説明

コンテンツ保持装置、情報処理方法、及びプログラム

【課題】コンテンツ保持装置が送信する送信断片コンテンツ情報を冗長化する。
【解決手段】一連コンテンツ情報を断片化した断片コンテンツ情報を少なくとも含む保持コンテンツ情報が記憶されるコンテンツ情報記憶部22と、断片コンテンツ情報を送信することを指示する指示情報を受信する指示情報受信部21と、保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、指示情報で送信することが指示される断片コンテンツ情報である指示断片コンテンツ情報と、その指示断片コンテンツ情報と同一の保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、その指示断片コンテンツ情報とは異なる断片コンテンツ情報である付加断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を構成するコンテンツ情報構成部25と、送信断片コンテンツ情報を送信するコンテンツ情報送信部26と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持コンテンツ情報を保持しているコンテンツ保持装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンテンツ情報を送信する場合に、コンテンツ情報を複数に断片化して複数のサーバから送信する方法が開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
【非特許文献1】マルチメディア・インターネット事典、「Kontiki Delivery Network」、[online]、[平成19年3月30日検索]、インターネット(URL:http://www.jiten.com/dicmi/docs/k/6780s.htm)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、通信回線の状態がよくないことなどの原因によって、断片化された断片コンテンツ情報のいずれかがコンテンツ受信装置に到達しないこともある。その場合には、コンテンツ受信装置に到達しなかった断片コンテンツ情報について、再度の送信要求を行わなくてはならず、それだけ余分な処理を行わなければならないこととなり、さらに、断片コンテンツ情報の受信が遅れてしまう、という問題があった。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、たとえコンテンツ受信装置が複数の断片コンテンツ情報のうち、いずれかを受信することができなかったとしても、コンテンツ受信装置が適切に一連コンテンツ情報を取得することができるように断片コンテンツ情報を送信するコンテンツ保持装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明によるコンテンツ保持装置は、保持コンテンツ情報を保持している一または二以上のコンテンツ保持装置と、送信断片コンテンツ情報を受信するコンテンツ受信装置とを備える情報通信システムを構成するコンテンツ保持装置であって、一連コンテンツ情報を断片化した情報である断片コンテンツ情報を少なくとも含む保持コンテンツ情報が記憶されるコンテンツ情報記憶部と、断片コンテンツ情報を送信することを指示する情報である指示情報を受信する指示情報受信部と、前記保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、前記指示情報受信部が受信した指示情報で送信することが指示される断片コンテンツ情報である指示断片コンテンツ情報と、当該指示断片コンテンツ情報と同一の保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、当該指示断片コンテンツ情報とは異なる断片コンテンツ情報である付加断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を構成するコンテンツ情報構成部と、前記コンテンツ情報構成部が構成した送信断片コンテンツ情報を送信するコンテンツ情報送信部と、を備えたものである。
【0006】
このような構成により、付加断片コンテンツ情報を含む送信断片コンテンツ情報を送信することができる。その結果、例えば、たとえコンテンツ受信装置が複数の送信断片コンテンツ情報のうち、いずれかを受信することができなかったとしても、コンテンツ受信装置が受信した付加断片コンテンツ情報によって、その受信することができなかった送信断片コンテンツ情報に含まれているはずの指示断片コンテンツ情報をカバーできている場合には、コンテンツ受信装置が所望の一連コンテンツ情報を取得することができるようになる。したがって、その場合には、たとえコンテンツ受信装置がいずれかの送信断片コンテンツ情報を受信できなかったとしても、その受信できなかった送信断片コンテンツ情報の
再送を要求する必要がなく、一連コンテンツ情報の取得が遅れることもない。
【0007】
また、本発明によるコンテンツ保持装置では、前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される複数の送信断片コンテンツ情報は、少なくとも一の一連コンテンツ情報を構成することができるものであり、前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される複数の送信断片コンテンツ情報の少なくとも一の送信断片コンテンツ情報に含まれる指示断片コンテンツ情報は、前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される他の送信断片コンテンツ情報に含まれる付加断片コンテンツ情報によって構成することができるものであってもよい。
【0008】
このような構成により、他の送信断片コンテンツ情報に含まれる付加断片コンテンツ情報によって構成することができる指示断片コンテンツ情報を含む送信断片コンテンツ情報が何らかのエラー等によってコンテンツ受信装置で受信されなかったとしても、コンテンツ受信装置は、所望の一連コンテンツ情報を取得することができる。
【0009】
また、本発明によるコンテンツ保持装置では、前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される各送信断片コンテンツ情報に含まれる指示断片コンテンツ情報は、前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される他の送信断片コンテンツ情報に含まれる付加断片コンテンツ情報によって構成することができるものであってもよい。
【0010】
このような構成により、いずれの送信断片コンテンツ情報が何らかのエラー等によってコンテンツ受信装置で受信されなかったとしても、コンテンツ受信装置は、所望の一連コンテンツ情報を取得することができる。
【0011】
また、本発明によるコンテンツ保持装置では、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかの判断で用いられる情報である判断情報が記憶される判断情報記憶部と、前記指示情報受信部が指示情報を受信した場合に、前記判断情報を用いて、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうか判断する判断部と、をさらに備え、前記コンテンツ情報構成部は、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませると前記判断部が判断した場合に、当該付加断片コンテンツ情報と指示断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を構成し、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないと前記判断部が判断した場合に、前記指示断片コンテンツ情報である送信断片コンテンツ情報を構成してもよい。
【0012】
このような構成により、判断情報を用いて、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませるかどうか判断することができる。したがって、例えば、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませることが適切でない場合などに、コンテンツ保持装置は、付加断片コンテンツ情報を含まない送信断片コンテンツ情報を送信することができるようになる。
【0013】
また、本発明によるコンテンツ保持装置では、前記判断情報は、付加断片コンテンツ情報を指定する情報であり、前記判断部は、当該判断情報で指定される付加断片コンテンツ情報が前記コンテンツ保持装置で保持されている保持コンテンツ情報に含まれる場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませると判断し、当該判断情報で指定される付加断片コンテンツ情報が前記コンテンツ保持装置で保持されている保持コンテンツ情報に含まれない場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないと判断してもよい。
【0014】
このような構成により、保持コンテンツ情報が、付加断片コンテンツ情報を含んでいる場合に、その付加断片コンテンツ情報を含む送信断片コンテンツ情報を構成して送信することができるようになる。
【0015】
また、本発明によるコンテンツ保持装置では、前記判断情報は、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかを示す情報であり、前記判断部は、前記判断情報によって、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませることが示される場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませると判断し、前記判断情報によって、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないことが示される場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないと判断してもよい。
【0016】
このような構成により、判断情報によって、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませるかどうかをコントロールすることができうる。したがって、例えば、種々の理由によって付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませたくないコンテンツ保持装置に対して、付加断片コンテンツ情報を含ませない旨の判断情報を設定しておくことにより、付加断片コンテンツ情報を含まない送信断片コンテンツ情報を送信するようにコントロールすることもできる。
【0017】
また、本発明によるコンテンツ保持装置では、前記判断情報を変更する旨の情報である変更情報を受け付ける変更情報受付部と、前記変更情報受付部が受け付けた変更情報に応じて、判断情報を変更する判断情報変更部と、をさらに備えてもよい。
【0018】
このような構成により、変更情報によって、判断情報を適宜変更することができるようになる。したがって、例えば、コンテンツ保持装置の接続されているネットワークの状況や、その他の状況に応じて、その状況に最適な判断情報となるように変更することも可能となりうる。
【0019】
また、本発明によるコンテンツ保持装置では、前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される各送信断片コンテンツ情報に含まれる各指示断片コンテンツ情報は、同じ大きさであり、前記指示断片コンテンツ情報と、前記付加断片コンテンツ情報とは、同じ大きさであってもよい。
【0020】
このような構成により、指示断片コンテンツ情報に対する付加断片コンテンツ情報の位置を適切に設定することによって、各送信断片コンテンツ情報に含まれる指示断片コンテンツ情報が、他の送信断片コンテンツ情報に含まれる付加断片コンテンツ情報によって構成されるようにすることができる。
【0021】
また、本発明によるコンテンツ保持装置では、前記指示断片コンテンツ情報と、前記付加断片コンテンツ情報とは、一連コンテンツ情報において隣接するデータであってもよい。
