コレットおよびこれを用いたワーク搬送装置
【課題】 開口部を有する収容空間の内側に部品が載置されているワークであっても、部品の位置ずれを起こすことなくワークを吸着するコレット、及びそのコレットを用いたワーク搬送装置を提供すること。
【解決手段】 開口部を有する収容空間S内に部品12が載置されているワーク10を吸着するようにした吸着孔50を備えたコレット40であって、吸着孔50はワーク10と接触する領域のみに設けられていることを特徴とするコレット。
【解決手段】 開口部を有する収容空間S内に部品12が載置されているワーク10を吸着するようにした吸着孔50を備えたコレット40であって、吸着孔50はワーク10と接触する領域のみに設けられていることを特徴とするコレット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを吸着するコレット、及びこれを用いたワーク搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図13は、表面実装型の圧電振動子の製造工程を概説するための図であり、図14は、図13の製造工程に対応した概念図である。
これらの図に示されるように、圧電振動子を製造するに際しては、先ず、全体が矩形状とされ、圧電振動片を収容するために上部が開口した収容空間を有するパッケージを形成する(ST1)。
【0003】
そして、図14(a)に示すように、収容空間S1内に接着剤2を塗布してから、この接着剤2の上に予め用意しておいた圧電振動片4を載置して軽く加重をかけて、圧電振動片4をパッケージ6に仮止めしておく(ST2)。
その後、図14(b)に示すように、圧電振動片4を接着剤2上に載置した状態のパッケージ6をコレット3で吸着し、このコレット3に接続されたトランスポート(図示せず)を用いて、パッケージ6を加熱炉(図示せず)に搬送するようにしている(ST3)。
【0004】
このコレット3は、真空ポンプ(図示せず)と接続され、中心線Cに沿って吸着孔8を有しており、この吸着孔8からパッケージ6の収容空間S1内の空気を吸引して、パッケージ6を吸着保持する(例えば、特許文献1参照)。
そして、加熱炉(図示せず)でパッケージ6全体を加熱して、収容空間S1内に塗布した接着剤2を加熱硬化させることで、圧電振動片4とパッケージ6とを確実に接合し(ST4)、次いで、図14(c)に示すように、蓋体9でパッケージ6の収容空間S1を封止して(ST5)、圧電振動子を完成させている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−93689の公開特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上述のように、圧電振動片4が載置されたパッケージ6を加熱炉に搬送する際(ST3)、図14(b)に示すようにコレット3でパッケージ6を真空吸着すると、パッケージ6の収容空間S1内に気流が生じ、このため、収容空間S1内の部品(図13の場合は圧電振動片)の位置がずれてしまう恐れが生じている。
この気流による部品の位置ずれは、例えば小型化によりパッケージとの接合強度が弱まっている部品にも生ずるが、特に、上述のようにパッケージと確実に接合されていない状態の圧電振動片の場合はなおさら生じやすい。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためのものであり、開口部を有する収容空間内に部品が載置されているワークであっても、部品の位置ずれを起こすことなくワークを吸着するコレット、及びそのコレットを用いたワーク搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的は、第1の発明によれば、開口部を有する収容空間内に部品が載置されているワークを吸着するようにした吸着孔を備えたコレットであって、前記吸着孔は前記ワークと接触する領域のみに設けられているコレットにより達成される。
【0009】
第1の発明の構成によれば、コレットの吸着孔はワークと接触する領域のみに設けられている。このため、ワークがコレットに吸着される部分は、コレットと接触している部分だけであり、パッケージの収容空間に気流を生じさせるようなことはない。したがって、コレットがワークを吸着しても、収容空間内に載置された部品を動かすような事態を防止できる。
かくして、本発明の効果として、開口された収容空間内に部品が載置されたワークであっても、部品の位置ずれを起こすことなくワークを吸着するコレットを提供することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記コレット内には、吸引された空気の通路となる通気路と、この通気路とつながった内部空間とが設けられており、この内部空間に露出した内面に複数の孔が開けられて前記吸着孔が形成されていることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、吸引された空気の通路となる通気路と、この通気路とつながった内部空間とが設けられている。このため、内部空間内の空気は通気路を通って吸引される。そして、この内部空間に露出した内面に複数の孔を開けられて吸着孔が形成されている。これにより、通気路一つを吸引するようにすれば、内部空間を介して、一度に複数の吸着孔から吸引することができる。
【0011】
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記内部空間は、前記コレット本体の側面に、前記通気路にとどくように長孔を開けてから、この長孔の開口部を封止するようにして形成されていることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、コレット本体の側面に、通気路にとどくように長孔を開けているから、長孔と通気路とはつながることになる。そして、この長孔の開口部を封止すれば内部空間となる。
【0012】
第4の発明は、第2の発明の構成において、前記コレットは、第1の部品と第2の部品とを接続して形成されるようになっており、前記第1の部品は、前記通気路を有し、この通気路とつながった凹状の空間を有しており、前記第2の部品は、前記吸着孔を有し、この吸着孔と前記凹状の空間とがつながるようにして、前記凹状の空間を外部空間から仕切るようにしたことを特徴とする。
【0013】
第4の発明の構成によれば、コレットは第1の部品と第2の部品とを接続して形成されるようになっているが、第1の部品は凹状の空間を有し、第2の部品は凹状の空間を外部空間から仕切るようになっている。このため、第1の部品の凹状の空間は、第2の部品が接続されて内部空間となる。そして、第1の部品は通気路を有し、この通気路は凹状の空間とつながっており、第2の部品は吸着孔を有し、この吸着孔も凹状の空間とつながっている。したがって、第1の部品と第2の部品とを接続するだけで容易に、通気路および吸着孔とつながった内部空間を有する第2の発明と同様の構成を形成できる。
また、このように内部空間は、第1の部品に形成された凹状の空間を利用して形成されている。このため、第3の発明の長孔で形成された内部空間に比べて、容易に大きな内部空間を形成することができ、吸着孔を設ける数や位置の制限を受け難くする。
【0014】
第5の発明は、第1ないし第4の発明の構成において、前記吸着孔は、前記収容空間内に片持ち式に圧電素子が載置されているワークを吸着するようにしたことを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、圧電素子は片持ち式に載置されているので、コレットに吸着された際、その位置がずれ易い状態である。そして、位置ずれが若干生じても振動特性が変動してしまうため特に問題が生じやすい。しかし、上述のように、コレットの吸着孔はワークと接触する領域のみに設けられているので、パッケージの収容空間を吸着するようなことはなく、収容空間内に載置された部品を動かすこともない。したがって、片持ち式に載置された圧電素子であっても、位置ずれを防止して良好な振動特性を発揮することができ、顕著な効果を発揮する。
