説明

コンピュータ関連の諸問題に対処するための技法

【課題】 ユーザのコンピュータに関連する問題に対処するための技法を提供すること。
【解決手段】 例示的方法では、ユーザのコンピュータに関連する問題に関連付けられた問題ステートメントの取得が容易にされる。これは、テレフォニー接続を通じた音声を介して実行することができる。ユーザのコンピュータとリモートのヘルプ・デスク・アプリケーションとの間のリモート・アクセス接続の確立も、容易にすることができる。さらに、テレフォニー接続とリモートのヘルプ・デスク・アプリケーションへのリモート・アクセス接続との両方を介して、ユーザとのほぼ並列な対話を容易にすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般にデータ処理および関連技術に関し、とりわけ、コンピュータならびに関連付けられたソフトウェアおよびハードウェア要素のユーザが遭遇する諸問題の対処に関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、技術的な問題に直面したコンピュータ・ユーザが診断を受け、遠隔熟練者のアクティビティを通じてソリューションを適用してもらうように試みる、いわゆる「ヘルプ・デスク」アプリケーションに対してかなりの努力が払われてきた。現在では、たとえば顧客サービス担当者(CSR)および対話式音声応答(IVR)ツリーを採用する「テレフォニー・ソリューション」を通じて、諸問題に対処している。こうした手法とは異なるのが、ソリューションの説明において例示および焦点をあてることが可能であるが、単純な問題に限られる、ウェブ・ページおよびダウンロード可能なマルチメディア・アプリケーションを介したいわゆる「デスクトップ・ソリューション」である。人間の顧客サービス担当者は役立つが、非常に費用がかかる。
【0003】
Thieret等による2005年8月4日付けの米国特許出願第US2005/0172170 A1では、データが、従来は会話時に手操作で分析のために提供されたほとんどの情報に関する必要性を自動的に満たす、リモートにアクセス可能なマシン提供データが、顧客サポート(たとえば「ヘルプ・デスク」)エンタープライズ・システムに提供される、方法およびシステムが開示されている。Taylor等による2003年3月20日付けの米国特許出願第US2003/0056140 A1号では、障害診断システム、トポロジ・マッパー、影響アナライザ、およびヘルプ・デスク・システムを含む、ネットワーク管理システムが開示されている。ヘルプ・デスク・システムは、ユーザ対話モジュールおよび障害診断対話モジュールを含む。ユーザ対話モジュールは、ユーザと自動的に通信するように構築および配置構成される。障害診断対話モジュールは、障害診断システムと通信するように構築および配置構成される。
【0004】
Vaughn等による2002年3月5日発行の米国特許第6353446号では、ウェブ・ブラウザを備えたエンタープライズ・ネットワーク上の任意のユーザ・コンピュータに向かっているサービス員が、ブラウザ・ベースのヘルプ・デスク・ウィンドウを呼び出すことが可能な、サービス員がエンタープライズ・ネットワークを管理するのを支援するためのコンピュータ・プログラム製品が開示されている。
【0005】
従来技術に従った電話中心のヘルプ・デスクは、適切な視覚上の実践部分に欠ける可能性がある。デスクトップ・マルチメディアおよびウェブ・ページ・ソリューションは、本来単に記述的であり、対話的特徴に欠ける可能性がある。
【特許文献1】Thieret等による2005年8月4日付けの米国特許出願第US2005/0172170 A1
【特許文献2】Taylor等による2003年3月20日付けの米国特許出願第US2003/0056140 A1号
【特許文献3】Vaughn等による2002年3月5日発行の米国特許第6353446号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
コンピュータ・ユーザが遭遇する諸問題に対処するためのヘルプ・デスクおよび他の技法の重要性およびコストを考えると、こうした諸問題に対処するための改善された技法を追求することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の原理は、コンピュータの諸問題に対処するための技法を提供する。一態様では、ユーザのコンピュータに関連する問題に対処するための例示的な方法は、そのユーザのコンピュータに関連する問題に関連付けられた問題ステートメントを取得するのを容易にすること、ユーザのコンピュータとリモートのヘルプ・デスク・アプリケーションとの間にリモート・アクセス接続を確立するのを容易にすること、およびユーザとのほぼ並列の対話を容易にすることの、諸ステップを含むことができる。問題ステートメントは、テレフォニー接続を通じた音声を介して取得することができる。ほぼ並列の対話は、テレフォニー接続とリモートのヘルプ・デスク・アプリケーションへのリモート・アクセス接続との両方を介することができる。
【0008】
問題ステートメントは、人間のオペレータとの音声対話を介して、または好ましくは自動音声認識(ASR)を採用するヘルプ・デスク・アプリケーションとの音声対話を介して、取得することができる。オプションの追加ステップは、ヘルプ・デスク・アプリケーションへのユーザ・ダイヤルインを容易にすること、およびユーザの認証を容易にすることを含むことができる。さらに他の追加のオプション・ステップは、ユーザのコンピュータへのヘルプ・デスク・アプリケーションのセキュアなアクセスを容易にすることを含むことができる。これは、ヘルプ・デスク・アプリケーションを介したユーザのパスワードおよびインターネット・プロトコル(IP)アドレスの取得を含むことができる。
【0009】
問題の診断は、テレフォニー接続を介して容易にすることができる。ほぼ並列の対話は、ヘルプ・デスク・アプリケーションを介した問題の解決を含むことができる。オプションで、問題を解決するためのヘルプ・デスク・アプリケーションによるアクションのコンピュータ・ディスプレイ上でのユーザ・ビューイングを容易にすることができる。こうしたビューイングは、テレフォニー接続を介したヘルプ・デスク・アプリケーションとのダイアログ中に実行することができる。こうしたダイアログは、ヘルプ・デスク・アプリケーションによるアクションのビューイングのユーザ説明と、問題を解決する際にヘルプ・デスク・アプリケーションにとって有用なフィードバックおよびプリファレンスのうちの1つまたは複数とを、含むことができる。
