説明

コンテンツ表示装置、コンテンツ表示方法、プログラム、および記録媒体

【課題】ユーザが理解しやすいコンテンツ選択画面を有するコンテンツ表示装置を提供する。
【解決手段】本発明のコンテンツ表示装置1は、サムネイル画像12を棚面11に複数個配置した書棚オブジェクト10の一部を画面20に表示させる書籍一覧表示処理部108と、画面20に表示させる書棚オブジェクト10の表示部分を変更させる回転処理部106およびスクロール処理部107とを備えている。表示されている棚面11の縦方向における別の位置の表示を指示する第2の入力操作が入力操作部111に対して行われた場合に、スクロール処理部107は、表示されている棚面11の縦方向へのスクロール移動を表示させる。表示されている棚面11とは別の棚面11の表示を指示する第1の入力操作が入力操作部111に対して行われた場合に、回転処理部106は、書棚オブジェクト10の中心軸を回転軸とした書棚オブジェクト10の回転を表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ表示装置、コンテンツ表示方法、プログラム、および記録媒体に関し、詳細にはコンテンツに対応するサムネイル画像を表示するコンテンツ表示装置、コンテンツ表示方法、およびそのためのプログラムならびにこれを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のサムネイル画像を並べて表示するブラウザ機能を搭載した端末が知られている。これらの多くは、2次元平面上に複数のサムネイル画像を並べて表示するものである。しかしながら画面サイズによる制限から、1画面内に表示できるサムネイル画像の枚数には制限がある。
【0003】
そこで、3次元立体の側面に画像を貼り付け、この立体を回転表示させる方法が提案されている(特許文献1参照)。また、複数の画像をユーザにとって視覚的に見易く提示するために、提示方法に応じて3次元オブジェクトの3次元形状を切り替える方法が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−288690号公報(2002年10月4日公開)
【特許文献2】特開2006−338599号公報(2006年12月14日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1における方法では、側面に貼り付けられる画像は一つである。そのため、目的の画像が得られるまで立体を回転させる必要があり、画像の数が大量になると不便である。また、特許文献2における方法では、立方体の面に複数の画像が貼り付けられているものの、立方体は360のあらゆる方向へ回転が可能であるため、操作になれていないユーザにとっては使いづらいものである。
【0006】
そこで、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザにとって操作し易いユーザインターフェイスを有するコンテンツ表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記課題を解決するために、画面と、コンテンツを表す画像を多角柱の各側面に複数個配置した仮想3次元オブジェクトの一部を上記画面上に表示させる表示処理手段と、入力部と、表示されている上記側面とは別の上記側面の表示を指示する第1の入力操作が上記入力部に対して行われた場合に、上記表示処理手段を制御して、上記多角柱の中心軸を回転軸とした上記仮想3次元オブジェクトの回転を表示させるとともに回転の結果表示されることになる上記側面を表示させるための処理を実行する回転処理手段と、表示されている上記側面の、上記中心軸と平行な方向における別の位置の表示を指示する第2の入力操作が上記入力部に対して行われた場合に、上記表示処理手段を制御して、表示されている上記側面の上記方向へのスクロール移動を表示させるとともに移動の結果表示されることになる部分を表示させるための処理を実行するスクロール移動処理手段と、を備えている構成である。
【0008】
上記構成によれば、コンテンツ表示装置は、多角柱の仮想3次元オブジェクトおよびその各側面に配置された各画像を画面に表示する。入力部に対しては、第1の入力操作または第2の入力操作がなされる。第1の入力操作は、画面に仮想3次元オブジェクトのある側面が表示されているときに、表示されている側面とは別の側面を表示させるための入力操作である。第2の入力操作は、画面に仮想3次元オブジェクトのある側面が表示されているときに、多角柱の中心軸と平行な方向における同一側面内の別の位置を表示させるための入力操作である。なお、本明細書において多角柱の中心軸とは、多角柱の底面の重心を通る、多角柱の底面と直交する軸のことを意図している。以下、本明細書では、この方向のことを縦方向という。
【0009】
第1の入力操作がなされた場合には、多角柱の中心軸を回転軸とした仮想3次元オブジェクトの回転を表示させる処理がなされる。その結果、画面には、仮想3次元オブジェクトが回転する様子が表示される。また、回転の結果表示されることになる側面を表示させるための処理がなされる。その結果、画面には、もともと表示されていた側面とは別の側面が表示される。したがって、各側面に画像が配置されており、ある側面の画像が表示されていたときに、第1の入力操作によって、別の側面にある画像を表示できるようになる。
【0010】
また、第2の入力操作がなされた場合には、そのときに表示されている側面の縦方向へのスクロール移動を表示させる処理がなされる。その結果、画面には、表示されている側面が縦方向へスクロール移動する様子が表示される。また、スクロール移動の結果表示されることになる部分を表示させるための処理がなされる。その結果、画面には、もともと表示されていた側面と同一の側面内であって、もともと表示されていた部分とは別の部分が表示される。したがって、ある側面に大量の画像が配置されており、その一部のみが画面上に表示されていたときに、第2の入力操作によって、同一の側面内にあるものの表示されていなかった画像を表示できるようになる。
【0011】
以上により、多くの画像を仮想3次元オブジェクトに配置して管理しても、この仮想3次元オブジェクトを画面内の仮想空間で回転させたり、その側面を縦方向へスクロール移動させたりすることによって、目的の画像を画面上に表示させることができる。
【0012】
また、多角柱のオブジェクトを回転させたり、そのある側面について眺める箇所を縦方向に変化させたりする行為は、本屋などに置かれている回転式書棚における動作が連想される。そのため、コンテンツ表示装置に初めて接する人や、機器の操作に不慣れな人であっても、操作方法を容易に理解することができる。
【0013】
また、本発明に係るコンテンツ表示装置において、上記スクロール移動処理手段は、上記側面の上記方向における表示位置を、上記側面毎に独立に制御していることが好ましい。
【0014】
縦方向における表示位置を側面毎に独立に制御することにより、ある側面に対して第2の入力操作がなされた場合に、その側面についてのみ、縦方向における表示位置を変更させることができる。したがって、他の側面については縦方向における表示位置は変更されていないため、その後第1の入力操作によって他の側面を画面に表示させた場合に、縦方向の表示位置については影響を受けることなく、前回表示されていた縦方向位置が表示される。そのため、他の側面に移動したときに、再度スクロール移動させて元の表示位置に戻すといった手間が生じるのを防ぐことができる。
【0015】
また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記側面毎に上記コンテンツのカテゴリが規定されており、上記側面のそれぞれに配置される上記各画像は、それぞれの上記側面に規定された該カテゴリに属する上記コンテンツの上記画像であることが好ましい。
【0016】
上記構成によれば、各側面には、側面毎に共通のカテゴリに分類されるコンテンツが含まれている。そのため、コンテンツの管理がし易くなるとともに、目的のコンテンツの探索がより容易となる。
【0017】
また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記側面の少なくとも1つには棚が設けられており、上記表示処理手段は、上記棚が設けられた上記側面における上記各画像を上記棚の上に置かれているように表示させ、上記画面内での上記棚の表示位置に応じて、上記棚の表示角度を変化させることが好ましい。
