説明

コンテキスト配置方法、コンテキスト配置プログラム、及び情報表示装置

【課題】コンテンツの表示を継続しつつ、リンク先のコンテンツのビューの所在をユーザに直感的に把握させるのに好適なコンテキスト配置方法を提供すること。
【解決手段】表示画面上のコンテンツに埋め込まれた選択対象に対する操作の入力を受け付ける操作入力ステップと、その操作の入力に応じた位置であって、コンテンツが表示されている領域より広い仮想空間内の位置にコンテキストを配置するコンテキスト配置ステップと、選択対象の表示内容を配置されたコンテキストにバックグラウンドで描画する表示内容描画ステップとを有する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、標準的な表示領域より広い仮想空間内に配置されたコンテキストをユーザに直感的操作で選択させるのに好適なコンテキスト配置方法、コンテキスト配置プログラム、及び情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な情報機器端末には、画像や文書等の電子ファイルを閲覧するためのビューアや、Webコンテンツを閲覧するためのWebブラウザ等のコンテンツ閲覧機能を有するアプリケーションが実装されている。この種のアプリケーションは、コンテンツに埋め込まれたリンクが選択されると、リンク先のコンテンツのビューを生成して画面に表示させる。リンクの記述内容によっては別のアプリケーションが呼び出され、このアプリケーションによってリンク先のコンテンツのビューが生成されて画面に表示される。
【0003】
コンテンツ閲覧機能を有するアプリケーションには、直感的な操作性が恒常的に求められている。直感的な操作性の実現を試みたアプリケーションの具体的構成例は、特許文献1や2に記載されている。例えば、特許文献1に記載のアプリケーションは、視覚的記憶を利用して操作性を向上させるべく、選択対象が所定のゾーンにドラッグされると、選択対象に対して保存や移動など、そのゾーンに対応付けられた処理を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,313,853号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2006/0101354号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載のアプリケーションにおいては、リンクを選択すると、リンク先のコンテンツが前面に表示され、それまで表示されていたリンク元のコンテンツが背面に隠れる。情報機器端末によっては、リソースに対する配慮から、リンク元のコンテンツのビューを削除する実装もあり得る。すなわち、特許文献1に記載のアプリケーションでは、リンクを選択した場合、リンク元のコンテンツの表示が中断されて、ユーザによるリンク元のコンテンツの継続的な閲覧ができないという不便がある。
【0006】
一方、特許文献2に記載のアプリケーションは、下画面に表示されているリンクが上画面方向にドラッグ操作されると、リンク先のコンテンツのビューを上画面に展開して表示する。下画面のコンテンツの表示は中断されないため、ユーザによるリンク元のコンテンツの継続的な閲覧が可能である。しかし、特許文献2に記載のアプリケーションは、情報機器端末が二画面構成であることを前提としており、一般的な情報機器端末に適用できないという問題がある。
【0007】
近年普及している所謂タブブラウザは、ウィンドウの一形態であるタブを利用するWebブラウザであり、複数のWebコンテンツを異なるタブによって切り換えて表示する。タブブラウザでは、リンク元のコンテンツの表示を継続しつつ、リンク先のコンテンツのビューを別のタブで生成することができ、ユーザによるリンク元のコンテンツの継続的な閲覧が可能である。しかし、タブブラウザでは、リンクが選択される毎に新規タブが単純に規定位置に作成されるに過ぎないため、各タブとリンクとの関係を把握し難い。すなわち、所望のリンクに対応するタブを直感的に選択するという操作性は、到底実現し得ない。
【0008】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コンテンツの表示を継続しつつ、リンク先のコンテンツのビューの所在をユーザに直感的に把握させるのに好適なコンテキスト配置方法、コンテキスト配置プログラム、及び情報表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決する本発明の一形態に係るコンテキスト配置方法は、表示画面上のコンテンツに埋め込まれた選択対象に対する操作の入力を受け付ける操作入力ステップと、その操作の入力に応じた位置であって、コンテンツが表示されている領域より広い仮想空間内の位置にコンテキストを配置するコンテキスト配置ステップと、選択対象の表示内容を配置されたコンテキストにバックグラウンドで描画する表示内容描画ステップとを有することを特徴とした方法である。
【0010】
本発明に係るコンテキスト配置方法によれば、選択対象の表示内容がバックグラウンドで描画されるため、コンテンツの表示が継続する。ユーザは、例えばリンク等の選択対象に対する操作を契機としたコンテンツの表示の中断がないため、予め選択しておいた対象の表示内容を所望のタイミングで参照することができる。参照は、表示内容が描画済みであるため、スムーズに行われる。この表示内容は、前述のように、選択対象に対する操作に応じた位置に描画される。ユーザは、表示内容の位置を自身が行った操作(ジェスチャー)と関連付けて記憶するため、仮想空間内における表示内容の位置を直感的に把握することができる。
