止突起31が仮係止凹部53に配置されることで、仮係止位置となる。また、スペーサ15は、仮係止位置から第1の係止突起31が本係止部47を乗り越え、本係止部47のスペーサ挿入方向前方に移動することで本係止位置となる。本係止位置となった第1の係止突起31は、本係止部47が断面山形形状に形成されていることで、再び仮係止位置へ戻ることができる。但し、仮係止位置へ戻ったスペーサ15は、第1の係止突起31の突起垂直面37が、仮係合部41の係合部垂直面45に当たることで、仮係止位置からのさらなる離脱は規制される。つまり、コネクタ11は、この状態でスペーサ15をコネクタハウジング13内に保持し、輸送が行えるようになっている。
【0024】
更に、図3に示すように、コネクタハウジング内壁23には、挿入力増大部55が形成されている。本実施形態において、挿入力増大部55は、スペーサ装着孔21の左右内壁の間隔をスペーサ挿入方向前方で狭めた段差壁57からなる。つまり、スペーサ挿入方向前方よりもスペーサ挿入方向後方の方が左右内壁の間隔が広い。コネクタハウジング13の成形時、スペーサ装着孔21は雄金型によって成形される。この際、雄金型は抜き方向がスペーサ挿入方向の反対方向となる。このため、アンダーカットとならずに段差壁57が形成でき、挿入力増大部55の形成が容易となっている。
【0025】
この段差壁57は、スペーサ15が仮係止位置から本係止位置へ移動する際、第2の係止突起33と当接する。
また、段差壁57は、スペーサ15が仮係止位置の時、第2の係止突起33との間に若干のクリアランスC(図9(b)参照)を有している。このクリアランスCが設けられることで、製造公差により仮係止位置で第2の係止突起33と段差壁57とが当たり、第1の係止突起31の仮係止凹部53に対する掛かり代が減少しないようになされている。
【0026】
次に、上記構成を有するコネクタ11の作用を説明する。
コネクタ11は、端子金具17が装着される前に、スペーサ15がスペーサ装着孔21に挿入される。スペーサ15は、図8に示すように、スペーサ装着孔21に挿入されると、先ず、第1の係止突起31が、図9に示す仮係合部41の係合部斜面43を乗り上げた後、係合部垂直面45に係合する。つまり、スペーサ15は、第1の係止突起31が仮係止凹部53に係合して仮係止位置に保持される。
【0027】
コネクタ11は、このスペーサ15が仮係止位置の状態で、輸送される。そして、この仮係止位置にて、図7に示すように、端子金具17がそれぞれの端子収容室19に装着される。端子金具17が装着された後、スペーサ15は、端子金具17の保持力を向上させるために本係止位置へと移動される。
【0028】
スペーサ15は、仮係止位置から本係止位置へ移動が開始されると、図9に示す第1の係止突起31が本係止部47の本係止部後方斜面49を乗り上げる。その後、図11に示すように、本係止部前方斜面51に係止して本係止位置となる。これにより、コネクタハウジング13に対してのスペーサ15の装着が完了する。なお、この本係止位置では、第1の係止突起31が本係止部前方斜面51に係止しているので、本係止部前方斜面51を乗り上げる後退が可能となる。これにより、スペーサ15は、本係止位置から仮係止位置への本係止解除が可能となっている。
【0029】
ところで、従来のコネクタは、スペーサを仮係止位置として輸送する際、振動、衝突、慣性等による外力や、環境ストレスによる変形で、スペーサが本係止位置へと移動されてしまう虞があった。これに対し、本実施形態に係るコネクタ11は、スペーサ15の仮係止位置において、図10に示すスペーサ15の第2の係止突起33が、コネクタハウジング内壁23に設けた段差壁57に対向している。そして、スペーサ15は、輸送時の外力等で仮係止位置から本係止位置へ移動されようとすると、第2の係止突起33が段差壁57に当たる。
【0030】
第2の係止突起33が段差壁57に当たることにより、スペーサ15は挿入方向の挿入荷重が増大し、輸送時の外力や環境ストレスによる変形によっては本係止位置へ移動されなくなる。これにより、コネクタ11は、輸送時に、スペーサ15が不所望に本係止位置へ移動することが防止される。
【0031】