【0018】
上記構成によれば、画面上に側面の一部のみが表示されている場合であっても、ユーザは、3次元オブジェクトを眺めていると直感的に認識することができる。
【0019】
また、本発明に係るコンテンツ表示装置において、上記表示処理手段は、少なくとも1つの上記側面および少なくとも1つの上記画像の不透明度を低減させ、表示されている上記側面以外の上記側面および該側面に配置された上記画像も表示させることが好ましい。
【0020】
上記構成によれば、ユーザは、他の側面に配置された画像を認識できるようになる。さらに、ユーザは、3次元オブジェクトを眺めていると直感的に認識することができる。
【0021】
また、本発明に係るコンテンツ表示装置において、上記表示処理手段は、上記多角柱の回転の角度に応じて、上記少なくとも1つの側面の不透明度を変化させることが好ましい。
【0022】
また、本発明に係るコンテンツ表示装置において、上記入力部は、上記画面と重畳して設けられているタッチパネルであることが好ましい。
【0023】
上記構成によれば、3次元オブジェクトを直接操作している感覚が得られ、直感的に操作を行える。そのため、コンテンツ表示装置を初めて操作するユーザや、機器の操作に不慣れなユーザにとっても困難なく操作を行うことができるようになる。
【0024】
また、本発明に係るコンテンツ表示装置において、上記回転処理手段は、上記タッチパネル上での上記第1の入力操作の速度に応じて、回転後に表示させる上記側面を決定することが好ましい。
【0025】
上記構成によれば、タッチパネル上における第1の入力操作の速度を変更することによって、回転させる角度を変更させることができる。そのため、1回の入力操作でも、その速度によって、隣接する側面を表示させたり、さらにその隣の側面を表示させたりすることができる。
【0026】
また、本発明に係るコンテンツ表示装置において、上記スクロール移動処理手段は、上記タッチパネル上での上記第2の入力操作の速度に基づいて、スクロール移動後の表示部分を決定することが好ましい。
【0027】
上記構成によれば、タッチパネル上における第2の入力操作の速度を変更することによって、スクロール移動させる距離を変更させることができる。そのため、1回の入力操作でも、その速度によって、画像の列にして1列分移動させたり、2列分移動させたり、それ以上移動させたりすることができる。
【0028】
また、本発明に係るコンテンツ表示装置において、上記第1の入力操作は表示すべき上記側面を選択するものであり、上記回転処理手段は、上記第1の入力操作による上記タッチパネル上での選択操作に基づいて、上記多角柱を回転表示させて、選択された上記側面を表示させることが好ましい。
【0029】
上記構成によれば、1回の入力操作によって目的の側面を表示させることができるため、目的の側面にすばやく表示を切り替えることができる。
【0030】
また、本発明に係るコンテンツ表示装置において、上記側面の少なくとも1つは、上記画像が上記方向に沿って一列に配置されており、上記画像が上記方向に沿って一列に配置されている上記側面が上記画面に表示されている状態において、上記タッチパネル上で、上記画像の1つを起点として、該画像を上記画面上で上方向に移動させる入力操作を行うことにより、該画像が表しているコンテンツと関連するコンテンツを表す上記画像の一覧を上記画面に表示することが好ましい。
【0031】
上記構成によれば、あるコンテンツに対応する画像が置かれたところの蓋を開けて、中からそのコンテンツに関連するコンテンツを取り出して一覧として眺める動作に似ている。例えば、マガジンラックの蓋を開けて、その中から格納されているバックナンバーの全体を取り出して一覧として眺める動作に似ている。したがって、ユーザにとって操作が分かり易くなる。
【0032】
また、本発明に係るコンテンツ表示装置において、上記コンテンツは電子書籍であり、上記画像は該電子書籍のサムネイル画像であり得る。
【0033】
本発明に係るコンテンツ表示方法は、上記課題を解決するために、多角柱である仮想3次元オブジェクトの一部を、入力部を備えたコンテンツ表示装置の画面上に表示するコンテンツ表示方法であって、上記多角柱の各側面には、コンテンツを表す画像が複数個配置されており、上記画面上に表示する上記仮想3次元オブジェクトの表示部分を変更する変更処理工程を含み、上記変更処理工程では、表示されている上記側面とは別の上記側面の表示を指示する第1の入力操作が上記入力部に対して行われた場合に、上記多角柱の中心軸を回転軸とした上記仮想3次元オブジェクトの回転を表示するとともに回転の結果表示されることになる上記側面を表示するための処理を実行し、表示されている上記側面の上記中心軸と平行な方向における別の位置の表示を指示する第2の入力操作が上記入力部に対して行われた場合に、表示されている上記側面の上記方向へのスクロール移動を表示するとともに移動の結果表示されることになる部分を表示するための処理を実行する構成を有している。
【0034】
上記構成によれば、本発明に係るコンテンツ表示装置と同様の効果を得ることができる。
【0035】
また、上述のコンテンツ表示装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記表示処理手段、上記回転処理手段および上記スクロール移動処理手段として機能させるためのプログラム、およびこのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0036】
本発明のコンテンツ表示装置は、仮想3次元オブジェクトの一部を画面上に表示させ、第1の入力操作が行われた場合に仮想3次元オブジェクトを回転させ、第2の入力操作が行われた場合に仮想3次元オブジェクトの側面を縦方向に移動させる。これにより、コンテンツ表示装置においては、目的のコンテンツに対応する画像を探すときの操作が、現実の回転式書棚における作業に類似したものとなり、ユーザにとって理解し易く、使い勝手に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本実施形態における書棚オブジェクトおよびコンテンツ表示装置における表示画面の一例を示した図である。
【図2】本実施形態における書棚オブジェクトのある棚面を表示した表示画面の一例を示した図である。
【図3】本実施形態における書棚オブジェクトの別の棚面を表示した表示画面の一例を示した図である。
【図4】図3に示した表示画面を操作したときに表れる表示画面を示した図である。(a)はマガジンラックを開けるときの表示内容を示した図であり、(b)はマガジンラックを閉じるときの表示内容を示した図である。
【図5】図3に示した表示画面を操作した後に表れる表示画面を示した図である。
【図6】本実施形態における回転操作を行ったときの表示画面の遷移を説明するための、書棚オブジェクトの展開図の一部を示す図である。
【図7】本実施形態におけるスクロール移動操作を行ったときの表示画面の遷移を説明するための、書棚オブジェクトの展開図の一部を示す図である。
【図8】本実施形態における回転操作を行ったときの棚面およびサムネイル画像の半透明化を説明するための書棚オブジェクトを示す図である。
【図9】本実施形態におけるスクロール移動操作を行ったときのサムネイル画像の半透明化を説明するための表示画面を示す図である。
【図10】本実施形態における画面表示の拡大および縮小を説明するための表示画面を示す図である。
【図11】本実施形態における画面表示の拡大および縮小を説明するための別の表示画面を示す図である。
【図12】本実施形態のコンテンツ表示装置の構成を示すブロック図である。
【図13】コンピュータを用いて実現された本実施形態のコンテンツ表示装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明に係るコンテンツ表示装置の一実施形態について、図1〜図13に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0039】
(コンテンツ表示装置)