【0011】
ここで、コンテキスト配置ステップにおいて、ユーザが仮想空間内における表示内容の位置をより一層直感的に把握できるようにするため、選択対象に対するフリック操作又はドラッグ操作の方向及び速度を計算し、コンテンツとの相対方向が計算された方向になり、コンテンツとの距離が計算された速度に比例して離れるように、コンテキストを配置してもよい。
【0012】
本発明に係るコンテキスト配置方法は、コンテキストに画面遷移するためのショートカットを生成するショートカット生成ステップと、上記で計算された方向に対応する表示画面の周縁位置にショートカットを配置するショートカット配置ステップとを更に有したものであってもよい。ユーザは、対象を選択した際に行った操作に対応するショートカットと当該対象とを結び付けて視覚的に記憶することができる。ユーザは、所望の表示内容へのショートカットを視覚的記憶に従って感覚的に選択して、画面表示を所望の表示内容へ遷移させることができる。
【0013】
本発明に係るコンテキスト配置方法は、各コンテキストが属するコンテキスト群を所定の条件に従って定義するコンテキスト群定義ステップを更に有したものであってもよい。この場合、コンテキスト配置ステップでは、コンテキスト同士の重なりを検知する重なり検知ステップと、重なりが検知されたコンテキストが同じコンテキスト群に属するか否かを判定する属性判定ステップと、当該ステップで同じコンテキスト群に属するとの判定がされた場合に、重なりがなくなるようにコンテキスト同士の相対位置を変更する相対位置変更ステップとが更に実行される。本発明に係るコンテキスト配置方法は、同じコンテキスト群に属するコンテキストだけを表示画面に表示するコンテキスト表示ステップを更に有したものであってもよい。
【0014】
表示内容描画ステップにおいては、情報表示装置のリソースに考慮して、選択対象の表示内容のスナップショットが描画されるようにしてもよい。この表示内容描画ステップにおいては、選択対象の表示内容のスナップショットの描画に必要なアプリケーションの機能だけが呼び出されて、該表示内容の描画が行われてもよい。
【0015】
上記の課題を解決する本発明の一形態に係るコンテキスト配置プログラムは、上記の何れかに記載のコンテキスト配置方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0016】
上記の課題を解決する本発明の一形態に係る情報表示装置は、表示画面上のコンテンツに埋め込まれた選択対象に対する操作の入力を受け付ける操作入力手段と、その操作の入力に応じた位置であって、コンテンツが表示されている領域より広い仮想空間内の位置にコンテキストを配置するコンテキスト配置手段と、選択対象の表示内容を配置されたコンテキストにバックグラウンドで描画する表示内容描画手段とを有することを特徴とした装置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、コンテンツの表示を継続しつつ、リンク先のコンテンツのビューの所在をユーザに直感的に把握させるのに好適なコンテキスト配置方法、コンテキスト配置プログラム、及び情報表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態の端末装置の外観を示した図である。
【図2】本発明の実施形態の端末装置の概略的構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の実施形態においてアプリケーションを起動する際に端末装置で実行される処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態のイメージバッファが構成する仮想デスクトップ空間とディスプレイの表示画面領域との関係を説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態においてリンクが選択された際に端末装置で実行される処理を示すフローチャートである。
【図6】仮想デスクトップ内におけるコンテキストのレイアウトに関する、図5のフローチャートを説明するための図である。
【図7】仮想デスクトップ内におけるコンテキストのレイアウトに関する、図5のフローチャートを説明するための図である。
【図8】仮想デスクトップ内におけるコンテキストのレイアウトに関する、図5のフローチャートを説明するための図である。
【図9】別の実施形態におけるコンテキストのレイアウトを例示する図である。
【図10】別の実施形態の重なり回避処理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0020】
先ず、本明細書において用いられる用語について定義する。
<コンテンツ>
ネットワーク(移動体通信事業者の移動体通信網、イントラネット、インターネット等を含む各種通信網)経由で伝送される、又はローカルに格納されている、ユーザが閲覧する映像や画像、音声、文書、ワークシート等の情報、或いはそれらの組み合わせから構成される一纏まりの情報
<Webコンテンツ>
コンテンツの一形態であり、ネットワーク経由で伝送される一纏まりの情報
<Webページ>