このような構成により、送信断片コンテンツ情報が一連コンテンツ情報において一続きのデータとなるため、送信断片コンテンツ情報の構成が容易となりうる。
【0022】
また、本発明によるコンテンツ保持装置では、前記保持コンテンツ情報は、断片コンテンツ情報であってもよい。
このような構成により、コンテンツ保持装置で保持している保持コンテンツ情報が一連コンテンツ情報である場合に比べて、保持コンテンツ情報の容量が少なくなる。
【0023】
また、本発明によるコンテンツ保持装置では、前記送信断片コンテンツ情報は、保持コ
ンテンツ情報であってもよい。
このような構成により、保持コンテンツ情報そのものを送信断片コンテンツ情報にすることができるため、送信断片コンテンツ情報の構成が容易になりうる。
【0024】
また、本発明によるコンテンツ保持装置では、前記保持コンテンツ情報は、一連コンテンツ情報であってもよい。
このような構成により、コンテンツ保持装置は、任意の付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませることができるようになる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によるコンテンツ保持装置等によれば、コンテンツ保持装置が適宜、指示断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を付加した送信断片コンテンツ情報を送信するため、たとえコンテンツ受信装置が複数の送信断片コンテンツ情報のうち、いずれかを受信することができなかったとしても、コンテンツ受信装置が適切に一連コンテンツ情報を取得することができうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明による情報通信システムについて、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0027】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による情報通信システムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態による情報通信システムの構成を示すブロック図である。図1において、本実施の形態による情報通信システムは、コンテンツ受信装置1と、複数のコンテンツ保持装置2とを備える。コンテンツ受信装置1と、複数のコンテンツ保持装置2とは、それぞれ有線または無線の通信回線100を介して接続されており、通信を行うことができる。通信回線100は、例えば、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網等である。
【0028】
図2は、本実施の形態によるコンテンツ受信装置1の構成を示すブロック図である。図2において、本実施の形態によるコンテンツ受信装置1は、要求情報受付部11と、対応情報記憶部12と、特定部13と、指示情報送信部14と、コンテンツ情報受信部15と、コンテンツ情報蓄積部16と、コンテンツ情報構成部17と、出力部18とを備える。
【0029】
要求情報受付部11は、要求情報を受け付ける。ここで、要求情報とは、一連コンテンツ情報を要求する情報である。一連コンテンツ情報とは、映像や音声、映像音声、静止画像、その他のコンテンツの全体の情報である。一連コンテンツ情報は、例えば、1回の放送分のドラマの映像音声情報(例えば、約1時間程度の映像音声の情報)であってもよく、一つの映画の映像音声情報であってもよく、あるウェブページの情報であってもよい。要求情報受付部11が受け付ける要求情報には、要求する対象となる一連コンテンツ情報を識別する情報である一連コンテンツ情報IDが含まれているものとする。要求情報受付部11による要求情報の受け付けは、複数の一連コンテンツ情報IDからいずれかの一連コンテンツ情報IDを選択することであってもよい。
【0030】
ここで、この受け付けは、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された情報の受け付けでもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された情報の受け付けでもよい。なお、要求情報受
付部11は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、要求情報受付部11は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0031】
対応情報記憶部12では、対応情報が記憶される。ここで、対応情報とは、複数のコンテンツ保持装置2と、その複数のコンテンツ保持装置2のそれぞれで保持されている保持コンテンツ情報との対応を示す情報である。保持コンテンツ情報は、断片コンテンツ情報を少なくとも含むコンテンツ情報である。断片コンテンツ情報とは、一連コンテンツ情報を断片化した情報である。したがって、断片コンテンツ情報は、一連コンテンツ情報の一部の情報となる。コンテンツ情報とは、一連コンテンツ情報、断片コンテンツ情報の両方を含む概念である。この対応情報においてコンテンツ保持装置2と対応付けられている保持コンテンツ情報は、断片コンテンツ情報を少なくとも含むものであるため、断片コンテンツ情報そのものであってもよく、断片コンテンツ情報を潜在的に含んでいる一連コンテンツ情報そのものであってもよい。より具体的には、対応情報は、例えば、次の情報を対応付けて有する情報であってもよい。
(1)コンテンツ情報ID
(2)コンテンツ保持装置ID
【0032】
ここで、コンテンツ情報IDとは、コンテンツ保持装置2が保持している保持コンテンツ情報を識別する情報である。保持コンテンツ情報が一連コンテンツ情報である場合には、コンテンツ情報IDは、例えば、一連コンテンツ情報IDであってもよい。また、保持コンテンツ情報が断片コンテンツ情報である場合には、コンテンツ情報IDは、例えば、一連コンテンツ情報IDと、断片コンテンツ情報の位置を示す情報である位置情報であってもよい。また、コンテンツ保持装置IDとは、コンテンツ保持装置2を識別する情報であり、例えば、コンテンツ保持装置2の機器IDであってもよく、コンテンツ保持装置2のアドレスであってもよく、その他の情報であってもよい。
【0033】
対応情報記憶部12は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。対応情報記憶部12に対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して対応情報が対応情報記憶部12で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された対応情報が対応情報記憶部12で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された対応情報が対応情報記憶部12で記憶されるようになってもよい。なお、対応情報記憶部12で記憶されている対応情報は、コンテンツ保持装置2、あるいは、他の装置やサーバ等から送信された変更を要求する情報に応じて、コンテンツ保持装置2での保持コンテンツ情報の保持状況が反映されるように更新されてもよい。
【0034】
特定部13は、対応情報を用いて、複数のコンテンツ保持装置2と、その複数のコンテンツ保持装置2で保持している保持コンテンツ情報に少なくとも含まれる複数の断片コンテンツ情報とを特定する。なお、特定部13は、特定した複数の断片コンテンツ情報によって、要求情報受付部11が受け付けた要求情報が要求する一連コンテンツ情報を構成することができるように、コンテンツ保持装置2と、そのコンテンツ保持装置2で保持しているコンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報とを特定する。なお、特定部13が特定する複数の断片コンテンツ情報は、少なくとも一の一連コンテンツ情報を構成することができるものであればよく、後述するように、重複している断片コンテンツ情報があってもよい。
【0035】
コンテンツ保持装置2を特定するとは、例えば、コンテンツ保持装置IDを記録媒体等に蓄積することであってもよく、コンテンツ保持装置IDに対応付けてフラグ等を設定す
ることであってもよく、コンテンツ保持装置2を特定することができる方法であれば限定されるものではない。また、断片コンテンツ情報を特定するとは、例えば、保持コンテンツ情報における断片コンテンツ情報の位置を特定可能な情報を記録媒体等に蓄積することであってもよく、保持コンテンツ情報における断片コンテンツ情報の位置に対応付けてフラグ等を設定することであってもよく、保持コンテンツ情報における断片コンテンツ情報を特定することができる方法であれば限定されるものではない。ここで、保持コンテンツ情報における断片コンテンツ情報の位置を特定可能な情報は、例えば、一連コンテンツ情報における断片コンテンツ情報の先頭の位置と終端の位置とを示す情報(例えば、一連コンテンツ情報の512バイトから1024バイトまでや、一連コンテンツ情報が動画の場合には、一連コンテンツ情報の10フレームから15フレームまでなど)であってもよく、あらかじめ一連コンテンツ情報を断片化するルールが決まっている場合には、断片コンテンツ情報の順番を示す情報(例えば、一連コンテンツ情報における3番目の断片コンテンツ情報など)であってもよい。
【0036】
なお、特定部13によるコンテンツ保持装置2と、そのコンテンツ保持装置2が保持している断片コンテンツ情報との特定は、これらの方法に限定されるものではなく、適切な特定を行うことができるのであれば、その他の方法であってもよいことは言うまでもない。特定部13によって特定された断片コンテンツ情報が、後述する指示断片コンテンツ情報である。
【0037】
指示情報送信部14は、特定部13が特定したコンテンツ保持装置2に指示情報を送信する。ここで、指示情報とは、特定部13が特定した断片コンテンツ情報をコンテンツ受信装置1に送信することを指示する情報である。なお、指示情報送信部14が送信する指示情報に含まれうる情報は、次の通りである。
【0038】
(1)コンテンツ受信装置1の送信先を特定可能な情報
(2)断片コンテンツ情報を特定可能な情報
なお、上記(1)の情報は、例えば、指示情報に含まれる送信元のアドレス、すなわち、コンテンツ受信装置1のアドレスであってもよい。
【0039】
また、上記(2)の断片コンテンツ情報を特定可能な情報は、一連コンテンツ情報IDを含むだけの情報であってもよい。例えば、保持コンテンツ情報が一連コンテンツ情報であり、一連コンテンツ情報の断片化のルールがあらかじめ決められており、さらに、各コンテンツ保持装置2が担当する断片コンテンツ情報が規則的に決められていたとする。このような場合には、一連コンテンツ情報を特定するだけで、断片コンテンツ情報も特定することが可能であるため、断片コンテンツ情報を特定可能な情報には、一連コンテンツ情報を特定する情報である一連コンテンツ情報IDのみが含まれていてもよい。ここで、一連コンテンツ情報の断片化のルールとは、例えば、一連コンテンツ情報は10等分に断片化されることなどである。また、各コンテンツ保持装置2が担当する断片コンテンツ情報の規則とは、例えば、各コンテンツ保持装置2の機器IDが10進数で示される場合に、その機器IDの最終桁の示す順番の断片コンテンツ情報が担当分であるという規則である。具体的には、機器ID「123」のコンテンツ保持装置2では、10等分に断片化された断片コンテンツ情報のうち、3番目の断片コンテンツ情報が担当分となる。さらに、このような場合において、コンテンツ保持装置2において一の一連コンテンツ情報のみが保持されている場合には、指示情報に上記(2)の断片コンテンツ情報を特定可能な情報が含まれなくてもよい。断片コンテンツ情報を特定可能な情報がなくても一連コンテンツ情報を一意に特定することが可能だからである。
【0040】
指示情報送信部14が、複数のコンテンツ保持装置2にそれぞれ指示情報を送信する場合に、その指示情報は、すべて同じであってもよく、あるいは、それぞれ異なっていても
