説明

コンクリート構造物の劣化診断用画像表示システム

【課題】現場作業者、構造物管理者、材料専門家の三者をリアルタイムで同時に結びつけるコンクリート構造物の劣化診断用画像表示システムの提供。
【解決手段】劣化状況を表す画像情報等を共有でき、オンラインで、即時に材料専門家がコンクリートの変状を観察し、劣化状況を診断し、さらに、詳細検査の必要の有無と判断とその方策をたてるための画像を表示することが望まれる。また、劣化状況の詳細の判定とデータ取得には、三者で、音声をその場で相互に交換し、又は、その場で、双方向に連絡して、画像中の着目点位置と画像サイズを指定できるシステム(画像のスケール、縮尺が自動表示される機構も含む)を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート構造物の劣化診断用画像表示システム、特にコンクリート構造物のひび割れ劣化診断用画像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
橋梁などの構造物においては、時間の経過とともに、ひび割れや剥離が生じるなどの劣化が発生する。
従来、このような表面や深部に対する劣化状態については、作業者の目視により現地で行われており、現地にて、丹念に検査が行われている(
例えば、特許文献1 参照) 。
橋梁などの管理者は現場に出かける余裕がないとき、管理構造物の診断業務は業者からのレポートによって把握している。なお、ここでいう診断とは、ひび割れなどの変状をきたした構造物の原因推定と劣化の程度を判定することを意味する.
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−203733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、劣化診断に出かける業者は、補修・設計コンサルタントなどであるが、材料面の専門知識、当該橋梁などの建設時の事情には必ずしも詳しくなく、不十分な診断となってしまう可能性も否めない。その点を補うために、撮影した写真や観察レポートを分析コンサルタント等の他の専門家に見せて再確認したり、サンプルの分析を依頼したりする場合もあり、かつ時には適切な箇所の写真やサンプルではないなどの可能性も含み、非効率な診断業務となっていた場合があることも否めない。一方で、材料に詳しい分析コンサルタントは、現場に赴く機会が少なく、送付された供試体の分析を実施するのみの場合も多く、もしくは限定的現場写真の提供のみで、現場の実際の状況を踏まえた的確な分析結果の解釈が難しかった。
そこで、現場作業者、構造物管理者、材料専門家の三者をリアルタイムで同時に結びつけるシステムであり、まず、劣化状況を表す画像情報等を共有でき、オンラインで、即時に材料専門家がコンクリートの変状を観察し、劣化状況を把握し、さらに、外観から劣化原因の推定が困難な場合など詳細検査の必要の有無と判断とその方策をたてるための画像を表示することができるシステムが望まれる。また、劣化状況の詳細の判定とデータ取得には、三者で、画像に加えて音声もしくは文字情報などをその場で相互に交換し、又は、その場で、双方向に連絡して、画像中の着目点位置と画像サイズを指定できるシステム(画像のスケール、縮尺が自動表示される機構も含む)を実現することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、
現場作業者と、当該現場とは異なる場所に所在する構造物管理者、又は、材料専門家が共同して構造物の劣化診断画像を表示するシステムであって、
構造物の劣化状況を撮影する画像撮影部11と、
この撮影部にて撮影された画像データの表示部14と、
この画像データのインターネット上に受配信する受配信部と、
音声入出力部13と、
を具備する現場作業者の情報端末10から、撮像画像を、インターネット15を介して配信し、
撮像画像データをインターネット上に受配信する受配信部16と、
受信した前記画像24中に、診断の着目点指示を行う音声入出力部23と、
を具備する構造物管理者情報端末20、又は、材料専門家の情報端末30で、前記画像を、インターネットを介して受信して、
診断用画像を表示することを特徴とする診断画像の表示システム、を提供する。
【0006】
さらに、現場作業者と、当該現場とは異なる場所に所在する構造物管理者、又は、材料専門家が共同して構造物の劣化診断画像を表示するシステムであって、
構造物の劣化状況を撮影する画像撮影部11と、
この撮影部にて撮影された画像データの表示部14と、
この画像データのインターネット上に受配信する受配信部と、