【0015】
また、上述の目的は、第6の発明によれば、開口部を有する収容空間内に部品が載置されているワークを吸着するようにした吸着孔を備えたコレットと、このコレットを移動させることで前記ワークを搬送するようにした搬送手段とを備えたワーク搬送装置であって、前記コレットの吸着孔は、前記ワークと接触する領域のみに設けられているワーク搬送装置により達成される。
第6の発明の構成によれば、コレットの吸着孔は、ワークと接触する領域のみに設けられているため、第1の発明と同様に、収容空間に気流を生じさせることもなく、収容空間内に載置された部品を動かすような事態を防止できる。したがって、開口された収容空間内に部品が載置されたワークであっても、部品の位置ずれを起こすことなくワークを吸着して、優れた搬送性能を有するワーク搬送装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1および図2は、本発明の実施形態に係るワーク搬送装置を用いて搬送されるワーク10の例示として、弾性表面波装置(以下、「SAW(Surface Acoustic Wave)デバイス」という)を示しており、図1はSAWデバイスの概略平面図、図2は図1のA−A線切断端面図を示している。なお、図1は、理解の便宜のため、後述する蓋体を透視して図示している。
【0017】
ワーク10は、パッケージ20内に部品を収容するようになっている。
パッケージ20は、例えば複数のセラミックベースを積層して焼結されることで形成されており、全体が矩形状あるいは箱状となっている。このパッケージ20は、図2に示すように、中央付近を凹状とすることで、上部に開口した開口部28を有する収容空間Sが設けられ、この収容空間Sは周囲の壁部20bに囲まれるようになっている。
また、パッケージ20は、開口部28側の端面(壁部20bの端面)20aに、ロウ材24を用いて蓋体26を接合し、これにより収容空間Sが封止されている。ロウ材24には低融点ガラスやシームリング等が利用できるが、本実施形態では、後述するようにロウ材24を吸着するようにしてワーク10が加熱炉に搬送されるため、ロウ材24はパッケージ20の開口部側の端面20aにタングステンメタライズおよびニッケルメッキをし、その上にコバール等を主材とするシームリングを接着させて形成されている。
【0018】
そして、このパッケージ20の収容空間S内に載置されている部品は、本実施形態の場合は電子部品であり、圧電素子12などが収容されている。
圧電素子12は、例えば水晶で矩形状に形成され、その表面に、すだれ状電極である櫛型電極(IDT(Inter Digital Transducer))16及び反射器18,18が備えられたSAWチップとなっている。
この圧電素子12は、弾性表面波の伝搬面に応力が生じないようにするため、IDT16や反射器18,18が設けられていない一部の領域が、接着剤22を用いて収容空間S内に接合されており、片持ち式にパッケージ20に接合されている。
【0019】
接着剤22は、本実施形態では、例えば、エポキシ、ウレタン、シリコーン、ポリイミド、その他の熱硬化性樹脂接着剤や、これらに導電フィラーとして銀を添加した所謂銀ペースト等の導電性接着剤が用いられ、従来の製造工程を示す図13と同様の工程で、塗布および硬化するようになっている。すなわち、パッケージ20の収容空間Sに露出した内側底面に接着剤22を塗布し、その上に圧電素子12を載置する。次いで、蓋封止されていないパッケージ20を加熱炉に搬送して、接着剤22を加熱することで圧電素子12をパッケージ20に接合固定している。
【0020】
また、圧電素子12は、図1に示されるように、ボンディングパッド17,17・・・、及び金線等でなるボンディングワイヤ15,15・・・を介して、半導体集積回路14と電気的に接続され、これにより、本実施形態のワーク10はSAW発振器となっている。半導体集積回路14は、収容空間Sの内側に接着剤(図示せず)を用いて接合されており、好ましくは、圧電素子12の特性に応じた温度補償用のデータが書き込まれ、温度検出手段としてのサーモセンサ(図示せず)を備えている。
【0021】
なお、理解の便宜のため、図1および図2ではワーク10に蓋体26が設けられたSAWデバイスを図示したが、搬送される際のワーク10は、図1および図2の蓋体26がなく、収容空間Sが上側に開口された状態である。
また、図1および図2では、半導体集積回路が収容されたSAW発振器を図示したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、半導体集積回路14が収容されていないSAW振動子であっても勿論よい。また、圧電素子12に、例えば片持ち式にパッケージに接合される音叉型圧電振動片やATカット振動片等が用いられた圧電振動子であってもよい。
【0022】
図3は、蓋封止されておらず、接着剤が硬化していない状態で、収容空間内に圧電素子が載置されているワーク10を、加熱炉に搬送するためのワーク搬送装置30の概略図である。なお、図3では理解の便宜のためにワーク10を一点鎖線で図示している。
図3に示されるように、ワーク搬送装置30は、コレット40と、このコレット40を移動させることでワークを搬送する搬送手段32とを備えている。
【0023】
搬送手段32は、X−Y軸方向に移動可能なX軸方向移動手段34と、Y軸方向移動手段36とを備えている。
Y軸方向移動手段36には、例えば、駆動時の摩擦が小さく、スティックスリップが少ない等の利点を有するエアスライドが用いられている。エアスライドは、スライドテーブル36aが、アクチュエータでY軸方向に可動する際、空気軸受によりエアスライドガイド36bと接触せずに可動するようになっている。
【0024】
このエアスライドを用いたY軸方向移動手段36は、X軸方向移動手段34と接続されており、X軸方向移動手段34は、例えばボールねじが用いられたアクチュエータによりX軸方向に移動可能な装置となっている。
なお、本実施形態の搬送手段32は、以上のようにワーク10を2軸方向に搬送可能な構成となっているが、本発明はこれに限られるものではなく、ワーク10を3軸方向に搬送可能とした、例えばアームロボット等の装置であっても勿論よい。
【0025】
コレット40は、ワーク10を吸着して保持するため手段であり、例えば、PEEK(ポリエーテル・エーテル・ケトン)(登録商標)材等の樹脂が利用されている。このコレット40は、搬送手段32の先端に取り付けられており、その先端部の水平方向の外形がワーク10の水平方向の外形と略一致している。具体的には、搬送装置32に接続するためのコレット取付け部39に取り付けられている。すなわち、コレット取付け部39にはコレット40を嵌入するための嵌入孔(図示せず)が開けられており、鍔部44が密着するようにして、その嵌入孔(図示せず)にシャンク部42が嵌入されている。なお、このシャンク部42は、好ましくは、嵌入孔内で回転しないように、平面状に面取りされた平取部42a(図4参照)を有しており、嵌入孔の形状もこの平取部42aに対応した形状となっている。
【0026】
そして、このコレット取付け部39は、真空ポンプ38と管38aを介して接続されており、その内部に、シャンク部42の中心を通る通気路46と管38aとを連通するための空間(図示せず)が設けられている。
また、コレット取付け部39は、Y軸方向移動手段36に接続されたアーム37と、バネ等の弾性体35を利用して接続されており、これにより、コレット40をワーク10に接触させた際に生じる衝撃を緩和するようになっている。
