説明

コンベアベルトターゲットを備えたEUVプラズマ放電ランプ

【解決手段】本発明は、電気的に動作する放電によって、EUV放射及び/又は軟X線を発生させるプラズマ放電ランプに関する。本発明のランプは、放電空間内にギャップを形成するように互いに間隔を隔てて配置された、少なくとも2つの電極を備え、前記電極の間のガス媒体中に、プラズマ(14)のイグニションを生じさせる。金属適用装置は、前記電極の表面に金属を適用する。電極は、コンベアベルト(15)から形成され、金属を前記ギャップに搬送するように駆動され、それぞれの電極のために整形要素(13)が設けられ、ギャップにおける電極の適切な形状及び距離を確保する。エネルギービーム装置(4)は、ギャップにおける少なくとも1つの前記表面へエネルギービームを導くように適合し、少なくとも部分的に前記適用された金属を蒸発させ、それにより、前記ガス媒体を生成する。本発明のプラズマ放電ランプによれば、小型のランプの設計で、高い入力電力が達成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気的に動作する放電によって、EUV放射及び/又は軟X線を発生させるプラズマ放電ランプに関し、このプラズマ放電ランプは、放電空間内にギャップを形成するように互いに間隔を隔てて配置された、少なくとも2つの電極を備え、前記電極の間のガス媒体中に、プラズマのイグニションを生じさせ、前記放電空間において、前記電極の表面に金属を適用するための装置と、ギャップにおける少なくとも1つの前記表面へエネルギービームを導くように適合し、少なくとも部分的に前記適用された金属を蒸発させ、それにより、前記ガス媒体を生成する、エネルギービーム装置とを備えている。
【0002】
プラズマ放電ランプは、EUV放射(EUV:極紫外線)又は軟X線、すなわち、およそ1nm〜20nmの波長領域の放射を発生させるものであり、EUVリソグラフィー、顕微鏡法、又は、測定法の分野において必要とされるものである。ほとんどの用途において、高い変換効率と併せて、ランプの長時間寿命が望ましい。
【背景技術】
【0003】
上述した要求条件は、WO 2005/025280 A2号に開示されたEUVプラズマ放電ランプによって満たされる。この文書のEUVランプは、図1に示すように、2つの電極ホイールを、放電空間中にギャップを形成するように互いに間隔を隔てて配置され、電極間のガス媒体にプラズマをイグニションさせている。電極ホイール1は、回転可能に取り付けられ、その一部分は、温度制御された浴2に浸漬されており、この浴2は液体金属、例えば、錫から構成されている。電極ホイール1の材料は、液体錫で電極が濡れることを許容し、すなわち、電極ホイール1の表面は、錫浴2を通って回転軸3を中心として回転するとき、錫の薄膜によって被覆される。パルスレーザ4を用いて、錫はギャップにおいて、電極ホイールの1つから蒸発する。蒸気雲は、第2の電極ホイールに向けて膨張し、所定時間の後、電極ホイールの間に短絡回路が作られる。コンデンサバンク5は、絶縁されたフィードスルー6を通して錫浴2に接続され、従って、電極ホイール1にも接続され、放電し、所望のEUV放射を放出する高温プラズマが生成する。構造全体は、真空容器8の中に配置され、少なくとも104hPaの基本的な真空に達する。この真空によって、例えば、2〜10kV程度のより高電圧がコンデンサバンク5から電極1に印加され、非制御な破壊放電につながることがない。電極ホイール2の表面上の錫層7は、ワイパー9によって厚みを制御される。厚みは代表的に、0.5μm〜40μmの間の範囲に制御される。蒸発した錫が、ランプの他の部分に入らないように、金属シールド10がランプの内側に配置されている。ランプの外にある鏡などの光学要素は、ランプの放射側に配置された破片緩和ユニット(a debris mitigation unit)11によって保護される。そうした破片緩和ユニット11によれば、放射の通過を許容し、金属蒸気の通過を抑制する。また、模式的に図示するように、浴2内の溶融金属を事前設定温度に維持するために、2つの加熱/冷却ユニット12が設けられる。
【0004】
このようなEUVプラズマ放電ランプは、以下の利点を有する。プラズマ燃料として錫を使用できるので、コンデンサバンクに格納されたエネルギーをEUVに変換する高い変換効率が得られる。電極は回転するので、プラズマによって発生した熱は、大きな表面にわたって広まり、これにより、高い平均入力電力が許容される。ホイール上の錫層は、絶えず再生されるので、電極浸食が、電極の形状を変化させることはない。従って、ランプには非常に長時間の寿命が得られる。コンデンサバンクと回転電極ホイールとの間の電気的接触に使用される液体錫は、摺動接触の、又は、回転するコンデンサバンクの、要求条件を回避する。
【0005】