よい。前者の場合には、例えば、指示情報において、コンテンツ保持装置2を識別する装置IDと断片コンテンツ情報を特定可能な情報とが対応付けられており、その指示情報を受信したコンテンツ保持装置2は、自装置の装置IDに対応する断片コンテンツ情報を特定可能な情報を用いて断片コンテンツ情報の送信を行ってもよい。また、指示情報送信部14は、指示情報を1または2以上のコンテンツ保持装置2に直接送信してもよく、他のサーバ等を経由して送信してもよい。
【0041】
なお、指示情報送信部14は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、指示情報送信部14は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0042】
コンテンツ情報受信部15は、2以上のコンテンツ保持装置2から送信された複数の送信断片コンテンツ情報を受信する。この送信断片コンテンツ情報については後述する。この複数の送信断片コンテンツ情報は、要求情報受付部11で受け付けられた要求情報が要求する一連コンテンツ情報を構成することができるものである。
【0043】
なお、コンテンツ情報受信部15は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、コンテンツ情報受信部15は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0044】
コンテンツ情報蓄積部16は、コンテンツ情報受信部15が受信した複数の送信断片コンテンツ情報をそれぞれ所定の記録媒体に蓄積する。この記録媒体は、例えば、半導体メモリや、光ディスク、磁気ディスク等であり、コンテンツ情報蓄積部16が有していてもよく、あるいはコンテンツ情報蓄積部16の外部に存在してもよい。また、この記録媒体は、送信断片コンテンツ情報を一時的に記憶するものであってもよく、そうでなくてもよい。
【0045】
なお、コンテンツ情報蓄積部16は、後述するコンテンツ情報構成部17が構成した一連コンテンツ情報をも所定の記録媒体に蓄積してもよい。この場合に、その所定の記録媒体において、送信断片コンテンツ情報が記憶される領域と、一連コンテンツ情報が記憶される領域とは、物理的に同じ記録媒体によって構成されてもよく、あるいは、異なる記録媒体によって構成されてもよい。後者の場合には、例えば、一連コンテンツ情報は、長期的な記憶を行うハードディスク等に記憶され、送信断片コンテンツ情報は、一時的な記憶を行うRAM等に記憶されてもよい。
【0046】
コンテンツ情報構成部17は、コンテンツ情報蓄積部16が蓄積した複数の送信断片コンテンツ情報から、一連コンテンツ情報を構成してもよい。例えば、複数のファイルである送信断片コンテンツ情報を順番に統合して、一つのファイルの一連コンテンツ情報を構成してもよい。コンテンツ情報構成部17が構成した一連コンテンツ情報は、前述のように、コンテンツ情報蓄積部16によって蓄積されるものとする。
【0047】
なお、後述するように、コンテンツ情報受信部15が受信した複数の送信断片コンテンツ情報には、一般に重複部分が存在する。したがって、コンテンツ情報構成部17は、例えば、いずれかの送信断片コンテンツ情報からその重複部分を削除して重複のない一連コンテンツ情報を構成してもよく、重複部分の存在する複数の送信断片コンテンツ情報から重複していない部分のみを抽出することによって重複のない一連コンテンツ情報を構成してもよい。
【0048】
また、コンテンツ情報受信部15が、コンテンツ保持装置2から送信断片コンテンツ情報と共に、一連コンテンツ情報IDや、断片の位置を示す情報を受信している場合には、コンテンツ情報構成部17が一連コンテンツ情報の構成を行う際に、それらの情報を用いてもよい。コンテンツ情報構成部17は、例えば、同じ一連コンテンツ情報IDに対応する送信断片コンテンツ情報を、断片の位置を示す情報に応じて一連コンテンツ情報の先頭から終端まで順番につなげることによって、一連コンテンツ情報を構成してもよい。なお、コンテンツ情報受信部15が一連コンテンツ情報IDや、断片の位置を示す情報を受信していない場合には、コンテンツ情報構成部17は、送信断片コンテンツ情報に含まれる情報を用いて一連コンテンツ情報を構成してもよい。例えば、断片コンテンツ情報にタイムコードや、フレームナンバー等が含まれる場合には、コンテンツ情報構成部17は、それらの情報を用いて送信断片コンテンツ情報から一連コンテンツ情報を構成してもよい。
【0049】
前述のように、送信断片コンテンツ情報には、一般に重複部分が存在するため、コンテンツ情報構成部17は、例えば、ある送信断片コンテンツ情報の後半部分の映像音声と、別の送信断片コンテンツ情報の前半部分の映像音声とが部分的に一致するかどうかを判断することにより、一連コンテンツ情報を構成してもよい。例えば、部分的に一致する場合には、その一致する部分が重複部分であるため、前述のように、例えば、その重複部分を削除して両者をつなげるようにしてもよい。
【0050】
一方、重複部分が存在しない場合には、コンテンツ情報構成部17は、例えば、ある送信断片コンテンツ情報の終端の映像音声と、別の送信断片コンテンツ情報の先頭の映像音声とがきれいにつながるかどうか(例えば、両者が連続してつながる場合にきれいにつながると判断してもよい)を判断することにより、一連コンテンツ情報を構成してもよい。例えば、両者がきれいにつながる場合には、その2個の送信断片コンテンツ情報が隣接する(連続する)ものであると判断し、そうでない場合には、他の2個の送信断片コンテンツ情報について同様の判断を行ってもよい。
【0051】
また、複数の送信断片コンテンツ情報を一連コンテンツ情報に構成しなくても一連コンテンツ情報として利用できる場合には、コンテンツ情報構成部17による一連コンテンツ情報の構成を行わなくてもよい。例えば、あるドラマの一連コンテンツ情報が、ドラマの第1部と第2部に対応する1番目の送信断片コンテンツ情報と、ドラマの第2部と第3部に対応する2番目の送信断片コンテンツ情報と、ドラマの第3部と第1部に対応する3番目の送信断片コンテンツ情報とに分かれており、さらに、送信断片コンテンツ情報におけるドラマの各部ごとに再生可能な場合には、1番目から3番目までの送信断片コンテンツ情報を用いて、そのドラマの各部を順次再生することによって、一連コンテンツ情報を構成して再生することと同じになる。したがって、このような場合には、一連コンテンツ情報の構成を行わなくてもよい。また、コンテンツ情報構成部17による一連コンテンツ情報の構成を行わなくてもよい場合には、コンテンツ情報蓄積部16が一連コンテンツ情報を断片化したすべての送信断片コンテンツ情報を蓄積することによって、一連コンテンツ情報が取得されたことになる。また、一連コンテンツ情報の構成を行わなくてもよい場合には、コンテンツ受信装置1は、コンテンツ情報構成部17を有していなくてもよい。なお、一連コンテンツ情報の構成を行わない場合であっても、送信断片コンテンツ情報から重複部分を削除する処理を行ってもよい。コンテンツ情報蓄積部16が送信断片コンテンツ情報を蓄積した所定の記録媒体における記録容量を削減することができるからである。
【0052】
出力部18は、コンテンツ情報蓄積部16が蓄積した一連コンテンツ情報を出力する。ここで、この出力は、例えば、一連コンテンツ情報を再生して表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)に表示することでもよく、一連コンテンツ情報の所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、一連コンテンツ情報のプリンタによる印刷でもよく、一連コンテンツ情報のスピーカによる音声出力でもよく、一連コンテンツ情報の記録
媒体への蓄積でもよい。なお、出力部18は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスやプリンタなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、出力部18は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0053】
図3は、本実施の形態によるコンテンツ保持装置2の構成を示すブロック図である。図3において、本実施の形態によるコンテンツ保持装置2は、指示情報受信部21と、コンテンツ情報記憶部22と、判断情報記憶部23と、判断部24と、コンテンツ情報構成部25と、コンテンツ情報送信部26と、変更情報受付部27と、判断情報変更部28とを備える。なお、コンテンツ保持装置2は、サーバであってもよく、端末であってもよい。本実施の形態では、コンテンツ保持装置2が端末である場合について説明する。
【0054】
指示情報受信部21は、断片コンテンツ情報を送信することを指示する情報である指示情報を受信する。なお、指示情報受信部21は、受信を行うための受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、指示情報受信部21は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0055】
コンテンツ情報記憶部22では、保持コンテンツ情報が記憶される。ここで、保持コンテンツ情報とは、一連コンテンツ情報を断片化した情報である断片コンテンツ情報を少なくとも含むものである。したがって、保持コンテンツ情報は、例えば、断片コンテンツ情報であってもよく、一連コンテンツ情報であってもよい。コンテンツ情報記憶部22では、保持コンテンツ情報として、一連コンテンツ情報と、断片コンテンツ情報とが混在して記憶されていてもよい。
【0056】
コンテンツ情報記憶部22は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。コンテンツ情報記憶部22に保持コンテンツ情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して保持コンテンツ情報がコンテンツ情報記憶部22で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された保持コンテンツ情報がコンテンツ情報記憶部22で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された保持コンテンツ情報がコンテンツ情報記憶部22で記憶されるようになってもよい。
【0057】
判断情報記憶部23では、判断情報が記憶される。ここで、判断情報とは、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかの判断で用いられる情報である。送信断片コンテンツ情報、付加断片コンテンツ情報については後述する。判断情報は、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかの判断で用いられる情報であれば、その内容を問わない。その判断情報の具体的な内容については後述する。
【0058】
判断情報記憶部23は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。判断情報記憶部23に判断情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して判断情報が判断情報記憶部23で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された判断情報が判断情報記憶部23で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された判断情報が判断情報記憶部23で記憶されるようになってもよい。なお、本実施の形態では、後述する判断情報変更部28によって、判断情報記憶部23で記憶されている判断情報が変更される。この変更に、新規の判断情報の蓄積が含まれてもよい。
【0059】
判断部24は、指示情報受信部21が指示情報を受信した場合に、判断情報記憶部23
で記憶されている判断情報を用いて、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうか判断する。この判断部24による判断の処理については、後述する。
【0060】