【0010】
他の追加のオプション・ステップは、問題の少なくとも一部がヘルプ・デスク・アプリケーションの能力を超えることを検出すること、およびこうした検出に応答して、自動的にユーザを人間のオペレータに切り替えることを含むことができる。
【0011】
ほぼ並列の対話は、ヘルプ・デスク・アプリケーションによってテレフォニー接続を介して同期化することができる。この同期化は、仮想表現層アーキテクチャを介して実行することが可能であり、テレフォニー接続およびリモート・アクセス接続を合わせて、同期化された双方向2次元(bi-dimension)音声および表示通信チャネルを形成することができる。ヘルプ・デスク・アプリケーションは、オプションで、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)特有のアプリケーション・プログラム・インターフェース(API)を介して開始することが可能であり、アプリケーション固有のAPIを採用することも可能である。オプションで、ボイスー・オーバー・インターネット・プロトコル(VoIP)を介して電話接続を確立することが可能である、あるいは、リモート・アクセス接続を仮想ネットワーク・コンピューティング(VNC)接続とすることが可能である、またはその両方が可能である。
【0012】
本発明の1つまたは複数の実施形態を、示された方法ステップのうちの1つまたは複数を実行するためのコンピュータ使用可能プログラム・コードを備えたコンピュータ使用可能媒体を含む、コンピュータ・プログラム製品の形で実施することができる。さらに本発明の1つまたは複数の実施形態を、メモリと、メモリに結合され、単独で、もしくは他のプロセッサあるいはメモリまたはその両方と共に、例示的な方法ステップのうちの1つまたは複数を実施するように動作可能な少なくとも1つのプロセッサとを含む、装置の形で実施することができる。
【0013】
本発明のこれらおよび他の目的、特徴、および利点は、添付の図面に関連して読まれることになる、その例示的諸実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は、本発明の例示的な実施形態に従った例示システム100を示す。このシステムは、ユーザ102によって採用されたワークステーション103などの、コンピュータ構成要素を含む。図1に示された例では、対処される問題は、ワークステーション103などの端末コンピュータのハードウェアまたはソフトウェアに関連付けられるが、インターネット接続などのネットワーク接続を有する任意のデバイスまたはシステムに拡張することができる。ユーザ102は、1つまたは複数の通信ネットワーク106に接続された電話104を使用して通話を申し込むことにより、問題に対処するための診断または他のプロシージャを開始することができる。本発明の1つの好ましい形では、通信ネットワーク106はインターネットであり、ワークステーション103は電話104と同様にインターネットに接続される(VoIPテレフォニーのため)。しかしながら、テレフォニー接続を確立するために別の公衆交換電話網が採用できること、さらにはインターネット以外の私設網または他のタイプのネットワークが採用できることを理解されよう。
【0015】
電話104で適切なヘルプ・デスクの番号を呼び出すことによって、ユーザ102は音声サーバ108との、さらにはヘルプ・デスク・システム110との接続を確立することができる。サーバ108およびシステム110は、相互接続された別々の構成要素または統合構成要素とすることができる。本発明の一実施形態では、VoiceXMLブラウザを介してユーザ102とインターフェースするJ2EE、.NETなどのサーバ・ベースのアプリケーションは、音声サーバ108内の呼び出しを選択し、ユーザ102を認証することができる。以下で詳細に論じるように、ユーザおよびワークステーションの名前あるいはIPアドレスまたはその両方は、音声セルフ・サービス・チャネルを通じて、音声チャネルを介してユーザのワークステーション103の認証が実行可能なヘルプ・デスク・システム・アプリケーションへと渡すことができる。限定ではなく一例を挙げると、以下のダイアログはこうしたプロシージャの例である。
HELPDESK_APP:マシンの名前またはIPアドレスを入力してください
USER:9.103.202.303
HELPDESK_APP:それではおつなぎします(たとえばVNCタイプの接続方法を介して)
HELPDESK_APP:ログイン・ページです。ユーザIDをどうぞ。
USER:administrator
HELPDESK_APP:OK(音声入力されたユーザ名はHELPDESK_APPによって自動的にVNCログイン・ページに渡される)
HELPDESK_APP:パスワードをどうぞ。
USER:xxxxxxx (音声入力/キー入力されたパスワードは、HELPDESK_APPによって自動的にVNCログイン・ページに渡される)
HELPDESK_APP:はい、認証されました。最初に構成をチェックします。
【0016】
1つまたは複数の音声対話を通じて、問題に対処するために講じる適切なアクションを決定するために、問題カテゴリを識別すること、あるいは他のタイプの診断を実行すること、またはその両方が可能である。アクションの分類または単純な指示ダイアログ呼び出しの流れを採用することができる。ヘルプ・デスク・システム110上の該当するヘルプ・デスク・アプリケーション112によって問題に対処できると考えられる場合、処理は続行可能であり、実行できないと考えられる場合、アプリケーション112は呼び出しを人間のオペレータに転送するか、ユーザ102に任意の他のヘルプ・ソースを紹介することができる。ヘルプ・デスク・アプリケーション112が人間の姿で表されていることに留意し、本発明の技法のいくつかの応用例では、自動音声認識(ASR)を介した音声サーバとの対話の代わりに、以下で考察するリモート・アクセス接続に関連して、電話104を介した人間のオペレータとの対話が採用可能であることを理解されよう。
