説明

サイトカイン産生誘導抗体

本発明は、モノクローナル抗体(AcMo)またはポリクローナル抗体を用いて、形質転換されてもされなくてもよい免疫系に属するエフェクター細胞の活性化を測定する方法に関する。本発明は、(i)抗体の存在下で反応培地においてCD16受容体発現細胞、および(ii)該抗体の抗原、を接触させること、ならびにCD16受容体発現細胞によって産生される少なくとも一つのサイトカインの量を測定することからなることを特徴とする。本発明はまた、自己免疫疾患および炎症疾患、癌、ならびに病原体による感染症の治療のために意図されるIFNγまたはIL2のようなサイトカインおよびインターロイキンの発現を誘導することができる抗体の選択にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CD16受容体発現細胞を、抗体および該抗体に対する抗原の存在下で反応培地において接触させること、およびCD16受容体発現細胞によって産生された少なくとも一つのサイトカインの量を測定することを含むことを特徴とする、モノクローナル抗体(MoAb)またはポリクローナル抗体による、免疫系に属するまたはインビトロで改変されたエフェクター細胞の活性化を測定する方法に関する。本発明はまた、サイトカインおよびインターロイキン、特にIFNγまたはIL2の発現を誘導する特徴を有する抗体の選択にも関する。
【背景技術】
【0002】
ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体による免疫療法は、医薬品の最も重要な局面の一つとなりつつあるプロセスである。一方、臨床試験において得られた結果は、対照的であるように思われる。実際、モノクローナル抗体は、有効性が不十分であることが判明するかも知れない。今日、抗体の特性を改善するために、免疫グロブリンFcγ断片に対する研究が行われている。最終的に、これによって、エフェクター細胞(マクロファージ、T-リンパ球、およびNK細胞)の受容体と相互作用して活性化する抗体を得ることができるはずである。
【0003】
特定の免疫グロブリンGの生物活性は、分子上に存在するオリゴ糖の構造、および特にそのFc部分に依存する。全てのヒトおよびマウスサブクラスのIgG分子は、それぞれの重鎖のCH2ドメイン(ヒトIgGに関しては残基Asn 297)に結合したN-オリゴ糖を有する。抗体のエフェクター分子(Fc受容体および補体)との相互作用能に及ぼすこのグリカン残基の影響が証明されている。チュニカマイシンの存在下で培養することによるヒトIgG1のグリコシル化の阻害によって、例えば、単球およびマクロファージ上に存在するFcγR1受容体に対するこの抗体の親和性が50倍減少する(Leatherbarrowら、1985)。非グリコシル化IgG3はNK細胞上のFcγRIII受容体によるADCC型の溶解を誘導することができないこととが記述されていることから(Lundら、1990)、FcγRIII受容体に対する結合はまた、IgG上の糖質の喪失によっても影響を受ける。
【0004】
しかし、これらのグリカン残基の存在が必要であることの他に、エフェクター機能に関与する能力において差を生じることができるのは、より正確にはその構造の不均一性である。個体によって多様であるガラクトシル化プロファイルが認められている。これらの差は、おそらくこれらの個体の細胞クローンのあいだのガラクトシルトランスフェラーゼと他の酵素の活性の相違を反映している(Jefferisら、1990)。翻訳後プロセスのこの通常の不均一性のために様々な形の糖が生成されるが(モノクローナル抗体の場合においても)、それによってリウマチ性関節炎またはクローン病のような特定の病理状態に関連した異型性の構造が起こりえて、それらの場合、非ガラクトシル化残基がかなりの割合で存在することが証明されている(Parekhら、1985)。
【0005】
様々なグルカン構造と抗体活性のあいだに存在する関係によって提起される複雑さに向かい合う場合、どの抗体が有効であるかを迅速に識別することが有用であり、それによってこのように免疫系の特定の成分の活性化または阻害においてより大きい有効性または特定の特性を有する抗体を産生する細胞を選択することができる。
【発明の開示】
【0006】
2000年4月12日の出願FR第004685号(LFB)において、本発明者らは、FcγRIIIを発現するエフェクター細胞を活性化することができるモノクローナル抗体を調製する新規方法を記述している。この方法において、ハイブリドーマまたはトランスフェクト細胞株に由来するモノクローナル抗体を、該抗体の標的細胞、FcγRIII発現細胞を含むエフェクター細胞、および多価IgGを含む反応混合物において調べる。このように、標的細胞の%溶解を決定すること、および標的細胞の有意な溶解を引き起こす(FcγRIII型ADCC活性)エフェクター細胞を活性化するモノクローナル抗体を選択することが可能である。例えば、抗D抗体のFab部分は、赤血球が保有するRh D抗原に結合するであろう。この結合の後、そのFc部分は、エフェクター細胞(NK細胞)のFcγRIII受容体またはCD16に結合する。この「サンドイッチ」は、赤血球を溶解するパーフォリンのような化学物質の分泌を誘導する。したがって、これが抗原依存的細胞障害性(ADCC)である。生理条件に近づけるために、試験は、ヒト多価免疫グロブリンの存在下で行われる。