【0027】
次に、コレット40について詳細に説明する。
図4はコレット40の概略斜視図、図5はコレット40の概略底面図、図6は図4のB−B線切断断面図である。なお、図4および図6では理解の便宜のためにワーク10を一点鎖線で図示している。
コレット40は、ワーク10を吸着するための吸着孔50がワーク10と接触する領域のみに設けられている。
【0028】
すなわち、本実施形態では、ワーク10のパッケージ20は、上述のように、矩形状の中央付近を凹状とすることで上部に開口した収容空間Sが設けられているため、コレット40は、その先端がパッケージ20の周縁部(開口部28側の端面)20aに接している。そして、この周縁部(開口部28側の端面)20aに接触する領域に沿うようにして、複数の吸着孔50,50,50,50,50,50,50,50のワーク10側の各開口部50bが配置されている。なお、本実施形態では、ワーク10はパッケージ20の周縁部20aにロウ材24が設けられた状態で加熱炉に搬送されるため、コレット40がワーク10に接触するのはロウ材24の部分である。
【0029】
これら複数の吸着孔50,50・・・は、コレット40内部の一つの空間につながっている。すなわち、コレット40内には、吸引された空気の通路となる通気路46と、この通気路46とつながった内部空間48とが設けられており、この内部空間48に露出した内面に複数の孔が開けられて複数の吸着孔50,50・・・が形成されている。これにより、一つの通気路46を吸引すれば、内部空間48を介して、一度に複数の吸着孔50,50・・・から吸引することができるようになっている。
【0030】
具体的には、内部空間48は、コレット40とワーク10とが接触する領域の形状に対応して形成されている。本実施形態の場合、コレット40とワーク10とが接触するのはパッケージ20の周縁部20aであるため、内部空間48は、少なくとも、このパッケージ20の周縁部20aの形状に沿うように形成されている。すなわち、少なくとも、図5の点線で示した平行斜線の部分に対応した領域に形成されている。
【0031】
また、図6に示すように、内部空間48は通気路46とつながっており、この通気路46は、コレット40の中心線C1に沿って垂直方向(Y軸方向)に延びるように形成され、水平方向の中心付近で内部空間48に開口した開口部46aを有している。すなわち、内部空間48は、上述のようにパッケージ20の周縁部20aの形状に沿うように形成された領域と、通気路46の開口部46aとをつなぐように水平方向に拡がって形成されている。
そして、この内部空間48に露出した内側底面49であって、パッケージ20の周縁部20aの形状に対応した領域(図5の点線で示した平行斜線の部分に対応した領域)に、吸着孔50が、垂直方向(Y軸方向)に内部空間48と外部とを連通するようにして形成されている。
【0032】
このようなコレット40内に設けられた通気路46、内部空間48、及び吸着孔50は、本実施形態の場合、複数の部材を利用して形成されており、図6に示すように、第1および第2の部品60,70を利用して形成されている。
図7および図8はこの第1および第2の部品60,70を説明するための図であり、図7(a)は第1の部品60の概略縦断面図、図7(b)は第1の部品60の概略底面図、図8(a)は第2の部品70の概略縦断面図、図8(b)は第2の部品70の概略底面図、図8(c)は第2の部品70の概略側面図である。
以下、この図7及び図8、並びに図6を用いて第1および第2の部品60,70について説明する。
【0033】
第1の部品60は、図6及び図7に示されるように、通気路46を有しており、この通気路46とつながった凹状の空間62を有している。
具体的には、第1の部品60は、図7に示されるように、通気路46の一部を構成する上部通気路46−1を有しており、この上部通気路46−1は、第2の部品70の後述する突起部72が嵌入される嵌入孔64を介して、凹状の空間62とつながっている。
すなわち、第1の部品60は、上から上部通気路46−1、嵌入孔64、凹状の空間62の順に直列につながっており、凹状の空間62は、第1の部品60に第2の部品70を接続する場合に、第2の部品70側に開口している。
なお、上部通気路46−1は、図6に示すように、第1の部品60と第2の部品70とが接続されると、嵌入孔64に嵌入された突起部72に設けられた下部通気路46−2を介して、内部空間48(接続される前の凹状の空間62)につながる。
【0034】
第2の部品70は、図6及び図8に示されるように、吸着孔50を有し、この吸着孔50と凹状の空間62とがつながるようにして、凹状の空間62を外部空間から仕切るようにしている。
具体的には、第2の部品70は、第1の部品60の凹状の空間62の開口部を、吸着孔50の部分を除いて封止するために、蓋部74を有している。本実施形態の場合、蓋部74は、水平方向の外形寸法L2が、第1の部品60の水平方向の外形寸法L1(図7参照)と略同じであり、第1の部品60と第2の部品70とを接続した場合、第1および第2の部品60,70の外面が垂直方向に沿って同一面となるように形成されている。
【0035】
そして、この蓋部74に複数の吸着孔50,50・・・が設けられている。すなわち、各吸着孔50の一端側の開口部50aは凹状の空間62に開口し、他端側の開口部50bは外部空間(ワーク側の空間)に開口している。これにより、第2の部品70を第1の部品60に接続すると、凹状の空間62は外部空間から仕切られるが、各吸着孔50が凹状の空間62と外部空間(ワーク側の空間)とを連通するようになる。
【0036】
また、第2の部品70は、第1の部品60と第2の部品70とを接続するための突起部72を有している。本実施形態の突起部72は、蓋部74の中心付近に第1の部品60に向かって突出するようにして形成されており、第1の部品60の嵌入孔64の内径よりも僅かに小さな外形を有し、嵌入孔64に嵌入されるようになっている。また、突起部72は、通気路46の一部を構成する下部通気路46−2を有しており、この下部通気路46−2は、図6に示されるように、嵌入孔64に嵌入された場合に、上部通気路46−1とつながるようになっている。
そして、突起部72は、嵌入孔64に嵌入された場合、凹状の空間62に露出した部分を有しており、この露出した部分において、下部通気路46−2は凹状の空間62に開口した開口部46a,46aが形成されている。本実施形態の場合、突起部72の凹状の空間62に露出した部分に、水平方向に貫通孔を設けて、下部通気路46−2と凹状の空間62とをつなげている。
【0037】
なお、本発明は、例えば、第2の部品70の蓋部74の外形L2を、第1の部品60の凹状の空間62の内径よりも僅かに小さくして、凹状の空間62の一部(通気路46側の一部)を残すようにして、蓋部74を凹状の空間62に嵌入するようにしてもよい。その際、例えば、蓋部74と凹状の空間62との嵌入により、第1の部品60と第2の部品70との接続強度が維持できるようにするのであれば、上述した第1の部品60の嵌入孔64や、第2の部品70の突起部72を設けなくてもよい。
【0038】
本発明の実施形態は以上のように構成されており、コレット40の吸着孔50は、ワーク10と接触する領域(本実施形態の場合、パッケージの開口部側の端面20aに接触した領域)のみに設けられている。このため、ワーク10がコレット40に吸着される部分は、コレット40と接触している部分だけであり、収容空間に気流を生じさせるようなことはない。したがって、コレット40がワーク10を吸着しても、収容空間内に載置された部品を動かすような事態を防止できる。
【0039】
