説明

サーバ装置及び電子機器冷却システム

【課題】サーバ等の電子機器においては、ファンの電力の削減が課題の一つとなっている。また、ファンによる騒音の低減も求められている。
【解決手段】サーバをラックに複数台搭載し、ラック上部に空気熱交換器とファンを有し、さらにサーバ内にもファンを有し、上記サーバ内の主要発熱部品の熱を熱輸送手段により前記空気熱交換器で放熱し、上記サーバ内の主要発熱部品以外の熱は前記サーバ内部に搭載したファンによりサーバ前面から吸気した空気の流れを用い冷却し、その排気をサーバ後方に放出するサーバ装置において、ラック上部の前記空気熱交換器が、ラック前面側から吸気し放熱する第一の空気熱交換器と、背面側から風を吸気し放熱する第二の空気熱交換器に分かれており、前記熱輸送手段を流れる冷媒が初めに第二の空気熱交換器を通り、次に第一の空気熱交換器を通過する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置及び電子機器冷却システムに関し、例えば、ラックに複数台のサーバを搭載したサーバ装置を対象とし、サーバ内の主要発熱部品の熱をラック上部まで熱輸送しラック外に放熱するサーバ装置およびこれらのサーバ装置を複数有し、前記複数のサーバ装置を配置する閉空間と、前記閉空間の空調を行う空調装置とを有する電子機器冷却システムに関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特開2004−246649号公報(特許文献1)がある。この公報には、ラックマウントサーバシステムにおいて、ラックキャビネットに配管,ポンプ,冷却部を設け、配管を通じて冷却液を循環させる。さらに、受熱部と装置内部ポンプを設けた複数のサーバモジュールを、配管に並列に接続して冷却液を給排水し、各サーバモジュール内の発熱部を冷却する水冷式の熱輸送を用いた冷却技術が記載されている。
【0003】
また、特開2010−79401号公報(特許文献2)がある。この公報には、ブレードサーバを含む電子機器において、着脱自在なCPUブレードの半導体デバイスを含む発熱体を最適に冷却することを可能にする、新規な冷却システムを提供するために、電子機器筺体内の各電子回路基板上に搭載された半導体デバイスの発生熱を集める複数の第1の熱輸送部材と、前記複数の第1の熱輸送部材からの熱を集めて当該筐体の外部に搬送する第2の熱輸送部材と、そして、前記第2の熱輸送部材と熱的に接続され、前記第2の熱輸送部材から搬送される、前記第1の熱輸送部材からの熱を、当該筐体の外部に放熱する放熱部材とから構成され、前記第2の熱輸送部材は冷媒の気化により複数の第1の熱輸送部材からの熱を集める冷却技術が記載されている。
【0004】
また、特開2008−51475号公報(特許文献3)がある。この公報には、サーバの局所的発熱を余裕のある空調装置で対処できるようにするために、ダクトと、ジェットファンを適宜組み合わせてダクトを形成し、必要に応じてダクトのレイアウトを変更できるように天井から吊り下げ固定できるようにし、発熱が頻発するサーバラックにダクトの吸気口を配設して排熱を吸引して、冷却能力に余裕のある空調機に送る冷却技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−246649号公報
【特許文献2】特開2010−79401号公報
【特許文献3】特開2008−51475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
背景技術のように、従来からサーバ内の主要発熱部品であるCPU(Central Processing Unit)やLSI(Large Scale Integrated circuit)の熱を相変化や冷媒の循環を利用した熱輸送手段を用いて輸送し、サーバ外部でサーバを搭載するラックに設けた熱交換器によりラック外へ放熱することで、サーバの高密度実装や高性能化が達成されることは知られている。しかし、熱交換器をラック内に設けた場合、ラックに実装したサーバの実装可能容積が小さくなるため、熱交換器を十分に大きくできないという課題がある。熱交換器のサイズが小さいとファン風量を大きくするか、通風抵抗の高いフィンを搭載する必要があり、ファン電力が大きくなる要因であった。サーバ等の電子機器においては、省エネのためにファンの電力を小さくすることが求められており、ファンの電力の削減が課題の一つとなっている。また、サーバ機器ではファンによる騒音を低減し、電子機器の静音化も求められており、ファン動力の低減やラック構造の変更等が必要である。
【0007】
