説明

サンプリング装置及びこれを用いた廃棄物のサンプリング方法

【課題】廃棄物層内の所望の位置の廃棄物のみを、該位置において可能な限り広範囲に且つ、廃棄物層内の状態を保持したまま、効率良く採取するサンプリング装置及びサンプリング方法を提供する。
【解決手段】管状ケーシング10と、先端の直径がケーシング10の先端の開口部の直径より大きい押さえ管20と、外径がケーシング10の開口部の直径より小さい外管と筒状の内管とを有する二重管31を備えたサンプリング管30からなる装置を用い、ケーシング10の開口部を押さえ管20の先端で塞いだ状態でケーシング10を廃棄物層内に貫入し、所定の深さにおいて、押さえ管20をケーシング10より引き出し、サンプリング管30をケーシング10に挿入して、ケーシング10の開口部より二重管31を廃棄物層内に貫入し、内管に廃棄物を導入し、サンプリング管30をケーシング10より引き出して二重管31を分解することにより廃棄物を取り出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物処分場において安定化等の処理を施す際に廃棄物層内の廃棄物の内容や状態を把握するために、廃棄物層内の所望の深さの廃棄物をサンプリングするための装置及びサンプリング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
廃棄物を投棄して処分する処理場や埋立地では、有害なガスの大気中への拡散防止手段として、廃棄物層内に通気パイプを埋設し、該通気パイプを介して廃棄物層内から有害なガスを吸引除去したり、廃棄物層内の内部保有水を、廃棄物層内に通水パイプを埋設して汲み出すなどの処理が行われている。
【0003】
このような廃棄物層内に通気パイプや通水パイプを埋設してガスや内部保有水を除去するためには、予め、廃棄物層内の廃棄物の内容や状態を把握する必要があり、そのためには、所定の深さの廃棄物をサンプリングする必要がある。
【0004】
特許文献1には、同様なサンプリング装置として、土壌を内部に収納するカートリッジと、カートリッジを保持するアーム、及びカートリッジを保護するカバーとを備えた土壌の採取装置が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2007−284961号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の構成では、カートリッジを地盤中に押し込むと同時に、カートリッジ内に土壌が送り込まれるため、カートリッジが押し込まれた深さ分の土壌を採取しなければならず、効率が悪い。また、土壌であればカートリッジ内でそれほど圧縮されることがなく、土壌中の状態を保持して採取することができるが、廃棄物層の場合には土壌に比べて空隙が多いため、特許文献1の装置をそのまま用いると、カートリッジ内で廃棄物が圧縮されてしまうため、透水性等廃棄物層中の廃棄物の状態を正確に把握することができない。
【0007】
本発明の課題は、廃棄物層内の所望の位置の廃棄物のみを、該位置において可能な限り広範囲に且つ、廃棄物層内の状態を保持したまま、効率良く採取するサンプリング装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のサンプリング装置は、管状ケーシングと、押さえ管と、サンプリング管とを有し、
上記ケーシングの先端の開口部の直径がケーシングの内径よりも小さく、
上記押さえ管の先端が円柱状で、該円柱の直径が上記ケーシングの先端の開口部の直径よりも大きく、ケーシングの内径よりも小さく、
上記サンプリング管が、先端に、外径が上記ケーシング先端の開口部の直径よりも小さい管状の外管と、該外管の内径よりも外径が小さく、周方向において複数に分割された管状の内管とからなる二重管を有することを特徴とする。
【0009】
本発明のサンプリング装置においては、
ケーシングが、先端の開口部から後端に向かって直径が広がるテーパー領域を有し、上記押さえ管の先端の円柱の直径が、該テーパー領域の後端の直径よりも小さいこと、
さらには、上記テーパー領域の後端がケーシングの内径よりも小さく、上記テーパー領域の後端とケーシング内壁とをつなぐ部材がケーシング内に複数箇所取り付けられていること、
を好ましい態様として含む。
【0010】
本発明の廃棄物のサンプリング方法は、上記本発明のサンプリング装置を用いた廃棄物層中の廃棄物のサンプリング方法であって、
中空の管状ケーシング内に押さえ管を挿入し、該押さえ管の先端によってケーシング先端の開口部を塞いだ状態で、該ケーシングを廃棄物層内に貫入し、
ケーシング先端が所定の深さに到達した時点で押さえ管をケーシングより引き出し、
