説明

コンテンツ再生システム、通信機器、プログラム、および記録媒体

【課題】VOD非対応のデジタルテレビでは、VODサービスを利用できなかった。
【解決手段】テレビ13は、デコードできないコンテンツを提供するサーバ装置15へのコンテンツ要求を受付ける要求受付部20と、その要求に従ってサーバ装置15へ向けてのリクエストを生成するリクエスト生成部28と、その生成したリクエストを通信機器18へ向けて送り出す変換部30と、外部からの映像データを入力する外部入力部38とを備える。通信機器18は、変換部30からのそのリクエストを受け取った場合にルータ17を介してサーバ装置15へ送出するリクエスト送出部32と、サーバ装置15からのそのリクエストに対応するコンテンツをルータ17を介して受け取るコンテンツ受け取り部34と、そのコンテンツをデコードするデコード部35と、そのデコードされた映像データを受信端末13の外部入力部38へ送り出す映像データ送出部36とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル放送サービス内のデータ放送によるサービスを利用する、コンテンツ再生システムおよび通信機器等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送では、ニュースや天気予報、番組案内などの補完データ放送が各チャンネルにて実施されている。
【0003】
そして、最近では、デジタル放送とともに送信されてくる放送BML(データ放送)に、連携させるBMLコンテンツやVODコンテンツのURLを記述しておくことにより、デジタルテレビがインターネット等の他の通信網経由でこれらのコンテンツを取得し再生する等の、放送BML連携サービスも利用できるようになってきている。
【0004】
すでに市場に出荷された、放送BML連携のVODサービスを利用できる機能を有していないレガシーテレビであっても、放送BMLに連携した通信BMLコンテンツサービスは利用できる。
【0005】
図13に、VODサービスを利用できないレガシーテレビを用いる場合の、放送BMLに連携した通信BMLコンテンツ利用システムの構成図を示す。また、図14に、通信BMLコンテンツを利用する際のシーケンス図を示す。
【0006】
図13および図14を用いて、レガシーテレビが通信BMLコンテンツを利用する際の動作について説明する。
【0007】
放送送信センタ201はデジタルテレビ放送の送出を行っており、映像・音声等の他にデータ放送のためのBMLコンテンツの送出も行っている。受信アンテナ202は電波で送られてきたデジタルテレビ放送信号209を受信し、同軸ケーブルを介してデジタルテレビ203に信号を送っている。なお、デジタルテレビ203は、VODサービスを利用できる機能を有していないレガシーテレビである。
【0008】
通信BMLサーバセンタ204は、データ放送閲覧時の通信網経由のBMLコンテンツの送出を行っており、IPネットワーク206を介して家庭内のホームルータ207と接続されている。ホームルータ207は、家庭内LANを介してデジタルテレビ203に接続されている。
【0009】
デジタルテレビ203は、チューナ211が放送波中の放送信号209からMPEG2−TSのデータストリームを取り出し、TSデコーダ212にてこのデータを映像データとBMLデータに分離する。
【0010】
TSデコーダ212で取り出された映像データはAVデコーダ213に入力され映像信号となって、画面出力部217にて画面に出力される。
【0011】
TSデコーダ212で取り出されたBMLデータ(放送BML221)はBMLブラウザ215に入力され、BMLデータにしたがって画面構成がレンダリングされ、そのレンダリング結果222が画面出力部217にて画面に出力される。
【0012】
データ放送内容が表示された画面内の通信BMLページへの連携ボタンを、ユーザがリモコン等により選択223すると、その選択情報が選択項目入力部210からBMLブラウザ215に通知され、BMLブラウザ215は、送信メッセージ生成部218に通信BMLサーバセンタ204へのコンテンツ要求メッセージ(HTTPリクエスト224)を作成させる。そして、宛先変換部220で、そのコンテンツ要求メッセージにホームルータ207の宛先が付加されて、LAN/IF214からホームルータ207に向けて送信される。
【0013】
ホームルータ207は、そのコンテンツ要求メッセージ(HTTPリクエスト224)を、IPネットワーク206を介して通信BMLサーバセンタ204に送信する。
【0014】
そして、デジタルテレビ203は、通信BMLサーバセンタ204からの通信BMLコンテンツデータを含む応答メッセージ(HTTPレスポンス225)を、IPネットワーク206およびホームルータ207を介してLAN/IF214で受信する。そして、応答メッセージ解析部219によって、その応答メッセージから通信BMLコンテンツデータが抽出されてBMLブラウザ215に渡される。
【0015】
BMLブラウザ215は、その通信BMLコンテンツデータをレンダリングし、そのレンダリング結果226が画面出力部217にて画面に出力される。
【0016】
また、デジタルテレビ203は、HDMIコネクタを備えており、外部チューナやSTBなどの外部から入力される映像データ208も、HDMI/CEC通信部216によって表示させることができる。
【0017】
上記のように、すでに市場に出荷されたレガシーテレビであっても、放送BMLに連携した通信BMLコンテンツを利用することができる。しかし一方で、デジタルTVの高機能化が進み、デジタル放送の視聴機能以外に、ブラウザによるインターネット接続やDLNA(Digital Living Network Alliance)による宅内コンテンツ共有、あるいはVODでの映像コンテンツ視聴など、新しい機能が毎年のように追加搭載されている。
【0018】
日進月歩の機能拡張の陰で、すでに市場に出荷されたレガシーテレビでは、新しい拡張機能を利用できないため、利用者の不便を招いている現状がある。
【0019】
その解決法として、STB等に新機能を搭載し、レガシーテレビに外付けすることが考えられるが、STBをテレビに接続して利用する場合には、テレビリモコンとSTBリモコンの2つのリモコンを持ち替えて操作しなければならない等の著しく操作性が劣るという課題がある。
【0020】
この課題を解決する技術として、テレビ側に新たな機能を設けることによって、STBやレコーダなどの外部チューナが接続された場合に、リモコン1つを用いて、あたかも外部チューナの機能が組み込まれているかのように操作可能にする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2008−61065号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
しかしながら、放送BML連携のVODサービスに対応していないテレビを利用してこのサービスを実現させることはできなかった。
【0022】
ここでまず、放送BML連携のVODサービスに対応していないテレビにおける、VODサービスに対する動作について、図13および図15を用いて説明する。
【0023】
図15は、放送BML連携のVODサービスに対応していないテレビで、VODサーバセンタが提供するVODコンテンツを利用しようとした場合のシーケンス図である。
【0024】
放送BML連携のBMLサービスとは、放送BML(データ放送)に記述されたVODコンテンツのURLからVODを起動するサービスであり、例えば、視聴中のテレビ番組からデータ放送を起動し、データ放送からそのテレビ番組の過去シリーズをVODで視聴するといったサービスが提供できる。
【0025】
図13に一点鎖線で示すように、通信BMLサーバセンタ204が接続されているIPネットワーク206には、VODコンテンツを送出するVODサーバセンタ205も接続されており、VODサービスに対応していないデジタルテレビ203からもアクセスが可能である。
【0026】
TSデコーダ212で取り出されたBMLデータ(放送BML221)はBMLブラウザ215に入力され、BMLデータにしたがって画面構成がレンダリングされ、そのレンダリング結果222が画面出力部217にて画面に出力される。
【0027】
ここで、放送BML221にVODコンテンツに対応するURLが含まれていた場合には、データ放送が表示された画面内にVODコンテンツへの連携ボタンも表示される。ユーザがリモコン等によりこのVODコンテンツへの連携ボタンを選択227すると、その選択情報が選択項目入力部210からBMLブラウザ215に通知され、BMLブラウザ215は、送信メッセージ生成部218にVODサーバセンタ205へのコンテンツ要求メッセージ(HTTPリクエスト228)を作成させる。そして、宛先変換部220で、そのコンテンツ要求メッセージにホームルータ207の宛先が付加されて、LAN/IF214からホームルータ207に向けて送信される。
【0028】
ホームルータ207からIPネットワーク206を介して、そのコンテンツ要求メッセージ(HTTPリクエスト228)がVODサーバセンタ205へ送信される。
【0029】
そして、デジタルテレビ203は、VODサーバセンタ205からのVODコンテンツデータを含む応答メッセージ(HTTPレスポンス229)を、IPネットワーク206およびホームルータ207を介してLAN/IF214で受信する。そして、応答メッセージ解析部219によって、その応答メッセージからVODコンテンツデータが抽出されてBMLブラウザ215に渡される。
【0030】
しかし、BMLブラウザ215は、このVODコンテンツデータをデコードする機能を有していないため、データ放送の画面表示に「映像が表示できませんでした」等の表示をして、ユーザがVODコンテンツへの連携ボタンを選択したことに対する動作を終了する。
【0031】
このようなレガシーテレビ203でVODサービスを利用させるために、VOD対応STBを外付けする構成が考えられるが、その場合には、VODコンテンツのURLをSTBに通知する必要がある。VODコンテンツは外付けSTBでデコードして再生するのに対し、そのVODコンテンツのURLが記述された放送BML221はデジタルテレビ203で受信されるからである。
【0032】
しかし、デジタルテレビ203には、URLを通知する機能が無いため、外付けSTBを接続する構成としても、放送BML連携のVODサービスを実現することができなかった。
【0033】
特許文献1に開示されている表示装置では、HDMIケーブルのCECラインを利用しているが、CECコマンドを用いても、URL情報をデジタルテレビ203から外付けSTBへ通知することはできない。
【0034】
本発明は、上記従来の課題を考慮して、放送BML連携のVODサービスに対応していないテレビを利用してこのサービスを実現できるコンテンツ再生システム、通信機器等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0035】
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
ブラウザで表示させるためのコンテンツを送信するサーバ装置にIPネットワークを介して接続されたルータと、前記ルータに別のネットワークを介して接続された受信端末と、前記ルータに前記別のネットワークを通じて接続された通信機器とを備えたコンテンツ再生システムにおいて、
前記受信端末は、
前記受信端末がデコードできないコンテンツを提供する、前記IPネットワークに接続された所定のサーバ装置への第1のコンテンツ要求を受け付ける第1の要求受付部と、
前記受け付けた第1のコンテンツ要求にしたがって前記所定のサーバ装置へ向けての第1のリクエストを生成する第1のリクエスト生成部と、
前記第1のリクエスト生成部から前記第1のリクエストを入力し、前記通信機器へ向けて送り出す第1の変換部と、
外部からの映像データを入力する外部入力部とを有し、
前記通信機器は、
前記受信端末からの前記第1のリクエストを受け取った場合は、前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ前記第1のリクエストを送出する第1のリクエスト送出部と、
前記所定のサーバ装置からの前記第1のリクエストに対応する所定のコンテンツを、前記ルータを介して受け取る第1のコンテンツ受け取り部と、
