コンテンツ送受信装置、コンテンツ送受信装置の制御方法、コンテンツ配信システム、制御プログラム、および該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
【課題】複数の端末の間でコンテンツのリアルタイム送信を自動化する。
【解決手段】コンテンツ送受信装置1は、送信元から受信したIDがID記憶部21に存在しないときID記憶部21に格納し、送信元に応答するID判定部111と、該応答に対して送信元から送信されたコンテンツと上記IDとを対応付けてキャッシュ22に格納するコンテンツ取得部112と、当該格納後直ちに、上記IDを送信先に送信するID送信部121と、送信先からの応答に応じて、上記IDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを送信先に送信するコンテンツ提供部122とを備える。
【解決手段】コンテンツ送受信装置1は、送信元から受信したIDがID記憶部21に存在しないときID記憶部21に格納し、送信元に応答するID判定部111と、該応答に対して送信元から送信されたコンテンツと上記IDとを対応付けてキャッシュ22に格納するコンテンツ取得部112と、当該格納後直ちに、上記IDを送信先に送信するID送信部121と、送信先からの応答に応じて、上記IDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを送信先に送信するコンテンツ提供部122とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像、音声、テキストなどのコンテンツの送受信を行なうコンテンツ送受信装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末が広く普及している。このような携帯端末は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信の機能を備えているものが多く、当該機能を用いて、近隣の携帯端末との間で写真などのコンテンツを送受信することが可能となっている。
【0003】
携帯端末によるコンテンツの送受信に関する技術として、特許文献1には、被写体に近位したユーザが操作する送信側の携帯端末と、被写体から遠位したユーザが操作する受信側の携帯端末との間で画像データの送受信を行なう技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、配信側の携帯電話端末のカメラ装置により撮影された複数の画像の中から周囲へ配信する画像に対して所定の符号を付与し、所定の符号が付与された画像情報を無線信号として送信する技術が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、コンテンツ管理装置を用いて、撮像機能を備えた無線携帯端末のユーザが撮像した画像コンテンツをユーザ間のみで共有させる技術が開示されている。
【0006】
これらの従来技術によれば、例えば、多数の人が参加するイベント等の会場において、被写体から遠く離れたユーザが被写体を写り良く撮影することが困難である場合、当該ユーザは、被写体に近いユーザが撮像機能付きの携帯端末で撮影した写真を、無線通信で直接に受信することにより、写りの良い写真を入手することができる。
【0007】
また、イベントの主催者がコンテンツ管理装置を用意すれば、イベント会場内の携帯端末で撮影された写真をイベント参加者に配信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−176739号公報(2011年9月8日公開)
【特許文献2】特開2009−212936号公報(2009年9月17日公開)
【特許文献3】特開2006−101157号公報(2006年4月13日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、近距離無線通信の通信可能範囲は限られているため、従来技術では、リアルタイムに送受信可能な携帯端末は、自端末の通信可能範囲に存在する携帯端末に限定される。つまり、受信した写真を近隣の携帯端末へ送信する処理がシステム化されていないため、近隣の携帯端末に次々と送信することができない。
【0010】
それゆえ、従来技術では、コンテンツ配信を行なうサーバ装置等の設備を別途設置しなければ、通信可能範囲外に存在する不特定多数の携帯端末に写真を自動的かつリアルタイムに配信することはできない。なお、屋外で開催されるイベントや大規模なイベントでは、このような設備を設置することは困難またはコスト増につながるため好ましくない。
【0011】
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の端末(特に、通信範囲が限られている端末)の間でコンテンツのリアルタイム送信を自動化するコンテンツ送受信装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するコンテンツ送受信装置であって、コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを、該コンテンツの上記識別情報と対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部と、上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定手段と、上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定手段が受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得手段と、上記コンテンツ取得手段による格納後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納された識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信手段と、上記識別情報送信手段が受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供手段とを備えることを特徴としている。
【0013】
また、本発明に係るコンテンツ送受信装置の制御方法は、送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するとともに、コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを該コンテンツの上記識別情報とを対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部とを備えるコンテンツ送受信装置の制御方法であって、上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定ステップと、上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定ステップにて受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得ステップと、上記コンテンツ取得ステップの後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信ステップと、上記識別情報送信ステップにて受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供ステップとを含むことを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、送信元装置から識別情報を受信し、該受信した識別情報と識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないとき、該受信した識別情報を識別情報記憶部に格納するとともに、送信元装置に対して第1の応答を送信する。そして、第1の応答に対して送信元装置から送信されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けてコンテンツ情報記憶部に格納する。その直後、コンテンツ情報記憶部に格納された識別情報を送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する。そして、第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けてコンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信する。
【0015】
よって、送信元装置から受信したコンテンツは、送信先装置への送信対象とするコンテンツを格納するコンテンツ情報記憶部に格納された後、直ちに送信先装置へ送信される。
【0016】
さらに、コンテンツの送受信に先立ち、受信側では、識別情報を用いてコンテンツが既に受信済みであるか否かを確認し、受信済みでないときのみコンテンツを受信する。
【0017】
したがって、ユーザの操作を介することなく、コンテンツの送受信を次々と行なうことができるという効果を奏する。とりわけ、送信元装置と送信先装置とが直接には通信可能に接続し得ない場合に、送信元装置からコンテンツ送受信装置を介して送信先装置にコンテンツをリアルタイムに送信することができるという効果を奏する。
【0018】
また、受信側は、複数の送信元から同一のコンテンツを重複して受信することを防止することができるので、不要な通信を省いた効率的な送信を行なうことができる。
【0019】
以上により、複数の端末の間でコンテンツの効率的なリアルタイム送信を自動化することができるという効果を奏する。
【0020】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、自装置から通信可能な通信範囲が限られており、上記通信範囲に存在する上記送信元装置および上記送信先装置と通信する構成であってもよい。
【0021】
上記の構成によれば、自装置から通信可能な通信範囲に存在する送信元装置から受信したコンテンツは、直ちに、自装置から通信可能な通信範囲に存在する送信先装置へ送信される。
【0022】
したがって、とりわけ、送信元装置の通信可能範囲内に送信先装置が存在しない場合において、送信元装置からコンテンツ送受信装置を介して送信先装置にコンテンツをリアルタイムに配信することができる。
【0023】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、上記送信先装置への送信対象でないコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、ユーザからの操作を受け付ける操作部と、外部から入力された情報からコンテンツを生成し、該生成したコンテンツを上記コンテンツ記憶部に格納するコンテンツ生成手段と、上記操作部が所定の操作を受け付けたとき、上記コンテンツ生成手段が生成したコンテンツの識別情報を生成し、上記生成したコンテンツの複製と該生成した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するとともに、該生成した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するコンテンツ格納手段とをさらに備え、上記識別情報送信手段は、さらに、上記コンテンツ格納手段による上記識別情報の格納後、直ちに、当該識別情報を上記送信先装置に送信する構成であってもよい。
【0024】
上記の構成によれば、外部から入力された情報からコンテンツを生成し、該生成したコンテンツをコンテンツ記憶部に格納する。そして、操作部が所定の操作を受け付けたとき、上記生成したコンテンツの識別情報を生成し、上記生成したコンテンツの複製と該生成した識別情報とを対応付けてコンテンツ情報記憶部に格納するとともに、該生成した識別情報を識別情報記憶部に格納する。その後、直ちに、当該識別情報を送信先装置に送信する。
【0025】
よって、生成したコンテンツは、送信先装置への送信対象とするコンテンツを格納するコンテンツ情報記憶部に格納され、直ちに送信先装置へ送信される。
【0026】
したがって、自装置で生成したコンテンツを、ユーザの操作を介することなく、送信先装置へ自動的に送信することができるという効果を奏する。
【0027】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、上記識別情報は、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時および場所の少なくともいずれかを示す情報、並びに、当該コンテンツを生成した装置を識別する情報を含む構成であってもよい。
【0028】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、上記送信先装置と通信可能に接続したとき、上記識別情報送信手段は、当該接続した送信先装置に対して、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている所定個の識別情報を順次送信するとともに、上記接続した送信先装置から当該送信した識別情報のそれぞれに対する第3の応答を受信し、上記識別情報送信手段が受信した第3の応答が所定の応答であるとき、上記コンテンツ提供手段は、当該第3の応答に対応する識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記接続した送信先装置に送信する構成であってもよい。
【0029】
上記の構成によれば、送信先装置と通信可能に接続したとき、当該接続した送信先装置に対して、コンテンツ情報記憶部に格納されている所定個の識別情報を順次送信するとともに、上記接続した送信先装置から当該送信した識別情報のそれぞれに対する第3の応答を受信する。そして、第3の応答が所定の応答であるとき、当該第3の応答に対応する識別情報と対応付けてコンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを上記接続した送信先装置に送信する。
【0030】
よって、自装置と未接続であった送信先装置と新たに接続したとき、当該送信先装置に対して、コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを自動的に送信することができる。
【0031】
したがって、新たに接続した送信先装置に対して、ユーザの操作を介することなく、コンテンツを自動的に送信することができるという効果を奏する。
【0032】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、上記識別情報が、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時を示す情報を含むものであり、上記識別情報送信手段は、上記接続した送信先装置に対して、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている、上記日時が新しい上記所定個の識別情報を送信する構成であってもよい。
【0033】
上記の構成によれば、生成日時が新しい順に所定個のコンテンツを送信先装置への送信対象とすることができる。
【0034】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、上記識別情報が、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時を示す情報を含むものであり、上記コンテンツ情報記憶部に格納可能なコンテンツの上限数が予め設定されており、上記コンテンツ取得手段は、上記コンテンツ情報記憶部に上記上限数のコンテンツが格納されている場合、上記コンテンツ情報記憶部に新たにコンテンツを格納する前に、上記日時が最も古い上記識別情報で識別されるコンテンツを上記コンテンツ情報記憶部から削除する構成であってもよい。
【0035】
上記の構成によれば、生成日時が新しいコンテンツを優先してコンテンツ情報記憶部に格納しておくことができる。
【0036】
また、本発明に係るコンテンツ配信システムは、上記コンテンツ送受信装置と、上記送信元装置と、上記送信先装置とを少なくとも含むことを特徴としている。
【0037】
上記の構成によれば、送信元装置、コンテンツ送受信装置、送信先装置の間でコンテンツのリアルタイム送信を自動化することができるという効果を奏する。
【0038】
なお、上記コンテンツ送受信装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記コンテンツ送受信装置をコンピュータにて実現させる上記コンテンツ送受信装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0039】
以上のように、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するコンテンツ送受信装置であって、コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを、該コンテンツの上記識別情報と対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部と、上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定手段と、上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定手段が受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得手段と、上記コンテンツ取得手段による格納後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納された識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信手段と、上記識別情報送信手段が受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供手段とを備えている。