Webコンテンツの一形態であり、ユーザがあるURI(Uniform Resource Identifier)を指定したときに表示されるべき内容全体。すなわち、画面スクロールすることによって表示され得る内容全体。Webページには、オンラインで又はオンラインで閲覧されるものが含まれる。オフラインで閲覧されるWebページには、例えばインターネット経由で伝送されてWebブラウザによりキャッシングされたページや、端末装置のローカルフォルダ等にmht形式で保存されたページ等が含まれる。Webページは、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)文書やXHTML(Extensible Hyper Text Markup Language)文書、イメージファイル、音声データ等の種々のデータ(Webページデータ)から構成される。
<ウィンドウ>
表示画面内に独立した画面を用意してその中にコンテンツを表示する機能、又はそのような矩形状の表示領域
<コンテキスト>
アプリケーションの利用履歴の単位であり、Webブラウザでいうところのウィンドウやタブに相当するもの
<ビュー>
ユーザに提示されるコンテキスト又はアプリケーションの動作結果の表示内容
【0021】
図1は、本発明の実施形態の端末装置10の外観図である。図2は、端末装置10の構成を示すブロック図である。本実施形態において端末装置10は携帯電話端末であるが、例えばPDA(Personal Digital Assistants)や、PND(Portable Navigation Device)、PHS(Personal Handy phone System)、携帯ゲーム機、表示パネル付き家電、デスクトップPC、ラップトップPC等の、コンテンツ閲覧機能を有するアプリケーションを実装した別形態の情報機器端末にも置換可能である。端末装置10は、図1に示されるように、一体形成されたボディでディスプレイ111とユーザ入力デバイス113を保持する所謂ストレート型の携帯電話端末であるが、折り畳み型、回転2軸ヒンジ型、サイクロイド型、スイング型等の他の構造の携帯電話端末であってもよい。
【0022】
図2に示されるように、端末装置10は、装置全体の制御を統括的に実行するCPU(Central Processing Unit)103を有している。端末装置10を構成する各要素は、システムバス119を介してCPU103と相互に接続されている。端末装置10を構成する各要素には、フラッシュメモリ105、RAM(Random Access Memory)107、ネットワークインタフェース109、ディスプレイ111、ユーザ入力デバイス113、及びVRAM(Video Random Access Memory)115がある。なお、システムバス119は、データラインの他に電源ラインも備えている。CPU103を始めとする端末装置10の各要素には、図示省略されたバッテリから電源ラインを介して電源供給が行われる。
【0023】
CPU103は、端末装置10の電源投入後、システムバス119を介して必要なハードウェアにアクセスする。端末装置10の電源投入直後、CPU103は、フラッシュメモリ105にアクセスしてOS(Operating System)1050を読み出して、RAM107にロードして起動させる。フラッシュメモリ105には、ブラウザ1051やメーラ1052、文書編集ソフトウェア1053をはじめとする複数種類のアプリケーションがインストールされている。各種アプリケーションは、OS1050によるリソース及びプロセスの管理下で動作する。
【0024】
端末装置10は、ユーザ入力デバイス113として、5ウェイキー113a、テンキー113b等を有している。5ウェイキー113aは、上下左右の4つの方向キーと決定キーで構成される複合キーである。ユーザによるユーザ入力デバイス113のキー操作が行われると、操作に応じた入力信号がCPU103に入力する。CPU103が入力信号に応じた処理を行うことにより、例えばブラウザ1051によるWebブラウジング機能をはじめとする各種機能が実行される。ユーザは、Webブラウジング中、例えば5ウェイキー113a又はテンキー113bの何れを操作しても閲覧中のWebコンテンツを画面スクロールさせることができる。また、5ウェイキー113a又はテンキー113bを操作することによって、コンテンツに埋め込まれたフォームやリンクの選択を行うことができる。
【0025】
ユーザ入力デバイス113は、メカニカルキーに限定されず、メンブレンキーやタッチパネル等の別形態のキーで構成されてもよい。または、メカニカルキー、メンブレンキー、タッチパネル等の各種形態のキーを適宜組み合わせた構成としてもよい。ユーザ入力デバイス113は、端末装置10本体と独立したコントローラとしてもよい。
【0026】
例えばタッチパネル構成の場合、操作キーに相当する操作画面は、ディスプレイ111と一体に又は別個の画面で構成される。前者の場合、ディスプレイ111自体がタッチパネル構成である。後者の場合は、ディスプレイ111と操作用タッチパネルの2画面構成となる。後者の場合、ディスプレイ111もタッチパネルで構成するか否かは、設計仕様に応じて適宜選択される。タッチパネル構成によれば、画面上に配置された操作キーに対するペンタッチやフィンガータッチによるコマンド入力や、フリック操作(画面上を指ではらう操作)による画面スクロール、ピンチ操作(二本の指の間を画面上で広げる又は縮める操作)によるズームイン/ズームアウトなど、直感的な操作性が実現される。
【0027】