本実施の形態においてコンテンツ表示装置は、仮想三次元空間内に置かれた、4つの棚面を持つ直方体の書棚オブジェクトの一部を、画面表示することができる構成を有している。書棚オブジェクトの各棚面には、複数の電子書籍(コンテンツ)のサムネイル画像がグリッド状に配置されている。ユーザがその中から読みたい書籍に対応するサムネイル画像を、タッチパネルを搭載する表示画面上でタップ操作などによって選択することにより、その電子書籍の中身が画面表示され、電子書籍の閲覧が可能になる。コンテンツ表示装置の具体的構成については後述する。
【0040】
(書棚オブジェクト)
まず、表示画面に表示される書棚オブジェクト(3次元オブジェクト)について説明する。
【0041】
図1は、4つの棚面を持つ直方体の書棚オブジェクトおよびその一部を表示したコンテンツ表示装置の画面を示す図である。図中右側が書棚オブジェクト10を表しており、図中左側が書棚オブジェクト10の一部を表示したコンテンツ表示装置の画面20を表している。図1中、破線枠で示した領域14が、書棚オブジェクト10のうち実際に画面20に表示される領域である。
【0042】
図1に示されるように、書棚オブジェクト10は、4つの棚面11を有する形態である。各棚面には複数の棚が設けられており、各棚上には、複数の電子書籍(コンテンツ)のサムネイル画像12が棚上に置かれるようにして表示されている。ユーザはその中のサムネイル画像に対して表示画面上でタップ操作などの選択操作を行うことにより、選択したサムネイル画像に対応する電子書籍の閲覧が可能になる。4つの棚面11には互いに異なるカテゴリが規定されており、各棚面には、その棚面に規定されたカテゴリに属する電子書籍のサムネイル画像12が並べられる。規定されるカテゴリに制限はないが、本実施の形態では、カテゴリを「未読/おすすめ」、「最近読んだ本」、「お気に入り」および「定期購読」の4つに分類し、4つの棚面11のカテゴリを規定している。本実施の形態では、書棚オブジェクト10は4つの棚面によって構成されているが、これに限定されるものではない。カテゴリの数に応じて、より多くの棚面を設けてもよい。
【0043】
棚面11に設けられる棚13の数、および各棚13上に表示できるサムネイル画像12の数に制限はなく、コンテンツ表示装置の性能に応じて製造者が適宜設定すればよい。本実施の形態では、標準時には、そのうちの連続する5個の棚13を表示している。各棚13上には4つのサムネイル画像12を表示することができる。
【0044】
各棚13上に表示させるサムネイル画像12、すなわち、棚面11に並べる電子書籍は、ユーザの操作によって適宜変更が可能である。
【0045】
(書棚オブジェクトの表示)
次に、コンテンツ表示装置の画面20における書棚オブジェクト10の表示方法について説明する。
【0046】
書棚オブジェクト10の表示方法として、標準モードおよびアクティブモードの2種類の表示方法が規定されている。標準モードおよびアクティブモードいずれの場合も、書棚オブジェクト10の中心軸Xと直交する方向に仮想の視点をおいて、そこから眺めた状態を表示するものである。本明細書では、この視点に対して面している面を正面という。したがって、コンテンツ表示装置の画面20には、書棚オブジェクト10の正面の部分が表示されることになる。詳しくは後述するが、本実施の形態では、画面20に表示させる書棚オブジェクト10内の表示領域を変更させる場合に、視点の位置を中心軸Xと平行な方向に移動させたり中心軸Xを中心として回転させたりするのではなく、視点の位置はそのままで、書棚オブジェクト10を回転させたり、書棚オブジェクト10の棚面11を移動させたりする。これにより、仮想の視点から見える領域を変更し、画面20に表示される領域14の位置が変更されることになる。他の実施の形態として、中心軸Xを中心として、視点を書棚オブジェクト10の周りで回転させることにより、画面20に表示させる書棚オブジェクト10内の表示領域を変更させることも可能である。ただしこの場合でも、視点の位置を中心軸Xと平行な方向には移動させない。また、書棚オブジェクト10をより遠方から眺めるために、視点の位置を書棚オブジェクト10から引き離す処理を実行したり、視点の位置はそのままで書棚オブジェクト10を視点から引き離す処理を実行したりすることができる。これにより、書棚オブジェクト10のうち画面20に表示される範囲を変更することができる。さらに、視点の位置はそのままで視点の画角を変更することによって、書棚オブジェクト10のうち画面20に表示される範囲の大きさを変更することができる。
【0047】
標準モードは、操作していないときには、正面の棚面11のみを表示して、表示された棚面11に隣接する棚面11を表示させないモードである。書棚オブジェクト10に対して操作を行っていないときは、書棚オブジェクト10の構成としては棚13およびサムネイル画像12のみが画面20に表示されている。
【0048】
一方、アクティブモードは、操作していないときに、正面の棚面11およびこれに隣接する棚面11も含めて表示するモードであり、標準モードよりも遠くから書棚オブジェクト10を眺めた状態に近似される。なお、隣接する両棚面11を表示する以外にも、次の棚面11だけを表示するものであってもよい。アクティブモードでは、正面にある棚面11に隣接する左右の棚面11およびその棚面11上にあるサムネイル画像を表示させるために、各棚面11の不透明度を下げている。アクティブモードにおいては、書棚オブジェクト10が仮想三次元空間内に置かれた直方体であることを、ユーザはより直感的に認識することができる。なお、本明細書では、不透明度が100%および0%以外の状態のときを「半透明」という。本実施の形態では、正面にある面に背向している面は非表示としているが、不透明度を小さくして(透明度を大きくして)表示してもよい。
【0049】
標準モードとアクティブモードとの切替えは、ユーザの入力操作によって行うことができる。
【0050】
以下、標準モード時における表示画面について説明する。
【0051】
図2は、標準モードにおける画面20の表示内容を示した図である。
【0052】
図2に示すように、画面20には、棚13上に各サムネイル画像12が置かれているように棚13および書籍のサムネイル画像12が表示されている。画面20の上部には、書棚オブジェクト10の各棚面11のカテゴリを示すインジケータが設けられており、このインジケータの表示方法を変化(点灯、反転表示など)させることによって、現在どのカテゴリの棚面11が表示されているかが分かるようになっている。例えば、図2では、「未読・おすすめ」のインジケータが点灯しており、「未読・おすすめ」の棚面11が選択されて表示されている状態を表している。なお、このインジケータは、後述する棚面選択ボタン17を兼ねている。さらに画面20の下部には、コンテンツ表示装置の各機能を実行するための操作入力ボタン18が表示されている。画面20の最上部にあるステータス表示部分21には、日時、電池残量表示、ネットワークの受信状態および本体の設定状態を表示する。後述するスクロール操作が行われたときにはスクロールバーが表示されるが、一定時間経過後にスクロールバーが非表示となるように構成されている。本実施の形態において、新たにおすすめの書籍が配信されてきた場合には、インジケータの「未読・おすすめ」に吹き出しアイコンを表示するようにしている。
【0053】
なお、本実施の形態では、図1に示すように、画面20に表示される領域14がサムネイル画像12の途中で切れてしまう場合には、そのサムネイル画像12に関しては画面20に表示しないものとしている。従って表示画面においては、いずれのサムネイル画像12もその全体が表示されている状態となる。しかしながら、これに限定されるものではなく、例えば、後述する回転処理およびスクロール移動処理後に一旦表示し、一定時間経過後に透明にして非表示としてもよい。あるいは、非表示とするのではなく、半透明表示とするものであってもよい。その際、透明度(不透明度)は、サムネイル画像12における画面20から外れている領域と画面20に表示されている領域との比率に比例したものとすることが可能である。さらには、回転処理およびスクロール移動処理後に一旦表示し、一定時間経過後に、上記比率に基づき半透明表示することも可能である。
【0054】
標準モードでは、正面の棚面11をやや上方から見下ろして眺めた状態の表示となっている。そのため、図2に示すように、棚面11に設けられている棚13の上面が画面20に表示されている。また、正面の棚面11をやや上方から見下ろした場合、より下側にある棚13の方が、その上面がよく見えるため、画面20に表示される棚13の上面の大きさが、棚13の位置が画面20の下方にくるにつれ大きくなっている。また、各サムネイル画像12は棚13によって隠されないため、上から見下ろしたほうが、目的のサムネイル画像12を見つけやすくなっている。