【0040】
また、本発明に係るコンテンツ送受信装置の制御方法は、送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するとともに、コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを該コンテンツの上記識別情報とを対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部とを備えるコンテンツ送受信装置の制御方法であって、上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定ステップと、上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定ステップにて受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得ステップと、上記コンテンツ取得ステップの後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信ステップと、上記識別情報送信ステップにて受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供ステップとを含んでいる。
【0041】
よって、送信元装置から受信したコンテンツは、送信先装置への送信対象とするコンテンツを格納するコンテンツ情報記憶部に格納された後、直ちに送信先装置へ送信される。
【0042】
さらに、コンテンツの送受信に先立ち、受信側では、識別情報を用いてコンテンツが既に受信済みであるか否かを確認し、受信済みでないときのみコンテンツを受信する。
【0043】
したがって、ユーザの操作を介することなく、コンテンツの送受信を次々と行なうことができるという効果を奏する。とりわけ、送信元装置と送信先装置とが直接には通信可能に接続し得ない場合に、送信元装置からコンテンツ送受信装置を介して送信先装置にコンテンツをリアルタイムに送信することができるという効果を奏する。
【0044】
また、受信側は、複数の送信元から同一のコンテンツを重複して受信することを防止することができるので、不要な通信を省いた効率的な送信を行なうことができる。
【0045】
以上により、複数の端末の間でコンテンツの効率的なリアルタイム送信を自動化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置における処理の流れの概要を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置における初期接続処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ受信処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置における接続要求受信処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】(a)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置における初期接続処理において、接続可能な通信相手を探索中の画面表示例を示す模式図である。(b)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置における初期接続処理において、接続可能な通信相手と接続処理中の画面表示例を示す模式図である。
【図8】(a)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ生成処理において、入力部であるカメラにて撮像したときの画面表示例を示す模式図である。(b)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ生成処理において、コンテンツを送信先装置に送信するか否かをユーザに問い合わせるときの画面表示例を示す模式図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ生成処理において、コンテンツを送信先装置に送信中の画面表示例を示す模式図である。
【図10】(a)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ受信処理において、コンテンツを送信元装置から受信中の画面表示例を示す模式図である。(b)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ受信処理において、受信したコンテンツをストレージに格納するか否かをユーザに問い合わせるときの画面表示例を示す模式図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置を複数用いてコンテンツを配信する様子の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明の一実施形態について、図1〜図11に基づいて説明すると以下の通りである。
【0048】
本実施形態に係るコンテンツ送受信装置1は、画像、音声、テキストなどの電子的情報から成るコンテンツの送信元である送信元装置2からコンテンツを受信するとともに、送信先である送信先装置3にコンテンツを送信する装置である。コンテンツ送受信装置1は、好適には、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、デジタルカメラなどの携帯端末であるが、これに限定されるものではない。
【0049】
本実施形態では、コンテンツ送受信装置1、送信元装置2、および送信先装置3はいずれも携帯端末であり、コンテンツ送受信装置1は、自装置から通信可能な範囲(以下、通信可能範囲)が限られるBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信によって、通信可能範囲内に存在する送信元装置2および送信先装置3と通信するものとして説明するが、通信範囲が限られた通信に限定されるものではない。
【0050】
なお、コンテンツ送受信装置1と、送信元装置2および送信先装置3とを、異なる名称で区別して表記しているが、送信元装置2および送信先装置3はいずれもコンテンツ送受信装置1と同じ機能を備える装置である。送信元および送信先を明確に表記するための便宜上、コンテンツ送受信装置1と異なる名称を用いて説明する。
【0051】
また、コンテンツ送受信装置1、送信元装置2、送信先装置3を含むシステムをコンテンツ配信システムと表記する。コンテンツ配信システムに含まれる各装置の台数は複数であってもよい。
【0052】
また、コンテンツには属性情報が付随していてもよい。属性情報としては、コンテンツの生成日時、配信制限を示す情報(配信可能回数など)、ユーザが編集可能な各種データなどが挙げられる。
【0053】
(コンテンツ送受信装置の構成)
図1を参照しながら、コンテンツ送受信装置1の構成について説明する。図1は、コンテンツ送受信装置1の構成を示すブロック図である。同図に示すように、コンテンツ送受信装置1は、制御部10、記憶部20、通信制御部30、出力部40、操作部50、入力部60、電源制御部70、およびバッテリ80を備えている。
【0054】
まず、制御部10は、コンテンツ送受信装置1の全体を統括して制御するものであり、例えばCPU(Central Processing Unit)等で構成することができる。制御部10は、記憶部20、通信制御部30、出力部40、操作部50、入力部60、電源制御部70のそれぞれを制御する。制御部10の詳細な構成については後述する。
【0055】
次に、記憶部20は、制御部10が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記憶するものである。記憶部20は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。また、記憶部20は、制御部10が上述の各種プログラムを実行する過程でデータを一時的に保持するための作業領域として、RAM(Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置によって構成される領域を有している。
【0056】
なお、記憶部20は、必ずしもコンテンツ送受信装置1に備えられる必要はなく、外部記憶装置(例えば、SD(secure digital)カードなど)として、アクセス可能な状態でコンテンツ送受信装置1に接続される構成であってもよい。
【0057】
そして、記憶部20は、特に、ID記憶部(識別情報記憶部)21、キャッシュ(コンテンツ情報記憶部)22、およびストレージ(コンテンツ記憶部)23を含んでいる。
【0058】
ID記憶部21は、コンテンツを識別するための識別情報であるコンテンツIDを記憶する記憶領域である。コンテンツIDは、少なくとも、コンテンツを生成した装置に固有の情報、および、コンテンツに固有の情報を含んでいる。
【0059】
装置に固有の情報とは、(1)IMEI(international mobile equipment identifier)、(2)電話番号、(3)BDアドレス(Bluetooth Device Address)、および、(4)これらの組合せ、などである。コンテンツに固有の情報とは、(1)コンテンツの生成日時(具体的には、撮影日時、録音日時など)、(2)コンテンツを生成した装置がGPS(global positioning system)機能を搭載している場合は当該装置がコンテンツを生成した時点における位置情報、および、(3)これらの組合せ、などである。
【0060】
例えば、装置に固有の情報が電話番号「090-1234-5678」であり、コンテンツに固有の情報がコンテンツの生成日時「2011年10月01日09時00分10秒」であるとすると、コンテンツIDの一例として、電話番号および生成日時の数値部分を連結した値「0901234567820111001090010」が考えられる。
【0061】
なお、後述するように、ID記憶部21に格納されているコンテンツIDは、送信元装置2から受信しようとしているコンテンツが過去に受信済みであるか否かを判定するために用いられる。
【0062】
次に、キャッシュ22は、送信先装置3へ送信する対象であるコンテンツを、該コンテンツのコンテンツIDと対応付けて一時的に記憶する記憶領域である。後述するように、キャッシュ22に格納されるコンテンツとしては、送信元装置2から受信したコンテンツの全てと、後述するコンテンツ生成部13が生成したコンテンツのうちユーザが送信先装置3へ送信するように指定したコンテンツとがある。
【0063】
キャッシュ22は、高速なアクセスを可能とするためにキャッシュメモリを用いてもよい。そのため、キャッシュ22は制御部10内部に設けられていてもよい。
【0064】
なお、キャッシュ22は、格納可能なコンテンツ数の上限値を設定することが可能である。当該上限値は、記憶部20の空き容量に基づいて算出される可変値であってもよいし、予め設定された固定値であってもよい。
【0065】
次に、ストレージ23は、送信先装置3への送信対象でないコンテンツを記憶する記憶領域である。後述するように、ストレージ23に格納されるコンテンツとしては、コンテンツ生成部13が生成したコンテンツの全てと、送信元装置2から受信したコンテンツのうちユーザがストレージ23への格納を指示したコンテンツとがある。
【0066】
ストレージ23は、キャッシュ22とは違い、高速なアクセスを必要としないため、ハードディクス等であってもよい。
【0067】
次に、通信制御部30は、コンテンツ送受信装置1と送信元装置2および送信先装置3との通信を制御するものである。コンテンツ送受信装置1が携帯端末である場合、通信制御部30は、送信元装置2および送信先装置3との間で形成される通信経路を用いて通信を行なう。通信経路は、データの送受信を行なえるものであればよく、Bluetoothに限らず、IEEE802.11無線、ZigBee(登録商標)、WiFi(登録商標)などの近距離無線通信を適用することができる。なお、通信制御部30が信号を受信するためのアンテナおよび信号復調部などは図示を省略している。
【0068】
次に、出力部40は、制御部10の指示に基づいてコンテンツを出力するものである。例えば、LC(Liquid Crystal)表示パネルやEL(Electro Luminescence)表示パネル等の表示装置を、画像コンテンツを出力する出力部40として適用することができる。この場合、図示していないが、制御部10または出力部40の内部には、VDP(Video Display Processor)およびVRAM(Video RAM)等の画像を表示するために必要な構成が適宜設けられている。また、スピーカなどの音声出力装置を、音声コンテンツを出力する出力部40として適用することができる。
【0069】
次に、操作部50は、コンテンツ送受信装置1のユーザからの各種操作を受け付けるものであり、ユーザが所望の操作を行なえるものであれば特に限定されない。操作部50は、コンテンツ送受信装置1の本体表面に設けられたキーであってもよいし、表示画面に表示されるソフトウェアキーであってもよい。なお、出力部40が、画像表示と操作入力との両機能を備えるセンサ表示パネルである場合、出力部40が操作部50の機能を兼ねる構成であってもよい。
【0070】
次に、入力部60は、外部からコンテンツ送受信装置へのデータ入力を行なうためのものであり、より詳しくは、被写体の撮影を行なうカメラ、音声を入力するためのマイクロホン、などである。
【0071】
次に、電源制御部70は、コンテンツ送受信装置1の各部への電力供給を行なう一般的なバッテリ80の充電制御を行なうものである。
【0072】
(制御部の構成)
次に、制御部10について詳細に説明する。制御部10は、コンテンツ受信処理部11、コンテンツ送信処理部12、コンテンツ生成部(コンテンツ生成手段)13、および接続処理部14を含んでいる。
【0073】
コンテンツ受信処理部11は、送信元装置2からコンテンツを受信する処理(コンテンツ受信処理と表記する)を行なうものである。そのために、コンテンツ受信処理部11は、ID判定部111およびコンテンツ取得部112を含んでいる。
【0074】
まず、ID判定部111について説明する。ID判定部111は、通信制御部30を介して、送信元装置2からコンテンツIDを受信する。そして、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致するか否かを判定する。なお、ID記憶部21に格納されている全てのコンテンツIDと照合することなく一致するか否かを判定する方法を用いてもよい。例えば、二分探索やハッシュテーブルを用いた高速な検索アルゴリズムを利用することもできる。
【0075】
そして、ID判定部111は、上記照合の後、該受信したコンテンツIDを送信した送信元装置2に対して応答する(第1の応答)。具体的には、上記受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致したとき、該コンテンツIDで識別されるコンテンツは受信済みであることとなる。そこで、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDを送信した送信元装置2に対して、当該コンテンツIDで識別されるコンテンツの送信を拒否する旨の応答(以下、「拒否応答」と表記する)を送信する。
【0076】
一方、上記受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致しないとき、該コンテンツIDで識別されるコンテンツは未受信であることとなる。そこで、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDをID記憶部21に格納するとともに、当該コンテンツIDを送信した送信元装置2に対して、当該コンテンツIDで識別されるコンテンツの送信を許可する旨の応答(以下、「許可応答」と表記する)(所定の応答)を送信する。
【0077】
次に、コンテンツ取得部112について説明する。コンテンツ取得部112は、ID判定部111が送信した許可応答に対して送信元装置2から送信されるコンテンツを、通信制御部30を介して受信する。なお、当該コンテンツは、ID判定部111が受信したコンテンツIDで識別されるコンテンツである。
【0078】
そして、コンテンツ取得部112は、該受信したコンテンツを、ID判定部111が受信したコンテンツIDと対応付けて、キャッシュ22に格納する。その後、ID判定部111は、コンテンツ送信処理部12に対してコンテンツ送信処理の実行を指示する。
【0079】
なお、キャッシュ22に格納可能なレコード数の上限値が設定されている場合、コンテンツ取得部112は、キャッシュ22に格納されているコンテンツ数が上限値に達しているとき、新たなコンテンツを格納する前に、いずれかのコンテンツをキャッシュ22から削除する。例えば、コンテンツの属性情報またはコンテンツIDにコンテンツの生成日時が含まれている場合、当該生成日時が最も古いコンテンツを削除する。また、例えば、最も過去にキャッシュ22に格納されたコンテンツを削除する構成であってもよい。
【0080】
さらに、該受信したコンテンツをストレージ23に格納する旨の操作を操作部50にて受け付けたとき、コンテンツ取得部112は、該受信してキャッシュ22に格納したコンテンツの複製を、ストレージ23に格納する。
【0081】
コンテンツをストレージ23に格納する上記操作を受け付けるにあたり、コンテンツ取得部112は、コンテンツをストレージ23に格納するか否かをユーザに問い合わせるメッセージ(確認ダイアログ、音声案内など)を、出力部40に出力してもよい。
【0082】
なお、キャッシュ22に格納されたコンテンツは、そのうち自動的に削除される可能性があるのに対し、ストレージ23に格納されたコンテンツはユーザが意図して削除しない限り削除されることはない。
【0083】
さらに、コンテンツをユーザに確認させることを目的として、コンテンツ取得部112は、受信したコンテンツを出力部40に出力する構成としてもよい。これにより、ユーザは、コンテンツを視聴しながら、ストレージ23への格納の要否を検討することが可能となる。