特に、本実施形態の場合、ワーク10は、図2に示すように、片持ち式に収容空間S内に接続された圧電素子12を有するデバイスであるため、圧電素子12は、収容空間S内の気流により位置ずれを起こしやすい状態にある。しかし、上述のような構成とすることで、収容空間S内の気流を防止して、圧電素子12の位置ずれを防止して、顕著な効果を発揮できる。
また、ワーク10を確実かつ適正な位置で保持するためには、各吸着孔50がそれぞれ同じ吸着力を有するようにして複数の吸着孔50,50・・・にて、ワーク10を吸着することが必要となるが、そのためには、真空圧を供給する一つの内部空間48に、複数の吸着孔50,50・・・をつなげることが好ましい。そして、本実施形態の場合、このような内部空間48を、第1の部品60と第2の部品70とを接続するだけで、容易に形成している。
【0040】
図9ないし図12は、本発明の上述した実施形態の変形例を示すコレット80であって、図9はコレット80の概略斜視図、図10はコレット80の概略底面図、図11は図9のC−C線切断断面図、図12は、内部空間の位置で水平方向に切断して、図11の下側を見た場合の切断断面図である。なお、理解の便宜のために、図9および図11ではワーク10を一点鎖線で示している。
図9ないし図12において、図1ないし図8で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
【0041】
コレット80と、図3ないし図8で説明したコレット40とが主に異なる点は、内部空間および吸着孔の形状等である。
すなわち、図3ないし図8で説明したコレット40は、第1および第2の部品60,70により形成されていたが、コレット80は、基本的には一つの部材のみで形成されている(但し、後述する封止材84を除く)。
そして、複数の吸着孔50とつながった内部空間82は、コレット80の側面に、通気路46にとどくように長孔82a,82bを開けてから、この長孔82a,82bの開口部を封止するようにして形成されている。
【0042】
具体的には、通気路46は、コレット80の中心線CL2に沿って、垂直方向(図11の上下方向)に貫通孔を形成し、この貫通孔のワーク10側(図11の下側)に開口した開口部を、例えば樹脂などの封止材84で塞ぐようにしている。
また、この通気路46を通るようにして、すなわち、中心線CL2を横切るようにして、水平方向に沿って貫通した二つの長孔82a,82bを形成し、この長孔82a,82bの外部に開口する開口部を、例えば樹脂などの封止材84,84,84,84で塞いで、内部空間82が形成されている。
【0043】
そして、この内部空間82を構成する2つの長孔82a,82bにつなげるようにして、複数の吸着孔50,50,50,50が形成されている。具体的には、ワーク10とコレット80とが接触する領域に吸着孔50の開口部50aが配置されるようにすると共に、ワーク10側(図11の下側)から垂直方向に長孔82a,82bにとどくように孔を開けて、各吸着孔50が形成されている。なお、本実施形態では、図1および図2に示すように、ワーク10は、平面視において、対向するそれぞれの二辺が平行となるように形成されたパッケージ20であり、その4辺からなる端面20aをバランスよく吸着できるように、吸着孔50は、図10および図12に示すように、4辺の端面20aに対応した4箇所に形成されている。
【0044】
本発明の実施形態の変形例は以上のように構成されている。このため、コレット80の吸着孔50は、ワーク10と接触する領域のみに設けられ、図3ないし図8で説明したコレット40と同様に、コレット80がワーク10を吸着しても、収容空間内に載置された部品を動かすような事態を防止できる。
【0045】
なお、本変形例では、内部空間82は長孔82a,82bにより形成されており、この長孔82a,82bは本実施形態では2本であり、コレット80の強度等を考慮すると、同様の長孔をコレット内に何本も設けることは適当ではない。そして、吸着孔50は、コレット80とワーク10とが接触する領域に対応し、かつ、長孔82a,82bにつながるようにして設けなければならない。そうすると、この変形例の構造であると、吸着孔50の数や位置が制限され、図3ないし図8で示したコレット40のように、吸着孔50を数多く形成することが困難である。したがって、吸着力の強さという点においては、本変形例にかかるコレット80に比べて、図3ないし図8で示したコレット40の方が優れている。
【0046】
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態や各変形例の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態に係るワーク搬送装置を用いて搬送されるワークの例示として、SAWデバイスの概略平面図。
【図2】図1のA−A線切断端面図。
【図3】蓋封止されておらず、接着剤が硬化されていない状態で圧電素子が載置されているワークを、加熱炉に搬送するためのワーク搬送装置の概略図。
【図4】本発明のコレットの概略斜視図。
【図5】本発明のコレットの概略底面図。
【図6】図4のB−B線切断断面図。
【図7】本発明のコレットを構成する第1の部品を説明するための図であり、図7(a)は第1の部品の概略縦断面図、図7(b)は第1の部品の概略底面図。
【図8】本発明のコレットを構成する第2の部品を説明するための図であり、図8(a)は第2の部品の概略縦断面図、図8(b)は第2の部品の概略底面図、図8(c)は第2の部品の概略側面図。
【図9】本発明の実施形態の変形例を示すコレットの概略斜視図。
【図10】本発明の実施形態の変形例を示すコレットの概略底面図。
【図11】図9のC−C線切断断面図。
【図12】内部空間の位置で水平方向に切断して下側を見た場合の切断断面図。
【図13】表面実装型の圧電振動子の製造工程を概説した図。
【図14】図13の製造工程に対応した概念図。
【符号の説明】
【0048】
10・・・ワーク、30・・・ワーク搬送装置、40,80・・・コレット、46・・・通気路、48・・・内部空間、50・・・吸着孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを吸着するコレット、及びこれを用いたワーク搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図13は、表面実装型の圧電振動子の製造工程を概説するための図であり、図14は、図13の製造工程に対応した概念図である。
これらの図に示されるように、圧電振動子を製造するに際しては、先ず、全体が矩形状とされ、圧電振動片を収容するために上部が開口した収容空間を有するパッケージを形成する(ST1)。
【0003】
そして、図14(a)に示すように、収容空間S1内に接着剤2を塗布してから、この接着剤2の上に予め用意しておいた圧電振動片4を載置して軽く加重をかけて、圧電振動片4をパッケージ6に仮止めしておく(ST2)。
その後、図14(b)に示すように、圧電振動片4を接着剤2上に載置した状態のパッケージ6をコレット3で吸着し、このコレット3に接続されたトランスポート(図示せず)を用いて、パッケージ6を加熱炉(図示せず)に搬送するようにしている(ST3)。
【0004】
このコレット3は、真空ポンプ(図示せず)と接続され、中心線Cに沿って吸着孔8を有しており、この吸着孔8からパッケージ6の収容空間S1内の空気を吸引して、パッケージ6を吸着保持する(例えば、特許文献1参照)。