【0055】
図2では、棚面11の縦方向および横方向にサムネイル画像12を配列させている状態を示している。これは、本実施形態では、カテゴリが「未読/おすすめ」、「最近読んだ本」および「お気に入り」に対応する棚面を表示する場合の表示方法である。
【0056】
次に図3および図5を参照して、カテゴリが「定期購読」である棚面11の表示方法を説明する。
【0057】
図3は、標準モードにおいて、カテゴリが「定期購読」である棚面11を表示している画面20の表示状態を示す図である。定期購読の棚面11は、週刊誌や月刊誌などの定期刊行物をバックナンバーを含めて管理している棚面である。定期購読棚である棚面11は、定期購読配信により配信された書籍を閲覧するために、配信される購読誌単位に自動的にマガジンラックに分類する。図3に示すように定期購読の棚面11では、図2に示す場合と異なり、サムネイル画像12が棚面11左側に縦方向に一列に並べられている。これらは、それぞれ、定期購読している各書籍の最新号のサムネイル画像であり、マガジンラックにその最新号が置かれているような画像である。すなわち、現実の書棚において書籍のマガジンラックが縦方向に並んでいる状態に似ている。サムネイル画像12の横には、書籍のシリーズ名、タイトル名、出版社、最新号の号数および解説など、定期購読している書籍の情報15がテキスト表示されている。さらにその横には、その雑誌のバックナンバーを表示させるための選択ボタン16が設けられている構成となっている。雑誌のバックナンバーを表示させるには、選択ボタン16を選択操作する場合のほか、書籍(表紙のサムネイル画像)が置かれたマガジンラックの画像を起点として、画面20の上方向に向かってフリック操作またはドラッグ操作することによっても可能である。ここで、フリック操作とは、ユーザの指をタッチパネルに接触させた後に、そのまま任意の方向に素早く弾くようにする動作による操作である。またドラッグ操作とは、ユーザの指をタッチパネルに接触させたままその指を任意の方向に移動させる動作による操作である。
【0058】
図4(a)は、フリック操作またはドラッグ操作によって、マガジンラックを開けるようにしてバックナンバーを一覧表示させるとき、図4(b)は、フリック操作またはドラッグ操作によって、マガジンラックを閉じるようにして各最新号の一覧表示に戻るときのアニメーションを示す図である。タッチパネル上で選択したマガジンラックの画像に触れて画面20の上方向にフリック操作またはドラッグ操作することにより、図4(a)に示すように、選択されたマガジンラック(図4(a)および図4(b)中、「C」で示す)の段が画面20の上方に移動しつつ、マガジンラックCの蓋が開くようなアニメーションが表示されるとともに、他のマガジンラックA、B、DおよびEの段が上下スクロールして画面外に消えていく。そして、マガジンラックC内のバックナンバーのサムネイル画像が順次出てきてマガジンラックCの段の下に整列し、バックナンバーが一覧表示される(図5参照)。一方、バックナンバーが表示されている状態で、表示されているマガジンラックCをタッチパネル上で画面20の下方向にフリック操作またはドラッグ操作することにより、図4(b)に示すように、選択されたマガジンラックCの段が元にあった位置となるように移動しつつ、マガジンラックCの蓋が閉じるようなアニメーションが表示されるとともに、他のマガジンラックA、B、DおよびEの段が上下スクロールして画面外から移動してくる。
【0059】
マガジンラックの画像を起点とした上下方向へのフリック操作またはドラッグ操作によるバックナンバーの表示および非表示は、実際のマガジンラックを開閉するときの動きに似ている。そのため、ユーザにとって分かり易い操作方法である。
【0060】
図5は、図3に示す画面においてある定期購読雑誌のバックナンバーを上記の操作により一覧表示させたときの画面20を示す図である。バックナンバーを表示させるための入力操作がなされると、選択されたマガジンラック以外のマガジンラックの表示がなくなり、選択されたマガジンラックの表示が画面20の上部に移動するとともに、その下側に各バックナンバーのサムネイル画像12’をグリッド状に整列してその雑誌のバックナンバーを一覧表示する状態へと遷移する。本画面構成では、画面20の最上段に選択したマガジンラックおよび最新号の表紙のサムネイル画像12が表示される。さらにその横に、書籍の情報15も表示されている。さらにその横には、バックナンバーを表示させるための選択ボタン16に代わって、閉ボタン19が表示されている。閉ボタン19は、バックナンバーの一覧表示から、各定期購読書籍の最新号の一覧表示に戻るためのボタンである。なお、上述のように、マガジンラックに対するフリック操作またはドラッグ操作によっても、最新号の一覧表示に戻ることができる。
【0061】
ユーザは一覧表示の中から目的のバックナンバーを選ぶことができる。これは、書棚のマガジンラックを開けて、各バックナンバーを取り出してその中から読みたいバックナンバーを選ぶ現実の動作に似ている。そのため、ユーザは、雑誌の総数が数百に及んだとしても、容易に目的の雑誌を選びだすことができる。バックナンバーの数が多い場合には、スクロール表示することができる。
【0062】
次に、書棚オブジェクト10またはその棚面11を仮想三次元空間内で動かすことによって画面20上での表示内容を変化させる方法について説明する。
【0063】
(書棚オブジェクト回転)
表示画面内の仮想三次元空間内において、書棚オブジェクト10を構成している直方体(多角柱)の中心軸X(図1参照)を回転軸として回転させることによって、画面20に表示させる棚面11を変更する方法について説明する。
【0064】
ユーザの入力操作によって、書棚オブジェクト10を、画面20内の仮想三次元空間内において、中心軸Xを回転軸として回転させることができる。書棚オブジェクト10を回転させることによって、正面にくる棚面11を変更することができ、画面20に表示させる棚面11を変更することができる。あるいは回転の途中の状態で止めることにより、複数の棚面11を同時に眺めることもできる。
【0065】
本実施の形態では、画面20上に重畳して設けられたタッチパネル上で、回転軸と略直交する方向(画面上横方向)にフリック操作を行うことによって、書棚オブジェクト10を回転させる構成となっている。具体的には、フリック操作によって、書棚オブジェクト10はフリック操作方向と同じ方向に回転して、隣接する棚面11あるいはさらにその隣の棚面11が正面にきて画面20に表示されるようになる。
【0066】
図6は、説明のために書棚オブジェクト10の棚面11を展開した図である。ただし上面と底面の図示は省略している。破線枠で囲んだ領域14が実際に画面20に表示されている部分である。図6(a)では回転前の表示領域を示しており、「未読・おすすめ」のカテゴリに対応する棚面11aが正面にきて画面20に表示されている状態である。この状態で、棚面11aの隣面である「最近読んだ本」のカテゴリに対応する棚面11bを表示させたいときには、棚面11aからみて棚面11bとは反対方向(図中矢印Aの方向)にフリック操作をする。これにより、棚面11aが画面上矢印Aの方向に移動するように書棚オブジェクト10が回転して棚面11bが正面にきて、棚面11bにおける領域14が画面に表示されるようになる(図6(b))。回転動作の際には縦方向の移動を伴わないため、画面20に表示される領域14は展開図の状態で領域14’から相対的に真横にシフトすることになる。
【0067】
なお、フリック操作によって隣接する棚面11が表示されるか、さらにその隣の棚面11が表示されるかは、フリック操作の速度によって決定される。例えば、フリック操作の速度が遅い場合には、隣接する棚面11を表示させ(1面分回転)、フリック操作の速度が速い場合には、さらにその隣の棚面11、すなわち、回転させる前に表示されていた棚面11の反対側にある棚面11を表示させる(2面分回転)。どの程度の速度によって、いずれの棚面11を表示させるかは、製造者が適宜決定すればよい。
【0068】
