説明

コンテンツ管理装置及びコンテンツ再生装置

【課題】映像コンテンツと映像コンテンツを再生中に撮影した視聴者の映像を示すコンテンツ等の撮影コンテンツとを、分かり易くリストアップすることが可能に集計できるコンテンツ管理装置を提供する。
【解決手段】コンテンツ管理装置は、映像コンテンツと、その映像コンテンツの再生中に視聴者を被写体として撮影されその映像コンテンツに関連付けられて格納された撮影コンテンツとから、映像コンテンツのジャンル毎に及び/又は視聴者の状態毎に、映像コンテンツ及び撮影コンテンツのシーンを分類する分類部21xと、分類部21xでの分類結果を管理情報ファイル17a等として記憶するHDD17等の記憶部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ管理装置、及びそのコンテンツ管理装置を備えたコンテンツ再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、映像コンテンツを再生中にその視聴者を撮影する技術が開示されている。
例えば、特許文献1には、テレビ番組と同時にテレビ装置に繋いだカメラの映像も記録し、一方を再生する時にもう一方も同時再生する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−104348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術をはじめとする従来の技術では、膨大な記録データから所望の映像を視聴するのが困難であり、また、同時再生に必要な2つの映像を録画するために多量の記憶容量を必要とする。
【0005】
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、放送番組等の映像コンテンツと映像コンテンツを再生中に撮影した視聴者の映像を示すコンテンツ等の撮影コンテンツとを、分かり易くリストアップすることが可能に集計できるコンテンツ管理装置、及びそのコンテンツ管理装置を備え、分かり易くリストアップすることが可能なコンテンツ再生装置を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、上述のコンテンツ管理装置において、不要な映像コンテンツ又は不要な映像コンテンツ及び撮影コンテンツを消去し、記憶容量を低減することが可能なコンテンツ管理装置、及びそのコンテンツ管理装置を備えたコンテンツ再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、コンテンツ管理装置において、映像コンテンツと、該映像コンテンツの再生中に視聴者を被写体として撮影され該映像コンテンツに関連付けられて格納された撮影コンテンツとから、前記映像コンテンツのジャンル毎に及び/又は前記視聴者の状態毎に、前記映像コンテンツ及び前記撮影コンテンツのシーンを分類する分類部と、該分類部での分類結果を管理情報ファイルとして記憶する記憶部と、を備えたことを特徴としたものである。
【0008】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記記憶部は、前記管理情報ファイルを、前記シーン毎に個別のファイルとして記憶することを特徴としたものである。
【0009】
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記記憶部は、予め定められた複数の状態に該当するシーンについての分類結果のみを記憶することを特徴としたものである。
【0010】
第4の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記視聴者として撮影対象となった人物を判定する人物判定部を備え、前記分類部は、ジャンル毎及び/又は前記視聴者の状態毎に、且つ前記人物判定部で判定された人物毎に、前記映像コンテンツ及び前記撮影コンテンツのシーンを分類することを特徴としたものである。
【0011】
第5の技術手段は、第4の技術手段において、前記記憶部は、予め定められた人物に該当するシーンについての分類結果のみを記憶することを特徴としたものである。
【0012】
第6の技術手段は、第3又は第5の技術手段において、前記記憶部で記憶したシーン以外のシーンに対応する前記映像コンテンツ及び前記撮影コンテンツを、格納先から消去する消去部を備えたことを特徴としたものである。
【0013】
第7の技術手段は、第1〜第6のいずれか1の技術手段において、前記視聴者の状態は、前記視聴者の表情及び/又は行動であることを特徴としたものである。
【0014】
第8の技術手段は、第1〜第7のいずれか1の技術手段におけるコンテンツ管理装置と、前記映像コンテンツと前記映像コンテンツに関連付けられた撮影コンテンツとを同時に再生する同時再生部とを備えたコンテンツ再生装置であって、前記コンテンツ再生装置は、前記管理情報ファイルに基づきシーンのリストを表示するリスト表示部を備え、前記同時再生部は、前記リスト表示部で表示されたリストのうちユーザ選択されたシーンについての前記映像コンテンツ及び前記撮影コンテンツを同時に再生することを特徴としたものである。
【0015】
第9の技術手段は、第8の技術手段において、前記リスト表示部は、ユーザ入力された検索条件をキーとして前記管理情報ファイルに基づき検索した結果のシーンについてのリストを表示することを特徴としたものである。
【0016】
第10の技術手段は、第8又は第9の技術手段において、前記コンテンツ再生装置は、前記管理情報ファイルに基づき、ジャンル毎及び/又は前記視聴者の状態毎に、シーン数又は該当シーンの再生に必要となる合計時間又は全シーンに対する該当シーンの割合についてのリストを表示する概略リスト表示部を備え、前記リスト表示部は、前記概略リスト表示部で表示されたリストのうち、ユーザ選択されたジャンル及び/又は前記視聴者の状態に該当するシーンのリストを表示することを特徴としたものである。
【0017】
第11の技術手段は、第4又は第5の技術手段におけるコンテンツ管理装置と、前記映像コンテンツと前記映像コンテンツに関連付けられた撮影コンテンツとを同時に再生する同時再生部とを備えたコンテンツ再生装置であって、前記コンテンツ再生装置は、前記管理情報ファイルに基づき、ジャンル毎及び/又は前記視聴者の状態毎に、且つ人物毎に、シーン数又は該当シーンの再生に必要となる合計時間又は全シーンに対する該当シーンの割合についてのリストを表示する概略リスト表示部と、前記概略リスト表示部で表示されたリストのうち、ユーザ選択されたジャンル及び/又は前記視聴者の状態に該当し且つ人物に該当するシーンのリストを、前記管理情報ファイルに基づき表示するシーンのリストを表示するリスト表示部を備え、前記同時再生部は、前記リスト表示部で表示されたリストのうちユーザ選択されたシーンについての前記映像コンテンツ及び前記撮影コンテンツを同時に再生することを特徴としたものである。
【0018】
第12の技術手段は、第8〜第11のいずれか1の技術手段において、前記映像コンテンツは、放送されたコンテンツであり、前記コンテンツ再生装置は、前記映像コンテンツを受信して再生する再生部と、前記撮影コンテンツを撮影するためのカメラと、前記再生部で前記映像コンテンツを再生中に、前記カメラで撮影された前記撮影コンテンツと再生中の前記映像コンテンツとを関連付けて記憶する録画部と、を備えたことを特徴としたものである。
【0019】
第13の技術手段は、第8〜第11のいずれか1の技術手段において、前記映像コンテンツは、記録済みのコンテンツであり、前記コンテンツ再生装置は、前記映像コンテンツを記録先から読み出して再生する再生部と、前記撮影コンテンツを撮影するためのカメラと、前記再生部で前記映像コンテンツを再生中に、該カメラで撮影された前記撮影コンテンツと関連付けて記憶する録画部と、を備えたことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明のコンテンツ管理装置によれば、放送番組等の映像コンテンツと映像コンテンツを再生中に撮影した視聴者の映像を示すコンテンツ等の撮影コンテンツとを、分かり易くリストアップすることが可能に集計できる。また、本発明のコンテンツ再生装置によれば、そのような分かり易いリストアップができる。
【0021】
また、本発明の他の形態によれば、さらに、不要な映像コンテンツ又は不要な映像コンテンツ及び撮影コンテンツを消去し、記憶容量を低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るコンテンツ再生装置の一例であるテレビ装置の一構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のテレビ装置で管理される管理情報ファイルの例を示す図である。