メカニカルキーやメンブレンキー、タッチパネル以外の構成要素をユーザ入力デバイス113の一部として実装してもよい。一例として、ジャイロセンサ、加速度センサ、ジャークセンサ等が想定される。この構成によれば、端末装置10本体の傾斜角度、角速度、加速度、躍度(加速度の時間変化率)等が各種センサの出力を基に検出され、検出結果に応じた画面スクロールや画面表示が行われる。
【0028】
図3は、アプリケーションを起動する際に端末装置10で実行される処理を示すフローチャートである。図3においては、起動されるアプリケーションとしてブラウザ1051を例示する。以降の本明細書中の説明並びに図面において、処理ステップは「S」と省略して記す。
【0029】
OS1050は、ブラウザ1051の起動を指示する入力を受け付けると、ブラウザ1051をOS1050上で動作させるため、ブラウザ1051をRAM107にロードして起動する(S1)。起動したブラウザ1051は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)に準拠したリクエスト・メッセージを生成して指定URL(Uniform Resource Locator)にアクセスして、Webページ等のリソースをダウンロードする。
【0030】
OS1050には、コンテキスト(ブラウザ1051の場合はウィンドウであって、ビューを表示する矩形領域)の配置や外観を管理するウィンドウマネージャWMが一部の機能として組み込まれている。ウィンドウマネージャWMには、コンテンツのビューを表示するコンテキストのID、コンテキストに対応するアプリケーション(ここではブラウザ1051)、コンテキストの仮想デスクトップ内におけるレイアウト等の情報が登録される(S2)。ウィンドウマネージャWMは、登録された各種情報を基に、仮想デスクトップ内におけるコンテキストの管理を行う。なお、レイアウト情報は、コンテキストの左上端の座標と、ビューコンポーザVC(後述)が計算したコンテキストのサイズで構成される。ウィンドウマネージャWMは、OS1050に組み込まれた汎用的なモジュールに限らず、各アプリケーションに専用モジュールとして組み込まれてもよい。
【0031】
フラッシュメモリ105には、コンテキストの動作結果の表示内容を生成するビューコンポーザVCがインストールされている。ビューコンポーザVCは、ダウンロードしたWebページのビューを生成するために必要なライブラリをブラウザ1051から呼び出して、マークアップ文書のパースやDOM(Document Object model)ツリー、レイアウトツリー等の生成を行い、Webページのビューを生成する(S3)。なお、ビューコンポーザVCは、複数種類のアプリケーションに共通に用意された独立したコンポーネントであるが、別の実施形態ではアプリケーション個々に組み込まれたモジュールであってもよい。
【0032】
RAM107の所定領域は、仮想デスクトップ空間に対応したイメージバッファ1071であり、ディスプレイ111の画面サイズ(解像度)より広範なイメージ領域を構成している。図4は、イメージバッファ1071が構成する仮想デスクトップ空間とディスプレイ111の表示画面領域との関係を説明するための図である。ディスプレイ111には、イメージバッファ1071の指定領域A(図4(a)参照)内のレンダリング結果だけが表示される。指定領域Aは、ユーザ操作によって、イメージバッファ1071内の任意の位置に指定される。
【0033】
S3の処理で生成されたビューは、ウィンドウマネージャWMの管理情報(対応コンテキストのレイアウト情報)で指定されたイメージバッファ1071内の領域にレンダリングされる(S4)。このレイアウト情報は、指定領域Aの左上端の座標をコンテキストの左上端の位置に指定すると共に、コンテキストのサイズを指定領域Aと同サイズに指定している。そのため、コンテキストに対応するビューは、図4(b)に示されるように、指定領域Aと一致した領域にレンダリングされる。以降においても説明の便宜上、コンテキストのサイズを指定領域Aと同じサイズで示すが、コンテキストのサイズは本来的にはコンテンツの内容や表示の設定に応じて異なる。
【0034】
VRAM115は、ディスプレイ111に直接表示される内容を保持するメモリであり、ディスプレイ111の画面サイズに対応するイメージ領域を有している。VRAM115には、イメージバッファ1071の指定領域Aにレンダリングされた内容が転送される(S5)。レンダリング結果がVRAM115に転送されることにより、指定URLのWebページがディスプレイ111に表示される。
【0035】
ディスプレイ111に表示されたWebページには、一般的なWebページと同じくリンクが複数埋め込まれている。次は、このリンクが選択された際に端末装置10で実行される処理について説明する。図5は、当該処理を示すフローチャートである。図6〜図8は、仮想デスクトップ内におけるコンテキストのレイアウトに関する、図5のフローチャートを説明するための図である。以下においては、説明の便宜上、上記の説明にて生成されたビュー(すなわち、図3のフローチャートに示される処理を経て生成されたビュー)に対応するコンテキストに、符号200を付す。本明細書中、リンク先のコンテキストからみたリンク元のコンテキストを親のコンテキストと定義し、リンク元のコンテキストからみたリンク先のコンテキストを子のコンテキストと定義し、相互に関連するコンテキストと位置付けて説明する。
【0036】