そして、加熱炉(図示せず)でパッケージ6全体を加熱して、収容空間S1内に塗布した接着剤2を加熱硬化させることで、圧電振動片4とパッケージ6とを確実に接合し(ST4)、次いで、図14(c)に示すように、蓋体9でパッケージ6の収容空間S1を封止して(ST5)、圧電振動子を完成させている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−93689の公開特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上述のように、圧電振動片4が載置されたパッケージ6を加熱炉に搬送する際(ST3)、図14(b)に示すようにコレット3でパッケージ6を真空吸着すると、パッケージ6の収容空間S1内に気流が生じ、このため、収容空間S1内の部品(図13の場合は圧電振動片)の位置がずれてしまう恐れが生じている。
この気流による部品の位置ずれは、例えば小型化によりパッケージとの接合強度が弱まっている部品にも生ずるが、特に、上述のようにパッケージと確実に接合されていない状態の圧電振動片の場合はなおさら生じやすい。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためのものであり、開口部を有する収容空間内に部品が載置されているワークであっても、部品の位置ずれを起こすことなくワークを吸着するコレット、及びそのコレットを用いたワーク搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的は、第1の発明によれば、開口部を有する収容空間内に部品が載置されているワークを吸着するようにした吸着孔を備えたコレットであって、前記吸着孔は前記ワークと接触する領域のみに設けられているコレットにより達成される。
【0009】
第1の発明の構成によれば、コレットの吸着孔はワークと接触する領域のみに設けられている。このため、ワークがコレットに吸着される部分は、コレットと接触している部分だけであり、パッケージの収容空間に気流を生じさせるようなことはない。したがって、コレットがワークを吸着しても、収容空間内に載置された部品を動かすような事態を防止できる。
かくして、本発明の効果として、開口された収容空間内に部品が載置されたワークであっても、部品の位置ずれを起こすことなくワークを吸着するコレットを提供することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記コレット内には、吸引された空気の通路となる通気路と、この通気路とつながった内部空間とが設けられており、この内部空間に露出した内面に複数の孔が開けられて前記吸着孔が形成されていることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、吸引された空気の通路となる通気路と、この通気路とつながった内部空間とが設けられている。このため、内部空間内の空気は通気路を通って吸引される。そして、この内部空間に露出した内面に複数の孔を開けられて吸着孔が形成されている。これにより、通気路一つを吸引するようにすれば、内部空間を介して、一度に複数の吸着孔から吸引することができる。
【0011】
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記内部空間は、前記コレット本体の側面に、前記通気路にとどくように長孔を開けてから、この長孔の開口部を封止するようにして形成されていることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、コレット本体の側面に、通気路にとどくように長孔を開けているから、長孔と通気路とはつながることになる。そして、この長孔の開口部を封止すれば内部空間となる。
【0012】
第4の発明は、第2の発明の構成において、前記コレットは、第1の部品と第2の部品とを接続して形成されるようになっており、前記第1の部品は、前記通気路を有し、この通気路とつながった凹状の空間を有しており、前記第2の部品は、前記吸着孔を有し、この吸着孔と前記凹状の空間とがつながるようにして、前記凹状の空間を外部空間から仕切るようにしたことを特徴とする。
【0013】
第4の発明の構成によれば、コレットは第1の部品と第2の部品とを接続して形成されるようになっているが、第1の部品は凹状の空間を有し、第2の部品は凹状の空間を外部空間から仕切るようになっている。このため、第1の部品の凹状の空間は、第2の部品が接続されて内部空間となる。そして、第1の部品は通気路を有し、この通気路は凹状の空間とつながっており、第2の部品は吸着孔を有し、この吸着孔も凹状の空間とつながっている。したがって、第1の部品と第2の部品とを接続するだけで容易に、通気路および吸着孔とつながった内部空間を有する第2の発明と同様の構成を形成できる。
また、このように内部空間は、第1の部品に形成された凹状の空間を利用して形成されている。このため、第3の発明の長孔で形成された内部空間に比べて、容易に大きな内部空間を形成することができ、吸着孔を設ける数や位置の制限を受け難くする。
【0014】
第5の発明は、第1ないし第4の発明の構成において、前記吸着孔は、前記収容空間内に片持ち式に圧電素子が載置されているワークを吸着するようにしたことを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、圧電素子は片持ち式に載置されているので、コレットに吸着された際、その位置がずれ易い状態である。そして、位置ずれが若干生じても振動特性が変動してしまうため特に問題が生じやすい。しかし、上述のように、コレットの吸着孔はワークと接触する領域のみに設けられているので、パッケージの収容空間を吸着するようなことはなく、収容空間内に載置された部品を動かすこともない。したがって、片持ち式に載置された圧電素子であっても、位置ずれを防止して良好な振動特性を発揮することができ、顕著な効果を発揮する。
【0015】
また、上述の目的は、第6の発明によれば、開口部を有する収容空間内に部品が載置されているワークを吸着するようにした吸着孔を備えたコレットと、このコレットを移動させることで前記ワークを搬送するようにした搬送手段とを備えたワーク搬送装置であって、前記コレットの吸着孔は、前記ワークと接触する領域のみに設けられているワーク搬送装置により達成される。
第6の発明の構成によれば、コレットの吸着孔は、ワークと接触する領域のみに設けられているため、第1の発明と同様に、収容空間に気流を生じさせることもなく、収容空間内に載置された部品を動かすような事態を防止できる。したがって、開口された収容空間内に部品が載置されたワークであっても、部品の位置ずれを起こすことなくワークを吸着して、優れた搬送性能を有するワーク搬送装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1および図2は、本発明の実施形態に係るワーク搬送装置を用いて搬送されるワーク10の例示として、弾性表面波装置(以下、「SAW(Surface Acoustic Wave)デバイス」という)を示しており、図1はSAWデバイスの概略平面図、図2は図1のA−A線切断端面図を示している。なお、図1は、理解の便宜のため、後述する蓋体を透視して図示している。
【0017】
ワーク10は、パッケージ20内に部品を収容するようになっている。
パッケージ20は、例えば複数のセラミックベースを積層して焼結されることで形成されており、全体が矩形状あるいは箱状となっている。このパッケージ20は、図2に示すように、中央付近を凹状とすることで、上部に開口した開口部28を有する収容空間Sが設けられ、この収容空間Sは周囲の壁部20bに囲まれるようになっている。
また、パッケージ20は、開口部28側の端面(壁部20bの端面)20aに、ロウ材24を用いて蓋体26を接合し、これにより収容空間Sが封止されている。ロウ材24には低融点ガラスやシームリング等が利用できるが、本実施形態では、後述するようにロウ材24を吸着するようにしてワーク10が加熱炉に搬送されるため、ロウ材24はパッケージ20の開口部側の端面20aにタングステンメタライズおよびニッケルメッキをし、その上にコバール等を主材とするシームリングを接着させて形成されている。