【0017】
ヘルプ・デスク・アプリケーション112がワークステーション103または他のコンピュータ要素に伴う問題に対処できる可能性があると判定された場合、ワークステーション103は、たとえば前述のダイアログで考察されたように、あるいは、音声、対話式音声応答、データベース、またはインスタント・メッセージング・ロボットを介して、識別可能である。本明細書に記載の目的に好適なこうしたインスタント・メッセージング・ロボットは、当業者であれば、使用可能な技術ならびに本発明の教示を使用して容易に開発することができる。たとえば好適なロボットは、インターナショナル・ビジネス・マシンズ・コーポレーションから入手可能なLOTUS SAMETIME(登録商標)インスタント・メッセージング・プログラムなどの、インスタント・メッセージング・アプリケーションのAPIを使用して構築することができる。このようにして、問題のホストまたはユーザ・ワークステーション・マシンを識別することができる。
【0018】
ヘルプ・デスク・アプリケーション112は、好適なリモート・アクセス接続を介して、ワークステーション103などの問題のホストのリモートGUI制御を引き受けることができる。リモート・アクセス接続の好適な形の1つが、ネットワーク106を介した通信によって確立される、仮想アクセス・ウィンドウ114を介してシステム110およびワークステーション103上に提供される仮想ネットワーク接続である。セキュリティのために、こうしたアクセスは、マシン・インベントリ・プロファイルに格納された管理者パスワードを介して制御することができる。
【0019】
次に、アプリケーション112を備えたシステム110は、ネットワーク106を介して動作するサーバ108、仮想アクセス・ウィンドウ114、および電話104と共に、たとえば診断の確認または完了および解決の開始などの問題の対処を開始することができる。問題のアプリケーションおよびワークステーション103などの問題のホストにリモートにアクセスすることによって、リモートGUIオペレーションを採用することができる。システム110は、問題を発生させているアプリケーションまたはシステムでの他の診断、問題解決、構成、再構成、機能強化、最適化、または他の操作を支援するための他の情報を収集するために、ユーザ102と同期的に対話することができる。
【0020】
ヘルプ・デスク・アプリケーション112が開始した診断プログラムからのフィードバックを、ユーザ102が全双方向プロシージャでビューイング・チャネルを介して再検討することができる。ユーザ102は、診断プログラムの停止あるいはリダイレクトまたはその両方を実行することが可能であり、音声チャネルを介したユーザの入力は、ヘルプ・デスク・アプリケーション112とインターフェースしているセルフ・サービス・チャネルを介して、診断プログラムによる考慮の対象とすることができる。したがって、電話接続は、組み合わせられたアプリケーションのVNCまたは他のリモート・アクセス接続部分に対するコマンドおよび制御チャネルとして働くことができる一方で、ビューイング・チャネルを採用して、診断プログラムからのフィードバックの監視あるいは収集またはその両方を実行することができる。
【0021】
図2は、本発明の一態様に従った、ユーザのコンピュータに関連する問題に対処するための方法における例示的な方法ステップを示す流れ図200である。ブロック202で開始された後、ブロック204に示されるように、ユーザのコンピュータに関連する問題に関連付けられた問題ステートメントを、テレフォニー接続を通じた音声を介して取得するのを容易にするステップを実行することができる。ブロック206に示されるように、ユーザのコンピュータとリモートのヘルプ・デスク・アプリケーションとの間にリモート・アクセス接続を確立するのを容易にするステップを実行することができる。ブロック208に示されるように、テレフォニー接続と、リモート・ヘルプ・デスク・アプリケーションへのリモート・アクセス接続との両方を介して、ユーザとのほぼ並列の対話を容易にすることができる。
【0022】
本明細書で使用される場合、あるアクションを「容易にすること」は、アクションを実行すること、そのアクションをさらに容易にすること、そのアクションの実行を助けること、またはそのアクションを実行させることを含む。したがって、限定ではなく一例を挙げると、1つのプロセッサ上で実行中の命令は、アクションを実行させるかまたは実行するのを支援するために適切なデータまたはコマンドを送信することによって、リモート・プロセッサ上で実行中の命令によって実行されるアクションを容易にする可能性がある。
【0023】
ステップ204で取得される問題ステートメントは、人間のオペレータとの音声対話を通じて取得することができる。別の方法として、本発明の1つまたは複数の実施形態では、問題ステートメントをヘルプ・デスク・アプリケーションとの音声対話を通じて取得することもできる。ヘルプ・デスク・アプリケーションはASRを採用することができる。問題を有するユーザのコンピュータは、本発明の技法の対象となるワークステーション、サーバ、パーソナル・コンピュータ、周辺デバイス、ソフトウェア、ネットワーク構成要素、およびその他を含むものと広義に解釈すべきであることに留意されたい。
【0024】
意思決定ブロック210に示されるように、問題の少なくとも一部がヘルプ・デスク・アプリケーションの能力を超えるかどうかを検出するステップを、オプションで実行することができる。アプリケーションの能力を超えるとの判定に応答して、ユーザを自動的に人間のオペレータに切り替えるステップ212を実行することができる。ブロック214で処理は続行される。
【0025】
本明細書で図2および3に関して図示および説明される方法は、本来例示的なものであり、示されたよりも多いかまたは少ないステップを実行することが可能であり、さらに示された順序と異なる順序でステップを実行することも可能であることを理解されよう。
【0026】
