説明

コンバイン

【課題】コンバインにおいて、例えば刈取穀稈量の多寡にも確実に対応して搬送乱れや稈こぼれを防止し、フィードチェン6への刈取穀稈の受け継ぎ効率をより一層高める。
【解決手段】縦搬送機構とフィードチェン6との間に配置された縦回し式の第2中継搬送機構55を、送り後方側の長軸ボルト134を支点として上下方向に姿勢変更回動可能に構成する。更に、フィードチェン6に向かう刈取穀稈量を検出する搬送量検出手段としてのアーム位置検出センサ106と、アーム位置検出センサ106の検出情報に応じて第2中継搬送機構55を上下回動させるアクチュエータとしての電動モータ143とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、圃場の植立穀稈を連続的に刈り取って脱穀するコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、この種のコンバインにおいては、フィードチェン付きの脱穀装置を搭載した走行機体の前部に、穀稈引起装置、刈刃装置、株元搬送機構、縦搬送機構、及び補助搬送機構等からなる刈取前処理装置が昇降用アクチュエータにて昇降調節可能に装着されている。刈取前処理装置の各装置及び機構のうち縦搬送機構は、株元搬送機構から送られてきた刈取穀稈の株元側をフィードチェンに向けて後ろ斜め上方に搬送するためのものである。補助搬送機構は、縦搬送機構とフィードチェンとの間で刈取穀稈の株元側の搬送を中継する(搬送を補助する)ためのものである。
【0003】
かかる構成のコンバインの一例が特許文献1に開示されている。特許文献1は本願出願人による過去の出願に係るものであり、特許文献1のコンバインでは、補助搬送機構として、横回し式の第1中継搬送機構と縦回し式の第2中継搬送機構との2つを採用することにより、フィードチェンへの刈取穀稈の受け継ぎ効率を向上させている。
【特許文献1】特開平10−127141号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明は、特許文献1の技術的思想を更に発展させ、例えば刈取穀稈量の多寡にも確実に対応して搬送乱れや稈こぼれを防止し、フィードチェンへの刈取穀稈の受け継ぎ効率をより一層高めることを技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この技術的課題を解決するため、請求項1の発明は、フィードチェン付きの脱穀装置が搭載された走行機体と、前記走行機体の前部に装着された刈取前処理装置とを備えており、前記刈取前処理装置のうち刈取穀稈の株元側を前記フィードチェンに向けて搬送する縦搬送機構と、前記フィードチェンとの間には、前記株元側の搬送を中継する縦回し式の補助搬送機構が配置されているコンバインであって、前記補助搬送機構は、送り後方側を支点として上下方向に姿勢変更回動可能に構成されており、更に、前記フィードチェンに向かう刈取穀稈量を検出するための搬送量検出手段と、前記搬送量検出手段の検出情報に応じて前記補助搬送機構を上下回動させるアクチュエータとを備えているというものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載したコンバインにおいて、前記補助搬送機構には、前記フィードチェンからこれに関連させたスプロケット式の伝動手段を介して動力伝達するように構成されているというものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載したコンバインにおいて、前記縦搬送機構に対峙して刈取穀稈の株元側を前記縦搬送機構と共に挟持するための挟持ガイド部材を備えており、前記挟持ガイド部材は、前記縦搬送機構に対峙するガイド杆と、前記ガイド杆を前記縦搬送機構に対して接離動可能に支持するガイドホルダとを有しており、前記搬送量検出手段は、前記ガイドホルダに対する前記ガイド杆の移動位置を検出するように構成されているというものである。
【発明の効果】
【0008】
本願発明の構成によると、縦搬送機構とフィードチェンとの間に配置された縦回し式の補助搬送機構が、送り後方側を支点として上下方向に姿勢変更回動可能に構成されており、更に、前記フィードチェンに向かう刈取穀稈量を検出するための搬送量検出手段と、前記搬送量検出手段の検出情報に応じて前記補助搬送機構を上下回動させるアクチュエータとを備えているから、前記搬送量検出手段にて検出される刈取穀稈量の多寡をに応じて前記アクチュエータを駆動させ、前記補助搬送機構の上下回動姿勢を変更・調節できる。
【0009】
このため、前記補助搬送機構を作業状態に合わせた適切な姿勢に設定できるから、前記縦搬送機構から前記フィードチェンへの刈取穀稈の受け継ぎに際して、搬送乱れや稈こぼれを抑制でき、刈取穀稈量の多寡に拘らず受け継ぎ効率(確実性)を向上できるという効果を奏する。
【0010】