また、タッチパネル上で、回転軸と略直交する方向にドラッグ操作を行うことによって、書棚オブジェクト10を回転させることも可能である。具体的には、ドラッグ操作によって、書棚オブジェクト10はドラッグ方向と同じ方向に回転して、隣接する棚面11が正面にきて表示されるようになる。ドラッグ操作によって書棚オブジェクト10を回転させて、所望の棚面11が略正面にきた状態のときに指をタッチパネルから放すことによって、表示させる棚面11を変更することができる。本実施の形態では、隣接する棚面11への回転の途中でドラッグ操作を終えた場合に、それまでの回転角度に応じて、さらに回転を進めるか、または回転を戻すかを決定して、何れか一方の棚面11を表示させるようにしている。タッチパネルから指を放すまでは、回転動作はドラッグ操作の指の動きに追随する。したがって、ドラッグ操作によって書棚オブジェクト10を少し回転させてそのまま指をタッチパネルに接触させておけば、隣接する棚面11を途中まで表示させた状態を保つことができる。
【0069】
表示させる棚面11の変更としては他にも、いずれの棚面11を表示させるかを直接指定できる棚面選択ボタン17の操作によって、表示させる棚面11を変更することができる。棚面選択ボタン17は、画面20の上部にオブジェクトとして表示されており、タッチパネルによってボタン選択操作の入力を可能なものとしている。なおこの場合にも、画面上では、選択した棚面11が表示されるまで書棚オブジェクト10が回転する状態が表示される。このときの回転方向は、それまでのユーザの操作、回転角度、および製造者による設定などによって決定することができる。棚面選択ボタン17により表示させたい棚面11を選択した場合、指定した棚面11になるまで書棚オブジェクト10は自動で回転する。そのため、フリック操作によって書棚オブジェクト10を回転させて目的の棚面11を表示させるよりも、素早く目的の棚面11に切り替えることができる。
【0070】
なお、本実施の形態では、定期購読の棚面11においてある定期購読書籍のバックナンバーが一覧表示されている状態で、書棚オブジェクト10を回転させる入力操作がなされると、書棚オブジェクト10が回転しながら自動で最新号の一覧表示画面に戻る構成としている。
【0071】
各棚面毎に、含まれる書籍のカテゴリが決まっており、書棚オブジェクトを回転させることによって目的のカテゴリの棚面に移動できる。目的の書籍のカテゴリの棚面11を表示させ、その中から目的の書籍を選べばよいため、目的の書籍へアクセスしやすくなっている。
【0072】
(棚面縦スクロール)
表示画面内の仮想三次元空間内において、書棚オブジェクト10の特定の棚面11を縦方向に移動させることによって、表示棚面における表示領域を変更する方法について説明する。
【0073】
書棚オブジェクト10の縦方向における各棚面11の長さは、コンテンツ表示装置の画面20上に一度に表示できる長さを超えている。そのため、画面20に表示されている棚面11に関し、実際に表示されている領域は、図1に示すように、棚面11の一部のみである。図1に示す場合では、破線枠で囲まれた領域14が実際に画面20に表示される部分であるため、同じ棚面11のそれ以外の部分は、画面20には表示されていない。したがって、コンテンツ表示装置では、画面20に表示されている棚面11を縦方向に移動させることによって、画面20に表示させる領域14の位置を変更して、それまで表示されていなかった領域を画面20に表示させる構成としている。棚面11の縦方向における移動処理は、ユーザの入力操作によって実行できる。
【0074】
本実施の形態では、タッチパネル上で、移動させたい方向にスクロール操作を行うことによって、棚面11をスクロール操作方向と同じ方向に移動させて、それまで表示されていなかった領域を表示させる構成である。スクロール操作としては、縦方向へのフリック操作およびドラッグ操作が挙げられる。フリック操作を行った場合には、フリック操作の速度に応じて、棚面11の移動距離を決定し、その決定に基づいて棚面11が移動する。どの程度の速度によって、どの程度棚面を移動させるかは、製造者が適宜決定すればよい。ドラッグ操作を行った場合には、ドラッグ操作に追随して棚面が移動し、タッチパネルから指を放した段階で棚面の移動が終了する。
【0075】
図7は、説明のために書棚オブジェクト10の棚面11を展開した図である。破線で囲んだ領域14が実際に画面20に表示されている領域である。図7(a)はスクロール操作の前の状態であり、棚面11aの最上部が表示されている状態である。棚面11aのより下部を表示させたいときには、棚面11aに対して上方向(図中矢印Bの方向)へのスクロール操作を行う。これにより、棚面11aが上方向に移動し、その結果、画面20に表示される領域14が、移動前に表示されていた領域14’に比べ相対的に下部に移動する(図7(b))。
【0076】
なお、棚面11の縦方向への移動は各棚面11の間で独立に制御されている。すなわち、スクロール操作によって縦方向へ移動する棚面11は、操作時に正面にあって画面20に表示されている棚面11のみである。例えば、図7(a)に示すように、棚面11a〜11dをそれぞれ表示させたときに各棚面11a〜11dの最上部が表示されるような状態において、棚面11aに対してスクロール操作を行って棚面11aを上方向に移動させ、棚面11aにおける表示領域がより下部に移動したとする。このとき上方向に移動している棚面11は、図7(b)に示すように、棚面11aのみであり、他の棚面11b〜11dについては縦方向への変化は生じていない。そのため、この状態において、書棚オブジェクト10に対して回転操作を行って別の棚面11b〜11dを表示させた場合でも、棚面11b〜11dでは、依然として棚面11b〜11dの最上部が表示されるようになっている。したがって、棚面11aを縦方向にスクロール移動させても、他の棚面11b〜11dにおいては、前回その棚面を見たときの状態が保たれている。
【0077】
例えば、「最近読んだ本」のカテゴリに対応する棚面11bに配置されたサムネイル画像12の数が少なく棚面11bの上部にしか配置されていない場合において、棚面11bの最上部を表示させた状態で、書棚オブジェクト10を回転させて「未読・おすすめ」の棚面11aに移動し、次いで、スクロール操作によって棚面11aの最下部を表示させたとする。このときに、再び書棚オブジェクト10を回転させて棚面11bを表示させたときに、棚面11bについても最下部が表示されてしまうと、サムネイル画像12が何もない棚面11bの表示になってしまう。そのため、ユーザには書籍がなくなったように見えてしまい好ましくない。また、ユーザは再度スクロール操作を行って棚面11bの最上部を表示させる必要があるため、ユーザにとって不便である。しかしながら、本コンテンツ表示装置では、再び書棚オブジェクト10を回転させて棚面11cに戻ったときに、先ほどまで見ていた棚面11cの状態、すなわち、棚面11cの最上部が表示される。そのため、ユーザは、棚面11cを再表示させたときに、新たな操作が不要となる。このとき、棚面11aの縦方向の位置は、スクロール移動後の位置に保たれている。
【0078】
以上のような画面表示および画面に表示されている書棚オブジェクトおよび棚面を操作する動作は、本屋などに置かれている回転式書棚における動作を連想させるものである。そのため、本発明に係るコンテンツ表示装置に初めて接する人や、機器の操作に不慣れな人であっても、コンテンツ表示装置の操作方法を容易に理解することができる。すなわち、ユーザにとって操作し易いユーザインターフェイスを有しているということができる。
【0079】
なお、本屋などに置かれている回転式書棚と異なり、例えば棚面の下の方を見たいときに、眺めている棚面そのものを、その棚面のみ上方向に動かすことができる。さらに、この状態で書棚オブジェクトを回転させることができる。したがって、ある棚面の異なる高さ位置を見た後、書棚オブジェクトを回転させたときに、もとの高さ位置に視点を戻すといった作業無しに、他の棚面においてはもとの高さ位置を見ることができる。
【0080】
(透明化処理)
コンテンツ表示装置では、書棚オブジェクト10の回転および棚面11のスクロール移動を画面20に表示する際に、棚面11およびサムネイル画像12の一部を半透明にする処理を行っている。以下、図8および図9を参照して説明する。
【0081】