コンテンツ情報構成部25は、送信断片コンテンツ情報を構成する。この送信断片コンテンツ情報には、通常、指示断片コンテンツ情報と、付加断片コンテンツ情報とが含まれる。指示断片コンテンツ情報とは、保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、指示情報受信部21が受信した指示情報で送信することが指示される断片コンテンツ情報である。また、付加断片コンテンツ情報とは、指示断片コンテンツ情報と同一の保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、その指示断片コンテンツ情報とは異なる断片コンテンツ情報である。すなわち、送信断片コンテンツ情報に含まれる指示断片コンテンツ情報と付加断片コンテンツ情報とは、同一の保持コンテンツ情報に含まれるものである。コンテンツ情報構成部25は、例えば、保持コンテンツ情報を断片化することによって、指示断片コンテンツ情報や付加断片コンテンツ情報を生成し、その指示断片コンテンツ情報や付加断片コンテンツ情報を含む送信断片コンテンツ情報を構成してもよい。コンテンツ情報構成部25は、指示断片コンテンツ情報と付加断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を結果として得ることができるのであれば、その送信断片コンテンツ情報の構成方法は問わない。
【0061】
コンテンツ情報構成部25は、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませると判断部24が判断した場合に、付加断片コンテンツ情報と指示断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を構成し、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないと判断部24が判断した場合に、指示断片コンテンツ情報である送信断片コンテンツ情報を構成してもよい。このように、コンテンツ情報構成部25が構成する送信断片コンテンツ情報には、付加断片コンテンツ情報が含まれる場合と、含まれない場合とがある。
【0062】
なお、送信断片コンテンツ情報に指示断片コンテンツ情報と、付加断片コンテンツ情報とが含まれる場合に、両者は、一連コンテンツ情報において隣接するデータ(すなわち、連続するデータ)であってもよく、あるいは、隣接しないデータであってもよい。両者が隣接する場合には、送信断片コンテンツ情報が一続きの情報となるため、送信断片コンテンツ情報の構成が容易になりうる。両者が隣接する場合に、一連コンテンツ情報の先端と終端とは円環のようにつながっていて同じ位置であると考えて、送信断片コンテンツ情報の構成を行ってもよい。
【0063】
また、複数のコンテンツ保持装置2からコンテンツ受信装置1に送信される各送信断片コンテンツ情報に含まれる各指示断片コンテンツ情報は、同じ大きさであり、指示断片コンテンツ情報と、付加断片コンテンツ情報とは、同じ大きさであってもよい。このようにすることで、複数のコンテンツ保持装置2からコンテンツ受信装置1に送信される各送信断片コンテンツ情報に含まれる指示断片コンテンツ情報は、複数のコンテンツ保持装置2からコンテンツ受信装置1に送信される他の送信断片コンテンツ情報に含まれる付加断片コンテンツ情報によって構成することができうるようになる。ただし、送信断片コンテンツ情報を送信する各コンテンツ保持装置2の判断部24において、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませると判断されている必要がある。このようにすることで、たとえいずれかのコンテンツ保持装置2が送信するはずであった送信断片コンテンツ情報をコンテンツ受信装置1が受信することができなかったとしても、コンテンツ受信装置1は、受信できなかった以外の送信断片コンテンツ情報から一連コンテンツ情報を構成することができうる。なお、複数のコンテンツ保持装置2から送信される複数の送信断片コンテンツ情報に含まれる付加断片コンテンツ情報によって、コンテンツ受信装置1が所望の一連コンテンツ情報を取得することができるようになっていることが好適である。
【0064】
なお、各指示断片コンテンツ情報の大きさを同じにするために、例えば、一連コンテンツ情報が指示断片コンテンツ情報を含む送信断片コンテンツ情報を送信するコンテンツ保持装置2の個数で均等に断片化されてもよく、あるいは、指示断片コンテンツ情報の大きさはあらかじめ決められており、その大きさごとに一連コンテンツ情報を断片化し、あらかじめ決められた大きさに満たない最後の箇所にはダミーのデータを入れて、あらかじめ決められた大きさの指示断片コンテンツ情報としてもよい。
【0065】
また、コンテンツ保持装置2が保持している保持コンテンツ情報が断片コンテンツ情報である場合に、送信断片コンテンツ情報は、その保持コンテンツ情報そのものであってもよい。
【0066】
コンテンツ情報送信部26は、コンテンツ情報構成部25が構成した送信断片コンテンツ情報をコンテンツ受信装置1に送信する。コンテンツ情報送信部26は、例えば、指示情報受信部21が受信した指示情報に含まれる送信元のアドレスに送信断片コンテンツ情報を送信することによって、送信断片コンテンツ情報をコンテンツ受信装置1に送信してもよく、あるいは、コンテンツ受信装置1のアドレスを別途取得して、そのアドレスに送信断片コンテンツ情報を送信してもよい。また、コンテンツ情報送信部26は、送信断片コンテンツ情報をコンテンツ受信装置1に直接送信してもよく、あるいは、他のサーバ等を経由して送信してもよい。
【0067】
コンテンツ情報送信部26は、送信断片コンテンツ情報と共に、一連コンテンツ情報IDと、送信断片コンテンツ情報の位置を示す情報とをコンテンツ受信装置1に送信してもよい。コンテンツ受信装置1において、それらの情報を元に、一連コンテンツ情報を構成することができるようにするためである。
【0068】
なお、コンテンツ情報送信部26は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、コンテンツ情報送信部26は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0069】
変更情報受付部27は、変更情報を受け付ける。ここで、変更情報とは、判断情報を変更する旨の情報である。なお、変更情報は、例えば、変更後の判断情報そのものであってもよく、変更情報の差分を示す情報であってもよく、あるいは、その他の情報であってもよい。
【0070】
ここで、この受け付けは、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された情報の受け付けでもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された情報の受け付けでもよい。なお、変更情報受付部27は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、変更情報受付部27は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0071】
判断情報変更部28は、変更情報受付部27が受け付けた変更情報に応じて、判断情報を変更する。例えば、変更情報が変更後の判断情報である場合には、判断情報変更部28は、判断情報記憶部23で記憶されている判断情報に上書きで変更情報受付部27が受け付けた判断情報を蓄積してもよい。なお、判断情報記憶部23で判断情報が記憶されていない場合には、変更情報受付部27が受け付けた判断情報をそのまま判断情報記憶部23に蓄積するだけであってもよい。また、例えば、変更情報が判断情報の差分を示す情報で
ある場合には、判断情報変更部28は、判断情報記憶部23で記憶されている判断情報の少なくとも一部を、その変更情報に応じて変更してもよい。
【0072】
また、図3では図示していないが、コンテンツ保持装置2は、コンテンツ情報記憶部22で記憶されている保持コンテンツ情報を出力する出力部を備えていてもよい。この出力部は、コンテンツ受信装置1の出力部18と同様のものであってもよい。
【0073】
ここで、判断情報と、判断部24による判断とについて説明する。ここでは、(1)判断情報が付加断片コンテンツ情報を指定する情報である場合、(2)判断情報が送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかを示す情報である場合、(3)判断情報が送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかの条件を示す情報である場合の3パターンについて説明するが、判断情報は、それ以外の情報であってもよいことは言うまでもない。
【0074】
(1)判断情報が付加断片コンテンツ情報を指定する情報である場合
この場合には、判断情報は、付加断片コンテンツ情報を指定する情報である。付加断片コンテンツ情報を指定する情報とは、保持コンテンツ情報における付加断片コンテンツ情報を特定することができる情報である。その情報は、例えば、付加断片コンテンツ情報の絶対的な位置を特定することができる情報であってもよく、あるいは、付加断片コンテンツ情報の相対的な位置、すなわち、指示断片コンテンツ情報に対する位置を特定することができる情報であってもよい。判断情報は、例えば、付加断片コンテンツ情報が指示断片コンテンツ情報の後端に続く、指示断片コンテンツ情報と同じ大きさの断片コンテンツ情報であることを示す情報であってもよく、その他の情報であってもよい。
【0075】
判断部24は、その判断情報で指定される付加断片コンテンツ情報がコンテンツ保持装置2で保持されている保持コンテンツ情報に含まれる場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませると判断し、判断情報で指定される付加断片コンテンツ情報がコンテンツ保持装置2で保持されている保持コンテンツ情報に含まれない場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないと判断してもよい。
【0076】
例えば、判断情報が、付加断片コンテンツ情報が指示断片コンテンツ情報の後端に続く、指示断片コンテンツ情報と同じ大きさの断片コンテンツ情報であることを示す情報であるとする。この場合に、保持コンテンツ情報が、ある一連コンテンツ情報の1バイトから10000バイトまで部分であり、指示断片コンテンツ情報が、その一連コンテンツ情報の1バイトから4000バイトまでの部分である場合には、判断部24は、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませると判断する。一方、同様の場合において、保持コンテンツ情報が、ある一連コンテンツ情報の1バイトから10000バイトまで部分であり、指示断片コンテンツ情報が、その一連コンテンツ情報の1バイトから6000バイトまでの部分である場合には、判断部24は、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませないと判断する。
【0077】
(2)判断情報が付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかを示す情報である場合
この場合には、判断情報は、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかを示す情報である。判断情報は、例えば、付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかを示す1ビットの情報であってもよい。
【0078】
判断部24は、その判断情報によって、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませることが示される場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませると判断し、その判断情報によって、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないことが示される場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コン
テンツ情報を含ませないと判断してもよい。
【0079】