特に、請求項2の発明では、前記フィードチェンからこれに関連させたスプロケット式の伝動手段を介して、前記補助搬送機構に動力伝達する構成になっている。つまり、前記補助搬送機構の駆動力を、隣接する前記フィードチェンからスプロケット式の伝動手段を介して取り出すから、前記伝動手段自体の構造を簡素化できる。このため、送り後方側を支点として上下回動する前記補助搬送機構の軽量化や部品コストの低減に寄与できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本願発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図13)に基づいて説明する。図1はコンバインの側面図、図2はコンバインの平面図、図3は刈取前処理装置の概略側面図、図4は刈取前処理装置の概略平面図、図5は動力伝達系のスケルトン図、図6は縦搬送機構の平面図、図7は図6のVII−VII視断面図、図8はフィードチェンと供給ガイド体との関係を示す概略側面図、図9はフィードチェン及び補助搬送機構における送り始端側の拡大側面図、図10はフィードチェン及び補助搬送機構における送り始端側の拡大平面図、図11は図10のXI−XI視拡大側断面図、図12は姿勢調節機構の拡大側断面図、図13はコントローラの機能ブロック図である。
【0012】
(1).コンバインの概略構造
まず、図1及び図2を参照しながら、コンバインの概略構造について説明する。
【0013】
実施形態における4条刈り用のコンバインは、左右一対の走行クローラ2,2にて支持された走行機体1を備えている。走行機体1の前部には、圃場の植立穀稈(未刈穀稈)を刈り取りながら取り込む刈取前処理装置3が単動式の油圧シリンダ4にて昇降調節可能に装着されている。
【0014】
走行機体1には、フィードチェン6付きの脱穀装置5と、脱穀後の穀粒を貯留するためのグレンタンク7とが横並び状に搭載されている。この場合、脱穀装置5が走行機体1の進行方向左側に、グレンタンク7が走行機体1の進行方向右側に配置されている。走行機体1の後部には排出オーガ8が旋回可能に設けられている。グレンタンク7内の穀粒は、排出オーガ8の先端籾投げ口から、例えばトラックの荷台やコンテナ等に搬出される。
【0015】
刈取前処理装置3とグレンタンク7との間には操縦部9が設けられている。操縦部9内には、走行機体1の進行(旋回)方向及び旋回速度を変更操作する操向ハンドル10や、オペレータが着座する操縦座席11等が配置されている。操縦座席11の一側方に配置されたサイドコラム12には、走行機体1の変速操作を行うための主変速レバー13及び副変速レバー14、刈取前処理装置3への動力継断操作用の刈取クラッチレバー15、並びに、脱穀装置6への動力継断操作用の脱穀クラッチレバー16が前後傾動可能に設けられている。
【0016】
操縦部9の下方には、動力源としてのエンジン17が配置されている。エンジン17の前方には、当該エンジン17からの動力を適宜変速して左右両走行クローラ2に伝達するためのミッションケース18が配置されている。実施形態のエンジン17にはディーゼルエンジンが採用されている。
【0017】
刈取前処理装置3は、バリカン式の刈刃装置19、4条分の穀稈引起装置20、穀稈搬送装置21及び分草体22を備えている。刈刃装置19は、刈取前処理装置3の骨組を構成する刈取フレーム44の下方に配置されている。穀稈引起装置20は刈取フレーム44の上方に配置されている。穀稈搬送装置21は穀稈引起装置20とフィードチェン6の送り始端部との間に配置されている。分草体22は穀稈引起装置20の下部前方に突設されている。走行機体1は、エンジン17にて左右両走行クローラ2を駆動させて圃場内を移動しながら、刈取前処理装置3の駆動にて圃場の未刈穀稈を連続的に刈り取る。
【0018】
脱穀装置5は、刈取穀稈を脱穀処理するための扱胴23と、扱胴23の下方に配置された揺動選別機構24及び風選別機構25と、扱胴23の後部から取り出される脱穀物を再処理する送塵口処理胴26とを備えている。扱胴23は脱穀装置5の扱室内に配置されている。揺動選別機構24は扱胴23にて脱穀された脱穀物を揺動選別するためのものであり、風選別機構25は前記脱穀物を風選別するためのものである。
【0019】
刈取前処理装置3から送られてきた刈取穀稈の株元側はフィードチェン6に受け継がれる。そして、当該刈取穀稈の穂先側が脱穀装置5内に搬入され、扱胴23にて脱穀処理される。なお、扱胴23の回転軸74(図5参照)は、フィードチェン6による刈取穀稈の送り方向(走行機体1の進行方向)に沿って延びている。
【0020】
脱穀装置5の下部には、両選別機構24,25にて選別された穀粒のうち精粒等の一番物が集まる一番受け樋27と、枝梗付き穀粒や穂切れ粒等の二番物が集まる二番受け樋28とが設けられている。実施形態の両受け樋27,28は、走行機体1の進行方向前側から一番受け樋27、二番受け樋28の順で、側面視において走行クローラ2の後部上方に横設されている。
【0021】
両選別機構24,25による選別を経て一番受け樋27内に集められた精粒等の一番物は、当該一番受け樋27内の一番コンベヤ29及び揚穀筒31内の揚穀コンベヤ32(図5参照)を介してグレンタンク7に送られる。
【0022】
枝梗付き穀粒等の二番物は、一番受け樋27より後方の二番受け樋28に集められ、ここから二番受け樋28内の二番コンベヤ30及び還元筒33内の還元コンベヤ34(図5参照)を介して二番処理胴35に送られる。そして、二番物は、二番処理胴35にて再脱穀されたのち、脱穀装置5内に戻されて再選別される。藁屑は、排塵ファン36に吸い込まれて、脱穀装置5の後部に設けられた排出口(図示せず)から機外へ排出される。
