コンピュータプログラム及び記憶媒体
【課題】印刷機器が変わっても使い慣れた利用環境に近い状態でユーザが新たな印刷機器を利用できるようにするコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】コンピュータプログラムは、当該コンピュータに、新たな電子機器と同じ用途で使用される他の電子機器を利用するための既存の環境がコンピュータに設定されているか否かを判定するステップ34を含む。さらにこのプログラムは、判定結果に応じて、当該既存環境を基準として、新たな電子機器を利用するための環境をコンピュータに設定する処理と、新たな電子機器を利用するための既定の設定をコンピュータに設定する処理とを選択的に実行するステップ48とを含む。
【解決手段】コンピュータプログラムは、当該コンピュータに、新たな電子機器と同じ用途で使用される他の電子機器を利用するための既存の環境がコンピュータに設定されているか否かを判定するステップ34を含む。さらにこのプログラムは、判定結果に応じて、当該既存環境を基準として、新たな電子機器を利用するための環境をコンピュータに設定する処理と、新たな電子機器を利用するための既定の設定をコンピュータに設定する処理とを選択的に実行するステップ48とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラムに関し、特に、コンピュータと外部の電子機器とを接続可能にする処理を行なう際に、当該電子機器の使用条件の設定を簡単に行なえるよう当該コンピュータを制御するコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータで作成した原稿データの印刷は、コンピュータに接続された印刷機器で行なわれることが多い。ユーザはコンピュータに表示される操作画面を用いて、どのような印刷を行なうかを設定できる。操作画面は接続する印刷機器によって画面構成及び操作方法等が異なる。したがって、接続する印刷機器を変更すれば、操作画面の操作方法も変わり、ユーザは印刷機器が変わる度に、変更後の操作画面の操作に慣れなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−326426号公報
【特許文献2】特開2010−102402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
操作画面を使いやすくするための技術として、特許文献1には、操作画面の表示順をユーザが調整できる技術が開示されている。この操作画面は複数の選択画面から構成され、これら選択画面の表示順をユーザが予め設定することで、操作画面がユーザの所望する順序通りに表示される。特許文献2には、複数の設定項目が1つの操作画面に表示されるよう設定できる技術が開示されている。
【0005】
しかし、これらの技術は操作画面をユーザにとって使い勝手のよいものに変更できるものの、そのための操作が複雑になるため、上記した問題点を解決することはできない。
【0006】
それゆえに、本発明の目的は、印刷機器が変わっても使い慣れた利用環境に近い状態でユーザが新たな印刷機器を利用できるようにするコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るコンピュータプログラムは、新たな電子機器を利用できるようにコンピュータに新たな環境を設定するためのコンピュータプログラムであって、当該コンピュータに、新たな電子機器と同じ用途で使用される他の電子機器を利用するための既存の環境がコンピュータに設定されているか否かを判定する第1の判定ステップと、第1の判定ステップの判定結果に応じて、他の電子機器を利用するための既存環境を基準として、新たな電子機器を利用するための環境をコンピュータに設定する処理と、新たな電子機器を利用するための既定の設定をコンピュータに設定する処理とを選択的に実行する設定ステップとを実行させる。
【0008】
このコンピュータプログラムによると、他の電子機器を利用するための既存環境を基準として、新たな電子機器を利用するための環境をコンピュータに設定できる。したがって、これまで使い慣れた利用環境に近い状態で、ユーザは新たな電子機器を利用できる。さらに、この設定を行なうにあたって、ユーザは既定の設定を使用するか否かを選択できる。
【0009】
好ましくは、設定ステップは、第1の判定ステップにおいて既存の環境がコンピュータに設定されていると判定されたことに応答して、当該コンピュータに設定されている既存の環境が複数あるか否かを判定するステップと、既存の環境が複数あると判定されたことに応答して、当該複数の既存の環境のうち、コンピュータにおける既定の環境として設定されている環境を選択するステップと、選択するステップで選択された既定の環境を基準として、新たな電子機器を利用するための環境をコンピュータに設定する第1の設定ステップと、第1の判定ステップにおいて既存の環境がコンピュータに設定されていないと判定されたことに応答して、新たな電子機器について予め定められた既定の環境をコンピュータに設定する第2の設定ステップとを含む。
【0010】
既存の環境が複数ある場合には、当該複数の既存の環境のうちのいずれかが、コンピュータにおける既定の環境として選択及び設定される。既存の環境がコンピュータに設定されていない場合には、予め定められた既定の環境がコンピュータに設定される。したがって、既存の環境の保存状態に応じて、ユーザは新たな電子機器を利用するための環境を設定できる。
【0011】
さらに好ましくは、新たな環境の設定とは、新たな電子機器を駆動するドライバプログラムのコンピュータへのインストール、及び、当該ドライバプログラムの動作条件を設定するための操作画面の形式の決定であり、第1の設定ステップは、選択するステップで選択された既定の環境において使用される操作画面を基準として定められた操作画面が用いられるように、新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップを含む。
【0012】
既定の環境において使用される操作画面を基準として定められた操作画面が用いられるように、新たな電子機器のドライバプログラムは設定される。したがって、新たな電子機器を利用する場合の操作画面は、他の電子機器を利用する場合の操作画面に類似したものとなり、ユーザは従来のものと類似した操作画面により、新たな電子機器を操作できる。
【0013】
さらに好ましくは、新たな環境の設定とは、新たな電子機器を駆動するドライバプログラムのコンピュータへのインストールと、当該ドライバプログラムの動作条件を設定するための操作画面の形式の決定であり、新たな電子機器のドライバプログラムには、複数通りの操作画面が予め含まれており、第1の設定ステップは、選択するステップで選択された既定の環境において使用される操作画面と、複数通りの操作画面とを対比してコンピュータの表示装置上に表示するステップと、表示装置上に表示された複数通りの操作画面のうちの1つを利用者に選択させ、当該選択された操作画面を使用するよう、新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップとを含む。
【0014】
既定の環境において使用される操作画面と複数通りの操作画面とは表示装置上に対比して表示され、ユーザはそのうちの1つを選択し、当該選択された操作画面を使用するよう、新たな電子機器のドライバプログラムを設定できる。選択画面た対比して表示されることで、ユーザは既定の環境において使用される操作画面を参照しながら、新たな電子機器の操作画面を選択及び設定できる。
【0015】
さらに好ましくは、新たな電子機器のドライバプログラムには複数通りの操作画面が予め含まれており、第2の設定ステップは、複数通りの操作画面を対比してコンピュータの表示装置上に表示するステップと、表示装置上に表示された複数通りの操作画面のうちの1つを利用者に選択させ、当該選択された操作画面を使用するよう、新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップとを含む。
【0016】
新たな電子機器のドライバプログラムには複数通りの操作画面が予め含まれており、これらは表示装置上に対比して表示される。したがってユーザはこれら複数通りの操作画面を比較したうえで、いずれかを選択できる。
【0017】
さらに好ましくは、新たな電子機器は画像形成装置である。
【0018】
他の画像形成装置を利用するための既存の環境を基準として、ユーザは新たな画像形成装置を利用するための環境をコンピュータに設定できる。
【0019】
さらに好ましくは、新たな電子機器は画像読取装置である。
【0020】
他の画像読取装置を利用するための既存の環境を基準として、ユーザは新たな画像読取装置を利用するための環境をコンピュータに設定できる。
【0021】
本発明に係る記憶媒体は、上記したコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータで読取可能な記憶媒体である。
【0022】
