説明

サーバを動作させる方法

【課題】インターネットを介してウェブサイトにアクセスするためのブラウザを含むテレビ受信器が提供されている。
【解決手段】このテレビ受信器は、ワイヤレスマークアップ言語(WML)によって表わされるデータをダウンロードするように配置されている。テレビ受信器は、データを処理し、対話形テレビ画像を表わす信号を出力して、リモートコントロールを介したユーザのウェブサイトとの対話を可能にする。テレビ受信器は拡張されたWML文書型定義(DTD)をサポートし、それは対話形画像に関する追加のレイアウトおよび機能属性の表現を与える。対話型画像のレイアウトは、テレビ放送信号に含まれるメタレベルの情報によって決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、テレビ受信器を遠隔地に接続するためにサーバを動作させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブページをダウンロードするために、コンピュータ上でブラウザを動作させて、インターネットを介してウェブサーバにアクセスすることは既知である。典型的なウェブページはHTML(ハイパーテキストマークアップ言語)を用いて表わされる。HTMLウェブページをダウンロードするには、帯域幅の高いモデム接続および続いてウェブページを表示するための大量のデータファイルの処理が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
視聴者に双方向サービスを提供するテレビ受信器が既知である。しかしながら、このようなテレビ受信器は通常、帯域幅の低いモデムを有し、一般的に、ウェブページをダウンロードするためにインターネットへのアクセスを与えるのに好適ではない。したがって、このようなテレビ受信器は所望の程度の対話を満たさせないかもしれない。この発明はこの問題に取組むことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明の一局面に従って、遠隔地への電気通信リンクを確立し、そこからワイヤレスマークアップ言語(WML)によって表わされた情報を含む情報データを取出すためのモデムを含むテレビ受信器が提供される。このテレビ受信器は上記情報データから引出された表示データを出力するように配置されており、上記表示データは、少なくとも表示される対話形画像の一部分を表わしている。
【0005】
この発明の別の局面に従って、画像データおよび情報データを表わす信号を受信するためのテレビ受信器が提供される。上記情報データは、表示される対話形画像を表わし、対話形画像の構成を定義するメタレベルの情報を表わすメタデータを含む。この受信器は上記メタレベルの情報に従って構成された上記対話形画像を表わす信号を生成するための処理手段を含む。
【0006】
この発明の別の局面に従って、画像データおよび情報データを表わす信号を受信し、表示される対話形画像を表わすデータを出力するためのテレビ受信器が提供される。この対話形画像は、各々がサービスに関連した多数の視聴者選択可能アイテムを含む。受信器は、視聴者による上記アイテムのうちの1つを選択するための入力装置の操作に応答して、選択されたアイテムに関連したサービスを与えるようにする。上記アイテムの各々はそれに関連したサービスを一意に識別するキーと関連し、ユーザによるアイテムの選択は、選択されたサービスに関連したキーを入力装置に入力することによって有効になる。
【0007】
この発明の別の局面に従って、画像データおよび第1の情報データを表わすテレビ放送信号を受信するためのテレビ受信器が提供される。この受信器は、遠隔地への電気通信リンクを確立し、第2の情報データをダウンロードするためのモデムを含む。受信器は、上記第1のおよび/または第2の情報データから引出され、表示のための対話形画像を表わすデータを出力するように配置されており、視聴者による対話形画像からサービスを選択するための入力装置の操作に応答して、サービスに関するデータが上記第1の情報データに含まれているか否かを判定し、その判定次第で、上記遠隔地への電気通信リンクを確立して、選択されたサービスに関する情報データをそこからダウンロードする。
【0008】
この発明の別の局面に従って、テレビ受信器を遠隔地に接続するためにサーバを動作させる方法が提供される。この方法は、遠隔地と接続するためのテレビ受信器からの要求を受信するステップと、要求がそのような要求を行なうことを許可されたテレビ受信器から発しているものか否かを判定することによって要求を認証するステップと、テレビ受信器による遠隔地へのアクセスが利用可能か否かを判定することによって要求を認可するステップと、要求を遠隔地へ転送するステップと、遠隔地からの応答を受信するステップと、応答をテレビ受信器に送信するステップとを含む。
【0009】
この発明の別の局面に従って、上記方法を実施するために配置されたサーバが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明に関連するワップテレビインフラストラクチャの概略図である。