【0007】
本発明の意味において、抗体のそのリガンドに対する結合は、CD16トランスフェクトJurkat細胞の活性化を誘導して、IL2分泌を誘導できることが判明している。Jurkat CD16によるIL2の分泌と、エフェクター細胞のCD16媒介ADCC活性とのあいだに強い相関が認められている。さらに、本発明者らは、所定の抗原に対する同じ抗体が、マウス骨髄腫株において産生された場合には全く無効であるが、他の細胞株において産生された場合には、非常に有効であることが判明することを認めた。
【0008】
したがって、問題は、所定の抗体がエフェクター細胞によるサイトカインの産生を刺激することができるか否か、および放出されたサイトカインの特性に従ってそのような活性化の結末を決定することである。
【0009】
したがって、本発明は、分泌されたIL2または他のサイトカインを測定することによって、Jurkat CD16試験を用いて選択された抗体を用いることを提案し、それによって治療的用途に関する該抗体の生物活性を保証することができる。
【0010】
説明
このように、第一の局面において、本発明は、抗体と該抗体に対する抗原の存在下でCD16受容体発現細胞を反応培地において接触させる段階、およびCD16受容体発現細胞によって産生された少なくとも一つのサイトカインの量を測定する段階を含むことを特徴とする、モノクローナル抗体(MoAb)またはポリクローナル抗体による、形質転換されてもされなくてもよい免疫系に属するエフェクター細胞の活性化を測定する方法に関する。
【0011】
「形質転換細胞」という用語は、受容体、特にCD16受容体を発現するように遺伝子改変されている細胞を意味すると解釈される。
【0012】
一般的に、抗体を選択するために、CD16、CD32、およびCD64を含む、Fc受容体をコードする発現ベクターをトランスフェクトしたJurkat型細胞株またはもう一つの細胞株をエフェクター細胞として利用する。好ましくは、CD16受容体をコードする発現ベクターをトランスフェクトしたJurkat株をエフェクター細胞として用いる。この株は、不死化されており、培養培地において無限に増殖することから、特に都合がよい。
【0013】
定量される可能性があるサイトカインにおいて、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10等、TNFα、TGFβ、IP10およびIFNγから選択される少なくとも一つのサイトカインの産生を測定することができる。インターロイキンであるIL-2を選択すれば都合がよいであろう。
【0014】
産生されるサイトカインの量は、エフェクター細胞の活性化または阻害に関するマーカーである。
【0015】
好ましくは、分泌されるインターロイキンIL2の量は、その抗原結合完全性(Fc機能)および有効性(抗原部位)に関してCD16受容体に結合した抗体の質を反映する。IL-2の量の測定は、ADCC型活性に相関する。
【0016】
もう一つの局面において、本発明は、形質転換されてもされなくてもよい免疫系のCD16受容体発現エフェクター細胞を、抗体と該抗体に関する抗原の存在下で反応培地において接触させること、およびCD16受容体発現細胞によって産生された少なくとも一つのサイトカインの量を測定することを含むことを特徴とする、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体の有効性を評価する方法に関する。
【0017】
この方法は、抗ヒト赤血球Rh D特異性を有するモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体の有効性を評価するために特に適している。
【0018】
もう一つの局面において、本発明は、形質転換されてもされなくてもよい免疫系のCD16受容体発現エフェクター細胞を、抗体と該抗体に関する抗原の存在下で反応培地において接触させること、およびCD16受容体発現細胞によって産生された少なくとも一つのサイトカインの量を測定することを含むことを特徴とする、細胞が有効なモノクローナル抗体を産生できるか否かを評価する方法に関する。
【0019】
本発明の方法は、CHO、YB2/0、ヒトリンパ芽球様細胞、昆虫細胞、およびマウス骨髄腫細胞のような、治療抗体を産生するために用いられる細胞について実施することができる。
【0020】
本発明の方法はまた、トランスジェニック植物またはトランスジェニック哺乳類によって産生されたMoAbの評価に適用してもよい。
【0021】
相補的な局面において、本発明は、形質転換されてもされなくてもよい免疫系のCD16受容体発現エフェクター細胞を、精製抗体と該抗体に関する抗原の存在下で反応培地において接触させること、およびCD16受容体発現細胞によって産生された少なくとも一つのサイトカインの量を測定することを含むことを特徴とする、一回またはそれ以上の精製段階後にポリクローナル抗体の有効性および完全性を評価する方法に向けられる。