この記憶媒体は、他の電子機器を利用するための既存環境を基準として、新たな電子機器を利用するための環境をコンピュータに設定するためのコンピュータプログラムを記憶している。したがって、コンピュータがこの記憶媒体を読取ると、これまで使い慣れた利用環境に近い状態で、新たな電子機器を、当該コンピュータに設定できる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るコンピュータプログラムによると、新たな印刷機器をコンピュータに接続する場合において、ユーザはこれまで使い慣れてきた操作画面の操作方法に近い操作方法で、当該印刷機器の操作画面を操作できる。したがって、ユーザは新たに操作画面の操作方法を一から習得する必要がなく、印刷ミスを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態に係るネットワーク画像形成システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1に示すコンピュータのハードウェア構成を示す制御ブロック図である。
【図3】図1に示す複合機(MFP(Multifunctional Printer))のハードウェア構成を示す制御ブロック図である。
【図4】第1の実施の形態に係るネットワーク画像形成システムを実現するためのコンピュータプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図5】基準プリンタの設定画面である。
【図6】第1の実施の形態のシステム中のMFPのドライバに関するデータの一例を示す図である。
【図7】MFPの操作画面の一例を示す図である。
【図8】MFPの操作画面の一例を示す図である。
【図9】基準プリンタの操作画面である。
【図10】画像読取装置の操作画面の一例を示す図である。
【図11】画像読取装置の操作画面の一例を示す図である。
【図12】第2の実施の形態に係るネットワーク画像形成システムを実現するためのコンピュータプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態のシステム中のMFPのドライバに関するデータの一例を示す図である。
【図14】MFPの操作画面を選択する選択画面の一例である。
【図15】MFPの操作画面を選択する選択画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
《第1の実施の形態》
以下の説明及び図面では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。異なる実施の形態において同一の処理を行なう場合についても、詳細な説明は繰返さない。
【0026】
[全体システム構成]
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るネットワーク画像形成システムは、ユーザからの操作指示に応じて画像データの作成及び処理等を行なうコンピュータ200と、コンピュータ200から指示を受け、画像データの印刷を行なうMFP110、120、130、及び300とを含む。これらは、ネットワーク回線(構内LAN回線)400及びインターネット500により通信可能に接続されている。インターネット500は、イントラネットであってもよい。
【0027】
以下の例は、MFP110、120、及び130については既にドライバがコンピュータ200にインストールされており、新たにMFP300のドライバをコンピュータ200にインストールする場合についてのものである。
【0028】
[ハードウェア構成]
<コンピュータ200>
図2を参照して、コンピュータ200は、バス290と、バス290に接続されたCPU(Central Processing Unit)210と、バス290に接続されたROM(Read−Only Memory)220と、バス290に接続されたRAM(Random Access Memory)230と、バス290に接続されたハードディスク(HDD)240と、バス290に接続され、光ディスク282が装着可能で、光ディスク282に対する情報の書込及び光ディスク282からの情報の読出が可能な光ディスクドライブ280と、バス290に接続され、マウス252及びキーボード254との間の接続に関するインターフェイスを提供するための入力インターフェイス(以下「入力IF」と呼ぶ。)250と、バス290に接続され、ディスプレイ262との間の接続に関するインターフェイスを提供するためのディスプレイインターフェイス(以下「ディスプレイIF」と呼ぶ。)260と、有線又は無線(本実施の形態においては有線)によりネットワーク回線400への接続を提供するネットワークインターフェイス(以下「ネットワークIF」と呼ぶ。)270とを含む。なお、コンピュータ200は、磁気ディスクが装着可能で、磁気ディスクに対する情報の書込及び磁気ディスクからの情報の読出が可能な磁気ディスクドライブを、光ディスクドライブ280に代えて/加えて持つようにしてもよい。
【0029】
コンピュータ200を動作させるためのコンピュータプログラムは、光ディスクドライブ280に挿入される光ディスク282に記憶され、さらにHDD240に転送される。プログラムはネットワーク回線400を通じてコンピュータ200に送信され、HDD240に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM230にロードされる。光ディスク282から、又はネットワーク回線400を介して、直接にRAM230にプログラムをロードしてもよい。
【0030】
これらのプログラムは、コンピュータ200を動作させる複数の命令を含む。基本的機能のいくつかはコンピュータ200上で動作するオペレーティングシステム(OS)若しくはサードパーティのプログラム、又はコンピュータ200にインストールされる各種ツールキットのモジュールにより提供される。したがって、このプログラムはこの実施の形態のシステム及び方法を実現するのに必要な機能全てを必ずしも含まなくてよい。このプログラムは、命令のうち、所望の結果が得られるように制御されたやり方で適切な機能又は「ツール(各々一定の機能を実現するプログラム群)」を呼出すことにより、上記したコンピュータ200として所定の処理を実行する命令のみを含んでいればよい。コンピュータ200の実体であるコンピュータの一般的動作は周知であるので、ここでは繰返して説明しない。
【0031】
<MFP300>
図3を参照して、本実施の形態に係るネットワーク画像形成システムを構成するMFP300は、バス390と、バス390に接続されるCPU310と、バス390に接続されるROM320と、バス390に接続されるRAM330と、バス390に接続されるハードディスク(HDD)340と、バス390に接続され、タッチパネルディスプレイ380との間の接続に関するインターフェイスを提供するための入力IF350及びディスプレイIF360と、バス390に接続され、有線又は無線(本実施の形態においては有線)によりネットワーク回線400への接続を提供するネットワークIF370及び公衆回線への接続を提供するFAX通信部375とを含む。なお、図3には図示していないが、MFP300は、スタートボタンおよびテンキーボタン等のハードウェアボタンを持つ。
【0032】
本実施の形態に係るMFP300におけるタッチパネルディスプレイ380は、基本機能のメニューを表示したり、モード又は機能の選択、及び選択した機能における設定項目(たとえば倍率の数値)の値に関するユーザ入力を受けたりする。さらに、このMFP300は、コンピュータ200から受信したデータをタッチパネルディスプレイ380に表示するためのブラウザ機能を持つ。
【0033】
バス390、ROM320、RAM330、HDD340、入力IF350、ディスプレイIF360、ネットワークIF370及びFAX通信部375は、いずれもCPU310の制御のもとに協調して動作し、MFP300において、プリント処理、FAX送受信処理、スキャナ処理、コピー処理を実現する。なお、これらの処理は、図3においては図示していないMFP300を構成する各部品が、CPU310により制御されて実行される。
【0034】
MFP300は、例えば、原稿読取部(スキャナ部)、画像形成部、給紙部、及び排紙処理装置を含む。MFP300においては、原稿読取部により読取られた原稿の画像データに対して、CPU310により各種の画像処理が施され、この画像データが画像形成部へと出力される。なお、このMFP300は、レーザー光を感光に利用する、所謂レーザー方式(電子写真方式)の印刷機能を持つ。しかし、他の形式の印刷機能を備えたものであってもよい。
【0035】
[ソフトウェア構成]
図4−6を参照して、本実施の形態において、MFP300のドライバをコンピュータ200に新たにインストールする際に、コンピュータ200で実行されるプログラムの制御構造について説明する。このプログラムはユーザの指示により、又は、インストールプログラムを記録したメディアが対応のドライブに装着されたことに応答することにより、起動される。図4を参照して、ステップ32において、CPU210は、コンピュータ200にドライバがインストールされている印刷機器の設定状況を確認する。ステップ34でCPU210は、コンピュータ200にドライバがインストールされている印刷機器があるか否かを判定する。この判定が肯定ならば制御はステップ36へ進み、否定ならば制御はステップ48へ進む。