【0018】
そして、このパッケージ20の収容空間S内に載置されている部品は、本実施形態の場合は電子部品であり、圧電素子12などが収容されている。
圧電素子12は、例えば水晶で矩形状に形成され、その表面に、すだれ状電極である櫛型電極(IDT(Inter Digital Transducer))16及び反射器18,18が備えられたSAWチップとなっている。
この圧電素子12は、弾性表面波の伝搬面に応力が生じないようにするため、IDT16や反射器18,18が設けられていない一部の領域が、接着剤22を用いて収容空間S内に接合されており、片持ち式にパッケージ20に接合されている。
【0019】
接着剤22は、本実施形態では、例えば、エポキシ、ウレタン、シリコーン、ポリイミド、その他の熱硬化性樹脂接着剤や、これらに導電フィラーとして銀を添加した所謂銀ペースト等の導電性接着剤が用いられ、従来の製造工程を示す図13と同様の工程で、塗布および硬化するようになっている。すなわち、パッケージ20の収容空間Sに露出した内側底面に接着剤22を塗布し、その上に圧電素子12を載置する。次いで、蓋封止されていないパッケージ20を加熱炉に搬送して、接着剤22を加熱することで圧電素子12をパッケージ20に接合固定している。
【0020】
また、圧電素子12は、図1に示されるように、ボンディングパッド17,17・・・、及び金線等でなるボンディングワイヤ15,15・・・を介して、半導体集積回路14と電気的に接続され、これにより、本実施形態のワーク10はSAW発振器となっている。半導体集積回路14は、収容空間Sの内側に接着剤(図示せず)を用いて接合されており、好ましくは、圧電素子12の特性に応じた温度補償用のデータが書き込まれ、温度検出手段としてのサーモセンサ(図示せず)を備えている。
【0021】
なお、理解の便宜のため、図1および図2ではワーク10に蓋体26が設けられたSAWデバイスを図示したが、搬送される際のワーク10は、図1および図2の蓋体26がなく、収容空間Sが上側に開口された状態である。
また、図1および図2では、半導体集積回路が収容されたSAW発振器を図示したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、半導体集積回路14が収容されていないSAW振動子であっても勿論よい。また、圧電素子12に、例えば片持ち式にパッケージに接合される音叉型圧電振動片やATカット振動片等が用いられた圧電振動子であってもよい。
【0022】
図3は、蓋封止されておらず、接着剤が硬化していない状態で、収容空間内に圧電素子が載置されているワーク10を、加熱炉に搬送するためのワーク搬送装置30の概略図である。なお、図3では理解の便宜のためにワーク10を一点鎖線で図示している。
図3に示されるように、ワーク搬送装置30は、コレット40と、このコレット40を移動させることでワークを搬送する搬送手段32とを備えている。
【0023】
搬送手段32は、X−Y軸方向に移動可能なX軸方向移動手段34と、Y軸方向移動手段36とを備えている。
Y軸方向移動手段36には、例えば、駆動時の摩擦が小さく、スティックスリップが少ない等の利点を有するエアスライドが用いられている。エアスライドは、スライドテーブル36aが、アクチュエータでY軸方向に可動する際、空気軸受によりエアスライドガイド36bと接触せずに可動するようになっている。
【0024】
このエアスライドを用いたY軸方向移動手段36は、X軸方向移動手段34と接続されており、X軸方向移動手段34は、例えばボールねじが用いられたアクチュエータによりX軸方向に移動可能な装置となっている。
なお、本実施形態の搬送手段32は、以上のようにワーク10を2軸方向に搬送可能な構成となっているが、本発明はこれに限られるものではなく、ワーク10を3軸方向に搬送可能とした、例えばアームロボット等の装置であっても勿論よい。
【0025】
コレット40は、ワーク10を吸着して保持するため手段であり、例えば、PEEK(ポリエーテル・エーテル・ケトン)(登録商標)材等の樹脂が利用されている。このコレット40は、搬送手段32の先端に取り付けられており、その先端部の水平方向の外形がワーク10の水平方向の外形と略一致している。具体的には、搬送装置32に接続するためのコレット取付け部39に取り付けられている。すなわち、コレット取付け部39にはコレット40を嵌入するための嵌入孔(図示せず)が開けられており、鍔部44が密着するようにして、その嵌入孔(図示せず)にシャンク部42が嵌入されている。なお、このシャンク部42は、好ましくは、嵌入孔内で回転しないように、平面状に面取りされた平取部42a(図4参照)を有しており、嵌入孔の形状もこの平取部42aに対応した形状となっている。
【0026】
そして、このコレット取付け部39は、真空ポンプ38と管38aを介して接続されており、その内部に、シャンク部42の中心を通る通気路46と管38aとを連通するための空間(図示せず)が設けられている。
また、コレット取付け部39は、Y軸方向移動手段36に接続されたアーム37と、バネ等の弾性体35を利用して接続されており、これにより、コレット40をワーク10に接触させた際に生じる衝撃を緩和するようになっている。
【0027】
次に、コレット40について詳細に説明する。
図4はコレット40の概略斜視図、図5はコレット40の概略底面図、図6は図4のB−B線切断断面図である。なお、図4および図6では理解の便宜のためにワーク10を一点鎖線で図示している。
コレット40は、ワーク10を吸着するための吸着孔50がワーク10と接触する領域のみに設けられている。
【0028】
すなわち、本実施形態では、ワーク10のパッケージ20は、上述のように、矩形状の中央付近を凹状とすることで上部に開口した収容空間Sが設けられているため、コレット40は、その先端がパッケージ20の周縁部(開口部28側の端面)20aに接している。そして、この周縁部(開口部28側の端面)20aに接触する領域に沿うようにして、複数の吸着孔50,50,50,50,50,50,50,50のワーク10側の各開口部50bが配置されている。なお、本実施形態では、ワーク10はパッケージ20の周縁部20aにロウ材24が設けられた状態で加熱炉に搬送されるため、コレット40がワーク10に接触するのはロウ材24の部分である。
【0029】
これら複数の吸着孔50,50・・・は、コレット40内部の一つの空間につながっている。すなわち、コレット40内には、吸引された空気の通路となる通気路46と、この通気路46とつながった内部空間48とが設けられており、この内部空間48に露出した内面に複数の孔が開けられて複数の吸着孔50,50・・・が形成されている。これにより、一つの通気路46を吸引すれば、内部空間48を介して、一度に複数の吸着孔50,50・・・から吸引することができるようになっている。
【0030】
具体的には、内部空間48は、コレット40とワーク10とが接触する領域の形状に対応して形成されている。本実施形態の場合、コレット40とワーク10とが接触するのはパッケージ20の周縁部20aであるため、内部空間48は、少なくとも、このパッケージ20の周縁部20aの形状に沿うように形成されている。すなわち、少なくとも、図5の点線で示した平行斜線の部分に対応した領域に形成されている。
【0031】
また、図6に示すように、内部空間48は通気路46とつながっており、この通気路46は、コレット40の中心線C1に沿って垂直方向(Y軸方向)に延びるように形成され、水平方向の中心付近で内部空間48に開口した開口部46aを有している。すなわち、内部空間48は、上述のようにパッケージ20の周縁部20aの形状に沿うように形成された領域と、通気路46の開口部46aとをつなぐように水平方向に拡がって形成されている。