【0084】
次に、コンテンツ送信処理部12について説明する。コンテンツ送信処理部12は、送信先装置3に対してコンテンツを送信する処理(コンテンツ送信処理と表記する)を行なうものである。コンテンツ送信処理は、(1)コンテンツ受信処理の直後、(2)後述するコンテンツ生成処理の直後、および(3)後述する接続要求受信処理の直後、のそれぞれにおいて実行される。
【0085】
コンテンツ送信処理部12は、ID送信部121およびコンテンツ提供部122を含んでいる。まず、ID送信部121について説明する。
【0086】
(1)まず、コンテンツ受信処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のID送信部121の動作について説明する。この場合、ID送信部121は、当該コンテンツ受信処理においてコンテンツ取得部112がキャッシュ22に格納したコンテンツIDを、コンテンツ送受信装置1と接続している全ての送信先装置3のそれぞれに対して送信する。そして、該送信に対する応答(第2の応答)を送信先装置3のそれぞれから受信する。
【0087】
(2)次に、コンテンツ生成処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のID送信部121の動作について説明する。この場合、ID送信部121は、当該コンテンツ生成処理においてコンテンツ生成部13が生成したコンテンツIDを、コンテンツ送受信装置1と接続している全ての送信先装置3のそれぞれに対して送信する。そして、該送信に対する応答(第2の応答)を送信先装置3のそれぞれから受信する。
【0088】
(3)次に、接続要求受信処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のID送信部121の動作について説明する。この場合、ID送信部121は、当該接続要求受信処理において通信可能になった送信先装置3に対して、キャッシュ22にコンテンツと対応付けて格納されているコンテンツIDを、所定数(以下、N(Nは任意の自然数)と表記する)だけ選択し、順次送信する。そして、該送信のそれぞれに対する応答(第3の応答)を送信先装置3から受信する。
【0089】
なお、Nの値は、キャッシュ22に格納されているコンテンツの全数であってもよいし、当該全数より少ない値であってもよい。コンテンツの全数より少ない値とする場合、コンテンツの属性情報またはコンテンツIDがコンテンツの生成日時を含んでいるときは、生成日時の新しいものから順にN個を選択して送信する。例えば、生成日時が2011年08月15日10時45分であるコンテンツA、生成日時が2011年08月15日10時30分であるコンテンツB、生成日時が2011年08月15日10時15分であるコンテンツC、生成日時が2011年08月15日10時14分であるコンテンツDがキャッシュ22に格納されており、Nの値が3である場合は、コンテンツA、コンテンツB、およびコンテンツCを選択して送信する。
【0090】
さらには、送信先装置3が保持しているコンテンツIDを問合せ、当該コンテンツIDで識別されるコンテンツを除いた上で、生成日時の新しいものから順にN個を選択する構成としてもよい。
【0091】
次に、コンテンツ提供部122について説明する。
【0092】
(1)まず、コンテンツ受信処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のコンテンツ提供部122の動作について説明する。この場合、コンテンツ提供部122は、ID送信部121が受信する応答のうち許可応答(所定の応答)を送信してきた全ての送信先装置3に対して、ID送信部121が送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを送信する。なお、コンテンツ提供部122は、ID送信部121が受信する応答のうち拒否応答を送信してきた送信先装置3に対しては、コンテンツを送信しない。
【0093】
(2)次に、コンテンツ生成処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のコンテンツ提供部122の動作は上記(1)と同じである。
【0094】
(3)次に、接続要求受信処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のコンテンツ提供部122の動作について説明する。この場合、コンテンツ提供部122は、ID送信部121がコンテンツIDを送信した結果として受信した応答が許可応答(所定の応答)である場合、当該送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを、接続要求受信処理において通信可能になった送信先装置3に対して送信する。なお、ID送信部121がコンテンツIDを送信した結果として受信した応答が拒否応答である場合、当該送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを送信しない。
【0095】
次に、コンテンツ生成部13について説明する。コンテンツ生成部13は、コンテンツを生成する旨の操作を操作部50を介して受け付けたとき、入力部60から入力されたデータに基づいてコンテンツを生成する処理(以下、コンテンツ生成処理と表記する)を行なうものである。
【0096】
入力部60がカメラである場合、コンテンツ生成部13は、操作部50にて被写体を撮影する操作を受け付けたとき、カメラによって撮影された被写体の画像をデータ化してコンテンツを生成する。また、入力部60がマイクロホンである場合、コンテンツ生成部13は、操作部50にて音声を録音する操作を受け付けたとき、マイクロホンに入力された音声をデータ化してコンテンツを生成する。
【0097】
そして、コンテンツ生成部13は、生成したコンテンツをストレージ23に格納する。
【0098】
さらに、該格納したコンテンツを送信先装置3に送信する旨の操作を操作部50にて受け付けたとき、コンテンツ生成部13は、該格納したコンテンツのコンテンツIDを生成し、該コンテンツの複製と該生成したコンテンツIDとを対応付けてキャッシュ22に格納する。なお、該生成したコンテンツIDはID記憶部21にも格納する。
【0099】
その後、コンテンツ生成部13は、コンテンツ送信処理部12に対してコンテンツ送信処理の実行を指示する。
【0100】
送信先装置3に送信する旨の上記操作を受け付けるにあたり、コンテンツ生成部13は、コンテンツを送信先装置3に送信するか否かをユーザに問い合わせるメッセージ(確認ダイアログ、音声案内など)を、出力部40に出力してもよい。
【0101】
さらに、ユーザにコンテンツを確認させることを目的として、コンテンツ生成部13は、生成したコンテンツを出力部40に出力する構成としてもよい。これにより、ユーザは、コンテンツを視聴しながら、送信先装置3への送信の要否を検討することが可能となる。
【0102】
次に、接続処理部14について説明する。接続処理部14は、通信制御部30を介して、送信元装置2および送信先装置3との接続に関する処理を行なうものである。Bluetooth通信で接続する場合、接続処理部14は、通信相手を探索して接続要求を送信する処理、通信相手から接続要求を受信する処理(接続要求受信処理と表記する)、通信相手の機器情報を登録する処理を行なう。Bluetooth通信は一般に知られている技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0103】
(コンテンツ送受信装置における処理の流れ)
次に、図2〜6を参照しながら、コンテンツ送受信装置1における処理の流れについて説明する。
【0104】
図2は、コンテンツ送受信装置1における処理の流れの概要を示すフローチャートである。なお、ここでは、コンテンツ送受信装置1は、Bluetooth通信を用いて画像コンテンツを送受信する例を用いて説明する。
【0105】
まず、初期化のために、ID記憶部21およびキャッシュ22に格納されている全てのレコードを削除し、空にする(ステップ(以下、単に「S」と表記する)1)。
【0106】
次に、Bluetooth通信を用いて初期接続処理を行なう(S2)。初期接続処理の流れについては図3を参照しながら後述する。
【0107】
その後、イベントの発生を待ち受ける(S3)。待ち受けるイベントとしては、(1)送信元装置2からのコンテンツIDの受信、(2)操作部50がユーザから受け付けるコンテンツ生成操作、(3)未接続の送信先装置3からの接続要求の受信、がある。
【0108】
送信元装置2からコンテンツIDを受信したとき(S3にて「コンテンツIDを受信」)、コンテンツ送受信装置1はコンテンツ受信処理を行なう(S5)。コンテンツ受信処理の流れについては図4を参照しながら後述する。
【0109】
また、コンテンツの生成を行なう操作があったとき(S3にて「コンテンツ生成操作を受け付け」)、コンテンツ送受信装置1はコンテンツ生成処理を行なう(S7)。コンテンツ生成処理の流れについては図5を参照しながら後述する。
【0110】
また、自装置と未接続の送信先装置3から接続要求を受信したとき(S3にて「接続要求を受信」)、コンテンツ送受信装置1は接続要求受信処理を行なう(S9)。接続要求受信処理の流れについては図6を参照しながら後述する。
【0111】
(初期接続処理)
次に、図3を参照しながら、初期接続処理の流れについて説明する。図3は、初期接続処理の流れを示すフローチャートである。
【0112】
まず、Bluetoothの電源をONにし、接続可能な端末として探索の受け付けを許可する(S21)。
【0113】
次に、コンテンツ送受信装置1が接続要求側の場合、接続可能な通信相手が見つかるまで探索を続ける(S22、S23にてNO)。そして、発見すれば(S23にてYES)、接続待ち受け側の通信相手に対して接続要求を送信する(S24)。なお、ステップS22における出力部40の様子を図7(a)を参照しながら後述する。
【0114】
一方、コンテンツ送受信装置1が接続待ち受け側の場合、接続要求側の通信相手からの接続要求を受信するまで接続を待ち続ける(S25、S26にてNO)。
【0115】
接続要求を受信すると(S26にてYES)、接続処理を実行する。接続処理を実行すると、接続要求側および接続待ち受け側は、それぞれ接続に必要な機器情報を登録し(S27)、通信するための接続処理が完了する。なお、接続処理を実行中の出力部40の様子を図7(b)を参照しながら後述する。
【0116】
(コンテンツ受信処理)
次に、図4を参照しながら、コンテンツ受信処理の流れについて説明する。図4は、コンテンツ受信処理の流れを示すフローチャートである。
【0117】
まず、ID判定部111が送信元装置2からコンテンツIDを受信すると(S51)、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致するか否かを判定する(S52)。
【0118】
そして、該受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致したとき(S53にてYES)、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDを送信した送信元装置2に対して、当該コンテンツIDで識別されるコンテンツの送信を拒否する旨の拒否応答を送信する(S54)。その後、コンテンツ受信処理を終了し、待ち受け状態(S3)に戻る。
【0119】
一方、ステップS53にて受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致しないとき(S53にてNO)、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDをID記憶部21に格納するとともに(S55)、当該コンテンツIDを送信した送信元装置2に対して、当該コンテンツIDで識別されるコンテンツの送信を許可する旨の許可応答を送信する(S56)。
【0120】
ステップS56に続いて、コンテンツ取得部112が、ID判定部111が送信した許可応答に対して送信元装置2から送信されるコンテンツを受信する(S57)。なお、ステップS57における出力部40の様子を図10(a)を参照しながら後述する。
そして、コンテンツ取得部112は、該受信したコンテンツを、ID判定部111が受信したコンテンツIDと対応付けて、キャッシュ22に格納する(S58)。
【0121】
このとき、コンテンツ取得部112は、キャッシュ22に格納されているコンテンツ数が上限値に達しているとき、最古に格納されたレコードをキャッシュ22から削除してから、格納処理を行なう。
【0122】
続いて、コンテンツ取得部112は、受信したコンテンツを出力部40に出力するとともに(S59)、コンテンツをストレージ23に格納するか否かをユーザに問い合わせるメッセージを出力部40に出力する(S60)。なお、ステップS60における出力部40の様子を図10(b)を参照しながら後述する。
【0123】
続いて、コンテンツをストレージ23に格納する旨の操作を操作部50を介して受け付けたとき(S61にてYES)、コンテンツ取得部112は、ステップS58にてキャッシュ22に格納したコンテンツの複製を、ストレージ23に格納する(S62)。なお、ステップS62における出力部40の様子を図10(c)を参照しながら後述する。
【0124】
そして、ストレージ23へ格納するか否かにかかわらず(S61にてNOの直後、および、S62の直後)、ID送信部121が、ステップS51にて受信してかつステップS55にてID記憶部21に格納されたコンテンツIDを送信先装置3に送信する(S64)。そして、該送信に対する送信先装置3から応答を待つ(S65)。
【0125】
続いて、送信先装置3からの応答が許可応答であったとき(S66にてYES)、コンテンツ提供部122が、ID送信部121がステップS64にて送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを、送信先装置3に送信する(S67)。なお、ステップS67における出力部40の様子を図9を参照しながら後述する。
【0126】
一方、送信先装置3からの応答が拒否応答であったとき(S66にてNO)、コンテンツ提供部122はコンテンツを送信することなく処理を終了する。
【0127】
そして、コンテンツ送受信装置1と接続している全ての送信先装置3のそれぞれに対して、ステップS64〜S67を繰り返し実行する(S63、S68)。
【0128】
(コンテンツ生成処理)
次に、図5を参照しながら、コンテンツ生成処理の流れについて説明する。図5は、コンテンツ生成処理の流れを示すフローチャートである。
【0129】
まず、コンテンツ生成部13は、入力部60から入力されたデータに基づいてコンテンツを生成するとともに、該生成したコンテンツをストレージ23に格納する(S71)。
【0130】
続いて、コンテンツ生成部13は、該格納したコンテンツを出力部40に出力するとともに(S72)、該格納したコンテンツを送信先装置3に送信するか否かをユーザに問い合わせるメッセージを、出力部40に出力する(S73)。なお、ステップS72、S73における出力部40の様子を図8を参照しながら後述する。
【0131】
続いて、上記格納したコンテンツを送信先装置3に送信する旨の操作を操作部50を介して受け付けたとき(S74にてYES)、コンテンツ生成部13は、該格納したコンテンツのコンテンツIDを生成し(S75)、該コンテンツの複製を該生成したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納するとともに(S76)、該生成したコンテンツIDをID記憶部21に格納する(S77)。なお、ステップS74にて操作を受け付けないときは(S74にてNO)、処理を終了する。
【0132】
ステップS77の直後、ID送信部121が、ステップS75にて生成されかつステップS77にてID記憶部21に格納されたコンテンツIDを送信先装置3に送信する(S79)。そして、該送信に対する送信先装置3から応答を待つ(S80)。
【0133】
続いて、送信先装置3からの応答が許可応答であったとき(S81にてYES)、コンテンツ提供部122が、ID送信部121がステップS79にて送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを、送信先装置3に送信する(S82)。なお、ステップS82における出力部40の様子を図9を参照しながら後述する。
【0134】
一方、送信先装置3からの応答が拒否応答であったとき(S81にてNO)、コンテンツ提供部122はコンテンツを送信することなく処理を終了する。
【0135】
そして、コンテンツ送受信装置1と接続している全ての送信先装置3のそれぞれに対して、ステップS79〜S82を繰り返し実行する(S78、S83)。
【0136】
(接続要求受信処理)
次に、図6を参照しながら、接続要求受信処理の流れについて説明する。図6は、接続要求受信処理の流れを示すフローチャートである。
【0137】
まず、自装置と未接続の送信先装置3から接続要求を受信すると(S91)、当該送信先装置3の機器情報を登録し、当該送信先装置3と通信可能な状態になる(S92)。
【0138】
続いて、ID送信部121が、キャッシュ22にコンテンツと対応付けて格納されているコンテンツIDを、ステップS92にて通信可能となった送信先装置3に送信する(S94)。そして、該送信に対する送信先装置3から応答を待つ(S95)。
【0139】
続いて、送信先装置3からの応答が許可応答であったとき(S96にてYES)、コンテンツ提供部122が、ID送信部121がステップS94にて送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを、送信先装置3に送信する(S97)。なお、ステップS97における出力部40の様子を図9を参照しながら後述する。
【0140】
一方、送信先装置3からの応答が拒否応答であったとき(S96にてNO)、コンテンツ提供部122はコンテンツを送信することなく処理を終了する。
【0141】