また、コネクタ11は、本係止位置となった場合、第2の係止突起33が段差壁57に乗った状態となる。つまり、第2の係止突起33と段差壁57とは、スペーサ側壁29とコネクタハウジング内壁23とを離反方向に変形させる。この際、第2の係止突起33の位置は、第1の係止突起31とオフセットされているので、図11に示すように、本係止位置において、本係止部47に対する第1の係止突起31の掛かり代が減少しないようになされている。
【0032】
なお、上記実施形態では、挿入力増大部55を段差壁57として形成する場合を例に説明したが、図12に示すように、挿入力増大部55をテーパー壁59とすることもできる。テーパー壁59は、スペーサ装着孔21の左右内壁の間隔をスペーサ挿入方向前方で徐々に狭めることで、テーパー状に形成される。このような変形例の構成によっても、スペーサ15を仮係止位置から本係止位置へ移動する際の挿入力が増大するので、不所望な本係止位置へのスペーサ15の移動を防止できる。
【0033】
従って、本実施形態に係るコネクタ11によれば、挿入力増大部55に当接した第2の係止突起33によって、スペーサ15を仮係止位置から本係止位置へ移動する際の挿入力が増大するので、本係止位置へのスペーサ15の不所望な移動を防止できる。
【0034】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0035】
11…コネクタ
13…コネクタハウジング
15…スペーサ
17…端子金具
19…端子収容室
21…スペーサ装着孔
23…コネクタハウジング内壁(コネクタハウジングの内壁)
29…スペーサ側壁(スペーサの側壁)
31…第1の係止突起
33…第2の係止突起
41…仮係合部
47…本係止部
55…挿入力増大部
57…段差壁
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングに装着されるスペーサを備えたコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタには、スペーサをコネクタハウジングに対して仮係止状態に装着し、この仮係止状態において端子金具を端子収容室に挿入した後、スペーサを本係止状態にすることによって組み付けが完了するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図13に示すこの種のコネクタ501は、コネクタハウジング503と、コネクタハウジング503に形成される複数の端子収容室505に収容係止される複数の端子金具(図示省略)と、この端子金具を二重に係止するためのスペーサ507とを備える。コネクタハウジング503には、スペーサ507を装着するためのスペーサ装着孔509が形成されている。このスペーサ装着孔509は、複数の端子収容室505を横切るように形成されている。コネクタハウジング503の左右の側壁511には、この側壁511の一部が薄肉化されてスペーサ507に対する係止部513が形成されている。
【0003】
係止部513は、側壁511の薄肉化により生じる空間515と、下壁側に形成される仮係止部517及び本係止部519とを有している。仮係止部517及び本係止部519は、略山形形状に形成されており、谷部にスペーサ507の係止突起521が落ち込むことにより係止状態が形成されるようになっている。係止突起521は、スペーサ507の側壁520が撓むことによりコネクタハウジング503の仮係止部517及び本係止部519を乗り越えてこれらの谷部に落ち込んで引っ掛かるようになっている。この引っ掛かりによりスペーサ507は、仮係止又は本係止されるようになっている。
【0004】
また、特許文献2等には、図14に示すリテーナ523を有するコネクタ525が開示されている。このコネクタ525のハウジング527には、上下及び左右に複数の端子収容孔529が形成されている。リテーナ523の上面には、その四隅から上方に突出する突出係合片531が形成され、その先端に仮係止突起533又は本係止突起535と係合してリテーナ523を仮係止位置と本係止位置とに止着する仮止着片537、本止着片539が形成されている。この4つの突出係合片531の内、前側の2つが仮係止突起533と係合する仮止着片537とされ、後側の2つが本係止突起535と係合する本止着片539とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−123570号公報