【図3】図2の管理情報ファイルの元となる映像コンテンツ及び撮影コンテンツについて説明するための概念図である。
【図4】図1のテレビ装置における一連の処理例を説明するためのフロー図である。
【図5】図4に続く処理例を説明するためのフロー図である。
【図6】図5に続く処理例を説明するためのフロー図である。
【図7】図1のテレビ装置における他の一連の処理例を説明するためのフロー図である。
【図8】図7に続く処理例を説明するためのフロー図である。
【図9】図8に続く処理例を説明するためのフロー図である。
【図10】図5に続く他の処理例を説明するためのフロー図である。
【図11】図10に続く処理例を説明するためのフロー図である。
【図12】図1のテレビ装置において対象シーンの再生処理へ至る大まかな流れを説明するための画面遷移の一例を示す図である。
【図13】図12の概略リスト画面の一例を示す図である。
【図14】図13の概略リスト画面のあるシーングループを選択した場合に表示されるリスト画面の一例を示す図である。
【図15】図12の概略リスト画面の他の例を示す図である。
【図16】図15の概略リスト画面のあるシーングループを選択した場合に表示されるリスト画面の一例を示す図である。
【図17】図12の概略リスト画面で検索ボタンを選択したときの検索画面の一例を示す図である。
【図18】図14の画面においてあるシーンを選択したときの再生方法の一例を詳細に説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明に係るコンテンツ管理装置は、番組などの映像コンテンツとその再生中にカメラで撮影されたコンテンツ等の撮影コンテンツとを管理する装置である。映像コンテンツは、通常の放送波のようにアンテナから受信して録画しながら再生してもよいし、IP(Internet Protocol)放送のようにネットワーク経由で受信して録画しながら再生してもよい。また、映像コンテンツは、既に記録済みのものを再生してもよい。例えば、ブルーレイディスク等の可搬記録媒体に格納されたものを再生してもよい。さらに、映像コンテンツは、アンテナやネットワーク経由で受信してHDD(Hard Disk Drive)などに録画済みのものを再生してもよいし、可搬記録媒体から事前にHDDなどにコピーしておいたものを再生してもよい。記録済みのものとしては、例えば、インターネット経由で再生するVOD(Video On Demand)コンテンツや、ホームサーバに蓄積した写真などの静止画データや、ゲームプログラムの実行により再生されるゲーム画面の映像も、本発明で言うところの映像コンテンツに該当する。ここで、撮影コンテンツは、映像コンテンツの再生中にカメラで撮影され、関連付けられたものであることを前提に説明するが、映像コンテンツの再生とは無関係に撮影された撮影コンテンツであってもよい。以下、基本的に映像コンテンツが放送中(又は配信中)であっても記録済みであっても適用可能な例を挙げるが、本発明に係るコンテンツ管理装置は、その一方のみに対応するだけでもよい。
【0024】
また、本発明に係るコンテンツ再生装置は、このようなコンテンツ管理装置を備え、映像コンテンツと撮影コンテンツとの同時再生が可能な装置である。このコンテンツ再生装置は、映像コンテンツだけでの再生を行う再生部を備えるようにしておき、撮影コンテンツを取得するためのカメラも内部に具備するか若しくは外部接続しておけばよい。
【0025】
以下、このようなコンテンツ管理装置を備えたコンテンツ再生装置の一例として、テレビ装置を挙げて説明する。但し、テレビ装置にコンテンツ管理装置のみを組み込んでもよい。さらに、テレビ装置以外にも、例えばレコーダやSTB(Set Top Box)なども本発明に係るコンテンツ管理装置やコンテンツ再生装置を組み込んでもよく、表示に限っては外部接続したテレビ装置やモニタ装置に出力すれば済む。
【0026】
図1は、本発明に係るコンテンツ再生装置の一例であるテレビ装置の一構成例を示すブロック図である。
図1で例示するテレビ装置1は、チューナ11、IPチューナ12、カメラ13、マイク14、映像音声入力部15、メモリ16、HDD17、映像音声出力部18、表示部19、スピーカ20、コンテンツ解析部21、消去部22、再生映像選択部23、及び同時再生処理部24を備える。各構成11〜24は直接又は間接的にバス10に接続されている。入力装置2は、テレビ装置1を操作するためのリモートコントローラ及びその操作信号を受信する受信部や、テレビ装置1の本体に設けられた本体操作部などで構成される。
【0027】
ここで、各部21〜24は、例えばCPUとRAMとROMによって構成することができる。ROMには各部21〜24としてCPUを機能させるためのプログラムを記録しておき、CPUがそのプログラムをRAMに読み出して実行することで各部21〜24の機能を実現することができる。このプログラムは、様々な種類の可搬記録媒体に格納して流通させることや、放送波やネットワークを介して流通させることができる。なお、RAMはメモリ16で代用することができる。
【0028】
また、テレビ装置1は、レコーダや外付けHDDの所定などの外部機器3にも接続されており、またインターネットやホームネットワークを介してオンラインストレージやホームサーバなどの外部機器4に接続されている。外部機器4がオンラインストレージの場合、VODで再生することやIP放送されたコンテンツを再生することができる。外部機器4がホームサーバの場合、記録済み映像コンテンツや音楽、写真などを再生することができる。
【0029】
テレビ装置1の各構成について説明する。チューナ11は、地上デジタル放送やBS/CSデジタル衛星放送などの放送波をアンテナで受信し、映像音声出力部18や外部機器3に出力する。IPチューナ12は、ネットワークを介して外部機器4からIP放送や記録済み映像コンテンツを受信し、映像音声出力部18や外部機器3に出力する。また、チューナ11やIPチューナ12は、必要に応じて、映像コンテンツに関するコンテンツ情報(例えば番組情報)を、後述するコンテンツ解析部21の映像コンテンツ情報処理部21aに渡す。
【0030】
映像音声出力部18は、チューナ11やIPチューナ12若しくは外部機器3から受信した映像データ、音声データを、それぞれ表示部19、スピーカ20へ出力する。映像音声出力部18、表示部19、及びスピーカ20は、映像コンテンツを再生する再生部の一例である。
【0031】
カメラ13及びマイク14は、テレビ装置1の再生部で映像コンテンツが再生されているときに、好ましくは自動で起動し、視聴者を被写体として撮影し、その映像データ、音声データを映像音声入力部15へ入力する。自動起動以外では、例えば視聴者自身や視聴者の保護者等の他者が撮影キーを押すなどにより、起動させてもよい。映像音声入力部15は、撮影により入力された映像・音声データでなる撮影コンテンツを、後述する撮影コンテンツ情報処理部21bへ出力する。これは後述する表情判定部21d、行動判定部21e、人物判定部21fで使用するためである。また、撮影コンテンツは、HDD17又は外部機器3に記録されるが、その制御も撮影コンテンツ情報処理部21bが行えばよい。
【0032】
また、カメラ13は後述の人物判定部21fで人物を判定し、その判定結果に基づき自動追尾して撮影することが好ましく、特に撮影方向や撮影倍率なども自動で表情が映るように又は体全体が移るように変更できるようになっていることが好ましい。以下、撮影コンテンツを取得するのはカメラ13であるように説明するが、基本的にマイク14による音声データの取得を伴う。
【0033】
メモリ16は、テレビ装置1内部でのデータのやり取りや、外部機器3や外部機器4とのデータのやり取りにおいて、バッファとして使用する、RAMやフレームメモリ等の記憶装置である。HDD17は、後述する管理情報ファイル17a,17b等の管理情報ファイルを記憶する。
【0034】
また、外部機器3は、チューナ11やIPチューナ12から入力された映像コンテンツを記憶することも可能になっている。外部機器3が接続されたテレビ装置1のように、本発明に係るコンテンツ再生装置は、映像コンテンツを録画する録画部を備えることが好ましい。この録画部は、映像コンテンツのみの録画も可能としておけばよいが、再生部で映像コンテンツの再生中にカメラ13で撮影された撮影コンテンツと、その再生中の映像コンテンツとについては、それらを関連付けて記憶するものとする。また、この録画部は、外部機器3の代わりにHDD17など、内部記憶装置に記憶するように構成してもよい。
【0035】