そこで、本発明は、サーバ装置の冷却性能を向上させ、かつファンの消費電力を削減できるサーバ装置及び電子機器冷却システムを提供する。さらに、静音化を達成できるサーバ装置及び電子機器冷却システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、発熱部品と前記発熱部品を冷却するためのファンとを有するサーバユニットと、前記サーバユニットを搭載するラックと、前記ラック上部に設けられた空気熱交換器と、前記発熱部品の熱を前記空気熱交換器へ輸送する熱輸送手段と、を有するサーバ装置であって、前記サーバに搭載される前記ファンにより、前記サーバ前面から吸気した空気の流れを用い前記発熱部品を冷却し、該冷却後の排気を前記サーバの後方に放出し、前記空気熱交換器は、ラック前面側から吸気し放熱する第一の空気熱交換器と、背面側から吸気し放熱する第二の空気熱交換器を有し、前記熱輸送手段を流れる冷媒が前記第二の空気熱交換器を通過した後に、前記第一の空気熱交換器を通過することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、サーバ装置の冷却性能を向上させ、かつファンの消費電力を削減できるサーバ装置及び電子機器冷却システムを提供できる。
【0010】
さらに、本発明によれば、静音化を達成できるサーバ装置及び電子機器冷却システムを提供できる。
【0011】
上記した以外の課題,構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1の装置の構成図の例である。
【図2】実施例1の装置の概略図の例である。
【図3】実施例2の装置の概略図の例である。
【図4】実施例3の装置の概略図の例である。
【図5】実施例4の装置の概略図の例である。
【図6】熱輸送手段を有しないブレードサーバの構成図の例である。
【図7】熱輸送手段を有するブレードサーバの構成図の例である。
【図8】空気熱交換器の構成図の例である。
【図9】ファン特性と通風抵抗特性を示すグラフの例である。
【図10】熱交換器の冷媒と空気の温度を示すグラフの例である。
【図11】サーバ装置が設置される閉空間の配置の一実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施例を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0014】
本実施例では、ファン電力の低減を行うサーバ装置の例を説明する。
【0015】
まず、図6を用いて、サーバ装置の一例であるブレードサーバ103について説明する。図6は、熱輸送手段を用いていない一般的なブレードサーバの構成例を示すものである。ブレードサーバ103は、ラックの一例であるブレードサーバシャーシ2の内部に、個々に所定の機能を備えたブレード1が、複数並べられて挿入されており、さらにファンユニット4,I/O(Input/Output)ユニット5,電源ユニット6,システムユニット7等が含まれている。ブレードや各ユニットは、上記ブレードサーバシャーシ2内に自在に挿抜が可能であり、自由に配置して搭載することが可能であり、そのことから、システム構成の柔軟性と拡張性とを併せ持つものである。またブレードサーバ103は、他に一般的な1Uサーバや2Uサーバといわれるラックマウント型サーバよりも、同じ体積に占めるCPUの数が多い等、いわゆるサーバの実装密度が高いことが知られている。ここで、上記ファンユニット4はサーバ内蔵ファン22を有するユニットである。上記I/Oユニット5は例えば通信ネットワーク用のケーブルを接続するための端子や、キーボードやディスプレイへ接続するための端子等を有し、外部との情報の入出力を行うユニットである。電源ユニット6は外部から供給される交流電力をブレードサーバ103内で使用する直流電力に変換するユニットであり、この電源ユニット6内部にも電源ユニット内部を冷却するためにファンが搭載されている。またシステムユニット7は、ブレードや各ユニットを管理するシステムを有するユニットであり例えばブレードの起動や終了、サーバ内蔵ファンの回転数制御等を行うシステムが組み込まれている。
【0016】
ブレード1には、CPUやメモリ19,グラフィックチップ等の半導体素子等を搭載した電子基板と、ハードディスク等の情報記録媒体を有している。またCPUやメモリ19,グラフィックチップ等の半導体素子や、またハードディスク等の情報記録媒体には、それぞれに動作保証温度があり、使用中に各部品が各部品の有する動作保証温度以上になった場合には、故障する危険性がある。そのため図6に示す熱輸送手段を有しないブレードサーバ103においては、上記ファンユニット4に搭載されたサーバ内蔵ファン22を用いて、前面側空気流入方向31を示す矢印のようにブレードサーバ103前面側より空気を流している。この空気が、ブレードサーバ内の空気の流れ方向32を示す矢印のようにCPU放熱フィン30やメモリ19、さらには他のLSIに搭載されたLSI放熱フィン29や半導体素子上を流れることで保証温度上になることを防いでいる。そして背面側空気流出方向33を示す矢印ようにブレードサーバ103背面側に放熱される。
