説明

コンパクト音響光学変調器

特に、光透過性の窓を有する筺体内に装着するための、軽量でコンパクトな画像投影モジュールは、ラスタパターンの選択された画像ピクセルが照明され、カラーでVGA品質の高解像度の画像を生成するように動作する。コンパクト音響光学変調器(AOM)は、画像を生成するために、使用される緑色レーザを変調して用いられる。このAOMは、低消費電力、高解像度、小型でコンパクトなサイズ、静かな動作、および最小振動を維持しつつも、二次元画像をカラーで投影するために動作するカラー画像投影システムで使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、音響光学変調器(AOM)、AOMを作成する方法、ならびにAOMを用いてレーザビームパワーを調整するアレンジメントおよび方法に関し、特に、低消費電力、高解像度、小型でコンパクトなサイズ、静かな動作、および最小振動を維持しつつも、二次元画像をカラーで投影するために動作するカラー画像投影システムで使用するものに関する。
【背景技術】
【0002】
互いに直交する方向に振動して、ラスタパターン上でレーザビームを走査する一対の走査ミラーに基づいて、スクリーン上に二次元画像を投影することは、一般的に公知である。しかしながら、公知の画像投影システムは、典型的には、限られた解像度で、640×480ピクセルのビデオグラフィックアレイ(VGA)品質の四分の一未満で、トゥルーカラーでないように画像を投影する。
【0003】
真のカラー画像を得るためには、赤色、青色、および緑色のレーザが、100MHz程度の周波数でパルス駆動にされることが必要とされる。現在利用可能な赤色レーザおよび青色レーザは、このような高周波数でパルス駆動にされ得るが、現在利用可能な緑色レーザは、そのようにされ得ない。その結果、音響光学変調器(AOM)は、緑色レーザによって発せられる緑色レーザビームの強度を高周波数変調するために使用される。典型的に、AOMは、緑色ビームが通過する結晶と、該結晶の中に音響波を生成して、変調出力ビームを生成するための音響トランスデューサと、音響ドライブ信号を該トランスデューサにインピーダンス整合するための整合ネットワークとを含む。
【0004】
しかしながら、公知のAOMの物理的サイズは、比較的大きく、そのため、小型でハンドヘルドのバッテリ作動の用途に、これらのAOMを使用するためには、実用的ではない。例えば、整合ネットワークと結晶とは、典型的には、共通ヒートシンク上に、互いに関連するように間隔を空けて装着される。また、公知のAOMの位置をレーザビームに対して調整するのは、厄介なことである。なぜなら、相当なサイズで多様な移動の自由を有する光学ベンチが要求されるからである。公知の整合ネットワークもまた、手動で同調可能なコンポーネントを使用し、これもまた、アセンブリンコストを高くすることに寄与する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の概略的な目的は、コンパクト音響光学変調器(AOM)、特に、画像投影アレンジメントに使用されるコンパクトAOMを提供することであり、該アレンジメントは、該アレンジメントから離れた距離にある拡大された範囲全体にわたって、シャープでクリアな二次元カラー画像を投影するものである。
【0006】
本発明の別の目的は、このようなAOMの物理的サイズを最小化することである。
【0007】
本発明のまた別な目的は、このようなAOMによって生成されたレーザビーム出力パワーの調整をシンプルにすることである。
【0008】
本発明のさらに別な目的は、このようなAOMで使用される整合ネットワークの同調を排除することである。
【0009】
追加の目的は、種々の形状因子を有する多数の装置において有用であって、小型でコンパクトで軽量で携帯可能なカラー画像投影アレンジメントを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これらの目的と、本明細書の中で、以下で明らかにされる他の目的とを考慮すると、本発明の一つの特徴は、簡略に述べると、コンパクト音響光学変調器(AOM)および該AOMを製造する方法であって、該AOMは、結晶、好ましくは音響光学結晶と、音響トランスデューサ、好ましくは、圧電トランスデューサとを含むアセンブリであって、該結晶に入射したレーザビームの強度を、該トランスデューサにより生成された音響波で変調することにより、変調出力ビームを生成するアセンブリを備える。該AOMはまた、該アセンブリにより支持された整合ネットワークであって、該トランスデューサに対する音響ドライブ信号、好ましくは無線信号のインピーダンス整合のための整合ネットワークと、軸を有するマウントであって、該軸に沿った接合動作と、該軸の周りの円周方向の接合動作のために、該アセンブリと該整合ネットワークとを支持するように動作するマウントとを備える。
【0011】
したがって、本発明の一つの特徴に従うと、上記整合ネットワークは、上記アセンブリから間隔を空けて装着されておらず、高さ調整のための軸方向のみならず、角度調整のための円周方向にもそれらとともに接合動作するため、該アセンブリ上に装着される。さらに、熱伝導性接着剤が、該整合ネットワークと該アセンブリとの間でも、該アセンブリと上記マウントとの間でも使用され、個別のヒートシンクを使用することなく、該マウントに廃熱を導く。
【0012】