ここで、映像コンテンツが、テレビ放送やIP放送などの放送されたコンテンツである場合には、上記再生部は、その映像コンテンツを受信して再生すればよい。一方で、映像コンテンツが既に記録済みのコンテンツであった場合、上記再生部は、映像コンテンツを記録先から読み出して再生すればよい。
【0036】
映像コンテンツのデータ構造は、例えばMPEG2、H.264などが挙げられるが、特に問わない。放送番組の場合、一般的に放送番組を録画した時のデータと同じく、放送波の中の番組情報も一緒に格納され、番組の長さも(所要時間)も一緒にメタデータとして格納され、録画日時は自動的に付加されるものとする。放送番組以外の映像コンテンツも同様である。
【0037】
また、カメラ映像データのデータ構造は、例えばMPEG2、H.264などが挙げられるが、特に問わない。一般的にカメラ映像を記録した時のデータと同じく、映像の長さは(所要時間)も一緒にメタデータとして格納され、記録日時は自動的に付加されるものとする。
【0038】
関連付けの方法についてはどのような方法を採用してもよい。但し、映像コンテンツの再生中の、映像コンテンツ自身と視聴者の様子とが再現できるような、映像コンテンツと撮影コンテンツとの同時再生が、実現できるように関連付けてあればよい。つまり、映像コンテンツと撮影コンテンツとは、例えば再生日時と撮影日時とが合うような同時再生が可能な状態で関連付けられていればよい。無論、Picture in Picture(P in P)や同サイズでの2画面表示などにより、一方のコンテンツに他方を組み込んで1つのコンテンツとして格納されていてもよい。また、上述のように、映像コンテンツや撮影コンテンツには通常、映像データだけでなく音声データも含まれている。
【0039】
同時再生処理部24は、上述した関連付けに従って映像コンテンツと撮影コンテンツとを、同時に再生する処理を、映像音声出力部18に対して行う。その結果、表示部19及びスピーカ20から映像・音声が同時出力される。P in P表示を行う場合には、撮影コンテンツの方が映像コンテンツより大きな領域を使って表示されることが好ましい。この同時再生時の音声に関し、元の映像コンテンツからのみ音声出力してもよいが、この同時再生自体が視聴者の様子を視聴するためのものであるため、撮影コンテンツからのみ音声出力するか、若しくは双方のコンテンツから音声出力することが好ましい。なお、同時再生処理部24で再生対象となる映像コンテンツと撮影コンテンツのセットについては後述する。
【0040】
コンテンツ解析部21は、映像コンテンツと撮影コンテンツとについて、映像データ、音声データ、コンテンツ情報のいずれか1つ又は複数を解析する。そのため、コンテンツ解析部21は、映像コンテンツに関する情報を処理する映像コンテンツ情報処理部21aと、撮影コンテンツに関する情報を処理する撮影コンテンツ情報処理部21bとを備える。
【0041】
映像コンテンツ情報処理部21aは、録画したテレビ番組、IP放送、VOD配信などの映像コンテンツに一意のIDを振り、各種コンテンツの中身を解析する。ここで説明する例ではジャンル毎にシーンを分類する処理を前提とするため、解析としては、少なくとも映像コンテンツのジャンルが分かるような処理が必要である。ジャンルは、電子番組表(EPG)のために配信される番組情報(SI)やそれと同等のコンテンツ情報から取得することができるが、映像コンテンツ自体を解析することによっても得ることができる。
【0042】
なお、再生対象の映像コンテンツは、BD(Blu-ray Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの可搬記録媒体に記録されたコンテンツであってもよいが、同時再生可能とするためには、対応するシーンの部分についてHDD17や常時接続のレコーダ等の外部機器3に格納しておくなど、再生時にリンクができるようにしておく必要がある。
【0043】
撮影コンテンツ情報処理部21bは、管理情報生成部21c、表情判定部21d、行動判定部21e、及び人物判定部21fを有する。表情判定部21dと行動判定部21eとは双方備えなくてもよく、視聴者の状態が判定できればよい。
【0044】
管理情報生成部21cは、本発明の主たる特徴である分類部21xと記憶処理部21yとを有する。分類部21xは、映像コンテンツと、その映像コンテンツの再生中に視聴者を被写体として撮影されその映像コンテンツに関連付けられて格納された撮影コンテンツとから、映像コンテンツのジャンル毎に且つ視聴者の状態毎に、映像コンテンツ及び撮影コンテンツのシーンを分類する。以下、ジャンル毎且つ視聴者の状態毎に分類する例を挙げるが、分類部21xは、映像コンテンツのジャンル毎に映像コンテンツ及び撮影コンテンツのシーンを分類するだけでもよいし、視聴者の状態毎に映像コンテンツ及び撮影コンテンツのシーンを分類するだけでもよし、さらには映像コンテンツのジャンルや視聴者の状態以外の分類基準に基づいて、シーンを分類してもよい。記憶処理部21y及びHDDは、分類部21xでの分類結果を管理情報ファイルとして記憶する記憶部の一例である。ジャンルについては映像コンテンツ情報処理部21aで得ることができる。
【0045】
視聴者の状態について説明する。視聴者の状態とは、視聴者の表情及び/又は行動であることが好ましい。以下、この好ましい例を挙げて説明するが、他の例としては視聴者の数も挙げられる。視聴者の数は、一緒に視聴している人数、つまり他の何人と視聴しているかを示す状態を示しているため、視聴者の状態に該当すると言える。そして、視聴者の数は容易に映像解析により検出できる。一緒に視聴している際には途中で数人だけ離れることもあるため、ある一定期間だけ不在であれば居るものとして取り扱ってもよい。
【0046】
表情判定部21d、行動判定部21e、及び人物判定部21fは、カメラ13の映像を解析して、それぞれ表情、行動、被写体人物(撮影対象となった人物)を判定する。表情、人物については顔認識技術により実現できる。行動の判定についてもある行動のパターンに合致するか否かで判定してもよいし、例えば大きな動きをしているか、身体が大きく写るようになるか、小さく写るようになるか、などの様々な判定条件に基づき総合的に判定すればよい。このように、撮影コンテンツ情報処理部21bは、カメラ映像を処理するため、カメラ映像処理部とも言える。
【0047】
表情情報や行動情報を得るためには、撮影コンテンツ内の映像データを使用することを前提に説明したが、音声データを使用してもよい。例えば、笑った声や怒った声などは周波数解析を行うなどにより判別できるし、声が伴うかで行動を判定してもよいし、踊っているときの声などは息づかいの声を検知するなどして判別することができ、動かないときの声は無音(無論、再生中の映像コンテンツの音声を除いて)を検知すれば判別でき、行動が特定できない有音については表情判定に判定を委ねてもよい。
【0048】
また、カメラ13は動画カメラであることを前提に説明したが、静止画のカメラであっても、視聴者が撮影でき、且つその撮影した写真から視聴者の状態は判別できる。その場合、対応する映像コンテンツも静止画像としてもよいし、撮影時点から所定時間経過するまでの映像や撮影時点を中心に所定時間前から所定時間後までの映像などを関連付ければよい。
【0049】
人物判定部21fを設けて人物判定を行う場合、分類部21xは、ジャンル毎及び/又は視聴者の状態毎に、且つ人物毎に、映像コンテンツ及び撮影コンテンツのシーンを分類してもよい。
【0050】
無論、人物判定部21fも設けなくてもよく、どんな人物であろうと区別無く、状態の判定に従った分類を行ってもよい。これにより、例えば笑った家族の映像と泣いた家族の映像とを、家族の誰であるかに拘わらず分類することができ、結果として笑った家族の映像をまとめて再生するなどの処理も可能になる。
【0051】
以上のように、テレビ装置1では、分類部21xで視聴者の状態や映像コンテンツのジャンルなどに基づき分類を行っているため、映像コンテンツと映像コンテンツを再生中に撮影した視聴者の映像を示す撮影コンテンツとを、分かり易くリストアップすることが可能な状態に、集計できる。ここで、撮影コンテンツが上記映像コンテンツとがどのような関係であっても、喩え無関係なコンテンツであっても、分かり易くリストアップすることが可能な状態に集計できることにかわりはない。なお、消去部22及び再生映像選択部23については、より好ましい例として後述する。
【0052】
次に管理情報ファイルの好ましい例について、図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、図1のテレビ装置で管理される管理情報ファイルの例を示す図で、図3は、図2の管理情報ファイルの元となる映像コンテンツ及び撮影コンテンツについて説明するための概念図である。以下の説明では、基本的に映像コンテンツとして番組のコンテンツを取り扱った例を挙げるが、これに限ったものではない。