【0022】
上記の方法は、選択的にヒト免疫グロブリン(IVIg)の存在下で行うことができる。
【0023】
一例として、抗体の非存在下での対照、または陰性対照としての所定の抗体と比較して、IL-2放出量における100%、250%、500%、または1000%より大きい増加が認められる抗体が選択されるであろう。
【0024】
本発明はまた、治療的治療にとって有効である抗体を選択するために上記の方法を用いることに向けられる。例えば、選択される抗体は抗Dであってもよい。同様に、本発明はまた、自己免疫および炎症疾患、癌、病原体による感染症の治療のために意図されてもよい。
【0025】
本発明はまた、少なくとも一つのサイトカイン、特にIL-2、IFN、およびTNFをアッセイすることができる上記の方法を行うために必要な手段および試薬、ならびにCD16受容体発現エフェクター細胞を含む、抗体の生物活性を評価するキットにも関する。
【0026】
さらに、このアッセイ法はまた、ADCCアッセイ法を含んでもよい。この点において、本発明は、CD16受容体発現細胞を、抗体と該抗体に関する抗原の存在下で反応培地において接触させること、およびCD16受容体発現細胞によって産生された少なくとも一つのサイトカインの量を測定することを含むことを特徴とする、最適化されたキメラ、ヒト化またはヒトモノクローナル抗体を選択する方法に関する。
【0027】
特定の態様において、本発明の抗体は、白血球、特にNK(ナチュラルキラー)ファミリーによる、または単球-マクロファージグループによる少なくとも一つのサイトカインの分泌を誘導することができる。一般的に、抗体を選択する場合、CD16、CD32、およびCD64を含むFc受容体をコードする発現ベクターをトランスフェクトしたJurkat型細胞株またはもう一つの細胞株を、エフェクター細胞として利用する。好ましくは、抗体を選択する場合、CD16受容体をコードする発現ベクターをトランスフェクトしたJurkat細胞株をエフェクター細胞として用いる。この細胞株は、それが不死化されており、培養培地において無限に増殖することから、特に都合がよい。分泌されるインターロイキンIL2の量は、その抗原結合完全性(Fc機能)および有効性(抗原性部位)に関してCD16受容体によって結合される抗体の質を反映する。
【0028】
もう一つの態様において、最適化抗体は、Fc断片のグリカン構造の改変によってエクスビボで精製および/または改変した後に調製することができる。この作用に対して、抗体のグルカン構造を改変するために、如何なる適した化学的、クロマトグラフィー、または酵素的手段も用いることができる。
【0029】
もう一つの態様において、抗体は、ラット骨髄腫細胞株、特にYB2/0およびその誘導体の細胞によって産生することができる。上記の抗体を産生するその特性のために他の細胞株を選択してもよい。例えば、ヒトリンパ芽球様細胞、昆虫細胞、およびマウス骨髄腫細胞を試験してもよい。選択は、トランスジェニック植物またはトランスジェニック哺乳類によって産生された抗体を評価するために適用してもよい。この作用のため、CHOにおける産生を、本発明に従う抗体が得られる産生システムを比較および選択するための参照(CHOは医薬品の抗体産生のために用いられている)とする。
【0030】
抗体の一般的なグリカン構造は、鎖が短く、シアリル化の程度は低く、非インターカレート末端結合点マンノースおよびGlcNAcs、および低い程度のフコシル化の両触角型構造である。これらの抗体において、中間型のGlcNAc含有量は非ゼロである。例えば、G0+G1+G0F+G1F型に関して60%より高い、好ましくは80%より高い含有量を有する抗体の組成物を利用してもよく、G0F+G1F型は、50%未満、好ましくは30%未満であると理解される。これらの組成物は、ラット骨髄腫細胞株、例えばYB2/0細胞株について得ることができる。
【0031】
第二の局面において、本発明は、形質転換されてもされなくてもよい免疫系のCD16受容体発現エフェクター細胞を、試験抗体と該試験抗体に関する抗原の存在下で反応培地において接触させること、およびCD16受容体発現細胞によって産生された少なくとも一つのサイトカインの量を測定することを含むことを特徴とする、免疫系に属するエフェクター細胞による少なくとも一つのサイトカインの分泌を誘導することが意図される薬剤を調製するために、上記の抗体を利用することに向けられる。
【0032】
好ましくは、抗体を選択する場合、CD16受容体をコードする発現ベクターをトランスフェクトしたJurkat細胞株をエフェクター細胞として用いる。該放出されたサイトカインは、インターロイキン、インターフェロン、および組織壊死因子(TNF)である。このように、選択された抗体は、免疫系のCD16受容体発現エフェクター細胞による、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10等、TNFα、TGFβ、IP10、およびIFNγから選択される少なくとも一つのサイトカインの分泌の誘導能を有する。