図8は、書棚オブジェクト10の回転を表示させる際の半透明化について説明する図である。説明の便宜上、サムネイル画像12は1個のみを示している。図8(a)は、回転処理前の表示状態を示しており、ここでは、表示されている棚面11aおよび棚面11a上にあるサムネイル画像12aの不透明度は100%となっている。そのため、隣接する棚面11bおよび棚面11dならびにこれらに貼り付けられているサムネイル画像は画面20には表示されない。
【0082】
図8(b)は、標準モードにおいて、画面20に表示される棚面11を棚面11aから棚面11bに変更させる入力操作がなされ、書棚オブジェクト10が回転している途中の状態を示す図である。図8(b)では、回転が45度以上進み、回転処理前に表示されていた棚面11aの画面20上での表示面積よりも、次に表示される棚面11bの画面20上での表示面積の方が大きくなっている場合を示している。このときには、それまで表示していた棚面11aおよび棚面11a上にあるサムネイル画像12aを半透明表示とする。その一方で、次に表示される棚面11bおよび棚面11b上にあるサムネイル画像12bの不透明度は下げずに表示させているが、これに限定されるものではない。次に表示される棚面11bおよび棚面11b上にあるサムネイル画像12bもまた、半透明表示としてもよい。なお、この場合には、棚面11aではない方の棚面11bの隣接面(棚面11c)を非表示とする。回転中に表示される2つの面がいずれも半透明の場合、それぞれの不透明度の割合(%)を足し合わせた値が100となることが好ましい。
【0083】
なお、図示はしていないが、回転が45度未満であり、回転処理前に表示されていた棚面11aの画面20上での表示面積の方が、次に表示される棚面11bの画面20上での表示面積よりも大きい状態のときは、それまで表示していた棚面11aおよび棚面11a上にあるサムネイル画像12aの不透明度はそのままで、次に表示される棚面11bおよび棚面11b上にあるサムネイル画像12bを半透明表示としている。なお、回転が45度未満の場合にも、それまで表示していた棚面11aおよび棚面11a上にあるサムネイル画像12aを半透明表示にしてもよい。
【0084】
図8(c)は、アクティブモードにおいて、画面20に表示される棚面11を棚面11aから棚面11bに変更させる入力操作がなされ、書棚オブジェクト10が回転している途中の状態を示す図である。図8(c)では、回転が45度以上進み、回転処理前に表示されていた棚面11aの画面20上での表示面積よりも、次に表示される棚面11bの画面20上での表示面積の方が大きくなっている場合を示している。
【0085】
棚面11aが正面にある場合、アクティブモードでは、棚面11aも半透明表示となっているため、これに隣接する棚面11dおよび棚面11d上にあるサムネイル画像12dも表示されている。棚面11dとは反対側で棚面11aと隣接している棚面11bを表示させるように回転させたとき、回転角度が45度未満のときは、依然として棚面11dおよびサムネイル画像12dも表示されている。しかし、回転角度が45度以上になったときには、棚面11dおよび棚面11dは非表示とする。その一方で、次に表示される棚面11bのさらにその隣の棚面11cおよび棚面11cを半透明表示で画面20に表示させる(図8(c))。
【0086】
なお、アクティブモードでは、回転中は3つの棚面11がいずれも半透明表示で画面20に表示されるが、3つの棚面11のうち画面20における表示面積が最も大きい棚面、すなわち、回転角度が45度未満のときは、それまで正面にあった棚面11a、回転角度が45度のときは、それまで正面にあった棚面11aおよび次に正面にくる棚面11b、ならびに回転角度が45度より大きいときは、次に正面にくる棚面11bの不透明度が最も大きくなっている。
【0087】
図9は、棚面11のスクロール移動を表示させる際の半透明化について説明する図である。コンテンツ表示装置では、棚面11のスクロール移動を表示する際に、画面20上に表示されなくなるサムネイル画像12を半透明にして表示している。また、その不透明度の度合いは、表示されなくなるサムネイル画像12の表示されている部分の割合に応じて変化させている。ここでは、表示されている部分が少なくなるにつれ、不透明度を小さく(透明度を大きく)している。
【0088】
図9(a)はスクロール移動させる前の画面20上での表示を示している。なお、図9では説明の便宜上、サムネイル画像12以外の表示を省略して図示している。このときに、より上側にあるサムネイル画像12を表示させるために、画面下方向へのフリック操作など、棚面11を画面下方向にスクロール移動させる入力操作をおこなったとする。すると、操作前に画面20の最下部に表示されていたサムネイル画像12fの一部が画面20に表示されない状態となる。そのため、サムネイル画像12fは半透明に表示される。このときに、図9(b)に示すように表示されなくなった部分がサムネイル画像12fの全面積の20%程度であるときに、サムネイル画像12fの不透明度を例えば50%(透明度50%)とすることができる。このとき、不透明度が低下していないサムネイル画像12としては、サムネイル画像12fよりも棚13一段分上にあるサムネイル画像12eが最下段となる。さらに、図9(c)に示すように表示されなくなった部分がサムネイル画像12fの全面積の50%程度であるときに、サムネイル画像12fの不透明度を例えば20%(透明度80%)とすることができる。さらに、図9(d)に示すように表示されなくなった部分がサムネイル画像12fの全面積の80%程度であるときに、サムネイル画像12fを例えば完全に透明にして非表示にすることができる。
【0089】
本実施の形態では、画面下方向へのスクロール移動によって、画面20の下側から画面外に消えていくサムネイル画像12について説明しているが、このときに、画面20の上側から画面内に現れてくるサムネイル画像12についても同様の処理がなされている。すなわち、サムネイル画像12が上側から画面20内に現れてくる際に、画面20内に表示されている部分と、画面20外にあって表示されていない部分との比率に応じて、その不透明度を変化させている。
【0090】
棚面を一部半透明にしたり、その半透明の度合いを変化させたりすることにより、ユーザは3次元オブジェクトを操作している実感が得られる。また、隣接する棚面11が表示されることにより、隣接する棚面11がどのようなカテゴリによる棚面か、あるいはその棚面11にどのような書籍(サムネイル画像)が置かれているかを知ることができ、目的の書籍をより容易に探し出すことができる。
【0091】
このほかにも、定期購読の棚面11で各最新号を表示している画面表示からバックナンバーの一覧表示に遷移する際のマガジンラックの上下スクロールにおいても透明度(不透明度)を変化させてもよい。また、後述するピンチイン操作、ピンチアウト操作による拡大−縮小変更時に透明度(不透明度)を変化させてもよい。
【0092】
(拡大、縮小表示)
正面にある棚面11を画面20に表示している状態において、一画面上に表示させるサムネイル画像12の数は、変更可能に構成されている。図10は、画面20に表示させるサムネイル画像の表示パターンの例を示す図である。図10(a)は20枚のサムネイル画像12を表示している状態を示しており、図10(b)は28枚のサムネイル画像12を表示している状態を示している。各サムネイル画像12が大きくなるように表示させれば、各サムネイル画像が見やすくなるものの、一度に画面20に表示できるサムネイル画像12の数(一度に表示できる棚13の数と相関がある)は減少する。一方、サムネイル画像12が小さくなるように表示させることにより、一度に多くのサムネイル画像12を表示することが可能となる。
【0093】
画面20に表示させるサムネイル画像12の数の変更は、ユーザの入力操作によって行うことができる。具体的には、タッチパネル上でピンチアウト操作を行うことによって、棚面11を拡大表示させ、各サムネイル画像12を大きく表示させる。一方、タッチパネル上でピンチイン操作を行うことによって、棚面11を縮小表示させ、各サムネイル画像12を小さく表示させる。ここでピンチアウト操作とは、ユーザの2本の指などを同時に操作面上に接触させて、そのままその2本の指を開く動作を行う操作である。また、ピンチイン操作とは、ユーザの2本の指などを同時に操作面上に接触させて、そのままその2本の指を閉じる動作を行う操作である。
【0094】