【特許文献2】実用登録2594373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したようなコネクタハウジング503やハウジング527と、スペーサ507やリテーナ523との間にガタがあると、コネクタハウジング503やハウジング527の輸送時に、スペーサ507やリテーナ523が仮係止状態から本係止状態に移動してしまう虞がある。
【0007】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、本係止位置へのスペーサの不所望な移動を防止できるコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 前後方向にのびる端子収容室を少なくとも左右方向に複数有するコネクタハウジングと、前記端子収容室に収容係止される端子金具と、前記複数の端子収容室を横切るように形成されるスペーサ装着孔に装着されて仮係止及び本係止されるスペーサと、を備えるコネクタであって、前記スペーサの側壁には、左右方向外側に突出する第1の係止突起と、前記第1の係止突起よりスペーサ挿入方向後方側で左右方向外側に突出する第2の係止突起と、を有し、前記コネクタハウジングの内壁には、前記第1の係止突起が仮係止時に係合する仮係合部と、本係止時に係合する本係止部と、前記スペーサが仮係止位置から本係止位置へ移動する際に前記第2の係止突起が当接する挿入力増大部と、を備えることを特徴とするコネクタ。
【0009】
上記(1)の構成のコネクタによれば、スペーサがコネクタハウジングのスペーサ装着孔に挿入され、スペーサの側壁から突出する第1の係止突起が、コネクタハウジングの内壁に設けられる仮係合部と本係止位置との間に係合することで、スペーサが仮係止位置に保持される。そして、スペーサが本係止位置となるには、挿入されたスペーサの第1の係止突起が本係止部を乗り越え、本係止部の挿入方向前方側へと移動する必要がある。この際、第1の係止突起が本係止部を乗り越えようとすると、スペーサの側壁から突出した第2の係止突起が、コネクタハウジングの内壁に設けられた挿入力増大部に当接し、スペーサの挿入方向への挿入荷重が増大する。
【0010】
(2) 上記(1)の構成のコネクタであって、前記挿入力増大部が、前記スペーサ装着孔の左右内壁の間隔をスペーサ挿入方向前方で狭めた段差壁からなることを特徴とするコネクタ。
【0011】
上記(2)の構成のコネクタによれば、スペーサ装着孔の左右内壁の間隔が、スペーサ挿入方向前方で狭められるようにして段差壁が形成される。即ち、スペーサ挿入方向前方よりもスペーサ挿入方向後方の方が左右内壁の間隔が広い。コネクタハウジングの成形時、スペーサ装着孔は、雄金型によって成形される。この際、雄金型は、抜き方向がスペーサ挿入方向後方側となるので、アンダーカットとならずに段差壁を形成でき、挿入力増大部の形成が容易となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るコネクタによれば、挿入力増大部に当接した第2の係止突起によって、スペーサを仮係止位置から本係止位置へ移動する際の挿入力が増大するので、本係止位置へのスペーサの不所望な移動を防止できる。
【0013】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係るコネクタのコネクタハウジングの斜視図である。
【図2】図1に示したコネクタハウジングのII−II断面矢視図である。
【図3】(a)は図2のA部拡大図、(b)はその要部拡大図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るコネクタのスペーサの斜視図である。
【図5】図4のB部拡大正面図である。
【図6】(a)はスペーサを仮係止位置に挿着したコネクタの正面図、(b)は(a)の側面図である。
【図7】図6(b)に示したコネクタのVII−VII断面矢視図である。
【図8】図6(b)に示したコネクタのVIII−VIII断面矢視図である。
【図9】(a)は図7のC部拡大図、(b)はその要部拡大図である。
【図10】(a)は図8のD部拡大図、(b)はその要部拡大図である。
【図11】図9(a)に示したスペーサが本係止位置となったコネクタの要部拡大図である。
【図12】挿入力増大部の変形例を表す要部拡大図である。
【図13】スペーサを備えた従来のコネクタの断面図である。
【図14】リテーナを備えた従来のコネクタの要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態に係るコネクタを詳細に説明する。
