説明

サーバ及びサーバ冷却構造

【課題】ホットアイル/コールドアイル式エアフローの室内に背中合わせの状態で一対を設置可能なサーバ、及びそれを用いたサーバ冷却構造を提供する。
【解決手段】本発明に係るサーバ10は、ハーフサーバ筐体11の一方の側部に前後方向に延びるように設けられ、ハーフサーバ筐体11の内部に連通する第一連通口201が形成されるとともに両端部が外部に開口する第一通気路20と、ハーフサーバ筐体11の他方の側部に前後方向に延びるように設けられ、ハーフサーバ筐体11の内部に連通する第二連通口202が形成されるとともに後部側端部が外部に開口する第二通気路23と、第一連通口201に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第一ファン24と、第二連通口202に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第二ファン25と、を備えるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホットアイル/コールドアイル式エアフローの室内に背中合わせの状態で一対を設置可能なサーバ、及びそれを用いたサーバ冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
筐体の内部に種々の電子部品が収容されてなるサーバは、内部の電子部品を冷却する手段として冷却構造を備えている。そして、この冷却構造としては、筐体の前面側から吸気し、その空気で電子部品を冷却した後、筐体の背面側から排気するものが従来知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
そして、このような冷却構造を備えるサーバは、サーバ設置用のラックの前面側及び後面側から背中合わせに一対が設置される場合がある。この場合、一方のサーバはラックの前面側から吸気してラックの中央部へ排気し、他方のサーバはラックの後面側から吸気してラックの中央部へ排気する。そして、このように両方のサーバから排出された空気がラックの中央部で上昇することにより、いわゆる吹き上げ型のエアフローが構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−319628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の冷却構造を備えるサーバは、いわゆるホットアイル/コールドアイル式エアフローの室内においては、ラックの前面側及び後面側から背中合わせに一対を設置することができないという問題がある。尚、ホットアイル/コールドアイル式エアフローの室内とは、サーバの前面側及び後面側のいずれか一方に冷気を集め、他方に暖気を集めることにより、室内の空調を効率的に行うことを目的とするものである。
【0006】
この問題が生じる理由は、特許文献1に記載の冷却構造を備える一対のサーバを背中合わせに設置する場合に構成されるエアフロー、すなわち両方のサーバから排出された空気がラックの中央部で上昇するエアフローが、ラックの前面側及び後面側のいずれか一方に冷気を集め、他方に暖気を集める室内のエアフローと合致しないからである。
【0007】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ホットアイル/コールドアイル式エアフローの室内に背中合わせの状態で一対を設置可能なサーバ、及びそれを用いたサーバ冷却構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るサーバは、筐体の内部に電子機器が収容されてなるサーバであって、前記筐体の一方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記筐体の内部に連通する第一連通口が形成されるとともに両端部が前記筐体の外部に開口する第一通気路と、前記筐体の他方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記筐体の内部に連通する第二連通口が形成されるとともに後部側端部が前記筐体の外部に開口する第二通気路と、前記第一連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第一ファンと、前記第二連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第二ファンと、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るサーバ冷却構造は、電子機器が収容されてなる第一サーバ筐体の一方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記第一サーバ筐体の内部に連通する第一連通口が形成されるとともに、両端部が前記第一サーバ筐体の外部に開口して前部側端部がコールドアイルに開口する第一通気路と、前記第一サーバ筐体の他方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記第一サーバ筐体の内部に連通する第二連通口が形成されるとともに後部側端部が前記第一サーバ筐体の外部に開口する第二通気路と、電子機器が収容されてなる第二サーバ筐体の一方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記第二サーバ筐体の内部に連通する第三連通口が形成されるとともに、後部側端部が前記第二サーバ筐体の外部に開口して前記第一通気路の後部側端部に接続された第三通気路と、前記第三サーバ筐体の他方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記第二サーバ筐体の内部に連通する第四連通口が形成されるとともに、両端部が前記第二サーバ筐体の外部に開口して後部側端部が前記第二通気路の後部側端部に接続される一方で前部側端部がホットアイルに開口する第四通気路と、前記第一連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第一ファンと、前記第二連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第二ファンと、前記第三連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第三ファンと、前記第四連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第四ファンと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るサーバによれば、背中合わせの状態で一対を設置した場合に、一方のサーバの前面側から一対のサーバを通り抜けて他方のサーバの前面側に達するようなエアフローを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第一実施形態に係るサーバの一使用例を示す概略横断面図である。横断面図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係るサーバの他の使用例を示す概略横断面図である。
【図3】本発明の第二実施形態に係るサーバを示す概略横断面図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係るサーバを用いたサーバ冷却構造の一使用例を示す概略横断面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係るサーバを用いたサーバ冷却構造の他の使用例を示す概略横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る複数の実施形態のサーバ及びそれを用いたサーバ冷却構造について図面を参照して説明する。
(第一実施形態)
図1に示すように、本発明の第一実施形態に係るサーバ10は、前板12と、後板13と、一方の側板14と、一方の側板14に対面する他方の側板15と、底板16と、天板17とを有するラックマウント型のハーフサーバ筐体11を備えるものである。
【0013】
サーバ10は、ハーフサーバ筐体11の一方の側部に前後方向に延びるように配置され、一方の端部18および他方の端部19が外部に開口される第一通気路20を備える。そして、この第一通気路20における一方の端部18側には、ハーフサーバ筐体11の内部に連通するようにして、第一連通口201が形成されている。
サーバ10は、第一通気路20に対面するハーフサーバ筐体11の他方の側部に前後方向に延びるように配置されて一方の端部21が閉塞され、他方の端部22が開放される第二通気路23を備える。そして、この第二通気路23における他方の端部22側には、ハーフサーバ筐体11の内部に連通するようにして、第二連通口202が形成されている。
【0014】
サーバ10は、第一連通口201に配置され、正逆回転を切り替え可能な第一ファン24と、第二連通口202に配置され、正逆回転を切り替え可能な第二ファン25とを備える。
サーバ10は、第一通気路20の一方の端部18に配置され、正逆回転を切り替え可能な補助ファン26を備える。
【0015】
第一ファン24と、第二ファン25と、補助ファン26とは、不図示の制御回路に電気的に接続される。
そのため、制御回路から与えられる電流により、第一ファン24と、第二ファン25と、補助ファン26とは、正回転または逆回転する。
【0016】
次に、サーバ10の使用例について説明する。
サーバ10は、第一通気路20の一方の端部18および補助ファン26がコールドアイルに熱的に接続され、第二通気路23の他方の端部22がホットアイルに熱的に接続される。
【0017】
制御回路により、補助ファン26と、第一ファン24と、第二ファン25とが正回転される。
補助ファン26は、正回転されることにより、第一ファン24側に負圧を発生させるために、コールドアイルの冷気を第一通気路20に吸引する。
【0018】
第一ファン24は、正回転されることにより、ハーフサーバ筐体11の内部に負圧を発生させるために、補助ファン26によって第一通気路20内に導入された冷気をハーフサーバ筐体11の内部に吸引する。
これにより、ハーフサーバ筐体11の内部に冷気が導入される。
そして、ハーフサーバ筐体11の内部に導入された冷気は、不図示の電子部品を冷却することにより温度が上昇して暖気となる。
【0019】
第二ファン25は、正回転されることにより、第二通気路23内に負圧を発生させるために、ハーフサーバ筐体11の内部の暖気を第二通気路23内に吸引する。
そして、第二通気路23に導入された暖気は、第二通気路23の他方の端部22からホットアイル側に排出される。
従って、第一通気路20の一方の端部18および補助ファン26から、ハーフサーバ筐体11の内部を通過して第二通気路23の他方の端部22に至るエアフローを構成できる。
【0020】
次に、サーバ10の他の使用例について説明する。
