説明

コークス生成炉のガス循環装置と方法

【課題】耐熱温度(例えば1000℃以上)の高い熱交換器を用いることなく、コークス生成炉の発生ガスの水分を除去し、水分が少なく(例えば8〜10%)、かつ高温(例えば1000℃)の供給ガスとしてコークス生成炉に循環させることができるコークス生成炉のガス循環装置と方法を提供する。
【解決手段】コークス生成炉10の発生ガス3を冷却し除塵して循環ガス4とする排ガス処理装置22と、循環ガスを再冷却しコークス生成炉に供給する供給ガス6の所定水分より低い水分まで低減する再冷却装置24と、再冷却装置で再冷却された循環ガス4cを所定の中温まで間接加熱する間接加熱装置26と、間接加熱装置で間接加熱された循環ガスに高温燃焼ガスを混合して所定温度の供給ガス6とする燃焼加熱器28とを備え、供給ガス6をコークス生成炉10に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コークス生成炉のガス循環装置と方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コークスは、製鉄原料の1つであり、従来は原料炭として強粘結炭を用い、主として直立外熱式の加熱炉を用いて間歇的に製造していた。しかし、近年、世界的な鉄鋼業の発展に伴い、強粘結炭が不足し安定的な入手が困難になりつつある。
そこで、地球上に豊富に存在する非粘結炭や微粘結炭を主原料とした成型炭をシャフト炉型内燃式乾留炉に装入して連続的にコークスを製造する研究が進められている(例えば、非特許文献1、特許文献1)。
【0003】
図1は、非特許文献1に開示された連続乾留実験設備の全体構成図である。この図において、51は連続乾留炉、52はプリクーラ、53はガスクーラ、54はEP(電気集塵機)、55はガスヒータ(低温熱風炉)、56はプリヒータ、57はガスヒータ(高温熱風炉)である。
非特許文献1では、連続乾留炉51による発生ガスを、プリクーラ52とガスクーラ53で冷却してガス中のタール及びアンモニアを除去し、電気集塵機54でガス中の粉塵を除去し、低温熱風炉55で循環ガスを低温(650〜730℃)まで加熱し、プリヒータ56と高温熱風炉57で循環ガスを高温(950〜1050℃)まで加熱し、加熱した低温ガスと高温ガスをそれぞれ連続乾留炉51に循環させている。
【0004】
図2は、特許文献1に開示された成型コークス製造設備の全体構成図である。この図において、61は乾留炉、62は除塵機、63はガス冷却設備、64は循環ブロワー、65は高温ガス加熱器、66は連続式熱交換器(低温ガス加熱器)である。
特許文献1では、成型炭を乾留炉61の炉頂より装入し、高温ガス加熱器65と低温ガス加熱器66からの熱風により成型炭を直接加熱で乾留し、成型コークスとして炉底より炉外に排出する。一方、乾留炉61の炉頂から排出したコークス炉ガスは、除塵機62およびガス冷却設備63を通過させ、その一部を回収ガスとして回収し、残りを循環ブロワー64により、連続式熱交換器(低温ガス加熱器)66および高温ガス加熱器65を介して乾留炉61に循環供給している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】奥原捷晃他、「成型コークス製造における発生ガスの間接予熱循環」、社団法人日本鉄鋼協会、鉄と鋼 第68年第4号 昭和57年3月
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平06−330046号公報、「成型コークスの製造方法」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、従来の成型コークス製造装置では、乾留炉(コークス生成炉)による発生ガスを排ガス処理した後、加熱して循環使用している。以下、排ガス処理前のガスを「発生ガス」、排ガス処理後のガスを「循環ガス」、コークス生成炉に供給するガスを「供給ガス」と呼ぶ。
【0008】
発生ガスの主成分は水素および一酸化炭素であり、乾燥状態で水素成分は50%以上である。また、成型コークスの製造のため、供給ガスは水分が少なく(例えば8〜10%)、かつ高温(例えば1000℃)である必要がある。
【0009】