配信した前記画像中に、スケール表示と診断の着目点指示を行い、着目点を目安に、画像を拡大縮小する画像操作部12もしくは画像の拡大縮小機能を有した画像撮影部11と、
音声入出力部13と、
を具備する現場作業者の情報端末10から、撮像画像を、インターネット15を介して配信し、
撮像画像データをインターネット上に受配信する受配信部16と、
受信した前記画像24中に、診断の着目点指示を行う音声入出力部23と、
を具備する構造物管理者情報端末20、又は、材料専門家の情報端末30で、前記画像を、インターネットを介して受信して、
望ましくは、構造物管理者又は、材料専門家が、前記画像中に着目点指示、又は、画像撮影部11にて行う撮影画像の拡大縮小を、音声もしくは文字情報などでインターネットを介して現場作業者に伝え、又は、自ら、これらを、インターネットを介して、制御して、診断用画像を表示することを特徴とする診断画像の表示システム1、を提供する。
【0007】
さらに、また、表示した診断画像をパターン認識し、予めデータベースサーバ40に格納した、画像認識情報、構造物情報、ひび割れ原因関連情報を検索した結果と対比して、ひび割れ原因を推定するための、診断画像中のサンプル箇所を表示、記録することを特徴とする診断画像表示システム2、を提供する。
【発明の効果】
【0008】
画像情報を現場作業者、構造物管理者、材料専門家で共有することで、材料専門家は現場状況を理解できることで、診断に適切な画像を表示して、劣化解析の合理的方法を提案でき、結果の解釈をより正確なものとでき、現場作業者は、画像配信と同時に、音声もしくは文字情報を交換することで、即時的対応が可能となり、診断に必要な画像情報を材料専門家と管理者の指示により的確に取得できた。さらに、構造物管理者は現場からの隔地で、現地状況が分かり、材料専門家の適切な助言を受け、安心感を持って維持管理計画を策定できることとなった。特に画像配信システムに、双方向から位置を特定できる画像指示機能と縮尺表示機能を組み込んだことで、双方向の意思疎通が円滑になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[実施の形態]
(ハードウエア構成概要)
このコンクリートひび割れ劣化診断用画像表示システムは、構造物(例えば、橋梁)のひび割れ劣化状況を把握するために適切な診断画像を、現場作業者と、当該構造物とは異なる場所に所在する構造物管理者、材料専門家が、協同して、表示、表示して、劣化診断に供するシステムであり、現場作業者、構造物管理者、材料専門家の所在するそれぞれの場所に、通信手段である情報端末が具備されている。この情報端末には、前記配信画像の表示手段、音声又は入力文字をインターネット上に配信する手段と、画像を操作する手段、が含まれる。さらに現場作業者用情報端末には、劣化状況を撮影する画像撮影手段と、この撮影手段にて撮影された画像データをインターネット上に配信する配信手段(例えば、USTREAMを利用する等)とが、具備されている。この画像撮影手段は、管理者、材料専門家の情報端末からも、インターネットを介して、遠隔操作可能として、撮影条件を決定することも好ましい。
【0010】
(ハードウエア等の構成各論)
ここで、構造物管理者とは、建造物の管理責任者等であり、建造物の施工当時からの建造物のデータを提供でき、あるいは、その事情に精通している者が好ましい。
また、材料専門家とは、建造物の材料、部材等に関する技術情報に精通し、ひび割れ原因や、ひびの形状のパターン認識や、原因推定のための詳細分析手法の専門家である。現場作業者は、建造物の撮像をする者である。構造物管理者、もしくは材料専門家が現場作業者となる場合も含まれる。
【0011】
(情報端末)
情報携帯端末10は、図1に示すように、構造物の劣化状況を撮影する画像の拡大縮小機能を有する画像撮影部11と、好ましくは配信可能な画像中に、スケール表示と診断の着目点指示を行い、着目点を目安に、画像を拡大縮小する画像操作部12と、音声入出力部13と、画像表示部14、情報を格納する記憶装置および情報を入力(キーボード)、処理、配信する情報制御部を備えた本体とから構成される。これにより、記憶装置に格納された情報を、表示部14で表示し、情報を配信可能となる。
【0012】
図1に示した情報携帯端末10の構成から、画像撮影部11を除いて、構造物管理者用情報端末20、材料専門家用情報端末30とする。
本システムは、画像データ等を送受信する端末側データ送受信装置(図示せず。)、現場作業者用情報端末10、構造物管理者用情報端末20、材料専門家用情報端末30と、が受配信部16を介して、インターネット15により互いに接続されて構成されている。材料専門家と構造物管理者が、同一場所にいるとき、或いは、材料専門家が構造物管理者を兼ねるときは、ひとつの情報端末で、構造物管理者用情報端末20、材料専門家用情報端末30として、このシステムを構築することができる。