【0017】
ブレード1内部において一般にCPUの発熱量は45Wから150Wと大きく、そしてその発熱量の大きさに対して保証温度が60℃から70℃程度と比較的低い。このためCPUの真上に取り付けられる上記CPU放熱フィン30は高い放熱性能が必要であるため、他のLSIに取り付けられた放熱フィンよりも大型であり、空気が通過するための通風抵抗も大きい。またブレード1に流す風の流量も、CPUを放熱するために多くなっている。特に、ブレードサーバ103のようにサーバの実装密度の高い装置においては、上記CPU放熱フィン30は他の1Uサーバや2Uサーバ等に比べて小さい体積で、冷却性能を確保する必要があり、このため、通風抵抗の高い高密度にフィンが実装されている熱交換器を使用するか、風量を多くすることが望ましい。
【0018】
次に図7を用いて、熱輸送手段を有するブレードサーバ103について説明する。図7は、熱輸送手段を有するブレードサーバ103の構成図の例である。既に説明した図6に示された符号と同一の符号を付された構成は、同一の機能を有する。シャーシ内部に含まれる基本的な構成は前述の熱輸送手段を有しないブレードサーバ103と同じである。ここでは、CPUの上に取り付けられていたCPU放熱フィンの代わりに第一の熱輸送手段40が取り付けられており、さらに第一の熱輸送手段40のブレード1上面に飛び出した部分が、熱伝導シート43を介して、ブレードサーバシャーシ上部に取り付けられた第二の熱輸送手段41と接続されている。さらに第二の熱輸送手段には冷媒用配管107が取り付けられており、冷媒が流れることでCPUの熱をサーバ外部へ輸送する。
【0019】
ここで一例として熱輸送手段の構造についても説明する。CPUの真上に取り付けられる第一の熱輸送手段は、密閉された箱状のケース内部に冷媒が封入されており、この冷媒の沸騰と凝縮を用いることでCPUの熱をブレード1上部まで輸送している。第二の熱輸送手段は、密閉された箱体の中に流路が掘られており、この流路を冷媒が流れることで第一の熱輸送手段のブレード上部に飛び出した部分を冷却する。この第一の熱輸送手段と第二の熱輸送手段の間の熱抵抗を下げるため、この間に熱伝導シート43を挟んである。CPUの熱により温度上昇した第二の熱輸送手段41内の冷媒は冷媒用配管107を通りラック上部に設けた空気熱交換器で放熱される。放熱され温度の低下した冷媒は、また別な冷媒用配管107をとおり、第二の熱輸送手段41に供給される。なお図示していないが、冷媒の駆動のためにポンプを利用する。
【0020】
これらの構成によりCPU放熱フィンの必要がなくなるため、ブレードサーバ103内部の通風抵抗は小さくなっている。またCPU以外のLSI部品は、CPUに比べて保証温度が高い場合が多いので、ブレードを通過する空気の風量を少なくしても、十分に放熱できる。またCPUの熱は最終的に、サーバ外部に設けるCPU放熱フィンの体積に比べて大きい熱交換器で放熱するため、従来よりも大きな発熱量のCPUに対応することも可能となり、CPUの選択の幅が広がる。一般に高性能なCPUほど発熱量が大きい傾向があるため、サーバの高性能化もつながると考える。
【0021】
また本実施例では図示していないが、LSI放熱フィン29と第一の熱輸送手段40とをヒートパイプ等の熱輸送手段により結ぶ、もしくは第一の熱輸送手段とLSI自体を直接接続することで、CPUの熱だけでなくLSIの熱も第一の熱輸送手段40を経由してサーバ外部に放熱できる。同様にメモリや、グラフィックチップ等の半導体素子やハードディスク等の情報記録媒体の熱もサーバ外部へ輸送できる。この場合、サーバの発熱量の多くの部分を熱輸送手段によりサーバ外部へ輸送することとなる。しかしサーバ内部の電子基板上には様々なサイズ,形状の半導体素子が搭載されており、完全に全ての熱を熱輸送手段で輸送するには、電子基板全てを冷媒に浸すような冷却が必要である。この方式はサーバの実装密度を低下させ、サーバやユニットの着脱機能が低下し、システム構成の柔軟性と拡張性を損なうため実用的でない。よってサーバの発熱量の多くの部分を熱輸送手段によりサーバ外部へ輸送する場合でも、サーバ内蔵ファン22等によってブレード内部に風を流す必要がある。
【0022】
図1は、本発明の実施例のサーバ装置の構成図の例である。図1には、本発明になる冷却システムが適用される電子装置の代表例として、特に、ラックマウント方式のサーバ装置が、その外観斜視図により示されている。図1において、サーバ装置は、ラック筐体101と蓋体として前面ドア100と背面ドア102とを含んでおり、その内部には、例えば、IEC(International Electrical Commission)規格/EIA(Electrical Industries Association)規格等の特定の規格に基づいて、所定の形状・寸法で形成された、複数(本例では4台)のブレードサーバ103が設けられている。前面ドア100と背面ドア102には、複数の開口部が並べて配置されており、ドアを閉めた際にもラック内部へ風が流入し、ラック外部へ風が流出できるようになっている。