【0053】
記憶処理部21yは、管理情報ファイルを、シーン毎に個別のファイルとして、HDD17に記憶する。これによりHDD17に記憶される個別の管理情報ファイル17a,17b等は、当然、各シーンに関連付けて記憶されることになる。但し、1つの管理ファイルのみで全ての分類結果を示すようにしてもよい。
【0054】
管理情報ファイル17a,17b等は、A0001_P01、A0002_P03などと付された番組情報ID、並びに、カメラ映像を指し示し、ファイル名などと1対1に対応し、B0000、B0001などと付されたカメラ映像IDなどが含まれる。また、番組情報IDについては、番組データそのものを示しファイル名などと1対1に対応したコンテンツID、並びに番組の格納場所を示し機器固有番号やサーバ名などと1対1に対応したデバイスIDなどが含まれる。
【0055】
例えば、管理情報ファイル17aには、そのタグIDがT0001であることとともに、記述される対象の映像コンテンツを示すカメラ映像IDと、そのカメラ映像IDに対する1又は複数のsubIDとが記述されている。ここでは、カメラ映像ID=B0001について、subID=s001,s002,s003が記述されている。subIDは、1つのタグIDに対して無数に存在させることができ、番組情報ID、表情情報、行動情報、人物情報、及びタイムスタンプといった情報をもつ。subIDは、番組などの映像コンテンツ、表情情報、行動情報、人物情報のいずれかが変わると、新しいsubIDが付される。なお、番組が変わるとは番組情報が変わることで検知できる。例えば、表情情報及び行動情報の一方のみを採用して管理する形態においては、映像コンテンツ、表情情報又は行動情報の一方、人物情報のいずれかが変わると、新しいsubIDが付されることになる。
【0056】
また、映像コンテンツの例えば放送番組の途中に入るコマーシャルメッセージ(CM)については、各CMを別個の映像コンテンツと捉えることが好ましく、その場合、CMの前後の番組が同じタイトルであった場合には同じ映像コンテンツとして取り扱ってもよいし、別の映像コンテンツとして取り扱ってもよい。
【0057】
subIDについて記述された情報を、s001を例に説明する。subID=s001については、番組情報IDがA0001_P01、表情情報が「笑う」、行動情報が「−(無し)」、人物情報が「兄」、time(撮影日時)が20100625_16:37:05−16:49:55であることが記述されている。s002の場合、兄と妹とが同時に笑って踊っていたことを表現しており、s003の場合、姉と兄とが同時に驚いて近寄ってきたことを表現している。また、subID同士の間に時間差があるが、これは視聴者を撮影できなかった期間か、視聴者を撮影できたものの表情情報も行動情報もない期間に相当する。人物情報が「兄」についてのみ考察すると分かり易いが、subID=s001,s002,s003は、それぞれ図3の期間I,II,IIIに相当する。期間I,II,IIIのそれぞれが、1シーンに該当し、各シーンはその再生に要する時間が、例えば13分、3分、12分と異なる。なお、図3では、期間I〜IIIの長さや表情情報や行動情報が「無」の期間の長さを、管理情報ファイル17aのそれに合わせていないが、順番は合わせてある。
【0058】
次に、記憶処理部21yの処理の他の例について説明する。
記憶処理部21yは、予め定められた複数の状態に該当するシーンについての分類結果のみをHDD17に記憶するようにしてもよい。同様に、予め定められた複数の状態且つ複数のジャンルに該当するシーンについての分類結果のみを記憶するようにしてもよい。また、分類時に上記予め定められた複数の状態を抽出するようにすることで、抽出されなかったシーンは必然的に残ることになる。分類部21xが、分類処理としてこのような抽出処理も行うように構成してもよい。いずれの構成においても、全てのシーンについて分類する必要がなく、表情や行動のうち、例えば笑うと泣く、飛び跳ねるだけのシーンを抽出することができる。また、他のシーンは、その他のシーンとして取り扱うように構成することもできる。
【0059】
また、記憶処理部21yは、予め定められた人物(1又は複数の人物)に該当するシーンについての分類結果のみを記憶するようにしてもよい。ここで、記憶処理部21yは、図2で例示したように、管理情報ファイルに人物判定結果が示す人物情報を含むように記憶すればよいが、人物毎に管理フォルダを設けておき、対応する人物の管理フォルダに管理ファイルを格納していってもよい。これにより、特定の人物、例えば長男だけや子供全員だけなどについて、分類結果を残すことができる。
【0060】
次に、消去部22について説明する。消去部22は、記憶処理部21yで記憶処理した予め定められた複数の状態や人物に該当するシーン以外のシーンに対応する、映像コンテンツ及び撮影コンテンツを、格納先から消去する。このような消去部22を備えることで、不要な映像コンテンツや不要な撮影コンテンツを消去できるため、記憶容量を低減することができる。
【0061】
次に、上述した構成例のテレビ装置1における、番組の再生及びカメラでの視聴者撮影処理、並びにコンテンツ解析部21による分類処理、管理ファイル作成及び記憶処理について、処理の流れを図4〜図11を参照しながら説明する。
【0062】
図4〜図6は、図1のテレビ装置における一連の処理例を説明するためのフロー図である。ここでは、テレビ装置1のチューナ11で受信したテレビ番組の再生に対してなされる処理例であって、子供が視聴者の場合にのみ、つまり子供番組か子供が実際に観ている番組である場合にのみ、カメラ13での撮影も行う例を説明する。
【0063】
図4において、まず視聴予約処理がなされていた場合、視聴日時が到来したか否かを判定し(ステップS1)、到来した段階で、映像コンテンツ情報処理部21aが視聴予約に係る番組情報を確認する(ステップS2)。ここで、番組情報は、ジャンルやキーワードなどの番組に関する情報であって、EPGのためのSIやBML((Broadcast Markup Language)などに格納されているデータから取得することができる。なお、インターネット上のVODなどを視聴する場合には、ここでの説明において、番組をネットコンテンツと読み替えればよい。そして、そのコンテンツの情報はXML(Extensible Markup Language)ファイルなどのメタデータから取得することができる。
【0064】
映像コンテンツ情報処理部21aは、ステップS2で確認した番組情報が子供向け番組であることを示しているか否かを判定し(ステップS3)、NOの場合には通常の視聴予約処理を実行する(ステップS4)。一方、ステップS3でYESの場合には、図5の処理へと進む。
【0065】
録画予約処理がなされていた場合、録画日時が到来したか否かを判定し(ステップS5)、到来した段階で、映像コンテンツ情報処理部21aが録画予約に係る番組情報を確認し(ステップS2)、ステップS3の処理を実行する。ステップS3でNOの場合には通常の録画予約処理を実行する(ステップS4)。一方、ステップS3でYESの場合には、図5の処理へと進む。
【0066】
録画は入力装置2により録画ボタンを押下することでも開始される。押下されたか否かを判定し(ステップS6)、押下された段階で、映像コンテンツ情報処理部21aが録画対象の番組の番組情報を確認し(ステップS2)、ステップS3の処理を実行する。ステップS3でNOの場合には通常の録画処理を実行する(ステップS4)。一方、ステップS3でYESの場合には、図5の処理へと進む。
【0067】
録画は、例えば蓄積・解析した視聴履歴などに基づいて自動的に実行することもできる。その場合、録画実行時に、カメラ13の映像を一時的に取得して人物判定部21fで人物を判定することで、子供が観ているか否かを判定する(ステップS7)。ステップS7でYESの場合には、図5の処理へと進む。
【0068】
このように、番組が子供番組か、子供が実際に観ている番組かを判定し、そうである場合には図5の処理を実行する。
まず、撮影コンテンツ情報処理部21bが、映像音声入力部15に指示してカメラ13及びマイク14にカメラ映像の記録開始を指示する(ステップS8)。記録先はHDD17や外部機器3など予め定められた領域でよい。続いて、前述した録画部が番組の録画を開始する(ステップS9)。ステップS8,S9の順序は問わないが、番組開始数分前から撮影を開始してもよく、それにより視聴前のわくわく感などが記録できることもある。
【0069】