プラズマのまわりの臨界領域は、回転する電極によって冷却され、このことは、入力電力が回転周波数に比例して増加することを意味する。しかしながら、回転周波数は、以下の理由のために制限される。遠心力は、錫を外方へ加速し、高い回転周波数で、液滴が形成され、すなわち、錫層は剥がれ去る。この過程は、例えば、適当なワイパー9で、錫膜の厚みを減少させることによって、より高い回転周波数に向けてシフトできる。別の可能性は、電極の直径を増加させることであって、同じ速度(ωR)で遠心力(ω2R)を減少させる。この解決策の不都合は、極度に大きなホイールが必要であり、これは、機械的安定性も、ランプの小型化も改善することがない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、電気的に動作する放電によって、EUV放射及び/又は軟X線を発生させるプラズマ放電ランプであって、プラズマの発生に金属蒸気を使用でき、高い入力電力に対して、より小型の設計が可能なものを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1に従ったプラズマ放電ランプによって達成される。有利な実施形態によるランプは、従属請求項の主題であって、本発明を実施するために、以下の説明及び例において、さらに開示される。
【0008】
提案されるプラズマ放電ランプは、電気的に動作する放電によって、EUV放射及び/又は軟X線を発生させるプラズマ放電ランプであって、このプラズマ放電ランプは、放電空間内にギャップを形成するように互いに間隔を隔てて配置された、少なくとも2つの電極であって、前記電極の間のガス媒体中に、プラズマのイグニションを生じさせる、上記電極を備えている。金属適用装置は、前記電極の表面に金属を適用すべく配置される。好ましくは、前記金属適用装置は、溶融金属を収めた2つの容器を備え、それぞれの前記電極は、1つの前記容器に浸されて、前記電極の表面に溶融金属を適用する。また、金属適用装置は、例えば、1又は複数の気化装置又はスパッタリング装置から、又は、1又は複数のローラから形成でき、金属又は溶融金属を適用する。本発明のプラズマ放電ランプにおいては、電極は、コンベアベルトから形成され、前記ギャップに金属を搬送するように駆動される。それぞれの電極について、整形要素がギャップに設けられ、ギャップにおいて電極の適切な形状及び距離を確保する。コンベアベルトは、整形要素に接して移動し、金属をその表面からギャップに搬送する。エネルギービーム装置、特に、レーザは、ギャップにおける少なくとも1つの前記表面へエネルギービームを導くように適合し、少なくとも部分的に前記適用された金属を蒸発させ、それにより、前記ガス媒体を生成する。
【0009】
そうしたコンベアベルトを、電極、すなわち、プラズマ放電ランプのカソード及びアノードとすることで、小型のランプ設計を達成し、同時に、高い入力電力のために電極を充分に冷却することが可能になる。
【0010】
提案されるプラズマ放電ランプは、好ましくは、2つの電極の設計及び動きを除いて、ここで参照によって引用される、WO 2005/025280 A2号のプラズマ放電ランプと同様に設計される。電極ホイールの代わりに、コンベアベルトを使用することは、さらに利点を有し、機械的設計に自由度を許容する。例えば、ベルトと溶融金属との間の接触面は、容易に広くすることができ、そのためには、対応する金属浴内の溶融金属の液面下に、複数の通過又は巻きを形成すればよい。これは、ベルトの冷却をかなり改善する。
【0011】
提案されるプラズマ放電ランプのひとつの実施形態においては、整形要素は、ギャップにて屈曲面を提供するように形成され、屈曲面はかなり大きな最小曲率半径を有し、遠心力に起因して、整形要素の箇所で液体金属が剥がれ去るリスクなしに、ベルトの駆動速度を高くできる。整形要素の残りの部分は、コンベアベルトと接触していないので、この部分は最小の空間を占めるために形成される。そうした整形要素は、円の一部分をなす輪郭を有し、例えば、ベルトと同じか又は小さい幅の厚みをもった丸い円板の切取部分から作られる。また、他の屈曲した形態も可能である。従って、回転ホイールと比較すると、そうした整形要素は、同じ空間を占めることなく、ギャップの箇所にて、電極の大きな曲率半径を提供する。ベルトの案内のためにさらに必要とされる偏向要素は、はるかに小さな曲率を備え、液体金属の浴の中に配置され、又は、適当なカバーと組み合わせられて、遠心力に起因して、液体金属が剥がれ去るのを防止する。
【0012】
電源のコンデンサバンクと電極との間の電気的な接続は、WO 2005/025280 A2号に既に開示されているのと同じ方法で、液体金属の浴を通って達成される。それにもかかわらず、上記実施形態における整形要素は、固定されて回転しないので、電極への電気接続は、整形要素を介して達成される。これは、溶融金属の容器を互いに充分な距離だけ離すことができるという利点を有し、プラズマが発生させたEUV放射及び/又は軟X線の放射を、かかる方向に許容でき、すなわち、放射は2つの容器の間を通過できる。そうした場合においては、容器を通して電極を電気的に接続することは、不都合に高いインダクタンスのシステムをもたらす。
【0013】
別の構成においては、コンベアベルトの移動面は、垂直面に対して傾斜しており、すなわち、図2乃至図5の紙面に対して傾斜しており、容器を除いて、プラズマが発生させたEUV放射及び/又は軟X線を通過させる。