【0023】
図1に示すブレードサーバ103は、図7に示すような熱輸送手段を有するブレードサーバ103であり、CPU等の主要な発熱体の熱を冷媒によりサーバ外部に輸送している。これらの冷媒は冷媒用配管107によりラック上部に設けた空気熱交換器と接続されている。本実施例ではラックの天井の中央にラック上部ファン105を有し、これを挟み込むようにラック前面側に前面側空気熱交換器104、ラック背面側に背面側空気熱交換器106が設置されている。
【0024】
ここでラックの前面側とはラックに搭載するサーバが冷却のため空気を吸気する側であり、ラック背面側は排気側である。一般にサーバ装置では、ラック内部において、サーバの冷却のための空気の吸気側と排気側を揃えている。これにより、サーバ内部を通過して温度上昇した空気を別なサーバが吸気しないようにしている。さらには、サーバ装置であるラックを複数台並べるサーバルームにおいては、このラックの前面側と背面側を揃えて並べることで、温度の高いサーバ装置の排気を、別なサーバ装置が吸い込まないようにしている。またラックの前面側が並んだ通路に、積極的に空調機より供給される低温の空気が流れるようにすることで、サーバ装置が常に温度の低い空気を吸気できるようにしている。
【0025】
次に図2に本実施例の概略図の例を示す。図2は図1のサーバ装置を側面から示した概略図である。図2中の複数の風の流れ方向108を示す矢印(図2では一つの矢印以外は符号を省略している。)は風の流れる方向を示している。サーバ装置の構成は図1と同じであり、ラック前面側には前面ドア100、背面側には背面ドア102が設けられており、破線はドアに開口部があり空気の出入りが可能であることを示している。ラック内部には熱輸送手段を有するブレードサーバ103が4台搭載されており、ブレードサーバ103内のCPU18と第一の熱輸送手段40は接触しており、CPU18の熱を第一の熱輸送手段40により、ブレードサーバ103上部の第二の熱輸送手段41まで輸送する。第二の熱輸送手段41には、冷媒用配管107によりラック上部で冷却された冷媒が供給される。この冷媒が第一の熱輸送手段40により運ばれたCPU18の熱を奪い、別な冷媒用配管107を通過し、図示していないが冷媒駆動用のポンプを通過し、背面側空気熱交換器106に流れる。その後さらに前面側空気熱交換器104を流れ冷却された冷媒は、再び第二の熱輸送手段41に供給される。前面側空気熱交換器104および背面側空気熱交換器106は、ラック上部ファン105により、前面側及び背面側から吸気し上方へ排気するように風が流されている。またブレードサーバ103内のハードディスク20や、熱輸送手段と接続されていないLSIや半導体素子の熱は、ブレードサーバ103内のファンユニットに搭載されているサーバ内蔵ファン22や電源ユニットに搭載されているサーバ内蔵ファン22により、前面側より空気を流して放熱している。
【0026】
はじめに冷媒を背面側空気熱交換器106へ流す理由は、背面側空気熱交換器106に流入する空気の温度が、前面側空気熱交換器104に流入する空気温度よりも高いためである。これは、ブレードサーバ103からサーバ背面側に排気された暖かい空気の一部が流れ込んでしまうためである。ここで各部温度の参考値を述べれば、内部の発熱量や流す空気の流量により異なるが、前面側の空気温度が25℃程度であるのに対して、ブレードサーバ103の排気温度は30℃から40℃であり、背面側空気熱交換器106に流れ込む冷媒の温度は45℃から60℃である。またサーバルームの構成により、ラックの前面側には積極的に空調機より低温の空気が供給される場合が多いのに対して、ラック背面側には、他のサーバ装置の排気等も放出されていることが多いため、背面側の空気温度は、前面側よりも高くなる。しかし前述の各部温度の参考値のように、背面側の空気温度よりも、第二の熱輸送手段によりCPU18の熱を奪い温度上昇した冷媒の温度の方が高いので、はじめに背面側空気熱交換器106に流すことで、流入する空気の温度が高めであっても冷媒を冷却できるようになっている。
【0027】