非特許文献1では、プリクーラ52とガスクーラ53で発生ガスを冷却し、電気集塵機54でガス中の粉塵を除去し、プリヒータ56と高温熱風炉57で循環ガスを高温(950〜1050℃)まで加熱している。また、特許文献1では、ガス冷却設備63で発生ガスを冷却及び除塵し、高温ガス加熱器66で循環ガスを高温まで加熱している。
【0010】
従来の高温熱風炉57及び高温ガス加熱器65は、循環ガス中の水分が増加しないように、熱交換器を用いた間接加熱で、循環ガスを加熱していた。
しかしこの場合、循環ガスを高温(例えば1000℃)まで加熱するため、熱交換器の耐熱温度を高める必要があり、熱交換器が非常に高価となる問題点があった。また、かかる熱交換器の熱効率は一般的に低く、所望の加熱性能を発揮するためには、熱交換器が大型となる問題点もあった。
【0011】
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、耐熱温度(例えば1000℃以上)の高い熱交換器を用いることなく、コークス生成炉の発生ガスの水分を除去し、水分が少なく(例えば8〜10%)、かつ高温(例えば1000℃)の供給ガスとしてコークス生成炉に循環させることができるコークス生成炉のガス循環装置と方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、非粘結炭又は微粘結炭を主原料とする成型炭から連続的にコークスを製造するコークス生成炉のガス循環装置であって、
コークス生成炉の発生ガスを冷却し除塵して循環ガスとする排ガス処理装置と、
前記循環ガスを再冷却し、コークス生成炉に供給する供給ガスの所定水分より低い水分まで低減する再冷却装置と、
該再冷却装置で再冷却された循環ガスを所定の中温まで間接加熱する間接加熱装置と、
該間接加熱装置で間接加熱された循環ガスに高温燃焼ガスを混合してコークス生成炉に供給する所定温度の供給ガスとする燃焼加熱器とを備える、ことを特徴とするコークス生成炉のガス循環装置が提供される。
【0013】
本発明の実施例によれば、前記再冷却装置は、前記循環ガスを水冷された充填層で冷却する充填冷却装置であり、
前記燃焼加熱器は、発生ガスよりも水素成分の少ない燃料を空気で燃焼させる低水素燃料用燃焼器である。
【0014】
また本発明の別の実施例によれば、前記再冷却装置は、前記循環ガスを水冷された充填層で冷却する充填冷却装置と、該充填冷却装置で冷却した循環ガスを低温媒体で間接冷却する間接冷却器とからなり、
前記燃焼加熱器は、間接加熱装置で間接加熱された中温の循環ガスを空気で燃焼させる循環ガス用燃焼器である。
【0015】
また本発明によれば、非粘結炭又は微粘結炭を主原料とする成型炭から連続的にコークスを製造するコークス生成炉のガス循環方法であって、
コークス生成炉の発生ガスを冷却し除塵して循環ガスとし、
該循環ガスを再冷却し、コークス生成炉に供給する供給ガスの所定水分より低い水分まで低減し、
再冷却された循環ガスを所定の中温まで間接加熱し、
間接加熱された循環ガスに高温燃焼ガスを混合して所定温度の供給ガスとし、
該供給ガスをコークス生成炉に供給する、ことを特徴とするコークス生成炉のガス循環方法が提供される。
【0016】
本発明の実施例によれば、水冷された充填層により前記循環ガスを再冷却し、
発生ガスよりも水素成分の少ない燃料を空気で燃焼させて前記高温燃焼ガスを発生させる。
【0017】
また本発明の別の実施例によれば、水冷された充填層により前記循環ガスを再冷却し、さらに低温媒体で循環ガスを間接冷却し、
間接加熱された中温の循環ガスを空気で燃焼させて前記高温燃焼ガスを発生させる。
【発明の効果】
【0018】
上記本発明の装置および方法によれば、燃焼加熱器により、間接加熱装置で間接加熱された循環ガスに高温燃焼ガスを混合して所定温度(例えば最高1000℃)の供給ガスとするので、耐熱温度(例えば1000℃以上)の高い熱交換器を必要としない。
また、再冷却装置により、循環ガスを再冷却し、コークス生成炉に供給する供給ガスの所定水分より低い水分まで低減するので、高温燃焼ガスによりこれに含まれる水分が混合しても、コークス生成炉に供給する供給ガスを所定水分以下に抑えることができる。
【0019】
また、本発明の実施例によれば、充填冷却装置により、前記循環ガスを水冷された充填層で再冷却するので、循環ガスの水分を約6〜7%まで下げることができ、低水素燃料用燃焼器により、発生ガスよりも水素成分の少ない燃料(都市ガス、灯油等)を空気で燃焼させることで、水分の増加量を2%未満に抑え、コークス生成炉に供給する供給ガスの水分を約8〜9%以下に抑えることができる。