【0014】
本発明のさらに別の実施形態によるプラズマ放電ランプにおいては、整形要素は、回転ローラから形成され、上述した実施形態に比べて小さい曲率半径を有している。これらの整形要素の箇所の表面から液体金属が剥がれ去るのを避けるために、追加的な対をなす冷却ローラが、ベルトの駆動方向に対して整形要素の上方に設けられる。これらの追加的なローラは冷却されて、冷却された一対のローラの間を通過するベルトの表面上の液体金属膜は、融点よりも低温に冷却され、それにより、コンベアベルト上に固体層を形成する。この固体層によって、溶融金属は移動せず、高い駆動速度における遠心力の問題は生じることがなく、整形要素の曲率及び冷却ローラの下方にあるその他の偏向要素の曲率は、たとえ高い駆動速度であっても小さく保たれる。
【0015】
本発明のプラズマ放電ランプにおけるコンベアベルトは、液体金属、特に錫で湿るような材料から作られ、充分に高い熱抵抗を有し、ランプの動作中の温度に耐える。好ましくは、この材料は、高い熱コンダクタンスを有する。ベルトは、例えば、モリブデン、タングステン、又はニオブから作られる。ベルトは、閉じたベルト又は開いたベルトである。開いたベルトの場合には、それぞれのベルトのために、2つのキャリアローラが設けられ、これらの間にはベルトが前後に巻き付けられる。
【0016】
本発明のこれらの及びその他の観点については、以下に説明する実施形態を参照することで明らかになる。
【0017】
提案されるプラズマ放電ランプは、特許請求の範囲に定められた保護範囲を限定することなく、添付図面に関連させて、以下に例示的に開示される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来技術によるEUVランプの例を示した図である。
【図2】提案されるEUVランプにおける電極の設計の例を示した図である。
【図3】提案されるEUVランプにおける電極の設計の別の例を示した図である。
【図4】提案されるEUVランプにおける電極の設計の他の例を示した図である。
【図5】提案されるEUVランプにおける電極の設計のさらに別の例を示した図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1に示したEUVプラズマ放電ランプについては、既に、本明細書の導入部分において説明した。以下の例においては、提案されるEUVプラズマ放電ランプの電極のいくつかの実施形態による設計が開示され、これらは、図1のEUVプラズマ放電ランプにおける電極の構成に置換して使用することができる。このランプの別の構成要素は、かかる公知のランプと同一であるので、以下の例と関連させてさらに説明することはしない。
【0020】
図1の電極ホイールで高い回転速度を達成することは、良好な冷却とこれに対応する高い入力電力とを達成するために必要であり、そのためには、電極ホイールの半径を大きくして、遠心力によって液体金属膜が剥がれ去ることを回避する必要がある。しかしながら、そうした大きなホイールでは、小型のEUVランプは実現できない。本発明によるEUVランプにおいては、電極ホイールに代えて、電極として、いわゆる整形要素と組み合わせたコンベアベルトを用いることで、大きなホイールは回避される。図2は、そうした電極設計の例を示している。整形要素13は、参照符号14にて示されるプラズマの付近に、円の小さい一部分をなして形成されている。従って、整形要素13の寸法は、図2から明らかなように、大きい曲率半径と組み合わせたとき、比較的小さい。円の一部分の代わりに、整形要素は、他の種類の曲率、例えば、双曲線を有していてもよい。コンベアベルト15を案内するために、その他の構成要素については小さい曲率半径が不可欠になるが、これらは、錫浴2の液面下に配置され(偏向ホイール16として示す)、又は、偏向ホイール18に関連して示すように、カバー17と組み合わせられる。最後の事例においては、コンベアベルト15は、カバー17と偏向ホイール18によって絞られ、液体錫は、遠心力で剥がれ去ることはない。整形要素13は、コンベアベルトと同じ材料から作ることができる。
【0021】
本発明の例においては、コンベアベルト15は、偏向ロール18によって駆動され、これらは適当な駆動モータに結合されている。コンベアベルトは、錫浴2を収めた容器19を通して案内され、それにより、コンベアベルト15の表面を薄い錫膜で湿らせる。この膜の厚みは、ワイパー9によって制御され、これらは整形要素13の上方に適当に配置されている。図2には、2つの容器19の間に、液体錫の緩和(mitigation)を回避するためのシールド10が示されている。レーザビーム、コンデンサバンク、加熱/冷却システム、及び真空容器については、この図及び以下の図において示していない。既に述べたように、これらの及びその他の構成要素は、図1に示したEUVプラズマ放電ランプに示したのと同じ方法で、配置及び設計される。
【0022】