そして、キャッシュ22に格納されているN個のコンテンツのそれぞれについて、ステップS94〜S97を繰り返し実行する(S93、S98)。なお、N個のコンテンツの選択方法は、上述したとおりである。
【0142】
(画面表示例)
次に、図7〜10を参照しながら、出力部40が表示装置である場合における、出力部40の画面表示例について説明する。
【0143】
図7(a)は、初期接続処理において、接続可能な通信相手を探索中の画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、探索中である旨を示すダイアログD1を表示している。
【0144】
図7(b)は、初期接続処理において、接続可能な通信相手と接続処理中の画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、接続中である旨を示すダイアログD2を表示している。
【0145】
図8(a)は、コンテンツ生成処理において、入力部60であるカメラにて撮像したときの画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、撮像した画像のプレビューP1、および、撮影の操作を受け付けるボタンBを表示している。
【0146】
図8(b)は、コンテンツ生成処理において、コンテンツを送信先装置3に送信するか否かをユーザに問い合わせるときの画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、ユーザに問い合わせるための確認ダイアログD3を表示している。
【0147】
図9は、コンテンツ生成処理において、コンテンツを送信先装置3に送信中の画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、送信中である旨を示すステータスバーSB1を表示している。なお、このとき、ユーザは画面上で任意の操作が可能である。
【0148】
図10(a)は、コンテンツ受信処理において、コンテンツを送信元装置2から受信中の画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、受信中である旨を示すステータスバーSB1を表示している。なお、このとき、ユーザは画面上で任意の操作が可能である。
【0149】
図10(b)は、コンテンツ受信処理において、受信したコンテンツをストレージ23に格納するか否かをユーザに問い合わせるときの画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、受信したコンテンツを領域P2に表示するとともに、ユーザに問い合わせるための確認ダイアログD4を表示している。
【0150】
図10(c)は、コンテンツ受信処理において、受信したコンテンツをストレージ23に保存中の画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、保存中である旨を示すダイアログD5を表示している。
【0151】
(コンテンツ配信の様子)
次に、図11を参照しながら、複数のコンテンツ送受信装置1を含むコンテンツ配信システムにおいてコンテンツを配信する様子の一例について説明する。図11は、複数のコンテンツ送受信装置1を用いてコンテンツを配信する様子の一例を示す模式図である。以下では、コンテンツ送受信装置1を単に「端末」と表記する。
【0152】
図11に示す端末A〜E、Pは、コンテンツを1つも保持していない状態であるものとする。
【0153】
端末Aにてカメラ撮影などを行なってコンテンツ生成処理を実行してコンテンツを生成すると、該生成されたコンテンツは、端末Aが近距離無線通信での通信可能範囲AA内に存在する端末B、端末C、および端末Dに送信される。
【0154】
次に、端末Bは、端末Aからコンテンツを受信すると、コンテンツ受信処理を実行する。それゆえ、端末Bは、近距離無線通信での通信可能範囲BA内に存在する端末Eおよび端末Fに、上記受信したコンテンツを送信する。
【0155】
また、端末Dについても、端末Aからコンテンツを受信すると、コンテンツ受信処理を実行する。それゆえ、端末Dは、近距離無線通信での通信可能範囲DA内に存在する端末Gに、上記受信したコンテンツを送信する。
【0156】
同様に、端末Cは、端末Aからコンテンツを受信すると、コンテンツ受信処理を実行する。そして、端末Cは、近距離無線通信での通信可能範囲CA内に存在する端末Eに、上記受信したコンテンツの送信を試みる。しかしながら、端末Eは同一のコンテンツを端末Bから受信済みであるので、端末Eは端末Cに対して拒否応答を送信する。したがって、端末Cから端末Eにはコンテンツは送信されない。
【0157】
さらに、端末Pが、AA外からAA内に移動し、端末Aに対して接続要求を送信した場合、端末Aは接続要求受信処理を行なう。それゆえ、端末Aはキャッシュ22に保持しているN個のコンテンツを端末Pに送信する。
【0158】
(本発明により奏される効果)
本発明によれば、通信可能なコンテンツ送受信装置1同士で、ユーザの操作を介することなく、コンテンツの送受信を次々と行なうことができる。よって、特に、コンテンツ送受信装置1が近距離無線通信を行なうものである場合、通信可能範囲に位置する端末への送信が次々と行われる結果、通信可能範囲を越える位置に存在する端末(つまり、送信元が直接通信できない端末)へのリアルタイムな送信が可能となる。したがって、通信範囲が限られている複数の端末の間でコンテンツのリアルタイム送信を自動化することができる。
【0159】
例えば、大規模なイベント会場において、イベントの最中に、自端末の通信可能範囲を越える遠方に位置する端末で撮影された写真を、他の端末を次々と介して、リアルタイムに入手することが可能となる。
【0160】
また、このように端末を次々と経由してコンテンツを送信するので、コンテンツ配信サーバ等の設備を必要とすることなく、また、コンテンツを一元管理しておく必要もない。
【0161】
さらに、本発明によれば、送信側はコンテンツを送信するに先立ってコンテンツIDを送信し、受信側はコンテンツIDを用いてコンテンツが受信済みか否かを判定する。そのため、送信側が複数の端末へコンテンツを次々と配信しても、受信側は複数の端末から同一のコンテンツを重複して受信することを防止することができる。したがって、不要な通信を省き、効率的に送信することができる。
【0162】
また、ユーザがストレージ23に保存しなかったコンテンツもキャッシュ22に格納されているため、ユーザの操作を必要とせずに自動的に当該コンテンツを他の端末に送信することができる。よって、コンテンツを広くリアルタイムに配信することができる。
【0163】
また、本発明によれば、送信元がコンテンツを生成または受信したときに送信元と接続していない端末であって、その後新たに送信元の通信可能範囲に入った端末に対しても、送信元のキャッシュ22に格納しているコンテンツを自動的に送信することができる。
【0164】
(付加機能1)
上述したコンテンツ送受信装置1の構成では、コンテンツは近隣の端末を介して無限に送信される可能性がある。そこで、コンテンツが無限に送信されることを防止するために、コンテンツ毎に送信回数の上限値が設定可能であってもよい。送信回数の上限値はコンテンツの書き換え可能な属性情報としてコンテンツに付随させる構成が好ましいが、これに限定されるものではない。
【0165】
そして、コンテンツ提供部122は、キャッシュ22に格納されているコンテンツを送信先装置3に送信する際、当該コンテンツの送信回数が上限値に達していないとき、当該送信回数を1つ増加させてから当該コンテンツを送信する。一方、当該コンテンツの送信回数が上限値に達しているとき、当該コンテンツの送信を中止する。
【0166】
(付加機能2)
また、上述したコンテンツ送受信装置1の構成では、コンテンツが結果的にどの端末に送信されたかを送信元が知ることができない。そこで、コンテンツを受信した端末から送信元に対して所定の情報をフィードバックする構成を設けてもよい。このとき、送信元の通信アドレスを特定する情報は、好適には、装置に固有の情報として、コンテンツIDまたはコンテンツの属性情報に含める構成が好ましい。
【0167】
フィードバックする情報としては、例えば、(1)受信したコンテンツに対するユーザが入力したテキストデータ(感想など)、(2)コンテンツを受信した旨、(3)コンテンツをストレージ23に保存した旨、などが挙げられる。上記(1)の場合、ユーザがテキストデータを入力したことをトリガとして送信元に返信すればよい。上記(2)の場合、コンテンツの受信時に自動的に送信元に返信すればよい。上記(3)の場合、コンテンツのストレージ23への格納時に自動的に送信元に返信すればよい。
【0168】
なお、上記(1)〜(3)の情報がフィードバックされることにより、送信元は有益な情報(コンテンツの評価)を得ることが可能となる。なお、上記(2)および(3)の情報を集計すれば、ストレージ23に保存されたコンテンツの割合を算出することもできる。
【0169】
(付記事項)
最後に、コンテンツ送受信装置1の各ブロック(特に、制御部10)は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェアとして構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0170】
ソフトウェアによって実現する場合は、コンテンツ送受信装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラム及び各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるコンテンツ送受信装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記コンテンツ送受信装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0171】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、PLD(Programmable logic device)等の論理回路類などを用いることができる。
【0172】
また、コンテンツ送受信装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0173】
このように本明細書において、手段とは必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能がソフトウェアによって実現される場合も含む。さらに、1つの手段の機能が2つ以上の物理的手段により実現されても、もしくは2つ以上の手段の機能が1つの物理的手段により実現されてもよい。
【0174】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0175】
本発明は、コンテンツの送受信を行なうコンテンツ送受信装置等に適用することができる。特に、Bluetoothなどの近距離無線通信によって近隣の携帯端末と通信する携帯端末に好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0176】
1 コンテンツ送受信装置
2 送信元装置
3 送信先装置
10 制御部
13 コンテンツ生成部(コンテンツ生成手段)
20 記憶部
21 ID記憶部(識別情報記憶部)
22 キャッシュ(コンテンツ情報記憶部)
23 ストレージ(コンテンツ記憶部)
50 操作部
111 ID判定部(識別情報判定手段)
112 コンテンツ取得部(コンテンツ取得手段)
121 ID送信部(識別情報送信手段)
122 コンテンツ提供部(コンテンツ提供手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像、音声、テキストなどのコンテンツの送受信を行なうコンテンツ送受信装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末が広く普及している。このような携帯端末は、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信の機能を備えているものが多く、当該機能を用いて、近隣の携帯端末との間で写真などのコンテンツを送受信することが可能となっている。
【0003】
携帯端末によるコンテンツの送受信に関する技術として、特許文献1には、被写体に近位したユーザが操作する送信側の携帯端末と、被写体から遠位したユーザが操作する受信側の携帯端末との間で画像データの送受信を行なう技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、配信側の携帯電話端末のカメラ装置により撮影された複数の画像の中から周囲へ配信する画像に対して所定の符号を付与し、所定の符号が付与された画像情報を無線信号として送信する技術が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、コンテンツ管理装置を用いて、撮像機能を備えた無線携帯端末のユーザが撮像した画像コンテンツをユーザ間のみで共有させる技術が開示されている。
【0006】
これらの従来技術によれば、例えば、多数の人が参加するイベント等の会場において、被写体から遠く離れたユーザが被写体を写り良く撮影することが困難である場合、当該ユーザは、被写体に近いユーザが撮像機能付きの携帯端末で撮影した写真を、無線通信で直接に受信することにより、写りの良い写真を入手することができる。
【0007】
また、イベントの主催者がコンテンツ管理装置を用意すれば、イベント会場内の携帯端末で撮影された写真をイベント参加者に配信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011−176739号公報(2011年9月8日公開)
【特許文献2】特開2009−212936号公報(2009年9月17日公開)
【特許文献3】特開2006−101157号公報(2006年4月13日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、近距離無線通信の通信可能範囲は限られているため、従来技術では、リアルタイムに送受信可能な携帯端末は、自端末の通信可能範囲に存在する携帯端末に限定される。つまり、受信した写真を近隣の携帯端末へ送信する処理がシステム化されていないため、近隣の携帯端末に次々と送信することができない。
【0010】
それゆえ、従来技術では、コンテンツ配信を行なうサーバ装置等の設備を別途設置しなければ、通信可能範囲外に存在する不特定多数の携帯端末に写真を自動的かつリアルタイムに配信することはできない。なお、屋外で開催されるイベントや大規模なイベントでは、このような設備を設置することは困難またはコスト増につながるため好ましくない。
【0011】
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の端末(特に、通信範囲が限られている端末)の間でコンテンツのリアルタイム送信を自動化するコンテンツ送受信装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するコンテンツ送受信装置であって、コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを、該コンテンツの上記識別情報と対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部と、上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定手段と、上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定手段が受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得手段と、上記コンテンツ取得手段による格納後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納された識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信手段と、上記識別情報送信手段が受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供手段とを備えることを特徴としている。
【0013】
また、本発明に係るコンテンツ送受信装置の制御方法は、送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するとともに、コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを該コンテンツの上記識別情報とを対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部とを備えるコンテンツ送受信装置の制御方法であって、上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定ステップと、上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定ステップにて受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得ステップと、上記コンテンツ取得ステップの後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信ステップと、上記識別情報送信ステップにて受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供ステップとを含むことを特徴としている。
【0014】