コネクタ11(図6参照)は、図1に示すコネクタハウジング13に、端子保持力を向上させるためのスペーサ15(図4参照)を挿着可能に備える。
図1はスペーサ15の装着されていないコネクタハウジング13のみを表している。コネクタハウジング13は、収容した端子金具17(図7参照)を他の回路と絶縁するための絶縁性樹脂により成形されている。コネクタハウジング13には、端子金具17を収容するため、前後方向(端子金具17の挿入方向)にのびる端子収容室19が少なくとも左右方向(端子金具17の幅方向)に複数形成されている。
【0016】
端子収容室19には、端子金具17に係止して端子金具17の脱落を防止する弾性可撓片であるランス(図示省略)が形成されている。端子金具17に係止したランスだけでは端子金具17に対する係止力が十分でないため、スペーサ15を装着して端子金具17を二重係止することで、端子保持力を向上させる。
【0017】
スペーサ15は、図2の下方よりコネクタハウジング13に挿入され、図6に示す装着状態となる。なお、スペーサ15は、コネクタハウジング13に端子金具17が装着される前に装着される。端子金具17が装着される前のスペーサ15は、後述する仮係止位置となる。この状態で端子金具17が装着された後、スペーサ15は、コネクタハウジング13に対して本係止位置へと移動される。
【0018】
図2に示すように、コネクタハウジング13は、端子金具17の挿入方向における略中央部において、端子収容室19を横切るようにしてスペーサ装着孔21が形成されている。スペーサ装着孔21は、コネクタハウジング13の左右におけるコネクタハウジング内壁23によって挟まれている。
【0019】
スペーサ15は、コネクタハウジング13の前後方向に薄厚のブロック体状に形成され、厚み方向(端子金具17の挿入方向)に貫通する複数の端子挿通開口部25が端子収容室19に応じて縦横に形成されている。スペーサ15は、図1に示したコネクタハウジング13の下方よりスペーサ装着孔21(図2参照)に挿入される。つまり、複数の端子収容室19を横切るように挿入される。コネクタハウジング13に装着されたスペーサ15は、端子挿通開口部25を端子収容室19に一致させ、スペーサ挿入方向後方の後端部27が表出する(図6(a)参照)。スペーサ15は、この後端部27を挟む左右がスペーサ側壁29となる。
【0020】
スペーサ15は、スペーサ装着孔21に装着されて、その挿入位置によって仮係止及び本係止となる。図4及び図5に示すように、スペーサ側壁29には、左右方向外側に突出する第1の係止突起31と、この第1の係止突起31よりスペーサ挿入方向後方側で左右方向外側に突出する第2の係止突起33と、が形成されている。本実施形態において、第1の係止突起31は、第2の係止突起33のスペーサ挿入方向前方(図5の上方)に配置されるが、配置はこれに限定されない。
【0021】
第1の係止突起31は、スペーサ挿入方向前方が突起傾斜面35となり、その反対側が突起垂直面37となる。また、第2の係止突起33は、スペーサ挿入方向前方に、僅かに傾斜した小傾斜面39が形成されている。第1の係止突起31と第2の係止突起33とは、図5の紙面表裏方向でオフセットされている(つまり、スペーサ挿入方向の同一直線上には配置されていない)。図4に示すように、第1の係止突起31と第2の係止突起33とは、同一のスペーサ側壁29に形成される。スペーサ側壁29は、僅かであるが弾性変形可能とされている。第1の係止突起31と第2の係止突起33とは、スペーサ挿入方向の同一直線上には配置されないことで、それぞれがコネクタハウジング内壁23から押圧された際、その押圧力によって相互が影響を受けないようになっている。
【0022】
図3に示すように、スペーサ装着孔21を挟むコネクタハウジング内壁23には、仮係合部41がスペーサ装着孔21内に向かって突出されている。この仮係合部41は、第1の係止突起31が仮係止時に係合する。仮係合部41は、スペーサ挿入方向後方が係合部斜面43となり、スペーサ挿入方向前方が係合部垂直面45となる。また、仮係合部41のスペーサ挿入方向前方には本係止部47が形成されている。本係止部47は、第1の係止突起31が本係止時に係合する。本係止部47は、スペーサ挿入方向前後方向が、本係止部後方斜面49と、本係止部前方斜面51となった断面山形形状に形成されている。