ケーシング内にサンプリング管を挿入し、該サンプリング管の先端の二重管の少なくとも一部をケーシング先端の開口部より廃棄物層内に貫入して、内管内に廃棄物を導入し、
サンプリング管を引き上げて二重管を分解し、内管内の廃棄物を採取することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ケーシングの廃棄物層内への貫入工程と、廃棄物のサンプリング工程とが別工程で、サンプリングする廃棄物がケーシングの貫入による影響を受けず、所望の深さの廃棄物のみをサンプリングすることができる。よって、廃棄物層内の状態を保持したまま効率良く廃棄物をサンプリングすることができ、正確に廃棄物の状態を把握することができる。また、貫入工程ではケーシングの貫入に最も適した装置構成、貫入条件を選択することができるため、従来よりも直径の大きいケーシングを用いて一度で広範囲のサンプリングを効率良く行うことができる。
【0012】
よって、本発明によれば、廃棄物層内の複数の位置の廃棄物を効率良くサンプリングすることができ、従来よりも正確に且つ高精度に廃棄物層内の廃棄物の内容、状態を把握することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に本発明のサンプリング装置とこれを用いた廃棄物のサンプリング方法について、好ましい実施形態を挙げて詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明のサンプリング装置の好ましい一実施形態の構成を模式的に示す正面図である。
【0015】
図2は、図1のケーシング10の先端付近の拡大図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。また、図3(a)は図1のケーシング10の軸方向断面図であり、図2(a)のA−A’断面に相当する。図3(b)はケーシング10を後端から見た図(上面図)である。
【0016】
本発明にかかるケーシング10は、管状の鋼管であり、図3に示すように、先端の開口部14の直径がケーシング10の内径よりも小さく形成されている。
【0017】
また、ケーシング10は、好ましくは廃棄物層内への貫入が容易になるように、図1〜図3に示すような、螺旋状の羽根12を先端付近に設けておくことが好ましく、この場合の羽根12の最大径は、ケーシング10の外径の2〜3倍程度が好ましい。尚、本例においては、羽根12はケーシング10の外側を周方向に1周分の一重螺旋としているが、本発明は特にこれに限定されるものではなく、1周を超えて、或いは1周未満であっても、二重螺旋であっても良い。また、螺旋の取り付け角度も自由に選択することができる。
【0018】
また、ケーシング10の貫入を容易にするために、先端に掘削爪13a,13bを取り付けているが、該掘削爪13a,13bの形状、個数などは特に限定されない。また、なくても効率良く貫入できる場合には設けなくても良い。
【0019】
本発明に係る押さえ管20は、ケーシング10の廃棄物層内への貫入工程において、ケーシング10の先端の開口部14を塞いで、ケーシング10内に廃棄物が侵入しないようにするための部材であり、先端が円柱状である。尚、本例においては、先端に円柱状の部材21を有し、後端は本体22としているが、全体を円柱部材21で構成しても構わない。尚、円柱部材21と本体22とは溶接等によって接続される。
【0020】
図4は、押さえ管20をケーシング10内に挿入した状態の軸方向断面図である。図4に示すように、押さえ管20の先端によってケーシング10の先端の開口部14が塞がれるように、円柱部材21の直径は、開口部14の直径よりも大きく、ケーシング10の内径よりも小さくなるように形成される。
【0021】
本例においては、ケーシング10に、先端の開口部14から後端に向かって直径が広がるテーパー領域15を設けている。具体的には、ケーシング10の先端に、リング状部材17を取り付け、該リング状部材17の内径(=テーパー領域15の直径)が一方から他方に向かってテーパー状に広がるように形成している。係るテーパー領域15の後端は直径が該テーパー領域15内で最大径となっているが、押さえ管20の円柱部材21の直径は該最大径よりも小さい。そのため、図4に示すように、円柱部材21の先端はテーパー領域15の途中に位置することになる。このように、円柱部材21の直径よりも先端の直径が小で、後端の直径が大であるテーパー領域15を設けることにより、円柱部材21の直径を高精度に形成する必要がなく、また、押さえ管20をケーシング10内に挿入した際に円柱部材21の先端が該テーパー領域15の先端に向かって滑り込み、確実に開口部14を塞ぐことができる。