次に、本発明のある技法のより固有の詳細な実施における例示的な方法ステップを示す、流れ図300を示す図3に注目する。ステップ302で、ユーザは示された番号の特定のヘルプ・デスク・アプリケーションを呼び出し、ステップ304で、ヘルプ・デスク・アプリケーションはユーザを認証する。一般にこれらのステップは、ヘルプ・デスク・アプリケーションへのユーザのダイヤルインを容易にすること、およびユーザの認証を容易にすることに対応することを理解されよう。ステップ306に示されるように、問題ステートメントが取得される。示された例では、ユーザはある開発スタジオでプログラムを構築できない旨の問題を説明する。ステップ308で、ヘルプ・デスク・アプリケーションは、アクション分類結果に基づいてリモート診断が必要であると判定する。
【0027】
ステップ310および312で、ヘルプ・デスクはユーザに、自分のIPアドレスを言うようにと指示し、ユーザはこれに応答する。ステップ314で、ヘルプ・デスク・アプリケーションはユーザのリモート・マシンに接続することを示し、ステップ316でヘルプ・デスク・アプリケーションは、ユーザのマシンへのVNCまたは他の接続を発行する。ステップ318でヘルプ・デスク・アプリケーションはログイン・ページにアクセスし、ユーザに管理者用のパスワードを尋ねる。ステップ320でユーザは応答する。このパスワードを使用して、リモート・ヘルプ・デスク・アプリケーションはマシンにアクセスすることが可能であり、ブロック322に示されるように、アプリケーションはさらに構成ファイルをチェックすることを示す。ステップ310〜322は、ヘルプ・デスク・アプリケーションを介してユーザのパスワードおよびIPアドレスを取得することを含む、ヘルプ・デスク・アプリケーションがユーザのコンピュータにセキュアにアクセスするのを容易にするより一般的なステップのうちの特定の例であることを理解されよう。
【0028】
ステップ324で、ヘルプ・デスク・アプリケーションは、ユーザがいかなるデバッグ・オプションの受け入れも設定しなかったものと判定し、ユーザが実際に何らかのデバッグ・オプションを使用するかどうかを問い合わせる。ステップ326で、ユーザは自分がチェックする旨を返答し、実際に何らかの組み込みデバッグ・オプションを使用したことを肯定する。ステップ324および326は、問題を解決するためのヘルプ・デスク・アプリケーションによるアクションをコンピュータのディスプレイ上に表示するのを容易にする一般的なステップのうちの、特定の例示であることを理解されよう。この表示は、テレフォニー接続を介するヘルプ・デスク・アプリケーションとのダイアログ中に実行することができる。
【0029】
ステップ328でヘルプ・デスク・アプリケーションは、ユーザに対して、誤動作しているアプリケーション、特にリセットするように示しているアプリケーションの構成ファイルを変更するようにアドバイスする。ステップ330で、ヘルプ・デスク・アプリケーションは、ユーザがテストするために作業を行ってきたソース・プログラムの名前を要求する。ステップ332で、ユーザはC言語ソース・ファイルの名前を返答する。ステップ334でヘルプ・デスク・アプリケーションは、プログラムを再構築したこと、および首尾良く実行されたことを示す。ユーザはプロセスを検討し、ステップ336で、首尾良く実行されたことを理解した旨を返答し、謝辞および終了(a thank you and a good bye)で応答する。ステップ326〜336は、問題の解決においてヘルプ・デスク・アプリケーションにとって有用な1つまたは複数のフィードバックおよびプリファレンスを含む、ヘルプ・デスク・アプリケーションによるアクションの表示のユーザ説明を含む、ダイアログの特定の一例であることを理解されよう。ステップ338で、ヘルプ・デスク・アプリケーションは謝辞を戻し、適切な終了の言葉を言う。
【0030】
図2および図3の前述の説明を考慮して、本発明に従った諸方法が、テレフォニー接続を介した問題の診断を容易にすることを含むことができることを理解されよう。さらに、ほぼ並列の対話が、ヘルプ・デスク・アプリケーションを介した問題の解決を含むことができる。このほぼ並列の対話は、ヘルプ・デスク・アプリケーションによってテレフォニー接続を介して同期化することができる。本発明のいくつかの実施形態では、ヘルプ・デスク・アプリケーションはGUI特有のAPIを介して開始することが可能であり、アプリケーション特有のAPIを採用することもできる。任意のタイプのテレフォニー接続を採用することができるが、接続はVoIPを介して確立することが好ましいと考えられる。前述のように、本発明の好ましい1つの形では、リモート・アクセス接続はVNC接続である。しかしながら、任意の好適なリモート・アクセス接続を採用することができる。
【0031】
ほぼ並列の対話は、前述のように、ヘルプ・デスク・アプリケーションによってテレフォニー接続を介して同期化することができる。これを実施するための好ましい1つの様式は、仮想表現層アーキテクチャを介することである。テレフォニー接続およびリモート・アクセス接続を合わせて、同期化された双方向2次元音声および表示通信チャネルを形成する。
【0032】
前述の考察から鑑み、本発明は、ユーザのコンピュータに関連する問題に対処するための装置を提供できることを理解されよう。この装置は、メモリと、メモリに結合され、本明細書に示された方法ステップのうちの1つまたは複数を実行するように、またはそれらの実行を容易にするように動作可能な、少なくとも1つのプロセッサとを、含むことができる。本明細書に記載された方法ステップのうちの1つまたは複数は、コンピュータ・プログラム製品の形で実施可能である。コンピュータ・システムおよびコンピュータ・プログラム製品に関する詳細を、図4に関して以下で論じる。図1に示されるような本発明の好ましい1つの形では、要素110および112に関して示されるように、ヘルプ・デスク・アプリケーションはヘルプ・デスク・システムを実装しているマシン上で実行されること、およびこうした構成要素は音声サーバ108とインターフェースすることに留意されたい。したがって一態様では、本発明は、ユーザのコンピュータに関連する問題に関連付けられた問題ステートメントを、テレフォニー接続を通じた音声を介して取得するのを容易にするように構成された音声サーバと共に、ユーザのコンピュータに関連した問題に対処するためのヘルプ・デスク・システムを提供する。ヘルプ・デスク・システムは、メモリと、メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサとを含むことができる。プロセッサは、ユーザのコンピュータとヘルプ・デスク・システムとの間のリモート・アクセス接続の確立を容易にするように、ならびに、テレフォニー接続およびヘルプ・デスク・システムへのリモート・アクセス接続の両方を介したユーザとのほぼ並列の対話を容易にするように、動作可能である。