本発明のさらに別の特徴は、上記AOMのコンポーネントのいずれの向きも変更することなく、上記整合ネットワークと上記アセンブリとの間を直接ポイントツーポイントでワイヤボンディングすることを可能にすることにある。したがって、該整合ネットワークは、上記軸にぼぼ平行な平面にある導電性メッキされたエッジを有するプリント回路基板を含む。該アセンブリもまた、該軸にほぼ平行な平面にある電極を含む。該電極と該メッキされたエッジ面とは、同じ方向にあるので、直接ポイントツーポイントでワイヤボンディングが実行される。対照的に、従来技術は、該アセンブリと該整合ネットワークとの間の異なる方向に向いたポイントの間で、ワイヤがボンディングされることを要求し、これにより、ワイヤボンディングする間に、これらのコンポーネントが位置変更されることを要求することとなる。
【0013】
コネクタ、好ましくは同軸無線周波数(RF)コネクタが、上記軸とアラインして、上記基板上に装着される。したがって、本発明のまた別の特徴に従うと、バネ荷重RFプローブが、該RFコネクタに軸方向に接続されることにより、レーザビームが上記結晶に入射する間に、上記音響ドライブ信号を上記トランスデューサに付与する。該レーザビームが結晶に入射する間で、かつ該音響ドライブ信号が、該トランスデューサに付与される間に、上記AOMの位置は、即座に、調整される。該レーザビームに相対的な該AOMの高さおよび/または角度位置を変更することによって、該出力ビームのパワーが、調整され、好ましくは、最大値に調整される。該AOMのこの調整の間に、該RFプローブは、該高さ調整とも該角度調整とも干渉しない。なぜなら、該RFプローブは、該軸に沿って延びるからである。
【0014】
さらに別の特徴は、上記整合ネットワーク上のインピーダンスの全てを調整不可能にすることによって具現化される。従来技術において、インピーダンスコイルの手動同調は、許容範囲を補償するために使用される。しかしながら、固定インピーダンスを用いることで、このような同調は、回避される。
【0015】
AOLの使用および調整は、特に、二次元カラー画像を投影するための画像投影アレンジメントにおいて、特に有益である。該アレンジメントは、装着通路を有するサポートと、赤色レーザビーム、青色レーザビーム、および緑色レーザビームをそれぞれ発する複数の赤色レーザ、青色レーザ、および緑色レーザと;該複数のレーザビームを同一線上にアレンジして、合成ビームを形成するための光学アセンブリと;該サポートからの作動距離で、空間内で走査線のパターンとして、該合成ビームを掃引するためのスキャナであって、各走査線は多数のピクセルを有する、スキャナと;選択されたピクセルを該レーザビームによって照明し、目に見えるようにして、該カラー画像を生成させる、コントローラとを含む。該出力ビーム、特に、緑色ビームの上述のパワー調整を達成するために、該AOMのマウントは、該軸に沿って、該軸の周りの円周方向に動作するように、該装着通路の中に装着される。
【0016】
好ましい実施形態において、上記スキャナは、概ね互いに直交する方向に沿って、種々の走査レートで、種々の走査角で、上記合成ビームを掃引するための、一対の振動可能な走査ミラーを含む。該走査レートのうちの少なくとも一つは、ノイズを低減するために、可聴周波数を超え、例えば、18kHzを超えている。該走査ミラーの少なくとも一つは、電力消費を最小化するために、慣性ドライブによって駆動される。画像解像度は、好ましくは、VGA品質の四分の一を超えるが、典型的には、VGA品質と同等であるか、あるいはそれ以上である。上記AOM、サポート、レーザ、スキャナ、コントローラ、および光学アセンブリは、好ましくは、30cm未満の体積を占める。
【0017】
上記アレンジメントは、種々の形状因子の筺体の中に、交換できるように装着可能であり、該形状因子は、ペン状、ガン(gun)状、あるいは懐中電灯状の装置、携帯情報端末、ペンダント、腕時計、コンピュータ、そして、簡単に言えば、そのコンパクトで小型のサイズによる任意の形状を含むが、これらに限定されない。投影された画像は、広告または指示記号の目的のために、あるいはテレビまたはコンピュータのモニタ画面に、そして、簡単に言えば、表示されるべきものを要望する任意の目的のために使用され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1の参照番号10は、例えば、携帯情報端末であるハンドヘルド装置を全体で特定し、この装置の中に、図2に示されるような軽量でコンパクトな画像投影アレンジメント20が、装着され、このアレンジメントは、この装置から可変距離で二次元カラー画像を投影するように動作可能である。一例として、画像18は、装置10に対する距離の作動範囲内に位置決めされている。
【0019】
図1に示されるように、画像18は、その画像の水平方向に沿って拡がる光学水平走査角Aにわたって拡がり、その画像の垂直方向に沿って拡がる光学垂直走査角Bにわたって拡がる。以下に記載されるように、画像は、アレンジメント20内のスキャナによって掃引されたラスタパターンの走査線上の照明されたピクセルと照明されていないピクセルとからなる。
【0020】
装置10の平行六面体形状は、アレンジメント20がインプリメントされ得る筺体の単なる一つの形状因子を示す。この装置は、例えば、本出願と同じ譲受人に譲渡され、本明細書に参考として援用される米国特許出願第10/090,653号(2002年3月4日出願)に示されるように、ペン、セルラ電話、クラムシェル、または腕時計として形作られ得る。
【0021】
好ましい実施形態において、アレンジメント20は、体積において、約30cm未満である。このようにコンパクトでミニチュアサイズであることによって、アレンジメント20は、大型または小型、携帯型または固定型など多数の様々な形状の筺体の中に装着されることが可能になり、それらの筺体の一部は、オンボードディスプレイ12、キーパッド14、および投影される画像が通過する窓16を有する。