そして、この内部空間48に露出した内側底面49であって、パッケージ20の周縁部20aの形状に対応した領域(図5の点線で示した平行斜線の部分に対応した領域)に、吸着孔50が、垂直方向(Y軸方向)に内部空間48と外部とを連通するようにして形成されている。
【0032】
このようなコレット40内に設けられた通気路46、内部空間48、及び吸着孔50は、本実施形態の場合、複数の部材を利用して形成されており、図6に示すように、第1および第2の部品60,70を利用して形成されている。
図7および図8はこの第1および第2の部品60,70を説明するための図であり、図7(a)は第1の部品60の概略縦断面図、図7(b)は第1の部品60の概略底面図、図8(a)は第2の部品70の概略縦断面図、図8(b)は第2の部品70の概略底面図、図8(c)は第2の部品70の概略側面図である。
以下、この図7及び図8、並びに図6を用いて第1および第2の部品60,70について説明する。
【0033】
第1の部品60は、図6及び図7に示されるように、通気路46を有しており、この通気路46とつながった凹状の空間62を有している。
具体的には、第1の部品60は、図7に示されるように、通気路46の一部を構成する上部通気路46−1を有しており、この上部通気路46−1は、第2の部品70の後述する突起部72が嵌入される嵌入孔64を介して、凹状の空間62とつながっている。
すなわち、第1の部品60は、上から上部通気路46−1、嵌入孔64、凹状の空間62の順に直列につながっており、凹状の空間62は、第1の部品60に第2の部品70を接続する場合に、第2の部品70側に開口している。
なお、上部通気路46−1は、図6に示すように、第1の部品60と第2の部品70とが接続されると、嵌入孔64に嵌入された突起部72に設けられた下部通気路46−2を介して、内部空間48(接続される前の凹状の空間62)につながる。
【0034】
第2の部品70は、図6及び図8に示されるように、吸着孔50を有し、この吸着孔50と凹状の空間62とがつながるようにして、凹状の空間62を外部空間から仕切るようにしている。
具体的には、第2の部品70は、第1の部品60の凹状の空間62の開口部を、吸着孔50の部分を除いて封止するために、蓋部74を有している。本実施形態の場合、蓋部74は、水平方向の外形寸法L2が、第1の部品60の水平方向の外形寸法L1(図7参照)と略同じであり、第1の部品60と第2の部品70とを接続した場合、第1および第2の部品60,70の外面が垂直方向に沿って同一面となるように形成されている。
【0035】
そして、この蓋部74に複数の吸着孔50,50・・・が設けられている。すなわち、各吸着孔50の一端側の開口部50aは凹状の空間62に開口し、他端側の開口部50bは外部空間(ワーク側の空間)に開口している。これにより、第2の部品70を第1の部品60に接続すると、凹状の空間62は外部空間から仕切られるが、各吸着孔50が凹状の空間62と外部空間(ワーク側の空間)とを連通するようになる。
【0036】
また、第2の部品70は、第1の部品60と第2の部品70とを接続するための突起部72を有している。本実施形態の突起部72は、蓋部74の中心付近に第1の部品60に向かって突出するようにして形成されており、第1の部品60の嵌入孔64の内径よりも僅かに小さな外形を有し、嵌入孔64に嵌入されるようになっている。また、突起部72は、通気路46の一部を構成する下部通気路46−2を有しており、この下部通気路46−2は、図6に示されるように、嵌入孔64に嵌入された場合に、上部通気路46−1とつながるようになっている。
そして、突起部72は、嵌入孔64に嵌入された場合、凹状の空間62に露出した部分を有しており、この露出した部分において、下部通気路46−2は凹状の空間62に開口した開口部46a,46aが形成されている。本実施形態の場合、突起部72の凹状の空間62に露出した部分に、水平方向に貫通孔を設けて、下部通気路46−2と凹状の空間62とをつなげている。
【0037】
なお、本発明は、例えば、第2の部品70の蓋部74の外形L2を、第1の部品60の凹状の空間62の内径よりも僅かに小さくして、凹状の空間62の一部(通気路46側の一部)を残すようにして、蓋部74を凹状の空間62に嵌入するようにしてもよい。その際、例えば、蓋部74と凹状の空間62との嵌入により、第1の部品60と第2の部品70との接続強度が維持できるようにするのであれば、上述した第1の部品60の嵌入孔64や、第2の部品70の突起部72を設けなくてもよい。
【0038】
本発明の実施形態は以上のように構成されており、コレット40の吸着孔50は、ワーク10と接触する領域(本実施形態の場合、パッケージの開口部側の端面20aに接触した領域)のみに設けられている。このため、ワーク10がコレット40に吸着される部分は、コレット40と接触している部分だけであり、収容空間に気流を生じさせるようなことはない。したがって、コレット40がワーク10を吸着しても、収容空間内に載置された部品を動かすような事態を防止できる。
【0039】
特に、本実施形態の場合、ワーク10は、図2に示すように、片持ち式に収容空間S内に接続された圧電素子12を有するデバイスであるため、圧電素子12は、収容空間S内の気流により位置ずれを起こしやすい状態にある。しかし、上述のような構成とすることで、収容空間S内の気流を防止して、圧電素子12の位置ずれを防止して、顕著な効果を発揮できる。
また、ワーク10を確実かつ適正な位置で保持するためには、各吸着孔50がそれぞれ同じ吸着力を有するようにして複数の吸着孔50,50・・・にて、ワーク10を吸着することが必要となるが、そのためには、真空圧を供給する一つの内部空間48に、複数の吸着孔50,50・・・をつなげることが好ましい。そして、本実施形態の場合、このような内部空間48を、第1の部品60と第2の部品70とを接続するだけで、容易に形成している。
【0040】
図9ないし図12は、本発明の上述した実施形態の変形例を示すコレット80であって、図9はコレット80の概略斜視図、図10はコレット80の概略底面図、図11は図9のC−C線切断断面図、図12は、内部空間の位置で水平方向に切断して、図11の下側を見た場合の切断断面図である。なお、理解の便宜のために、図9および図11ではワーク10を一点鎖線で示している。
図9ないし図12において、図1ないし図8で用いた符号と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、以下、相違点を中心に説明する。
【0041】
コレット80と、図3ないし図8で説明したコレット40とが主に異なる点は、内部空間および吸着孔の形状等である。
すなわち、図3ないし図8で説明したコレット40は、第1および第2の部品60,70により形成されていたが、コレット80は、基本的には一つの部材のみで形成されている(但し、後述する封止材84を除く)。
そして、複数の吸着孔50とつながった内部空間82は、コレット80の側面に、通気路46にとどくように長孔82a,82bを開けてから、この長孔82a,82bの開口部を封止するようにして形成されている。
【0042】
具体的には、通気路46は、コレット80の中心線CL2に沿って、垂直方向(図11の上下方向)に貫通孔を形成し、この貫通孔のワーク10側(図11の下側)に開口した開口部を、例えば樹脂などの封止材84で塞ぐようにしている。
また、この通気路46を通るようにして、すなわち、中心線CL2を横切るようにして、水平方向に沿って貫通した二つの長孔82a,82bを形成し、この長孔82a,82bの外部に開口する開口部を、例えば樹脂などの封止材84,84,84,84で塞いで、内部空間82が形成されている。
【0043】