上記の構成によれば、送信元装置から識別情報を受信し、該受信した識別情報と識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないとき、該受信した識別情報を識別情報記憶部に格納するとともに、送信元装置に対して第1の応答を送信する。そして、第1の応答に対して送信元装置から送信されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けてコンテンツ情報記憶部に格納する。その直後、コンテンツ情報記憶部に格納された識別情報を送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する。そして、第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けてコンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信する。
【0015】
よって、送信元装置から受信したコンテンツは、送信先装置への送信対象とするコンテンツを格納するコンテンツ情報記憶部に格納された後、直ちに送信先装置へ送信される。
【0016】
さらに、コンテンツの送受信に先立ち、受信側では、識別情報を用いてコンテンツが既に受信済みであるか否かを確認し、受信済みでないときのみコンテンツを受信する。
【0017】
したがって、ユーザの操作を介することなく、コンテンツの送受信を次々と行なうことができるという効果を奏する。とりわけ、送信元装置と送信先装置とが直接には通信可能に接続し得ない場合に、送信元装置からコンテンツ送受信装置を介して送信先装置にコンテンツをリアルタイムに送信することができるという効果を奏する。
【0018】
また、受信側は、複数の送信元から同一のコンテンツを重複して受信することを防止することができるので、不要な通信を省いた効率的な送信を行なうことができる。
【0019】
以上により、複数の端末の間でコンテンツの効率的なリアルタイム送信を自動化することができるという効果を奏する。
【0020】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、自装置から通信可能な通信範囲が限られており、上記通信範囲に存在する上記送信元装置および上記送信先装置と通信する構成であってもよい。
【0021】
上記の構成によれば、自装置から通信可能な通信範囲に存在する送信元装置から受信したコンテンツは、直ちに、自装置から通信可能な通信範囲に存在する送信先装置へ送信される。
【0022】
したがって、とりわけ、送信元装置の通信可能範囲内に送信先装置が存在しない場合において、送信元装置からコンテンツ送受信装置を介して送信先装置にコンテンツをリアルタイムに配信することができる。
【0023】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、上記送信先装置への送信対象でないコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、ユーザからの操作を受け付ける操作部と、外部から入力された情報からコンテンツを生成し、該生成したコンテンツを上記コンテンツ記憶部に格納するコンテンツ生成手段と、上記操作部が所定の操作を受け付けたとき、上記コンテンツ生成手段が生成したコンテンツの識別情報を生成し、上記生成したコンテンツの複製と該生成した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するとともに、該生成した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するコンテンツ格納手段とをさらに備え、上記識別情報送信手段は、さらに、上記コンテンツ格納手段による上記識別情報の格納後、直ちに、当該識別情報を上記送信先装置に送信する構成であってもよい。
【0024】
上記の構成によれば、外部から入力された情報からコンテンツを生成し、該生成したコンテンツをコンテンツ記憶部に格納する。そして、操作部が所定の操作を受け付けたとき、上記生成したコンテンツの識別情報を生成し、上記生成したコンテンツの複製と該生成した識別情報とを対応付けてコンテンツ情報記憶部に格納するとともに、該生成した識別情報を識別情報記憶部に格納する。その後、直ちに、当該識別情報を送信先装置に送信する。
【0025】
よって、生成したコンテンツは、送信先装置への送信対象とするコンテンツを格納するコンテンツ情報記憶部に格納され、直ちに送信先装置へ送信される。
【0026】
したがって、自装置で生成したコンテンツを、ユーザの操作を介することなく、送信先装置へ自動的に送信することができるという効果を奏する。
【0027】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、上記識別情報は、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時および場所の少なくともいずれかを示す情報、並びに、当該コンテンツを生成した装置を識別する情報を含む構成であってもよい。
【0028】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、上記送信先装置と通信可能に接続したとき、上記識別情報送信手段は、当該接続した送信先装置に対して、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている所定個の識別情報を順次送信するとともに、上記接続した送信先装置から当該送信した識別情報のそれぞれに対する第3の応答を受信し、上記識別情報送信手段が受信した第3の応答が所定の応答であるとき、上記コンテンツ提供手段は、当該第3の応答に対応する識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記接続した送信先装置に送信する構成であってもよい。
【0029】
上記の構成によれば、送信先装置と通信可能に接続したとき、当該接続した送信先装置に対して、コンテンツ情報記憶部に格納されている所定個の識別情報を順次送信するとともに、上記接続した送信先装置から当該送信した識別情報のそれぞれに対する第3の応答を受信する。そして、第3の応答が所定の応答であるとき、当該第3の応答に対応する識別情報と対応付けてコンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを上記接続した送信先装置に送信する。
【0030】
よって、自装置と未接続であった送信先装置と新たに接続したとき、当該送信先装置に対して、コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを自動的に送信することができる。
【0031】
したがって、新たに接続した送信先装置に対して、ユーザの操作を介することなく、コンテンツを自動的に送信することができるという効果を奏する。
【0032】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、上記識別情報が、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時を示す情報を含むものであり、上記識別情報送信手段は、上記接続した送信先装置に対して、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている、上記日時が新しい上記所定個の識別情報を送信する構成であってもよい。
【0033】
上記の構成によれば、生成日時が新しい順に所定個のコンテンツを送信先装置への送信対象とすることができる。
【0034】
さらに、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、上記識別情報が、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時を示す情報を含むものであり、上記コンテンツ情報記憶部に格納可能なコンテンツの上限数が予め設定されており、上記コンテンツ取得手段は、上記コンテンツ情報記憶部に上記上限数のコンテンツが格納されている場合、上記コンテンツ情報記憶部に新たにコンテンツを格納する前に、上記日時が最も古い上記識別情報で識別されるコンテンツを上記コンテンツ情報記憶部から削除する構成であってもよい。
【0035】
上記の構成によれば、生成日時が新しいコンテンツを優先してコンテンツ情報記憶部に格納しておくことができる。
【0036】
また、本発明に係るコンテンツ配信システムは、上記コンテンツ送受信装置と、上記送信元装置と、上記送信先装置とを少なくとも含むことを特徴としている。
【0037】
上記の構成によれば、送信元装置、コンテンツ送受信装置、送信先装置の間でコンテンツのリアルタイム送信を自動化することができるという効果を奏する。
【0038】
なお、上記コンテンツ送受信装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記コンテンツ送受信装置をコンピュータにて実現させる上記コンテンツ送受信装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0039】
以上のように、本発明に係るコンテンツ送受信装置は、送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するコンテンツ送受信装置であって、コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを、該コンテンツの上記識別情報と対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部と、上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定手段と、上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定手段が受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得手段と、上記コンテンツ取得手段による格納後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納された識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信手段と、上記識別情報送信手段が受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供手段とを備えている。
【0040】
また、本発明に係るコンテンツ送受信装置の制御方法は、送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するとともに、コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを該コンテンツの上記識別情報とを対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部とを備えるコンテンツ送受信装置の制御方法であって、上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定ステップと、上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定ステップにて受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得ステップと、上記コンテンツ取得ステップの後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信ステップと、上記識別情報送信ステップにて受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供ステップとを含んでいる。
【0041】
よって、送信元装置から受信したコンテンツは、送信先装置への送信対象とするコンテンツを格納するコンテンツ情報記憶部に格納された後、直ちに送信先装置へ送信される。
【0042】
さらに、コンテンツの送受信に先立ち、受信側では、識別情報を用いてコンテンツが既に受信済みであるか否かを確認し、受信済みでないときのみコンテンツを受信する。
【0043】
したがって、ユーザの操作を介することなく、コンテンツの送受信を次々と行なうことができるという効果を奏する。とりわけ、送信元装置と送信先装置とが直接には通信可能に接続し得ない場合に、送信元装置からコンテンツ送受信装置を介して送信先装置にコンテンツをリアルタイムに送信することができるという効果を奏する。
【0044】
また、受信側は、複数の送信元から同一のコンテンツを重複して受信することを防止することができるので、不要な通信を省いた効率的な送信を行なうことができる。
【0045】
以上により、複数の端末の間でコンテンツの効率的なリアルタイム送信を自動化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置における処理の流れの概要を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置における初期接続処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ受信処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置における接続要求受信処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】(a)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置における初期接続処理において、接続可能な通信相手を探索中の画面表示例を示す模式図である。(b)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置における初期接続処理において、接続可能な通信相手と接続処理中の画面表示例を示す模式図である。
【図8】(a)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ生成処理において、入力部であるカメラにて撮像したときの画面表示例を示す模式図である。(b)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ生成処理において、コンテンツを送信先装置に送信するか否かをユーザに問い合わせるときの画面表示例を示す模式図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ生成処理において、コンテンツを送信先装置に送信中の画面表示例を示す模式図である。
【図10】(a)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ受信処理において、コンテンツを送信元装置から受信中の画面表示例を示す模式図である。(b)は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置におけるコンテンツ受信処理において、受信したコンテンツをストレージに格納するか否かをユーザに問い合わせるときの画面表示例を示す模式図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るコンテンツ送受信装置を複数用いてコンテンツを配信する様子の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明の一実施形態について、図1〜図11に基づいて説明すると以下の通りである。
【0048】
本実施形態に係るコンテンツ送受信装置1は、画像、音声、テキストなどの電子的情報から成るコンテンツの送信元である送信元装置2からコンテンツを受信するとともに、送信先である送信先装置3にコンテンツを送信する装置である。コンテンツ送受信装置1は、好適には、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、デジタルカメラなどの携帯端末であるが、これに限定されるものではない。
【0049】
本実施形態では、コンテンツ送受信装置1、送信元装置2、および送信先装置3はいずれも携帯端末であり、コンテンツ送受信装置1は、自装置から通信可能な範囲(以下、通信可能範囲)が限られるBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信によって、通信可能範囲内に存在する送信元装置2および送信先装置3と通信するものとして説明するが、通信範囲が限られた通信に限定されるものではない。
【0050】
なお、コンテンツ送受信装置1と、送信元装置2および送信先装置3とを、異なる名称で区別して表記しているが、送信元装置2および送信先装置3はいずれもコンテンツ送受信装置1と同じ機能を備える装置である。送信元および送信先を明確に表記するための便宜上、コンテンツ送受信装置1と異なる名称を用いて説明する。
【0051】
また、コンテンツ送受信装置1、送信元装置2、送信先装置3を含むシステムをコンテンツ配信システムと表記する。コンテンツ配信システムに含まれる各装置の台数は複数であってもよい。
【0052】
また、コンテンツには属性情報が付随していてもよい。属性情報としては、コンテンツの生成日時、配信制限を示す情報(配信可能回数など)、ユーザが編集可能な各種データなどが挙げられる。
【0053】
(コンテンツ送受信装置の構成)
図1を参照しながら、コンテンツ送受信装置1の構成について説明する。図1は、コンテンツ送受信装置1の構成を示すブロック図である。同図に示すように、コンテンツ送受信装置1は、制御部10、記憶部20、通信制御部30、出力部40、操作部50、入力部60、電源制御部70、およびバッテリ80を備えている。
【0054】
まず、制御部10は、コンテンツ送受信装置1の全体を統括して制御するものであり、例えばCPU(Central Processing Unit)等で構成することができる。制御部10は、記憶部20、通信制御部30、出力部40、操作部50、入力部60、電源制御部70のそれぞれを制御する。制御部10の詳細な構成については後述する。
【0055】
次に、記憶部20は、制御部10が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記憶するものである。記憶部20は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。また、記憶部20は、制御部10が上述の各種プログラムを実行する過程でデータを一時的に保持するための作業領域として、RAM(Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置によって構成される領域を有している。