次に図8を用いて、空気熱交換器の構造について説明する。図8は空気熱交換器の構成図の例である。空気熱交換器は、冷媒用配管107より伸びる複数のチューブ52とプレートフィン51から構成される。この図8では、縦に12本のパイプが奥行き方向に4列構成されている例が示されている。図8中に示す風の流れ方向108を示す矢印のように風が流れる場合、チューブの長さはラックの幅により制限され、縦方向のパイプの本数は、熱交換器がラック上部をどれだけ占有できるかで決まってしまう。つまり風が流入する断面の面積がラックの幅と、ラック上部の使用可能な高さによって決定される。よって、熱交換性能を向上するには奥行き方向の列数を増やし空気熱交換器の放熱面積であるフィン面積を向上(拡大)させることが必要である。しかし、流れる空気は奥行き方向の空気熱交換器の1列を通過するごとに交換された熱量分だけ温度上昇する。このため通過する列を重ねるにつれて空気の温度は高くなり、冷媒の温度との温度差が小さくなるため交換される熱量が小さくなっていく。一般に熱交換器においては、熱交換器の奥行き方向の風下側から温度の高い冷媒を流し、風上側にいくに従い冷媒の温度を低下させていく形で冷媒を流すことで冷却風との温度差が取りやすいような工夫がされている。しかし、それでも奥行き方向の列数を増やして表面積を向上させる方法は、流入断面積を増やすことで得られた面積拡大に比べて効率が落ちる。
【0028】
したがって、単純に空気熱交換器の奥行き方向の厚さを増やした場合、流入した空気温度が、その空気熱交換器の半分を通過する以前の段階で、ラック背面側の空気温度よりも高い温度に到達してしまう場合が容易に考えられる。そこで、図2に示すように、熱交換器の奥行きの風上側半分をラック前面側に残し、風下側の半分をラック背面側に設け、背面側から空気を流すことで、風下側半分の熱交換器を従来(熱交換器の奥行きを半分にせずそのままとした場合)よりも低い温度であるラック背面側の空気で冷却することができる。これにより同じ空気熱交換器の体積ながら冷却性能を向上することができる。
【0029】
また、プレートフィン51表面の熱伝達率は、空気熱交換器前面の風速である前面風速の1乗より小さい値に比例し、プレートフィンを用いた空気熱交換器の通風抵抗は、前面風速の1乗より高い値に比例することが知られている。前面風速は、熱交換器の前面の断面積が等しいとすれば流量に比例する。
【0030】
この場合のラック上部ファン105の消費電力について図9を用いて説明する。以下、前面側から吸気する熱交換器のみで放熱する場合を分離前構成と呼び、分離前の熱交換器の厚さを半分とし、前面側と背面側の両方に設け、それぞれ前面側,背面側から吸気し、ラック上部から排気する場合を分離後構成と呼ぶことにする。図9のグラフは横軸に風量、縦軸に静圧を取ったものである。このグラフ中の右下がりの線(一定のファン動力を示す線300)は、ファンの静圧と風量の積で示されるファン動力が一定となる線を示しており、理想的なファンの特性を示すものである。また破線で示す右上がりの線(前面側からのみ吸気する熱交換器の通風抵抗特性を示す線301)は、分離前構成の通風抵抗の特性を示す線である。これに対して線(前面側と背面側に厚さ半分の熱交換器を設けた場合の通風抵抗を示す線302)は、分離後構成の熱交換器の通風抵抗を示す。分離後構成の熱交換器の片側1つを通過する風量が、分離前構成の熱交換器1つを通る風量と同じであるとすれば、空気熱交換器の通風抵抗は厚さにほぼ比例するため、空気熱交換器の厚さが半分の分離後構成の熱交換器において、熱交換器の通風抵抗は半分となる。分離後構成では、前面側と背面側の2つの経路から並列に空気を流すこととなるため、ファンを通過するファン風量は2倍(図9中「2×Q」で示す)となる。しかしファンの消費電力はファンの風量とファンの静圧の積に比例するので、図9のグラフが示すように風量が2倍でも通風抵抗が半分(図9中「0.5×P」で示す)ならば、ファン消費電力は分離前構成と分離後構成とでは同等であると言える。
【0031】
次に図10を用いて冷却効果の向上について説明する。図10は横軸に熱交換器の奥行き方向の距離を取り、縦軸に温度を取っている。このグラフ中の線(前面側からのみ吸気する熱交換器の冷媒の温度を示す線400)は分離前構成の熱交換器の冷媒の温度を示しており、線(前面側からのみ吸気する熱交換器の空気の温度を示す線402)は熱交換器を流れる空気の温度を示している。この場合、熱交換器の厚さ方向において、空気は左側から右側へ、冷媒は右側から左側へ流れている。これによって、空気温度は右側へ行くにしたがって冷媒の熱を奪い温度上昇し、逆に冷媒は左側へ行くにしたがって空気に放熱され温度が減少する。
【0032】
次に、分離後構成の空気の温度分布を見てみると、前面側に配置した半分の熱交換器の温度を示す左側半分では分離前の線(前面側からのみ吸気する熱交換器の空気の温度を示す線402)と同様な温度上昇を示す。しかし、残り右側半分では分離し背面側からの空気を吸気したことを示しており、この背面側から吸気した温度が低い場合には線(前面側と背面側に熱交換器を設けた場合の空気の温度を示す線403)に示すような温度をとる。これにより右側半分の空気温度は、分離前構成の空気温度よりも低くなり、冷媒との温度差が増加し放熱量も上昇する。これにより分離後構成の冷媒の温度分布を示す線(前面側と背面側に熱交換器を設けた場合の冷媒の温度を示す線401)も、分離前構成の冷媒温度を示す線(前面側からのみ吸気する熱交換器の冷媒の温度を示す線400)よりも放熱量が上昇しただけ低い値となる。冷媒温度を低くできるということは、サーバから生じる熱をより多く取り除き冷却性能を向上させることができる。