前記受け取った所定のコンテンツをデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされた映像データを前記受信端末の前記外部入力部へ送り出す映像データ送出部とを有する、コンテンツ再生システムである。
【0036】
また、第2の本発明は、
ブラウザで表示させるためのコンテンツを送信するサーバ装置にIPネットワークを介して接続されたルータと、前記ルータに別のネットワークを介して接続された受信端末と、前記ルータに前記別のネットワークを通じて接続された通信機器とを備えたコンテンツ再生システムにおける前記通信機器であって、
前記受信端末がデコードできないコンテンツを提供する前記IPネットワークに接続された所定のサーバ装置への第1のコンテンツ要求を受け付ける第1の要求受付部と、前記受け付けた第1のコンテンツ要求にしたがって前記所定のサーバ装置へ向けての第1のリクエストを生成する第1のリクエスト生成部と、前記第1のリクエスト生成部から前記第1のリクエストを入力し送り出す第1の変換部と、外部からの映像データを入力する外部入力部とを有する前記受信端末の前記第1の変換部から、前記第1のリクエストを受け取った場合は、前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ前記第1のリクエストを送出する第1のリクエスト送出部と、
前記所定のサーバ装置からの前記第1のリクエストに対応する所定のコンテンツを、前記ルータを介して受け取る第1のコンテンツ受け取り部と、
前記受け取った所定のコンテンツをデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされた映像データを前記受信端末の前記外部入力部へ送り出す映像データ送出部とを備えた、通信機器である。
【0037】
また、第3の本発明は、
前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る端末入力切換指示部を備え、
前記受信端末は、放送信号およびデータ放送信号を受信しそれぞれデコードして表示する放送信号処理部を有し、
前記受信端末の前記第1の要求受付部は、前記放送信号処理部が前記データ放送信号をデコードして表示した画面中に表示され、受け付けるようになっており、
前記端末入力切換指示部は、前記映像データ送出部から前記映像データを前記外部入力部に送り出す際、前記受信端末に対して、前記放送信号処理部による表示から前記送り出す映像データの表示に切り換えさせる、第2の本発明の通信機器である。
【0038】
また、第4の本発明は、
第2のリクエスト送出部と、第2のコンテンツ受け取り部とをさらに備え、
前記受信端末は、前記受信端末がデコード可能なコンテンツを提供する前記IPネットワークに接続された別の所定のサーバ装置への第2のコンテンツ要求を受け付ける第2の要求受付部と、前記第2の要求受付部で受け付けた場合に前記受け付けた第2のコンテンツ要求にしたがって前記別の所定のサーバ装置へ向けての第2のリクエストを生成する第2のリクエスト生成部と、前記第2のリクエスト生成部から前記第2のリクエストを入力し前記通信機器へ向けて送り出す第2の変換部とを有し、
前記第2のリクエスト送出部は、前記受信端末からの前記第2のリクエストを受け取った場合は、前記ルータを介して前記別の所定のサーバ装置へ前記第2のリクエストを送出し、
前記第2のコンテンツ受け取り部は、前記別の所定のサーバ装置からの前記第2のリクエストに対応する別の所定のコンテンツを前記ルータを介して受け取ると、前記別のネットワークを介して前記受信端末へ送り出し、
前記受信端末は、送り込まれた前記別の所定のコンテンツをデコードして表示する、第3の本発明の通信機器である。
【0039】
また、第5の本発明は、
前記端末入力切換指示部は、前記デコード部による前記第1のリクエストに対応する所定のコンテンツのデコードおよびそのデコードされた前記映像データの送り出しが終わった後に、前記受信端末に対して、前記放送信号処理部による表示に切り換えさせる、第3の本発明の通信機器である。
【0040】
また、第6の本発明は、
前記受信端末から受け取ったリクエスト内に記載されるURLの中の特定文字列の有無に応じて、そのリクエストが前記第1のリクエストか前記第2のリクエストかを判定し、その判定結果にしたがって、前記第1のリクエスト送出部または前記第2のリクエスト送出部がそのリクエストを処理する、第4の本発明の通信機器である。
【0041】
また、第7の本発明は、
前記受信端末から受け取ったリクエスト内に記載されるURLの中のホスト名が、予め設定されているホスト名と一致するか否かに応じて、そのリクエストが前記第1のリクエストか前記第2のリクエストかを判定し、その判定結果にしたがって、前記第1のリクエスト送出部または前記第2のリクエスト送出部がそのリクエストを処理する、第4の本発明の通信機器である。
【0042】
また、第8の本発明は、
前記受信端末から受け取ったリクエストの中の特定文字列の有無に応じて、そのリクエストが前記第1のリクエストか前記第2のリクエストかを判定し、その判定結果にしたがって、前記第1のリクエスト送出部または前記第2のリクエスト送出部がそのリクエストを処理する、第4の本発明の通信機器である。
【0043】
また、第9の本発明は、
ブラウザで表示させるためのコンテンツを送信するサーバ装置にIPネットワークを介して接続されたルータと、前記ルータに別のネットワークを介して接続された受信端末と、前記ルータに前記別のネットワークを通じて接続された通信機器とを備えたコンテンツ再生システムにおいて、
前記受信端末は、
前記受信端末がデコードできないコンテンツを提供する、前記IPネットワークに接続された所定のサーバ装置への第3のコンテンツ要求を受け付ける第3の要求受付部と、
前記受け付けた第3のコンテンツ要求にしたがって前記所定のサーバ装置へ向けての第3のリクエストを生成する第3のリクエスト生成部と、
前記第3のリクエスト生成部から前記第3のリクエストを入力し、前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ向けて送り出す第1の要求送出部と、
外部からの映像データを入力する外部入力部とを有し、
前記ルータは、
前記所定のサーバ装置から送り出された前記第3のリクエストに対応するコンテンツを受け付けた場合、そのコンテンツを前記別のネットワークを通じて前記通信機器に送り出す転送部を有し、
前記通信機器は、
前記ルータから前記送り出されたコンテンツを受け取るコンテンツ受け取り部と、
前記受け取ったコンテンツをデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされた映像データを前記受信端末の前記外部入力部へ送り出す映像データ送出部とを有する、コンテンツ再生システムである。
【0044】
また、第10の本発明は、
ブラウザで表示させるためのコンテンツを送信するサーバ装置にIPネットワークを介して接続されたルータと、前記ルータに別のネットワークを介して接続された受信端末と、前記ルータに前記別のネットワークを通じて接続された通信機器とを備えたコンテンツ再生システムにおける前記通信機器において、
前記受信端末がデコードできないコンテンツを提供する前記IPネットワークに接続された所定のサーバ装置への第3のコンテンツ要求を受け付ける第3の要求受付部と、前記受け付けた第3のコンテンツ要求にしたがって前記所定のサーバ装置へ向けての第3のリクエストを生成する第3のリクエスト生成部と、前記第3のリクエスト生成部から前記第3のリクエストを入力し前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ向けて送り出す第1の要求送出部と、外部からの映像データを入力する外部入力部とを有する前記受信端末の前記外部入力部へ映像データを送り出す前記通信機器であって、
前記所定のサーバ装置から送り出された前記第3のリクエストに対応するコンテンツを受け付けた場合、そのコンテンツを前記別のネットワークを通じて送り出す転送部を有する前記ルータの前記転送部から前記送り出されたコンテンツを受け取るコンテンツ受け取り部と、
前記受け取ったコンテンツをデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされた前記映像データを前記受信端末の前記外部入力部へ送り出す映像データ送出部とを備えた、通信機器である。
【0045】
また、第11の本発明は、
前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る端末入力切換指示部を備え、
前記受信端末は、放送信号およびデータ放送信号を受信しデコードして表示する放送信号処理部を有し、
前記受信端末の前記第3の要求受付部は、前記放送信号処理部が前記データ放送信号をデコードして表示した画面中に表示され、受け付けるようになっており、
前記端末入力切換指示部は、前記映像データ送出部から前記映像データを前記外部入力部に送り出す際、前記受信端末に対して、前記放送信号処理部による表示から前記送り出す映像データの表示に切り換えさせる、第10の本発明の通信機器である。
【0046】
また、第12の本発明は、
前記受信端末は、前記受信端末がデコード可能なコンテンツを提供する前記IPネットワークに接続された別の所定のサーバ装置への第4のコンテンツ要求を受け付ける第4の要求受付部と、前記第4の要求受付部で受け付けた場合に前記受け付けた第4のコンテンツ要求にしたがって前記別の所定のサーバ装置へ向けての第4のリクエストを生成する第4のリクエスト生成部と、前記生成された第4のリクエストを前記ルータを介して前記別の所定のサーバ装置へ向けて送り出す第2の要求送出部とを有し、前記ルータを介して受け取った前記第4のリクエストに対応するコンテンツをデコードして表示する、第11の本発明の通信機器である。
【0047】
また、第13の本発明は、
HDMIケーブルにより前記受信端末の前記外部入力部と接続されており、
前記端末入力切換指示部は、前記受信端末が表示する映像ソースの切換指示を、CECを用いて行う、第4または第11の本発明の通信機器である。
【0048】
また、第14の本発明は、
前記端末入力切換指示部は、前記受信端末が表示する映像ソースの切換指示を、赤外線によるリモコン信号を用いて行う、第4または第11の本発明の通信機器である。
【0049】
また、第15の本発明は、
第4の本発明の通信機器の、前記第1のリクエストを受け取った場合は前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ前記第1のリクエストを送出する前記第1のリクエスト送出部、前記所定のサーバ装置からの前記第1のリクエストに対応する所定のコンテンツを前記ルータを介して受け取る前記第1のコンテンツ受け取り部、前記受け取った所定のコンテンツをデコードする前記デコード部、前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る前記端末入力切換指示部、前記受信端末からの前記第2のリクエストを受け取った場合は前記ルータを介して前記別の所定のサーバ装置へ前記第2のリクエストを送出する前記第2のリクエスト送出部、前記別の所定のサーバ装置からの前記第2のリクエストに対応する別の所定のコンテンツを前記ルータを介して受け取ると前記別のネットワークを介して前記受信端末へ送り出す前記第2のコンテンツ受け取り部、としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0050】
また、第16の本発明は、
第11の本発明の通信機器の、前記ルータの前記転送部から前記送り出されたコンテンツを受け取る前記コンテンツ受け取り部、前記受け取ったコンテンツをデコードする前記デコード部、前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る前記端末入力切換指示部、としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0051】
また、第17の本発明は、
第15または第16の本発明のプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0052】
本発明により、放送BML連携のVODサービスに対応していないテレビを利用してこのサービスを実現できるコンテンツ再生システム、通信機器等を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0053】