【0056】
なお、記憶部20は、必ずしもコンテンツ送受信装置1に備えられる必要はなく、外部記憶装置(例えば、SD(secure digital)カードなど)として、アクセス可能な状態でコンテンツ送受信装置1に接続される構成であってもよい。
【0057】
そして、記憶部20は、特に、ID記憶部(識別情報記憶部)21、キャッシュ(コンテンツ情報記憶部)22、およびストレージ(コンテンツ記憶部)23を含んでいる。
【0058】
ID記憶部21は、コンテンツを識別するための識別情報であるコンテンツIDを記憶する記憶領域である。コンテンツIDは、少なくとも、コンテンツを生成した装置に固有の情報、および、コンテンツに固有の情報を含んでいる。
【0059】
装置に固有の情報とは、(1)IMEI(international mobile equipment identifier)、(2)電話番号、(3)BDアドレス(Bluetooth Device Address)、および、(4)これらの組合せ、などである。コンテンツに固有の情報とは、(1)コンテンツの生成日時(具体的には、撮影日時、録音日時など)、(2)コンテンツを生成した装置がGPS(global positioning system)機能を搭載している場合は当該装置がコンテンツを生成した時点における位置情報、および、(3)これらの組合せ、などである。
【0060】
例えば、装置に固有の情報が電話番号「090-1234-5678」であり、コンテンツに固有の情報がコンテンツの生成日時「2011年10月01日09時00分10秒」であるとすると、コンテンツIDの一例として、電話番号および生成日時の数値部分を連結した値「0901234567820111001090010」が考えられる。
【0061】
なお、後述するように、ID記憶部21に格納されているコンテンツIDは、送信元装置2から受信しようとしているコンテンツが過去に受信済みであるか否かを判定するために用いられる。
【0062】
次に、キャッシュ22は、送信先装置3へ送信する対象であるコンテンツを、該コンテンツのコンテンツIDと対応付けて一時的に記憶する記憶領域である。後述するように、キャッシュ22に格納されるコンテンツとしては、送信元装置2から受信したコンテンツの全てと、後述するコンテンツ生成部13が生成したコンテンツのうちユーザが送信先装置3へ送信するように指定したコンテンツとがある。
【0063】
キャッシュ22は、高速なアクセスを可能とするためにキャッシュメモリを用いてもよい。そのため、キャッシュ22は制御部10内部に設けられていてもよい。
【0064】
なお、キャッシュ22は、格納可能なコンテンツ数の上限値を設定することが可能である。当該上限値は、記憶部20の空き容量に基づいて算出される可変値であってもよいし、予め設定された固定値であってもよい。
【0065】
次に、ストレージ23は、送信先装置3への送信対象でないコンテンツを記憶する記憶領域である。後述するように、ストレージ23に格納されるコンテンツとしては、コンテンツ生成部13が生成したコンテンツの全てと、送信元装置2から受信したコンテンツのうちユーザがストレージ23への格納を指示したコンテンツとがある。
【0066】
ストレージ23は、キャッシュ22とは違い、高速なアクセスを必要としないため、ハードディクス等であってもよい。
【0067】
次に、通信制御部30は、コンテンツ送受信装置1と送信元装置2および送信先装置3との通信を制御するものである。コンテンツ送受信装置1が携帯端末である場合、通信制御部30は、送信元装置2および送信先装置3との間で形成される通信経路を用いて通信を行なう。通信経路は、データの送受信を行なえるものであればよく、Bluetoothに限らず、IEEE802.11無線、ZigBee(登録商標)、WiFi(登録商標)などの近距離無線通信を適用することができる。なお、通信制御部30が信号を受信するためのアンテナおよび信号復調部などは図示を省略している。
【0068】
次に、出力部40は、制御部10の指示に基づいてコンテンツを出力するものである。例えば、LC(Liquid Crystal)表示パネルやEL(Electro Luminescence)表示パネル等の表示装置を、画像コンテンツを出力する出力部40として適用することができる。この場合、図示していないが、制御部10または出力部40の内部には、VDP(Video Display Processor)およびVRAM(Video RAM)等の画像を表示するために必要な構成が適宜設けられている。また、スピーカなどの音声出力装置を、音声コンテンツを出力する出力部40として適用することができる。
【0069】
次に、操作部50は、コンテンツ送受信装置1のユーザからの各種操作を受け付けるものであり、ユーザが所望の操作を行なえるものであれば特に限定されない。操作部50は、コンテンツ送受信装置1の本体表面に設けられたキーであってもよいし、表示画面に表示されるソフトウェアキーであってもよい。なお、出力部40が、画像表示と操作入力との両機能を備えるセンサ表示パネルである場合、出力部40が操作部50の機能を兼ねる構成であってもよい。
【0070】
次に、入力部60は、外部からコンテンツ送受信装置へのデータ入力を行なうためのものであり、より詳しくは、被写体の撮影を行なうカメラ、音声を入力するためのマイクロホン、などである。
【0071】
次に、電源制御部70は、コンテンツ送受信装置1の各部への電力供給を行なう一般的なバッテリ80の充電制御を行なうものである。
【0072】
(制御部の構成)
次に、制御部10について詳細に説明する。制御部10は、コンテンツ受信処理部11、コンテンツ送信処理部12、コンテンツ生成部(コンテンツ生成手段)13、および接続処理部14を含んでいる。
【0073】
コンテンツ受信処理部11は、送信元装置2からコンテンツを受信する処理(コンテンツ受信処理と表記する)を行なうものである。そのために、コンテンツ受信処理部11は、ID判定部111およびコンテンツ取得部112を含んでいる。
【0074】
まず、ID判定部111について説明する。ID判定部111は、通信制御部30を介して、送信元装置2からコンテンツIDを受信する。そして、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致するか否かを判定する。なお、ID記憶部21に格納されている全てのコンテンツIDと照合することなく一致するか否かを判定する方法を用いてもよい。例えば、二分探索やハッシュテーブルを用いた高速な検索アルゴリズムを利用することもできる。
【0075】
そして、ID判定部111は、上記照合の後、該受信したコンテンツIDを送信した送信元装置2に対して応答する(第1の応答)。具体的には、上記受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致したとき、該コンテンツIDで識別されるコンテンツは受信済みであることとなる。そこで、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDを送信した送信元装置2に対して、当該コンテンツIDで識別されるコンテンツの送信を拒否する旨の応答(以下、「拒否応答」と表記する)を送信する。
【0076】
一方、上記受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致しないとき、該コンテンツIDで識別されるコンテンツは未受信であることとなる。そこで、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDをID記憶部21に格納するとともに、当該コンテンツIDを送信した送信元装置2に対して、当該コンテンツIDで識別されるコンテンツの送信を許可する旨の応答(以下、「許可応答」と表記する)(所定の応答)を送信する。
【0077】
次に、コンテンツ取得部112について説明する。コンテンツ取得部112は、ID判定部111が送信した許可応答に対して送信元装置2から送信されるコンテンツを、通信制御部30を介して受信する。なお、当該コンテンツは、ID判定部111が受信したコンテンツIDで識別されるコンテンツである。
【0078】
そして、コンテンツ取得部112は、該受信したコンテンツを、ID判定部111が受信したコンテンツIDと対応付けて、キャッシュ22に格納する。その後、ID判定部111は、コンテンツ送信処理部12に対してコンテンツ送信処理の実行を指示する。
【0079】
なお、キャッシュ22に格納可能なレコード数の上限値が設定されている場合、コンテンツ取得部112は、キャッシュ22に格納されているコンテンツ数が上限値に達しているとき、新たなコンテンツを格納する前に、いずれかのコンテンツをキャッシュ22から削除する。例えば、コンテンツの属性情報またはコンテンツIDにコンテンツの生成日時が含まれている場合、当該生成日時が最も古いコンテンツを削除する。また、例えば、最も過去にキャッシュ22に格納されたコンテンツを削除する構成であってもよい。
【0080】
さらに、該受信したコンテンツをストレージ23に格納する旨の操作を操作部50にて受け付けたとき、コンテンツ取得部112は、該受信してキャッシュ22に格納したコンテンツの複製を、ストレージ23に格納する。
【0081】
コンテンツをストレージ23に格納する上記操作を受け付けるにあたり、コンテンツ取得部112は、コンテンツをストレージ23に格納するか否かをユーザに問い合わせるメッセージ(確認ダイアログ、音声案内など)を、出力部40に出力してもよい。
【0082】
なお、キャッシュ22に格納されたコンテンツは、そのうち自動的に削除される可能性があるのに対し、ストレージ23に格納されたコンテンツはユーザが意図して削除しない限り削除されることはない。
【0083】
さらに、コンテンツをユーザに確認させることを目的として、コンテンツ取得部112は、受信したコンテンツを出力部40に出力する構成としてもよい。これにより、ユーザは、コンテンツを視聴しながら、ストレージ23への格納の要否を検討することが可能となる。
【0084】
次に、コンテンツ送信処理部12について説明する。コンテンツ送信処理部12は、送信先装置3に対してコンテンツを送信する処理(コンテンツ送信処理と表記する)を行なうものである。コンテンツ送信処理は、(1)コンテンツ受信処理の直後、(2)後述するコンテンツ生成処理の直後、および(3)後述する接続要求受信処理の直後、のそれぞれにおいて実行される。
【0085】
コンテンツ送信処理部12は、ID送信部121およびコンテンツ提供部122を含んでいる。まず、ID送信部121について説明する。
【0086】
(1)まず、コンテンツ受信処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のID送信部121の動作について説明する。この場合、ID送信部121は、当該コンテンツ受信処理においてコンテンツ取得部112がキャッシュ22に格納したコンテンツIDを、コンテンツ送受信装置1と接続している全ての送信先装置3のそれぞれに対して送信する。そして、該送信に対する応答(第2の応答)を送信先装置3のそれぞれから受信する。
【0087】
(2)次に、コンテンツ生成処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のID送信部121の動作について説明する。この場合、ID送信部121は、当該コンテンツ生成処理においてコンテンツ生成部13が生成したコンテンツIDを、コンテンツ送受信装置1と接続している全ての送信先装置3のそれぞれに対して送信する。そして、該送信に対する応答(第2の応答)を送信先装置3のそれぞれから受信する。
【0088】
(3)次に、接続要求受信処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のID送信部121の動作について説明する。この場合、ID送信部121は、当該接続要求受信処理において通信可能になった送信先装置3に対して、キャッシュ22にコンテンツと対応付けて格納されているコンテンツIDを、所定数(以下、N(Nは任意の自然数)と表記する)だけ選択し、順次送信する。そして、該送信のそれぞれに対する応答(第3の応答)を送信先装置3から受信する。
【0089】
なお、Nの値は、キャッシュ22に格納されているコンテンツの全数であってもよいし、当該全数より少ない値であってもよい。コンテンツの全数より少ない値とする場合、コンテンツの属性情報またはコンテンツIDがコンテンツの生成日時を含んでいるときは、生成日時の新しいものから順にN個を選択して送信する。例えば、生成日時が2011年08月15日10時45分であるコンテンツA、生成日時が2011年08月15日10時30分であるコンテンツB、生成日時が2011年08月15日10時15分であるコンテンツC、生成日時が2011年08月15日10時14分であるコンテンツDがキャッシュ22に格納されており、Nの値が3である場合は、コンテンツA、コンテンツB、およびコンテンツCを選択して送信する。
【0090】
さらには、送信先装置3が保持しているコンテンツIDを問合せ、当該コンテンツIDで識別されるコンテンツを除いた上で、生成日時の新しいものから順にN個を選択する構成としてもよい。
【0091】
次に、コンテンツ提供部122について説明する。
【0092】
(1)まず、コンテンツ受信処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のコンテンツ提供部122の動作について説明する。この場合、コンテンツ提供部122は、ID送信部121が受信する応答のうち許可応答(所定の応答)を送信してきた全ての送信先装置3に対して、ID送信部121が送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを送信する。なお、コンテンツ提供部122は、ID送信部121が受信する応答のうち拒否応答を送信してきた送信先装置3に対しては、コンテンツを送信しない。
【0093】
(2)次に、コンテンツ生成処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のコンテンツ提供部122の動作は上記(1)と同じである。
【0094】
(3)次に、接続要求受信処理の直後にコンテンツ送信処理を行なう場合のコンテンツ提供部122の動作について説明する。この場合、コンテンツ提供部122は、ID送信部121がコンテンツIDを送信した結果として受信した応答が許可応答(所定の応答)である場合、当該送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを、接続要求受信処理において通信可能になった送信先装置3に対して送信する。なお、ID送信部121がコンテンツIDを送信した結果として受信した応答が拒否応答である場合、当該送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを送信しない。
【0095】
次に、コンテンツ生成部13について説明する。コンテンツ生成部13は、コンテンツを生成する旨の操作を操作部50を介して受け付けたとき、入力部60から入力されたデータに基づいてコンテンツを生成する処理(以下、コンテンツ生成処理と表記する)を行なうものである。
【0096】
入力部60がカメラである場合、コンテンツ生成部13は、操作部50にて被写体を撮影する操作を受け付けたとき、カメラによって撮影された被写体の画像をデータ化してコンテンツを生成する。また、入力部60がマイクロホンである場合、コンテンツ生成部13は、操作部50にて音声を録音する操作を受け付けたとき、マイクロホンに入力された音声をデータ化してコンテンツを生成する。
【0097】
そして、コンテンツ生成部13は、生成したコンテンツをストレージ23に格納する。
【0098】
さらに、該格納したコンテンツを送信先装置3に送信する旨の操作を操作部50にて受け付けたとき、コンテンツ生成部13は、該格納したコンテンツのコンテンツIDを生成し、該コンテンツの複製と該生成したコンテンツIDとを対応付けてキャッシュ22に格納する。なお、該生成したコンテンツIDはID記憶部21にも格納する。
【0099】
その後、コンテンツ生成部13は、コンテンツ送信処理部12に対してコンテンツ送信処理の実行を指示する。
【0100】
送信先装置3に送信する旨の上記操作を受け付けるにあたり、コンテンツ生成部13は、コンテンツを送信先装置3に送信するか否かをユーザに問い合わせるメッセージ(確認ダイアログ、音声案内など)を、出力部40に出力してもよい。
【0101】
さらに、ユーザにコンテンツを確認させることを目的として、コンテンツ生成部13は、生成したコンテンツを出力部40に出力する構成としてもよい。これにより、ユーザは、コンテンツを視聴しながら、送信先装置3への送信の要否を検討することが可能となる。
【0102】
次に、接続処理部14について説明する。接続処理部14は、通信制御部30を介して、送信元装置2および送信先装置3との接続に関する処理を行なうものである。Bluetooth通信で接続する場合、接続処理部14は、通信相手を探索して接続要求を送信する処理、通信相手から接続要求を受信する処理(接続要求受信処理と表記する)、通信相手の機器情報を登録する処理を行なう。Bluetooth通信は一般に知られている技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0103】
(コンテンツ送受信装置における処理の流れ)
次に、図2〜6を参照しながら、コンテンツ送受信装置1における処理の流れについて説明する。
【0104】
図2は、コンテンツ送受信装置1における処理の流れの概要を示すフローチャートである。なお、ここでは、コンテンツ送受信装置1は、Bluetooth通信を用いて画像コンテンツを送受信する例を用いて説明する。
【0105】