【図2】この発明を実施するテレビ受信器によって生成される概略的な画面である。
【図3】この発明を実施するテレビ受信器によって生成される概略的な画面である。
【図4】この発明を実施するテレビ受信器によって生成される概略的な画面である。
【図5】ワップテレビオンライン処理を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、この発明の実施例を、例という方法でのみ、添付の図面を参照して説明する。
以下では、ワップ(Wap)テレビインフラストラクチャについて述べ、これは記載されるこの発明の実施例の基礎となるインフラストラクチャのことをいうものとする。また、この発明の実施例に従ってテレビ受信器を形成するスカイ(Sky)デジタルセットトップボックス(STB)についても述べる。なお、これらの参照は例示的なものであるにすぎず、この発明はスカイデジタルシステムを用いた使用に限定されない。
【0012】
ワップテレビインフラストラクチャは、(a)オンラインコマース(b)情報サービスおよび(c)向上した双方向テレビサービスを含むスカイデジタルユーザのためのさまざまなコンテンツサービスの伝達をサポートするように配置されている。このインフラストラクチャによって、スカイデジタルセットトップボックス(STB)がインターネット通信およびコンテンツ規格を用いてコンテンツプロバイダに接続できる。これにより、スカイデジタルカスタマへの非常に高速のかつ柔軟なtコマースサービスの配備が可能になる。
【0013】
さらに、本明細書において、WAP装置のためのワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)およびワイヤレスマークアップ言語(WML)について述べる。WAPの仕様はwww.wapforum.orgで得ることができる。
【0014】
ワイヤレスマークアップ言語(WML)に基づいて、インターネットコンテンツをスカイSTBに伝達する方法が本明細書に記載される。これは、他のデジタルテレビプラットフォームによってとられたアプローチ、すなわちHTMLブラウザの使用に代わるかつそれとは根本的に異なるアプローチを表わしている。WMLでは一連の利点が与えられる。
【0015】
・ユーザ対話の制御の向上
WMLコンテンツは「デック」における一連の「カード」として伝達される。カード間の対話はサイトの著者の管理下にある。これは、多数の要求をしなくても、著者がより綿密にユーザ対話を制御できることを意味する。より綿密に制御されたユーザインターフェイスは、より複雑なHTMLコンテンツよりも、より広い視聴者によって理解され、正しく認識されるため、大衆消費者向けテレビ視聴者により適している。
【0016】
・STBへの電話線帯域幅のより効率的な使用
WAPインフラストラクチャは実際には2つの部分に分割される。(a)XMLコンパイルは、オンラインゲートウェイサーバで行なわれ、(b)STBは、コンパイルされたWMLを処理し、コンパイルされたコンテンツを画面上にレンダリングする。コンパイルされたWMLフォーマットで電話線を通して送信されなければならないデータ量は、HTMLブラウザを介して配備された同等のサービスよりも少ない。これは、典型的なSTBのモデムの能力を補完し、テレビ媒体にとって適切な応答性に寄与する。
【0017】
・低電力の演算装置への最適化
WMLブラウザは、同等のHTMLブラウザよりも行なう処理が少ないため、同等の性能でも演算電力が少なくてすむ。これはやはりSTBの能力を補完する。
【0018】
・ハンドセット駆動型クライアント装置にうまく対処したWML
WMLは、データ入力が典型的に数字キーに限定された、本質的にスカイのリモートコントロールハンドセットのような携帯電話のために開発された。
ワップテレビインフラストラクチャの概観
図1はワップテレビインフラストラクチャの非常に高レベルの概観を与えている。先に示したワップテレビインフラストラクチャのさまざまな構成要素の役割は以下のとおりである。
【0019】
ブロードキャストストリーム
STBで稼働するWMLマイクロブラウザ(「ブラウザ」)は消費者側でワップテレビインフラストラクチャを駆動する。ブラウザは、ブロードキャストストリームからSTBによって要求に応じてロードされる。ブラウザによって要求されると、追加のリソースもまたブロードキャストされ、ロードされ得る。
【0020】
セットトップボックス(STB)
ユーザまたはSTBがロード処理をトリガすると常に、ブラウザがSTBにロードされる。考え得る開始ポイントは、
・リモートコントロールの「テキスト」ボタンを押す
・電子プログラムガイド(EPG)における選択可能なオプション
・トリガトラックにおける事象に応答して、画面アイコンによって入力促進され、EPGによって表示されたアクティブカラーボタンを押す
・別の対話形のアプリケーションによる明示的な呼出
を含む。
【0021】