【0023】
コネクタハウジング内壁23は、仮係合部41と本係止部47との間が仮係止凹部53となる。スペーサ15は、第1の係止突起31が仮係止凹部53に配置されることで、仮係止位置となる。また、スペーサ15は、仮係止位置から第1の係止突起31が本係止部47を乗り越え、本係止部47のスペーサ挿入方向前方に移動することで本係止位置となる。本係止位置となった第1の係止突起31は、本係止部47が断面山形形状に形成されていることで、再び仮係止位置へ戻ることができる。但し、仮係止位置へ戻ったスペーサ15は、第1の係止突起31の突起垂直面37が、仮係合部41の係合部垂直面45に当たることで、仮係止位置からのさらなる離脱は規制される。つまり、コネクタ11は、この状態でスペーサ15をコネクタハウジング13内に保持し、輸送が行えるようになっている。
【0024】
更に、図3に示すように、コネクタハウジング内壁23には、挿入力増大部55が形成されている。本実施形態において、挿入力増大部55は、スペーサ装着孔21の左右内壁の間隔をスペーサ挿入方向前方で狭めた段差壁57からなる。つまり、スペーサ挿入方向前方よりもスペーサ挿入方向後方の方が左右内壁の間隔が広い。コネクタハウジング13の成形時、スペーサ装着孔21は雄金型によって成形される。この際、雄金型は抜き方向がスペーサ挿入方向の反対方向となる。このため、アンダーカットとならずに段差壁57が形成でき、挿入力増大部55の形成が容易となっている。
【0025】
この段差壁57は、スペーサ15が仮係止位置から本係止位置へ移動する際、第2の係止突起33と当接する。
また、段差壁57は、スペーサ15が仮係止位置の時、第2の係止突起33との間に若干のクリアランスC(図9(b)参照)を有している。このクリアランスCが設けられることで、製造公差により仮係止位置で第2の係止突起33と段差壁57とが当たり、第1の係止突起31の仮係止凹部53に対する掛かり代が減少しないようになされている。
【0026】
次に、上記構成を有するコネクタ11の作用を説明する。
コネクタ11は、端子金具17が装着される前に、スペーサ15がスペーサ装着孔21に挿入される。スペーサ15は、図8に示すように、スペーサ装着孔21に挿入されると、先ず、第1の係止突起31が、図9に示す仮係合部41の係合部斜面43を乗り上げた後、係合部垂直面45に係合する。つまり、スペーサ15は、第1の係止突起31が仮係止凹部53に係合して仮係止位置に保持される。
【0027】
コネクタ11は、このスペーサ15が仮係止位置の状態で、輸送される。そして、この仮係止位置にて、図7に示すように、端子金具17がそれぞれの端子収容室19に装着される。端子金具17が装着された後、スペーサ15は、端子金具17の保持力を向上させるために本係止位置へと移動される。
【0028】
スペーサ15は、仮係止位置から本係止位置へ移動が開始されると、図9に示す第1の係止突起31が本係止部47の本係止部後方斜面49を乗り上げる。その後、図11に示すように、本係止部前方斜面51に係止して本係止位置となる。これにより、コネクタハウジング13に対してのスペーサ15の装着が完了する。なお、この本係止位置では、第1の係止突起31が本係止部前方斜面51に係止しているので、本係止部前方斜面51を乗り上げる後退が可能となる。これにより、スペーサ15は、本係止位置から仮係止位置への本係止解除が可能となっている。
【0029】
ところで、従来のコネクタは、スペーサを仮係止位置として輸送する際、振動、衝突、慣性等による外力や、環境ストレスによる変形で、スペーサが本係止位置へと移動されてしまう虞があった。これに対し、本実施形態に係るコネクタ11は、スペーサ15の仮係止位置において、図10に示すスペーサ15の第2の係止突起33が、コネクタハウジング内壁23に設けた段差壁57に対向している。そして、スペーサ15は、輸送時の外力等で仮係止位置から本係止位置へ移動されようとすると、第2の係止突起33が段差壁57に当たる。
【0030】
第2の係止突起33が段差壁57に当たることにより、スペーサ15は挿入方向の挿入荷重が増大し、輸送時の外力や環境ストレスによる変形によっては本係止位置へ移動されなくなる。これにより、コネクタ11は、輸送時に、スペーサ15が不所望に本係止位置へ移動することが防止される。
【0031】