【0033】
さらに本発明は、他の態様では、ユーザのコンピュータとヘルプ・デスク・システムとの間のリモート・アクセス接続の確立を容易にするように構成された、ヘルプ・デスク・システムと共に、ユーザのコンピュータに関連する問題に対処するための音声サーバを含むことができる。音声サーバは、メモリと、メモリに結合され、ユーザのコンピュータに関連する問題に関連付けられた問題ステートメントをテレフォニー接続を通じた音声を介して取得するのを容易にするように、ならびに、テレフォニー接続およびリモート・ヘルプ・デスク・アプリケーションへのリモート・アクセス接続の両方を介したユーザとのほぼ並列な対話を容易にするように、動作可能な、少なくとも1つのプロセッサと、を含むことができる。テレフォニー「接続」とは、従来の電話網などの接続指向サービス、ならびにインターネットを使用するVoIPなどの接続なしサービスを含むものであると、広義に理解すべきであることに留意されたい。セッション開始プロトコル(SIP)は、他の可能性である。
【0034】
前述の音声サーバおよびヘルプ・デスク・システムは、現在好ましいと考えられる本発明の1つの特定の形の単なる例であるが、音声サーバおよびヘルプ・デスク・システムによって、または他の処理機器によって、異なる方法ステップが実行可能であること、あるいは、この機能を適切なソフトウェア・モジュールを実行する単一のマシンに組み込むことが可能であることを、理解されよう。
【0035】
前述の考察に鑑み、本発明の1つまたは複数の実施形態が、ハードウェアあるいはソフトウェアまたはその両方の製品のトラブルシューティングのために、ハイブリッドな顧客サービス向けのフレームワークを提供することを理解されよう。通常は電話中心である従来の電話による顧客サービスおよびセルフ・サービスに視覚部分を追加することが可能であり、仮想または人間のエージェントと前述の仮想表現層上のユーザとの間のアクションおよび会話を同期化することができる。ヘルプ・デスク・アプリケーション112などのセルフ・サービス・エージェントは、ASRプログラムと共に、規則ベースまたはデータ駆動型のエキスパート・システムを採用する。人間の顧客サービス・エキスパートも採用することができる。セルフ・サービスまたは人間のいずれかのエージェントがユーザのシステムにログインし、認証されたネットワーク接続を介して障害のあるシステムへのアクセス権を取得する。これは、ユーザがテレフォニー接続を介してエージェントの会話部分と話している間に実行することができる。顧客サービス・センタ内の仮想エージェント・システムまたは人間のエキスパートは、テレフォニー接続を介して進行中の診断作業に関して必要な任意の質問について問い合わせることが可能であり、ユーザは視覚部分を見ることができる。仮想エージェントのログイン認証は、セキュリティ上の理由からユーザによって完全に制御することが可能であり、仮想または人間のエージェントによって実行される診断作業は、ユーザによる視覚監視下とすることができる。
【0036】
3つの概念のうちの1つまたは複数が、本発明の1つまたは複数の実施形態に関連するものとすることができる。これらには、リモート・セッションおよびホスト・システム、同期化された双方向、および2次元通信チャネルが含まれる。仮想エージェント・システムまたは適切な専門知識を備えた人間のCRSは、GUI特有のAPIを備えたリモート・セッションを通じて、ユーザの前のホスト・システムにアクセスすることができる。ユーザは、前述のVNCアクセスなどのリモート・セッションを視覚的に監視し、必要に応じてアクセス許可を与えることができる。さらにユーザは、将来使用する可能性のある診断のステップおよびプロシージャを習得する機会を有する。音声起動型のセルフ・サービス・アプリケーションを通じた前述のテレフォニー接続を介して、物理的に互いが見えない可能性のある両者を同期化させることができる。これまでに考察され、完了され、ならびにまとめられた3つの概念が、前述の同期化された双方向2次元音声および表示通信チャネルを形成する。
【0037】
本発明の1つまたは複数の実施形態は、同期化された双方向2次元音声および表示通信チャネルに基づいてコール・センタにセルフ・サービス・モードを提供することが可能であり、ここではユーザがダイヤルし、2重通信チャネルが確立され、電話チャネルを介してユーザ認証が実行され、ユーザおよび仮想または人間のエージェントが電話接続を通じて音声サーバを介してアプリケーションと対話することができる。適切なネットワーク接続を介してユーザ・マシンのIPアドレスにアクセスし、ヘルプ・デスク・アプリケーションがGUI特有のAPIを介してソリューションの実行を開始する。
【0038】
前述のように、任意のタイプのテレフォニー接続を採用することができるが、最近のVoIP技術の進歩の結果、データおよび音声のネットワークの組み合わせが可能になり、潜在的に新しい分野が登場してきた。リモート・ホスト・システムの場合であっても、ユーザは依然として、画面を備えた特定のIP電話を介してホスト・システム上で実行されている診断に関するビュー・チャネルを有することができる。
【0039】
以上、図2および図3に関して様々な例示的方法について繰り返し説明してきた。同期化された双方向2次元音声および表示通信チャネルを具体化する1つの他の特定の手法について、以下の諸ステップに関して概説する。ユーザは、音声起動型の音声ヘルプ・デスク・アプリケーションにダイヤルインする。ユーザは、電話チャネルを介してセルフ・サービス・アプリケーションによって認証される。このステップは好ましくは最初に実行され、その後対話が実行される。
【0040】