【0022】
図2および図3を参照すると、アレンジメント20は、半導体レーザ22を含み、この半導体レーザ22は、電力を与えられるとき、約635〜655nmで、明るい赤色レーザビームを発する。レンズ24は、正の焦点距離を有する両面非球面(biaspheric)凸レンズであり、赤色ビーム内の実質的に全てのエネルギを収集し、回折限界ビームを生成するように動作可能である。レンズ26は、負の焦点距離を有する凹レンズである。レンズ24、26は、装置10の内側のサポート(明瞭にするために、図2に図示せず)上で離れたそれぞれのレンズホルダによって、保持される。レンズ24、26は、赤色ビームプロファイルを作動距離にわたって形作る。
【0023】
別の半導体レーザ28は、サポート上に装着され、電力を与えられるとき、約475〜505nmで、回折限界の青色レーザビームを発する。別の両面非球面凸レンズ30および凹レンズ32が、レンズ24、26と同様の方法で、青色ビームプロファイルを形作るために用いられる。
【0024】
530nm程度の波長を有する緑色レーザビームは、半導体レーザによって生成されず、その代わりに、出力ビームが1060nmである赤外線ダイオード励起YAG結晶レーザを有する緑色モジュール34によって生成される。非線形周波数倍増結晶は、2つのレーザミラーの間の赤外線レーザキャビティの中に含まれる。このキャビティ内側の赤外線レーザパワーは、キャビティ外側で結合されるパワーより、かなり大きいので、周波数二倍器は、キャビティ内側に二倍周波数の緑色光を生成するのに、より効率的である。レーザの出力ミラーは、1060nmの赤外線放射を反射し、倍増された530nmの緑色レーザビームを透過させる。ソリッドステートレーザおよび周波数二倍器の正しい動作は、正確な温度制御を要求するので、ペルチエ効果による半導体デバイスが、緑色レーザモジュールの温度を制御するために使用される。熱電冷却器は、印加される電流の極性に依存して、デバイスを加熱するか、あるいは冷却するかのいずれかをし得る。サーミスタは、緑色レーザモジュールの一部であり、そのモジュールの温度をモニタするためのものである。サーミスタからの読み取り情報は、コントローラに供給され、コントローラは、それにしたがって、熱電冷却器への制御電流を調整する。
【0025】
以下に説明されるように、レーザは、100MHz程度の周波数での動作において、パルス駆動される。赤色半導体レーザ22および青色半導体レーザ28は、このような高周波数でパルス化され得るが、現在利用可能な緑色ソリッドステートレーザは、そのようにされ得ない。その結果、緑色モジュール34を出る緑色レーザビームは、音響光学変調器(AOM)36を用いてパルス駆動され、AOM36は、緑色ビームを回折する結晶の内側に、音響定常波を生成する。しかしながら、AOM36は、ゼロ次非回折ビーム38と、一次パルス回折ビーム40とを生成する。ビーム38、40は互いから分かれ、両ビームを分離して、望まれないゼロ次ビーム38を除去するため、ビーム38、40は、折り返しミラー42を有する長い折り返しされた経路に沿ってルーティングされる。代替として、電気光学変調器は、緑色レーザビームをパルス駆動するために、緑色レーザモジュールに対して外側、あるいは内側のいずれかで使用され得る。緑色レーザを変調する他の可能な方法は、電界吸収変調、またはマッハツェンダ干渉計を含む。AOMは、図2に模式的に示され、図8〜図14に、より詳細に記載される。
【0026】
ビーム38、40は、正のレンズ44および負のレンズ46を通過して、ルーティングされる。しかしながら、回折された緑色ビーム40のみが、折り返しミラー48に衝突すること、折り返しミラー48から反射することを許容される。回折されなかったビーム38は、好ましくはミラー48上に装着された吸収器50によって吸収される。
【0027】
このアレンジメントは、一対の二色性フィルタ52、54を含み、二色性フィルタ52、54は、緑色ビーム、青色ビーム、および赤色ビームが、走査アセンブリ60に到達する前に、これらのビームを、できるだけ同一直線状にするように配置されている。フィルタ52は、緑色ビーム40がその中を通過するのを許すが、青色レーザ28からの青色ビーム56は、干渉効果によって反射される。フィルタ54は、緑色ビーム40および青色ビーム56がその中を通過することを許容するが、赤色レーザ22からの赤色ビーム58は、干渉効果によって反射される。
【0028】
ほぼ同一直線状のビーム40、56、58は、固定バウンドミラー62に向けられ、固定バウンドミラー62から反射して離れる。走査アセンブリ60は、第一の水平走査角Aにわたってバウンドミラー62で反射するレーザビームを掃引するように、第一の走査レートで慣性ドライブ66(図4〜図5に個別に図示)によって、振動させられ得る第一の走査ミラー64と、第二の垂直走査角Bにわたって第一の走査ミラー64から反射して離れるレーザビームを掃引するように、第二の走査レートで電磁ドライブ70によって振動させられ得る第二の走査ミラー68とを含む。別種の構成において、走査ミラー64、68は、単一の二軸ミラーによって置換され得る。
【0029】
慣性ドライブ66は、高速低電力消費コンポーネントである。慣性ドライブの詳細は、本出願と同じ譲受人に譲渡され、本明細書に参考として援用される米国特許出願第10/387,878号(2003年3月13日出願)に見出され得る。慣性ドライブを使用すると、走査アセンブリ60の電力消費を1W未満に低減し、カラー画像を投影する場合、以下に記載されるように、10W未満に低減する。
【0030】