【0036】
ステップ36において、CPU210は、コンピュータ200にドライバがインストールされている印刷機器が複数あるか否かを判定する。この判定が肯定の場合は制御はステップ38へ進み、否定の場合は制御はステップ40へ進む。
【0037】
ステップ38においてCPU210は、MFP300のドライバをコンピュータ200へインストールする際に、ドライバに関するデータを参照する印刷機器(以下、これを「基準プリンタ」と呼ぶ。)を、ドライバがインストールされているMFP110、120、及び130のうちいずれにするかを選択及び決定する。CPU210は、MFP300の動作条件を設定するための操作画面を決定する際に、基準プリンタの操作画面を参照する。どのように参照するかについては後述する。
【0038】
本実施の形態においては、ユーザが「通常使う印刷機器」に設定している印刷機器が、基準プリンタとして選択される。図5を参照して、ディスプレイ262に表示される印刷機器の設定画面70上には、コンピュータ200にドライバがインストール済みのMFP110、120、及び130をそれぞれ示すアイコン62、64、及び66が表示される。さらに、アイコン62、64、及び66の下部には、各プリンタのメーカ名及び機種名がそれぞれ表示される。MFP110を示すアイコン62には、MFP110が「通常使う印刷機器」に設定されていることを示すチェックマーク68が表示される。一方、図4のステップ40では、CPU210は、ドライバがインストール済みの印刷機器を基準プリンタに設定する。
【0039】
ステップ42において、CPU210は、基準プリンタのドライバに関するデータを、インターネット500上に保存されているデータベースより参照する。図6を参照して、データベースには印刷機器の機種ごとに、当該印刷機器の操作画面に関するデータが格納されている。MFP300のドライバに関するデータ90は、MFP300の操作画面に関するデータと、既定の全メーカの全てのタイプの印刷機器の、全てのタイプの操作画面に関するデータとを含む。データ構成表示82―88は、MFP300、並びに、データベースに記録されているデータのうち、コンピュータ200にドライバがインストール済みのMFP110、120、及び130のドライバに関するデータをそれぞれ示す。各データ構成表示には、当該印刷機器のメーカ名、機種名、及び、当該印刷機器の操作画面の種類を示す識別子が表示される。さらに、データ構成表示84−88には、各印刷機器の操作画面ごとに応じてMFP300に適用される操作画面の識別子が表示される。例えば、MFP110が基準プリンタとして設定され、さらに、MFP110の操作画面がデータ構成表示84に示されるAR450M_a.bmpに設定されている場合、MFP300の操作画面はMX2300F_A.bmpに決定される。このデータベースを用いれば、基準プリンタが設定されるとインストールする印刷機器の操作画面は一義的に決定する。
【0040】
再び図4を参照して、ステップ44では、CPU210は、ステップ42において参照したデータを、データベースから読出す。さらにステップ46において、当該データと、ステップ38又はステップ40で決定された基準プリンタの操作画面とに基づき、CPU210はMFP300の操作画面の構成を決定する。
【0041】
ステップ48において、CPU210は操作画面の設定に基づき、MFP300のプリンタドライバをインストールする。ステップ34の判定が否定の場合、ステップ50でMFP300のデフォルトの操作画面がインストールされ、ステップ48でその画面を使用するよう設定されたドライバがインストールされる。ステップ48の実行後、この制御は終了する。
【0042】
[操作画面の設定]
上記したように、本実施の形態では、インストールする印刷機器の操作画面は、基準プリンタに対応して一義的に決定される。この対応は、インストールする印刷機器が有する複数の操作画面の構成のうち、いずれの画面構成が基準プリンタの操作画面の構成に近いかという点を基準として、予めデータベースに記録されている。図6−9を参照して、この基準について以下に説明する。
【0043】
図7の操作画面140及び図8の操作画面160は、図6のデータ構成表示82の識別子MX2300F_A.bmp及び識別子MX2300F_B.bmpによってそれぞれ示される操作画面である。さらに図9の操作画面180は、図6のデータ構成表示84の識別子AR450M_a.bmpによって示される操作画面であり、これが基準プリンタに設定されている画面である。
【0044】
図7を参照して、操作画面140上には、原稿データがどのように印刷されるのかを図示した原稿表示領域142、印刷面を設定する印刷面設定領域144、何枚の原稿のページを1枚の用紙に集約して印刷するかを設定するN−up印刷設定領域146、ステープル位置及び綴じ代等を設定する仕上げ設定領域148、並びに、原稿データの印刷の向きを設定する原稿向き設定領域150等が表示される。これらは図7に示すようなレイアウトで配置される。
【0045】
図8を参照して、操作画面160上には、操作画面140と同様、原稿表示領域162、印刷面設定領域164、N−up印刷設定領域166、仕上げ設定領域168、及び、原稿向き設定領域170等が表示される。図7の操作画面140及び図8の操作画面160を比較すると、各領域の表示内容は似ているものの、原稿表示領域142及び162の表示位置が異なる等、画面レイアウトは異なっている。
【0046】
図9を参照して、操作画面180上には、原稿表示領域182、印刷面設定領域184、N−up印刷設定領域186、仕上げ設定領域188、及び、当該原稿データのユーザを設定するユーザ設定領域190等が表示される。これらは図9に示すようなレイアウトで配置される。
【0047】
図6に示されるデータを参照して、操作画面140及び160のいずれがMFP300の操作画面に設定されるかは、どちらの方が基準プリンタの操作画面180に類似しているかにより決定される。操作画面140及び160、並びに、操作画面180を比較すると、原稿表示領域が画面の左側にある等、操作画面140の方が操作画面180によく似たレイアウト構成となっている。したがって、図6のデータ構成に示されるように、操作画面140(識別子MX2300F_A.bmpで表される操作画面)が適用されるよう、プログラムが設定される。
【0048】
本実施の形態に係るコンピュータプログラムによると、コンピュータ200にMFP300のドライバをインストールする場合、MFP300のドライバが有する操作画面の中から、基準プリンタの操作画面に近い構成のものが自動的に選択及び設定される。インストール済みの印刷機器がない場合には、MFP300のプリンタドライバが有する操作画面の中から自動的に操作画面が設定される。したがって、ユーザは、一般的なインストールの操作を行なえば、それまで使い慣れてきた操作画面に近い構成の操作画面を、新たにインストールした印刷機器に対しても使用できる。このことにより、ユーザが新たな操作画面に対する操作方法を習得する手間が省け、印刷ミスを低減できる。
【0049】
[変形例]
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、MFPのような印刷機器だけでなく、スキャナのような画像読取装置をインストールするときにも適用できる。この場合も、コンピュータプログラムの動作は上記した動作と同様であるので、プログラムの構成についてここでは繰り返さない。ただし、操作画面の構成は多少異なる。
【0050】
図10を参照して、例えばあるスキャナの操作画面410上には、スキャンする画像データをプレビュー表示するプレビュー表示領域412、及び、当該画像データをどのようにスキャンするかを設定するスキャン条件設定領域414が表示される。さらに図11を参照して、他のスキャナの操作画面420上には画像データの読取りに関する各設定項目のみが表示される。
【0051】
新たなスキャナのドライバをコンピュータにインストールする場合にも、上記と同様、インストールするスキャナの操作画面が基準スキャナの操作画面に類似したものとなるよう、インストールプログラムにより設定される。例えば、基準スキャナの操作画面が操作画面410のような構成であれば、プレビュー表示領域及びスキャン条件設定領域のいずれをも含むかどうか、並びに、スキャン条件設定領域に表示される各項目が表示領域414と同じような順で表示されているか等を基準にして、インストールするスキャナの操作画面が決定される。
【0052】
《第2の実施の形態》
第1の実施の形態では、新たにインストールする印刷機器のドライバの操作画面が基準プリンタの操作画面に基づき自動的に決定された。本実施の形態では、基準プリンタの操作画面を参照しながら、インストールする印刷機器の操作画面をユーザが選択できる。
【0053】
[ソフトウェア構成]
図12−14を参照して、本実施の形態において、MFP300のプリンタドライバをコンピュータ200にインストールする際に、コンピュータ200で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図12のステップ32−40は上記した第1の実施の形態と同様の構造であるので、ここでは繰り返さない。
【0054】