続いて、管理情報生成部21cの記憶処理部21yが管理情報ファイルを作成し、HDD17に保存する(ステップS10)。続いて、分類部21x及び記憶処理部21yがカメラ撮影ID及び番組情報IDを順番に付し、管理情報ファイルに追記して上書きする(ステップS11)。ここで、番組情報IDは、コンテンツIDとデバイスIDからなる一意な値とし、コンテンツIDは映像そのものを示すID、デバイスIDは格納先(内蔵HDD17や外付けレコーダ)を示すIDとする。また、これらのIDや後述のIDを付しているのは、分類のためであり、そのため分類部21xと記憶処理部21yとの処理として説明している。
【0070】
ステップS11の処理後、図6の処理へと進む。まず、撮影コンテンツ情報処理部21bの各判定部21d〜21fがカメラ映像を解析する(ステップS12)。分類部21xは、状態が変わったか否かを判定し、変わった場合には、記憶処理部21yが管理情報ファイルにタイムスタンプ、表情情報、行動情報、人物情報を付加して上書きする(ステップS13)。続いて、分類部21xは、映像コンテンツ情報処理部21aからの番組情報に基づき、チャンネルが変更されたか否かを判定し(ステップS14)、YESの場合には子供がまだ観ているか否かをカメラ13の映像から判定する(ステップS19)。
【0071】
ステップS19でYESの場合、録画部が番組を切り替えて録画を開始し(ステップS20)、記憶処理部21yが管理情報ファイルに変更後の番組情報IDを追加し(ステップS21)、ステップS12へ戻る。ステップS21での追加の際には新たなsubIDが付されることになる。従来の録画装置では、チャンネル変更に伴い、録画は中止されるが、ここでは、ステップS19でYESの場合には変更後のチャンネルの番組で録画する。変更後のチャンネルの番組は、変更前のチャンネルの番組と違うデータ(動画ファイル)として録画しても、同じデータに続けて録画してもよい。いずれの場合でも、変更後のチャンネルには、変更前のチャンネルとは別の番組情報IDを付与する。
【0072】
ステップS14でNOの場合、録画部が、録画終了か否かを、予約情報や録画停止ボタンの押下などに基づき判定する(ステップS15)。ステップS15でYESの場合にはステップS19へ進み、ステップS15でNOの場合には、自動録画の場合か、ステップS20の処理をした場合で子供がもう観ていないか否かを、カメラ13の映像から判定する(ステップS16)。ステップS16でYESの場合には番組録画を終了し(ステップS17)、カメラ映像の記録も終了する(ステップS18)。ステップS16でNOの場合にはステップS12へ戻る。また、ステップS19でNOの場合には、ステップS18へ進む。
【0073】
このように、この例では、ユーザが明示的に録画処理をしたコンテンツが終了しても子供がまだテレビ番組を見続けていたら自動的に録画を継続する。但し、この場合、新しいIDを振るものとする。
【0074】
図7〜図9は、図1のテレビ装置における他の一連の処理例を説明するためのフロー図である。ここでは、既に録画してある番組の再生に対してなされる処理例であって、子供が視聴者の場合にのみ、つまり子供番組か子供が実際に観ている番組である場合にのみ、カメラ13での撮影も行う例を説明する。なお、この例では番組は録画済みであるため、再度の録画は実行しない。
【0075】
図7において、まず番組が再生されたか否かを判定し(ステップS31)、再生された時点で、図4のステップS2,S3の処理が実行される(ステップS32,S33)。ステップS33でNOの場合には処理を終了し、YESの場合には図8の処理へ進む。また、並列してステップS4と同様の判定を行い(ステップS34)、観たと判定された段階で図8の処理へ進む。
【0076】
まず、図5のステップS8と同様にカメラ映像の記録開始を指示する(ステップSS35)。続いて、図5のステップS10と同様に管理情報ファイルの作成処理を行う(ステップS36)。そして、分類部21x及び記憶処理部21yがカメラ撮影ID及び番組情報IDを順番に付し、番組再生日時と併せて、管理情報ファイルに追記して上書きする(ステップS37)。
【0077】
ステップS37の処理後、図9の処理へと進む。まず、図6のステップS12,S13と同様の処理を行う(ステップS38,S39)。続いて、分類部21xは、映像コンテンツ情報処理部21aからの番組情報に基づき、再生番組が変更されたか否かを判定し(ステップS40)、YESの場合には記憶処理部21yが管理情報ファイルに変更後の番組情報ID及び番組再生日時を追加し(ステップS42)、ステップS38へ戻る。ステップS42での追加の際には新たなsubIDが付されることになる。
【0078】
ステップS40でNOの場合、再生部が、再生終了か否かを、再生停止ボタンの押下に基づき判定する(ステップS41)。ステップS41でYESの場合には処理を終了し、ステップS41でNOの場合には、ステップS38へ戻る。ここで、処理の終了時には、番組終了日時についても番組再生日時と対応させて同じ管理情報ファイルに記録する。
【0079】
図10及び図11は、図1のテレビ装置における他の一連の処理例を説明するためのフロー図である。ここで、図10は、図5に続く他の処理例を説明するためのフロー図で、図11は、図10に続く処理例を説明するためのフロー図である。ここで説明する処理例は、図4〜図6で説明した例において、録画後にカメラ映像を処理する点が異なる。テレビ装置のCPU性能などが低い場合、録画とカメラ映像の処理が同時に行えない場合がある。この場合、録画が終了した後にカメラ映像を処理する。この例では、録画後にカメラ映像を処理するため、管理情報ファイルに処理済みフラグcheck_flag(0=未処理)を設ける。
【0080】
まず、図4及び図5と処理と同じ処理が施され、その後、図10の処理が施される。図10においては、まず、図6のステップS14と同様に、チャンネルが変更されたか否かを判定し(ステップS51)、YESの場合には図6のステップS19と同様に子供がまだ観ているか否かを判定する(ステップS53)。ステップS53でYESの場合、録画部が番組を切り替えて録画を開始し(ステップS56)、記憶処理部21yが管理情報ファイルに変更後の番組情報ID及びタイムスタンプを追加し(ステップS57)、ステップS51へ戻る。ステップS57での追加の際には新たなsubIDが付されることになる。通常の録画装置では、チャンネル変更に伴い、録画は中止されるが、ここでは、ステップS53でYESの場合には変更後のチャンネルの番組で録画する。
【0081】
ステップS51でNOの場合、図6のステップS15と同様に録画終了か否かを判定する(ステップS52)。ステップS52でYESの場合にはステップS53へ進み、ステップS52でNOの場合にはステップS51へ戻る。また、ステップS53でNOの場合、つまり子供がもう観ていない場合には、カメラ映像の記録を停止し(ステップS54)、番組録画も停止する(ステップS55)。なお、ステップS54,S55の処理の順序は問わない。
【0082】
続いて、図11の処理に進む。まず、分類部21xが、管理情報ファイルでcheck_flag=0のカメラ映像IDを検索する(ステップS58)。続いて、そのカメラ映像IDの映像コンテンツについて、図6のステップS12と同様に、撮影コンテンツ情報処理部21bの各判定部21d〜21fがカメラ映像を解析する(ステップS59)。
【0083】
続いて、分類部21x及び記憶処理部21yが管理情報ファイルに、解析結果のタイムスタンプ、表情情報、行動情報、人物情報を付加して上書きする(ステップS13)。続いて、撮影コンテンツ情報処理部21bが全時間について解析済みか否かを判定し(ステップS61)、YESの場合にはcheck_flag=1として処理を終了する。ステップS61でNOの場合にはステップS59へ戻る。
【0084】
図4〜図11を参照して説明した例とは異なる、録画に関する他の例を挙げる。録画部は、所定の行動パターンや所定の表情については、映像コンテンツの方の解像度を落としたりフレームレートを落としたりして、録画を実行してもよい。逆に、撮影コンテンツ情報処理部21bは、所定の行動パターンや所定の表情については、撮影コンテンツの方の解像度を落としたりフレームレートを落としたりして、録画を実行してもよい。無論、映像コンテンツ及び撮影コンテンツの双方について解像度やフレームレートを下げるようにしてもよい。
【0085】
次に、再生映像選択部23での処理について、図12〜図18を併せて参照しながら説明する。
再生映像選択部23は、映像コンテンツと撮影コンテンツとの同時再生を行うための対象を選択するユーザインターフェース(UI)を表示させ、それに対する入力装置2からの操作情報に基づき選択を行う。再生映像選択部23は、そのUIのために表示画面生成部23aを有し、選択された対象シーンを検索するために管理情報検索部23bを有する。
【0086】