以下本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0054】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1のコンテンツ再生システムのシステム構成図である。
【0055】
図1において、放送送信センタ11はデジタルテレビ放送の送出を行っており、映像・音声等の他にデータ放送のためのBMLコンテンツの送出も行っている。受信アンテナ12は電波で送られてきたデジタルテレビ放送信号100を受信し、同軸ケーブルを介してデジタルテレビ13に信号を送っている。なお、デジタルテレビ13は、VODサービスを利用できる機能を有していないレガシーテレビである。
【0056】
また、VODサーバセンタ15は放送BML連携VODにて提供するVODコンテンツの送出を行っており、通信BMLサーバセンタ14はデータ放送閲覧時の通信網経由のBMLコンテンツの送出を行っており、両方ともIPネットワーク16を介して家庭内のホームルータ17と接続されている。ホームルータ17は家庭内LANを介してデジタルテレビ13とVOD対応STB18の両方に接続している。
【0057】
なお、ホームルータ17は、ルーティング機能を有する一般的なルータであり、図1に示すコンテンツ再生システムにおいて、図13に示した従来のシステム構成と異なるのは、VOD対応STB18を追加した点のみである。
【0058】
なお、VOD対応STB18が、本発明の通信機器の一例にあたり、デジタルテレビ13が、本発明の受信端末の一例にあたる。また、VODサーバセンタ15が、本発明の所定のサーバ装置の一例にあたり、通信BMLサーバセンタ14が、本発明の別の所定のサーバ装置の一例にあたる。また、デジタルテレビ13とVOD対応STB18とホームルータ17で構成されている家庭内LANが、本発明の別のネットワークの一例にあたる。
【0059】
また、VODサーバセンタ15から送出されるVODコンテンツが、本発明の、受信端末がデコードできないコンテンツの一例にあたり、また、本発明の所定のコンテンツの一例にもあたる。また、通信BMLサーバセンタ14から送出されるBMLコンテンツが、本発明の受信端末がデコード可能なコンテンツの一例にあたり、また、本発明の別の所定のコンテンツの一例にもあたる。
【0060】
また、デジタルテレビ13とVOD対応STB18は、それぞれHDMIコネクタ38および37を備えており、HDMIケーブルにより接続されている。
【0061】
なお、HDMIコネクタ38が、本発明の外部入力部の一例にあたる。
【0062】
次に、デジタルテレビ13の構成について説明する。
【0063】
デジタルテレビ13のチューナ21は、放送波中の放送信号100からMPEG2−TSのデータストリームを取り出す。このデータをTSデコーダ22にて映像データとBMLデータに分離する。
【0064】
TSデコーダ22で取り出された映像データはAVデコーダ23に入力され映像信号となって、画面出力部27にて画面に出力される。
【0065】
TSデコーダ22で取り出されたBMLデータはBMLブラウザ25に入力され、BMLデータにしたがって画面構成がレンダリングされ、画面出力部27にて画面に出力される。
【0066】
なお、チューナ21、TSデコーダ22、AVデコーダ23およびBMLブラウザ25を合わせた構成が、本発明の放送信号処理部の一例にあたる。
【0067】
BMLデータをレンダリングして表示した画面(データ放送内容画面)中に表示されるリンク情報のボタンをユーザがリモコン操作等により選択すると、選択項目指示部20にその選択情報が入力される。
【0068】
BMLブラウザ25は、データ放送内容画面中に表示されたURL情報にリンクしたボタンがユーザ操作により選択されると、送信メッセージ生成部28に選択されたボタンにリンクしたURL宛の要求メッセージ(HTTPリクエスト)を生成させる。
【0069】
宛先変換部30は、予め設定されているプロキシサーバの宛先を、送信メッセージ生成部28で生成された要求メッセージに付加して、LAN/IF24によってそのメッセージを送信する。
【0070】
本実施の形態1では、プロキシサーバの設定を、VOD対応STB18のIPアドレスおよびプロキシ機能が待ち受けているポート番号に設定しておく。したがって、宛先変換部30では、VOD対応STB18のプロキシ機能が待ち受けているポート番号の宛先が要求メッセージに付加されることになる。
【0071】
応答メッセージ解析部29は、LAN/IF24で受信した応答メッセージ(HTTPレスポンス)からコンテンツデータを抽出してBMLブラウザ25に渡す。そして、BMLブラウザ25は、渡されたコンテンツデータを放送BMLと同様の方法で画面に出力させる。
【0072】
HDMI/CEC通信部26は、HDMIケーブルで接続されたVOD対応STB18からHDMIコネクタ38に入力された映像データを受信し、画面出力部27にて画面に出力させる。また、HDMI/CEC通信部26は、VOD対応STB18から受信したCECによる入力切換要求にしたがって、画面出力部27の入力ソースの切換を行う。
【0073】
次に、VOD対応STB18の構成について説明する。
【0074】
VOD対応STB18のLANI/F31は、ホームルータ17を介してIPネットワーク16と接続され、HTTPプロキシ32やVODプレーヤ34の通信を制御する。
【0075】
HTTPプロキシ32は、デジタルテレビ13、VODサーバセンタ15および通信BMLサーバセンタ14の間に論理的に接続されている。デジタルテレビ13からのHTTPリクエストを受信した場合は、そのメッセージをVOD判定部33に転送し、VODの要求かどうかの判定を依頼する。HTTPプロキシ32は、VOD判定部33が「VODの要求である」と判断した場合のみ、VODプレーヤ34にメッセージ内のVODコンテンツのURLを伝える。
【0076】
VODプレーヤ34は、HTTPプロキシ32からURLを受け取ると起動し、VODサーバセンタ15から映像データを受信し、デコーダ35へ入力する。また、VODプレーヤ34は、デジタルテレビ13への入力切換の要求をHDMI/CEC通信部36に依頼する。
【0077】
デコーダ35は、VODプレーヤ34から入力された映像データをデコードし、そのデコードした映像データをHDMI/CEC通信部36に送る。HDMI/CEC通信部306は、その映像データをHDMIコネクタ37から出力させ、HDMIケーブルを介してデジタルテレビ13に送信する。
【0078】
なお、HDMI/CEC通信部36とHDMIコネクタ37を合わせた構成が、本発明の映像データ送出部の一例にあたる。
【0079】
次に、本実施の形態1のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携したVODコンテンツを再生する場合の動作について、図1〜図3を用いて説明する。
【0080】
図2は、本実施の形態1のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携したVODコンテンツを再生する際のシーケンス図を示している。また、図3(a)〜(c)は、本実施の形態1のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携したVODコンテンツを再生する際の、デジタルテレビ13の画面表示例を示している。
【0081】
本実施の形態1の動作をさせるために、予めデジタルテレビ13のプロキシサーバの設定をVOD対応STB18のIPアドレスおよびプロキシ機能が待ち受けているポート番号に設定しておく。これにより、デジタルテレビ13のLANI/F24で送受信されるメッセージは全て、VOD対応STB18によって中継される。
【0082】
まず、放送送信センタ11が放送波を通じて送信している放送信号100をデジタルテレビ13のチューナ21が受信し、チューナ21は放送信号100から放送BMLコンテンツ101を抽出して、BMLブラウザ25に受け渡す。
【0083】
BMLブラウザ25は、受け取った放送BMLコンテンツ101のレンダリングを行い、レンダリング結果102を画面出力部27に送る。画面出力部27は、その内容を画面に表示する。
【0084】
図3(a)は、このときにデジタルテレビ13の画面に表示されるデータ放送画面90の表示例を示している。
【0085】
データ放送画面90内には、AVデコーダ23でデコードされたTV放送映像91がその一部に表示されるとともに、放送BMLコンテンツ101に、通信BMLコンテンツに対応するURLやVODコンテンツに対応するURLが含まれていた場合には、図3(a)に示すように、通信BML連携ボタン92やVODコンテンツ再生ボタン93が表示される。なお、図3(a)では、TV放送映像91がデータ放送画面90内の一部に表示される例を示しているが、TV放送映像91は表示されなくてもよい。
【0086】
ここでユーザがBMLコンテンツ上のVODの再生を選択するか、通信BMLページへの遷移を選択するかによって動作が変わる。ユーザは、デジタルテレビ13用のリモコンを用いて、データ放送画面90内に表示されている通信BML連携ボタン92またはVODコンテンツ再生ボタン93をクリックすることにより、通信BMLページへの遷移またはBMLコンテンツ上のVODの再生を選択できる。
【0087】
ここでは、ユーザは、BMLコンテンツ上のVODの再生を選択103したものとする。図3(a)は、VODコンテンツ再生ボタン93をユーザがクリックした状態、つまりVOD再生を選択した状態を示している。
【0088】
ユーザがVODの再生を選択103すると、VODの再生が選択された情報が選択項目入力部20からBMLブラウザ25に通知され、BMLブラウザ25は、送信メッセージ生成部28にVODコンテンツ再生ボタン93にリンクしたVODコンテンツのURL宛のHTTPリクエストを生成させる。
【0089】
プロキシサーバの設定がVOD対応STB18のIPアドレスおよびプロキシ機能が待ち受けているポート番号に予め設定されているので、宛先変換部30は、送信メッセージ生成部28が生成したHTTPリクエストを、宛先をHTTPプロキシ32としたHTTPリクエスト104とし、LANI/F24によってそのHTTPリクエスト104をHTTPプロキシ32に向けて送信する。この際にHTTPリクエスト104によって要求するURLには、VODコンテンツのURLが記述される。
【0090】
なお、VODの再生の選択を受け付ける選択項目入力部20が、本発明の第1の要求受付部の一例にあたる。また、VODコンテンツのURL宛のHTTPリクエストを生成する送信メッセージ生成部28が、本発明の第1のリクエスト生成部の一例にあたる。また、このときに送信メッセージ生成部28が生成したHTTPリクエストを宛先をHTTPプロキシ32としたHTTPリクエスト104にする宛先変換部30が、本発明の第1の変換部の一例にあたる。
【0091】
VOD対応STB18では、HTTPプロキシ32がHTTPリクエスト104を受信すると、このHTTPリクエスト104をVOD判定部33に渡し、URLを解析させる。
【0092】
VOD判定部33は、HTTPリクエスト104に記述されているURL内の特定の文字列を探す。例えばこの特定の文字列を“vod”とすると、要求するURLが“http://www.aaa.jp/vod/movie.net”の場合にURL内の“vod”が検出され、VODの要求であることが認識される。
【0093】
HTTPプロキシ32は、VOD判定部33で「VODの要求である」と判定された場合、BMLブラウザ25に対してはダミーのBMLコンテンツ106(例えば“VODコンテンツを再生しています。”と表示するコンテンツ)を送り返すとともに、HTTPリクエスト104から抽出したVODコンテンツのURL105をVODプレーヤ34に送る。
【0094】
デジタルテレビ13のBMLブラウザ25は、このBMLコンテンツ106を応答メッセージ解析部29から受け取ると、このBMLコンテンツ106をレンダリングし、そのレンダリング結果107を画面出力部27を介してデジタルテレビ13の画面に表示させる。
【0095】
図3(b)は、BMLブラウザ25がダミーのBMLコンテンツ106をレンダリングしたレンダリング結果107を表示させたときの画面表示例を示している。例えばこのように、データ放送画面90内に、「VODコンテンツを再生しています」といった内容のダミーBMLコンテンツ94が表示される。
【0096】