図11は、標準モード時に、棚面選択ボタン17をタップして書棚オブジェクト10を回転表示させる場合の、画面表示の流れを示す図である。説明の便宜上、サムネイル画像12は1つの棚面11においてのみ図示している。
【0095】
図11に示すように、標準モードにおける表示状態(標準表示)において、棚面選択ボタン17をタップして書棚オブジェクト10を回転させたときに、リアルタイムで表示を縮小して、書棚オブジェクト10をより広範囲で表示して、書棚オブジェクト10が仮想3次元空間にある直方体のオブジェクトであることが認識できる表示に切り替わり、その状態で回転し、回転完了後、表示を拡大して標準表示に戻るという組み合わせでアニメーションを表示させることも可能である。
【0096】
(コンテンツ表示装置の構成)
次に、上記のような表示を実現するコンテンツ表示装置の構成および機能について、図12を参照して説明する。図12は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ表示装置1の要部構成を示すブロック図である。
【0097】
図12に示すように、コンテンツ表示装置1は、入力処理部101、ネットワーク処理部102、起動処理部103、書籍データ管理部104、表示情報管理部105、回転処理部(回転処理手段)106、スクロール処理部(スクロール移動処理手段)107、書籍一覧表示処理部(表示処理手段)108、書籍内容表示処理部109、出力処理部(表示処理手段)110、入力操作部(入力部)111、表示部(画面)112、および通信部113を備えている。
【0098】
入力処理部101は、入力操作部111が検知した入力操作情報を取得し、その情報に基づき、回転処理部106、スクロール処理部107に対して処理の実行を命じる。あるいは書籍内容表示処理部109に対して処理の実行を命じる。
【0099】
ネットワーク処理部102は、通信部113を介してネットワーク上のサーバからコンテンツデータである書籍データを取得する。書籍データには、書籍画像、書籍情報、書籍内容がある。本実施形態においては、これらをコンテンツ表示装置1内に保存しているが、これに限定されず、逐次、サーバから取得する(クラウド)構成であってもよい。
【0100】
書籍データ管理部104は、ネットワーク処理部102によって取得された書籍データを記憶装置に記憶させるとともに、取得した書籍データを管理する。また、書籍一覧表示処理部108および書籍内容表示処理部109の求めに応じて書籍データを送信する。
【0101】
起動処理部103は、コンテンツ表示装置1に対して起動操作がなされたときに、表示部112に画像を表示させるために、表示情報管理部105に処理の実行を命じる。
【0102】
表示情報管理部105は、表示部112に表示させる画像を管理しており、起動処理がなされたときに、書籍一覧表示処理部108に対して、表示画像を生成するよう命じる。また、回転やスクロールした際に、回転により変更した正面の棚の位置情報、スクロールにより変更したスクロール位置情報、拡大・縮小した値、書籍内容を表示した際の書籍情報、表示した書籍のページ情報、定期購読棚を表示した際の、各最新号の一覧表示であるかバックナンバー一覧表示であるかの情報をメモリなどの記憶装置に格納する。
【0103】
回転処理部106は、表示部112に表示された書棚オブジェクト10を回転させるための入力操作を入力操作部111が検知して、その操作情報を入力処理部101が受け付けたときに、その操作情報に基づき、表示部112に表示すべきアニメーションおよび画像の処理をおこなう。
【0104】
同様にスクロール処理部107は、表示部112に表示された棚面11をスクロール移動させるための入力操作を入力操作部111が検知して、その操作情報を入力処理部101が受け付けたときに、その操作情報に基づき、表示部112に表示すべきアニメーションおよび画像の処理をおこなう。
【0105】
書籍一覧表示処理部108は、書籍データ管理部104から表示すべき書籍データを取得し、表示情報管理部105から表示すべき画像を取得するとともに、回転処理部106またはスクロール処理部107によって処理された情報を取得し、書籍一覧を表示部112に表示させる際の画像およびアニメーションを生成し、出力処理部110に送信する。
【0106】
書籍内容表示処理部109は、入力操作部111を介してユーザが選択した書籍の情報を入力処理部101から受け付け、その情報に基づき、選択された書籍データを書籍データ管理部104から取得して、その書籍の内容を含むデータを出力処理部110に送信する。書籍のサムネイル画像12がタップされ、その入力操作を入力処理部101が受け付けると、その操作情報が書籍内容表示処理部109に送信され、その書籍の内容(文章)を表示する処理を行う。また、ロングタップ(長押し)の入力操作を入力処理部101が受け付け、その操作情報が書籍内容表示処理部109に送信されると、その書籍の書籍名、出版社、著者、書籍の解説、出版年月などの書籍情報を表示する処理を行う。
【0107】
出力処理部110は、書籍一覧表示処理部108または書籍内容表示処理部109において生成され、送信された表示内容を受信し、表示用データに変換して、表示部112に表示させる。
【0108】
上記各処理部は、その役割の範囲において、起動時には、メモリ上に格納されている、棚面11の種別、書籍のサムネイル画像12、書籍の情報などの書籍データ、および前回表示されていた棚面11の種別、そのスクロール位置などの表示情報を取得する。また、起動時のほか、操作処理時には、表示情報、書籍データから一覧表示する書籍のサムネイル画像12を取得し、仮想3次元表示で用いるテクスチャデータに変換する。表示情報から仮想3次元表示するための視点などのパラメータを算出する。3次元処理により、書籍データを3次元演算し、表示処理で表示を行う。一方、書籍閲覧時には、書籍データの書籍内容を習得し、2次元表示を行う。さらに、書籍購入時には、ネットワークから書籍データを購入し、書籍データ管理部にて管理する。購入した書籍のサムネイル画像12を表示すべき場合には、書籍一覧表示処理部により仮想3次元表示させる。
【0109】
なお、コンテンツ表示装置1の画面20上における上記した表示内容を理解した当業者であれば、オープンGL(Open Graphics Library)などの公知の技術を適用することにより、書棚オブジェクト10および各棚面11の表示、書棚オブジェクト10の回転およびその表示、ならびに棚面11のスクロール移動およびその表示などを実現できる。そのため、これらの表示を実現するための各処理部および各管理部における具体的なデータの処理方法および管理方法はについては、その説明を省略する。
【0110】
入力操作部111としては、タッチパネルを用いている。
【0111】
表示部112は、液晶パネルなどを備えた表示装置によって構成することができる。
【0112】
上記した各処理部および各管理部は、例えば、コンピュータ(電子計算機)を用いて実現することができる。図13は、コンピュータを用いて実現されたコンテンツ表示装置1のハードウェア構成を例示したブロック図である。
【0113】
コンテンツ表示装置1は、図13に示したように、バス270を介して互いに接続された中央演算処理装置(CPU)210と、内部記憶装置(メモリ)220と、ディスプレイ230と、入力デバイス240とを備えており、さらに入出力インターフェイスを介して外部記憶装置(外部メモリ)250と接続でき、さらに、ネットワーク通信装置を介してインターネットなどの外部ネットワーク260と接続できる。
【0114】
メモリ220には、コンピュータを各処理部および各管理部として動作させるための各種プログラム、および取得した電子書籍データが格納されている。
【0115】
入力デバイス240は、ユーザによる入力操作を受け付けるための手段であり、例えば、トラックボール、およびディスプレイ上に設けられたタッチパネルである。
【0116】
書籍データは、外部メモリ250および通信ネットワーク260を介して取得することができる。
【0117】
上述のように、本実施形態では、コンテンツ表示装置は、電子書籍を閲覧するための電子書籍端末を意図している。しかしながら、コンテンツ表示装置は、これに限定されるものではなく、携帯電話、スマートフォン、電子辞書などの携帯端末、モニタを備えているパーソナルコンピュータなどの端末装置であってもよい。
【0118】