ドライブ66は、ヒンジによって走査ミラー64を支持するための可動フレーム74を含み、ヒンジは、ヒンジ軸に沿って延び、走査ミラー64の対向する領域とフレームの対向する領域との間で接続された一対の同一直線上のヒンジ部分76、78を含む。フレーム74は、図示されるように、走査ミラー64を取り囲む必要はない。
【0031】
フレーム、ヒンジ部分、および走査ミラーは、一片のほぼ平坦なシリコン基板から作成され、このシリコン基板は、厚さ約150μである。シリコンは、上部平行スロット断面、下部平行スロット断面、およびU型中央スロット部分を有するオメガ型スロットを形成するようにエッチングされる。走査ミラー64は、好ましくは、卵型を有し、このスロット断面の中を移動するのは自由である。好ましい実施形態において、卵型の走査ミラーの軸に沿った寸法は、749μ×1600μである。各ヒンジ部分の寸法は、測定すると、幅27μおよび長さ1130μである。フレームは、幅3100μおよび長さ4600μの長方形の形状を有する。
【0032】
慣性ドライブは、ほぼ平坦なプリント回路基板80上に装着され、フレームを直接動作させるように、ヒンジ軸の周りで走査ミラー64を慣性によって間接的に振動させるように動作可能である。慣性ドライブの一つの実施形態において、一対の圧電トランスデューサ82、84を含む。この一対の圧電トランスデューサは、基板80に垂直に延び、ヒンジ部分76の両側でフレーム74の間隔を空けて位置する部分と接触している。各トランスデューサの一端と各フレーム部分との間での恒久的な接触を確保するために、接着剤が使用され得る。各トランスデューサの対向する一端は、基板80の後方から外に突き出て、周期的交流電源(図示せず)にワイヤ86、88によって電気的に接続される。
【0033】
使用において、周期的信号が、周期的駆動電圧を各トランスデューサに印加し、これによって、個々のトランスデューサは、交互に長さが伸び縮みする。トランスデューサ82が伸びるとき、トランスデューサ84は縮み、またその逆にもなる。これによって、間隔を空けて位置するフレーム部分を同時に押し引きすることで、フレームをヒンジ軸の周りで捩れ(twist)させる。駆動電圧は、走査ミラーの共振周波数に対応する周波数を有する。走査ミラーは、自身がまた共振周波数でヒンジ軸の周りを振動するまで、その初期静止位置から移動する。好ましい実施形態において、フレームおよび走査ミラーは、厚さ約150μであり、走査ミラーは、高いQ係数を有する。各トランスデューサによる1μ程度の移動は、20kHzを超える走査レートで、走査ミラーの振動を生じさせ得る。
【0034】
別の一対の圧電トランスデューサ90、92は、基板80に垂直に延びて、ヒンジ部分78の両側でフレーム74の間隔を空けて位置する部分と恒久的に接触する。トランスデューサ90、92は、フィードバックデバイスとして機能し、フレームの振動動作をモニタし、電気フィードバック信号を生成して、ワイヤ94、96に沿ってフィードバック制御回路(図示せず)に導く。
【0035】
代替として、フィードバック用の圧電トランスデューサ90、92を使用する代わりに、磁気フィードバックが使用され得る。ここで、磁石は、高速ミラーの背面に装着され、外部コイルは、振動する磁石によって変化する磁場を拾うために使用される。
【0036】
光は、走査ミラーの外側表面で反射し得るが、ミラー64の表面を鏡面コーティングでコーティングすることが望ましい。該鏡面コーティングは、金、銀、アルミニウム、または特別に設計された高反射誘電コーティングからなる。
【0037】
電磁気ドライブ70は、第二の走査ミラー68の後ろに接して、一緒に装着された永久磁石と、周期的駆動信号を受信することに応答して、周期的磁場を生成するように動作可能な電磁コイル72とを含む。コイル72は、磁石に隣接している。これは、周期的磁場が磁石の永久磁場と磁気的に相互作用して、磁石を振動させ、次いで、第二の走査ミラー68とを振動させるようにするためである。
【0038】
慣性ドライブ66は、走査ミラー64を高速で、好ましくは、5kHzを超える走査レートで、より具体的には、18kHz程度またはそれ以上で振動させる。この高速走査レートは、非可聴周波数であり、したがって、ノイズおよび振動を最小化する。電磁ドライブ70は、走査ミラー68を40Hz程度のより遅い走査レートで振動させる。この走査レートは、過度のちらつき(flicker)なしに、人間の目の網膜に画像を持続させることを可能にするのに十分速い。
【0039】
より速いミラー64は、水平走査線を掃引し、より遅いミラー68は、水平走査線を垂直に掃引することによって、ラスタパターンを生成する。このラスタパターンは、画像が構築される概ね平行な走査線の格子または配列である。各走査線は、多数のピクセルを有する。画像の解像度は、好ましくは、XGA品質の1024×768ピクセルである。限られた作動範囲にわたって、720pで示される高精細度テレビ標準の1270×720ピクセルが表示され得る。一部のアプリケーションにおいては、1/2VGA品質の半分である320×480ピクセル、あるいは1/4VGA品質である320×240ピクセルでも十分である。最低でも、160×160ピクセルの解像度が望まれる。
【0040】
ミラー64、68の役割は、ミラー68がより速くなればなるほど、ミラー64がより遅くなるように、逆にされ得る。ミラー64はまた、垂直走査線を掃引するように設計され得、この場合、ミラー68は、水平走査線を掃引する。また、慣性ドライブは、ミラー68を駆動するためにも使用され得る。実際、いずれのミラーも、電気機械ドライブ、電気ドライブ、機械ドライブ、静電気ドライブ、磁気ドライブ、または電磁気ドライブによって駆動され得る。
【0041】