【0033】
好ましくは、選択される抗体は、免疫系のCD16受容体発現エフェクター細胞によるIL-2の分泌の誘導能を有する。分泌されるインターロイキンIL2の量は、その抗原結合完全性(Fc機能)および有効性(抗原性部位)に関してCD16受容体によって結合される抗体の質を反映する。IL2の量の測定は、ADCC型の活性と相関する。
【0034】
選択は、CHO、YB2/0、ヒトリンパ芽球様細胞、昆虫細胞、およびマウス骨髄腫細胞のような、治療抗体を産生するために一般的に用いられる細胞によって産生される抗体に関して行うことができる。選択はまた、トランスジェニック植物またはトランスジェニック哺乳類によって産生された抗体の評価に適用してもよい。
【0035】
好ましくは、本発明は、免疫系に属するエフェクター細胞による少なくとも一つのサイトカインの分泌を誘導することが意図される医薬品を調製するために、ラット骨髄腫細胞株、例えばYB2/0細胞株によって産生された抗体を用いることに向けられる。この点において、本発明は、免疫系に属するエフェクター細胞による少なくとも一つのサイトカインの分泌を誘導することが意図される医薬品を調製するために、差が短く、シアリル化の程度は低く、非インターカレート末端結合点マンノースおよびGlcNAcs、および低い程度のフコシル化を有する両触角型のグルカン構造を有する抗体を用いることに関する。この抗体において、中間型GlcNAc含有量は、非ゼロである。例えば、G0+G1+G0F+G1F型に関して60%より高い、好ましくは80%より高い含有量を有する抗体の組成物を利用してもよく、G0F+G1F型は、50%未満、好ましくは30%未満であると理解される。
【0036】
特定の態様において、選択される抗体は、白血球、特にNK(ナチュラルキラー)ファミリーによる、または単球-マクロファージグループの細胞による少なくとも一つのサイトカインの分泌を誘導することができる。
【0037】
本発明はまた、病的な細胞、またはヒトに対して病原性である生物に由来する抗原に対して特異的である上記の選択された抗体を用いることに関する。
【0038】
この抗体は、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体である。
【0039】
例えば、抗体は抗ヒト赤血球Rh特異性を有するモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体である。
【0040】
本発明に従う抗体はまた、ヒトに対して病原性であるウイルス、悪性腫瘍抗原、またはヒトに対して病原性である細菌もしくは寄生虫の抗原に対する抗体であってもよい。
【0041】
都合のよいことに、選択した抗体は抗体の非存在下、または陰性対照としての所定の抗体の存在下での対照と比較してIL-2放出量の100%、250%、500%、または1000%より多い増加を示す。上記の方法は、選択的にヒト免疫グロブリン(IVIg)の存在下で行うことができる。比較のために、CHO細胞において産生された相同な抗体、またはそうでなければ市販の参照抗体を用いてもよい。
【0042】
補助的な局面において、本発明は、ヒトの医薬品における治療的補助剤として、特に自己免疫および炎症疾患、癌、ならびに病原性物質による感染症を治療するために意図される医薬品を製造するために該選択された抗体を用いることに向けられる。
【0043】
実施例1:Jurkat CD16アッセイ法
抗体:
WinRhoポリクローナル抗体、DF5-EBVモノクローナル抗体、DF5-YB2/0モノクローナル抗体。
【0044】
原理:
このアッセイ法は、抗D抗体がJurkat CD16細胞において発現されたCD16受容体(FcγRIII)に結合して、IL-2分泌を誘導するか否かを評価する。
【0045】
このアッセイ法は、96ウェルプレートにおいて以下の材料を接触させることからなる:抗D抗体、パパイン処理Rh陽性赤血球、Jurkat CD16細胞、およびPMA。
【0046】
37℃で一晩インキュベートした後、96ウェルプレートを遠心して、上清に分泌されたIL2の量をアッセイする。
【0047】
材料
陽性対照抗体:ポリ-D WinRho、DF5-YB2/0。
陰性対照抗体:DF5。
Rh陽性赤血球。
JurkatCD16細胞。
IL2アッセイキット:R/DのQuantikine。
【0048】
方法
赤血球のパパインによる処置
PBSにおいて希釈した赤血球沈降物1 mlをパパイン溶液(1 mg/ml)1 mlと共に37℃で10分インキュベートする。H2O-0.15 M NaClにおいて洗浄を3回行う。
【0049】
反応混合物:
−抗体:IMDM 5%SVFにおける150 ng/mlの希釈液50 μl、
−PMA:IMDM 5%SVCにおける40 ng/mlの希釈液50 μl、
−パパインによって処理した赤血球。IMDM 5%SVFにおいて8×106個/mlを50 μl、
−Jurkat CD16。IMDM 5%SVFにおいて2×106個/mlを50 μl。
37℃で一晩インキュベーション。