表示画面生成部23aは、HDD17内の管理情報ファイルを元に画面に表示する内容を生成する。このとき表示するリストは、管理情報検索部23bに依頼して集計させたものを取得すればよい。表示画面生成部23aは、概略リスト生成部23x及びリスト生成部23yを有する。概略リスト生成部23x、リスト生成部23yのいずれか一方だけ設けてもよいが、いずれにせよ、分類部21xでの分類結果を何らかのリストで表示できれば、ユーザにとって再生対象を選択し易くなる。
【0087】
リスト生成部23y、映像音声出力部18、及び表示部19は、次のリスト表示部の一例である。このリスト表示部は、管理情報ファイルに基づきシーンのリストを表示する。また、同時再生処理部24、映像音声出力部18、表示部19、及びスピーカ20は、次の同時再生部の一例である。この同時再生部は、このリスト表示部で表示されたリストのうちユーザ選択されたシーンについての映像コンテンツ及び撮影コンテンツを同時に再生する。
【0088】
概略リスト生成部23x、映像音声出力部18、及び表示部19は、次の概略リスト表示部の一例である。この概略リスト表示部は、管理情報ファイルに基づき、ジャンル毎及び/又は視聴者の状態毎に(且つ人物毎に)、シーン数又は該当シーンの再生に必要となる合計時間又は全シーンに対する該当シーンの割合についてのリストを表示する。ここで、上述のリスト表示部は、概略リスト表示部で表示された概略リストのうち、ユーザ選択されたジャンル及び/又は視聴者の状態(及び人物)に該当するシーンのリストを表示すればよい。但し、上述したように、リスト表示部は概略リストの表示無しでリストを表示してもよい。なお、人物毎の処理は人物判定が設けられた場合のみ実現できる。
【0089】
管理情報検索部23bは、表示画面生成部23aで表示する概略リストやリストを表示するための検索を、HDD17から行う。また、管理情報検索部23bは、表示画面生成部23aで生成された表示画面を表示した状態で、入力装置2からシーンを選択するユーザ操作を受け、そのユーザ操作から映像コンテンツ及び撮影コンテンツの再生箇所を検索して特定する。再生箇所とは、ユーザ操作によって選択されたシーン、若しくはユーザ操作によって選択された集計結果に該当するシーンなどを指す。続いて、該当シーンと同分類の別のシーンや、該当シーンに続く同映像コンテンツを含む別のシーンを再生するか否かなどは、予め決めておいた動作か、ユーザ操作に基づけばよい。
【0090】
図12を参照しながら、対象シーンの再生の大まかな流れをテレビ装置1における表示部19の表示の遷移に基づき説明する。図12は、図1のテレビ装置において対象シーンの再生処理へ至る大まかな流れを説明するための画面遷移の一例を示す図である。
【0091】
まず、テレビ映像31が表示された状態から特定のキーの選択によりジャンルと視聴者(ここでは子供で例示)の状態とによって分類された概略リスト画面32を、概略リスト生成部23xが生成して表示部19に出力する。概略リストは、2軸で分類された番組がいくつあるのかを一覧表示するもので、グループリストとも呼べる。ここで、シーングループ32aが現在選択され、決定キーの押下などで選択が実行されると、リスト生成部23yがシーングループ32aに該当するジャンル・状態について詳細画面を生成して表示部19に表示する。詳細画面は、分類された番組を並べるなどして、再生したい番組をユーザ選択することが可能となった画面である。
【0092】
詳細画面としては、曜日別リスト画面33、その他の条件に従って並べた他のリスト画面34、検索画面35などが挙げられる。これらは上下キーや左右キーなど所定のキーに基づきトグル操作可能となっていることが好ましい。曜日別リスト画面33のあるシーン33aを選択することで、そのシーンの番組36pを含んだカメラ映像(撮影コンテンツ)36が表示部19に表示される。なお、同時に音声の出力もなされる。同様に、他のリスト画面34のあるシーン34aを選択することで、そのシーンの番組37pを含んだ撮影コンテンツ37が表示部19に表示される。また、検索画面35については、シーングループ32aに該当するジャンル・状態についての検索結果の詳細を表示させるとともに、ジャンルや状態などについての検索条件を変更し、別の検索結果を表示させることも可能になっている。検索結果のうちユーザ選択されたシーンについて、そのシーンの番組38pを含んだ撮影コンテンツ38が表示部19に表示されることになる。便宜上、シーン33a、シーン34a、検索画面35での検索結果のシーンの3つのシーンは全て違うものである場合を説明したが、3つのシーン全て、或いはどれか二つが、たまたま同じシーンになることはありうる。また、検索画面35は、シーングループ32aに該当するジャンル・状態についての検索結果ではなく、全ジャンル・全状態の検索画面が表示されてもよい。つまり、概要リスト画面32で予め絞り込まずに検索をするようにしてもよい。
【0093】
このように、概要リスト画面32では、番組等の映像コンテンツのジャンルと視聴者の状態(表情及び/又は行動など)の2軸で全てのシーンを集計している。概要リスト画面32では分類結果を統計的に表示しているが、そのまま該当するシーングループに該当する部分を選択することでそのシーングループを再生できるようにしておいてもよいし、各詳細画面へ移行するようにしておき、詳細画面から所望のシーンを再生可能にしておいてもよい。
【0094】
次に、図13〜図18を参照しながら、これらの画面の具体例を説明する。なお、ジャンル別且つ表情又は行動別での集計を行った例のみ挙げるが、ジャンル別のみでの集計や表情別又は行動別のみでの集計でも同様に適用できる。例えば、ジャンル別のみでの集計は、後述する概略リスト画面40の一部分でまかなえる。
【0095】
図13は、図12の概略リスト画面の一例を示す図で、図14は、図13の概略リスト画面のあるシーングループを選択した場合に表示されるリスト画面の一例を示す図である。
【0096】
図13に示す概略リスト画面40では、ジャンル別且つ表情別のシーン数を集計した概略リスト(グループリスト)44を表示している。このグループリスト44では、人物選択領域41によって選択された「兄」について、表情群43のそれぞれについて、ジャンル群42のそれぞれのシーン数を頻度で示すとともに、シーン数によって閾値処理して色分けも行っている。ここで、表情群43としては、「笑」、「怒」、「泣」、「驚」を例示しており、ジャンル群42としては「アニメ」、「映画」、「スポーツ」、「ドラマ」、「お笑い」、「ニュース」を例示している。
【0097】
処理を説明すると、概略リスト生成部23xが、管理情報検索部23bに依頼して管理情報ファイルを検索し条件に合うものを集計し、集計結果から概略リスト画面40を生成する。番組のジャンルは、管理情報ファイルに記述された番組情報IDから録画データを辿り番組情報(SI情報)から取得するなどすればよい。人物選択領域41では、カメラ13で顔を登録しておくことで、例えば、姉、兄、妹、母、兄&妹、家族、指定なしなどの中から選択できるように構成できる。
【0098】
このグループリスト44では、例えば、アニメを観て笑っていたシーンのシーングループ44aは113回あり、アニメを観て怒っていたシーンのシーングループ44bは41回あることを示している。なお、他の表情を選択したい場合には、表情群43をプルダウンメニューにより入れ替えればよく、ジャンル群42についても同様のプルダウンメニューを設けておいてもよい。
【0099】
このようなグループ分け及びその概略リスト表示により、所望の記録映像にすぐにたどり着け、ありもしない子供映像を無駄に探し回らなくて済む。
【0100】
図14に示すリスト画面50は、概略リスト画面40においてシーングループ44aを選択した場合に表示される。リスト画面50は、「兄」、「アニメ」、「笑」に該当するシーンを曜日別に表示した曜日別リスト画面である。ここで表示されるシーンリスト55では、番組名とともに、曜日別にシーン数が表示されている。但し、この例では、曜日だけではなく、今日と昨日についても同時に表示している。また、表示領域の関係で表示できない部分については選択可能になっている。また、各シーンについては、映像コンテンツ単独、撮影コンテンツ単独、同時表示のいずれかのサムネイルを表示しておくとよい。
【0101】
このリスト画面50では、例えば今日、兄がアニメを観て笑ったシーンがシーン55a〜55dの4シーンあり、そのうち2シーンは番組A再生時のシーンであり、残り2シーンは番組B再生時のシーンであることを示している。また、同様の条件で昨日は、番組A再生時のシーン55eが1シーンあったことを示している。また、水曜日では、ID=T0013、T0014が表示されていないため、番組C再生中のシーン55f(ID=T0012)と番組D再生中のシーン55g(ID=T0015)との間に2回カメラ撮影を記録したが、「兄」且つ「笑」の条件ではなく、それ以外の条件であったことが分かる。なお、各シーンについて、リスト画面50にはIDとsubIDとを表示しているが、これは表示しなくてもよいが、再生のために各シーンには管理情報ファイルが紐付けされている。