【0022】
本例においては、テーパー領域15の後端がケーシング10の内壁に到達するように形成しても良いが、本例の如く、該後端の直径をケーシング10の内径よりも小さく形成し、該後端からケーシング10の内壁とをつなぐ部材をケーシング10内に複数箇所取り付けることにより、より確実に円柱部材21の先端をテーパー領域15に導くことができる。
【0023】
本例においては、テーパー領域15の後端とケーシング10の内壁とをつなぐ部材として、直角三角形のテーパー板16を4枚用いている。テーパー板16は、直角を形成する一辺がケーシング10の内壁に、他の一辺がテーパー領域15を形成するリング状部材17の後端面にそれぞれ沿うようにして取り付け、斜辺がテーパー領域15の後端とケーシング10の内壁とをつないでいる。
【0024】
理想的には、テーパー板16に相当する領域までリング状部材17の後端を延長すれば良いが、その場合には、リング状部材17の作製にコストがかかり、好ましくない。本例の如く、リング状部材17とテーパー板16とを組み合わせて用いることにより、リング状部材17のテーパー領域15とテーパー板16の斜辺とで軸方向に緩やかで長いテーパー部分が形成され、円柱部材21の先端を確実にテーパー領域15へ導くことができる。
【0025】
尚、本例ではテーパー板16は周方向に4枚、等間隔で取り付けているが、枚数、間隔は特に限定されるものではない。上記の効果を鑑みれば、好ましくは3枚以上であり、取り付け時の作業性からは4枚が好ましいが、テーパー板16の強度が不足している場合には、5枚以上取り付けてもかまわない。
【0026】
図5に、本発明に用いられるサンプリング管30の先端に取り付けられる二重管31の好ましい例を示す。図5(a)は二重管31の正面図であり、(b)は外管33を外した状態を示す正面図である。また、図6(a)は、該サンプリング管30をケーシング10に挿入し、ケーシング10の先端の開口部14から二重管31を突出させた状態を示す軸方向の断面図であり、図6(b)は(a)のA−A’断面図である。
【0027】
本発明に係る二重管31は、図5,図6に示すように、筒状の外管33と内管34から構成され、外管33の外径はケーシング10の先端の開口部14の直径よりも小さく、内管34の外径は外管33の内径よりも小さい。また、内管34はサンプリングした廃棄物を取り出しやすいように、周方向において複数に分割されている。本例においては、二分割された半円筒状の部材34a,34bから構成されている。このように、内管34を周方向において複数に分割することで、サンプリングした廃棄物を、サンプリングした状態のまま崩さずに取り出すことができる。分割数としては、本例のように分割後に半円筒状になるように二分割する形態が好ましく適用されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜三分割以上の形態も用いることができる。また、分割に当たっては均等に分割する必要もない。例えば、粘性の高い廃棄物をサンプリングする場合などは、周方向において先ず二分割した後、その一方をさらに二分割し、半円筒状の部材と、1/4円筒状の部材二つとを組み合わせた三分割の形態も好ましく適用される。
【0028】
本例においては、半円筒部材34aと34bの後端、外管33の後端にそれぞれ重なり合う孔が設けられており、該孔にボルト35を挿嵌することにより互いに一体化される。尚、本例においては、ボルト35の長さがケーシング10の先端の開口部14の直径より大となるように形成されているため、係るボルト35はケーシング10の外には出ることができず、よって、二重管31全体が廃棄物層内に貫入されることがない。二重管31全体が完全に廃棄物層内に貫入された場合には、ケーシング10内に引き戻した際に、二重管31の後端やボルト35に廃棄物が引っかかって該廃棄物がケーシング10内に引き込まれる恐れがあり、また、ボルト35に廃棄物がからんで二重管31を分解する際に取り外しにくくなる恐れがあるが、本例においては、二重管31は少なくともボルト35の位置までしか開口部14から突出することができない。尚、ボルト35の長さが開口部14の直径よりも短い場合には、ボルト35が廃棄物層内に入り込まないように、二重管31を廃棄物層内に押し込む深さを調整すればよい。
【0029】