遅いミラーは、画像が表示されている間、一定速度掃引モードで動作される。ミラーが戻る間、ミラーは、著しくより高いその本来の周波数で、初期位置に戻るように掃引される。ミラーが戻る移動の間、レーザは、デバイスの消費電力を削減するために、遮断され得る。
【0042】
図6は、図2のアレンジメントと同じ斜視図法における、アレンジメント20の実用的なインプリメンテーションである。上述のコンポーネントは、サポート上に装着され、このサポートは、トップカバー100およびサポートプレート102を含む。ホルダ104、106、108、110、112は、それぞれ折り返しミラー42、48、フィルタ52、54、およびバウンドミラー62と相互に位置合わせして、保持する。各ホルダは、サポート上に動かないように装着された位置決めポストを受けるために、複数の位置決めスロットを有する。したがって、ミラーおよびフィルタは、正しく置かれる。図示されるように、3つのポストがあり、これによって、2つの角度調整と、1つの横方向調整とが可能になる。各ホルダは、その最終位置に、接着剤で付けられ得る。
【0043】
画像は、1つ以上の走査線内のピクセルの選択的な照明によって構成される。以下に、図7を参照して、さらに詳細に記載されるように、コントローラ114は、ラスタパターン内の選択されたピクセルが3つのレーザビームによって照明されて、可視となるようにさせる。例えば、赤色パワーコントローラ116、青色パワーコントローラ118、および緑色パワーコントローラ120は、それぞれ赤色レーザ22、青色レーザ28、および緑色レーザ34に電流を導き、これらのレーザに電力を与えて、それぞれのレーザビームを各選択されたピクセルで発するようにし、また、赤色レーザ、青色レーザ、および緑色レーザに電流を導かずに、これらのレーザから電力を遮断し、その他の選択されなかったレーザビームを照明しないようにする。この結果、照明されたピクセルと照明されなかったピクセルとで得られるパターンは、画像を備え、この画像は、人間またはマシンで読み取り可能な情報またはグラフィックの任意の表示であり得る。
【0044】
図1を参照すると、ラスタパターンが、拡大図に示される。レーザビームは、エンドポイントで始まり、水平走査レートで水平方向に沿って慣性ドライブによって、対向するエンドポイントまで掃引され、1つの走査線を形成する。そのとき、レーザビームは、垂直走査レートで垂直方向に沿って別のエンドポイントに電磁ドライブ70によって掃引され、第二の走査線を形成する。連続的な走査線の形成が、同じ方法で行われる。
【0045】
画像は、マイクロプロセッサ114の制御下で、つまりパワーコントローラ116、118、120の動作による制御回路の制御下で、選択された時間にレーザをオンオフするように電力を与えるか、つまりパルス駆動することによって、ラスタパターンの中に形成される。所望の画像の中のピクセルが、見られるべきと望まれるときのみ、レーザは可視光を生成し、ターンオンする。各ピクセルの色は、ビームのうちの1つ以上の色によって決定される。可視光スペクトルの任意の色が、赤色レーザ、青色レーザ、および緑色レーザのうちの1つ以上を選択的に重ね合わせることによって形成され得る。ラスタパターンは、各ライン上の複数のピクセル、および複数のラインからなる格子である。画像は、選択されたピクセルのビットマップである。各文字または数字、任意のグラフィカル設計またはロゴ、およびマシンで読み取り可能なバーコードシンボルでさえも、ビットマップ化された画像として形成され得る。
【0046】
図7に示されるように、垂直および水平の同期化データと、ピクセルおよびクロックデータとを有する入力ビデオ信号は、マイクロプロセッサ114の制御下にある赤色バッファ122、青色バッファ124、および緑色バッファ126に送信される。1つのフルVGAフレームの格納は、多数のキロバイトを要求し、2つのフルフレームのためにバッファ内に十分なメモリを有することが望ましい。これは、一方のフレームが処理され、投影されている間に、他方のフレームが書き込まれることを可能にするためである。バッファされたデータは、速度プロファイラ130の制御下にあるフォーマッタ128と、赤色ルックアップテーブル(LUT)132、青色LUT134、および緑色LUT136とに送信され、これにより走査によって生じる固有の内部歪みと、投影された画像を表示する角度によって生じる幾何学歪みとを訂正する。この結果得られる赤色デジタル信号、青色デジタル信号、および緑色デジタル信号は、デジタルアナログ変換器(DAC)138、140、142によって、赤色アナログ信号、青色アナログ信号、および緑色アナログ信号に変換される。赤色アナログ信号および青色アナログ信号は、赤色レーザドライバ(LD)144および青色LD146に供給され、赤色LD144および青色LD146はまた、赤色パワーコントローラ116および青色パワーコントローラ118に接続される。緑色アナログ信号は、AOM無線周波数(RF)ドライバ150に供給され、次いで、緑色レーザ34に供給され、緑色レーザもまた、緑色LD148と、緑色パワーコントローラ120とに接続される。
【0047】
図7にはまた、赤色フォトダイオード増幅器152、青色フォトダイオード増幅器154、および緑色フォトダイオード増幅器156を含むフィードバック制御も示され、これらのフォトダイオード増幅器は、赤色アナログデジタル(A/D)変換器158、青色A/D変換器160、および緑色A/D変換器162に接続され、次いで、これらのA/D変換器は、マイクロプロセッサ114に接続されている。熱は、サーミスタ増幅器164によってモニタされ、サーミスタ増幅器164は、A/D変換器166に接続され、次いで、A/D変換器166は、マイクロプロセッサに接続されている。