一方、HTTPプロキシ32からVODコンテンツのURL105を受け取ったVODプレーヤ34は、HDMI/CEC通信部36からCEC経由にて入力切換コマンド108をデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26へ送信させる。
【0097】
入力切換コマンド108を受け取ったデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26は、画面出力部27に対して、それまでAVデコーダ23でデコードされた映像データおよびBMLブラウザ25でレンダリングされたBMLコンテンツとしていた入力ソースを、VOD対応STB18が接続されたHDMIコネクタ38からの入力に切り換える。
【0098】
また、VODプレーヤ34は、上記のように画面出力部27の入力ソースを切り換えるとともに、VODコンテンツの取得リクエスト(HTTPリクエスト109)をVODサーバセンタ15に向けて送信する。
【0099】
なお、入力切換コマンド108をデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26へ送信させるVODプレーヤ34が、本発明の端末入力切換指示部の一例にあたる。また、VODコンテンツの取得リクエスト(HTTPリクエスト109)をVODサーバセンタ15に向けて送信するVODプレーヤ34が、本発明の第1のリクエスト送出部の一例にあたる。本実施の形態1において、VODプレーヤ34は、本発明の端末入力切換指示部と第1のリクエスト送出部の機能を兼ねている。また、VODコンテンツの取得要求のHTTPリクエスト104および109が、本発明の第1のリクエストの一例にあたる。
【0100】
ホームルータ17およびIPネットワーク16を介して、HTTPリクエスト109を受信したVODサーバセンタ15は、要求されたVODコンテンツを含むHTTPレスポンス110をVODプレーヤ34に向けて送信する。
【0101】
VODプレーヤ34は、IPネットワーク16およびホームルータ17を介してHTTPレスポンス110を受信すると、HTTPレスポンス110に含まれるVODコンテンツの映像データをデコーダ35に渡す。
【0102】
なお、VODサーバセンタ15から送信されてきたHTTPレスポンス110を受信するVODプレーヤ34が、本発明の第1のコンテンツ受け取り部の一例にあたる。本実施の形態1において、VODプレーヤ34は、本発明の第1のコンテンツ受け取り部の機能も兼ねている。また、デコーダ35が、本発明のデコード部の一例にあたる。
【0103】
デコーダ35でデコードされたVOD映像データ111は、HDMI/CEC通信部36からHDMI経由でデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26へ送信され、画面出力部27によってそのVOD映像データ111がデジタルテレビ13の画面に表示される。
【0104】
図3(c)は、このようにしてVOD映像データ111がデジタルテレビ13の画面に表示されたときの画面表示例を示している。
【0105】
この場合、画面出力部27の入力ソースがHDMIコネクタ38からの入力に切り換えられるので、図3(b)に示すデータ放送画面90の画面表示から、外部入力画面95が画面全体に表示される画面に切り換わる。そして、HDMIコネクタ38から入力されたVOD映像データ111に対応するVODコンテンツ映像96が画面に表示される。
【0106】
以上のシーケンスにより、デジタルテレビ13におけるVOD映像データ111の再生表示が開始されるが、再生表示中はCECを用いたテレビリモコンによる再生制御が可能である。
【0107】
要求したVODコンテンツの映像データが終了するまで、VODプレーヤ34によるHTTPレスポンス110の受信処理、デコーダ35によるデコード処理および画面出力部27へのVOD映像データ111の送信処理が繰り返される(112)。
【0108】
そして、VODプレーヤ34は、そのVODコンテンツの終了を検出113すると、HDMI/CEC通信部36からCEC経由にて入力切換コマンド114をデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26へ送信させ、それまでHDMIコネクタ38からの入力としていた画面出力部27の入力ソースを、AVデコーダ23およびBMLブラウザ25からの放送映像データに切り換える。この際、デジタルテレビ13は、入力切換コマンド108によって切り換えられる直前に視聴していた放送チャンネルを記憶しているので、それにしたがってVODコンテンツの再生元のチャンネルに遷移することができる。
【0109】
次に、本実施の形態1のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携した通信BMLページへ遷移させる場合の動作について、図1、図4および図5を用いて説明する。
【0110】
図4は、本実施の形態1のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携した通信BMLページへ遷移させる際のシーケンス図を示している。また、図5(a)〜(c)は、本実施の形態1のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携した通信BMLページへ遷移させる際の、デジタルテレビ13の画面表示例を示している。なお、図4および図5において、それぞれ図2および図3と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
【0111】
BMLブラウザ25が、TSデコーダ22から受け取った放送BMLコンテンツ101のレンダリングを行い、レンダリング結果102を画面出力部27によって画面に表示させるまでの動作は、図2および図3を用いて説明した放送BMLに連携したVODコンテンツを再生する場合の動作と同様である。
【0112】
ここでは、ユーザは、通信BMLページへの遷移を選択120したものとする。
【0113】
図5(a)は、図3(a)と同じ画面の表示例を示しているが、図5(a)の場合には、通信BML連携ボタン92をユーザがクリックした状態、つまりユーザが通信BMLページへの遷移を選択した状態を示している。
【0114】
ユーザが通信BMLページへの遷移を選択120すると、通信BMLページへの遷移が選択された情報が選択項目入力部20からBMLブラウザ25に通知され、BMLブラウザ25は、送信メッセージ生成部28に通信BML連携ボタン92にリンクした通信BMLコンテンツのURL宛のHTTPリクエストを生成させる。
【0115】
プロキシサーバの設定がVOD対応STB18のIPアドレスおよびプロキシ機能が待ち受けているポート番号に予め設定されているので、宛先変換部30は、送信メッセージ生成部28が生成したHTTPリクエストを、宛先をHTTPプロキシ32としたHTTPリクエスト121とし、LANI/F24によってそのHTTPリクエスト121をHTTPプロキシ32に向けて送信する。この際にHTTPリクエスト121によって要求するURLには通信BMLコンテンツのURLが記述される。
【0116】
なお、このときの、通信BMLページへの遷移の選択を受け付ける選択項目入力部20が、本発明の第2の要求受付部の一例にあたる。また、通信BMLコンテンツのURL宛のHTTPリクエストを生成する送信メッセージ生成部28が、本発明の第2のリクエスト生成部の一例にあたる。また、このときに送信メッセージ生成部28が生成したHTTPリクエストを宛先をHTTPプロキシ32としたHTTPリクエスト121にする宛先変換部30が、本発明の第2の変換部の一例にあたる。
【0117】
本実施の形態1では、選択項目入力部20が、本発明の第2の要求受付部と第2の要求受付部の機能を兼ねている。また、送信メッセージ生成部28が、第1のリクエスト生成部と第2のリクエスト生成部の機能を兼ねている。また、宛先変換部30が、本発明の第1の変換部と第2の変換部の機能を兼ねている。
【0118】
図5(b)は、デジタルテレビ13から通信BMLコンテンツを要求するHTTPリクエスト121を送信したときの画面表示例を示している。例えば、BMLブラウザ25が「データ取得中」という映像データを生成して画面出力部27に入力することにより、データ放送画面90内に「データ取得中」といった内容のブラウザ状態表示97が表示される。
【0119】
VOD対応STB18では、HTTPプロキシ32がHTTPリクエスト121を受信すると、このHTTPリクエスト121をVOD判定部33に渡し、URLを解析させる。
【0120】
VOD判定部33は、HTTPリクエスト121に記述されているURL内の特定の文字列を探す。例えばこの特定の文字列を“vod”とすると、要求するURLが“http://www.aaa.jp/bml/index.htm”の場合にURL内の“vod”が検出できず、通信BMLの要求であることが認識される。
【0121】
HTTPプロキシ32は、VOD判定部33で「通信BMLの要求である」と認識された場合、通常のHTTPプロキシとして動作する。すなわち、通信BMLコンテンツの取得リクエスト(HTTPリクエスト122)を通信BMLサーバセンタ14に向けて送信する。
【0122】
なお、通信BMLコンテンツの取得リクエスト(HTTPリクエスト122)を送信するHTTPプロキシ32が、本発明の第2のリクエスト送出部の一例にあたる。また、通信BMLコンテンツの取得要求のHTTPリクエスト121および122が、本発明の第2のリクエストの一例にあたる。
【0123】
ホームルータ17およびIPネットワーク16を介して、HTTPリクエスト122を受信した通信BMLサーバセンタ14は、要求された通信BMLコンテンツを含むHTTPレスポンス123をHTTPプロキシ32に向けて送信する。
【0124】
HTTPプロキシ32は、IPネットワーク16およびホームルータ17を介してHTTPレスポンス123(通信BMLコンテンツ)を受信すると、この通信BMLコンテンツを含むHTTPレスポンス124を、BMLブラウザ25からのHTTPリクエスト121に対する応答として送信する。
【0125】
HTTPレスポンス123(通信BMLコンテンツ)を受信し、この通信BMLコンテンツを含むHTTPレスポンス124を送信するHTTPプロキシ32が、本発明の第2のコンテンツ受け取り部の一例にあたる。
【0126】
デジタルテレビ13のBMLブラウザ25は、通信BMLサーバセンタ14からのHTTPレスポンス124を受信すると、HTTPレスポンス124に含まれる通信BMLコンテンツをレンダリングし、そのレンダリング結果125を画面出力部27によって画面に表示させる。
【0127】
図5(c)は、通信BMLコンテンツのレンダリング結果125がデジタルテレビ13の画面に表示されたときの画面表示例を示している。この場合、通信BMLコンテンツのレンダリング結果125に対応する通信BMLコンテンツ画像98が、データ放送画面90内の一部または全体に表示される。
【0128】
次に、本実施の形態1のVOD対応STB18における動作について説明する。
【0129】
図6は、本実施の形態1のVOD対応STB18の動作を示したフローチャートである。
【0130】
VOD対応STB18のHTTPプロキシ32は、LANI/F31によって、デジタルテレビ13から送信されたHTTPリクエストを受信する(ステップS1)と、そのHTTPリクエストがVODコンテンツを要求するメッセージか否かをVOD判定部33に判定させる(ステップS2)。
【0131】
ここで、VOD判定部33が「VODコンテンツの要求ではない」と判定した場合には、HTTPプロキシ32は、デジタルテレビ13から受信したHTTPリクエストを、そのまま通信BMLサーバセンタ14に向けて送信させ(ステップS9)、その後は、通常のHTTPプロキシとしての動作をする。すなわち、その後は、HTTPプロキシ32は、デジタルテレビ13と通信BMLサーバセンタ14間で送受信されるメッセージの中継動作をする。
【0132】
一方、ステップS2において、VOD判定部33が「VODコンテンツの要求である」と判定した場合には、HTTPプロキシ32は、例えば“VODコンテンツを再生しています。”と表示するようなダミーのBMLコンテンツをデジタルテレビ13に送信する(ステップS3)。そして、デジタルテレビ13から受信したHTTPリクエストに含まれているVODコンテンツのURLをVODプレーヤ34に渡すと、VODプレーヤ34が、VODサーバセンタ15に向けて、HTTPリクエストを送信する(ステップS4)。
【0133】