いくつかのEUV照明システムは、プラズマによって生成したEUV放射が下向きに、すなわち、錫浴2の方向に向けられることを必要としている。これは、図1のホイールを基礎とするシステムでは、実現するのがかなり困難である。それは、図3に示した、提案される電極設計において達成される。この場合には、コンデンサバンクとコンベアベルト15との間の電気接点として、固定された整形要素13が使用され、システムのインダクタンスがそれほど高くないようになっている。そのような高いインダクタンスは、浴を介して電極に電流が流れなければならない場合、錫浴2を収容した容器19の間に大きな間隔があると生じる。
【0023】
図2及び図3の例において、整形要素13は固定された部品である。図4に示した実施形態では、整形要素13が回転する例を示している。この図においては、冷却ローラ20が設けられて、コンベアベルト15を錫の融点よりも低温に冷却するために使用される。固体錫で被覆されたコンベアベルト15は、錫が剥がれ去るリスクなしに、はるかに高いベルトの駆動速度が得られるという利点を有する。このため、冷却ローラ20は、図4に示すように、駆動方向において、第1の偏向ホイール18の前に配置される。
【0024】
図2乃至図4に示した例示的な実施形態は、電極として、閉じたコンベアベルト15を使用している。しかしながら、長時間の寿命をもったそうした種類のベルトを生み出すのは難しい。従って、図5に示すように、2つのキャリアローラ21に巻き付けられた、非常に長い開いたベルトを使用することも有利である。この事例におけるコンベアベルト15の駆動方向は、ランプの消灯時に変化し、ランプは、例えば、EUVリソグラフィーの場合には、2つのダイの照明の間に消灯する。これは、それぞれのコンベアベルト15における両方のキャリアローラ21は、適当な駆動モータに結合され又は結合可能であることを必要とする。
【0025】
本発明について、図面と上記説明において詳細に図示して説明したけれども、そうした図示及び説明は、例示的に考えられるべきであり、制限的ではなく、本発明は、開示された実施形態に限定されない。例えば、図面において、2つの電極の駆動面は同一であると示唆されているけれども、これらの駆動面は、互いに平行でなくてもよい。さらに、偏向ホイールの数は、図示した数に限定されず、適当に設定できる。上述した異なる実施形態を組み合わせることもでき、例えば、図3と図4、又は図4と図5の実施形態は組み合わせられる。
【0026】
特許請求の範囲に記載された発明の実施における、開示された実施形態に対するその他の変形例は、図面、明細書、及び特許請求の範囲を研究することで、当業者に理解される。特許請求の範囲において、“備える”という用語は、その他の要素又は段階の存在を排除せず、不定冠詞“a”又は“an”は複数であることを排除しない。ある種の手段が互いに異なる請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段が有利に組み合わせて使用されないことを意味しない。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、当該請求項の範囲を限定するとして解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0027】
1…電極ホイール
2…錫浴
3…回転軸線
4…パルスレーザ
5…コンデンサバンク
6…絶縁フィードスルー
7…錫層
8…真空容器
9…ワイパー
10…金属シールド
11…破片緩和ユニット
12…加熱/冷却ユニット
13…整形要素
14…プラズマ
15…コンベアベルト
16…錫浴中の偏向ホイール
17…カバー
18…錫浴外の偏向ホイール
19…容器
20…冷却ローラ
21…キャリアローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的に動作する放電によって、EUV放射及び/又は軟X線を発生させるプラズマ放電ランプであって、このプラズマ放電ランプが、
− 放電空間内にギャップを形成するように互いに間隔を隔てて配置された、少なくとも2つの電極であって、前記電極の間のガス媒体中に、プラズマのイグニションを生じさせる、上記電極と、
− 前記電極の表面に金属を適用するための金属適用装置と、
− 前記電極は、コンベアベルトから形成され、金属を前記ギャップに搬送するように駆動され、
− それぞれの電極のための整形要素であって、これに接してコンベアベルトが移動するような整形要素がギャップに設けられ、ギャップにおける電極の適切な形状及び距離を確保し、
− エネルギービーム装置であって、ギャップにおける少なくとも1つの前記表面へエネルギービームを導くように適合し、少なくとも部分的に前記適用された金属を蒸発させ、それにより、前記ガス媒体を生成することを特徴とするプラズマ放電ランプ。
【請求項2】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
前記金属適用装置は、溶融金属を収めた2つの容器を備え、それぞれの前記電極は、1つの前記容器に浸されて、前記電極の表面に溶融金属を適用することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項3】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