図12を参照して、ステップ432においてCPU210は、ステップ38又はステップ40において選択した基準プリンタのドライバに関するデータを、データベースから読出す。図13を参照して、新たにインストールされるMFP300のドライバに関するデータ470は、各印刷機器の操作画面に関するデータを含む。データ構成表示462、464、466、及び468は、それぞれ、MFP300、110、120、及び130の操作画面に関するデータである。これらのうち、CPU210は基準プリンタであるMFP110に関するデータ464を読出す。
【0055】
さらにステップ434では、CPU210は、新たにインストールするMFP300に関するデータ462を読出す。
【0056】
ステップ436において、CPU210はステップ432及びステップ434で読出した各データに基づき、図14に示す選択画面480を作成及び表示する。図14を参照して、選択画面480上には、基準プリンタの操作画面の表示482、並びに、新たにインストールするMFP300の操作画面の表示484及び486が表示される。操作画面表示484及び486の付近にはラジオボタンとして機能するチェックボックス488及び490がそれぞれ表示される。ユーザはMFP300の操作画面を、操作画面表示484及び486のいずれに設定するかを、操作画面表示482を参照しながら選択できる。ユーザがチェックボックス488及び490のいずれかをチェックすると、CPU210はチェックが入力された方の操作画面をMFP300の操作画面のデザインとして決定する(ステップ438)。その後、制御はステップ446へ進む。
【0057】
ステップ34においてコンピュータ200に接続済みの印刷機器がないと判定された場合には、制御はステップ440へ進む。ステップ440では、CPU210は、新たにインストールするMFP300のドライバに関するデータをデータベースより読出す。このデータに基づき、CPU210は図15に示す選択画面510を表示する(ステップ442)。選択画面510上には、MFP300の操作画面を示す操作画面表示512及び514、並びに、ラジオボタンとして機能するチェックボックス516及び518が表示される。1つの選択画面上にMFP300が有する複数の操作画面が一覧表示されるので、ユーザはこれら複数の操作画面を比較しながら、いずれの操作画面をMFP300の操作画面に設定するかを選択できる。
【0058】
ユーザがいずれかのチェックボックスをチェックすると、当該操作画面がMFP300の操作画面に決定される(ステップ444)。その後、制御はステップ446へ進む。
【0059】
ステップ446において、CPU210は、選択された操作画面を使用するように、MFP300のドライバを設定し、コンピュータ200にインストールする。ステップ446が終了すると、このプログラムの実行は終了する。
【0060】
本実施の形態では、ユーザは新たにインストールする印刷機器が有する複数の操作画面を比較しながら、設定する操作画面を決定できる。特に設定済みの基準プリンタがある場合には、ユーザは基準プリンタの操作画面を参照しながらインストールする操作画面を決定できる。したがって、ユーザの所望する操作画面を選択でき、これまで使用していたものと同様の操作画面を選択することにより、ユーザが操作画面の操作方法を一から習得する手間が省ける。
【0061】
なお、本実施の形態に係るコンピュータプログラムも、印刷機器だけでなく画像読取装置をインストールするときに適用できる。画像読取装置をインストールする場合のプログラムの構成については上記と同じなので、ここでは繰り返さない。
【0062】
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、印刷機器又は画像読取装置のドライバをコンピュータにインストールする場合に実行される。しかし、インストールするドライバはこれら電子機器のドライバに限定されない。また、このプログラムを実行させるのはインストールを行なうときでなくともよい。
【0063】
基準プリンタは「通常使う印刷機器」に設定されているものに限定されない。例えば、コンピュータ200に設定済みの複数の印刷機器のうち、いずれの印刷機器の使用頻度が最も高いかを予め検出しておき、当該印刷機器を基準プリンタに設定してもよい。
【0064】
第1の実施の形態に係るプログラムでは、操作画面のレイアウト、各設定項目の有無、及び表示領域の位置等を基準として、インストールする印刷機器の操作画面と基準プリンタの操作画面との類似度を判定している。しかし、判定基準はこれらに限定されない。例えば、各選択項目の名称が類似しているかどうか、選択項目がいくつ表示されているか、及び、操作画面の色合いが類似しているか等を基準にしてもよい。
【0065】
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
【符号の説明】
【0066】
110、120、130、300 MFP
200 コンピュータ
210、310 CPU
90、470 MFP300のドライバに関するデータ
140、160、180、410、420 操作画面
480、510 選択画面
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラムに関し、特に、コンピュータと外部の電子機器とを接続可能にする処理を行なう際に、当該電子機器の使用条件の設定を簡単に行なえるよう当該コンピュータを制御するコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータで作成した原稿データの印刷は、コンピュータに接続された印刷機器で行なわれることが多い。ユーザはコンピュータに表示される操作画面を用いて、どのような印刷を行なうかを設定できる。操作画面は接続する印刷機器によって画面構成及び操作方法等が異なる。したがって、接続する印刷機器を変更すれば、操作画面の操作方法も変わり、ユーザは印刷機器が変わる度に、変更後の操作画面の操作に慣れなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−326426号公報
【特許文献2】特開2010−102402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
操作画面を使いやすくするための技術として、特許文献1には、操作画面の表示順をユーザが調整できる技術が開示されている。この操作画面は複数の選択画面から構成され、これら選択画面の表示順をユーザが予め設定することで、操作画面がユーザの所望する順序通りに表示される。特許文献2には、複数の設定項目が1つの操作画面に表示されるよう設定できる技術が開示されている。
【0005】
しかし、これらの技術は操作画面をユーザにとって使い勝手のよいものに変更できるものの、そのための操作が複雑になるため、上記した問題点を解決することはできない。
【0006】
それゆえに、本発明の目的は、印刷機器が変わっても使い慣れた利用環境に近い状態でユーザが新たな印刷機器を利用できるようにするコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るコンピュータプログラムは、新たな電子機器を利用できるようにコンピュータに新たな環境を設定するためのコンピュータプログラムであって、当該コンピュータに、新たな電子機器と同じ用途で使用される他の電子機器を利用するための既存の環境がコンピュータに設定されているか否かを判定する第1の判定ステップと、第1の判定ステップの判定結果に応じて、他の電子機器を利用するための既存環境を基準として、新たな電子機器を利用するための環境をコンピュータに設定する処理と、新たな電子機器を利用するための既定の設定をコンピュータに設定する処理とを選択的に実行する設定ステップとを実行させる。
【0008】
このコンピュータプログラムによると、他の電子機器を利用するための既存環境を基準として、新たな電子機器を利用するための環境をコンピュータに設定できる。したがって、これまで使い慣れた利用環境に近い状態で、ユーザは新たな電子機器を利用できる。さらに、この設定を行なうにあたって、ユーザは既定の設定を使用するか否かを選択できる。
【0009】
好ましくは、設定ステップは、第1の判定ステップにおいて既存の環境がコンピュータに設定されていると判定されたことに応答して、当該コンピュータに設定されている既存の環境が複数あるか否かを判定するステップと、既存の環境が複数あると判定されたことに応答して、当該複数の既存の環境のうち、コンピュータにおける既定の環境として設定されている環境を選択するステップと、選択するステップで選択された既定の環境を基準として、新たな電子機器を利用するための環境をコンピュータに設定する第1の設定ステップと、第1の判定ステップにおいて既存の環境がコンピュータに設定されていないと判定されたことに応答して、新たな電子機器について予め定められた既定の環境をコンピュータに設定する第2の設定ステップとを含む。
【0010】
既存の環境が複数ある場合には、当該複数の既存の環境のうちのいずれかが、コンピュータにおける既定の環境として選択及び設定される。既存の環境がコンピュータに設定されていない場合には、予め定められた既定の環境がコンピュータに設定される。したがって、既存の環境の保存状態に応じて、ユーザは新たな電子機器を利用するための環境を設定できる。