【0048】
走査ミラー64、68は、ドライバ168、170によって駆動され、ドライバ168、170は、アナログ駆動信号をDAC172、174から供給され、DAC172、174は、次いで、マイクロプロセッサに接続される。フィードバック増幅器176、178は、走査ミラー64、68の位置を検出し、フィードバックA/D180、182に接続され、次いで、フィードバックA/D180、182は、マイクロプロセッサに接続される。
【0049】
パワー管理回路184は、高速オンタイムを可能にしながらも、パワーを最小化するように動作する。この動作は、緑色レーザを全時間にわたってオンに保ち、赤色レーザおよび青色レーザの電流をレーザ化閾値より少し低く保つこととによって行われるのが好ましい。
【0050】
レーザ安全遮断回路186は、走査ミラー64、68のいずれが定位置から外れている場合、レーザを遮断するように動作する。
【0051】
図2〜図3および図6に模式的に示されたAOM36は、個別に、図8に詳細な斜視図で、図9に展開図で示される。AOM36は、レーザビーム、例えば、緑色レーザ34からの緑色ビームが通過する結晶200、例えば、二酸化テルルと、該結晶を介して音響波を生成するための音響トランスデューサ202、例えば、圧電トランスデューサとを有する。
【0052】
図9に最適に示されるように、緑色ビーム204は、結晶の平坦な側面表面206に入射し、該結晶を一方向に通過し、該結晶の反対側の側面表面を通って出る。音響波は、このビーム通路に垂直な横方向に沿って、該結晶を通過する。図13に最適に示されるように、音響波は、該結晶の前方側面表面208から後方側面表面210を通る。従来と同様に、結晶を通過するレーザビームは、ブリユアン散乱と呼ばれるプロセスで、音響波によって、その通路から逸れる。出力レーザビームは、この音響波の存在によって変調される。出力緑色レーザビームは、上述のように、ゼロ次非回折ビーム成分38と、一次回折ビーム成分40とを有する。それは、投影画像の緑色成分を生成するために、その出力パワーが本発明に従って調整されるべきよリ有用な回折ビーム成分40である。
【0053】
AOM36は、音響ドライブ信号、例えば、無線周波数をトランスデューサ202にインピーダンス整合するための整合ネットワーク212をさらに備える。整合ネットワーク212は、プリント回路基板(PCB)214を含み、PCB214上に、電気コネクタ、例えば、同軸無線周波数(RF)コネクタ216が、調節できない受動コンポーネント、例えば、図14に示されるようなインダクタL1、L2、L3およびコンデンサC1、C2、C3、C4とともに装着される。PCB214は、PCBのエッジ222に、凹凸のある壁(castellation)または半円状ノッチ218、220を有する。これらのノッチは、個々に導電性メッキされる。
【0054】
本発明の一つの特徴に従うと、整合ネットワーク212は、結晶とトランスデューサとのアセンブリの頂部に、好ましくは、両面熱伝導性低弾性率の接着テープ224を用いて、該アセンブリの上側の平坦な表面と接触した平坦な表面領域に装着される。これが、整合ネットワークがヒートシンク上で結晶から間隔を空けて配置されている従来技術のAOMと際立った差異である。
【0055】
順に、このアセンブリは、マウント230上に装着され、マウント230は、円筒部分232と平坦なプラットホーム部分234とを有する。このアセンブリの下部の平坦な表面は、プラットホーム部分234と接触する平坦な表面エリア内で、ここでも両面熱伝導性低弾性率の接着テープ226を用いて装着される。図13に最適に示されるように、円筒部分232は、中心軸228を有し、RFコネクタ216は、この軸と同軸である。
【0056】
上述のサポートプレート102は、AOMの下にある棚(shelf)236を有する。図13に示されるように、棚236は、装着通路238を有し、該装着通路238の中には、円筒部分232が、軸228に沿って移動する自由(高さ調整用)と、軸228の周り、いずれかの円周方向に移動する自由(時計回りおよび半時計回りの角度調整用)とをでもって受けとめられる。結晶とトランスデューサとのアセンブリと、整合ネットワークとは、マウントの頂部に全てスタックされるので、これらのコンポーネントの全ては、接合動作に関与する。
【0057】
円筒部分232の内部は、マウントを軸方向に上下させて、および/またはマウントを円周方向に回転させるツールと係合するための直径長のリブ240(図11も参照)を有する。より詳細に以下に記載されるように、入射レーザビームに対して結晶が所望の位置に到達すると、紫外線硬化接着剤のような硬化可能な接着剤242が、マウントと棚との間に導入され、該マウントを調整された位置に固定する。
【0058】
トランスデューサ202は、図13で左に面するその垂直側面に電極244(図12参照)を有する。メッキされたノッチ218、220もまた、同じ方向、すなわち、図13で左に面する垂直側面表面を有する。第一のワイヤボンド246は、ノッチ218と電極244との間で接続される。第二のワイヤボンド248は、ノッチ220とトランスデューサのグラウンドとの間で接続される。ノッチは、トランスデューサの電極面に張り出す。各ワイヤボンドは、ワイヤボンディングの間に、いずれのコンポーネントの向きも変更することなく、一つのポイントから別のポイントへと直接なされる。これは、各ワイヤの相対する端部が異なる方向に向いており、それゆえ、ワイヤボンディングの間に、コンポーネントの向きを変えることを要求する従来のワイヤボンディングとは、際立った差異である。
【0059】