【0023】
フィードチェン6の後方側(送り終端側)には排稈チェン37が配置されている。フィードチェン6の後端から排稈チェン37に受け継がれた排稈(脱粒した稈)は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、又は脱穀装置5の後方にある排稈カッタ38にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体1の後方に排出される。
【0024】
(2).刈取前処理装置及びその周辺の構造
次に、図3及び図4を参照しながら、刈取前処理装置3及びその周辺の構造について説明する。
【0025】
刈取前処理装置3は、脱穀装置5の前方にある刈取架台41に軸支された横長の刈取入力パイプ42回りに上下回動可能に構成されている。刈取入力パイプ42の中途部には前方斜め下向きに延びる縦伝動パイプ43が取り付けられている。縦伝動パイプ43の中途部と走行機体1の前端部とが単動式の油圧シリンダ4を介して連結されている。
【0026】
縦伝動パイプ43の下端部に固定された横長の横伝動パイプ44には、横方向に適宜間隔にて並ぶ複数本の刈取フレーム45が前向きに突設されている。刈取フレーム45の下方にバリカン式の刈刃装置19が設けられている。そして、各刈取フレーム44の先端部に分草体22が突設されている。また、横伝動パイプ44には、前方斜め上向きに延びる複数本の支持パイプ46が立設されている。各支持パイプ46は、圃場の植立穀稈を引き起こすための穀稈引起装置20を支持している。
【0027】
図3に示すように、穀稈引起装置20は、分草体22を介して取り込んだ未刈穀稈を起立させる引起タインを有する縦長の引起ケース47と、各引起ケース47の後方下部に配置されたスターホイル48及び掻き込みベルト49とを備えている。スターホイル48及び掻き込みベルト49は、これらの組に対応する引起ケース47の引起タインにて起こされた未刈穀稈の株元側を後方に掻き込むためのものである。スターホイル48及び掻き込みベルト49にて掻き込まれた未刈穀稈の株元側が刈刃装置19にて切断される(刈り取られる)。
【0028】
穀稈引起装置20とフィードチェン6の送り始端部との間に配置された穀稈搬送装置21は、右下部搬送機構50、左下部搬送機構51、上部搬送機構52、縦搬送機構53、横回し式の第1中継搬送機構54、及び縦回し式の第2中継搬送機構55を備えている。
【0029】
右下部搬送機構50は、右2条分の刈取穀稈を左斜め後方に搬送するチェン方式のものである。左下部搬送機構51は、左2条分の刈取穀稈を右斜め後方に搬送してその株元側を右下部搬送機構50の送り終端部近傍に合流させるチェン方式のものである。上部搬送機構52は、4条分の刈取穀稈の穂先部を寄せ集めながら左斜め後方に搬送するタイン方式のものである。
【0030】
縦搬送機構53は、右下部搬送機構50の送り終端部近傍にて合流した4条分の刈取穀稈の株元側をフィードチェン6に向けて後ろ斜め上方に搬送するチェン方式のものである。第1中継搬送機構54及び第2中継搬送機構55は、縦搬送機構53とフィードチェン6との間で刈取穀稈の株元側の搬送を中継するチェン方式のものである。第2中継搬送機構55は特許請求の範囲に記載した補助搬送機構に相当する。
【0031】
縦搬送機構53は、伝動ケース58を介して縦伝動パイプ43の長手中途部に、送り始端側を支持させている。そして、当該縦搬送機構53は、縦搬送アクチュエータ(図示せず)の駆動にて、送り終端側がフィードチェン6に接離するように伝動ケース58回りに昇降回動可能に構成されている(図4参照)。このような縦搬送機構53の昇降回動により、扱胴23に対する刈取穀稈の扱ぎ深さ位置が調節される。
【0032】
上部搬送機構52、第1中継搬送機構54、縦搬送機構53は、側面視でこの順番に上から並べて配置されている。更に詳述すると、第1中継搬送機構54は、上部搬送機構52の送り終端部と縦搬送機構53の送り終端部とで上下から挟まれている。
【0033】
第2中継搬送機構55は、図4の平面視において第1中継搬送機構54とフィードチェン6の送り始端部との間に位置していて、図3の側面視では送り後方側がフィードチェン6の送り始端部に重なっている(ラップしている)。詳細は後述するが、第2中継搬送機構55は、アクチュエータとしての電動モータ143(図11〜図13参照)の駆動にて、送り後方側を支点として上下方向に姿勢変更回動可能に構成されている(図8、図9及び図11参照)。
【0034】
縦搬送機構53の送り面側と対峙する箇所には、挟持ガイド部材としての縦搬送ガイド体56が配置されている。当該縦搬送ガイド体56は、4条分の刈取穀稈の株元側を縦搬送機構53と共に挟持するためのものである。第1中継搬送機構54の送り面側と対峙する箇所には、4条分の刈取穀稈の株元側(より詳しくは株元寄りの中途部)を第1中継搬送機構53と共に挟持する中継ガイド体57が配置されている。
【0035】