本発明の目的は、上記プログラムのプログラムコードをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体をコンテンツ表示装置1に供給し、コンテンツ表示装置1がその記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても達成可能である。
【0119】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0120】
また、ネットワーク通信装置と接続される通信ネットワーク260を介して、上記プログラムコードをコンテンツ表示装置1に供給するようにしてもよい。この通信ネットワークとしては、とくに限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、とくに限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0121】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明は、複数のコンテンツのサムネイル画像およびアイコンなどを画面上に表示させる端末に利用することができ、特に、携帯型電子書籍端末に好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0123】
1 コンテンツ表示装置
10 書棚オブジェクト(3次元オブジェクト)
11、11a〜11d 棚面(側面)
12、12’、12a〜12c、11e、11f サムネイル画像(画像)
13 棚
14 領域
17 棚面選択ボタン
18 操作入力ボタン
19 閉ボタン
20 画面
21 ステータス表示
101 入力処理部
102 ネットワーク処理部
103 起動処理部
104 書籍データ管理部
105 表示情報管理部
106 回転処理部(回転処理手段)
107 スクロール処理部(スクロール移動処理手段)
108 書籍一覧表示処理部(表示処理手段)
109 書籍内容表示処理部
110 出力処理部(表示処理手段)
111 入力操作部(入力部)
112 表示部(画面)
113 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面と、
コンテンツを表す画像を多角柱の各側面に複数個配置した仮想3次元オブジェクトの一部を上記画面上に表示させる表示処理手段と、
入力部と、
表示されている上記側面とは別の上記側面の表示を指示する第1の入力操作が上記入力部に対して行われた場合に、上記表示処理手段を制御して上記多角柱の中心軸を回転軸とした上記仮想3次元オブジェクトの回転を表示させるとともに回転の結果表示されることになる上記側面を表示させるための処理を実行する回転処理手段と、
表示されている上記側面の、上記中心軸と平行な方向における別の位置の表示を指示する第2の入力操作が上記入力部に対して行われた場合に、上記表示処理手段を制御して表示されている上記側面の上記方向へのスクロール移動を表示させるとともに移動の結果表示されることになる部分を表示させるための処理を実行するスクロール移動処理手段と、を備えていることを特徴とするコンテンツ表示装置。
【請求項2】
上記スクロール移動処理手段は、上記側面の上記方向における表示位置を、上記側面毎に独立に制御していることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項3】
上記側面毎に上記コンテンツのカテゴリが規定されており、上記側面のそれぞれに配置される上記各画像は、それぞれの上記側面に規定された該カテゴリに属する上記コンテンツの上記画像であることを特徴とする請求項1または2に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項4】
上記側面の少なくとも1つには棚が設けられており、
上記表示処理手段は、
上記棚が設けられた上記側面における上記各画像を上記棚の上に置かれているように表示させ、
上記画面内での上記棚の表示位置に応じて、上記棚の表示角度を変化させることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項5】
上記表示処理手段は、少なくとも1つの上記側面および少なくとも1つの上記画像の不透明度を低減させ、表示されている上記側面以外の上記側面および該側面に配置された上記画像も表示させることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項6】
上記表示処理手段は、上記多角柱の回転の角度に応じて、上記少なくとも1つの側面の不透明度を変化させることを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項7】
上記入力部は、上記画面と重畳して設けられているタッチパネルであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項8】
上記回転処理手段は、上記タッチパネル上での上記第1の入力操作の速度に応じて、回転後に表示させる上記側面を決定することを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項9】
上記スクロール移動処理手段は、上記タッチパネル上での上記第2の入力操作の速度に基づいて、スクロール移動後の表示部分を決定することを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項10】
上記第1の入力操作は表示すべき上記側面を選択するものであり、上記回転処理手段は、上記第1の入力操作による上記タッチパネル上での選択操作に基づいて、上記多角柱を回転表示させて、選択された上記側面を表示させることを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項11】
上記側面の少なくとも1つは、上記画像が上記方向に沿って一列に配置されており、
上記画像が上記方向に沿って一列に配置されている上記側面が上記画面に表示されている状態において、上記タッチパネル上で、上記画像の1つを起点として、該画像を上記画面上で上方向に移動させる入力操作を行うことにより、該画像が表しているコンテンツと関連するコンテンツを表す上記画像の一覧を上記画面に表示することを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項12】
上記コンテンツは電子書籍であり、上記画像は該電子書籍のサムネイル画像であることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項13】
多角柱である仮想3次元オブジェクトの一部を、入力部を備えたコンテンツ表示装置の画面上に表示するコンテンツ表示方法であって、
上記多角柱の各側面には、コンテンツを表す画像が複数個配置されており、
上記画面上に表示する上記仮想3次元オブジェクトの表示部分を変更する変更処理工程を含み、
上記変更処理工程では、
表示されている上記側面とは別の上記側面の表示を指示する第1の入力操作が上記入力部に対して行われた場合に、上記多角柱の中心軸を回転軸とした上記仮想3次元オブジェクトの回転を表示するとともに回転の結果表示されることになる上記側面を表示するための処理を実行し、
表示されている上記側面の上記中心軸と平行な方向における別の位置の表示を指示する第2の入力操作が上記入力部に対して行われた場合に、表示されている上記側面の上記方向へのスクロール移動を表示するとともに移動の結果表示されることになる部分を表示するための処理を実行することを特徴とするコンテンツ表示方法。
【請求項14】
請求項1〜12のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記表示処理手段、上記回転処理手段および上記スクロール移動処理手段として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−69010(P2012−69010A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214514(P2010−214514)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】