【0011】
さらに好ましくは、新たな環境の設定とは、新たな電子機器を駆動するドライバプログラムのコンピュータへのインストール、及び、当該ドライバプログラムの動作条件を設定するための操作画面の形式の決定であり、第1の設定ステップは、選択するステップで選択された既定の環境において使用される操作画面を基準として定められた操作画面が用いられるように、新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップを含む。
【0012】
既定の環境において使用される操作画面を基準として定められた操作画面が用いられるように、新たな電子機器のドライバプログラムは設定される。したがって、新たな電子機器を利用する場合の操作画面は、他の電子機器を利用する場合の操作画面に類似したものとなり、ユーザは従来のものと類似した操作画面により、新たな電子機器を操作できる。
【0013】
さらに好ましくは、新たな環境の設定とは、新たな電子機器を駆動するドライバプログラムのコンピュータへのインストールと、当該ドライバプログラムの動作条件を設定するための操作画面の形式の決定であり、新たな電子機器のドライバプログラムには、複数通りの操作画面が予め含まれており、第1の設定ステップは、選択するステップで選択された既定の環境において使用される操作画面と、複数通りの操作画面とを対比してコンピュータの表示装置上に表示するステップと、表示装置上に表示された複数通りの操作画面のうちの1つを利用者に選択させ、当該選択された操作画面を使用するよう、新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップとを含む。
【0014】
既定の環境において使用される操作画面と複数通りの操作画面とは表示装置上に対比して表示され、ユーザはそのうちの1つを選択し、当該選択された操作画面を使用するよう、新たな電子機器のドライバプログラムを設定できる。選択画面た対比して表示されることで、ユーザは既定の環境において使用される操作画面を参照しながら、新たな電子機器の操作画面を選択及び設定できる。
【0015】
さらに好ましくは、新たな電子機器のドライバプログラムには複数通りの操作画面が予め含まれており、第2の設定ステップは、複数通りの操作画面を対比してコンピュータの表示装置上に表示するステップと、表示装置上に表示された複数通りの操作画面のうちの1つを利用者に選択させ、当該選択された操作画面を使用するよう、新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップとを含む。
【0016】
新たな電子機器のドライバプログラムには複数通りの操作画面が予め含まれており、これらは表示装置上に対比して表示される。したがってユーザはこれら複数通りの操作画面を比較したうえで、いずれかを選択できる。
【0017】
さらに好ましくは、新たな電子機器は画像形成装置である。
【0018】
他の画像形成装置を利用するための既存の環境を基準として、ユーザは新たな画像形成装置を利用するための環境をコンピュータに設定できる。
【0019】
さらに好ましくは、新たな電子機器は画像読取装置である。
【0020】
他の画像読取装置を利用するための既存の環境を基準として、ユーザは新たな画像読取装置を利用するための環境をコンピュータに設定できる。
【0021】
本発明に係る記憶媒体は、上記したコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータで読取可能な記憶媒体である。
【0022】
この記憶媒体は、他の電子機器を利用するための既存環境を基準として、新たな電子機器を利用するための環境をコンピュータに設定するためのコンピュータプログラムを記憶している。したがって、コンピュータがこの記憶媒体を読取ると、これまで使い慣れた利用環境に近い状態で、新たな電子機器を、当該コンピュータに設定できる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るコンピュータプログラムによると、新たな印刷機器をコンピュータに接続する場合において、ユーザはこれまで使い慣れてきた操作画面の操作方法に近い操作方法で、当該印刷機器の操作画面を操作できる。したがって、ユーザは新たに操作画面の操作方法を一から習得する必要がなく、印刷ミスを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施の形態に係るネットワーク画像形成システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1に示すコンピュータのハードウェア構成を示す制御ブロック図である。
【図3】図1に示す複合機(MFP(Multifunctional Printer))のハードウェア構成を示す制御ブロック図である。
【図4】第1の実施の形態に係るネットワーク画像形成システムを実現するためのコンピュータプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図5】基準プリンタの設定画面である。
【図6】第1の実施の形態のシステム中のMFPのドライバに関するデータの一例を示す図である。
【図7】MFPの操作画面の一例を示す図である。
【図8】MFPの操作画面の一例を示す図である。
【図9】基準プリンタの操作画面である。
【図10】画像読取装置の操作画面の一例を示す図である。
【図11】画像読取装置の操作画面の一例を示す図である。
【図12】第2の実施の形態に係るネットワーク画像形成システムを実現するためのコンピュータプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図13】第2の実施の形態のシステム中のMFPのドライバに関するデータの一例を示す図である。
【図14】MFPの操作画面を選択する選択画面の一例である。
【図15】MFPの操作画面を選択する選択画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
《第1の実施の形態》
以下の説明及び図面では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。異なる実施の形態において同一の処理を行なう場合についても、詳細な説明は繰返さない。
【0026】
[全体システム構成]
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るネットワーク画像形成システムは、ユーザからの操作指示に応じて画像データの作成及び処理等を行なうコンピュータ200と、コンピュータ200から指示を受け、画像データの印刷を行なうMFP110、120、130、及び300とを含む。これらは、ネットワーク回線(構内LAN回線)400及びインターネット500により通信可能に接続されている。インターネット500は、イントラネットであってもよい。
【0027】
以下の例は、MFP110、120、及び130については既にドライバがコンピュータ200にインストールされており、新たにMFP300のドライバをコンピュータ200にインストールする場合についてのものである。
【0028】
[ハードウェア構成]
<コンピュータ200>
図2を参照して、コンピュータ200は、バス290と、バス290に接続されたCPU(Central Processing Unit)210と、バス290に接続されたROM(Read−Only Memory)220と、バス290に接続されたRAM(Random Access Memory)230と、バス290に接続されたハードディスク(HDD)240と、バス290に接続され、光ディスク282が装着可能で、光ディスク282に対する情報の書込及び光ディスク282からの情報の読出が可能な光ディスクドライブ280と、バス290に接続され、マウス252及びキーボード254との間の接続に関するインターフェイスを提供するための入力インターフェイス(以下「入力IF」と呼ぶ。)250と、バス290に接続され、ディスプレイ262との間の接続に関するインターフェイスを提供するためのディスプレイインターフェイス(以下「ディスプレイIF」と呼ぶ。)260と、有線又は無線(本実施の形態においては有線)によりネットワーク回線400への接続を提供するネットワークインターフェイス(以下「ネットワークIF」と呼ぶ。)270とを含む。なお、コンピュータ200は、磁気ディスクが装着可能で、磁気ディスクに対する情報の書込及び磁気ディスクからの情報の読出が可能な磁気ディスクドライブを、光ディスクドライブ280に代えて/加えて持つようにしてもよい。
【0029】
コンピュータ200を動作させるためのコンピュータプログラムは、光ディスクドライブ280に挿入される光ディスク282に記憶され、さらにHDD240に転送される。プログラムはネットワーク回線400を通じてコンピュータ200に送信され、HDD240に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM230にロードされる。光ディスク282から、又はネットワーク回線400を介して、直接にRAM230にプログラムをロードしてもよい。