縦搬送機構53及び縦搬送ガイド体56にて横倒しの姿勢で挟持搬送されてきた4条分の刈取穀稈の株元側は、第1及び第2中継搬送機構54,55を介して、フィードチェン6の送り始端部に受け継がれる。そして、これら刈取穀稈の穂先側が脱穀装置5における扱室内の扱胴23にて脱穀される。
【0036】
(3).コンバインの動力伝達系
次に、図5を参照しながら、コンバインの動力伝達系について説明する。
【0037】
エンジン17からの動力の一方は刈取前処理装置3と脱穀装置5との2方向に分岐して伝達される。エンジン17からの他の動力は排出オーガ8に向けて伝達される。エンジン17から刈取前処理装置3に向かう分岐動力は一旦、刈取クラッチ61を介して、ミッションケース18内にある油圧ポンプ油圧モータ式(HST式)無段変速機のHST入力軸62に伝達され適宜変速される。この変速出力は、ミッションケース18に突設された刈取PTO軸63からプーリ及びベルト伝動系を介して、刈取入力パイプ42内の刈取入力軸64に伝達され、刈取入力軸64から刈取前処理装置3の各装置19〜21に動力伝達される。
【0038】
例えば、刈取入力軸64に伝達された動力の一部は、刈取入力軸64の中途部に連結された上部伝達機構65を介して、上部搬送機構52及び第1中継搬送機構54に伝達される。また、縦伝動パイプ43内の縦伝動軸66に伝達された動力の一部は、縦伝動軸66の中途部に連結された下部伝達機構67を介して縦搬送機構53に伝達される。下部伝達機構67の一構成要素である縦搬送駆動軸68は、縦伝動パイプ43の長手中途部に取り付けられた伝動ケース58から上向きに突き出ており、縦搬送駆動軸68の回転動力にて縦搬送機構53が駆動するように構成されている。
【0039】
他方、エンジン17から脱穀装置5に向かう分岐動力は、脱穀クラッチ71を介して脱穀入力軸72に伝達される。脱穀入力軸72に伝達された動力の一部は、脱穀駆動機構73を介して、送塵口処理胴26の回転軸75と、扱胴23の回転軸74及び排稈チェン37とに伝達される。
【0040】
また、脱穀入力軸72からは、プーリ及びベルト伝動系を介して、風選別機構25の唐箕ファン軸76、一番コンベヤ29と揚穀コンベヤ32、二番コンベヤ30と還元コンベヤ34と二番処理胴35、揺動選別機構24の揺動軸77、排塵ファン36の排塵軸78、並びに排稈カッタ38に伝達される。
【0041】
排塵軸78を経由した分岐動力は、FCクラッチ79及びフィードチェン軸80を経て、フィードチェン6に動力伝達され、フィードチェン6からは、その送り始端側に配置されたスプロケット式の伝動手段81を介して、第2中継搬送機構55に動力伝達される。
【0042】
なお、脱穀入力軸72からの動力は、流し込みクラッチ82を介して刈取入力軸64にも伝達可能である。すなわち、ミッションケース18を経由せずに直接、エンジン17からの動力を刈取前処理装置3に伝達することにより、車速の速い遅いに拘らず、刈取前処理装置3を一定の高速にて強制駆動させ得る構成になっている。
【0043】
エンジン17から排出オーガ8に向かう動力は、グレン入力ギヤ機構83及び動力継断用のオーガクラッチ84を介して、グレンタンク7内の底コンベヤ85及び排出オーガ8における縦オーガ筒内の縦コンベヤ86に動力伝達され、次いで、受継スクリュー87を介して、排出オーガ8における横オーガ筒内の排出コンベヤ88に動力伝達される。
【0044】
(4).縦搬送機構及び縦搬送ガイド体の詳細構造
次に、図6及び図7を参照しながら、縦搬送機構53及び縦搬送ガイド体56の詳細構造について説明する。
【0045】
図6及び図7に示すように、縦搬送チェン53は、伝動ケース58のフランジに片持ち梁状に締結された支持アーム91と、伝動ケース58から上向き突出した縦搬送駆動軸68の突端部に固着された駆動スプロケット92と、支持アーム91の先端部に回転可能に軸支された従動ローラ93と、駆動スプロケット92及び従動ローラ93に巻き掛けられた無端チェン94とを備えている。実施形態の無端チェン94は、図6の平面視で反時計方向に周回するように構成されている。
【0046】
支持アーム91における従動ローラ93寄りの中途部に吊り下げ装着された平面視略コ字状の取り付けホルダ95には、略U字状に形成された湾曲パイプ96の基端部が溶接等にて固定されている。湾曲パイプ96の先端部は、縦搬送機構53(無端チェン94)の搬送面側と対峙する箇所に位置しており、当該先端部に、挟持ガイド部材としての縦搬送ガイド体56が装着されている。
【0047】
縦搬送ガイド体56は、無端チェン94の送り面側に対峙したガイド杆97と、ガイド杆97を無端チェン94に対して接離動(遠近動)可能に支持する下向き開口略コ字状のガイドホルダ98とを備えている。ガイドホルダ98は、湾曲パイプの先端上部に溶接にて固着された受けブラケット99に、上方から被さった状態でボルト締結されている。
【0048】
ガイド杆97は、無端チェン94の送り面に臨ませた案内アーム100と、案内アーム100の中途部に縦向きの枢支ピン102にて回動可能に枢着された一対のスライドアーム101とにより構成されている。案内アーム100は、無端チェン94の送り面側に沿って前後に延びる横向き開口略樋型の形態に形成されている。
【0049】