例えば、コンテンツ保持装置2が接続されているネットワークが混んでいる場合に、付加断片コンテンツ情報を含ませないことを示す判断情報が設定され、そのネットワークが混んでいない場合に、付加断片コンテンツ情報を含ませることを示す判断情報が設定されてもよい。この判断情報の設定は、判断情報変更部28によって行われる。なお、その判断情報の設定のための変更情報は、例えば、ユーザや、その他の構成要素等が、変更情報受付部27に入力するものとする。
【0080】
(3)判断情報が付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかの条件を示す情報である場合
この場合には、判断情報は、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかの条件を示す情報である。判断情報は、例えば、ネットワークの帯域が所定のしきい値以下である場合に付加断片コンテンツ情報を含ませることを示す情報や、コンテンツ保持装置2での負荷量(例えば、CPUの使用率やメモリの使用率等であってもよい)が所定のしきい値以下である場合に付加断片コンテンツ情報を含ませることを示す情報であってもよい。
【0081】
判断部24は、その判断情報を参照し、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませることができる条件が満たされている場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませると判断し、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませることができる条件が満たされていない場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないと判断してもよい。
【0082】
例えば、コンテンツ保持装置2が接続されているネットワークの帯域が所定のしきい値よりも小さい場合に、判断部24は、判断情報の示す条件が満たされていないとして、付加断片コンテンツ情報を含ませないと判断してもよい。また、コンテンツ保持装置2の負荷量が所定のしきい値よりも小さい場合に、判断部24は、判断情報の示す条件が満たされているとして、付加断片コンテンツ情報を含ませると判断してもよい。
【0083】
なお、判断情報記憶部23で記憶されている判断情報を用いた判断において、例えば、上記(2)の場合に、判断情報は、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませることを示しているが、送信断片コンテンツ情報に含ませるべき付加断片コンテンツ情報がコンテンツ情報記憶部22で記憶されていない場合には、判断部24は、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませないと判断してもよい。
【0084】
また、上記(1)以外の場合には、付加断片コンテンツ情報を特定可能な情報があらかじめ所定の記録媒体(図示せず)において記憶されており、判断部24や、コンテンツ情報構成部25は、その情報を用いて、判断を行ったり、送信断片コンテンツ情報の構成を行ったりしてもよい。その付加断片コンテンツ情報を特定可能な情報の記憶されている記録媒体は、コンテンツ情報構成部25が保持していてもよく、判断部24が保持していてもよく、その他の構成要素が保持していてもよい。
【0085】
また、複数のコンテンツ保持装置2のそれぞれは、上記説明のような構成を有するものである。したがって、複数のコンテンツ保持装置2からコンテンツ受信装置1に対して、少なくとも一の一連コンテンツ情報を構成することができる複数の送信断片コンテンツ情報が送信されることになる。
【0086】
また、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報が適切に含まれることにより、複数のコンテンツ保持装置2からコンテンツ受信装置1に送信される複数の送信断片コ
ンテンツ情報の少なくとも一の送信断片コンテンツ情報に含まれる指示断片コンテンツ情報は、複数のコンテンツ保持装置2からコンテンツ受信装置1に送信される他の送信断片コンテンツ情報に含まれる付加断片コンテンツ情報によって構成することができるようになる。したがって、他の送信断片コンテンツ情報に含まれる付加断片コンテンツ情報によって構成することができる指示断片コンテンツ情報を含む送信断片コンテンツ情報がコンテンツ受信装置1で受信されなかったとしても、コンテンツ受信装置1は、所望の一連コンテンツ情報を取得することができることになる。「他の送信断片コンテンツ情報」は、1以上の送信断片コンテンツ情報であってもよく、あるいは、2以上の送信断片コンテンツ情報であってもよい。
【0087】
次に、本実施の形態によるコンテンツ受信装置1の動作について、図4のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)要求情報受付部11は、要求情報を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS104に進む。
【0088】
(ステップS102)特定部13は、要求情報が要求する一連コンテンツ情報を構成することができるように、複数のコンテンツ保持装置2と、その複数のコンテンツ保持装置2で保持されている保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報とを特定する。
【0089】
(ステップS103)指示情報送信部14は、特定部13が特定した断片コンテンツ情報を送信することを指示する指示情報を、特定部13が特定した各コンテンツ保持装置2に送信する。そして、ステップS101に戻る。
【0090】
(ステップS104)コンテンツ情報受信部15は、送信断片コンテンツ情報を受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS105に進み、そうでない場合には、ステップS106に進む。
【0091】
(ステップS105)コンテンツ情報蓄積部16は、コンテンツ情報受信部15が受信した送信断片コンテンツ情報を所定の記録媒体に蓄積する。そして、ステップS101に戻る。
【0092】
(ステップS106)コンテンツ情報構成部17は、一連コンテンツ情報を構成するタイミングであるかどうか判断する。そして、一連コンテンツ情報を構成するタイミングである場合には、ステップS107に進み、そうでない場合には、ステップS109に進む。なお、コンテンツ情報構成部17は、例えば、コンテンツ情報蓄積部16によって、一連コンテンツ情報を構成することができるだけの送信断片コンテンツ情報が蓄積された場合に、一連コンテンツ情報を構成するタイミングであると判断してもよい。
【0093】
(ステップS107)コンテンツ情報構成部17は、コンテンツ情報蓄積部16が蓄積した複数の送信断片コンテンツ情報を用いて、一連コンテンツ情報を構成する。
【0094】
(ステップS108)コンテンツ情報蓄積部16は、コンテンツ情報構成部17が構成した一連コンテンツ情報を所定の記録媒体に蓄積する。そして、ステップS101に戻る。
【0095】
(ステップS109)出力部18は、一連コンテンツ情報を出力するタイミングかどうか判断する。そして、一連コンテンツ情報を出力するタイミングである場合には、ステップS110に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。なお、出力部18は、例えば、コンテンツ受信装置1に一連コンテンツ情報を出力する旨の指示が入力された
場合に、一連コンテンツ情報を出力するタイミングであると判断してもよく、あるいは、一連コンテンツ情報に関する出力予約がなされており、その出力の時刻となった場合に、一連コンテンツ情報を出力するタイミングであると判断してもよい。
【0096】
(ステップS110)出力部18は、コンテンツ情報蓄積部16が一連コンテンツ情報を蓄積した所定の記録媒体から一連コンテンツ情報を読み出して出力する。そして、ステップS101に戻る。
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0097】
また、図4のフローチャートのステップS101とステップS102の間において、要求情報受付部11が受け付けた要求情報で要求される一連コンテンツ情報をコンテンツ受信装置1がすでに保持しているかどうかの判断処理を追加してもよい。この判断処理は、例えば、特定部13によって行われてもよく、あるいは、その他の構成要素によって行われてもよい。その判断処理は、例えば、特定部13等が、コンテンツ情報蓄積部16が一連コンテンツ情報を蓄積する所定の記録媒体に図示しない経路を介してアクセスすることによって行われてもよい。そして、要求情報で要求される一連コンテンツ情報をコンテンツ受信装置1がすでに保持している場合には、ステップS101に戻り、そうでない場合には、ステップS102に進んでもよい。このようにすることで、コンテンツ受信装置1は、すでに保持している一連コンテンツ情報を取得するための指示情報をコンテンツ保持装置2に送信することを回避でき、不要な処理を行わないようにすることができる。
【0098】
次に、本実施の形態によるコンテンツ保持装置2の動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS201)指示情報受信部21は、指示情報を受信したかどうか判断する。そして、指示情報を受信した場合には、ステップS202に進み、そうでない場合には、ステップS207に進む。
【0099】
(ステップS202)判断部24は、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかの判断を、判断情報記憶部23で記憶されている判断情報を用いて行う。なお、送信断片コンテンツ情報に含ませるべき付加断片コンテンツ情報が保持コンテンツ情報に含まれない場合には、判断部24は、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないと判断してもよい。
【0100】
(ステップS203)判断部24が送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませると判断した場合には、ステップS204に進み、そうでない場合には、ステップS205に進む。
【0101】
(ステップS204)コンテンツ情報構成部25は、指示情報受信部21が受信した指示情報に応じて、指示断片コンテンツ情報と付加断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を構成する。
【0102】
(ステップS205)コンテンツ情報構成部25は、指示情報受信部21が受信した指示情報に応じて、指示断片コンテンツ情報を含む送信断片コンテンツ情報を構成する。
【0103】
(ステップS206)コンテンツ情報送信部26は、コンテンツ情報構成部25が構成した送信断片コンテンツ情報をコンテンツ受信装置1に送信する。そして、ステップS201に戻る。
【0104】
(ステップS207)変更情報受付部27は、変更情報を受け付けたかどうか判断する
。そして、受け付けた場合には、ステップS208に進み、そうでない場合には、ステップS201に戻る。
【0105】
(ステップS208)判断情報変更部28は、変更情報受付部27が受け付けた変更情報に応じて、判断情報を変更する。そして、ステップS201に戻る。
なお、図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0106】
次に、本実施の形態による情報通信システムの動作について、具体例を用いて説明する。
この具体例において、コンテンツ受信装置1とコンテンツ保持装置2とは、ディスプレイに接続されており、コンテンツ情報をディスプレイに出力したり、コンテンツ情報を送受信したり、コンテンツ情報をハードディスクに蓄積したりすることが可能なハードディスク録画再生機器であるとする。
【0107】