また、VODプレーヤ34は、HTTPリクエストをVODサーバセンタ15に送信するとともに、HDMI/CEC通信部36によってCEC経由でデジタルテレビ13の画面出力部27の入力ソースをHDMIコネクタ38からの入力に切り換えさせる(ステップS5)。
【0134】
そして、VODプレーヤ34は、VODサーバセンタ15から受信したVODコンテンツを順次デコーダ35に渡し、デコーダ35がデコードした映像データをHDMIコネクタ37から出力して(ステップS6)、そのデコードされた映像データがデジタルテレビ13の画面に再生表示される。デジタルテレビ13から要求されたそのVODコンテンツのデータが終了するまで、VODプレーヤ34によるVODコンテンツデータの受信処理、デコーダ35によるデコード処理、HDMIコネクタ37からの出力処理の動作が繰り返し行われる。
【0135】
そして、そのVODコンテンツデータの受信が終了すると(ステップS7)、VODプレーヤ34は、HDMI/CEC通信部36によってCEC経由でデジタルテレビ13の画面出力部27の入力ソースを、放送データをデコードした映像データの入力に切り換える(ステップS8)。
【0136】
このようにして、VODコンテンツの再生機能を持っていないレガシーテレビ(デジタルテレビ13)であっても、VOD対応STB18を追加するだけで、デジタルテレビ13によるVODコンテンツの利用を実現できる。
【0137】
なお、上記した本実施の形態1では、VOD対応STB18からのデジタルテレビ13の画面出力部27の入力ソースの切換指示を、CECコマンドで行うこととしたが、赤外線によるリモコン信号の送出で指示するようにしてもよい。
【0138】
図7は、赤外線によるリモコン信号でデジタルテレビ13の画面出力部27の入力ソースの切換指示をする場合の、本発明の実施の形態1のコンテンツ再生システムのシステム構成図を示している。図1と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
【0139】
図7に示すVOD対応STB45は、図1に示したVOD対応STB18の構成に加えて、赤外線送信部39および赤外線発光部42を備えている。
【0140】
また、図7のデジタルテレビ13に示した赤外線受信部40および赤外線受光部41は、図1では記載を省略していたが、赤外線リモコンから発光される赤外線データを受光して処理する、デジタルテレビ13が通常備えている構成である。
【0141】
VOD対応STB45の赤外線送信部39は、デジタルテレビ13に付属している赤外線リモコンから発光される赤外線データと同様の赤外線データを赤外線発光部42から発光させる。
【0142】
図7に示すコンテンツ再生システムでは、VODプレーヤ34からの入力ソース切換指示に応じて、赤外線送信部39が、赤外線発光部42からデジタルテレビ13の入力切換の赤外線データを発光させる。
【0143】
この図7に示したコンテンツ再生システムの構成の場合にも、VODコンテンツの再生機能を持っていないデジタルテレビ13にVOD対応STB45を追加するだけで、デジタルテレビ13によるVODコンテンツの利用を実現できる。
【0144】
また、本実施の形態1のコンテンツ再生システムでは、ユーザは、データ放送画面90に表示されたVODコンテンツ再生ボタン93をクリックする操作のみで、デジタルテレビ13の画面にVODコンテンツの再生表示が行われる。つまり、VOD対応のデジタルTVで放送BML連携のVODサービスを利用する場合と同等の操作性で、VODコンテンツの利用を実現できる。
【0145】
なお、本実施の形態1において、VODの再生か通信BMLページへの遷移かの判断方法として、予めVODサーバセンタ15または通信BMLサーバセンタ14のIPアドレスやホスト名をVOD対応STB18にプリセットしておき、その値と要求するURLの照合によって判断を行ってもよい。
【0146】
(実施の形態2)
図8に、本発明の実施の形態2のコンテンツ再生システムのシステム構成図を示す。なお、図1と同じ構成部分には同じ符号を用いている。
【0147】
実施の形態1のコンテンツ再生システムでは、VODの再生か通信BMLページへの遷移かの判定を、デジタルテレビ13から送信された要求メッセージを解析して行ったが、この判定を、通信BMLサーバセンタ14またはVODサーバセンタ15からデジタルテレビ13に向けて送信される応答メッセージを解析して行うようにしてもよい。
【0148】
本実施の形態2のコンテンツ再生システムのVOD対応STB50は、VODの再生か通信BMLページへの遷移かの判定を、通信BMLサーバセンタ14またはVODサーバセンタ15からデジタルテレビ13に向けて送信されてくるHTTPレスポンスを解析して行う。
【0149】
図8に示した本実施の形態2のコンテンツ再生システムは、図1のVOD対応STB18をVOD対応STB50に置き換えた構成である。図1に示したVOD対応STB18とは、HTTPプロキシ51およびVODプレーヤ52の動作が異なる。
【0150】
ここでは、図1に示したコンテンツ再生システムと異なる部分について説明する。
【0151】
本実施の形態2のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携した通信BMLページへ遷移させる場合の動作については、実施の形態1のコンテンツ再生システムにおける動作と同様であり、図4に示したシーケンスのように動作する。つまり、この場合には、本実施の形態2のHTTPプロキシ51およびVODプレーヤ52は、それぞれ図1に示したHTTPプロキシ32およびVODプレーヤ34と同様の動作をする。
【0152】
放送BMLに連携したVODコンテンツを再生する場合の動作が、実施の形態1のコンテンツ再生システムにおける動作とは異なる。
【0153】
以下に、本実施の形態2のコンテンツ再生システムにおける、放送BMLに連携したVODコンテンツを再生する場合の動作について、図8および図9を用いて説明する。
【0154】
図9は、本実施の形態2のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携したVODコンテンツを再生する際のシーケンス図を示している。なお、図2に示したシーケンス図と同じ構成部分には同じ符号を用いている。
【0155】
ユーザがVODの再生を選択103したときに、HTTPリクエスト104をVOD対応STB50のHTTPプロキシ51に向けて送信するまでのデジタルテレビ13における動作は、実施の形態1のコンテンツ再生システムの場合と同様である。HTTPプロキシ51がHTTPリクエスト104を受信した後の本実施の形態2のコンテンツ再生システムの動作について、以下に説明する。
【0156】
VOD対応STB50のHTTPプロキシ51は、HTTPリクエスト104を受信すると、HTTPリクエスト104に記載されている宛先にこの要求メッセージを転送する。この場合、ユーザはVODの再生を選択103しているので、HTTPリクエスト104の宛先にはVODサーバセンタ15のアドレスが記載されており、HTTPリクエスト130がVODサーバセンタ15に向けて転送されることになる。
【0157】
なお、VODコンテンツの取得リクエスト(HTTPリクエスト130)をVODサーバセンタ15に向けて送信するHTTPプロキシ51が、本発明の第1のリクエスト送出部の一例にあたる。本実施の形態2においては、HTTPプロキシ51が、本発明の第1のリクエスト送出部と第2のリクエスト送出部の機能を兼ねている。また、VODコンテンツの取得要求のHTTPリクエスト104および130が、本発明の第1のリクエストの一例にあたる。
【0158】
ホームルータ17およびIPネットワーク16を介して、HTTPリクエスト130を受信したVODサーバセンタ15は、要求されたVODコンテンツを含むHTTPレスポンス131をHTTPプロキシ51に向けて送信する。
【0159】
HTTPプロキシ51は、HTTPレスポンス131を受信すると、VOD判定部33に渡してURLを解析させる。
【0160】
なお、VODコンテンツ含むHTTPレスポンス131を受信するHTTPプロキシ51が、本発明の第1のコンテンツ受け取り部の一例にあたる。本実施の形態2においては、HTTPプロキシ51が、本発明の第1のコンテンツ受け取り部と第2のコンテンツ受け取り部の機能も兼ねている。
【0161】
VOD判定部33は、実施の形態1と同様の方法により、HTTPレスポンス131が、VODの応答であるか否かを判定する。
【0162】
ここでもし、VOD判定部33で「通信BMLの応答である」と認識された場合、すなわちHTTPレスポンス131が通信BMLサーバセンタ14などから送信されてきた場合には、HTTPプロキシ51は、通常のHTTPプロキシとして動作し、受け取ったHTTPレスポンス131をそのままデジタルテレビ13に向けて転送する。つまり、この場合には、図4に示すシーケンスにしたがった動作をする。
【0163】
しかし、ここでは、HTTPレスポンス131はVODサーバセンタ15から送信されてくるので、VOD判定部33では「VODの応答である」と認識される。
【0164】
HTTPプロキシ51は、VOD判定部33で「VODの応答である」と判定されると、BMLブラウザ25に対してはダミーのBMLコンテンツ132(例えば“VODコンテンツを再生しています。”と表示するコンテンツ)を送り返すとともに、HTTPレスポンス131から抽出したVODコンテンツデータ134をVODプレーヤ52に送る。
【0165】
デジタルテレビ13のBMLブラウザ25は、このBMLコンテンツ132を応答メッセージ解析部29から受け取ると、このBMLコンテンツ132をレンダリングし、そのレンダリング結果133を画面出力部27を介してデジタルテレビ13の画面に表示させる。
【0166】
一方、HTTPプロキシ51からVODコンテンツデータ134を受け取ったVODプレーヤ52は、HDMI/CEC通信部36からCEC経由にて入力切換コマンド135をデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26へ送信させる。
【0167】
入力切換コマンド135を受け取ったデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26は、画面出力部27に対して、それまでAVデコーダ23でデコードされた映像データおよびBMLブラウザ25でレンダリングされたBMLコンテンツとしていた入力ソースを、VOD対応STB50が接続されたHDMIコネクタ38からの入力に切り換える。
【0168】
また、VODプレーヤ52は、上記のように画面出力部27の入力ソースを切り換えるとともに、VODコンテンツデータ134をデコーダ35に渡してデコードさせ、そのデコードされたVOD映像データ136を、HDMI/CEC通信部36からHDMI経由でデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26へ送信させる。そして、デジタルテレビ13のHDMIコネクタ38に入力されたVOD映像データ136が、画面出力部27によってデジタルテレビ13の画面に表示される。
【0169】
以上のシーケンスにより、デジタルテレビ13におけるVOD映像データ136の再生表示が開始されるが、再生表示中はCECを用いたテレビリモコンによる再生制御が可能である。
【0170】
要求したVODコンテンツの映像データが終了するまで、HTTPプロキシ51によるHTTPレスポンス131の受信処理、デコーダ35によるVODコンテンツデータ134に対するデコード処理および画面出力部27へのVOD映像データ136の送信処理が繰り返される(137)。
【0171】
そして、VODプレーヤ52は、そのVODコンテンツの終了を検出138すると、HDMI/CEC通信部36からCEC経由にて入力切換コマンド139をデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26へ送信させ、それまでHDMIコネクタ38からの入力としていた画面出力部27の入力ソースを、AVデコーダ23およびBMLブラウザ25からの放送映像データに切り換える。この際、デジタルテレビ13は、入力切換コマンド135によって切り換えられる直前に視聴していた放送チャンネルを記憶しているので、それにしたがってVODコンテンツの再生元のチャンネルに遷移することができる。
【0172】