【0033】
すなわち、分離前構成と同じ冷却性能を維持しながら、ファンの回転数を分離前構成の値よりも低くでき、分離後構成ではファン電力の削減も可能となる。
【0034】
なお本実施例では、ラックに搭載されるサーバの構成をブレードサーバ103としたが、当然1Uサーバや2Uサーバといわれるラックマウント型サーバも、サーバの基本構成はブレードサーバ103と同様であり、本実施例の構成により冷却性能の向上効果もしくはファン電力の削減効果を得ることができる。
【実施例2】
【0035】
本実施例では、ファン電力の低減に加えて、静音化も行えるサーバ装置の例を説明する。
【0036】
図3は、実施例2におけるサーバ装置を示す概略図の例である。図3のサーバ装置のうち、既に説明した図2に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
【0037】
本実施例では、実施例2で示した背面ドア102を通気孔のない壁状蓋109とした。この壁状蓋109は前述の背面ドア102と同様に開閉ができ、ラックに蓋をする構造となっている。壁状蓋109を設けることでブレードサーバ103背面からラック上部を結ぶダクト構造(このダクト構造とは、図3中の上向き矢印で示される通風路構造を示す。)を作ることができるためブレードサーバ103より排気された空気は、サーバラック背面側に流出することなくラック上部の背面側空気熱交換器106へ流入する。実施例1で示した構造ではサーバ内蔵ファン22の音が背面側に放出され騒音の一因となっていたが、壁状蓋109により空気を介して伝播する音の成分が小さくなるため静音性がより高くなる。ラック上部側への音の伝播は考えられるが、一般に騒音は、作業者の観測点を基準として測定するため、作業者の身長より上の位置での騒音の変化の影響は小さいと考える。
【0038】
また本実施例の構成を用いたサーバ装置をサーバルームに並べた場合、排気は全て天井側に放出されるため、ダクトを天井に設けてやれば、サーバ装置の向きを揃えなくとも、サーバ装置の排気を別なサーバ装置が吸気することがなくなり、レイアウトの自由度が増す。サーバ装置の吸気側と排気側を揃えるような構成では、サーバ装置の吸気側が並んだ通路の空気温度は25℃であっても、逆に排気側の並んだ通路では25℃よりも高い温度となってしまう場合がある。サーバ装置では電源ケーブルや情報の入出力用のケーブルがサーバ背面側にあることが多いため、メンテナンス作業者は、空気温度の高い排気側通路でメンテナンス作業を行わなくてはいけない。しかし、本実施例のサーバ装置を用いれば、排気による空気の温度上昇を考慮せずに済むため、全ての通路の温度を一定にすることも容易であり、メンテナンス時の作業負荷を低減できる。
【0039】
また本実施例の構成を用いると、サーバ内蔵ファン22の風を流す動力を利用して、背面側空気熱交換器106を通過する風を補助することが可能である。これを用いれば例えば、背面側空気熱交換器106の厚さを前面側空気熱交換器104よりも厚くしても、両者の空気熱交換器に同量の風量の風を流せることができ、これにより熱交換器の放熱面積拡大ができ、冷却性能の向上が可能となる。
【0040】
また、背面側空気熱交換器106の厚さを前面側空気熱交換器104よりも薄くすることが可能となり、薄くして低減した通風抵抗分だけ、ラック上部ファン105のファン静圧に余裕ができるため、サーバ内蔵ファン22の回転数を小さくする等して、サーバ内蔵ファンの電力を小さくしても、サーバ内部に実施例1と同様の風量を流すことが可能となる。
【0041】
このようなラック上部ファン105の動力を利用してサーバ内蔵ファン22を補助するような構成をとった場合、メンテナンスのために壁状蓋109を開いた際には、ブレードサーバ103背面からラック上部を結ぶダクト構造がなくなるため、ラック上部ファン105の動力でサーバ内蔵ファン22を補助する機能が弱まる。このためラック上部ファン105の補助を期待し回転数を小さくしたサーバ内蔵ファン22では、サーバ内部の部品を十分冷却できなくなることも考えられる。そこで、壁状蓋109の開閉を検知するセンサ(図示せず)を設け、壁状蓋109が閉まった際にはサーバ内蔵ファン22の回転数を低下させ、メンテナンス等により壁状蓋109が開いた際には、サーバ内蔵ファン22の回転数を増加させるような制御手段(図示せず)を設けることが望ましい。
【実施例3】
【0042】
本実施例では、ファン電力の低減だけでなく静音化も行えるサーバ装置の例を説明する。
【0043】
図4は、実施例3におけるサーバ装置を示す概略図の例である。図4のサーバ装置のうち、既に説明した図に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