ガイドホルダ98における左右一対の側板103a,103bには、ガイド杆97における一対のスライドアーム101を、無端チェン94に対して遠近動し得るように貫通させている。各スライドアーム101におけるガイドホルダ98内の部位には、スライドアーム101と一体的に軸方向にスライドする抜け止め用のフランジ板104が固着されている。各スライドアーム101の外周のうちフランジ板104と無端チェン94から遠い方の側板103bとの間には、圧縮ねじりばね105が被嵌されている。この場合、フランジ板104とガイドホルダ98の側板103bとの間で、圧縮ねじりばね105を突っ張らせることにより、一対のスライドアーム101ひいては案内アーム100は、無端チェン94の送り面側に近付く方向に付勢されている。
【0050】
無端チェン94から遠い方の側板103bの外面には、搬送量検出手段の一例であるリニアエンコーダ等のアーム位置検出センサ106が少なくとも一方のスライドアーム101に関連して設けられている。アーム位置検出センサ106は、ガイドホルダ98に対するスライドアーム101(ガイド杆97)の移動位置、ひいては縦搬送機構53及び縦搬送ガイド体56にて挟持搬送される刈取穀稈量(多寡)を検出するように構成されている。アーム位置検出センサ106は制御手段としてのコントローラ160(図13参照)に電気的に接続されている。
【0051】
(5).フィードチェンの送り始端部周辺の構造
次に、主として図8を参照しながら、フィードチェン6の送り始端部周辺の構造について説明する。
【0052】
脱穀装置5の一側部(実施形態では左側部)には、フィードチェン6の内面側に沿って前後に延びるチェンレール107が固定されている。チェンレール107の後部には、フィードチェン軸80からの動力伝達にて回転可能なFCスプロケット108が軸支されている(図5参照)。チェンレール107の前端部には、FC従動ローラ109が横軸回りに回転可能に軸支されている。フィードチェン6は、FCスプロケット108とFC従動ローラ109とに巻き掛けられており、図1及び図8の側面視で時計方向に周回するように構成されている。
【0053】
脱穀装置5におけるフィードチェン6の上方に配置された前後長手の角パイプ110には、フィードチェン6に対峙して刈取穀稈の株元側をフィードチェン6と共に挟持する挟持杆111が、ばね部材(図示せず)の弾性付勢力にて昇降動可能に吊支されている。刈取前処理装置3から送られてきた刈取穀稈の株元側は、フィードチェン6の送り面側と挟持杆111とで挟持され、後方に向けて搬送される。
【0054】
図8に詳細に示すように、フィードチェン6の前端上方(送り始端側の上方)には、橇形の供給ガイド体112が配置されている。供給ガイド体112は、第2中継搬送機構55から刈取穀稈を受け継ぐ際に、フィードチェン6と協働して刈取穀稈の株元側を挟持するためのものである。
【0055】
供給ガイド体112の後端部は、角パイプ110の前端に設けられたブラケット板114に、横向きのガイド支軸113を介して上下回動可能に枢支されている。すなわち、供給ガイド体112は、ガイド支軸113を支点にした上下回動にて、フィードチェン6の送り面に当接又は近接した作用姿勢(図8の実線状態参照)と、送り面から上方に離れた非作用姿勢(図8の一点鎖線状態参照)とに姿勢変更可能に構成されている。換言すると、供給ガイド体112は、ガイド支軸113を支点にして、フィードチェン6から離れるように跳ね上げ回動可能に構成されている。供給ガイド体112の前部には、当該供給ガイド体112を手動にて回動操作するための握り部材115が取り付けられている。
【0056】
供給ガイド体112の後部側に回動可能に枢着された中継リンク116と、角パイプ110の前部に固着されたプレート板117との間には、引っ張りばね118が装架されている。当該引っ張りばね118は、供給ガイド体112における作用姿勢と非作用姿勢との姿勢変更回動に対して支点越え作用をするものである。
【0057】
つまり、非作用姿勢の供給ガイド体112を作用姿勢に下向き回動させると、引っ張りばね118は、ガイド支軸113を支点越えして、供給ガイド体112をフィードチェン6に近付く方向に引っ張り付勢する。この場合、供給ガイド体112の後端部に固着されたストッパー片119がブラケット板114に取り付けられたボルト軸120に下方から当接することによって、供給ガイド体112のそれ以上の下向き回動が規制され、供給ガイド体112は作用姿勢に保持される。
【0058】
作用姿勢の供給ガイド体112を非作用姿勢に跳ね上げ(上向き)回動させると、引っ張りばね118は、ガイド支軸113を支点越えして、供給ガイド体112をフィードチェン6から離れる方向に引っ張り付勢する。詳細は図示していないが、供給ガイド体112は、脱穀装置5の前部との当接によって上向き回動を停止し、非作用姿勢に保持される。すなわち、脱穀装置5の前部が供給ガイド体112の上向き回動を規制するストッパーの役割を果たしている。供給ガイド体112を非作用姿勢にするのは、オペレータが手扱ぎ作業をするときである。手扱ぎ作業とは、オペレータ等が手作業で刈り取った刈取穀稈Sをフィードチェン6の前側(送り始端側)に差し込んで、扱胴23にて脱穀する作業のことをいう。
【0059】