本実施形態においては、直感的な操作性を実現するため、例えば選択したリンクに対するフリック操作がユーザに要求される。具体的には、ユーザは、画面に表示されたリンクをタッチした状態で所望の方向に指をはらう。ウィンドウマネージャWMには、タッチパネルのセンシング結果が入力する。ウィンドウマネージャWMは、入力したセンシング結果を基に、フリック操作の方向及び速度(速度ベクトル)を計算する(S11)。このフリック操作は、リンクを指示した状態でマウスやスタイラスペンを所望の方向にドラッグするドラッグ操作に置き換えてもよい。
【0037】
ウィンドウマネージャWMは、リンク先のコンテンツのビューの表示領域であるコンテキスト210の仮想デスクトップ内におけるレイアウトを、フリック操作の速度ベクトルに応じて暫定的に決める(S12)。具体的には、コンテキスト210は、その左上端座標が、親であるコンテキスト200の左上端座標を始点としてフリック操作の方向と同じ方向に延びた直線上の位置であって、フリック操作の速度に応じた距離離れた位置に決められる。始点と暫定座標との距離は、例えばフリック操作の速度に比例する。暫定座標を左上端とした、指定領域Aと同サイズの矩形領域が、コンテキスト210の暫定領域に決定する。
【0038】
S13の処理では、ウィンドウマネージャWMは、コンテキストの管理情報を参照して、コンテキスト210の暫定領域の少なくとも一部が他のコンテキストと重なるか否かを判定する。図6に示されるように、コンテキスト210の暫定領域と重なるコンテキストが存在しない場合(S13:NO)、暫定領域がコンテキスト210の配置領域として確定する(S14)。
【0039】
S15の処理では、ウィンドウマネージャWMは、コンテキストの管理情報を更新する。具体的には、ウィンドウマネージャWMは、コンテキスト210のID、コンテキスト210に対応するアプリケーション(ここではブラウザ1051)、コンテキスト210の仮想デスクトップ内におけるレイアウト等の情報を登録する。更に、コンテキスト200とコンテキスト210とが親子関係にあり、同じコンテキスト群に属するという情報も登録する。
【0040】
S16の処理では、ウィンドウマネージャWMは、リンク先のコンテンツのスナップショットの生成をビューコンポーザVCに依頼すると同時に、コンテキスト210に画面遷移するためのショートカットSC1を生成して、ディスプレイ111に表示させる。ショートカットSC1は、表示画面の中心からフリック操作がされた方向に延びた直線上の画面周縁位置に表示される。ビューコンポーザVCは、スナップショットの生成に必要最低限のライブラリをコンテキスト210に対応するアプリケーション(ここではブラウザ1051)から呼び出して、スナップショットの生成をバックグラウンドで行う。
【0041】
S17の処理では、ウィンドウマネージャWMは、ビューコンポーザVCによるバックグラウンドでのスナップショットの生成処理中、それを示す簡単なアニメーションをショートカットSC1付近に表示させる。ウィンドウマネージャWMは、ビューコンポーザVCと連係して、例えばパース処理過程でtitle要素から抽出されたリンク先のコンテンツのタイトルをショートカットSC1に並べて表示させる。ビューコンポーザVCは、スナップショットの生成が完了すると、生成処理中に得られたスナップショット以外のデータを破棄する。端末装置10のリソースがリッチであれば、データの破棄は必須ではない。なお、リンクが無効である場合や、未対応のアプリケーションの起動を要求するものである場合は、スナップショットを生成できない旨のメッセージを画面に表示させる。
【0042】
図7(a)に示されるように、コンテキスト210の暫定領域と重なるコンテキスト(図7(a)中コンテキスト200)が存在する場合は(S13:YES)、コンテキスト210とコンテキスト200とが同じコンテキスト群に属するか否かを判定する(S18)。
【0043】
図7に示されるコンテキスト220は、ショートカットSC2によって参照される、コンテキスト200を親としたコンテキストである。図7に示されるコンテキスト210は、ショートカットSC1によって参照される、コンテキスト220を親としたコンテキストであり、コンテキスト200の孫のコンテキストに該当する。図7に示されるコンテキスト230は、ショートカットSC3によって参照される、コンテキスト210を親としたコンテキストである。図7に示されるコンテキスト240は、ショートカットSC4によって参照される、コンテキスト200を親としたコンテキストである。ウィンドウマネージャWMは、コンテキスト200、210、220が親子孫関係にあり、同じコンテキスト群に属するコンテキストとして管理している。ウィンドウマネージャWMは、コンテキスト200と210とが同じコンテキスト群に属するため(S18:YES)、図7(b)に示されるように、親子関係にあるコンテキスト210と220との相対方向を維持しつつ、コンテキスト200と210との重なりが回避できる最小の距離だけコンテキスト210をコンテキスト230から離れる方向に移動させる(S19)。
【0044】
レイアウト情報を構成する座標は、親のコンテキストの座標を基準とした相対座標で管理されている。そのため、コンテキスト210を親とするコンテキスト230は、図7(b)に示されるように、コンテキスト210との相対位置を維持したまま、コンテキスト210と共に移動する。ウィンドウマネージャWMは、コンテキスト210と230の移動に伴い、コンテキストの管理情報(コンテキスト210と230のレイアウト情報)を更新する(S20)。