【0044】
本実施例では、背面側空気熱交換器106に流れ込む空気の温度をモニタする温度センサ110を設け、壁状蓋109に壁状蓋の一部を開閉する開閉駆動機構112を設け、温度センサ110の情報を基に開閉駆動機構112を制御する制御手段111を設けた。これは、サーバ稼動時ではあっても、CPU18の使用率が非常に小さく、CPU18の発熱量が非常に小さい場合等のとき、冷媒の温度よりもサーバ背面の排気温度が高くなった場合を想定したものである。冷媒の温度よりもサーバ背面の排気温度が高くなった場合、サーバ背面の排気温度で冷媒を暖めることとなるため、効率的でない。これを温度センサ110により検知し、開閉駆動機構112を動かし、壁状蓋109の開口率を調整し、外部の空気を取り入れることで、背面側空気熱交換器106に流入する空気温度を、冷媒温度以下にするものである。
【実施例4】
【0045】
図5は、実施例4におけるサーバ装置を示す概略図の例である。図5のサーバ装置のうち、既に説明した図に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
【0046】
本実施例では、実施例3で示した壁状蓋109の開口率を変更する開閉駆動構造112の代わりに、外気導入ファン113を壁状蓋109に設けた。これにより冷媒の温度よりもサーバ背面の排気温度が高くなった場合には、外気導入ファン113を駆動し、背面側空気熱交換器106に流入する空気温度を、冷媒温度以下にするものである。図5において、外気導入ファン113は壁状蓋109の床側に取り付けてあるが、構成としては壁状蓋109のラック背面側に外気導入ファン113を設けても同様の効果が得られる。
【0047】
しかし空調機の風を床下から供給するサーバルームの場合、外気導入ファン113を床側に配置することで、空調機により供給される温度の低い空気をラック内に取り入れやすい。また風を下から上へ流せるため、排気をラック上部へ流しやすい等のメリットがある。
【0048】
また、壁状蓋109のラック背面側に外気導入ファン113を設けた場合、サーバ内蔵ファン22の風の向きと外気導入ファン113の風の向きが対向してしまう場合が考えられるため、サーバ内部を通過する風の風量に影響を与えないように、サーバ内蔵ファン22と外気導入ファン113との位置をずらすことが望ましい。
【0049】
図11に示すように、上記したサーバ装置124を複数有し、前記複数のサーバ装置124を配置する閉空間120(サーバルーム)と、前記閉空間120の空調を行う空調装置125とを有する電子機器冷却システムは、閉空間120であるサーバルーム、更にはデータセンタ全体の省エネルギー達成へ貢献できる。
【0050】
図11に示すように、空調装置125からの冷却風128は、閉空間120(サーバルーム)の床下空間127からサーバ装置124に対して、冷却風126として供給される。図11では、冷却風126は、図5の外気導入ファン113の位置からサーバ装置124へ供給されている。なお、サーバ装置124の前面側からまたは、前面側および外気導入ファン113の位置から冷却風126を供給しても良い。各サーバ装置124のラック上部から冷却後の排気123が排気され、直上のノズル122から吸気され、排気ダクト121を経由して、閉空間120の外へ排気される。破線で示されるダクト接続機構129(ノズル122を含んでも良い。)により、閉空間120内の温度をできるだけ上げない状態で、排気が外部に排気できる。
【0051】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0052】
また、上記の各構成,機能,処理部,処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成,機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム,テーブル,ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク,SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード,SDカード,DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0053】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1 ブレード
2 ブレードサーバシャーシ
4 ファンユニット
5 I/Oユニット
6 電源ユニット
7 システムユニット
18 CPU
19 メモリ
20 ハードディスク
22 サーバ内蔵ファン
29 LSI放熱フィン
30 CPU放熱フィン
31 前面側空気流入方向
32 ブレードサーバ内の空気の流れ方向
33 背面側空気流出方向
40 第一の熱輸送手段