まず、初期化のために、ID記憶部21およびキャッシュ22に格納されている全てのレコードを削除し、空にする(ステップ(以下、単に「S」と表記する)1)。
【0106】
次に、Bluetooth通信を用いて初期接続処理を行なう(S2)。初期接続処理の流れについては図3を参照しながら後述する。
【0107】
その後、イベントの発生を待ち受ける(S3)。待ち受けるイベントとしては、(1)送信元装置2からのコンテンツIDの受信、(2)操作部50がユーザから受け付けるコンテンツ生成操作、(3)未接続の送信先装置3からの接続要求の受信、がある。
【0108】
送信元装置2からコンテンツIDを受信したとき(S3にて「コンテンツIDを受信」)、コンテンツ送受信装置1はコンテンツ受信処理を行なう(S5)。コンテンツ受信処理の流れについては図4を参照しながら後述する。
【0109】
また、コンテンツの生成を行なう操作があったとき(S3にて「コンテンツ生成操作を受け付け」)、コンテンツ送受信装置1はコンテンツ生成処理を行なう(S7)。コンテンツ生成処理の流れについては図5を参照しながら後述する。
【0110】
また、自装置と未接続の送信先装置3から接続要求を受信したとき(S3にて「接続要求を受信」)、コンテンツ送受信装置1は接続要求受信処理を行なう(S9)。接続要求受信処理の流れについては図6を参照しながら後述する。
【0111】
(初期接続処理)
次に、図3を参照しながら、初期接続処理の流れについて説明する。図3は、初期接続処理の流れを示すフローチャートである。
【0112】
まず、Bluetoothの電源をONにし、接続可能な端末として探索の受け付けを許可する(S21)。
【0113】
次に、コンテンツ送受信装置1が接続要求側の場合、接続可能な通信相手が見つかるまで探索を続ける(S22、S23にてNO)。そして、発見すれば(S23にてYES)、接続待ち受け側の通信相手に対して接続要求を送信する(S24)。なお、ステップS22における出力部40の様子を図7(a)を参照しながら後述する。
【0114】
一方、コンテンツ送受信装置1が接続待ち受け側の場合、接続要求側の通信相手からの接続要求を受信するまで接続を待ち続ける(S25、S26にてNO)。
【0115】
接続要求を受信すると(S26にてYES)、接続処理を実行する。接続処理を実行すると、接続要求側および接続待ち受け側は、それぞれ接続に必要な機器情報を登録し(S27)、通信するための接続処理が完了する。なお、接続処理を実行中の出力部40の様子を図7(b)を参照しながら後述する。
【0116】
(コンテンツ受信処理)
次に、図4を参照しながら、コンテンツ受信処理の流れについて説明する。図4は、コンテンツ受信処理の流れを示すフローチャートである。
【0117】
まず、ID判定部111が送信元装置2からコンテンツIDを受信すると(S51)、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致するか否かを判定する(S52)。
【0118】
そして、該受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致したとき(S53にてYES)、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDを送信した送信元装置2に対して、当該コンテンツIDで識別されるコンテンツの送信を拒否する旨の拒否応答を送信する(S54)。その後、コンテンツ受信処理を終了し、待ち受け状態(S3)に戻る。
【0119】
一方、ステップS53にて受信したコンテンツIDとID記憶部21に格納されているコンテンツIDとが一致しないとき(S53にてNO)、ID判定部111は、該受信したコンテンツIDをID記憶部21に格納するとともに(S55)、当該コンテンツIDを送信した送信元装置2に対して、当該コンテンツIDで識別されるコンテンツの送信を許可する旨の許可応答を送信する(S56)。
【0120】
ステップS56に続いて、コンテンツ取得部112が、ID判定部111が送信した許可応答に対して送信元装置2から送信されるコンテンツを受信する(S57)。なお、ステップS57における出力部40の様子を図10(a)を参照しながら後述する。
そして、コンテンツ取得部112は、該受信したコンテンツを、ID判定部111が受信したコンテンツIDと対応付けて、キャッシュ22に格納する(S58)。
【0121】
このとき、コンテンツ取得部112は、キャッシュ22に格納されているコンテンツ数が上限値に達しているとき、最古に格納されたレコードをキャッシュ22から削除してから、格納処理を行なう。
【0122】
続いて、コンテンツ取得部112は、受信したコンテンツを出力部40に出力するとともに(S59)、コンテンツをストレージ23に格納するか否かをユーザに問い合わせるメッセージを出力部40に出力する(S60)。なお、ステップS60における出力部40の様子を図10(b)を参照しながら後述する。
【0123】
続いて、コンテンツをストレージ23に格納する旨の操作を操作部50を介して受け付けたとき(S61にてYES)、コンテンツ取得部112は、ステップS58にてキャッシュ22に格納したコンテンツの複製を、ストレージ23に格納する(S62)。なお、ステップS62における出力部40の様子を図10(c)を参照しながら後述する。
【0124】
そして、ストレージ23へ格納するか否かにかかわらず(S61にてNOの直後、および、S62の直後)、ID送信部121が、ステップS51にて受信してかつステップS55にてID記憶部21に格納されたコンテンツIDを送信先装置3に送信する(S64)。そして、該送信に対する送信先装置3から応答を待つ(S65)。
【0125】
続いて、送信先装置3からの応答が許可応答であったとき(S66にてYES)、コンテンツ提供部122が、ID送信部121がステップS64にて送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを、送信先装置3に送信する(S67)。なお、ステップS67における出力部40の様子を図9を参照しながら後述する。
【0126】
一方、送信先装置3からの応答が拒否応答であったとき(S66にてNO)、コンテンツ提供部122はコンテンツを送信することなく処理を終了する。
【0127】
そして、コンテンツ送受信装置1と接続している全ての送信先装置3のそれぞれに対して、ステップS64〜S67を繰り返し実行する(S63、S68)。
【0128】
(コンテンツ生成処理)
次に、図5を参照しながら、コンテンツ生成処理の流れについて説明する。図5は、コンテンツ生成処理の流れを示すフローチャートである。
【0129】
まず、コンテンツ生成部13は、入力部60から入力されたデータに基づいてコンテンツを生成するとともに、該生成したコンテンツをストレージ23に格納する(S71)。
【0130】
続いて、コンテンツ生成部13は、該格納したコンテンツを出力部40に出力するとともに(S72)、該格納したコンテンツを送信先装置3に送信するか否かをユーザに問い合わせるメッセージを、出力部40に出力する(S73)。なお、ステップS72、S73における出力部40の様子を図8を参照しながら後述する。
【0131】
続いて、上記格納したコンテンツを送信先装置3に送信する旨の操作を操作部50を介して受け付けたとき(S74にてYES)、コンテンツ生成部13は、該格納したコンテンツのコンテンツIDを生成し(S75)、該コンテンツの複製を該生成したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納するとともに(S76)、該生成したコンテンツIDをID記憶部21に格納する(S77)。なお、ステップS74にて操作を受け付けないときは(S74にてNO)、処理を終了する。
【0132】
ステップS77の直後、ID送信部121が、ステップS75にて生成されかつステップS77にてID記憶部21に格納されたコンテンツIDを送信先装置3に送信する(S79)。そして、該送信に対する送信先装置3から応答を待つ(S80)。
【0133】
続いて、送信先装置3からの応答が許可応答であったとき(S81にてYES)、コンテンツ提供部122が、ID送信部121がステップS79にて送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを、送信先装置3に送信する(S82)。なお、ステップS82における出力部40の様子を図9を参照しながら後述する。
【0134】
一方、送信先装置3からの応答が拒否応答であったとき(S81にてNO)、コンテンツ提供部122はコンテンツを送信することなく処理を終了する。
【0135】
そして、コンテンツ送受信装置1と接続している全ての送信先装置3のそれぞれに対して、ステップS79〜S82を繰り返し実行する(S78、S83)。
【0136】
(接続要求受信処理)
次に、図6を参照しながら、接続要求受信処理の流れについて説明する。図6は、接続要求受信処理の流れを示すフローチャートである。
【0137】
まず、自装置と未接続の送信先装置3から接続要求を受信すると(S91)、当該送信先装置3の機器情報を登録し、当該送信先装置3と通信可能な状態になる(S92)。
【0138】
続いて、ID送信部121が、キャッシュ22にコンテンツと対応付けて格納されているコンテンツIDを、ステップS92にて通信可能となった送信先装置3に送信する(S94)。そして、該送信に対する送信先装置3から応答を待つ(S95)。
【0139】
続いて、送信先装置3からの応答が許可応答であったとき(S96にてYES)、コンテンツ提供部122が、ID送信部121がステップS94にて送信したコンテンツIDと対応付けてキャッシュ22に格納されているコンテンツを、送信先装置3に送信する(S97)。なお、ステップS97における出力部40の様子を図9を参照しながら後述する。
【0140】
一方、送信先装置3からの応答が拒否応答であったとき(S96にてNO)、コンテンツ提供部122はコンテンツを送信することなく処理を終了する。
【0141】
そして、キャッシュ22に格納されているN個のコンテンツのそれぞれについて、ステップS94〜S97を繰り返し実行する(S93、S98)。なお、N個のコンテンツの選択方法は、上述したとおりである。
【0142】
(画面表示例)
次に、図7〜10を参照しながら、出力部40が表示装置である場合における、出力部40の画面表示例について説明する。
【0143】
図7(a)は、初期接続処理において、接続可能な通信相手を探索中の画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、探索中である旨を示すダイアログD1を表示している。
【0144】
図7(b)は、初期接続処理において、接続可能な通信相手と接続処理中の画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、接続中である旨を示すダイアログD2を表示している。
【0145】
図8(a)は、コンテンツ生成処理において、入力部60であるカメラにて撮像したときの画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、撮像した画像のプレビューP1、および、撮影の操作を受け付けるボタンBを表示している。
【0146】
図8(b)は、コンテンツ生成処理において、コンテンツを送信先装置3に送信するか否かをユーザに問い合わせるときの画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、ユーザに問い合わせるための確認ダイアログD3を表示している。
【0147】
図9は、コンテンツ生成処理において、コンテンツを送信先装置3に送信中の画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、送信中である旨を示すステータスバーSB1を表示している。なお、このとき、ユーザは画面上で任意の操作が可能である。
【0148】
図10(a)は、コンテンツ受信処理において、コンテンツを送信元装置2から受信中の画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、受信中である旨を示すステータスバーSB1を表示している。なお、このとき、ユーザは画面上で任意の操作が可能である。
【0149】
図10(b)は、コンテンツ受信処理において、受信したコンテンツをストレージ23に格納するか否かをユーザに問い合わせるときの画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、受信したコンテンツを領域P2に表示するとともに、ユーザに問い合わせるための確認ダイアログD4を表示している。
【0150】
図10(c)は、コンテンツ受信処理において、受信したコンテンツをストレージ23に保存中の画面表示例を示す模式図である。この表示例では、出力部40に、保存中である旨を示すダイアログD5を表示している。
【0151】
(コンテンツ配信の様子)
次に、図11を参照しながら、複数のコンテンツ送受信装置1を含むコンテンツ配信システムにおいてコンテンツを配信する様子の一例について説明する。図11は、複数のコンテンツ送受信装置1を用いてコンテンツを配信する様子の一例を示す模式図である。以下では、コンテンツ送受信装置1を単に「端末」と表記する。
【0152】
図11に示す端末A〜E、Pは、コンテンツを1つも保持していない状態であるものとする。
【0153】
端末Aにてカメラ撮影などを行なってコンテンツ生成処理を実行してコンテンツを生成すると、該生成されたコンテンツは、端末Aが近距離無線通信での通信可能範囲AA内に存在する端末B、端末C、および端末Dに送信される。
【0154】
次に、端末Bは、端末Aからコンテンツを受信すると、コンテンツ受信処理を実行する。それゆえ、端末Bは、近距離無線通信での通信可能範囲BA内に存在する端末Eおよび端末Fに、上記受信したコンテンツを送信する。
【0155】
また、端末Dについても、端末Aからコンテンツを受信すると、コンテンツ受信処理を実行する。それゆえ、端末Dは、近距離無線通信での通信可能範囲DA内に存在する端末Gに、上記受信したコンテンツを送信する。
【0156】
同様に、端末Cは、端末Aからコンテンツを受信すると、コンテンツ受信処理を実行する。そして、端末Cは、近距離無線通信での通信可能範囲CA内に存在する端末Eに、上記受信したコンテンツの送信を試みる。しかしながら、端末Eは同一のコンテンツを端末Bから受信済みであるので、端末Eは端末Cに対して拒否応答を送信する。したがって、端末Cから端末Eにはコンテンツは送信されない。
【0157】
さらに、端末Pが、AA外からAA内に移動し、端末Aに対して接続要求を送信した場合、端末Aは接続要求受信処理を行なう。それゆえ、端末Aはキャッシュ22に保持しているN個のコンテンツを端末Pに送信する。
【0158】
(本発明により奏される効果)
本発明によれば、通信可能なコンテンツ送受信装置1同士で、ユーザの操作を介することなく、コンテンツの送受信を次々と行なうことができる。よって、特に、コンテンツ送受信装置1が近距離無線通信を行なうものである場合、通信可能範囲に位置する端末への送信が次々と行われる結果、通信可能範囲を越える位置に存在する端末(つまり、送信元が直接通信できない端末)へのリアルタイムな送信が可能となる。したがって、通信範囲が限られている複数の端末の間でコンテンツのリアルタイム送信を自動化することができる。
【0159】
例えば、大規模なイベント会場において、イベントの最中に、自端末の通信可能範囲を越える遠方に位置する端末で撮影された写真を、他の端末を次々と介して、リアルタイムに入手することが可能となる。
【0160】
また、このように端末を次々と経由してコンテンツを送信するので、コンテンツ配信サーバ等の設備を必要とすることなく、また、コンテンツを一元管理しておく必要もない。
【0161】
さらに、本発明によれば、送信側はコンテンツを送信するに先立ってコンテンツIDを送信し、受信側はコンテンツIDを用いてコンテンツが受信済みか否かを判定する。そのため、送信側が複数の端末へコンテンツを次々と配信しても、受信側は複数の端末から同一のコンテンツを重複して受信することを防止することができる。したがって、不要な通信を省き、効率的に送信することができる。
【0162】
また、ユーザがストレージ23に保存しなかったコンテンツもキャッシュ22に格納されているため、ユーザの操作を必要とせずに自動的に当該コンテンツを他の端末に送信することができる。よって、コンテンツを広くリアルタイムに配信することができる。
【0163】
また、本発明によれば、送信元がコンテンツを生成または受信したときに送信元と接続していない端末であって、その後新たに送信元の通信可能範囲に入った端末に対しても、送信元のキャッシュ22に格納しているコンテンツを自動的に送信することができる。
【0164】
(付加機能1)
上述したコンテンツ送受信装置1の構成では、コンテンツは近隣の端末を介して無限に送信される可能性がある。そこで、コンテンツが無限に送信されることを防止するために、コンテンツ毎に送信回数の上限値が設定可能であってもよい。送信回数の上限値はコンテンツの書き換え可能な属性情報としてコンテンツに付随させる構成が好ましいが、これに限定されるものではない。
【0165】
そして、コンテンツ提供部122は、キャッシュ22に格納されているコンテンツを送信先装置3に送信する際、当該コンテンツの送信回数が上限値に達していないとき、当該送信回数を1つ増加させてから当該コンテンツを送信する。一方、当該コンテンツの送信回数が上限値に達しているとき、当該コンテンツの送信を中止する。
【0166】
(付加機能2)
また、上述したコンテンツ送受信装置1の構成では、コンテンツが結果的にどの端末に送信されたかを送信元が知ることができない。そこで、コンテンツを受信した端末から送信元に対して所定の情報をフィードバックする構成を設けてもよい。このとき、送信元の通信アドレスを特定する情報は、好適には、装置に固有の情報として、コンテンツIDまたはコンテンツの属性情報に含める構成が好ましい。
【0167】