【0045】
コンテキスト210と230を移動させた結果、コンテキスト210又は230が別のコンテキストに重なる場合があり得る。ウィンドウマネージャWMは、別のコンテキストがコンテキスト210又は230と同じコンテキスト群に属する場合(S18:YES)、当該別のコンテキストに対してS19の処理と同様の重なり回避処理を行う。
【0046】
リンクによっては、メーラ1052や文書編集ソフトウェア1053等のブラウザとは別のアプリケーションによって参照するコンテンツがある。すなわち、対応アプリケーションがコンテキスト毎に異なる場合があり得る。ウィンドウマネージャWMは、例えばコンテキスト200と220の対応アプリケーションが異なる場合、コンテキスト220が新しい一連のコンテキスト群の境界にあたるとして、コンテキスト220の子孫のコンテキストをコンテキスト200と異なるコンテキスト群に属するコンテキストとして管理する。すなわち、コンテキスト210及び230は、コンテキスト200の子孫に該当するが、コンテキスト200と異なるコンテキスト群に属する場合があり得る。この場合、S19及びS20の処理は実行されない(S18:NO)。ここで、表示画面には、選択対象の(例えばフォーカスが当てられている)コンテキストと同じコンテキスト群に属するコンテキストだけが表示される。コンテキスト200が選択されている場合は、コンテキスト200と重なるコンテキスト210のビューが表示されることはない。レイアウトの管理情報上重なり合うコンテキストが存在しても、その重なりが画面上で表示されることはなく、ユーザによるコンテキストの閲覧が妨げられることはない。なお、別のコンテキスト群に属する親又は子孫が存在するコンテキストに対して、その旨を付帯的に表示してもよい。
【0047】
本実施形態においては、リンクが選択された場合にもコンテキスト200のビューの表示が継続すると共に、選択されたリンク先のビューがバックグラウンドで逐次生成される。ユーザは、リンクの選択を契機とした閲覧中のビューの中断がないため、予め選択しておいたリンク先を所望のタイミングで参照することができる。リンク先のビューの生成や対応アプリケーションの起動がバックグラウンドで行われるため、リンク先への画面遷移はスムーズである。また、リンク先へのショートカットは、ユーザのジェスチャー(フリック操作やドラッグ操作の方向や速度)に応じた表示画面内の位置に生成される。ユーザは、リンクを選択した際に行ったジェスチャーに対応するショートカットとリンクとを結び付けて視覚的に記憶することができる。ユーザは、所望のリンク先へのショートカットを視覚的記憶に従って感覚的に選択して、画面表示を所望のリンク先へ遷移させることができる。
【0048】
ユーザは、ズームアウト操作を行うことによって、標準的(初期的)な表示画面領域(例えば図6の指定領域A)より広い領域を画面に表示させることができる。コンテキストが例えば図7(a)に示されるレイアウトで管理されており、コンテキスト200、220及び240が第一のコンテキスト群に、コンテキスト210、220及び230が第一とは別の第二のコンテキスト群に、それぞれ属する場合を考える。ウィンドウマネージャWMは、例えばコンテキスト200が選択されている場合、第一のコンテキスト群に属するコンテキストだけを表示する。図8(a)に示されるように、表示領域がズームアウト操作によって拡大しても第一のコンテキスト群に属するコンテキスト以外が表示されることはない。コンテキスト210が選択されている場合には、第二のコンテキスト群に属するコンテキストだけを表示する。図8(b)に示されるように、表示領域がズームアウト操作によって拡大しても第二のコンテキスト群に属するコンテキスト以外が表示されることはない。
【0049】
ユーザは、ズームアウト操作を行って仮想デスクトップ空間を俯瞰することにより、選択対象との関連性が高いコンテキストを容易に把握することができる。また、どのリンク先をどこに配置したかを視認することができる。表示領域のスクロールやパンを行って、所望のコンテキストに画面を移動させることもできる。
【0050】
本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えばコンテキストが配置される位置は、ユーザのジェスチャーを正確に反映したものに限らず、ジェスチャーを大凡反映したものであってもよい。図9に示されるように、仮想デスクトップ空間がグリッド(i、j)によって複数の領域に区切られて管理されている場合を考える。グリッド(2、3)に配置されたコンテキスト200中のリンクをフリック操作にて画面右方向にはらうと、右隣のグリッド(2、4)にコンテキスト250が、画面下方向にはらうと、下側のグリッド(3、3)にコンテキスト260が、それぞれ配置される。また、リンクをフリック操作にて画面左上方向にはらうと、左上のグリッド(1、2)にコンテキスト270が配置される。画面左上方向への同様のフリック操作を更に行うと、グリッド(1、2)の左隣のグリッド(1、1)にコンテキスト280が配置される。この実施形態によれば、コンテキストはジェスチャーを大凡反映した規定の位置に配置されてコンテキストの重なりが生じ得ないため、重なりの判定処理や回避処理を行う必要がない。
【0051】
仮想デスクトップ空間は有限であり、配置可能なコンテキスト数には限りがある。コンテキストの配置スペースがなくなったときには、それを通知するメッセージを画面に表示させてもよい。