また、本例においては、内管34の先端の外壁に、周方向に沿った突起36a,36bが形成されており、外管33と内管34との隙間を該突起36a,36bにより塞いで、該隙間に廃棄物が侵入しないように構成されている。また、内管34の外壁には、複数箇所に鋼板37a,37bが取り付けられているが、これらは、内管34の外壁と外管33の内壁との隙間を塞いで、外管33内での内管34のぐらつきを防止するものである。特に、本例では、二重管31の後端部でのみ、円筒部材34aと34bとを一体化しており、先端側では固定していない。そのため、先端側では円筒部材34aと34bとが離れ易くなっているため、先端付近に鋼板37a,37bを取り付けておくことで、円筒部材34aと34bとを後端から先端まで良好に一体化しておくことができる。
【0030】
尚、外管33と支持管32とは溶接等によって接続されている。
【0031】
サンプリング管30は、廃棄物層内に貫入されたケーシング10内に挿入し、ケーシング10先端の開口部14から二重管31のみを突出させて廃棄物層内に貫入する。この時、本例の如く、ケーシング10の先端の開口部14から後端に向かってテーパー領域15及びテーパー板16を設けておくことにより、二重管31の先端がスムーズにケーシング10の開口部14に導かれる。また、サンプリング管30の中心軸とケーシング10の中心軸が平行になり、二重管31を廃棄物層内に貫入する際の推進力をサンプリング管30の軸方向に沿って良好に付与することができる。
【0032】
尚、サンプリング管30は、二重管31をケーシング10の先端の開口部14より突出させることができるように、支持管32をケーシング10の後端から突出しうる長さに形成しておく。
【0033】
次に、図1〜図6に示した本発明のサンプリング装置を用いた廃棄物のサンプリング方法について、図7を用いて説明する。尚、図7において、便宜上細かな部材は一部省略している。
【0034】
先ず、ケーシング10内に押さえ管20を挿入し、円柱部材21の先端によってケーシング10の先端の開口部14を塞ぐ。押さえ管20は後端がケーシング10の後端より突出するように構成されており、押さえ管20の後端から押圧して円柱部材21の先端を開口部14に向けて押しつけた状態で、押さえ管20の後端とケーシング10の後端とを固定して、ケーシング10の先端を鉛直下方に向けて廃棄物層40内に貫入する〔図7(a)〕。
【0035】
ケーシング10の先端が所定の深さに到達した時点でケーシング10の貫入を停止し、押さえ管20を引き出し、サンプリング管30を二重管31を下方に向けて挿入する〔図7(b)〕。
【0036】
二重管31の先端がケーシング10の先端の開口部14に到達したら、さらにサンプリング管30に推進力を付与して、二重管31を開口部14から廃棄物層40内に貫入する。貫入する際に回転力を付与すると、廃棄物の塊を切断する力が働くことにより、廃棄物層をよりそのままの状態で採取することができ、好ましい。これにより、内管34の先端の開口部38から廃棄物が内管34内に導入される〔図7(c)〕。尚、二重管31は必要な深さ分だけ部分的に突出させればよく、ボルト35の少し手前まで廃棄物層40内に貫入するように調整することが望ましい。
【0037】
所定の長さ分、二重管31を廃棄物層40内に貫入させた後、サンプリング管30をケーシング10より引き出し〔図7(d)〕、二重管31を分解して内管34内に導入された廃棄物41を取り出す〔図7(e)〕。この時、本発明においては、内管34が円筒部材34a,34bに二分割されるため、廃棄物41を内管34内に導入された円筒状のまま容易に取り出すことができる。
【0038】
上記したように、本発明においては、ケーシング10を廃棄物層40内に貫入した後にサンプリング管30をケーシング10内に挿入し、ケーシング10の先端より下方の廃棄物41をサンプリングする。従って、サンプリングされる廃棄物は、ケーシング10の貫入の影響をほとんど受けない。また、サンプリング管30を引き出す際にも、二重管31をケーシング10内に回収してしまえば、その後は引き抜きに多大な力が不要であるため、二重管31に大きな振動などが加わることがなく、よってサンプリングした廃棄物41はほとんど影響を受けずに引き出される。よって、所望の深さの廃棄物を廃棄物層40内の状態を保持したまま得ることができる。
【0039】
サンプリング工程が終了したら、ケーシング10を廃棄物層40内から引き抜いて回収するが、一旦サンプリングした場所でさらに深い位置の廃棄物をサンプリングする場合には、もう一度ケーシング10内に押さえ管20を挿入し、開口部14を円柱部材21で塞いでさらにケーシング10を深く貫入し、上記と同じ工程を繰り返してサンプリングすることができる。また、ケーシング10、押さえ管20、サンプリング管30のそれぞれに、後端に連結して用いる延長部材を用意することにより、ケーシング10の長さよりも深さが大である位置の廃棄物をサンプリングすることも可能である。
【0040】