このように、本実施の形態2のコンテンツ再生システムにおいても、実施の形態1と同様に、VODコンテンツの再生機能を持っていないデジタルテレビ13にVOD対応STB50を追加するだけで、デジタルテレビ13によるVODコンテンツの利用を実現できる。しかも、VOD対応のデジタルTVで放送BML連携のVODサービスを利用する場合と同等の操作性でVODコンテンツの利用を実現できる。
【0173】
(実施の形態3)
図10に、本発明の実施の形態3のコンテンツ再生システムのシステム構成図を示す。なお、図1と同じ構成部分には同じ符号を用いている。
【0174】
実施の形態1および実施の形態2では、通信されるメッセージがVODに関するメッセージであるか否かの判定を、VOD対応STBのVOD判定部33で行うこととしたのに対し、本実施の形態3のコンテンツ再生システムでは、この判定をホームルータで行うこととした点が異なる。
【0175】
図1に示したVOD対応STB18と比較してわかるように、本実施の形態3のVOD対応STB61は、VOD判定部33を備えていない。
【0176】
図10に示すVOD対応STB61のLANI/F65、VODプレーヤ66、デコーダ67およびHDMI/CEC通信部68は、それぞれ図1に示すLANI/F31、VODプレーヤ34、デコーダ35およびHDMI/CEC通信部36と同一の機能を有している。
【0177】
本実施の形態3のホームルータ60は、家庭内LANとの送受信を制御するLANI/F64と、家庭内LANとIPネットワーク16間の通信接続を制御するIPデータ転送部62と、VOD判定部63を備えている。
【0178】
VOD判定部63は、IPデータ転送部62から渡されるメッセージの送信元のアドレスが、予め設定されているアドレスと一致するか否かを判定する。
【0179】
IPデータ転送部62は、IPネットワーク16から送信されてくるメッセージをVOD判定部63に渡して判定させ、「送信元が予め設定されているアドレスではない」と判定された場合には、LANI/F64によって、そのメッセージを記載されている通りの送信先アドレスに送信させる。VOD判定部63によって「送信元が予め設定されているアドレスである」と判定された場合には、そのメッセージを、記載されている送信先アドレスではなく別の予め設定されているアドレス宛に送信させる。
【0180】
なお、IPデータ転送部62が、本発明の転送部の一例にあたる。また、本実施の形態3においては、選択項目入力部20が、本発明の第3の要求受付部の一例にあたり、本発明の第4の要求受付部の機能も兼ねている。また、VODコンテンツのURL宛のHTTPリクエストを生成する送信メッセージ生成部28が、本発明の第3のリクエスト生成部の一例にあたり、本発明の第4のリクエスト生成部の機能も兼ねている。また、本実施の形態3においては、宛先変換部30が、本発明の第1の要求送出部の一例にあたり、本発明の第2の要求送出部の機能も兼ねている。
【0181】
次に、本実施の形態3のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携したVODコンテンツを再生する場合の動作について、図10および図11を用いて説明する。
【0182】
図11は、本実施の形態3のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携したVODコンテンツを再生する際のシーケンス図を示している。なお、図11において、図2と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
【0183】
本実施の形態3の動作をさせるために、ホームルータ60において、上記の「予め設定されている送信元アドレス」としてVODサーバセンタ15のアドレスを設定しておき、「別の予め設定されている送信先アドレス」としてVOD対応STB61のアドレスを設定しておく。
【0184】
ユーザがVODの再生を選択103するまでのデジタルテレビ13における動作は、実施の形態1のコンテンツ再生システムの場合と同様である。ユーザがVODの再生を選択103した後の本実施の形態3のコンテンツ再生システムの動作について、以下に説明する。
【0185】
ユーザがVODの再生を選択103すると、BMLブラウザ25は、送信メッセージ生成部28にVODコンテンツのURL宛のHTTPリクエストを生成させる。
【0186】
宛先変換部30は、送信メッセージ生成部28が生成したHTTPリクエストを、宛先をホームルータ60としたHTTPリクエスト140とし、LANI/F24によってそのHTTPリクエスト140をIPデータ転送部62に向けて送信する。この際にHTTPリクエスト140によって要求するURLにはVODコンテンツのURLが記述される。
【0187】
ホームルータ60のIPデータ転送部62は、HTTPリクエスト140を受信すると、HTTPリクエスト140に記載されている宛先にこの要求メッセージを転送する。この場合、ユーザはVODの再生を選択103しているので、HTTPリクエスト140の宛先にはVODサーバセンタ15のアドレスが記載されており、HTTPリクエスト141がVODサーバセンタ15に向けて転送されることになる。
【0188】
IPネットワーク16を介して、HTTPリクエスト141を受信したVODサーバセンタ15は、要求されたVODコンテンツを含むHTTPレスポンス142をデジタルテレビ13に向けて送信する。
【0189】
ホームルータ60のIPデータ転送部62は、HTTPレスポンス142を受信すると、VOD判定部63に渡してURLを解析させる。
【0190】
VOD判定部63は、HTTPレスポンス142の送信元のアドレスが「予め設定されている送信元アドレス」に一致するか否かを判定する。
【0191】
「予め設定されている送信元アドレス」には、VODサーバセンタ15のアドレスが設定されているので、VOD判定部63は、「送信元が予め設定されているアドレスである」と判定する。
【0192】
IPデータ転送部62は、VOD判定部63で「送信元が予め設定されているアドレスである」と判定されたので、HTTPレスポンス142の送信先アドレスを「別の予め設定されている送信先アドレス」に変更したHTTPレスポンス143として、LANI/F64によって送信させる。ここで、「別の予め設定されている送信先アドレス」には、VOD対応STB61のアドレスが設定されているので、HTTPレスポンス143は、VOD対応STB61に向けて送信される。
【0193】
VOD対応STB61のVODプレーヤ66は、LANI/F65で受信されたHTTPレスポンス143を受け取ると、HDMI/CEC通信部68からCEC経由にて入力切換コマンド144をデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26へ送信させる。
【0194】
なお、HTTPレスポンス143を受け取るVODプレーヤ66が、本発明のコンテンツ受け取り部の一例にあたる。
【0195】
入力切換コマンド144を受け取ったデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26は、画面出力部27に対して、それまでAVデコーダ23でデコードされた映像データおよびBMLブラウザ25でレンダリングされたBMLコンテンツとしていた入力ソースを、VOD対応STB61が接続されたHDMIコネクタ38からの入力に切り換える。
【0196】
また、VODプレーヤ66は、HTTPレスポンス143に含まれるVODコンテンツの映像データをデコーダ67に渡す。
【0197】
デコーダ67でデコードされたVOD映像データ145は、HDMI/CEC通信部68からHDMI経由でデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26へ送信され、画面出力部27によってそのVOD映像データ145がデジタルテレビ13の画面に表示される。
【0198】
以上のシーケンスにより、デジタルテレビ13におけるVOD映像データ145の再生表示が開始されるが、再生表示中はCECを用いたテレビリモコンによる再生制御が可能である。
【0199】
要求したVODコンテンツの映像データが終了するまで、IPデータ転送部62によるHTTPレスポンス143の転送処理、VODプレーヤ66によるHTTPレスポンス143の受信処理、デコーダ67によるデコード処理および画面出力部27へのVOD映像データ145の送信処理が繰り返される(146)。
【0200】
そして、VODプレーヤ66は、そのVODコンテンツの終了を検出147すると、HDMI/CEC通信部68からCEC経由にて入力切換コマンド148をデジタルテレビ13のHDMI/CEC通信部26へ送信させ、それまでHDMIコネクタ38からの入力としていた画面出力部27の入力ソースを、AVデコーダ23およびBMLブラウザ25からの放送映像データに切り換える。この際、デジタルテレビ13は、入力切換コマンド144によって切り換えられる直前に視聴していた放送チャンネルを記憶しているので、それにしたがってVODコンテンツの再生元のチャンネルに遷移することができる。
【0201】
次に、本実施の形態3のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携した通信BMLページへ遷移させる場合の動作について、図10および図12を用いて説明する。
【0202】
図12は、本実施の形態3のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携した通信BMLページへ遷移させる際のシーケンス図を示している。なお、図12において、図4と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
【0203】
ユーザが通信BMLページへの遷移を選択120するまでのデジタルテレビ13における動作は、実施の形態1のコンテンツ再生システムの場合と同様である。ユーザが通信BMLページへの遷移を選択120した後の本実施の形態3のコンテンツ再生システムの動作について、以下に説明する。
【0204】
ユーザが通信BMLページへの遷移を選択120すると、BMLブラウザ25は、送信メッセージ生成部28に通信BMLコンテンツのURL宛のHTTPリクエストを生成させる。
【0205】
宛先変換部30は、送信メッセージ生成部28が生成したHTTPリクエストを、宛先をホームルータ60としたHTTPリクエスト150とし、LANI/F24によってそのHTTPリクエスト150をIPデータ転送部62に向けて送信する。この際にHTTPリクエスト150によって要求するURLには通信BMLコンテンツのURLが記述される。
【0206】
ホームルータ60のIPデータ転送部62は、HTTPリクエスト150を受信すると、HTTPリクエスト150に記載されている宛先にこの要求メッセージを転送する。この場合、ユーザは通信BMLページへの遷移を選択120しているので、HTTPリクエスト150の宛先には通信BMLサーバセンタ14のアドレスが記載されており、HTTPリクエスト151が通信BMLサーバセンタ14に向けて転送されることになる。
【0207】
IPネットワーク16を介して、HTTPリクエスト151を受信した通信BMLサーバセンタ14は、要求されたVODコンテンツを含むHTTPレスポンス152をデジタルテレビ13に向けて送信する。
【0208】
ホームルータ60のIPデータ転送部62は、HTTPレスポンス152を受信すると、VOD判定部63に渡してURLを解析させる。
【0209】
VOD判定部63は、HTTPレスポンス142の送信元のアドレスが「予め設定されている送信元アドレス」に一致するか否かを判定する。
【0210】
HTTPレスポンス152は通信BMLサーバセンタ14から送信されてきたのに対し、「予め設定されている送信元アドレス」には、VODサーバセンタ15のアドレスが設定されているので、VOD判定部63は、「送信元が予め設定されているアドレスではない」と判定する。
【0211】
IPデータ転送部62は、VOD判定部63で「送信元が予め設定されているアドレスではない」と判定されたので、HTTPレスポンス152に記載されている送信先アドレス宛に、HTTPレスポンス153をLANI/F64によって送信させる。ここで、HTTPレスポンス152に記載されている送信先はデジタルテレビ13なので、HTTPレスポンス153は、デジタルテレビ13に向けて送信される。
【0212】