【0020】
また、本発明の別の実施例によれば、充填冷却装置により、前記循環ガスを水冷された充填層で再冷却して、循環ガスの水分を約6〜7%まで下げ、次いで、間接冷却器により、低温媒体で間接冷却するので、循環ガスの水分を約4〜5%以下まで下げることができ、循環ガス用燃焼器により、間接加熱装置で間接加熱された中温の循環ガスを空気で燃焼させることで、水分の増加量を3%未満に抑え、コークス生成炉に供給する供給ガスの水分を約7〜8%以下に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】非特許文献1に開示された連続乾留実験設備の全体構成図である。
【図2】特許文献1に開示された成型コークス製造設備の全体構成図である。
【図3】本発明によるコークス生成炉のガス循環装置の第1実施形態図である。
【図4】本発明によるコークス生成炉のガス循環装置の第2実施形態図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0023】
図3は、本発明によるコークス生成炉のガス循環装置の第1実施形態図である。この図において、10はコークス生成炉、11は炉頂ホッパ、12は炉頂ロータリーバルブ、13は炉頂仕切りゲート、14は製品切出装置、15は製品ホッパ、16は製品ロータリーバルブである。
非粘結炭又は微粘結炭を主原料とする成型炭1は、炉頂ホッパ11、炉頂ロータリーバルブ12、および炉頂仕切りゲート13を介して、コークス生成炉10の炉頂に連続的に装入される。
コークス生成炉10の内部において、成型炭1は、本発明のガス循環装置20から供給される熱風による直接加熱により乾留され、炉底より成型コークス2として、製品切出装置14、製品ホッパ15、および製品ロータリーバルブ16を介して炉外に排出される。
【0024】
図3において、本発明のガス循環装置20は、排ガス処理装置22、再冷却装置24、間接加熱装置26、および燃焼加熱器28を備える。
【0025】
排ガス処理装置22は、この例でスプレータワー22aと湿式電気集塵機22bからなり、スプレータワー22aによりコークス生成炉10の発生ガス3を約60〜70℃まで冷却し、湿式電気集塵機22bにより発生ガス3中の粉塵を除塵する。
以下、排ガス処理装置22で冷却し除塵したガス4を、「循環ガス」と呼ぶ。
【0026】
再冷却装置24は、この例では、循環ガスを水冷された充填層で冷却する充填冷却装置24aであり、循環ガス4をさらに冷却し、コークス生成炉10に供給する供給ガス7の所定水分(例えば8〜10%)より十分低い水分(例えば6〜7%)まで低減する。ここで、再冷却装置24による冷却後の水分は、後述する燃焼加熱器28により水分が加算された後の水分が、コークス生成炉10に供給する供給ガス6の所定水分以下となるように設定する。
【0027】
再冷却装置24で冷却された循環ガス4は、ガスブロア25により昇圧されて、その一部が余剰ガス4aとして外部に抜出され、さらに一部がコークス生成炉10の炉底に冷却ガス4bとして供給され、残りが間接加熱装置26に循環ガス4cとして供給される。
【0028】
間接加熱装置26は、この例では、間接熱交換器26aと燃焼空気ブロア26bからなり、燃料ガス7a(例えば都市ガス)を燃焼空気ブロア26bからの空気で燃焼させて高温燃焼ガスを発生し、この高温燃焼ガスを間接熱交換器26aに供給して循環ガス4cを所定の中温(例えば500〜600℃)まで間接加熱する。なお、燃料ガス7aを空気で燃焼させるために、独立した燃焼器を備えるのが好ましい。
【0029】
間接加熱装置26で中温まで間接加熱した循環ガスは、その一部5aがコークス生成炉10に中温ガスとして直接供給され、残り5bが燃焼加熱器28に循環ガスとして供給される。
【0030】
燃焼加熱器28は、この例では、燃焼器28aと燃焼空気ブロア28bからなり、循環ガスよりも水素成分の少ない燃料7b(都市ガス、灯油等)を燃焼空気ブロア28bによる空気で燃焼させる低水素燃料用燃焼器である。
燃焼加熱器28は、燃焼器28aで発生した高温燃焼ガスを、間接加熱装置26で間接加熱された循環ガス5bに混合してコークス生成炉10に供給する所定の温度(例えば1000℃)まで高める。
さらに燃焼加熱器28で昇温後のガスは、上述した供給ガス6であり、この供給ガス6をコークス生成炉10に供給する。