角パイプ110における前端側のブラケット板114には、供給ガイド体112が非作用姿勢であるか否かを検出する姿勢検出手段としての姿勢検出スイッチ121(図13参照)が取り付けられている。姿勢検出スイッチ121は、これに供給ガイド体112の後部側又はストッパー片119が当たっているか否かによって、供給ガイド体112が非作用姿勢であるか否かを検出する接触式(リミットスイッチ式)のものである。姿勢検出スイッチ121は制御手段としてのコントローラ160(図13参照)に電気的に接続されている。
【0060】
(6).第2中継搬送機構及びその周辺の詳細構造
次に、図8〜図12を参照しながら、第2中継搬送機構55及びその周辺の詳細構造について説明する。
【0061】
第2中継搬送機構55は、第1中継搬送機構54と共に、縦搬送機構53とフィードチェン6との間で刈取穀稈の株元側の搬送を中継するためのものである。実施形態の第2中継搬送機構55は、チェンレール107の前部内側にボルト締結されたブラケット部材125と、スプロケット式の伝動手段81と、ブラケット部材125より機体内側に配置された回動プレート体126と、回動プレート体126の先端部に回動可能に軸支された中継従動ローラ127と、当該中継従動ローラ127及び伝動手段81の一構成要素である中継スプロケット132に巻き掛けられた中継無端チェン128とを備えている。
【0062】
ブラケット部材125には、横向き筒状のボス体129が固着されている。ボス体129は、ブラケット部材125をその厚み方向に貫通している。ボス体129には、伝動手段81の一構成要素である動力分岐軸130が回転可能に差し込まれている。
【0063】
伝動手段81は、前述した動力分岐軸130と、これと一体的に回転する分岐スプロケット131及び中継スプロケット132とを備えている。分岐スプロケット131と中継スプロケット132とは、図10の平面視においてブラケット部材125を挟んで両側に分かれて配置されている。分岐スプロケット131は、フィードチェン6の前部内周側に噛み合わされており、フィードチェン6から第2中継搬送機構132の駆動力(中継無端チェン128の周回駆動力)が取り出される構成になっている。従って、実施形態の中継無端チェン128は、フィードチェン6と同様に、図8及び図9の側面視で時計方向に周回することになる。
【0064】
回動プレート体126は、その基端部(後端部)に横方向に貫通した回動ボス部133を有している。実施形態では、回動ボス部133に挿入された長軸ボルト134の雄ねじ部134aを、ブラケット板125及びチェンレール107から機体内側に突出したナット部135にねじ込むことにより、回動プレート体126がブラケット板125及びチェンレール107側のナット部135に取り付けられている。回動ボス部133自体は、長軸ボルト134のねじ無し部134bに回動可能に被嵌されている。このため、回動プレート体126、ひいては第2中継搬送機構55は、送り後方側に位置する長軸ボルト134回りの上下方向に姿勢変更回動可能になっている。回動プレート体126の回動ボス部133のうちブラケット部材125と反対側の端部は、後述するリンク機構145を介して、回動手段81より送り後方側に位置した姿勢調節機構140に連動連結されている。
【0065】
姿勢調節機構140は、長軸ボルト134(回動プレート体126の回動軸心)と直交する前後方向に延びるねじ軸141と、ねじ軸に螺合した調節体142と、ねじ軸141を回転駆動させるアクチュエータとしての電動モータ143とを備えている。
【0066】
実施形態では、チェンレール107における回動手段81より後方の部位に固着された受け板139上に、一対のブラケット片144a,144bが前後に適宜間隔を空けて立設されている。ねじ軸141の各端部は、対応するブラケット片144a,144bに回転のみ可能に軸支されている。後ろブラケット片144bの背面側に電動モータ143が取り付けられている。
【0067】
回動プレート体126と姿勢調節機構140とを連動させるリンク機構145は、調節体142の上面に固着された起立片146と、回動プレート体126の回動ボス部133のうちブラケット部材125と反対側の端部に立設された接続片136と、起立片146と接続片136とをつなぐリンクアーム150とを備えている。調節体142側の起立片146には、リンクアーム150の後端部が横向きの枢支ピン147にて回動可能に枢着されている。リンクアーム150の前端部は、回動プレート体126側の接続片136に、横向きの枢支ピン137にて回動可能に枢着されている。
【0068】
電動モータ143は、ロータリエンコーダやロータリポテンショメータ等の回動位置検出センサ148を備えている。回動位置検出センサ148は、ねじ軸141の回転量から第2中継搬送機構55(回動プレート体126)の上下回動位置を検出するためのものである。電動モータ143及び回動位置検出センサ148は、制御手段としてのコントローラ160(図13参照)に電気的に接続されている。
【0069】
電動モータ143の駆動にてねじ軸141を正逆回転させると、調節体142がねじ軸141に沿ってスライド移動する(ねじ送りされる)。そうすると、リンク機構145の作用にて、調節体142のスライド運動が回動プレート体126の長軸ボルト134回りの回動運動に変換され、第2中継搬送機構55が長軸ボルト134回りに上下回動するのである(図8、図9及び図11参照)。