デジタルテレビ13のBMLブラウザ25は、ホームルータ60によって転送されてきたHTTPレスポンス153を受信すると、HTTPレスポンス153に含まれる通信BMLコンテンツをレンダリングし、そのレンダリング結果154を画面出力部27によって画面に表示させる。
【0213】
なお、上記した本実施の形態3では、VOD対応STB61からのデジタルテレビ13の画面出力部27の入力ソースの切換指示を、CECコマンドで行うこととしたが、図7で示した構成のように、赤外線によるリモコン信号の送出で指示するようにしてもよい。
【0214】
このように、本実施の形態3のコンテンツ再生システムでは、VODコンテンツの再生機能を持っていないデジタルテレビ13にVOD対応STB61およびホームルータ60を追加するだけで、デジタルテレビ13によるVODコンテンツの利用を実現できる。しかも、VOD対応のデジタルTVで放送BML連携のVODサービスを利用する場合と同等の操作性でVODコンテンツの利用を実現できる。
【0215】
なお、本実施の形態3で説明したホームルータ60の機能、すなわち設定された送信元からのメッセージを設定された特定の送信先へ送信するような機能は、多くのルータが備えている一般的な機能である。ルータがこの機能を備えている場合には、図13に示すような従来のコンテンツ再生システムの構成に対して、VOD対応STB61を追加し、ホームルータ207の設定を変更するだけで本実施の形態3のコンテンツ再生システムを構成できる。
【0216】
また、実施の形態1や実施の形態2では、デジタルテレビ13においてプロキシサーバの設定をする必要があるが、本実施の形態3のコンテンツ再生システムの場合には、デジタルテレビ13についてはそのような設定変更をすることもなく実現できる。
【0217】
なお、レガシーテレビは、BMLブラウザとともにHTMLブラウザも備えている。上記の各実施の形態では、BMLブラウザを例に説明したが、本発明はHTMLブラウザに対して適用することもできる。したがって各実施の形態において、BMLブラウザに代えてHTMLブラウザで行うことで、アクトビラ(登録商標)等のIPネットワークを用いた映像配信システム、映像配信サービスに適用することも可能である。
【0218】
以上に説明したように、本発明のコンテンツ再生システムおよび通信機器は、VOD機能を搭載しないデジタルテレビでも煩雑な操作を必要とせず、シームレスにVODサービスの利用が可能となるので、デジタル放送サービス内のデータ放送にてインターネット経由のビデオ・オン・デマンド(VOD)を提供する端末機器として有用である。
【0219】
なお、本発明のプログラムは、上述した本発明の通信機器の、前記第1のリクエストを受け取った場合は前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ前記第1のリクエストを送出する前記第1のリクエスト送出部、前記所定のサーバ装置からの前記第1のリクエストに対応する所定のコンテンツを前記ルータを介して受け取る前記第1のコンテンツ受け取り部、前記受け取った所定のコンテンツをデコードする前記デコード部、前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る前記端末入力切換指示部、前記受信端末からの前記第2のリクエストを受け取った場合は前記ルータを介して前記別の所定のサーバ装置へ前記第2のリクエストを送出する前記第2のリクエスト送出部、前記別の所定のサーバ装置からの前記第2のリクエストに対応する別の所定のコンテンツを前記ルータを介して受け取ると前記別のネットワークを介して前記受信端末へ送り出す前記第2のコンテンツ受け取り部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
【0220】
また、本発明のプログラムは、上述した本発明の通信機器の、前記ルータの前記転送部から前記送り出されたコンテンツを受け取る前記コンテンツ受け取り部、前記受け取ったコンテンツをデコードする前記デコード部、前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る前記端末入力切換指示部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
【0221】
また、本発明の記録媒体は、上述した本発明の通信機器の、前記第1のリクエストを受け取った場合は前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ前記第1のリクエストを送出する前記第1のリクエスト送出部、前記所定のサーバ装置からの前記第1のリクエストに対応する所定のコンテンツを前記ルータを介して受け取る前記第1のコンテンツ受け取り部、前記受け取った所定のコンテンツをデコードする前記デコード部、前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る前記端末入力切換指示部、前記受信端末からの前記第2のリクエストを受け取った場合は前記ルータを介して前記別の所定のサーバ装置へ前記第2のリクエストを送出する前記第2のリクエスト送出部、前記別の所定のサーバ装置からの前記第2のリクエストに対応する別の所定のコンテンツを前記ルータを介して受け取ると前記別のネットワークを介して前記受信端末へ送り出す前記第2のコンテンツ受け取り部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であり、コンピュータにより読み取り可能かつ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協働して利用される記録媒体である。
【0222】
また、本発明の記録媒体は、上述した本発明の通信機器の、前記ルータの前記転送部から前記送り出されたコンテンツを受け取る前記コンテンツ受け取り部、前記受け取ったコンテンツをデコードする前記デコード部、前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る前記端末入力切換指示部の機能をコンピュータにより実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であり、コンピュータにより読み取り可能かつ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協働して利用される記録媒体である。
【0223】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な、ROM等の記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0224】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、インターネット等の伝送媒体、光・電波等の伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0225】
また、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。
【0226】
なお、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0227】
本発明に係るコンテンツ再生システムおよび通信機器等は、放送BML連携のVODサービスに対応していないテレビを利用してこのサービスを実現できる効果を有し、デジタル放送サービス内のデータ放送によるサービスを利用する、コンテンツ再生システムおよび通信機器等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0228】
【図1】本発明の実施の形態1のコンテンツ再生システムのシステム構成図
【図2】本発明の実施の形態1のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携したVODンテンツを再生する際のシーケンス図
【図3】(a)本発明の実施の形態1のデジタルテレビにおける、放送BMLコンテンツデータの画面表示例を示す図、(b)本発明の実施の形態1のデジタルテレビがVOD対応STBからダミーのBMLコンテンツを受信したときの画面表示例を示す図、(c)本発明の実施の形態1のVOD対応STBがデジタルテレビにVOD映像データを表示させたときの画面表示例を示す図
【図4】本発明の実施の形態1のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携した通信BMLページへ遷移させる際のシーケンス図
【図5】(a)本発明の実施の形態1のデジタルテレビにおける、放送BMLコンテンツデータの画面表示例を示す図、(b)本発明の実施の形態1のデジタルテレビにおいて、ユーザが放送BMLに連携した通信BMLページへの遷移を選択したときの画面表示例を示す図、(c)本発明の実施の形態1のデジタルテレビが通信BMLコンテンツデータを表示したときの画面表示例を示す図
【図6】本発明の実施の形態1のVOD対応STBの動作を示したフローチャート
【図7】本発明の実施の形態1の、赤外線によるリモコン信号でデジタルテレビの入力ソースの切換指示をする構成のコンテンツ再生システムのシステム構成図
【図8】本発明の実施の形態2のコンテンツ再生システムのシステム構成図
【図9】本発明の実施の形態2のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携したVODンテンツを再生する際のシーケンス図
【図10】本発明の実施の形態3のコンテンツ再生システムのシステム構成図
【図11】本発明の実施の形態3のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携したVODンテンツを再生する際のシーケンス図
【図12】本発明の実施の形態3のコンテンツ再生システムで、放送BMLに連携した通信BMLページへ遷移させる際のシーケンス図
【図13】VODサービスを利用できないレガシーテレビを用いる場合の、放送BMLに連携した通信BMLコンテンツ利用システムの構成図
【図14】VODサービスを利用できないレガシーテレビが通信BMLコンテンツを利用する際のシーケンス図
【図15】放送BML連携のVODサービスに対応していないレガシーテレビで、VODサーバセンタが提供するVODコンテンツを利用しようとした場合のシーケンス図
【符号の説明】
【0229】
11 放送送信センタ
12 受信アンテナ
13 デジタルテレビ
14 通信BMLサーバセンタ
15 VODサーバセンタ
16 IPネットワーク
17 ホームルータ
18 VOD対応STB
20 選択項目入力部
21 チューナ
22 TSデコーダ
23 AVデコーダ
24 LAN I/F
25 BMLブラウザ
26 HDMI/CEC通信部
27 画面出力部
28 送信メッセージ生成部
29 応答メッセージ解析部
30 宛先変換部
31 LAN I/F
32 HTTPプロキシ
33 VOD判定部
34 VODプレーヤ
35 デコーダ
36 HDMI/CEC通信部
37、38 HDMIコネクタ
39 赤外線送信部
40 赤外線受信部
41 赤外線受光部
42 赤外線発光部
45 VOD対応STB
50 VOD対応STB
51 HTTPプロキシ
52 VODプレーヤ
60 ホームルータ
61 VOD対応STB
62 IPデータ転送部
63 VOD判定部
64 LAN I/F
65 LAN I/F
66 VODプレーヤ
67 デコーダ
68 HDMI/CEC通信部
90 データ放送画面
91 TV放送映像
92 通信BML連携ボタン
93 VODコンテンツ再生ボタン
94 ダミーBMLコンテンツ
95 外部入力画面
96 VODコンテンツ映像
97 ブラウザ状態表示
98 通信BMLコンテンツ画像
100 放送信号


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラウザで表示させるためのコンテンツを送信するサーバ装置にIPネットワークを介して接続されたルータと、前記ルータに別のネットワークを介して接続された受信端末と、前記ルータに前記別のネットワークを通じて接続された通信機器とを備えたコンテンツ再生システムにおいて、
前記受信端末は、
前記受信端末がデコードできないコンテンツを提供する、前記IPネットワークに接続された所定のサーバ装置への第1のコンテンツ要求を受け付ける第1の要求受付部と、
前記受け付けた第1のコンテンツ要求にしたがって前記所定のサーバ装置へ向けての第1のリクエストを生成する第1のリクエスト生成部と、