【0031】
上述した中温ガス5aと高温の供給ガス6は、コークス生成炉10にガス循環装置20から供給される熱風として機能する。
【0032】
上述したガス循環装置20を用い、本発明のガス循環方法では、
(A)コークス生成炉10の発生ガス3を冷却し除塵して循環ガス4とし、
(B)水冷された充填層により循環ガス4を再冷却し、コークス生成炉10に供給する供給ガス6の所定水分より低い水分まで低減し、
(C)再冷却された循環ガスの一部4cを所定の中温まで間接加熱し、
(D)循環ガス4(4a,4c,5b)よりも水素成分の少ない燃料7bを空気で燃焼させて高温燃焼ガスを発生させ、間接加熱された循環ガス4cに高温燃焼ガスを混合して所定温度の供給ガス6とし、供給ガス6をコークス生成炉10に供給する。
【0033】
上述した本発明の装置および方法によれば、燃焼加熱器28により、間接加熱装置26で間接加熱された循環ガスの残部5bに高温燃焼ガスを混合して所定温度(例えば最高1000℃)の供給ガス6とするので、耐熱温度(例えば1000℃以上)の高い熱交換器を必要としない。
また、再冷却装置24により、循環ガス4を再冷却し、コークス生成炉10に供給する供給ガス6の所定水分より低い水分まで低減するので、高温燃焼ガスによりこれに含まれる水分が混合しても、コークス生成炉10に供給する供給ガスを所定水分以下に抑えることができる。
【0034】
また、上記本発明の実施例によれば、充填冷却装置24aにより、循環ガス4を水冷された充填層で再冷却するので、循環ガス4の水分を約6〜7%まで下げることができ、低水素燃料用燃焼器(燃焼加熱器28)により、循環ガスよりも水素成分の少ない燃料(都市ガス、灯油等)を空気で燃焼させることで、水分の増加量を2%未満に抑え、コークス生成炉10に供給する供給ガス6の水分を約8〜9%以下に抑えることができる。
【0035】
図4は、本発明によるコークス生成炉のガス循環装置の第2実施形態図である。
【0036】
この例において、再冷却装置24は、循環ガス4を水冷された充填層で冷却する充填冷却装置24aと、充填冷却装置24aで冷却した循環ガス4を低温媒体で間接冷却する間接冷却器24bとからなる。間接冷却器24bはこの例で余剰ガス4aが外部に抜出された後のラインに設置され、間接冷却する循環ガス量を少なくしている。また、間接冷却器24bで用いる低温媒体は、例えば冷却水又は冷凍機の冷媒であり、循環ガス4を充填冷却装置24aよりもさらに冷却し、コークス生成炉10に供給する供給ガス7の所定水分(例えば8〜10%)より十分低い水分(例えば4〜5%)まで低減する。
ここで、間接冷却器24bによる冷却後の水分は、後述する燃焼加熱器28により水分が加算された後の水分が、コークス生成炉10に供給する供給ガス7の所定水分以下となるように設定する。
【0037】
この例において、燃焼加熱器28は、燃焼器28aと燃焼空気ブロア28bからなり、間接加熱装置26で間接加熱された中温の循環ガス5aの一部を燃焼空気ブロア28bによる空気で燃焼させる循環ガス用燃焼器である。
燃焼加熱器28は、燃焼器28aで発生した高温燃焼ガスを、間接加熱装置26で間接加熱された循環ガスの残部5bに混合してコークス生成炉10に供給する所定の温度(例えば1000℃)まで高める。
さらに燃焼加熱器28で昇温後のガスは、上述した供給ガス6であり、この供給ガス6をコークス生成炉10に供給する。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0038】
上述したガス循環装置20を用い、本発明のガス循環方法では、
(A)コークス生成炉10の発生ガス3を冷却し除塵して循環ガス4とし、
(B)水冷された充填層により循環ガス4を再冷却し、さらに低温媒体で循環ガス4を間接冷却して、コークス生成炉10に供給する供給ガス6の所定水分より低い水分まで低減し、
(C)再冷却された循環ガスの一部4cを所定の中温まで間接加熱し、
(D)間接加熱された中温の循環ガス4を空気で燃焼させて高温燃焼ガスを発生させ、間接加熱された循環ガス4cに高温燃焼ガスを混合して所定温度の供給ガス6とし、供給ガス6をコークス生成炉10に供給する。
【0039】