【0030】
これらのプログラムは、コンピュータ200を動作させる複数の命令を含む。基本的機能のいくつかはコンピュータ200上で動作するオペレーティングシステム(OS)若しくはサードパーティのプログラム、又はコンピュータ200にインストールされる各種ツールキットのモジュールにより提供される。したがって、このプログラムはこの実施の形態のシステム及び方法を実現するのに必要な機能全てを必ずしも含まなくてよい。このプログラムは、命令のうち、所望の結果が得られるように制御されたやり方で適切な機能又は「ツール(各々一定の機能を実現するプログラム群)」を呼出すことにより、上記したコンピュータ200として所定の処理を実行する命令のみを含んでいればよい。コンピュータ200の実体であるコンピュータの一般的動作は周知であるので、ここでは繰返して説明しない。
【0031】
<MFP300>
図3を参照して、本実施の形態に係るネットワーク画像形成システムを構成するMFP300は、バス390と、バス390に接続されるCPU310と、バス390に接続されるROM320と、バス390に接続されるRAM330と、バス390に接続されるハードディスク(HDD)340と、バス390に接続され、タッチパネルディスプレイ380との間の接続に関するインターフェイスを提供するための入力IF350及びディスプレイIF360と、バス390に接続され、有線又は無線(本実施の形態においては有線)によりネットワーク回線400への接続を提供するネットワークIF370及び公衆回線への接続を提供するFAX通信部375とを含む。なお、図3には図示していないが、MFP300は、スタートボタンおよびテンキーボタン等のハードウェアボタンを持つ。
【0032】
本実施の形態に係るMFP300におけるタッチパネルディスプレイ380は、基本機能のメニューを表示したり、モード又は機能の選択、及び選択した機能における設定項目(たとえば倍率の数値)の値に関するユーザ入力を受けたりする。さらに、このMFP300は、コンピュータ200から受信したデータをタッチパネルディスプレイ380に表示するためのブラウザ機能を持つ。
【0033】
バス390、ROM320、RAM330、HDD340、入力IF350、ディスプレイIF360、ネットワークIF370及びFAX通信部375は、いずれもCPU310の制御のもとに協調して動作し、MFP300において、プリント処理、FAX送受信処理、スキャナ処理、コピー処理を実現する。なお、これらの処理は、図3においては図示していないMFP300を構成する各部品が、CPU310により制御されて実行される。
【0034】
MFP300は、例えば、原稿読取部(スキャナ部)、画像形成部、給紙部、及び排紙処理装置を含む。MFP300においては、原稿読取部により読取られた原稿の画像データに対して、CPU310により各種の画像処理が施され、この画像データが画像形成部へと出力される。なお、このMFP300は、レーザー光を感光に利用する、所謂レーザー方式(電子写真方式)の印刷機能を持つ。しかし、他の形式の印刷機能を備えたものであってもよい。
【0035】
[ソフトウェア構成]
図4−6を参照して、本実施の形態において、MFP300のドライバをコンピュータ200に新たにインストールする際に、コンピュータ200で実行されるプログラムの制御構造について説明する。このプログラムはユーザの指示により、又は、インストールプログラムを記録したメディアが対応のドライブに装着されたことに応答することにより、起動される。図4を参照して、ステップ32において、CPU210は、コンピュータ200にドライバがインストールされている印刷機器の設定状況を確認する。ステップ34でCPU210は、コンピュータ200にドライバがインストールされている印刷機器があるか否かを判定する。この判定が肯定ならば制御はステップ36へ進み、否定ならば制御はステップ48へ進む。
【0036】
ステップ36において、CPU210は、コンピュータ200にドライバがインストールされている印刷機器が複数あるか否かを判定する。この判定が肯定の場合は制御はステップ38へ進み、否定の場合は制御はステップ40へ進む。
【0037】
ステップ38においてCPU210は、MFP300のドライバをコンピュータ200へインストールする際に、ドライバに関するデータを参照する印刷機器(以下、これを「基準プリンタ」と呼ぶ。)を、ドライバがインストールされているMFP110、120、及び130のうちいずれにするかを選択及び決定する。CPU210は、MFP300の動作条件を設定するための操作画面を決定する際に、基準プリンタの操作画面を参照する。どのように参照するかについては後述する。
【0038】
本実施の形態においては、ユーザが「通常使う印刷機器」に設定している印刷機器が、基準プリンタとして選択される。図5を参照して、ディスプレイ262に表示される印刷機器の設定画面70上には、コンピュータ200にドライバがインストール済みのMFP110、120、及び130をそれぞれ示すアイコン62、64、及び66が表示される。さらに、アイコン62、64、及び66の下部には、各プリンタのメーカ名及び機種名がそれぞれ表示される。MFP110を示すアイコン62には、MFP110が「通常使う印刷機器」に設定されていることを示すチェックマーク68が表示される。一方、図4のステップ40では、CPU210は、ドライバがインストール済みの印刷機器を基準プリンタに設定する。
【0039】
ステップ42において、CPU210は、基準プリンタのドライバに関するデータを、インターネット500上に保存されているデータベースより参照する。図6を参照して、データベースには印刷機器の機種ごとに、当該印刷機器の操作画面に関するデータが格納されている。MFP300のドライバに関するデータ90は、MFP300の操作画面に関するデータと、既定の全メーカの全てのタイプの印刷機器の、全てのタイプの操作画面に関するデータとを含む。データ構成表示82―88は、MFP300、並びに、データベースに記録されているデータのうち、コンピュータ200にドライバがインストール済みのMFP110、120、及び130のドライバに関するデータをそれぞれ示す。各データ構成表示には、当該印刷機器のメーカ名、機種名、及び、当該印刷機器の操作画面の種類を示す識別子が表示される。さらに、データ構成表示84−88には、各印刷機器の操作画面ごとに応じてMFP300に適用される操作画面の識別子が表示される。例えば、MFP110が基準プリンタとして設定され、さらに、MFP110の操作画面がデータ構成表示84に示されるAR450M_a.bmpに設定されている場合、MFP300の操作画面はMX2300F_A.bmpに決定される。このデータベースを用いれば、基準プリンタが設定されるとインストールする印刷機器の操作画面は一義的に決定する。
【0040】
再び図4を参照して、ステップ44では、CPU210は、ステップ42において参照したデータを、データベースから読出す。さらにステップ46において、当該データと、ステップ38又はステップ40で決定された基準プリンタの操作画面とに基づき、CPU210はMFP300の操作画面の構成を決定する。
【0041】
ステップ48において、CPU210は操作画面の設定に基づき、MFP300のプリンタドライバをインストールする。ステップ34の判定が否定の場合、ステップ50でMFP300のデフォルトの操作画面がインストールされ、ステップ48でその画面を使用するよう設定されたドライバがインストールされる。ステップ48の実行後、この制御は終了する。
【0042】
[操作画面の設定]
上記したように、本実施の形態では、インストールする印刷機器の操作画面は、基準プリンタに対応して一義的に決定される。この対応は、インストールする印刷機器が有する複数の操作画面の構成のうち、いずれの画面構成が基準プリンタの操作画面の構成に近いかという点を基準として、予めデータベースに記録されている。図6−9を参照して、この基準について以下に説明する。
【0043】
図7の操作画面140及び図8の操作画面160は、図6のデータ構成表示82の識別子MX2300F_A.bmp及び識別子MX2300F_B.bmpによってそれぞれ示される操作画面である。さらに図9の操作画面180は、図6のデータ構成表示84の識別子AR450M_a.bmpによって示される操作画面であり、これが基準プリンタに設定されている画面である。
【0044】
図7を参照して、操作画面140上には、原稿データがどのように印刷されるのかを図示した原稿表示領域142、印刷面を設定する印刷面設定領域144、何枚の原稿のページを1枚の用紙に集約して印刷するかを設定するN−up印刷設定領域146、ステープル位置及び綴じ代等を設定する仕上げ設定領域148、並びに、原稿データの印刷の向きを設定する原稿向き設定領域150等が表示される。これらは図7に示すようなレイアウトで配置される。
【0045】
図8を参照して、操作画面160上には、操作画面140と同様、原稿表示領域162、印刷面設定領域164、N−up印刷設定領域166、仕上げ設定領域168、及び、原稿向き設定領域170等が表示される。図7の操作画面140及び図8の操作画面160を比較すると、各領域の表示内容は似ているものの、原稿表示領域142及び162の表示位置が異なる等、画面レイアウトは異なっている。