図2に示すように、サーバ10は、第一通気路20の一方の端部18および補助ファン26がホットアイルに熱的に接続され、第二通気路23の他方の端部22がコールドアイルに熱的に接続される。
【0021】
制御回路により、補助ファン26と、第一ファン24と、第二ファン25とが逆回転される。
第二ファン25は、逆回転されることにより、ハーフサーバ筐体11内に負圧を発生させるために、コールドアイルの冷気を第二通気路23内に吸引してハーフサーバ筐体11の内部に導入させる。
これにより、ハーフサーバ筐体11の内部に冷気が導入される。
そして、ハーフサーバ筐体11の内部に導入された冷気は、電子部品を冷却することにより温度が上昇して暖気となる。
【0022】
第一ファン24は、逆回転されることにより、第一通気路20内に負圧を発生させるために、ハーフサーバ筐体11の内部から第一通気路20内に暖気を吸引する。
補助ファン26は、逆回転されることにより、ホットアイル側に負圧を発生させるために、第一ファン24によって第一通気路20内に導入された暖気をホットアイル側に排出する。
従って、第二通気路23の他方の端部22から、ハーフサーバ筐体11の内部を通過して第一通気路20の一方の端部18および補助ファン26に至るエアフローを構成できる。
【0023】
以上、説明したように第一実施形態のサーバ10によれば、コールドアイルに面するか或いはホットアイルに面するかのいずれの場合に対しても、第一ファン24および第二ファン25を正逆回転させることにより対応できる。
従って、第一実施形態のサーバ10によれば、同一構造で汎用性を拡大できる。
【0024】
また、第一実施形態のサーバ10によれば、第一ファン24および第二ファン25に加えて補助ファン26を備えることにより、空気の流れを増強して冷却効率を向上できる。
【0025】
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態に係るサーバについて説明する。
なお、以下の各実施形態において、前述した第一実施形態と重複する構成要素や機能的に同様な構成要素については、図中に同一符号あるいは相当符号を付することによって説明を簡略化あるいは省略する。
【0026】
図3に示すように、本発明に係る第二実施形態のサーバ30は、第一通気路20に複数の第一連通口201が形成されている。そして、これら第一連通口201には、正逆回転を切り替え可能な第一ファン31,32がそれぞれ設けられている。
サーバ30は、第二通気路23に複数の第二連通口202が形成されている。そして、これら第二連通口202には、正逆回転を切り替え可能な第二ファン33,34がそれぞれ設けられている。
なお、第一ファン31,32および第二ファン33,34は、図3に示す2個ずつに限らず、3個以上であってもよい。
【0027】
第二実施形態のサーバ30によれば、複数の第一ファン31,32および複数の第二ファン33,34を装備することにより、空気の流れを増強して冷却効率を向上できる。
【0028】
(第三実施形態)
次に、本発明の第一実施形態に係るサーバを用いたサーバ冷却構造について説明する。図4は、本発明の第一実施形態に係るサーバを用いたサーバ冷却構造40の一使用例を示す概略横断面図である。
サーバ冷却構造40は、背中合わせの状態で設置されてサーバラック1に収容される第一ハーフサーバ筐体41および第二ハーフサーバ筐体42を備えるものである。
すなわち、サーバ冷却構造40は、第一実施形態のサーバ10を一対用意して、それぞれの後板13を背面合わせに合体させて構成される。
【0029】
サーバ冷却構造40は、第一ハーフサーバ筐体41の一方の側板43に前後方向に延びるように配置され、一方の端部44および他方の端部45が開口される第一通気路46を備える。そして、この第一通気路46における一方の端部44側には、第一ハーフサーバ筐体41の内部に連通するようにして、第一連通口461が形成されている。
サーバ冷却構造40は、第一通気路46に対面する第一ハーフサーバ筐体41の他方の側板47に前後方向に延びるように配置され、一方の端部48が閉塞され、他方の端部49が開放される第二通気路50を備える。そして、この第二通気路50における他方の端部49側には、第二ハーフサーバ筐体42の内部に連通するようにして、第二連通口501が形成されている。
【0030】
サーバ冷却構造40は、第二ハーフサーバ筐体42の一方の側板51に前後方向に延びるように配置され、一方の端部52が第一通気路46に連通され、他方の端部53が閉塞される第三通気路54を備える。そして、この第三通気路54における一方の端部52側には、第二ハーフサーバ筐体42の内部に連通するようにして、第三連通口541が形成されている。
サーバ冷却構造40は、第三通気路54に対面する第二ハーフサーバ筐体42の他方の側板55に前後方向に延びるように配置され、一方の端部56が第二通気路50に連通され、他方の端部57が開放される第四通気路58を備える。そして、この第四通気路58における一方の端部56側には、第二ハーフサーバ筐体42の内部に連通するようにして、第四連通口581が形成されている。
【0031】
サーバ冷却構造40は、第一連通口461に配置され、正逆回転を切り替え可能な第一ファン59を備える。
サーバ冷却構造40は、第二連通口501に配置され、正逆回転を切り替え可能な第二ファン60を備える。
【0032】
サーバ冷却構造40は、第三連通口541に配置され、正逆回転を切り替え可能な第三ファン61を備える。
サーバ冷却構造40は、第四連通口581に配置され、正逆回転を切り替え可能な第四ファン62を備える。