ブラウザは、STBにダウンロードされ、次にそのブラウザは実行される。デフォルトの初期サービスがユーザに表示されるか、開始ポイントが簡単な転送ファイルを用いて表示されるべき特定のサービスを要求できる。
【0022】
ブラウザは、消費者が現在見ているテレビチャンネルと同時に存在しかつそのテレビチャンネルを向上させるように設計されている。現在選択されたチャンネルに関連したビデオおよび音声の供給が続いて与えられるであろう。ビデオストリームは、ブラウザを上部にした状態で全画面で保持でき、それは画面の1/4に縮小され、画面の残余部分をブラウザによって伝達されるコンテンツのために利用可能にすることができ、または全画面のブラウザコンテンツが必要な場合には完全に隠されることができる。
【0023】
ブラウザは、インターネットエクスプローラといった標準のウェブブラウザと同様の態様で動作し、ブラウザは画像、テキスト、データ入力フィールド、クリックボックスおよびその他のGUIコンポーネントを含むコンテンツを表示することができる。ブラウザは、標準HTMLブラウザのようにコンテンツをURLとしてアドレス指定する。
【0024】
ブラウザはWML(ワイヤレスマークアップ言語)を表示し、WMLスクリプトを実行する能力を有する。大半のサービスに対して、第1の数個のリソース(WML,WMLスクリプト,画像)が典型的にブロードキャストされ、ブラウザがオンラインでそれらにアクセスするよう要求しなくてすむ。サービスへさらに入ると、ブロードキャストされていないリソースにアクセスするためには、ブラウザはオンラインで入って、ワップテレビオンラインインフラストラクチャからコンテンツを取出すように要求される。
【0025】
オンライン接続
オンライン接続が必要とされるときに、ブラウザはSTBに現在のサービスに関連した電話番号をダイヤルするように要求する(これによって、異なる番号したがって異なる電話料金を各々のサービスに関連付けることができる)。この通話はワップテレビに代わって動作するPOP(ポイントオブプレゼンスすなわちモデムのバンク)で終端される。大半の通話は28.8kbps−STBのモデム速度で接続される。
【0026】
認証および安全保護
一旦接続が確立されると、通話は、STBのスマートカード技術に基づいたSSSL所有権を主張できる認証メカニズム(SSSL=スカイ加入者サービス有限会社(Sky Subscribers Services Limited))を用いて認証される。この認証プロセスでは、有効なカードとSTBとの組合せが電話をしていることが検査される。このプロセスは次に、セキュリティキーを決定し、セキュリティキーをSTBと交換してから、セキュリティキーをワップテレビ安全保護データベースに預ける。このセキュリティキーを用いて、この通話中にSTBから/へ伝送されたいかなるデータも認証および解読/暗号化される。通話が終了すると、セキュリティキーはデータベースから除去される。
【0027】
この安全保護データベースは、2つのサン(Sun)E6500サーバのクラスタで稼働する簡単なオラクル(Oracle)パラレルサーバデータベースである。クラスタ化されたオラクルデータベースの実現化例によって、問題発生時の一方のサンマシンから他方のサンマシンへの自動フェールオーバーへの障害許容力が高くなり、既に接続されたSTBへのサービスにおいてブレークがなくなる。この高度の障害許容力を選択して、インフラストラクチャに接続されたときに確実に顧客へのサービスが継続されるようにしてきた。
【0028】
オンラインサーバ
一旦接続が行なわれ、認証が成功したら、ブラウザは接続に対するHTTP要求を開始できる。これらのHTTP要求は、それらをロードバランスして、オンラインサーバ(OLS)のバンクによって処理される。このOLSは以下の重要な役割を果たす。
【0029】
・SSSL提供のセキュリティライブラリおよび安全保護データベースに記憶されたセキュリティキーを用いた、要求/応答の認証および解読/暗号化
・STB HTTP要求のサービスプロバイダへの転送
・応答の前処理をした後でSTBに伝達して、必要とされるSTB処理量を減少させる ・STBおよびサービスプロバイダ間のアクティビティを記録して、インフラストラクチャの使用の商会計を可能にする。これは勘定およびMISデータベースに記憶される。
【0030】
サービスプロバイダ
ワップテレビインフラストラクチャは、セキュリティ要求、ボリューム要求および障害許容力要求次第で、さまざまな異なる技術を介してサービスプロバイダにリンクされる。現在、これらはインターネット、インターネットVPN(仮想プライベートネットワーク)および専用のプライベートリンクを含む。
【0031】
サービスプロバイダは一般的に、典型的なウェブインフラストラクチャからなる独自のインフラストラクチャを動作させる。しかしながら、STBでブラウザを駆動するのに、サービスプロバイダは標準WMLを伝達でき、またワップテレビ環境によって与えられた追加の能力および特徴を使用することもできる。
【0032】
サービスプロバイダは、ワップテレビインフラストラクチャで行なわれた商取引の領収をしなければならない(以下を参照)。