上述した本発明の装置および方法によれば、充填冷却装置24aにより、循環ガス4を水冷された充填層で再冷却して、循環ガスの水分を約6〜7%まで下げ、次いで、間接冷却器24bにより、低温媒体で間接冷却するので、循環ガス4cの水分を約4〜5%以下まで下げることができる。
次いで、循環ガス用燃焼器28により、間接加熱装置26で間接加熱された中温の循環ガス5aを空気で燃焼させることで、水分の増加量を3%未満に抑え、コークス生成炉10に供給する供給ガス6の水分を約7〜8%以下に抑えることができる。
その他の作用効果は、第1実施形態と同様である。
【0040】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0041】
1 成型炭、2 成型コークス、3 発生ガス、
4 循環ガス、4a 余剰ガス、4b 冷却ガス、4c 循環ガス、
5a 中温ガス、5b 循環ガス、6 供給ガス、
7a 燃料ガス(都市ガス)、7b 燃料(都市ガス、灯油)、
10 コークス生成炉、11 炉頂ホッパ、
12 炉頂ロータリーバルブ、13 炉頂仕切りゲート、
14 製品切出装置、15 製品ホッパ、
16 製品ロータリーバルブ、
20 ガス循環装置、22 排ガス処理装置、
22a スプレータワー、22b 湿式電気集塵機、
24 再冷却装置、24a 充填冷却装置、24b 間接冷却器、
25 ガスブロア、26 間接加熱装置、
26a 間接熱交換器、26b 燃焼空気ブロア、
28 燃焼加熱器(低水素燃料用燃焼器、循環ガス用燃焼器)、
28a 燃焼器、28b 燃焼空気ブロア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非粘結炭又は微粘結炭を主原料とする成型炭から連続的にコークスを製造するコークス生成炉のガス循環装置であって、
コークス生成炉の発生ガスを冷却し除塵して循環ガスとする排ガス処理装置と、
前記循環ガスを再冷却し、コークス生成炉に供給する供給ガスの所定水分より低い水分まで低減する再冷却装置と、
該再冷却装置で再冷却された循環ガスを所定の中温まで間接加熱する間接加熱装置と、
該間接加熱装置で間接加熱された循環ガスに高温燃焼ガスを混合してコークス生成炉に供給する所定温度の供給ガスとする燃焼加熱器とを備える、ことを特徴とするコークス生成炉のガス循環装置。
【請求項2】
前記再冷却装置は、前記循環ガスを水冷された充填層で冷却する充填冷却装置であり、
前記燃焼加熱器は、循環ガスよりも水素成分の少ない燃料を空気で燃焼させる低水素燃料用燃焼器である、ことを特徴とする請求項1に記載のコークス生成炉のガス循環装置。
【請求項3】
前記再冷却装置は、前記循環ガスを水冷された充填層で冷却する充填冷却装置と、該充填冷却装置で冷却した循環ガスを低温媒体で間接冷却する間接冷却器とからなり、
前記燃焼加熱器は、間接加熱装置で間接加熱された中温の循環ガスを空気で燃焼させる循環ガス用燃焼器である、ことを特徴とする請求項1に記載のコークス生成炉のガス循環装置。
【請求項4】
非粘結炭又は微粘結炭を主原料とする成型炭から連続的にコークスを製造するコークス生成炉のガス循環方法であって、
コークス生成炉の発生ガスを冷却し除塵して循環ガスとし、
該循環ガスを再冷却し、コークス生成炉に供給する供給ガスの所定水分より低い水分まで低減し、
再冷却された循環ガスを所定の中温まで間接加熱し、
間接加熱された循環ガスに高温燃焼ガスを混合して所定温度の供給ガスとし、
該供給ガスをコークス生成炉に供給する、ことを特徴とするコークス生成炉のガス循環方法。
【請求項5】
水冷された充填層により前記循環ガスを再冷却し、
循環ガスよりも水素成分の少ない燃料を空気で燃焼させて前記高温燃焼ガスを発生させる、ことを特徴とする請求項4に記載のコークス生成炉のガス循環方法。
【請求項6】
水冷された充填層により前記循環ガスを再冷却し、さらに低温媒体で循環ガスを間接冷却し、
間接加熱された中温の循環ガスを空気で燃焼させて前記高温燃焼ガスを発生させる、ことを特徴とする請求項4に記載のコークス生成炉のガス循環方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−265391(P2010−265391A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−118245(P2009−118245)
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】