次に、プレートを遠心して、上清100 μlを採取して、市販のキットによってIL2に関してアッセイする。450 nmで読み取る。
【0050】
値(pg/ml)を各試料のヒストグラムの形で示す。
【0051】
実施例2:ADCCおよびJurkat CD16によるIL-2放出のインビトロ相関
この試験に関して、三つの抗Dモノクローナル抗体を比較した。
【0052】
Mab DF5-EBVを、D-陰性免疫ドナーから得て、EBVによる形質転換によって不死化したヒトB-リンパ球から産生した。この抗体は、臨床試験においてRh陽性赤血球を循環血から消失させることができないことが示されたことから、これを陰性対照として用いた。
【0053】
モノクローナル抗体(Mab)DF5-YB2/0は、YB2/0細胞株へのDF5-EBVの一次配列を発現させることによって得た。モノクローナル抗体R297および他の組換え型抗体も同様にYB2/0において発現させた。
【0054】
これらの抗体を、エフェクターとして単核球(PBL)を用いてパパイン処理赤血球の溶解誘導能に関してインビトロでアッセイした。
【0055】
アッセイ法は全て、生理的条件を再構築するようにヒト免疫グロブリン(IVIg)の存在下で行った。
【0056】
IVIgは、高い親和性で、FcγRI(CD64)に結合すると考えられる。二つのMabs DF5-YB2/0およびR297は、WinRho抗体と同等のレベルで赤血球溶解を誘導する。一方、Mab DF5-EBVは、完全に無効である。
【0057】
第二のシリーズの実験において、精製NK細胞および無処置赤血球をそれぞれ、エフェクターおよび標的として用いた。5時間インキュベートした後、抗DMab R297およびDF5-YB2/0は、赤血球の溶解を引き起こすことができることが示されたが、DF5-EBVは無効のままであった。
【0058】
これらの二つの実験において、赤血球の溶解は、FcγRIII(CD16)に対する抗体3G8によって阻害された。
【0059】
要約すると、これらの結果は、抗体R297および抗体DF5-YB2/0によって得られたADCCが、NK細胞の表面で発現されたFcγRIIIを含むことを証明している。
【0060】
本発明の状況において、第三のシリーズの実験は、抗D抗体の有効性を評価するために、Jurkat CD16細胞を用いるインビトロアッセイ法の値を示した。抗体をRh陽性赤血球およびJurkat CD16細胞と共に一晩インキュベートした。上清へのIL-2の放出をELISAによって評価した。ADCCとJurkat細胞の活性化とのあいだに強い相関を認め、このことは、このアッセイ法をFcγRIII(CD16)に対するその反応性の関数として抗D抗体を区別するために用いることができることを意味している。
【0061】
同じ試料をADCCによっておよびJurkat IL2アッセイ法において評価する。結果を参照抗体「LFB-R297」の百分率として表記する。二つの技術のあいだの相関曲線は係数r2=0.9568(図10)を有する。
【0062】
結論すると、これらのデータは、そのFcγRIII特異的ADCC活性に関して抗体の構造の翻訳後改変の重要性を示している。IL-2のようなサイトカインの放出は、この活性を反映する。
【0063】
実施例3:NK細胞の活性化とIL2およびIFNγの産生
試験モデル:末梢血から精製したNK細胞
適用:抗腫瘍反応の増強
IL2は、T-リンパ球およびNK細胞自身の活性化を誘導し、これによって、細胞増殖の刺激まで起こりうる。IFNγはCTLsの活性を刺激して、マクロファージの活性を増強することができる。
【0064】
実施例4:単球-マクロファージの活性化とTNFおよびIL-1Raの産生
適用:貪食の増強および抗炎症特性の誘導
TNFは、腫瘍浸潤リンパ球およびマクロファージの増殖を刺激する。IL-1Raは、その受容体のレベルでIL1と競合するマクロファージによって産生されるサイトカインであり、このように、抗炎症作用を発揮する。
【0065】
実施例5:樹状細胞の活性化とIL10の産生
適用:特定の抗原に対して特異的な寛容の誘導
IL10は、様々なエフェクター細胞の活性化およびサイトカインの産生を阻害する分子である。
【0066】
実施例6:様々なエフェクター細胞によるサイトカイン分泌の誘導
三つの細胞集団を調べた:多形核細胞、単核球、およびNK細胞。サイトカイン合成は、標的の存在に依存する。抗体R297およびポリクローナル抗D抗体によって誘導されるサイトカインプロファイルにはほとんど差がない。AD1は、非常にしばしばサイトカイン分泌を誘導しない。
【0067】
結果:
6.1
モノクローナル抗体R297およびポリクローナル抗体WinRhoは、単核球の存在下でIL8のかなりの分泌を誘導する。この分泌は、抗体濃度および抗原性標的の存在に依存する。抗体AD1は、サイトカイン産生の分泌の誘導に関してかなり有効性が低く(図11)、すなわちサイトカイン産生をあまり誘導することができない。
【0068】