【0033】
ワップテレビWMLブラウザ
ブラウザ実現化の大部分の基礎はWML、WMLSスクリプトおよびWBXML仕様である。しかしながら、恵まれたテレビ視覚環境内で考慮したときに、WMLは多くの制限を有する。結果として、我々はWMLへのいくらかの拡張、たとえばテーブルおよびレイアウトの使用の拡張を実現化した。我々はまた、白黒無線ビットマップの代わりに、フルカラーJPEGおよびMPEG画像フォーマットをサポートする。
【0034】
さらに、我々の実現化は、WMLブラウザペインが表示されるテレビ視覚コンテキストの環境に関連した多くのアイディア、たとえば組込ビデオ、背景画像、色およびフォントの構成を含む。これらは、WML仕様の範囲外である。
【0035】
最後に、STBはHTTPに基づく単一のオンラインインターフェイスのみをサポートするため、我々はWAP仕様の他の部分を使用しておらず、特に我々はいかなるセッションおよびトランスポートレベルの仕様も使用しなかった。
【0036】
メタレベル特徴
ブラウザは、恵まれたテレビ視覚ブロードキャスト環境内で稼働しているため、WMLの範囲外にあるブラウザの重要な特徴がある。
【0037】
ブラウザ構成
ブラウザの特定のインスタンスは、メタレベルのリソースを用いて形成される。この構成は、ユーザがサービス間を移動すると変わることができ(サービス構成を参照)、非常に恵まれたかつ潜在的に多用な環境を与える。
【0038】
ブラウザ構成は、
・ブラザモード(たとえば全画面、1/4画面、ポップアップ)
・全画面背景画像および背景色
・WMLフォント強調要素のためのサイズ、色およびフォント規定
・1組の動画像色localsrc1画像
・要求された画面構成要素のロケーション、サイズおよびプロパティ
を含む。
【0039】
構成されることのできる異なる画面構成要素は、
・メニュー
・ブラウザペイン。複数のブラウザペインが同じ画面上で構成されることができる。
【0040】
・タイトルテキスト
・ヒントテキスト
・バナーペイン
・1/4画面ビデオペイン
・サービスロゴ
・ステータスインジケータ
・料金情報
・クロック
を含む。
【0041】
この構成により、ブラウザは広範囲のテレビ視覚外観および感覚を呈することが可能になる。例としては、
・メニューおよび1/4画面ビデオを備えたブラウザ(図2)
・複数のブラウザペインを備えた全画面ブラウザ(図3)
・全画面ビデオを備えたポップアップブラウザ(図4)
が含まれる。
【0042】
ユニバーサルサービスロケータまたはサービスキー
ユニバーサルサービスロケータ(USL)またはサービスキーは、サービスを一意に識別する記憶可能なキーワードに対応する数字である。この数字は、リモートコントロールの文字対応付けすなわちa,b,c=>2;d,e,f=>3等を用いて、キーワードから導き出される。たとえば、“email”のUSLは36245である。
【0043】
USL概念は、ブラウザに組込まれた特徴であり、覚えやすく、入力しやすい(リモートコントロールを使用した)メカニズムを与えて、既知のサービスを識別し、それに迅速にアクセスする。
【0044】
サービス構成
ブロードキャスト環境の一部は、各々のサービスに関連した少量のデータを含む。
【0045】
・USLキーワード
・このサービスに関連したURLリソースのドメイン、たとえばemail.waptv.co.uk。
【0046】
・このサービスに接続するのに使用された電話番号および料金説明
・オンラインサーバ接続情報
・サービスに特有のブロードキャストリソース(コンパイルされたWML、画像等)の参照
・このサービスによって使用されるブラウザ構成の参照
ユーザがサービス間を移動する中で、この情報を使用して、ブロードキャストリソースを検索し、ブラウザを再構成し、オンライン接続を確立してオンラインコンテンツを取出し、オンラインコンテンツを取出す。
【0047】
WML拡張
レイアウト制御の向上
洗練されたテレビ視覚環境のレイアウト必要条件を満たすために、我々はWML DTD(文書型定義)への少しの特定の拡張を導入しなければならなかった。
【0048】
・tdおよびフォント強調要素はその本体内に%フィールドを含むようにすべて修正された。すなわち
<!ELEMENTtd(%fields)*>
<!ELEMENTem(%fields)*>
<!ELEMENTstrong(%fields)*>
<!ELEMENTb(%fields)*>
<!ELEMENTi(%fields)*>
<!ELEMENTu(%fields)*>
<!ELEMENTbig(%fields)*>
<!ELEMENTsmall(%fields)*>
これにより、テーブルを使用して入力フィールドおよびテーブルを含むいかなるWML要素もレイアウトできる。これにより、また、フォント強調はテキストだけでなくすべての要素に適用されることができる。
【0049】
・さらなるレイアウト属性が、カード、pおよびテーブル要素に追加される。
【0050】
【表1】

【0051】
ブラウザのカードレベルの制御