【0013】
ここで、現場作業者用情報端末10には、構造物100のひび割れの映像を撮影する画像撮影部11と、例えば、音声入出力部13と、好ましくは画像を拡大縮小する画像操作部12とが接続されている。音声入出力部13は、現場作業者が音声による連絡の授受を行う際に使用する。これらのデバイスから入力される情報は本体部で処理され、データ転送装置(図指せず)から受配信部16に送信され、さらにインターネット15を介して、構造物管理者情報端末20、または材料専門家の情報端末30に送信される。
さらに、画像パターン認識用サンプルデータ等の画像認識情報、構造物の設計図面、使用材料、施工方法、施工年月日等の構造物情報、さらに、ひび割れ原因関連情報のデータを格納した、データサーバー40を、インターネットで、配信可能なように、配置することができる。このデータベースサーバ40の機能は、構造物管理者情報端末20または材料専門家の情報端末30に、画像パターン認識・対比・解析する、解析ソフトとともに、あるいは、解析ソフトとは別に、包含させることができる。
【0014】
(機能ブロック図)
図2は、データベースサーバ40の内部構成を示す機能ブロック図の例である。データベースサーバ40は、サーバを統括して制御する制御手段と、現場作業者端末10から送られる情報や、受信画像データなどを各データベースに登録する登録手段と、データベースサーバ40に接続された情報表示ディスプレイに表示される表示画面を作成する表示手段と、インターフェイスとなる入出力手段と、インターネットを介して各情報を送受信する通信手段、とを含んで構成され、前記データ解析ソフトを含むことができる。
【0015】
また、データベースに格納するファイルには、現場作業者の作業手順を予め記録したファイルを含めることができる。現場作業者が、初期に撮像した第一画像、また、相互のやりとりで決定し、撮像した最終画像を記録する画像ファイルを少なくとも含む。さらに、主に、材料専門家が提供する、劣化診断用各種データを記録した材料データファイル、主に構造物管理者が提供する、構造物に関する各種データを記録した管理ファイルを含むことが好ましい。さらに、これらの相互やりとりを記録した履歴ファイルを追加することができる。この機能は、材料専門家情報端末20又は管理者情報端末30に含めることもできる。材料データファイル、画像データファイルは、診断用データ、撮像した画像データを、逐次更新して提供可能な状態とする。材料データファイルには、ひび割れパターンと各種材料等に起因するひび割れ原因とを対応させるデータ(セメントの異常凝結、セメントの水和熱の異常、セメントの異常膨張、骨材に含まれている泥分の悪影響、低品質な骨材、反応性骨材、コンクリート中の塩化物含有、コンクリートの沈下・ブリーデイングの悪影響、コンクリートの乾燥収縮の異常、コンクリートの自己収縮部材の拘束条件等)が検索可能に格納され、画像データファイルは、イメージデータと、これを、ひびの寸法、ひびの規則性、ひびの部材上の位置(発生箇所)を示す言語データが、検索可能に格納されることが好ましい。これらは材料専門家を支援するための情報である。自動的にひび割れパターンからその原因が直ちに、推定できるものではないが、複数の可能性に絞り込んで示して、その中から真の原因に現場で、できるだけ接近するためのサポートすることが可能となった。
【0016】
これらの構成要素からなる本実施形態例のシステムによると、各情報端末10、20、30と、データベースサーバ40とがインターネット15を介して接続され、各情報端末から、インターネット15を介してデータベースサーバ40に格納されたデータ情報を検索・閲覧することができるとともに、本データベースサーバ40と、各情報端末間で相互に、各情報端末から入力した音声などを送ることができる。このとき、各情報端末表示部には、撮影画像や情報端末に入力された情報が表示される。さらに、各情報端末相互に、声入出力部から入力されたデータを受信し、相互に音声による意見、作業指示を、伝送することも可能である。
【0017】
(劣化診断用画像表示システムの動作)
ここで、図3は、作業において、現場作業者または材料専門家、管理者が行う作業手順を説明するフローチャートの例である。