前記第1のリクエスト生成部から前記第1のリクエストを入力し、前記通信機器へ向けて送り出す第1の変換部と、
外部からの映像データを入力する外部入力部とを有し、
前記通信機器は、
前記受信端末からの前記第1のリクエストを受け取った場合は、前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ前記第1のリクエストを送出する第1のリクエスト送出部と、
前記所定のサーバ装置からの前記第1のリクエストに対応する所定のコンテンツを、前記ルータを介して受け取る第1のコンテンツ受け取り部と、
前記受け取った所定のコンテンツをデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされた映像データを前記受信端末の前記外部入力部へ送り出す映像データ送出部とを有する、コンテンツ再生システム。
【請求項2】
ブラウザで表示させるためのコンテンツを送信するサーバ装置にIPネットワークを介して接続されたルータと、前記ルータに別のネットワークを介して接続された受信端末と、前記ルータに前記別のネットワークを通じて接続された通信機器とを備えたコンテンツ再生システムにおける前記通信機器であって、
前記受信端末がデコードできないコンテンツを提供する前記IPネットワークに接続された所定のサーバ装置への第1のコンテンツ要求を受け付ける第1の要求受付部と、前記受け付けた第1のコンテンツ要求にしたがって前記所定のサーバ装置へ向けての第1のリクエストを生成する第1のリクエスト生成部と、前記第1のリクエスト生成部から前記第1のリクエストを入力し送り出す第1の変換部と、外部からの映像データを入力する外部入力部とを有する前記受信端末の前記第1の変換部から、前記第1のリクエストを受け取った場合は、前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ前記第1のリクエストを送出する第1のリクエスト送出部と、
前記所定のサーバ装置からの前記第1のリクエストに対応する所定のコンテンツを、前記ルータを介して受け取る第1のコンテンツ受け取り部と、
前記受け取った所定のコンテンツをデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされた映像データを前記受信端末の前記外部入力部へ送り出す映像データ送出部とを備えた、通信機器。
【請求項3】
前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る端末入力切換指示部を備え、
前記受信端末は、放送信号およびデータ放送信号を受信しそれぞれデコードして表示する放送信号処理部を有し、
前記受信端末の前記第1の要求受付部は、前記放送信号処理部が前記データ放送信号をデコードして表示した画面中に表示され、受け付けるようになっており、
前記端末入力切換指示部は、前記映像データ送出部から前記映像データを前記外部入力部に送り出す際、前記受信端末に対して、前記放送信号処理部による表示から前記送り出す映像データの表示に切り換えさせる、請求項2に記載の通信機器。
【請求項4】
第2のリクエスト送出部と、第2のコンテンツ受け取り部とをさらに備え、
前記受信端末は、前記受信端末がデコード可能なコンテンツを提供する前記IPネットワークに接続された別の所定のサーバ装置への第2のコンテンツ要求を受け付ける第2の要求受付部と、前記第2の要求受付部で受け付けた場合に前記受け付けた第2のコンテンツ要求にしたがって前記別の所定のサーバ装置へ向けての第2のリクエストを生成する第2のリクエスト生成部と、前記第2のリクエスト生成部から前記第2のリクエストを入力し前記通信機器へ向けて送り出す第2の変換部とを有し、
前記第2のリクエスト送出部は、前記受信端末からの前記第2のリクエストを受け取った場合は、前記ルータを介して前記別の所定のサーバ装置へ前記第2のリクエストを送出し、
前記第2のコンテンツ受け取り部は、前記別の所定のサーバ装置からの前記第2のリクエストに対応する別の所定のコンテンツを前記ルータを介して受け取ると、前記別のネットワークを介して前記受信端末へ送り出し、
前記受信端末は、送り込まれた前記別の所定のコンテンツをデコードして表示する、請求項3に記載の通信機器。
【請求項5】
前記端末入力切換指示部は、前記デコード部による前記第1のリクエストに対応する所定のコンテンツのデコードおよびそのデコードされた前記映像データの送り出しが終わった後に、前記受信端末に対して、前記放送信号処理部による表示に切り換えさせる、請求項3に記載の通信機器。
【請求項6】
前記受信端末から受け取ったリクエスト内に記載されるURLの中の特定文字列の有無に応じて、そのリクエストが前記第1のリクエストか前記第2のリクエストかを判定し、その判定結果にしたがって、前記第1のリクエスト送出部または前記第2のリクエスト送出部がそのリクエストを処理する、請求項4に記載の通信機器。
【請求項7】
前記受信端末から受け取ったリクエスト内に記載されるURLの中のホスト名が、予め設定されているホスト名と一致するか否かに応じて、そのリクエストが前記第1のリクエストか前記第2のリクエストかを判定し、その判定結果にしたがって、前記第1のリクエスト送出部または前記第2のリクエスト送出部がそのリクエストを処理する、請求項4に記載の通信機器。
【請求項8】
前記受信端末から受け取ったリクエストの中の特定文字列の有無に応じて、そのリクエストが前記第1のリクエストか前記第2のリクエストかを判定し、その判定結果にしたがって、前記第1のリクエスト送出部または前記第2のリクエスト送出部がそのリクエストを処理する、請求項4に記載の通信機器。
【請求項9】
ブラウザで表示させるためのコンテンツを送信するサーバ装置にIPネットワークを介して接続されたルータと、前記ルータに別のネットワークを介して接続された受信端末と、前記ルータに前記別のネットワークを通じて接続された通信機器とを備えたコンテンツ再生システムにおいて、
前記受信端末は、
前記受信端末がデコードできないコンテンツを提供する、前記IPネットワークに接続された所定のサーバ装置への第3のコンテンツ要求を受け付ける第3の要求受付部と、
前記受け付けた第3のコンテンツ要求にしたがって前記所定のサーバ装置へ向けての第3のリクエストを生成する第3のリクエスト生成部と、
前記第3のリクエスト生成部から前記第3のリクエストを入力し、前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ向けて送り出す第1の要求送出部と、
外部からの映像データを入力する外部入力部とを有し、
前記ルータは、
前記所定のサーバ装置から送り出された前記第3のリクエストに対応するコンテンツを受け付けた場合、そのコンテンツを前記別のネットワークを通じて前記通信機器に送り出す転送部を有し、
前記通信機器は、
前記ルータから前記送り出されたコンテンツを受け取るコンテンツ受け取り部と、
前記受け取ったコンテンツをデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされた映像データを前記受信端末の前記外部入力部へ送り出す映像データ送出部とを有する、コンテンツ再生システム。
【請求項10】
ブラウザで表示させるためのコンテンツを送信するサーバ装置にIPネットワークを介して接続されたルータと、前記ルータに別のネットワークを介して接続された受信端末と、前記ルータに前記別のネットワークを通じて接続された通信機器とを備えたコンテンツ再生システムにおける前記通信機器において、
前記受信端末がデコードできないコンテンツを提供する前記IPネットワークに接続された所定のサーバ装置への第3のコンテンツ要求を受け付ける第3の要求受付部と、前記受け付けた第3のコンテンツ要求にしたがって前記所定のサーバ装置へ向けての第3のリクエストを生成する第3のリクエスト生成部と、前記第3のリクエスト生成部から前記第3のリクエストを入力し前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ向けて送り出す第1の要求送出部と、外部からの映像データを入力する外部入力部とを有する前記受信端末の前記外部入力部へ映像データを送り出す前記通信機器であって、
前記所定のサーバ装置から送り出された前記第3のリクエストに対応するコンテンツを受け付けた場合、そのコンテンツを前記別のネットワークを通じて送り出す転送部を有する前記ルータの前記転送部から前記送り出されたコンテンツを受け取るコンテンツ受け取り部と、
前記受け取ったコンテンツをデコードするデコード部と、
前記デコード部でデコードされた前記映像データを前記受信端末の前記外部入力部へ送り出す映像データ送出部とを備えた、通信機器。
【請求項11】
前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る端末入力切換指示部を備え、
前記受信端末は、放送信号およびデータ放送信号を受信しデコードして表示する放送信号処理部を有し、
前記受信端末の前記第3の要求受付部は、前記放送信号処理部が前記データ放送信号をデコードして表示した画面中に表示され、受け付けるようになっており、
前記端末入力切換指示部は、前記映像データ送出部から前記映像データを前記外部入力部に送り出す際、前記受信端末に対して、前記放送信号処理部による表示から前記送り出す映像データの表示に切り換えさせる、請求項10に記載の通信機器。
【請求項12】
前記受信端末は、前記受信端末がデコード可能なコンテンツを提供する前記IPネットワークに接続された別の所定のサーバ装置への第4のコンテンツ要求を受け付ける第4の要求受付部と、前記第4の要求受付部で受け付けた場合に前記受け付けた第4のコンテンツ要求にしたがって前記別の所定のサーバ装置へ向けての第4のリクエストを生成する第4のリクエスト生成部と、前記生成された第4のリクエストを前記ルータを介して前記別の所定のサーバ装置へ向けて送り出す第2の要求送出部とを有し、前記ルータを介して受け取った前記第4のリクエストに対応するコンテンツをデコードして表示する、請求項11に記載の通信機器。
【請求項13】
HDMIケーブルにより前記受信端末の前記外部入力部と接続されており、
前記端末入力切換指示部は、前記受信端末が表示する映像ソースの切換指示を、CECを用いて行う、請求項4または11に記載の通信機器。
【請求項14】
前記端末入力切換指示部は、前記受信端末が表示する映像ソースの切換指示を、赤外線によるリモコン信号を用いて行う、請求項4または11に記載の通信機器。
【請求項15】
請求項4に記載の通信機器の、前記第1のリクエストを受け取った場合は前記ルータを介して前記所定のサーバ装置へ前記第1のリクエストを送出する前記第1のリクエスト送出部、前記所定のサーバ装置からの前記第1のリクエストに対応する所定のコンテンツを前記ルータを介して受け取る前記第1のコンテンツ受け取り部、前記受け取った所定のコンテンツをデコードする前記デコード部、前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る前記端末入力切換指示部、前記受信端末からの前記第2のリクエストを受け取った場合は前記ルータを介して前記別の所定のサーバ装置へ前記第2のリクエストを送出する前記第2のリクエスト送出部、前記別の所定のサーバ装置からの前記第2のリクエストに対応する別の所定のコンテンツを前記ルータを介して受け取ると前記別のネットワークを介して前記受信端末へ送り出す前記第2のコンテンツ受け取り部、としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項16】
請求項11に記載の通信機器の、前記ルータの前記転送部から前記送り出されたコンテンツを受け取る前記コンテンツ受け取り部、前記受け取ったコンテンツをデコードする前記デコード部、前記受信端末が表示する映像ソースを切り換えさせる切換指示を送る前記端末入力切換指示部、としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項17】
請求項15または16に記載のプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−62658(P2010−62658A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−223758(P2008−223758)
【出願日】平成20年9月1日(2008.9.1)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】