より動的な外観および感覚を達成するために、ブラウザ構成の局面および/またはメタレベルのブラウザ構成要素のプロパティを駆動するいくらかの追加のカード属性が導入された。
【0052】
【表2】

【0053】
WML解釈
WMLは本来、デジタルセットトップボックスよりも能力がかなり低い装置に指定されていたが、その仕様は、この環境内のブラウザの能力を最大限にする態様で解釈されてきた。
【0054】
ドゥ
・インラインの“do”要素はインラインにレンダリングされる。
【0055】
・トップレベルの“do”要素はブラウザメニューに場所を占めるのに使用される。
・いかなる“do”も、特定の“vnd.wtv-...”do型を用いて、カラーボタンを含む特定のリモートコントロールキーに結び付けることができる。さらに、ある標準のdo型は、特定のキーに結び付けられ、たとえばprev=>backup,help=>help,accept=>greenとなる。
【0056】
・画像はすべての“do”に関連付けられる。これを使用して、画像をアクティブな画面構成要素として識別し、ユーザにキーの割当についてのフィードバックを与える。
【0057】
アンカー
・画像は各々のアンカーに関連付けられ、アクティブな画面構成要素として強調表示され、ユーザにいかなるアクセスキーの割当についてもフィードバックを与える。
【0058】
タイトル
・カードの“title”属性はブラウザのタイトル領域に表示される。
【0059】
・アクティブな要素(ドゥ、アンカー、入力、選択)の“title”属性は、要素が焦点を得たときに表示されるヒントテキストを特定する方法として使用される。
【0060】
・“optgroup”要素の“title”属性は、“optgroup”の子“option”が選択されていない場合に“optgroup”値として使用される。
【0061】
入力
・デフォルト値によって、入力フィールドは、コンテンツの水平スクローリングを有する単一の入力からなる。その幅はサイズ属性から決定される。
【0062】
・入力フォーマット属性が(非標準の)単一の整数nからなる場合に、入力フィールドはnの可視の線からなるマルチライン入力として表示される。その幅はサイズ属性から決定される。コンテンツは垂直にラップしスクロールする。
【0063】
ブラウザリソースの探索経路
ブラウザが、URLによって識別されたリソースを取出すように要求されたときに(たとえば「アンカー」が起動されたときに)、リソースの探索経路は以下の2つの段階プロセスからなる。
【0064】
1.現在のサービスのブロードキャストリソースをチェックして、あればそれらが要求されたリソースを含むか否かを判定する。
【0065】
2.なければ、オンラインインフラストラクチャからリソースを要求する。ブラウザが現在オンラインでない場合、オンライン接続が自動的に確立される。
【0066】
これによって、サービスの設計が、どのリソースがブロードキャストされ、どのリソースがオンラインで取出されるかを参照せずに、実行されることができる。一旦サービスが完了したら、サービスリソースの選択をまとめ、ブロードキャストできる。これらのブロードキャストされたリソースが、サービスの「トップ」がブロードキャストされるという方法で選択される場合、これは、オンライン接続が確立される時点を遅らせるという影響をもたらす可能性がある。
【0067】
ワップテレビオンライン処理
以下のステップは、STBで稼働しているブラウザからの単一のHTTP要求を処理する間に行なわれる事象のシーケンスを記載している。これらは図5に描かれている。
【0068】
1.受信
OLSはSTBからのHTTPプロトコル要求を待つ。
【0069】
2.認証/解読
SSSLによって与えられたライブラリが呼出され、要求を認証し、任意で解読する。これは、この接続のために安全保護データベースに記憶されたセキュリティキーを取出す。
【0070】
3.許可
要求URLのドメインは、許可されたサービスプロバイダのテーブルにチェックされる。ドメインが許可されていないまたは一時的に不能である場合、OLSは拒否されたアクセスまたは閉じられたページを戻す。
【0071】
4.転送
HTTP要求は次に、関連するサービスプロバイダに転送される。追加のHTTPヘッダが要求に追加される。これらはスマートカードIDおよびスカイ加入者IDを含む。これによって、サービスプロバイダがそのサービスにアクセスしている特定の世帯を一意に識別し、要求およびセッションを通した行動を追跡することができる。
【0072】
5.応答
OLSは次に、サービスプロバイダからのHTTP応答を待つ。この要求の結果として行なわれるいかなる商取引もサービスプロバイダによって領収されなければならない。
【0073】
これらは、応答において追加のHTTPヘッダを用いてワップテレビに報告される。これによって、SSSL補助金回収制度下で要求される商取引の調整が行なわれることができる。
【0074】
6.サーバ前処理
要求されるリソースのmime型次第で、OLSは、応答を受信したときに、応答の一部前処理を行なって、続いてSTB内で要求される処理を減少し得る。