ユーザは、テレフォニー接続を通じた音声を介して会話アプリケーションと対話する。問題の診断は音声対話を介して実行される。問題が発生しているユーザ・マシンのIPアドレスが提供および識別され、問題のマシンへの新しい接続が、音声チャネルを介してユーザによって供給されたパスワードを使用して、VNCまたは他のタイプのリモート・チャネルを介してオープンされる。VNCまたは他の接続は、たとえば前述のような種類のインスタント・メッセージング・ロボットによって開始することができる。診断が実行されると、セルフ・サービス・アプリケーションは問題を解決するためにユーザと対話する。
【0041】
ヘルプ・デスク・アプリケーションは、GUI特有の(たとえばキーボード、マウス、その他)APIを介してソリューションの実行を開始することができる。加えてヘルプ・デスク・アプリケーションは、アプリケーション特有のAPIを使用することもできる。これらのイベントが実行されている間、アプリケーションはテレフォニー接続上でユーザとのダイアログを維持することが可能であり、ユーザは自分のビュー・チャネルからVNCまたは他のリモート接続で現在発生している内容を説明し、ヘルプ・デスクのセルフ・サービス・アプリケーションが、カスタマイズ可能な適切なソリューションを見つける際に役立つフィードバック情報およびユーザ・プリファレンスを提供することができる。前述のように、セルフ・サービス・アプリケーションは、問題が複雑すぎて処理できないことを検出した場合、自動的に人間のエージェントまたは人間のエージェントのアシスタントに切り替えることができる。
【0042】
したがって、本発明の1つまたは複数の実施形態は、2重通信チャネルを介して対話型(診断およびトラブルシューティング)構成要素およびソリューション(すなわち実際に問題のソリューションを実行する)機能の両方が提供される、セルフ・サービス向けのフレームワークを提供することができる。ユーザのダイヤル、電話チャネルを介したユーザの認証、およびテレフォニー接続を通じた音声サーバを介するアプリケーションとのユーザの音声対話は、本明細書で説明したように実行することができる。ユーザ・マシンのIPアドレスが提供可能であり、ヘルプ・デスク・アプリケーションはGUI特有のAPIを介してソリューションの実行を開始することができる。このようにして、リモートおよび自動化された問題診断のトラブルシューティングおよびソリューションのためのシナリオおよびプロシージャが提供可能であり、これには本明細書で説明した諸ステップのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0043】
専用ハードウェア、汎用プロセッサ、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを利用する、様々な技法を採用して、本発明を実施することができる。現時点では、好ましい実施は、実質上汎用コンピュータまたはワークステーション上で実行されるソフトウェアを使用することになると考えられる。図4を参照すると、こうした実施では、たとえばプロセッサ402、メモリ404、ならびに、たとえばディスプレイ406およびキーボード408によって形成される入出力インターフェースを採用することが可能である。本明細書で使用される「プロセッサ」という用語は、たとえばCPU(中央処理ユニット)あるいは他の形の処理回路またはその両方を含むデバイスなどの、任意の処理デバイスを含むものと意図される。さらに「プロセッサ」という用語は、複数の個々のプロセッサを指す場合がある。「メモリ」という用語は、たとえばRAM(ランダム・アクセス・メモリ)、ROM(読み取り専用メモリ)、固定メモリ・デバイス(たとえばハード・ドライブ)、取り外し可能メモリ・デバイス(たとえばディスケット)、フラッシュ・メモリ、およびその他などの、プロセッサまたはCPUに関連付けられたメモリを含むものと意図される。加えて、本明細書で使用される「入出力インターフェース」という語句は、たとえば、データを処理ユニットに入力するための1つまたは複数のメカニズム(たとえばマウス)、および処理ユニットに関連付けられた結果を提供するための1つまたは複数のメカニズム(たとえばプリンタ)を含むものと意図される。プロセッサ402、メモリ404、ならびに、ディスプレイ406およびキーボード408などの入出力インターフェースは、たとえばバス410を介してデータ処理ユニット412の一部として相互接続することができる。たとえばバス410を介した好適な相互接続を、コンピュータ・ネットワークとインターフェースするために提供可能なネットワーク・カードなどのネットワーク・インターフェース414に、ならびに、メディア418とインターフェースするために提供可能なディスケットまたはCD−ROMドライブなどのメディア・インターフェース416に、提供することも可能である。
【0044】
したがって、本明細書で説明するような、本発明の方法を実行するための命令またはコードを含むコンピュータ・ソフトウェアは、関連するメモリ・デバイス(たとえばROM、固定または取り外し可能メモリ)のうちの1つまたは複数に格納し、利用準備が整った場合、その一部または全体を(たとえばRAMに)ロードして、CPUによって実行することが可能である。こうしたソフトウェアには、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード、およびその他が含まれるが、これらに限定されることはない。
【0045】
さらに本発明は、コンピュータまたは任意の命令実行システムによってまたはこれらに関連して使用するためのプログラム・コードを提供する、コンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能メディア(たとえばメディア418)からアクセス可能な、コンピュータ・プログラム製品の形を取ることができる。この説明の目的で、コンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能メディアは、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはこれらに関連して使用するための、任意の装置とすることができる。
【0046】
