説明

ゴルフ練習場ラッセル集球シート

【課題】ゴルフ練習場の集球効率を上げながら、クッション性がよく、耐久性があり、さらに、太陽光の反射を抑えた集球シートを提供する。
【解決手段】鎖状編み目1と挿入糸2と連結糸3からなるラッセル編みのシートに合成樹脂製の短繊維の綿4からなる不織布シート5をニードルでパンチング加工した後、樹脂を浸透させ、乾燥加工することにより組織を固定したシートから構成されており、ラッセルシートの伸縮性、クッション性がボールの衝撃を吸収するとともに、毛羽状に短繊維の綿がラッセルシートに絡まることにより、太陽光の反射を抑える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゴルフ練習場のフェアウェイに敷設する集球シートに関するものであり、ラッセル編みのシートに合成樹脂短繊維の綿をニードルパンチ加工し、集球性、クッション性、耐久性、さらに太陽光の反射を改善した物である。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゴルフ練習場の集球シートは、タフテッドのループ人工芝、ニードルパンチカーペット、単独でのラッセルシートなど使用されている。
【特許文献1】 特開2001−340509
【特許文献2】 特開 平2−74648
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ゴルフ練習場の集球においては、低勾配でボールが転がる事が集球コストを抑える事につながり重要であり、さらにクッション性をますことはボールを長持ちさせる効果がある。タフテッドのループ人工芝での集球シートは、組織が破壊されると繊維の毛玉ができたりし、集球効率を悪化させる問題を有している。その他の集球シートは、太陽光の反射があり、ボールの着地点が見えづらいなどの課題を抱えている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
合成樹脂から作られたモノフィラメント、マルチフィラメント、スプリットヤーン、紡績糸などで構成されたラッセル編みシートに同じく、合成樹脂短繊維の綿をニードルでパンチ加工を施す。さらに樹脂を塗布し、乾燥させシートの組織を固定する。
【発明の効果】
【0005】
ラッセルシートの伸縮性、クッション性がボールの衝撃を吸収し、短繊維の綿がラッセルシートの組織に入り込み、シート自体の凹凸を少なくし、ボールの転がり勾配を低くする事が可能になる。さらに、毛羽状に短繊維の綿がラッセルシートに絡まる事により、太陽光の反射を抑える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
5mm厚前後のダブルラッセル編みのシートで表面は、ハニカム構造、網目構造などニードルが打ち込み可能な空間を有している物を用いる。
ダブルラッセルシートの材質は、ポリエステル、ナイロンなど対候性の良い物が理想的である。
ポリエステル短繊維で薄いフェルトシートを加工する。
そのフェルトシートにダブルラッセルシートをセットしポリエステル短繊維の綿をニードルでパンチ加工を施す。
さらに、耐水性SBRなどの樹脂を組織に浸透させ、乾燥により固め、仕上げる。
【産業上の利用可能性】
【0007】
本発明に係わるラッセル集球シートは、工業的に量産することが可能であるため、産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 ダブルラッセル編みのシートによる集球シートの断面図である。
【図2】 ダブルラッセル編みのシートによる集球シートの正面からみた図である。
【図3】 シングルラッセル編みのシートによる集球シートの正面からみた図である。
【図4】 シングルラッセル編みシートによる集球シートの断面図である。
【符号の説明】
【0009】
1 鎖状編み目
2 挿入糸
3 連結糸
4 短繊維綿
5 不織布シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダブルラッセル又はシングルラッセルシートの表面に合成樹脂製の短繊維の綿をパンチング加工し、ゴルフ練習場の集球を目的としたシート。
【請求項2】
ダブルラッセル編みのシートをセンターカットして2枚にする。それぞれに合成樹脂からなる短繊維の綿をパンチング加工しゴルフ練習場の集球を目的としたシート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−277782(P2007−277782A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−128665(P2006−128665)
【出願日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(304031933)
【Fターム(参考)】