緑色ビームの出力パワー、好ましくは、その回折ビーム成分40を調整するために、緑色レーザ34は、エネルギを与えられ、さらに、音響ドライブ信号は、RFコネクタ216によって、トランスデューサに導かれる。好ましい機構において、バネ荷重プローブは、RFコネクタと電気的接触するように、軸方向に置かれる。次いで、結晶の入射面206の高さおよび/または角度が、マウントを移動させることによって、該入射レーザビームに対して位置決めされる。回折ビーム成分40の出力パワーが最大になるとき、マウントの位置、従って、入射面206の位置は、接着剤242を付与することによって固定される。RFコネクタ216の位置が、軸228とアラインすることによって、RFプローブが調整と確実に干渉しなくなることに、留意されたい。換言すれば、たとえ、RFプローブが、調整の間に、RFコネクタ216に接続されていても、そのRFプローブは、調整の間に、移動する必要はない。
【0060】
既に述べたように、整合ネットワークのインピーダンスの全ては、固定されており、すなわち、同調可能ではない。これは、エアコイルが存在するために、従来の整合ネットワークが、非常にかさばり、小型のハンドヘルドのバッテリ作動の用途に不適となる従来技術の同調エアコイルと、際立った差異である。
【0061】
本発明は、AOM、AOMを作成する方法、ならびにAOMを用いてレーザビームパワーを調整するアレンジメントおよび方法を、特に、カラー画像投影アレンジメントおよび方法で使用のために、具現化するように、例示され、説明されてきたが、本発明の精神から何ら逸脱することなく、様々な修正および構造的な変更がなされ得るので、本発明は、示された詳細に限定されることは、意図されない。
【0062】
新規であるとしてクレームされ、特許証により保護されるべきことを望まれるものが、添付の特許請求の範囲に述べられている。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】図1は、自身からの作動距離で、画像を投影しているハンドヘルド装置の斜視図である。
【図2】図2は、図1の装置にインストールするための、本発明に従う画像投影アレンジメントの拡大された上からの斜視図である。
【図3】図3は、図2のアレンジメントの上平面図である。
【図4】図4は、図2のアレンジメントに使用する慣性ドライブの斜視正面図である。
【図5】図5は、図4の慣性ドライブの斜視背面図である。
【図6】図6は、図2のアレンジメントの実用的なインプリメンテーションの斜視図である。
【図7−1】図7は、図2のアレンジメントの動作を記述する電気概略ブロック図である。
【図7−2】図7は、図2のアレンジメントの動作を記述する電気概略ブロック図である。
【図8】図8は、図6のアレンジメントで使用されるような音響光学変調器(AOM)の斜視図である。
【図9】図9は、図8のAOMの分解図である。
【図10】図10は、図8のAOMの上平面図である。
【図11】図11は、図8のAOMの下平面図である。
【図12】図12は、図8のAOMの正面立面図である。
【図13】図13は、図11のライン13−13での断面図であり、図6のアレンジメントのサポート上に装着されて示される。
【図14】図14は、図8のAOMで用いられる整合ネットワークの電気概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンパクト音響光学変調器(AOM)であって、
a)結晶と音響トランスデューサとを含むアセンブリであって、該結晶に入射したレーザビームの強度を、該トランスデューサにより生成された音響波で変調することにより、変調出力ビームを生成するアセンブリと、
b)該アセンブリにより支持された整合ネットワークであって、該トランスデューサに対する音響ドライブ信号のインピーダンス整合のための整合ネットワークと、
c)軸を有するマウントであって、該軸に沿った接合動作と、該軸の周りの円周方向の接合動作のために、該アセンブリと該整合ネットワークとを支持するように動作するマウントと
を備えている、コンパクト音響光学変調器。
【請求項2】
前記マウントは、前記軸の周りに対称的な円筒部分と、該軸の半径方向に延びるプラットホーム部分とを有する、請求項1に記載のAOM。
【請求項3】
前記プラットホーム部分上に前記アセンブリを装着する表面エリア用の接着剤をさらに備えている、請求項2に記載のAOM。
【請求項4】
前記アセンブリは、上部表面と、該アセンブリの該上部表面上に前記整合ネットワークを装着する表面エリア用の接着剤とを有する、請求項2に記載のAOM。
【請求項5】
前記整合ネットワークは、プリント回路基板と、前記軸に対して軸を合わせて該基板上に装着されるコネクタを含む、請求項1に記載のAOM。
【請求項6】
前記整合ネットワークは、前記基板上に調整不可能なインピーダンスを含む、請求項5に記載のAOM。
【請求項7】
前記マウントは、前記軸に沿って、かつ該軸周りの円周方向に該マウントを移動させるツールと係合するための係合部分を含む、請求項2に記載のAOM。
【請求項8】
前記整合ネットワークは、前記軸の半径方向に延びるプリント回路基板を含み、
該基板は、前記軸にほぼ平行な平面にある少なくとも一つの導電性メッキされたエッジを有し、
前記トランスデューサもまた、該軸にほぼ平行な平面にある電極と、該少なくとも一つのメッキされたエッジと該電極との間で電気的に接続された少なくとも一つのワイヤボンドとを有する、請求項1に記載のAOM。
【請求項9】
コンパクト音響光学変調器(AOM)を作成する方法であって、