また、コンテンツ受信装置1の対応情報記憶部12では、図6で示される対応情報が記憶されているものとする。図6の対応情報では、コンテンツ情報IDと、コンテンツ保持装置IDとが対応付けられている。コンテンツ情報IDは、一連コンテンツ情報IDと、位置情報とを有する。位置情報は、一連コンテンツ情報における保持コンテンツ情報の位置を示す情報である。例えば、図6で示される対応情報の1番目のレコードでは、保持コンテンツ情報が一連コンテンツ情報であることが位置情報によって示されている。例えば、一連コンテンツ情報ID「FC001」で識別される一連コンテンツ情報は、コンテンツ保持装置ID「A001」「A002」「A003」「A004」で識別されるコンテンツ保持装置2でそれぞれ保持されていることが図6の対応情報からわかる。なお、一連コンテンツ情報ID「FC001」で識別される一連コンテンツ情報を、一連コンテンツ情報「FC001」と呼ぶこともある。このことは、他のコンテンツ情報や、コンテンツ保持装置2についても同様であるとする。また、対応情報記憶部12で記憶されている対応情報は、コンテンツ保持装置2での保持コンテンツ情報の変化(例えば、保持コンテンツ情報の追加、削除、断片化等)に応じて更新されることが好適である。この対応情報の更新は、例えば、コンテンツ保持装置2から送信された、対応情報の変更を依頼する情報に応じてなされてもよい。コンテンツ保持装置2は、例えば、保持コンテンツ情報が変化した場合に、対応情報の変更を依頼する情報を送信してもよい。
【0108】
また、この具体例では、判断情報が付加断片コンテンツ情報を指定する情報である場合について説明する。また、その判断情報は、付加断片コンテンツ情報が指示断片コンテンツ情報の後端に続く、指示断片コンテンツ情報と同じ大きさの断片コンテンツ情報であることを示す情報であるとする。なお、一連コンテンツ情報の後端に、一連コンテンツ情報の先頭が続いていると考えて、送信断片コンテンツ情報の構成を行うものとする。
【0109】
まず、ユーザが自宅のハードディスク録画再生機器で一連コンテンツ情報「FC001」を視聴したいと思ったとする。そして、そのユーザは、そのハードディスク録画再生機器としてのコンテンツ受信装置1を操作して、一連コンテンツ情報「FC001」を視聴したい旨を入力する。すると、その旨がコンテンツ受信装置1の要求情報受付部11で受け付けられる(ステップS101)。その受け付けられた一連コンテンツ情報「FC001」は、特定部13に渡される。
【0110】
特定部13は、対応情報記憶部12で記憶されている図6の対応情報を参照し、要求情報受付部11から受け取った一連コンテンツ情報「FC001」を保持しているコンテンツ保持装置2が4個であるため、その一連コンテンツ情報を4個の断片コンテンツ情報に断片化することを決める。そして、特定部13は、それぞれのコンテンツ保持装置2と、
各コンテンツ保持装置2が担当する断片コンテンツ情報とを、図7で示されるように特定する(ステップS102)。具体的には、特定部13は、各コンテンツ保持装置2に対応する断片コンテンツ情報を特定する情報を構成する。その断片コンテンツ情報を特定する情報には、一連コンテンツ情報ID「FC001」と、各コンテンツ保持装置2が担当する断片コンテンツ情報の先頭の位置と、終端の位置とが含まれる。例えば、コンテンツ保持装置「A001」の担当として、次のような断片コンテンツ情報を特定する情報が構成される。
【0111】
[コンテンツ保持装置「A001」の断片コンテンツ情報を特定する情報]
一連コンテンツ情報ID:FC001
断片コンテンツ情報の先頭位置:1バイト
断片コンテンツ情報の終端位置:5000バイト
【0112】
なお、一連コンテンツ情報の終端に対応する断片コンテンツ情報を特定する情報には、その断片コンテンツ情報が終端である旨の情報、例えば、終端フラグ等が設定されていてもよい。この具体例では、コンテンツ保持装置「A004」に対応する断片コンテンツ情報を特定する情報に終端フラグが設定されているものとする。
【0113】
特定部13は、コンテンツ保持装置「A001」「A002」「A003」「A004」のそれぞれについて断片コンテンツ情報を特定する情報を構成し、その断片コンテンツ情報を特定する情報と、対応するコンテンツ保持装置IDとをそれぞれ指示情報送信部14に渡す。すると、指示情報送信部14は、断片コンテンツ情報を特定する情報を含む指示情報のパケットを構成し、その構成した指示情報のパケットを、その指示情報に対応するコンテンツ保持装置2に送信する(ステップS103)。
【0114】
具体的には、コンテンツ保持装置「A001」に指示情報のパケットを送信する場合には、指示情報送信部14は、図8で示される装置IDと、IPアドレスとを対応付ける情報にアクセスして、コンテンツ保持装置「A001」に対応するIPアドレス「100.100.100.101」を取得する。そして、そのIPアドレスに、指示情報のパケットを送信する。指示情報送信部14は、他のコンテンツ保持装置「A002」「A003」「A004」についても、同様にして、それぞれ対応する指示情報のパケットを送信する。
【0115】
なお、図8では、IPアドレスのみを示しているが、装置IDにIPアドレスとポート番号とが対応付けられていてもよい。また、図8で示される情報が最新の状態に保たれるように、各コンテンツ保持装置2は、IPアドレスが変更された場合に、その変更後のIPアドレスをコンテンツ受信装置1に登録し直すことが好適である。
【0116】
次に、コンテンツ保持装置「A001」が、送信断片コンテンツ情報をコンテンツ受信装置1に送信する場合について説明する。コンテンツ受信装置1から送信された指示情報のパケットは、コンテンツ保持装置「A001」の指示情報受信部21で受信される(ステップS201)。そして、指示情報受信部21は、指示情報に含まれるコンテンツ受信装置1のIPアドレス(指示情報のパケットの送信元のIPアドレス)と断片コンテンツ情報を特定する情報とをコンテンツ情報構成部25に渡す。コンテンツ情報構成部25は、指示情報受信部21から受け取った断片コンテンツ情報を特定する情報と、付加断片コンテンツ情報に関する判断を行う旨の指示とを判断部24に渡す。
【0117】
判断部24は、判断情報記憶部23で記憶されている判断情報を参照し、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませるかどうか判断する(ステップS202)。具体的には、判断情報によって、付加断片コンテンツ情報が指示断片コンテンツ情報の
後端に続く、指示断片コンテンツ情報と同じ大きさの断片コンテンツ情報であることが示されているため、判断部24は、コンテンツ情報記憶部22を参照し、指示情報受信部21が受信した指示情報に含まれる断片コンテンツ情報を特定する情報を用いて、その断片コンテンツ情報を特定する情報の示す指示断片コンテンツ情報と同じ大きさの断片コンテンツ情報を送信することができるかどうか判断する。この場合には、コンテンツ保持装置「A001」において一連コンテンツ情報が保持されているため、判断部24は、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませることができると判断する(ステップS203)。そして、判断部24は、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませる旨と、付加断片コンテンツ情報の位置を示す情報とをコンテンツ情報構成部25に渡す。
【0118】
コンテンツ情報構成部25は、指示断片コンテンツ情報と、付加断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を構成する(ステップS204)。具体的には、コンテンツ情報記憶部22で記憶されている一連コンテンツ情報「FC001」から、指示断片コンテンツ情報と、付加断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を断片化して取得する。指示断片コンテンツ情報は、指示情報で示されるように、一連コンテンツ情報「FC001」の1バイトから5000バイトまでの情報である。付加断片コンテンツ情報は、指示断片コンテンツ情報と同じ大きさであり、指示断片コンテンツ情報に続く情報であるため、一連コンテンツ情報「FC001」の5001バイトから10000バイトまでの情報である。したがって、送信断片コンテンツ情報は、一連コンテンツ情報「FC001」の1バイトから10000バイトまでの情報となる。コンテンツ情報構成部25は、コンテンツ情報記憶部22で記憶されている一連コンテンツ情報「FC001」から断片化して取得した送信断片コンテンツ情報と、その送信断片コンテンツ情報を特定する情報(例えば、一連コンテンツ情報ID「FC001」と、送信断片コンテンツ情報の先頭位置及び終端位置を示す情報)と、指示情報受信部21から受け取ったコンテンツ受信装置1のIPアドレスとをコンテンツ情報送信部26に渡す。
【0119】
コンテンツ情報送信部26は、コンテンツ情報構成部25から受け取った送信断片コンテンツ情報と、その送信断片コンテンツ情報を特定する情報とを含むパケットを、コンテンツ情報構成部25から受け取ったコンテンツ受信装置1のIPアドレスを送信先として送信する(ステップS206)。
【0120】
コンテンツ保持装置「A001」から送信された送信断片コンテンツ情報等を含むパケットは、コンテンツ受信装置1のコンテンツ情報受信部15で受信され(ステップS104)、送信断片コンテンツ情報と、その送信断片コンテンツ情報を特定する情報とは、コンテンツ情報蓄積部16に渡される。コンテンツ情報蓄積部16は、送信断片コンテンツ情報と、その送信断片コンテンツ情報を特定する情報とを対応付けてハードディスクに蓄積する(ステップS105)。
【0121】
なお、コンテンツ保持装置「A001」以外のコンテンツ保持装置「A002」「A003」「A004」からも、同様にして送信断片コンテンツ情報の送信が行われ、コンテンツ情報蓄積部16による蓄積が行われる。
【0122】
図9は、各コンテンツ保持装置2から送信された送信断片コンテンツ情報を示す図である。各送信断片コンテンツ情報には、指示断片コンテンツ情報と、それに続く指示断片コンテンツ情報と同じ大きさの付加断片コンテンツ情報とが含まれている。このように、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませることによって、送信断片コンテンツ情報を冗長化することができ、たとえいずれかの送信断片コンテンツ情報がコンテンツ受信装置1で受信されなかったとしても、コンテンツ受信装置1において一連コンテンツ情報「FC001」を構成することが可能となる。
【0123】
コンテンツ情報構成部17は、コンテンツ情報蓄積部16が蓄積した送信断片コンテンツ情報と、それに対応付けられている送信断片コンテンツ情報を特定する情報とを参照し、一連コンテンツ情報を構成することができるかどうか判断する。具体的には、コンテンツ情報構成部17は、コンテンツ情報蓄積部16が蓄積した送信断片コンテンツ情報を特定する情報を参照し、それらに対応する送信断片コンテンツ情報によって、一連コンテンツ情報の先頭から終端までを構成することができるかどうか判断する。そして、一連コンテンツ情報の先頭から終端までを構成することができる場合に、コンテンツ情報構成部17は、一連コンテンツ情報を構成するタイミングであると判断し(ステップS106)、複数の送信断片コンテンツ情報を、その送信断片コンテンツ情報を特定する情報によって示される順番で結合した一連コンテンツ情報を構成する(ステップS107)。コンテンツ情報蓄積部16は、その構成された一連コンテンツ情報をハードディスクに蓄積する(ステップS108)。その後、ユーザからの一連コンテンツ情報を出力する旨の指示等がコンテンツ受信装置1に入力された場合に(ステップS109)、出力部18は、一連コンテンツ情報をハードディスクから読み出して、ディスプレイに出力する(ステップS110)。その結果、ユーザは、一連コンテンツ情報を視聴することができる。
【0124】
次に、コンテンツ保持装置2の判断情報記憶部23で記憶されている判断情報が変更される動作について説明する。付加断片コンテンツ情報が、指示断片コンテンツ情報の後端に続く、指示断片コンテンツ情報の半分の大きさの断片コンテンツ情報と、指示断片コンテンツ情報の先頭の前に続く、指示断片コンテンツ情報の半分の大きさの断片コンテンツ情報であることを示す判断情報に変更される場合には、コンテンツ保持装置2を管理している図示しないサーバから、判断情報を変更する旨の変更情報(ここでは、変更後の判断情報であるとする)が各コンテンツ保持装置2に送信される。そして、その変更情報は、変更情報受付部27で受信され(ステップS207)、判断情報記憶部23で記憶されている判断情報が、前述のように変更される(ステップS208)。