はじめに、現場作業者は、本システムを使用するため、構造物管理者が提供する作業ファイルを閲覧して、前記ファイルに記載された構造物とその部位を確認する(ステップ1)。 予め、作業ファイルが準備されていないときは、例えば、A県B川の河口付近のC橋の下部工を特別な足場なしに目視点検するという事前の指示のもとに、現場作業者が、ステップ1なしに、その部位、構造物の劣化状況を、第1画像として、画像撮影部11を用いて撮影する。(ステップ2)。画像撮影部としてはデジタルカメラなどの静止画像撮影装置も使用できるが、好ましくは動画撮影が可能なデジタルビデオカメラ、さらに好ましくは高精度動画か撮影可能なハイビジョンカメラが用いられる。
【0018】
また、現場作業者は、音声又は文字で、この画像についての補足説明を付して、初期画像とともに、これらを、構造物管理者情報端末、材料専門家情報端末に、配信ソフトにより配信する。配信はインターネットを介して行われる。劣化部位の検出には、外観の変状に加えて、打音の変化が有効な手がかりとなる。このとき、構造物にアクセスできる際は、打音ハンマーによる打音の変化の有無も現場作業者が発信する。打音を音声として乗せることもできる。
【0019】
構造物管理者情報端末、材料専門家情報端末は、前記第一画像を表示し、画像内の着目点を、拡大縮小する画像操作部12にて、操作して、明示し、現場作業者に、撮影箇所の移動、拡大画像の再撮影を指示する(ステップ3)
【0020】
現場作業者は、ステップ3の指示に基づいて、第二画像の撮影と作成をおこない、構造物管理者情報端末、材料専門家情報端末に配信する(ステップ4)。構造物管理者情報端末、材料専門家情報端末は、前記第二画像を表示する。材料専門家は、第二画像のパターン認識をおこない、劣化原因等の判定に必要な画像撮影の追加指示、劣化原因の推定に必要なサンプリング場所を、画像内の着目点を、拡大縮小する画像操作部12にて、操作して、明示し、現場作業者に、撮影箇所の移動、拡大画像の再撮影を繰り返し指示する(ステップ5)。このとき、ステップ4、5は、この間を繰り返して情報の精度を高めることが好ましい。
【0021】
このとき、構造物管理者は、劣化原因等の判定に必要な、各種構造物データ(材質、建設年月日、構造物の図面、構造物の外部環境等)を提示し、材料専門家情報端末、作業現場端末に対して、その説明を、音声入出力部と、画像表示部を用いて、インターネットで配信して、技術専門家の劣化原因等の判定に必要な画像撮影の追加指示、劣化原因の推定に必要なサンプリング場所の指示の判断資料に供する(ステップ5)。
【0022】
現場作業情報端末は、材料専門家端末からの指示に基づき、現場で、構造劣化診断用画像を撮像して、最終画像作成を行う(ステップ6)。材料専門家、又は構造物管理者は、自ら、インターネットを介して、画像撮影部11を制御して診断用画像を表示することも可能である。
【0023】
さらに、図4は、現場作業者または材料専門家、管理者が行う作業手順を説明する本発明のフローチャートの別の例である。データベースを具体的に利用、構築しながら行う場合について、前記フローとの相違点のみを説明する。
【0024】
ステップ2では、現場撮影箇所の部材の情報取得を主目的として、第一画像を表示する。さらに、ステップ3での指示を得て、ステップ3では、ひびの形態を明確にする現場第二画像を撮影する。
【0025】
ステップ5では、表示した診断画像を、パターン認識し、予めデータベースサーバ40に格納した、画像認識情報、構造物情報、ひび割れ原因関連情報を検索した結果と対比して、ひび割れ原因の仮推定をおこなう。例えば、表1に、典型的なひび割れ原因を材料起因、施工条件起因、使用環境起因、構造・外力条件起因に大分類し、さらに、その原因を中分類、細分類したものの例を掲げた。具体的な補修の要否判断と適切な補修方法選択をするためには、ひび割れ原因を小分類まで推定する必要がある。しかし、まず、構造物管理者の提供する管理ファイルのデータベース、前記第一画像、第二画像の情報、材料専門家の音声等の入力情報等から、すくなくとも大分類までを推定することが好ましい。即ち、原因A(材料起因)、原因B(施工条件起因)、原因C(使用環境起因)、原因D(構造・外力条件起因)を仮に推定する。
【0026】
このとき、材料専門家は、ひびの画像(主に第二画像)とひびを含む部材画像(主に第一画像)と画像ファイルデータベースに蓄積したデータ、材料ファイルのデータベース、管理ファイルのデータベース(構造物条件)を操作して、表1記載の典型パターンを選定し、より精度の高いひび割れ原因の仮推定もおこなうことができる。
【0027】
具体的には、原因Aの小分類に該当する場合は、他に原因が見当たらないときは、そこで、作業は終了となる。原因Aに該当しないとき、又は、原因Aに該当するとして、仮に推定して、検索した結果、小分類の原因があてはまらないときは、原因B(施工条件)のサブファイルから検索し、順次、原因Dまでを検索する。