a)軸を有するマウント上に、結晶と音響トランスデューサとを含むアセンブリを装着するステップであって、該アセンブリは、該結晶に入射したレーザビームの強度を、該トランスデューサにより生成された音響波で変調することにより、変調出力ビームを生成するように動作する、ステップと、
b)該アセンブリ上に整合ネットワークを装着するステップであって、該整合ネットワークは、該トランスデューサに対する音響ドライブ信号のインピーダンス整合のために動作し、該整合ネットワークと該アセンブリとは、該軸に沿った接合動作と、該軸の周りの円周方向の接合動作のために、該マウントにより支持される、ステップと
を包含する、方法。
【請求項10】
前記アセンブリは、接着剤で前記マウント上に装着された表面エリアであり、前記整合ネットワークは、接着剤で前記アセンブリ上に装着された表面エリアである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
レーザビームパワーを調整するためのアレンジメントであって、
a)装着通路を有するサポートと、
b)該サポートにより支持され、レーザビームを発するレーザと、
c)結晶と音響トランスデューサとを有するアセンブリを含む音響光学変調器(AOM)であって、該アセンブリは、該結晶に入射したレーザビームの強度を、該トランスデューサにより生成された音響波で変調することにより、パワーを有する変調出力ビームを生成するように動作し、該AOMは、該アセンブリにより支持された整合ネットワークであって、該トランスデューサに対する音響ドライブ信号のインピーダンス整合のための整合ネットワークを含み、該AOMは、軸を有するマウントであって、該アセンブリと該整合ネットワークとを支持するために動作するマウントを含み、該マウントは、該軸に沿った、該軸の周りの円周方向の該レーザビームに対する調整位置への動作のために、該装着通路の中に装着され、該調整位置において、該変調出力ビームの該パワーが、調整された値に設定される、AOMと
を備えている、アレンジメント。
【請求項12】
前記変調出力ビームは、ゼロ次非回折ビーム成分と、一次回折ビーム成分とを含み、前記マウントは、該回折ビーム成分のパワーを調整するために、可動である、請求項11に記載のアレンジメント。
【請求項13】
前記サポートは、前記変調出力ビームを集束するための光学アセンブリと、該サポートからの作動距離で、空間内で走査線のパターンのように、該変調出力ビームを掃引するスキャナであって、各走査線は多数のピクセルを有する、スキャナと、選択されたピクセルを該変調出力ビームによって照明し、目に見えるようにして、画像を生成させるコントローラと
を含む、請求項11に記載のアレンジメント。
【請求項14】
前記マウントは、前記軸に対して対称的な円筒部分と、該軸の半径方向に延びるプラットホーム部分とを有する、請求項11に記載のアレンジメント。
【請求項15】
前記プラットホーム部分上に前記アセンブリを装着する表面エリア用の第一の接着剤と、該アセンブリの上部表面上に前記整合ネットワークを装着する表面エリア用の第二の接着剤とをさらに備えている、請求項14に記載のアレンジメント。
【請求項16】
前記整合ネットワークは、プリント回路基板と、前記軸に対して軸合わせして該基板上に装着されるコネクタとを含む、請求項11に記載のアレンジメント。
【請求項17】
前記マウントは、前記軸に沿って、かつ該軸周りの円周方向に該マウントを移動させるツールを係合するための係合部分を含む、請求項14に記載のアレンジメント。
【請求項18】
レーザビームパワーを調整する方法であって、
a)サポート内に装着通路を形成するステップと、
b)レーザを該サポート上で支持し、レーザビームを発するために該レーザにエネルギを与えるステップと、
c)該装着通路内に軸を有するマウントを装着するステップであって、該マウントは、該軸に沿った、該軸の周りの円周方向の該レーザビームに対する動作のためである、ステップと、
d)該マウント上に音響光学変調器(AOM)アセンブリを装着するステップであって、該マウントは、該AOMとの接合動作のためであり、該アセンブリは、結晶と音響トランスデューサとを含み、該結晶に入射したレーザビームの強度を、該トランスデューサにより生成された音響波で変調することにより、パワーを有する変調出力ビームを生成するように動作する、ステップと、
e)該トランスデューサに付与される音響ドライブ信号のインピーダンス整合のために、整合ネットワークを該アセンブリ上に装着するステップと、
f)該レーザに電力を与える間で、かつ該音響ドライブ信号を付与して、該変調出力ビームの該パワーを調整された値に調整する間に、該装着通路の中に該マウントを移動するステップと
を包含する、方法。
【請求項19】
前記整合ネットワークは、前記軸とアラインされるコネクタを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記移動するステップは、前記マウントを係合する可動ツールによって実行される、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2008−535021(P2008−535021A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−504120(P2008−504120)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/009623
【国際公開番号】WO2006/104719
【国際公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【出願人】(506144101)シンボル テクノロジーズ, インコーポレイテッド (58)
【Fターム(参考)】