【0102】
処理を説明すると、リスト生成部23yが、管理情報検索部23bに依頼して管理情報ファイルを検索し条件に合うものを集計し、集計結果からリスト画面50を生成する。なお、この集計は概略リスト画面40の生成時に、グループリストとしてアップする全てのシーングループについて実行しておいてもよい。また、曜日として直近の曜日についてのシーンだけ表示してもよいし、直近のシーンから順に並べて古いシーンについてはスクロール可能にしておいてもよい。
【0103】
また、リスト画面50では、人物選択領域52、ジャンル選択領域53、表情選択領域54も表示しており、各領域でプルダウンメニューにより条件を選択することで、その検索条件にあった集計を実行して、その集計結果に基づきリスト画面50を更新することもできる。
【0104】
このリスト画面50において、例えばユーザがシーン55aを選択して再生させた場合、そのシーン55aの映像コンテンツ及び撮影コンテンツが同時再生される。つまり、シーン55aの番組とカメラ映像との合成画像が再生表示される。また、例えば「水曜」の表示領域を選択すると、番組Cの4シーンを連続再生し、シーン55fの再生後、番組Dのシーン55gを再生して終了するようにしてもよい。また、例えば番組Gのシーンを選択すると、1シーンしかないため、番組G再生中で兄が笑っているそのシーンを再生した後は終了すればよい。
【0105】
図15は、図12の概略リスト画面の他の例を示す図で、図16は、図15の概略リスト画面のあるシーングループを選択した場合に表示されるリスト画面の一例を示す図である。
【0106】
図15に示す概略リスト画面60では、ジャンル別且つ行動別のシーン数を集計し、割合(パーセンテージ)で示した概略リスト(グループリスト)64を表示している。概略リスト画面60には、図13の人物選択領域41と同様の人物選択領域61が表示されている。グループリスト64では、そこで選択された「姉・妹」について、行動群63のそれぞれについて、ジャンル群62のそれぞれのシーン数を、ジャンル別のパーセンテージで示している。ここで、行動群63としては、「踊る」、「飛び跳ねる」、「歌う」、「近づく」、「じっとしている」を例示しており、ジャンル群62としては、「アニメ」、「映画」、「スポーツ」、「ドラマ」を例示している。また、グループリスト64では、パーセンテージによってグラフ表示を行うとともに、閾値処理して色分けも行っている。
【0107】
このグループリスト64を含む概略リスト画面60は、図13のグループリスト44と同様に概略リスト生成部23xが集計して生成する。このグループリスト64では、例えば、アニメを観て踊っていたシーンのシーングループ64aはアニメの他の行動のうち10%あり、アニメを観て飛び跳ねていたシーンのシーングループ64bは15%あることを示している。なお、他の表情を選択したい場合には、行動群63をプルダウンメニューにより入れ替えればよく、ジャンル群62についても同様のプルダウンメニューを設けておいてもよい。
【0108】
このようなグループ分け及びその概略リスト表示により、図13の例と同様に、所望の記録映像にすぐにたどり着け、ありもしない子供映像を無駄に探し回らなくて済む。また、この例では、妹と姉とが2人で視聴した場合についてリストアップしているが、このように例えば妹が所定の人物と視聴した場合のみリストアップするようなこともできる。
【0109】
図16に示すリスト画面70は、概略リスト画面60において「スポーツ」且つ「飛び跳ねる」に該当するグループリストを選択した場合に表示される。リスト画面70は、「姉・妹」、「スポーツ」、「飛び跳ねる」に該当するシーンを単にリスト表示したリスト画面である。ここで表示されるシーンリスト75では、番組名が表示されている。また、各シーンについては、映像コンテンツ単独、撮影コンテンツ単独、同時表示のいずれかのサムネイルを表示しておくとよい。
【0110】
このリスト画面70では、「22シーン」という該当するシーン数76も表示している。なお、各シーンについて、リスト画面50にはIDとsubIDとを表示しているが、これは表示しなくてもよいが、再生のために各シーンには管理情報ファイルが紐付けされている。
【0111】
このシーンリスト75を含むリスト画面70は、図14のシーンリスト55と同様にリスト生成部23yが集計して生成する。なお、この集計は概略リスト画面60の生成時に、グループリストとしてアップする全てのシーングループについて実行しておいてもよい。
【0112】
また、リスト画面70では、図14のリスト画面50と同様に、人物選択領域52、ジャンル選択領域53、表情選択領域54も表示しており、各領域でプルダウンメニューにより条件を選択することで、その検索条件にあった集計を実行して、その集計結果に基づきリスト画面70を更新することもできる。
【0113】
このリスト画面70において、例えばユーザがシーン75aを選択して再生させた場合、そのシーン75aの映像コンテンツ及び撮影コンテンツのみが同時再生される。また、同様の選択で、シーン75aの再生に続いてシーン75bから残りの21シーンについても全て再生するようにしてもよい。また、シーン75fをユーザが選択すると、シーン75f,75gと順に連続再生していき、最後まで合計14シーンを再生するようにしてもよいし、最初に戻ってシーン75eまで合計22シーンを再生するようにしてもよい。
【0114】
図17は、図12の概略リスト画面で検索ボタンを選択したときの検索画面の一例を示す図である。
上述したリスト表示部は、ユーザ入力された検索条件をキーとして管理情報ファイルに基づき検索した結果のシーンについてのリスト、例えば図17の検索画面80に示すようなリスト82を表示するようにしてもよい。
【0115】
検索画面80には、感情(表情)選択領域81a、行動選択領域81b、人物選択領域81c、ジャンル選択領域81d、日時選択領域81e、対象機器選択領域81f、及びキーワード入力領域81gといった詳細な検索条件に基づき、該当するシーンをリスト表示可能になっている。なお、対象機器とは、例えば内蔵HDD、外付けBD、ホームサーバなどが挙げられる。また、キーワードとは、コンテンツメタデータや番組情報などから任意の文字列を検索するためのキーワードを指す。
【0116】
このように項目81a〜81gで設定された検索条件に基づき、リスト生成部23yは、管理情報検索部23bに依頼して該当するシーンの検索を実行させ、その検索結果に基づきリスト82を表示させる。
【0117】
ここで、リスト82では、シーン82aとしては、撮影コンテンツのサムネイル88aと録画番組のサムネイル88bとが合成表示されている。また、リスト82の横にはその詳細情報83も表示されている。さらに、各シーンの横に、「番組を全部見る」ボタン84、「シーン再生」ボタン85、「チェックしたシーンだけ再生」ボタン86、及び「連続再生」ボタン87が選択可能に表示されている。各ボタン84〜87により、再生方式を選ぶことが可能になっている。ボタン86のチェック欄88cは、各シーンの手前に設けてある。各ボタン84〜87の選択により(ボタン86についてはチェック欄88cでのチェックも必要)、対象となったシーンの再生が実行される。
【0118】
また、検索画面80では、検索条件を変えることでリストアップされるシーンが更新される。検索画面80のような詳細な検索を可能とすることで、ユーザはより容易に望む合成画像を表示させることができるようになる。
【0119】
次に、図18を参照しながら、再生時の処理について詳細に説明する。
図18は、図14の画面において、あるシーンを選択したときの再生方法の一例を説明するための図である。
【0120】
まず、図13や図15のようなグループリストで再生対象を絞り込む。具体的には、再生映像選択部23の管理情報検索部23bは、グループリストのうち選択されたシーングループについて、図14や図16で例示したような詳細画面で表示されたシーンリストに、再生対象を絞り込む。そして、管理情報検索部23bは、そのシーンリストの中から、ユーザ選択されたシーンについての管理情報ファイルを検索する。この検索結果を受け、再生映像選択部23が、同時再生処理部24に再生指示を伝える。
【0121】