【表1】

【0028】
さらに、ひび原因を推定するための、化学的分析、物理的分析に供するための試料採取をおこなうときは、診断画像中の供試体抜き取り箇所を表示、記録することができる。
【0029】
原因A乃至Dは、あくまで、供試体取得のための仮推定であり、可能性のある原因の選択肢を狭めない。各原因、或いは複合化した新たなパターンの原因の推定に必要な供試体抜き取り箇所の画像表示とその記録をおこなうことが好ましい。
【0030】
こうして、最終的には、供試体の分析結果を加えて診断し、劣化原因の最終推定、補修、修復の要否を決定し、補修、修復手段を選定することができる。
【0031】
新たに得られた画像と原因を推定するために得られた材料データは、ファイルに追加され、原因推定資料として、保存する。

【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】診断画像表示システムのブロック図である。
【図2】データベースサーバ40の内部構成を示す機能ブロック図である。
【図3】現場作業者または材料専門家、管理者が行う作業手順を説明するフローチャート図である。
【図4】現場作業者または材料専門家、管理者が行う作業手順を説明する別のフローチャート図である。
【符号の説明】
【0033】
1 診断画像の表示システムの実施例(図示なし)
2 診断画像の表示システムの他の実施例
10 現場作業者用情報端末
11 画像撮影部(撮影画像の拡大縮小機能を含む)
12、22、32 画像内の着目点指示と、拡大縮小する画像操作部
13、23、33 音声入出力部
14、24、34 画像表示部
15 インターネット
16 受配信部
20 構造物管理者用情報端末
30 材料専門家用情報端末
40 データベースサーバ
100 診断構造物


【特許請求の範囲】
【請求項1】
現場作業者と、当該現場とは異なる場所に所在する構造物管理者、又は、材料専門家が共同して構造物の劣化診断画像を表示するシステムであって、
構造物の劣化状況を撮影する画像撮影部と、
この撮影部にて撮影された画像データの表示部と、
この画像データのインターネット上に受配信する配信部と、
音声入出力部と、
を具備する現場作業者の情報端末から、撮像画像を、インターネットを介して配信し、
撮像画像データをインターネット上に受配信する受信部と、
受信した前記画像中に、診断の着目点指示を行う音声入出力部と、
を具備する構造物管理者情報端末、又は、材料専門家の情報端末で、前記画像を、インターネットを介して受信して、
診断用画像を表示することを特徴とする診断画像の表示システム。
【請求項2】
現場作業者と、当該現場とは異なる場所に所在する構造物管理者、又は、材料専門家が共同して構造物の劣化診断画像を表示するシステムであって、
構造物の劣化状況を撮影する画像撮影部と、
この撮影部にて撮影された画像データの表示部と、
この画像データのインターネット上に受配信する配信部と、
配信した前記画像中に、スケール表示と診断の着目点指示を行い、着目点を目安に、画像を拡大縮小する画像操作部と、音声入出力部と、
を具備する現場作業者の情報端末から、撮像画像を、インターネットを介して配信し、
撮像画像データをインターネット上に受配信する受信部と、
受信した前記画像中に、診断の着目点指示を行う音声入出力部と、
を具備する構造物管理者情報端末、又は、材料専門家の情報端末で、前記画像を、インターネットを介して受信して、
構造物管理者又は、材料専門家が、前記画像中に着目点指示、又は、画像撮影部で行う撮影画像拡大縮小を、音声でインターネットを介して現場作業者に伝え、又は、自ら、これらを、インターネットを介して、制御して診断用画像を表示することを特徴とする診断画像の表示システム。
【請求項3】
表示した診断画像をパターン認識し、予めデータベースサーバに格納した、画像認識情報、構造物情報、ひび割れ原因関連情報を検索した結果と対比して、ひび割れ原因を推定するための、診断画像中のサンプル箇所を表示、記録することを特徴とする請求項1又は2記載の診断画像表示システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−225889(P2012−225889A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96399(P2011−96399)
【出願日】平成23年4月22日(2011.4.22)
【出願人】(398043285)株式会社太平洋コンサルタント (20)
【Fターム(参考)】