電極は、溶融金属を介して、容器から電源に電気的に接続されていることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項4】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
電極は、整形要素を介して、電源に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項5】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
整形要素は、ギャップに屈曲面を提供するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項6】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
整形要素は、円の一部分をなす輪郭を有していることを特徴とする請求項5に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項7】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
容器の外部に、コンベアベルトのための偏向要素がコンベアと共に設けられ、偏向中に溶融金属が離れるのを回避することを特徴とする請求項2に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項8】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
コンベアベルトは、容器内の溶融金属を通して、数回の巻きに案内されていることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項9】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
容器は間隔を隔てられ、容器の間にプラズマが発生させたEUV放射及び/又は軟X線を通過させることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項10】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
電極は、整形要素を介して、電源に電気的に接続されていることを特徴とする請求項9に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項11】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
コンベアベルトの移動面は、垂直面に対して傾斜しており、容器を除いて、プラズマが発生させたEUV放射及び/又は軟X線を通過させることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項12】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
一対の冷却ローラが設けられ、一対のローラをギャップに向けて通過するコンベアベルト上の溶融金属を冷却し、溶融金属の融点よりも低温にすることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項13】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
整形要素は回転ローラであることを特徴とする請求項12に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項14】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
コンベアベルトは、閉じたベルトであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ放電ランプ。
【請求項15】
前記プラズマ放電ランプにおいて、
コンベアベルトは、開いたベルトであって、2つの巻取キャリアローラの間を行き来してそれぞれ移動することを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ放電ランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−503170(P2010−503170A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527245(P2009−527245)
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【国際出願番号】PCT/IB2007/053480
【国際公開番号】WO2008/029327
【国際公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】