【0046】
図9を参照して、操作画面180上には、原稿表示領域182、印刷面設定領域184、N−up印刷設定領域186、仕上げ設定領域188、及び、当該原稿データのユーザを設定するユーザ設定領域190等が表示される。これらは図9に示すようなレイアウトで配置される。
【0047】
図6に示されるデータを参照して、操作画面140及び160のいずれがMFP300の操作画面に設定されるかは、どちらの方が基準プリンタの操作画面180に類似しているかにより決定される。操作画面140及び160、並びに、操作画面180を比較すると、原稿表示領域が画面の左側にある等、操作画面140の方が操作画面180によく似たレイアウト構成となっている。したがって、図6のデータ構成に示されるように、操作画面140(識別子MX2300F_A.bmpで表される操作画面)が適用されるよう、プログラムが設定される。
【0048】
本実施の形態に係るコンピュータプログラムによると、コンピュータ200にMFP300のドライバをインストールする場合、MFP300のドライバが有する操作画面の中から、基準プリンタの操作画面に近い構成のものが自動的に選択及び設定される。インストール済みの印刷機器がない場合には、MFP300のプリンタドライバが有する操作画面の中から自動的に操作画面が設定される。したがって、ユーザは、一般的なインストールの操作を行なえば、それまで使い慣れてきた操作画面に近い構成の操作画面を、新たにインストールした印刷機器に対しても使用できる。このことにより、ユーザが新たな操作画面に対する操作方法を習得する手間が省け、印刷ミスを低減できる。
【0049】
[変形例]
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、MFPのような印刷機器だけでなく、スキャナのような画像読取装置をインストールするときにも適用できる。この場合も、コンピュータプログラムの動作は上記した動作と同様であるので、プログラムの構成についてここでは繰り返さない。ただし、操作画面の構成は多少異なる。
【0050】
図10を参照して、例えばあるスキャナの操作画面410上には、スキャンする画像データをプレビュー表示するプレビュー表示領域412、及び、当該画像データをどのようにスキャンするかを設定するスキャン条件設定領域414が表示される。さらに図11を参照して、他のスキャナの操作画面420上には画像データの読取りに関する各設定項目のみが表示される。
【0051】
新たなスキャナのドライバをコンピュータにインストールする場合にも、上記と同様、インストールするスキャナの操作画面が基準スキャナの操作画面に類似したものとなるよう、インストールプログラムにより設定される。例えば、基準スキャナの操作画面が操作画面410のような構成であれば、プレビュー表示領域及びスキャン条件設定領域のいずれをも含むかどうか、並びに、スキャン条件設定領域に表示される各項目が表示領域414と同じような順で表示されているか等を基準にして、インストールするスキャナの操作画面が決定される。
【0052】
《第2の実施の形態》
第1の実施の形態では、新たにインストールする印刷機器のドライバの操作画面が基準プリンタの操作画面に基づき自動的に決定された。本実施の形態では、基準プリンタの操作画面を参照しながら、インストールする印刷機器の操作画面をユーザが選択できる。
【0053】
[ソフトウェア構成]
図12−14を参照して、本実施の形態において、MFP300のプリンタドライバをコンピュータ200にインストールする際に、コンピュータ200で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図12のステップ32−40は上記した第1の実施の形態と同様の構造であるので、ここでは繰り返さない。
【0054】
図12を参照して、ステップ432においてCPU210は、ステップ38又はステップ40において選択した基準プリンタのドライバに関するデータを、データベースから読出す。図13を参照して、新たにインストールされるMFP300のドライバに関するデータ470は、各印刷機器の操作画面に関するデータを含む。データ構成表示462、464、466、及び468は、それぞれ、MFP300、110、120、及び130の操作画面に関するデータである。これらのうち、CPU210は基準プリンタであるMFP110に関するデータ464を読出す。
【0055】
さらにステップ434では、CPU210は、新たにインストールするMFP300に関するデータ462を読出す。
【0056】
ステップ436において、CPU210はステップ432及びステップ434で読出した各データに基づき、図14に示す選択画面480を作成及び表示する。図14を参照して、選択画面480上には、基準プリンタの操作画面の表示482、並びに、新たにインストールするMFP300の操作画面の表示484及び486が表示される。操作画面表示484及び486の付近にはラジオボタンとして機能するチェックボックス488及び490がそれぞれ表示される。ユーザはMFP300の操作画面を、操作画面表示484及び486のいずれに設定するかを、操作画面表示482を参照しながら選択できる。ユーザがチェックボックス488及び490のいずれかをチェックすると、CPU210はチェックが入力された方の操作画面をMFP300の操作画面のデザインとして決定する(ステップ438)。その後、制御はステップ446へ進む。
【0057】
ステップ34においてコンピュータ200に接続済みの印刷機器がないと判定された場合には、制御はステップ440へ進む。ステップ440では、CPU210は、新たにインストールするMFP300のドライバに関するデータをデータベースより読出す。このデータに基づき、CPU210は図15に示す選択画面510を表示する(ステップ442)。選択画面510上には、MFP300の操作画面を示す操作画面表示512及び514、並びに、ラジオボタンとして機能するチェックボックス516及び518が表示される。1つの選択画面上にMFP300が有する複数の操作画面が一覧表示されるので、ユーザはこれら複数の操作画面を比較しながら、いずれの操作画面をMFP300の操作画面に設定するかを選択できる。
【0058】
ユーザがいずれかのチェックボックスをチェックすると、当該操作画面がMFP300の操作画面に決定される(ステップ444)。その後、制御はステップ446へ進む。
【0059】
ステップ446において、CPU210は、選択された操作画面を使用するように、MFP300のドライバを設定し、コンピュータ200にインストールする。ステップ446が終了すると、このプログラムの実行は終了する。
【0060】
本実施の形態では、ユーザは新たにインストールする印刷機器が有する複数の操作画面を比較しながら、設定する操作画面を決定できる。特に設定済みの基準プリンタがある場合には、ユーザは基準プリンタの操作画面を参照しながらインストールする操作画面を決定できる。したがって、ユーザの所望する操作画面を選択でき、これまで使用していたものと同様の操作画面を選択することにより、ユーザが操作画面の操作方法を一から習得する手間が省ける。
【0061】
なお、本実施の形態に係るコンピュータプログラムも、印刷機器だけでなく画像読取装置をインストールするときに適用できる。画像読取装置をインストールする場合のプログラムの構成については上記と同じなので、ここでは繰り返さない。
【0062】
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、印刷機器又は画像読取装置のドライバをコンピュータにインストールする場合に実行される。しかし、インストールするドライバはこれら電子機器のドライバに限定されない。また、このプログラムを実行させるのはインストールを行なうときでなくともよい。
【0063】
基準プリンタは「通常使う印刷機器」に設定されているものに限定されない。例えば、コンピュータ200に設定済みの複数の印刷機器のうち、いずれの印刷機器の使用頻度が最も高いかを予め検出しておき、当該印刷機器を基準プリンタに設定してもよい。
【0064】
第1の実施の形態に係るプログラムでは、操作画面のレイアウト、各設定項目の有無、及び表示領域の位置等を基準として、インストールする印刷機器の操作画面と基準プリンタの操作画面との類似度を判定している。しかし、判定基準はこれらに限定されない。例えば、各選択項目の名称が類似しているかどうか、選択項目がいくつ表示されているか、及び、操作画面の色合いが類似しているか等を基準にしてもよい。
【0065】
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
【符号の説明】
【0066】
110、120、130、300 MFP
200 コンピュータ
210、310 CPU
90、470 MFP300のドライバに関するデータ
140、160、180、410、420 操作画面
480、510 選択画面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
新たな電子機器を利用できるようにコンピュータに新たな環境を設定するためのコンピュータプログラムであって、当該コンピュータに、