サーバ冷却構造40は、第一通気路46の一方の端部44に配置され、正逆回転を切り替え可能な第一補助ファン63と、第四通気路58の他方の端部57に配置され、正逆回転を切り替え可能な第二補助ファン64とを備える。
【0033】
次に、サーバ冷却構造40の使用例について説明する。
サーバ冷却構造40は、第一通気路46の一方の端部44および第一補助ファン63がコールドアイルに熱的に接続され、第四通気路58の他方の端部57および第二補助ファン64がホットアイルに熱的に接続される。
【0034】
制御回路により、第一補助ファン63と、第一ファン59と、第二ファン60と、第三ファン61と、第四ファン62と、第二補助ファン64とが正回転される。
第一補助ファン63は、正回転されることにより、第一ファン59側に負圧を発生させるために、コールドアイルの冷気を第一通気路46および第三通気路54に吸引する。
【0035】
第一ファン59は、正回転されることにより、第一ハーフサーバ筐体41の内部に負圧を発生させるために、第一通気路46内に導入された冷気を第一ハーフサーバ筐体41の内部に吸引する。
同時に、第三ファン61は、正回転されることにより、第二ハーフサーバ筐体42の内部に負圧を発生させるために、第三通気路54内に導入された冷気を第二ハーフサーバ筐体42の内部に吸引する。
【0036】
これにより、第一ハーフサーバ筐体41の内部および第二ハーフサーバ筐体42の内部に冷気が導入される。
そして、第一ハーフサーバ筐体41の内部に導入された冷気および第二ハーフサーバ筐体42の内部に導入された冷気は、電子部品を冷却することにより温度が上昇して暖気となる。
【0037】
第二ファン60は、正回転されることにより、第二通気路50内に負圧を発生させるために、第一ハーフサーバ筐体41の内部の暖気を第二通気路50内に吸引する。
第四ファン62は、正回転されることにより、第四通気路58内に負圧を発生させるために、第二ハーフサーバ筐体42の内部の暖気を第四通気路58内に吸引する。
第二補助ファン64は、正回転されることにより、ホットアイル側に負圧を発生させるために、第二通気路50内に導入された暖気および第四通気路58内に導入された暖気をホットアイル側に排出する。
従って、第一通気路46の一方の端部44および第一補助ファン63から、2個の第一ハーフサーバ筐体41および第二ハーフサーバ筐体42の内部を通過して第四通気路58の他方の端部57および第二補助ファン64に至るエアフローを構成できる。
【0038】
次に、サーバ冷却構造40の他の使用例について説明する。
図5に示すように、サーバ冷却構造40は、第四通気路58の他方の端部57および第二補助ファン64がコールドアイルに熱的に接続され、第一通気路46の一方の端部44および第一補助ファン63がホットアイルに熱的に接続される。
【0039】
制御回路により、第一補助ファン63と、第一ファン59と、第二ファン60と、第三ファン61と、第四ファン62と、第二補助ファン64とが逆回転される。
第二補助ファン64は、逆回転されることにより、第四ファン62側に負圧を発生させるために、コールドアイルの冷気を第四通気路58および第二通気路50に吸引する。
【0040】
第四ファン62は、逆回転されることにより、第二ハーフサーバ筐体42の内部に負圧を発生させるために、第四通気路58内に導入された冷気を第二ハーフサーバ筐体42の内部に吸引する。
同時に、第二ファン60は、逆回転されることにより、第一ハーフサーバ筐体41の内部に負圧を発生させるために、第二通気路50内に導入された冷気を第一ハーフサーバ筐体41の内部に吸引する。
【0041】
これにより、第一ハーフサーバ筐体41の内部および第二ハーフサーバ筐体42の内部に冷気が導入される。
そして、第一ハーフサーバ筐体41の内部に導入された冷気および第二ハーフサーバ筐体42の内部に導入された冷気は、電子部品を冷却することにより温度が上昇して暖気となる。
【0042】
第三ファン61は、逆回転されることにより、第三通気路54内に負圧を発生させるために、第二ハーフサーバ筐体42の内部の暖気を第三通気路54内に吸引する。
第一ファン59は、逆回転されることにより、第一通気路46内に負圧を発生させるために、第一ハーフサーバ筐体41の内部の暖気を第一通気路46内に吸引する。
第一補助ファン63は、逆回転されることにより、ホットアイル側に負圧を発生させるために、第一通気路46内に導入された暖気および第三通気路54内に導入された暖気をホットアイル側に排出する。
従って、第四通気路58の他方の端部57および第二補助ファン64から、2個の第一ハーフサーバ筐体41および第二ハーフサーバ筐体42の内部を通過して第一通気路46の一方の端部44および第一補助ファン63に至るエアフローを構成できる。
【0043】
第三実施形態のサーバ冷却構造40によれば、同一構造を有する一対のサーバを組み合わせることにより、背中合わせに合体された第一ハーフサーバ筐体41と第二ハーフサーバ筐体42との内部を通り抜けて空気を流通させることができる。
従って、第三実施形態のサーバ冷却構造40によれば、同一構造で汎用性を拡大できる。
【0044】
また、第三実施形態のサーバ冷却構造40によれば、第一補助ファン63および第二補助ファン64をさらに備えることにより、空気の流れを増強して冷却効率を向上できる。
【0045】