単核球(MNC)に関して、モノクローナル抗体R297およびポリクローナル抗体WinRhoは、TNFαのかなりの分泌を誘導し、AD1より大きいもののより程度は弱いIL6、IFNγ、IP10、TNFα、およびTGFβの分泌を誘導する。最高の抗体濃度で、IL6、IFNγ、およびIP10のこの分泌は増加するが、TNFαおよびTGFβに関しては減少する(図12)。
【0069】
6.2
モノクローナル抗体R297およびポリクローナル抗体WinRhoは、多形核細胞による、非常に弱いがAD1より大きいIL2、IFNγ、IP10、およびTNFの分泌を誘導する。この分泌は抗体濃度依存的である(図13)。
【0070】
6.3
モノクローナル抗体R297およびポリクローナル抗体WinRhoは、NK細胞による、IFNγ、IP10、およびTNFのかなりの分泌を誘導する。この分泌は抗体濃度依存的である(図14)。
【0071】
実施例7:YB2/0において産生された最適化キメラ抗CD20および抗HLA-DR抗体
緒言
本発明者らの最初の結果は、YB2/0において産生された抗D抗体および臨床的に用いられるポリクローナル抗体も同様に、精製NK細胞、または単核球からのサイトカイン、特にTNFαおよびインターフェロンγ(IFNγ)の産生を誘導することを示した。一方、他の細胞株において産生される他の抗D抗体は、ADCCにおいて陰性であり、この分泌を誘導できないことが証明された。
【0072】
さらなる結果は、このメカニズムが、Rh陽性赤血球の存在下における抗D抗体に限定されず、YB2/0において発現された抗CD20および抗HLA-DR抗体にも当てはまることを以下に示している。CHOにおける発現は、抗体に実質的により弱い活性化特性を付与する。これは、ADCCによって得られた結果と相関する。
【0073】
材料
抗体
抗CD20:YB2/0にトランスフェクトしたキメラ抗CD-20抗体を、CHOにおいて産生される市販の抗CD20抗体(リツキサン)と比較する。
抗HLA-DR:キメラ抗HLA-DR抗体をコードする同じ配列をCHO(B11)またはYB2/0(4B7)にトランスフェクトする。
標的細胞:その表面上でCD20およびHLA-DR抗原を発現するRaji細胞。
エフェクター細胞:ヒト血液バッグから負の選択によって精製したヒトNK細胞。
【0074】
方法
様々な濃度の抗CD20または抗HLA-DR抗体をRaji細胞(標的)およびNK細胞(エフェクター細胞)と共にインキュベートする。16時間インキュベートした後、細胞を遠心する。上清をTNFαおよびIFNγに関してアッセイする。
【0075】
結果:
7.1
TNFα:結果を上清においてアッセイしたTNFαのpg/mlで表記する。反応混合物に加えた抗体の様々な濃度を、X-軸に示す(図15)。
【0076】
YB2/0において産生されたキメラ抗CD20および抗HLA-DR抗体は、CHOにおいて産生された同じ抗体と比較してその標的(Raji)の存在下でより高いレベルのTNFを誘導する。TNFαの量は、加えた抗体濃度に明らかに用量依存的である。抗体10 mg/mlにおいて、CHOにおいて産生された抗体と比較して、5倍多いTNFαがYB2/0において産生された抗体によって誘導される。
【0077】
7.2
IFNγ:
結果を、上清においてアッセイされたIFNγのpg/mlとして表記する。反応混合物に加えた抗体の様々な濃度を、X-軸に示す(図15)。
【0078】
YB2/0において産生されたキメラ抗CD20および抗HLA-DR抗体は、CHOにおいて産生された同じ抗体と比較してその標的(Raji)の存在下でより高いレベルのIFNγを誘導する。IFNγの量は、加えた抗体濃度に明らかに用量依存的である。用いた全ての抗体濃度(0〜200 ng/ml)において、CHOにおいて産生された抗HLA-DR抗体は、IFNγの分泌を誘導しないが、YB2/0において産生された抗体の40 ng/mlは、IFNγの約1000 pg/mlを誘導する。
【0079】
抗CD20抗体に関して、IFNγの300 pg/mlを誘導するためには、YB2/0において産生された抗体の10 ng/ml未満、CHOにおいて産生された抗体の200 ng/mlが必要である(図16)。
【0080】
参考文献

【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】MNC ADCCアッセイ法の説明。テゲリン(IVIg)の存在下で単核球を抗Rh D抗体およびRh +赤血球(標的)と共にインキュベートする。37℃で一晩インキュベートした後、赤血球の溶解を、反応培地に放出されたヘモグロビンの量を評価することによって測定する。
【図2】NM ADCCアッセイ法の説明。精製NK細胞を抗Rh D抗体およびRh +赤血球(標的)と共にインキュベートする。37℃で一晩インキュベートした後、赤血球の溶解を、反応培地に放出されたヘモグロビンの量を評価することによって測定する。
【図3】NK ADCCの結果と抗CD16「3G8」による阻害。抗D抗体DF5-EBV(EBV-不死化B細胞によって発現される)、およびDF5-YB2/0(YB2/0細胞によって発現される)を、NK細胞の存在下におけるRh D赤血球溶解の誘導能に関してポリクローナル抗体WinRhoと比較する。ADCCの阻害を、抗CD16 3G8の存在下で調べる。