前記新たな電子機器と同じ用途で使用される他の電子機器を利用するための既存の環境が前記コンピュータに設定されているか否かを判定する第1の判定ステップと、
前記第1の判定ステップの判定結果に応じて、前記他の電子機器を利用するための既存環境を基準として、前記新たな電子機器を利用するための環境を前記コンピュータに設定する処理と、前記新たな電子機器を利用するための既定の設定を前記コンピュータに設定する処理とを選択的に実行する設定ステップとを実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記設定ステップは、
前記第1の判定ステップにおいて前記既存の環境が前記コンピュータに設定されていると判定されたことに応答して、当該コンピュータに設定されている前記既存の環境が複数あるか否かを判定するステップと、
前記既存の環境が複数あると判定されたことに応答して、当該複数の既存の環境のうち、前記コンピュータにおける既定の環境として設定されている環境を選択するステップと、
前記選択するステップで選択された前記既定の環境を基準として、前記新たな電子機器を利用するための環境を前記コンピュータに設定する第1の設定ステップと、
前記第1の判定ステップにおいて前記既存の環境が前記コンピュータに設定されていないと判定されたことに応答して、前記新たな電子機器について予め定められた既定の環境を前記コンピュータに設定する第2の設定ステップとを含む、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記新たな環境の設定とは、前記新たな電子機器を駆動するドライバプログラムの前記コンピュータへのインストール、及び、当該ドライバプログラムの動作条件を設定するための操作画面の形式の決定であり、
前記第1の設定ステップは、前記選択するステップで選択された前記既定の環境において使用される操作画面を基準として定められた操作画面が用いられるように、前記新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップを含む、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記新たな環境の設定とは、前記新たな電子機器を駆動するドライバプログラムの前記コンピュータへのインストールと、当該ドライバプログラムの動作条件を設定するための操作画面の形式の決定であり、
前記新たな電子機器のドライバプログラムには、複数通りの操作画面が予め含まれており、
前記第1の設定ステップは、
前記選択するステップで選択された前記既定の環境において使用される操作画面と、前記複数通りの操作画面とを対比して前記コンピュータの表示装置上に表示するステップと、
前記表示装置上に表示された前記複数通りの操作画面のうちの1つを利用者に選択させ、当該選択された操作画面を使用するよう、前記新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップとを含む、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記新たな電子機器のドライバプログラムには複数通りの操作画面が予め含まれており、
前記第2の設定ステップは、
前記複数通りの操作画面を対比して前記コンピュータの表示装置上に表示するステップと、
前記表示装置上に表示された前記複数通りの操作画面のうちの1つを利用者に選択させ、当該選択された操作画面を使用するよう、前記新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップとを含む、請求項3又は請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記新たな電子機器は画像形成装置である、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記新たな電子機器は画像読取装置である、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
請求項1〜請求項7のいずれかに記載のコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータで読取可能な記憶媒体。
【請求項1】
新たな電子機器を利用できるようにコンピュータに新たな環境を設定するためのコンピュータプログラムであって、当該コンピュータに、
前記新たな電子機器と同じ用途で使用される他の電子機器を利用するための既存の環境が前記コンピュータに設定されているか否かを判定する第1の判定ステップと、
前記第1の判定ステップの判定結果に応じて、前記他の電子機器を利用するための既存環境を基準として、前記新たな電子機器を利用するための環境を前記コンピュータに設定する処理と、前記新たな電子機器を利用するための既定の設定を前記コンピュータに設定する処理とを選択的に実行する設定ステップとを実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記設定ステップは、
前記第1の判定ステップにおいて前記既存の環境が前記コンピュータに設定されていると判定されたことに応答して、当該コンピュータに設定されている前記既存の環境が複数あるか否かを判定するステップと、
前記既存の環境が複数あると判定されたことに応答して、当該複数の既存の環境のうち、前記コンピュータにおける既定の環境として設定されている環境を選択するステップと、
前記選択するステップで選択された前記既定の環境を基準として、前記新たな電子機器を利用するための環境を前記コンピュータに設定する第1の設定ステップと、
前記第1の判定ステップにおいて前記既存の環境が前記コンピュータに設定されていないと判定されたことに応答して、前記新たな電子機器について予め定められた既定の環境を前記コンピュータに設定する第2の設定ステップとを含む、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記新たな環境の設定とは、前記新たな電子機器を駆動するドライバプログラムの前記コンピュータへのインストール、及び、当該ドライバプログラムの動作条件を設定するための操作画面の形式の決定であり、
前記第1の設定ステップは、前記選択するステップで選択された前記既定の環境において使用される操作画面を基準として定められた操作画面が用いられるように、前記新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップを含む、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記新たな環境の設定とは、前記新たな電子機器を駆動するドライバプログラムの前記コンピュータへのインストールと、当該ドライバプログラムの動作条件を設定するための操作画面の形式の決定であり、
前記新たな電子機器のドライバプログラムには、複数通りの操作画面が予め含まれており、
前記第1の設定ステップは、
前記選択するステップで選択された前記既定の環境において使用される操作画面と、前記複数通りの操作画面とを対比して前記コンピュータの表示装置上に表示するステップと、
前記表示装置上に表示された前記複数通りの操作画面のうちの1つを利用者に選択させ、当該選択された操作画面を使用するよう、前記新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップとを含む、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記新たな電子機器のドライバプログラムには複数通りの操作画面が予め含まれており、
前記第2の設定ステップは、
前記複数通りの操作画面を対比して前記コンピュータの表示装置上に表示するステップと、
前記表示装置上に表示された前記複数通りの操作画面のうちの1つを利用者に選択させ、当該選択された操作画面を使用するよう、前記新たな電子機器のドライバプログラムを設定するステップとを含む、請求項3又は請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記新たな電子機器は画像形成装置である、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記新たな電子機器は画像読取装置である、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
請求項1〜請求項7のいずれかに記載のコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータで読取可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−234281(P2012−234281A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−101372(P2011−101372)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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