なお、本発明のサーバ及びそれを用いたサーバ冷却構造は、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形や改良等が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上述べたように、本発明のサーバ及びそれを用いたサーバ冷却構造によれば、同一構造で汎用性を拡大できるものである。
以上の結果として、単一構造の部品を大量生産できることにより、生産性の向上を図ってコスト面で有利に製造でき、本発明の産業上の利用可能性は大といえる。
【符号の説明】
【0047】
1 サーバラック
10 サーバ
11 ハーフサーバ筐体
12 前板
13 後板
14 一方の側板
15 他方の側板
16 底板
17 天板
18 一方の端部
19 他方の端部
20 第一通気路
201 第一連通口
202 第二連通口
21 一方の端部
22 他方の端部
23 第二通気路
24 第一ファン
25 第二ファン
26 補助ファン
30 サーバ
31 第一ファン
32 第一ファン
33 第二ファン
34 第二ファン
40 サーバ冷却構造
41 第一ハーフサーバ筐体
42 第二ハーフサーバ筐体
43 一方の側板
44 一方の端部
45 他方の端部
46 第一通気路
461 第一連通口
47 他方の側板
48 一方の端部
49 他方の端部
50 第二通気路
501 第二連通口
51 一方の側板
52 一方の端部
53 他方の端部
54 第三通気路
541 第三連通口
55 他方の側板
56 一方の端部
57 他方の端部
58 第四通気路
581 第四連通口
59 第一ファン
60 第二ファン
61 第三ファン
62 第四ファン
63 第一補助ファン
64 第二補助ファン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の内部に電子機器が収容されてなるサーバであって、
前記筐体の一方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記筐体の内部に連通する第一連通口が形成されるとともに両端部が前記筐体の外部に開口する第一通気路と、
前記筐体の他方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記筐体の内部に連通する第二連通口が形成されるとともに後部側端部が前記筐体の外部に開口する第二通気路と、
前記第一連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第一ファンと、
前記第二連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第二ファンと、
を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項2】
前記第一通気路の前部側開口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な補助ファンを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記第一通気路に前記第一連通口が複数形成され、各第一連通口に前記第一ファンがそれぞれ設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記第二通気路に前記第二連通口が複数形成され、各第二連通口に前記第二ファンがそれぞれ設けられたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項5】
電子機器が収容されてなる第一サーバ筐体の一方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記第一サーバ筐体の内部に連通する第一連通口が形成されるとともに、両端部が前記第一サーバ筐体の外部に開口して前部側端部がコールドアイルに開口する第一通気路と、
前記第一サーバ筐体の他方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記第一サーバ筐体の内部に連通する第二連通口が形成されるとともに後部側端部が前記第一サーバ筐体の外部に開口する第二通気路と、
電子機器が収容されてなる第二サーバ筐体の一方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記第二サーバ筐体の内部に連通する第三連通口が形成されるとともに、後部側端部が前記第二サーバ筐体の外部に開口して前記第一通気路の後部側端部に接続された第三通気路と、
前記第三サーバ筐体の他方の側部に前後方向に延びるように設けられ、前記第二サーバ筐体の内部に連通する第四連通口が形成されるとともに、両端部が前記第二サーバ筐体の外部に開口して後部側端部が前記第二通気路の後部側端部に接続される一方で前部側端部がホットアイルに開口する第四通気路と、
前記第一連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第一ファンと、
前記第二連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第二ファンと、
前記第三連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第三ファンと、
前記第四連通口に設けられ、正逆回転を切り替え可能な第四ファンと、
を備えることを特徴とするサーバ冷却構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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