メディアは、電子、磁気、光、電磁、赤外線、または半導体システム(あるいは装置またはデバイス)、あるいは伝播メディアとすることができる。コンピュータ読み取り可能メディアの例には、半導体またはソリッドステート・メモリ(たとえばメモリ404)、磁気テープ、取り外し可能コンピュータ・ディスケット(たとえばメディア418)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、剛性磁気ディスク、および光ディスクが含まれる。光ディスクの現在の例には、コンパクト・ディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)、コンパクト・ディスク読み取り/書き込み(CD−R/W)、およびDVDが含まれる。
【0047】
プログラム・コードの格納あるいは実行またはその両方に好適なデータ処理システムは、システム・バス410を介してメモリ要素404に直接または間接的に結合された、少なくとも1つのプロセッサ402を含むことになる。メモリ要素は、プログラム・コードの実際の実行中に採用されるローカル・メモリ、大容量ストレージ、および、実行時に大容量ストレージからコードを取り出さなければならない回数を減らすために少なくともいくつかのプログラム・コードの一時ストレージを提供するキャッシュ・メモリを含むことができる。
【0048】
入出力またはI/Oデバイス(キーボード408、ディスプレイ406、ポインティング・デバイス、およびその他を含むがこれらに限定されない)は、直接(バス410などを介して)、または介在するI/Oコントローラ(図をわかりやすくするために省略)を介して、システムに結合することができる。
【0049】
データ処理システムを介在する私設網または公衆網を介して他のデータ処理システムあるいはリモート・プリンタまたはストレージ・デバイスに結合できるようにするために、ネットワーク・インターフェース414などのネットワーク・アダプタをシステムに結合することもできる。モデム、ケーブル・モデム、およびイーサネット・カードは、現在使用可能なネットワーク・アダプタのタイプのごく一例である。
【0050】
いずれの場合も、本明細書に例示された構成要素は、たとえば、特定用途向け集積回路(ASICS)、機能回路、関連メモリを備えた1つまたは複数の適切にプログラムされた汎用デジタル・コンピュータ、およびその他などの、様々な形のハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで実施可能であることを理解されたい。本明細書に記載された本発明の教示を考えると、当業者であれば本発明の構成要素の他の実施を企図することができよう。
【0051】
以上、本発明の例示的な諸実施形態について、添付の図面を参照しながら説明してきたが、本発明はこれらの精密な実施形態に限定されるものでないこと、および、本発明の範囲または趣旨を逸脱することなく、当業者によって様々な他の変更および修正が実行可能であることを理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の諸技法を採用するシステムの1つの例示的な形を示す図である。
【図2】本発明の一態様に従った、ユーザのコンピュータに関連する問題に対処するための例示的な方法ステップを示す流れ図である。
【図3】例示的であり限定的でないことが意図された、本発明に従ったある技法の1つの固有の実施を示すより詳細な流れ図である。
【図4】本発明の1つまたは複数の態様あるいは要素またはその両方を実施する際に有用な場合がある、コンピュータ・システムを示す図である。
【符号の説明】
【0053】
100 システム
102 ユーザ
103 ワークステーション
104 電話
106 通信ネットワーク
108 音声サーバ
110 ヘルプ・デスク・システム
112 ヘルプ・デスク・アプリケーション
114 仮想アクセス・ウィンドウ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレフォニー接続を通じた音声を介して、ユーザのコンピュータに関連する問題に関連付けられた問題ステートメントを取得するのを容易にするステップと、
前記ユーザのコンピュータとリモートのヘルプ・デスク・アプリケーションとの間にリモート・アクセス接続を確立するのを容易にするステップと、
前記テレフォニー接続、および
前記リモートのヘルプ・デスク・アプリケーションへの前記リモート・アクセス接続の、
両方を介する、前記ユーザとのほぼ並列の対話を容易にするステップと、
を有する、ユーザのコンピュータに関連する問題に対処するための方法。
【請求項2】
前記問題ステートメントが人間のオペレータとの音声対話を介して取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記問題ステートメントが前記ヘルプ・デスク・アプリケーションとの音声対話を介して取得され、前記ヘルプ・デスク・アプリケーションが自動音声認識(ASR)を採用する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ヘルプ・デスク・アプリケーションへユーザがダイヤルインするのを容易にするステップと、
前記ユーザの認証を容易にするステップと、
をさらに有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ヘルプ・デスク・アプリケーションの、前記ユーザの前記コンピュータへのセキュアなアクセスを容易にするステップをさらに有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記セキュアなアクセスを容易にするステップが、前記ヘルプ・デスク・アプリケーションを介して前記ユーザのパスワードおよびインターネット・プロトコル(IP)