【0070】
一方、調節体142から下向きに突出した規制片151は、ねじ軸141に沿って延びるように受け板139に穿設されたガイド溝穴152に上方から差し込まれている。調節体142の規制片151がガイド溝穴152の前後内周縁に当接又は近接することにより、第2中継搬送機構55(回動プレート体126)は、前方斜め上向きに傾斜した上限回動姿勢(図8、図9及び図11の実線状態参照)から、略水平状に延びる下限回動姿勢(図8、図9及び図11の一点鎖線状態参照)までの範囲において、長軸ボルト134回りに上下回動し得るように構成されている。換言すると、第2中継搬送機構55(回動プレート体126)の回動ストロークは、調節体142の規制片151がガイド溝穴152の前後内周縁に当ることによって規制されている。
【0071】
(7).コントローラの構成
次に、図13を参照しながら、制御手段としてのコントローラ160の構成について説明する。
【0072】
走行機体1に搭載された制御手段としてのコントローラ160は、アーム位置検出センサ106、姿勢検出スイッチ121、及び回動位置検出センサ148の検出情報に基づいて、電動モータ143を駆動させて第2中継搬送機構55の上下回動姿勢を調節する制御を実行するものであり、各種演算処理や制御を実行するCPUの他、制御プログラムやデータを記憶させるためのROM、制御プログラムやデータを一時的に記憶させるためのRAM、及び入出力インターフェイス等を備えており、電源印加用のキースイッチ161を介してバッテリー162に接続されている。
【0073】
キースイッチ161は、鍵穴に差し込んだ所定の鍵にて回転操作可能なロータリ式スイッチであり、詳細は図示していないが、操縦座席8の前方に位置するステアリングコラムに取り付けられている。キースイッチ161は、エンジン17を始動させるためのスタータ163にも接続されている。また、前述の通り、コントローラ160には、アーム位置検出センサ106、姿勢検出スイッチ121、回動位置検出センサ148、及び電動モータ143等が接続されている。
【0074】
(8).作用及び効果
以上の構成において、縦搬送機構53及び縦搬送ガイド体56にて挟持搬送される刈取穀稈量が少ない場合は、縦搬送ガイド体53のガイド杆97が縦搬送機構53の無端チェン94に近付く方向に移動し、この移動位置がアーム位置検出センサ106にて検出される。アーム位置検出手段106の検出情報を取得したコントローラ160は、前述の検出情報(ガイド杆97の移動位置)に応じた分だけ電動モータ143を駆動させてねじ軸141を正回転させ、調節体142を後方にスライド移動させる。
【0075】
そうすると、リンク機構145が、調節体142の後方へのスライド運動を回動プレート体126の矢印U方向の回動運動に変換し、第2中継搬送機構55を、その送り始端部が第1中継搬送機構54の送り終端部に近付くように、長軸ボルト134回りに上向き回動させる。
【0076】
反対に、縦搬送機構53及び縦搬送ガイド体56にて挟持搬送される刈取穀稈量が多い場合は、縦搬送ガイド体53のガイド杆97は縦搬送機構53の無端チェン94から離れる方向に移動し、この移動位置がアーム位置検出センサ106にて検出される。アーム位置検出手段106の検出情報を取得したコントローラ160は、前述の検出情報(ガイド杆97の移動位置)に応じた分だけ電動モータ143を駆動させてねじ軸141を逆回転させ、調節体142を前方にスライド移動させる。
【0077】
そうすると、リンク機構145が、調節体142の前方へのスライド運動を回動プレート体126の矢印D方向の回動運動に変換し、第2中継搬送機構55を、その送り始端部が第1中継搬送機構54の送り終端部から遠ざかるように、長軸ボルト134回りに下向き回動させるのである。
【0078】
つまり、実施形態の構成によると、縦搬送機構53にて搬送される刈取穀稈量の多寡に応じて、第2中継搬送機構55の上下回動姿勢が変更・調節されるから、第2中継搬送機構22を作業状態に合わせた適切な姿勢に設定できる。従って、縦搬送機構53からフィードチェン6への刈取穀稈の受け継ぎに際して、搬送乱れや稈こぼれを抑制でき、刈取穀稈量の多寡に拘らず受け継ぎ効率(確実性)を向上できる。
【0079】
特に、実施形態では、第2中継搬送機構132の駆動力(中継無端チェン128の周回駆動力)が、隣接するフィードチェン6からスプロケット式の伝動手段81を介して取り出される構成になっているから、例えば刈取前処理装置3側から駆動力を取り出す場合に比べて、伝動手段81自体の構造を簡素化できる。このため、長軸ボルト134回りに上下回動する第2中継搬送機構55の軽量化や部品コストの低減に寄与できる。
【0080】
さて、手扱ぎ作業をするに際して、フィードチェン6の前端上方に位置する供給ガイド体112は、非作用姿勢まで跳ね上げ回動させるが、実施形態では、供給ガイド体112の後部側又はストッパー片119が姿勢検出スイッチ112に当たり、その旨(供給ガイド体112が非作用姿勢であること)が姿勢検出スイッチ112にて検出されると、姿勢検出スイッチ121の検出情報を取得したコントローラ160は、電動モータ143を駆動させてねじ軸141を正回転させ、規制片151が受け板139におけるガイド溝穴152の後ろ内周縁に当接又は近接するまで、調節体142を後方にスライド移動させる。