【図4】Jurkat CD16アッセイ法の説明。Jurkat CD16細胞を、Rh +赤血球およびPMAの存在下で様々な抗D抗体と共に混合する。一晩インキュベートした後、IL-2の上清へのこの放出をELISAによって定量する。
【図5】Jurkat CD16アッセイ法の結果。注釈:ADCC-NKにおいて陽性である抗体は、Jurkat CD16およびその標的の存在下でIL2の分泌を誘導する。
【図6】その標的の存在下で抗体-活性化される白血球によるサイトカイン(IL-2、IFNおよびTNF)の放出。A−白血球活性化スキームB−白血球を、赤血球の存在下で様々な抗体と共にインキュベートする。一晩インキュベートした後、TNFαおよびIFNγの上清への放出をELISAによって定量した。
【図7】その標的の存在下で抗体活性化されるNK細胞によるサイトカイン(IFN、TNF)の放出。A−NK細胞活性化スキームB−精製NK細胞を、Rh +赤血球の存在下で様々な抗D抗体と混合した。一晩インキュベートした後、TNFαおよびIFNγの上清への放出をELISAによって定量した。
【図8】抗CD20によって活性化されたJurkat CD16によるIL2の放出。A−Jurkat細胞の活性化スキーム。B−Jurkat CD16細胞を、Raji細胞およびPMAの存在下で様々な抗CD20抗体(マウス抗体CAT13およびキメラ抗体C273)と共に混合した。一晩インキュベートした後、上清へのIL-2の放出をELISAによって定量した。
【図9】抗Dによって活性化されたJurkat CD16によるIL2の放出。A−Jurkat細胞の活性化スキーム。B−Jurkat CD16細胞を、Rh +赤血球およびPMAの存在下で様々な抗D抗体と共に混合した。一晩インキュベートした後、上清へのIL-2の放出をELISAによって定量した。YB2/0において発現されたDF5およびCHO Lec13において発現されたT125は、IL2の強い分泌を誘導する。
【図10】ADCC(タゲリン500 μg/ウェルおよび抗D 7.5 ng/ウェル)とJurkat IL2アッセイ法の相関直線。
【図11】単核球によるIL-8の分泌。
【図12】単核球によるTNFα、IL-6、およびTGFβ分泌の誘導。
【図13】多形核細胞によるサイトカイン分泌の誘導。
【図14】NK細胞によるIFNγ、TNFα、およびIP10分泌の誘導。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
CD16受容体発現細胞を、抗体および該抗体に対する抗原の存在下で反応培地において接触させること、ならびにCD16受容体発現細胞によって産生された少なくとも一つのサイトカインの量を測定することを含むことを特徴とする、モノクローナル抗体(MoAb)またはポリクローナル抗体による、形質転換されてもされなくてもよい免疫系に属するエフェクター細胞の活性化を測定する方法。
【請求項2】
エフェクター細胞がCD16受容体発現Jurkat細胞であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10等、TNFα、TGFβ、IP10およびIFNγから選択される少なくとも一つのサイトカインが定量されることを特徴とする、請求項1および2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
インターロイキンIL-2が定量されることを特徴とする、請求項1〜3の一項に記載の方法。
【請求項5】
産生されたサイトカインの量がエフェクター細胞の活性化または阻害のマーカーであることを特徴とする、請求項1〜4の一項に記載の方法。
【請求項6】
分泌されたインターロイキンIL2の量が、その抗原結合完全性(Fc機能)および有効性(抗原性部位)に関してCD16受容体によって結合される抗体の質を反映することを特徴とする、請求項1〜5の一項に記載の方法。
【請求項7】
分泌されたインターロイキンIL2の量がADCC型活性と相関することを特徴とする、請求項1〜6の一項に記載の方法。
【請求項8】
免疫系のCD16受容体発現エフェクター細胞を、抗体および該抗体に対する抗原の存在下で反応培地において接触させること、ならびにCD16受容体発現細胞によって産生された少なくとも一つのサイトカインの量を測定することを含むことを特徴とする、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体の有効性を評価する方法。
【請求項9】
形質転換されてもされなくてもよい免疫系のCD16受容体発現エフェクター細胞を、抗体および該抗体に対する抗原の存在下で反応培地において接触させること、ならびにCD16受容体発現細胞によって産生された少なくとも一つのサイトカインの量を測定することを含むことを特徴とする、細胞が有効なモノクローナル抗体を産生できるか否かを評価する方法。
【請求項10】