アドレスを取得するステップを有する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記テレフォニー接続を介して前記問題の診断を容易にするステップをさらに有する、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記ほぼ並列な対話が、前記ヘルプ・デスク・アプリケーションを介して問題を解決するステップを有する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記問題を解決するための前記ヘルプ・デスク・アプリケーションによるアクションのコンピュータ・ディスプレイ上での前記ユーザのビューイングを容易にするステップをさらに有し、前記ビューイングが、前記テレフォニー接続を介した前記ヘルプ・デスク・アプリケーションとのダイアログ中に実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ダイアログが、前記ヘルプ・デスク・アプリケーションによる前記アクションのビューイングのユーザ説明と、前記問題を解決する際に前記ヘルプ・デスク・アプリケーションにとって有用なフィードバックおよびプリファレンスのうちの1つまたは複数とを、有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記問題の少なくとも一部が前記ヘルプ・デスク・アプリケーションの能力を超えることを検出するステップと、
前記検出に応答して、自動的に前記ユーザを人間のオペレータに切り替えるステップと、
をさらに有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ほぼ並列な対話が、前記ヘルプ・デスク・アプリケーションによる前記テレフォニー接続を介して同期化される、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記ヘルプ・デスク・アプリケーションが、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)特有のアプリケーション・プログラム・インターフェース(API)を介して開始され、アプリケーション固有のAPIも採用する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記テレフォニー接続が、ボイスー・オーバー・インターネット・プロトコル(VoIP)を介して確立される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記リモート・アクセス接続が、仮想ネットワーク・コンピューティング(VNC)接続を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータ・プログラム。
【請求項17】
メモリと、
前記メモリに結合され、
テレフォニー接続を通じた音声を介して、ユーザのコンピュータに関連する問題に関連付けられた問題ステートメントを取得するのを容易にするため、
前記ユーザのコンピュータとリモートのヘルプ・デスク・アプリケーションとの間にリモート・アクセス接続を確立するのを容易にするため、
前記テレフォニー接続、および
前記リモートのヘルプ・デスク・アプリケーションへの前記リモート・アクセス接続の、
両方を介する、前記ユーザとのほぼ並列の対話を容易にするため、
に動作可能な、少なくとも1つのプロセッサと、
を備える、ユーザのコンピュータに関連する問題に対処するための装置。
【請求項18】
前記問題ステートメントが前記ヘルプ・デスク・アプリケーションとの音声対話を介して取得され、前記ヘルプ・デスク・アプリケーションが自動音声認識(ASR)を採用する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
さらに前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記ヘルプ・デスク・アプリケーションへユーザがダイヤルインするのを容易にするため、および
前記ユーザの認証を容易にするため、
に動作可能な、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
さらに前記少なくとも1つのプロセッサが、前記ヘルプ・デスク・アプリケーションの、前記ユーザの前記コンピュータへのセキュアなアクセスを容易にするために動作可能な、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
さらに前記少なくとも1つのプロセッサが、前記テレフォニー接続を介して前記問題の診断を容易にするために動作可能な、請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記ほぼ並列な対話が、前記ヘルプ・デスク・アプリケーションを介して問題を解決するステップを有する、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
さらに前記少なくとも1つのプロセッサが、前記問題を解決するための前記ヘルプ・デスク・アプリケーションによるアクションのコンピュータ・ディスプレイ上での前記ユーザのビューイングを容易にするために動作可能であり、前記ビューイングが、前記テレフォニー接続を介した前記ヘルプ・デスク・アプリケーションとのダイアログ中に実行される、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記ダイアログが、前記ヘルプ・デスク・アプリケーションによる前記アクションのビューイングのユーザ説明と、前記問題を解決する際に前記ヘルプ・デスク・アプリケーションにとって有用なフィードバックおよびプリファレンスのうちの1つまたは複数とを、有する、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記ほぼ並列な対話が、仮想表現層アーキテクチャを介した前記ヘルプ・デスク・アプリケーションによる前記テレフォニー接続を介して同期化され、前記テレフォニー接続および前記リモート・アクセス接続を合わせて、同期化された双方向2次元音声および表示通信チャネルを形成する、請求項22に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−193797(P2007−193797A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−353122(P2006−353122)
【出願日】平成18年12月27日(2006.12.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】