そして、この内部空間82を構成する2つの長孔82a,82bにつなげるようにして、複数の吸着孔50,50,50,50が形成されている。具体的には、ワーク10とコレット80とが接触する領域に吸着孔50の開口部50aが配置されるようにすると共に、ワーク10側(図11の下側)から垂直方向に長孔82a,82bにとどくように孔を開けて、各吸着孔50が形成されている。なお、本実施形態では、図1および図2に示すように、ワーク10は、平面視において、対向するそれぞれの二辺が平行となるように形成されたパッケージ20であり、その4辺からなる端面20aをバランスよく吸着できるように、吸着孔50は、図10および図12に示すように、4辺の端面20aに対応した4箇所に形成されている。
【0044】
本発明の実施形態の変形例は以上のように構成されている。このため、コレット80の吸着孔50は、ワーク10と接触する領域のみに設けられ、図3ないし図8で説明したコレット40と同様に、コレット80がワーク10を吸着しても、収容空間内に載置された部品を動かすような事態を防止できる。
【0045】
なお、本変形例では、内部空間82は長孔82a,82bにより形成されており、この長孔82a,82bは本実施形態では2本であり、コレット80の強度等を考慮すると、同様の長孔をコレット内に何本も設けることは適当ではない。そして、吸着孔50は、コレット80とワーク10とが接触する領域に対応し、かつ、長孔82a,82bにつながるようにして設けなければならない。そうすると、この変形例の構造であると、吸着孔50の数や位置が制限され、図3ないし図8で示したコレット40のように、吸着孔50を数多く形成することが困難である。したがって、吸着力の強さという点においては、本変形例にかかるコレット80に比べて、図3ないし図8で示したコレット40の方が優れている。
【0046】
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態や各変形例の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態に係るワーク搬送装置を用いて搬送されるワークの例示として、SAWデバイスの概略平面図。
【図2】図1のA−A線切断端面図。
【図3】蓋封止されておらず、接着剤が硬化されていない状態で圧電素子が載置されているワークを、加熱炉に搬送するためのワーク搬送装置の概略図。
【図4】本発明のコレットの概略斜視図。
【図5】本発明のコレットの概略底面図。
【図6】図4のB−B線切断断面図。
【図7】本発明のコレットを構成する第1の部品を説明するための図であり、図7(a)は第1の部品の概略縦断面図、図7(b)は第1の部品の概略底面図。
【図8】本発明のコレットを構成する第2の部品を説明するための図であり、図8(a)は第2の部品の概略縦断面図、図8(b)は第2の部品の概略底面図、図8(c)は第2の部品の概略側面図。
【図9】本発明の実施形態の変形例を示すコレットの概略斜視図。
【図10】本発明の実施形態の変形例を示すコレットの概略底面図。
【図11】図9のC−C線切断断面図。
【図12】内部空間の位置で水平方向に切断して下側を見た場合の切断断面図。
【図13】表面実装型の圧電振動子の製造工程を概説した図。
【図14】図13の製造工程に対応した概念図。
【符号の説明】
【0048】
10・・・ワーク、30・・・ワーク搬送装置、40,80・・・コレット、46・・・通気路、48・・・内部空間、50・・・吸着孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する収容空間内に部品が載置されているワークを吸着するようにした吸着孔を備えたコレットであって、
前記吸着孔は前記ワークと接触する領域のみに設けられている
ことを特徴とするコレット。
【請求項2】
前記コレット内には、吸引された空気の通路となる通気路と、この通気路とつながった内部空間とが設けられており、
この内部空間に露出した内面に複数の孔が開けられて前記吸着孔が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のコレット。
【請求項3】
前記内部空間は、前記コレット本体の側面に、前記通気路にとどくように長孔を開けてから、この長孔の開口部を封止するようにして形成されていることを特徴とする請求項2に記載のコレット。
【請求項4】
前記コレットは、第1の部品と第2の部品とを接続して形成されるようになっており、
前記第1の部品は、前記通気路を有し、この通気路とつながった凹状の空間を有しており、
前記第2の部品は、前記吸着孔を有し、この吸着孔と前記凹状の空間とがつながるようにして、前記凹状の空間を外部空間から仕切るようにした
ことを特徴とする請求項2に記載のコレット。
【請求項5】
前記吸着孔は、前記収容空間内に片持ち式に圧電素子が載置されているワークを吸着するようにしたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のコレット。
【請求項6】
開口部を有する収容空間内に部品が載置されているワークを吸着するようにした吸着孔を備えたコレットと、このコレットを移動させることで前記ワークを搬送するようにした搬送手段とを備えたワーク搬送装置であって、
前記コレットの吸着孔は、前記ワークと接触する領域のみに設けられている
ことを特徴とするワーク搬送装置。
【請求項1】
開口部を有する収容空間内に部品が載置されているワークを吸着するようにした吸着孔を備えたコレットであって、
前記吸着孔は前記ワークと接触する領域のみに設けられている
ことを特徴とするコレット。
【請求項2】
前記コレット内には、吸引された空気の通路となる通気路と、この通気路とつながった内部空間とが設けられており、
この内部空間に露出した内面に複数の孔が開けられて前記吸着孔が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のコレット。
【請求項3】
前記内部空間は、前記コレット本体の側面に、前記通気路にとどくように長孔を開けてから、この長孔の開口部を封止するようにして形成されていることを特徴とする請求項2に記載のコレット。
【請求項4】
前記コレットは、第1の部品と第2の部品とを接続して形成されるようになっており、
前記第1の部品は、前記通気路を有し、この通気路とつながった凹状の空間を有しており、
前記第2の部品は、前記吸着孔を有し、この吸着孔と前記凹状の空間とがつながるようにして、前記凹状の空間を外部空間から仕切るようにした
ことを特徴とする請求項2に記載のコレット。
【請求項5】
前記吸着孔は、前記収容空間内に片持ち式に圧電素子が載置されているワークを吸着するようにしたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のコレット。
【請求項6】
開口部を有する収容空間内に部品が載置されているワークを吸着するようにした吸着孔を備えたコレットと、このコレットを移動させることで前記ワークを搬送するようにした搬送手段とを備えたワーク搬送装置であって、
前記コレットの吸着孔は、前記ワークと接触する領域のみに設けられている
ことを特徴とするワーク搬送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−36932(P2007−36932A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−220160(P2005−220160)
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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