【0075】
・WML=>WBXMLによって規定されたような、コンパイルされたWML
・WMLScript=>WMLSスクリプトによって規定されたような、コンパイルされたWMLSスクリプト
・JPEG=>MPEG画像変換
7.デジタル署名/暗号化
処理された応答は、次にデジタル署名され、任意で暗号化される。
【0076】
8.送信
最後に、応答はHTTPプロトコルを用いてセットアップボックスに送り戻される。
【0077】
この発明は上述の実施例に限定されないということに注目すべきである。クレームで確定されたこの発明の範囲外になることなく、上述の実施例にさまざまな修正および変形がなされ得ることが考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビ受信器を遠隔地に接続するためにサーバを動作させる方法であって、
遠隔地と接続するためのテレビ受信器からの要求を受信するステップと、
要求がそのような要求を行なうことを許可されたテレビ受信器から発しているものか否かを判定することによって要求を認証するステップと、
テレビ受信器による遠隔地へのアクセスが利用可能か否かを判定することによって要求を認証するステップと、
要求を遠隔地へ転送するステップと、
遠隔地からの応答を受信するステップと、
応答をテレビ受信器に送信するステップとを含む、テレビ受信器を遠隔地に接続するためにサーバを動作させる方法。
【請求項2】
前記要求を認証するステップは、
テレビ受信器からテレビ受信器を動作させるために使用されるスマートカードに関連したスマートカードIDを受信するステップと、
データベースにアクセスして、スマートカードIDに基づいて加入者IDを決定するステップと、
認証が完了したことを表示する信号を生成するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記要求を認証するステップはさらに、
セキュリティキーをテレビ受信器との接続に割当てるステップと、
セキュリティキーをテレビ受信器に送信するステップと、
接続の間に使用されるセキュリティキーをデータベースに記憶するステップとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
セキュリティキーは接続が終了した後にデータベースから除去される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
スマートカードおよび加入者IDを要求に追加した後で、要求を遠隔地に転送するステ
ップをさらに含む、請求項2から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
遠隔地からの応答を処理して、応答をテレビ受信器によってサポートされる予め定められたフォーマットに変換した後で、応答をテレビ受信器に送信するステップをさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
要求を解読した後で、要求を遠隔地に転送するステップと、
遠隔地からの応答を暗号化した後で、応答をテレビ受信器に送信するステップとをさらに含む、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
応答をコンパイルした後で、応答をテレビ受信器に送信するステップをさらに含む、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
テレビ受信器からの要求はコンパイルされた形であり、前記方法はさらに、
要求を逆コンパイルした後で、要求を遠隔地に転送するステップを含む、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
テレビ受信器からの要求およびテレビ受信器への応答はハイパーテキストトランスファープロトコル(HTTP)に基づく、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
テレビ受信器からの要求およびテレビ受信器への応答はWMLフォーマットである、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載の方法を実施するように配置されたサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−178887(P2012−178887A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−138798(P2012−138798)
【出願日】平成24年6月20日(2012.6.20)
【分割の表示】特願2007−325961(P2007−325961)の分割
【原出願日】平成13年12月18日(2001.12.18)
【出願人】(500567874)ブリティッシュ・スカイ・ブロードキャスティング・リミテッド (14)
【Fターム(参考)】