【0125】
次に、コンテンツ保持装置2において、断片コンテンツ情報としての保持コンテンツ情報が保持されている場合について説明する。図10の対応情報で示されるように、コンテンツ保持装置「A001」では、一連コンテンツ情報としての保持コンテンツ情報が保持されているが、コンテンツ保持装置「A002」「A003」「A004」では、断片コンテンツ情報としての保持コンテンツ情報が保持されているものとする。
【0126】
この場合にも、コンテンツ受信装置1において、前述の具体例と同様にコンテンツ保持装置2と、断片コンテンツ情報との特定が行われ(ステップS102)、各コンテンツ保持装置2に指示情報が送信されたとする(ステップS103)。なお、コンテンツ保持装置「A001」の動作は、前述の具体例と同様であるため、その説明を省略する。
【0127】
コンテンツ保持装置「A002」の指示情報受信部21は、コンテンツ受信装置1から送信された指示情報を受信し(ステップS201)、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませるかどうか判断する(ステップS202)。この判断において、判断部24は、コンテンツ情報記憶部22で記憶されている保持コンテンツ情報を参照し、指示断片コンテンツ情報、すなわち、一連コンテンツ情報「FC001」の5001バイトから10000バイトまでの情報に続く同じ大きさの断片コンテンツ情報は、保持コンテンツ情報に含まれないため、付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませることはできないと判断し(ステップS203)、その旨をコンテンツ情報構成部25に伝える。すると、コンテンツ情報構成部25は、付加断片コンテンツ情報を含まない送信断片コンテンツ情報を構成する(ステップS205)。すなわち、この場合には、送信断片コンテンツ情報は、指示断片コンテンツ情報と等しいものになる。そして、コンテンツ情報構成部25は、送信断片コンテンツ情報と、その送信断片コンテンツ情報を特定
する情報と、指示情報受信部21から受け取ったコンテンツ受信装置1のIPアドレスとをコンテンツ情報送信部26に渡す。
【0128】
コンテンツ情報送信部26は、コンテンツ情報構成部25から受け取った送信断片コンテンツ情報と、その送信断片コンテンツ情報を特定する情報とを含むパケットを、コンテンツ情報構成部25から受け取ったコンテンツ受信装置1のIPアドレスを送信先として送信する(ステップS206)。その後の動作は、前述の具体例と同様であって、その説明を省略する。
【0129】
図11は、各コンテンツ保持装置2から送信された送信断片コンテンツ情報を示す図である。コンテンツ保持装置「A001」から送信される送信断片コンテンツ情報には、指示断片コンテンツ情報と、それに続く指示断片コンテンツ情報と同じ大きさの付加断片コンテンツ情報とが含まれている。しかしながら、他の送信断片コンテンツ情報には、付加断片コンテンツ情報が含まれていない。このように、少なくともいずれかの送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませることによって、送信断片コンテンツ情報を冗長化することができ、コンテンツ保持装置「A002」から送信された送信断片コンテンツ情報がコンテンツ受信装置1で受信されなかったとしても、コンテンツ受信装置1において一連コンテンツ情報「FC001」を構成することが可能となる。
【0130】
なお、図10の対応情報で示されるように、コンテンツ保持装置2が断片コンテンツ情報としての保持コンテンツ情報を保持するようになる過程は問わない。例えば、コンテンツ保持装置2は、あらかじめ一連コンテンツ情報としての保持コンテンツ情報を保持しており、その一連コンテンツ情報を断片化して断片コンテンツ情報を生成すると共に、保持していた一連コンテンツ情報を削除することによって、断片コンテンツ情報としての保持コンテンツ情報を保持するようになってもよく、あるいは、他の装置や記録媒体等から取得した断片コンテンツ情報としての保持コンテンツ情報を保持するようになってもよい。
【0131】
なお、指示断片コンテンツ情報と、付加断片コンテンツ情報との関係は、この具体例での説明に限定されないことは言うまでもない。例えば、指示断片コンテンツ情報と付加断片コンテンツ情報とは、隣接していないデータであってもよい。また、指示断片コンテンツ情報と付加断片コンテンツ情報とは同じ大きさでなくてもよい。
【0132】
以上のように、本実施の形態による情報通信システムでは、コンテンツ保持装置2において、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませてコンテンツ受信装置1に送信するようにしたことにより、コンテンツ受信装置1が複数の送信断片コンテンツ情報のうち、いずれかを受信することができなかったとしても、コンテンツ受信装置1が、指示情報を再送することなく、所望の一連コンテンツ情報を取得することができうる。
【0133】
なお、コンテンツ受信装置1が、複数の送信断片コンテンツ情報のうち、いずれかを受信することできなくなる理由は問わない。その理由は、例えば、コンテンツ保持装置2が送信断片コンテンツ情報を送信したにもかかわらず、その送信断片コンテンツ情報が何らかのエラー等によって、コンテンツ受信装置1に到達しないことであってもよく、コンテンツ受信装置1の送信した指示情報が何らかのエラー等によって、いずれかのコンテンツ保持装置2に到達しないことであってもよく、コンテンツ保持装置2での保持コンテンツ情報の実際の保持の状況と、その状況が対応情報に反映されるまでのタイムラグによって、コンテンツ保持装置2が保持していない保持コンテンツ情報を、保持しているものと特定部13が誤判し、コンテンツ保持装置2が保持していない指示断片コンテンツ情報に関する指示情報を送信したことであってもよく、その他のエラー等によるものであってもよい。
【0134】
また、コンテンツ保持装置2は、他の装置やサーバ等から送信断片コンテンツ情報の冗長化に関する指示を受けることなく自発的に冗長化を行うため、他の装置やサーバ等に送信断片コンテンツ情報の冗長化に関する負荷がかからないことになる。
【0135】
なお、本実施の形態では、指示情報がコンテンツ受信装置1から送信される場合について説明したが、これは一例であって、他の装置やサーバ等から指示情報が送信されてもよい。例えば、あるサーバにおいて、対応情報が記憶されており、コンテンツ受信装置1は、そのサーバに対して所望の一連コンテンツ情報の一連コンテンツ情報IDを送信し、そのサーバは、本実施の形態によるコンテンツ受信装置1と同様にコンテンツ保持装置2と断片コンテンツ情報との特定を行って、その特定したコンテンツ保持装置2に指示情報を送るようにしてもよい。
【0136】
また、そのサーバに送信される一連コンテンツ情報IDは、コンテンツ受信装置1以外の装置、例えば、ユーザの携帯電話等から送信されてもよい。一連コンテンツ情報IDがコンテンツ受信装置1以外の装置から送信される場合には、一連コンテンツ情報IDと共に、送信断片コンテンツ情報の送信先を特定可能な情報、例えば、コンテンツ受信装置1のアドレス等もそのサーバに送信されることが好適である。このように、コンテンツ受信装置1は、少なくともコンテンツ保持装置2から送信された送信断片コンテンツ情報を受信するものであれば、その他の処理を行ってもよく、あるいは、行わなくてもよい。
【0137】
また、本実施の形態による情報通信システムを構成する複数のコンテンツ保持装置2の一部は、付加断片コンテンツ情報を含まない送信断片コンテンツ情報を構成して送信するものであってもよい。それであったとしても、情報通信システムに、送信断片コンテンツ情報を冗長化して送信するコンテンツ保持装置2が、少なくとも含まれることによって、コンテンツ受信装置1は、いずれかの送信断片コンテンツ情報を受信できなかったとしても、所望の一連コンテンツ情報を取得することができうる。
【0138】
また、本実施の形態において、各コンテンツ保持装置2に送信される指示情報は、同じものであってもよい。その場合には、各コンテンツ保持装置2は、他のコンテンツ保持装置2に割り当てられている指示断片コンテンツ情報について知ることができ、適切な冗長化が行われるように付加断片コンテンツ情報を選択することができうる。例えば、あるコンテンツ保持装置2は、そのコンテンツ保持装置2に割り当てられた指示断片コンテンツ情報に続く、他のコンテンツ保持装置2に割り当てられた指示断片コンテンツ情報を付加断片コンテンツ情報として送信断片コンテンツ情報を構成してもよい。
【0139】
また、本実施の形態では、コンテンツ保持装置2が変更情報受付部27と、判断情報変更部28とを備えた場合について説明したが、これは一例であって、コンテンツ保持装置2は、変更情報受付部27や判断情報変更部28を備えていなくてもよい。コンテンツ保持装置2が変更情報受付部27や判断情報変更部28を備えていなくてもよい場合としては、例えば、判断情報を変更する必要がない場合などがある。
【0140】
また、本実施の形態では、コンテンツ保持装置2が判断情報記憶部23と、判断部24とを備えた場合について説明したが、これは一例であって、コンテンツ保持装置2は、判断情報記憶部23や、判断部24を備えていなくてもよい。なお、たとえ判断部24を備えていなくても、付加断片コンテンツ情報を付加することができない場合、例えば、付加断片コンテンツ情報が保持コンテンツ情報に含まれない場合には、コンテンツ情報構成部25は、付加断片コンテンツ情報を含まない送信断片コンテンツ情報を構成することになる。一方、コンテンツ保持装置で保持されている保持コンテンツ情報が一連コンテンツ情報である場合には、任意の付加断片コンテンツ情報を送信断片コンテンツ情報に含ませることができるため、付加断片コンテンツ情報が保持コンテンツ情報に含まれない事態は発
生しないことになる。
【0141】
また、本実施の形態において、コンテンツ受信装置1は、所望の一連コンテンツ情報を取得した後に、コンテンツ保持装置2として振る舞ってもよい。その場合には、コンテンツ受信装置1は、コンテンツ保持装置2と同様の構成要素を備えていてもよい。また同様に、コンテンツ保持装置2も、コンテンツ受信装置1と同様の構成要素を備えており、他のコンテンツ保持装置2に対して指示情報を送信することによって、所望の一連コンテンツ情報を取得するようにしてもよい。
【0142】
なお、上記実施の形態において、各装置が通信を行う構成要素(例えば、送信部や受信部等)を2以上備える場合であって、その2以上の構成要素が通信デバイスを有する場合に、それらの通信デバイスは、物理的に同一のデバイスであってもよく、あるいは、別々のデバイスであってもよい。
【0143】
また、上記実施の形態において、情報通信システムが2以上のコンテンツ保持装置2を備えた場合について説明したが、情報通信システムが一のコンテンツ保持装置2を備えており、そのコンテンツ保持装置2から2以上の送信断片コンテンツ情報が送信されてもよい。そのような場合であっても、本実施の形態で説明したように送信断片コンテンツ情報の冗長化が行われることによって、いずれかの送信断片コンテンツ情報がコンテンツ受信装置1で受信されなかったとしても、コンテンツ受信装置1は、一連コンテンツ情報を取得しうることになりうる。
【0144】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0145】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態におけるコンテンツ保持装置2を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、保持コンテンツ情報を保持している一または二以上のコンテンツ保持装置と、送信断片コンテンツ情報を受信するコンテンツ受信装置とを備える情報通信システムを構成するコンテンツ保持装置における処理を実行させるためのプログラムであって、断片コンテンツ情報を送信することを指示する情報である指示情報を受信する指示情報受信ステップと、コンテンツ情報記憶部で記憶される、一連コンテンツ情報を断片化した情報である断片コンテンツ情報を少なくとも含む保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、前記指示情報受信ステップで受信した指示情報で送信することが指示される断片コンテンツ情報である指示断片コンテンツ情報と、当該指示断片コンテンツ情報と同一の保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、当該指示断片コンテンツ情報とは異なる断片コンテンツ情報である付加断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を構成するコンテンツ情報構成ステップと、前記コンテンツ情報構成ステップで構成した送信断片コンテンツ情報を送信するコンテンツ情報送信ステップと、を実行させるためのものである。