また、コネクタ11は、本係止位置となった場合、第2の係止突起33が段差壁57に乗った状態となる。つまり、第2の係止突起33と段差壁57とは、スペーサ側壁29とコネクタハウジング内壁23とを離反方向に変形させる。この際、第2の係止突起33の位置は、第1の係止突起31とオフセットされているので、図11に示すように、本係止位置において、本係止部47に対する第1の係止突起31の掛かり代が減少しないようになされている。
【0032】
なお、上記実施形態では、挿入力増大部55を段差壁57として形成する場合を例に説明したが、図12に示すように、挿入力増大部55をテーパー壁59とすることもできる。テーパー壁59は、スペーサ装着孔21の左右内壁の間隔をスペーサ挿入方向前方で徐々に狭めることで、テーパー状に形成される。このような変形例の構成によっても、スペーサ15を仮係止位置から本係止位置へ移動する際の挿入力が増大するので、不所望な本係止位置へのスペーサ15の移動を防止できる。
【0033】
従って、本実施形態に係るコネクタ11によれば、挿入力増大部55に当接した第2の係止突起33によって、スペーサ15を仮係止位置から本係止位置へ移動する際の挿入力が増大するので、本係止位置へのスペーサ15の不所望な移動を防止できる。
【0034】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0035】
11…コネクタ
13…コネクタハウジング
15…スペーサ
17…端子金具
19…端子収容室
21…スペーサ装着孔
23…コネクタハウジング内壁(コネクタハウジングの内壁)
29…スペーサ側壁(スペーサの側壁)
31…第1の係止突起
33…第2の係止突起
41…仮係合部
47…本係止部
55…挿入力増大部
57…段差壁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向にのびる端子収容室を少なくとも左右方向に複数有するコネクタハウジングと、
前記端子収容室に収容係止される端子金具と、
前記複数の端子収容室を横切るように形成されるスペーサ装着孔に装着されて仮係止及び本係止されるスペーサと、を備えるコネクタであって、
前記スペーサの側壁には、左右方向外側に突出する第1の係止突起と、前記第1の係止突起よりスペーサ挿入方向後方側で左右方向外側に突出する第2の係止突起と、を有し、
前記コネクタハウジングの内壁には、前記第1の係止突起が仮係止時に係合する仮係合部と、本係止時に係合する本係止部と、前記スペーサが仮係止位置から本係止位置へ移動する際に前記第2の係止突起が当接する挿入力増大部と、
を備えることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記挿入力増大部が、前記スペーサ装着孔の左右内壁の間隔をスペーサ挿入方向前方で狭めた段差壁からなることを特徴とするコネクタ。
【請求項1】
前後方向にのびる端子収容室を少なくとも左右方向に複数有するコネクタハウジングと、
前記端子収容室に収容係止される端子金具と、
前記複数の端子収容室を横切るように形成されるスペーサ装着孔に装着されて仮係止及び本係止されるスペーサと、を備えるコネクタであって、
前記スペーサの側壁には、左右方向外側に突出する第1の係止突起と、前記第1の係止突起よりスペーサ挿入方向後方側で左右方向外側に突出する第2の係止突起と、を有し、
前記コネクタハウジングの内壁には、前記第1の係止突起が仮係止時に係合する仮係合部と、本係止時に係合する本係止部と、前記スペーサが仮係止位置から本係止位置へ移動する際に前記第2の係止突起が当接する挿入力増大部と、
を備えることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記挿入力増大部が、前記スペーサ装着孔の左右内壁の間隔をスペーサ挿入方向前方で狭めた段差壁からなることを特徴とするコネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−55018(P2013−55018A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−194254(P2011−194254)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】
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