同時再生処理部24は、再生映像選択部23の再生指示により、映像コンテンツ、撮影コンテンツの各ストレージに対して、再生箇所の指示を送る処理を行う。この指示により、同時再生処理部24は、再生する2つの動画を抽出し、映像音声出力部18を制御して再生を実行させる。2つの動画とは、管理情報ファイルに紐付けられたカメラ映像とsubIDで指定されている録画番組とを指す。再生箇所とは、再生開始位置(及び再生終了位置)を示していればよく、日時で示すことが好ましい。図2の管理情報ファイルの例では、録画番組はsubIDで指定のタイムスタンプ部分を再生すればよい。また、詳細画面でジャンルや曜日を指定した場合は管理情報ファイルを次々読んで再生する。
【0122】
図18に示す、図14のリスト画面50における該当部分90に基づき説明する。同時再生処理部24は、「水曜」の表示領域91が選択されると、シーン96a〜95eへとsubIDが小さい順に辿っていき、水曜に該当するシーン群95を連続再生して、再生を終了する。これにより、番組Cの4シーンを連続再生し、その後、番組Dを1シーン再生して、終了することができる。なお、図18において、符号92,93,94はそれぞれ図14の符号52,53,54に相当する。なお、図16のリスト画面70についても同様である。また、図17で例示した詳細画面では絞り込みがより多くの検索条件によりなされる点を除き、基本的に同様に再生できる。
【0123】
以上のように、本発明のコンテンツ再生装置を備えたテレビ装置1では、映像コンテンツと映像コンテンツを再生中に撮影した視聴者の映像を示すコンテンツ等の撮影コンテンツとを、分かり易くリストアップすることができ、ユーザは、望む視聴者、望む視聴者状態の同時再生映像を容易に選択し、視聴することができる。
【符号の説明】
【0124】
1…テレビ装置、2…入力装置、3…外部機器、4…外部機器、10…バス、11…チューナ、12…IPチューナ、13…カメラ、14…マイク、15…映像音声入力部、16…メモリ、17…HDD、17a,17b…管理情報ファイル、18…映像音声出力部、19…表示部、20…スピーカ、21…コンテンツ解析部、21a…映像コンテンツ情報処理部、21b…撮影コンテンツ情報処理部、21c…管理情報生成部、21d…表情判定部、21e…行動判定部、21f…人物判定部、21x…分類部、21y…記憶処理部、22…消去部、23…再生映像選択部、23a…表示画面生成部、23b…管理情報検索部、23x…概略リスト生成部、23y…リスト生成部、24…同時再生処理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像コンテンツと、該映像コンテンツの再生中に視聴者を被写体として撮影され該映像コンテンツに関連付けられて格納された撮影コンテンツとから、前記映像コンテンツのジャンル毎に及び/又は前記視聴者の状態毎に、前記映像コンテンツ及び前記撮影コンテンツのシーンを分類する分類部と、該分類部での分類結果を管理情報ファイルとして記憶する記憶部と、を備えたコンテンツ管理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記管理情報ファイルを、前記シーン毎に個別のファイルとして記憶することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項3】
前記記憶部は、予め定められた複数の状態に該当するシーンについての分類結果のみを記憶することを特徴とする請求項1又は2に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項4】
前記視聴者として撮影対象となった人物を判定する人物判定部を備え、前記分類部は、ジャンル毎及び/又は前記視聴者の状態毎に、且つ前記人物判定部で判定された人物毎に、前記映像コンテンツ及び前記撮影コンテンツのシーンを分類することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項5】
前記記憶部は、予め定められた人物に該当するシーンについての分類結果のみを記憶することを特徴とする請求項4に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項6】
前記記憶部で記憶したシーン以外のシーンに対応する前記映像コンテンツ及び前記撮影コンテンツを、格納先から消去する消去部を備えたことを特徴とする請求項3又は5に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項7】
前記視聴者の状態は、前記視聴者の表情及び/又は行動であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンテンツ管理装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のコンテンツ管理装置と、前記映像コンテンツと前記映像コンテンツに関連付けられた撮影コンテンツとを同時に再生する同時再生部とを備えたコンテンツ再生装置であって、
前記コンテンツ再生装置は、前記管理情報ファイルに基づきシーンのリストを表示するリスト表示部を備え、前記同時再生部は、前記リスト表示部で表示されたリストのうちユーザ選択されたシーンについての前記映像コンテンツ及び前記撮影コンテンツを同時に再生することを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項9】
前記リスト表示部は、ユーザ入力された検索条件をキーとして前記管理情報ファイルに基づき検索した結果のシーンについてのリストを表示することを特徴とする請求項8に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項10】
前記コンテンツ再生装置は、前記管理情報ファイルに基づき、ジャンル毎及び/又は前記視聴者の状態毎に、シーン数又は該当シーンの再生に必要となる合計時間又は全シーンに対する該当シーンの割合についてのリストを表示する概略リスト表示部を備え、前記リスト表示部は、前記概略リスト表示部で表示されたリストのうち、ユーザ選択されたジャンル及び/又は前記視聴者の状態に該当するシーンのリストを表示することを特徴とする請求項8又は9に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項11】
請求項4又は5に記載のコンテンツ管理装置と、前記映像コンテンツと前記映像コンテンツに関連付けられた撮影コンテンツとを同時に再生する同時再生部とを備えたコンテンツ再生装置であって、
前記コンテンツ再生装置は、前記管理情報ファイルに基づき、ジャンル毎及び/又は前記視聴者の状態毎に、且つ人物毎に、シーン数又は該当シーンの再生に必要となる合計時間又は全シーンに対する該当シーンの割合についてのリストを表示する概略リスト表示部と、前記概略リスト表示部で表示されたリストのうち、ユーザ選択されたジャンル及び/又は前記視聴者の状態に該当し且つ人物に該当するシーンのリストを、前記管理情報ファイルに基づき表示するシーンのリストを表示するリスト表示部を備え、前記同時再生部は、前記リスト表示部で表示されたリストのうちユーザ選択されたシーンについての前記映像コンテンツ及び前記撮影コンテンツを同時に再生することを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項12】
前記映像コンテンツは、放送されたコンテンツであり、
前記コンテンツ再生装置は、前記映像コンテンツを受信して再生する再生部と、前記撮影コンテンツを撮影するためのカメラと、前記再生部で前記映像コンテンツを再生中に、前記カメラで撮影された前記撮影コンテンツと再生中の前記映像コンテンツとを関連付けて記憶する録画部と、を備えたことを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置。
【請求項13】
前記映像コンテンツは、記録済みのコンテンツであり、
前記コンテンツ再生装置は、前記映像コンテンツを記録先から読み出して再生する再生部と、前記撮影コンテンツを撮影するためのカメラと、前記再生部で前記映像コンテンツを再生中に、該カメラで撮影された前記撮影コンテンツと関連付けて記憶する録画部と、を備えたことを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載のコンテンツ再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−89186(P2012−89186A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−233321(P2010−233321)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】