【0081】
そして、リンク機構145が、調節体142の後方へのスライド運動を回動プレート体126の矢印U方向の回動運動に変換し、第2中継搬送機構55を、前方斜め上向きに傾斜した上限回動姿勢(図8、図9及び図11の実線状態参照)まで強制的に上向き回動させるのである。つまり、実施形態では、供給ガイド体112の跳ね上げ回動に連動して、第2中継搬送機構55が上限回動姿勢まで長軸ボルト134回りに上向き回動するように構成されているのである。
【0082】
かかる構成を採用すると、手扱ぎ作業をするに際して、第2中継搬送機構55が、前方斜め下向きに傾斜したフィードチェン6の送り始端側から、前方斜め上向きに立ち上がった穀稈受けとして機能し、手扱ぎする刈取穀稈Sをフィードチェン6の送り始端側に載せ易くなる。このため、手扱ぎ作業時において、脱穀装置5への刈取穀稈の送り込みを簡単且つスムーズにでき、手扱ぎ作業の作業性が向上するのである。
【0083】
(9).その他
上記した実施形態の各構成は図示のものに限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】コンバインの左側面図である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】刈取前処理装置の概略側面図である。
【図4】刈取前処理装置の概略平面図である。
【図5】動力伝達系のスケルトン図である。
【図6】縦搬送機構の平面図である。
【図7】図6のVII−VII断面図である。
【図8】フィードチェンと供給ガイド体との関係を示す概略側面図である。
【図9】フィードチェン及び補助搬送機構における送り始端側の拡大側面図である。
【図10】フィードチェン及び補助搬送機構における送り始端側の拡大平面図である。
【図11】図10のXI−XI視拡大側断面図である。
【図12】姿勢調節機構の拡大側断面図である。
【図13】コントローラの機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0085】
1 走行機体
3 刈取前処理装置
5 脱穀装置
6 フィードチェン
21 穀稈搬送装置
43 縦伝動パイプ
53 縦搬送機構
54 第1中継搬送機構
55 補助搬送機構としての第2中継搬送機構(補助搬送機構)
56 挟持ガイド部材としての縦搬送ガイド体(挟持ガイド部材)
58 伝動ケース
79 FCクラッチ
80 フィードチェン軸
81 スプロケット式の伝動手段
97 ガイド杆
106 搬送量検出手段としてのアーム位置検出センサ
112 供給ガイド体
121 姿勢検出手段としての姿勢検出スイッチ
125 ブラケット部材
126 回動プレート体
127 中継従動ローラ
128 中継無端チェン
129 ボス体
130 動力分岐軸
131 分岐スプロケット
132 中継スプロケット
133 回動ボス部
134 長軸ボルト
140 姿勢調節機構
141 ねじ軸
142 調節体
143 アクチュエータとしての電動モータ
145 リンク機構
148 回動位置検出センサ
160 コントローラ(制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィードチェン付きの脱穀装置が搭載された走行機体と、前記走行機体の前部に装着された刈取前処理装置とを備えており、前記刈取前処理装置のうち刈取穀稈の株元側を前記フィードチェンに向けて搬送する縦搬送機構と、前記フィードチェンとの間には、前記株元側の搬送を中継する縦回し式の補助搬送機構が配置されているコンバインであって、
前記補助搬送機構は、送り後方側を支点として上下方向に姿勢変更回動可能に構成されており、更に、前記フィードチェンに向かう刈取穀稈量を検出するための搬送量検出手段と、前記搬送量検出手段の検出情報に応じて前記補助搬送機構を上下回動させるアクチュエータとを備えている、
コンバイン。
【請求項2】
前記補助搬送機構には、前記フィードチェンからこれに関連させたスプロケット式の伝動手段を介して動力伝達するように構成されている、
請求項1に記載したコンバイン。
【請求項3】
前記縦搬送機構に対峙して刈取穀稈の株元側を前記縦搬送機構と共に挟持するための挟持ガイド部材を備えており、前記挟持ガイド部材は、前記縦搬送機構に対峙するガイド杆と、前記ガイド杆を前記補助搬送機構に対して接離動可能に支持するガイドホルダとを有しており、前記搬送量検出手段は、前記ガイドホルダに対する前記ガイド杆の移動位置を検出するように構成されている、
請求項1又は2に記載したコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−271823(P2008−271823A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−117936(P2007−117936)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】