41 第二の熱輸送手段
43 熱伝導シート
51 プレートフィン
52 チューブ
100 前面ドア
101 ラック筐体
102 背面ドア
104 前面側空気熱交換器
105 ラック上部ファン
106 背面側空気熱交換器
107 冷媒用配管
108 風の流れ方向
109 壁状蓋
110 温度センサ
111 制御手段
112 開閉駆動機構
113 外気導入ファン
300 一定のファン動力を示す線
301 前面側からのみ吸気する熱交換器の通風抵抗特性を示す線
302 前面側と背面側に厚さ半分の熱交換器を設けた場合の通風抵抗を示す線
400 前面側からのみ吸気する熱交換器の冷媒の温度を示す線
401 前面側と背面側に熱交換器を設けた場合の冷媒の温度を示す線
402 前面側からのみ吸気する熱交換器の空気の温度を示す線
403 前面側と背面側に熱交換器を設けた場合の空気の温度を示す線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱部品と前記発熱部品を冷却するためのファンとを有するサーバユニットと、
前記サーバユニットを搭載するラックと、
前記ラック上部に設けられた空気熱交換器と、
前記発熱部品の熱を前記空気熱交換器へ輸送する熱輸送手段と、を有するサーバ装置であって、
前記サーバに搭載される前記ファンにより、前記サーバ前面から吸気した空気の流れを用い前記発熱部品を冷却し、該冷却後の排気を前記サーバの後方に放出し、
前記空気熱交換器は、ラック前面側から吸気し放熱する第一の空気熱交換器と、背面側から吸気し放熱する第二の空気熱交換器を有し、
前記熱輸送手段を流れる冷媒が前記第二の空気熱交換器を通過した後に、前記第一の空気熱交換器を通過することを特徴としたサーバ装置。
【請求項2】
請求項1記載のサーバ装置において、
前記第二の空気熱交換器と前記第一の空気熱交換器とは、前記ラック上部へ排気可能に空間を開けて配置され、
該空間上に空気熱交換器用ファンが配置されることを特徴としたサーバ装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のサーバ装置において、
前記ラックの背面側に開閉可能な壁状蓋を設け、
前記壁状蓋を閉じた場合に前記ラックと前記壁状蓋とで構成される空間に前記サーバ背面側に排気された風を流し、当該風を前記ラック上部に誘導することを特徴としたサーバ装置。
【請求項4】
請求項3記載のサーバ装置において、
前記ラック上部の空気熱交換器を通過した排気がラック上部へ排気されることを特徴とするサーバ装置。
【請求項5】
請求項3記載のサーバ装置において、
前記第二の熱交換器に流入するサーバ背面側の空気温度をモニタするセンサを有し、このセンサの温度情報に応じてサーバ背面に設けた前記壁状蓋の開口率もしくは通風抵抗を変化できる構造を有することを特徴とするサーバ装置。
【請求項6】
請求項3記載のサーバ装置において、
前記第二の熱交換器に流入するサーバ背面側の空気温度をモニタするセンサを有し、前記サーバの背面に設けた前記壁状蓋にファンを有し、前記センサの温度情報に応じての壁状蓋に設けたファンの回転数を制御する手段を有することを特徴とするサーバ装置。
【請求項7】
請求項3記載のサーバ装置において、
前記第二の熱交換器に流入するサーバ背面側の空気温度をモニタするセンサを有し、ラックの床側でかつサーバ背面側にファンを有し、前記センサの温度情報に応じてのラックに設けたファンの回転数を制御する手段を有することを特徴とするサーバ装置。
【請求項8】
請求項3記載のサーバ装置において、
ラック背面側の壁状蓋の開閉を検知するセンサを有し、このセンサ情報に基づいてサーバ内のファンの回転数を制御する手段を有することを特徴とするサーバ装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8いずれか記載のサーバ装置を複数有し、前記複数のサーバ装置を配置する閉空間と、前記閉空間の空調を行う空調装置とを有する電子機器冷却システム。
【請求項10】
請求項9記載の電子機器冷却システムにおいて、
前記サーバ装置上部からの排気を前記閉空間の外部へ排気するダクトへ接続するダクト接続機構を有することを特徴とする電子機器冷却システム。
【請求項11】
請求項9記載の電子機器冷却システムにおいて、
前記サーバ装置は、前記閉空間の床面から吸気されることを特徴とする電子機器冷却システム。
【請求項12】
請求項9記載の電子機器冷却システムにおいて、
前記サーバ装置上部からの排気を前記閉空間の外部へ排気するダクトと
前記ダクトへ接続するダクト接続機構とを有することを特徴とする電子機器冷却システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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