フィードバックする情報としては、例えば、(1)受信したコンテンツに対するユーザが入力したテキストデータ(感想など)、(2)コンテンツを受信した旨、(3)コンテンツをストレージ23に保存した旨、などが挙げられる。上記(1)の場合、ユーザがテキストデータを入力したことをトリガとして送信元に返信すればよい。上記(2)の場合、コンテンツの受信時に自動的に送信元に返信すればよい。上記(3)の場合、コンテンツのストレージ23への格納時に自動的に送信元に返信すればよい。
【0168】
なお、上記(1)〜(3)の情報がフィードバックされることにより、送信元は有益な情報(コンテンツの評価)を得ることが可能となる。なお、上記(2)および(3)の情報を集計すれば、ストレージ23に保存されたコンテンツの割合を算出することもできる。
【0169】
(付記事項)
最後に、コンテンツ送受信装置1の各ブロック(特に、制御部10)は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェアとして構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0170】
ソフトウェアによって実現する場合は、コンテンツ送受信装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラム及び各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるコンテンツ送受信装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記コンテンツ送受信装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0171】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、PLD(Programmable logic device)等の論理回路類などを用いることができる。
【0172】
また、コンテンツ送受信装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0173】
このように本明細書において、手段とは必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能がソフトウェアによって実現される場合も含む。さらに、1つの手段の機能が2つ以上の物理的手段により実現されても、もしくは2つ以上の手段の機能が1つの物理的手段により実現されてもよい。
【0174】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0175】
本発明は、コンテンツの送受信を行なうコンテンツ送受信装置等に適用することができる。特に、Bluetoothなどの近距離無線通信によって近隣の携帯端末と通信する携帯端末に好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0176】
1 コンテンツ送受信装置
2 送信元装置
3 送信先装置
10 制御部
13 コンテンツ生成部(コンテンツ生成手段)
20 記憶部
21 ID記憶部(識別情報記憶部)
22 キャッシュ(コンテンツ情報記憶部)
23 ストレージ(コンテンツ記憶部)
50 操作部
111 ID判定部(識別情報判定手段)
112 コンテンツ取得部(コンテンツ取得手段)
121 ID送信部(識別情報送信手段)
122 コンテンツ提供部(コンテンツ提供手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するコンテンツ送受信装置であって、
コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、
上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを、該コンテンツの上記識別情報と対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部と、
上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定手段と、
上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定手段が受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得手段と、
上記コンテンツ取得手段による格納後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納された識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信手段と、
上記識別情報送信手段が受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供手段とを備えることを特徴とするコンテンツ送受信装置。
【請求項2】
自装置から通信可能な通信範囲が限られており、
上記通信範囲に存在する上記送信元装置および上記送信先装置と通信することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項3】
上記送信先装置への送信対象でないコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、
ユーザからの操作を受け付ける操作部と、
外部から入力された情報からコンテンツを生成し、該生成したコンテンツを上記コンテンツ記憶部に格納するコンテンツ生成手段と、
上記操作部が所定の操作を受け付けたとき、上記コンテンツ生成手段が生成したコンテンツの識別情報を生成し、上記生成したコンテンツの複製と該生成した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するとともに、該生成した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するコンテンツ格納手段とをさらに備え、
上記識別情報送信手段は、さらに、上記コンテンツ格納手段による上記識別情報の格納後、直ちに、当該識別情報を上記送信先装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項4】
上記識別情報は、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時および場所の少なくともいずれかを示す情報、並びに、当該コンテンツを生成した装置を識別する情報を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項5】
上記送信先装置と通信可能に接続したとき、
上記識別情報送信手段は、当該接続した送信先装置に対して、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている所定個の識別情報を順次送信するとともに、上記接続した送信先装置から当該送信した識別情報のそれぞれに対する第3の応答を受信し、
上記識別情報送信手段が受信した第3の応答が所定の応答であるとき、上記コンテンツ提供手段は、当該第3の応答に対応する識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記接続した送信先装置に送信することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項6】
上記識別情報が、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時を示す情報を含むものであり、
上記識別情報送信手段は、上記接続した送信先装置に対して、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている、上記日時が新しい上記所定個の識別情報を送信することを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項7】
上記識別情報が、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時を示す情報を含むものであり、
上記コンテンツ情報記憶部に格納可能なコンテンツの上限数が予め設定されており、
上記コンテンツ取得手段は、上記コンテンツ情報記憶部に上記上限数のコンテンツが格納されている場合、上記コンテンツ情報記憶部に新たにコンテンツを格納する前に、上記日時が最も古い上記識別情報で識別されるコンテンツを上記コンテンツ情報記憶部から削除することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項8】
送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するとともに、コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを該コンテンツの上記識別情報とを対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部とを備えるコンテンツ送受信装置の制御方法であって、
上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定ステップと、
上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定ステップにて受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得ステップと、
上記コンテンツ取得ステップの後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信ステップと、
上記識別情報送信ステップにて受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供ステップとを含むことを特徴とするコンテンツ送受信装置の制御方法。
【請求項9】
請求項1から7までのいずれか1項に記載のコンテンツ送受信装置と、上記送信元装置と、上記送信先装置とを少なくとも含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか1項に記載のコンテンツ送受信装置が備えるコンピュータを動作させる制御プログラムであって、上記コンピュータを上記の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するコンテンツ送受信装置であって、
コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、
上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを、該コンテンツの上記識別情報と対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部と、
上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定手段と、
上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定手段が受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得手段と、
上記コンテンツ取得手段による格納後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納された識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信手段と、
上記識別情報送信手段が受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供手段とを備えることを特徴とするコンテンツ送受信装置。
【請求項2】
自装置から通信可能な通信範囲が限られており、
上記通信範囲に存在する上記送信元装置および上記送信先装置と通信することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項3】
上記送信先装置への送信対象でないコンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、
ユーザからの操作を受け付ける操作部と、
外部から入力された情報からコンテンツを生成し、該生成したコンテンツを上記コンテンツ記憶部に格納するコンテンツ生成手段と、
上記操作部が所定の操作を受け付けたとき、上記コンテンツ生成手段が生成したコンテンツの識別情報を生成し、上記生成したコンテンツの複製と該生成した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するとともに、該生成した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するコンテンツ格納手段とをさらに備え、
上記識別情報送信手段は、さらに、上記コンテンツ格納手段による上記識別情報の格納後、直ちに、当該識別情報を上記送信先装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項4】
上記識別情報は、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時および場所の少なくともいずれかを示す情報、並びに、当該コンテンツを生成した装置を識別する情報を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項5】
上記送信先装置と通信可能に接続したとき、
上記識別情報送信手段は、当該接続した送信先装置に対して、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている所定個の識別情報を順次送信するとともに、上記接続した送信先装置から当該送信した識別情報のそれぞれに対する第3の応答を受信し、
上記識別情報送信手段が受信した第3の応答が所定の応答であるとき、上記コンテンツ提供手段は、当該第3の応答に対応する識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記接続した送信先装置に送信することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項6】
上記識別情報が、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時を示す情報を含むものであり、
上記識別情報送信手段は、上記接続した送信先装置に対して、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている、上記日時が新しい上記所定個の識別情報を送信することを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項7】
上記識別情報が、当該識別情報で識別されるコンテンツが生成された日時を示す情報を含むものであり、
上記コンテンツ情報記憶部に格納可能なコンテンツの上限数が予め設定されており、
上記コンテンツ取得手段は、上記コンテンツ情報記憶部に上記上限数のコンテンツが格納されている場合、上記コンテンツ情報記憶部に新たにコンテンツを格納する前に、上記日時が最も古い上記識別情報で識別されるコンテンツを上記コンテンツ情報記憶部から削除することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のコンテンツ送受信装置。
【請求項8】
送信元装置からコンテンツを受信し、送信先装置にコンテンツを送信するとともに、コンテンツを識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶部と、上記送信先装置への送信対象とするコンテンツを該コンテンツの上記識別情報とを対応付けて記憶するコンテンツ情報記憶部とを備えるコンテンツ送受信装置の制御方法であって、
上記送信元装置から上記識別情報を受信し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致するか否かを判定し、該受信した識別情報と上記識別情報記憶部に格納されている識別情報とが一致しないと判定したとき、該受信した識別情報を上記識別情報記憶部に格納するとともに、上記送信元装置に対して第1の応答を送信する識別情報判定ステップと、
上記第1の応答に対して上記送信元装置から送信される、上記識別情報判定ステップにて受信した識別情報で識別されるコンテンツを受信し、該受信したコンテンツと上記受信した識別情報とを対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納するコンテンツ取得ステップと、
上記コンテンツ取得ステップの後、直ちに、上記コンテンツ情報記憶部に格納されている識別情報を上記送信先装置に送信するとともに、当該送信に対する第2の応答を当該送信先装置から受信する識別情報送信ステップと、
上記識別情報送信ステップにて受信した上記第2の応答が所定の応答であるとき、上記送信された識別情報と対応付けて上記コンテンツ情報記憶部に格納されているコンテンツを、上記所定の応答の送信元である送信先装置に送信するコンテンツ提供ステップとを含むことを特徴とするコンテンツ送受信装置の制御方法。
【請求項9】
請求項1から7までのいずれか1項に記載のコンテンツ送受信装置と、上記送信元装置と、上記送信先装置とを少なくとも含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか1項に記載のコンテンツ送受信装置が備えるコンピュータを動作させる制御プログラムであって、上記コンピュータを上記の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−114432(P2013−114432A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259623(P2011−259623)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]