【0052】
図10は、別の実施形態の重なり回避処理を説明する、図7(b)と同様の図であって、コンテキスト220を親としてコンテキスト210が生成された直後の状況を示す。別の実施形態におけるコンテキストのレイアウトや親子関係は、図7(a)に示す例と同じである。別の実施形態によれば、コンテキストの重なりが生じたとき、コンテキストのレイアウトに関してユーザの新しい操作ほど反映させるべき価値があるとして、新しい操作に対応するコンテキスト(例えば新規作成されたコンテキストや移動したコンテキスト等)が当該操作で指定された位置に優先的に配置される。具体的には、ウィンドウマネージャWMは、新規作成されたコンテキスト210がコンテキスト200と重なる場合、親子関係にあるコンテキスト200と220との相対方向を維持しつつ、コンテキスト200と210との重なりが回避できる最小の距離だけコンテキスト200をコンテキスト220から離れる方向に移動させる。このとき、コンテキスト240は、親であるコンテキスト200と共に移動するが、コンテキスト220は移動せず、親であるコンテキスト200との相対座標が更新される。コンテキスト210は、親であるコンテキスト220と共に移動せず、ユーザの操作で指定された位置での配置が確定する。
【0053】
図5のS16の処理においては、親から子のコンテキストへのショートカット(以下、説明の便宜上、「子孫ショートカット」と記す。)が親側のコンテキストに生成されるだけでなく、子から親のコンテキストへのショートカット(以下、説明の便宜上、「先祖ショートカット」と記す。)が子側のコンテキストに生成されてもよい。すなわち、ショートカットは双方向に生成されてもよい。子孫ショートカットと先祖ショートカットは、例えばユーザに視覚的に区別させるべく色や形状が相違する。一例として、子孫ショートカットを図6〜図10の各図に示されるように画面周縁向きを指す矢印形状に、先祖ショートカットをそれとは逆の画面内向きを指す矢印形状に、それぞれ形成してもよい。
【0054】
ショートカットに対して特定のジェスチャー(例えば長押し等)を行ったときにショートカット先のスナップショットを小画面で又は全画面で一時的に確認できるようにしてもよい。ユーザは、先祖ショートカット又は子孫ショートカットに関連付けられたスナップショットから、親コンテキスト又は子コンテキストの表示内容を確認して、コンテキスト間の関係を想起し又把握することができる。ここで、コンテキストの表示内容は、コンテンツが表示画面領域より広く画面スクロールが可能である場合やスクリプトによって動的に変化する場合、コンテキストの生成が要求されたタイミングでの表示内容から変わることがある。一時的に確認できるコンテキストの表示内容は、例えばショートカットが選択された現在のタイミングに対応する内容としてもよく、又はコンテキストの生成が要求されたタイミングに対応する内容としてもよい。前者の場合、ショートカットが選択された時点でスナップショットを生成すればよいため、スナップショットを予め生成し保持しておく必要がない。
【0055】
ズームアウト操作による表示領域の拡張時において、選択対象のコンテキストと同じコンテキスト群に属する全てのコンテキスト又は一部のコンテキストは、一括操作によって削除可能であってもよい。各コンテキストは、仮想デスクトップ空間内をドラッグ操作によって移動自在としてもよい。この移動操作が行われた場合も、重なり判定処理及び重なり回避処理が実行される。このように、選択対象のコンテキストのレイアウト等は、ズームアウト操作によって表示領域を拡張した状態での変更が自在である。この変更に追従する表示内容の変化(例えば選択対象のコンテキストと連動した、同じコンテキスト群に属するコンテキストのレイアウト等の変更)は自動的に更新される。
【0056】
JavaScript(登録商標)のwindow.openメソッドで新規ウィンドウを生成して指定URLの内容を表示させるリンクが選択された場合を考える。この場合、ドラッグ操作やフリック操作が無いにも拘わらず、子コンテキストが生成されることとなる。ウィンドウマネージャWMは、コンテキストの管理情報を参照して、他のコンテキストとの重なりがない、親コンテキストに最も近接した位置を算出して、子コンテキストを配置する。親と子のコンテキストの位置関係をユーザに視覚的に記憶させるため、子コンテキストの配置処理に連動して、次の(1)〜(3)の処理が実行されるようにしてもよい。
(1)子コンテキストが属するコンテキスト群の全てのコンテキストを俯瞰できる範囲まで表示領域を拡張する
(2)親と子のコンテキストの位置関係を確認できる範囲まで表示領域を拡張する
(3)画面を親コンテキストから子コンテキストに遷移させる
なお、(1)〜(3)の処理後、選択対象を親コンテキストから子コンテキストに変更してもよい。その後の更なる親コンテキストの画面遷移(復帰)は、先祖ショートカットを利用することによって容易に実行可能である。
【符号の説明】
【0057】
10 端末装置
103 CPU
105 フラッシュメモリ
107 RAM
109 ネットワークインタフェース
111 ディスプレイ
113 ユーザ入力デバイス
115 VRAM
1050 OS
1051 ブラウザ
1052 メーラ
1053 文書編集アプリケーション
1071 イメージバッファ
VC ビューコンポーザ
WM ウィンドウマネージャ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面上のコンテンツに埋め込まれた選択対象に対する操作の入力を受け付ける操作入力ステップと、