抗体を産生する細胞が、CHO、YB2/0、ヒトリンパ芽球様細胞、昆虫細胞、およびマウス骨髄腫細胞、または他の任意の発現細胞から選択されることを特徴とする、請求項9記載の方法。
【請求項11】
形質転換されてもされなくてもよい免疫系のCD16受容体発現エフェクター細胞を、抗体および該抗体に対する抗原の存在下で反応培地において接触させること、ならびにCD16受容体発現細胞によって産生された少なくとも一つのサイトカインの量を測定することを含むことを特徴とする、一つまたはそれ以上の精製段階後のポリクローナル抗体の有効性および完全性を評価する方法。
【請求項12】
抗体の非存在下、または陰性参照物質としての所定の抗体の存在下における対照と比較して、CD16発現細胞によるIL-2放出量の100%、250%、500%、または1000%より多い増加が認められる抗体が選択されることを特徴とする、請求項1〜11の一項に記載の方法。
【請求項13】
反応混合物がヒト免疫グロブリン(IVIg)を含むことを特徴とする、請求項1〜12の一項に記載の方法。
【請求項14】
同様にADCCアッセイ法を含むことを特徴とする、請求項1〜12の一項に記載の方法。
【請求項15】
CD16-受容体発現エフェクター細胞によるIL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10等、TNFα、TGFβ、IP10およびIFNγから選択される少なくとも一つのサイトカインの産生を誘導することができるキメラ、ヒト化、またはヒトモノクローナル抗体を選択するために、請求項1〜14の一項に記載の方法の使用。
【請求項16】
トランスジェニック植物またはトランスジェニック哺乳類によるMoAbsの産生を評価するために請求項1〜14の一項に記載の方法の使用。
【請求項17】
治療的治療、特に自己免疫および炎症疾患、癌、ならびに病原性物質による感染症の治療にとって有効である抗体を選択するために、請求項1〜14の一項に記載の方法の使用。
【請求項18】
免疫系に属するエフェクター細胞による少なくとも一つのサイトカインの産生を誘導する薬剤を調製するために、請求項15〜17の一項に記載の方法から得ることができるキメラ、ヒト化、またはヒトモノクローナル抗体の使用。
【請求項19】
免疫系に属するエフェクター細胞による少なくとも一つのサイトカインの産生を誘導する薬剤を調製するために、ラット骨髄腫細胞株、特にYB2/0およびその誘導体の細胞によって産生されるキメラ、ヒト化、またはヒトモノクローナル抗体の使用。
【請求項20】
CD16受容体発現エフェクター細胞による、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10等、TNFα、TGFβ、IP10およびIFNγから選択される少なくとも一つのサイトカインの産生を誘導する薬剤を調製するための、請求項19記載の使用。
【請求項21】
免疫系に属するエフェクター細胞による少なくとも一つのサイトカインの産生を誘導することが意図される薬剤を調製するために、短い鎖、低い程度のシアリル化、非インターカレート末端結合点マンノースおよびGlcNAc、ならびに低い程度のフコシル化を有する両触角型のグリカン構造を有するキメラ、ヒト化、またはヒトモノクローナル抗体の使用。
【請求項22】
CD16受容体発現エフェクター細胞による、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10等、TNFα、TGFβ、IP10およびIFNγから選択される少なくとも一つのサイトカインの産生を誘導する薬剤を調製するための、請求項21記載の使用。
【請求項23】
免疫系に属するエフェクター細胞による少なくとも一つのサイトカインの分泌を誘導することが意図される薬剤を調製するために、G0F+G1F型が、50%未満、好ましくは30%未満であると理解される、G0+G1+G0F+G1F型に関して60%より高い、好ましくは80%より高いグリカン含有量を有する抗体の組成物の利用。
【請求項24】
CD16受容体発現エフェクター細胞による、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10等、TNFα、TGFβ、IP10およびIFNγから選択される少なくとも一つのサイトカインの産生を誘導する薬剤を調製するための、請求項23記載の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2006−517087(P2006−517087A)
【公表日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−535611(P2004−535611)
【出願日】平成15年9月15日(2003.9.15)
【国際出願番号】PCT/FR2003/002715
【国際公開番号】WO2004/024768
【国際公開日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【出願人】(505093378)ラボラトワール フランセ デュ フラクションヌメント エ デ バイオテクノロジーズ (6)
【Fターム(参考)】