【0146】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアでしか行われない処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理は少なくとも含まれない。
【0147】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
【0148】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0149】
以上より、本発明によるコンテンツ保持装置等によれば、送信する送信断片コンテンツ情報を冗長化することができ、送信断片コンテンツ情報を送信するコンテンツ保持装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】本発明の実施の形態1による情報処理システムの構成を示すブロック図
【図2】同実施の形態によるコンテンツ受信装置の構成を示すブロック図
【図3】同実施の形態によるコンテンツ保持装置の構成を示すブロック図
【図4】同実施の形態によるコンテンツ受信装置の動作を示すフローチャート
【図5】同実施の形態によるコンテンツ保持装置の動作を示すフローチャート
【図6】同実施の形態における対応情報の一例を示す図
【図7】同実施の形態における断片コンテンツ情報の特定の一例について説明するための図
【図8】同実施の形態における装置IDとアドレスとの対応の一例を示す図
【図9】同実施の形態における送信断片コンテンツ情報の一例について説明するための図
【図10】同実施の形態における対応情報の一例を示す図
【図11】同実施の形態における送信断片コンテンツ情報の一例について説明するための図
【符号の説明】
【0151】
1 コンテンツ受信装置
2 コンテンツ保持装置
11 要求情報受付部
12 対応情報記憶部
13 特定部
14 指示情報送信部
15 コンテンツ情報受信部
16 コンテンツ情報蓄積部
17 コンテンツ情報構成部
18 出力部
21 指示情報受信部
22 コンテンツ情報記憶部
23 判断情報記憶部
24 判断部
25 コンテンツ情報構成部
26 コンテンツ情報送信部
27 変更情報受付部
28 判断情報変更部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持コンテンツ情報を保持している一または二以上のコンテンツ保持装置と、送信断片コンテンツ情報を受信するコンテンツ受信装置とを備える情報通信システムを構成するコンテンツ保持装置であって、
一連コンテンツ情報を断片化した情報である断片コンテンツ情報を少なくとも含む保持コンテンツ情報が記憶されるコンテンツ情報記憶部と、
断片コンテンツ情報を送信することを指示する情報である指示情報を受信する指示情報受信部と、
前記保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、前記指示情報受信部が受信した指示情報で送信することが指示される断片コンテンツ情報である指示断片コンテンツ情報と、当該指示断片コンテンツ情報と同一の保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、当該指示断片コンテンツ情報とは異なる断片コンテンツ情報である付加断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を構成するコンテンツ情報構成部と、
前記コンテンツ情報構成部が構成した送信断片コンテンツ情報を送信するコンテンツ情報送信部と、を備えたコンテンツ保持装置。
【請求項2】
前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される複数の送信断片コンテンツ情報は、少なくとも一の一連コンテンツ情報を構成することができるものであり、
前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される複数の送信断片コンテンツ情報の少なくとも一の送信断片コンテンツ情報に含まれる指示断片コンテンツ情報は、前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される他の送信断片コンテンツ情報に含まれる付加断片コンテンツ情報によって構成することができる、請求項1記載のコンテンツ保持装置。
【請求項3】
前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される各送信断片コンテンツ情報に含まれる指示断片コンテンツ情報は、前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される他の送信断片コンテンツ情報に含まれる付加断片コンテンツ情報によって構成することができる、請求項2記載のコンテンツ保持装置。
【請求項4】
送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかの判断で用いられる情報である判断情報が記憶される判断情報記憶部と、
前記指示情報受信部が指示情報を受信した場合に、前記判断情報を用いて、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうか判断する判断部と、をさらに備え、
前記コンテンツ情報構成部は、
送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませると前記判断部が判断した場合に、当該付加断片コンテンツ情報と指示断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を構成し、
送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないと前記判断部が判断した場合に、前記指示断片コンテンツ情報である送信断片コンテンツ情報を構成する、請求項1記載のコンテンツ保持装置。
【請求項5】
前記判断情報は、付加断片コンテンツ情報を指定する情報であり、
前記判断部は、
当該判断情報で指定される付加断片コンテンツ情報が前記コンテンツ保持装置で保持されている保持コンテンツ情報に含まれる場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテ
ンツ情報を含ませると判断し、
当該判断情報で指定される付加断片コンテンツ情報が前記コンテンツ保持装置で保持されている保持コンテンツ情報に含まれない場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないと判断する、請求項4記載のコンテンツ保持装置。
【請求項6】
前記判断情報は、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませるかどうかを示す情報であり、
前記判断部は、
前記判断情報によって、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませることが示される場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませると判断し、
前記判断情報によって、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないことが示される場合に、送信断片コンテンツ情報に付加断片コンテンツ情報を含ませないと判断する、請求項4記載のコンテンツ保持装置。
【請求項7】
前記判断情報を変更する旨の情報である変更情報を受け付ける変更情報受付部と、
前記変更情報受付部が受け付けた変更情報に応じて、判断情報を変更する判断情報変更部と、をさらに備えた、請求項4から請求項6のいずれか記載のコンテンツ保持装置。
【請求項8】
前記一または二以上のコンテンツ保持装置から前記コンテンツ受信装置に送信される各送信断片コンテンツ情報に含まれる各指示断片コンテンツ情報は、同じ大きさであり、
前記指示断片コンテンツ情報と、前記付加断片コンテンツ情報とは、同じ大きさである、請求項1から請求項7のいずれか記載のコンテンツ保持装置。
【請求項9】
前記指示断片コンテンツ情報と、前記付加断片コンテンツ情報とは、一連コンテンツ情報において隣接するデータである、請求項8記載のコンテンツ保持装置。
【請求項10】
前記保持コンテンツ情報は、断片コンテンツ情報である、請求項1から請求項9のいずれか記載のコンテンツ保持装置。
【請求項11】
前記送信断片コンテンツ情報は、保持コンテンツ情報である、請求項10記載のコンテンツ保持装置。
【請求項12】
前記保持コンテンツ情報は、一連コンテンツ情報である、請求項1から請求項9のいずれか記載のコンテンツ保持装置。
【請求項13】
保持コンテンツ情報を保持している一または二以上のコンテンツ保持装置と、送信断片コンテンツ情報を受信するコンテンツ受信装置とを備える情報通信システムを構成するコンテンツ保持装置において処理される情報処理方法であって、
断片コンテンツ情報を送信することを指示する情報である指示情報を受信する指示情報受信ステップと、
コンテンツ情報記憶部で記憶される、一連コンテンツ情報を断片化した情報である断片コンテンツ情報を少なくとも含む保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、前記指示情報受信ステップで受信した指示情報で送信することが指示される断片コンテンツ情報である指示断片コンテンツ情報と、当該指示断片コンテンツ情報と同一の保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、当該指示断片コンテンツ情報とは異なる断片コンテンツ情報である付加断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を構成するコンテンツ情報構成ステップと、
前記コンテンツ情報構成ステップで構成した送信断片コンテンツ情報を送信するコンテンツ情報送信ステップと、を備えた情報処理方法。
【請求項14】
コンピュータに、
保持コンテンツ情報を保持している一または二以上のコンテンツ保持装置と、送信断片コンテンツ情報を受信するコンテンツ受信装置とを備える情報通信システムを構成するコンテンツ保持装置における処理を実行させるためのプログラムであって、
断片コンテンツ情報を送信することを指示する情報である指示情報を受信する指示情報受信ステップと、
コンテンツ情報記憶部で記憶される、一連コンテンツ情報を断片化した情報である断片コンテンツ情報を少なくとも含む保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、前記指示情報受信ステップで受信した指示情報で送信することが指示される断片コンテンツ情報である指示断片コンテンツ情報と、当該指示断片コンテンツ情報と同一の保持コンテンツ情報に含まれる断片コンテンツ情報であり、当該指示断片コンテンツ情報とは異なる断片コンテンツ情報である付加断片コンテンツ情報とを含む送信断片コンテンツ情報を構成するコンテンツ情報構成ステップと、
前記コンテンツ情報構成ステップで構成した送信断片コンテンツ情報を送信するコンテンツ情報送信ステップと、を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−282072(P2008−282072A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−123180(P2007−123180)
【出願日】平成19年5月8日(2007.5.8)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】