前記操作の入力に応じた位置であって、前記コンテンツが表示されている領域より広い仮想空間内の位置にコンテキストを配置するコンテキスト配置ステップと、
前記選択対象の表示内容を前記配置されたコンテキストにバックグラウンドで描画する表示内容描画ステップと、
を有することを特徴とするコンテキスト配置方法。
【請求項2】
前記コンテキスト配置ステップにおいて、
前記選択対象に対するフリック操作又はドラッグ操作の方向及び速度を計算し、
前記コンテンツとの相対方向が前記計算された方向になり、前記コンテンツとの距離が前記計算された速度に比例して離れるように、前記コンテキストを配置することを特徴とする、請求項1に記載のコンテキスト配置方法。
【請求項3】
前記コンテキストに画面遷移するためのショートカットを生成するショートカット生成ステップと、
前記計算された方向に対応する前記表示画面の周縁位置に前記ショートカットを配置するショートカット配置ステップと、
を更に有することを特徴とする、請求項2に記載のコンテキスト配置方法。
【請求項4】
各前記コンテキストが属するコンテキスト群を所定の条件に従って定義するコンテキスト群定義ステップを更に有し、
前記コンテキスト配置ステップにおいて、
前記コンテキスト同士の重なりを検知する重なり検知ステップと、
前記重なりが検知されたコンテキストが同じコンテキスト群に属するか否かを判定する属性判定ステップと、
前記属性判定ステップにおいて同じコンテキスト群に属するとの判定がされた場合に、前記重なりがなくなるように前記コンテキスト同士の相対位置を変更する相対位置変更ステップと、
を更に実行することを特徴とする、請求項1から請求項3の何れか一項に記載のコンテキスト配置方法。
【請求項5】
同じコンテキスト群に属するコンテキストだけを前記表示画面に表示するコンテキスト表示ステップを更に有することを特徴とする、請求項4に記載のコンテキスト配置方法。
【請求項6】
前記表示内容描画ステップにおいては、前記選択対象の表示内容のスナップショットが描画されることを特徴とする、請求項1から請求項5の何れか一項に記載のコンテキスト配置方法。
【請求項7】
前記表示内容描画ステップにおいては、前記選択対象の表示内容のスナップショットの描画に必要なアプリケーションの機能だけが呼び出されて、該表示内容の描画が行われることを特徴とする、請求項6に記載のコンテキスト配置方法。
【請求項8】
請求項1から請求項7の何れか一項に記載のコンテキスト配置方法をコンピュータに実行させるためのコンテキスト配置プログラム。
【請求項9】
表示画面上のコンテンツに埋め込まれた選択対象に対する操作の入力を受け付ける操作入力手段と、
前記操作の入力に応じた位置であって、前記コンテンツが表示されている領域より広い仮想空間内の位置にコンテキストを配置するコンテキスト配置手段と、
前記選択対象の表示内容を前記配置されたコンテキストにバックグラウンドで描画する表示内容描画手段と、
を有することを特徴とする情報表示装置。
【請求項10】
前記コンテキスト配置手段は、
前記選択対象に対するフリック操作又はドラッグ操作の方向及び速度を計算し、
前記コンテンツとの相対方向が前記計算された方向になり、前記コンテンツとの距離が前記計算された速度に比例して離れるように、前記コンテキストを配置することを特徴とする、請求項9に記載の情報表示装置。
【請求項11】
前記コンテキストに画面遷移するためのショートカットを生成するショートカット生成手段と、
前記計算された方向に対応する前記表示画面の周縁位置に前記ショートカットを配置するショートカット配置手段と、
を更に有することを特徴とする、請求項10に記載の情報表示装置。
【請求項12】
各前記コンテキストが属するコンテキスト群を所定の条件に従って定義するコンテキスト群定義手段を更に有し、
前記コンテキスト配置手段は、
前記コンテキスト同士の重なりを検知する重なり検知手段と、
前記重なりが検知されたコンテキストが同じコンテキスト群に属するか否かを判定する属性判定手段と、
前記属性判定手段によって同じコンテキスト群に属するとの判定がされた場合に、前記重なりがなくなるように前記コンテキスト同士の相対位置を変更する相対位置変更手段と、
を有することを特徴とする、請求項9から請求項11の何れか一項に記載の情報表示装置。
【請求項13】
同じコンテキスト群に属するコンテキストだけを前記表示画面に表示するコンテキスト表示手段を更に有することを特徴とする、請求項12に記載の情報表示装置。
【請求項14】
前記表示内容描画手段は、前記選択対象の表示内容のスナップショットを描画することを特徴とする、請求項9から請求項13の何れか一項に記載の情報表示装置。
【請求項15】
前記表示内容描画手段は、前記選択対象の表示内容のスナップショットの描画に必要なアプリケーションの機能だけを呼び出して、該表示内容の描画を行うことを特徴とする、請求項14に記載の情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−48538(P2011−48538A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−195283(P2009−195283)
【出願日】平成21年8月26日(2009.8.26)
【出願人】(591112522)株式会社ACCESS (91)
【Fターム(参考)】