本発明においては、上記したように、ケーシング10の貫入工程の後に、ケーシング10の先端よりも下方の廃棄物をサンプリング管30でサンプリングすることから、サンプリングされる廃棄物は、ケーシング10の貫入の影響を全く受けない。従って、ケーシング10としては、廃棄物のサンプリングを考慮する必要がなく、貫入に最も適した設計を行うことができる。よって、図1,図2に例示するように貫入を容易にするための羽根12や掘削爪13a,13bを取り付けたり、従来よりも直径の大きいケーシング10、内管34を用いることができ、例えば、内径が150mm程度の太い内管34を用いることができる。よって、1回のサンプリングで従来よりも広い領域の廃棄物をサンプリングすることができるため、より正確に廃棄物の内容、状態を把握することができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は廃棄物処分場などにおいて、安定化処理等を行う場合に、廃棄物層内の廃棄物の内容や状態を把握するために廃棄物を採取する工程において用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明のサンプリング装置の一実施形態の構成を模式的に示す正面図である。
【図2】図1のサンプリング装置のケーシングの先端の拡大図である。
【図3】図1のサンプリング装置のケーシングの断面図である。
【図4】図1のサンプリング装置のケーシングに押さえ管を挿入した状態の断面図である。
【図5】図1のサンプリング装置のサンプリング管の二重管の構成を示す正面図である。
【図6】図1のサンプリング装置のケーシングにサンプリング管を挿入した状態の断面図である。
【図7】図1のサンプリング装置を用いた本発明のサンプリング方法の工程を示す図である。
【符号の説明】
【0043】
10 ケーシング
12 羽根
13a,13b 掘削爪
14 開口部
15 テーパー領域
16 テーパー板
17 リング状部材
20 押さえ管
21 円柱部材
22 本体
30 サンプリング管
31 二重管
32 支持管
33 外管
34 内管
34a,34b 半円筒部材
35 ボルト
36a,36b 突起
37a,37b 平鋼
38 開口部
40 廃棄物層
41 廃棄物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状ケーシングと、押さえ管と、サンプリング管とを有し、
上記ケーシングの先端の開口部の直径がケーシングの内径よりも小さく、
上記押さえ管の先端が円柱状で、該円柱の直径が上記ケーシングの先端の開口部の直径よりも大きく、ケーシングの内径よりも小さく、
上記サンプリング管が、先端に、外径が上記ケーシング先端の開口部の直径よりも小さい管状の外管と、該外管の内径よりも外径が小さく、周方向において複数に分割された管状の内管とからなる二重管を有することを特徴とするサンプリング装置。
【請求項2】
ケーシングが、先端の開口部から後端に向かって直径が広がるテーパー領域を有し、上記押さえ管の先端の円柱の直径が、該テーパー領域の後端の直径よりも小さい請求項1に記載のサンプリング装置。
【請求項3】
上記テーパー領域の後端がケーシングの内径よりも小さく、上記テーパー領域の後端とケーシング内壁とをつなぐ部材がケーシング内に複数箇所取り付けられている請求項2に記載のサンプリング装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のサンプリング装置を用いた廃棄物層中の廃棄物のサンプリング方法であって、
中空の管状ケーシング内に押さえ管を挿入し、該押さえ管の先端によってケーシング先端の開口部を塞いだ状態で、該ケーシングを廃棄物層内に貫入し、
ケーシング先端が所定の深さに到達した時点で押さえ管をケーシングより引き出し、
ケーシング内にサンプリング管を挿入し、該サンプリング管の先端の二重管の少なくとも一部をケーシング先端の開口部より廃棄物層内に貫入して、内管内に廃棄物を導入し、
サンプリング管を引き上げて二重管を分解し、内管内の廃棄物を採取することを特徴とする廃棄物のサンプリング方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−25789(P2010−25789A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−188237(P2008−188237)
【出願日】平成20年7月22日(2008.7.22)
【出願人】(390018717)旭化成建材株式会社 (249)
【出願人】(303056368)東急建設株式会社 (225)
【Fターム(参考)】